JP6576244B2 - 積層鋳型の造型方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層鋳型の造型方法に係り、特に、薄い砂層を形成すると共に、これを1層ずつ所定形状に硬化させることを繰り返し、そしてその硬化される複数の砂層を積層一体化させて、目的とする形状の砂鋳型を造形する方法に関するものである。
従来より、複数の砂層の積層による鋳型の造型方法として、例えば図8に示されるような積層法による砂鋳型の造型方法が、提案されている(特許文献1参照)。この方法は、樹脂被覆砂(レジンコーテッドサンド)を散布して薄い砂層を形成する砂層形成工程と、この薄く成層された砂層の所定の部分をレーザーの照射によって硬化させる硬化工程とを含み、これによって砂鋳型の一つの層を形成すると共に、これらの工程を順次繰り返して、目的とする砂鋳型の各水平断面形状に対応した硬化砂層を順次積層し、砂の3次元造形物である砂鋳型を造形する方法において、砂層形成工程における第1層目を、予め形成された台座上に積層密着させて形成するようにしたものであって、これにより、従来のレーザービームを照射してシェル砂を硬化させた砂層は、通常0.1mm〜0.5mm程度と非常に薄いために、砂粒子間のレジンの収縮によって反ってしまう場合が多かったのに対し、予め形成された台座上に積層密着させることで、水平断面形状に対応する硬化砂層の形成の際の反りの発生を防止出来るようにするものであった。
また、そのような積層による鋳型の造型方法に係る従来の他の手法としては、図9に示されるような砂鋳型の積層造型方法も、提案されている(特許文献2参照)。この方法は、砂を薄く積層する積層工程と、予め作成された所定形状のマスクを積層された砂層の上方に配置するマスク配置工程と、砂同士を結合させる液状のバインダーをマスク上から薄く積層された砂に散布する散布工程とを含み、これによって、砂鋳型の1層を形成すると共に、これらの工程を順次繰り返して、砂の3次元造形物である砂鋳型を造形するものであって、そこでは、液体バインダーの散布に利用されるノズル等として、比較的口径の大きなものを採用することが出来るところから、ノズルの詰まりの発生を少なくすることが出来るとされている。
特開平9−168840号公報 特開平9−141386号公報
しかしながら、先の特許文献1に提案されている如き積層法による砂鋳型の造型方法にあっては、レーザーの照射による加熱によってシェル砂を加熱硬化させるようにした構成であるために、レーザー照射による加熱の際に、有機物の焼却に基づくところの臭気が発生するという問題が内在している。また、反りの発生は改善出来ても、レーザー照射の有無により砂層に温度差が生じるために、内部応力が発生し易くなり、その応力緩和のために、二次焼成が必要になる等の問題があった。さらに、所定の部分をレーザー照射して加熱硬化するには、高出力で精密な制御が必要であり、高価なレーザー照射の装置が必要となると共に、加熱のために非常に多くのエネルギーが必要になるという問題もあった。
また、上記の特許文献2に提案されている砂鋳型の積層造型方法は、砂を硬化させるための液体バインダーを散布して、砂層を硬化させるものであるが、かかる液体バインダーは粘度があるために、固着し易く、その長期使用により、ノズル内部に固形物が付着して、ノズルが詰まるという問題を内在している。また、装置の停止時において、液体バインダーが乾燥すると、ノズルの内部や周囲の液体バインダーが固化するため、乾燥防止の対策や使用後のノズルのメンテナンス等の対策が必要となり、管理が面倒であるという問題があった。更に、かかるノズルは一度詰まると、洗浄等で詰まりを取り除くことが困難となるところから、ノズルが詰まると、ノズル自体を交換する必要があり、そのため手間と費用が掛かるという問題もあった。
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、比較的簡易な製造装置で形成することが出来ると共に、臭気の発生が効果的に抑制され得、且つ長期使用においてもノズルの詰まりが発生することのない、量産に適した鋳型の積層造型方法を提供することにある。
かかる状況下、本発明者が、鋳型の積層造型方法について鋭意検討を重ねた結果、鋳物砂として、耐火骨材を水溶性のバインダーにて被覆してなるコーテッドサンドを用いると共に、形成される鋳型層の固化乃至は硬化を水性媒体の散布と加熱によって行うことにより、上述の如き課題が悉く解決され得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
そして、本発明は、上記せる課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものである。なお、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体の記載及び図面に開示の発明思想に基づいて認識されることが理解されるべきである。
(1)鋳物砂にて形成された鋳型層の複数にて一体的に積層形成されてなる積層鋳型を造型する方法にして、耐火骨材を水溶性のバインダーで被覆してなるコーテッドサンドを前記鋳物砂として用いて、それを薄く平面展開して、一定厚さの砂層を形成する第一工程と、該形成された砂層の前記鋳型層の一つを与える部分に、選択的散布手段を用いて水性媒体を選択的に散布する第二工程と、該砂層の水性媒体が散布された部分を加熱して、固化乃至硬化せしめる第三工程とを含む鋳型層形成工程によって、前記鋳型層の一つを形成し、そして該鋳型層形成工程を所要回数繰り返して、順次形成される鋳型層の積層一体化を行うことにより、目的とする立体形状の積層鋳型を得ることを特徴とする積層鋳型の造型方法。
(2)前記選択的散布手段が前記鋳型層の一つに対応する形状の穴を有するマスクであり、前記第二工程が、前記砂層の上に該マスクを配置して、該マスクの上から水性媒体を散布することを特徴とする上記態様(1)に記載の積層鋳型の造型方法。
(3)前記選択的散布手段がインクジェット方式の散布装置であり、前記第二工程が、該散布装置から、インクジェット方式により前記砂層の前記鋳型層の一つを与える部分上のみを選択して、水性媒体が噴射されることを特徴とする上記態様(1)に記載の積層鋳型の造型方法。
