JP6570989B2 - サスペンションのコントロールアーム - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のサスペンションのコントロールアームに関する。
図10は、自動車のサスペンションにおけるI型のコントロールアーム1の装着状況を例示する説明図である。図10は、コントロールアーム1を車体上部から見下ろした状態で示す。
図10に例示するように、コントロ-ルアーム1は、車体(ボディ)2と車軸(アクスル)3とを連結してアクスル3の前後または左右方向の位置決めを行いながらアクスル3の上下方向の移動を確保するための長尺の部品である。
コントロールアーム1は、連結ブラケット4や連結チューブ(図示しない)を介してボディ2やアクスル3に回動自在に取り付けられる。コントロールアーム1は、アクスル3が上下方向へ変位すると、ボディ2,アクスル3に対して回動するとともに本体がねじり変形することによってタイヤ5の動きを適正かつしなやかにコントロールし、これにより、タイヤ5の接地性の変化を緩やかにして旋回時の操縦安定性を高めたり、あるいは歩道等の段差を乗り越える時の衝撃を緩和したりする重要な部品である。
コントロールアームには、図10に例示するI字型の外形を有するI型アーム(以下「Iアーム」という)1や、A字型の外形を有するA型アームがある。このうち、Iアーム1は、構造が単純であるために製造コストの上昇を抑えられることから、多くの車種、とりわけリンク式サスペンションを有する車種に採用される。Iアーム1の本体には、これまで、丸棒鋼や鋼管が用いられてきたが、丸棒鋼では重量が大きく、鋼管ではコストが嵩む。
上述のように、Iアーム1は、操縦安定性や乗り心地に関して極めて重要な部品であり、所定の引張強度や圧縮強度を確保してアクスル3の前後方向の位置決めを確実に行った上で、アクスル3の上下方向への変位に伴ってねじり応力が負荷されると、曲げ変形を生じることなく柔軟かつ良好にねじれ変形を生じ、アクスル3を上下方向へしなやかに変位させることが要求される。このため、これまでにも、Iアーム1の断面形状を工夫した発明が多数提案されている。
特許文献1には、鋼板によって管状に形成された本体を有し、本体の長手方向中央部は大径であるとともに両端部は小径であるIアームが開示される。このIアームは、引張荷重,圧縮荷重,ねじり荷重に対して充分な強度を有するとともに、必要十分な座屈強度と上下の曲げ強度を有しており、軽量化およびねじり剛性の低減をともに図ることができる。
特許文献1により開示されたIアームは、鋼板を用いて管状に形成されるために軽量化およびコスト低減を図ることができ、また例えば鍛造品からなる中実の本体を有するI型アームよりもねじり剛性が低いという優れた特性を有するものの、さらなる操縦安定性や乗り心地の向上が近年強く求められることから、ねじり剛性をさらに低下することが求められる。
特許文献2には、一対の断面W字型の構成部材が互いに離間して逆向きに向き合って配置された横断面形状を有し、かつ長手方向の両端部において一対の構成部材が互いに連結された本体を有するIアームが開示され、さらに、特許文献3には、一対の断面溝型の構成部材が互いに離間して逆向きに向き合って配置された横断面形状を有し、かつ各構成部材のせん断中心と構成部材の回転軸を接近させたIアームが開示される。
特開2010−76473号公報 特表2004−533355号公報 特許第4692578号明細書
特許文献2,3により開示されたIアームは、いずれも、互いに離間して対向配置される一対の構成部材を有する点で共通しており、これにより、本体のねじり剛性を低下することができる。しかし、これらの本体は、単一の構成部材からなる本体に比べると、座屈強度が低いことは否めない。
このため、特許文献2には、横方向からの力により相互に接触させ、座屈強度を向上させることが開示されるが、軸心ずれ等により本体の対称性が崩れると、本体の座屈強度が低下するおそれがある。また、特許文献2により開示されたIアームは特許文献3において先行技術として説明されている。この中で、特許文献2により開示されたIアームは、一対の断面W字型の構成部材が互いに向き合うように離間して対向配置され、かつ各構成部材のせん断中心が他方の構成部材とは反対の側に位置し、構成部材の中心線との間隔が大きくなるため、構成部材に曲げ変形が生じ易く良好なねじれ変形が得られ難いとされている。Iアームに曲げ変形が生じると、サスペンンションのジオメトリーが変化したり、各構成部材間に過剰の摩擦力が作用したりし、サスペンションアームの円滑な枢動が阻害され、旋回時の操縦安定性や衝撃緩和性が損なわれる可能性が高い。
これに対し、特許文献3により開示されたIアームでは、互いに離間して対向配置された一対の構成部材それぞれのせん断中心が本体の中心線に接近するため、ねじり応力が負荷されてもIアームに曲げ変形が生じ難いと解される。しかし、特許文献3に開示されるように各構成部材を高硬度のゴムブッシュ等により接続する必要があり、Iアームの重量の増加は避けられない。
