JP6565364B2 - 異常検出装置及び故障防止装置 - Google Patents
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Description
また、上記の異常検出装置において、前記検出部は、前記共通電極との間隔がそれぞれ異なる複数の検出電極を備え、前記抵抗値測定回路は、前記共通電極との間隔が最も広い電極と前記共通電極との間の抵抗値を測定することが好ましい。
また、上記の異常検出装置において、前記検出部は、基端部が前記共通電極に接続され、耐腐食性に対する条件がそれぞれ異なる複数の検出パターンを備え、前記抵抗を前記検出パターンの先端部間にそれぞれ接続し、前記抵抗値測定回路は、耐腐食性が最も低い前記検出パターンの先端部と前記共通電極との間の抵抗値を測定することが好ましい。
また、上記の異常検出装置において、前記検出部は、一端が前記共通電極にそれぞれ接続されるとともに、溶断温度が異なる複数の温度ヒューズを備え、前記抵抗を前記温度ヒューズの他端部間にそれぞれ接続し、前記抵抗値測定回路は、もっとも溶断温度の低い前記温度ヒューズの他端部と前記共通電極との間の抵抗値を測定することにより、測定点の到達温度を検知できる。
また、上記の異常検出装置において、前記抵抗値測定回路の定電圧供給端子と抵抗値検出端子との間に、前記抵抗を接続した検出部を直列に複数段接続することが好ましい。
また、上記の課題を解決する故障防止装置は、異常検出装置の抵抗値測定回路の測定値に基づいて異常を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて異常原因を抑制する異常抑制装置とを備えたことを特徴とする。
図1は、雰囲気中に例えば硫化水素等の腐食ガスを含む環境に設置され、腐食ガスによるマイグレーションの発生を検知することにより、当該環境中に設置される他の電子機器の配線パターンの異常による故障を未然に防止するための故障防止装置の一例を示す。
検出電極3aと検出電極3bは抵抗R1を介して接続され、検出電極3bと検出電極3cは抵抗R2を介して接続されている。抵抗R1,R2の抵抗値は、この実施形態では抵抗R1の抵抗値は抵抗R2の抵抗値の3倍〜10倍程度に設定されるとともに、抵抗R1,R2の抵抗値は1〜100kΩの範囲で設定することが望ましい。
抵抗値測定回路5で測定された抵抗値は、抵抗値判定回路6に出力される。抵抗値判定回路6では、入力された抵抗値に基づいてマイグレーションの進行状況を判定し、その判定信号をファン制御回路7に出力する。
故障防止装置の設置環境が良好である場合には、共通電極2に定電圧が印加されている状態で、共通電極2と検出電極3a〜3cとの間の絶縁が確保される。すると、共通電極2と検出電極3cとの間の抵抗値はほぼ無限大となるので、抵抗値判定回路6では入力された抵抗値に基づいてマイグレーションが進行していないことを判定する。この結果、ファン8を作動させないか、あるいは通風量が低く設定される。
検出電極3cまで短絡状態となったときには、共通電極2への定電圧の供給を停止すると、無用な電力消費を抑制することが可能となる。
上記のような故障防止装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)共通電極2と検出電極3cとの間の抵抗値の変化を検出することにより、検出電極3a〜3cでのマイグレーションによる絶縁低下あるいは短絡を検出することができる。従って、隣接して配設される電子機器のプリント基板のダメージを推定することができる。
(2)一つの配線異常検出回路1と抵抗値測定回路5で、共通電極2と検出電極3a〜3cとの間の3段階の抵抗値の変化を測定することにより、3種類の線幅の配線パターンの間隙でのマイグレーションによる短絡の発生可能性を判定することができる。従って、異なる複数の条件での異常の発生可能性を簡便な構成で判定することができる。
(3)抵抗R1,R2の抵抗値の設定により、共通電極2と各検出電極3a〜3cが高抵抗で接続される状態となっても、抵抗値の変化に基づいて当該状態を容易に判定することができる。
(第二の実施形態)
図2は、配線異常検出回路の別の実施形態を示す。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。この実施形態の配線異常検出回路10は、腐食ガス等による配線パターンの断線を検出する異常検出部として好適である。
なお、共通電極11は樹脂コーティングあるいはめっき等により腐食ガスによる腐食が生じない構成とすることが好ましい。
次いで、配線パターン12cが断線すると、共通電極11と配線パターン12aの先端との間の抵抗値は、抵抗R3と抵抗R4と抵抗R5の抵抗値の和となる。
また、例えば1日に1回等、一定時間間隔で共通電極11に定電圧を印加して、共通電極11と検出パターン12aとの間の抵抗値を測定するようにすれば、条件の異なる検出パターン12a〜12dの異常の有無を判定可能である。
(1)共通電極11と検出パターン12aとの間の抵抗値の変化を検出することにより、異なる複数の条件の検出パターン12a〜12dでの腐食による断線を検出することができる。
(2)一つの配線異常検出回路10と抵抗値測定回路5で、共通電極11と検出パターン12a〜12dの先端との間の4段階の抵抗値の変化を測定することにより、配線異常検出回路10に隣接して配設される電子機器での対応する4種類の異なる条件の配線パターンの腐食による断線の可能性をそれぞれ判定することができる。従って、異なる複数の条件での配線パターンの断線の可能性を簡便な構成で判定することができる。
(第三の実施形態)
図3は、配線異常検出回路の別の実施形態を示す。この実施形態は、第二の実施形態の配線異常検出回路10に類似する配線異常検出回路13a〜13cを直列に3段接続したものである。
(第四の実施形態)
図4は、異常検出部の別の実施形態を示す。この実施形態の異常検出回路14は、電子機器の設置位置の温度の異常な上昇を検知するものであり、第二の実施形態の配線異常検出回路10の検出パターン12a〜12dを温度ヒューズ15a〜15dに置き換えたものである。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第一の実施形態において、第一〜第三の検出電極の共通電極との対向面の全てに凹凸を設けてもよい。
・第一の実施形態において、第一〜第三の検出電極の共通電極との対向面に複数の穿孔部を設けてもよい。
・第二の実施形態において、線幅の異なる検出パターンに代えて、パターンの厚さを変えて条件の異なる検出パターンを形成してもよい。
・第二の実施形態において、銅あるいは銀等、検出パターンの材質を変えて条件の異なる検出パターンを形成してもよい。
・第一の実施形態の配線異常検出回路1と、第二の実施形態の配線異常検出回路を並行して動作させて、マイグレーションによる配線異常と、腐食による配線異常を並行して検出するようにしてもよい。
Claims (5)
- 共通電極と、
前記共通電極に対し、複数の異なる条件で導通の異常が発生するようにした検出部と、
前記各検出部間にそれぞれ接続される抵抗と、
前記共通電極に定電圧を供給するとともに、前記共通電極と前記検出部のいずれか一つとの間の抵抗値を測定する抵抗値測定回路とを備え
前記検出部は、前記共通電極との間隔がそれぞれ異なる複数の検出電極を備え、
前記抵抗値測定回路は、前記共通電極との間隔が最も広い電極と前記共通電極との間の抵抗値を測定することを特徴とする異常検出装置。
- 共通電極と、
前記共通電極に対し、複数の異なる条件で導通の異常が発生するようにした検出部と、
前記各検出部間にそれぞれ接続される抵抗と、
前記共通電極に定電圧を供給するとともに、前記共通電極と前記検出部のいずれか一つとの間の抵抗値を測定する抵抗値測定回路とを備え
前記検出部は、基端部が前記共通電極に接続され、耐腐食性に対する条件がそれぞれ異なる複数の検出パターンを備え、
前記抵抗を前記検出パターンの先端部間にそれぞれ接続し、
前記抵抗値測定回路は、耐腐食性が最も低い前記検出パターンの先端部と前記共通電極との間の抵抗値を測定することを特徴とする異常検出装置。
- 共通電極と、
前記共通電極に対し、複数の異なる条件で導通の異常が発生するようにした検出部と、
前記各検出部間にそれぞれ接続される抵抗と、
前記共通電極に定電圧を供給するとともに、前記共通電極と前記検出部のいずれか一つとの間の抵抗値を測定する抵抗値測定回路とを備え
前記検出部は、一端が前記共通電極にそれぞれ接続されるとともに、溶断温度が異なる複数の温度ヒューズを備え、
前記抵抗を前記温度ヒューズの他端部間にそれぞれ接続し、
前記抵抗値測定回路は、もっとも溶断温度の低い前記温度ヒューズの他端部と前記共通電極との間の抵抗値を測定することを特徴とする異常検出装置。
- 請求項2又は3に記載の異常検出装置において、
前記抵抗値測定回路の定電圧供給端子と抵抗値検出端子との間に、前記抵抗を接続した検出部を直列に複数段接続したことを特徴とする異常検出装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異常検出装置の抵抗値測定回路の測定値に基づいて異常を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて異常原因を抑制する異常抑制装置とを備えたことを特徴とする故障防止装置。
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