JP6558128B2 - コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば電源回路に主として使用され、直流重畳特性に優れているコイル装置に関する。
たとえば下記の特許文献1では、共通するコア部に巻回してある2つのコイル部のワイヤの巻き数を調整することで、合成インダクタンスの狭偏差に対応する試みが成されている。
しかしながら、特許文献1に示すコイル装置では、コイル部を構成するワイヤの巻き数により、合成インダクタンスを大きくしているため、合成インダクタンスを大きくするためには、必然的にワイヤの巻き数を増大させる必要がある。ワイヤの巻き数が増大すると、コイルの直流抵抗Rdcが大きくなると共に損失も大きくなる。また、ワイヤの巻き数が増大することから、コイル装置の低背化が困難である。
さらに、特許文献1に示すコイル装置では、巻芯部に形成してある鍔部の数を増やすことで、コイルの結合係数を変化させているが、特許文献1に示す構造では、結合係数を自由に調整することが困難である。
特開2006−196639号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、直流重畳特性に優れ、低背化が可能であり、インダクタンスが大きく、しかも結合係数を自由に変化させることが可能なコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻芯部と、
前記巻芯部の巻軸方向である第1軸に沿って一端部に具備してある第1端鍔部と、
前記巻芯部の前記第1軸に沿って他の一端部に具備してある第2端鍔部と、
前記第1端鍔部および第2端鍔部の双方に対して、前記第1軸と垂直な第3軸に沿って所定の端ギャップを介して配置され、前記第1軸および前記第3軸に垂直な第2軸と前記第1軸とを含む平面を持つ実質的に板状の板コアと、
前記第1軸に沿って一対の前記第1端鍔部および第2端鍔部の間で、前記板コアと前記巻芯部との間に配置される中間磁路形成部と、
前記第1端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第1コイル部を構成する第1ワイヤと、
前記第2端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第2コイル部を構成する第2ワイヤと、を有する。
第1コイル部と第2コイル部とは、相互に磁束を打ち消す方向に磁束の向きを容易に調整することができる。そのため、本発明のコイル装置は、直流重畳特性に優れている。
また、第1端鍔部および第2端鍔部を有する巻芯部と板コアとを組み合わせてコイル装置を構成し、さらに、中間磁路形成部が配置してあるために、これらが閉磁路を構成し、それぞれのコイル部の巻き数を増大させることなく、インダクタンスを増大させることができる。コイル部の巻き数を増大させることなくインダクタンスを増大させることが可能になるため、装置の低背化も容易である。
さらに、板コアと端鍔部との間の端ギャップの大きさ、および中間磁路形成部と板コアとの間の中間ギャップ、あるいは中間磁路形成部と巻芯部との中間ギャップの大きさとの関係を変化させることで、結合係数を自由に調整することが可能である。結合係数を自由に変化させることで、別途コイル素子を新たに設けることなく、漏れインダクタンスの調整による周波数特性の調節が可能になる。
好ましくは、前記巻芯部と第1端鍔部と第2端鍔部と中間磁路形成部とが、磁性部材で一体化されており、前記板コアは、前記磁性部材とは別個の磁性部材で構成してある。この場合には、前記中間磁路形成部と前記板コアとの間に、前記第3軸に沿って中間ギャップが設けられることになる。
あるいは、前記巻芯部と第1端鍔部と第2端鍔部とが、磁性部材で一体化されており、前記板コアと中間磁路形成部とは、前記磁性部材とは別個の磁性部材で構成してあってもよい。その場合には、前記中間磁路形成部と前記巻芯部との間に、前記第3軸に沿って中間ギャップが設けられることになる。
前記第3軸に沿って前記中間磁路形成部の反対側に位置する前記巻芯部には、前記巻芯部と一体化された副突起部が形成してもよい。副突起部を形成することで、さらにインダクタンスの増大が期待できる。また、副突起部を形成することで、結合係数を低下させる効果もある。
