JP3397723B2 - コークス炉の補修方法 - Google Patents

コークス炉の補修方法

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JP3397723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉の補修
方法に関し、コークス炉の形式を問わず、コークス炉の
燃焼室の損傷した壁体を高能率で補修するコークス炉の
壁体のレンガ積み替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式のコークス炉は、石炭を乾留する
炭化室、燃料ガスを燃焼させる燃焼室、燃焼排ガスの余
熱を利用し燃料ガス及び燃焼空気を予熱する蓄熱室から
構成されている。そして、炭化室と燃焼室は平面視で横
方向に交互に配置され全体として横長の炉団を形成して
いる。炭化室内へ装入された石炭は燃焼室内で発生する
熱をレンガ壁面を介して受けて乾留されコークス化す
る。コークスが生成すると、炭化室の両側面に設置され
ている炉蓋が解放され、押出機は生成したコークスを両
側面の一方の開口から他方の開口に押し出し排出する。
【0003】20年〜30年を越えるコークス炉の稼動
期間にわたり、コークス炉の乾留、排出が繰り返される
ため、コークス炉の炭化室壁を形成している壁体耐火物
は損耗する。また前記コークス排出の都度、炭化室の2
つの側面の炉蓋を開放するので、特に炉蓋近傍の炭化室
壁体は昇温、降温の温度履歴が激しく損傷を受けやす
い。このため、コークス炉の炭化室壁体の耐火物を積み
替える補修が行われている。
【0004】炭化室壁体は隣接する炭化室間の隔壁であ
って、その内部に燃焼室を形成している。従来、炭化室
壁体の補修は、次のように行われていた。まず、隣接す
る2つの炭化室を空にする。その中に断熱壁を設置し、
断熱壁で囲まれた作業空間の温度を作業可能な温度まで
降温させる。ついで2つの隣接する炭化室の隔壁である
壁体を解体し、その解体跡に、レンガを1枚ずつ手積み
して、壁体を復元する。
【0005】このレンガを一枚ずつ積んでいく方法で
は、更新すべきレンガの解体後にこの空間部の寸法を測
定し、燃焼室壁レンガの非補修部の三次元的な位置と、
使用するレンガの膨張を考慮して昇温完了後の寸法を計
算した上で、補修部のレンガ積みの目地の厚さやレンガ
同士の嵌合部の位置調整を行う。そのために、燃焼室壁
レンガの非補修部と補修部との間をなめらかな連続した
壁面として形成することができ、コークス炉稼動後のコ
ークス押し出し作業においてコークスと壁面の摩擦抵抗
を小さくすることができる。
【0006】以上のような補修方法では、狭い炉内でレ
ンガを1枚ずつ組み上げるため、作業に長時間を必要と
し、設備停止時間が長くなって大きな減産を招く。また
補修する部分の炉内温度を降温させたとはいえ炉温は完
全に外気温度まで下げることはできない。従って、長時
間の築炉作業は作業員にとって負荷の大きい作業とな
る。
【0007】この課題を解決するために、特開平4−2
13388号公報には、一体的に成形した大型のモジュ
ールレンガを用いてコークス炉の加熱壁の積み替え部分
を補修する技術が開示されている。このモジュールレン
ガはコークス炉の燃焼室を形成する煙道と炭化室壁面と
を一体的に成形したもので、事前に製造されるものであ
る。この技術では、従来の単体レンガより大きい寸法の
モジュールレンガをレンガ単体として用いるので、コー
クス炉内での補修作業時間を短縮することができ、作業
負荷を低減することができる。また、修理時間の短縮が
可能となる。従って、コークス減産量を低減することが
でき、また同時に作業時間を短縮することができる。こ
のようなモジュールレンガは、同公報に例示されている
ようなコッパース型のコークス炉に適用するものは比較
的簡単に製造することができる。コッパース型のコーク
ス炉では燃焼室に形成される煙道は燃焼室の下端からま
っすぐ上端まで延び、上端でUターンして下端まで戻る
形態であり、こうした煙道が多数並列して燃焼室を形成
している。つまり、モジュールレンガは大型のレンガに
縦方向の孔をいくつか有する単純な形状である。従っ
て、その成形は困難なものではない。
【0008】しかし、燃焼室レンガの構造が複雑な形状
を有するコークス炉、例えばカールスチル型のコークス
炉では、モジュールレンガそのものを形成することが著
しく困難である。カールスチル型のコークス炉では燃焼
室は燃焼室の下端から上端へ延びるガス道、空気道およ
