JP6565706B2 - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、変速比を段階的に変化させることができる車両の変速制御装置に関し、特に、所定の変速段を設定するための係合機構に噛み合い式係合機構を用いた車両の変速制御装置に関するものである。
特許文献1には、遊星歯車機構を備えた自動変速装置が記載されている。その自動変速装置は、遊星歯車機構における一つの回転要素を、噛み合い式係合機構を係合させることによって固定するとともに、エンジンと遊星歯車機構における他の回転要素とを摩擦式係合機構で係合することにより後進段を設定するように構成されている。なお、噛み合い式係合機構は、後進段を設定するときにのみ係合するように構成されており、また、各係合機構は、供給する油圧を制御することにより係合または解放するように構成されている。
特開平10−89421号公報
特許文献1に記載されたように構成された噛み合い式係合機構は、伝達トルク容量を制御することができないため、解放時に意図せずに各噛み合い歯が噛み合うことを抑制するために、各噛み合い歯が比較的離れた位置に待機させられる。したがって、噛み合い式係合機構を係合させるために、一方の噛み合い歯の移動量が多くなる。そのため、経時劣化や個体差などを要因として、噛み合い式係合機構を係合させるために油圧の供給を開始してから噛み合い式係合機構が噛み合うまでの時間が意図した時間よりも遅くなる可能性がある。
上記のような噛み合い式係合機構を所定の変速段を設定するための係合機構として用い、他の変速段から所定の変速段に変速する場合には、噛み合い式係合機構を構成する二つの噛み合い歯のうち、いずれか一方の噛み合い歯の回転数を変化させて他方の噛み合い歯の回転数に同期させたとほぼ同時に各噛み合い歯が係合することが好ましい。したがって、上記のように噛み合い式係合機構を係合させるための油圧を供給し始めてから噛み合い式係合機構が噛み合うまでの時間が意図した時間よりも遅くなると、一方の噛み合い歯の回転数が他方の噛み合い歯の回転数に同期する回転数を超えた回転数まで変化する可能性があり、そのような場合には、噛み合い式係合機構を係合させることが困難となる可能性、あるいは噛み合い式係合機構を係合させることによりショックが生じる可能性がある。また、上記のように一方の噛み合い歯の回転数が他方の噛み合い歯の回転数に同期する回転数を超えることを抑制するために、エンジンの出力トルクを制限するなどした場合には、所定の変速段が設定された後に、エンジンの出力トルクを増大させることとなる場合があり、その結果、変速後における加速応答性が低下する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、噛み合い式係合機構を係合させることにより所定の変速段を設定する際に、適切なタイミングで各噛み合い歯を係合させることができる車両の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンと、前記エンジンの出力側に連結され、かつ変速比をステップ的に変化させる有段式の変速装置と、前記変速装置で所定の変速段を設定するために係合される噛み合い式係合機構と、油圧が供給されることにより前記噛み合い式係合機構を係合させるように構成されたアクチュエータとを備え、ダウンシフト時に前記噛み合い式係合機構を係合させる車両の変速制御装置において、前記アクチュエータおよび前記エンジンを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記ダウンシフト時における前記変速装置の入力軸回転数と、車速および変速後の変速段での変速比から求められる目標回転数との偏差を求める算出部と、前記算出部で求められた偏差または前記入力軸回転数が前記目標回転数よりも高回転数となる継続時間に基づいて、次回のダウンシフト時における前記アクチュエータへ油圧を供給するタイミングを早める第1補正部と、前記次回のダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクを、前記ダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクよりも大きくできるように、前記次回のダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクの制限量を低下させる第2補正部とを備えていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前回のダウンシフト時における入力軸回転数と目標回転数との偏差や、入力軸回転数が目標回転数よりも高回転数となる継続時間に基づいて噛み合い式係合機構を係合させるためのアクチュエータに油圧を供給するタイミングを早めている。