JP6573065B2 - 水洗便器 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗便器に係わり、特に、ボウル部内の浮遊系汚物を効率よく排出して、汚物排出性能を向上させた水洗便器に関する。
従来から、例えば、特許文献1に記載されているように、リムの吐水口から吐水された洗浄水が棚部に沿って流れ、旋回しながらボウル部の汚物受け面を洗浄してボウル部の底部に流入し、ゼットの吐水口から吐水された洗浄水が、ボウル部の底部に流下し、ボウル部内の溜水を上下に攪拌する水洗便器が知られている。
一方、例えば、特許文献2に記載されているように、リムの第1吐水口及び第2吐水口の2つのリム吐水口のみから洗浄水が吐水され、ボウル部の汚物受け面上に旋回流となって供給される水洗便器についても知られている。この水洗便器では、リムの第1吐水口から流出され旋回する洗浄水が、ボウル部の後方領域に設けられた案内面により溜水部に向かう束状の流れとなり、排水路内に流入して、サイホン作用を発生させて汚物等を排出している。
特許第3975486号公報 特開2014-37723号公報
しかしながら、上述した特許文献1の水洗便器においては、溜水を上下に攪拌するゼットの吐水口を備えているために、浮遊系汚物を排出するには優れているものの、汚物受け面を洗浄するリムの吐水口から吐水される水が少ないため、汚物受け面を洗浄するのに十分な洗浄を行うことができないという問題がある。
また、上述した特許文献2の水洗便器においては、リムの第1吐水口及び第2吐水口の2つのリム吐水口から吐水される洗浄水により、汚物受け面の十分な洗浄を行うことができるものの、案内面により形成された束状の流れは溜水部に流入した後、縦壁に衝突して方向が変更され、そのまま排水路内に流入するため、浮遊系汚物をうまく排出することができずに残存してしまうという問題がある。
したがって、リムの吐水口のみから吐水される水洗便器において、いかに溜水を上下に攪拌させるかについても解決するべき課題となっている。さらに、溜水の上下の攪拌をいかに早く発生させるかについても解決するべき重要な課題となっている。
そこで、本発明は、従来技術の課題を解決するためになされたものであり、ボウル部内の浮遊系汚物を溜水内で上下方向に攪拌して排水管路内へ効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる水洗便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗便器であって、 ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、汚物受け面の下方に形成された凹部と、を備え、この凹部が溜水水位より下方に位置する底面と、この底面と上記汚物受け面の下縁部とを接続する壁面と、を備えたボウル部と、ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共にリム部の内周面に沿って旋回する旋回流を前方に向けて吐水する第1リム吐水部と、ボウル部の左右方向の他方側の後方に位置すると共に、リム部の内周面に沿って第1リム吐水部による旋回流と同一方向に旋回する旋回流を後方に向けて吐水する第2リム吐水部と、凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、ボウル部は、第1リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の前方側より凹部に流入する主流を形成し、且つ、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が凹部内の溜水を上下方向に攪拌する流れを形成するように構成され、ボウル部の後方側領域には、第2リム吐水部から吐水されボウル部を旋回する洗浄水の流れを凹部の底面ヘ向けた流れとする後方側凹部が形成され、ボウル部の汚物受け面は、前方側汚物受け面と後方側汚物受け面を備え、上記後方側凹部は上記後方側汚物受け面に形成され、後方側凹部は、後方側汚物受け面に後方側から凹部に向けて延びると共に凹部の後方側の壁面に沿って左右の両方向に延び、且つ、ボウル部の前後方向に延びる中心軸線に沿って凹部に向けて延びると共にその幅方向の中心においてリム部の上面からの深さが最大となる
