JP6573682B2 - 電極積層体及びそれを用いたニッケル亜鉛電池 - Google Patents
電極積層体及びそれを用いたニッケル亜鉛電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6573682B2 JP6573682B2 JP2017557781A JP2017557781A JP6573682B2 JP 6573682 B2 JP6573682 B2 JP 6573682B2 JP 2017557781 A JP2017557781 A JP 2017557781A JP 2017557781 A JP2017557781 A JP 2017557781A JP 6573682 B2 JP6573682 B2 JP 6573682B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- nickel
- positive electrode
- negative electrode
- porous substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M50/00—Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
- H01M50/40—Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
- H01M50/409—Separators, membranes or diaphragms characterised by the material
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/24—Alkaline accumulators
- H01M10/28—Construction or manufacture
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/24—Alkaline accumulators
- H01M10/30—Nickel accumulators
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/38—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of elements or alloys
- H01M4/42—Alloys based on zinc
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/48—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
- H01M4/52—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M50/00—Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
- H01M50/40—Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
- H01M50/489—Separators, membranes, diaphragms or spacing elements inside the cells, characterised by their physical properties, e.g. swelling degree, hydrophilicity or shut down properties
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Cell Separators (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Description
互いに離間して平行に配置される、正極又は負極である2層以上の電極層と、
該電極層同士の間に存在する保液空間と、
を備えた、電極積層体が提供される。
前記正極が浸漬される、アルカリ金属水酸化物水溶液を含む正極電解液と、
亜鉛及び/又は酸化亜鉛を含む負極と、
前記負極が浸漬される、アルカリ金属水酸化物水溶液を含む負極電解液と、
前記正極、前記正極電解液、前記負極、及び前記負極電解液を収容する密閉容器と、
前記密閉容器内に、前記正極及び前記正極電解液を収容する正極室と、前記負極及び前記負極電解液を収容する負極室とを区画するように設けられ、水酸化物イオン伝導性を有するが透水性を有しない、無機固体電解質体からなるセラミックスセパレータと、
を備えてなり、前記正極及び前記負極の少なくともいずれか一方が上記電極積層体である、ニッケル亜鉛電池が提供される。
本発明は、ニッケル亜鉛電池(典型的にはニッケル亜鉛二次電池)において正極又は負極として用いられる電極積層体に関する。図1に電極積層体の一例が示される。図1に示されるように、本発明の電極積層体2は、正極又は負極である2層以上の電極層4と、保液空間6とを備える。2層以上の電極層4は互いに離間して平行に配置され、これら電極層4同士の間に保液空間6が存在する。このように、電極層4同士の間に保液空間6を備えた2層以上の電極層4からなる電極積層体2をニッケル亜鉛電池において正極又は負極として用いることにより、全体として厚い電極としつつも、性能の低下を抑えつつ望ましく高い電池性能を実現することができる。