そのため、次回のダウンシフト時に、入力軸回転数が目標回転数まで増大したとほぼ同時に噛み合い式係合機構を係合させることができる。その結果、アクチュエータに油圧を供給し始めてから噛み合い式係合機構が係合するまでの時間が、噛み合い式係合機構の個体差や経時劣化を要因として設計値と異なっている場合であっても、噛み合い式係合機構を容易に係合させることができ、また噛み合い式係合機構が係合することに伴うショックの発生を抑制することができる。さらに、入力軸回転数が目標回転数に増大するとほぼ同時に噛み合い式係合機構を係合させることができるため、エンジンの出力トルクの制限量を低下させることができ、その結果、所定の変速段が設定された後の加速応答性が低下することを抑制することができる。
この発明の実施例における制御の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施例における変速装置の一例を示すスケルトン図である。 各変速段を設定する際に係合させられる係合機構を示す係合表である。 パワーオンダウンシフト時におけるタービン吹き量(最大値)、タービン吹き量の積算値、タービン回転数が目標回転数以上となっている継続時間を説明するためのタイムチャートである。 図1に示す制御を実行した場合におけるタービン回転数、第2ブレーキを係合させるための油圧、エンジンの出力トルクの制限量の変化を説明するためのタイムチャートである。
この発明における噛み合い式係合機構を有する変速装置1の一例を図2に模式的に示している。図2に示す変速装置1は、変速比をステップ的に変化させる有段式の変速装置であって、前進第1速段から前進8速段および後進第1速段ならびに後進第2速段を設定することができる。この変速装置1は、トルクコンバータを介してエンジン2に連結されている。具体的には、エンジン2の出力軸3に、従来知られているロックアップクラッチ付きのトルクコンバータが連結され、そのトルクコンバータを構成するタービンに、変速装置1の入力軸4が連結されている。この入力軸4の回転数が、この発明の実施例における入力軸回転数に相当し、以下の説明では、入力軸4の回転数を「タービン回転数」と記す。
上記の変速装置は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構(以下、第1遊星歯車機構と記す)5と、ラビニョ型の遊星歯車機構(以下、第2遊星歯車機構と記す)6とを備えている。この第1遊星歯車機構5における第1キャリヤ7は、入力軸4に連結され、第1遊星歯車機構5における第1サンギヤ8は、ハウジングなどの固定部9に連結されている。
その第1遊星歯車機構5を挟んでエンジン2とは反対側に第2遊星歯車機構6が設けられている。この第2遊星歯車機構6は、エンジン2または第1遊星歯車機構5から入力されたトルクを図示しない駆動輪に伝達するものであって、第2遊星歯車機構6における第2キャリヤ10は、第2クラッチC2を介して入力軸4とトルク伝達可能に連結されている。また、第2遊星歯車機構6における第2サンギヤ11は、第3クラッチC3を介して第1遊星歯車機構5における第1リングギヤ12とトルク伝達可能に連結されるとともに、第4クラッチC4を介して第1キャリヤ7とトルク伝達可能に連結されている。さらに、第2遊星歯車機構6における第3サンギヤ13は、第1クラッチC1を介して第1リングギヤ12とトルク伝達可能に連結されている。そして、第2遊星歯車機構6における第2リングギヤ14が、図示しない駆動輪にトルク伝達可能に連結されている。
さらに、上記第2サンギヤ11の回転を停止させるための第1ブレーキB1、および第2キャリヤ10の回転を停止させるための第2ブレーキB2が設けられている。この第1ブレーキB1は、従来知られた摩擦式係合機構であって、伝達トルク容量を制御することができるように構成されている。一方、第2ブレーキB2は、この発明における噛み合い式係合機構に相当するものであって、固定部9に形成された噛み合い歯と、第2キャリヤ10に形成された噛み合い歯とを噛み合わせることにより、第2キャリヤ10の回転を停止させるように構成されている。また、第2ブレーキB2は、図示しない油圧アクチュエータに油圧を供給することにより一方の噛み合い歯が他方の噛み合い歯に向けて移動して、各噛み合い歯が噛み合うように構成され、その油圧を低下させることにより各噛み合い歯が離隔するように構成されている。したがって、油圧アクチュエータに油圧を供給してから各噛み合い歯が噛み合うまでの時間は、油圧アクチュエータに供給する油圧、一方の噛み合い歯が他方の噛み合い歯に向けて移動する際の摺動抵抗などの抵抗力、油圧アクチュエータの容積などに応じて定まる。
この実施形態では、上記の各クラッチC1,C2,C3,C4および各ブレーキB1,B2を係合あるいは解放する制御や、エンジン2の燃料の供給などを電気的に制御するための電子制御装置(ECU)15が設けられている。ECU15は、この発明におけるコントローラに相当し、マイクロコンピュータを主体として構成されている。また、ECU15には、車速やアクセル開度などのデータが入力され、それらの入力されたデータおよび予め記憶しているデータを使用して演算を行い、演算結果を制御指令信号として出力するように構成されている。
図3は、図2に示す変速装置1の係合表を示している。なお、図3に示す「○」は、係合している状態を示し、「−」は、解放している状態を示している。図3に示すように前進第1速段は、第1クラッチC1と第2ブレーキB2とを係合させることにより設定され、前進第2速段は、第1クラッチC1と第1ブレーキB1とを係合させることにより設定される。この前進第2速段から前進第1速段へのダウンシフトは、第1クラッチC1を係合させた状態で、第1ブレーキB1を解放するとともに、第2ブレーキB2を係合させることにより行われる。このようなダウンシフトは、運転者によるアクセルペダルの操作量が予め定められた操作量以上となって、大きく駆動力が要求された場合や、エンジン回転数を所定の回転数に維持するために、車速が所定の車速以下まで低下した場合などに実行される。
上述したように運転者によるアクセルペダルの操作量が予め定められた操作量以上となったことを条件としてダウンシフト(パワーオンダウンシフト)する場合には、ダウンシフトを実行する判断が成立してから予め定められた所定時間が経過したことや、タービン回転数が所定の回転数以上になることなどを条件として、第2ブレーキB2を係合させるための油圧を油圧アクチュエータに供給する。これは、パワーオンダウンシフトは、まず、第1ブレーキB1の伝達トルク容量を低下させてタービン回転数を増大させ、そのタービン回転数が、変速後の変速比と車速とから求められる目標回転数に同期するとほぼ同時に第2ブレーキB2を係合させるためである。したがって、上記の所定時間や所定の回転数は、タービン回転数が目標回転数まで増大するのに要する時間と、第2ブレーキB2に油圧を供給し始めてから第2ブレーキB2が係合し始めるまでの時間とに基づいて定められている。
一方、第2ブレーキB2は、その個体差や経時劣化などを要因として、油圧アクチュエータに油圧を供給してから第2ブレーキB2が係合し始めるまでの時間が、設計上定められた時間よりも遅くなる場合がある。そのような場合には、タービン回転数が目標回転数以上まで吹き上がった時点で第2ブレーキB2が係合し始める場合がある。タービン回転数は、エンジン2の出力に依存するため、上記のような事態が生じることを抑制するためにエンジン2の出力トルクを制限するとすれば、前進第1速段を設定した後に、エンジン2の出力トルクを更に増大させる必要があり、加速応答性が低下する可能性がある。
そのため、パワーオンダウンシフトを実行した場合に、そのパワーオンダウンシフト時のタービンの吹き上げ量に基づいて、次回のパワーオンダウンシフトを実行する際における第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングの学習・補正するとともに、エンジン2の出力トルクの制限量を低下させるように構成されている。
その制御の一例を図1に示している。図1に示す制御は、ECU15により実行される。図1に示す制御は、まず、ダウンシフトを実行しているか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1は、前進第2速段から前進第1速段へ向けて変化しているか否か、あるいは他の制御により前進第2速段から前進第1速段への変速制御が実行されているか否かなどにより判断することができる。
ダウンシフトを実行していないことによりステップS1で否定的に判断された場合には、このルーチンを一旦終了する。それとは反対に、ダウンシフトを実行していることによりステップS1で肯定的に判断された場合には、前進第1速段を設定したとした場合におけるタービン回転数である目標回転数と実際のタービン回転数との偏差(タービン吹き量)を計測する(ステップS2)。このタービン回転数は、入力軸4の回転数を検出するセンサからの信号に基づいて求めることができ、また目標回転数は、前進第1速段での変速比と現在の車速とから求めることができる。なお、ステップS2が、この発明の実施例における「算出部」に相当する。
ついで、第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習する必要があるか否かを判断する(ステップS3)。このステップS3は、ステップS2で計測されたタービン吹き量が、第2ブレーキB2の係合時におけるショックなどを考慮して予め定められた閾値よりも大きいか否かで判断することができる。なお、前回のパワーオンダウンシフト時に第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習している場合には、このステップS3でそのタイミングを変更した学習値を更新することとなる。
第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習する必要がなく、ステップS3で否定的に判断された場合には、このルーチンを一旦終了する。それとは反対に、第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習する必要があり、ステップS3で肯定的に判断された場合には、次回のパワーオンダウンシフト時における第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを修正する(ステップS4)。より具体的には、油圧アクチュエータに油圧を供給し始めるタイミングを早める。このステップS4で修正する時間は、図4に示すタービン吹き量ΔNの最大値や、タービン吹き量の積算値ΣΔN、あるいはタービン回転数が目標回転数以上となっている継続時間L1などの値を変数として上記修正する時間を定めたマップを、実験やシミュレーションなどに基づいて予めECU15に記憶しておき、そのマップと、実際に検出されたタービン吹き量やその積算値あるいはタービン回転数が目標回転数以上となっている継続時間などとに基づいて定めることができる。このステップS4が、この発明のおける「第1補正部」に相当する。なお、第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングは、タービン回転数で定めていてもよく、変速開始の判断からの経過時間で定めていてもよい。
ついで、エンジン2の出力トルクの制限量を緩和して(ステップS5)、このルーチンを一旦終了する。この出力トルクの制限量は、タービン回転数が目標回転数よりも過度に増大することを抑制するために予めECU15に記憶された制限量である。したがって、ステップS4により第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを修正することにより、タービン回転数が目標回転数よりも高くなることを抑制することができるため、ステップS5では、その制限量を緩和することとしている。そのため、第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミング(油圧アクチュエータに油圧を供給し始めるタイミング)の学習が進行するにつれて、タービン回転数が目標回転数よりも高くなることをより一層抑制することができるため、エンジン2の出力トルクの制限量が次第に低減させられる。なお、その緩和する量は予め定められた値であってもよく、タービン吹き量ΔNなどに応じて定められる変数であってもよい。このステップS5が、この発明の実施例における「第2補正部」に相当する。
図1に示す制御を実行した場合におけるタービン回転数の変化、第2ブレーキB2を係合させるための油圧の変化、エンジン2の出力トルクの制限量の変化を説明するためのタイムチャートを図5に示している。図5におけるt1時点で前進第2速段から前進第1速段へのダウンシフト(パワーオンダウンシフト)が判断されている。それに伴って第1ブレーキB1の伝達トルク容量が低下させられ、かつ運転者によるアクセル操作量に応じてエンジン2からトルクが出力されていることにより、タービン回転数が増大し始める。
そして、タービン回転数が所定の回転数まで増大した時点、または前進第2速段から前進第1速段へのダウンシフトの判断が成立してから所定時間が経過した時点(t2時点)で、第2ブレーキB2を係合させるための油圧が出力される。その場合、油圧の指示圧は、破線で示すように予め定められた所定圧までステップ的に変化させられるものの、実際の油圧は、実線で示すように次第に増大する。
ついで、タービン回転数が目標回転数(前進第1速段の変速比と車速とから算出された回転数)まで増大したとほぼ同時に第2ブレーキB2の油圧が指示圧まで増大している(t3時点)。この際における第2ブレーキB2は、未だ係合していないため、タービン回転数は、目標回転数を超えて吹き上がっており、その後、第2ブレーキB2が係合することにより、タービン回転数と目標回転数とが一致する(t4時点)。この際のタービン吹き量ΔNの最大値や、タービン吹き量の積算値ΣΔN、あるいはt3時点からt4時点までの経過時間L1に基づいて、次回のダウンシフト時における第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習(補正)し、またエンジン2の出力トルクの制限量を低下させる。そのため、t4時点では、エンジン2の出力トルクの制限量が低下している。
図5には、ダウンシフトが完了したと同時にアップシフトの判断が成立した状態を示している。前進第1速段から前進第2速段へのアップシフト時には、エンジン2の出力トルクを低下させつつ、第2ブレーキB2を解放し、その後、第1ブレーキB1を次第に係合させて実行するように構成されている。そのため、図に示す例では、アップシフトの判断が成立した後に、第2ブレーキB2を係合させるための油圧が低下させられる。なお、第2ブレーキB2を係合させるための油圧を低下させる場合も、第2ブレーキB2を係合させる場合と同様に、指示圧をステップ的に変化させており、実際の油圧は次第に低下している。
前進第2速段となった後に、再度、ダウンシフトの判断が成立すると(t5時点)、上記と同様にタービン回転数が増大し始める。一方、前回のダウンシフト時に第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習していることにより、t5時点からの経過時間taがt1時点からt2時点までの経過時間tbよりも短いときに、第2ブレーキB2が係合させられる。
上述したように前回のダウンシフト時におけるタービン吹き量などに応じて第2ブレーキB2を係合させ始めるタイミングを学習することにより、次回のダウンシフト時に、タービン回転数が目標回転数まで増大したとほぼ同時に第2ブレーキB2を係合させることができる。そのため、第2ブレーキB2を係合させる油圧を供給し始めてから第2ブレーキB2が係合するまでの時間が、第2ブレーキB2の個体差や経時劣化を要因として設計値と異なっている場合であっても、第2ブレーキB2を容易に係合させることができ、また第2ブレーキB2が係合することに伴うショックの発生を抑制することができる。さらに、タービン回転数が目標回転数に増大するとほぼ同時に第2ブレーキB2を係合させることができるため、エンジン2の出力トルクの制限量を低下させることができ、その結果、前進第1速段が設定された後の加速応答性が低下することを抑制することができる。
1…変速装置、 2…エンジン、 3…出力軸、 4…入力軸、 15…電子制御装置(ECU)、 B1,B2…ブレーキ、 C1,C2,C3…クラッチ。

Claims (1)

  1. エンジンと、前記エンジンの出力側に連結され、かつ変速比をステップ的に変化させる有段式の変速装置と、前記変速装置で所定の変速段を設定するために係合される噛み合い式係合機構と、油圧が供給されることにより前記噛み合い式係合機構を係合させるように構成されたアクチュエータとを備え、ダウンシフト時に前記噛み合い式係合機構を係合させる車両の変速制御装置において、
    前記アクチュエータおよび前記エンジンを制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記ダウンシフト時における前記変速装置の入力軸回転数と、車速および変速後の変速段での変速比から求められる目標回転数との偏差を求める算出部と、
    前記算出部で求められた偏差または前記入力軸回転数が前記目標回転数よりも高回転数となる継続時間に基づいて、次回のダウンシフト時における前記アクチュエータへ油圧を供給するタイミングを早める第1補正部と
    前記次回のダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクを、前記ダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクよりも大きくできるように、前記次回のダウンシフト時における前記エンジンの出力トルクの制限量を低下させる第2補正部と
    を備えていることを特徴とする車両の変速制御装置。
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