JP6557556B2 - 導電性粒子及びそれを含む導電性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化スズの導電層を有する導電性粒子及びそれを含む導電性組成物に関する。
ポリマー等の非導電材料に導電性を付与する導電性材料として、界面活性剤、金属粉末、カーボンブラック、アンチモン等をドープした酸化スズ粉末、アンチモン等をドープした酸化スズ皮膜を有する粉末、酸化スズ粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ皮膜を有する二酸化チタン粉末や硫酸バリウム粉末等が知られている。これらの導電性材料のうち、酸化スズ皮膜を有する二酸化チタン粉末や硫酸バリウム粉末に関する従来の技術としては、特許文献1及び2に記載のものが知られている。特許文献1には、X線回折測定によりシェラー法を使用して算出された前記酸化スズの結晶子径と、BET法による比表面積測定から真球近似をして算出された平均一次粒径との比率が1:0.8〜1:2.5である粒子が記載されている。同文献では、この粒子を研磨材として用いている。特許文献2には、酸化チタン粒子と、その表面を被覆する酸化スズの被覆層を有する導電性粒子において、酸化スズ粒子の平均粒子径が1nm以上50nm以下であることが記載されている。
ところで、上述した導電性材料によって導電性が付与されたポリマーは、その電気的特性を活かして画像形成装置の転写ベルトなどの構成材料として使用される。そのような構成材料は、トナーの紙への転写性を考慮して、ある程度高抵抗であること、及び転写時の画像乱れを抑制する観点から塗膜抵抗の電圧依存性が小さいことが求められる。例えば特許文献3は、導電ポリマー層の表面抵抗率をある範囲に設定することでこれらの課題を解決できることを示している。しかし、使用する導電性材料によって抵抗の電圧依存性がどのように変化するかについては、全く検討が行われていない。特許文献1及び2に関しても同様である。
国際公開第2007/126030号パンフレット 特開2012−151107号公報 特開2012−128171号公報
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る導電性粒子を提供することにある。
本発明は、無機物を有する芯材と、該芯材の表面に配置された導電性酸化スズを有する被覆層とを有する導電性粒子であって、
X線回折測定によりHalder−Wagner法を使用して算出された前記酸化スズの結晶子径をD1とし、透過型電子顕微鏡観察で測定された前記酸化スズの一次粒子径をD2としたとき、D1/D2の値が0.2以上1.0以下である導電性粒子を提供するものである。
また本発明は、前記の導電性粒子と、バインダ樹脂とを含む導電性組成物を提供するものである。
更に本発明は、導電性粒子と、酸化スズ粒子とを含む導電性混合粉、及び該導電性混合粉とバインダ樹脂とを含む導電性組成物を提供するものである。
本発明の導電性粒子を用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくいものとなる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。なお以下の説明において、導電性粒子とは、文脈に応じて個々の粒子を指す場合と、粒子の集合体としての粉体を指す場合とがある。本発明の導電性粒子は、芯材と、導電性の酸化スズ(SnO)を有する被覆層とを備えたものである。被覆層は好適には酸化スズ(SnO)から実質的になる。芯材は粒子状の形態をしている。芯材は、本発明の導電性粒子における容積の大部分を占める部位であり、導電性粒子の中心域に位置する。一方、被覆層は、本発明の導電性粒子の最表面に位置する。被覆層と芯材とは直接に接していてもよく、あるいは両者間に他の層が介在していてもよい。好ましくは、被覆層と芯材とは直接に接している。
芯材は一般に非導電性材料を有するものであり、非導電性材料からなるものでもよい。この非導電性材料は、金属又は半金属の化合物であり得る。金属又は半金属の例としては、例えばアルミニウム、チタン及びジルコニウムなどの金属や、ケイ素などの半金属が挙げられる。本明細書でいう非導電性とは、体積抵抗率が例えば10Ω・cm以上であることをいう。
芯材を構成する材料としては、例えば、無機酸化物、無機水酸化物、無機窒化物、及び無機炭化物などを用いることができる。また、硫酸塩などの無機塩を用いることもでき、又はこれらの材料の混合物を用いることができる。これらの各種無機物は水不溶性であることが好ましい。特に好ましい無機物としては、金属酸化物である酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)及び酸化ジルコニウム(ZrO)、半金属の酸化物である二酸化ケイ素(SiO)、並びに金属塩である硫酸バリウム(BaSO)、チタン酸カリウム(KO・nTiO)、ホウ酸アルミニウム(9Al・2B)等が挙げられる。