図3に、本発明による電極積層体を好ましく適用可能な、セラミックスセパレータを備えたニッケル亜鉛電池の一例を模式的に示す。もっとも、本発明の電極積層体はセラミックスセパレータ以外のセパレータを備えたニッケル亜鉛電池にも適用可能であることはいうまでもない。図3に示されるニッケル亜鉛電池は説明の便宜上、電極積層体2が組み込まれていないが、電極積層体2が正極として構成される場合には、図3において正極12を電極積層体2で置き換えればよい(例えば図2を参照)。一方、電極積層体2が負極として構成される場合には、図3において負極16を電極積層体2で置き換えればよい。すなわち、正極12及び負極16の少なくともいずれか一方として上述した電極積層体2を用いればよい。
‐ 正極: Ni(OH)2+OH−→NiOOH+H2O+e−
‐ 負極: ZnO+H2O+2e−→Zn+2OH−
‐ ZnOの溶解反応: ZnO+H2O+2OH−→Zn(OH)4 2−
‐ Znの析出反応: Zn(OH)4 2−+2e−→Zn+4OH−
セパレータ20は水酸化物イオン伝導性を有するが透水性を有しない部材であり、典型的には板状、膜状又は層状の形態である。セパレータ20は、密閉容器22内に設けられ、正極12及び正極電解液14を収容する正極室24と、負極16及び負極電解液18を収容する負極室26とを区画する。前述したとおり、セパレータ20は水酸化物イオン伝導性を有するが透水性を有しない部材であり、典型的には板状、膜状又は層状の形態である。
正極12(電極積層体2が正極として構成される場合には電極層4)は水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含む。例えば、ニッケル亜鉛電池を図3に示されるような放電末状態で構成する場合には正極12として水酸化ニッケルを用いればよく、図4に示されるような満充電状態で構成する場合には正極12としてオキシ水酸化ニッケルを用いればよい。水酸化ニッケル及びオキシ水酸化ニッケル(以下、水酸化ニッケル等という)は、ニッケル亜鉛電池に一般的に用いられている正極活物質であり、典型的には粒子形態である。水酸化ニッケル等には、その結晶格子中にニッケル以外の異種元素が固溶されていてもよく、それにより高温下での充電効率の向上が図れる。このような異種元素の例としては、亜鉛及びコバルトが挙げられる。また、水酸化ニッケル等はコバルト系成分と混合されたものであってもよく、そのようなコバルト系成分の例としては、金属コバルトやコバルト酸化物(例えば一酸化コバルト)の粒状物が挙げられる。さらに、水酸化ニッケル等の粒子(異種元素が固溶されていてよい)の表面をコバルト化合物で被覆してもよく、そのようなコバルト化合物の例としては、一酸化コバルト、2価のα型水酸化コバルト、2価のβ型水酸化コバルト、2価を超える高次コバルトの化合物、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。
負極16(電極積層体2が負極として構成される場合には電極層4)は亜鉛及び/又は酸化亜鉛を含む。亜鉛は、負極に適した電気化学的活性を有するものであれば、亜鉛金属、亜鉛化合物及び亜鉛合金のいずれの形態で含まれていてもよい。負極材料の好ましい例としては、酸化亜鉛、亜鉛金属、亜鉛酸カルシウム等が挙げられるが、亜鉛金属及び酸化亜鉛の混合物がより好ましい。負極16はゲル状に構成してもよいし、電解液と混合して負極合材としてもよい。例えば、負極活物質に電解液及び増粘剤を添加することにより容易にゲル化した負極を得ることができる。増粘剤の例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、CMC、アルギン酸等が挙げられるが、ポリアクリル酸が強アルカリに対する耐薬品性に優れているため好ましい。
正極電解液14及び負極電解液18はアルカリ金属水酸化物を含む。すなわち、アルカリ金属水酸化物を含む水溶液が正極電解液14及び負極電解液18として用いられる。アルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等が挙げられるが、水酸化カリウムがより好ましい。亜鉛合金の自己溶解を抑制するために、電解液中に酸化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物を添加してもよい。前述のとおり、正極電解液14及び負極電解液18は正極12及び/又は負極16と混合させて正極合材及び/又は負極合材の形態で存在させてもよい。また、電解液の漏洩を防止するために電解液をゲル化してもよい。ゲル化剤としては電解液の溶媒を吸収して膨潤するようなポリマーを用いるのが望ましく、ポリエチレンオキサイド,ポリビニルアルコール,ポリアクリルアミドなどのポリマーやデンプンが用いられる。
密閉容器22は、正極12、正極電解液14、負極16、及び負極電解液18を密閉収容する容器であり、液密性及び気密性を有する構造を有する。密閉容器の材質は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物に対する耐性を有するものであれば特に限定されず、ポリオレフィン樹脂、ABS樹脂、変性ポリフェニレンエーテル等の樹脂製であるのが好ましく、より好ましくはABS樹脂又は変性ポリフェニレンエーテルである。密閉容器22にはセパレータ20が様々な手法で固定されてよいが、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物に対する耐性を有する接着剤により固定されるのが好ましい。また、ポリオレフィン樹脂製の密閉容器22を用いた場合には熱融着によるセパレータ20の固定も好ましい。