このように構成された本発明においては、ボウル部が、第1リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の前方側より凹部に流入する主流を形成し、且つ、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が凹部内の溜水を上下方向に攪拌する流れを形成するように構成され、さらに、ボウル部の後方側領域には、第2リム吐水部から吐水されボウル部を旋回する洗浄水の流れを凹部の底面ヘ向けた流れとする後方側凹部が形成されているので、第2リム吐水口から吐水された洗浄水は、この後方側凹部により早期に凹部底面へと導かれ、この凹部底面から上方へと流れ、その後下方へ流れる。その結果、本発明によれば、早期に溜水を上下方向に攪拌する流れを形成することができ、浮遊系汚物を溜水内に沈めて排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。また、第1リム吐水部及び第2リム吐水部のそれぞれから吐水された洗浄水によりボウル部の汚物受け面を十分に洗浄することができる。したがって、本発明によれば、ボウル面の洗浄性と汚物排出性能向上を両立することができる。また、本発明によれば、後方側凹部が後方側汚物受け面に形成されているので、後方側凹部により、第2リム吐水部から吐水された後方側汚物受け面を旋回する旋回流を早期に凹部の底面へと導くことができる。さらに、本発明によれば、後方側凹部が後方側汚物受け面に後方側から凹部に向けて延びると共に凹部の後方側の壁面に沿って左右の両方向に延びので、後方側汚物受け面に不洗部の領域を形成することなく、この後方側凹部により、第2リム吐水部から吐水された後方側汚物受け面を旋回する旋回流を早期に凹部の底面へと導くことができる。さらに、本発明によれば、後方側凹部がボウル部の前後方向に延びる中心軸線に沿って凹部に向けて延びると共にその幅方向の中心においてリム部の上面からの深さが最大となるので、後方側凹部により、第2リム吐水部から吐水された後方側汚物受け面を旋回する旋回流を早期に下方への流れに変換し、スムーズに凹部の底面に導くことができる。
本発明において、好ましくは、後方側凹部の側面は、凹部の壁面とほぼ同一面で連続して形成されている。
このように構成された本発明においては、後方側凹部の側面が、凹部の壁面とほぼ同一面で連続して形成されているので、この後方側凹部により、第2リム吐水部から吐水された後方側汚物受け面を旋回する旋回流を早期に下方への流れに変換し、スムーズに溜水内凹部の底面へと導くことができる。
本発明において、好ましくは、さらに、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が旋回するリム部の内周面の第1リム吐水部の旋回方向に沿った第1リム吐水部の手前の領域に第1誘導部が形成されている。
このように構成された本発明においては、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が旋回するリム部の内周面の第1リム吐水部の旋回方向に沿った第1リム吐水部の手前の領域に第1誘導部が形成されているので、この第1誘導部より、第2リム吐水部から吐水されリム部内周面を旋回する旋回流を早期に凹部の底面へと導くことができる。
本発明において、好ましくは、第1誘導部のリム部の内周面のオーバーハングしている部分の高さが、旋回方向下流側にいくに従い徐々に低くなるように形成されている。
このように構成された本発明においては、第1誘導部のリム部の内周面のオーバーハングしている部分の高さが、旋回方向下流側にいくに従い徐々に低くなるように形成されているので、この第1誘導部により第2リム吐水部から吐水されたリム部内周面を旋回する旋回流の大半を早期に凹部の底面へと確実に導くことができる。
本発明において、好ましくは、凹部の底面は、その側方領域が平面視で凹部の前後方向中心よりも後方まで延びて形成されている。
このように構成された本発明においては、凹部の底面が、その側方領域が平面視で凹部の前後方向中心よりも後方まで延びて形成されているので、誘導部により導かれた洗浄水を確実に凹部の底面に受け、上下方向の攪拌流を形成することができる。