芯材の形状は、その表面に導電性酸化スズの被覆層を形成することが可能な形状であればよく、導電性粒子の用途に応じて、球状、多面体状、フレーク状、針状等の種々の形状のものが用いられる。本発明において、被覆層の厚みは芯材の大きさに比べて非常に小さいので、通常、芯材と導電性粒子の形状は概ね同じであるとみなすことができる。芯材の一次粒子径は0.001μm以上0.5μm以下であることが好ましく、0.001μm以上0.4μm以下であることが更に好ましく、0.05μm以上0.4μm以下であることが一層好ましい。特に、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなど、一次粒子径が0.001μm以上0.13μm以下の微粒の芯材を用いると、導電性酸化スズから得られる導電膜の透明性が一層向上し、且つ導電性も一層向上するので好ましい。なお、透明性及び導電性の更に一層の向上の観点からは芯材の一次粒子径は0.11μm以下であることが更に好ましい。コロイダルシリカやコロイダルアルミナは、これらを単独で用いることもできるし、あるいは両者を組み合わせて用いることもできる。なお、製造容易性の観点からは芯材の一次粒子径は0.01μm以上であることが好ましい。芯材の一次粒子径は、芯材を透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」ともいう。)で5千倍以上50万倍以下程度に拡大し、300個以上の芯材を対象として、該芯材の拡大像を例えばソフトウェアマックビューで画像解析し、Feret径を算出する。その相加平均を算出し、その値を一次粒子径とする。
導電性粒子の最外層をなす被覆層は、芯材の表面が全く露出しないように該表面を満遍なく連続して被覆していることが、導電性粒子の導電性を高める点から好ましい。しかし被覆層は、本発明の効果を損なわない範囲において、芯材の表面が一部露出するように該表面を不連続に被覆していてもよい。
被覆層の厚みは、本発明の導電性粒子の導電性が充分に発現する程度であれば、過度に厚くする必要はない。被覆層の厚みを酸化スズ(SnO)の量に換算して表すと、本発明の導電性粒子に占める酸化スズの割合が20質量%以上75質量%以下、特に25質量%以上75質量%以下、とりわけ40質量%以上75質量%以下となるような厚みであることが好ましい。導電性粒子中のスズの量は、導電性粒子の被覆層をアルカリで溶解させて得られる溶液について、ICP発光分光測定器で測定することによって求めることができる。
被覆層の導電性を高める観点から、該被覆層を構成する酸化スズには、必要に応じてドーパント元素を含有させることができる。ドーパント元素は、それを添加した後の酸化スズの導電性を、添加前の酸化スズに比べて変化させることができる元素である。具体的にはドーパント元素としては、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、リン(P)、フッ素(F)、塩素(Cl)、ビスマス(Bi)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、モリブデン(Mo)、窒素(N)、亜鉛(Zn)などを挙げることができる。ドーパント元素は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。特に、ドーパント元素がアンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、リン(P)、フッ素(F)及びタングステン(W)のうちの少なくとも1種以上であり、とりわけアンチモン(Sb)であることが、導電性粒子の導電性が周囲環境に依存しにくくなる点から好ましい。被覆層に含まれるドーパント元素の総和の割合は、該被覆層に含まれる酸化スズにおけるスズの全量に対して1.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以上17.0質量%以下であることが一層好ましい。また被覆層に、本発明の効果を損なわない範囲において、不可避不純物が少量含まれることは許容される。
本発明の導電性粒子は被覆層の構造に特徴の一つを有する。詳細には被覆層を構成する酸化スズは、X線回折測定によりHalder−Wagner法を使用して算出された結晶子径をD1とし、TEM観察で測定された一次粒子径をD2としたとき、D1/D2の値が0.2以上1.0以下であることを特徴の一つとするものである。D1/D2の値をこの範囲内に設定することによって、本発明の導電性粒子は、これを用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくくなるという特異な効果を奏するようになる。この効果を一層顕著なものとする観点から、D1/D2の値は0.3以上1.0以下であることが好ましく、0.4以上1.0以下であることが更に好ましい。