本発明の目的は、Iアーム、すなわちI型のコントロールアームにおいて、軽量であって高い座屈強度を確保しながら曲げ変形を生じずに良好なねじり変形を生じることができるI型のコントロールアームを提供することである。
本発明は、以下に列記の通りである。
(1)長尺かつ直線状の本体と、該本体の両端部それぞれにその曲面状の外周面を介して突き合わされて接合される取付け部とを備え、自動車の車体および車軸を連結して配置されることにより該車軸の車体前後または左右方向の位置決めを行いながら前記車軸の上下方向の変位を確保するためのコントロールアームにおいて、
前記本体は、2本の線分が交差して形成される、第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向の双方に対称な略X字状の横断面形状を有するとともに、
該本体の長手方向の中央位置における前記2本の線分の交差角(α)は150°以下である、コントロールアーム。
(2)前記本体の長手方向の中央位置、および最端部位置の断面周長をそれぞれ、a(x=L/2)(mm)、a(x=0,L)(mm)とした時に下記(1)式の関係を満足するとともに、
前記本体の長手方向の中央位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=L/2)(mm)とするとともに、前記本体の長手方向の最端部位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=0,L)(mm)とした時に下記(2)式の関係を満足する、(1)項に記載されたコントロールアーム。
a(x=0,L)≧a(x=L/2) ・・・・・(1)
B(x=0,L)>B(x=L/2) ・・・・・(2)
(3)前記本体の長手方向の中央位置における前記交差角α(°)と、前記本体の長手方向の最端部位置における前記交差角β(°)とは下記(3)式の関係を満足する、(2)項に記載されたコントロールアーム。
cos(β/2)≦{cos(α/2)}/1.2 ・・・・・(3)
ただし、(3)式において、前記交差角αが90°以上の場合にはそのままの値を用い、前記交差角αが90°未満の場合には(180°−α)に換算した値を用いるとともに、交差角βの上限を150°とする。
(4)前記本体と前記取付け部との接合部は、前記略X字状の横断面形状における4箇所の端面から、該端面からの距離が5mm以上離れた位置までの非接合領域を除いた、前記略X字状の横断面形状の中心を含む残余の接合領域に、形成される、(2)項に記載されたコントロールアーム。
(5)前記本体の両端部それぞれに接合される前記取付け部は、円筒型の外形を有し、前記車軸に装着されるリング状の連結チューブもしくは前記車体に装着される連結ブラケットを取付けられる、(1)項から(4)項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
(6)前記本体は、前記略X字状の横断面の一部をなす略V字状の横断面を有する第1の構成部材と、前記略X字状の横断面の残りをなす略V字状の横断面を有する第2の構成部材とを、前記第1の構成部材および前記第2の構成部材それぞれの頂点が向き合う方向に突き合わせることによって構成され、
前記第1の構成部材および前記第2の構成部材は、前記向き合う方向と直交する方向の一方または両方の側方に形成されるフレア溶接部、もしくは、前記向き合う方向に形成される重ね溶接部によって、接合される、(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
(7)前記本体の長手方向への総接合長は、前記本体の略X字状の横断面形状の中心における該本体の長手方向の全長をL(mm)としたときに、少なくとも(1/20)Lである、(6)項に記載されたコントロールアーム。
(8)前記本体は、引張強度が390MPa級以上の鋼板により構成される、(1)項から(7)項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
本発明において、交差角αは、板厚中心の曲げ半径1mm以上好ましくは6mm以下(上限値はV字状が形成される範囲であればよく特に定める必要はない)で成形された断面略V字状の2枚のプレス成形品それぞれの頂点を突き合わせて接合して得られる略X字状の断面形状を有するコントロールアームを製造した場合に、プレス成形品のV字の角度であり、交差角0°は本発明の範囲であるとともに、交差角180°は本発明の範囲外である。なお、交差角0°の場合は、半径4mmがあるために、2枚のプレス成形品それぞれの断面形状はU字状となり、2枚のプレス成形品を接合することにより略X字状の断面形状となるため、優れた性能を有する。
本発明によれば、単一の構成部材からなるために軽量でかつ高い座屈強度を有し、せん断中心と本体の中心線とが一致していることから高い座屈強度をも有し、曲げ変形を生じずに良好なねじり変形を生じることができるI型のコントロールアームが提供される。このため、本発明に係るコントロールアームを用いることにより、良好な操縦安定性や乗り心地を得られる。
図1(a)は、本発明に係るコントロールアームを示す説明図であり、図1(b)は、取付け部を示す説明図であり、図1(c)は、本体の長手方向の中央位置の横断面図であり、図1(d)は、長手方向の断面形状が一定の本体を有する本発明に係るコントロールアームを示す説明図である。 図2は、交差角とねじり剛性との関係を示すグラフである。 図3は、交差角と座屈限界との関係を示すグラフである。 図4は、両端部において平板を完全に重ね合わせた形状の本体を示す説明図である。 図5(a)は、第1の構成部材と第2の構成部材とをそれぞれの頂点で突き合わせ、X字中心点を通る、第1の構成部材および第2の構成部材の突き合わせ方向と直交する方向の片側もしくは両側よりフレア溶接を行う状況を示す説明図であり、図5(b)は、第1の構成部材と第2の構成部材とをそれぞれの頂点で突き合わせ、X字中心点を通る、第1の構成部材および第2の構成部材の突き合わせ方向から重ね溶接を行う状況を示す説明図である。 図6(a)〜図6(c)は、それぞれ、比較例1の供試材の閉断面、比較例2の供試材の開断面、本発明例1の供試材の略X字状断面を示す説明図である。 図7は、実施例1のねじり剛性の評価結果を示すグラフである。 図8は、実施例1の座屈強度の評価結果を示すグラフである。 図9(a)はコントロールアームの試験要領を示す説明図であり、図9(b)は比較例1のコントロールアームの形状を示す説明図であり、図9(c)は比較例2のコントロールアームの形状を示す説明図であり、図9(d)は本発明例1のコントロールアームの形状を示す説明図であり、さらに、図9(e)は本発明例2のコントロールアームの形状を示す説明図である。 図10は、自動車のサスペンションにおけるI型のコントロールアームの装着状況を例示する説明図である。
添付図面を参照しながら、本発明を説明する。
図1(a)は、本発明に係るコントロールアーム10を示す説明図であり、図1(b)は、取付け部12を示す説明図であり、図1(c)は、本体11の長手方向の中央位置15の横断面図であり、図1(d)は、長手方向の断面形状が一定の本体11−1を有する本発明に係るコントロールアーム10−1を示す説明図である。以降の説明では、コントロールアーム10を例にとって説明する。
コントロールアーム10は、公知のコントロールアームと同様に、自動車の車体および車軸を連結して車軸の車体前後方向の位置決めを行いながら車軸の上下方向の変位を確保するための部品である。
コントロールアーム10は、長尺の本体11と、本体11の両端部それぞれに接合される取付け部12,12とを備える。
取付け部12は、中空の円筒型の形状を有しており、その外周面12aを介して本体11の長手方向の端面に接合される
図1(b)における取付け部12の外周面12aに示すように、本体11は、2本の線分13,14が交差して形成される、第1の方向(例えば上下方向)および第1の方向に直交する第2の方向(例えば水平方向)の双方に対称な略X字状の横断面形状を有する。
本発明者らが、負荷される荷重により本体11が良好なねじれ変形を生じ、かつ高い座屈強度を得られる本体11の断面形状を鋭意検討した結果、第1の方向(例えば上下方向)および第1の方向に直交する第2の方向(例えば水平方向)という2方向に対象な形状を有するX字状の断面形状が最適であることを知見した。上記2方向に対象な断面形状であることにより、せん断中心と本体11の中心線とが一致するため、良好なねじれ変形を得ることができる。
コントロールアーム10では、本体11の長手方向の中央位置15における2本の線分13,14の交差角αは150°以下である。この理由を説明する。
本体11の断面積を統一した条件のもとで、本体11の引張強度は同等とし、ねじり剛性や座屈強度に対する交差角αの適正範囲を、コンピュータシュミレーションによる解析によって検討した。
解析条件は、板厚2.6mmまたは2.8mm,板幅30mmの440MPa級の熱間圧延鋼板を板厚中心の曲げ半径4mmで断面略V字状の2枚のプレス成形品とし、これら2枚のプレス成形品それぞれの頂点を突き合わせて接合して得られる略X字状の断面形状を有する本体を備えるコントロールアームを検討モデルとした。表1に上記熱間圧延鋼板の機械特性をまとめて示す。
本体11の長手方向の中央15における交差角αを0〜165°の範囲で変更して、本体11の一方の端部を拘束するとともに他方の端部に回転変位を与えて、ねじり剛性を評価するとともに座屈強度を評価した。なお、本体11の全長は230mmとした。
交差角とねじり剛性との関係を図2にグラフで示し、交差角と座屈限界との関係を図3にグラフで示す。
図3にグラフで示すように、座屈限界は交差角が90°以上では55.5kN程度が得られるのに対し、交差角が90°未満では54kN程度と若干低下するものの、その差はわずかであり、いずれの角度も良好である。
これに対し、図2にグラフで示すように、交差角が150°を超えて大きくなると、ねじり剛性が大きく上昇する傾向にある。このため、交差角αは150°以下とする。
コントロールアーム10では、本体11の長手方向の中央位置15および最端部位置16,17の断面周長をそれぞれ、a(x=L/2)(mm)、a(x=0,L)(mm)とした時にa(x=0,L)≧a(x=L/2)の関係を満足するとともに、本体11の長手方向の中央位置15における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=L/2)(mm)とするとともに、本体11の長手方向の最端部位置16,17における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=0,L)(mm)とした時にB(x=0,L)>B(x=L/2)の関係を満足することが好ましい。この理由を説明する。
本体11の最端部16,17には、連結チューブもしくは連結ブラケットと連結するための部品である取付け部12が取り付けられるが、本体11と取付け部12との接合にはアーク溶接が用いられることが多い。
断面X形に沿ってアーク溶接等を行うにあたり、X形状の4隅や中心部分で溶接軌跡が急峻となるため、溶接の安定性を確保することが難しくなる。そこで、溶接強度を確保するために、直線溶接部を長くする対策を取り入れ、X形状の拡大もしくは鈍角化を図ることが有効である。
本体11と取付け部12との接合箇所におけるX形状の拡大もしくは鈍角化では、a(x=0,L)≧a(x=L/2)の関係を満たし、かつ、B(x=0,L)>B(x=L/2)の関係を満足すれば、座屈強度の低下を防ぎながら溶接施工性を改善できる。
さらに、断面周長a(x=0,L)が断面周長a(x=L/2)よりも小さい場合について、座屈強度の変化を調査した。
図4は、両端部において平板を完全に重ね合わせた形状(a(x=0,L)<a(x=L/2),B(x=0,L)>B(x=L/2))の本体11を示す説明図である。
図4に示すように、本体11の両端部において平板を完全に重ね合わせる形状、すなわちa(x=0,L)<a(x=L/2),B(x=0,L)>B(x=L/2)とすると、座屈強度が28kNまで低下することが判明した。このため、a(x=0,L)≧a(x=L/2)の関係を規定する。
なお、本体11のX字型の断面形状を鈍角化した部分では、X形状の中心部分の溶接施工性は向上するが、他方、鋭角化した部分では溶接施工性が低下する。そのために、基本的には鋭角化部分では溶接を行わず、継手強度に影響する接合面積が減少する分は、鈍角化部分を延伸することにより補うことが好ましい。
コントロールアーム10では、本体11の略X字状の横断面形状の中心における本体11の長手方向の全長をL(mm)としたときに、任意の位置での投影長さをB(x)とすると、本体11の長手方向の最端部位置から(1/3)L(mm)以下離れた位置までにおいて、投影長さB(x)>投影長さB(x=L/2)の関係を満足することが好ましい。この理由を説明する。
本体11の一方の端部16または17、もしくは両方の端部16,17でのX字断面形状の周長を、本体11の長手方向の中央位置15でのX字断面形状の周長よりも長くすると、断面積が増し、良好なねじれ変形が得られ難くなるとともに、重量の増加につながる。このため、本体11の一方の端部16または17、もしくは両方の端部16,17において、任意の位置での投影長さB(x)が投影長さB(x=L/2)よりも長くなる部分の長さを(1/3)L以下とすることが好ましい。また、本体11と取付け部12との溶接を可能にするために、投影長さB(x)が投影長さB(x=L/2)よりも長くなる部分の長さは、例えば10mm以上であることが好ましい。
コントロールアーム10では、本体11の長手方向の中央位置15における交差角α(°)と、本体11の長手方向の最端部位置16,17における2本の線分の交差角β(°)とは、cos(β/2)≦{cos(α/2)}/1.2の関係を満足することが好ましい。ただし、(3)式において、交差角αが90°以上の場合にはそのままの値を用い、交差角αが90°未満の場合には(180°−α)に換算した値を用いるとともに、交差角(β)の上限を150°とする。この理由を説明する。
本体11と取付け部12との接合強度を確保するために、直線溶接部を長くすることが有効であるが、高さ方向および横方向の両方に形状を広げると取付け部12も大きくなってコントロールアーム10全体の重量が増加する。そこで、横方向のみが広がる形状を想定し、中空かつ円筒状の取付け部12の外周面12aに接続されたとすれば、本体11が取付け部12の周囲を巻き込むように溶接することが可能となり、取付け部12の拡大を抑制できる。そこで、本体11において、さらに、本体11の長手方向の中央位置15での交差角をαとするとともに本体11の最端部16,17における交差角をβとしたときに、cos(β/2)≦{cos(α/2)}/1.2を満足する形状を有することが好ましい。交差角αが90°以上であれば換算せず、90°未満であれば180°−αと換算するものとする。
仮に、長手方向の中央位置15におけるX字状の断面高さと、本体11の最端部16,17におけるX字状の断面高さとが同じであるとすれば、本体11の最端部16,17におけるX字状の断面周長は、長手方向の中央位置15におけるX字状の断面周長の1.2倍以上となり、長い溶接長を確保できるからである。
ただし、交差角βが大き過ぎると、座屈強度の低下を招く可能性があることに加え、直線溶接部を長くせずとも、X形状の中心部分の溶接軌跡が緩やかであり、安定した溶接が確保されるため、交差角βの上限は150°とする。
なお、本体11における鈍角化されたX字形状の部分を、取付け部12に接することにより、最大主応力が低減し、ねじり疲労強度も向上する。
コントロールアーム10では、本体11と取付け部12との接合部は、略X字状の横断面形状における4箇所の端面13a,13b,14a,14bから、端面13a,13b,14a,14bそれぞれからの距離が5mm以上離れた位置までの非接合領域を除いた領域であって、略X字状の横断面形状の中心を含む残余の接合領域に、形成されることが好ましい。この理由を説明する。
略X字状の横断面形状における4箇所の端面13a,13b,14a,14bを含む4隅部分にアーク溶接等を行うと、この部分に熱がこもり、入熱過多により溶け落ちが発生して凹み欠陥が生じる可能性があり、ねじり疲労強度の低下を招くおそれがある。そこで、端面13a,13b,14a,14bから、端面13a,13b,14a,14bそれぞれからの距離が5mm以上離れた位置までの領域は、溶接しない非接合領域とし、この非接合領域を除いた、略X字状の横断面形状の中心を含む残余の接合領域で、本体11と取付け部12とを接合することが好ましい。
コントロールアーム10では、本体11の両端部に装着される取付け部12,12は、車軸に装着されるリング状の連結チューブもしくは車体に装着される連結ブラケットを取付けられることが好ましい。
第1の構成部材と第2の構成部材とをそれぞれの頂点で突き合わせ、この突き合わせ部で第1の構成部材と第2の構成部材とを溶接する場合、このような溶接部は形状の変化点となって応力集中点となり易く、自動車足回り部品で重要視される疲労強度に大きく影響するため、所定の疲労強度を得られる溶接部形状とすることが有効である。
後述する実施例2に示すように、略X字状の本体11が円筒状の取付け部品12に接続され(図9(d)に示す形状)、本体11の軸心周りにねじり応力が付加された場合、140MPaの最大主応力が負荷される。図9(d)に示す形状についてねじり疲労試験を行った結果、所定の疲労強度は確保できることが確認された。しかし、ねじり疲労強度のいっそうの向上を目指し、検討を重ねた。
その結果、本体11の端面を、取付け部品12の外周を巻き込むように、突き合わせて接続することによって、本体11と取付け部品12がともにねじられ易くなり、溶接部での局所的な応力集中が緩和され、最大主応力が95MPaに低減され、かつねじり疲労強度も向上することが判明した。
コントロールアーム10では、第1の構成部材および第2の構成部材は、略X字状の横断面の中心の左右いずれか一方の側または両方の側に形成されるフレア溶接部、もしくは、この中心の上下の側に形成される重ね溶接部によって、接合されることが好ましい。この理由を説明する。
図5(a)は、略X字状の横断面の一部をなす略V字状の横断面を有する第1の構成部材11aと、略X字状の横断面の残りをなす略逆V字状の横断面を有する第2の構成部材11bとを、それぞれの頂点18,19で突き合わせ、X字中心点20を通る、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bの突き合わせ方向(紙面の上下方向)と直交する方向(紙面の左右方向)の片側もしくは両側よりフレア溶接を行う状況を示す説明図であり、図5(b)は、略X字状の横断面の一部をなす略V字状の横断面を有する第1の構成部材11aと、略X字状の横断面の残りをなす略逆V字状の横断面を有する第2の構成部材11bとを、それぞれの頂点18,19で突き合わせ、X字中心点20を通る、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bの突き合わせ方向(紙面の上下方向)から重ね溶接を行う状況を示す説明図である。
図5(a)に示すように、略V字状の横断面を有する第1の構成部材(プレス部品)11aと略V字状の横断面を有する第2の構成部材(プレス部品)11bとを、それぞれの頂点18,19を介して上下に密着させた後、X字中心点20を通る、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bの突き合わせ方向(紙面の上下方向)と直交する方向(紙面の左右方向)の片側もしくは両側よりフレア溶接を行ってフレア溶接部21を形成するか、あるいは、図5(b)に示すように、X字中心点20を通る、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bの突き合わせ方向(紙面の上下方向)から重ね溶接を行って重ね溶接部22を形成することにより、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bを接合すれば、製造が容易であり、コントロールアーム10の製造コストの上昇を抑制できる。
なお、フィラワイヤの供給の有無には拘らないが、フィラワイヤを供給する場合、溶接前の略X字状の断面積に対し、溶接後における断面積が増加することとなるが、断面積の増加はねじり剛性の増加要因となるため、溶接前後の断面積の増加率は10%以下、好ましくは5%以下に抑制することが好ましい。
フレア溶接もしくは重ね溶接に替えて、レーザ溶接,シーム溶接,接着接合等により、第1の構成部材および第2の構成部材を接合してもよい。
コントロールアーム10では、本体11の長手方向への、第1の構成部材11aと第2の構成部材11bとの総接合長は、本体11の略X字状の横断面形状の中心20における本体11の長手方向の全長をL(mm)としたときに、少なくとも(1/20)Lであることが好ましい。この理由を説明する。
数値解析の結果によると、座屈強度は本体11の全長に溶接すると55.5kNであるが、溶接しないと44kNまで低下する。溶接長が長いほうが座屈強度にとっては有効である。しかし、第1の構成部材11aと第2の構成部材11bとの総接合長は、本体11の略X字状の横断面形状の中心20における長さで少なくとも(1/20)Lであれば、47kNの座屈強度を確保できる。
なお、第1の構成部材11aと第2の構成部材11bとの溶接を本体11の中心20の近傍で行うと、例えば本体11の両端部において溶接クランプで材料を押さえるにあたり、第1の構成部材11aおよび第2の構成部材11bに均等に荷重を付加することができ、安定した溶接が可能であるために、好ましい。
なお、第1の構成部材11aと第2の構成部材11bとの溶接は、本体11の長手方向について連続していてもよいし、断続的であってもよい。また、本体11の長手方向についての溶接位置は、本体11の長手方向の中央もしくは最端部のいずれであっても、所定のねじり剛性や座屈強度が確保できる。しかし、最端部位置を溶接すると、本体11と取付け部12との溶接部分に干渉し、干渉部分の溶接安定性が欠く可能性がある。このため、最端部から5mm以上離れた位置までの非接合領域を設けることが好ましい。
さらに、本体11は、引張強度が390MPa級以上の薄鋼板により構成されることが好ましい。この理由を説明する。
母材の引張強度を390MPa級以上の鋼板を用いる理由として、例えば後述する実施例で示すように、440MPa級で板厚2.6mmの鋼板を用いた場合を基準にすると、母材の引張強度が低い鋼板を用いると、部品に必要な引張強度を確保するために、板厚の厚い鋼板を用いる必要がある。しかしながら、板厚が増加すると重量が重くなるとともに、ねじり剛性が上昇するために、実際の部品においては、母材である鋼板の板厚は3mmを上限とし、それに伴い、母材である鋼板の引張強度の下限を390MPa級とすることが好ましい。
本体11に、上述した表1に示す機械特性を有する板厚2.6mmの440MPa級熱間圧延鋼板を用い、取付け部12に外径54mm,内径42mm,長さ31mmの機械構造用炭素鋼鋼管STKM13Aを用いて、本発明例のコントロールアーム10のねじり剛性および座屈限界を解析した。
図6(a)〜図6(c)は、それぞれ、比較例1の供試材23の閉断面、比較例2の供試材24の開断面、本発明例1の供試材25の略X字状断面を示す説明図である。
必要部材強度68kNとなるように、母材の引張強度440MPa級を考慮して、板厚と総板幅長を、比較例1では総板幅長53mm,板厚2.8mmとし、比較例2では総板幅長60mm,板厚2.6mmとし、本発明例1では総板幅長60mm,板厚2.6mmとした。なお、比較例1では板厚方向中心位置での直径を17mmとした。
供試材25では、全長230mm、板幅30mmの鋼板を供給し、幅中央で垂直に板厚中心の曲げ半径4mmで断面略V字状にプレス成型して第1の構成部材25aおよび第2の構成部材25bを製造し、第1の構成部材25aおよび第2の構成部材25bをそれぞれの頂点で突き合わせて、断面略X形状のX字中心点を通る、第1の構成部材25aおよび第2の構成部材25bの突き合わせ方向(紙面の上下方向)と直交する方向(紙面の左右方向)の両側よりフレア溶接を行った。フィラワイヤを供給したアーク溶接を全長にわたって、すなわち総接合長が230mmになるように行って、本体25を組み立てた(長手方向の総接合長は、(23/23)Lである)。本体25は、長手方向に一様なX断面形状を有する。
その後、本体25に上述の取付け部品(図示しない)を突き合わせ、X形状全周に渡りアーク溶接を行って、コントロールアームを製造した。このコントロールアームに対して、ねじり剛性を評価した。評価結果を図7にグラフで示す。
図7にグラフで示すように、ねじり剛性は、断面形状が閉断面丸形の比較例1の64N・m/degや、開断面C型の比較例2の15N・m/degに対して、本発明例1の断面略X形状では5N・m/degと大きく低下しており、良好なねじり変形が得られた。
また、座屈強度の評価結果を図8にグラフで示す。
図8にグラフで示すように、断面略X形状の本発明例の座屈強度は、閉断面丸形の比較例1の座屈強度や、開断面C型の比較例2の座屈強度よりも、高い。
本発明例の座屈強度が高い理由としては、フィラワイヤを供給したことにより断面積が5%程度増加した影響が含まれるが、断面積の増加がなくても、比較例1,2と同等程度の座屈強度が得られることを、別途確認した。
図9(a)はコントロールアーム30の試験要領を示す説明図であり、図9(b)は本体23を有する比較例1のコントロールアーム31の形状を示す説明図であり、図9(c)は本体24を有する比較例2のコントロールアーム32の形状を示す説明図であり、図9(d)は本体25を有する本発明例1のコントロールアーム33の形状を示す説明図であり、さらに、図9(e)は本体26を有する本発明例2のコントロールアーム34の形状を示す説明図である。各コントロールアーム31〜34の全長は230mmとした。
本発明例2のコントロールアーム34の断面形状は、本体26の長手方向の中央部の170mm長は板幅30mmとし、長手方向の両端部の片端部あたり30mm長の領域は板幅60mmの鋼板を供給した。本体26の長手方向の中央位置は幅中央で交差角αを90°とし、本体26の長手方向の両端部は幅中央で交差角βを150°に板厚中心の曲げ半径4mmでプレス成型し、断面略X字形状となるように各パーツを突き合わせて、フレア溶接を行った。図9(e)に示すように、長手方向の中央部20mmのみにX形状の左右部分にアーク溶接を行って、組み立てた(長手方向の総接合長は、(2/23)Lである)。さらに、この本体26の両端部に取付け部を突き合わせ、150°に開いた上下部分にのみアーク溶接を行って、コントロールアームとした。
実施例1で製造したコントロールアームと同じコントロールアーム23〜25と、本発明例2として、本体26の端部における略X字状の交差角を鈍角化したコントロールアーム26の合計4種のコントロールアームを用い、図9(a)に示すように、取付け部35の内部に、一般的なゴムの弾性率を有するブッシュを挿入し、取付け部35に12.5°のねじり(回転変位)を与えて、各種形状における本体23〜26に生じたねじり角度を調査した。
発生したねじり角度の結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように、比較例1のコントロールアーム31では、最大主応力36MPaと良好であるものの、本体23のねじり剛性が高く、本体23は0.4°程度にしかねじられず、取付け部35の内部に挿入されたブッシュにより変位が吸収され、ブッシュの消耗が早くなった。
比較例2のコントロールアーム32では、本体24は3.4°ねじられ、比較的に良好であるが、最大主応力が467MPaと非常に高く、ねじり疲労強度の低下を招く可能性がある。
これに対し、本体25の長手方向に一様な略X字状断面形状を有する本発明例1のコントロールアーム33では4.2°ねじられて良好であり、また最大主応力も140MPaと、母材や溶接部の疲労限界に比べ、低くて良好である。
さらに、本体26の長手方向の両端部の略X字状断面の鈍角化を図った本発明例2のコントロールアーム34は、本発明例1のコントロールアーム33よりも、ねじり剛性がやや上昇するものの、良好なねじり変形が得られ、かつ、本体26と取付け部35との接合部において、最大主応力が95MPaに低減され、ねじり疲労強度の向上が確認された。
3 車軸
10 コントロールアーム
11 本体
12 取付け部
12a 外周面
13,14 線分
15 本体の長手方向の中央位置

Claims (10)

  1. 長尺かつ直線状の本体と、該本体の両端部それぞれにその曲面状の外周面を介して突き合わされて接合される取付け部とを備え、自動車の車体および車軸を連結して配置されることにより該車軸の車体前後または左右方向の位置決めを行いながら前記車軸の上下方向の変位を確保するためのコントロールアームにおいて、
    前記本体は、2本の線分が交差して形成される、第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向の双方に対称な略X字状の横断面形状を有
    前記略X字状の横断面形状の一部をなすように略V字状に開いた横断面を有する第1の構成部材と、前記略X字状の横断面の残りをなすように略V字状に開いた横断面を有する第2の構成部材とを、前記第1の構成部材および前記第2の構成部材それぞれの頂点が向き合う方向に突き合わせて接合することによって前記本体が構成されており、
    該本体の長手方向の中央位置における前記第1の構成部材の開き角および前記第2の構成部材の開き角をそれぞれ交差角αとしたときに、前記交差角αは150°以下である、コントロールアーム。
  2. 前記本体の長手方向の中央位置、および最端部位置の断面周長をそれぞれ、a(x=L/2)(mm)、a(x=0,L)(mm)とした時に下記(1)式の関係を満足するとともに、
    前記本体の長手方向の中央位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=L/2)(mm)とするとともに、前記本体の長手方向の最端部位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=0,L)(mm)とした時に下記(2)式の関係を満足する、請求項1に記載されたコントロールアーム。
    a(x=0,L)≧a(x=L/2) ・・・・・(1)
    B(x=0,L)>B(x=L/2) ・・・・・(2)
  3. 前記本体の長手方向の最端部位置における前記第1の構成部材の開き角および前記第2の構成部材の開き角をそれぞれ交差角βとしたときに、
    前記本体の長手方向の中央位置における前記交差角α(°)と、前記本体の長手方向の最端部位置における前記交差角β(°)とは下記(3)式の関係を満足する、請求項2に記載されたコントロールアーム。
    cos(β/2)≦{cos(α/2)}/1.2 ・・・・・(3)
    ただし、(3)式において、前記交差角αが90°以上の場合にはそのままの値を用い、前記交差角αが90°未満の場合には(180°−α)に換算した値を用いるとともに、交差角βの上限を150°とする
  4. 長尺かつ直線状の本体と、該本体の両端部それぞれにその曲面状の外周面を介して突き合わされて接合される取付け部とを備え、自動車の車体および車軸を連結して配置されることにより該車軸の車体前後または左右方向の位置決めを行いながら前記車軸の上下方向の変位を確保するためのコントロールアームにおいて、
    前記本体は、2本の線分が交差して形成される、第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向の双方に対称な略X字状の横断面形状を有するとともに、
    該本体の長手方向の中央位置における前記2本の線分の交差角(α)は150°以下であり、
    前記本体の長手方向の中央位置、および最端部位置の断面周長をそれぞれ、a(x=L/2)(mm)、a(x=0,L)(mm)とした時に下記(1)式の関係を満足するとともに、
    前記本体の長手方向の中央位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=L/2)(mm)とするとともに、前記本体の長手方向の最端部位置における略X字状の横断面の縦投影長さもしくは横投影長さのうち長い投影長さをB(x=0,L)(mm)とした時に下記(2)式の関係を満足する、コントロールアーム。
    a(x=0,L)≧a(x=L/2) ・・・・・(1)
    B(x=0,L)>B(x=L/2) ・・・・・(2)
  5. 前記本体の長手方向の中央位置における前記交差角α(°)と、前記本体の長手方向の最端部位置における前記交差角β(°)とは下記(3)式の関係を満足する、請求項4に記載されたコントロールアーム。
    cos(β/2)≦{cos(α/2)}/1.2 ・・・・・(3)
    ただし、(3)式において、前記交差角αが90°以上の場合にはそのままの値を用い、前記交差角αが90°未満の場合には(180°−α)に換算した値を用いるとともに、交差角βの上限を150°とする
  6. 前記本体と前記取付け部との接合部は、前記略X字状の横断面形状における4箇所の端面から、該端面からの距離が5mm以上離れた位置までの非接合領域を除いた、前記略X字状の横断面形状の中心を含む残余の接合領域に、形成される、請求項2または4に記載されたコントロールアーム。
  7. 前記本体の両端部それぞれに接合される前記取付け部は、円筒型の外形を有し、前記車軸に装着されるリング状の連結チューブもしくは前記車体に装着される連結ブラケットを取付けられる、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
  8. 前記本体は、前記略X字状の横断面の一部をなす略V字状の横断面を有する第1の構成部材と、前記略X字状の横断面の残りをなす略V字状の横断面を有する第2の構成部材とを、前記第1の構成部材および前記第2の構成部材それぞれの頂点が向き合う方向に突き合わせることによって構成され、
    前記第1の構成部材および前記第2の構成部材は、前記向き合う方向と直交する方向の一方または両方の側方に形成されるフレア溶接部、もしくは、前記向き合う方向に形成される重ね溶接部によって、接合される、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
  9. 前記本体の長手方向への総接合長は、前記本体の略X字状の横断面形状の中心における該本体の長手方向の全長をL(mm)としたときに、少なくとも(1/20)Lである、請求項に記載されたコントロールアーム。
  10. 前記本体は、引張強度が390MPa級以上の鋼板により構成される、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載されたコントロールアーム。
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