(4)前記第二工程において、前記水性媒体が、霧状に散布されることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(3)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(5)前記第二工程において、前記水性媒体が、水蒸気または過熱水蒸気の形態において、散布されることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(3)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(6)前記第二工程において散布される水性媒体が、前記水溶性バインダーを硬化せしめ得る硬化剤又は硬化促進剤を含んでいることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(5)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(7)前記第二工程における水性媒体の散布の前後に、水に不溶の硬化剤または硬化促進剤が散布されることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(5)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(8)前記第三工程が、発熱体による加熱又は赤外線若しくはレーザーの照射により、前記水性媒体の散布された砂層部分が固化又は硬化せしめられることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(7)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(9)前記第三工程が、加熱空気、過熱水蒸気、二酸化炭素、ガス化エステル、及び不活性ガスのうちの何れかの気体の雰囲気中において実施されることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(8)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(10)前記第三工程において、前記砂層の水性媒体散布部分を加熱すると同時に、又はその加熱の後に、空気、加熱空気、二酸化炭素、ガス化エステル及び不活性ガスのうちの何れかの気体を、砂層に吹きかけ又は通気せしめることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(9)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(11)前記第三工程において、それが実施される造型空間内の気体を吸引して排気させる工程が含まれることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(10)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(12)前記水性媒体の温度が、20℃〜100℃であることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(11)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(13)前記水性媒体の粘度が、0.01〜20センチポアズであることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(12)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(14)前記コーテッドサンドが、予め40℃以上の温度に加熱された後、前記第一工程に用いられることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(13)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(15)前記コーテッドサンドが常温流動性を有し、且つ水分率が0.5質量%以下となるように調整されていることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(14)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(16)前記水溶性のバインダーとして、熱硬化性樹脂、糖類、タンパク質、合成高分子、塩類、及び無機高分子のうちの単独又は二以上が選択して用いられることを特徴とする上記態様(1)乃至上記態様(15)の何れか一つに記載の積層鋳型の造型方法。
(17)前記熱硬化性樹脂が、アルカリレゾール樹脂であることを特徴とする上記態様(16)記載の積層鋳型の造型方法。
(18)前記無機高分子が、水ガラスであることを特徴とする上記態様(16)記載の積層鋳型の造型方法。
このような本発明に従う積層鋳型の造型方法によれば、以下に列挙する如き各種の効果が奏され得ることとなるのである。
(i)ノズルから砂層に散布されるのは、基本的には水からなる水性媒体で
あるため、長期の使用においても、ノズルの詰まりが発生することが
ない。
(ii)砂層の固化乃至は硬化のために、臭気を発生させるような高い熱エネ
ルギーを加える必要がないところから、臭気の発生を低減することが
出来る。
(iii)二次焼成を削減あるいは低減することが出来る。
(iv)高い熱エネルギーの発生のための高出力な装置を必要とせず、低い熱
エネルギー量で砂層の固化乃至は硬化を行うことが出来る。
本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態における第一工程を示す概略説明図であって、(a)は、コーテッドサンドを散布している状態を示し、(b)は、散布されたコーテッドサンドを平面展開して、薄い砂層を形成した状態を、示している。 本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態における第二工程を示す概略説明図であって、(a)は、砂層上にマスクを配した状態を示し、(b)は、水性媒体を散布している状態を、示している。 本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態における第三工程を示す概略説明図である。 本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態における鋳型層形成に係る1ターンの工程後の概略説明図である。 図1〜図4に示される本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態における各工程を繰り返して複数の鋳型層を積層形成した状態を示す概略説明図である。 図1〜図5に示される本発明に従う積層鋳型の造型方法の第一の実施形態において得られた積層鋳型を示す概略説明図である。 本発明に従う積層鋳型の造型方法の第二の実施形態における第二工程を示す概略説明図である。 従来の積層法による砂鋳型の造型方法の一例を示す概略説明図である。 従来の砂鋳型の積層造型方法の他の一例を示す概略説明図である。
