JP6578142B2 - 接着剤組成物、プリント配線板用カバーレイ、プリント配線板用ボンディングフィルム及びプリント配線板 - Google Patents

接着剤組成物、プリント配線板用カバーレイ、プリント配線板用ボンディングフィルム及びプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、接着剤組成物、プリント配線板用カバーレイ、プリント配線板用ボンディングフィルム及びプリント配線板に関する。
プリント配線板の製造において、ベースフィルム(基材層)、導体層、カバーレイ等の層を積層するために、熱硬化性の接着剤組成物が用いられる。
このような熱硬化性の接着剤組成物は、Bステージ状態で提供されることが多い。具体的には、例えば樹脂フィルムにBステージ状態の接着剤組成物が積層されたカバーレイの一部として、又は接着剤組成物をBステージ状態のシート状に形成したボンディングフィルムとして提供される。これらの接着剤組成物は、典型的にはプリント配線板を形成するために使用される。
このような熱硬化性の接着剤組成物には、Bステージ状態での粘着性、並びにCステージ状態での接着性、耐熱性及び難燃性が要求される。これらの要求を満足するために、エポキシ系やポリイミド系の熱硬化性樹脂を用いた多様な接着剤組成物が提案されている(例えば特開2014−19787号公報参照)。
特開2014−19787号公報
上記のような従来の接着剤組成物は、数十分から数時間熱プレスすることにより硬化される。従来の接着剤組成物は、製造効率の高いロール・ツー・ロール製法に適用した場合、短時間の熱プレスで接着しようとすると、被接着体表面の凹部、例えば導電パターンの配線間等へ接着剤組成物を十分に充填することができず、埋め込み性が不足して、被接着体表面の凹部に小さな気泡が取り残されるおそれや、エア抜け性が不足して、平面視で被接着体表面の一部の領域に空気の層を残したままその周囲の接着剤層が圧着されてエアドーム状の気泡を形成するおそれがある。熱プレス前に真空引きによりエアを抜く真空プレス機を適用すれば上記埋め込み性とエア抜け性とは改善できるが、連続生産方式であるロール・ツー・ロール製法の短時間熱プレス工程への適用はコスト面及び生産効率面から考えると難しい。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、短時間かつ一度の熱プレスで被接着体に接着しても被接着体の表面に気泡が残り難い接着剤組成物、プリント配線板用カバーレイ及びプリント配線板用ボンディングフィルム並びに高品質かつ安価に提供できるプリント配線板を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る接着剤組成物は、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下であり、ガラス転移温度が70℃以上である。
本発明の一態様に係る接着剤組成物は、短時間かつ一度の熱プレスで被接着体に接着しても被接着体の表面に気泡が残り難い。
図1は、本発明の一実施形態のプリント配線板を示す模式的部分断面図である。 図2は、接着剤組成物の物性及び接着試験の評価結果を示す図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係る接着剤組成物は、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下、ガラス転移温度が70℃以上である。
当該接着剤組成物は、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下であることによって、熱プレスの初期段階において被接着層表面の凹部に充填することが容易であり、埋め込み性に優れる。また、当該接着剤組成物は、ガラス転移温度が70℃以上であることによって、熱プレスの初期段階において軟化してエアドーム状の気泡を形成し難く、エア抜け性に優れる。このため、当該接着剤組成物は、短時間かつ一度の熱プレスで被接着体に接着しても被接着体の表面に気泡が残り難い。
当該接着剤組成物がポリフェニレンエーテル及びスチレン系エラストマーを含むとよい。このように、ポリフェニレンエーテル及びスチレン系エラストマーを含むことにより、上記弾性率及びガラス転移温度を容易に実現できる。また、ポリフェニレンエーテルを使用することによって、当該接着剤組成物の誘電率を低減できることから、プリント配線板の伝送特性を向上させることができる。
当該接着剤組成物がアクリルポリマーをさらに含むとよい。このように、当該接着剤組成物がアクリルポリマーをさらに含むことによって、比較的低温でアフターキュアを行った場合にもアフターキュア後の密着力を比較的大きくすることができる。
上記ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比としては、1/5以上1/2以下が好ましい。このように、ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比が上記範囲内であることによって、上記弾性率及びガラス転移温度をより容易に実現できる。
