JP6558794B2 - 印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 - Google Patents
印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6558794B2 JP6558794B2 JP2015068699A JP2015068699A JP6558794B2 JP 6558794 B2 JP6558794 B2 JP 6558794B2 JP 2015068699 A JP2015068699 A JP 2015068699A JP 2015068699 A JP2015068699 A JP 2015068699A JP 6558794 B2 JP6558794 B2 JP 6558794B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pattern
- printing
- image
- alignment
- plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000007639 printing Methods 0.000 title claims description 318
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 76
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 178
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 127
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 82
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 38
- 238000003854 Surface Print Methods 0.000 claims 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 27
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 19
- 230000007723 transport mechanism Effects 0.000 description 16
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 13
- 238000007650 screen-printing Methods 0.000 description 11
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 6
- 230000008859 change Effects 0.000 description 5
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 4
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 4
- 229910000679 solder Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 3
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 3
- 238000007644 letterpress printing Methods 0.000 description 3
- 238000007645 offset printing Methods 0.000 description 3
- PXFBZOLANLWPMH-UHFFFAOYSA-N 16-Epiaffinine Natural products C1C(C2=CC=CC=C2N2)=C2C(=O)CC2C(=CC)CN(C)C1C2CO PXFBZOLANLWPMH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 2
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 230000007261 regionalization Effects 0.000 description 2
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 2
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 2
- 229920002799 BoPET Polymers 0.000 description 1
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 1
- IDCBOTIENDVCBQ-UHFFFAOYSA-N TEPP Chemical compound CCOP(=O)(OCC)OP(=O)(OCC)OCC IDCBOTIENDVCBQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000002547 anomalous effect Effects 0.000 description 1
- 238000004040 coloring Methods 0.000 description 1
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 239000000284 extract Substances 0.000 description 1
- 239000004744 fabric Substances 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 238000010021 flat screen printing Methods 0.000 description 1
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 1
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 1
- 230000001788 irregular Effects 0.000 description 1
- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 1
- 239000000123 paper Substances 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 229920001721 polyimide Polymers 0.000 description 1
- 230000003252 repetitive effect Effects 0.000 description 1
- 238000009751 slip forming Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 1
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Screen Printers (AREA)
- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Description