本発明の水洗便器によれば、ボウル部内の浮遊系汚物を溜水内で上下方向に攪拌して排水管路内へ効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明の実施形態による水洗便器を示す平面図である。 図1のA−A線に沿って見た断面図である。 図1のB−B線に沿って見た断面図である。 図1のC−C線に沿って見た断面図である。 図1のD−D線に沿って見た断面図である。 図1のE−E線に沿って見た断面図である。 図1のF−F線に沿って見た断面図である。 図1のa−a線、b−b線、c−c線、d−d線、e−e線、f−f線、g−g線に沿って見た各断面図である。 図1と同様な概略平面図である。 本発明の実施形態による水洗便器のボウル部の後方側凹部における曲率半径を示す線図である。 本発明の実施形態による水洗便器の後方側凹部のリム部上面からの距離を示す線図である。 本発明の実施形態による水洗便器の第1吐水口付近のリム部を示す部分正面図である。 図12のI―I線、a−a線、b−b線に沿って見た各断面図である。 本発明の実施形態による水洗便器の第2吐水口付近のリム部を示す部分正面図である。 図14のJ−J線、K−K線、L−L線、M−M線に沿って見た各断面図である。 本発明の実施形態による水洗便器の洗浄水の流れの様子を示す概略平面図である。 本発明の実施形態による水洗便器の洗浄水の流れの様子を示す概略断面図である。
つぎに、図1〜図15を参照して、本発明の実施形態による水洗便器について説明する。
先ず、図1〜図7により、本発明の実施形態による水洗便器の基本構造を説明する。図1は本発明の実施形態による水洗便器を示す平面図であり、図2は図1のA−A線に沿って見た断面図であり、図3は図1のB−B線に沿って見た断面図であり、図4は図1のC−C線に沿って見た断面図であり、図5は図1のD−D線に沿って見た断面図であり、図6は図1のE−E線に沿って見た断面図であり、図7は図1のF−F線に沿って見た断面図である。
図1及び図2に示すように、水洗便器1は、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であり、便器本体2を備え、この便器本体2には、洗浄水源であるジェットポンプ機構を備えた貯水タンク(図示せず)を介して、洗浄水が導入されるようになっている。便器本体2は、表面に釉薬層が形成された陶器製であり、下部にスカート部6が形成され、上半分のうち前方にボウル部8が形成されている。また、ボウル部8の後方上部には、ジェットポンプ機構を備えた貯水タンクの排水口に接続される共通通水路10が形成され、さらに、ボウル部8の後方下部に汚物を排出するための排水管路12が形成されている。
本発明は、ジェットポンプ機構を使用した水洗便器に限らず、通常の貯水タンク4により洗浄水を供給する水洗便器や、直接洗浄水が供給される直圧式水洗便器等にも適用することができる。
ボウル部8は、ボウル形状の汚物受け面16と、上縁に位置するリム部18と、汚物受け面16の下方に形成された凹部20とを備えている。ここで、リム部18の内周面18aは、図2〜図7に示すように、内側に向かってオーバーハングした形状となっており、後述する旋回する洗浄水が外部へ飛び出ないようになっている。
ボウル部8のリム部18の内周面の前方から見て左側の中央部の少し後方側に、洗浄水を吐水する第1リム吐水口22が形成され、前方から見て右側後方側(下流側)に、第2リム吐水口24が形成されている。これらの第1リム吐水口22及び第2リム吐水口24は、同一方向(図1では反時計回りの方向)に旋回する旋回流を形成するようになっている。
また、上述した水洗便器1の後方上部に形成された共通通水路10は、第1リム吐水口22に洗浄水を供給する第1通水路26及び第2リム吐水口24に洗浄水を供給する第2通水路28に分岐している。
なお、本実施形態の水洗便器1においては、第1リム吐水口22を含む第1通水路26と、第2リム吐水口24を含む第2通水路28は、陶器製の便器本体2と一体に形成されているが、本発明は、このような形態に限られず、第1リム吐水口を含む第1通水路と、第2リム吐水口を含む第2通水路が便器本体とは別体のディストリビユータ等により形成されたものであってもよい。
ここで、図2〜図7に示すように、本実施形態による水洗便器1のボウル部8の汚物受け面16は、前方側汚物受け面16aと、後方側汚物受け面16bを備えている。
さらに、図2に示すように、ボウル部8のリム部18の内周面18aの下方領域には、洗浄水を導く棚形状の導水路30が形成されている。なお、この導水路30は、汚物受け面16の外周端領域でもある。導水路30は、第1リム吐水口22から吐水された洗浄水がリム部18の内周面18aに沿って旋回するためのものであり、第1リム吐水口22からボウル部8の前方端に向かって下方に徐々に傾斜し、この前方端から後方側に向かって上方へ徐々に傾斜している(図2参照)。第1リム吐水口22から吐水された洗浄水は、前方側汚物受け面16aが凹形状に形成され、且つ、この導水路30に沿って旋回するので、後述するように、ボウル部8の前方側より排水管路12の導水管路32の入口32aに向けて流れる主流M11(図16及び図17参照)が形成されるようになっている。
つぎに、図2に示すように、排水管路12は、凹部20の底面36と接続し且つ後方下方へ延びる導入管路32と、この導入管路32と接続し上方へ延びる排水トラップ管路34とを備えている。また、排水トラップ管路34は、上昇管路34aと下降管路34bとから形成されている。
この導水管路32は、凹部20の底面36と滑らかな連続湾曲面として繋がっており、凹部20から導入管路32に流入した洗浄水が導入管路32内をスムーズに流れるようになっている。
つぎに、図1及び図2に示すように、ボウル部8の凹部20は、上述したように、溜水水位Wより下方に位置する底面36と、この底面36と汚物受け面16の下縁部とを接続する壁面38とを備えている。また、この底面36は、導入管路32の入口32aよりも前方の領域に形成され、また、底面36の側方領域が凹部20の前後方向中心より後方まで延びて形成されている。この底面36の後方まで延びて形成された側方領域は、後述する誘導部(後方側凹部40、第1誘導路42)により形成される洗浄水の流れが凹部20へと流入する側(前方から見て右側方領域)の一方側のみに形成するようにしてもよい。さらに、凹部20の底部36は、ほぼ水平に形成されている。この底面36は、後方に向けて下方に傾斜させてもよい。凹部20の後方は、底部36は形成されず壁面38が形成され、この壁面38が導入管路32の入口32aと連続するように形成されている。
次に、図1、図7、図8乃至図11により、ボウル部8の汚物受け面16の後方側汚物受け面16bの形状について説明する。図8は図1のa−a線、b−b線、c−c線、d−d線、e−e線、f−f線、g−g線に沿って見た各断面図であり、図9は図1と同様な概略平面図であり、図10は本発明の実施形態による水洗便器のボウル部の後方側凹部における曲率半径を示す線図であり、図11は本発明の実施形態による水洗便器の後方側凹部のリム部上面からの距離を示す線図である。
先ず、図1及び図9に示すように、汚物受け面16の後方側汚物受け面16bの凹部20の後方側の領域には、本発明の誘導部の第1例である後方側凹部40が形成されている。この後方側凹部40は、便器本体2の前後方向に延びる中心軸線CLに沿って、後方側から凹部20に向けて前方に延びるように形成されている。また、後方側凹部40の側面40a,40bは、凹部20の壁面38ともほぼ同一面で連続して形成されている。なお、この後方側凹部40は、左右方向対称に形成する必要はなく、非対称に形成してもよい。
具体的に説明すると、この後方側凹部40は、図9に示すA〜Mに示す各位置において、図10に示す曲率半径Rにより形成され、さらに、図11に示すリム部12の上面からの距離(深さ)Hとなるように形成されている。
図9から図11に示すように、後方側汚物受け面16bの後方側凹部40は、便器本体2の前後方向に延びる中心線CLの位置であるG位置でその曲率半径Rが最大となり(R=100mm)となり、また、後方側汚物受け面16bの前方領域であるA位置及びM位置でその曲率半径Rが最小となる(R=30mm)。このため、後方側凹部40のリム部18の上面からの距離(深さ)Hは、G位置で最大となり(H=120mm)、A位置及びM位置で最小となる(H=80mm)。
このため、後方側凹部40は、図8に示すように、中心であるG位置において、最大の曲率半径(R=100mm)となるので、その位置において、リム部18の上面からの距離(深さ)Hが最大となり、中心であるG位置において、もっとも凹み量が大きくなっている。
なお、従来の水洗便器においては、後方側汚物受け面16bには、このような後方側凹部40は形成されておらず、それゆえ、図10及び図11に示すように、A位置〜M位置において、後方側汚物受け面16bの曲率半径は、ほぼ同じであり、さらに、リム部の上面からの距離(深さ)もほぼ同じであった。
次に、図12及び図13により、第1リム吐水口22の旋回方向に沿って手前の領域のリム部18の内周面18aの形状について説明する。図12は本発明の実施形態による水洗便器の第1吐水口付近のリム部を示す部分正面図であり、図13は図12のI―I線、a−a線、b−b線に沿って見た各断面図である。
第1リム吐水口22の手前の領域のリム部18の内周面18aには、本発明の誘導部の第2例である第1誘導路42が形成されている。この第1誘導路42は、図12に示すように、旋回方向Fに沿って、内周面18aのオーバーハング形状の部分の高さhが、第1リム吐水口22に近づくほど低くなるように形成された領域である。この第1誘導部42では、下面は、導水路30を形成しほぼ同一高さであり、上面であるオーバーハング形状の部分が徐々に低くなるように形成されている。
次に、図14及び図15により、第2リム吐水口24の手前の領域のリム部18の内周面18aの形状について説明する。図14は本発明の実施形態による水洗便器の第2リム吐水口付近のリム部を示す部分正面図であり、図15は図14のJ−J線、K−K線、L−L線、M−M線に沿って見た各断面図である。
第2リム吐水口24の手前の領域のリム部18の内周面18aには、上述した第1誘導路42とほぼ同様な構造の第2誘導路44が形成されている。この第2誘導路44は、図14に示すように、旋回方向Fに沿って、内周面18aのオーバーハング形状の部分の高さhが、第2リム吐水口24に近づくほど低くなるように形成された領域である。この第2誘導部44では、下面は、導水路30を形成しほぼ同いつ同一高さであり、上面であるオーバーハング形状の部分が徐々に低くなるように形成されている。
次に、図16及び図17を主に参照して、本実施形態による水洗便器1における洗浄動作を説明する。図16は本発明の実施形態による水洗便器の洗浄水の流れの様子を示す概略平面図であり、図17は、本発明の実施形態による水洗便器の洗浄水の流れの様子を示す概略断面図である。
先ず、使用者が操作スイッチ(図示せず)をON操作すると、ジェットポンプ機構を備えた貯水タンクの排水口(図示せず)が開き、洗浄水が、便器本体2の共通通水路10内に流入し、この共通通水路10から分岐した第1通水路26及び第2通水路28を経て、第1リム吐水口22及び第2リム吐水口24のそれぞれから吐水される。
第1リム吐水口22から吐水された洗浄水は、ボウル部8のリム部18の内周面18aに形成された導水路30に沿って、まず、前方に向けて流れ、ボウル部8の前方端を通過した後は、後方に向けて流れる。このとき、洗浄水の一部は、旋回しながらボウル部8を落下し、汚物受け面16を洗浄する。また、第2リム吐水口24からも洗浄水が吐水され、その一部が旋回しながらボウル部8を落下し、汚物受け面16を洗浄する。
また、本実施形態においては、洗浄水がリム部18の内周面18aに沿って旋回するための導水路30が形成され、この導水路30が第1リム吐水口22からボウル部8の前方端に向かって下方へ徐々に傾斜し、前方端から後方側に向かって上方へ徐々に傾斜するように形成されているので、第1リム吐水口22から吐水され導水路30に沿って流れる洗浄水M1の相当量は、ボウル部8の前方側より排水管路12の導入管路32の入口32aに向けて流れる大流量の主流M11を形成する。さらに、第1リム吐水口22から吐水された洗浄水M1の一部は、引き続き、導水路30を流れ、第2リム吐水口24まで到達する流れM12となる。この洗浄水の流れM12は、第2リム吐水口24の手前の導水路30において、第2誘導路44により、流れが下方に向けられ、凹部20に向けて流下する。
次に、第2リム吐水口24から吐水された洗浄水の主流M2は、汚物受け面16の後方側汚物受け面16bの導水路30を流れる。このとき、主流M2の一部は、後方側凹部40を通過するとき、後方側凹部40により流れの方向が下方に向けられ、凹部20に向けて流下する流れM21となる。さらに、主流M2の一部は、導水路30を流れ、第1リム吐水口22に到達する主流M22となる。この主流M22は、第1リム吐水口22の手前の導水路30において、第1誘導路42により、流れが下方に向けられ、凹部20に向けて流下し凹部20に横方向から流入する。
この結果、本実施形態による水洗便器1においては、第2リム吐水口24から吐水された洗浄水M2(M21,M22)は、後方側汚物受け面16に形成された後方側凹部40及び第1リム吐水口22の手前の領域のリム部18の内周面に形成された第1誘導路42を通過することにより、早期に、凹部20の背部、及び、左側の側方から、凹部20内に流入する。これらの凹部20内に流入した洗浄水M2(M21,M22)の内、後方側凹部40により下方に向けられた流れM21は、凹部20の後側から溜水内に潜り込み、底面36の側方領域から前方領域に沿って流れ、凹部20の壁面と衝突した後、その壁面に沿って上昇し、凹部20内を上下方向に旋回する旋回流となる。それに加えて、第1誘導路42により下方に向けられた流れM22は、凹部20の側方から溜水内に潜り込み、凹部の底面に沿って流れ、凹部20の壁面と衝突した後、その壁面に沿って上昇し、凹部20内を上下方向に旋回する旋回流となる。このように後方側凹部40により下方に向けられた流れM21により形成される上下方向に旋回する旋回流と第1誘導路42により下方に向けられた流れM22により形成される上下方向に旋回する旋回流が相俟って、本実施形態による水洗便器1によれば、早期に、溜水を上下方向に攪拌する流れを形成することができ、浮遊系汚物を溜水内に沈めて排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。また、第1リム吐水口22及び第2リム吐水口24のそれぞれから吐水された洗浄水により、ボウル部8の汚物受け面16を十分に洗浄することができる。このように、本実施形態による水洗便器1によれば、ボウル部12の洗浄性と汚物排出性能向上を両立することができる。
また、本実施形態による水洗便器1によれば、ボウル部12の汚物受け面16は、前方側汚物受け面16aと後方側汚物受け面16bを備え、後方側凹部40が後方側汚物受け面16bに形成されているので、この後方側凹部40により、第2リム吐水口24から吐水された後方側汚物受け面16bを旋回する旋回流の流れM2を早期に凹部20の底面へと導くことができる。
また、後方側凹部40が、後方側汚物受け面16bに後方側から凹部20に向けて延びるように形成されているので、後方側汚物受け面16bに不洗部の領域を形成することなく、この後方側凹部40により、第2リム吐水口24から吐水された後方側汚物受け面16bを旋回する旋回流の流れM2を早期に凹部20の底面36へと導くことができる。
また、後方側凹部40の側面は、凹部20の壁面38とほぼ同一面で連続して形成されているので、後方側凹部40により、第2リム吐水口24から吐水された後方側汚物受け面16bを旋回する旋回流の流れM2を早期に下方への流れに変換し、スムーズに溜水内凹部20の底面へと導くことができる。
また、後方側凹部40は、ボウル部8の前後方向に延びる中心軸線CLに沿って凹部20に向けて延びるように形成されているので、この後方側凹部40により、第2リム吐水口24から吐水された後方側汚物受け面16bを旋回する旋回流の流れM2を早期に下方への流れに変換し、スムーズに凹部20の底面36へと導くことができる。
また、第1誘導路42が、第2リム吐水口から吐水された洗浄水が旋回するリム部18の内周面18aの第1リム吐水口22の手前の領域に形成されているので、この第1誘導路42により、第2リム吐水口24から吐水されリム部内周面を旋回する旋回流の流れM2を早期に凹部20の底面36へと導くことができる。
また、第1誘導路42は、リム部18の内周面18aのオーバーハングしている部分の高さが、旋回方向下流側にいくに従い徐々に低くなるように形成されているので、後方側汚物受け面16bに不洗部を形成することなく、この第1誘導路42により第2リム吐水口24から吐水されたリム部内周面を旋回する旋回流の流れM2の大半を早期に凹部20の底面36へと確実に導くことができる。
また、凹部20の底面36は、その側方領域が、平面視で凹部20の前後方向中心より後方まで延びて形成されているので、後方側凹部40により導かれた洗浄水を確実に凹部20の底面36に受け、上下方向の攪拌流を形成することができる。
なお、上述した本実施形態による水洗便器は、本発明を洗い落し式の水洗便器に適用した例であるが、この例に限らず、サイホン作用を利用してボウル部内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗便器にも適用できる。さらに、本発明は、病院等で、汚物(便、嘔吐物等)を排出するために用いられている汚物流しにも適用できる。
1 水洗便器
2 便器本体
8 便器本体のボウル部
12 排水管路
16 汚物受け面
16a 後方側汚物受け面
16b 前方側汚物受け面
18 リム部
18a 内周面
20 凹部
22 第1リム吐水口(第1リム吐水部)
24 第2リム里吐水口(第2リム吐水部)
30 導水路
32 導入管路
32a 入口
34 排水トラップ管路
36 底面
38 壁面
40 後方側凹部(誘導部)
40a,40b 側面
42 第1誘導路(誘導部)
44 第2誘導路

Claims (5)

  1. 給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗便器であって、 ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、上記汚物受け面の下方に形成された凹部と、を備え、この凹部が溜水水位より下方に位置する底面と、この底面と上記汚物受け面の下縁部とを接続する壁面と、を備えたボウル部と、
    上記ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共に上記リム部の内周面に沿って旋回する旋回流を前方に向けて吐水する第1リム吐水部と、
    上記ボウル部の左右方向の他方側の後方に位置すると共に、上記リム部の内周面に沿って上記第1リム吐水部による旋回流と同一方向に旋回する旋回流を後方に向けて吐水する第2リム吐水部と、
    上記凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、
    上記ボウル部は、上記第1リム吐水部から吐水された洗浄水が上記ボウル部の前方側より上記凹部に流入する主流を形成し、且つ、上記第2リム吐水部から吐水された洗浄水が上記凹部内の溜水を上下方向に攪拌する流れを形成するように構成され、
    上記ボウル部の後方側領域には、上記第2リム吐水部から吐水され上記ボウル部を旋回する洗浄水の流れを上記凹部の底面ヘ向けた流れとする後方側凹部が形成され、
    上記ボウル部の汚物受け面は、前方側汚物受け面と後方側汚物受け面を備え、上記後方側凹部は上記後方側汚物受け面に形成され、
    上記後方側凹部は、上記後方側汚物受け面に後方側から上記凹部に向けて延びると共に上記凹部の後方側の壁面に沿って左右の両方向に延び、且つ、上記ボウル部の前後方向に延びる中心軸線に沿って上記凹部に向けて延びると共にその幅方向の中心においてリム部の上面からの深さが最大となることを特徴とする水洗便器。
  2. 上記後方側凹部の側面は、上記凹部の壁面とほぼ同一面で連続して形成されている請求項1に記載の水洗便器。
  3. さらに、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が旋回する上記リム部の内周面の第1リム吐水部の旋回方向に沿った上記第1リム吐水部の手前の領域に第1誘導部が形成されている請求項1記載の水洗便器。
  4. 上記第1誘導部の上記リム部の内周面のオーバーハングしている部分の高さが、旋回方向下流側にいくに従い徐々に低くなるように形成されている請求項3に記載の水洗便器。
  5. 上記凹部の底面は、その側方領域が、平面視で上記凹部の前後方向中心より後方まで延びて形成されている請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗便器。
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