D1/D2の値は、被覆層を構成する酸化スズにおける結晶性の高さを表す尺度であり、その上限値は1である。D1/D2の値が1に近いほど、酸化スズは単結晶の構造に近くなる。酸化スズが単結晶の構造に近くなるということは、被覆層中に存在する結晶粒界の数が少なくなることにつながる。酸化スズの結晶粒界の数は、酸化スズの導電性に影響する要因の一つと考えられることから、結晶粒界の数が少なくなることによって、本発明の導電性粒子を用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくくなると考えられる。D1/D2の値を上述の範囲内とするためには、例えば後述する製造方法に従い被覆層を形成すればよい。
上述の結晶子径D1は、次の方法で測定される。すなわち、X線回折装置Ultima
IV(株式会社リガク製)を用いてXRD測定を行う(条件:X−ray CuKα、40kV、50mA、測定範囲20°≦2θ≦100°、線源:CuKα、走査軸:2θ/θ、測定方法:FT、係数単位:Counts、ステップ幅:0.01°、係数時間:3秒、発散スリット:2/3°、発散縦制限スリット:10mm、散乱スリット:2/3°、受光スリット:0.3mm、モノクロ受光スリット:0.8mm)。続いて、リガク製の解析ソフトウェアPDXLを用いて測定データを読み込み(SnOのICDDカード:00−046−1088を使用)、精密化した後にHalder−Wagner法により結晶子径の算出を行った(外部標準試料による幅補正を行い、解析対象は結晶子径と格子歪とした)。一次粒子径D2は、導電性粒子をTEMで10万倍以上50万倍以下程度に拡大し、300個以上の導電性粒子を対象として、該導電性粒子中の被覆層の拡大像を例えばソフトウェアマックビューで画像解析し、Feret径を算出する。その相加平均を算出し、その値をD2とする。
D1/D2の値は上述のとおりであるところ、D1の値そのものは、D1/D2の値が上述の範囲であることを条件として、4nm以上20nm以下であることが好ましく、5nm以上20nm以下であることが更に好ましく、6nm以上20nm以下であることが一層好ましい。D2の値に関しては、D1/D2の値が上述の範囲であることを条件として、4nm以上50nm以下であることが好ましく、4nm以上40nm以下であることが更に好ましく、4nm以上30nm以下であることが一層好ましい。
本発明の導電性粒子は、結晶子径D1及び一次粒子径D2が上述の範囲内であることのほか、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50が好ましくは0.05μm以上1.0μm以下であり、更に好ましくは0.1μm以上0.8μm以下であり、一層好ましくは0.2μm以上0.7μm以下である。粒径D50がこの範囲内であることによって、本発明の導電性粒子を配合してなる導電性組成物は、その塗布性が良好になったり、塗膜の導電性が良好になったりする。
上述のD50の測定は、例えば以下の方法で行うことができる。0.1gの測定試料を、ヘキサメタリン酸ナトリウムの20mg/L水溶液100mLと混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で10分間分散させる。その後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置、例えば日機装社製マイクロトラックX−100を用いて粒度分布を測定する。
本発明の導電性粒子は、バインダ樹脂への分散性の観点の点から、そのBET比表面積が、10m/g以上130m/g以下であることが好ましく、10m/g以上110m/g以下であることが更に好ましく、12m/g以上90m/g以下であることが一層好ましい。導電性粒子の比表面積を前記の範囲内とするためには、後述する導電性粒子の製造方法において、焼成温度及び焼成雰囲気を適切に制御すればよい。BET比表面積は、例えばユアサアイオニクス(株)製のモノソーブ(商品名)を用い、BET1点法(He/N2混合ガス)に従い測定することができる。後述する実施例においては、粉末の量を0.3gとし、予備脱気条件は大気圧下、105℃で10分間として測定を行った。
本発明の導電性粒子は導電性を有するものである。導電性の程度は、圧粉抵抗値で表して好ましくは1.0×10Ω・cm以上1.0×10Ω・cm以下、更に好ましくは1.0×10Ω・cm以上1.0×10Ω・cm以下である。この範囲の圧粉抵抗値は、導電性粒子から導電膜を形成するのに充分に低い値である。圧粉抵抗値の測定方法は次のとおりである。導電性粒子5gを500kgfの荷重で0.5分間プレスし、直径25mmの円筒状ペレットを作製する。得られたペレットの抵抗値を、三菱化学製のMCP―T600(商品名)を用い、四探針法により測定する。