このとき、カメラ等を用いてアライメントマークを撮影し、撮影した画像データから算出したアライメントマークの位置(座標)データを用いて、自動的に位置合わせを行うこともできる。例えば、被印刷物のアライメントマークの位置を認識し、予め設定した基準位置との間のズレを補正する方法や、被印刷物のアライメントマーク及びスクリーン版のアライメントマークの両方を認識し、両者のアライメントマークの位置のズレを補正する方法等が知られている。
スクリーン印刷における正確な版合わせは従来からの課題であり、特に近年、電子回路の高集積化や微細化が進み、多層回路パターンの印刷時における印刷ズレが問題となっている。また、伸縮変形する材料の多層刷り等における印刷ズレも問題となる。
しかし、この方法では一部の回路パターンで全体を位置合わせしているため、その他の場所で印刷ズレが発生する可能性があった。
第1のパターンを有する第1の被印刷物の全体画像である第1の画像、及び版により第2のパターンが印刷された第2の被印刷物の全体画像である第2の画像を取得する画像取得部と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うアライメント処理部と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を作成する印刷結果画像取得部と、
を備える。
上記の印刷用アライメント装置と、
上記の印刷用アライメント装置からの出力信号に基づいて、前記版を用いて被印刷物に所定のパターンを形成する印刷部と、を備える。
前記版を用いて、パターンが形成されていない被印刷物または前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない被印刷物に、前記第2のパターンを形成して第2の被印刷物を形成するステップ1Aと、
前記版により前記第2のパターンが形成された前記第2の被印刷物の全体画像であって、前記第2のパターンが識別可能な第2の画像を取得するステップ1Bと、
前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない第1の被印刷物の全体画像である第1の画像を取得するステップ2と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うステップ3と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を作成するステップ4と、を含む。
前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない前記第1の被印刷物の全体画像である第1の画像、及び前記版により前記第2のパターンが形成された第2の被印刷物の全体画像であって、前記第2のパターンが識別可能な第2の画像を取得する画像取得部と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うアライメント処理部と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を作成する印刷結果画像取得部と、を備える。
画像取得部は、撮影や画像データからの抽出により、所定の画像を形成し、その画像データを記憶する装置である。この場合、画像取得部が、カメラやその付帯設備から構成される撮影装置を含む場合もあり得るし、撮影装置を含まない場合もあり得る。
従って、本印刷を行ってパターンのズレのチェックをする必要がないので、高い精度を要する印刷や、伸縮変形する材料を用いる印刷においても、不良品を出さずに、版と被印刷物との間の最適なアライメントが可能となる。
また、ラインカメラを印刷後の被印刷物の検査にも用いる場合には、1台のラインカメラを様々な用途に利用できるので、装置のコストダウンを図ることができる。
本実施態様では、表示部により操作者が仮想の印刷結果画像を視認可能であり、判定部が、操作手段から送信された信号に基づいて、第1の被印刷物に第2のパターンを形成するか否か、つまり本印刷を実行するかどうかを定めるので、仮想の印刷結果画像を用いて、不良品を出さずに確実に印刷の可否を定めることができる。
前記判定部が、前記仮想の印刷結果画像に示された前記第1のパターン及び前記第2のパターンの位置関係に基づいて、前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するか否かを定める。
ここで、アライメント計算の結果に基づくデータとは、アライメント計算によって得られた、第1のパターン及び第2のパターンの位置のズレを補正するための制御データである。例えば、位置のズレを補正するための版や被印刷物の移動量(例えば、平行移動や回転移動の量)の情報を含み、更に詳細には、版や被印刷物が載置されたテーブルを所定量移動させるための制御データとすることができる。印刷用アライメント装置の制御部は、記憶手段に記憶されたアライメント計算の結果に基づくデータを読み出して、印刷指令信号と共に外部へ送信することができる。
前記印刷用アライメント装置からの出力信号に基づいて、前記版を用いて被印刷物に所定のパターンを形成する印刷部と、を備えている。
前記画像取得部が、前記第2のパターンが形成された被印刷物の全体画像を取得し、取得された前記全体画像から前記第2のパターンを識別することにより、次の前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するために用いる前記第2の画像を取得する。
前記版を用いて、パターンが形成されていない被印刷物または前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない被印刷物に、前記第2のパターンを形成して第2の被印刷物を形成するステップ1Aと、
前記版により前記第2のパターンが形成された前記第2の被印刷物の全体画像であって、前記第2のパターンが識別可能な第2の画像を取得するステップ1Bと、
前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない第1の被印刷物の全体画像である第1の画像を取得するステップ2と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うステップ3と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を作成するステップ4と、を含む。
次に、本発明の実施形態に係る印刷用アライメント装置、及びこのアライメント装置を備えた印刷装置、並びに印刷用アライメント方法について、図面を用いながら詳細に説明する。
始めに図1を用いて、本発明の一実施形態に係る印刷用アライメント装置を備えた印刷装置の概要を説明する。図1は、印刷装置の全体構造を示す斜視図である。本実施形態では、スクリーン印刷機を例にとって説明するが、これに限られるものではなく、平板印刷(例えば「オフセット印刷」)、凸版印刷、凹版印刷、スクリーン印刷以外の孔版印刷をはじめとするその他の任意の印刷技術を用いることができる。
図1において、印刷装置4の構造体としては、下側の箱状の本体42及びその上側に伸びたフレーム部44から構成されている。この本体42の上面に、アライメントテーブル搬送機構14により、セット位置及び印刷位置の間を移動するアライメントテーブル12が備えられている。このアライメントテーブル12は多軸アライメントテーブルであり、ワーク載置部12Aが、互いに直交するX軸方向及びY軸方向に移動可能であり、θ角方向にも回転可能になっている。更に、ワーク載置部12Aが、上下方向(Z軸方向)にも移動可能になっている。