当該接着剤組成物がポリフェニレンエーテル及びアクリルポリマーを含むとよい。このように、当該接着剤組成物がポリフェニレンエーテル及びアクリルポリマーを含むことによって、上記弾性率及びガラス転移温度を容易に実現できる。また、ポリフェニレンエーテルを使用することによって、当該接着剤組成物の誘電率を低減できることから、プリント配線板の伝送特性を向上させることができる。
本発明の別の態様に係るプリント配線板用カバーレイは、樹脂フィルムと、この樹脂フィルムの一方の面側に積層され、かつ上記接着剤組成物から形成される接着剤層とを備える。
当該プリント配線板用カバーレイは、上記接着剤組成物から形成される接着剤層が樹脂フィルムに積層されていることによって、短時間かつ一度の熱プレスでプリント配線板に接着してもプリント配線板の表面に気泡が残り難い。
本発明のさらに別の態様に係るプリント配線板用ボンディングフィルムは、上記接着剤組成物から形成される。
当該プリント配線板用ボンディングフィルムは、プリント配線板を構成する各層の間を短時間かつ一度の熱プレスで接着しても層間に気泡が残り難い。
本発明のさらに別の態様に係るプリント配線板は、上記カバーレイ又は上記ボンディングフィルムをその接着剤組成物が硬化状態で備える。
当該プリント配線板は、層間が上記カバーレイの接着剤層又は上記ボンディングフィルムの硬化により接着されるため、短時間かつ一度の熱プレスで形成しても気泡が残り難いので、製造効率がよく、高品質かつ安価に提供できる。
ここで、「弾性率」及び「ガラス転移温度」は、例えば日立ハイテクサイエンス社の動的粘弾性測定装置により測定される値である。詳細には、幅4mm、長さ20mmにカットしたBステージ状態の接着剤組成物を測定装置のチャック間に装着し、10℃/minの昇温速度の引張モードで測定したときの貯蔵弾性率が接着剤組成物の「弾性率」とされ、tanδがピークとなった温度が接着剤組成物の「ガラス転移温度」とされる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[接着剤組成物]
先ず、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物について説明する。
当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率の上限としては、900MPaであり、600MPaが好ましく、400MPaがより好ましい。一方、当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率の下限としては、10MPaが好ましく、100MPaがより好ましく、200MPaがさらに好ましい。当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率が上記上限を超える場合、被接着体への熱圧着時に被接着体の接着面に凹部(例えばプリント配線板の配線パターンの隙間等)がある場合に、接着面の凹部に接着剤組成物を十分に充填することができず気泡が取り残されるおそれ、つまり埋め込み性が不十分となるおそれがある。また、当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率が上記下限に満たない場合、硬化前の接着剤組成物の流動性が大きすぎて、プリント配線板等の製造が容易ではなくなるおそれがある。
当該接着剤組成物のガラス転移温度の下限としては、70℃であり、100℃が好ましく、110℃がより好ましい。一方、当該接着剤組成物のガラス転移温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。当該接着剤組成物のガラス転移温度が上記下限に満たない場合、熱プレス時の早い段階で接着剤組成物が軟化して被接着体の表面との間に空気を閉じ込めてエアドーム状の気泡を形成するおそれ、つまりをエア抜け性が不十分となるおそれがある。また、当該接着剤組成物のガラス転移温度が上記上限を超える場合、接着力を十分に発現させるために高温が必要となり、被接着体への接着が容易でなくなるおそれがある。
当該接着剤組成物は、接着性樹脂成分と溶剤とを含む。また、当該接着剤組成物は、重合開始剤、硬化促進剤等を含むことが好ましい。
<接着性樹脂成分>
上記接着性樹脂成分は、ポリフェニレンエーテル及びスチレン系エラストマーを含むこと、又はポリフェニレンエーテル及びアクリルポリマーを含むことが好ましく、ポリフェニレンエーテル、スチレン系エラストマー及びアクリルポリマーを含むことがより好ましい。また、上記接着性樹脂成分は、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の他の樹脂成分を含んでもよい。
(ポリフェニレンエーテル)
ポリフェニレンエーテルは、当該接着剤組成物のガラス転移温度を高めると共に、耐熱性を向上させることができる。また、ポリフェニレンエーテルを使用することで、当該接着剤組成物の比誘電率を3以下、好ましくは2.5以下にすることができ、当該接着剤組成物を用いたプリント配線板の伝送特性を向上できる。なお、「比誘電率」とは、JIS−C−2138(2007)に準拠して測定される値である。
