JP6582532B2 - 可変容量型ターボチャージャの制御装置 - Google Patents

可変容量型ターボチャージャの制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンに設けられた可変容量型ターボチャージャの制御装置に関する。
車両用ディーゼルエンジンにおいて可変容量型ターボチャージャを備えたものが公知である。この可変容量型ターボチャージャでは一般的に、タービン入口におけるノズル開度がブースト圧に基づいてフィードバック制御される。
特開2014−202085号公報
ノズル開度は、ブースト圧が目標値に達するように制御される。目標値とするブースト圧が現在値よりも高い場合、ノズル開度を小さくすることで現在値が目標値に近づくよう制御されるが、ノズル開度についてはガード値が設けられ、ガード値を超えて小さくならないようにノズル開度が制御される。ノズル開度がガード値を超えて小さくなると、タービン入口圧が過剰に高くなり、ポンピングロスが増大して燃費が悪化すると共に、EGRが過剰となってスモークが悪化する虞があるからである。
ガード値はこのように、タービン入口圧の過剰上昇等の問題を起こさぬようなできるだけ小さいノズル開度の値に適合されている。しかし、適合時には適切であったガード値が、ターボチャージャの経時劣化により不適切となる場合があり、実際のノズル開度がガード値に達しても、ブースト圧が目標値に到達せず、タービン入口圧も過剰上昇しておらず、まだ余裕があることがある。この場合にノズル開度をガード値よりも小さくし、余裕分のタービン入口圧をブースト圧の上昇ひいては出力向上や燃費向上等エンジン性能向上のために有効利用できるようにすることが望ましい。
そこで本発明は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、ターボチャージャの経時劣化が生じた場合でもタービン入口圧を許容限界まで上昇させ、ターボチャージャの制御性を向上し、ひいてはエンジン性能を向上することができる可変容量型ターボチャージャの制御装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
エンジンに設けられた可変容量型ターボチャージャの制御装置であって、
タービン入口におけるノズル開度をブースト圧に基づいてフィードバック制御するノズル開度制御部と、
タービン入口圧のガード値を設定するガード値設定部と、
実際のタービン入口圧が前記ガード値を超えたとき、前記ノズル開度のフィードバック制御を停止する停止部と、
を備えたことを特徴とする可変容量型ターボチャージャの制御装置が提供される。
好ましくは、前記ノズル開度制御部は、エンジン運転状態に基づくフィードフォワード項と、目標ブースト圧および実際のブースト圧の差分に基づくフィードバック項とに基づいて、前記ノズル開度の目標値を算出し、
前記ガード値設定部は、エンジン運転状態に基づいて前記ガード値を設定し、
前記停止部は、前記実際のタービン入口圧が前記ガード値を超えたとき、前記フィードバック項を、前記ガード値を超える直前の値のまま保持する。
本発明によれば、ターボチャージャの経時劣化が生じた場合でもタービン入口圧を許容限界まで上昇させ、ターボチャージャの制御性を向上し、ひいてはエンジン性能を向上することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態の構成を示す概略図である。 本実施形態における制御ルーチンのフローチャートである。 タービン入口圧のガード値の算出マップを示す。 フィードフォワード項の算出マップを示す。 本実施形態の作用効果を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態の構成を示す概略図である。エンジン(内燃機関)1は、車両に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関、すなわちディーゼルエンジンである。図示例は直列4気筒エンジンを示すが、エンジンのシリンダ配置形式、気筒数等は任意である。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4と、ターボチャージャ14と、燃料噴射装置5とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。
燃料噴射装置5は、コモンレール式燃料噴射装置からなり、各気筒に設けられた燃料噴射弁すなわちインジェクタ7と、インジェクタ7に接続されたコモンレール8とを備える。インジェクタ7は、シリンダ9内すなわち燃焼室内に燃料を直接噴射する。コモンレール8は、インジェクタ7から噴射される燃料を高圧状態で貯留する。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気マニホールド10は、吸気管11から送られてきた吸気を各気筒の吸気ポートに分配供給する。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量(吸気流量)を検出するためのセンサ(吸気量センサ)である。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に配置された排気管21とにより主に画成される。排気マニホールド20は、各気筒の排気ポートから送られてきた排気ガスを集合する。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。タービン14Tより下流側の排気管21には、上流側から順に、酸化触媒22、パティキュレートフィルタ(DPF)23、選択還元型NOx触媒(SCR)24およびアンモニア酸化触媒26が設けられる。NOx触媒24の上流側、特に入口近傍の排気通路4には、還元剤としての尿素水を添加する添加弁25が設けられる。
ターボチャージャ14は、可変容量型ターボチャージャからなる。タービン入口におけるノズル開度を可変とするノズル開度可変機構28が設けられ、このノズル開度可変機構28がノズルアクチュエータ29により作動される。ノズル開度可変機構28は、ノズルを開閉する複数の可動ノズルベーンを有し、この可動ノズルベーンが同時に開閉されることでノズル開度が増減される。
エンジン1はEGR装置30をも備える。EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気ガスの一部(「EGRガス」という)を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるためのEGR通路31と、EGR通路31を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ32と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁33とを備える。
また本実施形態において、制御ユニットもしくはコントローラをなす電子制御ユニット(以下「ECU」と称す)100が設けられる。ECU100はCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含む。ECU100は、インジェクタ7、吸気スロットルバルブ16、添加弁25、EGR弁33、ノズルアクチュエータ29等を制御する。
センサ類に関して、上述のエアフローメータ13の他、エンジンの回転速度(rpm)を検出するための回転速度センサ40、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ41が設けられる。また、酸化触媒22、DPF23、NOx触媒24の各々の上流側ないし入口近傍の排気温度(入口ガス温度)を検出するための排気温センサ42,43,44が設けられている。また、DPF23の上流側および下流側の排気圧の差圧を検出するための差圧センサ45が設けられている。これらセンサ類の出力信号はECU100に送られる。
また、吸気圧ないしブースト圧を検出するためのブースト圧センサ47と、タービン入口圧を検出するための圧力センサ48とが設けられている。これらセンサの出力信号もECU100に送られる。ブースト圧センサ47は、本実施形態では吸気スロットルバルブ16の下流側で且つ吸気マニホールド10の直前の吸気管11に設置されているが、この設置位置は任意であり、例えば吸気マニホールド10に設置してもよい。圧力センサ48は、本実施形態ではEGR弁33およびEGRクーラ32のEGRガス流れ方向上流側におけるEGR通路31に設置されているが、この設置位置は、タービン14T(特にノズル)の上流側であれば任意であり、例えば排気マニホールド20に設置してもよい。なおタービン入口圧を所定のモデルに基づき推定してもよい。
次に、本実施形態の制御について説明する。ECU100は、タービン入口におけるノズル開度をブースト圧に基づいてフィードバック制御し、タービン入口圧のガード値を設定し、実際のタービン入口圧がガード値を超えたとき、ノズル開度のフィードバック制御を停止する。以下この点について説明する。
図2を参照して、本実施形態における制御ルーチンを説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。
ステップS101において、ECU100は、圧力センサ48により検出された実際のタービン入口圧Peを取得する。
ステップS102において、ECU100は、エンジン運転状態に基づいてタービン入口圧のガード値Geを設定する。具体的にはECU100は、検出された実際のエンジン回転速度NEと、燃料噴射量、特に指示値としての目標燃料噴射量Qとに基づき、図3に示すような所定のマップmp1に従ってガード値Geを設定する。なお目標燃料噴射量Qは、実際のエンジン回転速度NEとアクセル開度ACとに基づき図示しない別のマップに従って算出される。
ステップS103において、ECU100は、取得した実際のタービン入口圧Peをガード値Geと比較する。タービン入口圧Peがガード値Ge以下の場合、ステップS104に進み、タービン入口圧Peがガード値Geを超えている場合、ステップS108に進む。
タービン入口圧Peがガード値Ge以下の場合、ECU100は、ステップS104において、ノズル開度の目標値である目標ノズル開度Sの算出に使用するフィードフォワード(F/F)項Sffを、エンジン運転状態に基づいて算出する。具体的にはECU100は、実際のエンジン回転速度NEと目標燃料噴射量Qとに基づき、図4に示すような所定のマップmp2に従ってフィードフォワード項Sffを算出する。
次にステップS105において、ECU100は、目標ノズル開度Sの算出に使用するフィードバック(F/B)項Sfbを次の手順で算出する。
