JP6564066B2 - 熱電変換モジュールおよび熱伝導性積層体、ならびに、熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性積層体の製造方法 - Google Patents

熱電変換モジュールおよび熱伝導性積層体、ならびに、熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性積層体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、生産性が良好な熱電変換モジュール、および、この熱電変換モジュールの製造方法、ならびに熱電変換モジュールなどに利用される熱伝導性積層体に関する。
熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換することができる熱電変換材料が、熱によって発電する発電素子やペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。
熱電変換素子は、熱エネルギーを直接電力に変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有する。そのため、複数の熱電変換素子を接続してなる熱電変換モジュール(発電装置)は、例えば、焼却炉や工場の各種の設備など、排熱される部位に設けることで、動作コストを掛ける必要なく、簡易に電力を得ることができる。
熱電変換素子は、通常、複数を直列に接続した熱電変換モジュールとして使用される。熱電変換モジュールとしては、Bi−Te等の熱電変換材料等を用いた、いわゆるπ型の熱電変換モジュールが知られている。
π型の熱電変換モジュールは、一例として、P型およびN型の熱電変換材料をブロック状に加工して、セラミックス等の基板の上に交互に配列し、配列した熱電変換材料を直列に接続することで、作製される。
このようなπ型の熱電変換モジュールは、ブロック状の熱電変換材料の加工、熱電変換材料の配列、電極による熱電変換材料の接続等に手間がかかる。
これに対して、樹脂フィルム等の可撓性を有する絶縁性の支持体(基板)上に、印刷などの塗布法や真空蒸着などの真空成膜法によって熱電変換層および電極を形成した熱電変換モジュールが報告されている。
例えば、特許文献1には、蛇腹状(波形状)に折り返すことで表面側に突出する複数の頂部および裏面側に突出する複数の底部が形成された、可撓性を有する絶縁性シートと、絶縁性シートに設けられた第1接点および第2接点を有する熱電対とからなり、第1接点を頂部に隣接する頂部隣接部に配置し、第2接点を底部に隣接する底部隣接部に配置した熱電変換モジュールが記載されている。
また、特許文献2には、頂部および底部が交互に繰り返される蛇腹状(波形状構造)に折り返された可撓性基材と、基材に形成される、頂部と頂部につながる第1の底部との間の第1の傾斜面に沿った第1の熱電変換層と、頂部と頂部につながる第2の底部との間の第2の傾斜面に沿った第2の熱電変換層とを有し、第1の熱電変換層と第2の熱電変換層とが同じ形を有し、第1の熱電変換層は頂部側と第1の底部側に、第2の熱電変換層は頂部側と第2の底部側に、それぞれ、配線との接続点を有する熱電変換モジュールが記載されている。
このような樹脂フィルム等を支持体として用いる熱電変換モジュールにおいては、インク状の熱電変換材料や電極材料を用いる塗布法や、熱電変換材料や電極材料を真空蒸着等の真空成膜法によって、熱電変換層や電極を形成できる。
そのため、この熱電変換モジュールは、ブロック状の熱電変換材料を用いるπ型の熱電変換モジュールに比して、製造が容易であり、製造コストも安くできる。
また、熱電変換素子は、一つ当たりの起電力が非常に小さいため、熱電変換モジュールは、数百以上の熱電変換素子を直列に接続して、電圧および発電量を増加させる必要が有る。これに対して、樹脂フィルム等を支持体として用いる熱電変換モジュールであれば、多数個の熱電変換素子の形成にも、印刷等での製造によって容易に対応できる。
特開2005−328000号公報 国際公開第2013/114854号
このような、可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールの発電量等の性能を向上する方法としては、各種の方法が考えられる。
例えば、特許文献1および特許文献2にも示されるように、従来の蛇腹状に折り返した形状を有する熱電変換モジュールは、熱電変換層等が形成される蛇腹の傾斜面は、対面する傾斜面と離間した状態となっている。
しかしながら、このような蛇腹状の熱電変換モジュールは、サイズを小型化できる、伝熱効率を向上できる、熱電変換素子の実装密度を向上できる等の点で、蛇腹状に折り返した支持体を熱電変換層の配列方向に圧縮して、可能な限り蛇腹を閉じた状態とした方が有利である。
ところが、従来の蛇腹状の熱電変換モジュールでは、蛇腹を閉じると、電極同士が接触して、短絡してしまい、全く発電しなくなってしまう。そのため、蛇腹状の熱電変換モジュールに、絶縁部材を組み合わせることが考えられる。
また、熱電変換モジュールは、放熱フィン等を併用することで熱電変換層の温度差を大きくして、発電量を向上できることが知られている。
従って、発電量の向上を目的として、蛇腹状の熱電変換モジュールにも、放熱フィン等と同様の放熱部材を組み合わせることが考えられる。
このように、蛇腹状の熱電変換モジュールに絶縁部材や放熱部材を組み合わせた場合には、熱電変換モジュールと部材とが解離することなく構成を安定的に保ち、取り扱い性が良好なことが要求される。
また、可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールでは、可撓性を生かして、円筒状の管などの曲面に装着されることが考えられる。従って、蛇腹状の熱電変換モジュールには、絶縁部材や放熱部材を組み合わされた場合でも、可撓性を有するのが好ましい。
しかしながら、現状では、このような可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールに、絶縁部材や放熱部材等を組み合わせて、尚且つ、良好な構成の安定性や取り扱い性、可撓性等を満たした熱電変換モジュールは、知られていない。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールに、絶縁部材や放熱部材等を組み合わせて、さらに、良好な構成の安定性や取り扱い性を有し、可撓性も良好な熱電変換モジュール、および、この熱電変換モジュールに利用される熱伝導性積層体、ならびに、これらの製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の熱電変換モジュールは、蛇腹状に折り返された支持体と、支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する熱電変換層を接続する接続電極と、を有するモジュール本体、
モジュール本体と凹凸を合わせて設けられる、蛇腹状に折り返された1以上の蛇腹状部材、および、
モジュール本体の蛇腹状の折り返しによる傾斜面と、少なくとも1つの蛇腹状部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面とを貫通して、モジュール本体と少なくとも1つの蛇腹状部材とを挿通する可撓性の線状部材、を有することを特徴とする熱電変換モジュールを提供する。
このような本発明の熱電変換モジュールにおいて、蛇腹状部材が、絶縁部材、放熱部材および熱電変換部材から選択される1以上であるのが好ましい。
また、モジュール本体の熱電変換層の形成面に対面して、絶縁部材が設けられるのが好ましい。
また、絶縁部材のモジュール本体とは逆側の面に対面して、放熱部材が設けられるのが好ましい。
また、絶縁部材の傾斜面と、放熱部材の傾斜面とを貫通して、絶縁部材と放熱部材とを挿通する可撓性の第2線状部材を有するのが好ましい。
また、絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものであり、絶縁層をモジュール本体の熱電変換層の形成面に向けて設けられるのが好ましい。
また、熱電変換部材が、蛇腹状に折り返された部材支持体と、部材支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の部材熱電変換層と、隣接する熱電変換層を接続する部材接続電極と、を有するのが好ましい。
また、モジュール本体が、支持体の一方の面のみに熱電変換層を有するものであり、熱電変換部材が、部材支持体の一方の面にのみに部材熱電変換層を有するものであり、モジュール本体の熱電変換層に、部材支持体を対面して設けられる熱電変換部材、および、モジュール本体の支持体に、部材熱電変換層を対面して設けられる熱電変換部材の、少なくも一方を有するのが好ましい。
また、熱電変換部材を、複数、有し、部材支持体と部材熱電変換層とを対面して設けられる熱電変換部材の組み合わせを、1以上、有するのが好ましい。
また、線状部材が、モジュール本体の、熱電変換層の形成位置および接続電極の形成位置、以外の場所を貫通するのが好ましい。
また、線状部材が、接続電極に対して、傾斜面の傾斜方向に同位置で、かつ、稜線の長手方向の外側を貫通するのが好ましい。
さらに、モジュール本体の熱電変換層が、支持体の一方の面において、傾斜面に一面ずつ交互に設けられるP型熱電変換層およびN型熱電変換層であるのが好ましい。
また、本発明の熱伝導性積層体は、蛇腹状に折り返された絶縁部材、
絶縁部材と凹凸を合わせて設けられる、蛇腹状に折り返された放熱部材、および、
絶縁部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面と、放熱部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面とを貫通して、絶縁部材と放熱部材とを挿通する可撓性の線状部材、を有することを特徴とする熱伝導性積層体を提供する。
このような本発明の熱伝導性積層体において、絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものであるのが好ましい。
また、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様は、蛇腹状に折り返された支持体と、支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する熱電変換層を接続する接続電極と、蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材と、を有するモジュール本体を作製する工程、
蛇腹状に折り返され、蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、蛇腹状部材を作製する工程、
モジュール本体と蛇腹状部材とを、蛇腹状の折り返しによる稜線と直交する方向に搬送しつつ、搬送経路に設けられた搬送経路の変更部において、凹凸を合わせて積層する工程、および、
モジュール本体の傾斜面と蛇腹状部材の傾斜面とを貫通して、積層したモジュール本体と蛇腹状部材とを挿通する可撓性の固定用線状部材を設ける工程、を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法を提供する。
このような本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様において、固定用線状部材が、モジュール本体を挿通する線状部材および蛇腹状部材を挿通する線状部材の少なくとも一方であり、固定用線状部材を挿通する工程では、積層したモジュール本体および蛇腹状部材から線状部材を引き抜く工程、モジュール本体と蛇腹状部材との位置合わせを行う工程、ならびに、線状部材を抜いた斜面の貫通孔に、モジュール本体から引き抜いた線状部材および蛇腹状部材から引き抜いた線状部材の少なくとも一方を挿通する工程、を行うのが好ましい。
また、固定用線状部材を挿通する工程では、モジュール本体を挿通する線状部材および蛇腹状部材を挿通する線状部材をそのままにして、モジュール本体と蛇腹状部材とに固定用線状部材を挿通するのが好ましい。
また、蛇腹状部材が、絶縁部材、放熱部材および熱電変換部材から選択される1以上であるのが好ましい。
また、絶縁部材と放熱部材とを凹凸を合わせて積層し、かつ、絶縁部材の傾斜面と放熱部材の傾斜面とを貫通して、絶縁部材と放熱部材とを挿通する可撓性の線状部材を設けるのが好ましい。
さらに、絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものであるのが好ましい。
また、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第2の態様は、支持体と、支持体の少なくとも一方の面に形成される互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する熱電変換層を接続する接続電極と、を有するシート状物を、複数枚、積層する工程、
シート状物の積層体を、蛇腹状に折り返す工程、および、
蛇腹状に折り返したシート状物の、蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して、可撓性の線状部材を挿通する工程、を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法を提供する。
さらに、本発明の熱伝導性積層体の製造方法は、蛇腹状に折り返され、蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、絶縁部材を作製する工程、