以下、本発明の構成を更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1乃至図6には、本発明に従う積層鋳型の造型方法に係る第一の実施形態が明らかにされている。そして、それらの図において、本発明において用いられる鋳型の造型装置には、枠1に設けられた平面形態が四角形を呈する成形孔1a内において、上下方向に垂直スライド可能な矩形のテーブル2が、配置されている。また、かかる造型装置は、枠1の上方にそれぞれ位置する、コーテッドサンド3を供給する貯留タンク4と、テーブル2の上面に供給されたコーテッドサンド3を一定厚さに薄く平面展開させて、薄層の砂層7を形成する伸展部材6と、硬化させる部分以外の砂層7表面を覆うためのマスク8と、枠1の上方に所定距離を隔てて配置された、水性媒体11を霧状に散布する霧吹き器10と、発熱体として電熱線が設けられたヒーター13とを備えており、それらが、鋳型層製造の各工程に応じて、選択的に切り替えられて、配置されるようになっている。なお、本実施形態においては、各工程における機材の切り替えが自動で行なわれるようになっているが、勿論、手動や半自動方式にて、その切り替えを行なうようにしても、何等差し支えない。
そして、図1における貯留タンク4には、その下部に、テーブル2の上面に砂を供給するための吐出口5が設けられており、更にコーテッドサンド3を予備加熱するための予熱器(図示せず)が、タンク内に設けられている。この予熱器は、管を螺旋状に形成してなる構造を有し、その管内に水蒸気等の熱媒体を流して、貯留タンク4内に収容されたコーテッドサンド3を予備加熱するようにしたものであって、予め、一般に40℃以上、好ましくは40℃〜200℃程度の温度に加熱するようになっている。なお、予熱器としては、貯留タンク4内に設けられたヒーターにて加熱する方式の他、外部から加熱空気を送り込む方式のもの等、コーテッドサンド3を所望温度に予備加熱することが出来るものであれば、その構成が特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、図2に示される如く、マスク8と霧吹き器10とが選択的散布手段を構成しており、目的とする鋳型を構成する複数の鋳型層のうちの一つに対応する形状の穴9を有するマスク8と、このマスク8の上方に配置された、水にて代表される水性媒体11を散布する霧吹き器10により、砂層7の所定部位に、そのような水性媒体11の散布が行なわれるようになっている。そこで、霧吹き器10は、マスク8の上方から均一な水性媒体11の散布を行なうために、枠1の上方である程度の距離を隔てて配置されることとなる。また、マスク8は、水性媒体が浸透することがなく、付着した水性媒体の除去が容易であることが望ましく、金属、プラスチック、セラミック等の材質で形成されている。なお、選択的散布手段としては、本実施形態のものの他にも、後述せるように、砂層7の所定位置に水性媒体を散布するインクジェット方式の散布装置等があり、これらは、単独でも、併用して用いられても良く、必要位置に水を散布させることが出来るものであれば、その手段は、特に限定されない。
さらに、本実施形態において用いられる、図3に示されるヒーター13は、電熱線13aを発熱体として用いて加熱し得るようにしたものであるが、このヒーター13の発熱体(13a)としては、金属発熱体(ニクロム線、カンタル線、白金線)の他、炭化ケイ素、二ケイ化モリブデン、ランタンクロマイト、モリブデン、カーボン等を用いることが出来る。また、ヒーター13として、赤外線発生体を用いて、加熱を行っても良く、更にレーザー光線の照射によって加熱することで、照射した部分を選択的に水分のみを蒸発させるようにしても良い。このとき、従来の技術では、レーザーにより直接的に熱でバインダーを溶かすことで、硬化させるようにしているが、本発明では、水性媒体で水溶性バインダーを溶かし、レーザー光線の熱で単に乾燥させるようにすることで、固化又は硬化を行うことが出来る。このため、本発明におけるレーザー光線の使用は、コーテッドサンドを高温で加熱硬化させるものではなく、単に、濡れたコーテッドサンドを乾燥させるための熱量だけで良いので、エネルギー効率が良好となることに加えて、高価で高出力なレーザー装置を用いる必要がない利点がある。なお、レーザー光線を用いることで、局所的に加熱することが出来るところから、無駄なく熱を照射することが出来る利点もある。そして、このようなヒータ13にて、砂層7の前記水性媒体11の選択的散布部分を加熱せしめて、当該部位を固化乃至は硬化させられることにより、目的とする形状の鋳型層12の一つが形成されることとなる。
次に、かかる第一の実施形態における鋳型層12の製造手順、更にはその鋳型層12の積層一体化による造形体14(目的とする鋳型)の形成について、説明する。
<第一工程>
先ず、製造前の段階においては、造型装置の枠1の上面とテーブル2の上面が同一平面上に位置せしめられている。そして、造型工程が始まると、テーブル2が砂層7の一層の高さ分、下方へスライドさせられる。次いで、貯留タンク4に蓄えられたコーテッドサンド3が、吐出口5からの供給量をコントロールされながら、テーブル2上にほぼ均一な厚さで満遍なく撒かれるように、供給される(図1(a)の状態)。このとき、砂層7の一層あたりの高さは、テーブル2が下方へスライドした距離に対応した段差、例えば0.5mmの段差として形成される。なお、この段差は、積層される層ごとに、常に均一な高さとなるように形成され、一般に、0.1mm〜3mm程度の段差とされることが望ましい。
かかるテーブル2上へのコーテッドサンド3の供給が終ると、枠1の上面に沿って、伸展部材6を水平方向に移動させて、余分なコーテッドサンド3が掻き取られる。これにより、テーブル2上に薄く平面展開した砂層7が、所定厚さにおいて形成されることとなるのである(図1(b)の状態)。
<第二工程>
次いで、目的とする鋳型における鋳型層12の一つの大きさに相当する所定形状の穴9が形成されたマスク8を用い、それが、上記第一工程で形成された砂層7の上に、配置される(図2(a)の状態)。具体的には、かかる使用されるマスク8は、製造目的である鋳型の形状を砂層7の肉厚分ほどの等間隔で複数の領域に分割された大きさに相当する形状の穴9を有しており、製造する鋳型に応じて、砂層7ごとに、下の方から順番に交換しながら用いられ、そして砂層7が形成された鋳型層12上に順次積層されることで、所望の鋳型を造形することが出来ることとなる。なお、かかる積層過程における異なる層の形成に際して、穴9が同一形状の場合は、同じマスクを連続して用いることが出来る。また、マスク8又は枠1に爪やへこみを設けても良く、そのような爪等に引っ掛けることで、枠1に対してマスク8をずれないように固定することが出来る。
そして、マスク8の上方の所定間隔を隔てた位置から、マスク8に向かって、霧吹き器10より、霧状の水性媒体11が噴霧される(図2(b)の状態)。これにより、マスク8の穴9を通過して、霧状の水性媒体11が、砂層7の所定の領域に散布されることとなる。なお、本実施形態では、マスク8の上面全体に水性媒体11を噴霧しているが、レール等に沿って、マスク8に設けられた穴9の一部分の領域ずつ(所定幅で)、順番に霧状の水性媒体11を噴霧して、穴9の全域に噴霧されるようにしても良い。また、霧吹き器10も、水性媒体11を霧状に散布出来れば、その形態は特に限定されるものではない。このようにして、砂層7の特定の領域(穴9に対応する領域)に噴霧された水性媒体11によって、コーテッドサンド3を湿らせることで、コーテッドサンド3における被覆層の水溶性バインダーが水性媒体11に溶け出した状態において耐火骨材を覆い、水溶性バインダーが砂粒間に凝集する。これによって、水性媒体11の散布領域のコーテッドサンド3が、相互に付着乃至は粘着した状態となる。