上述したとおり、本発明の導電性粒子は、これを用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくいものとなるという特異な効果を奏するものである。例えば、本発明の導電性粒子7.41質量部と、バインダ樹脂6.41質量部とを含む導電性組成物から形成された導電膜について、100Vの印加電圧下で測定された表面抵抗率R100に対する、10Vの印加電圧下で測定された表面抵抗率R10の変化率であるR10/R100の値が好ましくは100以下、更に好ましくは80以下という、印加電圧依存性の低い導電体が得られる。
上述の導電体の表面抵抗率の測定は次のように行う。バインダ樹脂として三菱レイヨン製のアクリル系コーティング樹脂であるダイヤナールLR-167を用いる。このバインダ樹脂と本発明の導電性粒子とを、上述の比率でもって混合する。混合を充分に行う目的で、有機溶媒であるトルエンとn−ブタノールの混合溶媒(容積比7:3)を9.64質量部添加する。次いでペイントシェーカー(浅田鉄鋼製)を用い、1時間分散を行う。ペイントシェーカーの運転条件は、60Hz環境下の運転条件とする。このようにして得られた導電性組成物を、ポリエチレンテレフタレート製のOHPフィルム(株式会社内田洋行製のトランスペアレンシー OHP用フィルム)に塗工する。塗工にはバーコーター#10(テスター産業株式会社製のROD No.10)を用い、使用液量約1mLで塗膜を形成する。塗膜形成後、大気下に80℃で15分間にわたり乾燥を行い、導電体を得る。この導電体について、三菱アナリテック製のハイレスタを用いて表面抵抗率を測定する。測定にはUPプローブを用いる。印加電圧は、上述のとおり10V及び100V(いずれも直流)とする。測定は、一つの導電体中の異なる測定位置10箇所について行う。それらの平均値をもって表面抵抗率の値とする。
本発明の導電性粒子は、これを用いて製造された導電体のヘイズが低いことが好ましい。具体的には、導電体のヘイズは70%以下であることが好ましく、60%以下であることが更に好ましく、30%以下であることが一層好ましく、17%以下であることが更に一層好ましい。特に、上述したコロイダルシリカやコロイダルアルミナなど、一次粒子径が0.01μm以上0.11μm以下の微粒の芯材を用いると、導電体のヘイズを10%以下という低い値にすることができる。ヘイズの測定に供される導電体は前記の方法で形成される。導電体のヘイズは例えば、日本電色工業(株)製のヘイズメーターNDH4000(商品名)によって測定する。測定はJIS K7136に準拠し、積分球式測定法により行う。
なお、導電性組成物の調製時に、上述のペイントシェーカーを用いて各成分の分散を行うと、場合によっては、外力によって本発明の導電性粒子が一部破壊され、被覆層と芯材とが分離した状態になることがある。そのような状態の導電性組成物は、本発明の導電性粒子と、酸化スズ粒子とを含む導電性混合粉、及びバインダ樹脂を含有したものになる。酸化スズ粒子は、導電性粒子の被覆層由来のものであるから、D1/D2の値が0.2以上1.0以下であるという前記の特徴を満たすものである。このような形態の導電性組成物を用いて導電体を製造した場合にも、該導電体は、その体積抵抗率が印加電圧に依存しにくくなる。
次に、本発明の導電性粒子の好適な製造方法について説明する。導電性粒子は、芯材の表面に酸化スズの被覆層を形成することによって製造される。
被覆層の形成においては、スズ源を含有し、且つ芯材を分散させたスラリーを中和することによって、該芯材の表面にスズ化合物を被覆させる。スラリーの分散媒としては、芯材の種類や、中和反応の条件等に応じて適切な液体が選択される。一般的には水が用いられる。
スズ源の添加前のスラリーにおいて、分散媒と芯材との配合比率は、分散媒1リットルに対して芯材が50g以上240g以下、特に60g以上200g以下であることが好ましい。両者の配合比率がこの範囲内にあると、芯材の表面にスズ化合物の均一な被覆層が容易に形成されるからである。
スズ源は、芯材を被覆するスズ化合物の層を形成するために用いられる。スズ源としては、芯材の表面にスズ化合物の層を形成し得るものが用いられる。スズ源は水溶性化合物であることが好ましい。スズ源は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上述したドーパント元素を被覆層中に含有させるためには、該ドーパント元素源をスズ源と併用すればよい。ドーパント元素源は、ドーパント元素を含む水溶性化合物であることが好ましい。
スラリーにおけるスズ源と芯材との配合比率は、該芯材100質量部に対するスズ源中のSn量が10質量部以上90質量部以下、特に15質量部以上85質量部以下であることが好ましい。両者の配合比率がこの範囲内にあると、芯材の表面にスズ化合物の均一な層を形成しやすい。
スラリーの中和には通常、酸又はアルカリを用いる。酸としては、例えば硫酸、硝酸、酢酸などの水溶液が用いられる。硫酸を用いる場合、希硫酸、特に濃度が10容量%以上50容量%以下の希硫酸を用いると、スズ化合物の均一な層が得られやすいため好ましい。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム水溶液などを用いることができる。スズ源の添加と、酸又はアルカリの添加とは、どちらが先でもよく、同時でもよい。
中和を行う際のスラリーのpHは、好ましくは0.5以上6.0以下、更に好ましくは1.5以上4.0以下とする。中和の際のpHをこの範囲内とすることにより、芯材の表面にスズ化合物の層を容易に形成することができる。中和を行った後、スラリーの撹拌を継続させてエージングを行うことが好ましい。熟成は30分以上180分以下、特に60分以上120分以下行うことが好ましい。熟成によってスズ化合物の均一な層が形成されやすくなる。熟成は、一般に70℃以上80℃以下で行うことができる。
このようにしてスズ化合物の層が表面に形成された芯材は、反応系から分離され、好ましくは洗浄及び乾燥工程を経て、次工程である焼成工程に付される。それによって酸化スズで被覆された導電性粒子が得られる。その後、必要に応じて解砕工程に付され、所望の粒径に調整される。
本発明においては前記の製造方法において、(i)スズ源として用いる化合物の種類や、(ii)焼成工程の条件を適切に選択することで、上述したD1/D2の値を満たす導電性粒子を容易に製造することができる。以下、これら(i)及び(ii)の条件について説明する。これら(i)及び(ii)の条件は択一的に用いてもよく、二つを併用してもよい。
(i)の条件においては、スズ源として用いるスズ化合物として少なくとも2種類の化合物を用い、各スズ化合物を順次用いて、芯材の表面に各化合物を層状に積層する。少なくとも2種類のスズ化合物としては、例えばスズ酸ナトリウム及び四塩化スズを用いることができる。特に、第一段階目の化合物としてスズ酸ナトリウムを用い、且つ第二段階目の化合物として四塩化スズを用いることが、目的とする酸化スズの被覆層を首尾よく形成し得る点から好ましい。例えば、第一段階目の操作として、芯材を含むスラリーにスズ酸ナトリウムを添加し、該スラリーのpHを調整することで中和を行い、スズを含む沈殿物を芯材の表面に付着させ、次いで第二段階目の操作として、スラリー中に四塩化スズを添加し、該スラリーのpHを調整することで二度目の中和を行い、既にスズの沈殿物が付着している芯材の表面に、別のスズの沈殿物を積層付着させる操作を行う。その後は上述した焼成工程を行い、目的とする導電性粒子を得る。この場合、第一段階目の操作の完了時には、スラリー中にスズイオンは存在していてもよく、あるいは存在していなくてもよい。特に、第一段階目の操作の完了時に、スラリー中にスズイオンが実質的に存在していないことが好ましい。スズイオンが実質的に存在していないとは、スラリー中のスズイオンの濃度が1.5×10-3mol/L以下であることを言う。
(ii)の条件においては、焼成は、大気等の酸化性雰囲気中で行うこともできるが、非酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。非酸化性雰囲気としては、例えば窒素雰囲気やアルゴン雰囲気などの非酸化性且つ非還元性雰囲気、少量の水素を含有した窒素雰囲気等の弱還元性雰囲気等が挙げられる。これらのうち、弱還元性雰囲気を用いると、酸化スズ中に酸素欠損が適度に形成されるので好ましい。特に、弱還元性雰囲気として水素を含有した窒素雰囲気を用いる場合、焼成を二段階の異なる条件で行うことが好ましい。具体的には第一段階目の焼成を、相対的に水素の濃度が低い還元性雰囲気下で行い、第二段階目の焼成を、相対的に水素の濃度が高い還元性雰囲気下で行うことが好ましい。この場合、第一段階目の焼成における雰囲気の水素濃度は、好ましくは0.1体積%以上1.0体積%以下、更に好ましくは0.1体積%以上0.5体積%以下である。一方、第二段階目の焼成における雰囲気の水素濃度は、第一段階目の焼成における雰囲気の水素濃度よりも高いことを条件として、好ましくは2.0体積%以上3.5体積%以下、更に好ましくは2.0体積%以上3.0体積%以下である。このような焼成条件を採用することで、スズを金属に還元させることなく、目的とする酸化スズの被覆層を首尾よく形成することができる。
焼成温度は、第一段階目か、第二段階目かによらず、好ましくは400℃以上900℃以下、更に好ましくは500℃以上800℃以下である。焼成時間も、第一段階目か、第二段階目かによらず、好ましくは20分以上120分以下、更に好ましくは40分以上100分以下である。焼成温度及び時間がこれらの範囲内にあると、焼成によって得られる導電性粒子が凝集を起こしにくい。