前述のとおり、本発明のニッケル亜鉛電池に好ましく用いられる多孔質基材付きセパレータは、水酸化物イオン伝導性を有する無機固体電解質体からなるセパレータと、セパレータの少なくとも一方の面に設けられる多孔質基材とを備えたものである。無機固体電解質体は透水性を有しない程に緻密化された膜状又は層状の形態である。特に好ましい多孔質基材付きセパレータは、多孔質基材と、この多孔質基材上及び/又は多孔質基材中に形成されるセパレータ層とを備えてなり、セパレータ層が前述したような層状複水酸化物(LDH)を含むものである。セパレータ層は透水性を有しないのが好ましい。すなわち、多孔質材料は孔の存在により透水性を有しうるが、セパレータ層は透水性を有しない程にまでLDHで緻密化されているのが好ましい。セパレータ層は多孔質基材上に形成されるのが好ましい。例えば、図5に示されるように、多孔質基材28上にセパレータ層20がLDH緻密膜として形成されるのが好ましい。この場合、多孔質基材28の性質上、図5に示されるように多孔質基材28の表面及びその近傍の孔内にもLDHが形成されてよいのはいうまでもない。あるいは、図6に示されるように、多孔質基材28中(例えば多孔質基材28の表面及びその近傍の孔内)にLDHが緻密に形成され、それにより多孔質基材28の少なくとも一部がセパレータ層20’を構成するものであってもよい。この点、図6に示される態様は図5に示される態様のセパレータ層20における膜相当部分を除去した構成となっているが、これに限定されず、多孔質基材28の表面と平行にセパレータ層が存在していればよい。いずれにしても、セパレータ層は透水性を有しない程にまでLDHで緻密化されているため、水酸化物イオン伝導性を有するが透水性を有しない(すなわち基本的に水酸化物イオンのみを通す)という特有の機能を有することができる。
多孔質基材は、前述したとおりであり、セラミックス材料、金属材料、及び高分子材料からなる群から選択される少なくとも1種で構成されるのが好ましい。多孔質基材は、セラミックス材料で構成されるのがより好ましい。この場合、セラミックス材料の好ましい例としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、スピネル、カルシア、コージライト、ゼオライト、ムライト、フェライト、酸化亜鉛、炭化ケイ素、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。より好ましくは、アルミナ、ジルコニア、チタニア、及びそれらの任意の組合せであり、特に好ましくはアルミナ、ジルコニア(例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ))、及びその組合せである。金属材料の好ましい例としては、アルミニウム及び亜鉛が挙げられる。高分子材料の好ましい例としては、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、親水化したフッ素樹脂(四フッ素化樹脂:PTFE等)、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。これらの多孔質セラミックスを用いるとLDH膜の緻密性を向上しやすい傾向がある。セラミックス材料製の多孔質基材を用いる場合、超音波洗浄、イオン交換水での洗浄等を多孔質基材に施すのが好ましい。
所望により、多孔質基材に、LDHの結晶成長の起点を与えうる起点物質を均一に付着させてもよい。このように起点物質を多孔質基材の表面に均一に付着させた後に、後続の工程(c)を行うことで、多孔質基材の表面に、高度に緻密化されたLDH膜をムラなく均一に形成することができる。このような起点の好ましい例としては、LDHの層間に入りうる陰イオンを与える化学種、LDHの構成要素となりうる陽イオンを与える化学種、又はLDHが挙げられる。
LDHの結晶成長の起点は、LDHの層間に入りうる陰イオンを与える化学種であることができる。このような陰イオンの例としては、CO3 2−、OH−、SO3 −、SO3 2−、SO4 2−、NO3 −、Cl−、Br−、及びこれらの任意の組合せが挙げられる。したがって、このような起点を与えうる起点物質を、起点物質の種類に応じた適切な手法で均一に多孔質基材の表面に付着させればよい。表面に陰イオンを与える化学種が付与されることで、Mg2+、Al3+等の金属陽イオンが多孔質基材の表面に吸着してLDHの核が生成しうる。このため、後続の工程(c)を行うことで、多孔質基材の表面に、高度に緻密化されたLDH膜をムラなく均一に形成することができる。
LDHの結晶成長の起点は、層状複水酸化物の構成要素となりうる陽イオンを与える化学種であることができる。このような陽イオンの好ましい例としては、Al3+が挙げられる。この場合、起点物質が、アルミニウムの酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物及びヒドロキシ錯体からなる群から選択される少なくとも1種のアルミニウム化合物であるのが好ましい。したがって、このような起点を与えうる起点物質を起点物質の種類に応じた適切な手法で均一に多孔質部材の表面に付着させればよい。表面に陽イオンを与える化学種が付与されることで、LDHの層間に入りうる陰イオンが多孔質基材の表面に吸着してLDHの核が生成しうる。このため、後続の工程(c)を行うことで、多孔質基材の表面に、高度に緻密化されたLDH膜をムラなく均一に形成することができる。