び煙道の3種類の道を有しており、その上下方向の内部
の数カ所でガス道、空気道から煙道へ向かう斜めの開口
が設けられている。このためカールスチル型の燃焼室を
モジュールレンガで形成しようとすると、縦方向の孔の
他に内部の壁に斜め方向の開口を設けたモジュールレン
ガを形成しなければならない。従って、大型のモジュー
ルレンガを製造するには中子形状が複雑となるだけでな
く、焼成時に寸法精度が低下するという問題がある。
【0009】モジュールレンガは耐火物原料を型に入れ
て成形、焼成するものである。従って、モジュールレン
ガは図面寸法などに応じた一定の形状のものを予め多数
製造しておき、コークス炉の補修時に使用することにな
る。コークス炉のレンガ壁面は一般的に多年の使用によ
って変形しており、特に鉛直面が傾きを生じている場合
がある。そのため、図面寸法によって予め製作されたモ
ジュールレンガを積み上げていったとき、目地の数が少
ないために従来の単体レンガを一枚ずつ積んでいく場合
と比べて、一箇所の目地で調整しなければならない調整
量が大きくなり、目地部分が不連続な段差となり、全体
としてなめらかな壁面を構成することができない。すな
わち、コークス炉稼動後のコークスと壁面の摩擦抵抗が
大きくなってしまい、ひいては再補修までの期間が早く
なってしまうことになる。これを避けるためには、レン
ガ積み後に壁面の不連続な段差部分をカッターやサンダ
ーを用いて加工してなめらかにする必要があるが、この
作業は高温環境でのレンガ積み作業の長期化に繋がり、
モジュールレンガを採用した効果を削減してしまうもの
である。
【0010】次に従来のコークス炉壁体の築造における
水平目地について説明する。従来のコークス炉の築造で
は、手積みする1枚のレンガは、通常、高さ130m
m、重量10kg以下であり、大きくても高さ250m
m、重量25kg以下であった。このようなレンガで
は、水平目地の敷きトロ(目地モルタル)にかかる垂直
荷重は高々25〜60kg/cm2程度と少なかった。
また、付けトロ後、レンガを積むまでの時間が短いか
ら、稠度(モルタルの粘稠度:JIS R2506)を
小さめに調整したモルタルを使用しても、目地厚さ3〜
5mmの規定通りに厳密に施工することができた。しか
し高さの高い、重量の大きいレンガを施工するときは、
敷きトロにかかる垂直荷重が大きくなり、敷きトロは強
度発現以前に圧下され収縮するおそれがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複雑
な構造を有する形式のコークス炉を補修する場合であっ
ても、高温環境での作業時間をモジュールレンガ使用の
場合と同様あるいはそれ以上に短縮し、レンガ積み換え
の作業負荷を低減することができる方法を提供する。
【0012】また別の目的は、多年使用されて様々に変
形を生じたコークス炉壁体の補修にに対しても、高能率
でかつ適正な補修が可能であるコークス炉の補修方法を
提供することである。
【0013】さらに本発明の他の目的は、高さの高い、
重量の大きいレンガを施工するときに、水平目地の敷き
トロが圧下され収縮するのを防止し、正確に施工するこ
とができる方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためになされたもので、その技術手段は、コー
クス炉の補修方法において、補修すべき壁体を複数の積
層部分に分け、各積層部分と一致する形状に複数のレン
ガを組み合わせた耐火物集合体を炉外で形成し、コーク
ス炉の壁体補修部を解体除去した後、前記耐火物集合体
で壁体を築造することを特徴とするコークス炉の補修方
法である。
【0015】本発明において、耐火物集合体とは複数の
レンガを組み合わせて大型に形成した耐火物の結合体を
いう。複数のレンガは、取扱いが容易な大きさであれば
従来のものよりも大きい形状としてもよい。この耐火物
集合体は補修対象の当該壁体の解体部分及び残置部分の
寸法・形状にマッチした形状の耐火物集合体とする。こ
の耐火物集合体は取扱いが容易な耐火物単位体(レン
ガ)を用いて作業環境のよい炉外で組み立てるので、容
易に正確に製作することができる。この耐火物集合体を
炉内へ運搬して壁体を築造するので、耐火物の施工個数
が減少し、従って、炉内での築炉回数が減少し、炉内で
の作業時間が短縮される。このため、作業員の作業環境
は大幅に改善される。また、壁体の解体部分及び残置部
分の寸法・形状が耐火物集合体の形状に反映されている
ので、押し出し機によるコークス押出時の炉壁の摩擦抵
抗の増大も抑止することができる。
【0016】また、本発明は、コークス炉の補修方法に
おいて、補修すべき壁体を複数の積層部分に分け、各積
層部分の主体部と一致する形状に複数のレンガを組み合
わせた耐火物集合体を炉外で形成し、コークス炉の壁体
補修部を解体除去した後、前記耐火物集合体及び単体の
レンガを組み合わせて壁体を築造することを特徴とする
コークス炉の補修方法を提供する。この方法では耐火物
集合体によるメリットを確保しつつさらに微細な壁面の
調整をすることができ、一層好適な補修を行うことがで
きる。
【0017】また、上記コークス炉の補修方法におい
て、前記耐火物集合体の積層目地にスペーサを配置し、
上段の耐火物集合体を該スペーサ上に載置して目地を施
工すると好適である。これは耐火物集合体が大型となっ
たため目地施工が困難になるのを改善するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
例を説明する。図8に本発明を適用した上部水平焔道を
有するコークス炉100の一部分の断面斜視図を模式的
に示した。コークス炉100では石炭を乾留する炭化室
102と燃料ガス125を燃焼させる燃焼室104とが
交互に配置されている。燃料ガス配管120から供給さ
れる燃料と取り入れられる空気122とは燃焼室104
内に導かれここで燃焼する。燃焼室104は鉛直通路内
に多数の燃料ガスと空気の吹き出し口を備えている。燃
焼ガスは壁を加熱しながら燃焼室104内を上昇し、上
部水平焔道126を経て隣接燃焼室を下降する。燃焼室
104の壁体は炭化室102の壁体となっており、燃焼
熱はこの壁体を通して石炭乾留に寄与する。排ガス12
8は蓄熱室106、小焔道130、大焔道132を経て
煙突136から排出される。燃料ガス配管120はコー
クス炉100の両側に配置されており、一定時間ごとに
切り替え使用し燃焼ガスの流れは正逆転する。蓄熱室1
06は排ガス128の廃熱を回収し、次の燃焼空気12
2及び燃料ガス125の加熱に用いる。コークス炉10
0の天井には、石炭装入口110,燃焼室のぞき孔11
2が設けられている。
【0019】生成したコークスを押し出すとき、炭化室
102の押出口(窯口)近傍は冷却と摩擦を受けて過酷
な使用条件に曝されるので、この部分の炭化室102の
壁体は他の部分よりも損傷が激しい。従って長年月の使
用後この部分の壁体を補修する必要がある。炭化室10
2の壁体は、燃焼室104を内蔵しており、本発明は、
複雑な構造の燃焼室104を備えたコークス炉に特に好
適に適用される。
【0020】炉高6メートルで上部水平焔道を有する多
段燃焼式コークス炉で窯口4フリューの熱間積替を実施
した。窯口4フリューとは、窯口側の燃焼室の鉛直ガス
道4本までの部分である。 燃焼室のレンガは炭化室炉
底レベルから上部水平焔道上部レベルまで38段のレン
ガを積んで形成されていた。このうち燃焼室の鉛直通路
の部分は小型レンガ34を積んでいた。本実施例におい
てはこれらの従来の小型レンガの2段分の高さを有する
大型レンガを用いて、この大型レンガを2段〜3段積ん
で耐火物集合体を形成した。従って既設のレンガの4〜
6段分のレンガを一度に炉内で施工できた。さらに、手
積み部分も大型レンガを使用することで、全体の補修工
程を短縮した。
【0021】図2は、この実施例の熱間積替を行った後
のコークス炉の窯口より見た燃焼室壁全体を示す断面図
である。燃焼室の第1、3、5、7、9、11、13、
15、17、19、21段レンガ30、32、34、3
6、38、40、42、44、46、48、50が1つ
置きに積重されている。また、複数の燃料ガス/空気ポ
ート54が開口している。上部には水平焔道52が設け
られている。天井58には燃焼室のぞき孔56が貫通し
て設けられている。
【0022】図1は、この補修工事に用いられた耐火物
集合体10の例を示す斜視図である。耐火物集合体10
はビンダーレンガ16、ロイファーレンガ14、フロン
トレンガ18などの複数の耐火物単位体を組み合わせて
構成されている。ビンダーレンガ16には燃料ガス/空
気道12が設けられ、燃焼ノズルを形成する噴出ポート
20がフリュー22に開口している。
【0023】補修工事工程は次の通りである。
【0024】(a)まず初めに、解体部分の寸法及び残
置する燃焼室壁の三次元的な特徴である捻じれ・倒れ等
を計測する。この補修すべき壁体を複数の積層部に分
け、各積層部と一致する耐火物集合体の形状・寸法を決
定した。各耐火物集合体の大きさは、高さ方向で水平焔
道のレベルまで21段の耐火物で構成される燃焼室のう