前記第1軸および第3軸に垂直な第2軸の方向に突出する側方突起部が、前記副突起部に連続して形成してあってもよい。側方突起部を形成することで、さらにインダクタンスの増大が期待できる。また、側方突起部を形成することで、結合係数を低下させる効果もある。
好ましくは、前記副突起部の前記第1軸方向に沿った厚みが、前記第1軸に沿った前記中間磁路形成部の厚みよりも小さい。このように構成することで、インダクタンスを増大させながら、各コイル部を構成するワイヤの配線も容易になり、装置の小型化にも寄与する。
好ましくは、前記第1端鍔部には、前記第1ワイヤの両端部がそれぞれ接続される端子が装着してあり、前記第2端鍔部には、前記第2ワイヤの両端部がそれぞれ接続される端子が装着してある。このように構成することで、各コイル部を構成するワイヤの配線も容易になり、装置の小型化にも寄与する。
図1は本発明の一実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図2は図1に示すコイル装置から板コアを取り除いたドラムコアの斜視図である。 図3は図2に示すドラムコアをZ軸方向の反対側から見た斜視図である。 図4は図1に示すコイル装置をY軸方向から見た一部断面正面図である。 図5(A)および図5(B)はそれぞれ図1に示すコイル装置の回路の一例を示す回路図、図5(C)は結合係数kが0<k<1の時の図5(A)または図5(B)の等価回路図である。 図6Aは中間コアの有無と形状に基づく漏れインダクタンスの変化を示すである。 図6Bは中間コアの有無と形状に基づく結合係数kの変化を示すである。 図7は本発明の他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図8は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図9は図8に示すコイル装置から板コアを取り除いたドラムコアの斜視図である。である。 図10は本発明の他の実施形態に係るコイル装置に用いられるドラムコアの変形例を示す斜視図である。 図11は本発明の他の実施形態に係るコイル装置を示す一部断面正面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置10は、ドラム型コア20と、板コア30と、ドラムコア20の巻芯部22に巻回されたコイル部40を有する。
なお、コイル装置10の説明では、コイル装置10を実装する実装面と平行な面内にありドラムコア20の巻芯部22の巻軸と平行な方向をX軸、X軸と同じく実装面と平行な面内にありX軸と垂直な方向をY軸方向、実装面の法線方向をZ軸方向とする。
コイル装置10は、その外形寸法が、たとえば(X軸方向長さ2.5〜3.2mm×Z軸方向高さ1.0〜2.0mm×Y軸方向幅2.0〜2.5mm)であるが、コイル装置10のサイズはこれに限定されない。
図2に示すように、ドラムコア20は、X軸方向に巻軸を持ちY軸方向に細長い長方形状の断面を持つ巻芯部22と、巻芯部22のX軸方向の両端に備えられる一対の第1端鍔部24aおよび第2端鍔部24bと、を有する。なお、巻芯部22の横断面形状は、本実施形態では矩形であるが、円形でも良く、その断面形状は特に限定されない。
第1端鍔部24aおよび第2端鍔部24bのそれぞれの外形状は、Y軸方向に細長い略直方体であり、これらの鍔部24a,24bは、X軸方向に関して所定の間隔を空けて、互いに略平行になるように配置されている。巻芯部22は、一対の鍔部24a,22bにおいて互いに向かい合うそれぞれの面の中央部に接続しており、一対の鍔部24a,22bを接続している。
巻芯部22のX軸方向の中間位置には、中間鍔部26が巻芯部22に一体に形成してあり、巻芯部22がX軸方向に2つの巻芯区画22a,22bに分離されている。中間鍔部26は、巻芯部22からZ軸方向に板コア30の方向に向けて突出する主突起部26aと、主突起部26aとZ軸方向の反対側で巻芯部22からZ軸方向に突出する副突起部26bと、これらの主突起部26aと副突起部26bとを一体化して連結するように巻芯部22からY軸方向に突出する一対の側方突起部26cとを有する。本実施形態では、主突起部26aが、中間磁路形成部材となる。
中間鍔部26により分離された巻芯部22の各巻芯区画22a,22bには、ぞそれ第1ワイヤ41および第2ワイヤ42が巻回してあり、それぞれ第1コイル部40aおよび第2コイル部40bを構成している。ワイヤ41,42は、たとえば被覆導線で構成してあり、良導体からなる芯材を絶縁性の被覆膜で覆った構成を有している。本実施形態では、各ワイヤ41,42における導体部分の横断面積は同一であるが、異なっていても良い。
図3に示すように、ドラムコア20の第1端鍔部24aには、端子51および52がY軸方向に沿って所定間隔で具備してある。また、第2端鍔部24bには、端子53および54がY軸方向に沿って所定間隔で具備してある。各端子51〜54は、略L字の外形状を有する金具で構成されており、各端子51〜54の少なくとも主部分51a〜54aが鍔部24a,24bの第1主面24a1,24b1に設けられている。なお、鍔部24a,24bの第1主面24a1,24b1は、図1に示す板コア30が設けられる側とZ軸方向反対側の面であり、コイル装置10を、たとえば回路基板などに実装する場合における設置面となる。
2つの端子51および52は、一方の鍔部24aに、他の2つの端子53および54は、他方の鍔部24bに、接着などの手段で設けられている。隣接する端子51,52または53,54の間隔は、絶縁が確保される距離であれば特に限定されない。
前述したように、ドラムコア20の巻芯部22は、中間鍔部26によりX軸方向に2つの区画22a,22bに分離され、各区画22a,22bには、それぞれ第1ワイヤ41および第2ワイヤ42が巻回してあり、それぞれ第1コイル部40aおよび第2コイル部40bを構成している。
図3に示すように、第1ワイヤ41のワイヤ端41a,41bは、それぞれ端子51,52の主部分51a,52aに接続され、第2ワイヤ42のワイヤ端42a,42bは、それぞれ端子53,54の主部分53a,54aに接続される。なお、図5(A)に示すように、端子52,54は、たとえば外部回路で直接に接続されることができると共に、図5(B)に示すように、端子52,54は、たとえば外部回路で直接に接続されることができる。
図5(A)に示す回路は、図3に示すように、第1コイル40aと第2コイル40bとで、各ワイヤ41,42の巻回方向が同じ向きで、端子52と端子54とが同じ電位になる場合である。図5(B)に示す回路は、第1コイル40aと第2コイル40bとで、各ワイヤ41,42の巻回方向が逆向きで、端子52と端子53とが同じ電位になる場合である。
本実施形態では、第1コイル40aと第2コイル40bとで、各ワイヤ41,42の巻回数が略同じであるが、用途によっては異ならせても良い。なお、各ワイヤ41,42の巻回数が略同じとは、これらの巻回数の比が0.75〜1/0.75の範囲内であり、好ましくは1である。本実施形態では、第1コイル40aのインダクタンスL1と第2コイル40bのインダクタンスL2とは、略同じである。
図4に示すように、本実施形態では、ドラムコア20の第1主面24a1,24b1とはZ軸方向に沿って反対側の面には、板コア30が接着剤50、あるいはその他の手段で連結してある。板コア30は、図1に示すように、ドラムコア20とX軸およびY軸方向の寸法が略一致する略矩形状の板状コアである。板コア30のZ軸方向の厚みは、特に限定されないが、たとえば端鍔部24a,24bのZ軸方向厚みの2/5〜1/1程度の厚みである。
本実施形態では、第1端鍔部24aの第1主面24a1に反対側の第2主面24a2と板コア30の対向面30aとの間には、Z軸に沿って所定の端ギャップαが形成してある。同様に、第2端鍔部24bの第1主面24b1に反対側の第2主面24b2と板コア30の対向面30aとの間には、Z軸に沿って所定の端ギャップαが形成してある。これらの端ギャップαには、接着剤50が充填してあり、板コア30とドラムコア20とを連結してあるが、接着剤50以外の手段で、板コア30とドラムコア20とを連結する場合には、これらの端ギャップαには、接着剤50を充填しなくても良い。
また、中間鍔部26の第2主面26a1と板コア30の対向面30aとの間には、Z軸に沿って所定の中間ギャップβが形成してある。中間ギャップβには、接着剤50が充填してあるが、端鍔部24a,24bと板コア30とが接着剤50またはその他の手段で連結されていれば、中間ギャップβには、接着剤50を充填しなくても良い。
本実施形態では、ギャップβの大きさを制御することで、図5(A)および図5(B)に示すコイル部40a,40b間の結合係数kを制御することができると共に、ギャップαの大きさを制御することで、各コイル部40a,40bにおけるオープン回路のインダクタンス(OCL)L1,L2を制御することができる。
たとえば結合係数kを小さくすると共に、インダクタンスL1またはL2を小さくしたい場合には、端ギャップαを大きくすると共に、中央ギャップβを小さくすれば良い(α>β)。また、結合係数kを大きくすると共に、インダクタンスL1またはL2を大きくしたい場合には、端ギャップαを小さくして、中央ギャップβを大きくすれば良い(β>α)。さらに、結合係数kを小さくすると共に、インダクタンスL1またはL2を大きくしたい場合には、端ギャップαを小さくすると共に、中央ギャップβを小さくすれば良い(β≒αで双方共に小さい)。
なお、結合係数kが大きくなれば、漏れインダクタンスは小さくなり、結合係数kが小さくなれば、漏れインダクタンスは大きくなる。たとえば漏れインダクタンスを200nH以上に大きく(結合係数kを小さく)し、インダクタンスL1またはL2を600nH以上に大きくしたい場合には、端ギャップαを10μm以下程度に小さくすると共に、中央ギャップβを10μm以下に小さくすれば良い。
端ギャップαと中央ギャップβとの幅の制御は、板コア30の対向面30aが平面であれば、巻芯部22からの端鍔部24a,24bの第2主面24a2,24b2までのZ軸方向距離と、巻芯部22からの中間鍔部26の第2主面26a1までのZ軸方向距離とを調整することで行われる。
本実施形態では、図4に示すように、主突起部26aの反対側でZ軸方向に突出する副突起部26bの突出高さは、端鍔部24a,24bの巻芯部26に対するZ軸方向の突出高さと同程度であることが好ましいが、異なっていても良い。また、図3に示すように、巻芯部22からY軸方向に突出する一対の側方突起部26cの突出高さも、端鍔部24a,24bの巻芯部26に対するY軸方向の突出高さと同程度であることが好ましいが、異なっていても良い。
特に本実施形態では、図4に示すように、主突起部26aのX軸方向幅X1は、副突起部26bのX軸方向幅X2よりも大きいことが好ましい。副突起部26bのX軸方向幅X2は、第1ワイヤ41のワイヤ端41bおよび第2ワイヤ42のワイヤ端42aが各端子52または53に向かう配線の邪魔にならないような観点からは、0であっても良いが、幅X2を0より大きく、好ましくは0.05mm以上に設定することで、図5(A)および図5(B)に示すインダクタンスL1,L2を大きくすることができる。
また本実施形態では、中間磁路形成部としての主突起部26aのX軸方向幅X1を大きくすることで、結合係数kを小さくすることができると共に、漏れインダクタンスを大きくすることができる。たとえば図6Aおよび図6Bに示すように、中間鍔部26を有さない比較例に係るコイル装置に比較して、X1=X2=0.07mmの中間鍔部26を有する実施例1に係るコイル装置では、結合係数kが小さくなると共に、漏れインダクタンスは大きくなる。また、X1=0.15mmでX2=0.07mmの中間鍔部26を有する実施例2に係るコイル装置では、実施例1に比較して、結合係数kがさらに小さくなると共に、漏れインダクタンスはさらに大きくなる。なお、図6Aおよび図6Bに示すデータは、図4に示す板コア30を有する場合のデータである。
コイル装置10の製造では、まず、端子51〜54を設置したドラム型のドラムコア20と板コア30とワイヤ41および42を準備する。ドラムコア20は、および板コア30は、それぞれ別々の磁性体部材で構成されるが、これらの材質は、同じであることが好ましいが、別々の磁性体材料で構成されていても良い。
磁性体材料としては、たとえば、比較的透磁率の高い磁性材料、たとえばNi−Zn系フェライトや、Mn−Zn系フェライト、あるいは金属磁性体などが例示され、これらの磁性材料の粉体を、成型および焼結することにより、ドラムコア20および板コア30が作製される。ドラムコア20には、巻芯部22と端鍔部24a,24bと中間鍔部26とが一体に成形される。
金属の端子51〜54は、接着等によりドラムコア20の鍔部24a,24bに固定される。なお、端子51〜54は、ドラムコア20に印刷・メッキ等により導体膜を形成し、その導体膜を焼き付けることにより、鍔部24a,24bに設けられてもよい。
ワイヤ41および42としては、たとえば、銅(Cu)などの良導体からなる芯材を、イミド変成ポリウレタンなどからなる絶縁材で覆い、さらに最表面をポリエステルなどの薄い樹脂膜で覆ったものを用いることができる。準備された端子51〜54を設置したドラムコア20およびワイヤ41および42は、巻線機にセットされ、ワイヤ41および42が、所定の順序でドラムコア20の巻芯部22a,22bに巻回される。
本実施形態に係るコイル装置10では、第1コイル部40aと第2コイル部40bとは、相互に磁束を打ち消す方向に磁束の向きが作用する。そのため、本実施形態のコイル装置10では、磁束が打ち消しあい、飽和し難くなり、電流を流してもインダクタンスが落ちないことから、直流重畳特性に優れている。
また、ドラムコア20と板コア30とを組み合わせてコイル装置10を構成し、さらに、中間鍔部6には、中間磁路形成部としての主突起部26aが配置してあるために、これらが閉磁路を構成し、それぞれのコイル部40a,40bの巻き数を増大させることなく、インダクタンスL1,L2を増大させることができる。コイル部40a,40bの巻き数を増大させることなくインダクタンスL1,L2を増大させることが可能になるため、装置10のZ軸方向の低背化も容易である。また巻き数を増大させる必要がないので、直流抵抗Rdcも増大しないと共に、損失も低減することができる。
さらに、板コア30と端鍔部24a,24bとの間の端ギャップαの大きさ、および主突起部26aと板コア30との間の中間ギャップβの大きさとの関係を変化させることで、結合係数kおよびインダクタンスL1,L2を自由に調整することが可能である。結合係数kを自由に変化させることで、別途コイル素子を新たに設けることなく、漏れインダクタンスの調整による周波数特性の調節が可能になる。
また本実施形態では、中間鍔部26には、副突起部26bを有しているため、さらにインダクタンスの増大が期待できる。また、副突起部26bを有することで、結合係数kを、さらに低下させる効果もある。側方突起部26も同様や機能を有する。
さらに本実施形態では、副突起部26bのX軸方向に沿った幅X2が、X軸に沿った主突起部26aの幅X1よりも小さい。このように構成することで、インダクタンスを増大させながら、各コイル部40a,40bを構成するワイヤ41,42の配線も容易になり、装置10の小型化にも寄与する。
さらにまた本実施形態では、第1端鍔部24aには、第1ワイヤ41の両端部がそれぞれ接続される端子51,52が装着してあり、第2端鍔部24bには、第2ワイヤ42の両端部がそれぞれ接続される端子53,54が装着してある。このように構成することで、各コイル部40a,40bを構成するワイヤ41,42の配線も容易になり、装置10の小型化にも寄与する。
本実施形態のコイル装置は、電源回りのコイル装置として好ましくは用いられ、たとえば5アンペア以上の大電流を成すことも可能であり、カップリング用インダクタ、IC電源用コイルなどの用途に用いることができる。
第2実施形態
図7に示すように、本発明の第2実施例に係るコイル装置10aは、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏し、重複する部分の説明は省略する。この実施形態では、図3に示すドラムコア20の第1主面24a1,24b1に対して、図7に示すように、板コア30が接合してある。すなわち、第1主面24a1,24b1が、板コア30の対向面30aに向き合い、第2主面24a2,24b2が、コイル装置10aの設置面となる。
また、この実施形態では、中間鍔部26の副突起部26bが板コア30の対向面30aと向き合い、中間磁路形成部を構成している。本実施形態では、中間磁路形成部を構成している副突起部26bのX軸方向の幅が、第1実施形態の中間磁路形成部を構成している主突起部26aのX軸方向の幅よりも小さくなる。その他の構成および作用効果は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態
図8および図9に示すように、本発明の第3実施例に係るコイル装置10bは、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態または第2実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏し、重複する部分の説明は省略する。この実施形態では、図8および図9に示すように、板コア30が接合してあるドラムコア20bに具備してある端子51〜54の取付位置が、前述した実施形態と異なる。
図9に示すように、本実施形態では、第1コイル部40aを構成する第1ワイヤ41のワイヤ端41a,41bが接続される端子51および52の主部分51aおよび52aが、それぞれ第1端鍔部24aのY軸方向の両端面に接合してある。また、第2コイル部40bを構成する第2ワイヤ42のワイヤ端42a,42bが接続される端子53および54の主部分53aおよび54aが、それぞれ第2端鍔部24bのY軸方向の両端面に接合してある。その他の構成と作用効果は、第1実施形態または第2実施形態と同様である。
第4実施形態
図10に示すように、本発明の第4実施例に係るコイル装置に用いられるドラムコア20cは、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態〜第3実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏し、重複する部分の説明は省略する。この実施形態では、図10に示すように、ドラムコア20cの中間鍔部126には、主突起部126aと、副突起部126bとが形成してあるのみであり、前述した実施形態における側方突起部26cが形成されていない。本実施形態では、主突起部126aが、中間磁路形成部を構成しているが、副突起部126bが中間磁路形成部を構成しても良い。
なお、本実施形態の中間鍔部126が、前述した実施形態の中間鍔部26に対応する。その他の構成と作用効果は、第1実施形態または第2実施形態と同様である。
第5実施形態
図11に示すように、本発明の第5実施例に係るコイル装置10cは、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態〜第4実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏し、重複する部分の説明は省略する。
この実施形態では、図11に示すように、ドラムコア20dには、中間鍔部26または126などが形成されない。その代わりに、第1〜第5実施形態における中間鍔部がドラムコアに形成される位置で、中間磁路形成部として、板コア130の対向面130aにおけるX軸方向の中間部に主突起部130bが形成してある。
主突起部130bのZ軸方向の先端は、巻芯部22と所定の中間ギャップβで向き合って配置してある。本実施形態では、ドラムコア20dを構成する巻芯部22と第1端鍔部24aと第2端鍔部24bとが、磁性部材で一体化されており、130板コアと主突起部130bとは、ドラムコア20dの磁性部材とは別個の磁性部材で構成してある。本実施形態では、主突起部130bと巻芯部22との間に、Z軸に沿って中間ギャップβが設けられることになる。
本実施形態では、端ギャップαの大きさ、および主突起部130bと巻芯部22との中間ギャップβの大きさとの関係を変化させることで、結合係数kを自由に調整することが可能である。結合係数kを自由に変化させることで、別途コイル素子を新たに設けることなく、漏れインダクタンスの調整による周波数特性の調節が可能になる。
板コアにおける実質的に板状とは、X軸およびY軸を含む平面を持つ平板状の板コアの一部に、たとえば図11に示すように、主突起部130bなどの突起物が形成されていても良いという趣旨である。その他の構成と作用効果は、第1〜第4実施形態と同様である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
10,10a,10b,10c… コイル装置
20,20a… ドラムコア
22… 巻芯部
24a,24b… 端鍔部
26… 中間鍔部
30,130… 板コア
130,30… 板コア
40… コイル部
40a… 主突起部
40b… 副突起部
41,42… ワイヤ
41a,42a… ワイヤ端
51〜54… 端子

Claims (7)

  1. 巻芯部と、
    前記巻芯部の巻軸方向である第1軸に沿って一端部に具備してある第1端鍔部と、
    前記巻芯部の前記第1軸に沿って他の一端部に具備してある第2端鍔部と、
    前記第1端鍔部および第2端鍔部の双方に対して、前記第1軸と垂直な第3軸に沿って所定の端ギャップを介して配置され、前記第1軸および前記第3軸に垂直な第2軸と前記第1軸とを含む平面を持つ実質的に板状の板コアと、
    前記第1軸に沿って一対の前記第1端鍔部および第2端鍔部の間で、前記板コアと前記巻芯部との間に配置される中間磁路形成部と、
    前記第1端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第1コイル部を構成する第1ワイヤと、
    前記第2端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第2コイル部を構成する第2ワイヤと、を有し、
    前記第3軸に沿って前記中間磁路形成部の反対側に位置する前記巻芯部には、前記巻芯部と一体化された副突起部が形成してあり、
    前記副突起部の前記第1軸方向に沿った厚みが、前記第1軸に沿った前記中間磁路形成部の厚みよりも小さいコイル装置。
  2. 前記巻芯部と第1端鍔部と第2端鍔部と中間磁路形成部とが、磁性部材で一体化されており、
    前記板コアは、前記磁性部材とは別個の磁性部材で構成してあり、
    前記中間磁路形成部と前記板コアとの間には、前記第3軸に沿って中間ギャップが設けられている請求項1に記載のコイル装置。
  3. 巻芯部と、
    前記巻芯部の巻軸方向である第1軸に沿って一端部に具備してある第1端鍔部と、
    前記巻芯部の前記第1軸に沿って他の一端部に具備してある第2端鍔部と、
    前記第1端鍔部および第2端鍔部の双方に対して、前記第1軸と垂直な第3軸に沿って所定の端ギャップを介して配置され、前記第1軸および前記第3軸に垂直な第2軸と前記第1軸とを含む平面を持つ実質的に板状の板コアと、
    前記第1軸に沿って一対の前記第1端鍔部および第2端鍔部の間で、前記板コアと前記巻芯部との間に配置される中間磁路形成部と、
    前記第1端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第1コイル部を構成する第1ワイヤと、
    前記第2端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第2コイル部を構成する第2ワイヤと、を有し、
    前記巻芯部と第1端鍔部と第2端鍔部とが、磁性部材で一体化されており、
    前記板コアと中間磁路形成部とは、前記磁性部材とは別個の磁性部材で構成してあり、
    前記中間磁路形成部と前記巻芯部との間には、前記第3軸に沿って中間ギャップが設けられているコイル装置。
  4. 前記第3軸に沿って前記中間磁路形成部の反対側に位置する前記巻芯部には、前記巻芯部と一体化された副突起部が形成してある請求項3に記載のコイル装置。
  5. 前記第1軸および第3軸に垂直な第2軸の方向に突出する側方突起部が、前記副突起部に連続して形成してある請求項1、2、4のいずれかに記載のコイル装置。
  6. 前記第1端鍔部には、前記第1ワイヤの両端部がそれぞれ接続される端子が装着してあり、前記第2端鍔部には、前記第2ワイヤの両端部がそれぞれ接続される端子が装着してある請求項1〜5のいずれかに記載のコイル装置。
  7. 巻芯部と、
    前記巻芯部の巻軸方向である第1軸に沿って一端部に具備してある第1端鍔部と、
    前記巻芯部の前記第1軸に沿って他の一端部に具備してある第2端鍔部と、
    前記第1端鍔部および第2端鍔部の双方に対して、前記第1軸と垂直な第3軸に沿って所定の端ギャップを介して配置され、前記第1軸および前記第3軸に垂直な第2軸と前記第1軸とを含む平面を持つ実質的に板状の板コアと、
    前記第1軸に沿って一対の前記第1端鍔部および第2端鍔部の間で、前記板コアと前記巻芯部との間に配置される中間磁路形成部と、
    前記第1端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第1コイル部を構成する第1ワイヤと、
    前記第2端鍔部と前記中間磁路形成部との間に位置する前記巻芯部に巻回してあり、第2コイル部を構成する第2ワイヤと、を有し、
    前記第3軸に沿って前記中間磁路形成部の反対側に位置する前記巻芯部には、前記巻芯部と一体化された副突起部が形成してあり、
    前記第1軸に沿った前記中間磁路形成部の厚みが、前記副突起部の前記第1軸方向に沿った厚みよりも小さいコイル装置。
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