結晶成長の起点は、LDHであることができる。この場合、LDHの核を起点としてLDHの成長を促すことができる。そこで、このLDHの核を多孔質基材の表面に均一に付着させた後に、後続の工程(c)を行うことで、多孔質基材の表面に、高度に緻密化されたLDH膜をムラなく均一に形成することができる。
LDHの構成元素を含む原料水溶液中で、多孔質基材(所望により起点物質が付着されうる)に水熱処理を施して、LDH膜を多孔質基材の表面に形成させる。好ましい原料水溶液は、マグネシウムイオン(Mg2+)及びアルミニウムイオン(Al3+)を所定の合計濃度で含み、かつ、尿素を含む。尿素が存在することで尿素の加水分解を利用してアンモニアが溶液中に発生することによりpH値が上昇し(例えばpH7.0超、好ましくは7.0を超え8.5以下)、共存する金属イオンが水酸化物を形成することによりLDHを得ることができる。また、加水分解に二酸化炭素の発生を伴うため、陰イオンが炭酸イオン型のLDHを得ることができる。原料水溶液に含まれるマグネシウムイオン及びアルミニウムイオンの合計濃度(Mg2++Al3+)は0.20〜0.40mol/Lが好ましく、より好ましくは0.22〜0.38mol/Lであり、さらに好ましくは0.24〜0.36mol/L、特に好ましくは0.26〜0.34mol/Lである。このような範囲内の濃度であると核生成と結晶成長をバランスよく進行させることができ、配向性のみならず緻密性にも優れたLDH膜を得ることが可能となる。すなわち、マグネシウムイオン及びアルミニウムイオンの合計濃度が低いと核生成に比べて結晶成長が支配的となり、粒子数が減少して粒子サイズが増大する一方、この合計濃度が高いと結晶成長に比べて核生成が支配的となり、粒子数が増大して粒子サイズが減少するものと考えられる。
正極を構成する電極層4として15mm×15mm平方で厚さ0.6mmのNiOOH含有正極板を4枚用意した。また、負極16としてZnO含有負極板を用意した。図8に示されるように、ABS樹脂製の容器22内に4枚の電極層4(正極層)を互いに接触させて正極積層体3として配置する一方、容器22内の正極積層体3と離れた位置に負極16を配置した。また、多孔質基材28付きセパレータ20(LDH緻密膜)で正極積層体3及び負極16の間を確実に仕切った。この多孔質基材28付きセパレータ層20は後述する例3の手順に従って作製されたものである。容器22内には電解液15として6MのKOH水溶液を入れ、正極積層体3及び負極16をこの電解液15に浸漬させた。正極積層体3及び負極16に端子をそれぞれ設けた。こうして組み立てられたニッケル亜鉛電池に対して、以下に示される条件で充放電試験を行ったところ、図9に示される放電特性が得られた。
<サイクル条件>
‐ サイクル数:1
‐ モード:CC(定電流)
<充電条件>
‐ 電流密度:2.5mA/cm2
‐ カットオフ:2.2V又は240mAh
<放電条件>
‐ 電流密度:25mA/cm2
‐ カットオフ:0.9V
図1に示されるように電極層4である4枚のNiOOH含有正極板を互いに0.1mm離間させて保液空間6を形成し、電極層4同士の間及び両端の電極層4の外側に保液部材8として合計6枚の不織布(製品名:親水性ポリオレフィン、日本バイリーン社製、材質:ポリオレフィン、1枚の厚さ0.1mm)を設けた。上記以外は、例1と同様にして、ニッケル亜鉛電池の作製及び評価を行った。こうして作製された電極積層体2の厚さは4.0mmであった。結果は図9に示されるとおりであった。
(1)多孔質基材の作製
ベーマイト(サソール社製、DISPAL 18N4−80)、メチルセルロース、及びイオン交換水を、(ベーマイト):(メチルセルロース):(イオン交換水)の質量比が10:1:5となるように秤量した後、混練した。得られた混練物を、ハンドプレスを用いた押出成形に付し、5cm×8cmを十分に超える大きさで且つ厚さ0.5cmの板状に成形した。得られた成形体を80℃で12時間乾燥した後、1150℃で3時間焼成して、アルミナ製多孔質基材を得た。こうして得られた多孔質基材を5cm×8cmの大きさに切断加工した。
得られた多孔質基材をアセトン中で5分間超音波洗浄し、エタノール中で2分間超音波洗浄、その後、イオン交換水中で1分間超音波洗浄した。
原料として、硝酸マグネシウム六水和物(Mg(NO3)2・6H2O、関東化学株式会社製)、硝酸アルミニウム九水和物(Al(NO3)3・9H2O、関東化学株式会社製)、及び尿素((NH2)2CO、シグマアルドリッチ製)を用意した。カチオン比(Mg2+/Al3+)が2となり且つ全金属イオンモル濃度(Mg2++Al3+)が0.320mol/Lとなるように、硝酸マグネシウム六水和物と硝酸アルミニウム九水和物を秤量してビーカーに入れ、そこにイオン交換水を加えて全量を600mlとした。得られた溶液を攪拌した後、溶液中に尿素/NO3 −=4の割合で秤量した尿素を加え、更に攪拌して原料水溶液を得た。