ここで、水性媒体11の散布方法としては、多くなり過ぎない程度にコーテッドサンド3を濡らすように、砂層7に適量の水性媒体11を散布することが出来るものであれば、その方法は特に限定されるものではなく、例えば、水性媒体を滴下したり、霧吹き器等を用いて水性媒体を霧状に散布したり、水性媒体を蒸気や過熱水蒸気の状態で散布したりする方式が、適宜に採用される。そこで、蒸気としては、飽和水蒸気が、好適なものとして用いられる。尤も、本実施形態に係るマスク方式の場合は、霧状の散布が望ましく、後述のインクジェット方式の場合は、滴下方式、霧状の散布方式、蒸気散布方式のいずれもが、好適に用いられ得る。
また、水性媒体11の添加によりコーテッドサンド3を湿らせた後に、砂層7を乾燥させる必要があるため、その散布する水性媒体11は、常温乃至常温より高い温度であることが望ましい。このため、水性媒体の温度は、一般に、20℃〜100℃程度、より好ましくは30℃〜95℃程度の温度範囲であることが望ましい。なお、水性媒体の蒸気を用いる場合は、高温対策を行って、80℃〜100℃の蒸気であることが好ましい。
なお、本発明において、水性媒体11としては、代表的には水が用いられ、そしてそのような水は、純水、水道水、蒸留水、工業用水等、ゴミや塵等が混入していなければ、特に限定されないが、純水若しくは蒸留水の方が、ノズルの詰まりの防止という点からして望ましい。また、かかる水性媒体の粘度の特性をほとんど変化させない程度であれば、酸、エステル等の硬化剤や硬化促進剤、界面活性剤等を少量添加含有させることも可能である。その場合において、水性媒体の粘度としては、0.01〜20cP(センチポアズ)が望ましく、0.01〜10cPがより望ましく、0.1〜5cPが特に望ましい。なお、水性媒体が水のみからなる場合において、粘度は、20℃〜100℃の温度範囲で0.25〜1.3cPである。また、硬化剤または硬化促進剤が水に不溶のものを用いる場合において、水性媒体の散布の前または後に、硬化剤または硬化促進剤を散布しても良い。このときの水に不溶な硬化剤または硬化促進剤には、液状のものが好適なものとして、用いられる。
<第三工程>
水性媒体11を散布した後の砂層7に対しては、その上方に一定間隔を隔てて、電熱線13aが設けられたヒーター13を配置せしめ、かかるヒーター13の熱にて、砂層7を加熱することにより、湿ったコーテッドサンド3の乾燥が、行なわれる(図3の状態)。これにより、第二工程において水性媒体11でコーテッドサンド3を湿らせて、被覆層の水溶性バインダーを溶かし、相互に付着せしめた状態から、第三工程において湿らせたコーテッドサンド3の水分を蒸発させて、水溶性バインダーが付与された耐火骨剤が、相互に結合した状態において、固化または硬化せしめられることにより、一つの鋳型層12が形成されることとなるのである。さらに、水性媒体11で湿った部分は、湿っていない部分よりも熱の伝導性が良くなるため、加熱を行うことで、コーテッドサンド3の水性媒体11で湿らせた部分のみを効率よく固化または硬化させることが出来ることとなる。このとき、ヒーター13による加熱は、コーテッドサンド3を乾燥させて、固化または硬化するものであるところから、砂層7を100℃〜150℃程度に加熱することが出来れば良く、これによって砂層7内で温度差があまり生じないので、硬化した砂層(12)の反り等は抑えることが出来る。また、このときの加熱温度が100℃程度と、低い温度で固化または硬化が出来ることから、従来のコーテッドサンドを高温に加熱する(200℃〜300℃程度)ことで発生する臭気を効果的に抑えることが出来るのである。このため、ヒーター13も、高出力である必要がなく、加熱のためのエネルギー消費量も少なくて済む特徴を発揮する。
ここで、砂層7を加熱して乾燥する際に、加熱空気の雰囲気中で行うことにより、かかる乾燥を促進することが出来る。なお、他の方法として、二酸化炭素、またはガス化したエステルを含む雰囲気中において、或いは、窒素等の不活性ガスの雰囲気中で行うことにより、二酸化炭素やガス化したエステルや不活性ガスで水溶性バインダーを中和することで、硬化を促進させることが出来る。特に、水溶性バインダーがアルカリレゾール樹脂の場合には、二酸化炭素の雰囲気中で硬化を行うと、そのような硬化が、有利に促進されることとなる。そして、上記した促進手段を実施する方法としては、所定の気体の雰囲気中で加熱・乾燥を行い得ることとなるのであれば、特に限定されるものではないが、例えば、かかる第三工程の実施される造型空間内を密封状態として、内部の雰囲気を加熱空気、二酸化炭素、ガス化したエステル、又は不活性ガスに置換し、その置換された雰囲気下で、造型を行う等の手法がある。また、そのような造型空間内を加熱温調するようにすることも可能である。
また、加熱と同時に又は加熱と前後して、砂層7に対して、空気、加熱空気、過熱水蒸気、炭酸ガス、ガス化したエステル、又は不活性ガス等の気体を吹きかけたり、または通気するようにしても良い。更に、気体を流動させることにより、コーテッドサンド3の乾燥を促進させることが出来る。気体を吹きかけたり、または通気する方法としては、コーテッドサンド3が吹きかけられる気体や通気によって吹き飛ばないようにすることが出来るのであれば、特に限定されないが、例えば積層した部分の上部に設置された噴出口からガスを吹きかけたり、或いは造型空間内の雰囲気を循環させたりすることで、通気させる方法等がある。
さらに、造型空間内で水蒸気が残留することを防ぐために、造型空間内の気体を吸引して、系外へ排気させる工程が含まれても良い。なお、気体の吸引は、第三工程で砂層を加熱して乾燥した後に行うことが好ましいが、各工程に悪影響を及ぼさない限り、第三工程の期間中や全工程の間中に行なっても良い。
<繰り返し工程>
そして、上記した第一工程、第二工程及び第三工程からなる一連の鋳型層12形成工程を、1つのターン(サイクル)として、引き続き、テーブルを更に砂層1層分の高さ分、下方へスライドさせた後(図4の状態)、かかる鋳型層12の形成工程のターンが繰り返されることにより、既に形成されている一つの鋳型層12の上に新たな鋳型層12が一体的に形成されて、積層構造が実現されることとなる。このような鋳型層12の形成を何度か繰り返すことで、鋳型層12が順次積層一体化され(図5の状態)、以て適数層の鋳型層12にて構成される、所望の形状の鋳型を与える造形物14が、製造されるのである。その後、造型装置(枠1)から固化乃至は硬化せしめられていない砂を取り除くことにより、目的とする鋳型(14)が取り出されることとなる(図6の状態)。
ところで、本発明において用いられるコーテッドサンド3は、耐火骨材を水溶性のバインダーで被覆することによって、得られたものである。そこで、耐火骨材として用いられるものとしては、従来から鋳型用に用いられている各種の耐火骨材が適宜に選択されて用いられることとなる。具体的には、ケイ砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、アルミナサンド、合成ムライト砂等を挙げることが出来る。中でも、バインダー使用量の低減の観点からして、真球状の人工砂が好適に用いられる。なお、これらの鋳物砂は、新砂の他、鋳物砂として鋳型の造形に一回或いは複数回使用されたものから、再生又は回収された砂であっても良く、更にはそれらの混合砂であっても、何等差し支えない。これらの耐火骨材を用いて得られた積層鋳型用のコーテッドサンド3は、得られる鋳型の通気性、砂撒き性、及び、それを用いて鋳型を造形する際の砂層7の厚み等の関係から、その粒度指数が、JACT試験法S−1(鋳物砂の粒度試験法)に定められるAFS係数基準において、80〜150の範囲内となるように、好ましくは90〜130の範囲内となるように、制御される。この粒度指数が80未満となると、十分な固化強度が得られない恐れがあり、その一方、150を超えるようになると、得られる鋳型の通気性が悪化する恐れがあるからである。特に、砂層7(鋳型層12)の厚さが薄くなる程、得られる鋳型14を用いて鋳造された鋳物の鋳肌が良好になるところから、そのような薄い砂層7の形成が容易となる細かい粒度の骨材を用いることが望ましいと言うことが出来る。
そして、上述の如き耐火骨材を被覆するバインダーは、粘結剤とも呼ばれるものであって、本発明においては、水溶性のバインダーが用いられることとなる。この水溶性バインダーとしては、水溶性である限りにおいて、熱硬化性樹脂、糖類、合成高分子、塩類、タンパク質、無機高分子の何れをも用いることが出来る。これらは、単独で用いられても良く、また二つ以上が選択されて用いられても良い。
ここで、かかる水溶性バインダーとして用いられる熱硬化性樹脂としては、レゾール型のフェノール樹脂、フラン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性不飽和ポリエステル樹脂、水溶性アルキド樹脂等を挙げることが出来る。また、この熱硬化性樹脂に対して、酸やエステル類等の硬化剤を配合して、その熱硬化特性を向上せしめることも、有利に採用されるところである。なお、それら熱硬化性樹脂の中でも、レゾール型のフェノール樹脂の使用が好ましく、そのようなフェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で反応させることによって、調製することが出来る。
なお、フェノール樹脂の原料となるフェノール類は、フェノール及びフェノールの誘導体を意味するものであり、例えばフェノールの他に、m−クレゾール、レゾルシノール、3,5−キシレノール等の3官能性のもの、ビスフェノールA、ジヒドロキシジフェニルメタン等の4官能性のもの、o−クレゾール、p−クレゾール、p−ter−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、2,4又は2,6−キシレノール等の2官能性のo−又はp−置換のフェノール類を挙げることが出来、さらに塩素又は臭素で置換されたハロゲン化フェノール等も用いることが出来る。また、これらのフェノール類は、単独で用いても、複数を混合して用いても良い。
また、ホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサンのような形態のものを用いることが出来、更に、ホルムアルデヒドの一部をフルフラールやフルフリルアルコールに置き換えて使用することも出来る。このうち、ホルムアルデヒド類は、水溶液の形態で用いることが最適であり、ホルマリンが好適なものとして挙げられる。
さらに、目的とするフェノール樹脂を得るためのフェノール類とホルムアルデヒド類との配合比率は、フェノール類とホルムアルデヒドのモル比が1:0.6〜1:3.5の範囲になるように設定するのが好ましく、1:1.5〜1:2.5の範囲になるように設定するのが、より好ましい。
上記した熱硬化性樹脂の製造に用いられる反応触媒としては、例えばノボラック型フェノール樹脂を調製する場合には、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、或いはシュウ酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸等の有機酸、更に酢酸亜鉛等を用いることが好ましい。また、レゾール型フェノール樹脂を調製する場合には、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物を用いることが出来、更に、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ジエチレントリアミン、ジシアンジアミド等の脂肪族の第一級、第二級、第三級アミン;N,N−ジメチルベンジルアミン等の芳香環を有する脂肪族アミン;アニリン、1,5−ナフタレンジアミン等の芳香族アミン;アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン等や、その他、二価金属のナフテン酸や二価金属の水酸化物等が、好適に用いられることとなる。なお、このフェノール樹脂からなる水溶性バインダーを希釈して使用する場合に、希釈用の溶剤としては、アルコール類、ケトン類、エステル類、多価アルコール等が用いられることとなる。
本発明においては、かかるフェノール樹脂として、水溶性のアルカリレゾール樹脂の使用が、好適であると言うことが出来る。この水溶性アルカリレゾール樹脂とは、フェノール類を、大量のアルカリ性物質の存在下において、例えばフェノール類に対するアルカリ性物質のモル数が0.01〜2.0倍モル、好ましくは0.3〜1.0倍モル程度となる割合において、アルデヒド類と反応させることによって得られるアルカリ性のレゾール型のフェノール樹脂である。なお、そこで用いられるアルカリ性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を混合して用いられるものである。このようなアルカリレゾール樹脂を用いると、鋳鉄・鋳鋼等の幅広い分野で用いられ得る鋳型を提供することが出来る。
また、水溶性バインダーの一つである糖類としては、単糖類、少糖類、多糖類等を用いることが出来、各種の単糖類、少糖類、多糖類の中から、1種を選んで単独で用いても、また複数種を選択して併用しても、何等差し支えない。それらの内、単糖類としては、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース等を挙げることが出来、少糖類としては、マルトース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、セロビオース等の二糖類を挙げることが出来る。そして、多糖類としては、でんぷん糖、デキストリン、ザンサンガム、カードラン、プルラン、シクロアミロース、キチン、セルロース、でんぷん等を挙げることが出来る。この他にも、アラビアガム等の植物粘質物のガム類を用いても良く、更に糖類、特に多糖類の硬化剤として、カルボン酸を用いることも出来る。
