JP6569360B2 - 射出装置及び射出装置の樹脂替え方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂の射出成形機に用いる射出装置及び射出装置の樹脂替え方法に関する。
一般的な射出成形機の射出装置25は、図4に示すように、その外周面に電気ヒータ/バンドヒータ等の加熱部材8を配置させ、前端(図4下側)の先端部に射出ノズル7を、後端(図4上側)の材料投入口6上方に材料供給ホッパ等の材料供給部(27〜30)を備えた加熱シリンダ2と、加熱シリンダ2内に、その長手軸中心に回転可能且つ該軸方向に移動可能に配置されるスクリュ26とで構成される。また、スクリュ26の外周面には、螺旋状のフライト26aが連続して形成されている。そして、加熱シリンダ2の内周面とスクリュ26の外周面との間に、このフライト26aにより仕切られた、連続する樹脂流路26bが形成される。スクリュ26を回転させることにより、材料供給部から加熱シリンダ2内に供給された樹脂ペレット等の樹脂材料がフライト26aによって樹脂流路26bを介して射出ノズル7側に流動される。
スクリュ26やフライト26aの形状やサイズは、材料投入口6側から供給(投入)された固体(ペレット)の樹脂材料を、材料投入口6に滞留させないように樹脂流路26bを介してスクリュ26の前方へ供給させ、溶融(可塑化)させながら圧縮させ、スクリュ26の前方(射出ノズル7の後方)の貯留部9に、一回の射出充填工程に必要な樹脂材料を完全に可塑化させた状態で貯留させる計量(計量工程)のため、材料投入口6側から射出ノズル7側へ沿ってそれぞれの仕様に設計されている。尚、上記供給、圧縮、計量を行うスクリュの各領域を、それぞれ供給部(FZ:Feed Zone)、圧縮部(CZ:Compression Zone)、計量部(MZ:Metering Zone)と呼称することがある。また、以後の説明のために、加熱シリンダ2の射出ノズル7側を射出装置の”前方”、材料供給部(材料投入口6)側を”後方”とし、スクリュ26や樹脂材料等のそれぞれの方向への移動を”前進”及び”後退”とする。すなわち、上記FZ、CZ、MZはスクリュの後方側から前方側に沿って配置されるよう設計されている。
スクリュ26の前方には、図示しない小径部に連続するスクリュヘッド4が形成され、スクリュヘッド4の後方の同小径部には、逆止リング5(チェックリングとも呼称される)が、スクリュ26の長手軸方向にスクリュ26と同軸に所定量(小径部のスクリュ26軸方向の長さ)移動可能に配置される。材料供給部から加熱シリンダ2内に供給された樹脂材料は、スクリュ26の回転に伴いフライト26aにより前方に流動される間に圧縮され、加熱シリンダ2の外周面に配置された加熱部材8の熱エネルギに加えて、フライト26aの回転力によるせん断熱の熱エネルギにより溶融状態となる(可塑化工程)。そして、溶融状態となった樹脂材料(溶融樹脂)は、その流動による樹脂圧力により、逆止リング5を前方に移動させ、樹脂流路26bをスクリュヘッド4側に開放させると共に、スクリュヘッド4の溝部(不図示)を経由して射出ノズル7とスクリュヘッド4との間の空間(貯留部9)に到達する。この間、射出ノズル7もしくは、射出ノズル7がドッキングしている固定金型(不図示)の樹脂流入口に配置されている樹脂遮断開放切換弁等によって射出ノズル7が閉じられた状態であるため、貯留部9に到達した溶融樹脂の樹脂圧力はスクリュヘッド4にも作用し、スクリュ26全体を後退させる。この後退に連動して貯留部9が拡張され、所定量の溶融樹脂が貯留されるまで、スクリュ26の回転とスクリュ26全体の後退とが継続され、逆止リング5の開放状態(前進限位置)が維持される(計量工程)。尚、上記の可塑化工程及び計量工程は、説明上区別したものであって、実際には明確に区別されるものではない。つまり、可塑化工程とは、樹脂材料が射出装置25の樹脂流路26b内を流動される間に固体状態から溶融状態へと変化させられる、加熱シリンダ2内の樹脂材料の状態変化から工程を説明したものであり、計量工程とは、貯留部に溶融樹脂を必要量貯留させるという、加熱シリンダ内で行われている具体的な工程の内容を説明したものである。
射出ノズル7及びスクリュヘッド4間の貯留部9に所定量の溶融樹脂が貯留された後、スクリュ26の回転を停止させ、スクリュ26を所定速度及び所定力で前進させると、この溶融樹脂は、後方の樹脂流路26bへ逆流する。そして、その樹脂圧力により逆止リング5を後方(後退限)へ移動させ、加熱シリンダ2の内周面とスクリュ26の外周面との間に形成される樹脂流路26b及びスクリュヘッド4間を封止して、後方の樹脂流路26bへのそれ以上の溶融樹脂の逆流を防止する。そして、後方の樹脂流路26bが封止されるため、溶融樹脂は射出ノズル7を介して、射出ノズル7をドッキングさせた固定金型及び可動金型によって形成される金型キャビティに射出充填される(射出充填工程)。尚、上記で説明したスクリュ26の回転及び前後進は、ギア10bを介して接続された可塑化モータ10a及びギア11b及びボールねじ機構11cを介して接続された射出モータ11aの駆動によって行われる。
上記で説明したような、材料供給部から供給された樹脂材料を、スクリュの回転により樹脂流路において前方に流動させる間に可塑化させる射出装置は、インラインスクリュ式射出装置と呼称される。インラインスクリュ式射出装置は、樹脂材料の種類を変更する樹脂替えや、色を変更する色替えを行う場合、加熱シリンダ2内の、射出ノズル7側(前方側)のほとんど完全に可塑化された溶融状態から、材料供給部側(後方側)の可塑化が進んでいない未溶融状態まで広範な状態で存在している残留樹脂材料をすべて排出(パージ)させる必要がある。尚、以後、樹脂材料の種類や色を変更する作業を樹脂替えと呼称する。
このような残留樹脂材料の排出は、材料投入口6に供給された樹脂材料がすべて加熱シリンダ2内から排出されるまで、スクリュ26を後退させず、射出充填完了位置の略近傍において、スクリュ26の回転を継続させて行う(射出ノズル7/射出装置25は金型から離間させた状態であり、射出ノズル7から排出される残存樹脂材料を大型容器等で受ける)。そして、全ての残留樹脂材料の排出が確認された後、必要あれば加熱シリンダ2内の清掃を行い、加熱シリンダ2内に樹脂材料が残っていないことが確認された後に新たな色や種類の樹脂材料を材料供給部から供給させる。あるいは、残留樹脂材料の排出を行わず、加熱シリンダ2内に樹脂材料が残留した状態で材料供給部から新たな色や種類の樹脂材料の供給を開始して、成形品の樹脂が完全に新しい色や種類に切り替わるまで成形サイクルを連続して行う(その間に成形された成形品は不良品として廃棄処理される)。
上記いずれの樹脂替え方法も、全ての残留樹脂材料の排出やその後の加熱シリンダ内の清掃に時間を要したり、色や種類が混合した多くの不良品が廃棄処理されたりする。これら樹脂替えにかかるタイムロスや不良品の発生は、成形品の生産効率を低下させる問題として指摘されている。
また、近年では、一つの金型から色違いの製品を多く生産する多品種少量生産の傾向が強くなっている。これに対応するため、例えば図4に示すように、異なる樹脂や色の樹脂材料が保管された複数の樹脂保管タンク27から、射出装置25のホッパ30までの間を、空気圧送等が可能な輸送配管28によって連絡し、輸送配管28中の切替弁29等によって使用する樹脂保管タンク27を切り替える等の樹脂材料供給方法も採用されるようになっている。
しかしながらこの場合には、上記で説明した加熱シリンダ2内の残留樹脂材料に加えて、樹脂保管タンク27から切替弁29を経由してホッパ30までの材料供給部の輸送管路内に残留する固体状の樹脂材料についても樹脂替えの度に輸送配管28を含む輸送管路の系外に排出する必要が生じることになる。
上記で説明したようなインラインスクリュ式射出装置における樹脂替えに関しては、特許文献1に記載された成形材料供給装置が提案されている。
特許文献1に記載された成形材料供給装置は、個別の供給路を有する複数のホッパ部が、それぞれシャッタ部材を介して回転台上における同一円周上に配置されるもとで、回転台が回転されることにより、射出装置に成形材料を供給する共通供給路と接続するホッパの個別供給路を選択的に切り替えている。
また、特許文献2には、射出装置の横長の問題を解決するために、材料供給を行う一次スクリュと射出を行う側の二次スクリュとに分割し、一次スクリュを二次スクリュの後部上側に縦に配置した射出装置が提案されている。
特開2001−293750号広報 特開平7−251433号広報
特許文献1に記載された成形材料供給装置は、多品種少量生産に対応するため、射出装置に樹脂材料を供給する複数のホッパを、射出装置の材料投入口上の回転台上に配置させ、回転台を回転させて射出装置の材料投入口に樹脂材料を供給するホッパを直接切り替える。そのため、図4に示すような、複数の樹脂保管タンクから、射出装置のホッパまでの間を輸送配管で連絡させる多品種少量生産の形態において、同輸送配管内に残留する固体状の樹脂材料を輸送配管28を含む輸送管路の系外に排出する必要はない。しかしながら、インラインスクリュ式射出装置の樹脂替えにおける、加熱シリンダ内からの残留樹脂材料の排出の問題の解決には何ら寄与しない。
また、特許文献2の射出装置では、樹脂材料は、縦に配置された一次スクリュの上部に配置されたホッパから供給されている。しかし、多品種少量生産等に対応するために複数のホッパを切り替えて使用すること等は何ら記載されておらず、特許文献1と同様に加熱シリンダ内からの残留樹脂材料の排出の問題の解決には何ら寄与しない。
本発明は、多品種少量生産に対応可能な樹脂替え/色替えを容易かつ迅速に行うことのできる射出装置及び射出装置の樹脂替え方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る射出装置又は射出装置の樹脂替え方法は、以下の特徴を含む。
(1) 加熱シリンダと、加熱シリンダの上方に配置される回転テーブル架台と、回転テーブル架台上方に回転可能に支持される回転テーブルと、回転テーブル上方に配置される複数のホッパと、を有し、加熱シリンダは、第1スクリュを内蔵すると共に、加熱シリンダ内に樹脂材料を投入するための材料投入口を有し、ホッパは、第2スクリュを内蔵すると共に、該ホッパ内の樹脂材料を加熱する加熱部材を備え、回転テーブル側に、加熱シリンダの材料投入口に樹脂材料を供給する材料供給口と該材料供給口の開閉を切り替える開閉切替部と、を有し、回転テーブルは、ホッパの前記材料供給口毎に、ホッパの材料供給口と加熱シリンダの材料投入口とを連通させる貫通孔を有し、回転テーブルを回転させて、加熱シリンダの材料投入口に連通されるホッパの材料供給口を、複数のホッパから任意に選択可能であることを特徴とする射出装置。
上記(1)の特徴によれば、スクリュの一部(第2スクリュ)をホッパ内に配置させる構成(構成1)を樹脂材料毎に供える。そして、使用する樹脂材料に応じて、この構成1を回転テーブルにより任意に選択させて加熱シリンダに接続させる構成(構成2)を更に備える。これら構成1及び2により、樹脂替えの際、「残存樹脂材料」として排出させるのは、加熱バレル(第1スクリュ)内の樹脂材料だけで良く、この構成1内の樹脂材料を「残存樹脂材料」として排出させる必要がない。そのため、「残存樹脂材料」の排出に要する時間を短縮させる射出装置を提供できる。
(2) (1)に記載の射出装置において、第2スクリュは、ホッパにおいて、開閉切替部の閉鎖時に回転させることにより、ホッパ内の樹脂材料を攪拌させる供給機能及び、ホッパ内の樹脂材料及び機能性添加材を混練させる混練機能の少なくとも一方を有する。
ホッパの各々は加熱部材も備えている。上記(2)の特徴によれば、樹脂替え時、加熱シリンダ内の残留樹脂材料を排出(パージ)している間や、一つのホッパを用いて成形工程を行っている間に、待機している他のホッパの開閉切替部を閉鎖させた状態で、加熱部材や第2スクリュを作動させることで、ホッパ内の樹脂材料を攪拌させ、加熱部材により樹脂材料の均一な予熱や乾燥を行なわせて、ホッパ内の樹脂材料を、加熱シリンダの材料投入口への供給に適した状態に維持させることができる。その結果、樹脂替え後の新たな樹脂材料による成形工程の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂替えを迅速に行うことができる。
また、強化繊維等の機能性添加材を樹脂材料に添加させて射出成形を行なう場合、ホッパの開閉切替部を閉鎖させた状態で、加熱部材や第2スクリュを作動させることで、ホッパ内の樹脂材料及び機能性添加材を混練させ、加熱部材により樹脂材料及び機能性添加材の均一な予熱や乾燥を行なわせて、このような特殊な混合樹脂材料であっても、均一な予熱や乾燥を予め行なわせることができる。このように、開閉切替部を閉鎖させた待機状態のホッパ内で、樹脂材料や混合樹脂材料を加熱シリンダの材料投入口への供給に適した状態に維持させることにより、樹脂替え後の射出成形の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂替えを迅速に行うことができる。尚、ホッパの開閉切替部を閉鎖させた状態で、攪拌機能や混錬機能を有する第2スクリュであっても、開閉切替部を開放させた状態で、本来の供給機能を発揮するように構成されることは言うまでもない。
(3) (1)又は(2)のいずれかに記載の射出装置において、射出装置は、回転テーブルが加熱シリンダに対して昇降可能に構成される。
上記(3)の特徴によれば、回転テーブル上のホッパの材料供給口と加熱シリンダの材料投入口との間の管路中の任意の1箇所を、上下方向に接離可能に構成させることができる。そのため、回転テーブルを上昇させて、加熱シリンダから離間させた状態で回転させ、回転テーブルを下降させて、選択されたホッパを加熱シリンダに接続するような構成の採用により、該管路の接離部分の構成は、インロー等、上下方向の接続・離間のみを考慮すれば良い。また、該管路の接離部分に配置される、接続時の気密性等を確保するシール部材についても同様であり、該管路の接離部分の接続時の気密性を容易に確保することができる。更に、ホッパから加熱シリンダの材料投入口間の管路に樹脂材料の詰まり等が発生した場合にも、回転テーブルを上昇させれば、これら管路へのアクセスが容易である。
(4) 加熱シリンダと、加熱シリンダの上方に配置される回転テーブル架台と、回転テーブル架台上方に回転可能に支持される回転テーブルと、回転テーブル上方に配置される複数のホッパと、を有し、加熱シリンダは、第1スクリュを内蔵すると共に、加熱シリンダ内に樹脂材料を投入するための材料投入口を有し、ホッパは、第2スクリュを内蔵すると共に、該ホッパ内の樹脂材料を加熱する加熱部材を備え、回転テーブル側に、加熱シリンダの材料投入口に樹脂材料を投入する材料供給口と該材料供給口の開閉を切り替える開閉切替部と、を有する射出装置に対して、回転テーブルを回転させて、加熱シリンダの材料投入口に連通されるホッパの材料供給口を、複数の前記ホッパから任意に選択することを特徴とする射出装置の樹脂替え方法。
(5) (4)に記載の樹脂替え方法において、加熱シリンダの材料投入口に連通されている材料供給口を有するホッパ以外の少なくとも一つのホッパにおいて、該ホッパの加熱部材及びを該ホッパに内蔵される第2スクリュの少なくとも一方を作動させ、該ホッパ内の少なくとも材料供給口近傍の樹脂材料を、加熱シリンダの材料受領口への供給に適した状態に維持させる。
上記(4)又は(5)の特徴によれば、ホッパの各々は加熱部材及び第2スクリュを備えている。そのため、樹脂替え時、加熱シリンダ内の残留樹脂材料を排出(パージ)している間や、一つのホッパを用いて成形工程を行っている間に、待機している他のホッパの加熱部材や第2スクリュを作動させることで、ホッパ内の樹脂材料を攪拌させ、樹脂材料の均一な予熱や乾燥を行なわせて、ホッパ内の樹脂材料を、加熱シリンダの材料受領口への供給に適した状態に維持させることができる。その結果、樹脂替え後の新たな樹脂材料による成形工程の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂替えを迅速に行うことを可能にする。
本発明によれば、多品種少量生産に対応可能な樹脂替え/色替えを容易かつ迅速に行うことのできる射出装置及び射出装置の樹脂替え方法を提供することができる。
本発明に係る射出装置の一例を示す図である。 本発明に係る射出装置に用いる回転テーブル上の、ホッパの配置の一例を示す平面図である。 本発明に係る射出装置の他の実施例を示す図である。 一般的な射出装置により、多品種少量生産に対応する形態の一例を示す図である。
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る射出装置1を示す図である。本実施例における射出装置1は、加熱シリンダ2と、加熱シリンダ2の上方に配置される回転テーブル架台12cと、回転テーブル架台12c上方に回転可能に支持される回転テーブル12と、回転テーブル12上方に配置される複数のホッパ15と、を有し、加熱シリンダ2は、第1スクリュ3を内蔵すると共に、加熱シリンダ2内に樹脂材料を投入するための材料投入口6を有し、複数のホッパ15の各々は、第2スクリュ16を内蔵すると共に、該ホッパ内の樹脂材料を加熱する加熱部材19を備え、回転テーブル12側に、加熱シリンダ2の材料投入口6に樹脂材料を供給する材料供給口17と材料供給口17の開閉を切り替える開閉切替部18と、を有し、回転テーブル12は、ホッパ15の材料供給口17毎に、ホッパ15の材料供給口17と加熱シリンダ2の材料投入口6とを連通させる貫通孔13を有し、回転テーブル12を回転させて、加熱シリンダ2の材料投入口6に連通されるホッパ15の材料供給口17を、複数のホッパ15から任意に選択可能、すなわち回転台上面側に配置される複数のホッパから、加熱シリンダ2へ樹脂材料を供給させるホッパを任意に選択可能であることを特徴とする。本実施例の射出装置も、ホッパ15から加熱シリンダ2内に樹脂材料が供給され、加熱シリンダ2先端の射出ノズル7から樹脂材料が射出されるという既知の射出装置と同一の仕組みを有しているので、以下では本実施例に特有の特徴を中心に説明する。
本実施例における加熱シリンダ2は、材料投入口6に供給した樹脂材料を樹脂流路中で可塑化(溶融)させた後、貯留部9において所定量計量し、射出ノズル7から不図示の金型キャビティ内に射出する点では図4で示した従来の射出装置における加熱シリンダと同一である。しかしながら、本実施例における加熱シリンダ2は、その第1スクリュ3の構成が従来の加熱シリンダと異なる。
本実施例の第1スクリュ3は、全長が従来のスクリュに比べて短くなっている。これは、後述する加熱ホッパ15に内蔵された第2スクリュ16が、樹脂材料の供給部FZの機能を有しており、第1スクリュ3は、圧縮部CZ及び計量部MZの機能を有する長さを確保すれば十分だからである。
次に、本実施例において加熱シリンダ2内に樹脂材料を供給する材料供給部について説明する。本実施例における材料供給部は、複数のホッパ15と、複数のホッパ15の下方をその上面側で支持する回転テーブル12とを含んでいる。ホッパ15の各々は、各々のホッパへ材料が供給されるホッパ材料受入口20及びバンドヒータ等の加熱部材19を備え、第2スクリュ16を内蔵し、下方には材料供給口17と、材料供給口17の開閉を切り替える開閉切替部18と、を備えている。そして、回転テーブル12には、ホッパ15の材料供給口17の各々と加熱シリンダ2の材料投入口6とを連通させる貫通孔13が形成されており、また、ギア12bを介して回転台駆動モータ12aにより回転駆動される。
ところで、加熱シリンダ2に対して回転テーブル12が回転する以上、回転テーブル12上のホッパ15の材料供給口17と加熱シリンダ2の材料投入口6との間の管路には、該管路の長手方向と直交する分割面(不連続部分)が必要である。また、ホッパ15から加熱シリンダ2へ樹脂材料が供給されている間、該分割面間は、樹脂材料を管路外へ排出させず、且つ、外部からのコンタミ等の進入が防止可能な所定の気密性を有している必要がある。一方、回転テーブル12を回転させる間、該分割面間は、互いの面の金属接触を回避しつつ摺動性を有している必要があり、そのためには、該分割面の少なくとも一方の面には、柔軟性、耐熱性及び耐磨耗性等を有するシール部材を配することが必要である。
回転テーブル12は、回転軸14を介して回転テーブル架台12cに回転可能に支持されており、回転テーブル架台12cは加熱シリンダ2から支持されその上方に配置されている。また、加熱シリンダ2の材料投入口6の上方には、回転テーブル架台12cを貫通する連結部材12dがシール部材6aを介して連結されている。その連結部材12dの上方にはシール部材13aが配置され、シール部材13aを介して、連結部材12d上方と回転テーブル12の下面との接触状態が維持され、回転テーブル12を回転させることにより、回転テーブル12の貫通孔13と連結部材12dとが連通される。
これらシール部材6a、13aは、回転テーブル12の貫通孔13及び加熱シリンダ2の材料投入口6間を連結部材12dにより連通させる際、連通された管路の所定の気密性を維持させ、且つ、回転テーブル12を回転させる際に、回転テーブル12下面と連結部材12d上面の金属接触を回避するために配置される。また、該管路を構成する部材の加工・組立公差や熱膨張の差異、更には、回転テーブル12の回転公差に起因して、連結部材12dには様々な方向から様々な大きさの応力が作用する。これらシール部材6a、13aは、そのような応力から該管路を構成する部材を保護するという目的もあり、回転テーブル12下面と接触状態が維持される連結部材12dの上方(シール部材13a)だけでなく、下方(シール部材6a)にも配置されることが好ましく、また、このような目的から、弾力性、耐熱性及び耐磨耗性等を有するシリコン樹脂等の素材が採用されることが好ましい。
図2は、本実施例の回転テーブル12を上から見た平面図である。本実施例においては、図2に示すように4台のホッパ15が回転テーブル12の上面に配置されている。4台のホッパ15は回転テーブル12の回転中心に対して対称に設置されている。これにより、回転テーブル12を回転させることでホッパ15の各々の材料供給口17を加熱シリンダ2の材料投入口6に連通させることが可能になる。また、回転中心に対して対称に配置させることにより、回転テーブル12を支持する回転テーブル12cにかかる荷重が偏ることなく、安定して回転テーブル12を回転支持することが可能になっている。尚、ホッパ15は回転中心に対して対称に配置されれば、その個数は偶数個でも奇数個でも良く、また、4台に限定される必要はない。
尚、本実施例においては、複数のホッパ15の下方が回転テーブル12の上面側に支持される形態としたが、本発明の複数のホッパの回転テーブル上面側の支持形態はこれに限定されるものではない。例えば、図示はしていないが、各ホッパ15の材料供給口17の下端部を、回転テーブル12を貫通孔させて、回転テーブル12の下面側に突出させた形態であっても良い。
以下では材料供給部の個々の構成について詳述する。回転テーブル12に支持された複数のホッパ15の各々の外周面には、バンドヒータ等の加熱部材19が巻き付けられるように配置されている。これら加熱部材の熱エネルギは、ホッパ15中の樹脂材料に伝達される。
本実施例の特徴として、ホッパ15は第2スクリュ16を内蔵している。第2スクリュ16は、第1スクリュ3と同様に第2フライト16aを有している。そして、第2スクリュ16はギア21b及び21cを介して第2スクリュ駆動モータ21aにより回転駆動される。
また、ホッパ15はさらに、樹脂材料を加熱シリンダ2の材料投入口6に供給するための材料供給口17をその下方に有すると共に、材料供給口17の開閉を切り替える開閉切替部18を備えている。第2スクリュ16は、樹脂材料の供給部FZの機能を有しており、開閉切替部18を開放させた状態で第2スクリュ16を回転させると、ホッパ材料受領口20からホッパ15内に供給された樹脂材料を上方から下方の材料供給口側に流動させることができる。
また、本実施例においては、開閉切替部18を閉鎖させた状態で第2スクリュ16を回転させると、ホッパ15内の上方から下方に流動させた樹脂材料を、ホッパ15の内面及び第2スクリュ16の第2フライト16aの外径間の隙間(図示せず)から再び上方へと流動させ、樹脂材料をホッパ15内で上下方向に攪拌させることができる。すなわち、第2スクリュ16は、ホッパ15内における樹脂材料の攪拌機能をも有している。このような、ホッパ15内における樹脂材料の攪拌機能を有する第2スクリュ16の適切な回転制御(回転速度及び回転トルク)と、加熱部材19による、ホッパ15内の樹脂材料の適切な加熱制御と、がなされることにより、ホッパ15内の樹脂材料の均一な予熱や乾燥を行なわせることができる。
従って、樹脂替え時、加熱シリンダ2内の残留樹脂材料を排出(パージ)している間や、一つのホッパ15を用いて射出成形を行っている間に、待機している他のホッパ15の加熱部材19や第2スクリュ16を作動させておくことで、待機しているホッパ15内の樹脂材料の均一な予熱や乾燥を行なわせて、ホッパ15内の樹脂材料を、加熱シリンダ2の材料受領口6への供給に適した状態に維持させることができる。
一方、強化繊維等の機能性添加材を樹脂材料に添加させて射出成形を行なう場合、ホッパ15の開閉切替部18を閉鎖させた状態で、これら機能性添加材と樹脂材料との混練機能を有する第2スクリュ16及びホッパ15の組み合わせを一部のホッパに採用することにより、このような特殊な混合樹脂材料の均一な予熱や乾燥も予め行なわせることができる。このように、開閉切替部を閉鎖させた待機状態のホッパ15内で、混合樹脂材料を加熱シリンダ2の材料投入口6への供給に適した状態に維持させることにより、樹脂替え後の射出成形の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂替えを迅速に行うことができる。尚、ホッパ15の開閉切替部18を閉鎖させた状態で、攪拌機能や混錬機能を有する第2スクリュ16であっても、開閉切替部18を開放させた状態で、本来の供給機能を発揮するように構成されることは言うまでもない。
回転テーブル12は、ギア12bを介して回転テーブル駆動モータ12aにより回転駆動される。また、回転テーブル12は、回転軸14を介して、回転テーブル架台12cに回転可能に支持されている。先に説明したように、この回転テーブル架台12cは加熱シリンダ2から支持されている。
一般的に、加熱シリンダ2は、金型毎にその金型へのドッキング位置を調整するために、図示しないベース部に、その長手方向に移動可能に配置されている。そのため、回転テーブル架台12cは、具体的には、加熱シリンダ2の本体部や、加熱シリンダ2と一体で、図示しないベース部に対して移動する加熱シリンダ2の図示しない支持部材から支持され、加熱シリンダ2の上方に配置される。一般的な射出成形機において、加熱シリンダ2の上方には、材料供給用のホッパや加熱シリンダ外周面の加熱部材等のメンテナンス用に作業床が設けられることが多く、本実施例の回転テーブル架台12cがその作業床を兼ねる構造であっても良い。
一方、回転テーブル架台12cは必ずしも加熱シリンダ2や加熱シリンダ2と一体で移動可能な部材から支持させる必要はない。回転テーブル架台12cを加熱シリンダ2とは独立した部材、あるいは床面から支持させても良い。この場合、回転テーブル架台12c自体も、加熱シリンダ2の長手方向に移動可能に構成され、金型毎に行われる加熱シリンダ2のドッキング位置の調整に準じて、回転テーブル架台12cの位置調整の必要がある。しかしながら、加熱シリンダ2の構造的な観点からは、回転テーブル架台12cや回転テーブル12、また、複数のホッパ15等を含む材料供給部全体の荷重を、加熱シリンダ2側で支持させる必要がなく、加熱シリンダ2側の支持剛性等の増加の必要がない、加熱シリンダ2とは独立した部材、あるいは床面から回転テーブル架台12c支持させる形態が好ましい場合も考えられる。更に、この形態の場合、加熱シリンダ2のメンテナンスの観点からは、回転テーブル架台12cを加熱シリンダ2の上方から移動させる、あるいは、加熱シリンダ2を回転テーブル架台12cの下方から引き出すことにより、加熱シリンダ2へのアクセス性が向上し、加熱シリンダ2のメンテナンス性が向上する。これらを鑑みて、回転テーブル架台12cの支持形態が適宜選択されれば良い
上記で説明したホッパ15及び回転テーブル12によって樹脂材料を加熱シリンダ2内へ供給する方法については、以下の通りである。尚、第2スクリュ16は攪拌機能を有しているものとする。
まず、あるホッパ15の材料供給口17を開閉切替部18によって閉鎖状態にして、ホッパ15のホッパ材料受入口20からホッパ15内へと樹脂材料を供給する。このとき樹脂材料は未溶融の固体状態(ペレット状)であるため、ホッパ材料受入口20は、比較的口径あるいは直径の大きい受け口及び案内管を用いることが好ましい。また、第2スクリュ16が混錬機能を有していれば、強化繊維等の機能性添加材等を、樹脂材料と共に供給してもよい。
樹脂材料をホッパ15内に供給させている間、又は所定量供給させた途に、ホッパ15の開閉切替部18を閉鎖させた状態で、加熱部材19及び第2スクリュ駆動モータ21aの駆動を開始する。すると、第2スクリュ16によりホッパ15内の樹脂材料が攪拌され、加熱部材19により均一に予熱・乾燥される。どのホッパ15にどのような樹脂材料を供給させ、どのタイミングでその樹脂材料を加熱シリンダ2に供給するかによって、各々のホッパ15内の樹脂材料の攪拌・予熱・乾燥の開始タイミングが決定される。また、加熱シリンダ2に樹脂材料を供給させるタイミングに合わせて、待機状態のホッパ15内で、樹脂材料を加熱シリンダ2の材料受領口6への供給に適した状態に維持させるために、ホッパ15内における樹脂材料の攪拌に適切な第2スクリュ16の回転制御と、ホッパ15内の樹脂材料の、予熱や乾燥に適切な加熱部材19の加熱制御と、がなされる(待機モード)。
次に、あるホッパ15内の樹脂材料を加熱シリンダ2に供給するタイミングに到達すると、回転テーブル駆動モータ12aを駆動させて、均一に予熱、乾燥された樹脂材料を内蔵したホッパ15の材料供給口17が、貫通孔13を介して、連結部材12dにより回転テーブル12下面まで延長された、加熱シリンダ2の材料投入口6に連通されるように回転テーブル12を回転させる。回転テーブル12の回転位置調整については、回転テーブル12に配置させた近接スイッチ等による直接的な回転位置調整や、回転軸14の回転角度をエンコーダ等で検出しての回転位置調整であっても良いし、第2スクリュ駆動モータ21aにサーボモータを採用して回転位置決め精度を向上させても良い。また、回転位置調整後の回転テーブル12の位置保持や位置決めについては、ノックピン等による、外力による回転防止・位置決め機構が設けられることが好ましい。尚、回転テーブル12の下面は、回転する際に連結部材12dの上方と金属接触しないように、シール部材13aを介して接触状態が維持されるように構成されていることは先に説明したとおりである。
そして、回転テーブル12の回転位置調整後、開閉切替部18によってそのホッパ15の材料供給口17を開放状態にすると共に、そのホッパ15の第2スクリュ16の回転制御と加熱部材19による加熱制御とを待機モードから連続成形モードに移行させる。ホッパ15へは、ホッパ材料受入口20からその樹脂材料を連続で供給させて、ホッパ内の樹脂材料を第2スクリュ16の回転駆動により連結部材12dを介して加熱シリンダ2の材料投入口6に連続的に供給させる。加熱シリンダ2に供給された後、加熱シリンダ2内で、第1スクリュ3によって可塑化・計量された樹脂材料を射出ノズル7から射出させる。
このように、加熱部材19及び第2スクリュ16を備えた本実施例のホッパ15によれば、ホッパ15から樹脂材料を加熱シリンダ2に供給させない待機状態においては、ホッパ15内の樹脂材料を攪拌させ、樹脂材料の均一な予熱や乾燥を行なわせ、ホッパ15内の樹脂材料を、加熱シリンダ2の材料投入口6への供給に適した状態に維持させることができる(待機モード)。このように、待機状態のホッパ15内で、樹脂材料を加熱シリンダの材料投入口への供給に適した状態に維持させることにより、樹脂替え後の射出成形の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂替えを迅速に行うことができる。
一方、ホッパ15から樹脂材料を加熱シリンダ2に供給させる場合は、ホッパ材料受入口20からホッパ15内に導入された樹脂材料を加熱させながら加熱シリンダ2へ供給させる(連続成形モード)。また、本実施例においては、従来であれば、加熱シリンダ内のスクリュに付与させていた供給部FZの機能をホッパ15内の第2スクリュ16に付与させていることは、先に説明したとおりである。
これにより、加熱シリンダ2内の第1スクリュ3は、圧縮部CZと計量部MZとしての機能のみを備えればよく、その長さを短縮化できる。この第1スクリュ3の短縮化に伴い加熱シリンダ2の内部容量も減少するので、樹脂替え時に排出(パージ)させる残留樹脂材料の容量も減少し、樹脂替えの際の作業時間の短縮化が達成できる。
ホッパ15の材料供給口17、回転テーブル12の貫通孔13、連結部材12d内管路、及び加熱シリンダ2の材料投入口6の内径は、これらが連通して樹脂材料が加熱シリンダ2内に円滑に流動されうる通路となるように設計され、例えばそれぞれを略同一の内径とすることができる。また、樹脂材料は材料供給口17、貫通孔13、連結部材12d内管路、材料受領口6の順に上方から流動されるため、より下方に位置する部材の内径が上方に位置する部材の内径より狭いと、その内径差により生じる段差に樹脂材料が残留し、詰まりや、樹脂替え後の樹脂混合の原因となってしまう虞があるため、下方に位置する部分の内径は上方に位置する部材の内径同じか、わずかでも広くすることが好ましい。
尚、加熱シリンダ2内の第1スクリュ3や第1フライト3aの形状やサイズが、材料投入口へ供給された樹脂材料が、逆止リング5に到達するまでの樹脂流路において、計量に適した可塑化状態(溶融状態)で、加熱シリンダ2の前方の貯留部9に貯留されるような仕様に設計されていることは先に説明したとおりである。
本実施例においては、ホッパ15内の第2スクリュ16が、従来であれば、加熱シリンダ内のスクリュに付与されている供給部FZとしての機能と、ホッパ15内の樹脂材料を攪拌する攪拌機能とを有することについて説明した。一方、ホッパ内の第2スクリュ16が、強化繊維等の機能性添加材と樹脂材料との混練機能を有していてもよいことも説明した。
強化繊維等の機能性添加材を樹脂材料に添加させて射出成形を行なう場合、回転テーブル12に支持される複数のホッパ15の内、上記のような混連機能を有する第2スクリュ16を内蔵するホッパ15があれば、該ホッパ15に、樹脂材料と共に機能性添加材を供給させ、該ホッパ15内の第2スクリュ16を動作させることにより、これら混合樹脂材料を予め、十分に時間をかけて混練させておくことが可能になる。さらに、加熱部材19の併用によって、これら混合樹脂材料の均一な予熱や乾燥も行なわせることができる。このように、待機状態のホッパ15内で、樹脂材料を加熱シリンダ2の材料投入口6への供給に適した状態に維持させることにより、樹脂替え後の射出成形の立ち上げ時間や安定成形への移行時間を短縮させることができ、樹脂材料に機能性添加材を添加させる混合樹脂材料を採用する場合であっても、樹脂替えを迅速に行うことができる。尚、ホッパ15の第2スクリュ16に混連機能を持たせる場合、第2スクリュ16の供給機能が低下する場合がある。そのような場合、加熱シリンダ2の第1スクリュ3の材料投入口6側に供給機能を補助的に持たせ、ホッパ15の材料供給口17から加熱シリンダ2の材料投入口6までの樹脂材料の流動を補助させることが好ましい。
次に、本発明の他の実施例について説明する。
先に説明した実施例において、ホッパ15を支持する回転テーブル12は、加熱シリンダ2の上方に、加熱シリンダ2から支持される回転テーブル架台12cに回転可能に支持されている。本実施例においては、回転テーブル12が回転テーブル架台12cに回転可能に支持されているだけでなく、回転テーブル12が回転テーブル架台12cに対して昇降可能に構成されていることを特徴とする。
図3は、本発明の他の実施例に係る射出装置22を示す図である。射出装置22は、回転テーブル12の回転支持と、回転テーブル架台12cに対する回転テーブル12の昇降を可能にする構成とを両立するために、昇降機構52を備える点で図1に示した射出装置1と異なっている。昇降機構52は、回転テーブル12の回転軸14を回転支持すると共に、回転テーブル12を回転駆動させる回転テーブル駆動モータ12aや回転伝達のためのギア12bを含めた回転駆動系も支持する昇降ベース部52aと、昇降ベース部52aを回転テーブル架台12cに対して昇降させる昇降用アクチュエータ52bとからなる。この昇降機構52は一例であって、記載された形態に限定されるものではない。
回転テーブル12の回転駆動については既に説明しているため、本実施例の特徴である、回転テーブル架台12cに対する回転テーブル12の昇降動作について説明する。図3は昇降機構52を作動させ、回転テーブル架台12cに対して、回転テーブル12が上昇限位置にある状態を示している。具体的には、回転テーブル12が回転駆動していない静止状態において、回転テーブル架台12cに固定される、油圧シリンダ等で構成される昇降用アクチュエータ52bにより、昇降ベース部52aをその上昇限位置まで上昇させる。この昇降ベース部52aの上昇動作により、回転テーブル架台12cに対して回転テーブル12が垂直にその上昇限位置まで上昇される。先に説明した、回転テーブル12の回転防止・位置決め機構は、昇降用アクチュエータ52bの作動前に解除させるか、回転テーブル12の上昇動作により解除される構成が採用されれば良い。
図3では、昇降ベース部52aが昇降用アクチュエータ52bにより直接上昇される形態を示している。ここで、ホッパ15の材料供給口17(回転テーブル12の貫通孔13)と加熱シリンダ2の材料投入口6(連結部材12d)との連通には、所定の回転位置精度で位置決めがなされる必要がある。そのため、図示はしていないが、昇降ベース部52aの昇降をガイドするガイド部材を、回転テーブル架台12cに配置させた上で、昇降用アクチュエータ52bにより昇降ベース部を昇降させる形態が好ましい。
また、回転テーブル12の貫通孔13と連結部材12dとの接離部分の構成は、インロー等、上下方向の接続・離間のみを考慮すれば良い。具体的には、図3に示すように、回転テーブル12の貫通孔13に連続する凸ガイド部13bを、貫通孔13毎に回転テーブル12の下面に形成させて、連結部材12dの上面に、この凸ガイド部13bに対応する凹ガイド部12eを形成させても良い。これら凸ガイド部13b及び凹ガイド部12eのような凹凸(インロー)構造においては、該接離部分の所定の気密性を確保するためのシール部材の配置が容易である。
例えば、図3のように、シール部材13aを連結部材12dの上面に配置させても良いし、図示はしていないが、連結部材12dの凹ガイド部12eの底面や側面、あるいは、貫通孔13の凸ガイド部13bの底面や側面に配置させても良い。また、シール部材13aを、1箇所だけでなく上述した複数個所に配置させれば、該接離部分における接続時の高い気密性を容易に確保することができる。
一方、これら凸ガイド部13b及び凹ガイド部12eを、互いの垂直方向のテーパ面で案内させる凹凸(インロー)構造を採用することにより、簡易な構造でありながら、回転テーブル12の昇降動作を利用する回転位置決め機構とすることもできる。互いの垂直方向のテーパ面で案内させる凹凸(インロー)構造に限らず、凸ガイド部13b及び凹ガイド部12eのような凹凸(インロー)構造は、該接離部分の上下いずれが凸形状であっても凹形状であっても良く、シール部材13aの配置を鑑み、適切な形状が選択されれば良い。
回転テーブル架台12cに対して、回転テーブル12を昇降させる形態においては、上記のような、回転テーブル12の貫通孔13と連結部材12dとの接離部分の構成に関するメリットだけでなく、ホッパ15の材料供給口17(回転テーブル12の貫通孔13)や、連結部材12d等、ホッパ15から加熱シリンダ2の材料受領口6間の管路に樹脂材料の詰まり等が発生した場合にも、回転テーブル12を上昇させることにより、これら管路へのアクセスが容易である。
また、図示はしていないが、回転テーブル架台12cに対して回転テーブル12を昇降させる形態ではなく、回転テーブル架台12cを加熱シリンダ2に対して昇降させる形態であっても良い。この場合、昇降ベース部52aは不要になるが、ホッパ15の材料供給口17から加熱シリンダ2の材料投入口6までの管路における接離部分が、連結部材12dの下方と加熱シリンダ2の材料受領口6との間となる。また、回転テーブル架台12cを、昇降用アクチュエータ52bを介して加熱シリンダ2から支持させることは構造的に多少複雑になる。
そのため、現実的には、先に説明したように、回転テーブル架台12cを加熱シリンダ2とは独立した部材、あるいは床面から支持させる形態となる。回転テーブル架台12c自体も、金型毎に行われる加熱シリンダ2のドッキング位置の調整に準じて、回転テーブル架台12cの位置調整が可能な構成にする必要はあるが、回転テーブル架台12cを加熱シリンダ2に対して上昇させれば、加熱シリンダ2の外周面や、加熱シリンダ2の材料受領口6へのアクセス性が向上するというメリットもある。これらを鑑みて、回転テーブル12の昇降機構の形態が適宜選択されれば良い。
以上、図面を参照しながら本発明の一実施例を説明したが、本発明は本実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。例えば、後者の実施例において、回転テーブル12を昇降させる形態を説明したが、ホッパ15の材料供給口17から加熱シリンダ2の材料受領口6までの管路を初めから任意の箇所で離間させておき、離間させた管路端面の上方及び下方のいずれか一方、あるいは両方に、上下方向に伸張可能で、且つ、他方の管路端面に任意で接離可能な構成を配置させる形態であっても良い。この形態において、回転テーブル12を回転させる際は、該管路を離間させておき、任意のホッパ15から加熱シリンダ2に樹脂材料を供給させる際は、該管路を接続させれば良い。この形態であれば、複数のホッパ15が上方に配置された回転テーブル12や回転テーブル架台12cを昇降させずとも、先に説明したような、該接離部分の所定の気密性を確保するためのシール部材の配置が容易な構成を採用することが可能となる。
1、22 射出装置
2 加熱シリンダ
3 第1スクリュ
3a 第1フライト
4 スクリュヘッド
5 逆止リング
6 材料投入口
6a シール部材
7 射出ノズル
8、19 加熱部材
9 貯留部
10a 可塑化モータ
10b ギア
11a 射出モータ
11b ギア
11c ボールねじ機構
12 回転テーブル
12a 回転テーブル駆動モータ
12b ギア
12c 回転テーブル架台
12d 連結部材
12e 凹ガイド部
13 貫通孔
13a シール部材
13b 凸ガイド部
14 回転台回転軸
15 ホッパ
16 第2スクリュ
16a 第2フライト
17 材料供給口
18 開閉切替部
20 ホッパ材料受入口
21a 第2スクリュ駆動モータ
21b、21c ギア
52 昇降機構
52a 昇降ベース部
52b 昇降用アクチュエータ

Claims (3)

  1. 加熱シリンダと、
    前記加熱シリンダの上方に配置される回転テーブル架台と、
    前記回転テーブル架台上方に回転可能に支持される回転テーブルと、
    前記回転テーブル上方に配置される複数のホッパと、
    を有し、
    前記加熱シリンダは、第1スクリュを内蔵すると共に、当該加熱シリンダ内に樹脂材料を投入するための材料投入口を有し、
    前記ホッパは、第2スクリュを内蔵すると共に、該ホッパ内の樹脂材料を加熱する加熱部材を備え、前記回転テーブル側に、前記加熱シリンダの前記材料投入口に樹脂材料を供給する材料供給口と該材料供給口の開閉を切り替える開閉切替部と、を有し、
    前記回転テーブルは、前記ホッパの前記材料供給口毎に、前記ホッパの前記材料供給口と前記加熱シリンダの前記材料投入口とを連通させる貫通孔を有し、前記回転テーブルを回転させて、前記加熱シリンダの前記材料投入口に連通される前記ホッパの前記材料供給口を、複数の前記ホッパから任意に選択可能であり、
    前記第2スクリュは、前記開閉切替部により前記材料供給口が閉塞された前記ホッパ内において、該ホッパ内の樹脂材料を攪拌させる攪拌処理と、該ホッパ内の樹脂材料及び機能性添加材を混練させる混練処理との少なくとも一方を実行するよう回転制御されており、
    前記開閉切替部により前記材料供給口が閉塞された前記ホッパ内において、前記第2スクリュに対する前記回転制御と、前記加熱部材に対する加熱制御とを実行することにより、該ホッパ内の樹脂材料の予熱又は乾燥を実行可能に構成されている
    ことを特徴とする射出装置。
  2. 請求項1に記載の射出装置において、
    前記射出装置は、前記回転テーブルが前記加熱シリンダに対して昇降可能に構成されることを特徴とする射出装置。
  3. 加熱シリンダと、
    前記加熱シリンダの上方に配置される回転テーブル架台と、
    前記回転テーブル架台上方に回転可能に支持される回転テーブルと、
    前記回転テーブル上方に配置される複数のホッパと、
    を有し、
    前記加熱シリンダは、第1スクリュを内蔵すると共に、当該加熱シリンダ内に樹脂材料を投入するための材料投入口を有し、
    前記ホッパは、第2スクリュを内蔵すると共に、該ホッパ内の樹脂材料を加熱する加熱部材を備え、前記回転テーブル側に、前記加熱シリンダの前記材料投入口に樹脂材料を供給する材料供給口と該材料供給口の開閉を切り替える開閉切替部と、を有する射出装置に対して、
    前記回転テーブルを回転させて、前記加熱シリンダの前記材料投入口に連通される前記ホッパの前記材料供給口を、複数の前記ホッパから任意に選択すると共に、
    前記加熱シリンダの前記材料投入口に連通されている前記材料供給口を有するホッパ以外の少なくとも一つのホッパにおいて、前記材料供給口を前記開閉切替部により閉塞し、該ホッパ内の樹脂材料を攪拌させる攪拌処理と、該ホッパ内の樹脂材料及び機能性添加材を混練させる混練処理との少なくとも一方が実行されるよう前記第2スクリュを回転させ、かつ、前記加熱部材により該ホッパ内の樹脂材料を加熱することにより、該ホッパ内の少なくとも前記材料供給口近傍の樹脂材料を予熱又は乾燥させ、前記加熱シリンダの前記材料投入口への供給に適した状態に維持させる
    ことを特徴とする射出装置の樹脂替え方法。
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