テフロン(登録商標)製密閉容器(内容量800ml、外側がステンレス製ジャケット)に上記(3)で作製した原料水溶液と上記(2)で洗浄した多孔質基材を共に封入した。このとき、基材はテフロン(登録商標)製密閉容器の底から浮かせて固定し、基材両面に溶液が接するように水平に設置した。その後、水熱温度70℃で168時間(7日間)水熱処理を施すことにより基材表面に層状複水酸化物配向膜(セパレータ層)の形成を行った。所定時間の経過後、基材を密閉容器から取り出し、イオン交換水で洗浄し、70℃で10時間乾燥させて、層状複水酸化物(以下、LDHという)の緻密膜(以下、膜試料という)を基材上に得た。得られた膜試料の厚さは約1.5μmであった。こうして、層状複水酸化物含有複合材料試料(以下、複合材料試料という)を得た。なお、LDH膜は多孔質基材の両面に形成されていたが、セパレータとして形態を複合材料に付与するため、多孔質基材の片面のLDH膜を機械的に削り取った。
(5a)膜試料の同定
X線回折装置(リガク社製 RINT TTR III)にて、電圧:50kV、電流値:300mA、測定範囲:10〜70°の測定条件で、膜試料の結晶相を測定したところ、図11に示されるXRDプロファイルが得られた。得られたXRDプロファイルについて、JCPDSカードNO.35−0964に記載される層状複水酸化物(ハイドロタルサイト類化合物)の回折ピークを用いて同定した。その結果、膜試料は層状複水酸化物(LDH、ハイドロタルサイト類化合物)であることが確認された。なお、図11に示されるXRDプロファイルにおいては、膜試料が形成されている多孔質基材を構成するアルミナに起因するピーク(図中で○印が付されたピーク)も併せて観察されている。
膜試料の表面微構造を走査型電子顕微鏡(SEM、JSM−6610LV、JEOL社製)を用いて10〜20kVの加速電圧で観察した。得られた膜試料の表面微構造のSEM画像(二次電子像)を図12に示す。
膜試料について、画像処理を用いた手法により、膜の表面の気孔率を測定した。この気孔率の測定は次のようにして行った。すなわち、1)表面微構造を走査型電子顕微鏡(SEM、JSM−6610LV、JEOL社製)を用いて10〜20kVの加速電圧で観察して膜の表面の電子顕微鏡(SEM)画像(倍率10000倍以上)を取得した。2)Photoshop(Adobe社製)等の画像解析ソフトを用いてグレースケールのSEM画像を読み込んだ。3)[イメージ]→[色調補正]→[2階調化]の手順で白黒の2値画像を作成した。4)黒い部分が占めるピクセル数を画像の全ピクセル数で割った値を気孔率(%)とした。この気孔率の測定は配向膜表面の6μm×6μmの領域について行われた。その結果、膜の表面の気孔率は19.0%であった。また、この膜表面の気孔率を用いて、膜表面から見たときの密度D(以下、表面膜密度という)をD=100%−(膜表面の気孔率)により算出したところ、81.0%であった。
膜試料が透水性を有しない程の緻密性を有することを確認すべく、緻密性判定試験を以下のとおり行った。まず、図14Aに示されるように、上記(1)において得られた複合材料試料120(1cm×1cm平方に切り出されたもの)の膜試料側に、中央に0.5cm×0.5cm平方の開口部122aを備えたシリコンゴム122を接着し、得られた積層物を2つのアクリル製容器124,126で挟んで接着した。シリコンゴム122側に配置されるアクリル製容器124は底が抜けており、それによりシリコンゴム122はその開口部122aが開放された状態でアクリル製容器124と接着される。一方、複合材料試料120の多孔質基材側に配置されるアクリル製容器126は底を有しており、その容器126内にはイオン交換水128が入っている。この時、イオン交換水にAl及び/又はMgを溶解させておいてもよい。すなわち、組み立て後に上下逆さにすることで、複合材料試料120の多孔質基材側にイオン交換水128が接するように各構成部材が配置されてなる。これらの構成部材等を組み立て後、総重量を測定した。なお、容器126には閉栓された通気穴(図示せず)が形成されており、上下逆さにした後に開栓されることはいうまでもない。図14Bに示されるように組み立て体を上下逆さに配置して25℃で1週間保持した後、総重量を再度測定した。このとき、アクリル製容器124の内側側面に水滴が付着している場合には、その水滴を拭き取った。そして、試験前後の総重量の差を算出することにより緻密度を判定した。その結果、25℃で1週間保持した後においても、イオン交換水の重量に変化は見られなかった。このことから、膜試料(すなわち機能膜)は透水性を有しない程に高い緻密性を有することが確認された。
本例は多孔質基材付きLDHセパレータを用いたニッケル亜鉛電池を作製及び評価した参考例である。本例は、電極積層体を用いた例ではないが、正極又は負極を本発明の電極積層体で適宜置き換えることで本発明によるニッケル亜鉛電池を作製することができるのはいうまでもない。
例3と同様の手順により、多孔質基材付きセパレータとして、アルミナ基材上LDH膜(サイズ:5cm×8cm)を用意した。
亜鉛及びコバルトを固溶体となるように添加した水酸化ニッケル粒子を用意した。この水酸化ニッケル粒子を水酸化コバルトで被覆して正極活物質を得た。得られた正極活物質と、カルボキシメチルセルロースの2%水溶液とを混合してペーストを調製した。正極活物質の多孔度が50%となるように、多孔度が約95%のニッケル金属多孔質基板からなる集電体に上記得られたペーストを均一に塗布して乾燥し、活物質部分が5cm×5cmの領域にわたって塗工された正極板を得た。このとき、4Ah相当の水酸化ニッケル粒子が活物質中に含まれるように塗工量を調整した。
銅パンチングメタルからなる集電体上に、酸化亜鉛粉末80重量部、亜鉛粉末20重量部及びポリテトラフルオロエチレン粒子3重量部からなる混合物を塗布して、多孔度約50%で、活物質部分が5cm×5cmの領域にわたって塗工された負極板を得た。このとき、正極板容量の4Ah相当の酸化亜鉛粉末が活物質中に含まれるように塗工量を調整した。
上記得られた正極板、負極板、及び多孔質基材付きセパレータを用いて、図3に示されるようなニッケル亜鉛電池を以下のような手順で組み立てた。
作製したニッケル亜鉛電池に対して、設計容量4Ahの0.1C相当の0.4mAの電流で10時間定電流充電を実施した。充電後、ケースの変形や電解液の漏れは観察されなかった。充電により、正極室電解液が増加し、負極室電解液が減少したものの、負極活物質塗工部分には十分な電解液があり、充放電を通して、塗工した正極活物質及び負極活物質が、十分な充放電反応を起こす電解液をケース内に保持できていた。
本例では、多孔質基材上に層状複水酸化物(LDH)緻密膜を形成したLDH含有複合材料試料(多孔質基材付きセパレータ試料)として試料1〜10を以下のようにして作製した。
ベーマイト(サソール社製、DISPAL 18N4−80)、メチルセルロース、及びイオン交換水を、(ベーマイト):(メチルセルロース):(イオン交換水)の質量比が10:1:5となるように秤量した後、混練した。得られた混練物を、ハンドプレスを用いた押出成形に付し、2.5cm×10cm×厚さ0.5cmの大きさに成形した。得られた成形体を80℃で12時間乾燥した後、1150℃で3時間焼成して、アルミナ製多孔質基材を得た。
得られた多孔質基材をアセトン中で5分間超音波洗浄し、エタノール中で2分間超音波洗浄、その後、イオン交換水中で1分間超音波洗浄した。
試料1〜6についてのみ、以下の手順により多孔質基材に対してポリスチレンスピンコート及びスルホン化を行った。すなわち、ポリスチレン基板0.6gをキシレン溶液10mlに溶かして、ポリスチレン濃度0.06g/mlのスピンコート液を作製した。得られたスピンコート液0.1mlを多孔質基材上に滴下し、回転数8000rpmでスピンコートにより塗布した。このスピンコートは、滴下と乾燥を含めて200秒間行った。スピンコート液を塗布した多孔質基材を95%硫酸に25℃で4日間浸漬してスルホン化した。
原料として、硝酸マグネシウム六水和物(Mg(NO3)2・6H2O、関東化学株式会社製)、硝酸アルミニウム九水和物(Al(NO3)3・9H2O、関東化学株式会社製)、及び尿素((NH2)2CO、シグマアルドリッチ製)を用意した。カチオン比(Mg2+/Al3+)が2となり且つ全金属イオンモル濃度(Mg2++Al3+)が0.320mol/Lとなるように、硝酸マグネシウム六水和物と硝酸アルミニウム九水和物を秤量してビーカーに入れ、そこにイオン交換水を加えて全量を75mlとした。得られた溶液を攪拌した後、溶液中に尿素/NO3 −=4の割合で秤量した尿素を加え、更に攪拌して原料水溶液を得た。
テフロン(登録商標)製密閉容器(内容量100ml、外側がステンレス製ジャケット)に上記(4)で作製した原料水溶液と上記(3)でスルホン化した多孔質基材(試料1〜6)又は上記(2)で洗浄した多孔質基材(試料7〜10)を共に封入した。このとき、基材はテフロン(登録商標)製密閉容器の底から浮かせて固定し、基材両面に溶液が接するように水平に設置した。その後、水熱温度70〜75℃で168〜504時間水熱処理を施すことにより基材表面に層状複水酸化物配向膜の形成を行った。このとき、水熱処理の条件を適宜変更することにより、様々な緻密性を有する10種類の配向膜を作製した。所定時間の経過後、基材を密閉容器から取り出し、イオン交換水で洗浄し、70℃で10時間乾燥させて、層状複水酸化物(以下、LDHという)の緻密膜(以下、膜試料という)を基材上に得た。得られた膜試料の厚さは約1.0〜2.0μmであった。こうして、LDH含有複合材料試料(以下、複合材料試料という)として試料1〜10を得た。なお、LDH膜は多孔質基材の両面に形成されていたが、セパレータとしての形態を複合材料に付与するため、多孔質基材の片面のLDH膜を機械的に削り取った。
X線回折装置(リガク社製 RINT TTR III)にて、電圧:50kV、電流値:300mA、測定範囲:10〜70°の測定条件で、膜試料の結晶相を測定してXRDプロファイルを得る。得られたXRDプロファイルについて、JCPDSカードNO.35−0964に記載される層状複水酸化物(ハイドロタルサイト類化合物)の回折ピークを用いて同定を行った。その結果、膜試料1〜10のいずれも層状複水酸化物(LDH、ハイドロタルサイト類化合物)であることが確認された。
He透過性の観点から膜試料1〜10の緻密性を評価すべくHe透過試験を以下のとおり行った。まず、図15A及び図15Bに示されるHe透過度測定系310を構築した。He透過度測定系310は、Heガスを充填したガスボンベからのHeガスが圧力計312及び流量計314(デジタルフローメーター)を介して試料ホルダ316に供給され、この試料ホルダ316に保持された緻密膜318の一方の面から他方の面に透過させて排出させるように構成した。
Zn透過性の観点から膜試料1〜10の緻密性を評価すべく、Zn透過試験を以下のとおり行った。まず、図16A及び図16Bに示されるZn透過測定装置340を構築した。Zn透過測定装置340は、L字状の開口管で構成される第一槽344にフランジ362aが一体化されたフランジ付き開口管(PTFE製)と、L字状の管で構成される第二槽346にフランジ362bが一体化されたフランジ付き開口管(PTFE製)とをフランジ362a,362bが対向するように配置して構成した。そして、フランジ362a,362bの間に試料ホルダ342を配置し、試料ホルダ342に保持された緻密膜の一方の面から他方の面にZnが透過可能な構成とした。
Claims (12)
- 水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、
前記正極が浸漬される、アルカリ金属水酸化物水溶液を含む正極電解液と、
亜鉛及び/又は酸化亜鉛を含む負極と、
前記負極が浸漬される、アルカリ金属水酸化物水溶液を含む負極電解液と、
前記正極、前記正極電解液、前記負極、及び前記負極電解液を収容する密閉容器と、
前記密閉容器内に、前記正極及び前記正極電解液を収容する正極室と、前記負極及び前記負極電解液を収容する負極室とを区画するように設けられ、水酸化物イオン伝導性を有するが透水性を有しない、無機固体電解質体からなるセラミックスセパレータと、
を備えてなるニッケル亜鉛電池であって、
前記正極及び前記負極の少なくともいずれか一方が電極積層体であり、該電極積層体が、
互いに離間して平行に配置される、正極又は負極である2層以上の電極層と、
該電極層同士の間に存在する保液空間と、
を備え、
前記保液空間に、液を保持可能な保液手段をさらに備え、前記保液手段がシート状の保液部材であり、前記保液部材が不織布である、ニッケル亜鉛電池。 - 前記電極積層体が正極であり、前記電極層が水酸化ニッケル及びオキシ水酸化ニッケルの少なくともいずれか一方を含む、請求項1に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記電極積層体が負極であり、前記電極層が亜鉛及び酸化亜鉛の少なくともいずれか一方を含む、請求項1に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記電極積層体が1.03mm以上の厚さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記電極層が0.5〜5.0mmの厚さを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記保液空間又は前記保液部材が0.01〜0.20mmの厚さを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記電極層の数が、2枚以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記無機固体電解質体が、一般式:
M2+ 1−xM3+ x(OH)2An− x/n・mH2O
(式中、M2+は2価の陽イオンであり、M3+は3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオンであり、nは1以上の整数であり、xは0.1〜0.4であり、mは0以上である)の基本組成を有する層状複水酸化物からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。 - 前記セラミックスセパレータの片面又は両面に多孔質基材をさらに備え、かつ、前記無機固体電解質体が膜状又は層状の形態であり、該膜状又は層状の無機固体電解質体が前記多孔質基材上又はその中に形成されたものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記無機固体電解質体が層状複水酸化物からなる場合、前記層状複水酸化物が複数の板状粒子の集合体で構成され、該複数の板状粒子がそれらの板面が前記多孔質基材の表面と垂直に又は斜めに交差するような向きに配向してなる、請求項9に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記セラミックスセパレータは、単位面積あたりのHe透過度が10cm/min・atm以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
- 前記セラミックスセパレータは、水接触下で評価した場合における単位面積あたりのZn透過割合が10m−2・h−1以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のニッケル亜鉛電池。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015251540 | 2015-12-24 | ||
JP2015251540 | 2015-12-24 | ||
PCT/JP2016/083326 WO2017110285A1 (ja) | 2015-12-24 | 2016-11-10 | 電極積層体及びそれを用いたニッケル亜鉛電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017110285A1 JPWO2017110285A1 (ja) | 2018-08-02 |
JP6573682B2 true JP6573682B2 (ja) | 2019-09-11 |
Family
ID=59089301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017557781A Active JP6573682B2 (ja) | 2015-12-24 | 2016-11-10 | 電極積層体及びそれを用いたニッケル亜鉛電池 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6573682B2 (ja) |
WO (1) | WO2017110285A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019077952A1 (ja) | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 日本碍子株式会社 | 亜鉛二次電池 |
FR3093380B1 (fr) * | 2019-03-01 | 2021-03-12 | Easyl | Électrode pour dispositif de stockage de l’énergie rechargeable |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05205772A (ja) * | 1992-01-24 | 1993-08-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 円筒形ニッケル−亜鉛蓄電池 |
JPH06203819A (ja) * | 1992-12-28 | 1994-07-22 | Canon Inc | アルカリ亜鉛二次電池 |
KR20070116045A (ko) * | 2005-03-01 | 2007-12-06 | 파워지닉스 시스템즈, 인코포레이티드 | 니켈 아연 배터리를 제조하는 방법 |
WO2013118561A1 (ja) * | 2012-02-06 | 2013-08-15 | 日本碍子株式会社 | 亜鉛二次電池 |
-
2016
- 2016-11-10 WO PCT/JP2016/083326 patent/WO2017110285A1/ja active Application Filing
- 2016-11-10 JP JP2017557781A patent/JP6573682B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2017110285A1 (ja) | 2018-08-02 |
WO2017110285A1 (ja) | 2017-06-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6262815B2 (ja) | 亜鉛二次電池に用いられるセパレータ構造体 | |
JP6784694B2 (ja) | 電極カートリッジ及びそれを用いた亜鉛二次電池 | |
JP6714474B2 (ja) | ラミネート型ニッケル亜鉛電池セルパック及びそれを用いた電池 | |
JP5940237B1 (ja) | 水酸化物イオン伝導性セラミックスセパレータを用いた二次電池 | |
JP5914775B1 (ja) | ニッケル亜鉛電池 | |
JP5936789B1 (ja) | ニッケル亜鉛電池 | |
JP5936788B1 (ja) | ニッケル亜鉛電池 | |
JP6598290B2 (ja) | 水酸化物イオン伝導性セラミックスセパレータを用いた二次電池 | |
JP6030780B2 (ja) | 水酸化物イオン伝導性セラミックスセパレータを用いた二次電池 | |
JP6664195B2 (ja) | 亜鉛二次電池 | |
TW201934476A (zh) | 包含層狀雙氫氧化合物之機能層及複合材料 | |
JP6580379B2 (ja) | ニッケル亜鉛電池 | |
JP5936787B1 (ja) | ニッケル亜鉛電池 | |
JP6573682B2 (ja) | 電極積層体及びそれを用いたニッケル亜鉛電池 | |
JP2018029045A (ja) | 電極、電極集合体及びニッケル亜鉛電池 | |
TWI829813B (zh) | 層狀雙氫氧化合物隔離膜及鋅二次電池 | |
JP6586221B2 (ja) | アルカリ二次電池の製造に適した接着剤の選定方法、及びアルカリ二次電池 | |
JP6587837B2 (ja) | ニッケル電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180319 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190307 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190424 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190603 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190717 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190730 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190813 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6573682 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |