JP6553191B2 - 熱電変換モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁性基板の両面に熱電変換素子が設けられた熱電変換モジュールに関し、特に、発電出力が高い熱電変換モジュールに関する。
熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換することができる熱電変換材料が、温度差によって発電する発電素子、または、ペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。
熱電変換素子としては、例えば、Bi−Te系の無機半導体を熱電変換材料として用いる熱電変換素子では、π型の熱電変換素子が知られている。π型の熱電変換素子は、熱電変換材料をブロック状に加工し、セラミックス等の絶縁性基板上に並べて、ブロック同士を電気的に接続させて作製される。
一方で、インク状の熱電変換材料を塗布工程または印刷工程で絶縁性基板上に成膜した熱電変換素子が報告されている。この熱電変換素子は、製造が容易であり、π型熱電変換素子よりも製造コストを安くすることができる。この構造の熱電変換素子では、絶縁性基板の二次元平面上に温度差を生じさせることで、熱電変換材料に十分な温度差を与えて発電することが可能である。この点については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献2には、シート基板等の絶縁材の両面に熱電変換素子を作製し、両面の熱電変換素子をスルーホールメッキによって導通させた熱電変換装置が記載されている。特許文献2によれば、上述の構成により、熱電変換素子における、絶縁性基板の体積を削減することができる。特許文献2には、重ね合わせる絶縁材間に、絶縁層を配置することで向かい合った熱電変換素子間の短絡を防ぐことが記載されている。
特許文献3には、熱電対が形成される複数の形成領域、および熱電対が形成されない複数の非形成領域を備えた可撓性を有する絶縁シートと、絶縁シートの複数の形成領域のそれぞれに形成され、直列に接続された複数の熱電対と、絶縁シートの非形成領域に形成され、複数の形成領域にそれぞれ形成された複数の熱電対を直列に接続する接続パターンとを備え、複数の熱電対は、絶縁シートの表面に形成された複数のp型半導体パターンと、絶縁シートの裏面に形成された複数のn型半導体パターンと、p型半導体パターンとn型半導体パターンとを交互に絶縁シートを貫通して接続する複数のスルーホールめっきとからなる熱発電装置が記載されている。特許文献3の絶縁シートは、複数の非形成領域で交互に山折り、谷折りされた状態で樹脂部材により固定されている。
特開2012−212838号公報 特開2004−253426号公報 特開2008−130813号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような、絶縁性基板上の二次元熱電変換素子構造では、熱電変換素子に占める絶縁性基板の割合が高く、絶縁性基板が熱を伝えることによる、発電量の低下が起こってしまう。また、製造コストが低下したことで、熱電変換素子の全体のコストに占める絶縁性基板の費用の割合が高まり、絶縁性基板の使用量の削減が熱電変換素子の費用の削減に直結する。
熱電変換素子において、より大きな発電量を実現するためには、両面に熱電変換素子を形成した絶縁性基板を複数枚重ね合わせて、電気接続する必要がある。特許文献2のように、絶縁材の両面に熱電変換素子が形成されたものでは、複数の絶縁材を重ね合わせると、向かい合った熱電変換素子が接触して短絡してしまい、発電量が大幅に低下してしまう。このため、特許文献2では、上述のように重ね合わせる絶縁材間に、絶縁層を配置することで向かい合った熱電変換素子間の短絡を防いでいる。このように、熱電変換素子間に絶縁層が配置されると、絶縁層が、熱伝導媒体となってしまうため、熱電変換素子間の温度差が低下するという問題が生じる。
また、特許文献3では、向かい合う熱電対が形成される複数の形成領域が接触しない状態での使用を開示しているが、絶縁性基板同士を重ね合わせる状態に比べ伝熱面積が大幅に増加し、発電出力密度の低下、すなわち、単位伝熱面積当りの発電量の低下につながるという問題点がある。
本発明の目的は、前述の従来技術に基づく問題点を解消し、発電量の低下を抑制し、発電出力が高い熱電変換モジュールを提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、P型の熱電変換層とP型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するP型の熱電変換素子が少なくとも絶縁性基板の一方の面に設けられ、N型の熱電変換層とN型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するN型の熱電変換素子が少なくとも絶縁性基板の他方の面に設けられた熱電変換モジュール基板を有し、
絶縁性基板の一方の面に形成された接続電極と絶縁性基板の一方の面とは反対側の他方の面に形成された接続電極とが電気的に接続され、
複数の熱電変換モジュール基板は、P型の熱電変換素子同士またはN型の熱電変換素子同士を対向させて積層されており、かつ積層された各熱電変換モジュール基板は、接続電極を介して接続されていることを特徴とする熱電変換モジュールを提供するものである。
絶縁性基板の一方の面に形成された接続電極と絶縁性基板の一方の面とは反対側の他方の面に形成された接続電極とが、絶縁性基板に形成された、少なくとも1つの貫通電極で電気的に接続されることが好ましい。
積層された各熱電変換モジュール基板は、接続電極を介してP型の熱電変換素子同士またはN型の熱電変換素子同士が電気的に並列に接続されることが好ましい。
積層された各熱電変換モジュール基板は、接続電極を介してP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とが電気的に接続されることが好ましい。
P型の熱電変換素子だけが絶縁性基板の一方の面に設けられ、N型の熱電変換素子だけが絶縁性基板の他方の面に設けられていることが好ましい。
絶縁性基板の一方の面にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子が電気的に直列に接続されて設けられ、絶縁性基板の他方の面にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子が電気的に直列に接続されて設けられていることが好ましい。
積層された各熱電変換モジュール基板は、P型の熱電変換素子同士またはN型の熱電変換素子同士の間で、少なくとも接続電極上に設けられた上部電極により電気的に並列に接続されていることが好ましい。
上部電極は、接続電極とP型の熱電変換層の接続部を覆って設けられ、接続電極とN型の熱電変換層の接続部を覆って設けられていることが好ましい。
上部電極は、一対の接続電極のうち、一方の接続電極側と他方の接続電極側とで離間して設けられていることが好ましい。
例えば、絶縁性基板はポリイミドで構成される。また、例えば、接続電極は銅で構成される。例えば、貫通電極は銅で構成される。
P型の熱電変換層およびN型の熱電変換層は、有機系熱電変換材料で構成されることが好ましい。
また、P型の熱電変換層およびN型の熱電変換層は、カーボンナノチューブを含有することが好ましい。上部電極は、半田で構成されることが好ましい。
さらに、第2の本発明は、P型の熱電変換層とP型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するP型の熱電変換素子が絶縁性基板の一方の面に設けられた、P型の熱電変換モジュール基板、
および、N型の熱電変換層とN型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するN型の熱電変換素子が絶縁性基板の一方の面に設けられた、N型の熱電変換モジュール基板、を有し、
2枚のP型の熱電変換モジュール基板をP型の熱電変換素子同士を対面して積層したP型の積層体と、2枚のN型の熱電変換モジュール基板をN型の熱電変換素子同士を対面して積層したN型の積層体とが、交互に積層されており、かつ、積層されたP型の積層体およびN型の積層体は、接続電極を介してP型の熱電変換モジュール基板のP型の熱電変換素子とN型の熱電変換モジュール基板のN型の熱電変換素子とが、電気的に接続されていることを特徴とする熱電変換モジュールを提供するものである。
本発明によれば、発電出力が高い熱電変換モジュールを得ることができる。
図1(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールを有する熱電変換装置を示す模式図であり、図1(b)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの等価回路を示す模式図である。 図2(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(b)は図2(a)の裏面を示す模式図であり、図2(c)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(d)は図2(c)の裏面を示す模式図であり、図2(e)は、本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(f)は図2(e)の裏面を示す模式図である。 図3(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの第1の変形例を示す模式図であり、図3(b)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの第2の変形例を示す模式図である。 図4(a)〜図4(r)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの接続電極の製造方法を工程順に示す模式図である。 図5(a)〜図5(l)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの製造方法を工程順に示す模式図である。 図6(a)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(b)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図であり、図6(c)は、本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(d)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図であり、図6(e)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(f)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図である。 図7(a)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の断面を示す模式的断面図であり、図7(b)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の断面を示す模式的断面図であり、図7(c)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の断面を示す模式的断面図である。 図8は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの別の例を示す模式図である。 図9は第2の本発明の実施形態の熱電変換モジュールを示す模式図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の熱電変換モジュールを詳細に説明する。
なお、以下において数値範囲を示す「〜」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値α〜数値βとは、εの範囲は数値αと数値βを含む範囲であり、数学記号で示せばα≦ε≦βである。
角度については、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5°未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4°未満であることが好ましく、3°未満であることがより好ましい。
また、「同一」とは、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、「全面」等は、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば、99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
図1(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールを有する熱電変換装置を示す模式図であり、図1(b)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの等価回路を示す模式図である。
図2(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(b)は図2(a)の裏面を示す模式図であり、図2(c)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(d)は図2(c)の裏面を示す模式図であり、図2(e)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図2(f)は図2(e)の裏面を示す模式図である。図2(a)〜図2(f)では、図2(a)および図2(b)で1つの組であり、図2(c)および図2(d)で1つの組であり、図2(e)および図2(f)で1つの組である。
図1(a)に示す熱電変換装置10は、温度差を利用して熱電変換モジュール12で発電するものである。熱電変換装置10は、熱電変換モジュール12と、基台14と、フレーム16とを有する。
基台14は熱電変換モジュール12が載置されるものである。基台14と熱電変換モジュール12との間には、例えば、熱伝導シート17が設けられている。フレーム16は基台14上で熱電変換モジュール12を固定するものであり、図1(a)では挟んで熱電変換モジュール12を固定している。
基台14は、例えば、金属または合金等の熱伝導率が高いもので構成される。例えば、基台14を相対的に高温にして、熱電変換モジュール12の図1(a)中y方向に温度差を生じさせて、熱電変換モジュール12で発電させ、発電出力を得る。
熱電変換モジュール12の上部電極29には電流が流れるため、フレーム16と上部電極29との接続部分は電気的に絶縁する。フレーム16は、金属、合金等で構成される。
熱伝導シート17は、基台14から熱電変換モジュール12への熱伝導を促進させるためのものである。熱伝導シート17の具体例については、後に説明する。
なお、熱電変換モジュール12は、図1(a)では基台14上に配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、円筒の表面等の曲面上に配置してもよい。
熱電変換モジュール12は、複数、図1(a)例では、3つの熱電変換モジュール基板20が積層されたものであり、後に詳細に説明するが、各熱電変換モジュール基板20が上部電極29で電気的に接続されている。
なお、本発明の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換モジュール基板の積層数は図示された3枚(図示された枚数)に限定はされず、4枚以上(図示された枚数以上)の熱電変換モジュール基板を積層してもよい。この点に関しては、他の熱電変換モジュールも同様である。
図1(a)および図2(a)〜図2(f)に示すように、熱電変換モジュール基板20は、電気的に絶縁性を有する絶縁性基板22と、絶縁性基板22の一方の面に設けられたP型の熱電変換素子24と、絶縁性基板22の、一方の面とは反対側の他方の面に設けられたN型の熱電変換素子26とを有する。
図2(a)〜図2(f)に示すように、熱電変換モジュール基板20は、配置される位置によって、P型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26を設ける面が異なる。
P型の熱電変換素子24は、P型の熱電変換層30と、一対の接続電極34とを有する。P型の熱電変換層30の両側に接続電極34が電気的に接続されている。
N型の熱電変換素子26は、N型の熱電変換層32と、一対の接続電極34とを有する。N型の熱電変換層32の両側に接続電極34が電気的に接続されている。
絶縁性基板22の一方の面に形成された接続電極34、すなわち、P型の熱電変換素子24の接続電極34と、絶縁性基板22の他方の面に形成された接続電極34、すなわち、N型の熱電変換素子26の接続電極34とは、絶縁性基板22に形成された、貫通電極28で電気的に接続されている。
貫通電極28は接続電極34と絶縁性基板22を貫通するスルーホール27内に形成されるものである。なお、貫通電極28の数は、接続電極34同士の電気的接続を確保することができれば、その数は、特に限定されるものではなく、少なくとも1つあればよい。接続電極34同士の電気的接続の安定性を確保するために貫通電極28は複数あってもよい。
複数の熱電変換モジュール基板20、図1(a)では3つの熱電変換モジュール基板20が、P型の熱電変換素子24同士またはN型の熱電変換素子26同士を対向させて積層されている。
P型の熱電変換素子24には、接続電極34上に上部電極29が、接続電極34とP型の熱電変換層30にわたり、接続電極34とP型の熱電変換層30の接続部35を覆って設けられている。上部電極29は、P型の熱電変換層30の両側にある接続電極34に対してそれぞれ設けられている。上部電極29はP型の熱電変換素子24において離間して設けられている。
N型の熱電変換素子26にも、P型の熱電変換素子24と同様に上部電極29が設けられている。N型の熱電変換素子26では、接続電極34上に上部電極29が、接続電極34とN型の熱電変換層32にわたり、接続電極34とN型の熱電変換層32の接続部35を覆って設けられている。上部電極29は、N型の熱電変換層32の両側にある接続電極34に対してそれぞれ設けられている。上部電極29はN型の熱電変換素子26において離間して設けられている。
上述のように上部電極29を、P型の熱電変換素子24およびN型の熱電変換素子26に対して離間して設けることで、P型の熱電変換層30およびN型の熱電変換層32に優先して電流が流れるようになるため好ましい。
積層された熱電変換モジュール基板20では、対向するP型の熱電変換素子24同士が、上述の上部電極29で電気的に並列に接続される。N型の熱電変換素子26同士も、上述の上部電極29で電気的に並列に接続される。このように積層された熱電変換モジュール基板20では同じ極性の熱電変換素子が上部電極29で電気的に並列に接続される。
熱電変換モジュール12のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26の接続状態を模式的に示せば図1(b)に示すようになる。熱電変換モジュール12の両端のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26以外は、P型の熱電変換素子24同士、またはN型の熱電変換素子26同士が並列に電気的に接続される。
貫通電極28を設ける位置は、並列接続した熱電変換素子間を直列接続するために、図1(a)に示すように、隣接する熱電変換モジュール基板20同士で設ける位置を、図1(a)中のy方向で反転させる。この場合、同じ構成の熱電変換モジュール基板20を、180°回転させて配置することで実現することができる。
熱電変換モジュール12では、P型の熱電変換素子24同士の間、N型の熱電変換素子26同士の間に絶縁層等を設ける必要がない。このため、発電出力の低下が抑制され、発電出力を最大化できる。さらには、絶縁層等を設ける必要がなく、熱電変換モジュール基板20同士を近接させることができるため、高集積化が可能となる。しかも、絶縁層等を設ける必要がないので装置コストおよび製造コストを低減することができる。
熱電変換モジュール12については、上部電極29を設ける構成としたが、図1(a)に示す構成に限定されるものではない。
ここで、図3(a)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの第1の変形例を示す模式図であり、図3(b)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの第2の変形例を示す模式図である。なお、図3(a)に示す熱電変換モジュール12aと図3(b)に示す熱電変換モジュール12bにおいて、図1(a)に示す熱電変換モジュール12と同一構成物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
例えば、図3(a)に示す熱電変換モジュール12aのように、上部電極29を設けることなく、熱電変換モジュール基板20同士を直接接触させて、対向する一方のP型の熱電変換素子24の接続電極34と、他方のP型の熱電変換素子24の接続電極34とを電気的に接続する構成でもよい。この場合、P型の熱電変換素子24同士は並列に電気的に接続される。
N型の熱電変換素子26もP型の熱電変換素子24と同様に、対向する一方のN型の熱電変換素子26の接続電極34と、他方のN型の熱電変換素子26の接続電極34とを電気的に接続する構成でもよい。この場合でも、N型の熱電変換素子26同士は並列に電気的に接続される。
本発明の熱電変換モジュールは、P型の熱電変換素子24同士を対面させ、かつ、N型の熱電変換素子26同士を対面させて、熱電変換モジュール基板20を積層する。すなわち、同じ極性の熱電変換層同士を対面させて、熱電変換モジュール基板20を積層する。そのため、図3(a)に示す熱電変換モジュール12aのように、熱電変換層同士あるいは接続電極34同士を密着させても、短絡を生じることがない。
図3(a)に示す熱電変換モジュール12aでは、熱電変換モジュール12に比して、熱電変換モジュール基板20同士をより近接させることができるため、より高集積化が可能となる。また、いずれかの部材が損傷して断線のような状態になっても、接触する熱電変換層および/または接続電極等によって補償できるので、熱電変換モジュール12aの故障を防止できる。
図3(b)に示す熱電変換モジュール12bのように、上部電極29を設ける位置を変えてもよい。図3(b)の熱電変換モジュール12bでは、上部電極29が接続電極34上にだけ設けられている。この場合でも、P型の熱電変換素子24同士を並列に電気的に接続し、P型の熱電変換素子24同士を並列に電気的に接続することができる。
図1(a)に示す熱電変換モジュール12のように上部電極29を接続電極34と熱電変換層の接続部35を覆って設けることで、接続電極34と熱電変換層との電気的接続状態をより良好にできるため、好ましい。
次に、熱電変換モジュール12の製造方法について説明する。
図4(a)〜図4(r)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの接続電極の製造方法を工程順に示す模式図であり、図5(a)〜図5(l)は本発明の実施形態の熱電変換モジュールの製造方法を工程順に示す模式図である。
図4(a)〜図4(r)において、図4(a)〜図4(c)、図4(d)〜図4(f)、図4(g)〜図4(i)、図4(j)〜図4(l)、図4(m)〜図4(o)、図4(p)〜図4(r)は、それぞれ同じ工程を示しており、3つの図が組みになっている。
また、図5(a)〜図5(l)において、図5(a)〜図5(c)、図5(d)〜図5(f)、図5(g)〜図5(i)、図5(j)〜図5(l)は、それぞれ同じ工程を示しており、3つの図が組みになっている。図4(p)〜図4(r)と図5(a)〜図5(c)は同じ状態を示す図である。
なお、図4(a)、(d)、(g)、(j)、(m)および(p)、ならびに、図5(a)、(d)、(g)および(j)は、熱電変換モジュールをP型の熱電変換層30側から見た図であり、図4(b)、(e)、(h)、(k)、(n)および(q)、ならびに、図5(b)、(e)、(h)および(k)は、熱電変換モジュールをN型の熱電変換層32側から見た図であり、図4(c)、(f)、(i)、(l)、(o)および(r)、ならびに、図5(c)、(f)、(i)および(l)は、熱電変換モジュールの断面図である。
まず、接続電極34の製造方法について説明する。
図4(a)〜図4(c)に示すように、絶縁性基板22の両面に銅層52が形成された銅基板50を用意する。
次に、図4(d)〜図4(f)に示すように、銅基板50の一方の銅層52に絶縁性基板22に達する穴54を、1つ、スルーホール27の形成位置に、例えば、フォトリソグラフィー法とエッチングを組み合わせて形成する。
次に、図4(g)〜図4(i)に示すように、穴54を臨む絶縁性基板22を、例えば、エッチングして、絶縁性基板22を貫通し、他方の銅層52に達するスルーホール27を形成する。
次に、図4(j)〜図4(l)に示すように、スルーホール27に、例えば、銅のスルーホールメッキを施し、貫通電極28を形成する。スルーホールメッキは、例えば、無電解メッキおよび/または電解メッキである。
次に、図4(m)〜図4(o)に示すように、上述の穴54を形成した銅層52に、例えば、フォトリソグラフィー法とエッチングを組み合わせて、1対の離間した接続電極34をパターン形成する。
次に、図4(p)〜図4(r)に示すように、接続電極34を形成していない銅層52に、例えば、フォトリソグラフィー法とエッチングを組み合わせて、1対の離間した接続電極34をパターン形成する。これにより、絶縁性基板22の両面に、貫通電極28で電気的に接続された接続電極34を含む、接続電極34が形成される。
次に、上述のようにして接続電極34が形成された絶縁性基板22(図5(a)〜図5(c)参照)に対して、図5(d)〜図5(f)に示すように、絶縁性基板22の一方の面に、例えば、メタルマスクを用いた印刷法により、P型の熱電変換層30を形成する。
次に、図5(g)〜図5(i)に示すように、絶縁性基板22の他方の面に、例えば、メタルマスクを用いた印刷法により、N型の熱電変換層32を形成する。これにより、熱電変換モジュール基板20が形成される。
熱電変換モジュール基板20を複数形成し、次に、図5(j)〜図5(l)に示すように、絶縁性基板22の両面の接続電極34と熱電変換層の接触部を覆うように、例えば、クリームハンダを用い、メタルマスク印刷法によって、上部電極29を形成する。
クリームハンダを、メタルマスク印刷法によって形成する。
P型の熱電変換素子24同士、N型の熱電変換素子26同士を対向させて熱電変換モジュール基板20を積層し、治具を用いて複数の熱電変換モジュール基板20が積層された状態を保持する。
次に、ハンダリフローを行い、P型の熱電変換素子24同士、N型の熱電変換素子26同士を上部電極29で、電気的に並列に接続する。これにより、熱電変換モジュール12が形成される。
次に、本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールについて説明する。
図6(a)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(b)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図であり、図6(c)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(d)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図であり、図6(e)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の熱電変換モジュール基板の表面を示す模式図であり、図6(f)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の熱電変換モジュール基板の裏面を示す模式図である。
図7(a)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第1の断面を示す模式的断面図であり、図7(b)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第2の断面を示す模式的断面図であり、図7(c)は本発明の実施形態の他の熱電変換モジュールの第3の断面を示す模式的断面図である。
図6(a)〜図6(f)および図7(a)〜図7(c)において、図1(a)、図2(a)〜図2(f)に示す熱電変換モジュール12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
他の熱電変換モジュール12cは、熱電変換モジュール12と比して、熱電変換モジュール基板60の構成が異なる点以外は、熱電変換モジュール12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
他の熱電変換モジュール12cでは、熱電変換モジュール基板60が3枚の場合を例にして説明する。
また、図7(a)の第1の断面とは図6(a)〜図6(f)のA−A線による断面であり、図7(b)の第2の断面とは図6(a)〜図6(f)のB−B線による断面であり、図7(c)の第3の断面は図6(a)〜図6(f)のC−C線による断面である。
他の熱電変換モジュール12cの熱電変換モジュール基板60は、図6(a)〜図6(f)に示すように、絶縁性基板22の一方の面にP型の熱電変換素子24が形成され、絶縁性基板22の他方の面にN型の熱電変換素子26が形成されたものではなく、絶縁性基板22の一方の面および他方の面に、それぞれ複数のP型の熱電変換素子24と複数のN型の熱電変換素子26が電気的に直列に接続されて設けられている。P型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とは接続電極34で直列に接続される。
絶縁性基板22の大きさが同じであれば、他の熱電変換モジュール12cのP型の熱電変換素子24およびN型の熱電変換素子26は、図1に示す熱電変換モジュール12に比して小さい。
他の熱電変換モジュール12cでは、図7(a)〜図7(c)に示すように熱電変換モジュール12と同様に、熱電変換モジュール基板60が複数のP型の熱電変換素子24同士およびN型の熱電変換素子26同士を対向させて、すなわち、同じ極性の熱電変換素子同士を対向させて積層されている。
他の熱電変換モジュール12cのように、複数のP型の熱電変換素子24と複数のN型の熱電変換素子26を設ける構成とすることで、熱電変換モジュール12に比して、直列接続された熱電変換素子数が増え、高い電圧を得ることができる。
他の熱電変換モジュール12cでも、熱電変換モジュール12と同じく上部電極29を設けているが、熱電変換モジュール12と同様に図3(a)に示すように上部電極29を設けなくてもよい。また、図3(b)に示すように、上部電極29を接続電極34上にだけ設ける構成でもよい。
図8は本発明の別の実施形態の熱電変換モジュールを示す模式図である。
図8において、図1(a)、図2(a)〜図2(f)に示す熱電変換モジュール12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図8に示す熱電変換モジュール40は、熱電変換モジュール12と比して、P型の熱電変換素子24およびN型の熱電変換素子26の電気的な接続方法が異なる点以外は、熱電変換モジュール12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
熱電変換モジュール40では、熱電変換モジュール基板20が3枚の場合を例にして説明する。
前述の熱電変換モジュール12等は、貫通電極28を用いて熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを電気的に接続し、かつ、接続電極34に電気的に接続する上部電極29によって、積層された熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24同士およびN型の熱電変換素子26同士を、電気的に並列に接続している。
これに対し、図8に示す熱電変換モジュール40は、貫通電極28を用いずに、接続電極34に電気的に接続される接続配線42によって、接続電極34を介して熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを電気的に接続している。
また、図8に示す熱電変換モジュール40は、上部電極29を用いずに、接続電極34に電気的に接続される接続配線46によって、接続電極34を介して積層された熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを電気的に接続している。
なお、両側の熱電変換モジュール基板20では、一部が接続配線42および接続配線46で共通になっている。
従って、図8に示す熱電変換モジュール40では、P型の熱電変換素子24同士およびN型の熱電変換素子26同士が並列で接続されるのではなく、P型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とが直列に接続された2つの熱電変換モジュールが、並列で接続された構成になる。
本発明によれば、このように、貫通電極28および上部電極29を用いずに、熱電変換素子を接続しても、発電出力が高い熱電変換モジュールを得られる。
図8に示す熱電変換モジュール40のように、接続配線を用いる構成でも、例えば、接続配線42に変えて、貫通電極28によって熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを接続してもよい。すなわち、熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを接続する貫通電極28と、積層された熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを接続する接続配線46とを用いてもよい。
同様に、接続配線46に変えて、上部電極29を用い、積層された熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24同士またはN型の熱電変換素子26同士を接続してもよい。すなわち、熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とを接続する接続配線42と、積層された熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24同士またはN型の熱電変換素子26同士を接続する上部電極29とを用いてもよい。
また、図8に示す熱電変換モジュール40も、図3(a)に示すように、対面するP型の熱電変換素子24同士およびN型の熱電変換素子26同士を接触させてもよい。
図9は、以上の第1の本発明の熱電変換モジュールと類似する構成を有する、より簡易な構成の第2の本発明の実施形態の熱電変換モジュールを示す模式図である。
図9において、図1(a)、図2(a)〜図2(f)に示す熱電変換モジュール12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
前述の熱電変換モジュール12等を構成する熱電変換モジュール基板20は、いずれも、絶縁性基板22の一方の面にP型の熱電変換素子24を有し、他方の面にN型の熱電変換素子26を有する。
これに対し、図9に示す熱電変換モジュール50は、第1絶縁性基板22aの一面にP型の熱電変換層30と、P型の熱電変換層30に電気的に接続される一対の接続電極34とを有するP型の熱電変換素子24を形成したP型の熱電変換モジュール基板52、および、第2絶縁性基板22bの一面にN型の熱電変換層32とN型の熱電変換層32に電気的に接続される一対の接続電極34とを有するN型の熱電変換素子26を形成したN型の熱電変換モジュール基板54を有する。
図9の熱電変換モジュール50では、P型の熱電変換モジュール基板52およびN型の熱電変換モジュール基板54が、それぞれ4枚の場合を例にして説明する。
熱電変換モジュール50においては、2枚のP型の熱電変換モジュール基板52を、P型の熱電変換素子24を対面して積層することで、P型の積層体52Aが形成され、また、2枚のN型の熱電変換モジュール基板54を、N型の熱電変換素子26を対面して積層することで、N型の積層体54Aが形成される。
熱電変換モジュール50は、このP型の積層体52AとN型の積層体54Aとが、交互に積層される。
さらに、積層されたP型の積層体52AとN型の積層体54Aの、隣接するP型の積層体52AおよびN型の積層体54Aにおいて、P型の積層体52Aの一方のP型の熱電変換モジュール基板52のP型の熱電変換素子24と、N型の積層体54Aの一方のN型の熱電変換モジュール基板54のN型の熱電変換素子26とが、接続電極34を介して接続配線56によって電気的に接続され、また、P型の積層体52Aの他方のP型の熱電変換モジュール基板52のP型の熱電変換素子24と、N型の積層体54Aの他方のN型の熱電変換モジュール基板54のN型の熱電変換素子26とが、接続電極34を介して接続配線56によって電気的に接続される。
絶縁性基板22の両面に熱電変換素子が形成された熱電変換モジュール12等は、熱電変換モジュール基板の積層方向に、『絶縁性基板22−P型の熱電変換層30−P型の熱電変換層30−絶縁性基板22−N型の熱電変換層32−N型の熱電変換層32』のパターンを繰り返す構成を有する。
これに対して、絶縁性基板の一面のみに熱電変換素子が形成された図9に示す熱電変換モジュール50は、熱電変換モジュール基板の積層方向に、『第1絶縁性基板22a−P型の熱電変換層30−P型の熱電変換層30−第1絶縁性基板22a−第2絶縁性基板22b−N型の熱電変換層32−N型の熱電変換層32−第2絶縁性基板22b』のパターンを繰り返す構成を有する。
熱電変換モジュール50は、これにより、絶縁性基板の一方の面のみに熱電変換素子を形成した簡易な構成で、P型の熱電変換素子24とN型の熱電変換素子26とが直列に接続された2つの熱電変換モジュールを有する構成を実現している。
図9に示す熱電変換モジュール50も、図3(a)に示すように、対面するP型の熱電変換素子24同士およびN型の熱電変換素子26同士を接触させてもよい。
以下、上述の熱電変換モジュール12、12a、12b、他の熱電変換モジュール12c、熱電変換モジュール40、および、熱電変換モジュール50の構成部材について、より詳細に説明する。
なお、熱電変換モジュール12、熱電変換モジュール12a、熱電変換モジュール12b、他の熱電変換モジュール12c、熱電変換モジュール40、および、熱電変換モジュール50は、基本的な構成部材は同じであるため、熱電変換モジュール12を代表にして説明する。
絶縁性基板22(第1絶縁性基板22aおよび第2絶縁性基板22b)は、P型の熱電変換素子24および(または)N型の熱電変換素子26が形成されるものであり、P型の熱電変換素子24およびN型の熱電変換素子26の支持体として機能する。熱電変換モジュール12は電圧が生じるので、絶縁性基板22には電気的絶縁性が要求され、絶縁性基板22には電気的に絶縁性を有する基板が用いられる。絶縁性基板22に要求される電気的絶縁性は、熱電変換モジュール12で発生する電圧により短絡等が生じないことである。絶縁性基板22については熱電変換モジュール12で発生する電圧に応じたものが適宜選択される。
絶縁性基板22は、例えば、プラスチック基板である。プラスチック基板には、プラスチックフィルムを利用することができる。
利用可能なプラスチックフィルムとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂、ガラスエポキシ、液晶性ポリエステル等からなるフィルム、またはシート状物もしくは板状物等が例示される。
中でも、熱伝導率、耐熱性、耐溶剤性、入手の容易性および経済性等の点で、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるフィルムは、絶縁性基板22に好適に利用される。
以下、P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32について説明する。
P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32を構成する熱電変換材料としては、例えば、ニッケルまたはニッケル合金がある。
ニッケル合金は、温度差を生じることで発電するニッケル合金が、各種、利用可能である。具体的には、バナジウム、クロム、シリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン、マンガン、亜鉛、錫、銅、コバルト、鉄、マグネシウム、ジルコニウムなどの1成分、または2成分以上と混合したニッケル合金等が例示される。
P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32にニッケルまたはニッケル合金を用いる場合、P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32は、ニッケルの含有量が90原子%以上であるのが好ましく、ニッケルの含有量が95原子%以上であるのがより好ましく、ニッケルからなるのが特に好ましい。ニッケルからなるP型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32とは、不可避的不純物を有するものも含む。
P型の熱電変換層30の熱電変換材料としては、NiとCrとを主成分とするクロメルが典型的なものであり、N型の熱電変換層32の熱電材料としてはCuとNiとを主成分とするコンスタンタンが典型的なものである。
また、P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32としてニッケルまたはニッケル合金を用いる場合であって、電極としてもニッケルまたはニッケル合金を用いる場合には、P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32と接続電極34とを一体的に形成してもよい。
P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32のその他の熱電材料としては、例えば、以下の材料がある。なお、括弧内が材料組成を示す。BiTe系(BiTe、SbTe、BiSe及びこれらの化合物)、PbTe系(PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTe及びこれらの化合物)、Si−Ge系(Si、Ge、SiGe)、シリサイド系(FeSi、MnSi、CrSi)、スクッテルダイト系(MX3、若しくはRM412と記載される化合物、ここでM=Co、Rh、Irを表し、X=As、P、Sbを表し、R=La、Yb、Ceを表す)、遷移金属酸化物系(NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO)、亜鉛アンチモン系(ZnSb)、ホウ素化合物(CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB)、クラスター固体(Bクラスター、Siクラスター、Cクラスター、AlRe、AlReSi)、酸化亜鉛系(ZnO)などが挙げられる。また、成膜法は任意であり、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキ法またはエアロゾルデポジッション法等の成膜方法を用いることができる。
また、P型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32に用いられる熱電変換材料には、塗布または印刷で膜形成可能なペースト化可能な材料として、有機材料を含む公知の熱電変換材料を用いる各種の構成が利用可能である。
このようなP型の熱電変換層30とN型の熱電変換層32が得られる熱電変換材料としては、具体的には、導電性高分子または導電性ナノ炭素材料等の有機系熱電変換材料が例示される。
導電性高分子としては、共役系の分子構造を有する高分子化合物(共役系高分子)が例示される。具体的には、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフルオレン、アセチレン、ポリフェニレン等の公知のπ共役高分子等が例示される。特に、ポリジオキシチオフェンは、好適に使用できる。
導電性ナノ炭素材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ(以下、CNTともいう)、カーボンナノファイバー、グラファイト、グラフェン、カーボンナノ粒子等が例示される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、熱電特性がより良好となる理由から、CNTが好ましく利用される。
CNTには、1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、および複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTがある。本発明においては、単層CNT、2層CNT、多層CNTを各々単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。特に、導電性および半導体特性において優れた性質を持つ単層CNTおよび2層CNTを用いることが好ましく、単層CNTを用いることがより好ましい。
単層CNTは、半導体性のものであっても、金属性のものであってもよく、両者を併せて用いてもよい。半導体性CNTと金属性CNTとを両方を用いる場合、組成物中の両者の含有比率は、組成物の用途に応じて適宜調整することができる。また、CNTには金属等が内包されていてもよく、フラーレン等の分子が内包されたものを用いてもよい。
CNTの平均長さは特に限定されず、組成物の用途に応じて適宜選択することができる。具体的には、電極間距離にもよるが、製造容易性、成膜性、導電性等の観点から、CNTの平均長さが0.01〜2000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましく、1〜1000μmが特に好ましい。
また、CNTの直径は特に限定されないが、耐久性、透明性、成膜性、導電性等の観点から、0.4〜100nmが好ましく、50nm以下がより好ましく、15nm以下が特に好ましい。
特に、単層CNTを用いる場合には、0.5〜2.2nmが好ましく、は1.0〜2.2nmがより好ましく、1.5〜2.0nmが特に好ましい。
得られた導電性組成物中に含まれるCNTには、欠陥のあるCNTが含まれていることがある。このようなCNTの欠陥は、組成物の導電性を低下させるため、低減化することが好ましい。組成物中のCNTの欠陥の量は、ラマンスペクトルのG−バンドとD−バンドの比率G/Dで見積もることができる。G/D比が高いほど欠陥の量が少ないCNT材料であると推定できる。CNTは、組成物のG/D比が10以上であるのが好ましく、30以上であるのがより好ましい。
また、CNTを修飾または処理したCNTも利用可能である。修飾または処理方法としては、フェロセン誘導体または窒素置換フラーレン(アザフラーレン)を内包する方法、イオンドーピング法によりアルカリ金属(カリウム等)または金属元素(インジウム等)をCNTにドープする方法、真空中でCNTを加熱する方法等が例示される。
また、CNTを利用する場合には、単層CNTおよび多層CNTの他に、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、カーボンナノビーズ、グラファイト、グラフェン、アモルファスカーボン等のナノカーボンが含まれてもよい。
P型の熱電変換層またはN型の熱電変換層にCNTを利用する場合、P型ドーパントまたはN型ドーパントを含むことが好ましい。
(P型ドーパント)
P型ドーパントとしては、ハロゲン(ヨウ素、臭素等)、ルイス酸(PF5、AsF5等)、プロトン酸(塩酸、硫酸等)、遷移金属ハロゲン化物(FeCl3、SnCl4等)、金属酸化物(酸化モリブデン、酸化バナジウム等)、有機の電子受容性物質等が例示される。有機の電子受容性物質としては、例えば、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等のテトラシアノキノジメタン(TCNQ)誘導体、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体等、5,8H−5,8−ビス(ジシアノメチレン)キノキサリン、ジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル等が好適に例示される。
中でも、材料の安定性、CNTとの相溶性等の点で、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)誘導体またはベンゾキノン誘導体等の有機の電子受容性物質は好適に例示される。
P型ドーパントおよびN型ドーパントは、いずれも単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(N型ドーパント)
N型ドーパントとしては、(1)ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、(2)トリフェニルホスフィン、エチレンビス(ジフェニルホスフィン)等のホスフィン類、(3)ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン等のポリマー類等の公知の材料を用いることができる。また、例えば、ポリエチレングリコール型の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、フェノールまたはナフトール等のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマーならびにジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー等、または、多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテルならびにアルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。また、アセチレングリコール系とアセチレンアルコール系のオキシエチレン付加物、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤も同様に使用することができる。なお、N型ドーパントは、市販品を使用することもできる。
熱電変換素子においては、樹脂材料(バインダ)に、前述のような熱電変換材料を分散してなる熱電変換層も好適に利用される。
中でも、樹脂材料に導電性ナノ炭素材料を分散してなる熱電変換層は、より好適に例示される。その中でも、高い導電性が得られる等の点で、樹脂材料にCNTを分散してなる熱電変換層は、特に好適に例示される。
樹脂材料は、公知の各種の非導電性の樹脂材料(ポリマー)が利用可能である。
具体的には、ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物、エポキシ化合物、シロキサン化合物、ゼラチン等の公知の各種の樹脂材料が利用可能である。
より具体的には、ビニル化合物としては、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルフェノール、ポリビニルブチラール等が例示される。(メタ)アクリレート化合物としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。カーボネート化合物としては、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ビスフェノールC型ポリカーボネート等が例示される。エステル化合物としては、非晶性ポリエステルが例示される。
好ましくは、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物が例示され、より好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート、非晶性ポリエステルが例示される。
樹脂材料に熱電変換材料を分散してなる熱電変換層において、樹脂材料と熱電変換材料との量比は、用いる材料、要求される熱電変換効率、印刷に影響する溶液の粘度または固形分濃度等に応じて、適宜設定すればよい。
また、熱電変換素子における熱電変換層の別の構成として、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層も好適に利用される。
熱電変換層をCNTと界面活性剤とで構成することにより、熱電変換層を界面活性剤を添加した塗布組成物で形成できる。そのため、熱電変換層の形成を、CNTを無理なく分散した塗布組成物で行うことができる。その結果、長くて欠陥が少ないCNTを多く含む熱電変換層によって、良好な熱電変換性能が得られる。
界面活性剤は、CNTを分散させる機能を有するものであれば、公知の界面活性剤を使用することができる。より具体的には、界面活性剤は、水、極性溶媒、水と極性溶媒との混合物に溶解し、CNTを吸着する基を有するものであれば、各種の界面活性剤が利用可能である。
従って、界面活性剤は、イオン性でも非イオン性でもよい。また、イオン性の界面活性剤は、カチオン性、アニオン性および両性のいずれでもよい。
一例として、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびデオキシコール酸ナトリウムまたはコール酸ナトリウム等のカルボン酸系界面活性剤、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等が例示される。
さらに、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステルどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系界面活性剤等が例示される。
中でも、イオン性の界面活性剤は好適に利用され、その中でも、コール酸塩またはデオキシコール酸塩は好適に利用される。
この熱電変換層においては、界面活性剤/CNTの質量比が5以下であるのが好ましく、3以下であるのがより好ましい。
界面活性剤/CNTの質量比を5以下とすることにより、より高い熱電変換性能が得られる等の点で好ましい。
なお、有機材料からなる熱電変換層は、必要に応じて、SiO2、TiO2、Al23、ZrO2等の無機材料を有してもよい。
なお、熱電変換層が、無機材料を含有する場合には、その含有量は20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
熱電変換素子において、熱電変換層の厚さ、面方向の大きさ、絶縁性基板に対する面方向の面積率等は、熱電変換層の形成材料、熱電変換素子の大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
次に、熱電材料層の形成方法について説明する。
調製した熱電変換層となる塗布組成物を、形成する熱電変換層に応じてパターンニングして塗布する。この塗布組成物の塗布は、マスクを使う方法、印刷法等、公知の方法で行えばよい。
塗布組成物を塗布したら、樹脂材料に応じた方法で塗布組成物を乾燥して、熱電変換層を形成する。なお、必要に応じて、塗布組成物を乾燥した後に、紫外線照射等による塗布組成物(樹脂材料)の硬化を行ってもよい。
また、絶縁性基板表面全面に、調製した熱電変換層となる塗布組成物を塗布し、乾燥した後、エッチング等によって、熱電変換層をパターン形成してもよい。
絶縁性基板両面に熱電変換層を成膜するには、上述のいずれかの方法により片面の印刷後、裏面に同じように成膜すれば良い。
熱電変換モジュール12、12a、12bの場合は、絶縁性基板22の一方の面にP型熱電材料層をパターン形成後、絶縁性基板22の他方の面にN型熱電材料層をパターン形成する。なお、P型熱電材料層とN型熱電材料層のパターン形成順は、逆であってもよい。
他の熱電変換モジュール12cの場合、絶縁性基板22の一方の面にP型熱電材料層をパターン形成し、その後N型熱電材料層をパターン形成する。
次に、絶縁性基板22の他方の面にP型熱電材料層をパターン形成し、その後N型熱電材料層をパターン形成する。なお、P型熱電材料層とN型熱電材料層のパターン形成順は、逆であってもよい。
熱電変換モジュール12、12a、12bは、他の熱電変換モジュール12cに比べて、P型熱電材料層とN型熱電材料層のパターン形成工程を半分にすることが可能であり、製造コストを削減することができる。
なお、水に、CNTと界面活性剤とを添加して、分散(溶解)してなる塗布組成物によって熱電変換層を形成する場合には、塗布組成物によって熱電変換層を形成した後、熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤に浸漬するか、または熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤で洗浄し、その後、乾燥することで、熱電変換層を形成するのが好ましい。これにより、熱電変換層から界面活性剤を除去して、界面活性剤/CNTの質量比が極めて小さい、より好ましくは界面活性剤が存在しない、熱電変換層を形成できる。熱電変換層は、印刷によってパターン形成することが好ましい。
印刷方法は、スクリーン印刷、メタルマスク印刷等の公知の各種の印刷法が利用可能である。なお、CNTを含有する塗布組成物を用いて熱電変換層をパターン形成する場合は、メタルマスク印刷を用いるのがより好ましい。印刷条件は、用いる塗布組成物の物性(固形分濃度、粘度、粘弾性物性)、印刷版の開口サイズ、開口数、開口形状、印刷面積等により、適宜設定すればよい。具体的には、スキージのアタック角度は、50°以下が好ましく、40°以下がより好ましく、30°以下が特に好ましい。スキージは、斜め研磨スキージ、剣スキージ、角スキージ、平スキージ、メタルスキージ等を使用することができる。スキージ方向(印刷方向)は、熱電変換素子の直列接続方向と同方向とするのが好ましい。クリアランスは0.1〜3.0mmが好ましく、0.5〜2.0mmがより好ましい。印圧は0.1〜0.5MPa、スキージ押し込み量は0.1〜3mmで行うことができる。このような条件で印刷することにより、膜厚が1μm以上のCNTを含有する熱電変換層パターンを好適に形成することができる。
接続電極34は、熱電変換材料層のパターンの温度差方向の両端に形成し、複数の熱電変換材料パターン間を電気的に接続する。接続電極34は、導電性材料であれば、特に限定されるものではなく、いずれの材料を用いてもよい。接続電極34を構成する材料としては、Al、Cu、Ag、Au、Pt、Cr、Ni、半田といった金属材料が好ましい。導電性等の観点から接続電極34は、銅で構成することが好ましい。また、接続電極34は、銅合金で構成してもよい。
貫通電極28は、上述のようにスルーホール27を形成して、スルーホール27内を導電性材料で充填することにより形成されるものである。貫通電極28は絶縁性基板22の両面になる接続電極34を電気的に接続するものである。
導電性等の観点から貫通電極28は、銅で構成することが好ましい。貫通電極28を接続電極34と同じく銅で構成することで、抵抗損失等を抑制することができる。また、貫通電極28は、銅合金で構成してもよい。
スルーホール27は、NC(numerically controlled)ドリリング、レーザー加工、化学エッチング、プラズマエッチング法等により形成できる。スルーホール27内の導電性材料による充填には、Cuメッキ等が用いられる。
上部電極29は、上述のように、P型の熱電変換素子24同士またはN型の熱電変換素子26同士を電気的に並列に接続するものである。上部電極29は、導電性材料であれば、特に限定されるものではなく、いずれの材料を用いてもよい。上部電極29を構成する材料としては、Al、Cu、Ag、Au、Pt、Cr、Ni、半田といった金属材料が好ましい。上部電極29は、熱電変換モジュール基板20を積層する際に作製するものである。例えば、半田ペーストを上部電極29の形成位置に塗布した後、ハンダリフローすることで、半田からなる上部電極29が得られる。このため、上部電極29は、半田で構成することが好ましい。
P型の熱電変換層30、N型の熱電変換層32を形成する前に、半田ペーストを絶縁性基板22に塗布し、P型の熱電変換層30、N型の熱電変換層32の形成後に半田リフローをすることで上部電極29を形成することもできる。これ以外にも上部電極29は金属粉末を含有する導電性ペーストを用いて形成することもできる。
なお、熱電変換モジュール40に用いられる接続配線42および46、ならびに、熱電変換モジュール50に用いられる接続配線56および58は、絶縁層で被覆された銅線などの金属線、ニクロム線等、部材同士を電気的に接続するために用いられる配線が、各種、利用可能である。
(使用形態)
使用形態としては、図1(a)に示す熱電変換装置10があるが、これに限定されるものではない。
熱電変換モジュールは、ステンレス、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等の公知の高熱伝導性材料からなるフレームに、熱電変換素子を形成した絶縁性基板の端部を接触させ、フレームを高温部に接触させることで、高温部に接触した端部から、反対側の端部方向に熱流が形成され、発電を行うことができる。反対側の端部にも、ステンレス、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等の公知の高熱伝導性材料からなるフレームを接触させ、さらにフレームに放熱フィンを取り付けることで、絶縁性基板の両端の温度差を大きくすることができ、発電量を向上することができる。
熱電変換モジュールを熱源に接着し、発電する際には、熱伝導シート、熱伝導接着シートまたは熱伝導性接着剤を用いてもよい。
熱電変換モジュールの加熱側または冷却側に貼付して用いられる熱伝導シート、熱伝導接着シートおよび熱伝導性接着剤は特に限定されるものではない。従って、市販されている熱伝導接着シートまたは熱伝導性接着剤を用いることができる。熱伝導接着シートとしては、例えば、信越シリコーン社製のTC−50TXS2、住友スリーエム社製のハイパーソフト放熱材 5580H、電気化学工業社製のBFG20A、日東電工社製のTR5912F等を用いることができる。なお、耐熱性の観点から、シリコーン系粘着剤からなる熱伝導接着シートが好ましい。熱伝導性接着剤としては、例えば、スリーエム社製のスコッチ・ウェルドEW2070、アイネックス社製のTA−01、シーマ電子社製のTCA−4105、TCA−4210、HY−910、薩摩総研社製のSST2−RSMZ、SST2−RSCSZ、R3CSZ、R3MZ等を用いることができる。
熱伝導接着シートまたは熱伝導性接着剤を用いることで、熱源との密着性が向上して熱電変換モジュールの加熱側の表面温度が高くなる、冷却効率が向上して熱電変換モジュールの冷却側の表面温度を低くできる等の効果により、発電量を高くすることができる。
さらに、熱電変換モジュールの冷却側の表面には、ステンレス、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等の公知の材料からなる放熱フィン(ヒートシンク)または放熱シートを設けてもよい。放熱フィン等を用いることで、熱電変換モジュールの低温側をより好適に冷却することができ、熱源側と冷却側との温度差が大きくなり、熱電効率がより向上する点で好ましい。
放熱フィンとしては、太陽金網社製のT−Wing、事業創造研究所製のFLEXCOOL、コルゲートフィン、オフセットフィン、ウェービングフィン、スリットフィン、フォールディングフィン等の各種フィン等の公知のフィンを用いることができる。特に、フィン高さのあるフォールディングフィンを用いるのが好ましい。
放熱フィンのフィン高さとしては10〜56mm、フィンピッチとしては2〜10mm、板厚としては0.1〜0.5mmが好ましく、放熱特性が高く、熱電変換モジュールの冷却ができ発電量が高くなる点で、フィン高さが25mm以上であるのがより好ましい。また、フィンのフレキシブル性が高い、軽量である等の点で、板厚0.1〜0.3mmのアルミニウム製を用いるのが好ましい。
また、放熱シートとしては、パナソニック社製のPSGグラファイトシート、沖電線社製のクールスタッフ、セラミッション社製のセラックα等の公知の放熱シートを用いることができる。
なお、熱電変換モジュールを、温度差を利用した熱電変換装置に用いた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通電によって冷却する冷却装置として利用することもできる。
以下、図1(b)に示すような熱電変換モジュール12について、第1の熱電変換モジュール基板20、第2の熱電変換モジュール基板20および第3の熱電変換モジュール基板20を有するものを例にして、より具体的に説明する。なお、第1の熱電変換モジュール基板20、第2の熱電変換モジュール基板20および第3の熱電変換モジュール基板20は同じ構造である。
[P型の熱電変換層となる塗布組成物の調製]
単層CNTとしてEC(名城ナノカーボン社製、CNTの平均長さ1μm以上)と、デオキシコール酸ナトリウムとを、質量比がCNT/デオキシコール酸ナトリウムの比で25/75となるように、20mlの水に加えて調整する。
この溶液を、メカニカルホモジナイザーを用いて、7分間混合して予備混合物を得る。
得られた予備混合物を、薄膜旋回型高速ミキサーを用いて、10℃の恒温層中、周速10m/秒で2分間、次いで周速40m/秒で5分間、高速旋回薄膜分散法で分散処理して、熱電変換層となる塗布組成物を調製する。
P型熱電変換材料のゼーベック係数は、アドバンス理工社製のZEM−3により評価した結果50μV/Kである。
[N型の熱電変換層となる塗布組成物の調製]
単層CNTとしてEC(名城ナノカーボン社製、CNTの平均長さ1μm以上)と、エマルゲン350(花王社製)とを、質量比がCNT/エマルゲン250の比で25/75となるように、20mlの水に加えて調整する。
この溶液を、メカニカルホモジナイザーを用いて、7分間混合して予備混合物を得る。
得られた予備混合物を、薄膜旋回型高速ミキサーを用いて、10℃の恒温層中、周速10m/秒で2分間、次いで周速40m/秒で5分間、高速旋回薄膜分散法で分散処理して、熱電変換層となる塗布組成物を調製する。
N型熱電変換材料のゼーベック係数は、アドバンス理工社製のZEM−3により評価した結果−30μV/Kである。
[絶縁性基板]
12.5μm厚のポリイミド基板の両面に12μm厚の銅層52(図4(c)参照)を形成した、銅基板50(図4(c)参照)を用意する。ポリイミド基板が絶縁性基板22(図4(c)参照)である。
次に、銅基板50の一方の銅層52(図4(c)参照)をフォトリソグラフィー法によりエッチングして、スルーホール形成部の位置に穴54(図4(f)参照)を形成する。次に、ポリイミド基板をエッチングしてスルーホール27(図4(i)参照)を形成する。次に、スルーホールに銅のスルーホールメッキを施し、貫通電極28(図4(l)参照)を形成する。スルーホールメッキは、無電解メッキ、および電解メッキによって行う。
次に、一方の銅層52(図4(j)参照)をフォトリソグラフィー法によりエッチングして、接続電極34(図4(m)参照)をパターン形成する。次に、他方の銅層52(図4(n)参照)をフォトリソグラフィー法によりエッチングして、接続電極34(図4(q)参照)をパターン形成する。
[第1の熱電変換モジュール基板の作製]
絶縁性基板22(図5(a)参照)の一方の面に、メタルマスク印刷によってP型の熱電変換層30(図5(d)参照)を形成する。
メタルマスク印刷によって、アタック角度20°、スキージ方向は熱電変換素子の直列接続方向、クリアランス1.5mm、印圧0.3MPa、押込み量0.1mmの条件で、塗布組成物のパターンを形成し、50℃で5分間、120℃で5分間乾燥する。
次いで、絶縁性基板22(図5(e)参照)のもう一方の面にメタルマスク印刷によってN型の熱電変換層32(図5(h)参照)を形成する。印刷条件は、P型の熱電変換層と同じである。
次いで、エタノールに1時間浸漬させることで、P型の熱電変換層およびN型の熱電変換層からデオキシコール酸ナトリウムを除去し、50℃で10分間、120℃で120分間乾燥させる。乾燥後のP型の熱電変換層およびN型の熱電変換層は、それぞれ膜厚が10μmである。
次に、絶縁性基板の両面の接続電極と熱電変換材料層の接続部35(図5(j)、(k)参照)を覆うように、クリームハンダを用い、メタルマスク印刷法によって、上部電極29を形成する。このようにして、第1の熱電変換モジュール基板20(図5(l)参照)を作製することができる。
第1の熱電変換モジュール基板と同様にして、第2の熱電変換モジュール基板および第3の熱電変換モジュール基板を作製する。
[熱電変換モジュール基板の積層]
図1(a)に示すように、第1の熱電変換モジュール基板20のN型の熱電変換層32と、第2の熱電変換モジュール基板20のN型の熱電変換層32、第2の熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換層30と第3の熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換層30が向い合うように、第1の熱電変換モジュール基板20、第2の熱電変換モジュール基板20、第3の熱電変換モジュール基板20を、P型の熱電変換素子24、N型の熱電変換素子26の上下の接続電極34の位置を合わせて重ね合わせる。
重ね合わせた後、第1の熱電変換モジュール基板20と第3の熱電変換モジュール基板20の外側から、アルマイト処理したアルミニウム製のフレーム16で、第1の熱電変換モジュール基板20〜第3の熱電変換モジュール基板20を固定し、220℃1分のハンダリフローを3回実施し、第1の熱電変換モジュール基板20のN型の熱電変換素子26と、第2の熱電変換モジュール基板20のN型の熱電変換素子26、第2の熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24と第3の熱電変換モジュール基板20のP型の熱電変換素子24を並列に電気接続する。
これにより、第1の熱電変換モジュール基板20〜第3の熱電変換モジュール基板20が重ね合せた熱電変換モジュール12が作製される。
熱電変換モジュール12の一方の端部の接続電極34側と、もう一方の端部の接続電極34側間に20℃の温度差を与えて、第1の熱電変換モジュール基板20の接続電極34と、第3の熱電変換モジュール基板20の接続電極34からリード線を延ばし、ケースレー社製ソースメータ6430に接続して、発電特性を評価した。熱電変換モジュール12の開放電圧3.2mVが得られた。熱電変換モジュール12では、P型の熱電変換層のゼーベック係数50μV/K、N型の熱電変換層のゼーベック係数−30μV/Kから、設計通りの開放電圧が確認された。
従って、本発明によれば、絶縁性基板の両面に熱電変換素子を形成し、複数の熱電変換モジュール基板を重ね合わせた熱電変換モジュールにおいて、向かい合った絶縁性基板間の熱電変換素子の不要な短絡による発電量の低下を防ぐことができ、高集積化が可能となった。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の熱電変換モジュールについて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
10 熱電変換装置
12、12a、12b、40、50 熱電変換モジュール
12c 他の熱電変換モジュール
14 基台
16 フレーム
20、60 熱電変換モジュール基板
22 絶縁性基板
22a 第1絶縁性基板
22b 第2絶縁性基板
24 P型の熱電変換素子
26 N型の熱電変換素子
28 貫通電極
29 上部電極
30 P型の熱電変換層
32 N型の熱電変換層
34 接続電極
35 接続部
42、46、56、58 接続配線
52 P型の熱電変換モジュール基板
54 N型の熱電変換モジュール基板
52A P型の積層体
54A N型の積層体

Claims (16)

  1. P型の熱電変換層と前記P型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するP型の熱電変換素子が少なくとも絶縁性基板の一方の面に設けられ、N型の熱電変換層と前記N型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するN型の熱電変換素子が少なくとも前記絶縁性基板の他方の面に設けられた熱電変換モジュール基板を有し、
    前記絶縁性基板の一方の面に形成された前記接続電極と前記絶縁性基板の前記一方の面とは反対側の他方の面に形成された前記接続電極とが電気的に接続され、
    複数の前記熱電変換モジュール基板は、前記P型の熱電変換素子同士または前記N型の熱電変換素子同士を対向させて積層されており、かつ前記積層された前記各熱電変換モジュール基板は、前記接続電極を介して接続されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記絶縁性基板の一方の面に形成された前記接続電極と前記絶縁性基板の前記一方の面とは反対側の他方の面に形成された前記接続電極とが、前記絶縁性基板に形成された、少なくとも1つの貫通電極で電気的に接続される請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記貫通電極は銅で構成される請求項2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記積層された前記各熱電変換モジュール基板は、前記接続電極を介して前記P型の熱電変換素子同士または前記N型の熱電変換素子同士が電気的に並列に接続される請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記積層された前記各熱電変換モジュール基板は、前記接続電極を介して前記P型の熱電変換素子と前記N型の熱電変換素子とが電気的に接続される請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記P型の熱電変換素子だけが前記絶縁性基板の一方の面に設けられ、前記N型の熱電変換素子だけが前記絶縁性基板の他方の面に設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記絶縁性基板の一方の面に前記P型の熱電変換素子と前記N型の熱電変換素子が電気的に直列に接続されて設けられ、前記絶縁性基板の他方の面に前記P型の熱電変換素子と前記N型の熱電変換素子が電気的に直列に接続されて設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記積層された前記各熱電変換モジュール基板は、前記P型の熱電変換素子同士または前記N型の熱電変換素子同士の間で、少なくとも前記接続電極上に設けられた上部電極により電気的に並列に接続されている請求項1〜4、6および7のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  9. 前記上部電極は、前記接続電極と前記P型の熱電変換層の接続部を覆って設けられ、前記接続電極と前記N型の熱電変換層の接続部を覆って設けられている請求項8に記載の熱電変換モジュール。
  10. 前記上部電極は、一対の前記接続電極のうち、一方の前記接続電極側と他方の前記接続電極側とで離間して設けられている請求項8または9に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記絶縁性基板はポリイミドで構成される請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  12. 前記接続電極は銅で構成される請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  13. 前記P型の熱電変換層および前記N型の熱電変換層は、有機系熱電変換材料で構成される請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  14. 前記P型の熱電変換層および前記N型の熱電変換層は、カーボンナノチューブを含有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  15. 前記上部電極は、半田で構成される請求項8〜10のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  16. P型の熱電変換層と前記P型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するP型の熱電変換素子が絶縁性基板の一方の面に設けられた、P型の熱電変換モジュール基板、
    および、N型の熱電変換層と前記N型の熱電変換層に電気的に接続された1対の接続電極を有するN型の熱電変換素子が絶縁性基板の一方の面に設けられた、N型の熱電変換モジュール基板、を有し、
    2枚の前記P型の熱電変換モジュール基板を前記P型の熱電変換素子同士を対面して積層したP型の積層体と、2枚の前記N型の熱電変換モジュール基板を前記N型の熱電変換素子同士を対面して積層したN型の積層体とが、交互に積層されており、かつ、積層された前記P型の積層体および前記N型の積層体は、前記接続電極を介して前記P型の熱電変換モジュール基板の前記P型の熱電変換素子と前記N型の熱電変換モジュール基板の前記N型の熱電変換素子とが、電気的に接続されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
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