このワーク載置部12AのX、Y、θ及びZ方向の移動には、サーボモータ、リニアモータをはじめとする任意のアクチュエータを用いることができる。また、アライメントテーブル12を、セット位置及び印刷位置の間を移動するアライメントテーブル搬送機構14についても、電動モータ、サーボモータ、リニアモータをはじめとする任意のアクチュエータを用いて駆動することができる。
例えば、ワーク(被印刷物)50が載置されたアライメントテーブル12が、セット位置から印刷位置に移動するとき、予めパターン(例えば「第1のパターン」)が形成されたワーク(被印刷物)50の全体画像を撮影することができる。また、印刷位置でワーク(被印刷物)50にパターン(例えば「第2のパターン」)が形成された後、ワーク(被印刷物)50が載置されたアライメントテーブル12が、印刷位置からセット位置に移動するときに、実際の印刷によりパターン(第2のパターン)が形成されたワーク(被印刷物)50の全体画像を撮影することができる。
アライメントテーブル12がアライメントテーブル搬送機構14によりセット位置から印刷位置に移動したとき、ワーク載置部12Aが上方(Z方向)に移動して、ワーク(被印刷物)50が版6の直下の印刷ポジションにセットされる。その後、スキージ8が版6の上面に接しながら動くことにより、版6の上面のインクや半田ペーストが描画部分(目止めされていない孔)から押し出されて、ワーク(被印刷物)50に定着する。これにより、版6に設けられたパターンがワーク(被印刷物)50に形成されて、印刷が行われる。
ここで、スキージ8は、例えば、リニアモータにより駆動することができる。版6がセットされる版保持テーブルは、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aと同様に、X、Y及びθ方向にも移動可能にすることもできる。
以上のように、印刷位置において、版保持テーブルの所定の位置にセットされた版6と、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aの所定の位置にセットされたワーク(被印刷物)50と間の相対的な位置関係は、制御装置により正確に把握される。よって、この相対的な位置関係に基づいて、ワーク載置部12AをX、Y及びθ方向に移動させて、版6とワーク(被印刷物)50との間のアライメントを取ることができる。
次に、従来から実施されているアライメントについて、図2A〜2Dを用いて説明する。ここでは、ワーク載置部12AをX、Y及びθ方向に動かして、版6とワーク(被印刷物)50との間のアライメントを取る一例を示している。
図2A〜2Dは、印刷のためにアライメント計算を行って、それに応じてアライメントテーブルを移動する一例を示す図であり、図2Aは、ワーク及びアライメントテーブルを示す模式図であり、図2Bは、ワーク基準位置及びテーブル座標を登録するところを示す模式図であり、図2Cは、ワーク基準位置のズレ量を算出するところを示す模式図であり、図2Dは、ワーク基準位置のズレ量を用いてアライメント計算を行って、アライメントテーブルを動かすところを示す模式図である。
なお、「登録する」とは、制御装置の記憶手段にデータを保管することを意味し、登録においては、操作者が値をインプットして登録することもできるし、アライメントカメラ52で撮影された画像の処理により位置情報を登録することもできる。例えば、ティーチングした位置に基づくパターンマッチングで、所定の位置情報を登録することができる。
次に、図2Dでは、これらのズレ量の合計が最も小さくなるようにアライメント計算し、そのアライメント計算の結果に基づいて、ワーク載置部12AをX、Y及びθ方向に移動させて、アライメントを行うところを示す。具体的には、ワーク(被印刷物)50のワーク基準位置1と基準位置Aとの間のズレ量△A(△Ax、△Ay)、及びワーク(被印刷物)50のワーク基準位置2と基準位置Bとの間のズレ量△B(△Bx、△By)が最小となるように、ワーク載置部12Aを移動させる。例えば、(△Ax+△Ay)+(△Bx+△By)→0となる座標へ、ワーク載置部12Aを移動させる。
しかし、ワーク(被印刷物)50が伸縮変形する材料(例えば、紙、樹脂フィルムのような、伸び、そり、波打ち等が生じる材料)の場合や、何度も使用したため版6が変形している場合には、版6に設けられたパターン(第2のパターン)と、予めワーク(被印刷物)50に形成されているパターン(第1のパターン)とが一致せず、実際に印刷を行うとパターンの位置ズレが許容範囲を超えて、不良品が生じる場合がある。特に、回路基板のような高い印刷精度を要する場合には、ワーク(被印刷物)50や版6のわずかな変形も問題になる。
そこで、本発明の一実施形態に係る印刷装置では、図3の制御ブロック図に示すようなアライメント装置を備える。図3に示す印刷装置4は、アライメント装置2及び印刷部40から構成されているが、機械的な構造は、図1に示す印刷装置4と同様である。
<アライメント装置の説明>
アライメント装置2は、第1のパターンが形成された第1のワーク(第1の被印刷物)に、第2のパターンが設けられた版6を用いて第2のパターンを形成するときに、第1のパターン及び第2のパターンの位置合せを行うための装置である。アライメント装置2では、アライメントマーク等だけでなく、ワーク(被印刷物)に形成されるパターンを用いて位置合せを行うことができる。
図3に示すように、アライメント装置2は、制御装置20と、ラインカメラ16と、アライメントカメラ52と、表示装置18とを備える。また、ラインカメラ16を用いてワーク(被印刷物)の全体画像を撮影する場合には、アライメントテーブル搬送機構14も用いるため、アライメントテーブル搬送機構14もアライメント装置2の一部と言うことができる。なお、ラインカメラ16や表示装置18は、アライメント装置2だけでなく、印刷装置4のその他の用途にも用いられる。
例えば、第2のパターンが設けられた版6を新たに用いる場合に、一度だけ、何もパターンが形成されていないブランクのワーク(被印刷物)に試し刷りを行って、第2のパターンが形成されたワーク(被印刷物)の全体画像を取得して、第2の画像を取得することが考えられる。また、第1の画像については、第1のパターンが形成されかつ第2のパターンがまだ形成されていない第1のワーク(第1の被印刷物)の1つ1つを印刷するたびに、第1の画像を取得することが考えられる。
ここで第1の画像または第2の画像を取得するとは、撮影を行って、画像データを制御装置20内の記憶手段に保管することを意味する。よって、保管した画像データを記憶手段から読み出して、その後の制御処理に用いることができる。ワーク(被印刷物)の全体画像は、上述のように、ラインカメラ16及びアライメントテーブル搬送機構14を用いて取得することができる。
なお、図3に示す画像取得部22は制御装置20の一部を構成する制御手段であって、ラインカメラ16やアライメントカメラ52のようなカメラや、テーブル搬送機構14のような付帯設備から構成される撮影装置を含まない。ただし、これに限られるものではなく、画像取得部22が撮影装置を含む場合もあり得る。
またはワーク(被印刷物)のワーク基準位置1及び2と、版の基準位置(計算で求められるテーブル上の座標位置)との間のズレ量△A及び△Bを算出し、ズレ量の合計が最も小さくなる、つまり、△A+△B→0となるように、アライメント量(つまりX、Y及びθ方向の移動量)を計算する。
ただし、アライメント装置2は、実際に版6を用いて試し刷りを行い、第2のパターンが形成された第2のワーク(第2の被印刷物)の全体画像である第2の画像を取得しているので、第1のワーク(第1の被印刷物)のワーク基準位置と、第2のワーク(第2の被印刷物)のワーク基準位置との間のズレ量△を算出することもできる。この場合には、実際の版6の状態に即したより正確なアライメントが実現できる。よって、この場合にも、第1のワーク(第1の被印刷物)の基準位置及び第2のワーク(第2の被印刷物)の基準位置のズレ量が最も小さくなる、つまり、△A+△B→0となるように、アライメント量(つまりX、Y及びθ方向の移動量)を計算する。
