JP6600012B2 - 熱電変換デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換デバイスに関する。
熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換することができる熱電変換材料が、熱によって発電する発電素子やペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。
熱電変換素子は、熱エネルギーと電力とを直接変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有する。
熱電変換素子としては、Bi−Te等の熱電変換材料等を用いた、いわゆるπ型の熱電変換素子が知られている。
π型の熱電変換素子とは、互いに離間する一対の電極を設け、一方の電極の上にn型熱電変換材料からなるn型熱電変換層を、他方の電極の上にp型熱電変換材料からなるp型熱電変換層を、同じく互いに離間して設け、両熱電変換層の上面を電極によって接続してなる構成を有する。
また、n型熱電変換層とp型熱電変換層とが交互に配置されるように、複数の熱電変換素子を配列して、熱電変換層の下部の電極を直列に接続することで、多数の熱電変換素子からなる熱電変換モジュールが形成される。
従来の熱電変換モジュールの問題点は、多数の熱電変換層を直列に接続する製造の手間が非常に大きいことである。また、熱膨張係数の違いによる熱歪の影響や、熱歪みの変化が繰返し発生することで、界面の疲労現象も発生しやすくなる。
このような問題点を解決する方法として、樹脂フィルムなどの可撓性を有する支持体を用いる熱電変換モジュールが提案されている。
この熱電変換モジュールは、可撓性および絶縁性を有する支持体の表面に、p型熱電変換層とn型熱電変換層とを、交互に配列し、さらに、各熱電変換層を直列で接続するように、支持体の表面に電極を形成したものである。
これらの熱電変換モジュールは、例えば、支持体を折り曲げ、または、円柱状に巻回したのち、上部および下部に熱伝導板を配置して、熱源に接触させる。また、支持体上に熱電変換材料を成膜し、支持体を断熱性板の間に挟みながら折り曲げることで熱電変換モジュールを形成する場合もある。
例えば、特許文献1には、可撓性を有する電気絶縁性シートに複数の熱電対(熱電変換層)が直列に接続されて配列され、熱電対同士の接点の位置で湾曲されて、波形状に形成された熱電変換デバイス(熱電変換モジュール)が記載されている(図2等参照)。この熱電変換デバイスは、波形状の頂部および底部それぞれに熱交換シートが配置されて、頂部と底部との間で温度差を加えることで熱電対が発電し、あるいは、熱電対に電流を流すことで頂部と底部との間で温度差を生じることが記載されている(段落[0022]等参照)。
ここで、前述のとおり、複数の熱電変換素子を接続してなる熱電変換モジュールを、冷却または加熱に用いる場合には、熱電変換素子に通電することで、熱電変換素子における通電方向の一端側が冷却され、他端側が加熱されて、通電方向に沿って温度勾配が生じる。これにより、各熱電材料素子の通電方向の一端側は冷却される一方、通電方向の他端側は加熱されるため、熱電変換モジュールに温度差を発生することができる。
熱電変換モジュールの熱電変換効率は、熱電変換層の材料に依存する部分が大きい。そのため、熱電変換層の材料として、より熱電変換効率の高い材料を選択する等によって、形成できる温度差を大きくすることができる。しかしながら、熱電変換層の材料を適切に選択するのみでは、より大きな温度差を得るのは難しい。
ここで、特許文献2には、交互配置したP型及びN型熱電材料素子の一端部同士及び他端部同士をモジュール電極にて順次接続してなるπ型構造の熱電変換用モジュールを温度勾配の方向に合せて積層配置した熱電変換用カスケードモジュールが記載されている。
このように、複数の熱電変換モジュールを温度勾配の方向に合わせて積層する構成とすることで、熱電変換モジュールごとに所定の温度差が得られるため、全体として、積層数分の温度差を得ることが可能となることが記載されている。
特開2005−328000号公報 特開2006−237146号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献2のように、π型の熱電変換素子を有する熱電変換モジュールを複数積層して多段にする構成の場合には、重ね合わせる位置で温度損失が発生して、積層数分の温度差を得ることできないことがわかった。
また、前述のとおり、π型の熱電変換素子は、互いに離間して設けられた2つの熱電変換層の上面を電極によって接続してなるπ型の構成を有する。そのため、π型の熱電変換素子を有する熱電変換モジュールを温度勾配の方向に合せて積層する構成では、積層方向への押圧力等により、このπ型の構造が破損してしまうおそれがある。
一方、可撓性を有する支持体上に複数の熱電変換層が配列され、熱電変換層同士の接点の位置で湾曲されて、波形状に形成された熱電変換モジュールを、複数積層する構成については開示されていない。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、複数の熱電変換モジュールを積層する構成において、重ね合わせる位置での温度損失を低減して、十分な温度差を得ることができる、機械的強度の高い熱電変換デバイスを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、可撓性を有する絶縁性の支持体と、支持体の一方の面に、間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、一方向に隣接するp型熱電変換層とn型熱電変換層との間の、接続電極の位置で交互に山折または谷折されて蛇腹構造に形成された熱電変換モジュールを複数有し、複数の熱電変換モジュールは、1つの熱電変換モジュールの山折部と、これに隣接する熱電変換モジュールの谷折部とが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の構成の熱電変換デバイスを提供する。
(1) 可撓性を有する絶縁性の支持体と、支持体の一方の面に、間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、一方向に隣接するp型熱電変換層とn型熱電変換層との間の、接続電極の位置で交互に山折りまたは谷折りされて蛇腹構造に形成された熱電変換モジュールを複数有し、
複数の熱電変換モジュールは、1つの熱電変換モジュールの山折部と、これに隣接する熱電変換モジュールの谷折部とが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されている熱電変換デバイス。
(2) 積層された熱電変換モジュールは、下段の熱電変換モジュールの山折部の接続電極と、上段の熱電変換モジュールの谷折部の接続電極とが、折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されている(1)に記載の熱電変換デバイス。
(3) 積層された熱電変換モジュールの、下段の熱電変換モジュールの山折部と、上段の熱電変換モジュールの谷折部との重複部を折りたたみ方向に押圧する押圧部材を有する(1)または(2)に記載の熱電変換デバイス。
(4) 押圧部材が、フレーム状の部材である(3)に記載の熱電変換デバイス。
(5) 複数の熱電変換モジュールはそれぞれ、重複部に貫通孔を有し、
押圧部材は、ワイヤー状の部材であり、
ワイヤー状の部材が、複数の熱電変換モジュールの貫通孔に挿通されている(3)に記載の熱電変換デバイス。
(6) 上段の熱電変換モジュールの熱電変換層の形成材料と、下段の熱電変換モジュールの熱電変換層の形成材料とは、温度特性が異なる(1)〜(5)のいずれかに記載の熱電変換デバイス。
(7) 熱電変換モジュールは、長尺な支持体と、支持体の一方の面に、支持体の長手方向に間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、支持体の長手方向に隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、隣接するp型熱電変換層とn型熱電変換層との間の、接続電極の位置で交互に山折りまたは谷折りされて蛇腹構造に形成されたものである(1)〜(6)のいずれかに記載の熱電変換デバイス。
(8) 熱電変換モジュールは、隣接する山折りおよび谷折りの間の領域に、折りたたみ方向と直交する方向に配列される、1以上のp型熱電変換層および1以上のn型熱電変換層を有する(1)〜(6)のいずれかに記載の熱電変換デバイス。
このような本発明によれば、複数の熱電変換モジュールを積層する構成において、重ね合わせる位置での温度損失を低減して、十分な温度差を得ることができる、機械的強度の高い熱電変換デバイスを提供することができる。
本発明の熱電変換デバイスの一例を概念的に示す断面図である。 本発明に用いられる熱電変換モジュールの一例の概略斜視図である。 図2AのB−B線断面図である。 熱電変換モジュールを説明するための上面図である。 図2Cの側面図である。 熱電変換モジュールの他の一例を示す概略断面図である。 本発明の熱電変換デバイスの他の一例を概念的に示す側面図である。 本発明の熱電変換デバイスの他の一例を概念的に示す断面図である。 図5の熱電変換デバイスを説明するための概略斜視図である。 熱電変換モジュールの他の一例を説明するための上面図である。
以下、本発明の熱電変換デバイスについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の熱電変換デバイスは、可撓性を有する絶縁性の支持体と、支持体の一方の面に、間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、一方向に隣接するp型熱電変換層とn型熱電変換層との間の、接続電極の位置で交互に山折または谷折されて蛇腹構造に形成された熱電変換モジュールを複数有し、
複数の熱電変換モジュールは、1つの熱電変換モジュールの山折部と、これに隣接する熱電変換モジュールの谷折部とが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されている熱電変換デバイスである。
図1は、本発明の熱電変換デバイスの一例を概念的に示す断面図である。
図1に示す熱電変換デバイス100は、複数の熱電変換素子が形成された、2つの熱電変換モジュール10aおよび10bを有する。
図1に示すように、熱電変換デバイス100は、蛇腹構造に形成された上段の熱電変換モジュール10aと下段の熱電変換モジュール10bとを、上段の熱電変換モジュール10aの谷折部Vと下段の熱電変換モジュール10bの山折部Mとが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように、積層した構成を有する。
熱電変換デバイス100の構成については、後に詳述する。
なお、本発明において、蛇腹構造の折りたたみ方向とは、熱電変換モジュールの蛇腹構造の山折部と谷折部とが繰り返される方向である。以下の説明においては、『蛇腹構造の折りたたみ方向』を単に『折りたたみ方向』ともいう。
まず、図2A〜図2Dを用いて、熱電変換モジュール10aおよび10bについて説明する。なお、上段の熱電変換モジュール10aと下段の熱電変換モジュール10bとは、配置が異なるのみで構成は同じであるので、以下の説明では、上段の熱電変換モジュール10aと下段の熱電変換モジュール10bとを区別する必要がない場合には、両者をまとめて『熱電変換モジュール10』とも言う。
図2Aは、本発明に用いられる熱電変換モジュール10の一例の概略斜視図であり、図2Bは、図2AのB−B線断面図であり、図2Cは、熱電変換モジュール10を延ばした状態の上面図であり、図2Dは、図2Cの側面図である。
図2A〜図2Dに示すように、熱電変換モジュール10は、長尺な支持体12の一面に、支持体12の長手方向に一定間隔で一定長さの接続電極18を形成し、支持体12の同じ面に、支持体12の長手方向に一定間隔で一定長さのp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nを、交互に形成している。1つの熱電変換層とこの熱電変換層の両端それぞれに接続される接続電極18が1つの熱電変換素子であるということができる。
なお、本発明において、長手方向の長さや間隔とは、熱電変換モジュール10を平面状に延ばした状態における、長さおよび間隔である。
なお、以下の説明では、『支持体12の長手方向』を、単に『長手方向』とも言う。図2Bより明らかなように、長手方向は、図2Bの横方向である。支持体12の幅方向とは、長手方向と直交する方向である。
また、以下の説明では、『熱電変換モジュール10』を『モジュール10』とも言う。
モジュール10は、隣接するp型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとの間の、接続電極18の位置において、支持体12の幅方向に平行に、山折りまたは谷折りに交互に折れ曲がって、蛇腹状になっている。支持体12の幅方向とは、言い換えれば、支持体12の長手方向と直交する方向である。
この山折りおよび谷折りは、長手方向に一定間隔で形成される。
また、モジュール10において、山折りの位置(山折部M)にある接続電極18の、一方の端部にはp型熱電変換層14pを接続し、他方の端部にはn型熱電変換層16nを接続し、谷折りの位置(谷折部V)にある接続電極18の、一方の端部にはn型熱電変換層16nを接続し、他方の端部にはp型熱電変換層14pを接続した、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとを交互に直列に接続した構成を有する。
従って、モジュール10は、熱電変換層に電流を流すことで、図2Bの下側(谷折部V側)と、上側(山折部M側)との間で温度差を生じるペルチェ素子として用いることができる。
また、モジュール10は、図2Bの下側(谷折部V側)に高温熱源を、上側(山折部M側)に低温熱源(放熱フィンなどの放熱手段)を設けられて、図2Bにおける上下方向に温度差をかけることで発電する発電素子として用いることもできる。
ここで、蛇腹構造のモジュール10において、熱電変換層および接続電極の谷部における短絡を防止する方法には限定はなく、公知の方法が利用可能である。
一例として、図3に示すように、支持体12のp型熱電変換層14p、n型熱電変換層16nおよび接続電極18側を覆うように、絶縁性シート28を配置し、この絶縁性シート28と共に折りたたみ蛇腹構造に形成することで、短絡を防止することができる。
絶縁性シート28は、熱電変換層および接続電極18の短絡を防止できる程度の絶縁性を有するものが適宜利用可能である。絶縁性シート28には、例えば、ポリイミドが用いられる。
支持体12は、長尺で、可撓性を有し、かつ、絶縁性を有するものである。
本発明の熱電変換デバイスにおいて、支持体12は、可撓性および絶縁性を有するものであれば、可撓性支持体を用いる公知の熱電変換モジュールで利用されている長尺なシート状物(フィルム)が、各種、利用可能である。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂、ガラスエポキシ、液晶性ポリエステル等からなるシート状物が例示される。
中でも、熱伝導率、耐熱性、耐溶剤性、入手の容易性や経済性等の点で、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるシート状物は、好適に利用される。
支持体12の厚さは、支持体12の形成材料等に応じて、十分な可撓性を得られ、また、支持体12として機能する厚さを、適宜、設定すればよい。
本発明者らの検討によれば、支持体12の厚さは、25μm以下が好ましく、13μm以下がより好ましい。
本発明のモジュール10は、山折りおよび谷折りで、交互に折れ曲がった状態を維持できる必要がある。後述するが、モジュール10においては、接続電極18すなわち金属層の塑性変形によって、この折れ曲がりを維持する。ここで、支持体12が厚いと、接続電極18が、支持体12の折れ曲がりを維持できなくなってしまう可能性が有る。これに対して、支持体12の厚さを15μm以下にすることにより、接続電極18によるモジュール10の折れ曲がりの維持を、より好適にできる。
また、支持体12の厚さを15μm以下にすることにより、熱の利用効率を向上できる等の点でも好ましい。
なお、支持体12の長さや幅は、モジュール10の大きさや用途等に応じて、適宜、設定すればよい。
支持体12の一方の面には、長手方向に、一定間隔で、一定長さのp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nを、交互に有している。
以下の説明では、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとを区別する必要がない場合には、両者をまとめて『熱電変換層』とも言う。
本発明の熱電変換デバイスにおいて、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、公知の熱電変換材料からなるものが、各種、利用可能である。
p型熱電変換層14pやn型熱電変換層16nを構成する熱電変換材料としては、例えば、ニッケルまたはニッケル合金がある。
ニッケル合金は、温度差を生じることで発電するニッケル合金が、各種、利用可能である。具体的には、バナジウム、クロム、シリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン、マンガン、亜鉛、錫、銅、コバルト、鉄、マグネシウム、ジルコニウムなどの1成分、または2成分以上と混合したニッケル合金等が例示される。
p型熱電変換層14pやn型熱電変換層16nにニッケルまたはニッケル合金を用いる場合、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、ニッケルの含有量が90原子%以上であるのが好ましく、ニッケルの含有量が95原子%以上であるのがより好ましく、ニッケルからなるのが特に好ましい。ニッケルからなるp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、不可避的不純物を有するものも含む。
p型熱電変換層14pの熱電変換材料としてニッケル合金を用いる場合には、ニッケルおよびクロムを主成分とするクロメルが典型的なものである。また、n型熱電変換層16nの熱電材料としてはニッケル合金を用いる場合には、銅およびニッケルを主成分とするコンスタンタンが典型的なものである。
p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとしてニッケルまたはニッケル合金を用いる場合に、接続電極18としてもニッケルまたはニッケル合金を用いる場合には、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nと接続電極18とを一体的に形成してもよい。
p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nに利用可能な熱電変換材料としては、ニッケルおよびニッケル合金以外にも、以下の材料が例示される。なお、括弧内が材料組成を示す。
BiTe系(BiTe、SbTe、BiSe及びこれらの化合物)、PbTe系(PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTe及びこれらの化合物)、Si−Ge系(Si、Ge、SiGe)、シリサイド系(FeSi、MnSi、CrSi)、スクッテルダイト系(MX3、若しくはRM412と記載される化合物、ここでM=Co、Rh、Irを表し、X=As、P、Sbを表し、R=La、Yb、Ceを表す)、遷移金属酸化物系(NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO)、亜鉛アンチモン系(ZnSb)、ホウ素化合物(CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB)、クラスター固体(Bクラスター、Siクラスター、Cクラスター、AlRe、AlReSi)、酸化亜鉛系(ZnO)などが挙げられる。
p型熱電変換層14pやn型熱電変換層16nに用いられる熱電変換材料には、塗布または印刷で膜形成可能なペースト化可能な材料も利用可能である。
このような熱電変換材料としては、具体的には、導電性高分子または導電性ナノ炭素材料等の有機系熱電変換材料が例示される。
導電性高分子としては、共役系の分子構造を有する高分子化合物(共役系高分子)が例示される。具体的には、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフルオレン、アセチレン、ポリフェニレン等の公知のπ共役高分子等が例示される。特に、ポリジオキシチオフェンは、好適に使用できる。
導電性ナノ炭素材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラファイト、グラフェン、カーボンナノ粒子等が例示される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、熱電特性がより良好となる理由から、カーボンナノチューブが好ましく利用される。以下の説明では、『カーボンナノチューブ』を『CNT』とも言う。
CNTには、1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、および複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTがある。本発明においては、単層CNT、2層CNT、多層CNTを各々単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。特に、導電性および半導体特性において優れた性質を持つ単層CNTおよび2層CNTを用いるのが好ましく、単層CNTを用いるのがより好ましい。
単層CNTは、半導体性のものであっても、金属性のものであってもよく、両者を併せて用いてもよい。半導体性CNTと金属性CNTとを両方を用いる場合、両者の含有比率は、適宜調整することができる。また、CNTには金属等が内包されていてもよく、フラーレン等の分子が内包されたものを用いてもよい。
CNTの平均長さは特に限定されず、適宜選択することができる。具体的には、電極間距離にもよるが、製造容易性、成膜性、導電性等の観点から、CNTの平均長さが0.01〜2000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましく、1〜1000μmが特に好ましい。
また、CNTの直径は特に限定されないが、耐久性、透明性、成膜性、導電性等の観点から、0.4〜100nmが好ましく、50nm以下がより好ましく、15nm以下が特に好ましい。特に、単層CNTを用いる場合には、CNTの直径は、0.5〜2.2nmが好ましく、1.0〜2.2nmがより好ましく、1.5〜2.0nmが特に好ましい。
CNTには、欠陥のあるCNTが含まれていることがある。このようなCNTの欠陥は、熱電変換層の導電性を低下させるため、低減化することが好ましい。CNTの欠陥の量は、ラマンスペクトルのG−バンドとD−バンドの比率G/Dで見積もることができる。G/D比が高いほど欠陥の量が少ないCNT材料であると推定できる。CNTは、G/D比が10以上であるのが好ましく、30以上であるのがより好ましい。
また、CNTを修飾または処理したCNTも利用可能である。修飾または処理方法としては、フェロセン誘導体または窒素置換フラーレン(アザフラーレン)を内包する方法、イオンドーピング法によりアルカリ金属(カリウム等)または金属元素(インジウム等)をCNTにドープする方法、真空中でCNTを加熱する方法等が例示される。
また、CNTを利用する場合には、単層CNTおよび多層CNTの他に、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、カーボンナノビーズ、グラファイト、グラフェン、アモルファスカーボン等のナノカーボンが含まれてもよい。
p型熱電変換層14pやn型熱電変換層16nにCNTを利用する場合、熱電変換層にはp型ドーパントまたはn型ドーパントを含むことが好ましい。
(p型ドーパント)
p型ドーパントとしては、ハロゲン(ヨウ素、臭素等)、ルイス酸(PF5、AsF5等)、プロトン酸(塩酸、硫酸等)、遷移金属ハロゲン化物(FeCl3、SnCl4等)、金属酸化物(酸化モリブデン、酸化バナジウム等)、有機の電子受容性物質等が例示される。有機の電子受容性物質としては、例えば、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等のテトラシアノキノジメタン(TCNQ)誘導体、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体等、5,8H−5,8−ビス(ジシアノメチレン)キノキサリン、ジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル等が好適に例示される。
中でも、材料の安定性、CNTとの相溶性等の点で、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)誘導体またはベンゾキノン誘導体等の有機の電子受容性物質は好適に例示される。
p型ドーパントおよびn型ドーパントは、いずれも単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(n型ドーパント)
n型ドーパントとしては、(1)ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、(2)トリフェニルホスフィン、エチレンビス(ジフェニルホスフィン)等のホスフィン類、(3)ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン等のポリマー類等の公知の材料を用いることができる。
また、例えば、ポリエチレングリコール型の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、フェノールまたはナフトール等のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマー、ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー等、または多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。また、アセチレングリコール系とアセチレンアルコール系のオキシエチレン付加物、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤も同様に使用することができる。
p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nとしては、樹脂材料(バインダ)に、熱電変換材料を分散してなる熱電変換層も好適に利用される。
中でも、樹脂材料に導電性ナノ炭素材料を分散してなる熱電変換層は、より好適に例示される。その中でも、高い導電性が得られる等の点で、樹脂材料にCNTを分散してなる熱電変換層は、特に好適に例示される。
樹脂材料は、公知の各種の非導電性の樹脂材料(高分子材料)が利用可能である。
具体的には、ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物、エポキシ化合物、シロキサン化合物、ゼラチン等が例示される。
より具体的には、ビニル化合物としては、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルフェノール、ポリビニルブチラール等が例示される。(メタ)アクリレート化合物としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。カーボネート化合物としては、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ビスフェノールC型ポリカーボネート等が例示される。エステル化合物としては、非晶性ポリエステルが例示される。
好ましくは、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物が例示され、より好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート、非晶性ポリエステルが例示される。
樹脂材料に熱電変換材料を分散してなる熱電変換層において、樹脂材料と熱電変換材料との量比は、用いる材料、要求される熱電変換効率、印刷に影響する溶液の粘度または固形分濃度等に応じて、適宜設定すればよい。
また、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nにCNTを利用する場合には、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層も好適に利用される。
熱電変換層をCNTと界面活性剤とで構成することにより、熱電変換層を界面活性剤を添加した塗布組成物で形成できる。そのため、熱電変換層の形成を、CNTを無理なく分散した塗布組成物で行うことができる。その結果、長くて欠陥が少ないCNTを多く含む熱電変換層によって、良好な熱電変換性能が得られる。
界面活性剤は、CNTを分散させる機能を有するものであれば、公知の界面活性剤を使用することができる。より具体的には、界面活性剤は、水、極性溶媒、水と極性溶媒との混合物に溶解し、CNTを吸着する基を有するものであれば、各種の界面活性剤が利用可能である。
従って、界面活性剤は、イオン性でも非イオン性でもよい。また、イオン性の界面活性剤は、カチオン性、アニオン性および両性のいずれでもよい。
一例として、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびでデオキシコール酸ナトリウムまたはコール酸ナトリウム等のカルボン酸系界面活性剤、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等が例示される。
さらに、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステルどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系界面活性剤等が例示される。
中でも、イオン性の界面活性剤は好適に利用され、その中でも、コール酸塩またはデオキシコール酸塩は好適に利用される。
この熱電変換層においては、界面活性剤/CNTの質量比が5以下であるのが好ましく、3以下であるのがより好ましい。
界面活性剤/CNTの質量比を5以下とすることにより、より高い熱電変換性能が得られる等の点で好ましい。
なお、有機材料からなる熱電変換層は、必要に応じて、SiO2、TiO2、Al23、ZrO2等の無機材料を有してもよい。
なお、熱電変換層が、無機材料を含有する場合には、その含有量は20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
このようなp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、公知の方法で形成すればよい。一例として、以下の方法が例示される。
まず、熱電変換材料と、界面活性剤などの必要な成分とを含有する、熱電変換層を形成するための塗布組成物を調製する。
次いで、調製した熱電変換層となる塗布組成物を、形成する熱電変換層に応じてパターンニングして塗布する。この塗布組成物の塗布は、マスクを使う方法、印刷法等、公知の方法で行えばよい。
塗布組成物を塗布したら、樹脂材料に応じた方法で塗布組成物を乾燥して、熱電変換層を形成する。なお、必要に応じて、塗布組成物を乾燥した後に、紫外線照射等による塗布組成物(樹脂材料)の硬化を行ってもよい。
また、絶縁性基板表面全面に、調製した熱電変換層となる塗布組成物を塗布し、乾燥した後、エッチング等によって、熱電変換層をパターン形成してもよい。
なお、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層を形成する場合には、塗布組成物によって熱電変換層を形成した後、熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤に浸漬するか、または熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤で洗浄し、その後、乾燥することで、熱電変換層を形成するのが好ましい。
これにより、熱電変換層から界面活性剤を除去して、界面活性剤/CNTの質量比が極めて小さい、より好ましくは界面活性剤が存在しない、熱電変換層を形成できる。熱電変換層は、印刷によってパターン形成することが好ましい。
印刷方法は、スクリーン印刷、メタルマスク印刷、インクジェット等の公知の各種の印刷法が利用可能である。なお、CNTを含有する塗布組成物を用いて熱電変換層をパターン形成する場合は、メタルマスク印刷を用いるのがより好ましい。
印刷条件は、用いる塗布組成物の物性(固形分濃度、粘度、粘弾性物性)、印刷版の開口サイズ、開口数、開口形状、印刷面積等により、適宜設定すればよい。
なお、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nを、前述のニッケルやニッケル合金、BiTe系材料等の無機材料で形成する場合には、このような塗布組成物を用いる形成方法以外にも、スパッタリング法、蒸着法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、メッキ法またはエアロゾルデポジッション法等の成膜方法を用いて、熱電変換層を形成することも可能である。
p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの大きさは、モジュール10の大きさ、支持体12の幅、接続電極18の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。なお、本発明において、大きさとは、支持体12の面方向の大きさである。
なお、前述のように、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、長手方向には同じ長さである。また、熱電変換層は、一定間隔で形成されるので、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nは、同間隔で交互に形成される。
p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの厚さは、熱電変換層の形成材料等に応じて、適宜、設定すればよいが、1〜50μmが好ましく、3〜30μmがより好ましい。
p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの厚さを上記範囲とすることにより、良好な電気伝導性が得られる、良好な印刷適性が得られる等の点で好ましい。
なお、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとは、厚さが同じでも異なってもよいが、基本的に、同じ厚さである。
また、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの厚さは、接続電極18よりも薄いのが好ましい。
このような構成を有することにより、蛇腹状のモジュール10を長手方向に圧縮した際において、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとの接触を生じ難くできる。
モジュール10において、支持体12のp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの形成面には、接続電極18が形成される。
接続電極18は、長手方向に交互に形成されたp型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとを直列で電気的に接続するものである。前述のように、図示例において、熱電変換層は、長手方向に一定長さのものが一定間隔で形成される。従って、接続電極18も、一定長さのものが一定間隔で形成される。
なお、本発明のモジュール10において、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16n、接続電極18は、長手方向の長さおよび間隔は、必ずしも一定である必要は無く、熱電変換層同士や、接続電極18同士で、長さや形成間隔が、互いに異なるものが存在してもよい。
接続電極18の形成材料は、必要な導電率を有するものであれば、各種の導電性材料で形成可能である。
具体的には、銅、銀、金、白金、ニッケル、アルミニウム、コンスタンタン、クロム、インジウム、鉄、銅合金などの金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化亜鉛(ZnO)等の各種のデバイスで透明電極として利用されている材料等が例示される。中でも、銅、金、銀、白金、ニッケル、銅合金、アルミニウム、コンスタンタン等は好ましく例示され、銅、金、銀、白金、ニッケルは、より好ましく例示される。
また、接続電極18は、例えば、クロム層の上に銅層を形成してなる構成等、積層電極であってもよい。
なお、接続電極と金属層とを、別々に形成する場合には、金属層の形成材料としては、公知の金属材料が全て利用可能であり、上述した金属材料は好適に例示される。
接続電極18の大きさは、モジュール10の大きさ、支持体12の幅、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。
接続電極18の厚さは、形成材料に応じて、p型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとを十分な導電性を確保できる厚さを、適宜、設定すればよい。
ここで、接続電極18は、モジュール10を蛇腹構造に形成する際に、支持体12と共に山折りまたは谷折りされる。接続電極18の塑性変形によって、モジュール10を蛇腹状に折り曲げた状態を好適に維持できる。
モジュール10を蛇腹状に折り曲げた状態を維持できる、電極として十分な導電性を確保できる等の観点から、接続電極18の厚さは、3μm以上であるのが好ましく、6μm以上であるのがより好ましい。さらに、接続電極18の厚さは、支持体12の厚さよりも厚いのが好ましい。
また、接続電極18には、山折りする位置および谷折りする位置に、幅方向に平行な低剛性部を形成してもよい。
低剛性部は、接続電極18において他の部分よりも剛性が低い部分であり、すなわち、他の部分よりも折り曲げ易い部分である。
一例として、接続電極18に形成される低剛性部は、幅方向に平行な破線により構成される。言い換えれば、接続電極18に、電極(金属)が有る部分と無い部分とを、幅方向に交互に形成することで、低剛性部とすることができる。
あるいは、低剛性部となる位置の電極(金属)の厚さを他の部分よりも薄くして溝状に形成してもよい。
このように、幅方向に平行に他の領域よりも剛性の低い低剛性部を有することにより、接続電極18を低剛性部で選択的に折り曲げることができる。また、全ての接続電極18において、山折り部の頂部および谷折り部の底部の位置を、揃えることができる。
従って、長手方向における低剛性部の間隔は、蛇腹構造のモジュール10に要求される高さ等に応じて、適宜、設定すればよい。逆に、モジュール10の高さに制限がある場合には、高さの制限に応じて長手方向における低剛性部の間隔を設定し、この低剛性部の間隔に応じて、長手方向の接続電極18、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの大きさを設定すればよい。
なお、モジュール10の高さとは、図1における上下方向のモジュール10の大きさであり、すなわち、温度勾配が生じる方向のモジュール10の大きさである。
接続電極18の形成方法には限定はなく、接続電極18の形成材料の種類等に応じて、公知の形成方法を用いればよい。例えば、支持体12の表面全面に銅箔などの金属膜が形成された積層体を準備し、エッチングによって、不要な金属膜を除去して、長手方向に一定間隔で一定長さの接続電極18を形成することが可能である。
金属膜のエッチングによる接続電極18の形成は、公知の方法で行えばよい。一例として、レーザビームによるアブレーションによって金属膜を除去する方法、フォトリソグラフィによってエッチングする方法等が例示される。
あるいは、通常の樹脂フィルムなどを支持体12として用い、支持体12の表面に印刷等によってスパッタリングや真空蒸着によって接続電極18を形成してもよい。
また、接続電極18が形成された支持体12の上に、熱電変換層を形成した後に、熱電変換層と接続電極18の接続面に補助電極を形成しても良い。補助電極には、金属を真空蒸着で成膜してもよく。銀ペーストなどの導電インクを印刷で形成しても良い。
前述のとおり、熱電変換デバイス100は、上述した蛇腹構造のモジュール10を2つ有し、モジュール10の高さ方向に積層した構成を有する。また、上段のモジュール10aの谷折部Vと、下段のモジュール10bの山折部Mとが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複している。また、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとは、温度勾配が生じる方向を一致して積層される。
したがって、上段のモジュール10aの低温側と下段のモジュール10bの高温側とが重複し熱的に接続されるので、または、上段のモジュール10aの高温側と下段のモジュール10bの低温側とが重複し熱的に接続されるので、熱電変換デバイス100として、上段のモジュール10aによる温度差と下段のモジュール10bによる温度差とを足し合わせた温度差を発生することができる。
ここで、単に、蛇腹構造の熱電変換モジュールを積層する構成では、上段のモジュールの下端部(谷折部)と下段のモジュールの上端部(山折部)との接触面積が小さくなるため、伝熱効率が悪くなり、十分な温度差を得ることができない。
また、上段のモジュールと下段のモジュールとの間に、熱伝導板等を挟んで接触面積を確保する構成としても、温度損失が発生するため、やはり十分な温度差を得ることができない。
これに対して、本発明の熱電変換デバイス100は、隣接するp型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとの間の、接続電極18の位置で交互に山折りまたは谷折りされて蛇腹構造に形成された熱電変換モジュール10を2つ有し、下段の熱電変換モジュール10bの山折部Mと、上段の熱電変換モジュール10aの谷折部Vとが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように、温度勾配が生じる方向に積層した構成を有する。
そのため、本発明の熱電変換デバイス100では、上段のモジュール10aの谷折部Vと下段のモジュール10bの山折部Mとの接触面積を大きくすることができる。また、折りたたみ方向から見た際に重複する山折部Mと谷折部Vとには、接続電極18が配置されるので、接続電極18の形成位置同士が面で向かい合うため、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとの伝熱効率を高くできる。また、上段のモジュール10aの谷折部Vと下段のモジュール10bの山折部Mとが、温度勾配が生じる方向に直交する方向において重複するので、温度損失を小さくすることができる。
したがって、本発明の熱電変換デバイス100は、重ね合わせる位置での温度損失を低減して、十分な温度差を得ることができる。
また、熱電変換デバイス100に用いられるモジュール10は、p型熱電変換層14p、n型熱電変換層16nおよび接続電極18がいずれも支持体12上に形成される。そのため、蛇腹構造に形成する際や、2つのモジュール10を重ね合わせる際にも、破損するおそれがなく、機械的強度を高くできる。
ここで、図1に示す熱電変換デバイス100においては、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとは、一方の端部側(図中左側の端部側)に形成された接続電極18同士で電気的に接続されている。すなわち、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとは、直列に接続されている。
しかしながら、これに限定はされず、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとが電気的に並列に接続されていてもよく、あるいは、電気的に互いに独立であってもよい。
また、図示例の熱電変換デバイス100は、2つのモジュール10を、積層した構成としたが、これに限定はされず、3以上のモジュール10を温度勾配が生じる方向に積層した構成としてもよい。
例えば、3つのモジュールを積層する場合には、下段のモジュール10の山折部Mと、中段のモジュール10の谷折部Vとが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層し、中段のモジュール10の山折部Mと、上段のモジュール10の谷折部Vとが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層した構成とすればよい。
また、図1に示す熱電変換デバイス100においては、上段のモジュール10aの熱電変換層および接続電極18が形成されない側の面と、下段のモジュール10bの熱電変換層および接続電極18が形成された側の面とが接するように積層する構成としたが、これに限定はされず、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとが短絡しない構成であればよい。例えば、上段のモジュール10aの熱電変換層および接続電極18が形成された側の面と、下段のモジュール10bの熱電変換層および接続電極18が形成されない側の面とが接するように積層する構成としてもよい。あるいは、上段のモジュール10aの熱電変換層および接続電極18が形成されない側の面と、下段のモジュール10bの熱電変換層および接続電極18が形成されない側の面とが接するように積層する構成としてもよい。
ここで、本発明の熱電変換デバイスにおいては、下段の熱電変換モジュールの山折部と、上段の熱電変換モジュールの谷折部との重複部を折りたたみ方向に押圧する押圧部材を有するのが好ましい。
図4に、本発明の熱電変換デバイスの他の一例を示す。
なお、図4に示す熱電変換デバイス110は、フレーム30を有する以外は、図1に示す熱電変換デバイス100と同じ構成を有するので、同じ部位には同じ符号を付し、以下の説明は異なる部位を主に行う。
図4に示す熱電変換デバイス110は、上段のモジュール10a、下段のモジュール10b、および、フレーム30を有する。
フレーム30は、下段のモジュール10bの山折部Mと、上段のモジュール10aの谷折部Vとの重複部を折りたたみ方向に押圧する押圧部材である。押圧部材は、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとを固定する固定部材ということもできる。
フレーム30は、2つのモジュールの重複部を押圧できれば、その構成に限定はない。例えば、フレーム30は、2つの棒状部材をそれぞれ熱電変換デバイス110の折りたたみ方向の両端部に配置し、この2つの棒状部材をネジ等で固定する構成が挙げられる。
フレーム30の材質にも限定はなく、各種の樹脂および金属が適宜、利用可能である。なお、フレーム30が、接続電極18や熱電変換層と接触する場合には、フレーム30は絶縁性を有するのが好ましい。
また、フレーム30の大きさのも限定はなく、2つのモジュールの重複部のサイズに合わせて適宜設定すればよい。
押圧部材を有する構成とすることで、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとを、下段のモジュール10bの山折部Mと、上段のモジュール10aの谷折部Vとが、折りたたみ方向から見た際に重複した状態で確実に固定できる点で好ましい。
また、押圧部材により下段のモジュール10bの山折部Mと上段のモジュール10aの谷折部Vとの重複部を折りたたみ方向に押圧することで、下段のモジュール10bの山折部Mと上段のモジュール10aの谷折部Vとを確実に接触させることができ、伝熱効率をより高くできる。
ここで、図4に示す熱電変換デバイス110においては、2つのモジュールの重複部を押圧する押圧部材としては、上述したフレーム30に限定はされず、2つのモジュールの重複部を折りたたみ方向に押圧することができるものであればよい。
図5に、本発明の熱電変換デバイスの他の一例の概略断面図を示し、図6に、図5の熱電変換デバイスを説明するための概略斜視図を示す。図5に示す熱電変換デバイス120は、図6に示す2つのモジュール10を積層した後のB−B線における断面図である。
図5に示す熱電変換デバイス120は、モジュール10に、金属層20、貫通孔21、金属層22および貫通孔23が形成され、ワイヤー32を有する以外は、図1に示す熱電変換デバイス100と同じ構成を有するので、同じ部位には同じ符号を付し、以下の説明は異なる部位を主に行う。
図5および図6に示すように、熱電変換デバイス120に用いられるモジュール10は、支持体12の幅方向の両端部の、支持体12の長手方向において接続電極18と同じ位置に、接続電極18と離間して金属層20および金属層22を有し、この金属層20および支持体12を貫通する貫通孔21、ならびに、金属層22および支持体12を貫通する貫通孔23がそれぞれ形成されている。
図5に示すように、金属層20は、モジュール10を蛇腹構造に折りたたんだ際に山折部M側に配置され、金属層22は、谷折部V側に配置される。また、金属層20および金属層22はそれぞれ、全ての山折部Mおよび谷折部Vに形成されている。全ての山折部Mの金属層20の位置には貫通孔21が形成されており、全ての谷折部Vの金属層22の位置には、貫通孔23が形成されている。
ワイヤー32は、下段のモジュール10bの山折部Mと上段のモジュール10aの谷折部Vとの重複部において、上段のモジュール10aの貫通孔23と下段のモジュール10bの貫通孔21とに挿通されて、重複部を折りたたみ方向に押圧する押圧部材である。
図6に一点鎖線で示すように、ワイヤー32は、上段のモジュール10aの谷折部Vに形成された貫通孔23と、下段のモジュール10bの山折部Mに形成された貫通孔21とに交互に挿通される。
このように、モジュール10の重複部に形成された貫通孔に、押圧部材としてワイヤー32を挿通し、ワイヤー32で締め付けることで、モジュールの重複部を押圧する構成としてもよい。
また、ワイヤー32で押圧する構成とすることで、熱電変換デバイス120にフレキシブル性を持たせることができる。
ワイヤー32の材質には限定はなく、各種の樹脂、金属、繊維を撚った糸状物等が利用可能である。
また、ワイヤー32の太さ、長さ等も限定はなく、モジュール10の大きさや構成等に応じて適宜設定すればよい。
また、図5に示す例においては、貫通孔を形成する位置に金属層を設ける構成としたが、これに限定はされず、金属層を設けずに、支持体12に貫通孔21、貫通孔23を設ける構成としてもよい。
また、熱電変換デバイスにおいて、上段のモジュール10aの熱電変換層の形成材料と、下段のモジュール10bの熱電変換層の形成材料とが異なる材料からなる構成としてもよい。
例えば、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとで、温度特性の異なる材料を熱電変換層の形成材料として用いる構成としてもよい。これにより、上段のモジュール10aおよび下段のモジュール10bそれぞれの温度域において、効率よく温度勾配を生じさせることができ、より大きな温度差を設けることができる。
また、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとで、温度特性の異なる材料を熱電変換層の形成材料として用いる構成とすることで、熱電変換デバイスを発電素子として用いる場合にも、上段のモジュール10aおよび下段のモジュール10bそれぞれの温度域において、効率よく発電することができ、熱電変換効率をより高くすることができる。
また、図示例においては、上段のモジュール10aの熱電変換素子(熱電変換層および接続電極18)のサイズと下段のモジュール10bの熱電変換素子のサイズは同じとしたが、これに限定はされず、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとで熱電変換素子のサイズが互いに異なる構成としてもよい。
また、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとで蛇腹構造の折り目の数を同じとしたが、これに限定はされず、上段のモジュール10aと下段のモジュール10bとで蛇腹構造の折り目の数が互いに異なる構成としてもよい。
また、上述した実施形態においては、モジュール10は、長尺な支持体12の長手方向に、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nが所定の間隔で交互に配置され、隣接するp型熱電変換層14pとn型熱電変換層16nとの間に接続電極18が配置される構成、すなわち、p型熱電変換層14p、n型熱電変換層16nおよび接続電極18が、一方向に所定のパターンで配列される構成としたが、これに限定はされない。
図7に、熱電変換モジュールの他の一例を説明するための上面図を示す。なお、図7において、図2A〜図2Dに示す熱電変換モジュール10と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図7に示す熱電変換モジュール40は、支持体12の、隣接する山折りおよび谷折りの間の領域それぞれに、折りたたみ方向と直交する方向に配列される、1以上のp型熱電変換層14pおよび1以上のn型熱電変換層16nを有する。また、図7において、破線で示す位置が山折りまたは谷折りされる位置である。一例として、図7中左側の破線が山折りの位置であり、右に向かって順に各破線の位置で谷折り、山折りを交互に繰り返す。
具体的には、熱電変換モジュール40は、支持体12の一方の端部側(図7中左側)の、隣接する山折りおよび谷折りの間の1つの領域(1番目の領域)に、折りたたみ方向と直交する方向に、すなわち、支持体12の幅方向にp型熱電変換層14p、n型熱電変換層14n、および、p型熱電変換層14pがこの順に配列されている。
また、図7中上側のp型熱電変換層14pとこれに隣接するn型熱電変換層16nとは、谷折り側で接続電極19aにより電気的に接続されている。接続電極19aは、支持体12の幅方向に延在して、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの谷折り側の端部に接続している。
また、図7中上側のp型熱電変換層14pの山折り側の端部には、接続電極18が接続されている。
また、n型熱電変換層16nとこれに隣接する図7中下側のp型熱電変換層14pとは、山折り側で接続電極19bにより電気的に接続されている。この接続電極19bは、支持体12の幅方向に延在して、n型熱電変換層16nおよびp型熱電変換層14pの山折り側の端部に接続している。
また、図7中下側のp型熱電変換層14pは、谷折り側の端部において、接続電極18により、支持体の長手方向に隣接するn型熱電変換層16nに接続されている。
次に、支持体12の一方の端部側(図7中左側)から2番目の領域(隣接する山折りおよび谷折りの間の1つの領域)には、支持体12の幅方向にn型熱電変換層16n、p型熱電変換層14p、および、n型熱電変換層16nがこの順に配列されている。
また、図7中上側のn型熱電変換層16nとこれに隣接するp型熱電変換層14pとは、谷折り側で接続電極19aにより電気的に接続されている。接続電極19aは、支持体12の幅方向に延在して、n型熱電変換層16nおよびp型熱電変換層14pの谷折り側の端部に接続している。
また、図7中下側のn型熱電変換層16nは、谷折り側の端部において、接続電極18により、支持体の長手方向に隣接する、1番目の領域のp型熱電変換層14pに接続されている。
また、p型熱電変換層14pとこれに隣接する図7中下側のn型熱電変換層16nとは、山折り側で接続電極19bにより電気的に接続されている。この接続電極19bは、支持体12の幅方向に延在して、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nの山折り側の端部に接続している。
また、図7中上側のn型熱電変換層16nは、山折り側の端部において、接続電極18により、支持体の長手方向に隣接する、3番目の領域のp型熱電変換層14pに接続されている。
熱電変換モジュール40は、このような構成を繰り返して、支持体12の、隣接する山折りおよび谷折りの間の領域ごとに、p型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nを支持体12の幅方向に複数、交互に配置して、幅方向に互いに隣接する熱電変換層を接続電極19により接続し、さらに、各領域間を、幅方向のいずれか一方の端部で、接続電極18によりp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nを接続する構成を有する。
これにより、複数のp型熱電変換層14pおよびn型熱電変換層16nが、交互に直列に接続した構成となる。したがって、熱電変換モジュール40に、電流を流すことで、谷折部と、山折部との間で温度差を生じることができる。
なお、図7に示す例では、支持体12の、隣接する山折りおよび谷折りの間の領域(以下「傾斜部」ともいう)に、幅方向に配列される熱電変換層の数は3つとしたが、これに限定はされず、2つであってもよいし、4以上であってもよい。
ただし、蛇腹の一方の傾斜部の熱電変換層から、山部の電極を越えて隣接する傾斜部の熱電変換層への電気接続の観点から、一つの傾斜部の熱電変換層は奇数であることが好ましい。
以上、本発明の熱電変換デバイスについて説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行っても良いのは、もちろんである。
10、10a、10b、40 熱電変換モジュール
12 支持体
14p p型熱電変換層
16n n型熱電変換層
18、19a、19b 接続電極
20、22 金属部
21、23 貫通孔
28 絶縁性シート
30 フレーム
32 ワイヤー
100、110、120 熱電変換デバイス

Claims (8)

  1. 可撓性を有する絶縁性の支持体と、前記支持体の一方の面に、間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、隣接する前記p型熱電変換層および前記n型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、一方向に隣接する前記p型熱電変換層と前記n型熱電変換層との間の、前記接続電極の位置で交互に山折りまたは谷折りされて蛇腹構造に形成された熱電変換モジュールを複数有し、
    複数の前記熱電変換モジュールは、1つの熱電変換モジュールの山折部と、これに隣接する熱電変換モジュールの谷折部とが、蛇腹構造の折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されていることを特徴とする熱電変換デバイス。
  2. 積層された前記熱電変換モジュールは、下段の前記熱電変換モジュールの山折部の前記接続電極と、上段の前記熱電変換モジュールの谷折部の前記接続電極とが、折りたたみ方向から見た際に重複するように積層されている請求項1に記載の熱電変換デバイス。
  3. 積層された前記熱電変換モジュールの、下段の前記熱電変換モジュールの山折部と、上段の前記熱電変換モジュールの谷折部との重複部を折りたたみ方向に押圧する押圧部材を有する請求項1または2に記載の熱電変換デバイス。
  4. 前記押圧部材が、フレーム状の部材である請求項3に記載の熱電変換デバイス。
  5. 複数の前記熱電変換モジュールはそれぞれ、重複部に貫通孔を有し、
    前記押圧部材は、ワイヤー状の部材であり、
    前記ワイヤー状の部材が、複数の前記熱電変換モジュールの貫通孔に挿通されている請求項3に記載の熱電変換デバイス。
  6. 上段の前記熱電変換モジュールの熱電変換層の形成材料と、下段の前記熱電変換モジュールの熱電変換層の形成材料とは、温度特性が異なる請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換デバイス。
  7. 前記熱電変換モジュールは、長尺な前記支持体と、前記支持体の一方の面に、前記支持体の長手方向に間隔を有して交互に形成される複数のp型熱電変換層およびn型熱電変換層と、前記支持体の長手方向に隣接する前記p型熱電変換層および前記n型熱電変換層を電気的に接続する接続電極と、を有し、隣接する前記p型熱電変換層と前記n型熱電変換層との間の、前記接続電極の位置で交互に山折りまたは谷折りされて蛇腹構造に形成されたものである請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換デバイス。
  8. 前記熱電変換モジュールは、前記折りたたみ方向、および、前記折りたたみ方向と直交する方向に配列される、1以上のp型熱電変換層および1以上のn型熱電変換層を有し、
    前記折りたたみ方向と直交する方向に隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層は、隣接する山折りおよび谷折りの間の1つの領域ごとに、交互に配列されており、
    前記折りたたみ方向と直交する方向に隣接するp型熱電変換層およびn型熱電変換層を電気的に接続する第2の接続電極を有し、
    山折部または谷折部に配置される前記接続電極は、前記折りたたみ方向と直交する方向の端部で、前記折りたたみ方向に隣接する前記p型熱電変換層および前記n型熱電変換層を電気的に接続する請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換デバイス。
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