蛇腹状に折り返され、蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、放熱部材を作製する工程、
絶縁部材と放熱部材とを、蛇腹状の折り返しによる稜線と直交する方向に搬送しつつ、搬送経路に設けられた搬送経路の変更部において、凹凸を合わせて絶縁部材と放熱部材とを積層する工程、ならびに、
積層した絶縁部材および放熱部材の傾斜面を貫通して、可撓性の固定用線状部材を挿通する工程、を有することを特徴とする熱伝導性積層体の製造方法を提供する。
このような本発明の熱伝導性積層体の製造方法において、固定用線状部材が、絶縁部材の傾斜面を挿通する線状部材および放熱部材の傾斜面を挿通する線状部材の少なくとも一方であり、固定用線状部材を挿通する工程では、積層した絶縁部材および放熱部材から線状部材を引き抜く工程、絶縁部材と放熱部材との位置合わせを行う工程、ならびに、線状部材を抜いた斜面の貫通孔に、絶縁部材から引き抜いた線状部材および放熱部材から引き抜いた線状部材の少なくとも一方を挿通する工程、を行うのが好ましい。
また、固定用線状部材を挿通する工程では、絶縁部材を挿通する線状部材および放熱部材を挿通する線状部材をそのままにして、絶縁部材と放熱部材とに固定用線状部材を挿通するのが好ましい。
さらに、絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものであるのが好ましい。
このような本発明によれば、可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールに、絶縁部材や放熱部材等を組み合わせ、さらに、良好な構成の安定性や取り扱い性を有し、可撓性も良好な熱電変換モジュールが得られる。
図1Aは、本発明の熱電変換モジュールの一例の概略正面図である。 図1Bは、図1Aに示す熱電変換モジュールの概略斜視図である。 図1Cは、図1Aに示す熱電変換モジュールの蛇腹を閉じた状態を示す概略正面図である。 図2は、図1に示す熱電変換モジュールを説明するための概念図である。 図3は、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図4Aは、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図4Bは、図4Aに示す熱電変換モジュールの蛇腹を閉じた状態を示す概略正面図である。 図5は、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図6は、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図7は、本発明の熱電変換モジュールの別の例を説明するための概念図である。 図8は、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図9は、本発明の熱電変換モジュールの別の例の概略正面図である。 図10は、本発明の熱電変換モジュールの別の例を説明するための概念図である。 図11は、本発明の熱電変換モジュールの別の例を説明するための概念図である。 図12は、本発明の熱伝導性積層体の一例の概略正面図である。 図13は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図14は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概念図である。 図15Aは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図15Bは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図16Aは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図16Bは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図17Aは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第2の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図17Bは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第2の態様の一例を説明するための概略正面図である。 図17Cは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第2の態様の一例を説明するための概略正面図である。
以下、本発明の熱電変換モジュールおよび熱伝導性積層体、ならびに、熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性積層体の製造方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
図1A〜図1Cに、本発明の熱電変換モジュールの一例を概念的に示す。
図1Aは概略正面図、図1Bは概略斜視図、図1Cは熱電変換モジュール10の蛇腹を閉じた状態を示す概略正面図である。
なお、正面図とは、本発明の熱電変換モジュール10をモジュール本体11の面方向に見た図である。
また、図1Cでは、熱電変換モジュール10の構成や各部材が明瞭に示せるように、蛇腹状の折り返し部を矩形状にして示している。しかしながら、本発明の熱電変換モジュール10において、蛇腹を閉じた状態は、図1Aに示す熱電変換モジュール10を図中横方向に圧縮した状態である。従って、熱電変換モジュール10の蛇腹を閉じた状態では、後述する山折りおよび谷折りされた折り返し部は、鋭角状になる。この点に関しては、後述する図4Bも同様である。
図1A〜図1Cに示すように、本発明の熱電変換モジュール10は、モジュール本体11と、絶縁部材20と、ワイヤー24とを有して構成される。なお、図1Bでは、構成を明瞭に示すために、絶縁部材20を二点鎖線で示している。
熱電変換モジュール10は、蛇腹状に折り返されたモジュール本体11と、蛇腹状に折り返された絶縁部材20とを、凹凸を合わせて積層して、モジュール本体11と、蛇腹状の絶縁部材20と両者にワイヤー24を挿通した構成を有する。以下の説明では、『熱電変換モジュール10』を『モジュール10』とも言う。
なお、本発明において、積層とは、蛇腹の凹凸すなわち山折り部と谷折り部とを合わせて、最大面を対面して互いの凹部に凸部を挿入した状態を示し、積層される蛇腹の対向する面を全面的に接触した状態のみならず、積層される蛇腹の対向する面の一部あるいは全面を互いに離間して保持された状態も含む。
従って、図1Aに示す例では、モジュール本体11と絶縁部材20とは、全面的に離間しているが、例えば、積層された状態で、モジュール本体11および絶縁部材20の図中上方に向く凸部の頂部において、対向する面が接触している状態でもよい。あるいは、モジュール本体11と絶縁部材20とが積層された状態で、絶縁部材20の全面が、モジュール本体11の対向する面に接触している構成でもよい。
図2に、モジュール本体11を平面状に延ばした概念図を示す。
図1Aおよび図2に示すように、モジュール本体11は、支持体12と、P型熱電変換層14pと、N型熱電変換層16nと、接続電極18とを有する。
図1Aおよび図1Cにおいては、構成を明確に示すために、支持体12には斜線を付し、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nには網かけをしている。P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの網かけに関しては、図2(後述する図10および図11)も同様である。
図2に示すように、モジュール本体11は、長尺な支持体12の一方の面に、支持体12の長手方向に一定間隔で一定長さの接続電極18を形成し、支持体12の同じ面に、支持体12の長手方向に一定間隔で一定長さのP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nを、交互に形成している。
以下の説明では、『支持体12の長手方向』を『長手方向』とも言う。また、以下の説明では、支持体12の幅の方向、すなわち長手方向と直交する方向を『幅方向』とも言う。従って、幅方向は、図1Aおよび図1Cでは、紙面に垂直な方向となる。
また、本発明において、長手方向の長さや間隔とは、モジュール本体11を平面状に延ばした状態における、長さおよび間隔である。
モジュール本体11は、接続電極18の長手方向の中心において、支持体12の幅方向に平行な折れ線によって、山折りおよび谷折りに、交互に折り返した、蛇腹状になっている。従って、モジュール本体11は、蛇腹状の折り返しによって、長手方向に山折り部と谷折り部とを交互に有し、かつ、頂部と底部とを交互に有する。従って、長手方向とは、蛇腹状の折り返しによる傾斜面の傾斜方向と一致する。
なお、本例においては、蛇腹状の折り返しによって、支持体12が内側すなわち接続電極18が凸になる側を山折り、支持体12が外側すなわち接続電極18が凹になる側を谷折りとする。すなわち、図1Aの図中上方が山折り側、同下方が谷折り側となる。
モジュール本体11は、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを離間して長手方向に交互に配置し、長手方向に隣接するP型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを、接続電極18によって直列に接続される。
また、前述のように、モジュール本体11は、接続電極18の長手方向の中心で山折りおよび谷折りで折り返されて蛇腹状にされる。
このようなモジュール本体11は、例えば、図1Aの下側に高温熱源を、上側に放熱フィンなどの放熱手段を設けられて、図1Aにおける上下方向に温度差を生じさせられることで、発熱する。言い換えれば、支持体12の傾斜面に形成されたP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nに対して、長手方向に熱電変換層に温度差を生じさせることで、発電する。
支持体(基板)12は、長尺で、可撓性を有し、かつ、絶縁性を有するものである。
本発明のモジュールにおいて、支持体12は、可撓性および絶縁性を有するものであれば、可撓性支持体を用いる公知の熱電変換モジュールで利用されている長尺なシート状物(フィルム)が、各種、利用可能である。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂、ガラスエポキシ、液晶性ポリエステル等からなるシート状物が例示される。
中でも、熱伝導率、耐熱性、耐溶剤性、入手の容易性や経済性等の点で、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるシート状物は、好適に利用される。
支持体12の厚さは、支持体12の形成材料等に応じて、十分な可撓性を得られ、また、支持体12として機能する厚さを、適宜、設定すればよい。
なお、支持体12の長さや幅は、モジュール本体11の大きさや用途等に応じて、適宜、設定すればよい。
支持体12の幅方向の両端部近傍の折り返しによる傾斜面には、貫通孔28が形成される。具体的には、貫通孔28は、好ましい態様として、幅方向には、支持体12の幅方向のP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nと、接続電極18との形成領域の外側に位置する。また、貫通孔28は、長手方向には、山折りされる接続電極18と同位置に、長手方向に接続電極18の中心すなわち図2に一点鎖線で示す山折りの折り返し線に対して対称の位置に、一対、形成される。前述のように、長手方向と傾斜面の傾斜方向とは同方向である。
さらに、貫通孔28は、好ましくは、支持体12を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状になる位置に形成される。すなわち、貫通孔28は、好ましくは、支持体12を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に長尺な一本の直線が挿通できる位置に形成される。
後述するが、ワイヤー24は、この貫通孔28を貫通して、モジュール本体11と絶縁部材20とを挿通する。
なお、符号28aは、必要に応じて設けられる貫通孔28を補強するための補強部材である。補強部材28aは、例えば金属や樹脂材料等の公知の孔部の補強部材を用いて形成すればよい。
支持体12の一方の面には、長手方向に、一定間隔で、一定長さのP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nを、交互に有している。
以下の説明では、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを区別する必要がない場合には、両者をまとめて『熱電変換層』とも言う。
本発明のモジュール本体11において、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、公知の熱電変換材料からなるものが、各種、利用可能である。
P型熱電変換層14pやN型熱電変換層16nを構成する熱電変換材料としては、例えば、ニッケルまたはニッケル合金がある。