なお、図5及び図6を用いて後述するように、ワーク(被印刷物)のワーク基準位置ではなく、実際にワーク(被印刷物)に形成されたパターンまたはその一部を用いて、ズレ量を算出してアライメント計算を行うこともできる。
つまり、アライメント装置2を用いることにより、アライメント計算の結果に基づいて、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aを実際に移動させて、印刷機構10を用いて実際に印刷を行った場合(本印刷)と同様の印刷結果を、画像上で得ることができる。
制御装置20は、版6を用いて第1の被印刷物に第2のパターンの形成を行うか否か、つまり実際に印刷を行うか否かを定める判定処理を行う判定部28を備える。この判定処理は、マニュアルモードの判定処理とオートモードの判定処理とがある。
このマニュアルモードの判定処理については、図5及び図6を用いて追って詳細に説明する。なお、第1の被印刷物に第2のパターンを形成すると判別したときには、以下の印刷部40の説明に示すように、本印刷を実行し、第1の被印刷物に第2のパターンを形成しないと判別したときには、アライメント計算をやり直す制御処理を行う。この制御処理については、図4を用いて追って詳細に説明する、
印刷部40は、主に、印刷制御部60と、印刷制御部60からの信号に基づいて作動する印刷機構10、アライメントテーブル12及びアライメントテーブル搬送機構14を備える。なお、印刷制御部60には、その他のアクチュエータやセンサも接続されているが、ここでは説明を省略する。
アライメント装置2の制御装置20の判定部28により、第1の被印刷物に第2のパターンを形成する、つまり実際に印刷を行うと判断されたとき、アライメント処理部24により算出されたアライメント計算の結果に基づくデータ及び印刷指令信号が、アライメント装置2の制御装置20から印刷部40の印刷制御部60に送信される。ここで、アライメント計算の結果に基づくデータとは、アライメント計算によって得られた、第1のパターン及び第2のパターンの位置のズレを補正するための制御データである。例えば、位置のズレを補正するための版や被印刷物の移動量(例えば、平行移動や回転移動の量)の情報を含む。更に詳細に述べれば、アライメント計算の結果に基づくデータとして、版6やワーク(被印刷物)50が載置されたテーブルを所定量移動させるための制御データ(例えば、△X、△Y、△θ)とすることができる。
印刷用アライメント装置2の制御装置20は、記憶手段に記憶されたアライメント計算の結果に基づくデータを読み出して、印刷指令信号と共に印刷部40の印刷制御部60に送信する。なお、なお、アライメント装置2の制御装置20及び印刷部40の印刷制御部60の間の信号の送受信は、各々の制御装置に設けられた送信手段、受信手段によって実施される。
その後、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aが下降し(Z軸方向の移動)、アライメントテーブル搬送機構14により、アライメントテーブル12が印刷位置からセット位置に移動する。その後、手動またはワーク取出/取外し装置により、第2のパターンが形成されたワーク(被印刷物)が取り出されて、次のワーク(被印刷物)の印刷のための処理が開始される。
次に、図4を用いて、図3に示すアライメント装置2を用いたアライメント方法及び印刷方法の説明を行う。
図4に示す印刷用アライメント方法及び印刷方法では、ワーク(被印刷物)として、PETフィルムまたはポリイミドフィルムの基板を用いて、スクリーン印刷で印刷を行う場合を例にとって説明する。図4で用いる印刷装置4は、図1及び図3に示すように、アライメント装置2、スキージ8を含む印刷機構10、多軸のアライメントテーブル(X、Y、θ、Z方向の移動可能)12、ラインカメラ16、表示装置18等を含む。
始めに、図4の左上に示す工程a(ステップ1A)及び工程b(ステップ1B)で構成されるステップ1を説明する。本実施形態では、ステップ1(工程a〜b)は、原則として、新しい版6に替えたときに1回だけ、アライメント装置2の画像取得部22によって実施される。まず、a「何もパターンが形成されていないブランクの基板に、第2のパターンの試し刷りを行う工程」を実施する。つまり、次の版である第2のパターンが設けられた版6を用いて、パターンが形成されていないワーク(被印刷物)に第2のパターンを形成して第2のワーク(第2の被印刷物)を得るステップ1Aを行う。
このとき、版6もブランクのワーク(被印刷物)も変形が生じていない場合には、アライメントテーブル12が初期状態で試し刷りを行うことができる。
版6またはブランクのワーク(被印刷物)に多少の変形がある場合には、必要に応じて、図2A〜2Dに示すようなアライメントを行った後に試し刷りを行うこともできる。この場合には、アライメントテーブル12は初期状態でなく、X、Y及びθの少なくとも1つが0以外の値となっている。なお、初期状態であるか否かに関わらず、X、Y及びθの値が、制御装置20の記憶手段に記憶される。このX、Y及びθのデータを、以下の説明ではテーブル位置P2と称する。
以上のように、何もパターンの形成されていないブランク基板に、第2のパターンを形成するので、第2の画像では第2のパターンが識別可能になっている。
次に、図4の左下に示す工程c(ステップ2A)及び工程d(ステップ2B)で構成されるステップ2を説明する。本実施形態では、ステップ2(工程c〜d)はアライメント装置2の画像取得部22によって実施され、原則として、新しい第1のワーク(第1の被印刷物)を印刷するたびに行う。まず、c「第1のパターンを印刷済みの基板をセットする工程」を実施する。つまり、第1のパターンが形成されかつ第2のパターンがまだ形成されていない第1のワーク(第1の被印刷物)をセットするステップ2Aを行う。このとき、ステップ1Aと同様に、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aは、X=0、Y=0、θ=0の初期状態になっており、上述と同様の方法で、ワーク(被印刷物)をワーク載置部12Aの所定の位置に位置決めしてセットする。
ただし、必要に応じて、図2A〜2Dに示すようなアライメントを行うこともできる。この場合には、アライメントテーブル12は初期状態でなく、X、Y及びθの少なくとも1つが0以外の値となっている。なお、初期状態であるか否かに関わらず、X、Y及びθの値が、制御装置20の記憶手段に記憶される。このX、Y及びθのデータを、以下の説明ではテーブル位置P1と称する。
次に、e「記憶手段から第1の画像の画像データ及び第2の画像の画像データを読み出して、第1の画像及び第2の画像のアライメント計算を行う工程」であるステップ3を実施する。このステップ3は、アライメント処理部24によって実施される。アライメント計算は、例えば、ワーク(被印刷物)50に設けられたワーク基準位置(「アライメントマーク」でもよい)を用いて行う場合であれば、第1の画像に示された第1のワーク(第1の被印刷物)のワーク基準位置1及び2(図2A参照)と、これに対応する第2の画像に示された第2のワーク(第2の被印刷物)のワーク基準位置1及び2との間のズレ量△1(△1x、△1y)及びズレ量△2(△2x、△2y)を算出し、ズレ量の合計が最も小さくなる、つまり、(△1x+△1y)+(△2x+△2y)→0となるように、アライメント量(つまりアライメントに必要なX、Y及びθ方向の移動量)を計算する。これにより、第1のワーク(第1の被印刷物)と第2のパターンが設けられた版6との間のアライメント計算が実現できる。
