JP6594795B2 - 積層体、該積層体を構成するための繊維シート、および積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
[8] 繊維のうち50質量%以上は、リヨセルである、[1]〜[7]のいずれかに記載の積層体。
本発明者らは、一次使用時における形態安定性と、二次使用における剥離性との両特性を兼ね備える積層体を得るべく考察を重ねた。具体的には、まず、本発明者らは、一次使用と二次使用との両使用時における積層体の状態に着目した。そして、多くの場合、一次使用時には、少なくとも積層体の外縁部分には液体成分は浸透されていないのに対し、二次使用において積層体を剥離する際には、積層体の外縁部分にまで液体成分が浸透されていることに着眼した。つまり、一次使用時においては積層体の少なくとも一部は乾燥状態であり、二次使用においては積層体の全体(または一時使用時よりも大きな面積)が湿潤状態となる。
(1)繊維が集合してなる繊維シートが2層以上積層されてなる積層体である。
(2)繊維シートは、乾燥状態における破断強度SDRYおよび湿潤状態における破断強度SWETの各々が20N/5cm以上である。
(3)積層体の面内方向における少なくとも一方向において、隣接する2層の繊維シート間の乾燥状態における接着強度ADRYと、隣接する2層の繊維シート間の湿潤状態における接着強度AWETとの比ADRY/AWETが、5以上である。
(a)一方の繊維シートが有する繊維から延出したフィブリル部が、他方の繊維シートが有する繊維の幹部に水素結合している。
(b)一方の繊維シートが有する繊維から延出するフィブリル部と、他方の繊維シートが有する繊維から延出するフィブリル部とが、水素結合している。
本発明は、上述の積層体を構成するための繊維シートであって、乾燥状態における破断強度SDRYおよび湿潤状態における破断強度SWETの各々が20N/5cm以上であり、繊維シートの厚み方向に平行な断面において、厚み方向に平行な方向を縦方向とし、厚み方向に直交する方向を横方向とした場合に、縦方向の幅が少なくとも繊維シートの表面を含み、横方向の幅が636μmである区画を観察したときに、繊維シートの表面から起毛するフィブリル部のうち、アスペクト比が30以上のフィブリル部の数N2が300以上である、繊維シートにも関わる。
本発明に係る積層体の製造方法について説明する。ここでは、2層構造の積層体10の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法においては、まず、複数本の繊維を集合させてシート状の第1前駆体が形成される。第1前駆体は、フィブリルを有する繊維として好ましいものとして上述した繊維を用いて、または、場合によっては他の繊維として好ましいものとして上述した繊維を混合して、既存の加工技術(織物、編み物、レース、フェルト、不織布(乾式、湿式のいずれでもよい)の製法)を特に制限なく用いて形成することができる。第1前駆体は、好ましくは、スパンレース(水流)にて繊維を三次元交絡させた不織布であることが好ましい。
次に、得られた第1前駆体に、その厚み方向において少なくとも一方側からキャビテーションエネルギーを与える。当該工程は、上述の工程で第1前駆体を形成し、そのまま行ってもよいし、形成後に一旦巻き取られた第1前駆体を取り出して行ってもよい。これにより、繊維からフィブリル部が起毛された、第2前駆体が形成される。
次に、フィブリル部が起毛した第2前駆体に対し、起毛するフィブリル部をさらに繊維シートの表面から引き出して、その方向をより第2前駆体の厚み方向に近似させるべく、第2前駆体の厚み方向に対して吸引処理を行う。具体的には、まず、第2前駆体のうち、キャビテーション処理面が金属多孔性の支持体の表面に接するように、該支持体上に第2前駆体を載置する。そして、第2前駆体の裏面(キャビテーション処理面の反対の面)側からキャビテーション処理面に向けて空気が流れるように、吸引処理を行う。これにより、キャビテーション処理面に存在するフィブリル部は、第2前駆体の表面からより外部に向けて露出するように引き出されることとなる。
上記のフィブリル化工程における吸引処理を経た第3前駆体を、このまま後述する積層工程に用いてもよいが、該第3前駆体を乾燥工程に供した後に、積層工程に供することが好ましい。これにより、第3前駆体はより十分に乾燥した状態の繊維シートとなるため、後述する積層工程が実施し易くなる。乾燥処理の方法は特に制限されず、たとえば、吸引処理面が乾燥ドラムの表面に接するように、100〜150℃の乾燥ドラム上に第3前駆体を載置することにより、乾燥処理を行うことができる。
次に、第3前駆体を積層させる。積層方法は特に限定されない。また、積層方向に関し、2枚の第3前駆体が相互に接する2つの面のうち、少なくとも一方の面が、吸引処理面となるように積層させて、第4前駆体(積層構造体)を作製する。たとえば、第3前駆体を円筒状の支持体に巻き取って巻回体(ロール)を作成し、複数の巻回体のそれぞれから繊維シートを巻出しながら、第4前駆体を作製することができる。
次に、第4前駆体を熱処理する。熱処理の方法は特に制限されず、たとえば第4前駆体に熱風を吹き付けてもよい。第4前駆体において互いに隣接する面のうち少なくとも一方の面において、長くて細い(アスペクト比の高い)フィブリル部が多く起毛している。このようなフィブリル部は、隣接する他の面を構成する繊維に対し、高い頻度で水素結合を構成することができる。これにより、積層体10が作製される。
JIS L 1906に準じ、温度20℃、湿度65%の標準状態に繊維シートの試験片を24時間放置後、幅方向1m×長さ方向1mの試料を採取し、天秤を用いて重量(g)を測定する。得られた重量(g)の小数点第2位を四捨五入して目付量とした。
剃刀(フェザー安全剃刀(株)製「フェザー剃刃S片刃」)を用いて、サンプルを表面面に対して垂直なMD方向に切断し、デジタル顕微鏡[(株)キーエンス(KEYENCE)製デジタルマイクロスコープ(DIGITALMICROSCOPE)VHX−900]にて試料の断面を観察し厚さを計測した。
目付量(g/m2)を厚み(mm)で除して、見かけ密度を求めた。
目付量F(g/m2)、厚みG(μm)および繊維の平均比重H(g/cm2)から、下記式
空隙率(%)=100−((F/G/H)×100)
により空隙率(%)を算出した。
JIS L 1913「一般短繊維不織布試験方法」に準じて、繊維シートのMD方向およびCD方向に関し、乾燥状態および湿潤状態における各々の破断強度を測定した。
JIS L 1913「一般短繊維不織布試験方法」に準じて、繊維シートの機械方向(MD)および幅方向(CD)に関し、乾燥状態および湿潤状態における各々の破断伸度をそれぞれ測定した。
走査型電子顕微鏡(「S−3400N型」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、繊維シートの厚み方向における断面において、縦方向の領域に隣り合う2層の繊維シート間を含み、横方向(MD方向)の領域の幅が636μmである区画を10箇所撮像(撮影倍率:200倍)した。そして、各画像を観察して、アスペクト比が30以上のフィブリル部の数を求めた。また、繊維シートの厚み方向における断面において、縦方向の領域に隣り合う2層の繊維シート間を含み、横方向(CD方向)の領域の幅が636μmである区画を10箇所撮像(撮影倍率:200倍)し、同様にして、アスペクト比が30以上のフィブリル部の数を求めた。そして、合計20箇所における上記フィブリル部の数の平均値を数N2とした。
JIS L 1906に準じ、温度20℃、湿度65%の標準状態に繊維シートの試験片を24時間放置後、幅方向1m×長さ方向1mの試料を採取し、天秤を用いて重量(g)を測定する。得られた重量(g)の小数点第2位を四捨五入して目付量とした。
積層体から、上述の方法にしたがって、乾燥状態における試験片および湿潤状態における試験片を作製した。なお、積層体が3層構造以上の場合には、積層体から、最外層を構成する繊維シートと、該繊維シートに隣接する繊維シートとの2層構造からなる構造体を取り出し(これ以外の層を除去し)、これを用いて試験片を作製した。そして、乾燥状態における試験片および湿潤状態における試験片の各々に対し、JIS L1913「一般短繊維不織布試験方法」に準拠し、オートグラフAGS−D型装置(島津製作所製)を用いて上述の引張試験を実施した。得られた結果から、上記比ADRY/AWETを求めた。ただし、各実施例および各比較例では、MD方向に関する接着強度ADRYおよび接着強度AWETのみを求めた。
走査型電子顕微鏡(「S−3400N型」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、積層体の厚み方向において、縦方向の領域に隣り合う2層の繊維シート間を含み、横方向(MD方向)の領域の幅が636μmである区画を10箇所撮像(撮影倍率:200倍)した。そして、各画像を観察して、2層の繊維シート間を水素結合するフィブリル部の数を求めた。また、繊維シートの厚み方向における断面において、縦方向の領域に隣り合う2層の繊維シート間を含み、横方向(CD方向)の領域の幅が636μmである区画を10箇所撮像(撮影倍率:200倍)し、同様にして、2層の繊維シート間を水素結合するフィブリル部の数を求めた。そして、合計20箇所における上記フィブリル部の数の平均値を数N1とした。
積層体を15cm×15cm(MD方向×CD方向)にカットした積層シートを作製し、水分を吸収しないアクリル板の上に載置した。次に、載置した積層シートの中央部分に3mlのイオン交換水を滴下した。滴下から60秒後に、10人の被験者が積層シートを用いてそれぞれ自身の腕を擦り、その際の積層シートの一体感を、以下の3つの判定基準で官能評価を行った。
AAA:積層シートが剥離することなく、取扱い性が良いと感じる。
AA:積層シートが一部剥離して取扱い性が悪く感じる。
A:積層シートが完全に剥離して積層状態が維持できず、取扱い性がとても悪く感じる。
+++:AAA評価が6人以上。
++:AAA評価が1〜5人。
+:AAA評価が0人。
まず、官能評価1で「+++」と評価された積層シートを、プラスチック製のバットに入れ、100mlの水を注いだ。次に、10人の被験者が、積層シートの最表面から1枚ずつ摘み上げて積層シートを剥離させた。その際の積層シートの剥離性を、以下の判定基準で官能評価を行った。
BBB:積層シートの最表面から1枚ずつきれいに剥離させて摘み上げることができた。
B:積層シートの最表面が剥離せず、積層状態のままであった。
+++:BBB評価が6人以上。
++:BBB評価が1〜5人。
+:BBB評価が0人。
(繊維シート形成工程)
繊度1.7dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)を用い、CADでセミランダムウェブを作成した。次いで、水流による三次元絡合処理を施した。具体的には、まず、ウェブを金属製多孔性支持部材上に載置し、直径0.10mmの噴射孔がウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられた2列のノズルを用い、それぞれ水流を水圧3MPa、5MPaの順で噴射し交絡させた(第1交絡処理)。更にウェブの表裏を搬送コンベアで反転させ、ポリエステル平織りメッシュ(日本フィルコン株式会社製、OP−76)支持体上に載置し、2列のノズルにおけるそれぞれ水流を水圧3MPa、5MPaの順で噴射し三次元絡合させた(第2交絡処理)。これら一連の処理を5m/分の速度で行ない、スパンレース不織布(第1前駆体)を得た。
次に、精電舎電子工業株式会社製の超音波加工機を用い、関西金網株式会社製ナイロン平織りメッシュ(線径160μm、#200)で形成された支持体上で、スパンレース不織布の片面に、出力:1200W、周波数:20kHz、水温:25℃で、水浴超音波加工により0.2秒間処理を行なった。これにより、フィブリル部が起毛した繊維シート(第2前駆体)を得た。
次に、フィブリル化工程後の繊維シートにおいて、キャビテーション処理面がパンチングドラムに接するように、該繊維シートを、パンチングドラム上に載置した。そして、スパンレース不織布の裏面(キャビテーション処理面ではない面)側からキャビテーション処理面側に向けて空気が流れるように、温度:25℃、吸引圧:2000mmH2Oで、吸引処理を行った。これにより、キャビテーション処理面と吸引処理面とは一致し、かつ吸引処理が施された後の繊維シート(第3前駆体)が作製された。
次に、吸引処理後の繊維シートを、130℃の乾燥ドラムに供することにより、乾燥処理を実施した。乾燥処理後の繊維シート(第3前駆体)は、引き続き巻取体に巻き取った。このようにして、5つの巻回体を作製した。
次に、5つの巻回体から繊維シートを巻き出しながら、5層構造の積層構造体(第4前駆体)を作製した。このとき、フィブリル部が起毛する面の全てが、積層構造体の一方の面側に位置するように配置した。このように巻き出しながら作製された積層構造体を、そのまま25℃の水で満たされた水槽内に浸漬し、続いて水槽から引き揚げた積層構造体を、脱水用マングルで脱水し、積層構造体の目付量に対する水分量を500%程度とした。
そして、脱水後の積層構造体に対し、130℃の熱風を5分間吹き付けることにより、積層構造体を乾燥させた。最後に、積層構造体をMD方向に裁断し、実施例1に係る積層体(MD方向×CD方向:100cm×50m)を作製した。
繊度1.3dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)を用いた。また、第1前駆体の両面に対してフィブリル加工を行い、かつ積層構造体を3層構造とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2に係る積層体を作製した。
繊度1.7dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)と、再生セルロースである繊度1.7dtex、繊維長40mmのビスコースレーヨン(コロナ、オーミケンシ社製)とを、重量比で50:50となるように均一に混合させた繊維を用いた。また、第1交絡処理および第2交絡処理のそれぞれにおいて、水流を5MPa、8MPa、10MPaとし、かつ積層構造を2層構造とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例3に係る積層体を作製した。
繊度1.7dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)と用いた。また、第1交絡処理の水流を3MPaとし、第2交絡処理の水流を4MPaとした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例4に係る積層体を作製した。
繊維として、繊度1.7dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)と、繊度1.7dtex、繊維長51mmの芯鞘複合繊維(芯:ポリプロピレン、鞘:ポリエチレン、「HR−NTW」、宇部日東株式会社製)とを、重量比で75:25となるように均一に混合させた繊維を用いた。また、第2工程を実施せず、第3工程における乾燥処理の条件を、135℃、5分間とした以外は、実施例1と同様の方法により、積層体を作製した。
第2工程を実施しなかった以外は、実施例1と同様の方法により、積層体を作製した。
繊度3.8dtex、繊維長51mmの分割繊維(ナイロン6とポリエチレンテレフタレートの質量比:33/67、「WRAMP W102」、(株)クラレ製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、積層体を作製した。
繊維として、繊度1.7dtex、繊維長38mmのテンセル(登録商標)(レンチング社製)を用いた。また、第1交絡処理の水流を1MPaとし、第2交絡処理の水流を1MPaとした以外は、実施例1と同様の方法により、比較例4に係る積層体を作製した。
Claims (11)
- 繊維が集合してなる繊維シートが2層以上積層されてなる積層体であって、
前記繊維シートは、乾燥状態における破断強度SDRYおよび湿潤状態における破断強度SWETの各々が20N/5cm以上であり、
前記積層体の面内方向における少なくとも一方向において、隣接する2層の前記繊維シート間の乾燥状態における接着強度ADRYと、隣接する2層の前記繊維シート間の湿潤状態における接着強度AWETとの比ADRY/AWETが、5以上である、積層体。 - 前記繊維の少なくとも一部は、幹部と、該幹部から延出するフィブリル部とを有し、
前記積層体のうち隣接する2層の繊維シート間において、その一の繊維シートにおけるフィブリル部が、他の一の繊維シートにおける繊維に水素結合してなるシート間ネットワーク構造を有する、請求項1に記載の積層体。 - 前記繊維シートにおいて、任意の繊維が有するフィブリル部の少なくとも一部が、他の繊維に水素結合してなるシート内ネットワーク構造を有する、請求項1または請求項2に記載の積層体。
- 前記積層体の厚み方向に平行な断面において、前記厚み方向に平行な方向を縦方向とし、前記厚み方向に直交する方向を横方向とした場合に、前記縦方向の領域には少なくとも隣り合う2層の繊維シート間を含み、前記横方向の領域の幅が636μmである区画を観察したときに、一の繊維シートが有する繊維と、他の一の繊維シートが有する繊維とを水素結合させるフィブリル部の数が、30以上である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記積層体の厚み方向に平行な断面において、前記厚み方向に平行な方向を縦方向とし、前記厚み方向に直交する方向を横方向とした場合に、前記縦方向の領域には少なくとも隣り合う2層の繊維シート間を含み、前記横方向の領域の幅が636μmである区画を観察したときに、一の繊維シートが有する繊維と、他の一の繊維シートが有する繊維とを水素結合させるフィブリル部のアスペクト比が、30以上である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記繊維シートは、10〜500g/m2の目付量を有する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記繊維は、セルロース系繊維である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記繊維のうち50質量%以上は、リヨセルである、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記積層体は、ワイパーに用いられる積層体である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の積層体を構成するための繊維シートであって、
乾燥状態における破断強度SDRYおよび湿潤状態における破断強度SWETの各々が20N/5cm以上であり、
前記繊維シートの厚み方向に平行な断面において、前記厚み方向に平行な方向を縦方向とし、前記厚み方向に直交する方向を横方向とした場合に、前記縦方向の幅が少なくとも前記繊維シートの表面を含み、前記横方向の幅が636μmである区画を観察したときに、
前記繊維シートの表面から起毛するフィブリル部のうち、アスペクト比が30以上のフィブリル部の数が300以上である、繊維シート。 - 複数本の繊維を集合させてシート状の第1前駆体を形成する工程と、
前記第1前駆体の厚み方向に関し、少なくとも一方側からキャビテーションエネルギーを与えることにより、繊維からフィブリル部を起毛させて、第2前駆体を形成する工程と、
前記第2前駆体に対して吸引処理を行って第3前駆体を形成する工程と、
前記第3前駆体を積層させて第4前駆体を形成する工程と、
前記第4前駆体を熱処理する工程と、を備える、積層体の製造方法。
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