JP6597950B2 - 強化ガラス及び強化用ガラス - Google Patents

強化ガラス及び強化用ガラス Download PDF

Info

Publication number
JP6597950B2
JP6597950B2 JP2014133838A JP2014133838A JP6597950B2 JP 6597950 B2 JP6597950 B2 JP 6597950B2 JP 2014133838 A JP2014133838 A JP 2014133838A JP 2014133838 A JP2014133838 A JP 2014133838A JP 6597950 B2 JP6597950 B2 JP 6597950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tempered glass
less
glass
mpa
compressive stress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014133838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015042607A (ja
Inventor
浩佑 川本
隆 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2014133838A priority Critical patent/JP6597950B2/ja
Publication of JP2015042607A publication Critical patent/JP2015042607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6597950B2 publication Critical patent/JP6597950B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/083Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
    • C03C3/085Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound containing an oxide of a divalent metal
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C21/00Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface
    • C03C21/001Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions
    • C03C21/002Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions to perform ion-exchange between alkali ions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/089Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
    • C03C3/091Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

本発明は、強化ガラス及び強化用ガラスに関し、特に携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、太陽電池等のカバーガラス、或いはディスプレイ、特にタッチパネルディスプレイのガラス基板に好適な強化ガラス及び強化用ガラスに関する。
携帯電話、デジタルカメラ、PDA、タッチパネルディスプレイ、大型テレビ、非接触給電等のデバイスは、益々普及する傾向にある。
これらの用途には、イオン交換処理等で強化処理した強化ガラスが用いられている(特許文献1、非特許文献1参照)。
また、近年では、強化ガラスをデジタルサイネージ、マウス、スマートフォン等の外装部品に使用することが増えてきた。
強化ガラスの主な要求特性として、(1)高い機械的強度、(2)高い耐傷性、(3)軽量、(4)低コスト等が挙げられる。特に、スマートフォンの用途では、軽量化、すなわち薄型化の要求が高まっている。
特開2006−83045号公報
泉谷徹郎等、「新しいガラスとその物性」、初版、株式会社経営システム研究所、1984年8月20日、p.451−498
しかし、従来の強化ガラスを薄型化すると、内部の引っ張り応力が過大になり、強化ガラスの破損時に破片が飛散したり、強化ガラスが自己破壊する虞がある。よって、圧縮応力層の圧縮応力値や厚みを増加させて、強化ガラスの機械的強度を高めることには自ずと限界がある。そこで、強化ガラスに表面傷が付くことを可及的に抑制して、機械的強度の低下を抑制することが有効となる。
傷が付き難い強化用ガラス、つまりクラック発生率が低い強化用ガラスとして、B高含有ガラスが提案されている。しかし、B高含有ガラスは、高い強化特性を得ることは難しい。
更に、B含有量が多い程、強化用ガラスの歪点が低下し易くなる。低歪点の強化用ガラスは、KNO溶融塩の温度変化によって強化特性が変化し易いという問題がある。特に、薄型化を推進すると、強化用ガラス面内の強化特性の僅かなバラツキに起因して、強化ガラスの反り量が大きくなるという問題が生じる。この問題を解決するためには、強化用ガラス面内の強化特性を厳密にコントロールする必要があり、その点でも強化用ガラスの高歪点化は有効である。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み成されたものであり、その技術的課題は、Bを過剰に含有しなくてもクラック発生率が低いと共に、強化特性や歪点が十分に高く、しかも薄型化に好適な強化ガラス及び強化用ガラスを創案することである。
本発明者等は、種々の検討を行った結果、ガラス組成を厳密に規制することにより、上記技術的課題を解決できることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有する強化ガラスであって、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しないことを特徴とする。ここで、「実質的にAsを含有しない」とは、ガラス成分として積極的にAsを添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、Asの含有量が0.1モル%未満の場合を指す。「実質的にSbを含有しない」とは、ガラス成分として積極的にSbを添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、Sbの含有量が0.1モル%未満の場合を指す。「実質的にPbOを含有しない」とは、ガラス成分として積極的にPbOを添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、PbOの含有量が0.1モル%未満の場合を指す。「実質的にFを含有しない」とは、ガラス成分として積極的にFを添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、Fの含有量が0.1モル%未満の場合を指す。
本発明の強化ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、B 0〜3%、NaO 12〜18%、KO 0〜2%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であることを特徴とする。
本発明の強化ガラスは、強化処理前のクラック発生率が80%以下であることが好ましい。ここで、「クラック発生率」は、次のようにして測定した値を指す。まず湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gfに設定したビッカース圧子をガラス表面(光学研磨面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)する。このようにして圧子を50回打ち込み、総クラック発生数を求めた後、(総クラック発生数/200)×100の式により求める。