このようにして得られた導電性粒子は例えば、プリンタや複写機関連の帯電ローラー、定着ローラー、用紙搬送用ローラー、感光体、トナー、静電ブラシ等の分野、フラットパネルディスプレイ、CRT、ブラウン管等の分野、塗料、インク、エマルジョンの分野、静電防止袋・キャリアテープ・カバーテープ等の分野等など、幅広い用途に適用できる。
また、得られた導電性粒子は、これを含む導電性組成物の状態で好適に用いられる。例えば導電性粒子をバインダ樹脂及び有機溶媒と混合して導電性ペーストとなすことができる。この導電性ペーストには、必要に応じガラスフリット等の他の成分も混合することができる。あるいは、導電性粒子を有機溶媒等と混合してインクとなすことができる。このようにして得られた導電性ペーストやインクを適用対象物の表面に施すことで、所望のパターンを有する導電体を得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
TiO粒子を芯材として用いた。この芯材はBET比表面積が10m/gであり、透過型電子顕微鏡観察画像をソフトウェアマックビューで画像解析して測定された一次粒子径(Feret径)が0.2μmであった。この芯材150gを水1.5Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーを75℃まで加熱した後、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、スラリーのpHを12程度に調整した。次いでスズ酸ナトリウム(NaSnO、純度91%)200gを水400mLに溶解してなるスズ酸ナトリウム水溶液を全量スラリーに添加した。引き続きスラリーを30分間撹拌した。次いで、20%硫酸水溶液を90分かけて添加してpH2.5まで中和した。この時点で、スラリー中にスズイオンは実質的に存在していなかった。その後、四塩化スズ五水和物(SnCl・5HO、純度97%)50gを水100mLに溶解してなる四塩化スズ水溶液を30分かけて添加した。この添加中に、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、スラリーのpHを2.5に維持した。中和後のスラリーを、pH2.5及び温度75℃に保持しながら3時間熟成した。熟成後のスラリーを濾過し、固形分を水で洗浄した。洗浄は水の導電度が200μS/cmまで低下するまで行った後、濾過・乾燥した。得られた乾燥物を、横型チューブ炉で第一還元焼成した。焼成条件は、0.2体積%H/N雰囲気下で、500℃、0.5時間とした。引き続き第二還元焼成を行った。焼成条件は、2.0体積%H/N雰囲気下に、500℃、1.5時間とした。このようにして目的とする導電性粒子を得た。
〔実施例2〕
実施例1において、芯材粒子をBaSOとし、二段階の焼成を行わず、それに代えて2.0体積%H/N雰囲気下で、500℃、2.0時間の焼成を行った。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例3〕
実施例1において、芯材粒子をBaSOとし、スズ化合物の添加を二段階で行わず、それに代えてスズ源として四塩化スズ五水和物のみを用いた。このスズ源290gを500mLの水に溶解して水溶液を調製し、この水溶液全量をスラリーに添加した。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例4〕
実施例1において、芯材粒子をSiOとし、二段焼成を行わず、それに代えて2.0体積%H/N雰囲気下で、500℃、2.0時間の焼成を行った。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例5〕
実施例1において芯材粒子をAlとした。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例6〕
実施例1において芯材粒子をZrOとした。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例7〕
実施例1において、芯材粒子として、一次粒子径が0.02μmであるコロイダルシリカを用いた。また、スズ源の第一段階及び第二段階の仕込み量を、表1に示すとおりとした。更に、スズ源の第一段階での仕込み時に、全スズ量(第一段階の仕込み量と第二段階の仕込み量の総和)に対して6.3%のアンチモンを、三塩化アンチモン水溶液の形態で添加した。これら以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例8〕
実施例1において、芯材粒子として、一次粒子径が0.05μmであるコロイダルシリカを用いた。また、スズ源の第一段階及び第二段階の仕込み量を、表1に示すとおりとした。更に、スズ源の第一段階での仕込み時に、全スズ量(第一段階の仕込み量と第二段階の仕込み量の総和)に対して1.9%のリンを、リン酸水溶液の形態で添加した。これら以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例9〕
実施例1において、芯材粒子として、一次粒子径が0.05μmであるコロイダルシリカを用いた。また、スズ源の第一段階及び第二段階の仕込み量を、表1に示すとおりとした。これら以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例10〕
実施例1において、芯材粒子として、一次粒子径が0.05μmであるコロイダルアルミナを用いた。また、スズ源の第一段階及び第二段階の仕込み量を、表1に示すとおりとした。これら以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔比較例1〕
実施例1において、スズ化合物の添加を二段階で行わず、それに代えてスズ源としてスズ酸ナトリウムのみを用いた。このスズ源150gを500mLの水に溶解して水溶液を調製し、この水溶液全量をスラリーに添加した。
また、実施例1において、二段階の焼成を行わず、それに代えて2.0体積%H/N雰囲気下で、500℃、2.0時間の焼成を行った。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた導電性粒子について、上述の方法で、被覆層中の酸化スズの結晶子径D1及び一次粒子径D2を測定した。また導電性粒子のBET比表面積及び粒径D50を測定した。更に、以下の方法で導電性粒子の圧粉抵抗を測定した。更に上述の方法で、導電性組成物を調製し、該導電性組成物から形成された導電体の表面抵抗率及びヘイズを、上述の方法で測定した。それらの結果を以下の表2に示す。
〔導電性粒子の圧粉抵抗〕
上述したとおり、圧粉抵抗測定システム(三菱化学PD−41)と抵抗率測定器(三菱化学MCP−T600)を用いて測定した。試料5gをプローブシリンダへ投入し、プローブユニットをPD−41へセットする。油圧ジャッキによって500kgfの荷重を印加したときの抵抗値(ペレット直径25mm)を、MCP−T600を用いて測定した。測定した抵抗値と試料厚みから、体積抵抗を算出した。
Figure 0006557556
Figure 0006557556
表1及び表2に示す結果から明らかなとおり、実施例1〜10で得られた導電性粒子を用いて形成された導電体は、比較例1に比べて、電気抵抗が印加電圧に依存しにくいことが判る。また、実施例1〜10で得られた導電性粒子を用いて形成された導電体は、そのヘイズの値が、比較例1と同程度であるか、又はそれに比べて低いことが判る。特に、微粒の芯材であるコロイダルシリカを用いた実施例7〜10では、導電体の抵抗が低く、且つヘイズも低いことが判る。

Claims (10)

  1. 無機物を有する芯材と、該芯材の表面に配置された導電性酸化スズを有する被覆層とを有する導電性粒子であって、
    X線回折測定によりHalder−Wagner法を使用して算出された前記導電性酸化スズの結晶子径をD1とし、透過型電子顕微鏡観察で測定された前記導電性酸化スズの一次粒子径をD2としたとき、D1/D2の値が0.2以上1.0以下である導電性粒子。
  2. 前記D1の値が、4nm以上20nm以下である請求項1に記載の導電性粒子。
  3. 前記D2の値が、4nm以上50nm以下である請求項1又は2に記載の導電性粒子。
  4. 前記芯材が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、二酸化ケイ素又は酸化アルミニウムを有する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  5. 前記芯材の一次粒子径が0.001μm以上0.5μm以下である請求項1ないし4のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  6. 前記芯材の一次粒子径が0.001μm以上0.13μm以下である請求項5に記載の導電性粒子。
  7. 前記芯材がコロイダルシリカ又はコロイダルアルミナである請求項6に記載の導電性粒子。
  8. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の導電性粒子と、バインダ樹脂とを含む導電性組成物。
  9. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の導電性粒子と、酸化スズ粒子とを含む導電性混合粉。
  10. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の導電性粒子と、酸化スズ粒子と、バインダ樹脂とを含む導電性組成物。
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