まずECU100は、ブースト圧センサ47で検出された実際のブースト圧Piを取得する。次いでECU100は、ブースト圧の目標値である目標ブースト圧Pitをエンジン運転状態に基づいて算出する。具体的にはECU100は、実際のエンジン回転速度NEと目標燃料噴射量Qとに基づき、図示しない所定のマップに従って目標ブースト圧Pitを算出する。次にECU100は、目標ブースト圧Pitと実際のブースト圧Piの差ΔPi=Pit−Piを計算する。そしてこの差ΔPiに基づき、図示しない所定のマップに従ってフィードバック項Sfbを算出する。差ΔPiが正のとき、すなわち実際のブースト圧Piが目標ブースト圧Pitより小さいとき、ブースト圧増大側の負のフィードバック項Sfbが算出される。逆に差ΔPiが負のとき、すなわち実際のブースト圧Piが目標ブースト圧Pitより大きいとき、ブースト圧減少側の正のフィードバック項Sfbが算出される。なおフィードバック項Sfbの算出に際しては、PID制御の手法に従い、差ΔPiに応じたP項、I項、D項の合計値をフィードバック項Sfbとするのが好ましい。
次にステップS106において、ECU100は、算出されたフィードフォワード項Sffとフィードバック項Sfbを加算して、目標ノズル開度S(=Sff+Sfb)を算出する。
最後に、ステップS107でECU100は、算出された目標ノズル開度Sに応じてノズルアクチュエータ29を制御する。すなわち、実際のノズル開度Srを目標ノズル開度Sに一致させるよう、ノズルアクチュエータ29を制御し、ノズル開度可変機構28(可動ノズルベーン)を作動させる。なおノズル開度可変機構28に実際のノズル開度Srを検出するためのノズル開度センサ(図示せず)を設け、ノズル開度センサで検出された実際のノズル開度Srが目標ノズル開度Sに一致するようフィードバック制御(好ましくはPID制御)を行うのが好ましい。
フィードフォワード項Sffは、目標ノズル開度Sのベースとなる値であり、現状のエンジン運転状態において概ね、目標ブースト圧を実現できるような値である。一方、実際のエンジン運転状態が絶えず変化する等の理由で、フィードフォワード項Sffだけでは必ずしも目標ブースト圧を実現できない。よってフィードバック項Sfbを加算し、目標ブースト圧を実現できるよう、ノズル開度を緻密に制御している。
一方、本発明の着想に至る前の例(「比較例」という)では、タービン入口圧でなく、ノズル開度自身によって、ガード値が定められていた。これだと、ターボチャージャの経時劣化が生じた場合にノズル開度がガード値まで減少しても、ブースト圧が目標値に到達せず、タービン入口圧も過剰上昇しておらず、まだ余裕があることがあった。よって本実施形態では、タービン入口圧によってガード値を定め、ノズル開度を比較例のガード値よりも減少させ、タービン入口圧を許容限界まで上昇させられるようにし、実際のブースト圧が目標値に到達もしくはより近づくようにした。この点については後に詳述する。
さて、ステップS103においてタービン入口圧Peがガード値Geを超えている場合、ECU100は、ステップS108において、ステップS104と同様にフィードフォワード項Sffを算出する。そしてステップS109において、ECU100は、フィードバック項Sfbを、前回の演算周期にて算出した値のまま保持し、もしくはタービン入口圧Peがガード値Geを超える直前の値のまま保持する。つまり、フィードバック項Sfbの更なる演算を停止(=フリーズ)させる。このようにフィードバック項Sfbをフリーズさせることにより、ブースト圧に基づくノズル開度のフィードバック制御は実質的に停止される。
次にステップS110において、ECU100は、ステップS106と同様の方法で目標ノズル開度Sを算出する。そしてステップS107でECU100は、実際のノズル開度Srを目標ノズル開度Sに一致させるよう、ノズルアクチュエータ29を制御する。
なお、前記ステップS104およびステップS108におけるフィードフォワード項Sffは、実際のエンジン回転速度NEと目標燃料噴射量Qとに基づき算出したが、外気温、吸気温、水温、大気圧等による補正を行って、補正後の値を使用しても良い。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
図5は、(A)ノズル開度、(B)タービン入口圧、(C)フィードバック(F/B)項Sfbの算出有りと停止(フリーズ)、(D)フィードフォワード(F/F)項Sffの算出の有無についての経時的変化の一例を示すタイムチャートである。(A)のノズル開度は目標ノズル開度Sまたは実際のノズル開度Srである。(B)のタービン入口圧は実際のタービン入口圧Peである。(C)について、算出有りをオン、算出無しをフリーズとする。(D)について、算出有りをオン、算出無しをオフとする。実線aは本実施形態の場合、破線bは比較例の場合を示す。
まず実線aで示す本実施形態の場合、時刻t2より前で、ノズル開度は徐々に減少され、タービン入口圧は徐々に増大しているが、タービン入口圧がガード値Geを超えていないので、F/B項とF/F項の算出は共にオンとされる。
時刻t2でタービン入口圧がガード値Geを超え、これに伴ってF/B項の算出はフリーズされ、F/B制御は実質的に停止される。これによりノズル開度はF/F項と制限されたF/B項によって決まり、たとえ実際のブースト圧Piが目標ブースト圧Pitより小さくてもこれによる更なるフィードバックはなされず、タービン入口圧はほぼガード値Geに保持され、ノズル開度はほぼS1なる値に保持される。
他方、破線bで示す比較例の場合だと、時刻t2より前の時刻t1で、ノズル開度が減少過程でガード値Gsより小さくなり、F/B項の算出がフリーズされ、F/B制御が実質的に停止される。ノズル開度はガード値Gsに制限ないし保持される。ノズル開度のガード値Gsは、タービン入口圧のガード値Geと同様、エンジン運転状態(エンジン回転速度NEと目標燃料噴射量Q)に基づき所定のマップに従って設定される。
しかしながら時刻t1で、タービン入口圧はまだガード値Geに達していない。タービン入口圧のガード値Geは、タービン入口圧の過剰上昇、ひいてはこれに伴うポンピングロス増大による燃費悪化、および過剰EGRによるスモーク悪化等の問題が生じないようなタービン入口圧の最大値、つまり許容限界に予め適合されている。
比較例において、ノズル開度のガード値Gsは、適合段階(または開発段階もしくはエンジン仕様策定段階)では、ノズル開度がそのガード値Gsに達したときにタービン入口圧がそのガード値Geに達するよう、適合されている。しかし、ターボチャージャの経時劣化によりターボチャージャの性能が低下すると、ノズル開度がガード値Gsまで減少しても、タービン入口圧がガード値Geまで上昇せず(図示例はこうした場合を示す)、ターボチャージャの性能を十分に生かし切ることが困難である。
逆に言うと、ノズル開度がガード値Gsに達した時点t1で、タービン入口圧にはまだガード値Geまで余裕があり(ガード値Geより低く)、タービン入口圧をより上昇させることができる。従って、ノズル開度を比較例のガード値Gsよりも小さくし、タービン入口圧を許容限界まで上昇させられるようにし、余裕分のタービン入口圧をブースト圧の上昇ひいては出力向上や燃費向上等のために有効利用できるようにすることが望ましい。
従って本実施形態では、ノズル開度ではなく、タービン入口圧についてガード値Geを設定し、タービン入口圧がガード値Geに達するまでノズル開度を減少させられるようにした。上記問題は、タービン入口圧の過剰上昇が主要因であり、タービン入口圧を基準としてノズル開度にガードを掛ける方が、合目的的であるし、ターボチャージャの制御性向上にも資する。それ故、本実施形態によれば、ターボチャージャの経時劣化が生じた場合でもタービン入口圧を許容限界まで上昇させ、制御性を向上することができる。また当然に、タービン入口圧の過剰上昇による上記問題の発生を回避できる。
なお、図5(A)に仮想線cで示すように、比較例よりも小さいノズル開度のガード値Gs’を設けるのも好ましい。このノズル開度のガード値Gs’は、経時劣化したターボチャージャにおいてタービン入口圧がガード値Geに達しても、ノズル開度がガード値Gs’に達しないような値である。このノズル開度のガード値Gs’は、謂わば第2の安全策といえるものである。すなわち、例えばタービン入口圧の検出値と真値との誤差が所定値以上に大きくなる異常が発生した場合に、ノズル開度が過剰に減少し、タービン入口圧の真値がガード値Geを超えることを避けるためである。このガード値Gs’も、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度NEと目標燃料噴射量Q)に基づき所定のマップに従って設定することができる。
以上の説明で明らかなように、ECU100は本発明にいうノズル開度制御部、ガード値設定部および停止部をなす。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 エンジン
14 ターボチャージャ
14T タービン
28 ノズル開度可変機構
29 ノズルアクチュエータ
47 ブースト圧センサ
48 圧力センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (2)

  1. エンジンに設けられた可変容量型ターボチャージャの制御装置であって、
    タービン入口におけるノズル開度をブースト圧に基づいてフィードバック制御するノズル開度制御部であって、目標ブースト圧および実際のブースト圧の差分に基づくフィードバック項に基づいて、前記ノズル開度の目標値を算出するノズル開度制御部と、
    タービン入口圧のガード値を設定するガード値設定部と、
    圧力センサにより検出された実際のタービン入口圧が前記タービン入口圧のガード値を超えたとき、前記フィードバック項を、前記ガード値を超える直前の値のまま保持する停止部と、
    を備え、
    前記ガード値設定部は、エンジン運転状態に基づいて前記ノズル開度のガード値を設定し、
    前記ノズル開度のガード値は、前記ターボチャージャが経時劣化しており且つ前記圧力センサにより検出された実際のタービン入口圧とタービン入口圧の真値との誤差が所定値以上に大きくなる異常が発生した場合に、前記タービン入口圧の真値が前記タービン入口圧のガード値に達しても、前記実際のノズル開度が前記ノズル開度のガード値に達しないような値である
    ことを特徴とする可変容量型ターボチャージャの制御装置。
  2. 前記ノズル開度制御部は、エンジン運転状態に基づくフィードフォワード項と、前記フィードバック項とに基づいて、前記ノズル開度の目標値を算出し、
    前記ガード値設定部は、エンジン運転状態に基づいて、前記タービン入口圧のガード値を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ターボチャージャの制御装置。
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