さらに、水溶性バインダーとして用いられる合成高分子としては、ポリエチレンオキシド、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、アクリル酸系共重合体、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、ノニオン系ポリアクリルアミド、アニオン系ポリアクリルアミド、カチオン系ポリアクリルアミド、ポリアミノアルキルメタクリレート、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化マレイン酸重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエーテル変性シリコーン、またはこれらの変性物等を挙げることが出来る。そして、これらは、単独で用いられたり、複数を選択して、用いられたりされることとなる。
更にまた、塩類としては、水を加えた後、乾燥させることによって、固まるものが用いられ、例えば硫酸マグネシウムや硫酸ナトリウム等の硫酸塩、臭化ナトリウムや臭化カリウム等の臭化物、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等の炭酸塩、塩化バリウムや塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物等を挙げることが出来る。加えて、タンパク質としては、ゼラチン、膠等を挙げることが出来る。
本発明においては、水溶性バインダーとして、無機高分子も好適に用いられることとなる。そのような無機高分子としては、水ガラス、コロイダルシリカ、アルキルシリケート、ベントナイト、セメント等を挙げることが出来る。それらの中で、水ガラスとしては、可溶性のケイ酸化合物である、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸アンモニウム等があるが、中でもケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウムが望ましく用いられる。なお、ケイ酸化合物には、モル比により、各種の種類が有り、例えばケイ酸ナトリウムは1号乃至5号、またケイ酸カリウムは1号と2号がある。この中でも、鋳物分野においては、水ガラスが好適なものとして挙げられ、ケイ酸ナトリウムが特に望ましく、鋳鉄・鋳鋼等の幅広い分野に適用される鋳型を得ることが出来る。
ところで、本発明に用いられるコーテッドサンドの製造に際して、耐火骨材と水溶性バインダーとの配合量は、耐火骨材の100質量部に対して、水溶性バインダーが、固形分換算で、一般に0.3〜5質量部程度となる割合が採用され、好ましくは0.5〜3質量部の割合が有利に採用されることとなる。コーテッドサンドの製造に際しては、それら耐火骨材と水溶性バインダーとを混練乃至は混合せしめて、耐火性骨材の表面を水溶性バインダーにて被覆するようにすると共に、そのような水溶性バインダーの水溶液の水分を蒸散せしめることによって、常温流動性を有する、水分率が0.5%以下の乾態の粉末状水溶性バインダー被覆耐火骨材が得られるようにするものであるが、そのような水溶性バインダー水溶液の水分の蒸散は、水溶性バインダーの硬化が進行する前に迅速に行われる必要があり、一般に5分以内、好ましくは2分以内に含有水分を飛ばして、乾態の粉末状水溶性バインダー被覆耐火骨材とされることとなる。
このため、そのような水溶性バインダーの水溶液中の水分を迅速に蒸散せしめるための一つの手段として、耐火骨材を予め加熱しておき、それに、水溶性バインダー水溶液を混練乃至は混合する方法が、有利に採用される。この予め加熱された耐火骨材に、水溶性バインダー水溶液を混練乃至は混合することによって、水溶性バインダー水溶液の水分は、加熱された耐火骨材の熱にて迅速に蒸散するようになるため、水溶性バインダー被覆耐火骨材の水分率を効率よく低下させ、常温流動性を有する乾態の粉体を有利に得ることが出来るのである。なお、耐火骨材の予熱温度としては、水溶性バインダー水溶液の含有水分量やその配合量等に応じて適宜に選定されることとなるが、一般に100〜140℃程度の温度に加熱しておくことが望ましい。この予熱温度が低くなり過ぎると、水分の蒸散を効果的に行い難くなるからであり、また予熱温度が高くなり過ぎると、水溶性バインダーの硬化が進む恐れがあるためである。そして、このようにして得られたコーテッドサンドは、水分率が0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下にまで水分率が低下させられ、これにより、サラサラな乾態の粉体となって、常温流動性が付与された優れた特性を有するものとなる。
また、コーテッドサンドの製造においては、耐火骨材や水溶性バインダーと共に、添加剤として、固形酸化物又は塩等を添加することが出来る。それら固形酸化物や塩を加えると、得られるコーテッドサンドの耐湿性に良い効果を与えることが出来るのである。なお、固形酸化物としては、例えばケイ素、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉛、又はホウ素の酸化物が有効とされる。その中でも、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化ホウ素が、望ましい固形酸化物である。そして、二酸化ケイ素の中では、沈殿ケイ酸、発熱性ケイ酸が、好ましく用いられる。また、塩としては、炭酸亜鉛、四ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム等を挙げることが出来る。
この他にも、カップリング剤や滑剤や離型剤等も、添加剤として用いることが出来る。それらの中で、カップリング剤は、骨材とバインダーの結合を強化するものであり、カップリング剤の種類として、シランカップリング剤、ジルコンカップリング剤、チタンカップリング剤等を使用することが出来る。また、滑剤は、流動性を向上させるものであり、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックス、モンタン酸ワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイドの脂肪酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイドのアルキレン脂肪酸アマイド、ステアリン酸金属塩、ステアリン酸鉛・ステアリン酸亜鉛は外部滑性、ステアリン酸カルシウム・ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、硬化油等を挙げることが出来る。更に、離型剤としては、パラフィン、ワックス、軽油、マシン油、スピンドル油、絶縁油、廃油、植物油、脂肪酸エステル、有機酸、黒鉛微粒子、雲母、蛭石、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等を使用することが出来る。
さらに、本発明においては、コーテッドサンドに他の粉体を混ぜて使用することも可能である。このとき、粉体は水で濡らした後、加熱して乾燥することで、固まるものであれば、特に限定されるものではない。
また、本発明は、図7に示される如き第二工程を採用する第二の実施形態において、実施することも可能である。
具体的には、図7に示される如く、本発明の実施に用いられる鋳型の造型装置は、インクジェット方式で水性媒体からなる液体を散布するインクジェット散布装置15を備えている。ここで、そのようなインクジェット方式の散布装置15は、図示しない記憶装置及び制御装置と共に、砂層7の上面に沿って移動可能なノズル16を有しており、そして記憶装置には、各層の予め定められた平面形状が画像信号として保管され、制御装置でノズル16の動作を画像信号に応じて制御しながら、各層に対して液体を予め定められた平面形状に噴出させるようにした装置である。本実施形態では、インクジェット散布装置15が、選択的散布手段となるものであり、その他の構成は、先の第一の実施形態と同様であるところから、その説明を省略することとする。
ところで、このような第二の実施形態における第二工程に従う造型手順は、以下の通りとなる。
すなわち、かかる第二工程において、砂層7に向かって、インクジェット散布装置15のノズル16から、霧状の水(水性媒体11)が、予め定められた平面形状において、その微小領域ごとに噴霧される。この定められた平面形状とは、製造される鋳型の形状を砂層の肉厚分ほどの等間隔で複数の領域に水平方向に分割したものであって、製造される鋳型に応じて砂層ごとに下の方から順番に各層の平面形状に基づいて水性媒体11が噴霧されるのである。これは、例えば、製品形状のCADデータから砂型の形状データを得て、これを砂層の肉厚毎の断面形状データにすることで、各層の予め定められた平面形状を設定することが出来る。このインクジェット散布装置15において、水性媒体11を噴射するノズル16のノズル径は、例えば20〜100μm程度と極めて小径とされているが、噴出する液体は水性媒体であるため、ノズル詰まりを生じることはないのである。なお、この第二の実施形態における第一工程及び第三工程、そして繰り返し工程は、先の第一の実施形態と同様なので、ここでは、その詳細な説明を省略することとする。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。なお、以下の実施例や比較例における抗折強度の測定及びノズル詰まりの確認試験は、それぞれ、以下のようにして行った。
−抗折強度(N/cm2 )の測定−
幅30mm×高さ10mm×長さ85mmの大きさの試験片を用いて、その破壊荷重を、測定器(高千穂精機株式会社製:デジタル鋳物砂強度試験機)を用いて、測定する。そして、この測定された破壊荷重を用いて、抗折強度を、下記の式により、算出する。
抗折強度=1.5×LW/ab2
[但し、L:支点間距離(cm)、W:破壊荷重(kgf)、a:試験片
の幅(cm)、b:試験片の厚み(cm)]
本実施例においては、抗折強度が200N/cm2 以上であることを合格とする。
−ノズル詰まりの確認試験−
インクジェット散布装置15のノズル16において採用されるノズル径と同等の内径を有する注射針(内径:50μm、長さ:5mm)を用いて、この注射針に、各種供試液体を流して、詰まりの有無を調べる。先ず、注射針をつけた注射器(2ml)に供試液体を1mlほど採取し、その1mlを0.1ml/秒で射出した後、2時間放置し、再び供試液体を1mlほど採取し、その1mlを0.1ml/秒で射出する工程を3回繰り返し、詰まりの有無を確認する。なお、本試験は、20℃の雰囲気中で行なわれる。また、詰まりの条件としては、1Kg程度の荷重を掛けても、注射針から射出または吸引されない場合を詰まったと判断する。
−RCSの製造例1−
耐火骨材として、市販の鋳造用球状人工砂であるルナモス#50(商品名:花王株式会社製)を準備すると共に、水溶性バインダーとして、アルカリレゾール樹脂水溶液の市販品:HPR830(商品名:旭有機材工業株式会社製)を準備した。
次いで、約120℃の温度に加熱した上記のルナモス#50を、品川式万能攪拌機(5DM−r型)(株式会社ダルトン製)に投入した後、更に、前記アルカリレゾール樹脂水溶液を、ルナモス#50の100質量部に対して、固形分換算で、3.0質量部の割合で添加して、50秒間の混練を行ない、水分を蒸発せしめる一方、砂粒塊が崩壊するまで攪拌混合せしめた。その後、ステアリン酸カルシウムを0.1質量部添加して、10秒間混合した後に、取り出すことにより、常温で自由流動性のある乾態のコーテッドサンドAを得た。
−RCSの製造例2−
耐火骨材として、市販の鋳造用球状人工砂であるルナモス#50(商品名:花王株式会社製)を準備すると共に、水溶性バインダーとして、市販のケイ酸ナトリウム2号(商品名:富士化学株式会社製)を水で希釈したケイ酸ナトリウム水溶液を準備した。
次いで、約120℃の温度に加熱した上記のルナモス#50を、品川式万能攪拌機(5DM−r型)(株式会社ダルトン製)に投入した後、更に、前記ケイ酸ナトリウム水溶液を、ルナモス#50の100質量部に対して、固形分換算で、1.0質量部の割合で添加して、3分間の混練を行ない、水分を蒸発せしめる一方、砂粒塊が崩壊するまで攪拌混合せしめた後に、取り出すことにより、常温で自由流動性のある乾態のコーテッドサンドBを得た。
−実施例1−
図1に示された枠1とテーブル2を有する造型装置と、上記のコーテッドサンドAを用いて、第一の実施形態に従って、積層造型を行なった。先ず、第一工程で、テーブル2を0.5mm下方へスライドさせた後、コーテッドサンドAをテーブル2上に薄く平面展開して砂層7を形成した。次に、第二工程で、30mm×85mmの長方形の穴9が形成されたマスク8を、第一工程で形成した砂層7の上に配置した。そして、マスク8の上方から、マスク8に向かって、霧吹き器10より霧状の水性媒体11を噴霧する。このときの水性媒体は、蒸留水であり、25℃で使用した。次に、第三工程では、かかる蒸留水を散布した後の砂層7の上方に、電熱線13aを備えたヒーター13を配置せしめ、ヒーター13の熱で砂層7を加熱して、湿ったコーテッドサンドAの乾燥を行なうことにより、硬化せしめて、前記マスク8の穴9の形状に対応した大きさの鋳型層12を得た。そして、以上の第一工程、第二工程及び第三工程からなる一連の工程を1つのターンとして、積層された鋳型(造形物14)の肉厚(高さ)が10mmになるまで、鋳型層12の積層を繰り返し行なった。この得られた積層鋳型(14)の抗折強度を、下記表1に示す。
−実施例2−
実施例1で用いられたコーテッドサンドAを、コーテッドサンドBに変えて、実施例1と同様にして、積層鋳型(14)を製造した。そして、その得られた積層鋳型(14)の抗折強度を測定し、その結果を下記表1に示す。
−実施例3−
実施例1における蒸留水を、蒸留水100質量部に対してγ−ブチロラクトンの10質量部を添加してなる水溶液に変えて、実施例1と同様にして、積層鋳型(14)を製造した。そして、その得られた積層鋳型(14)の抗折強度を測定し、その結果を下記表1に示す。
−実施例4−
実施例2における蒸留水を、蒸留水の100質量部に対してメタノールを10質量部の割合で添加してなる水溶液に変えて、実施例2と同様にして、積層鋳型(14)を製造した。そして、その得られた積層鋳型(14)の抗折強度を測定し、その結果を、下記表1に示す。
Figure 0006576244
かかる表1の結果から明らかな如く、本発明に従って得られた実施例1〜4の各積層鋳型は、何れも、十分な抗折強度を有していると共に、実施例1と実施例3、実施例2と実施例4との対比より、散布する蒸留水に適量の硬化剤を添加することにより、抗折強度を更に有利に向上させることが出来ることが認められるのである。
−実施例5−
砂層7に散布するための液体として、水(蒸留水)を使用して、先述の試験方法に従って、ノズル詰まりの確認試験を行なった。その試験結果を、下記表2に示す。
−比較例1−
実施例5において、砂層7に散布するための液体を、アルカリレゾール樹脂水溶液に変えて、同様なノズル詰まりの確認試験を行なった。なお、アルカリレゾール樹脂水溶液として、市販のHPR830(商品名:旭有機材工業株式会社製)を水で希釈することにより、25℃での粘度が10cPであるアルカリレゾール樹脂水溶液を準備して、試験を行なった。その試験結果を、下記表2に示す。
−比較例2−
実施例5において、砂層7に散布するための液体を、ケイ酸ナトリウム水溶液に変えて、同様なノズル詰まりの確認試験を行なった。なお、ケイ酸ナトリウム水溶液としては、市販のケイ酸ナトリウム2号(商品名:富士化学株式会社製)を水で希釈して、25℃での粘度が10cPとなるように調整されたケイ酸ナトリウム水溶液を用いた。その試験結果を、下記表2に示す。
Figure 0006576244
かかる表2の結果より明らかな如く、比較例1や比較例2のように、砂に対して、バインダーとなるアルカリレゾール樹脂水溶液やケイ酸ナトリウム水溶液を液体として用いて、散布する場合には、そのような液体が散布経路内に存在したままの状態で放置すると、液体(バインダー)が固着してしまい、散布経路の中で最も内径の小さいノズルの部分で詰まりが発生してしまう問題が惹起されるようになる。これに対して、実施例5のように、散布液体として水を用いておれば、ノズルが詰まることなく、長期間に亘って使用することが出来ることとなるのである。
1 枠 1a 成形孔
2 テーブル 3 コーテッドサンド
4 貯留タンク 5 吐出口
6 伸展部材 7 砂層
8 マスク 9 穴
10 霧吹き器 11 水性媒体
12 鋳型層 13 ヒーター
13a 電熱線 14 造形物
15 インクジェット散布装置

Claims (13)

  1. 鋳物砂にて形成された鋳型層の複数にて一体的に積層形成されてなる積層鋳型を造型する方法にして、
    耐火骨材を、アルカリレゾール樹脂又は水ガラスからなる水溶性のバインダーで被覆してなると共に、常温流動性を有し且つ水分率が0.5質量%以下となるように調整された乾態のコーテッドサンドを、前記鋳物砂として用いて、それを、予め40℃以上の温度に加熱した後、薄く平面展開して、一定厚さの砂層を形成する第一工程と、該形成された砂層の前記鋳型層の一つを与える部分に、選択的散布手段を用いて水性媒体を選択的に散布する第二工程と、該砂層の水性媒体が散布された部分を、該砂層の上方から、発熱体又は赤外線の照射により加熱して、固化乃至硬化せしめる第三工程とを含む鋳型層形成工程によって、前記鋳型層の一つを形成し、そして該鋳型層形成工程を所要回数繰り返して、順次形成される鋳型層の積層一体化を行うことにより、目的とする立体形状の積層鋳型を得ることを特徴とする積層鋳型の造型方法。
  2. 前記選択的散布手段が前記鋳型層の一つに対応する形状の穴を有するマスクであり、前記第二工程が、前記砂層の上に該マスクを配置して、該マスクの上から水性媒体を散布することを特徴とする請求項1に記載の積層鋳型の造型方法。
  3. 前記選択的散布手段がインクジェット方式の散布装置であり、前記第二工程が、該散布装置から、インクジェット方式により前記砂層の前記鋳型層の一つを与える部分上のみを選択して、水性媒体が噴射されることを特徴とする請求項1に記載の積層鋳型の造型方法。
  4. 前記第二工程において、前記水性媒体が、霧状に散布されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  5. 前記第二工程において、前記水性媒体が、水蒸気または過熱水蒸気の形態において、散布されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  6. 前記第二工程において散布される水性媒体が、前記水溶性バインダーを硬化せしめ得る硬化剤又は硬化促進剤を含んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  7. 前記第二工程における水性媒体の散布の前後に、水に不溶の硬化剤または硬化促進剤が散布されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  8. 前記第三工程が、加熱空気、過熱水蒸気、二酸化炭素、ガス化エステル、及び不活性ガスのうちの何れかの気体の雰囲気中において実施されることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  9. 前記第三工程において、前記砂層の水性媒体散布部分を加熱すると同時に、又はその加熱の後に、空気、加熱空気、二酸化炭素、ガス化エステル及び不活性ガスのうちの何れかの気体を、砂層に吹きかけ又は通気せしめることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  10. 前記第三工程において、それが実施される造型空間内の気体を吸引して排気させる工程が含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  11. 前記水性媒体の温度が、20℃〜100℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  12. 前記水性媒体の粘度が、0.01〜20センチポアズであることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
  13. 前記第二工程において、常温より高い温度とされた前記水性媒体が、散布されることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の積層鋳型の造型方法。
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