ち、最下段より2段目から14段目までを1個の耐火物
集合体が大型レンガの1乃至3段の高さになるようにし
た。なお、耐火物集合体の大きさは、炉外の製作場所か
ら積替を行う炉前までの運搬能力及び炉前から炉内に耐
火物集合体を持ち込む際の水平移動・垂直移動をする装
置の能力に制約される。また、耐火物集合体を用いるこ
とができる高さ方向の範囲は、炉内にて垂直移動する装
置の大きさと作動範囲によって決まる。
【0025】(b)次に、耐火物集合体を炉外で製作し
た。耐火物集合体は、図1に示すように、多数の耐火物
単体を組み合わせて、大型レンガの高さ方向2段分を1
段分に大型化したものあるいは図示しないが大型レンガ
3段分を1段分に大型化したものとした。耐火物集合体
は図2に示すように、2〜3段目、4〜5段目、6〜8
段目、9〜11段目、12〜14段目が夫々下より第
1、第2、第3、第4、第5の耐火物集合体を形成して
いる。
【0026】(c)上記第1〜第5の耐火物集合体を炉
内に取り込み築炉した。
【0027】(d)第1〜第5の耐火物集合体の築炉が
完了した後、15〜21段目のレンガを手積みした。
【0028】次に本発明の炉壁の解体について図3〜図
6により説明する。図3は1実施例を示すカールスチル
式コークス炉の窯口レンガの水平断面図、図4は図3の
窯口レンガの側面図、図5、図6は解体時の窯口レンガ
の状況を説明する側面図である。
【0029】図3に示すように、燃焼室60と炭化室6
2とは交互に隣接して配置されており、燃焼室60の壁
は炭化室62の壁を形成している。レンガ積替範囲は図
3に示す窯口64から新旧レンガ接合部68まで、すな
わち4個のフリュー66を含む部分とした。積替範囲の
解体では、図3、図4に示すように、初めに新旧レンガ
接合部68となる目地の1つ手前の目地70にカッター
で切り込みを入れた。次に窯口64から切り込みを入れ
た目地70のところまでのレンガ76をエアーピックで
解体した。この時に発生した振動や衝撃は切り込み位置
(目地70の位置)で緩和されたため、この段階では、
図5に示すように、カッターで切り込みを入れた目地7
0のところ又は切り込み位置の近傍でレンガが解体さ
れ、非積替部レンガ72には割れが発生しなかった。
【0030】続いて、残った新旧レンガ接合部68まで
の炉壁レンガ74をカッター・ハンマー・チズルを用い
て丁寧に解体した。このとき燃焼室の内側にも手を入れ
ることができるので、十分に丁寧な解体が可能となる。
このようにして、図6に示すような健全な新旧レンガ接
合部68を確保することができる。
【0031】なお、上記はカールスチル式コークス炉の
積替についての実施例であるが、他の型式のコークス炉
においても、容易に適用可能である。
【0032】次に、本発明の耐火物集合体の間の水平目
地の施工について説明する。図7は耐火物集合体間の目
地施工の説明図で、上段の耐火物集合体を上に載せる下
側の耐火物集合体10aを示している。上段の耐火物集
合体を炉内へ運搬し、位置合わせした後、据付面80上
に稠度を大きめに調整したモルタルを塗布し、据付面8
0上の外周部に、スペーサ82を配置した。スペーサ8
2は加工木材で製作したものを用いた。スペーサ82
は、吸水によって膨潤したり強度低下することがなく、
レンガの圧力に充分耐え得る材料であればよく、例えば
防水処理を施した木材、金属又は築造中の構造物と同一
材質のレンガ等を用いることができる。所定目地厚と同
じ厚さに加工したスペーサ82を必要個数並べた後、予
め位置合せした位置に正確に微調整しながら据え付け
た。スペーサ82を用いることにより、上段の耐火物集
合体を据え付けた時の圧下によるモルタル収縮や、築造
作業中のモルタル硬化を防止することができる。従っ
て、所定の目地厚みとモルタル接着強度を確保すること
ができる。さらに、レンガ積みの連続築造が可能とな
る。スペーサ82は、上段の耐火物集合体を据付けた
後、約1時間経過してから抜き取り、目地押しした。ス
ペーサの抜き取りはモルタルが負荷荷重に耐え得るだけ
の強度を発現した生乾きの時期に行えばよい。なお、ス
ペーサとして築造中のレンガと同一材質のレンガを用
い、スペーサの周囲全部に充分にモルタルが行き渡って
いる場合には、スペーサをそのまま残置することとして
もよい。
【0033】このような耐火物集合体積み上げ作業を数
回繰り返し、コークス炉燃焼室列を築造した。完成した
後のレンガ積み構造物の寸法精度は、設計通りに維持さ
れ、満足すべき出来栄えであった。この炉室は完成後実
用に供され、所期の機能を果たしている。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、製作上も作業員の取扱
い上も容易な耐火物単位体を用いて、解体部分及び残置
部分の寸法・形状に応じた耐火物集合体を、環境のよい
炉外で製作したので、耐火物集合体は容易に正確に製作
でき、炉内での作業時間は短縮された。従って作業員の
作業環境は大幅に改善された。また、解体部分及び残置
部分の寸法・形状が耐火物集合体に反映されているの
で、段違いのない炉壁面が形成され、コークス押出時の
摩擦抵抗の増大も抑止できた。
【0035】また、この耐火物集合体を積むにあたり、
スペーサを必要個数使用するため、重量の大きい耐火物
集合体の据え付けにおいても目地厚みを適正に保持し、
レンガ積み構造物の寸法精度を極めて良好にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の耐火物集合体の斜視図である。
【図2】窯口よりみた熱間積替えを行う燃焼室壁体全体
をあらわす図である。
【図3】実施例を示すカールスチル式コークス炉の窯口
レンガ水平断面図である。
【図4】窯口レンガの側面図である。
【図5】窯口レンガの側面図である。
【図6】窯口レンガの側面図である。
【図7】耐火物集合体間の目地施工の説明図である。
【図8】室炉式コークス炉の一部分の断面斜視概念図で
ある。
【符号の説明】
10 耐火物集合体 12 燃料ガス/空気道 14 ロイファーレンガ 16 ビンダーレンガ 18 フロントレンガ 20 吹き出し口 22 フリュー 30 燃焼室第1段 32 燃焼室第3段 34 燃焼室第5段 36 燃焼室第7段 38 燃焼室第9段 40 燃焼室第11段 42 燃焼室第13段 44 燃焼室第15段 46 燃焼室第17段 48 燃焼室第19段 50 燃焼室第21段 52 水平焔道 54 燃料ガス/空気ポート 56 燃焼室のぞき孔 58 天井 60 燃焼室 62 炭化室 64 窯口 66 フリュー 68 新旧レンガ接合部 70 目地 72 非積替部レンガ 74 炉壁レンガ 76 炉壁レンガ 80 据付面 82 スペーサ 100 コークス炉 102 炭化室 104 燃焼室 106 蓄熱室 110 石炭装入口 112 燃焼室のぞき孔 120 燃料ガス配管 122 空気 124 空気 125 燃料ガス 126 上部水平焔道 128 排ガス 130 小焔道 132 大焔道 136 煙突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 哲郎 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 神出 信也 東京都中央区築地4丁目1番17号 株式 会社オットー内 (72)発明者 大崎 謙 東京都中央区築地4丁目1番17号 株式 会社オットー内 (72)発明者 佐藤 好晴 東京都中央区築地4丁目1番17号 株式 会社オットー内 (56)参考文献 特開 平4−213388(JP,A) 特開 平5−230466(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 29/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉の補修方法において、補修す
    べき壁体を複数の積層部分に分け、各積層部分と一致す
    る形状に複数のレンガを組み合わせた耐火物集合体を炉
    外で形成し、コークス炉の壁体補修部を解体除去した
    後、前記耐火物集合体で壁体を築造することを特徴とす
    るコークス炉の補修方法。
  2. 【請求項2】 コークス炉の補修方法において、補修す
    べき壁体を複数の積層部分に分け、各積層部分の主体部
    と一致する形状に複数のレンガを組み合わせた耐火物集
    合体を炉外で形成し、コークス炉の壁体補修部を解体除
    去した後、前記耐火物集合体及び単体のレンガを組み合
    わせて壁体を築造することを特徴とするコークス炉の補
    修方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のコークス炉の補修
    方法において、前記耐火物集合体の積層目地にスペーサ
    を配置し、上段の耐火物集合体を該スペーサ上に載置し
    て目地を施工することを特徴とするコークス炉の補修方
    法。
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