ニッケル合金は、温度差を生じることで発電するニッケル合金が、各種、利用可能である。具体的には、バナジウム、クロム、シリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン、マンガン、亜鉛、錫、銅、コバルト、鉄、マグネシウム、ジルコニウムなどの1成分、または2成分以上と混合したニッケル合金等が例示される。
P型熱電変換層14pやN型熱電変換層16nにニッケルまたはニッケル合金を用いる場合、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、ニッケルの含有量が90原子%以上であるのが好ましく、ニッケルの含有量が95原子%以上であるのがより好ましく、ニッケルからなるのが特に好ましい。ニッケルからなるP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、不可避的不純物を有するものも含む。
P型熱電変換層14pの熱電変換材料としてニッケル合金を用いる場合には、ニッケルおよびクロムを主成分とするクロメルが典型的なものである。また、N型熱電変換層16nの熱電材料としてはニッケル合金を用いる場合には、銅およびニッケルを主成分とするコンスタンタンが典型的なものである。
P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとしてニッケルまたはニッケル合金を用いる場合に、接続電極18としてもニッケルまたはニッケル合金を用いる場合には、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nと接続電極18とを一体的に形成してもよい。
P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nに利用可能な熱電変換材料としては、ニッケルおよびニッケル合金以外にも、以下の材料が例示される。なお、括弧内が材料組成を示す。
BiTe系(BiTe、SbTe、BiSe及びこれらの化合物)、PbTe系(PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTe及びこれらの化合物)、Si−Ge系(Si、Ge、SiGe)、シリサイド系(FeSi、MnSi、CrSi)、スクッテルダイト系(MX3、若しくはRM412と記載される化合物、ここでM=Co、Rh、Irを表し、X=As、P、Sbを表し、R=La、Yb、Ceを表す)、遷移金属酸化物系(NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO)、亜鉛アンチモン系(ZnSb)、ホウ素化合物(CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB)、クラスター固体(Bクラスター、Siクラスター、Cクラスター、AlRe、AlReSi)、酸化亜鉛系(ZnO)などが挙げられる。
P型熱電変換層14pやN型熱電変換層16nに用いられる熱電変換材料には、塗布または印刷で膜が形成できるようにペースト化が可能な材料も利用可能である。
このような熱電変換材料としては、具体的には、導電性高分子または導電性ナノ炭素材料等の有機系熱電変換材料が例示される。
導電性高分子としては、共役系の分子構造を有する高分子化合物(共役系高分子)が例示される。具体的には、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフルオレン、アセチレン、ポリフェニレン等の公知のπ共役高分子等が例示される。特に、ポリジオキシチオフェンは、好適に使用できる。
導電性ナノ炭素材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラファイト、グラフェン、カーボンナノ粒子等が例示される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、熱電特性がより良好となる理由から、カーボンナノチューブが好ましく利用される。以下の説明では、『カーボンナノチューブ』を『CNT』とも言う。
CNTには、1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、および複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTがある。本発明においては、単層CNT、2層CNT、多層CNTを各々単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。特に、導電性および半導体特性において優れた性質を持つ単層CNTおよび2層CNTを用いるのが好ましく、単層CNTを用いるのがより好ましい。
単層CNTは、半導体性のものであっても、金属性のものであってもよく、両者を併せて用いてもよい。半導体性CNTと金属性CNTとを両方を用いる場合、両者の含有比率は、適宜調節することができる。また、CNTには金属等が内包されていてもよく、フラーレン等の分子が内包されたものを用いてもよい。
CNTの平均長さは特に限定されず、適宜選択することができる。具体的には、電極間距離にもよるが、製造容易性、成膜性、導電性等の観点から、CNTの平均長さが0.01〜2000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましく、1〜1000μmが特に好ましい。
また、CNTの直径は特に限定されないが、耐久性、透明性、成膜性、導電性等の観点から、0.4〜100nmが好ましく、50nm以下がより好ましく、15nm以下が特に好ましい。特に、単層CNTを用いる場合には、CNTの直径は、0.5〜2.2nmが好ましく、1.0〜2.2nmがより好ましく、1.5〜2.0nmが特に好ましい。
CNTには、欠陥のあるCNTが含まれていることがある。このようなCNTの欠陥は、熱電変換層の導電性を低下させるため、低減化することが好ましい。CNTの欠陥の量は、ラマンスペクトルのG−バンドとD−バンドの比率G/Dで見積もることができる。G/D比が高いほど欠陥の量が少ないCNT材料であると推定できる。CNTは、G/D比が10以上であるのが好ましく、30以上であるのがより好ましい。
また、CNTを修飾または処理したCNTも利用可能である。修飾または処理方法としては、フェロセン誘導体または窒素置換フラーレン(アザフラーレン)を内包する方法、イオンドーピング法によりアルカリ金属(カリウム等)または金属元素(インジウム等)をCNTにドープする方法、真空中でCNTを加熱する方法等が例示される。
また、CNTを利用する場合には、単層CNTおよび多層CNTの他に、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、カーボンナノビーズ、グラファイト、グラフェン、アモルファスカーボン等のナノカーボンが含まれてもよい。
P型熱電変換層14pやN型熱電変換層16nにCNTを利用する場合、熱電変換層にはP型ドーパントまたはN型ドーパントを含むのが好ましい。
(P型ドーパント)
P型ドーパントとしては、ハロゲン(ヨウ素、臭素等)、ルイス酸(PF5、AsF5等)、プロトン酸(塩酸、硫酸等)、遷移金属ハロゲン化物(FeCl3、SnCl4等)、金属酸化物(酸化モリブデン、酸化バナジウム等)、有機の電子受容性物質等が例示される。有機の電子受容性物質としては、例えば、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等のテトラシアノキノジメタン(TCNQ)誘導体、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体等、5,8H−5,8−ビス(ジシアノメチレン)キノキサリン、ジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル等が好適に例示される。
中でも、材料の安定性、CNTとの相溶性等の点で、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)誘導体またはベンゾキノン誘導体等の有機の電子受容性物質は好適に例示される。
P型ドーパントおよびN型ドーパントは、いずれも単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(N型ドーパント)
N型ドーパントとしては、(1)ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、(2)トリフェニルホスフィン、エチレンビス(ジフェニルホスフィン)等のホスフィン類、(3)ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン等のポリマー類等の公知の材料を用いることができる。
また、例えば、ポリエチレングリコール型の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、フェノールまたはナフトール等のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマー、ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー等、または多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。また、アセチレングリコール系とアセチレンアルコール系のオキシエチレン付加物、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤も同様に使用することができる。
P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nとしては、樹脂材料(バインダ)に、熱電変換材料を分散してなる熱電変換層も好適に利用される。
中でも、樹脂材料に導電性ナノ炭素材料を分散してなる熱電変換層は、より好適に例示される。その中でも、高い導電性が得られる等の点で、樹脂材料にCNTを分散してなる熱電変換層は、特に好適に例示される。
樹脂材料は、公知の各種の非導電性の樹脂材料(高分子材料)が利用可能である。
具体的には、ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物、エポキシ化合物、シロキサン化合物、ゼラチン等が例示される。
より具体的には、ビニル化合物としては、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルフェノール、ポリビニルブチラール等が例示される。(メタ)アクリレート化合物としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。カーボネート化合物としては、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ビスフェノールC型ポリカーボネート等が例示される。エステル化合物としては、非晶性ポリエステルが例示される。
好ましくは、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物が例示され、より好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート、非晶性ポリエステルが例示される。
樹脂材料に熱電変換材料を分散してなる熱電変換層において、樹脂材料と熱電変換材料との量比は、用いる材料、要求される熱電変換効率、印刷に影響する溶液の粘度または固形分濃度等に応じて、適宜設定すればよい。
また、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nにCNTを利用する場合には、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層も好適に利用される。
熱電変換層をCNTと界面活性剤とで構成することにより、熱電変換層を界面活性剤を添加した塗布組成物で形成できる。そのため、熱電変換層の形成を、CNTを無理なく分散した塗布組成物で行うことができる。その結果、長くて欠陥が少ないCNTを多く含む熱電変換層によって、良好な熱電変換性能が得られる。
界面活性剤は、CNTを分散させる機能を有するものであれば、公知の界面活性剤を使用することができる。より具体的には、界面活性剤は、水、極性溶媒、水と極性溶媒との混合物に溶解し、CNTを吸着する基を有するものであれば、各種の界面活性剤が利用可能である。
従って、界面活性剤は、イオン性でも非イオン性でもよい。また、イオン性の界面活性剤は、カチオン性、アニオン性および両性のいずれでもよい。
一例として、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびでデオキシコール酸ナトリウムまたはコール酸ナトリウム等のカルボン酸系界面活性剤、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等が例示される。
さらに、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステルどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系界面活性剤等が例示される。
中でも、イオン性の界面活性剤は好適に利用され、その中でも、コール酸塩またはデオキシコール酸塩は好適に利用される。
CNTと界面活性剤とを有する熱電変換層においては、界面活性剤/CNTの質量比が5以下であるのが好ましく、3以下であるのがより好ましい。
界面活性剤/CNTの質量比を5以下とすることにより、より高い熱電変換性能が得られる等の点で好ましい。
なお、有機材料からなる熱電変換層は、必要に応じて、SiO2、TiO2、Al23、ZrO2等の無機材料を有してもよい。