(スチレン系エラストマー)
スチレン系エラストマー(TPS)は、当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率を低減し埋め込み性を向上させると共に、硬化後の密着力を付与する。
スチレン系エラストマーとしては、例えばポリスチレン−ポリブタジエンブロックコポリマー(SBC)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロックコポリマー(SEP)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロックコポリマー(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロックコポリマー(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレンブロックコポリマー(SEEPS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロックコポリマー(SIS)、ポリスチレン−水添ポリイソプレン−ポリスチレンブロックコポリマー(SEPS)、ポリスチレン−水添ポリ(イソプレン/ブタジエン)−ポリスチレンブロックコポリマー(SEEPS)等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比の下限としては、1/5が好ましく、1/4がより好ましい。含有質量比の上限としては、1/2が好ましく、2/5がより好ましい。ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比が上記下限に満たない場合、当該接着剤組成物のガラス転移温度が低くなり、エア抜け性が不十分となるおそれがある。また、ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比が上記上限を超える場合、当該接着剤組成物の弾性率が大きくなり、埋め込み性が不十分となるおそれがある。
(アクリルポリマー)
アクリルポリマーは、当該接着剤組成物のBステージ状態における30℃での弾性率を低減し埋め込み性を向上させる。また、接着性樹脂成分がアクリルポリマーを含むことによって、当該接着剤組成物は、比較的低温でアフターキュアすることができるので、当該接着剤組成物を用いるプリント配線板等の製品の他の構成要素の損傷を防止すると共に製品の製造に要するエネルギーコストを低減することができる。
アクリルポリマーとしては、アクリル酸エステル共重合体が好ましく、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基及びアミド基の少なくともいずれかを有するものがより好ましい。アクリルポリマーとしてこのようなアクリル酸エステル共重合体を用いることによって、好ましい反応性を有し、Bステージ状態及び熱硬化後における好ましい弾性率を得ることができるので、当該接着剤組成物の埋め込み性をより確実に向上することができる。
アクリルポリマーの平均分子量としては、10以上10以下が好ましい。このような平均分子量のアクリルポリマーを用いることにより、当該接着剤組成物のBステージ状態における弾性率を低減し、埋め込み性をより確実に向上することができる。なお、「平均分子量」とは、JIS−K7252−1(2008)「プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方−第1部:通則」に準拠して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値を指す。
アクリルポリマーのポリフェニレンエーテルに対する含有質量比の下限としては、1が好ましく、1.5がより好ましい。アクリルポリマーのポリフェニレンエーテルに対する含有質量比の上限としては、10が好ましく、7がより好ましい。アクリルポリマーのポリフェニレンエーテルに対する含有質量比が上記下限に満たない場合、当該接着剤組成物の弾性率が大きくなり、埋め込み性が不十分となるおそれがある。また、アクリルポリマーのポリフェニレンエーテルに対する含有質量比が上記上限を超える場合、当該接着剤組成物のガラス転移温度が低くなり、エア抜け性が不十分となるおそれがある。
当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるポリフェニレンエーテル、スチレン系エラストマー及びアクリルポリマーの合計含有割合の下限としては、50質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるポリフェニレンエーテル、スチレン系エラストマー及びアクリルポリマーの合計含有割合が上記下限に満たない場合、上述の弾性率及びガラス転移温度を実現することが困難となるおそれがある。
(エポキシ樹脂)
当該接着剤組成物にエポキシ樹脂を添加することにより、当該接着剤組成物の耐熱性を向上できる。当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるエポキシ樹脂の含有量の下限としては1質量%が好ましい。一方、当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるエポキシ樹脂の含有量の上限としては5質量%が好ましい。上記エポキシ樹脂の添加量が上記下限に満たない場合、耐熱性向上効果が不十分となるおそれがある。また、上記エポキシ樹脂の添加量が上記上限を超える場合、基板に対する密着力が不十分となるおそれがある。
(フェノール樹脂)
当該接着剤組成物にエポキシ樹脂と合わせてフェノール樹脂を添加することにより、より効果的に耐熱性を向上させることができる。当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるフェノール樹脂の含有量の下限としては、1質量%が好ましい。一方、当該接着剤組成物の接着性樹脂成分におけるフェノール樹脂の含有量上限としては、5質量%が好ましい。上記フェノール樹脂の添加量が上記下限に満たない場合、耐熱性向上効果が不十分となるおそれがある。また、上記フェノール樹脂の添加量が上記上限を超える場合、基板等に対する密着力が低下する。
<硬化促進剤>
エポキシ樹脂とフェノール樹脂との硬化促進のために、例えばイミダゾール系硬化促進剤、トリアジン系硬化促進剤等の硬化促進剤を添加することができる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば2−メチルイミダゾール(2MZ−H)、2−ウンデシルイミダゾール(C11Z)、2−ヘプタデシルイミダゾール(C17Z)、1,2−ジメチルイミダゾール(1.2DMZ)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)、2−フェニルイミダゾール(2PZ)、2−フェニルイミダゾール(2PZ−PW)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(2P4MZ)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(1B2MZ)、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール(2MZ−CN)、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(C11Z−CN)、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ−CN)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(2PZ−CN)、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト(C11Z−CNS)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(2PZCNS−PW)等を挙げることができる。
トリアジン系硬化促進剤としては、例えば2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(2MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(2MZA−PW)、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(C11Z−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(2E4MZ−A)等を挙げることができる。
硬化促進剤の含有量としては、上記接着性樹脂成分に対して例えば0.01質量%以上0.2質量%以下とされる。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、例えばラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば日本油脂社の「パーヘキサ25B」、「パーヘキサV」、「パーヘキシン25B」等が使用できる。
ラジカル重合開始剤の含有量としては、上記接着性樹脂成分に対して例えば0.5質量%以上3質量%以下とされる。
<溶剤>
溶剤は、当該接着剤組成物の固形分濃度を調整することによって、所望の粘度を得るために使用される。
溶剤としては、例えばトルエンを用いることができる。
溶剤により調整される当該接着剤組成物の固形分濃度の下限としては、10質量%が好ましく、13%がより好ましく、15質量%がさらに好ましい。一方、当該接着剤組成物の固形分濃度の上限としては、40質量%が好ましく、25質量%がより好ましい。
また、当該接着剤組成物は、例えば難燃剤、リフロー耐熱向上剤、密着向上剤等の添加剤を適宜含んでもよい。
(難燃剤)
難燃剤としては、例えばリン系難燃剤等を使用することができる。難燃剤の含有量としては、上記接着性樹脂成分に対して例えば2質量%以上8質量%以下とされる。
(リフロー耐熱向上剤)
リフロー時の耐熱性向上を目的として、例えばシリカフィラーを当該接着剤組成物に添加してもよい。
(密着向上剤)
密着向上剤としては、例えばトリアリルイソシアヌレート(TAIC)等を使用することができる。
<利点>
当該接着剤組成物は、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下、ガラス転移温度が70℃以上であることによって、熱プレスの初期段階において被接着層表面の凹部に充填することが容易であり、埋め込み性に優れる。また、当該接着剤組成物は、ガラス転移温度が70℃以上であることによって、熱プレスの初期段階において軟化してエアドーム状の気泡を形成する可能性が小さく、エア抜け性に優れる。このため、当該接着剤組成物は、短時間かつ一度の熱プレスで被接着体に接着しても被接着体の表面に気泡が残り難い。
[プリント配線板]
続いて、本発明の一実施形態に係るプリント配線板について説明する。
図1のプリント配線板は、プリント基板1と、このプリント基板1の表面側に積層されるカバーレイ2と、プリント基板1に実装される不図示の電子部品とを備える。
<プリント基板>
プリント基板1は、ベースフィルム3と、このベースフィルム3の表面側に積層される導電パターン4と、ベースフィルム3及び導電パターン4間を接着する接着剤層5とを備える。
(ベースフィルム)
ベースフィルム3は、絶縁性及び可撓性を有するシート状部材で構成される。このベースフィルム3を構成するシート状部材としては、具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの材料としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等が好適に用いられる。なお、ベースフィルム3は、充填材、添加剤等を含んでもよい。
ベースフィルム3の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、12μmがより好ましい。一方、ベースフィルム3の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、25μmがより好ましい。ベースフィルム3の平均厚さが上記下限に満たない場合、ベースフィルム3の強度が不十分となるおそれがある。また、ベースフィルム3の平均厚さが上記上限を超える場合、プリント基板1の可撓性が不十分となるおそれや、プリント基板1が不必要に厚くなるおそれがある。なお、「平均厚さ」とは、任意の十点において測定した厚さの平均値をいう。なお、以下において他の部材等に対して「平均厚さ」という場合にも同様である。
(導電パターン)
導電パターン4は、導電性を有する材料で形成可能である。導電性を有する材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられ、一般的には例えば銅が用いられる。また、導電パターン4は、表面にメッキ処理が施されてもよい。このメッキ処理としては、錫メッキ又は金メッキが好ましい。
導電パターン4の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、導電パターン4の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、35μmがより好ましい。導電パターン4の平均厚さが上記下限に満たない場合、導通性が不十分となるおそれがある。また、導電パターン4の平均厚さが上記上限を超える場合、プリント基板1の可撓性が不十分となるおそれや、プリント基板1が不必要に厚くなるおそれがある。
(接着剤層)
接着剤層5は、上述の当該接着剤組成物から形成され、それ自体が本発明の一実施形態であるプリント配線板用ボンディングフィルムにより構成され、その接着剤組成物が硬化状態(Cステージ状態)とされている。
接着剤層5の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましい。一方接着剤層5の平均厚さの上限としては、60μmが好ましく、50μmがより好ましい。接着剤層5の平均厚さが上記下限に満たない場合、ベースフィルム3と導電パターン4との接着が不十分となるおそれがある。また、接着剤層5の平均厚さが上記上限を超える場合、当該プリント配線板の厚さが不必要に大きくなるおそれがある。
<カバーレイ>
図1のカバーレイ2は、それ自体が本発明の一実施形態である。このカバーレイ2は、樹脂フィルム6と、この樹脂フィルム6の裏面に積層される接着剤層7とを備える。
(樹脂フィルム)
カバーレイ2の樹脂フィルム6としては、絶縁性を有するフィルムが使用される。樹脂フィルム6を構成する絶縁性のフィルムとしては、ベースフィルム3を構成する樹脂フィルムと同様のものを用いることができる。
(接着剤層)
カバーレイ2の接着剤層7は、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物から形成され、当該プリント配線板においては硬化状態(Cステージ状態)とされている。
カバーレイ2の接着剤層7を形成する接着剤組成物としては、プリント基板1の接着剤層5を形成する接着剤組成物と同様のものを用いることができる。また、カバーレイ2の接着剤層7の平均厚さとしては、プリント基板1の接着剤層5と同様とされる。
[プリント配線板の製造方法]
当該プリント配線板は、プリント基板1を製造する工程と、カバーレイ2を製造する工程と、プリント基板1とカバーレイ2とを積層する工程と、プリント基板1に電子部品を実装する工程とを備える。
<プリント基板製造工程>
プリント基板製造工程は、本発明の一実施形態に係るプリント配線板用ボンディングフィルムを形成する工程と、ベースフィルム3と導電材料層(例えば金属箔)とを上記ボンディングフィルムを介して積層する積層工程と、この積層体を熱プレスしてボンディングフィルムを硬化させて接着剤層5を形成する工程と、上記導電材料層をパターニングして導電パターン4を形成する工程とを有する。
(ボンディングフィルム形成工程)
ボンディングフィルム形成工程は、接着剤組成物を調整する工程と、離型シートに接着剤組成物を積層する工程と、この層状の接着剤組成物を硬化させてBステージ化する工程と、Bステージ状態に硬化した接着剤組成物からなるボンディングフィルムを離型シートから剥離する工程とを有する。
〈接着剤組成物調整工程〉
接着剤組成物調整工程では、ポリフェニレンエーテルと、スチレン系エラストマー及びアクリルポリマーの少なくともいずれかと、添加剤とを配合することで、当該接着剤組成物を調整する。
〈接着剤組成物積層工程〉
接着剤組成物積層工程では、離型シートの上に当該接着剤組成物の層を形成する。当該接着剤組成物の層を形成する方法としては、例えば塗工、印刷等が挙げられる。
〈Bステージ化工程〉
Bステージ化工程では、例えば50℃以上100℃以下で0.5分以上5分以下加熱することによって、当該接着剤組成物をBステージ状態に硬化させる。
〈剥離工程〉
Bステージ化された当該接着剤組成物の層を離型シートから剥離することにより、当該接着剤組成物により形成された本発明の一実施形態に係るプリント配線板用ボンディングフィルムが得られる。
(フィルム積層工程)
フィルム積層工程では、ベースフィルム3と導電材料層(例えば金属箔)とを上記ボンディングフィルムを介して積層する。
(接着剤層形成工程)
接着剤層形成工程では、上記積層体を熱プレスすることにより、上記ボンディングフィルムを硬化状態(Cステージ状態)にすることで接着剤層5を形成する。
(導電パターン形成工程)
導電パターン形成工程では、公知のパターン形成方法、例えばレジストパターンを形成してエッチングする方法等により、導電材料層をパターニングして、所望の平面形状を有する導電パターン4を形成する。これにより、ベースフィルム3、導電パターン4及び接着剤層5を備えるプリント基板1が得られる。
<カバーレイ製造工程>
カバーレイ製造工程は、接着剤組成物を調整する工程と、接着剤組成物を樹脂フィルム6に積層する工程と、この接着剤組成物を硬化させてBステージ化する工程とを有する。
(接着剤組成物調整工程)
接着剤組成物調整工程では、上記ボンディングフィルム形成工程における接着剤組成物調整工程と同様に、ポリフェニレンエーテルと、スチレン系エラストマー及びアクリルポリマーの少なくともいずれかと、添加剤とを配合することで、当該接着剤組成物を調整する。
(接着剤組成物積層工程)
接着剤組成物積層工程では、樹脂フィルム6に当該接着剤組成物を積層する。当該接着剤組成物の積層方法としては、上記ボンディングフィルム形成工程における接着剤組成物積層工程と同様とすることができる。
(Bステージ化工程)
Bステージ化工程では、上記ボンディングフィルム形成工程のBステージ化工程と同様の条件で、接着剤組成物をBステージ状態に硬化させて、接着剤層7を形成する。これによって、樹脂フィルム6と接着剤層7と備える本発明の一実施形態に係るカバーレイ2が得られる。
<プリント基板及びカバーレイ積層工程>
プリント基板及びカバーレイ積層工程では、導電パターン4に接着剤層7を当接させるよう上記プリント基板1と上記カバーレイ2とを重ね合わせ、熱プレスすることによってプリント基板1とカバーレイ2とを一体化する。
上記熱プレスの条件としては、例えば圧力3MPa以上9MPa以下、温度150℃以上200℃以下、及び時間30秒以上180秒以下とされる。
<電子部品実装工程>
電子部品実装工程において、上記熱プレスによりカバーレイ2と一体化されたプリント基板1の導電パターン4の所定の位置に電子部品を実装することで、本発明の一実施形態に係るプリント配線板が得られる。この電子部品実装位置には、通常プリント基板1の導電パターン4にランド部が形成され、カバーレイ2に開口が形成される。
上記電子部品の実装方法としては、例えばダイボンディング、ワイヤボンディング等の公知の実装方法が適用できる。
<利点>
Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下、ガラス転移温度が70℃以上である当該接着剤組成物は、熱プレスの初期段階において被接着層表面の凹部に充填することが容易であり、埋め込み性に優れる。また、当該接着剤組成物は、ガラス転移温度が70℃以上であることによって、熱プレスの初期段階において軟化してドーム状の気泡を形成する可能性が小さく、エア抜け性に優れる。このため、当該接着剤組成物は、短時間かつ一度の熱プレスで被接着体に接着しても被接着体の表面に気泡が残り難い。
また、樹脂フィルム6と、この樹脂フィルム6の一方の面側に積層され、かつ上記接着剤組成物から形成される接着剤層7とを備える当該プリント配線板用カバーレイ2は、短時間かつ一度の熱プレスでプリント基板1に接着してもプリント基板1の表面に気泡が残り難い。
上記接着剤組成物から形成される当該プリント配線板用ボンディングフィルムは、プリント配線板のプリント基板1を構成する各層(ベースフィルム3と導電パターン4を構成する導電材料層と)の間を短時間かつ一度の熱プレスにより接着しても層間に気泡が残り難い。
上記カバーレイ2、及び上記ボンディングフィルムをその接着剤組成物が硬化状態で備える当該プリント配線板は、短時間の熱プレスで形成しても気泡が残り難いので、製造効率がよく、高品質かつ安価に提供できる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
当該ボンディングフィルムは、プリント配線板等に他の層、例えば補強板等を積層するために使用することができる。また、当該ボンディングフィルムは、複数のプリント配線板を貼り合わせるために使用することもできる。
また、当該プリント配線板は、可撓性を有しないものであってもよい。
また、当該プリント配線板は、カバーレイを有しないものであってもよい。つまり、上述の実施形態におけるプリント基板は、それ自体が本発明のプリント配線板の一実施形態である。
また、当該プリント配線板は、当該接着剤組成物を使用せず形成したプリント基板に当該カバーレイを積層したものであってもよい。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
<接着剤組成物No.1〜20>
表1及び2に示す配合で接着剤組成物No.1〜20を試作した。
ポリフェニレンエーテル1としてはサビック社の「SA9000」を、ポリフェニレンエーテル2としてはサビック社の「SA90」を使用した。
スチレン系エラストマー1としてはクラレ社の「SEPTON 4033」を、スチレン系エラストマー2としてはクラレ社の「SEPTON 8007L」を、スチレン系エラストマー3としてはクラレ社の「SEPTON V9827」を、スチレン系エラストマー4としてはクラレ社の「SEPTON V9461」を、スチレン系エラストマー5としてはクラレ社の「HYBRAR 5125」を、スチレン系エラストマー6としてはクラレ社の「HYBRAR 7125」を、スチレン系エラストマー7としてはクラレ社の「HYBRAR 7311」を、スチレン系エラストマー8としては旭化成ケミカルズ社の「タフテックH1041」を、スチレン系エラストマー9としては旭化成ケミカルズ社の「タフテックM1911」を、スチレン系エラストマー10としては旭化成ケミカルズ社の「タフテックP1500」を、スチレン系エラストマー11としては旭化成ケミカルズ社の「タフテックMP10」を使用した。
アクリルポリマー1としては、ナガセケムテック社の「テイサンレジンSG−70L」を、アクリルポリマー2としては、ナガセケムテック社の「テイサンレジンSG−80H」を、アクリルポリマー3としては、ナガセケムテック社の「テイサンレジンSG−P3」を使用した。
エポキシ樹脂としては、DIC社の「N−695」を使用した。
硬化促進剤としては、2−エチル−4−メチルイミダゾールを使用した。
フェノール樹脂としては、日本化薬株式会社製の「KAYAHARD GPH−65」を使用した。
重合開始剤1としては、日本油脂社の「パーヘキサ25B」を、重合開始剤2としては、日本油脂社の「パーヘキシン25B」を使用した。
難燃剤としてはクラリアントジャパン社の「エクソリットOP935」を使用した。
なお、接着剤組成物No.1〜20は、固形分含有量がおよそ15乃至18質量%となるよう溶剤配合量を調整した。
また、表中の「−」は、その原料が配合されていないことを意味する。
Figure 0006578142
Figure 0006578142
<接着剤組成物No.21>
また、接着剤組成物No.21としてポリアミド系接着剤を用意した。この接着剤組成物No.21は、ポリアミド30質量部、リン含有エポキシ25質量部、リン含有ポリエステル20質量部、ベンゾオキサジン10質量部、ホスファゼン15質量部及び硬化剤(トリメリット酸無水物)5質量部を配合して得た。
<接着剤組成物No.22>
また、接着剤組成物No.22として、市販のポリアミド/エポキシ系接着剤(東亜合成社の「アロンマイティAST153」)を用意した。
<物性測定>
上記接着剤組成物No.1〜22について、ガラス転移温度、Bステージ状態における30℃での弾性率及びBステージ状態における250℃での弾性率を測定した。
(弾性率)
弾性率は、JIS−K−6868−2(1999)に準拠して測定した。
(ガラス転移温度)
ガラス転移温度は、JIS−K−7121(1987)に準拠して測定した。
<接着試験>
さらに、上記接着剤組成物No.1〜22を、プリント配線板に対して熱プレスにより接着し、アフターキュアしたものについて、エア抜け性及び埋め込み性を評価した。
プリント配線板としては、導電パターンの平均厚さが24μmであり、導電パターンの配線部の間隔(凹部の幅)が15μmであるものを用いた。熱プレスの条件としては、圧力9MPa、温度180℃及び時間60秒とした。アフターキュアは、温度190℃で2時間又は温度170℃で2時間行った。
(エア抜け性)
エア抜け性については、接着剤組成物を接着したプリント配線板を光学顕微鏡で確認し、導電パターン上にエアドーム状の気泡が存在しないものを「A」、導電パターン上にエアドーム状の気泡が存在するものを「B」とした。
(埋め込み性)
埋め込み性については、接着剤組成物を接着したプリント配線板を光学顕微鏡で確認し、導電パターンの配線部の間に小さな気泡が存在しないものを「A」、導電パターンの配線部の間に小さな気泡が存在するものを「B」とした。
<剥離試験>
190℃で2時間アフターキュアしたプリント配線板及び170℃で2時間アフターキュアしたプリント配線板について、それぞれ接着剤組成物の剥離強度を測定した。
(剥離強度)
剥離強度は、JIS−K−6854−2(1999)に準拠して測定した。
<メッキ液耐性試験>
さらに、190℃で2時間アフターキュアしたプリント配線板を無電解Niめっき処理工程で処理(Ni濃度5mL/L、pH4.6、温度87℃、浸漬時間20分)した後、接着剤組成物を観察し、接着剤と基板表面の間へのめっき液の浸み込みが全く確認されないものを「A」、一部で接着剤と基板表面の間へのめっき液の浸み込みが確認されるが機能上問題を生じるおそれがないものを「B」とした。
次の表2に、接着剤組成物No.1〜22の物性測定値、接着試験における評価結果、剥離強度測定値、及びメッキ液耐性試験における評価結果を示す。なお、表中の「−」は、その測定を行っていないことを意味する。
Figure 0006578142
このように、接着剤組成物No.1〜20は、エア抜け性及び埋め込み性の評価結果が共に「A」であったが、接着剤組成物No.21はエア抜け性の評価結果が「B」であり、接着剤組成物No.22は埋め込み性の評価結果が「B」であった。
接着剤組成物No.1〜20と接着剤組成物No.21及び22とを比較すると、ガラス転移温度及び30℃での弾性率において違いがあることが分かる。
そこで、図2に、接着剤組成物No.1〜22のガラス転移温度及び30℃での弾性率について、エア抜け性及び埋め込み性の評価結果が共に「A」であるものを白抜きの円「○」でプロットし、エア抜け性の評価結果が「A」かつ埋め込み性の評価結果が「B」であるものを黒塗りの四角「■」でプロットし、エア抜け性の評価結果が「B」かつ埋め込み性の評価結果が「A」であるものを黒塗りの三角「▲」でプロットした。
このように、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下である接着剤組成物No.1〜21は、いずれも良好な埋め込み性を有し、ガラス転移温度が70℃以上である接着剤組成物No.1〜20及び22は、いずれも良好なエア抜け性を有している。つまり、接着剤組成物は、Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下であり、かつガラス転移温度が70℃以上であることにより、良好な埋め込み性と良好なエア抜け性とを兼ね備えることが確認できた。
また、アクリルポリマーを含む接着剤組成物No.16〜20は、170℃で2時間アフターキュアした場合の剥離強度が特に大きく、メッキ液耐性も特に良好であった。
本発明の接着剤組成物、プリント配線板用カバーレイ及びプリント配線板用ボンディングフィルムは、プリント配線板の製造に好適に使用できる。
1 プリント配線板
2 カバーレイ
3 ベースフィルム
4 導電パターン
5 接着剤層
6 樹脂フィルム
7 接着剤層

Claims (8)

  1. Bステージ状態における30℃での弾性率が900MPa以下、ガラス転移温度が70℃以上であり、
    ポリフェニレンエーテル及びアクリルポリマーを含み、
    上記アクリルポリマーのポリフェニレンエーテルに対する含有質量比は1以上10以下である接着剤組成物。
  2. チレン系エラストマーを含む請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 上記ポリフェニレンエーテルのスチレン系エラストマーに対する含有質量比が1/5以上1/2以下である請求項2に記載の接着剤組成物。
  4. 上記アクリルポリマーの平均分子量が10 以上10 以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の接着剤組成物。
  5. 上記ガラス転移温度が150℃以下であり、比誘電率が2.5以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  6. 樹脂フィルムと、この樹脂フィルムの一方の面側に積層され、かつ請求項1に記載の接着剤組成物から形成される接着剤層とを備えるプリント配線板用カバーレイ。
  7. 請求項1に記載の接着剤組成物から形成されるプリント配線板用ボンディングフィルム。
  8. 請求項6に記載のカバーレイ又は請求項7に記載のボンディングフィルムをその接着剤組成物が硬化状態で備えるプリント配線板。
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