JP6595288B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP6595288B2
JP6595288B2 JP2015198717A JP2015198717A JP6595288B2 JP 6595288 B2 JP6595288 B2 JP 6595288B2 JP 2015198717 A JP2015198717 A JP 2015198717A JP 2015198717 A JP2015198717 A JP 2015198717A JP 6595288 B2 JP6595288 B2 JP 6595288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
unit
air
indoor
wind direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015198717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017072289A (ja
Inventor
篤志 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2015198717A priority Critical patent/JP6595288B2/ja
Publication of JP2017072289A publication Critical patent/JP2017072289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6595288B2 publication Critical patent/JP6595288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は空気調和機に関し、特に、回転数が変更可能な圧縮機を備えた空気調和機の制御技術に関する。
空気調和機に広く利用されている圧縮機は、室内熱交換器と室外熱交換器との間を循環する冷媒に圧力を加えて高温高圧の気体にする機能を有し、圧縮機に接続された凝縮器は、高温高圧の気体を放熱させ凝縮させる機能を有している。凝縮器で冷媒が凝縮するときの飽和蒸気圧(凝縮圧力)が、設定された圧力の上限を超えた場合、圧縮機に過大な負荷がかかる結果、圧縮機の動作の信用性が損なわれ、さらに、異常停止などの故障や、耐用年数の短縮などの原因となり得る。
暖房運転時に室内風量を急激に低下させるイベントが空気調和機に生じた場合、圧縮機の回転数(単位時間あたりの回転数)を合わせて低下させることによって、凝縮圧力が過大にならないようにする必要が生じる。この場合、室内機の送風ファンの回転数(単位時間当たりの回転数)は迅速に低下させることは可能であるが、一方、圧縮機の回転数を迅速に低下させることは困難である。その結果、凝縮圧力の過上昇が生じて、圧縮機に過剰な負荷が加わる虞がある。これに対し、凝縮圧力が過剰に上昇することを避けるために、例えば、下記のような技術が知られている。
下掲の特許文献1には、室内送風機の回転数を低下させる指令を受けた際、圧縮機および室内送風機の回転数を同時に低下させ始め、圧縮機および室内送風機の回転数の低下が同時に終了するように、圧縮機および室内送風機の回転数を制御する空気調和機が開示されている。
特開2014−153028号公報(2014年 8月25日公開)
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、凝縮圧力の上昇を回避することが不十分であるという問題がある。なぜなら、暖房運転時に室内風量の低減と圧縮機の回転数低減とを連動させる場合、室内風量が弱まるにつれて室内熱交換器の温度が下がりにくくなるので、凝縮圧力が充分低下しない、あるいは再上昇する虞があるからである。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、暖房運転時に冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、冷媒の凝縮圧力を適切に低下させることができる空気調和機の制御技術を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、回転数が変更可能な圧縮機と、室内熱交換器を通して室内へ温風を送出する室内送風部と、上記室内に対する上記温風の方向を変更可能な風向調整板と、少なくとも、上記圧縮機および上記風向調整板を制御する制御部とを備え、暖房運転時に、空気調和機内を循環する冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、上記制御部は、上記圧縮機の回転数を低下させると共に、上記温風の風量が増加するように、上記風向調整板を動かし、かつ上記圧縮機の回転数の低下量が大きいほど、上記風向調整板の動きの速さを遅くするように、上記風向調整板を制御することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、暖房運転時に冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、凝縮圧力を適切に低下させる可能性を高めることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る空気調和機の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 空気調和機の冷凍サイクルの一例を(a)暖房運転時、および(b)冷房運転時について示した模式図である。 空気調和機において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 空気調和機において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが、ユーザの指示によって生じた場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る空気調和機の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 空気調和機において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが、ユーザの指示によって生じた場合に、圧縮機の回転数の低下量に応じて風向調整板の動作速度を変える処理の流れの一例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(空気調和機1の冷凍サイクル)