なお、熱電変換層が、無機材料を含有する場合には、その含有量は20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
このようなP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、公知の方法で形成すればよい。一例として、以下の方法が例示される。
まず、熱電変換材料と、界面活性剤などの必要な成分とを含有する、熱電変換層を形成するための塗布組成物を調製する。
次いで、調製した熱電変換層となる塗布組成物を、形成する熱電変換層に応じてパターニングして塗布する。この塗布組成物の塗布は、マスクを使う方法、印刷法等、公知の方法で行えばよい。
塗布組成物を塗布したら、樹脂材料に応じた方法で塗布組成物を乾燥して、熱電変換層を形成する。なお、必要に応じて、塗布組成物を乾燥した後に、紫外線照射等による塗布組成物(樹脂材料)の硬化を行ってもよい。
また、絶縁性の支持体の表面全面に、調製した熱電変換層となる塗布組成物を塗布し、乾燥した後、エッチング等によって、熱電変換層をパターン形成してもよい。
なお、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層を形成する場合には、塗布組成物によって熱電変換層を形成した後、熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤に浸漬するか、または熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤で洗浄し、その後、乾燥することで、熱電変換層を形成するのが好ましい。
これにより、熱電変換層から界面活性剤を除去して、界面活性剤/CNTの質量比が極めて小さい、より好ましくは界面活性剤が存在しない、熱電変換層を形成できる。熱電変換層は、印刷によってパターン形成することが好ましい。
印刷方法は、スクリーン印刷、メタルマスク印刷、インクジェット等の公知の各種の印刷法が利用可能である。なお、CNTを含有する塗布組成物を用いて熱電変換層をパターン形成する場合は、メタルマスク印刷を用いるのがより好ましい。
印刷条件は、用いる塗布組成物の物性(固形分濃度、粘度、粘弾性物性)、印刷版の開口サイズ、開口数、開口形状、印刷面積等により、適宜設定すればよい。
なお、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nを、前述のニッケルやニッケル合金、BiTe系材料等の無機材料で形成する場合には、このような塗布組成物を用いる形成方法以外にも、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、蒸着法、メッキ法またはエアロゾルデポジッション法等の成膜方法を用いて、熱電変換層を形成することも可能である。
P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの大きさは、モジュール本体11の大きさ、支持体12の幅、接続電極18の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。なお、本発明において、大きさとは、支持体12の面方向の大きさである。
なお、前述のように、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、長手方向には同じ長さである。また、熱電変換層は、一定間隔で形成されるので、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nは、同間隔で交互に形成される。
P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの厚さは、熱電変換層の形成材料等に応じて、適宜、設定すればよいが、1〜20μmが好ましく、3〜15μmがより好ましい。
P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの厚さを上記範囲とすることにより、良好な電気伝導性が得られる、良好な印刷適性が得られる等の点で好ましい。
なお、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとは、厚さが同じでも異なってもよいが、基本的に、同じ厚さである。
モジュール本体11において、支持体12のP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの形成面には、接続電極18が形成される。
接続電極18は、長手方向に交互に形成されたP型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを直列で電気的に接続するものである。前述のように、図示例において、熱電変換層は、長手方向に一定長さのものが一定間隔で形成される。従って、接続電極18も、一定長さのものが一定間隔で形成される。また、モジュール本体11は、接続電極18の長手方向の中心で、幅方向に平行な折り返し線で山折りおよび谷折りで折り返される。
接続電極18の形成材料は、必要な導電率を有するものであれば、各種の導電性材料で形成可能である。
具体的には、銅、銀、金、白金、ニッケル、アルミニウム、コンスタンタン、クロム、インジウム、鉄、銅合金などの金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化亜鉛(ZnO)等の各種のデバイスで透明電極として利用されている材料等が例示される。中でも、銅、金、銀、白金、ニッケル、銅合金、アルミニウム、コンスタンタン等は好ましく例示され、銅、金、銀、白金、ニッケルは、より好ましく例示される。
また、接続電極18は、例えば、クロム層の上に銅層を形成してなる構成等、積層電極であってもよい。
接続電極18は、真空蒸着やスパッタリング等の気相成膜法や印刷等の塗布法など、接続電極18の形成材料に応じた公知の方法でパターン形成すればよい。
接続電極18の大きさは、モジュール本体11の大きさ、支持体12の幅、P型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nの大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。
また、接続電極18の厚さは、形成材料に応じて、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを十分な導電性を確保できる厚さを、適宜、設定すればよい。
このようなモジュール本体11は、公知の方法で作製できる。
一例として、平板状の長尺な支持体12に、形成材料に応じた公知の方法で熱電変換層および接続電極18をパターニングして形成し、また、幅方向の接続電極18等の外側の、長手方向に山折りとなる接続電極18に対応する位置に貫通孔28あるいはさらに補強部材28aを形成する。その後、プレス加工や突起を有するローラによる加工など、公知のシート状物の折り曲げ加工を行って、蛇腹状に折り返して、蛇腹状のモジュール本体11とする。
また、これらの操作は、支持体12(被処理基板)を長手方向に搬送しつつ各種の処理を連続的に行う、いわゆるロール・トゥ・ロールで行うのが好ましい。
前述のように、モジュール10は、モジュール本体11と絶縁部材20とを積層して、両者にワイヤー24を挿通した構成を有する。絶縁部材20は、本発明における蛇腹状部材の一種である。
絶縁部材20は、絶縁性および可撓性を有する、長尺な支持体30(絶縁層)の一方の表面に、熱伝導性層32を形成したもので、モジュール本体11と同様に、山折りおよび谷折りで交互に折り返された蛇腹状である。なお、本例においては、絶縁部材20の折り返しによって支持体30が内側すなわち熱伝導性層32が凸になる側を山折り、同支持体12が外側すなわち熱伝導性層32が凹になる側を谷折りとする。
絶縁部材20は、支持体30をモジュール本体11の接続電極18や熱電変換層の形成面に向けて、凹凸を合わせて、モジュール本体11に積層される。
支持体30としては、絶縁性および可撓性を有するシート状物が、各種、利用可能である。具体的には、前述のモジュール本体11で例示したシート状物が例示される。
支持体30すなわち絶縁部材20の幅は、モジュール本体11の幅に応じて、適宜、設定すればよい。また、支持体30の長さは、モジュール本体11の長さ、モジュール本体11および絶縁部材20の凹凸の高さに応じて、適宜、設定すればよい。
支持体30の厚さは、モジュール10のサイズ等に応じて、充分な絶縁性を確保でき、かつ、熱伝導性層32の支持体として作用できる厚さを、適宜、設定すればよい。
熱伝導性層32は、高い熱伝導性を有する材料で形成される層である。図示例のモジュール10においては、好ましい態様として、絶縁部材20が熱伝導性層32を有する。
従って、絶縁部材20は、必ずしも、熱伝導性層32を有する必要はなく、絶縁性の支持体30のみで、絶縁部材20を構成してもよい。
しかしながら、絶縁部材20が熱伝導性層32を有することにより、絶縁部材20が放熱部材としても作用するため、熱電変換層の温度差を大きくして、発電量を向上できる。さらに、熱伝導性層32を金属材料等で形成することで、絶縁部材20の蛇腹状を好適に維持できる。
熱伝導性層32の形成材料としては、いわゆる放熱フィン等で利用されている各種の物が利用可能である。具体的には、銅やアルミニウムなどの各種の金属材料、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの無機化合物、グラファイトなどのカーボン材等が例示される。中でも、銅やアルミニウムなどの金属材料は、好適に利用される。
熱伝導性層32の厚さは、熱伝導性層32の形成材料や絶縁部材20の凹凸の大きさ等に応じて、必要な熱伝導性すなわち放熱効果を得られる厚さを、適宜、設定すればよい。
熱伝導性層32は、接続電極18と同様、形成材料に応じて、真空蒸着等の真空成膜法や印刷等の塗布法など、公知の方法で形成すればよい。
このような絶縁部材20にも、蛇腹状の折り返しによる傾斜面の幅方向の両端部近傍に、貫通孔36が形成される。
具体的には、絶縁部材20の貫通孔36は、幅方向には、モジュール本体11の貫通孔28と同じ位置に形成される。また、長手方向には、谷折り部において、谷折りの折り返し線に対して対称の位置に、一対、形成される。
モジュール本体11の貫通孔28と同様、貫通孔36は、好ましくは、絶縁部材20を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状となる位置に形成される。さらに、貫通孔36は、好ましくは、絶縁部材20をモジュール本体11に積層した際に、モジュール本体11の貫通孔28とも直線状になるように、形成される。
絶縁部材20も、前述のモジュール本体11と同様、公知の方法で作製できる。
一例として、平板状の長尺な支持体30の一面全面に、形成材料に応じた公知の方法で熱伝導性層32を形成し、また、支持体30の所定位置に貫通孔34を形成する。
その後、プレス加工や突起を有するローラによる加工など、公知のシート状物の折り曲げ加工を行って、蛇腹状に折り返すことで、蛇腹状の絶縁部材20とする。
これらの操作は、モジュール本体11と同様、ロール・トゥ・ロールで行うのが好ましい。また、絶縁部材20は、樹脂製の支持体に金属層等を形成してある市販品を用いて作製してもよい。
前述のように、本発明のモジュール10は、蛇腹状のモジュール本体11に、凹凸を合わせて、蛇腹状の絶縁部材20を積層し、モジュール本体11の貫通孔28および絶縁部材20の貫通孔36を貫通して、モジュール本体11および絶縁部材20を挿通する可撓性のワイヤー24を有する。すなわち、モジュール本体11と絶縁部材20とを組み合わせて、ワイヤー24によって両者を挿通することにより、蛇腹の凹凸を合わせてモジュール本体11と絶縁部材20とを組み合わせた状態を維持する。
本発明は、このような構成を有することにより、蛇腹状のモジュール本体11に、蛇腹状の絶縁部材20や放熱部材等を組み合わせ、尚且つ、安定してモジュール本体11と絶縁部材20等とを組み合わせた構成を維持可能にして取り扱い性を向上し、さらに、可撓性を有し、例えば、管状の熱源等にも良好な取り扱い性で容易に装着することを可能にした、モジュール10を得ている。
特許文献1等にも示されるように、蛇腹状で可撓性を有する熱電変換モジュールが知られている。このような可撓性を有する蛇腹状の熱電変換モジュールでは、例えば、小型化できる、伝熱効率の向上、熱電変換素子の実装密度の向上等を目的として、折り返した支持体を長手方向すなわち熱電変換層の配列方向に圧縮して、可能な限り蛇腹を閉じた状態とした方が有利である。
ところが、従来の蛇腹状の熱電変換モジュールでは、蛇腹を閉じると、山折り部において電極同士が接触して、短絡してしまい、発電しなくなってしまう。
そのため、蛇腹状の熱電変換モジュールの蛇腹を閉じる場合には、絶縁部材を組み合わせることが考えられる。
蛇腹状の熱電変換モジュールにおいて、何らかの部材を組み合わせる場合には、当然、組み合わせる部材も蛇腹状であるのが好ましい。例えば、蛇腹状の熱電変換モジュールにおいて、山折り部における電極同士の接触を防止するためには、長尺な絶縁体を蛇腹状に折り返した絶縁部材を、熱電変換モジュールに積層し、絶縁部材によって山折り部の接続電極を覆う構成が考えられる。
これにより、熱電変換モジュールの蛇腹を閉じた状態としても、山折り部の接続電極が短絡することを防止できる。
ここで、蛇腹状の熱電変換モジュールに、蛇腹状の部材を積層しただけでは、熱源等に装着する際に、容易に熱電変換モジュールから蛇腹状の部材が脱離してしまう。そのため、例えば、蛇腹状の部材を積層した蛇腹状の熱電変換モジュールを管状の熱源等に装着する場合には、蛇腹状の部材を押えつつ巻き付けを行うなど、蛇腹状の部材と熱電変換モジュールとの積層状態を維持しつつ、熱源への装着を行う必要が有る。
すなわち、蛇腹状の熱電変換モジュールに、蛇腹状の部材を積層しただけでは、取り扱い性が悪く、熱源への装着等の作業性が悪い。加えて、熱電変換モジュールからの蛇腹状の部材の脱離を防止するためには、熱源の形状等にも制約が生じる可能性が有る。
これに対し、本発明のモジュール10は、可撓性を有する蛇腹状のモジュール本体11と、可撓性を有する蛇腹状の絶縁部材20とを凹凸を合わせて積層するのみならず、モジュール本体11の傾斜面に形成される貫通孔28および絶縁部材20の傾斜面に形成される貫通孔36を貫通して、モジュール本体11と絶縁部材20とを挿通するワイヤー24を有する。
そのため、折り曲げるなどモジュール10を変形させたり、モジュール本体11および絶縁部材20のいずれか一方のみを支持した場合でも、モジュール本体11と絶縁部材20とが解離することが無い。
また、モジュール本体11および絶縁部材20のみならず、ワイヤー24も可撓性を有するので、長手方向に折り曲げることが可能であり、例えば、曲面状に湾曲させた状態にして管状の熱源に装着する等、様々な形状の熱源に装着することが可能である。加えて、モジュール本体11および絶縁部材20を挿通するのがワイヤー24すなわち線状部材であるので、長手方向に押圧して容易に蛇腹を閉じることができ、さらに、押圧状態による圧縮の程度すなわち蛇腹の凹凸の間隔(蛇腹の間隔)も、全体的あるいは部分的に、容易に変更できる。しかも、モジュール本体11と絶縁部材20とが解離することが無い。
そのため、取り扱いが良好であり、曲面や屈折している面などの様々な形状の熱源に装着する際にも、良好な作業性で装着を行うことができる。
さらに、図示例のモジュール10は、山折り側の接続電極18を覆って、支持体30をモジュール本体11に向けて絶縁部材20を積層するので、図1Cに示すように、モジュール10の蛇腹を閉じた場合でも、山折り側の接続電極18同士が接触して短絡することを防止できる。
本発明のモジュール10において、ワイヤー24は、可撓性を有する線状部材が、各種、利用可能である。具体的には、糸(紐)、針金などの金属線、絶縁性材料で被覆された金属線などが例示される。
本発明のモジュール10において、モジュール本体11におけるワイヤー24の貫通位置は、熱電変換層および接続電極18の形成部以外とするのが好ましい。これにより、熱電変換層や電極の面積が低減することを防止し、また、モジュール10の強度も確保できる。さらに、電気伝導性を有するワイヤー24を用いた場合でも、熱電変換層や電極とワイヤーとの間で短絡が生じることを防止できる。
特に、ワイヤー24は、図示例のように、幅方向に接続電極18の外側で、かつ、長手方向(傾斜面の傾斜方向)には接続電極18と同じ位置で、傾斜面を貫通するのが好ましい。モジュール10を長手方向に押圧して、図1Cに示すように蛇腹を閉じた(蛇腹を畳んだ)場合には、ワイヤー24で縛って、蛇腹を閉じた状態を維持することが考えられる。そのため、図示例のように、幅方向に接続電極18の外側で、長手方向に接続電極18と同じ位置にワイヤー24を挿通することにより、蛇腹を閉じた際に、通常、金属材料で形成される接続電極を支持体12を介して密着させることができ、山折り側において、幅方向および長手方向における熱電変換層の温度ムラを小さくして、効率の良い発電を行うことができる。
前述のように、絶縁部材20は、絶縁性の支持体30の一面に金属材料等からなる熱伝導性層32を設けたものであり、放熱部材としても作用する。
従って、図3に概念的に示すように、絶縁部材20の山折り部の高さを、モジュール本体11の山折り部の高さよりも高くして、絶縁部材20の山折り部をモジュール本体11から大きく突出させてもよい。これにより、絶縁部材20を放熱フィンとして作用させて、熱電変換層の温度差を大きくして、モジュール10の発電量を大きくできる。また、図示例においては、長手方向に接続電極18と同じ位置にワイヤー24を挿通しているので、熱伝導性が高い接続電極18と、放熱フィンとして作用する絶縁部材20の熱伝導性層32とを、支持体30を介して密着させることができ、より放熱効果を向上できる。
また、例えば、モジュール本体11側を管状の熱源などの曲面に装着した場合には、絶縁部材20の山折り部同士は離間するので、絶縁部材20は、より有効に放熱フィンとして作用し、発電量を向上できる。この点に関しては、他の態様も同様である。
ここで、モジュール本体11の凹凸の高さをH、モジュール本体11の山折り部(その頂部)と絶縁部材20の山折り部(同前)との高さの差を突出量Lとした際に、突出量Lが高さHの0.5〜5倍であるのが好ましい。すなわち、『0.5H≦L≦5H』を満たすのが好ましい。
絶縁部材20の山折り部の突出量Lをモジュール10の凹凸の高さHの0.5倍以上とすることにより、充分な放熱効果を得て、発電量を向上できる。
また、絶縁部材20の山折り部の突出量Lをモジュール10の凹凸の高さHの5倍以下とすることにより、モジュール10が不要に大きくなることを防止して、設置場所の自由度の向上、モジュール10の用途の拡大等を図ることができる。
絶縁部材20の山折り部は、高さが異なってもよい。すなわち、絶縁部材20は、高さが異なる凹凸(高さが異なる山折り部)を有してもよい。この構成は、特に、図3に示すように、絶縁部材20の山折り部をモジュール本体11から大きく突出させる場合に有効である。
この際において、絶縁部材20の山折り部の突出量を前述の突出量Lと同様にして、最も高い山折り部における突出量を最大突出量L1、それ以外の山折り部の突出量をL2とした際に、最大突出量L1と突出量L2との差Ldが、最大突出量L1の1/2以上であるのが好ましい。すなわち、『Ld≧0.5L1(但し、Ld=L1−L2)』を満たすのが好ましい。
高さが異なる頂部を有する絶縁部材20において、最大突出量L1と突出量L2との差Ldを、最大突出量L1の1/2以上とすることにより、モジュール10において、絶縁部材20の突出部に空気が篭もることを好適に防止して、放熱効果を向上して、より大きな発電量が得られる。
図4Aに、本発明の熱電変換モジュールの別の例を概念的に示す。図4Bに、図4Aに示す熱電変換モジュールの蛇腹を閉じた状態を概念的に示す。
なお、図4A等に示す熱電変換モジュールは、前述の図1A等に示す熱電変換モジュールと同じ部材を多用するので、同じ部材には同じ符号を付し、説明は、異なる部位を主に行う。この点に関しては、後述する本発明の熱伝導性積層体も含めて、本発明の熱電変換モジュールの他の態様も同様である。
図1A〜図1Cに示すモジュール10は、蛇腹の凹凸を合わせてモジュール本体11に絶縁部材20を積層して、両者にワイヤー24を挿通した構成を有する。
これに対して、図4Aに示す熱電変換モジュール40は、モジュール10の絶縁部材20に、さらに、蛇腹状の放熱部材42を蛇腹の凹凸を合わせて積層し、絶縁部材20および放熱部材42に第2線状部材としてのワイヤー46を挿通したものである。すなわち、放熱部材42は、絶縁部材20のモジュール本体11とは逆側の面に積層される。放熱部材42は、本発明における蛇腹状部材の1つである。
以下の説明では、熱電変換モジュール40を『モジュール40』とも言う。
放熱部材42は、熱伝導性の高い材料からなるシート状物を、山折りおよび谷折りによって交互に折り返して、蛇腹状にしたものである。本例においては、放熱部材42の絶縁部材20側に凸となる側を谷折り、逆側を山折りとする。
放熱部材42の形成材料としては、金属材料など、前述の熱伝導性層32の形成材料として例示した各種の材料が利用可能である。また、蛇腹状とする折り返し加工も、プレス加工等の公知の方法で行えばよい。
モジュール40において、絶縁部材20の蛇腹状の折り返しによる傾斜面には、幅方向の両端部近傍に、貫通孔48が形成される。貫通孔48は、長手方向には、山折り部において、山折りの折り返し線に対称に、一対、形成される。貫通孔48は、好ましくは、絶縁部材20を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状となるように形成される。
他方、放熱部材42の蛇腹状の折り返しによる傾斜面にも、幅方向の両端部近傍に、貫通孔50が形成される。貫通孔50は、幅方向には貫通孔48と同位置に形成される。また、貫通孔50は、長手方向には、谷折り部において、谷折りの折り返し線に対称に、一対、形成される。貫通孔50は、好ましくは、放熱部材42を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状になるように形成される。さらに、貫通孔50は、好ましくは、絶縁部材20に放熱部材42を積層した際に、絶縁部材20の貫通孔48とも直線状になるように形成される。
モジュール40は、ワイヤー24が挿通するモジュール本体11と絶縁部材20との積層体、すなわち、前述のモジュール10の絶縁部材20の上に、熱伝導性材料で形成された放熱部材42を積層し、絶縁部材20の貫通孔48と放熱部材42の貫通孔50とを貫通して、絶縁部材20および放熱部材42にワイヤー46を挿通した構成を有する。
従って、モジュール40は、放熱部材42が放熱フィンとして作用するので、熱電変換層の温度差を大きくして、大きな発電量を得られる。
また、モジュール本体11および絶縁部材20にはワイヤー24が挿通され、絶縁部材20および放熱部材42にはワイヤー46が挿通されている。そのため、前述のモジュール10と同様、各部材が解離することがなく、また、蛇腹を閉じることも、蛇腹の凹凸の間隔すなわち蛇腹の間隔の調節も容易に行えるので、取り扱いが良好であり、曲面などの様々な形状の熱源に装着する際にも、良好な作業性で装着を行うことができる。
放熱部材42を有するモジュール40において、放熱部材42の山折り部の突出量は、突出量の基準を絶縁部材20の山折り部(その頂部)に置き換えて、前述の図3に示す例と同様にするのが好ましい。
また、放熱部材42を有するモジュール40においても、放熱部材42は、高さの異なる山折り部すなわち高さの異なる凹凸を有してもよい。この際において、放熱部の山折り部の高さの差は、前述の例と同様にするのが好ましい。
さらに、図4A等に示すモジュール40では、2本のワイヤーを用い、積層したモジュール本体11と絶縁部材20とをワイヤー24で挿通し、さらに、放熱部材42を積層して絶縁部材20と放熱部材42とをワイヤー46で挿通してる。しかしながら、本発明の熱電変換モジュールは、これに限定はされない。
すなわち、モジュール本体11、絶縁部材20および放熱部材42の位置関係、蛇腹の凹凸の大きさ、蛇腹同士での凹部への凸部の挿入量等に応じて、可能な場合には、モジュール本体11、絶縁部材20および放熱部材42に共通のワイヤーを挿通してもよい。この点に関しては、後述する各種の構成において、3以上の蛇腹状物を積層する構成でも、同様である。すなわち、本発明においては、3以上の蛇腹状物を積層する様々な積層構成において、3以上の蛇腹状物に共通のワイヤーを挿通してもよい。
本発明の熱電変換モジュールは、図1A〜図1Cに示す、積層したモジュール本体11と絶縁部材20とをワイヤー24で挿通した構成や、図4Aおよび図4Bに示す、積層したモジュール本体11と絶縁部材20とをワイヤー24で挿通し、さらに、放熱部材42を積層して絶縁部材20と放熱部材42とをワイヤー46で挿通した構成以外にも、蛇腹状のモジュール本体11に、絶縁部材20なとの蛇腹状部材を積層した、各種の構成が利用可能である。
一例として、図5に概念的に示すように、蛇腹の凹凸を合わせて、放熱部材42を、絶縁部材20の上ではなく、モジュール本体11の下側に設けて、モジュール本体11と放熱部材42とを、ワイヤー52によって挿通した構成が例示される。すなわち、放熱部材42を、絶縁部材20の上ではなく、モジュール本体11の支持体12側に設けて、モジュール本体11と放熱部材42とを、ワイヤー52によって挿通した構成が例示される。言い換えれば、放熱部材42を、モジュール本体11の絶縁部材20とは逆側の支持体12側に設け、モジュール本体11を、山折り側の絶縁部材20と谷折り側の放熱部材42とで挟んだ構成が例示される。
また、別の例として、図6に概念的に示すように、モジュール本体11と絶縁部材20とを積層してワイヤー24を挿通した構成を挟むように、蛇腹の凹凸を合わせて放熱部材42を配置して、放熱部材42およびモジュール本体11にワイヤー52を挿通し、絶縁部材20および放熱部材42にワイヤー46を挿通した構成も利用可能である。
さらに、図5に示す熱電変換モジュールにおいて、絶縁部材20を有さず、モジュール本体11の下側すなわち支持体12側に放熱部材42を設けた、モジュール本体11および放熱部材42のみを積層した構成も利用可能である。
なお、ワイヤー(線状部材)が貫通する貫通孔は、基本的に、モジュール本体11の貫通孔28と絶縁部材20の貫通孔36、絶縁部材20の貫通孔48と放熱部材42の貫通孔と同様であるので、図5および図6では省略している。
また、以上の例では、蛇腹状部材として、絶縁部材20および放熱部材42を例示しているが、本発明においては、蛇腹状であれば、これ以外にも、各種の部材が利用可能である。
具体的には、絶縁部材20および放熱部材42以外の蛇腹状部材としては、蛇腹間の距離調節用の部材等が例示される。蛇腹間の距離調節用の部材は、一例として、金属で形成すればよい。
本発明の熱電変換モジュール10において、絶縁部材20や放熱部材42の幅は、一般的に、モジュール本体11の幅と同等である。しかしながら、本発明は、これに限定はされない。
一例として、図7に、図1A〜図1Cに示すモジュール10を例示して概念的に示すように、絶縁部材20の幅方向の大きさを、モジュール本体11の幅方向の大きさよりも大きくして、幅方向の一方、あるいは幅方向の両側で、モジュール本体11の幅方向の端部から、絶縁部材20が突出するようにしてもよい。
なお、図7は、モジュール10を長手方向に見た図であり、すなわち、図1Aを図中横方向から見た図である。
また、図5および図6に示すように、絶縁部材20に加えて放熱部材42を用いた場合にも、同様に、モジュール本体11の幅方向の端部から、絶縁部材20および/または放熱部材42が突出するようにしてもよい。図6に示すように、2つの放熱部材42を有する場合には、モジュール本体11の幅方向の端部から突出するのは、一方の放熱部材42でも両方の放熱部材42でもよい。さらに、絶縁部材20を有さず、放熱部材42をモジュール本体11の支持体12側に設けた前述の構成でも、モジュール本体11の幅方向の端部から、放熱部材42が突出するようにしてもよい。
前述のように、絶縁部材20は、絶縁性の支持体30の表面に熱伝導性層32を形成したものであり、放熱部材としての作用も発現できる。また、放熱部材42は、熱伝導性の高い材料で形成される。
従って、図7に示すように、絶縁部材20(放熱部材42)を、幅方向にモジュール本体11から突出させることにより、絶縁部材20のモジュール本体11から突出する領域が放熱フィンのように作用して、良好な放熱効果が得られる。そのため、この構成によれば、モジュール本体11の熱電変換層における温度差を大きくして、熱電変換モジュールにおける発電量を大きくできる。
モジュール本体11からの絶縁部材20の幅方向の突出量は、モジュール10の大きさや、想定されるモジュール10の設置場所等に応じて、適宜、設定すればよい。
具体的には、図7に示すように、モジュール本体11の幅をW、モジュール本体11からの幅方向への絶縁部材20(放熱部材42)の突出量をPとした際に、突出量Pが、モジュール本体11の幅Wの0.1〜10倍であるのが好ましい。すなわち、『0.1W≦P≦10W』を満たすのが好ましい。
幅方向への絶縁部材20の突出量Pをモジュール本体11の幅Wの0.1倍以上とすることにより、充分な放熱効果を得て、発電量を向上できる。
また、幅方向への絶縁部材20の突出量Pをモジュール本体11の幅Wの10倍以下とすることにより、モジュール10が不要に大きくなることを防止して、設置場所の自由度の向上、モジュール10の用途の拡大等を図ることができる。
なお、放熱部材42をモジュール本体11から幅方向に突出させる構成では、放熱部材42は、図4Aに示すように絶縁部材20から突出してもよいが、絶縁部材20からの突出量が殆どなくてもよい。
すなわち、放熱部材42をモジュール本体11から幅方向に突出させる場合には、放熱フィンの山折り部の高さと、絶縁部材20の山折り部の高さとの差は、放熱部材42の厚さ分のみであってもよい。
この点に関しては、図5および図6に示す熱電変換モジュールでも、同様である。
以上の例は、蛇腹状のモジュール本体11に、蛇腹状部材として、蛇腹状の絶縁部材20および/または蛇腹状の放熱部材42を組み合わせた例であるが、本発明においては、蛇腹状部材として、蛇腹状の熱電変換部材も利用可能である。
図8に、その一例を示す。
図8に示す熱電変換モジュール70は、モジュール本体11の支持体12側に、蛇腹状の熱電変換部材72を、2つ、凹凸を合わせて積層し、モジュール本体11および2つの熱電変換部材72にワイヤー74を挿通した構成を有する。なお、図8に示す熱電変換モジュール70においては、モジュール本体11は、山折り部に形成される貫通孔28および補強部材28aを有さない。
以下の説明では、熱電変換モジュール70を『モジュール70』とも言う。
熱電変換部材72は、支持体の一方の面に形成される、互いに離間する熱電変換層と、隣接する熱電変換層を接続する接続電極とを有するものである。この熱電変換部材72も、モジュール本体11と同様、熱電変換による発電を行うものである。すなわち、モジュール本体11および熱電変換部材72は、共に、熱電変換による発電を行う、蛇腹状の発電モジュール単体である。
図8に示される熱電変換部材72は、好ましい態様として、モジュール本体11と同様の構成を有する。
すなわち、熱電変換部材72は、長尺な支持体12の長手方向に、一定間隔で、一定長さのP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nを、交互に有している。また、熱電変換部材72は、隣接するP型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを接続する接続電極18を有し、接続電極18の長手方向の中心において山折りおよび谷折りに交互に折り返した、蛇腹状の形状を有する。
2つの熱電変換部材72の内、1つは、モジュール本体11の支持体12と、自身の熱電変換層(部材熱電変換層)とを対面して、モジュール本体11に積層される。
もう1つの熱電変換部材72は、モジュール本体11に積層される熱電変換部材72の支持体12(部材支持体)と、自身の熱電変換層とを対面して、熱電変換部材72に積層される。
モジュール本体11の傾斜面には、谷折り部において、幅方向の両端部近傍に、貫通孔76が形成される。好ましくは、貫通孔76は、補強部材28aと同様の補強部材に形成される。
貫通孔28と同様、貫通孔76は、好ましい態様として、幅方向には、支持体12の幅方向のP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nと、接続電極18との形成領域の外側に位置する。また、貫通孔28は、長手方向には、谷折りされる接続電極18と同位置に、長手方向に接続電極18の中心(図2に一点鎖線で示す折り返し線を参照)に対して対称の位置に、一対、形成される。
さらに、貫通孔28と同様、貫通孔76も、好ましくは、支持体12を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状になる位置に形成される。
熱電変換部材72にも、谷折り部において、傾斜面の幅方向の両端部近傍に、貫通孔78が形成される。好ましくは、貫通孔78も、補強部材28aと同様の補強部材に形成される。
具体的には、熱電変換部材72の貫通孔78は、幅方向には、モジュール本体11の貫通孔76と同じ位置に形成される。また、長手方向には、谷折り部において、谷折りの折り返し線に対して対称の位置に、一対、形成される。
貫通孔78は、好ましくは、熱電変換部材72を蛇腹状に折り返した際に、長手方向に直線状となる位置に形成される。さらに、貫通孔78は、好ましくは、熱電変換部材72をモジュール本体11に積層した際に、モジュール本体11の貫通孔76とも直線状になるように、形成される。
モジュール70では、モジュール本体11の貫通孔76、および、熱電変換部材72の貫通孔78を貫通して、モジュール本体11および2つの熱電変換部材72をワイヤー74で挿通する。
従って、モジュール70でも、前述のモジュール10と同様、各部材が解離することがなく、また、蛇腹を閉じることも、蛇腹の凹凸の間隔すなわち蛇腹の間隔の調節も容易に行えるので、取り扱いが良好であり、曲面などの様々な形状の熱源に装着する際にも、良好な作業性で装着を行うことができる。また、モジュール70は、実質的に熱電変換による発電を行う蛇腹状の発電モジュール単体を、3つ、積層した構成を有するので、大きな発電量を得られる。さらに、モジュール本体11および熱電変換部材72の熱電変換層は、他の部材の支持体12に対面して積層されるので、蛇腹を閉じた場合における熱電変換層の短絡も防止できる。
前述のように、モジュール本体11と同様、熱電変換部材72は、熱電変換による発電を行う蛇腹状の発電モジュール単体である。また、図示例においては、好ましい態様として、熱電変換部材72は、モジュール本体11と同様の構成を有する。
本発明においては、このように、熱電変換による発電を行う蛇腹状の発電モジュール単体を複数有する構成では、いずれの蛇腹状の発電モジュール単体を、本発明の熱電変換モジュールにおけるモジュール本体と見なしてもよい。
従って、モジュール70においては、熱電変換部材72およびモジュール本体11の、いずれの蛇腹状の発電モジュール単体を、本発明におけるモジュール本体と見なしてもよい。
例えば、以上の説明では、図8に示すモジュール70は、モジュール本体11と、モジュール本体11の支持体12に、熱電変換層(部材熱電変換層)を対面して積層される熱電変換部材72と、この熱電変換部材72の支持体12(部材支持体)に、熱電変換層を対面して積層される熱電変換部材72と、を有する構成である(モジュール本体11/熱電変換部材72/熱電変換部材72の構成)。
しかしながら、図8に示すモジュール70は、モジュール本体11と、モジュール本体11の支持体12に、熱電変換層を対面して積層される熱電変換部材72と、モジュール本体11の熱電変換層に、支持体12を対面して積層される熱電変換部材72と、を有する構成と見なすこともできる(熱電変換部材72/モジュール本体11/熱電変換部材72の構成)。
あるいは、モジュール70は、モジュール本体11と、モジュール本体11の熱電変換層に、支持体12を対面して積層される熱電変換部材72と、この熱電変換部材72の支持体12に、熱電変換層を対面して積層される熱電変換部材72と、を有する構成と見なすこともできる(熱電変換部材72/熱電変換部材72/モジュール本体11の構成)。
この点に関しては、複数の蛇腹状の発電モジュール単体を有し、かつ、後述するように蛇腹状の発電モジュール単体の構成が異なっている場合でも、同様であり、いずれの構成の蛇腹状の発電モジュール単体を、本発明におけるモジュール本体と見なしてもよい。
例えば、本発明の熱電変換モジュールが、後述する図10に示すモジュール本体84と同様の構成の蛇腹状の発電モジュール単体と、モジュール本体11と同様の構成の蛇腹状の発電モジュール単体とを有する場合には、モジュール本体84と同構成の物を本発明におけるモジュール本体と見なし、モジュール本体11と同構成の物を本発明における熱電変換部材と見なしてもよく、逆に、モジュール本体11と同構成の物を本発明におけるモジュール本体と見なし、モジュール本体84と同構成の物を本発明における熱電変換部材と見なしてもよい。
図8に示すモジュール70は、熱電変換部材72を2つ有するものであるが、本発明は、これに限定はされない。すなわち、本発明の熱電変換モジュールは、熱電変換部材72を1つのみ有する、2つの蛇腹状の発電モジュール単体を積層した構成でもよい。この際には、熱電変換部材72は、モジュール本体11の熱電変換層側に積層されても、支持体12側に積層されてもよい。
あるいは、熱電変換部材72を3以上有する、4以上の蛇腹状の発電モジュール単体を積層した構成でもよい。
図8に示すモジュール70は、モジュール本体11と熱電変換部材72とが同じ構成を有する。しかしながら、本発明は、これに限定はされない。
すなわち、本発明において、蛇腹状部材として熱電変換部材を有する構成では、モジュール本体と熱電変換部材とで、熱電変換層の形状および/または位置、接続電極の形状および/または位置、熱電変換層の種類(P型およびN型の両方、P型のみ、N型のみ)等が異なってもよい(後述する図10および図11参照)。すなわち、モジュール本体と熱電変換部材とで構成が異なってもよい。また、複数の熱電変換部材を有する場合には、熱電変換部材同士で、構成が異なってもよい。
この場合には、いずれの蛇腹状の発電モジュール単体を本発明におけるモジュール本体と見なしてもよいのは、前述のとおりである。
しかしながら、後述する本発明の製造方法の第2の態様に示すように、モジュール本体11と熱電変換部材72を積層した状態での蛇腹状の折り返しが可能である等の点で、複数の蛇腹状の発電モジュール単体を有する場合には、全ての蛇腹状の発電モジュール単体で、山折りおよび谷折りの位置を一致するのが好ましく、図8に示すように、全ての蛇腹状の発電モジュール単体が同じ構成であるのが特に好ましい。
本発明の熱電変換モジュールは、このように1以上の蛇腹状の熱電変換部材を有する構成でも、絶縁部材20および/または放熱部材42を有してもよい。
例えば、図9に示す熱電変換モジュール80のように、図8に示すモジュール70に、図1A〜図1Cに示すモジュール10と同様に絶縁部材20を設けてもよい。
あるいは、図4に示すモジュール40、図5に示す熱電変換モジュール、および、図6に示す熱電変換モジュール等において、モジュール本体11に、1以上の熱電変換部材72(熱電変換による発電を行う蛇腹状の発電モジュール単体)を積層してもよい。
また、図1A〜図1Cに示すモジュール10において、絶縁部材20の上に熱電変換部材72を設けてもよい。
また、図8に示す例は、モジュール本体11と熱電変換部材72、および、熱電変換部材72同士で、支持体12と熱電変換層とを対面して積層を行っているが、本発明は、これにも限定はされない。
例えば、図8に示すように、モジュール本体11と熱電変換部材72とが同じ構成を有する場合には、熱電変換部材72を表裏反転して、熱電変換層同士を対面して、モジュール本体11と熱電変換部材72とを積層してもよい。言い換えれば、図8に示すように、モジュール本体11と熱電変換部材72とが同じ構成を有する場合には、支持体12の一点鎖線(図2参照)における山折りと谷折りとを逆にして、熱電変換層同士を対面して、モジュール本体11と熱電変換部材72とを積層してもよい。
この場合には、モジュール本体11と熱電変換部材72とで、P型熱電変換層14p同士が接触し、また、N型熱電変換層16n同士が接触する。そのため、モジュール本体11と熱電変換部材72とを熱電変換層を対面した状態で積層しても、短絡は生じない。
以上の例において、モジュール本体11は、蛇腹状に折り返された支持体12の一方の面において、傾斜面に一面ずつ交互にP型熱電変換層14pおよびN型熱電変換層16nを設け、隣接するP型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを隣接する傾斜面を跨ぐ接続電極18で接続した構成を有するが、本発明は、これに限定はされず、各種の構成が利用可能である。
例えば、モジュール本体(熱電変換部材)は、蛇腹状に折り返した支持体12の1つの傾斜面に、互いに離間して、P型熱電変換層14pとN型熱電変換層16nとを設けてもよい。
図10に、その一例を示す。
なお、図10に示すモジュール本体84は、図2等に示す前述のモジュール本体11と同じ部材を多数用いているので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる点を主に行う。この点に関しては、図11に示すモジュール本体95も同様である。
また、これらのモジュール本体は、熱電変換部材としても利用可能である。
図10は、図2と同様、モジュール本体84を平面状に延ばした概念図である。なお、図10において、支持体12の山折りおよび谷折りは、一点鎖線で交互に行う。すなわち、一点鎖線の間が、蛇腹状に折り返される支持体12の傾斜面となる。
図10に示すモジュール本体84は、互いに離間するP型熱電変換層86p、N型熱電変換層90nおよびP型熱電変換層86pを有する傾斜面と、互いに離間するN型熱電変換層90n、P型熱電変換層86pおよびN型熱電変換層90nを有する傾斜面とを、長手方向に交互に有する。
P型熱電変換層86p、N型熱電変換層90nおよびP型熱電変換層86pを有する傾斜面においては、2つのP型熱電変換層86pで幅方向にN型熱電変換層90nを挟むように、熱電変換層が配置される。
この傾斜面において、P型熱電変換層86pとN型熱電変換層90nとP型熱電変換層86pとは、2本の接続電極94で直列に接続される。接続電極94は、長手方向にN型熱電変換層90nを挟むようにして、一方のP型熱電変換層86pとN型熱電変換層90nとを接続し、N型熱電変換層90nと他方のP型熱電変換層86pとを接続する。
他方、N型熱電変換層90n、P型熱電変換層86pおよびN型熱電変換層90nを有する傾斜面においては、2つのN型熱電変換層90nで幅方向にP型熱電変換層86pを挟むように、熱電変換層が配置される。
この傾斜面において、N型熱電変換層90nとP型熱電変換層86pとN型熱電変換層90nとは、2本の接続電極94で直列に接続される。接続電極94は、長手方向にP型熱電変換層86pを挟むようにして、一方のN型熱電変換層90nとP型熱電変換層86pとを接続し、P型熱電変換層86pと他方のN型熱電変換層90nとを接続する。
隣接する傾斜面では、幅方向の一方の端部で、N型熱電変換層90nとP型熱電変換層86pとが、傾斜面の稜線を跨ぐ接続電極92によって接続される。接続電極92による隣接する傾斜面のN型熱電変換層90nとP型熱電変換層86pとの接続は、幅方向の端部の熱電変換層において、交互に行われる。
これにより、支持体12に形成される全てのP型熱電変換層86pとN型熱電変換層90nとが、交互に、直列に接続される。
以上の例においては、好ましい態様として、モジュール本体がN型熱電変換層とP型熱電変換層との両方を有するが、本発明は、これに限定はされず、モジュール本体(熱電変換部材)がN型熱電変換層もしくはP型熱電変換層のみを有する構成でもよい。
図11に、その一例を示す。
図11も、図2と同様、モジュール本体を平面状に延ばした概念図である。図11においても、支持体12の山折りおよび谷折りは、一点鎖線で交互に行う。
図11に示すモジュール本体95は、幅方向の端部近傍に2つのP型熱電変換層86pを有する傾斜面と、幅方向の中央に1つのP型熱電変換層86pを有する傾斜面とを、長手方向に交互に有する。
幅方向の端部近傍に2つのP型熱電変換層86pを有する傾斜面では、2つのP型熱電変換層86pが接続電極96で接続される。接続電極96によるP型熱電変換層86pの接続は、2つのP型熱電変換層86pの長手方向の逆側の端部において行われる。
この傾斜面において、2つのP型熱電変換層86pには、傾斜面の稜線を跨ぐ接続電極92が接続される。各P型熱電変換層86pに接続される接続電極92は、互いに異なる傾斜面に到る。
幅方向の中央に1つのP型熱電変換層86pを有する傾斜面では、P型熱電変換層86pを長手方向に挟んで、P型熱電変換層86pに2本の接続電極98が接続される。
一方の接続電極98は、一方の傾斜面側の稜線を跨ぐ接続電極92に接続される。他方の接続電極98は、長手方向に逆側の傾斜面側の稜線を跨ぐ接続電極92に接続される。
これにより、支持体12に形成される多数のP型熱電変換層86pが、直列に接続される。
以上の例は、モジュール本体は、支持体の一方の面のみに熱電変換層を有するが、本発明は、これに限定はされない。すなわち、本発明の熱電変換モジュールにおいては、モジュール本体(熱電変換部材)が、支持体の両面に熱電変換層を有してもよい。
さらに、本発明の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換部材を有し、かつ、モジュール本体の熱電変換層と熱電変換部材の熱電変換層とを対面して積層する場合や、熱電変換部材同士の熱電変換層を対面して積層する場合には、モジュール本体と熱電変換層との間に絶縁性材料のみからなる蛇腹状の絶縁部材を設けてもよく、あるいは、モジュール本体および/または熱電変換層の熱電変換層を、絶縁性の被膜で被覆してもよい。
図12に、本発明の熱伝導性積層体の一例を概念的に示す。
図12に示す熱伝導性積層体56は、前述の絶縁部材20と放熱部材42とを、蛇腹の凹凸を合わせて積層して、絶縁部材20の貫通孔および放熱部材の貫通孔50を貫通して、ワイヤー46で絶縁部材20および放熱部材42を挿通したものである。
すなわち、熱伝導性積層体56は、図4Aに示すモジュール10から、モジュール本体11を取り除いたものである。言い換えれば、図4Aに示すモジュール10は、モジュール本体11に、蛇腹の凹凸を合わせて、図12に示す熱伝導性積層体56を組み合わせたものである。
前述のように、絶縁部材20は、好ましい態様として、支持体30の一面に、熱伝導性層32を形成したものである。
しかしながら、前述のモジュール10と同様、本発明の熱伝導性積層体56は、これに限定はされず、絶縁部材20は、樹脂フィルム等の絶縁性を有するシート状物を蛇腹状に折り消したのみの構成であってもよい。
以下、図13〜図16Bの概念図を参照して、図1(A)等に示すモジュール10の製造方法の第1の態様を説明することにより、本発明の熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性積層体の製造方法を説明する。
まず、図13に示すように、蛇腹折りによる傾斜面に形成された貫通孔28を貫通してワイヤー24が挿通された蛇腹状の長尺なモジュール本体11、および、蛇腹折りによる傾斜面に形成された貫通孔36を貫通してワイヤー60が挿通された蛇腹状の長尺な絶縁部材20を作製する。
次いで、図14に示すように、ワイヤー24が挿通されたモジュール本体11およびワイヤー60が挿通された絶縁部材20を長手方向に搬送しつつ、モジュール本体11の搬送経路をローラ62によって90°屈曲し、同様に、絶縁部材20の搬送経路をローラ64によって90°屈曲する。
なお、このモジュール本体11および絶縁部材20の搬送は、ローラ62およびローラ64によって搬送経路を屈曲された時点で、モジュール本体11の熱電変換層等の形成面と、絶縁部材20の支持体30とが対面するように行う。
モジュール本体11および絶縁部材20を90°屈曲する箇所すなわち搬送経路を変更する箇所において、図14および図15Aに示すように、モジュール本体11と絶縁部材20とを、蛇腹の凹凸を合わせて積層する。
本発明においては、長尺な蛇腹状のモジュール本体11および絶縁部材20を長手方向に搬送しつつ、少なくとも一方の搬送経路を変更して、この搬送経路の変更地点においてモジュール本体11と絶縁部材20とを積層することにより、容易に、モジュール本体11および絶縁部材20の凹凸を合わせて、両者を積層できる。
また、モジュール本体11はワイヤー24を、絶縁部材20はワイヤー60を、それぞれ挿通された状態で搬送されるので、長手方向への搬送、搬送経路の変更および積層を行われても、適正な蛇腹状を維持することができる。そのため、凹凸を合わせた適正なモジュール本体11と絶縁部材20との積層を安定して行うことができる。
なお、図示例においては、モジュール本体11および絶縁部材20の搬送経路の変更を円筒状のローラ62およびローラ64によって行っているが、本発明は、これに限定はされない。例えば、モジュール本体11の蛇腹に応じた凹凸や、絶縁部材20の蛇腹に応じた凹凸を有するローラやギアを用いて、長手方向に搬送されるモジュール本体11および絶縁部材20の搬送経路を変更してもよい。
また、モジュール本体11と絶縁部材20とを凹凸を合わせて積層するために搬送経路を変更するのは、モジュール本体11および絶縁部材20の一方のみでもよい。
図14および図15Aに示すように、凹凸を合わせてモジュール本体11と絶縁部材20とを積層したら、図15Bに示すように、モジュール本体11からワイヤー24を、絶縁部材20からワイヤー60を、それぞれ引き抜く。
次いで、図16Aに示すように、モジュール本体11と絶縁部材20との位置合わせを行う。本例においては、モジュール本体11の貫通孔28と、絶縁部材20の貫通孔とが、直線状に配列されるようにモジュール本体11と絶縁部材20との位置合わせを行う。
さらに、図16Bに示すように、モジュール本体11から引き抜いたワイヤー24を、モジュール本体11の貫通孔28および絶縁部材20の貫通孔を貫通するように挿通する。これにより、蛇腹状の長尺なモジュール本体11および絶縁部材20を、蛇腹の凹凸合わせて、ワイヤー24で挿通した、本発明のモジュール10とする。
従って、本例では、モジュール本体11から引き抜いたワイヤー24が固定用線状部材となる。なお、固定用線状部材として、絶縁部材20から引き抜いたワイヤー60を用いてもよいのは、もちろんである。
図13〜図16Bに示す例では、モジュール本体11と絶縁部材20とを積層した後、ワイヤー24およびワイヤー60を引き抜いて、位置合わせをした後に、再度、ワイヤー24を挿通している。
これに対し、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第1の態様の別の形態では、ワイヤー24およびワイヤー60を引き抜かず、そのままにして、別のワイヤーで、モジュール本体11および絶縁部材20を挿通する。
すなわち、この方法では、図15Aに示すようにモジュール本体11と絶縁部材20とを積層した状態で、必要に応じて位置合わせを行い、ワイヤー24およびワイヤー60を引き抜かず、そのままにして、ワイヤー24およびワイヤー60とは別の固定用線線状部材となるワイヤーによって、モジュール本体11および絶縁部材20を挿通する。
この際において、固定用線状部材となるワイヤーが貫通する貫通孔は、予め、モジュール本体11および絶縁部材20の傾斜面の所定位置に形成しておく。あるいは、固定用線状部材となるワイヤーをモジュール本体11および絶縁部材20の傾斜面に貫通させることで、貫通孔を形成してもよい。
以上の説明は、図1Aに示すモジュールの製造方法であるが、図4A〜図6に示す熱電変換モジュールも、線状部材が挿通された蛇腹状の放熱部材42を用いて、同様の操作を繰り返すことで製造できる。
また、図12に示す熱伝導性積層体56も、線状部材が挿通された蛇腹状の絶縁部材20および線状部材が挿通された蛇腹状の放熱部材42を用いて、同様に製造できる。
また、図12に示す熱伝導性積層体56と、図13に示す、ワイヤー24を挿通されたモジュール本体11とを用いて、同様にして、図4Aに示すモジュール40を作製してもよい。この際においては、絶縁部材20の貫通孔36に対応する位置に、別途、ワイヤーを挿通してもよい。
さらに、本発明の製造方法では、モジュール本体11とは別の、1以上のモジュール本体を蛇腹状部材と見なすことにより、モジュール本体11を積層した熱電変換モジュールを製造することもできる。
図17A〜図17Cに、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の第2の態様の一例を概念的に示す。
図17A〜図17Cに示す製造方法は、一例として、図8に示すモジュール70を製造する製造方法である。すなわち、本発明の製造方法の第2の態様は、図8に示すような、同じ構成を有する蛇腹状の発電モジュール単体を、複数、積層した構成を有する熱電変換モジュールの製造に好適な方法である。
まず、図17Aに示すように、蛇腹状に折り曲げる前のモジュール本体11と、蛇腹状に折り曲げる前の熱電変換部材72とを積層した積層体を作製する。
図17A〜図17Cは、図8に示すモジュール70の製造方法である。従って、モジュール本体11に加え、2枚の熱電変換部材72を有するものであり、1枚目の平板状の熱電変換部材72の上に2枚目の平板状の熱電変換部材72を積層し、2枚目の平板状の熱電変換部材72の上に平板状のモジュール本体11を積層している。
次いで、図17Bに示すように、この積層体を、蛇腹状に折り曲げる。
積層体を蛇腹状に折り曲げる方法は、互いに歯合するギアの間を挿通する方法など、シート状物や、シート状物の積層体を蛇腹状に折り曲げる公知の方法が、各種、利用可能である。
最後に、図17Cに示すように、蛇腹状に折り曲げた熱電変換部材72、熱電変換部材72およびモジュール本体11の傾斜面を貫通して、熱電変換部材72、熱電変換部材72およびモジュール本体11にワイヤー74を挿通することにより、図8に示すようなモジュール70とする。
なお、ワイヤー74を貫通するモジュール本体11の貫通孔76および熱電変換部材72の貫通孔78は、図17Aに示す蛇腹状に折り曲げる前の状態に形成してもよく、図17Bに示す、積層体を蛇腹状に折り曲げた段階で形成してもよい。あるいは、蛇腹状に折り曲げた後に、ワイヤー74を挿通することで、貫通孔76および貫通孔78を形成してもよい。
また、このようにしてモジュール70を作製した後に、前述の図13〜図16Bに示すような、本発明の製造方法の第1の態様を実施することで、図9に示すような、絶縁部材20等を有するモジュール80を作製することもできる。
以上、本発明の熱電変換モジュールおよび熱伝導性積層体、ならびに、熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性積層体の製造方法について説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行っても良いのは、もちろんである。
発電装置およびその製造等に、好適に利用可能である。
10,40,70,80 (熱電変換)モジュール
11,84,95 モジュール本体
12,30 支持体
14p,86p P型熱電変換層
16n,90n N型熱電変換層
18,92,94,96,98 接続電極
20 絶縁部材
24,46,52,60,74 ワイヤー
28,36,48,50,76,78 貫通孔
32 熱伝導性層
42 放熱部材
62,64 ローラ

Claims (29)

  1. 蛇腹状に折り返された支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する前記熱電変換層を接続する接続電極と、を有するモジュール本体、
    前記モジュール本体と凹凸を合わせて設けられる、蛇腹状に折り返された1以上の蛇腹状部材、および、
    前記モジュール本体の蛇腹状の折り返しによる傾斜面と、少なくとも1つの前記蛇腹状部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面とを貫通して、前記モジュール本体と少なくとも1つの前記蛇腹状部材とを挿通する可撓性の線状部材、を有することを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記蛇腹状部材が、絶縁部材、放熱部材および熱電変換部材から選択される1以上である請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記モジュール本体の熱電変換層の形成面に対面して、前記絶縁部材が設けられる請求項2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記絶縁部材の前記モジュール本体とは逆側の面に対面して、前記放熱部材が設けられる請求項3に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記絶縁部材の傾斜面と、前記放熱部材の傾斜面とを貫通して、前記絶縁部材と放熱部材とを挿通する可撓性の第2線状部材を有する請求項4に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものであり、前記絶縁層を前記モジュール本体の熱電変換層の形成面に向けて設けられる請求項2〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記熱電変換部材が、蛇腹状に折り返された部材支持体と、前記部材支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の部材熱電変換層と、隣接する前記熱電変換層を接続する部材接続電極と、を有する請求項2〜6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記モジュール本体が、前記支持体の一方の面のみに前記熱電変換層を有するものであり、前記熱電変換部材が、前記部材支持体の一方の面にのみに前記部材熱電変換層を有するものであり、
    前記モジュール本体の熱電変換層に、前記部材支持体を対面して設けられる熱電変換部材、および、前記モジュール本体の支持体に、前記部材熱電変換層を対面して設けられる熱電変換部材の、少なくも一方を有する請求項7に記載の熱電変換モジュール。
  9. 前記熱電変換部材を、複数、有し、
    前記部材支持体と前記部材熱電変換層とを対面して設けられる熱電変換部材の組み合わせを、1以上、有する請求項8に記載の熱電変換モジュール。
  10. 前記線状部材が、前記モジュール本体の、前記熱電変換層の形成位置および前記接続電極の形成位置、以外の場所を貫通する請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記線状部材が、前記接続電極に対して、前記傾斜面の傾斜方向に同位置で、かつ、前記蛇腹状の折り返しによる稜線の長手方向の外側を貫通する請求項10に記載の熱電変換モジュール。

  12. 前記モジュール本体の熱電変換層が、前記支持体の一方の面において、前記傾斜面に一面ずつ交互に設けられるP型熱電変換層およびN型熱電変換層である請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  13. 蛇腹状に折り返された絶縁部材、
    前記絶縁部材と凹凸を合わせて設けられる、蛇腹状に折り返された放熱部材、および、
    前記絶縁部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面と、前記放熱部材の蛇腹状の折り返しによる傾斜面とを貫通して、前記絶縁部材と前記放熱部材とを挿通する可撓性の線状部材、を有することを特徴とする熱伝導性積層体。
  14. 前記絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものである請求項13に記載の熱伝導性積層体。
  15. 蛇腹状に折り返された支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する前記熱電変換層を接続する接続電極と、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材と、を有するモジュール本体を作製する工程、
    蛇腹状に折り返され、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、蛇腹状部材を作製する工程、
    前記モジュール本体と蛇腹状部材とを、前記蛇腹状の折り返しによる稜線と直交する方向に搬送しつつ、搬送経路に設けられた搬送経路の変更部において、凹凸を合わせて積層する工程、および、
    前記モジュール本体の傾斜面と前記蛇腹状部材の傾斜面とを貫通して、前記積層したモジュール本体と蛇腹状部材とを挿通する可撓性の固定用線状部材を設ける工程、を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  16. 前記固定用線状部材が、前記モジュール本体を挿通する線状部材および前記蛇腹状部材を挿通する線状部材の少なくとも一方であり、
    前記固定用線状部材を挿通する工程では、前記積層したモジュール本体および蛇腹状部材から前記線状部材を引き抜く工程、前記モジュール本体と蛇腹状部材との位置合わせを行う工程、ならびに、前記線状部材を抜いた斜面の貫通孔に、前記モジュール本体から引き抜いた線状部材および前記蛇腹状部材から引き抜いた線状部材の少なくとも一方を挿通する工程、を行う請求項15に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  17. 前記固定用線状部材を挿通する工程では、前記モジュール本体を挿通する線状部材および蛇腹状部材を挿通する線状部材をそのままにして、前記モジュール本体と蛇腹状部材とに前記固定用線状部材を挿通する請求項15に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  18. 前記蛇腹状部材が、絶縁部材、放熱部材および熱電変換部材から選択される1以上である請求項15〜17のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  19. 前記絶縁部材と放熱部材とを凹凸を合わせて積層し、かつ、前記絶縁部材の傾斜面と前記放熱部材の傾斜面とを貫通して、前記絶縁部材と放熱部材とを挿通する可撓性の線状部材を設ける請求項18に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  20. 前記絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものである請求項18または19に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  21. 前記熱電変換部材が、蛇腹状に折り返された部材支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に形成される、互いに離間する複数の部材熱電変換層と、隣接する前記部材熱電変換層を接続する部材接続電極と、を有する請求項18〜20のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  22. 前記固定用線状部材を、前記モジュール本体の熱電変換層の形成位置、および、前記接続電極の形成位置、以外の場所を貫通させる請求項15〜21のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  23. 前記固定用線状部材を、前記接続電極に対して、前記傾斜面の傾斜方向に同位置で、かつ、前記稜線の長手方向の外側を貫通させる請求項22に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  24. 前記モジュール本体の熱電変換層が、前記支持体の一方の面において、前記傾斜面に一面ずつ交互に設けられるP型熱電変換層およびN型熱電変換層である請求項15〜23のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  25. 支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に形成される互いに離間する複数の熱電変換層と、隣接する前記熱電変換層を接続する接続電極と、を有するシート状物を、複数枚、積層する工程、
    前記シート状物の積層体を、蛇腹状に折り返す工程、
    前記蛇腹状に折り返したシート状物の、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して、可撓性の線状部材を挿通する工程、
    前記蛇腹状に折り返したシート状物に、蛇腹状に折り返した絶縁部材および放熱部材の少なくとも一方を、蛇腹の凹凸を合わせて積層する工程、および、
    前記積層した、前記蛇腹状に折り返したシート状物と、前記蛇腹状に折り返した絶縁部材および放熱部材の少なくとも一方との、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して、可撓性の線状部材を挿通する工程、を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  26. 蛇腹状に折り返され、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、絶縁部材を作製する工程、
    蛇腹状に折り返され、前記蛇腹状の折り返しによる傾斜面を貫通して蛇腹を挿通する可撓性の線状部材を有する、放熱部材を作製する工程、
    前記絶縁部材と放熱部材とを、蛇腹状の折り返しによる稜線と直交する方向に搬送しつつ、搬送経路に設けられた搬送経路の変更部において、凹凸を合わせて前記絶縁部材と放熱部材とを積層する工程、ならびに、
    前記積層した絶縁部材および放熱部材の傾斜面を貫通して、可撓性の固定用線状部材を挿通する工程、を有することを特徴とする熱伝導性積層体の製造方法。
  27. 前記固定用線状部材が、前記絶縁部材の傾斜面を挿通する線状部材および前記放熱部材の傾斜面を挿通する線状部材の少なくとも一方であり、
    前記固定用線状部材を挿通する工程では、前記積層した絶縁部材および放熱部材から前記線状部材を引き抜く工程、前記絶縁部材と放熱部材との位置合わせを行う工程、ならびに、前記線状部材を抜いた斜面の貫通孔に、前記絶縁部材から引き抜いた線状部材および前記放熱部材から引き抜いた線状部材の少なくとも一方を挿通する工程、を行う請求項26に記載の熱伝導性積層体の製造方法。
  28. 前記固定用線状部材を挿通する工程では、前記絶縁部材を挿通する線状部材および放熱部材を挿通する線状部材をそのままにして、前記絶縁部材と放熱部材とに前記固定用線状部材を挿通する請求項26に記載の熱伝導性積層体の製造方法。
  29. 前記絶縁部材が、絶縁層の表面に熱伝導性層を有するものである請求項26〜28のいずれか1項に記載の熱伝導性積層体の製造方法。
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