なお、ワーク(被印刷物)のワーク基準位置ではなく、後述するように、実際にワーク(被印刷物)に形成されたパターンまたはパターンの一部を用いて、ズレ量を算出してアライメント計算を行うこともできる。
工程bで第2画像を取得したときのテーブル位置をP2(X、Y、θの値)、
工程dで第1画像を取得したときのテーブル位置をP1(X、Y、θの値)、
アライメント計算の結果得られたアライメント量をD(ΔX、ΔY、Δθ)とすると、
後述するステップ7において、本印刷時(位置合わせ状態)におけるアライメントテーブル12の移動量Tは、
T=D+(P2−P1)、
となる。
なお、アライメントテーブル12が初期状態の場合には、P1やP2の値は0となり、以下のステップ4の説明においては、初期状態の場合を例にとって説明する。
次に、f「初期状態で撮影された第1の画像について、アライメント計算で算出されたアライメント量D(X、Y及びθの値)に基づき、T(=D+(P2−P1))だけアライメントテーブル12のワーク載置部12Aを移動させた場合の画像を形成する画像位置合わせの工程」を行う。具体的には、アフィン変換等で第1の画像を平行移動及び/又は回転して、アライメント計算の結果に基づいて移動させた(アライメント変換した)第1の画像を得る。そして、g「アライメント計算の結果に基づいて移動させた第1の画像に第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を作成する画像重ね合わせ工程」を実施する。このf「画像位置合わせ工程」及びg「画像重ね合わせ工程」により、アライメント装置2の印刷結果画像取得部26によって実施されるステップ4が構成される。
上述の実施形態では、第1の画像をアライメント変換して、アライメント変換した第1の画像の上に第2の画像を重ね合わせているが、これに限られるものではなく、第2の画像をアライメント変換して重ね合わせることもできるし、第1の画像及び第2の画像の両方をアライメント変換して、アライメント変換した両画像を重ね合わせることもできる。後者の場合は、ワーク(被印刷物)及び版の両方のテーブルを移動させてアライメントする場合に該当する。
次に、h「仮想の印刷結果画像を表示装置18に表示する工程」であるステップ5を実施する。このステップ5は、アライメント装置2の表示部30の制御処理により実現される。これにより、操作者は、表示装置18に映し出された仮想の印刷結果画像により、第1のパターン及び第2のパターンの位置ズレを容易に確認することができる。
次に、i「アライメント計算に基づく仮想の位置合わせ結果が許容範囲内か否かを判断して、許容範囲内であると判別したときには印刷を行うための指令を行い、許容範囲内ではないと判別したときには、アライメント再計算を行うための指令を行う判断処理」であるステップ6を実施する。この場合、マニュアルモードの判断処理であれば、表示装置18に表示された仮想の印刷結果画像を視認した操作者が操作手段を操作する。そして、操作手段から送信された信号に基づいて、アライメント装置2の判定部28が、第1の被印刷物に第2のパターンを形成するか否か、つまり実際に印刷を行うか否か定める。また、オートモードの判定処理であれば、アライメント装置2の判定部28が、仮想の印刷結果画像を用いた画像処理で得られた、第1のパターン及び第2のパターンの位置関係に基づいて、第1の被印刷物に第2のパターンを形成するか否かを定める判断処理を行う。
次に、図5及び図6を用いて、実際にワーク(被印刷物)に形成されたパターンを用いてズレ量を算出し、アライメント計算を行ったり、ズレ量が許容範囲以内であるか否か判断する場合の制御処理を説明する。ここで、図5は、第1のパターン及び第2のパターンが反転形状の場合を示す図であり、図6は、第1のパターンと第2のパターンが異なる異形画像の場合を示す図である。なお、図6には、アライメント計算の一例を示す図が示されているが、このアライメント計算は、上述のような、最初のステップ3におけるアライメント計算に用いることができるし、後述のような、ステップ6で再アライメントが必要と判断された場合の再アライメント計算に用いることもできる。
そして、図5の右上の図に示すように、仮想のアライメント後の第1の画像に第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を取得する(図4のe、f及びgに示す工程に対応)。
そして、図6の下図に示すように、仮想のアライメント後の第1の画像に第2の画像を重ね合わせて、仮想の印刷結果画像を取得する(図4のe、f及びgに示す工程に対応)。
また、ズレの判断に用いる箇所は、例えば、パターンにおける重要度の高い部分、パターンが微細な部分、第1のパターン及び第2のパターンのクリアランスが小さい部分等の判定基準に基づいて定めることができる。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の基準で抽出箇所を選択することができる。例えば、パターン全面におけるズレ量の面積の総和を計算し、ズレ面積の総和が所定の閾値以内にあるか否かで判断してもよい。
再び図4の説明に戻り、ステップ6に引き続いて、第1の被印刷物に第2のパターンを形成する、つまり実際に印刷を行うと判別したとき、j「第1のパターンを印刷済みの基板に第2のパターンを印刷する工程」であるステップ7を実施する。つまり、実際に、第1の被印刷物に第2のパターンを形成する本印刷を行う。
具体的には、上述のように、アライメント計算の結果に基づくデータ及び印刷指令信号が、アライメント装置2の制御装置20から印刷部40の印刷制御部60に送信され、これに基づき、アライメントテーブル12のワーク載置部12AがX、Y、θ方向に移動して、実際のアライメントを行い、印刷機構10のスキージ8が移動して、第1の被印刷物に第2のパターンが形成される、つまり実際に印刷が行われる。
次に、ステップ6で、第1の被印刷物に第2のパターンを形成しない、つまり実際に印刷を行わないと定めたときには、ステップ3〜6を繰り返す制御処理を行う。具体的には、第1の画像及び第2の画像を用いてアライメント再計算を行うステップ3を行い、このアライメント再計算の結果に基づいて第1の画像及び第2の画像を重ね合わせて、新たな仮想の印刷結果画像を作成するステップ4を行う。そして、新たな仮想の印刷結果画像を表示装置18に表示するステップ5を行い、再び、判定部28が、第1の被印刷物に第2のパターンを形成するか否か、つまり実際に印刷を行うか否か判断するステップ6を行う。
一方、オートモードでは、アライメント装置2のアライメント処理部24が、所定のアリゴリズムを用いて、パターンのズレ量が許容範囲内に入るように、アライメントテーブル12のワーク載置部12AのX、Y、θ方向の移動量を算出するアライメント再計算を行う。
このアライメント再計算の具体例については、図6を用いて追って詳細に説明する。
よって、版または第1の被印刷物の交換の必要性を報知する制御処理を行って、的確な対処が行われるようにすることができる。
次に、図6を用いて、アライメント再計算の具体例について説明する。上述のように、図6に示すアライメント計算は、最初のステップ3に示すアライメント計算で用いることができるが、ここでは、最初のステップ3に示すアライメント計算では、ワーク(被印刷物)のコーナー部に示された3カ所のワーク基準位置を用いてアライメント計算を行った場合に基づいて説明する。そのアライメント計算の結果、図4のステップ6で第1の被印刷物に第2のパターンを形成しない、つまり印刷を行わないと判別し、ステップ3に戻って、今度は、ワーク(被印刷物)に形成されたパターンの対応位置のズレ量に基づいてアライメント再計算を行う場合を示す。
