JP6572485B2 - コークス炉の建設方法 - Google Patents

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本発明は、老朽化したコークス炉の一部又は全部を解体して、あるいは新規にコークス炉を建設する方法に関する。
コークス炉はその寿命が30年から50年と長いが、この間、炭化室など損耗の大きい部位は部分的に補修することで延命されている。
例えば、特許文献1には、一体的に成形した大型のモジュールれんがを用いてコークス炉の加熱壁の積み替え部分を補修することが開示されている。このモジュールれんがはコークス炉の燃焼室を形成する煙道と炭化室壁面とを一体的に成形したもので、不定形耐火物で事前に製作されたものである。このモジュールれんがを用いた補修施工では、従来の単体れんがより大きい寸法のモジュールれんがをれんが単体として用いるので、コークス炉内での補修作業時間を短縮することができ、作業負荷を低減することができるとされている。
また、特許文献2には、補修すべき壁体を複数の積層部分に分け、各積層部分と一致する形状に複数のれんがを組み合わせた耐火物集合体を炉外で製作し、コークス炉の壁体補修部を解体除去した後、前記耐火物集合体で壁体を施工する補修方法が開示さている。製作上も作業員の取り扱い上も容易な耐火物単位体(れんが)を用いて、解体部分及び残置部分の寸法・形状に応じた耐火物集合体を環境の良い炉外で製作するので、この耐火物集合体は容易に正確に製作でき、炉内での作業時間は短縮されるとされている。
しかしながら、さらにコークス炉の老朽化が進むと、前記のような補修にかかる費用が非常に高額になってくる問題がある。このような場合には、老朽化したコークス炉を数門から数十門単位で解体して新しくコークス炉を建設することになる。この場合でも、工場の鋼の生産量は維持しなければならず、この間のコークスの購入を最小限にするためには改修期間つまり工期ができるだけ短いことが望ましい。
従来、コークス炉を新たに建設する際には、最も下の炉床1からソールフリュー部2、蓄熱室3、蛇腹部4、炭化室及び燃焼室5、炉頂部6まで(図8参照)、れんがを1個ずつ1段ずつ順番に積み上げて行く方法で施工されていた。この際、炉床1とソールフリュー部2をれんがで施工した後は、蓄熱室3とその内部の仕切り壁とギッターれんがとを同時にれんがで施工していた。
ところが、このような従来のコークス炉の建設方法では、仕切り壁とギッターれんがの数が非常に多いため、この作業工程に時間を要し、結果として全体の工期が長くなる問題があった。さらに、コークス炉を施工して行く途中では、れんが間の目地部からはみ出したモルタルの除去によって発生するモルタル屑やその他のゴミ等が発生する。炭化室及び燃焼室や炉頂部のれんが施工時に発生するこれらのゴミは、蛇腹部や、蛇腹部のガスポートを通過してギッターれんがまで落下してくるため、蛇腹部のガスポートやギッターれんがの隙間にモルタル屑やゴミ等が入って詰まる問題がある。これを防止したり、清掃するために余分な作業が必要となることも、工期が長くなる原因であった。
このように、れんがを下から順番に積み上げる従来のコークス炉の建築方法では、工期短縮に限界があった。
特開平4−213388号公報 特開2001−19968号公報
本発明が解決しようとする課題は、コークス炉を建設する際に、その工期を短縮することができるコークス炉の建設方法を提供することにある。
本発明によれば、コークス炉の建設方法において、コークス炉基礎上に、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがを除いて、少なくとも炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部を、耐火物ブロックを使用して施工した後、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工作業他の施工作業と並行して行うことを特徴とするコークス炉の建設方法が提供される。
本発明において、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部を施工する耐火物ブロックとしては、コークス炉を炉長方向及び/又は高さ方向に分割した形状を有する大型ブロックを使用することが好ましく、さらに炭化室及び燃焼室、並びに炉頂部も同様の大型ブロックを使用して施工することが好ましい。
なお、コークス炉基礎とは、コークス炉用耐火物を施工して行くための土台となる部分であり、コンクリートや一般の建築用れんがやブロックなどからなる土台部分である。
本発明によれば、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工作業を他の施工作業と同時並行で行うことができるので工期を短縮することができる。
また、大型ブロックを使用すれば、施工により建設現場で発生する目地部が大幅に減り、目地部の清掃作業も大幅に減るため、工期をさらに短縮することができ、しかもガスリークも減少させることができる。
炉床、ソールフリュー部及び蓄熱室(一部)の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。 蓄熱室(残部)の施工に使用する大型ブロックの一例を示す斜視図である。 蛇腹部の施工に使用する大型ブロックの一例を示す斜視図である。 炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックの一例を示す斜視図である。 炉頂部の施工に使用する大型ブロックの斜視図の一例を示すである。 蛇腹部の施工に使用する大型ブロックの他の例を示す斜視図である。 炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックの他の例を示す斜視図である。 室炉式コークス炉の一部分の断面斜視概念図である。
本発明では、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部の施工が完了した後に、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがを施工する。このような施工順とすることで、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工作業を他の施工作業、つまり炭化室及び燃焼室や炉頂部の施工作業、さらには上昇管、装入台車レール、バックスティ、及び窯口金物の取り付け作業などと並行して行うことができるため、工期を大きく短縮することができる。
また、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工時は、蓄熱室の炉長方向に作業者が入って行って仕切り壁とギッターれんがとを施工して行くが、このとき例えば炭化室及び燃焼室の施工を並行して行っても、蛇腹部があるため、上から蓄熱室内へ物が落下することがなく、作業者は蓄熱室内で安全に作業を行うことができる。
なお、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工は、蛇腹部までの施工後、炭化室及び燃焼室の施工が終わった後、あるいは炭化室及び燃焼室並びに炉頂部の施工が終わった後に行うこともできる。いずれの場合でも、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工と並行して、上昇管、装入台車レール、バックスティ、及び窯口金物の取り付け作業を行うことができるため、工期を短縮することができる。
本発明において、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部、さらには炭化室及び蓄熱室、並びに炉頂部は、大型ブロックで施工することが好ましい。
本発明において「大型ブロック」とは、コークス炉を炉長方向及び/又は高さ方向に分割した形状を有する耐火物ブロックであり、具体例としては、プレライニングブロック、プレキャストブロック、又はこれらの一体化物が挙げられる。「プレライニングブロック」とは、コークス炉とは別の場所で複数のれんがをモルタルなどを介して接合したれんがの集合体(耐火物ブロック)である。「プレキャストブロック」とは、不定形耐火物を型枠に充填して成形し、脱枠後、乾燥された耐火物ブロックである。
分割の単位は、大きい程、施工時の作業者の足場を少なくすることができ、しかも工期短縮に効果があるが、製造設備、施工作業環境などに応じて適切な大きさに分割することができる。
例えば、炉長方向においては、フリュー単位で1個又は2個以上に分割することができる。このようにフリュー単位とすると、大型ブロックは炉頂方向にほぼ同じ形状となるため、ブロックの製造管理が容易になる。
また、高さ方向においては、例えば、炉床、炉床とソールフリュー部、炉床とソールフリュー部と蓄熱室の一部、蓄熱室、蛇腹部、炭化室及び燃焼室、並びに炉頂部をそれぞれ1個又は2個以上に分割することができる。この場合、大型ブロックの形状が類似した形状になるため、ブロックの製造管理が容易になる。
大型ブロックをコークス炉内で施工する際にはモルタルを介して他のブロックと接合する。モルタルとしては、コークス炉あるいは他の溶融金属容器などでれんがの施工時に使用される公知のモルタルを使用することができる。このとき、大型ブロックどうしの接合面に凹凸を設けておけば、大型ブロックどうしの接合が容易かつ強固になる。
大型ブロックとしては、前記のように、プレライニングブロック、プレキャストブロック、あるいはプレライニングブロックとプレキャストブロックを一体化させた一体化物を使用することができる。複数のれんがで事前に集合体を製造する場合には、コークス炉あるいは他の溶融金属容器などでれんがの施工時に使用される公知のモルタルを使用することができる。さらに接着強度の高いモルタルを使用することで、搬送中の目地部の開き等を防止することができ、例えば珪酸ボンドのモルタル等を使用することができる。
このような大型ブロックを使用して、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室、及び蛇腹部を施工することで、これらを施工するときに作業用の足場を少なくすることができる。この足場の設置と撤去には多大な時間を要するところ、大型ブロックを使用すると足場を少なくすることができるので、工期を短縮することができる。また、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室、及び蛇腹部に加え、炭化室及び燃焼室、並びに炉頂部の施工にも大型ブロックを使用すると、工期をさらに短縮することができる。
さらに、大型ブロックを使用することで、従来のれんがを1個ずつ積み上げて施工する場合と比較して、コークス炉施工時のモルタル目地が大幅に減少するため、従来の目地部からはみ出したモルタルを除去する作業を減らすことができる。しかも、これらの残分によるガスポートやギッターれんがの孔の詰まりも大幅に減少させることができる。これにより、従来行っていたモルタル屑等の清掃の作業時間を大幅に短縮することができ、工期短縮につながる。また、事前に十分な管理のもとでれんがどうしの接合ができるため、目地厚みの管理精度を高めることができ、目地部からのガスリークの可能性が小さくなり、安全性が高まる。
ここで、コークス炉においてコークスの押し出し作業時には、プッシャーサイド側及びコークサイド側の端窯部分は、窯の中央部分と比べ、熱スポーリングによる損傷を受けやすい。したがって、炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックとしては、プッシャーサイド側及びコークサイド側の端窯部分をプレキャストブロックとし、窯の中央部分をプレライニングブロックとして一体化した一体化物を使用することが好ましい。これにより、目地部が起因となる剥離、亀裂の最小化を図ることができ、長寿命化と窯口補修頻度の低減を図ることができる。
大型ブロックを使用して施工する際や、大型ブロックを搬送する場合には、この大型ブロックを吊り上げることになるが、プレライニングブロック、あるいは複数のプレキャストブロックからなる場合には、目地部に亀裂が生じたり、目地部から耐火物が離れて一部崩壊する危険性も考えられる。そこで、吊り上げた際に特に目地部の開きを防止する目的で、大型ブロックの側面をシュリンクフィルム及び/又はバンドで拘束することができる。シュリンクフィルム及びバンドは、ブロックの側面を拘束するので、目地部の開きを防止し、れんがの崩壊を防止することができる。
シュリンクフィルムは大型ブロックを吊り上げたときなどの目地部の補強が主目的であるため、このときに最も応力が掛かる目地部を含む面を覆うことでより効果があるが、全側面を覆ってもよいし、あるいは大型ブロックの全表面を覆うこともできる。バンドも同様に、大型ブロックの最も応力が掛かる目地部を含む面に設けることでより効果があるが、これに加えて高さ方向に数箇所にバンドを設けることもできる。またブロックの側面以外の底面から上面に掛けてバンドを設けてもよい。
シュリンクフィルムは、一般に包装に使用されるもので、熱によって収縮する合成樹脂性のフィルムを使用することができる。バンドは金属バンドでも、プラスチック製のバンドでもよい。このバンドも一般的な包装用のバンドを使用することができる。また、バンドをした後で、その上からシュリンクフィルムで被覆してもよい。バンドやシュリンクフィルムは施工直後に取り除いてもよいが、合成樹脂製のバンドやシュリンクフィルムは付けたままでも昇温時の熱によって消失するため問題はない。
また、このシュリンクフィルムの代わりに、大型ブロックの表面において目地部を含むように有機系のコーティング層を形成することもできる。モルタル目地を有する大型ブロックにおいては、大型ブロックを移送する場合、モルタル目地に引張応力が掛かるためこのモルタル目地に亀裂が生じやすい。したがって、このモルタル目地を含むように有機系のコーティング層を形成することで、大型ブロックを移送する際のモルタル目地の亀裂や耐火物の脱落などを効果的に抑制できる。また、有機系のコーティング層は加熱により分解するので、使用時には大型ブロックの性能に悪影響を与えることはない。
有機系のコーティング層は、目地部に発生する応力に応じて任意の部位の目地部を含む面に形成することができる。すなわち、一部の面にコーティング層を形成しても良いし、全面に形成しても良く、目地部に発生する応力に応じて任意の部位の目地部を含む面に形成することができる。
また、有機系のコーティング層は、大型ブロックの表面において施工時のモルタルとの接触面を除く面に形成することが好ましい。大型ブロックは築炉時にモルタルを介して他の耐火物(大型ブロック)と接合される場合が多い。モルタルは大型ブロックの気孔に侵入することで強固な結合組織を形成するが、モルタルと大型ブロックとの間にコーティング層が存在すると、この強固な結合組織が形成されないため構造体としての強度が不十分になる場合もある。さらに、コークス炉ではガスリークが発生するため問題となる場合もある。したがって、モルタルと大型ブロックとの接着力を高めたい場合には、大型ブロックの表面において施工時のモルタルとの接触面には、コーティング層を形成しないか少ない面積とすることが好ましい。
本発明においてコーティング層は、ポリウレア樹脂又はポリウレタン−ウレア複合樹脂で形成することが好ましい。ポリウレア樹脂又はポリウレタン−ウレア複合樹脂は、他のコーティング用樹脂と比較して引張強度が非常に高い特徴がある。このため、他のコーティング用樹脂と比較してコーティング厚みが薄くてもあるいはコーティング面積が小さくても大型ブロックを移送するときに目地部に生じる引張応力に十分対応できる。また、コーティング厚みを薄くしたりあるいはコーティング面積を小さくできるため、樹脂の分解ガスの発生を抑制することができる。さらに、ポリウレア樹脂又はポリウレタン−ウレア複合樹脂はスプレーで施工することができ、しかも直ぐに硬化し強度が発現することから、大型ブロックの目地部を素早くコーティングすることができ、作業能率に優れている。
本発明において好適に使用可能なポリウレア樹脂又はポリウレタン−ウレア複合樹脂は、構造体の表面にコーティングするためなどに一般に市販されているもの使用することができる。また使用条件によって、目地部に高い強度が要求される場合には、引張強度が15MPa以上のものを使用することができる。このような引張強度の条件を満足するポリウレア樹脂又はポリウレタン−ウレア複合樹脂も、コーティング材として一般に市販されているものを使用することができ、例えばポリウレア樹脂として株式会社ジャパンホームランドセキュリティのLINE−Xを使用することができる。
なお、本発明では、工期を短縮するために、全て大型ブロックを使用して施工することが最も好ましいが、工期に大きな影響を与えない範囲であれば大型ブロックではなく単体れんがを併用使用することもできる。また、本発明では、単体れんがを単独使用することもできる。この場合でも、本発明の施工順とすることで、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工作業を他の施工作業と並行して行うことができるため、従来方法に比べると工期を短縮することができる。
珪酸ソーダを結合剤とした珪石材質のモルタルを使用して珪石れんがを組んで、図1〜図5に示すプレライニングブロックを製作した。
図1は、炉床、ソールフリュー部及び蓄熱室(一部)の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。この大型ブロックは、炉床、ソールフリュー部及び蓄熱室を炉長方向に1フリュー単位で30個に分割した形状を有し、その大きさは縦520mm、横1350mm、高さ1521mmである。
図2は、蓄熱室(残部)の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。この大型ブロックは、蓄熱室を高さ方向に3個、炉長方向に2フリュー単位で15個に分割した形状を有し、その大きさは縦1050mm、横400mm、高さ1083mmである。また、この大型ブロックの上面(接合面)には、他の大型ブロック(プレライニングブロック)と嵌合するための凹凸が設けられている。なお、図2には示していないが、搬送前に側面を
ポリプロピレン製のシュリンクフィルムで被覆して拘束し、コークス炉内へ施工後もそのままにしておいた。
図3は、蛇腹部の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。この大型ブロックは、蛇腹部を炉長方向に1フリュー単位で30個に分割した形状を有し、その大きさは縦5200mm、横1350mm、高さ1480mmである。
図4は、炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。この大型ブロックは、炭化室及び燃焼室を高さ方向にのみ15個に分割した形状を有し、その大きさは縦15,700mm、横953mm、高さ375mmである。なお、図4では端部から20フリューまでを示している。また、図4には示していないが、搬送前に側面全体にポリウレア樹脂(株式会社ジャパンホームランドセキュリティのLINE−X)のコーティング層を1mm厚みで形成した。
図5は、炉頂部の施工に使用する大型ブロックの斜視図である。この大型ブロックは、炉頂部を高さ方向に6個、炉長方向に15個に分割した形状を有し、その大きさは縦1050mm、横1350mm、高さ360mmである。なお、図5には示していないが、搬送前に側面に幅約15mmのポリプロピレン製のバンドで締め付けて拘束し、コークス炉内へ施工直後にバンドを引抜いた。
前記の大型ブロックを、クレーンで吊り上げて搬入することで、炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部を施工した後、蓄熱室内の仕切り壁及びギッターれんがの施工をしながら同時に炭化室及び燃焼室、並びに炉頂部を大型ブロックで施工し、続いて、上昇管、装入台車レール、バックスティ、及び窯口金物の取り付け作業を行った。なお、仕切り壁及びギッターれんがは、大型ブロックではなく単体のれんがを使用した。
以上のコークス炉の建設方法で42門のコークス炉を建設したところ、従来187日要していた工期が、100日に短縮される結果となった。
図6は、蛇腹部の施工に使用する大型ブロックの他の例を示す斜視図である。同図に示す大型ブロックはプレキャストブロックである。蛇腹部のような複雑な形状部分はプレキャストブロックを使用することで作業能率を高めることができる。
図7は、炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックの他の例を示す斜視図である。同図に示す大型ブロックは、プッシャーサイド側及びコークサイド側の端窯部分をプレキャストブロックとし、窯の中央部分をプレライニングブロックとして一体化した一体物である。プレキャストブロックの方がれんが構造に比較して目地部が少ないために、目地部が起因となる剥離、亀裂の最小化が図られ、長寿命化と窯口補修頻度の低減が図られる。
1 炉床
2 ソールフリュー部
3 蓄熱室
4 蛇腹部
5 炭化室及び燃焼室
6 炉頂部

Claims (7)

  1. コークス炉の建設方法において、コークス炉基礎上に、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがを除いて、少なくとも炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部を、耐火物ブロックを使用して施工した後、蓄熱室内の仕切り壁とギッターれんがの施工作業他の施工作業と並行して行うことを特徴とするコークス炉の建設方法。
  2. 炉床、ソールフリュー部、蓄熱室及び蛇腹部を施工する耐火物ブロックとして、コークス炉を炉長方向及び/又は高さ方向に分割した形状を有する大型ブロックを使用し、さらに炭化室及び燃焼室、並びに炉頂部もコークス炉を炉長方向及び/又は高さ方向に分割した形状を有する大型ブロックを使用して施工する、請求項1に記載のコークス炉の建設方法。
  3. 前記大型ブロックは、プレライニングブロック、プレキャストブロック、又はこれらの一体化物である、請求項2に記載のコークス炉の建設方法。
  4. 前記炭化室及び燃焼室の施工に使用する大型ブロックとして、プッシャーサイド側及びコークサイド側の端窯部分をプレキャストブロックとし、窯の中央部分をプレライニングブロックとして一体化した一体化物を使用する、請求項2又は請求項3に記載のコークス炉の建設方法。
  5. 大型ブロックどうしの接合面に凹凸を設ける、請求項2から請求項4のいずれかに記載のコークス炉の建設方法。
  6. 大型ブロックは、その側面がシュリンクフィルム及び/又はバンドで拘束されている、請求項2から請求項5のいずれかに記載のコークス炉の建設方法。
  7. 大型ブロックは、その表面において目地部を含むように有機系のコーティング層が形成されている、請求項2から請求項5のいずれかに記載のコークス炉の建設方法。
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