まず、空気調和機1(図1)が有する冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)5について図2を用いて説明する。図2は、空気調和機1の冷凍サイクルの一例を(a)暖房運転時、および(b)冷房運転時について示した模式図である。なお、図2では、冷媒の温度が高いことを太線で示し、冷媒の温度が低いことを細線で示している。空気調和機1は、室内機10と室外機30との間を冷媒が循環するように、冷媒管3が室内機10と室外機30とに接続されている。なお以下の説明では、冷房機能および暖房機能を併せ持つ空気調和機1を例に挙げて説明するが、少なくとも暖房機能を備えた空気調和機であればよい。また、空気調和機1は、除湿機能、除霜機能または空気清浄機能を備えていてもよい。
空気調和機1の冷凍サイクル5は、冷媒を圧縮して吐出する、回転数が変更可能な圧縮機33、冷媒と室外の空気との間で熱交換を行う室外熱交換器37、冷媒と室内の空気との間で熱交換を行う室内熱交換器17、室外熱交換器37に対して送風する室外ファン36、および室内熱交換器17に対して送風する室内ファン13(室内送風部)を備えている。室内ファン13が、室内機10に設けられた吸込口(図示せず)から吸込んだ室内空気を室内熱交換器17に通すことによって、冷媒と室内の空気との間で熱交換が行われる。熱交換された空気は、室内ファン13によって室内機10に設けられた吹出口(図示せず)から室内に放出される。室内ファン13の単位時間当たりの回転数(以下では、「室内ファンの回転数」と表す)を制御することにより、吹出口から室内に放出する風量を調節することができる。
空気調和機1は、冷凍サイクル5を制御して、冷房機能、暖房機能などの空調運転を行う。具体的には、図2の(a)に示すように、暖房運転時では、冷媒は、「圧縮機33→四方弁38→三方弁41→室内熱交換器17→二方弁42→膨張弁39→室外熱交換器37→四方弁38→圧縮機33」の順に流れる流路(第1流路)で循環し、冷房運転時では、「圧縮機33→四方弁38→室外熱交換器37→膨張弁39→二方弁42→室内熱交換器17→三方弁41→四方弁38→圧縮機33」の順に循環する。なお、圧縮機33、四方弁38、室外熱交換器37、膨張弁39および後述する電磁弁35は、室外側冷媒回路を構成している。
暖房運転時の冷凍サイクル5において循環する冷媒の状態について説明すれば、以下のようになる。圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒(気体状態)は、室内熱交換器17において、室内ファン13の駆動により室内空気に熱を放出して凝縮する。室内熱交換器17で凝縮した高温の冷媒は膨張弁39にて減圧、膨張して低温低圧の冷媒(液体状態)となり、室外熱交換器37に送られる。室外熱交換器37に流入する冷媒は室外ファン36の駆動により、室外空気から吸熱しながら蒸発して低温の冷媒(気体状態)となり、圧縮機33に戻る。室内熱交換器17において温められた空気(温風)が室内に放出されることにより、室内の暖房が行われる。すなわち、暖房運転時の冷凍サイクル5において、室外熱交換器37が蒸発器として機能し、室内熱交換器17が凝縮器として機能する。
冷房運転時の冷凍サイクル5についての詳細な説明は省略する。冷房運転時の冷凍サイクルにおいては、暖房運転時とは逆の方向に冷媒を循環させ、室内熱交換器17を蒸発器として機能させ、室外熱交換器37を凝縮器として機能させる。室内熱交換器17において冷やされた空気が室内に放出されることにより、室内の冷房が行われる。
圧縮機33は、例えばインバータ回路により圧縮機33のモータが単位時間に回転する回転数(モータ回転数、以下では、「圧縮機33の回転数」と表す)が制御可能なインバータ式可変容量型の圧縮機である。圧縮機33の回転数を制御することにより、圧縮機33の容量が変更されてもよい。
四方弁38は、冷媒が循環する向きを切り替えるための部材であり、これにより、暖房運転時には、圧縮機33から出た冷媒が次に室内熱交換器17に向かうように制御され、冷房運転時には、圧縮機33から出た冷媒が次に室外熱交換器37に向かうように制御される。室外熱交換器37と室内熱交換器17とを接続する冷媒管3には、図示のように、冷媒が所定の方向に正しく循環するように制御する三方弁41および二方弁42が備えられている。
膨張弁39は、高温の冷媒を減圧して膨張(断熱膨張)させ、低温低圧の冷媒(液体状態)にして蒸発器へ送る絞り弁である。膨張弁39における適切な減圧量は、圧縮機33の回転数、室内および室外の温度、および、室内ファンおよび室外ファンの回転数などに応じて調節されてもよい。
空気調和機1は、膨張弁39と室外熱交換器37とを接続する冷媒管3の途中で、圧縮機33へ分岐する流路を備え、この流路に電磁弁35を備えている。電磁弁35は、冷媒を通過させる(開状態)か、冷媒を遮断する(閉状態)かの2つの状態を取ることができる。電磁弁35を開くことにより、圧縮機33にかかる圧力の過上昇を回避し、圧縮機33から吐出される冷媒の凝縮圧力の過上昇を回避することが可能である。また、電磁弁35として、冷媒の流量を細かく制御できる膨張弁を使用することもできる。
例えば、暖房運転時(図2の(a))に電磁弁35を開くことによって、圧縮機33から吐出する冷媒の一部を室内熱交換器17へ行かないようにし、室外熱交換器37へ逃がすことができる。すなわち、圧縮機33から吐出する冷媒の一部を「圧縮機33→電磁弁35→室外熱交換器37→四方弁38→圧縮機33」という流路(第2流路)で循環させる(誘導する)ことができる。これにより、圧縮機33にかかる圧力を低減することができる。
なお、圧縮機33の回転数を低下させることにより、冷媒の凝縮圧力を低減することが可能である。しかし、圧縮機33の回転数を迅速に低下させることは困難であり、この制御には時間を要する。それゆえ、凝縮圧力を迅速に低減させることができない虞がある。このような場合に、圧縮機33の回転数を低下させる制御を開始することに加えて、電磁弁35を開くことにより、凝縮圧力の過上昇を回避することができる。
(空気調和機1の構成)
次に、暖房運転時に、空気調和機1内を循環する冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じたときに、圧縮機33の回転数を低下する制御に加えて、室内風量や風向の制御を行い、凝縮圧力が設定圧力を超えないように運転することが可能な空気調和機1の機能構成について、図1を用いて説明する。図1は、空気調和機1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、説明の便宜上、図2を用いて説明した部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
空気調和機1は、室内機10および室外機30を備えている。室内機10は、例えば室内の壁面天井近くに設置され、一方、室外機30は、例えば屋外の床面上に設置される。室内機10は、操作指示取得部11、室内熱交換器温度検出部12(温度検出部)、制御部20を備え、さらに被制御要素として、室内ファン13、上下風向調整板14(風向調整板)、左右風向調整板15(風向調整板)、および室内機通信部16を備えている。一方、室外機30は、圧縮機回転数制御部32、電磁弁開閉制御部34および圧縮機回転数検出部40を備え、さらに被制御要素として、室外機通信部31、圧縮機33、および電磁弁35を備えている。上下風向調整板14は、室内機10のキャビネットの吹出口の内側に上下に回動可能に取り付けられた複数枚の羽根板に加えて、キャビネットの吹出口の外側に上下に回動可能に取り付けられ、吹出口から室内へ吹き出す気流の向きを回動によって上下に変えることができる1枚の気流パネルを含んでいる。
なお、空気調和機1を動作させるための操作指示のユーザ入力を受け付けたり、現在の運転状態を表示したりするコントローラ(例えば、リモートコントローラ(リモコン))は図示していない。また、図2に示した、冷媒管3に設けられた三方弁41、二方弁42、四方弁38、および膨張弁39の状態を制御して冷凍サイクル5を制御する機能ブロックや、室内熱交換器17、室外熱交換器37、および室外ファン36なども、説明を簡略化するために図示を省略した。
操作指示取得部11は、コントローラ(図示せず)からのユーザによる操作指示を受信する。操作指示取得部11は、操作指示を受け取る機能を有していれば任意の構成であってもよい。例えば、コントローラが赤外線などの光を利用したものであれば、操作指示取得部11はその光を受光する受光部であればよいし、操作指示が音声であれば、その音声を取得するマイクであればよい。
室内熱交換器温度検出部12は、室内熱交換器17の温度(以下、「室内熱交温度」と呼ぶ)を検出する。例えば、室内熱交換器温度検出部12は、室内熱交温度を測定する温度センサであってもよい。室内熱交換器温度検出部12によって検出された室内熱交温度は、制御部20(例えば、後述の風量・風向制御要否判定部22)に出力される。
室内ファン13は、回転数に応じて室内に送風する風量を調節可能なファンであり、室内ファン13の回転数は、風量調節部23によって調節される。室内ファン13の回転数を変化させることにより、室内熱交換器17を通る風量が変化する。なお、空調運転中の室内風量は、圧縮機33の回転数に対応した基準回転数で駆動されていてもよい。
上下風向調整板14および左右風向調整板15はそれぞれ、室内へ送風する方向を上下方向および左右方向について変更するための部材であり、モータ(図示せず)の動作に従って動作する。例えば、上下風向調整板14の向きを変更することにより、冷房運転時には、室内機10の吹出口から水平〜天井側に向けて送風したり、暖房運転時には、吹出口から水平〜床側に向けて送風したりすることができる。
制御部20は、例えば、室内機10に内蔵され、各種演算処理を行うためのプロセッサ(図示せず)、および各種プログラムやデータを記憶するためのメモリ(図示せず)を含む。プロセッサは、例えばCPU(Control Processing Unit)により構成される。プロ
セッサは、メモリ内に格納されたプログラムを実行することにより、室内機10および室外機30の各動作を制御する。制御部20は、機能ブロックとして、動作特定部21、風量・風向制御要否判定部22、風量調節部23、および風向制御部24を備えている。
動作特定部21は、操作指示取得部11が取得した操作指示を示す情報に基づいて動作の内容を特定する。動作特定部21は、操作指示または操作指示に応じた動作が冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントであるか否か、あるいは操作指示に応じた動作の実行中に発生する他の動作が上記イベントであるか否かを特定する。ここで、「冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベント」とは、プログラムされた運転モードの実行において自動的に発現するイベントAと、ユーザの指示に応じて発現するイベントBとに大きく分かれる。例えば、イベントAには、以下の(1)および(2)に示すようなイベントが含まれ、イベントBには以下の(3)に示すようなイベントが含まれる。
(1)室内風量(温風の風量)が強の暖房自動運転時に室内温度が設定温度に達したときに、室内風量を強から弱に自動的に変化させるイベント、
(2)暖房運転から除霜運転に自動的に切り換わるイベント、
(3)ユーザが室内風量を強風から弱風または微風へ変えるイベント。
また、動作特定部21は、上記(1)から(3)などの、凝縮圧力を上昇させるイベントが発現したことを特定すると、圧縮機33の回転数を低下させるように指示する圧縮機回転数低下指示を、圧縮機回転数制御部32に送信する。この圧縮機回転数低下指示は、予め設定された最低の回転数にまで圧縮機33の回転数を低下させるように指示するものである。なお、動作特定部21は、圧縮機回転数検出部40から現在の圧縮機33の回転数を取得して、圧縮機33の現在の回転数と制御目標の回転数との差分を算出し、この算出した差分だけ圧縮機33の回転数を低下させる指示を圧縮機回転数低下指示として送信してもよい。
風量・風向制御要否判定部22は、上記(1)から(3)などの、凝縮圧力を上昇させるイベントが発現したことを示す情報αを動作特定部21から受信する。そして、風量・風向制御要否判定部22は、上記情報αを受信すると、室内機10の吹出口から室内に放出する風量を増加させる指示を風向制御部24に送る。この指示に応じて、風向制御部24は、上下風向調整板14および左右風向調整板15の状態(例えば、各風向調整板14,15を構成する羽根板の向き)が、最大風量が得られる状態になっているかどうかを判定する。言い換えると、風向制御部24は、上記イベントが生じる前の風量よりも上記イベントが生じた後の風量が多くなるように、各風向調整板14,15を動かす余地があるかどうかを判定する。その判定結果が否の場合、風向制御部24は、風量が増加する(好ましくは最大風量が得られる)状態になるように、上下風向調整板14および左右風向調整板15(以下、風向調整板14、15と総称する)を動かす。
また、風量・風向制御要否判定部22は、室内熱交換器温度検出部12からの室内熱交温度を取得して、現在の室内熱交温度が所定の閾値以上か否かに基づいて、室内機10が送風する室内風量を制御する必要があるか否かを判定してもよい。例えば、室内熱交温度が閾値以上である場合、風量・風向制御要否判定部22は、風量調節部23に対して室内風量を強めるように指示してもよい。なお、風量・風向制御要否判定部22は、圧縮機33の回転数の制御が完了したことを通知する圧縮機回転数低下完了通知を受信したり、電磁弁の開閉を制御するための電磁弁制御指示(例えば、電磁弁開指示、電磁弁閉指示など)を室外機30に送信したり、電磁弁の開閉の制御が完了したことを通知する電磁弁制御完了通知(例えば、電磁弁開完了通知、電磁弁閉完了通知など)を室外機30から受信したりしてもよい。
圧縮機回転数制御部32は、動作特定部21から送信される制御指示(例えば、圧縮機回転数低下指示および圧縮機回転数低下解除指示など)に基づいて、圧縮機33の回転数を低下させたり、元の回転数に戻したりする。なお、圧縮機回転数制御部32は、制御部20から送信される制御指示に従って、圧縮機33の回転数の制御が完了したときに、制御部20に完了通知(例えば、圧縮機回転数低下完了通知および圧縮機回転数低下解除完了通知など)を送信してもよい。
圧縮機回転数検出部40は、圧縮機33の回転数を検出する。検出された圧縮機33の回転数は、制御部20(例えば、動作特定部21)に送信される。
電磁弁開閉制御部34は、制御部20から送信される制御指示(例えば、電磁弁開指示および電磁弁閉指示など)に基づいて、電磁弁35の状態を、開いた状態および閉じた状態のいずれか一方に制御する。なお、電磁弁開閉制御部34は、制御部20から送信される制御指示に従って、電磁弁35の開閉の制御が完了したときに、制御部20に完了通知(例えば、電磁弁開完了通知および圧縮機回転数低下完了通知など)を送信してもよい。
室内機10と室外機30とは、室内機10から送信される制御指示および室外機30から送信される完了通知などの情報やデータの送受信が可能なように接続されている。室内機10と室外機30との間の通信は、室内機10側の室内機通信部16と室外機30側の室外機通信部31とを介して行われる。この室内機10と室外機30との間の通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
なお、圧縮機回転数制御部32および電磁弁開閉制御部34が室外機30に設けられた例を挙げて説明したが、圧縮機回転数制御部32および電磁弁開閉制御部34の少なくともいずれか一方を、室内機10の制御部20が備える構成であってもよい。例えば、制御部20が、動作特定部21、風量・風向制御要否判定部22、風量調節部、風向制御部24、圧縮機回転数制御部32、および電磁弁開閉制御部34を備えていてもよい。制御部20が圧縮機回転数制御部32および電磁弁開閉制御部34の両方を備える場合、圧縮機33および電磁弁35を制御するための制御情報は、室内機通信部16および室外機通信部31を介して、圧縮機33および電磁弁35に送信すればよい。
(室内風量を強から弱に自動的に変化させるイベントが発生した場合の処理)
次に、冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントとして、前記のイベント(1)または(2)として説明した、室内風量を強から弱に自動的に変化させるイベントが発生したときの空気調和機1が行う処理について、図3を用いて説明する。図3は、空気調和機1において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
上記のようなイベントが発生した場合、圧縮機33の回転数を低下させるだけでは、凝縮圧力が過剰に上昇してしまう虞がある。なぜなら、室内風量が弱まるにつれて室内熱交換器17の温度が下がりにくくなるので、凝縮圧力が充分低下しない、あるいは再上昇する虞があるからである。
まず、動作特定部21が上記イベント(1)が発生したことを特定すると(ステップ101;以下、S101のように略記する)、前記情報αを生成し、情報αに基づいて、圧縮機33の回転数を最低回転数まで低下させる圧縮機回転数低下指示を圧縮機回転数制御部32に送信する(S102)。また、動作特定部21は、情報αに基づく室内風量増加指示を風量・風向制御要否判定部22に送る。
風量・風向制御要否判定部22は、室内風量増加指示の受信に応じて、風向制御部24に対して、室内風量が増加する方向に、好ましくは最大風量となる方向に風向調整板14,15の向きを制御するように指示する(S103)。これにより、室内熱交換器17の温度が下がり易くなるので、凝縮圧力の低下を促進することができる。また、風量・風向制御要否判定部22は、風量調節部23に対して、室内風量を(例えば最大の風量に)増加させるように指示する(S104)。なお、S103は不可欠な処理だが、S104は実行することが好ましい処理である。S104の指示に従い、風量調節部23は室内ファン13の回転数を上げ、室内風量を増加させる。
一方、圧縮機回転数制御部32は、上記圧縮機回転数低下指示を受信して、圧縮機33の回転数低下を開始する(S121)。例えば、変更前と変更後との圧縮機33の回転数の差が大きい場合、圧縮機33の回転数の低下を瞬時に完了させることができない。すなわち、圧縮機33の回転数を低下するように指示しても、しばらくの間は、圧縮機33の回転数は指示された回転数(最低回転数)よりも高い状態が継続する。圧縮機33の回転数の低下が完了すると、圧縮機回転数制御部32は、圧縮機回転数低下完了通知を風量・風向制御要否判定部22へ送信する(S122)。
風量・風向制御要否判定部22は、圧縮機回転数低下完了通知を受信すると(S105)、室内熱交換器温度検出部12から現在の室内熱交温度を取得して、所定の閾値以上かどうかを判定する(S106)。現在の室内熱交温度が所定の閾値以上であれば(S106においてYES)、凝縮圧力が充分に低下していないことになる。そこで、風量・風向制御要否判定部22は、電磁弁35を開くように指示する電磁弁開指示を電磁弁開閉制御部34に送信する(S107)。電磁弁開指示を受信した電磁弁開閉制御部34は、この指示に従い、電磁弁35を開く(S123)。電磁弁開閉制御部34は、電磁弁35が開いたことを示す電磁弁開完了通知を風量・風向制御要否判定部22に送信する(S124)。
風量・風向制御要否判定部22は、室内熱交温度が所定の閾値より低いか(S106にてNO)、および電磁弁開完了通知を受信したか(S108)のいずれかの場合、電磁弁閉指示、および圧縮機回転数を、最低回転数から自動設定された弱風に対応した回転数に戻す指示を、室外機30に送信する(S109)。
室外機30は、風量・風向制御要否判定部22からの電磁弁閉指示、および圧縮機回転数を所定の回転数に戻す指示を受信し、電磁弁開閉制御部34は電磁弁35を閉じ、圧縮機回転数制御部32は圧縮機33の回転数を、暖房運転時の所定の回転数に制御する(S125)。
このように、空気調和機1は、室内風量を強から弱に自動的に変化させるイベントが発生した場合、圧縮機33の回転数を低下させると共に、室内風量を増大させたり、電磁弁35を開けたりする。これにより、凝縮圧力を適切に低下させることができる。
〔実施形態2〕
続いて、本発明の他の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(暖房運転中にユーザが室内風量の低下を指示した場合の処理〜その1)
暖房運転中にユーザが室内風量の低下を指示した場合に凝縮圧力を低下させるための最も簡便な処理を図4を参照して説明する。図4は、空気調和機1において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが、ユーザの指示によって生じた場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
室内機10の操作指示取得部11が、室内風量を強風から弱風または微風に低下させるユーザ指示を受信すると(S201)、操作指示取得部11は該指示を制御部20に送る。制御部20の動作特定部21は、その指示が、圧縮機33の回転数を低下させることが必要な動作の指示であると特定し、前記情報αを生成するとともに、情報αを圧縮機回転数制御部32および風量・風向制御要否判定部22に送信する。圧縮機回転数制御部32は、受信した情報αを圧縮機回転数低下指示であると認識し、圧縮機33の回転数の低下を開始する(S211)。
一方、風量・風向制御要否判定部22は、受信した情報αを室内風量増加指示であると認識し、風向制御部24に対して、室内風量を最大とするように指示する(S202)。この指示に従い、風向制御部24は、実施形態1と同様に、室内風量が最大の風量となるように、風向調整板14,15の向きを制御する。
S202の後に、風量・風向制御要否判定部22は、室内風量を最大にした後の室内熱交温度が所定の閾値以上かどうかを判定する(S203)。そして、室内熱交温度がまだ所定の閾値以上である場合には(S203においてYES)、電磁弁35を開くように指示する電磁弁開指示を電磁弁開閉制御部34に送信する(S204)。電磁弁開指示を受信した電磁弁開閉制御部34は、この指示に従い、電磁弁35を開く(S212)。また、電磁弁開閉制御部34は、S204の後に、電磁弁35を開く動作にかかる時間に相当する一定時間待機して、電磁弁35を閉じるように指示する電磁弁閉指示を電磁弁開閉制御部34に送信する(S205)。電磁弁開指示を受信した電磁弁開閉制御部34は、この指示に従い、電磁弁35を閉める(S213)。上記の処理を行った後に、風量調節部23が室内ファン13の回転数を低下させて、室内風量を低下する処理が完了する。
このように、本実施形態では、風量・風向制御要否判定部22と電磁弁開閉制御部34との通信処理を行わないので、暖房運転中にユーザが室内風量の低下を指示した場合の一連の処理を、実施形態1よりも早く完了させることができる。
〔実施形態3〕
次に、本発明の他の実施形態について、図5および図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(空気調和機1aの構成)
まず、空気調和機1aの構成について図5を用いて説明する。図5は、空気調和機1aの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。空気調和機1aは、制御部20が風向調整板速度調節部25を備えているとともに、室内機10aが音声出力部18(報知部)を備えている点で、図1の空気調和機1と異なっている。
上記風向調整板速度調節部25は、圧縮機33の回転数の低下量に応じて、風向調整板14,15の動作速度を変更する。より具体的には、風向調整板速度調節部25は、圧縮機33の回転数の低下量が大きいほど、風向調整板14,15の動きの速さを遅くするように、風向調整板14,15を制御する。なお、圧縮機33の回転数の低下量は、後述するように圧縮機回転数制御部32で算出され、圧縮機回転数制御部32から風量・風向制御要否判定部22に送信される。風向調整板速度調節部25は受信した回転数の低下量に応じた風向調整板14,15の動作速度を風向調整板速度調節部25に指示する。
上記音声出力部18は、音声メッセージまたは音楽などを出力して、ユーザに動作状態を報知する。空気調和機1aは、ユーザが視認可能な動作をしていない場合に、音声出力部18から空気調和機1aの動作状態をユーザに報知することができる。これにより、空気調和機1aがユーザに視認可能な動作をしていない場合であっても、空気調和機1aに不具合が発生したのではないかという不安をユーザに与えることを回避することができる。
(暖房運転中にユーザが室内風量の低下を指示した場合の処理〜その2)
次に、暖房運転中にユーザが室内風量の低下を指示する前記イベント(3)が発生した場合に、空気調和機1aが行う処理について図6を用いて説明する。図6は、空気調和機において冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが、ユーザの指示によって生じた場合に、圧縮機の回転数の低下量に応じて風向調整板の動作速度を変える処理の流れの一例を示すフローチャートである。
室内機10aの操作指示取得部11が、室内風量低下のユーザ指示を受信すると(S301)、操作指示取得部11は該指示を制御部20に送る。制御部20の動作特定部21は、その指示を受信すると、凝縮圧力を上昇させるイベントが発現したことを認識し、そのイベントが発生したことを示す情報αを生成し、圧縮機回転数制御部32および風量・風向制御要否判定部22に送信する(S302)。圧縮機回転数制御部32は、受信した情報αを圧縮機回転数低下指示であると認識し、圧縮機33の回転数の低下を開始する(S311)。
続いて、圧縮機回転数制御部32は、圧縮機33の回転数をどれだけ低下させるか(低下量)を算出して風量・風向制御要否判定部22に通知する(S312)。圧縮機33の回転数の低下量は、S311の時点における回転数(X)と、予め設定された最低の回転数Yとの差分(X−Y)として、圧縮機回転数制御部32が算出する。
圧縮機33の回転数の低下量を受信した風量・風向制御要否判定部22は、風向制御部24に対して、室内風量を最大とするように指示するとともに、低下量に応じた動作速度で風向調整板14,15を動かすように指示する(S304)。この指示に従い、風向制御部24は、風向調整板14,15の状態が、室内風量を増加させる状態(好ましくは室内風量を最大にする状態)になるまで、指示された動作速度で風向調整板14,15を動かす(S305)。なお、圧縮機33の回転数の低下に要する時間は、低下させる回転数の大きさ(低下量)が大きいほど長くなる傾向がある。そこで、差分(X−Y)が大きいほど風向調整板14,15の動作速度を遅くし、差分(X−Y)が小さいほど風向調整板14,15の動作速度を速くする。このような制御により、空気調和機1aがユーザに視認可能な動作をしていない状態になることが回避されるので、空気調和機1aに不具合が発生したのではないかという不安をユーザに与えることを回避することができる。
なお、S304の実行前で、かつ圧縮機33の回転数の制御が開始された後、動作特定部21は、空気調和機1aが現在動作中であることをユーザに報知する音声メッセージを、音声出力部18から出力させてもよい(S303)。ただし、上述したように、空気調和機1aがユーザに視認可能な動作をしていない状態を取らずに済むならば、S303の処理を実行しなくてもよい。また、S303の処理を実行する場合には、この報知に用いる音声メッセージは、例えば、ユーザに対して待機を指示する「しばらくお待ちください。」などの音声メッセージであってもよい。あるいは、動作特定部21が特定した動作に対応する音声メッセージのデータが、制御部20のメモリ(図示せず)に記憶されており、動作毎に異なる音声メッセージ(例えば、室内風量を低下させる場合には「風量をダウンさせています。」、暖房運転をあとで再開する場合には「暖房運転の準備をしています。」など)を音声出力部18から出力する構成であってもよい。
S305で風向調整板14,15の動作が完了すると、風量・風向制御要否判定部22は、風向の変更が完了したことを示す情報を動作特定部21に送る(S306)。これにより、動作特定部21は、室内風量をユーザが指示した弱風または微風に変更するように、風量調節部23に指示するとともに、圧縮機33の回転数をユーザが指示した弱風または微風に対応した所定の回転数に戻す指示を圧縮機回転数制御部32に送信する。これにより、圧縮機33の回転数は所定の回転数に戻る(S313)。
なお、ここでは、空気調和機1aの動作状態をユーザに音声を出力することによって報知する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、空気調和機1aの動作状態を、点灯したり点滅したりして報知してもよいし、文字列などを表示して報知してもよい。前者の場合、室内機10aは点灯部を備えていればよいし、後者の場合、室内機10aは表示部を備えていればよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
空気調和機1,1aの制御ブロック(特に動作特定部21、風量・風向制御要否判定部22、風量調節部23、風向制御部24、圧縮機回転数制御部32、および電磁弁開閉制御部34)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、空気調和機1,1aは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る空気調和機1,1aは、回転数が変更可能な圧縮機33と、室内熱交換器17を通して室内へ温風を送出する室内送風部(室内ファン13)と、上記室内に対する上記温風の方向を変更可能な風向調整板14,15と、少なくとも、上記圧縮機33および上記風向調整板14,15を制御する制御部20とを備え、暖房運転時に、空気調和機1内を循環する冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、上記制御部20は、上記圧縮機33の回転数を低下させると共に、上記温風の風量が増加するように、上記風向調整板14,15を動かすことを特徴とする。
上記の構成において、冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントとは、例えば、(1)室内風量が強の暖房自動運転時に室内温度が設定温度に達したときに、室内風量を強から弱に自動的に変化させるイベント、(2)暖房運転から除霜運転に自動的に切り換わるイベント、(3)ユーザが室内風量を強風から弱風または微風へ変えるイベント、などである。
一般に、凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合、圧縮機の回転数を低下させて、凝縮圧力が過剰にならないようにする。しかし、圧縮機の回転数を迅速に低下させることは困難であり、ある程度の時間が必要である。これでは、圧縮機の回転数が所望の回転数にまで低下するまで、凝縮圧力が過剰に上昇した状態が維持される虞がある。
上記の構成によれば、暖房運転時に冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、上記制御部は、圧縮機の回転数を低下させると共に、室内に送出される温風の風量が増加するように、風向調整板を動かす。すなわち、上記イベントが生じる前の風量よりも上記イベントが生じた後の風量が多くなるように、風向調整板を動かす余地があるかどうかを制御部は判定し、その余地がある場合には、風向調整板が温風を送出する向きを変えるように風向調整板を動かす。
これにより、圧縮機の回転数を低下する制御に加えて、室内風量を増加させることによって、室内熱交換器における凝縮作用、つまり高温の冷媒の熱が室内熱交換器を介して室内の空気へ移動する作用を促進することができる。このため、冷媒の凝縮圧力を適切に低下させる可能性を高めることができる。
本発明の態様2に係る空気調和機1,1aは、上記態様1において、上記制御部20は、上記風向調整板14,15を動かすことに加えて、上記室内送風部(室内ファン13)を制御して上記温風の風量を増加させてもよい。
上記の構成によれば、温風の風量が増加することにより、上記凝縮作用をさらに促進することができるため、冷媒の凝縮圧力が過剰に上昇した状態となることを回避できる可能性をさらに高めることができる。
本発明の態様3に係る空気調和機1,1aは、上記態様1または2において、上記制御部20は、上記圧縮機33の回転数の低下量が大きいほど、上記風向調整板14,15の動きの速さを遅くするように、上記風向調整板14,15を制御してもよい。
上記の構成において、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うと、ユーザには、空気調和機の動作が停止したかのように感じられる。また、一般に、圧縮機の回転数を低下させる制御は、低下量が大きいほど時間を要する。したがって、風量が増加する状態まで風向調整板を早く動かした場合、風向調整板の動きが止まってから、圧縮機の回転数の制御が完了するまでの間、ユーザにとって空気調和機の動作が停止したかのように感じる状態となる。この状態が、ユーザに対して、空気調和機に不具合が発生したのではないかという不安を与える虞がある。
そこで、上記の構成によれば、上記圧縮機の回転数の低下量が大きいほど、上記風向調整板の動きの速さを遅くする。これにより、圧縮機の回転数を低下させるのに長い時間がかかるのに合わせて、風向調整板が動いている状態を長くすることができる。よって、圧縮機の回転数を低下させる制御が行われていても、空気調和機が動作していることをユーザが目で見て確認できる時間を延ばせるので、上記のような不安をユーザに与えることを回避し易くなる。
本発明の態様4に係る空気調和機1,1aは、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記室内熱交換器17の温度を検出する温度検出部(室内熱交換器温度検出部12)と、上記圧縮機33および室外熱交換器37を含む室外側冷媒回路とをさらに備え、上記制御部20は、上記圧縮機33の回転数の低下が完了し、かつ上記風量が増加するように、上記風向調整板14,15を動かした後の上記温度を上記温度検出部から取得し、該取得した上記温度が所定の閾値以上である場合、上記圧縮機33から吐出される冷媒が、上記室内熱交換器17に向かって流れる第1流路と、上記室外熱交換器37を経由して上記圧縮機33に戻る第2流路とに分流されるように、上記室外側冷媒回路に指示してもよい。
上記の構成によれば、上記圧縮機の回転数の低下が完了し、かつ上記風向調整板を動かした後の上記室内熱交温度が所定の閾値以上である場合、凝縮圧力が望ましい値まで低下していない虞がある。そこで、制御部は、室外側冷媒回路に指示することによって、圧縮機から吐出される冷媒が、室内熱交換器に向かって流れる通常の第1流路だけではなく、室外熱交換器を経由して圧縮機に戻る第2流路にも流れるようにする。
これにより、圧力が上昇した冷媒を室外熱交換器に逃がすことによって、凝縮圧力が過剰に上昇した状態となることを回避できる。補足すると、圧縮機の回転数は迅速に低下させることが困難であり、それゆえ、凝縮圧力を迅速に低減させることができない虞がある。このような場合に、圧縮機から吐出される冷媒の一部の流れを変更することにより、凝縮圧力の低下を助けることができる。
本発明の態様5に係る空気調和機1,1aは、上記態様1から4のいずれかにおいて、動作状態をユーザに報知する報知部(音声出力部18)をさらに備え、上記ユーザが上記温風の風量低下を指示することが、上記イベントとして生じたことによって、上記制御部20が上記圧縮機33の回転数を低下させる場合、上記制御部20は、上記空気調和機1,1aが動作中であることをユーザに知らせる動作を上記報知部に行わせてもよい。
上記の構成によれば、ユーザが上記温風の風量低下を指示したことに対して、上記圧縮機の回転数を低下させる制御が実行されているものの、空気調和機が動作をしていないかのようにユーザには見える時間が生まれることがある。このような場合であっても、ユーザに対して、空気調和機が操作指示に従って動作中であることを知らせることができる。よって、空気調和機に不具合が発生したのではないか、などの不安をユーザに与えることを回避することができる。
本発明の各態様に係る空気調和機に具備される制御部は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記制御部(ソフトウェア要素)として動作させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、圧縮機による冷媒の圧縮および吐出を含む冷凍サイクルを利用する空気調和機に利用することができる。
1、1a 空気調和機
10 室内機
12 室内熱交換器温度検出部(温度検出部)
13 室内ファン(室内送風部)
14 上下風向調整板(風向調整板)
15 左右風向調整板(風向調整板)
17 室内熱交換器
18 音声出力部(報知部)
20 制御部
21 動作特定部(制御部)
22 風量・風向制御要否判定部(制御部)
23 風量調節部(制御部)
24 風向制御部(制御部)
25 風向調整板速度調節部(制御部)
30 室外機
32 圧縮機回転数制御部
33 圧縮機(室外側冷媒回路)
34 電磁弁開閉制御部
35 電磁弁
37 室外熱交換器(室外側冷媒回路)

Claims (4)

  1. 回転数が変更可能な圧縮機と、
    室内熱交換器を通して室内へ温風を送出する室内送風部と、
    上記室内に対する上記温風の方向を変更可能な風向調整板と、
    少なくとも、上記圧縮機および上記風向調整板を制御する制御部とを備え、
    暖房運転時に、空気調和機内を循環する冷媒の凝縮圧力を上昇させるイベントが生じた場合に、上記制御部は、上記圧縮機の回転数を低下させると共に、上記温風の風量が増加するように、上記風向調整板を動かし、かつ上記圧縮機の回転数の低下量が大きいほど、上記風向調整板の動きの速さを遅くするように、上記風向調整板を制御することを特徴とする空気調和機。
  2. 上記制御部は、上記風向調整板を動かすことに加えて、上記室内送風部を制御して上記温風の風量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 上記室内熱交換器の温度を検出する温度検出部と、
    上記圧縮機および室外熱交換器を含む室外側冷媒回路とをさらに備え、
    上記制御部は、上記圧縮機の回転数の低下が完了し、かつ上記風量が増加するように、上記風向調整板を動かした後の上記温度を上記温度検出部から取得し、該取得した上記温度が所定の閾値以上である場合、上記圧縮機から吐出される冷媒が、上記室内熱交換器に向かって流れる第1流路と、上記室外熱交換器を経由して上記圧縮機に戻る第2流路とに分流されるように、上記室外側冷媒回路に指示することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  4. 動作状態をユーザに報知する報知部をさらに備え、
    上記ユーザが上記温風の風量低下を指示することが、上記イベントとして生じたことによって、上記制御部が上記圧縮機の回転数を低下させる場合、
    上記制御部は、上記空気調和機が動作中であることをユーザに知らせる動作を上記報知部に行わせることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の空気調和機。
JP2015198717A 2015-10-06 2015-10-06 空気調和機 Active JP6595288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015198717A JP6595288B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015198717A JP6595288B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017072289A JP2017072289A (ja) 2017-04-13
JP6595288B2 true JP6595288B2 (ja) 2019-10-23

Family

ID=58538263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015198717A Active JP6595288B2 (ja) 2015-10-06 2015-10-06 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6595288B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111306735A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备
CN111306726A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备
CN111336665A (zh) * 2020-02-26 2020-06-26 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107631440A (zh) * 2017-11-10 2018-01-26 广东美的制冷设备有限公司 控制方法、控制***、计算机可读存储介质和移动空调
CN109945432A (zh) * 2019-03-20 2019-06-28 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种防止空调器凝露的控制方法、控制装置及空调器
CN113375306B (zh) * 2021-06-04 2022-10-28 青岛海尔空调器有限总公司 用于空调的控制方法及装置、空调

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2685463B2 (ja) * 1987-12-04 1997-12-03 株式会社日立製作所 空気調和装置
JPH0765797B2 (ja) * 1988-08-31 1995-07-19 株式会社東芝 空気調和機
JPH1026387A (ja) * 1996-07-10 1998-01-27 Fujitsu General Ltd 空気調和機の制御方法
JP4223101B2 (ja) * 1997-11-18 2009-02-12 東芝キヤリア株式会社 空気調和機
JP2014153028A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111306735A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备
CN111306726A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备
CN111336665A (zh) * 2020-02-26 2020-06-26 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备
CN111306726B (zh) * 2020-02-26 2021-09-21 广东美的制冷设备有限公司 空调器的控制方法、装置、空调器和电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017072289A (ja) 2017-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6595288B2 (ja) 空気調和機
JP6225776B2 (ja) マルチタイプ空気調和機
JP2018071886A (ja) 空調機
WO2016016913A1 (ja) 空気調和装置
JP2020034183A (ja) 空気調和機
JP2015152205A (ja) 空気調和装置
JP2013181678A (ja) 制御装置および方法並びにプログラム、それを備えた空気調和装置
JP2018204896A (ja) マルチ型空気調和機の制御装置、マルチ型空気調和機、マルチ型空気調和機の制御方法及びマルチ型空気調和機の制御プログラム
JP6019773B2 (ja) 空気調和機の制御装置
JP2016109413A (ja) 空調機
JP2006207932A (ja) 空気調和機
EP1677058A2 (en) Method of controlling over-load cooling operation of air conditioner
JP2012013365A (ja) 空気調和機
WO2014103620A1 (ja) 冷凍装置
JP5900463B2 (ja) 空気調和システム
JP3187167B2 (ja) 空気調和機
JPWO2017187480A1 (ja) 空気調和装置
JP2005016884A (ja) 空気調和機
JP6573507B2 (ja) 空気調和機
JP6656472B1 (ja) 空気調和機
JP5671701B2 (ja) 多室型空気調和機
JP2006194552A (ja) 空気調和機
JP7068537B1 (ja) 空気調和装置および制御方法
JP6628972B2 (ja) 空調システムの制御装置、空調システム、空調システムの制御プログラム、及び空調システムの制御方法
JP2020070981A (ja) 空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6595288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150