本発明の強化ガラスは、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、且つ圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下であることが好ましい。ここで、「圧縮応力層の圧縮応力値」および「圧縮応力層の厚み」は、表面応力計(例えば、株式会社東芝製FSM−6000)を用いて、試料を観察した際に、観察される干渉縞の本数とその間隔から算出される値を指す。
本発明の強化ガラスは、歪点が590℃以上であることが好ましい。ここで、「歪点」とはASTM C336の方法に基づいて測定した値を指す。
本発明の強化ガラスは、液相温度が1250℃以下であることが好ましい。ここで、「液相温度」とは、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れて、温度勾配炉中に24時間保持した後、白金ボートを取り出し、顕微鏡観察により、ガラス内部に失透(結晶異物)が認められた最も高い温度とする。
本発明の強化ガラスは、液相粘度が104.5dPa・s以上であることが好ましい。ここで、「液相粘度」とは、液相温度における粘度を白金球引き上げ法で測定した値を指す。
本発明の強化ガラスは、104.0dPa・sにおける温度が1400℃以下であることが好ましい。ここで、「104.0dPa・sにおける温度」は、白金球引き上げ法で測定した値を指す。
本発明の強化ガラスは、104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶が1個/mm以下であることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、平板形状であることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、厚みが0.3〜2.0mmであることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。ここで、「オーバーフローダウンドロー法」は、成形体耐火物の両側から溶融ガラスを溢れさせて、溢れた溶融ガラスを成形体耐火物の下端で合流させながら、下方に延伸成形してガラス板を製造する方法である。オーバーフローダウンドロー法では、ガラス板の表面となるべき面は成形体耐火物の表面に接触せず、自由表面の状態で成形される。このため、未研磨で表面品位が良好なガラス板を安価に製造することができる。
本発明の強化ガラスは、タッチパネルディスプレイに用いることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、携帯電話のカバーガラスに用いることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、太陽電池のカバーガラスに用いることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、ディスプレイの保護部材に用いることが好ましい。
本発明の強化ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、B 0〜3%、NaO 12〜18%、KO 0〜2%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であり、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有せず、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下、歪点が590℃以上、液相温度が1250℃以下、液相粘度が104.5dPa・s以上、104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶が1個/mm以下、厚みが0.3〜2.0mm、且つ平板形状であることを特徴とする。
本発明の強化用ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しないことを特徴とする。
本発明の強化用ガラスは、クラック発生率が80%以下であることが好ましい。
本発明の強化用ガラスは、厚みが0.3〜2.0mm、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下、歪点が590℃以上、且つクラック発生率が80%以下であることを特徴とする。
本発明の強化用ガラスは、厚みが0.7〜2.0mm、圧縮応力層の圧縮応力値が1000MPa以上、圧縮応力層の厚みが40μm以上、歪点が590℃以上、且つクラック発生率が80%以下であることを特徴とする。
本発明の強化用ガラスは、△CSが100MPa以下であることが好ましい。ここで、「△CS」は、400℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬したときの圧縮応力値CS400と、430℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬したときの圧縮応力値CS430とを測定した上で、△CS=CS400−CS430の式により計算される値を指す。
本発明の強化ガラスは、その表面に圧縮応力層を有する。表面に圧縮応力層を形成する方法として、物理強化法と化学強化法がある。本発明の強化ガラスは、化学強化法で作製されてなることが好ましい。化学強化法は、ガラスの歪点以下の温度でイオン交換処理によりガラスの表面にイオン半径が大きいアルカリイオンを導入する方法である。化学強化法で圧縮応力層を形成すれば、ガラスの厚みが薄い場合でも、圧縮応力層を適正に形成し得ると共に、圧縮応力層を形成した後に、強化ガラスを切断しても、風冷強化法等の物理強化法のように、強化ガラスが容易に破壊しない。
本発明の強化ガラスにおいて、各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、特に断りがない限り、モル%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは50〜80%、55〜76%、56〜75%、57〜73%、58〜72%、59〜71%、特に60〜70%である。SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなり、また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。
Alは、イオン交換性能、歪点、ヤング率を高める成分であり、またクラック発生率を低下させる成分である。Alの含有量は10〜30%である。Alの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能を十分に発揮できない虞が生じる。また、クラック発生率が高くなる虞がある。よって、Alの好適な下限範囲は10%以上、10.5%以上、11%以上、11.5%以上、12%以上、12.5%以上、13%以上、14%以上、14.5%以上、15%以上、15.5%以上、16.0%以上、16.1%以上、特に16.3%以上である。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形し難くなる。特に、成形体耐火物としてアルミナ耐火物を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナ耐火物との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また耐酸性も低下し、酸処理工程に適用し難くなる。更には高温粘性が高くなり、溶融性が低下し易くなる。よって、Alの好適な上限範囲は25%以下、20%以下、19%以下、18.5%以下、18%以下、17.5%以下、特に17%以下である。
は、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて、結晶を析出させ難くし、液相温度を低下させる成分である。また、クラック発生率を低くして、耐傷性を高める成分である。しかし、Bの含有量が多過ぎると、高い強化特性を得ることが困難になったり、特に圧縮応力層の厚みが小さくなったり、イオン交換によって、ヤケと呼ばれるガラス表面の着色が発生したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Bの好適な範囲は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2.5%、0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、特に0〜1%未満である。
NaOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性、成形体耐火物、特にアルミナ耐火物との反応失透性を改善する成分でもある。NaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、NaOの好適な下限範囲は5%以上、7%以上、7%超、8%以上、9%以上、10%以上、11%以上、特に12%以上である。一方、NaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、NaOの好適な上限範囲は25%以下、23%以下、21%以下、20%以下、19.5%以下、19%以下、18.5%以下、18.2%以下、18%以下、17.5%以下、特に17%以下である。
モル比NaO/Alが小さ過ぎると、溶融性が低下したり、耐失透性が低下したり、成形体耐火物、特にアルミナ耐火物との反応失透性が低下したり、ガラス組成の成分バランスを欠き、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、モル比NaO/Alの好適な下限範囲は0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、0.95以上、0.98以上、特に1.00以上である。一方、モル比NaO/Alが大き過ぎると、イオン交換性能が低下したり、クラック発生率が高くなる虞がある。よって、モル比NaO/Alの好適な上限範囲は2.0以下、1.9以下、1.8以下、1.7以下、1.6以下、1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、1.18以下、1.15以下、1.13以下、特に1.1以下である。
+NaO−Alの好適な含有量は−1.7〜2.7%、0〜2.55%、0.5〜2.4%、特に0.8〜2.2%である。このようにすれば、溶融性、歪点、イオン交換性能及びクラック発生率を最適化し易くなる。なお、「B+NaO−Al」は、BとNaOの合量からAlの含有量を減じたものである。
Oは、イオン交換を促進する成分であり、アルカリ金属酸化物の中では圧縮応力層の厚みを大きくし易い成分である。また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。更には、耐失透性を改善する成分でもある。しかし、KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、特に2%未満である。なお、KOを添加する場合、好適な添加量は0.1%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、特に2%以上である。また、KOの添加をできるだけ回避する場合は、KOの好適な含有量は0〜1%、0〜1%未満、特に0〜0.05%である。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が大きい成分である。よって、MgOの好適な下限範囲は0%以上、0.1%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3%以上、3.5%以上、特に3.7%以上である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり易く、またガラスが失透し易くなる傾向がある。特に、成形体耐火物としてアルミナ耐火物を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナ耐火物との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。よって、MgOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、特に4%以下である。
上記成分以外にも、例えば以下の成分を添加してもよい。
LiOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ヤング率を高める成分である。更にLiOは、一般的には、アルカリ金属酸化物の中で圧縮応力値を高める効果が大きいが、NaOを7%以上含むガラス系において、LiOの含有量が極端に多くなると、かえって圧縮応力値が低下する傾向がある。また、LiOの含有量が多過ぎると、液相粘度が低下して、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。更に低温粘性が低下し過ぎて、応力緩和が起こり易くなり、かえって圧縮応力値が低下する場合がある。ところで、傷が付き難い強化用ガラス、すなわちクラック発生率が低い強化用ガラスとして、LiO高含有ガラスが提案されている。しかし、KNO溶融塩を用いて、LiO高含有ガラスをイオン交換処理すると、KNO溶融塩中にLiイオンが混入し易くなる。Liイオンが混入したKNO溶融塩を用いると、強化用ガラスの強化特性が不十分になるという問題が生じる。よって、LiOの好適な含有量は0〜2%、0〜1.7%、0〜1.5%、0〜1%、0〜1%未満、0〜0.5%、0〜0.3%、0〜0.1%、特に0〜0.05%である。
CaOは、他の成分と比較して、耐失透性の低下を伴うことなく、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める効果が大きい成分である。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり、またガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下し易くなったり、イオン交換性能が低下したり、イオン交換溶液を劣化させ易くなる傾向がある。よって、CaOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOの好適な含有量は0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなること加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、BaOの好適な含有量は0〜6%、0〜3%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
ZnOは、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力値を高める効果が大きい成分である。また低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなったり、圧縮応力層の厚みが小さくなる傾向がある。よって、ZnOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%である。
+MgO+ZnOの好適な含有量は0.03〜3.94%、0.1〜3.8%、0.5〜3.7%、1〜3.5%、特に2〜3.4%である。このようにすれば、溶融性、耐失透性及び圧縮応力層の厚みを最適化し易くなる。なお、「B+MgO+ZnO」は、B、MgO及びZnOの合量である。
TiOは、イオン交換性能を高める成分であり、また高温粘度を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、ガラスが着色したり、失透し易くなる。よって、TiOの含有量は0〜4.5%、0〜1%未満、0〜0.5%、特に0〜0.3%が好ましい。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高める成分であると共に、液相粘度付近の粘性や歪点を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、耐失透性が著しく低下する虞があり、また密度が高くなり過ぎる虞もある。よって、ZrOの好適な含有量は0〜5%、0〜4%、0〜3%、特に0.001〜2%である。
SnOは、イオン交換性能を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。よって、SnOの好適な含有量は0〜3%、0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%である。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力層の厚みを大きくする成分である。しかし、Pの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの好適な含有量は0〜10%、0〜3%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
清澄剤として、Cl、SO、CeOの群(好ましくはCl、SOの群)から選択された一種又は二種以上を0〜3%添加してもよい。
清澄効果とイオン交換性能を高める効果を同時に享受する観点から、SnO+SO+Clの好適な含有量は0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%である。なお、「SnO+SO+Cl」は、SnO、Cl及びSOの合量である。
Feの好適な含有量は1000ppm未満(0.1%未満)、800ppm未満、600ppm未満、400ppm未満、特に300ppm未満である。更に、Feの含有量を上記範囲に規制した上で、モル比Fe/(Fe+SnO)を0.8以上、0.9以上、特に0.95以上に規制することが好ましい。このようにすれば、板厚1mmにおける透過率(400〜770nm)が向上し易くなる(例えば90%以上)。
Nd、La等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、希土類酸化物の好適な含有量は3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
本発明の強化ガラスは、環境的配慮から、ガラス組成として、実質的にAs、Sb、PbO、及びFを含有しないことが好ましい。また、環境的配慮から、実質的にBiを含有しないことも好ましい。「実質的にBiを含有しない」とは、ガラス成分として積極的にBiを添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、Biの含有量が0.05%未満の場合を指す。
本発明の強化ガラスにおいて、各成分の好適な含有範囲を適宜取捨選択し、好適なガラス組成範囲とすることが可能である。その中でも、特に好適なガラス組成範囲は以下の通りである。
(1)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。
(2)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%、CaO 0〜5%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。
(3)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、KO 0〜10%、MgO 0〜10%、CaO 0〜5%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。
(4)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、B 0〜3%、NaO 12〜18%、KO 0〜2%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。
(5)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、B 0〜3%、NaO 12〜18%、KO 0〜8%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であり、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。
本発明の強化ガラスは、例えば、下記の特性を有することが好ましい。
本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有している。圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは300MPa以上、400MPa以上、500MPa以上、600MPa以上、700MPa以上、800MPa以上、900MPa以上、950MPa以上、1000MPa以上、1100MPa以上、1150MPa以上、1200MPa以上、1250MPa以上、1300MPa以上、特に1350MPa以上である。圧縮応力値が大きい程、強化ガラスの機械的強度が高くなる。一方、表面に極端に大きな圧縮応力が形成されると、強化ガラスに内在する引っ張り応力が極端に高くなり、強化処理前後の寸法変化が大きくなる虞がある。このため、圧縮応力層の圧縮応力値は1500MPa以下、1450MPa以下、特に1400MPa以下が好ましい。なお、ガラス組成中のAl、TiO、ZrO、MgO、ZnOの含有量を増量したり、SrO、BaOの含有量を減量すれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を短くしたり、イオン交換溶液の温度を下げれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。
圧縮応力層の厚みは、好ましくは10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、特に45μm以上である。圧縮応力層の厚みが大きい程、強化ガラスに深い傷が付いても、強化ガラスが割れ難くなると共に、機械的強度のバラツキが小さくなる。一方、圧縮応力層の厚みが大きい程、強化ガラスを切断し難くなる。また、強化ガラスに内在する引っ張り応力が極端に高くなり、強化処理前後で寸法変化が大きくなる虞がある。このため、圧縮応力層の厚みは、好ましくは80μm以下、70μm以下、特に60μm以下である。なお、ガラス組成中のKO、Pの含有量を増量したり、SrO、BaOの含有量を減量すれば、圧縮応力層の厚みが大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を長くしたり、イオン交換溶液の温度を上げれば、圧縮応力層の厚みが大きくなる傾向がある。
内部の引っ張り応力値は、好ましくは150MPa以下、140MPa以下、130MPa以下、120PMa以下、110MPa以下、100MPa以下、90MPa以下、80MPa以下、特に70MPa以下である。内部の引っ張り応力値が高過ぎると、物理的衝突等により、強化ガラスが自己破壊し易くなる。一方、内部の引っ張り応力値が低過ぎると、強化ガラスの機械的強度を確保し難くなる。内部の引っ張り応力値は、好ましくは1MPa以上、5MPa以上、7MPa以上、特に10MPa以上である。なお、内部の引っ張り応力は下記の数式1で計算可能である。
密度は、好ましくは2.6g/cm以下、2.55g/cm以下、2.50g/cm以下、2.48g/cm以下、2.46g/cm以下、特に2.45g/cm以下である。密度が小さい程、強化ガラスを軽量化することができる。なお、ガラス組成中のSiO、B、Pの含有量を増量したり、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、ZrO、TiOの含有量を減量すれば、密度が低下し易くなる。
歪点は、好ましくは550℃以上、580℃以上、590℃以上、600℃以上、610℃以上、615℃以上、620℃以上、625℃以上、630℃以上、640℃以上、650℃以上、特に660℃以上である。歪点が高い程、KNO溶融塩の温度変化によって強化特性が変化し難くなる。特に、薄型化しても、面内の強化特性を厳密にコントロールし易くなる。なお、ガラス組成中のB、アルカリ金属酸化物の含有量を増量すれば、歪点が低くなり易く、逆にSiO、Alの含有量を増量すれば、歪点が上昇し易くなる。
104.0dPa・sにおける温度は1400℃以下が好ましい。104.0dPa・sにおける温度が低い程、成形設備への負担が軽減されて、成形設備が長寿命化し、結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増量したり、SiO、Alの含有量を減量すれば、104.0dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
102.5dPa・sにおける温度は、好ましくは1700℃以下、1680℃以下、1650℃以下、特に1600℃以下である。102.5dPa・sにおける温度が低い程、低温溶融が可能になり、溶融窯等のガラス製造設備への負担が軽減されると共に、泡品位を高め易くなる。すなわち、102.5dPa・sにおける温度が低い程、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。ここで、「102.5dPa・sにおける温度」は、例えば、白金球引き上げ法で測定可能である。なお、102.5dPa・sにおける温度は、溶融温度に相当する。また、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増量したり、SiO、Alの含有量を減量すれば、102.5dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
熱膨張係数は、好ましくは50〜100×10−7/℃、70〜100×10−7/℃、75〜95×10−7/℃、特に80〜90×10−7/℃である。熱膨張係数を上記範囲に規制すれば、ガラスが熱衝撃によって破損し難くなるため、強化処理前の予熱や強化処理後の除冷に要する時間を短縮することができる。結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化することができる。また、金属、有機系接着剤等の周辺部材の熱膨張係数に整合させ易くなり、周辺部材の剥離を防止することができる。なお、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を増量すれば、熱膨張係数が高くなり、逆にアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を低減すれば、熱膨張係数が低くなる。ここで、「熱膨張係数」は、ディラトメーターを用いて、25〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定した値を指す。
液相温度は、好ましくは1300℃以下、1280℃以下、1250℃以下、1230℃以下、特に1200℃以下である。なお、液相温度が低い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KO、Bの含有量を増量したり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を減量すれば、液相温度が低下し易くなる。
液相粘度は、好ましくは104.0dPa・s以上、104.4dPa・s以上、104.8dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.3dPa・s以上、105.5dPa・s以上、105.7dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上である。なお、液相粘度が高い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KOの含有量を増量したり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を減量すれば、液相粘度が高くなり易い。
ヤング率は、好ましくは65GPa以上、69GPa以上、71GPa以上、75GPa以上、特に77GPa以上である。ヤング率が高い程、強化ガラスが撓み難くなり、タッチパネルディスプレイ等に用いる際、ペン等で強化ガラスの表面を強く押しても、強化ガラスの変形量が小さくなる。結果として、強化ガラスが、背面に位置する液晶素子に接触して、表示不良になる事態を防止し易くなる。また、強化処理時に発生する応力に対する変形量が小さくなるため、強化処理前後の寸法変化を低減することができる。
強化処理前のクラック発生率、つまり強化用ガラスのクラック発生率は、好ましくは99%以下、98%以下、95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、特に30%以下である。クラック発生率が低い程、強化ガラスに表面傷が付き難くなるため、強化ガラスの機械的強度が低下し難くなり、また機械的強度がばらつき難くなる。
104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶は、好ましくは1個/mm以下、0.1個/mm以下、0.01個/mm以下、0.001個/mm以下、特に0.0001個/mm以下である。このようにすれば、成形体耐火物としてアルミナ耐火物を用いて、オーバーフローダウンドロー法によりガラス板を成形する場合に、ガラスが耐火物界面で失透し難くなり、大量生産が可能となる。
本発明の強化ガラスは、平板形状であることが好ましい。このようにすれば、携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、太陽電池のカバーガラス、或いはディスプレイ、特にタッチパネルディスプレイのガラス基板に適用し易くなる。なお、本発明の強化ガラスは、意匠性を高めるために、屈曲部及び/又は湾曲部を有する形状であってもよい。このような形状は、ガラスに熱を加えて変形させることにより形成可能であり、また溶融ガラスを成形型に流し込み、必要に応じてプレスすることでも形成可能である。
本発明の強化ガラスにおいて、厚み(平板形状の場合、板厚)は、好ましくは2.0mm以下、1.5mm以下、1.3mm以下、1.1mm以下、1.0mm以下、0.8mm以下、特に0.7mm以下である。一方、厚みが薄過ぎると、所望の機械的強度を得難くなる。よって、厚みは、好ましくは0.1mm以上、0.2mm以上、0.3mm以上、0.4mm以上、特に0.5mm以上である。
本発明の強化ガラスは、強化特性の面内バラツキが小さいため、表面に各種機能膜を好適に形成することができる。機能膜として、例えば、導電性を付与するための透明導電膜、反射率を低下させるための反射防止膜、防眩機能を付与して、視認性を高めたり、タッチペン等での書き味を高めるためのアンチグレア膜、指紋の付着を防止して、撥水性、撥油性を付与するための防汚膜等が好ましい。透明導電膜は、タッチセンサー用の電極として機能し、例えば、ディスプレイデバイス側になるべき表面に形成されることが好ましい。透明導電膜として、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等が用いられる。特に、ITOは、電気抵抗が低いため好ましい。ITOは、例えば、スパッタリング法により形成することができる。また、FTO、ATOは、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。反射防止膜は、観察者側になるべき表面に形成される。また、タッチパネルと強化ガラス(カバーガラス)との間に空隙がある場合、強化ガラスの裏面側(ディスプレイデバイス側とは反対側)になるべき表面にも反射防止膜を形成することが好ましい。反射防止膜は、例えば、相対的に屈折率が低い低屈折率層と相対的に屈折率が高い高屈折率層とが交互に積層された誘電体多層膜であることが好ましい。反射防止膜は、例えば、スパッタリング法、CVD法等により形成することができる。アンチグレア膜は、強化ガラスをカバーガラスとして使用する場合、観察者側になるべき表面に形成される。アンチグレア膜は、凹凸構造を有することが好ましい。凹凸構造は、強化ガラスの表面を部分的に覆う島状の構造であってもよい。また、凹凸構造は、規則性を有していないことが好ましい。これにより、アンチグレア機能を高めることができる。アンチグレア膜は、例えば、スプレー法によりSiO等の透光性材料を塗布し、乾燥させることにより形成することができる。防汚膜は、強化ガラスをカバーガラスとして使用する場合、観察者側になるべき表面に形成される。防汚膜は、主鎖中にケイ素を含む含フッ素重合体を含むことが好ましい。含フッ素重合体として、主鎖中に、−O−Si−O−ユニットを有し、且つフッ素を含む撥水性の官能基を側鎖に有する重合体が好ましい。含フッ素重合体は、例えば、シラノールを脱水縮合することにより合成することができる。反射防止膜と防汚膜を形成する場合、反射防止膜の上に防汚膜を形成することが好ましい。更にアンチグレア膜を形成する場合、まずアンチグレア膜を形成し、その上に、反射防止膜及び/又は防汚膜が形成することが好ましい。
本発明の強化ガラスにおいて、各成分の好適な含有範囲、好適な特性を適宜取捨選択し、好適な強化ガラスとすることが可能である。その中でも、特に好適な強化ガラスは以下の通りである。
(1)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜19%、B 0〜3%、NaO 12〜19%、KO 0〜8%、MgO 0.1〜3%、CaO 0〜2%を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であり、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有せず、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下、歪点が620℃以上、液相温度が1250℃以下、液相粘度が104.5dPa・s以上、104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶が1個/mm以下、厚みが0.3〜2.0mm、且つ平板形状である。
本発明の強化用ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有しない。よって、本発明の強化用ガラスの技術的特徴(好適な特性、好適な成分範囲等)は、本発明の強化ガラスの技術的特徴と重複し、その重複部分は、本発明の強化ガラスの説明欄に記載済みである。よって、その重複部分について、詳細な説明を省略する。
本発明の強化用ガラスにおいて、△CSは、好ましくは100MPa以下、80MPa以下、60MPa以下、特に40MPa以下である。このようにすれば、強化温度のバラツキに起因する強化特性のバラツキが低減されて、強化処理時の反りを小さく抑えることができる。
本発明の強化用ガラスは、430℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬した場合、表面の圧縮応力層の圧縮応力値が300MPa以上、400MPa以上、500MPa以上、600MPa以上、700MPa以上、800MPa以上、900MPa以上、950MPa以上、1000MPa以上、1100MPa以上、1150MPa以上、1200MPa以上、1250MPa以上、1300MPa以上、特に1350MPa以上になることが好ましく、圧縮応力層の厚みが10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、特に45μm以上になることが好ましい。
本発明の強化用ガラスにおいて、各成分の好適な含有範囲、好適な特性を適宜取捨選択し、好適な強化用ガラスとすることが可能である。その中でも、特に好適な強化用ガラスは以下の通りである。
(1)ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 10〜30%、B 0〜6%、NaO 5〜25%、MgO 0〜10%を含有し、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有せず、クラック発生率が80%以下である。
(2)厚みが0.3〜2.0mm、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下、歪点が620℃以上、且つクラック発生率が80%以下である。
(3)厚みが0.7〜2.0mm、圧縮応力層の圧縮応力値が1000MPa以上、圧縮応力層の厚みが40μm以上、歪点が620℃以上、クラック発生率が80%以下、△CSが100MPa以下である。
イオン交換処理の際、KNO溶融塩の温度は390〜550℃が好ましく、イオン交換時間は0.5〜10時間、特に1〜8時間が好ましい。このようにすれば、圧縮応力層を適正に形成し易くなる。なお、本発明の強化用ガラスは、上記のガラス組成を有するため、KNO溶融塩とNaNO溶融塩の混合物等を使用しなくても、圧縮応力層の圧縮応力値や厚みを大きくすることができる。
以下のようにして、本発明の強化ガラス(強化用ガラス)を作製することができる。
まず上記のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して、1500〜1700℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で平板形状等に成形し、徐冷することにより、強化用ガラスを作製することができる。
平板形状に成形する方法として、オーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、高品位なガラス板を大量に作製し得ると共に、大型のガラス板も容易に作製し得る方法である。更に、オーバーフローダウンドロー法では、成形体耐火物として、アルミナやジルコニアが使用される。本発明の強化用ガラスは、アルミナやジルコニア、特にアルミナとの適合性が良好である(成形体と反応して泡やブツ等を発生させ難い)。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、フロート法、ダウンドロー法(スロットダウン法、リドロー法等)、ロールアウト法、プレス法等の成形方法を採用することができる。
次に、得られた強化用ガラスを強化処理することにより、強化ガラスを作製することができる。強化ガラスを所定寸法に切断する時期は、強化処理の前でもよいが、強化処理の後でもよい。
強化処理として、イオン交換処理が好ましい。イオン交換処理の条件は、特に限定されず、ガラスの粘度特性、用途、厚み、内部の引っ張り応力、寸法変化等を考慮して最適な条件を選択すればよい。例えば、イオン交換処理は、390〜550℃のKNO溶融塩中に1〜8時間浸漬することで行うことができる。特に、KNO溶融塩中のKイオンをガラス中のNa成分とイオン交換すると、ガラスの表面に圧縮応力層を効率良く形成することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1〜12は、本発明の実施例(試料No.1〜68)を示している。
次のようにして表中の各試料を作製した。まず表中のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1600℃で21時間溶融した。その後、得られた溶融ガラスをカーボン板の上に流し出して、平板形状に成形した。得られたガラス板について、種々の特性を評価した。
密度ρは、周知のアルキメデス法によって測定した値である。
歪点Ps、徐冷点Taは、ASTM C336の方法に基づいて測定した値である。
軟化点Tsは、ASTM C338の方法に基づいて測定した値である。
高温粘度104.0dPa・s、103.0dPa・s、102.5dPa・sにおける温度は、白金球引き上げ法で測定した値である。
熱膨張係数αは、ディラトメーターを用いて、25〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定した値である。
ヤング率Eは、周知の共振法で測定した値である。
液相温度TLは、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れて、温度勾配炉中に24時間保持した後、白金ボートを取り出し、顕微鏡観察により、ガラス内部に失透(結晶異物)が認められた最も高い温度とした。
液相粘度logηTLは、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値である。
クラック発生率は、まず湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gfに設定したビッカース圧子をガラス表面(光学研磨面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)し、この操作を合計50回繰り返して、総クラック発生数を求めた後、(総クラック発生数/200)×100の式で算出した値である。
次のようにしてアルミナ耐火物との適合性を評価した。104.5dPa・sの粘度で各試料をアルミナ耐火物に接触させた状態で48時間保持した後、各試料とアルミナ耐火物の接触界面を観察し、失透ブツの数密度を測定した。
表1〜12から明らかなように、試料No.1〜68は、密度が2.46g/cm以下、歪点が601℃以上、クラック発生率が68%以下であり、強化ガラスの素材、つまり強化用ガラスとして好適であった。また液相粘度が105.2dPa・s以上、アルミナ耐火物との適合性が良好であるため、オーバーフローダウンドロー法で平板形状に成形可能であり、しかも102.5dPa・sにおける温度が1702℃以下であるため、大量のガラス板を安価に作製し得るものと考えられる。なお、強化処理前後で、ガラスの表層におけるガラス組成が微視的に異なるものの、ガラス全体として見た場合は、ガラス組成が実質的に相違しない。
次に、各試料の両表面に光学研磨を施した後、400℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬することにより、イオン交換処理を行った。イオン交換処理後に各試料の表面を洗浄した。続いて、表面応力計(株式会社東芝製FSM−6000)を用いて観察される干渉縞の本数とその間隔から表面の圧縮応力層の圧縮応力値(CS400)と厚み(DOL400)を算出した。算出に当たり、各試料の屈折率を1.50、光学弾性定数を30[(nm/cm)/MPa]とした。
更に、各試料の両表面に光学研磨を施した後、430℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬することにより、イオン交換処理を行った。イオン交換処理後に各試料の表面を洗浄した。続いて、表面応力計(株式会社東芝製FSM−6000)を用いて観察される干渉縞の本数とその間隔から表面の圧縮応力層の圧縮応力値(CS430)と厚み(DOL430)を算出した。算出に当たり、各試料の屈折率を1.50、光学弾性定数を30[(nm/cm)/MPa]とした。
各試料につき、△CSを△CS=CS400−CS430の式から算出した。
表1〜12から明らかなように、試料No.1〜68は、CS430が1114MPa以上、DOL430は38μm以上、△CSが小さかった。
本発明の強化ガラス及び強化用ガラスは、携帯電話、デジタルカメラ、PDA等のカバーガラス、或いはタッチパネルディスプレイ等のガラス基板として好適である。また、本発明の強化ガラス及び強化用ガラスは、これらの用途以外にも、高い機械的強度が要求される用途、例えば窓ガラス、磁気ディスク用基板、フラットパネルディスプレイ用基板、太陽電池用カバーガラス、固体撮像素子用カバーガラス、食器への応用が期待できる。

Claims (13)

  1. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 13.6〜18%、B 0〜3%、NaO 9〜18%、KO 0〜2%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%、P 0〜1%、TiO 0〜1%未満を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であり、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、且つ圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下であることを特徴とする強化ガラス。
  2. 歪点が590℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス。
  3. 液相温度が1250℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の強化ガラス。
  4. 液相粘度が104.5dPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  5. 104.0dPa・sにおける温度が1400℃以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  6. 104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶が1個/mm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  7. 平板形状であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  8. 厚みが0.3〜2.0mmであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  9. オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  10. タッチパネルディスプレイに用いることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  11. 携帯電話のカバーガラスに用いることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  12. ディスプレイの保護部材に用いることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の強化ガラス。
  13. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 13.6〜18%、B 0〜3%、NaO 12〜18%、KO 0〜2%、MgO 0.1〜4%、CaO 0〜2%、P 0〜1%、TiO 0〜1%未満を含有し、モル比NaO/Alが0.6〜1.6であり、実質的にAs、Sb、PbO及びFを含有せず、圧縮応力層の圧縮応力値が900MPa以上1500MPa以下、圧縮応力層の厚みが10μm以上60μm以下、歪点が590℃以上、液相温度が1250℃以下、液相粘度が104.5dPa・s以上、強化処理前のクラック発生率が80%以下、104.5dPa・sの粘度でアルミナ耐火物に48時間接触させたとき、接触界面に生じる失透結晶が1個/mm以下、厚みが0.3〜2.0mm、且つ平板形状であることを特徴とする強化ガラス。
JP2014133838A 2013-07-24 2014-06-30 強化ガラス及び強化用ガラス Active JP6597950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014133838A JP6597950B2 (ja) 2013-07-24 2014-06-30 強化ガラス及び強化用ガラス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013153184 2013-07-24
JP2013153184 2013-07-24
JP2014133838A JP6597950B2 (ja) 2013-07-24 2014-06-30 強化ガラス及び強化用ガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015042607A JP2015042607A (ja) 2015-03-05
JP6597950B2 true JP6597950B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=52393334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014133838A Active JP6597950B2 (ja) 2013-07-24 2014-06-30 強化ガラス及び強化用ガラス

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6597950B2 (ja)
KR (1) KR102309860B1 (ja)
CN (2) CN112979159A (ja)
TW (1) TWI618683B (ja)
WO (1) WO2015012301A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10618088B2 (en) 2014-12-24 2020-04-14 Takahashi Seisakusho Inc. Pyrolytic furnace, water gas generation system, and combustion gas supply method for water gas generation system
JP6965881B2 (ja) * 2016-06-30 2021-11-10 Agc株式会社 化学強化ガラス板
CN108726875B (zh) * 2017-04-21 2021-10-01 中国南玻集团股份有限公司 铝硅酸盐玻璃及强化玻璃
WO2019031189A1 (ja) * 2017-08-08 2019-02-14 日本電気硝子株式会社 強化ガラス板及び強化ガラス球
JP7280546B2 (ja) * 2017-11-09 2023-05-24 日本電気硝子株式会社 ガラス板及びこれを用いた波長変換パッケージ
JP7183275B2 (ja) * 2018-08-09 2022-12-05 株式会社オハラ 結晶化ガラス基板
JP7003980B2 (ja) * 2019-09-26 2022-01-21 Agc株式会社 印刷層付き板およびこれを用いた表示装置
US20210179482A1 (en) * 2019-12-13 2021-06-17 Corning Incorporated Low-modulus ion-exchangeable glasses
US20230083077A1 (en) * 2020-02-25 2023-03-16 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Strengthened glass plate and glass plate for strengthening
CN112479587B (zh) * 2020-12-08 2023-02-28 河南旭阳光电科技有限公司 一种碱铝硅酸盐玻璃组合物、强化玻璃及制备方法和应用

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4726981A (en) * 1985-06-10 1988-02-23 Corning Glass Works Strengthened glass articles and method for making
JPS63230536A (ja) * 1987-03-18 1988-09-27 Nippon Sheet Glass Co Ltd タリウム含有光学ガラス
US5674790A (en) * 1995-12-15 1997-10-07 Corning Incorporated Strengthening glass by ion exchange
JP2006083045A (ja) 2004-09-17 2006-03-30 Hitachi Ltd ガラス部材
CN101454252A (zh) * 2006-05-25 2009-06-10 日本电气硝子株式会社 强化玻璃及其制造方法
JP5589252B2 (ja) * 2006-10-10 2014-09-17 日本電気硝子株式会社 強化ガラス基板
JP5743125B2 (ja) * 2007-09-27 2015-07-01 日本電気硝子株式会社 強化ガラス及び強化ガラス基板
JP5614607B2 (ja) * 2008-08-04 2014-10-29 日本電気硝子株式会社 強化ガラスおよびその製造方法
US8341976B2 (en) * 2009-02-19 2013-01-01 Corning Incorporated Method of separating strengthened glass
JP5645099B2 (ja) * 2009-09-09 2014-12-24 日本電気硝子株式会社 強化ガラス
JP5483262B2 (ja) * 2009-12-04 2014-05-07 日本電気硝子株式会社 合わせガラス
JP5683971B2 (ja) * 2010-03-19 2015-03-11 石塚硝子株式会社 化学強化用ガラス組成物及び化学強化ガラス材
CN102892722B (zh) * 2010-05-19 2015-01-21 旭硝子株式会社 化学强化用玻璃及显示装置用玻璃板
JP2012036074A (ja) * 2010-07-12 2012-02-23 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス板
US9346703B2 (en) * 2010-11-30 2016-05-24 Corning Incorporated Ion exchangable glass with deep compressive layer and high damage threshold
US8883663B2 (en) * 2010-11-30 2014-11-11 Corning Incorporated Fusion formed and ion exchanged glass-ceramics
CN102531384B (zh) * 2010-12-29 2019-02-22 安瀚视特股份有限公司 玻璃盖片及其制造方法
JP2012148909A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Nippon Electric Glass Co Ltd 強化ガラス及び強化ガラス板
JP5896338B2 (ja) * 2011-01-18 2016-03-30 日本電気硝子株式会社 強化用ガラスの製造方法及び強化ガラス板の製造方法
TWI591039B (zh) * 2011-07-01 2017-07-11 康寧公司 具高壓縮應力的離子可交換玻璃
JP5737043B2 (ja) * 2011-07-29 2015-06-17 旭硝子株式会社 基板用ガラスおよびガラス基板
JP2013043795A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Nippon Electric Glass Co Ltd 強化ガラス及びその製造方法
EP2780291B1 (en) * 2011-11-16 2018-04-11 Corning Incorporated Ion exchangeable glass with high crack initiation threshold
KR102009537B1 (ko) * 2011-11-18 2019-08-09 에이지씨 가부시키가이샤 화학 강화용 유리 및 화학 강화 유리
US9701580B2 (en) * 2012-02-29 2017-07-11 Corning Incorporated Aluminosilicate glasses for ion exchange
JP2014001124A (ja) * 2012-05-25 2014-01-09 Asahi Glass Co Ltd 化学強化ガラス板、カバーガラスおよびディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015042607A (ja) 2015-03-05
TW201509853A (zh) 2015-03-16
CN105102388A (zh) 2015-11-25
KR102309860B1 (ko) 2021-10-07
CN112979159A (zh) 2021-06-18
KR20160034241A (ko) 2016-03-29
TWI618683B (zh) 2018-03-21
WO2015012301A1 (ja) 2015-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6597950B2 (ja) 強化ガラス及び強化用ガラス
JP6136008B2 (ja) 強化ガラス及び強化ガラス板
JP5920554B1 (ja) 強化ガラス基板の製造方法
TWI613171B (zh) 強化玻璃、強化玻璃板及強化用玻璃
JP6136599B2 (ja) 強化ガラス及び強化ガラス板並びに強化用ガラス
TWI542559B (zh) 強化玻璃基板及其製造方法與強化用玻璃基板
TWI400207B (zh) 強化玻璃、強化玻璃基板以及其製造方法
TWI522329B (zh) 強化玻璃板的製造方法
JP6300177B2 (ja) 強化ガラスの製造方法
WO2014010544A1 (ja) 強化ガラス基板の製造方法及び強化ガラス基板
TWI752252B (zh) 化學強化玻璃及化學強化玻璃的製造方法
JP2019112303A (ja) ガラス
WO2018124084A1 (ja) 化学強化用ガラス板及び化学強化ガラス板の製造方法
JP5950248B2 (ja) 表示デバイスの製造方法
JP2016028000A (ja) 強化ガラス及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6597950

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150