図6の右上には、第2のパターン(Eの形状に組み合う櫛形パターン)を形成するための版6が示され、矢印の下には、何もパターンが形成されていないブランクのワークに、版6を用いて第2のパターンが形成された(実際に試し刷りされた)第2のワーク(第2の被印刷物)の全体画像を撮影して、第2の画像を取得したところを示す。
この仮想の印刷結果画像では、形成されたパターンにおいて、事前のティーチングに基づいてアライメント装置2の判定部28で抽出された、A点でのズレ量△A(△Ax、△Ay)、B点でのズレ量△B(△Bx、△By)、及びC点でのズレ量△C(△Cx、△Cy)が許容範囲内になく、図4のステップ6の判断で印刷を行わないと判別された場合を示す。図6に示す例では、ステップ3に戻って実施するアライメント再計算において、最小二乗法等を用いて、△A、△B、△Cが最小になるように、アライメントテーブル12のワーク載置部12Aの移動量(X、Y、θ)を再計算しているところを示している。
なお、第1のワーク(第1の被印刷物)の変形は個々に異なるので、新しい第1のワーク(第1の被印刷物)を印刷するごとに、図4に示す制御処理を行う必要がある。版6については、原則として、新たな版を用いるごとに、1回試し刷りを行って第2の画像を取得すればよいが、多数の第1のワーク(第1の被印刷物)を印刷する場合には、版の変形も無視できない状況になることも考えられるので、所定の印刷回数ごとに、第2の画像を取得することも考えられる。
従って、本印刷を行ってパターンのズレのチェックをする必要がないので、高い精度を要する印刷や、伸縮変形する材料を用いる印刷においても、不良品を出さずに、版と被印刷物との間の最適なアライメントが可能である。
なお、必要な解像度に合わせて複数台のラインカメラを用いてもよい。高解像度画像を用いることで、アライメント計算を高精度化することができる。
上述の実施形態では、版替えをして新たな版を用いるときに、一度だけ第2の画像を取得しているが、これに限られるものではない。例えば、図1に示すように、印刷装置4にラインカメラ16を備える場合には、第1のパターンが形成された第1のワーク(第1の被印刷物)に実際の印刷を行って、第2のパターンを形成したときに、印刷済みのワーク(被印刷物)を印刷位置からセット位置に移動させるときに、ラインカメラ16で撮影を行って、第1のパターン及び第2のパターンが形成された検査用のワーク(被印刷物)の全体画像を取得することができる。
もし、このワーク(被印刷物)の全体画像から、第2のパターンを識別できれば、次に印刷する第1のワーク(第1の披印刷物)の仮想の版合わせのために、第2のパターンが識別可能な第2の画像として用いることができる。例えば、第2のパターンだけを抽出した画像を形成すれば、上述の何もパターンが形成されていないブランクのワーク(被印刷物)に、試し刷りで第2のパターンを形成して、第2の画像を取得した場合と同様の結果が得られる。なお、第2のパターン以外のパターンが残っていても、第2のパターンが識別可能であれば、第2の画像として用いることができる。
本実施形態によれば、アライメント装置2の判定部28が第1のワーク(第1の被印刷物)に第2のパターンを形成しないと定めたとき、警告報知のための制御処理を行うので、間違って実際の印刷が行われて、不良品が生じる等の不具合が生じることを、未然に防ぐことができる。
本実施形態によれば、アライメント装置2の判定部28が第1のワーク(第1の被印刷物)に第2のパターンを形成しないと定めたとき、仮想の印刷結果画像を用いて、第2のパターンを形成しないと定めた原因を報知する制御処理を行うので、例えば、アライメント再計算や次の印刷時において、アライメントのための的確なパラメータの選択に役立てることができる。
上述の実施形態においては、ワーク(被印刷物)が載置されたアライメントテーブル12を移動させてアライメントを行っているが、これに限られるものではなく、版がセットされた版保持テーブル側を移動させてアライメントを行うこともできるし、ワーク(被印刷物)側及び版側の両方のテーブルを移動させてアライメントを行うこともできる。仮想のアライメントも同様である。
上述の実施形態においては、アライメント装置が印刷装置の中に含まれる実施形態を示したが、これに限られるものではなく、印刷装置と個別のアライメント装置を構成することもできる。例えば、制御部、表示装置及び撮影装置を備えた個別のアライメント装置が考えられる。撮影装置としては、ラインカメラと走査機構を備えたスキャナータイプのものや、撮影素子が二次元に並んだエリアカメラを用いることができる。
また、基本的に、アライメント装置が制御部だけを備え、印刷装置と電気的に接続することにより、印刷装置に設けられた装置を用いて、上述と同様の制御処理を行うことも考えられる。
上述の実施形態においては、スクリーン印刷の場合を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、平板印刷(例えば「オフセット印刷」)、凸版印刷、凹版印刷、スクリーン印刷以外の孔版印刷をはじめとするその他の任意の印刷方法に適用することができる。
なお、図2A〜2Dに示すアライメント計算や、図6に示すアライメント再計算はあくまで一例であって、その他の任意のアライメントの計算方法を適用できる。
上述の実施形態では、ワーク(被印刷物)及び版として、シート状、平板状のものを用いているが、それに限られるものではく、下記のような円筒状のような立体的な形状のものも用いることができる。
<円筒形のワークを用いる場合の説明>
図7には、平板状のスクリーン印刷の版6を用いて、円筒状のワーク(被印刷物)50に”K”の形状のパターンを形成する場合を示す。この場合、スキージ8の移動に同期して、円筒状のワーク(被印刷物)50も回転することにより、印刷が実施される。
図7(a)及び(b)は、スキージ8が版6に設けられたパターンの直近まで移動して、ワーク(被印刷物)にパターンを形成する直前の状態を示す。図7(a)は、パターンを形成直前の状態を示す斜視図であり、図7(b)は側面図である。図7(c)及び(d)は、スキージ8が版6に設けられたパターンの上を移動して、ワーク(第1の被印刷物)にパターンが形成された直後の状態を示す。図7(c)は、パターンが形成された直後の状態を示す斜視図であり、図7(d)は側面図である。
このような円筒形のような立体形状のワーク(被印刷物)の表面であっても、上述の実施形態を適用すれば、不良品を出さずに、最適なアライメントが可能であり、重ね塗りによる複雑なパターンを有する製品を得ることができる。
図8には、円筒状のスクリーン印刷の版6を用いて、長手方向に連続したシート状のワーク(被印刷物)50に”K”の形状のパターンを形成する場合を示す。図8(a)は、パターンを形成する状態を示す斜視図であり、図8(b)は側面図である。
図8(b)に示すように、本実施形態では、版6は中空の円筒形状を有しており、版6の内部にインクが塗布され、スキージ8が円筒形の版6の内部に配置されている。円筒状の版6が回転することにより、連続的にシート状のワーク(被印刷物)50にパターンを形成できる。このとき、円筒状の版6の回転に同期して、ワーク(被印刷物)50が移動することにより、印刷が実施される。なお、図8(b)に示すように、版6のパターンを転写する領域の反対側に、シート状のワーク(被印刷物)50を支え、かつ搬送するロール54が備えられている。
このとき、図8(b)に示すように、ラインカメラ16により、パターンが形成された連続したシート状のワーク(被印刷物)を全長にわたって撮影できる。特に、版6よりも上流側に配置されたラインカメラ16で第1の画像を取得し、版6よりも下流側に配置されたラインカメラ16で第2の画像を取得して、仮想の印刷結果画像を作成することができる。
このような円筒形のような立体形状の版を用いても、上述の実施形態を適用すれば、不良品を出さずに、最適なアライメントが可能であり、長尺のワーク(被印刷物)に対して的確な重ね塗りを実現できる。
4 印刷装置
6 版
8 スキージ
10 印刷機構
12 アライメントテーブル
12A ワーク載置部
14 アライメントテーブル搬送機構
16 ラインカメラ
18 表示装置
20 制御装置
22 画像取得部
24 アライメント処理部
26 印刷結果画像取得部
28 判定部
30 表示部
40 印刷部
42 本体
44 フレーム部
50 ワーク(被印刷物)
52 アライメントカメラ
54 ロール
60 印刷制御部
Claims (12)
- 第1のパターンが形成された第1の被印刷物に版を用いて第2のパターンを形成するときに、前記第1のパターン及び前記第2のパターンの位置合せを行うための装置であって、
前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない前記第1の被印刷物の全面をスキャンした全体画像である第1の画像、及び前記版により前記第2のパターンが形成された第2の被印刷物の全面をスキャンした全体画像であって、前記第2のパターンが識別可能な第2の画像を取得する画像取得部と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うアライメント処理部と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の全面印刷結果画像を作成する印刷結果画像取得部と、
前記版を用いて前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するか否かを定める判定部と、
を備え、
前記判定部が、前記仮想の印刷結果画像に示された前記第1のパターン及び前記第2のパターンの位置関係に基づいて、前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するか否かを定めることを特徴とする、印刷用アライメント装置。 - ラインカメラを更に備え、前記ラインカメラと被印刷物とを相対的に移動させながら撮影することにより、前記被印刷物の全体画像を取得することを特徴とする、請求項1に記載の印刷用アライメント装置。
- 前記判定部が前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成すると定めたとき、
前記アライメント計算の結果に基づくデータ及び印刷指令信号を出力する制御処理を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の印刷用アライメント装置。 - 前記判定部が前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成しないと定めたとき、
前記アライメント処理部が、前記第1の画像及び前記第2の画像を用いて、アライメント再計算を行い、前記印刷結果画像取得部が、前記アライメント再計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、新たな前記仮想の印刷結果画像を作成することを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載の印刷用アライメント装置。 - 所定の前記判定部が前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成しないと定めたとき、警告報知のための制御処理を行うことを特徴とする、請求項4に記載の印刷用アライメント装置。
- 前記判定部が前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成しないと定めたとき、前記仮想の印刷結果画像を用いて、前記第2のパターンを形成しないと定めた原因を報知する制御処理を行うことを特徴とする、請求項4または5に記載の印刷用アライメント装置。
- 前記判定部が所定回数以上繰り返して前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成しないと定めたとき、前記版または前記第1の被印刷物の交換の必要性を報知する制御処理を行うことを特徴とする、請求項4から6の何れか1項に記載の印刷用アライメント装置。
- 請求項1から7の何れか1項に記載の印刷用アライメント装置と、
前記印刷用アライメント装置からの出力信号に基づいて、前記版を用いて被印刷物に所定のパターンを形成する印刷部と、を備えたことを特徴とする、印刷装置。 - 前記印刷部が、前記版を用いてパターンが形成されていない被印刷物に前記第2のパターンを形成して前記第2の被印刷物を形成し、前記画像取得部が、該第2の被印刷物の全体画像を撮影することにより前記第2の画像を取得することを特徴とする、請求項8に記載の印刷装置。
- 新たな前記版を用いた印刷を開始するときに、前記第2の画像を取得することを特徴とする、請求項9に記載の印刷装置。
- 前記印刷部が、前記版を用いて、前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成したとき、
前記画像取得部が、前記第2のパターンが形成された被印刷物の全体画像を取得し、取得された前記全体画像から前記第2のパターンを識別することにより、次の前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するために用いる前記第2の画像を取得することを特徴とする、請求項8に記載の印刷装置。 - 第1のパターンが形成された被印刷物に版を用いて第2のパターンを形成するときに、前記第1のパターン及び前記第2のパターンの位置合せを行うための方法であって、
前記版を用いて、パターンが形成されていない被印刷物または前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない被印刷物に、前記第2のパターンを形成して第2の被印刷物を形成するステップ1Aと、
前記版により前記第2のパターンが形成された前記第2の被印刷物の全面をスキャンした全体画像であって、前記第2のパターンが識別可能な第2の画像を取得するステップ1Bと、
前記第1のパターンが形成されかつ前記第2のパターンがまだ形成されていない第1の被印刷物の全面をスキャンした全体画像である第1の画像を取得するステップ2と、
前記第1の画像及び前記第2の画像のアライメント計算を行うステップ3と、
前記アライメント計算の結果に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像を重ね合わせて、仮想の全面印刷結果画像を作成するステップ4と、
前記版を用いて前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するか否かを定める判定ステップと、
を含み、
前記判定ステップにおいて、前記仮想の印刷結果画像に示された前記第1のパターン及び前記第2のパターンの位置関係に基づいて、前記第1の被印刷物に前記第2のパターンを形成するか否かを定めることを特徴とする、印刷用アライメント方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015068699A JP6558794B2 (ja) | 2015-03-30 | 2015-03-30 | 印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015068699A JP6558794B2 (ja) | 2015-03-30 | 2015-03-30 | 印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016187910A JP2016187910A (ja) | 2016-11-04 |
JP6558794B2 true JP6558794B2 (ja) | 2019-08-14 |
Family
ID=57239518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015068699A Active JP6558794B2 (ja) | 2015-03-30 | 2015-03-30 | 印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6558794B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0734500B2 (ja) * | 1988-11-02 | 1995-04-12 | 三洋電機株式会社 | スクリーン印刷機のスクリーン位置合わせ方法及びその装置 |
JP4510272B2 (ja) * | 2000-11-22 | 2010-07-21 | パナソニック株式会社 | クリーム半田印刷装置及びその制御方法 |
JP4515042B2 (ja) * | 2003-05-09 | 2010-07-28 | ヤマハ発動機株式会社 | スクリーン印刷装置のマスク重装方法およびスクリーン印刷装置 |
KR101423670B1 (ko) * | 2008-01-15 | 2014-07-28 | 삼성디스플레이 주식회사 | 금속 배선 제조 방법 및 금속 배선을 구비하는 표시 패널의제조 방법 |
ITUD20110135A1 (it) * | 2011-08-25 | 2013-02-26 | Applied Materials Italia Srl | Metodo ed impianto di controllo per la stampa di uno schema multistrato |
-
2015
- 2015-03-30 JP JP2015068699A patent/JP6558794B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016187910A (ja) | 2016-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6058465B2 (ja) | 印刷装置および印刷方法 | |
JP5392231B2 (ja) | スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法 | |
EP2712343B1 (en) | A printer and a method of printing an image in alignment with the edge of a substrate | |
EP2428360A1 (en) | Method of mounting printing plates | |
JP2008036918A (ja) | スクリーン印刷装置および画像認識位置合わせ方法 | |
US20120075643A1 (en) | Method of revising printing error in PCB | |
JP5392232B2 (ja) | スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法 | |
WO2012053182A1 (ja) | スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法 | |
JP2008179029A (ja) | スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法 | |
JP5457665B2 (ja) | 電子部品装着装置 | |
JP5392234B2 (ja) | スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法 | |
JP6558794B2 (ja) | 印刷用アライメント装置、この印刷用アライメント装置を備えた印刷装置、及び印刷用アライメント方法 | |
JP6523903B2 (ja) | 印刷装置および印刷方法 | |
JP5572247B2 (ja) | 画像歪補正方法 | |
KR101968124B1 (ko) | 롤투롤 인쇄 시스템에서 제판 가공 정밀도 측정 방법 및 장치 | |
CN111274756B (zh) | 一种配备在线评估的画记***及操作方法 | |
JP2008023879A (ja) | 見当ずれ表示装置および方法 | |
JP6665903B2 (ja) | 特徴画像生成装置、検査装置、特徴画像生成方法及び特徴画像生成プログラム | |
US11198287B2 (en) | Screen printing machine | |
JP2012240400A (ja) | 段ボールシートの品質検査装置及び品質検査方法 | |
KR20110007033A (ko) | 묘화 장치, 기록 매체 및 묘화 방법 | |
JPH05309482A (ja) | レーザ刻印装置 | |
JP4451192B2 (ja) | 検査用データの作成方法、スクリーン印刷用検査装置、及び、検査機能付きスクリーン印刷機 | |
JP2013226760A (ja) | 印刷システム | |
JP2009241371A (ja) | スクリーン印刷機およびその印刷オフセット設定方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20171011 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20171011 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180123 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181010 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181016 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181212 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190226 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190524 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20190531 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190618 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190711 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6558794 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |