JP6573130B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
通常の運転領域では、燃費を向上させる観点から、空燃比をリーン状態に設定してエンジンを運転しているが、リーンな運転状態が継続した場合、NOx触媒のNOx吸蔵量が許容量を超えて飽和し、NOx触媒が排気ガス中のNOxを吸蔵できなくなる。
それ故、要求トルクに対応したメイン噴射量に加えて、膨張行程で別途燃料を噴射するポスト噴射を行うことで空燃比を理論空燃比或いは理論空燃比よりもリッチな状態に設定し、NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元することにより、適宜、NOx触媒を再生するようにしている。
特許文献1のエンジンの排気浄化装置は、運転履歴として、排気温度や給気温度等を気筒内の温度相関値として監視し、この温度が所定温度を超えているとき、気筒内の温度が上昇していると擬制してリッチスパイク運転を禁止している。
これにより、黒煙の発生量を迅速且つ確実に抑制している。
これは、排気管が金属材料(例えば、スチール等)で製造されているため、新規排気管の場合、表面に防錆剤が塗布された状態で倉庫等に保管されていることが要因である。
つまり、防錆剤は、ベース成分である溶剤及び潤滑油と、添加成分である防錆添加剤、油膜調整剤、酸化防止剤、金属不活性化等によって構成されており、ベース成分である溶剤及び潤滑油の主成分が炭化水素類に相当しているためである。
そして、NOx触媒の再生のために膨張行程で空燃比を増加するポスト噴射を行った場合、排気ガス温度の上昇に伴い、炭化水素を多く含む防錆剤が排気ガス中に蒸発することから、排気ガスの空燃比が目標空燃比を大幅に超え、排気ガス中の炭化水素が増加することに起因している。
しかし、この白煙現象は、排気管に塗布された防錆剤が全て蒸発することにより終了するため、一様に防錆剤を考慮したポスト噴射量を設定した場合、防錆剤の蒸発終了後、NOx触媒の再生に必要な排気ガス中の炭化水素が不足し、再生不良になる虞がある。
また、排気管の交換直後であっても、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)の再生処理が実行された場合、高温の排気ガス温度により防錆剤が全て蒸発除去されるため、以後、白煙の発生は生じない。
即ち、エミッション上、NOx触媒の再生と白煙防止とを両立させる技術の早急な確立が要求されている。
それ故、排気通路に塗布された防錆剤が残留しているとき、目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正して、白煙の発生を抑制することができ、排気通路に塗布された防錆剤が除去されたとき、目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正することなく、適正な目標空燃比を用いてNOx触媒を再生することができる。
これによれば、再生手段によるフィルタ再生をパラメータとして排気通路に塗布された防錆剤の蒸発終了を確実に判定することができ、白煙を発生させることなく適正な目標空燃比を用いてNOx触媒を再生することができる。
これによれば、防錆剤の除去状況を走行距離という簡単な構成で判定することができる。
これによれば、減少側補正の対象から防錆剤が塗布されていない排気通路を除外することができ、防錆剤が塗布された排気通路について、防錆剤の除去状況を確実に判定することができる。
これによれば、ポスト噴射を用いてNOx触媒の再生と白煙防止とを両立させることができる。
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの排気浄化装置が適用されたエンジンシステムについて説明する。図1は、本発明の実施形態によるエンジンの排気浄化装置が適用されたエンジンシステムの概略構成図である。
また、吸気系INにおいて、エアクリーナ3の直下流側の吸気通路1上には吸入空気量を検出するエアフローセンサ101及び吸気温度を検出する温度センサ102が設けられ、ターボ過給機5には吸気の圧力を検出する圧力センサ103が設けられ、インタークーラ8の直下流側の吸気通路1上には吸気温度を検出する温度センサ106が設けられ、吸気シャッター弁7には当該吸気シャッター弁7の開度を検出するポジションセンサ105が設けられ、サージタンク12には吸気マニホールドにおける吸気の圧力を検出する圧力センサ108が設けられている。これらの吸気系INに設けられた各種センサ101〜108は、夫々、検出したパラメータに対応する検出信号S101〜S108をPCM60に出力する。
NOx触媒45は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きいリーンな状態(λ>1)において排気ガス中のNOxを吸蔵し、この吸蔵したNOxを、排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)において還元する、NOx吸蔵還元型触媒(NSC:NOx Storage Catalyst)である。NOx触媒45は、このように吸蔵したNOxを還元する際にアンモニアを発生し、発生したアンモニアを放出する。具体的には、NOx還元制御時に、NOx触媒45が吸蔵しているNOx中の「N」と、NOx触媒45に還元剤として供給された未燃燃料などの「HC」中の「H」とが結合することで、アンモニア(NH3)が生成される。
また、NOx触媒45は、上記のNSCとしての機能だけでなく、排出ガス中の酸素を用いて炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等を酸化して水と二酸化炭素に変化させるディーゼル酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)としての機能も有するように構成されている。具体的には、NOx触媒45は、DOCの触媒材層の表面をNSCの触媒材によりコーティングすることで作られている。
他方で、SCR触媒47は、尿素インジェクタ51から噴射された尿素より生成されたアンモニア、及び、NOx触媒45におけるNOxの還元により生成されたアンモニアを吸着し、こうして吸着したアンモニアを排気ガス中のNOxと反応させてNOxを還元浄化する。例えば、SCR触媒47は、アンモニアによってNOxを還元する触媒金属を、アンモニアをトラップするゼオライトに担持させて触媒成分を形成し、この触媒成分をハニカム担体のセル壁に担持させることで作られている。NOx還元用の触媒金属としては、Fe、Ti、Ce、Wなどが用いられる。
尚、上記したDCU70は、SCR触媒47によるNOx浄化性能の確保と、SCR触媒47からのアンモニアの放出(スリップ)の抑制とを両立する観点から、SCR触媒47に適量のアンモニアが吸着されるように、尿素インジェクタ51から尿素を噴射させる制御を行う。この場合、SCR触媒47の温度に応じてアンモニア吸着能力が変化するので(具体的にはSCR触媒47の温度が高くなるとSCR触媒47からアンモニアが放出されやすくなる)、DCU70は、SCR触媒47の温度も考慮に入れて、尿素インジェクタ51から尿素を噴射させる制御を行う。
即ち、ターボ過給機5は、高回転域において多量の空気を過給するための大型ターボチャージャー5aと、低い排気エネルギーでも効率よく過給を行える小型ターボチャージャー5bと、小型ターボチャージャー5bのコンプレッサへの吸気の流れを制御するコンプレッサバイパスバルブ5cと、小型ターボチャージャー5bのタービンへの排気の流れを制御するレギュレートバルブ5dと、大型ターボチャージャー5aのタービンへの排気の流れを制御するウェイストゲートバルブ5eとを備えており、エンジンEの運転状態(エンジン回転数及び負荷)に応じて各バルブを駆動することにより、大型ターボチャージャー5aと小型ターボチャージャー5bによる過給を切り替える。
還元制御手段」として機能する。
次に、図3を参照して、本発明の実施形態による燃料噴射制御について説明する。図3は、本発明の実施形態による燃料噴射制御を示すフローチャート(燃料噴射制御フロー)である。この燃料噴射制御フローは、車両のイグニッションがオンにされてPCM60に電源が投入された場合に開始され、所定の周期で繰り返し実行される。
この場合、PCM60は、ポスト噴射において適用する燃料噴射量(ポスト噴射量)や、ポスト噴射を行うタイミング(ポスト噴射タイミングなど)も決定する。これらについては、詳細は後述する。
以下では、本発明の実施形態によるDeNOx制御について具体的に説明する。
その結果、NOx触媒45のNOx吸蔵量が所定量以上になりにくくなるので、パッシブDeNOx制御よりも多量のポスト噴射量を要するアクティブDeNOx制御の実行頻度を低下させることができ、DeNOxによる燃費悪化を効果的に改善することが可能となる。
排気通路41に排出させることで、排気ガスの空燃比を目標空燃比に設定するようにする。この場合、PCM60は、ポスト噴射された燃料が筒内において燃焼されずに未燃燃料として排気通路41に排出されるタイミングにおいてポスト噴射を行う。具体的には、PCM60は、エンジンEの膨張行程後半における所定のタイミングを、パッシブDeNOx制御でのポスト噴射タイミングとして設定する。このようなポスト噴射タイミングをパッシブDeNOx制御において適用することで、ポスト噴射された燃料が筒内において燃焼してスモーク(煤)が発生することを抑制するようにしている。
加えて、NOx触媒45の温度が低く、HCの浄化性能(NOx触媒45中のDOCによるHCの浄化性能)が確保されないような領域においてアクティブDeNOx制御を実行したときに、HCが浄化されずに排出されてしまうのを防止するためである。
因みに、アクティブDeNOx実行領域R12には、そのようなHCの浄化性能が確保されないようなNOx触媒45の温度が比較的低い領域も含めている。
また、アクティブDeNOx制御時にスモークの発生を抑制する理由は、スモークに対応するPMはDPF46に捕集されるが、このDPF46に捕集されたPMを燃焼除去するためのDPF再生(DeNOx制御と同様にポスト噴射させる制御)が高頻度で行われて、燃費などが悪化してしまうのを抑制するためである。
加えて、この領域では、ポスト噴射された燃料が適切に燃焼しなくなる、つまり失火が発生してしまう。尚、上記ではエンジン負荷に関する現象を述べたが、エンジン回転数についても同様の現象が生じる。
パッシブDeNOx実行領域R11では、NOx触媒45の温度が十分に高く、HCの浄化性能(NOx触媒45中のDOCによるHCの浄化性能)が確保されているので、このように排出された未燃燃料をNOx触媒45で適切に浄化することができる。
尚、パッシブDeNOx制御において、アクティブDeNOx制御のようにポスト噴射された燃料を筒内において燃焼させると、スモークが発生してしまう。その理由は、上述したように、エンジン負荷が高くなるとアクティブDeNOx制御の実行を禁止することとした理由と同様である。そのため、パッシブDeNOx制御では、ポスト噴射された燃料を筒内において燃焼させずに未燃燃料として排気通路41に排出している。
また、PCM60は、所定のモデルなどにより求められた、EGR装置43によって吸気系INに還流される排気ガス量(EGRガス量)も取得する。加えて、SCR触媒47に吸着されたアンモニアの量であるアンモニア吸着量を取得する。この場合、PCM60は、推定したアンモニア吸着量を取得する。アンモニア吸着量の推定方法については、詳細は後述する(図11参照)。
図6は、横軸にSCR触媒47のアンモニア吸着量を示し、縦軸に目標空燃比を示している。
SCR触媒47のアンモニア吸着量が多い場合に、このようなリーン側の目標空燃比をDeNOx制御に適用することで、NOx触媒45におけるNOx還元効率をある程度確保しつつ、このNOx還元によりNOx触媒45から発生されたアンモニアがSCR触媒47で吸着しきれずに放出されてしまうことを抑制している。
尚、パッシブDeNOx制御において適用するリッチ側の目標空燃比の最大値は、DeNOx制御時のHCによるガス通路の閉塞を抑制すべく、ポスト噴射された燃料に対応するHCの発生量が所定量以下となるような空燃比に設定するのがよい。
SCR触媒47のアンモニア吸着能力は、エンジンEの運転状態やSCR温度などによって変化する。例えば、SCR温度が高くなると、SCR触媒47のアンモニア吸着能力が低下して、SCR触媒47の最大のアンモニア吸着量が低下する傾向にある。
従って、本実施形態では、アンモニア吸着能力が低下するような状況であっても、DeNOxによりNOx触媒45から発生されたアンモニアがSCR触媒47で吸着しきれずに放出されてしまうことを確実に抑制すべく、余裕を見て、アンモニア吸着量に関する比較的広い範囲について、目標空燃比をリーン側の最小値に設定している。
つまり、PCM60は、排気ガスの空燃比を目標空燃比にするためにメイン噴射量に加えてどれだけのポスト噴射量を適用すれば良いかを決定する。
この場合、PCM60は、ステップS112で設定したアクティブDeNOx制御を行う場合の目標空燃比を実現するためのポスト噴射量と、ステップS112で設定したパッシブDeNOx制御を行う場合の目標空燃比を実現するためのポスト噴射量を夫々算出し、これらのポスト噴射量を夫々車両の走行距離に基づいて補正して最終的に燃焼室17に対して噴射されるポスト噴射量を算出する。このポスト噴射量の補正方法について、図7を参照して具体的に説明する。
図7は、横軸に車両の走行距離を示し、縦軸に補正係数k(0<k≦1)を示している。
そこで、PCM60は、車両の走行距離と補正係数kとの相関関係を規定したマップを備え、新規排気通路41に交換したときからの走行距離を累積演算している。このPCM60は、新規排気通路41に交換したときからの累積走行距離に基づき、前述した、アクティブDeNOx制御を行う場合の目標空燃比を実現するためのポスト噴射量と、パッシブDeNOx制御を行う場合の目標空燃比を実現するためのポスト噴射量とを夫々減少させることで、実質的に各々のDeNOx制御における目標空燃比を減少側に補正している。
具体的には、図7に示すように、排気通路41の交換時からの累積走行距離が所定値X以下の領域では、距離が大きい程1次関数状に増加し、所定値Xを超えた領域では、距離に拘らず1に設定された補正係数kを、先に算出されたアクティブDeNOx制御の目標空燃比に対応したポスト噴射量、又はパッシブDeNOx制御の目標空燃比に対応したポスト噴射量に乗算している。
尚、累積走行距離である所定値Xは、一般的な走行条件・環境にて、排気通路41に塗布された防錆剤が完全に蒸発される走行距離を予め実験等により求めている。
それ故、PCM60は、新規排気管装着後におけるDPF46の再生処理以降には、前述した減少側補正を禁止し、前述した、アクティブDeNOx制御の目標空燃比に対応したポスト噴射量と、パッシブDeNOx制御の目標空燃比に対応したポスト噴射量とを最終的に燃焼室17に対して噴射するポスト噴射量として設定している。
尚、このDPF46の再生には、新車時、DPF特性を馴染ませるために所定の走行距離(例えば10km以下の所定距離)で強制的に再生処理を行う馴染み再生処理を含んでいる。
加えて、ステップS301では、PCM60は、所定期間内におけるパッシブDeNOx制御の実行頻度も取得する。具体的には、PCM60は、所定期間(例えば数秒間又は数分間)の間にパッシブDeNOx制御を実行した回数を、パッシブDeNOx制御の実行頻度として取得する。
本実施形態では、筒内温度が高くなる程、ステップS303で用いる頻度判定用所定値を大きな値に設定する。所定値が大きな値である場合には、所定値が小さな値である場合よりも、パッシブDeNOx制御の実行頻度が所定値未満(ステップS303:Yes)になる可能性が高くなる。従って、本実施形態では、筒内温度が高くなるほど、パッシブDeNOx制御の実行頻度に応じた当該制御の制限を緩和するようにしている。これは、筒内温度が高くなると、ポスト噴射された燃料の気化が進んでオイル希釈が生じにくくなるからである。
これに対して、アクティブDeNOx制御実行フラグが「0」でない場合、つまり「1」である場合(ステップS305:No)、処理はステップS308に進む。この場合には、PCM60は、パッシブDeNOx制御の実行を禁止して、アクティブDeNOx制御を優先的に実行すべく、パッシブDeNOx制御実行フラグを「0」に設定する(ステップS307)。つまり、例えパッシブDeNOx制御の実行条件が成立したとしても、アクティブDeNOx制御の実行条件が成立した場合には、アクティブDeNOx制御を優先的に実行するようにする。そして、処理は終了する。
この判定の結果、アクティブDeNOx制御実行フラグが「1」である場合(ステップS402:Yes)、処理はステップS403に進む。
これに対して、アクティブDeNOx制御実行フラグが「0」である場合(ステップS402:No)、処理はステップS410に進む。
これに対して、運転状態がアクティブDeNOx制御実行領域ではない場合(ステップS403:No)、処理はステップS412に進む。
次いで、ステップS404では、PCM60は、新規排気管装着時からの走行距離が所定値X未満か否かを判定する。この判定の結果、新規排気管装着時からの走行距離が所定値X未満の場合(ステップS404:Yes)、処理はステップS405に進む。
これに対して、新規排気管装着時からの走行距離が所定値X以上の場合(ステップS404:No)、処理はステップS409に進む。
これに対して、DPF46の再生処理が既に行われている場合(ステップS405:No)、処理はステップS409に進む。この場合、新規排気管装着時からの走行距離が所定値X未満で防錆剤が残留していても、DPF46の再生処理により防錆剤は十分に除去されている。それ故、ポスト噴射量を減少側補正することなく、アクティブDeNOx制御(または、パッシブDeNOx制御)の目標空燃比に対応したポスト噴射量をアクティブDeNOx用ポスト噴射量(または、パッシブDeNOx用ポスト噴射量)として設定する(ステップS409)。
ステップS408では、PCM60は、NOx触媒のNOx吸蔵量が略零になったか否かを判定する。具体的には、PCM60は、エンジンEの運転状態や排気ガスの流量や排気ガスの温度などに基づいて推定したNOx吸蔵量が略零になり、且つDPF46の直下流側に設けられたNOxセンサ116の検出値が変化した場合に、NOx触媒45のNOx吸蔵量が略零になったと判断する。NOx触媒45のNOx吸蔵量が略零になった場合(ステップS408:Yes)、処理は終了する。この場合、PCM60は、各制御フローにおいて用いるNOx吸蔵量を零にリセットする。
これに対して、NOx触媒45のNOx吸蔵量が略零になっていない場合(ステップS408:No)、処理はステップS402に戻る。
この判定の結果、パッシブDeNOx制御実行フラグが「1」である場合(ステップS410:Yes)、処理はステップS411に進む。
これに対して、パッシブDeNOx制御実行フラグが「0」である場合(ステップS410:No)、処理はステップS412に進む。
この判定の結果、運転状態がパッシブDeNOx制御実行領域である場合(ステップS411:Yes)、パッシブDeNOx制御の実行条件が成立するため、処理はステップS404に進む。
これに対して、運転状態がパッシブDeNOx制御実行領域ではない場合(ステップS411:No)、処理はステップS412に進む。この場合には、アクティブDeNOx制御実行領域ではなく、また、パッシブDeNOx制御実行領域でもないため、NOx触媒45の再生処理が必要ではない。
それ故、ステップS412では、DeNOx用ポスト噴射を実行することなく、既に設定されたメイン噴射のみを実行した後、終了する。
次に、図11を参照して、本発明の実施形態によるSCR触媒47のアンモニア吸着量の推定方法について説明する。図11は、本発明の実施形態によるアンモニア吸着量の推定方法を説明するためのブロック図である。このアンモニア吸着量の推定方法は、PCM60によって実行される。
尚、SCR触媒47のアンモニア吸着量を推定する例を示したが、SCR触媒47のアンモニア吸着量を所定のセンサを用いて検出してもよい。
本実施形態によれば、排気通路41の使用状態を反映した経年履歴が短いときは長いときに比べて目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正するため、排気通路41の使用状態、所謂塗布された防錆剤の塗布状態を反映した経年履歴によって排気通路41に塗布された防錆剤の除去状況を容易に判定することができ、この防錆剤の除去状況に基づいて目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正することができる。それ故、排気通路41に塗布された防錆剤が残留しているとき、目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正して、白煙の発生を抑制することができ、排気通路41に塗布された防錆剤が除去されたとき、目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正することなく、適正な目標空燃比を用いてNOx触媒45を再生することができる。
これにより、再生手段によるDPF46の再生をパラメータとして排気通路41の一部を構成する排気管に塗布された防錆剤の蒸発終了を確実に判定することができ、白煙を発生させることなく適正な目標空燃比を用いてNOx触媒を再生することができる。
PCM60は、新規排気管装着時からの走行距離をパラメータとする経年履歴に基づいて減少側補正を行うため、減少側補正の対象から防錆剤が塗布されていない排気管を除外することができ、防錆剤が塗布された排気管について、防錆剤の除去状況を確実に判定することができる。
PCM60は、エンジンEの膨張行程に燃料を噴射するポスト噴射であって、NOxを還元可能な目標空燃比に設定するポスト噴射を用いて経年履歴に基づく減少側補正を行うため、ポスト噴射を用いてNOx触媒45の再生と白煙防止とを両立させることができる。
1〕前記実施形態においては、新規排気管装着時からの走行距離をパラメータとして排気通路の状態を反映した経年履歴を検出した例を説明したが、少なくとも防錆剤の蒸発状況(塗布状態)を検出できれば良く、新規排気管装着時からの経過時間、イグニッションONの累積時間、排気ガスの累積流量等何れをパラメータとして検出しても良く、また、複数を併用することも可能である。
41 排気通路
45 NOx触媒
46 DPF
60 PCM
E エンジン
Claims (5)
- エンジンの排気通路に設けられ、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーン状態であるときに排気ガス中のNOxを吸蔵すると共に吸蔵したNOxを排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍或いは理論空燃比よりもリッチ状態であるときに還元するNOx触媒と、前記NOx触媒の還元浄化条件が成立したとき、排気ガスの空燃比を前記NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元可能な目標空燃比に設定して前記NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元させるNOx還元制御手段とを備えたエンジンの排気浄化装置において、
前記NOx還元制御手段は、前記排気通路の使用状態を反映した経年履歴が短いときは長いときに比べて前記目標空燃比を実現するための燃料噴射量を減少側へ補正することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 前記排気通路に設けられ且つ排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタと、
前記捕集されたパティキュレート量が所定の判定値以上になると前記フィルタの温度を上昇させて前記捕集されたパティキュレートを燃焼除去する再生手段とを備え、
前記NOx還元制御手段は、前記再生手段により前記フィルタが再生されたとき、前記減少側への補正を禁止することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。 - 前記NOx還元制御手段は、車両の走行距離をパラメータとする前記経年履歴に基づいて前記減少側への補正を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記NOx還元制御手段は、新規排気通路装着時からの走行距離をパラメータとする前記経年履歴に基づいて前記減少側への補正を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記NOx還元制御手段は、エンジンの膨張行程に燃料を噴射するポスト噴射であって、前記NOxを還元可能な目標空燃比に設定するポスト噴射を用いて前記経年履歴に基づく前記減少側への補正を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジンの排気浄化装置。
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