JP5051566B2 - 透明導電性微粉末とその製造方法、および分散液、塗料 - Google Patents
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〔1〕ケイ酸を含む水酸化スズを窒素ガス雰囲気下で加熱焼成してなり、ケイ素をシリカ換算で0.0002〜10%含有し、窒素を10〜50000ppm含有し、BET比表面積1〜200m2/g、粉体の体積抵抗10〜640Ω・cmであり、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)がBET比表面積100〜200m2/gにおいて50倍以下であってBET比表面積100m2/g以下において10倍以下であり、粉末のL値が50〜83、a値が−2〜+2、b値が−6〜+7であり、アンチモンおよび金属スズを含有しない二酸化スズ微粉末からなることを特徴とする透明導電性微粉末。
〔2〕さらに0.01〜10%のカーボン量を含有し、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)が4倍以下である二酸化スズ微粉末からなる上記[1]に記載する透明導電性微粉末。
〔3〕ケイ酸をシリカ換算で0.0002〜10%含有する水酸化スズを窒素ガス雰囲気下、100〜1100℃で、窒素を10〜50000ppm含有するまで加熱焼成して二酸化スズ微粉末にすることによって、ケイ素をシリカ換算で0.0002〜10%含有し、窒素を10〜50000ppm含有し、BET比表面積1〜200m2/g、粉体の体積抵抗10〜640Ω・cmであり、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)がBET比表面積100〜200m2/gにおいて50倍以下であってBET比表面積100m2/g以下において10倍以下であり、粉末のL値が50〜83、a値が−2〜+2、b値が−6〜+7であり、アンチモンおよび金属スズを含有しない二酸化スズ微粉末からなる透明導電性微粉末を製造する方法。
〔5〕上記[1]または上記[2]に記載する透明導電性微粉末を媒体に分散させた分散液であって、分散前の粉末と分散後の粉末のBET比表面積の比が1.1〜2.0である透明導電性微粉末の分散液。
〔6〕上記[1]または上記[2]に記載する透明導電性微粉末を含有し、または上記[5]に記載する分散液を用いて形成された塗料。
〔7〕上記[6]の塗料によって形成された、表面抵抗104〜1012Ω/□、全光透過率80%以上、ヘーズ10%以下である導電性被膜。
本発明を具体的に説明する。なお、%は特に示さない限り重量%である。
本発明の透明導電性微粉末は、〔1〕ケイ酸を含む水酸化スズを窒素ガス雰囲気下で加熱焼成してなり、ケイ素をシリカ換算で0.0002〜10%含有し、窒素を10〜50000ppm含有し、BET比表面積1〜200m2/g、粉体の体積抵抗10〜640Ω・cmであり、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)がBET比表面積100〜200m2/gにおいて50倍以下であってBET比表面積100m2/g以下において10倍以下であり、粉末のL値が50〜83、a値が−2〜+2、b値が−6〜+7であり、アンチモンおよび金属スズを含有しない二酸化スズ微粉末からなることを特徴とする透明導電性微粉末であり、好ましくは〔2〕さらに0.01〜10%のカーボン量を含有し、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)が4倍以下である二酸化スズ微粉末からなる透明導電性微粉末である。
珪酸をシリカ換算で0.0002%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、500℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量10ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ70、−1、−1、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は250Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は10であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.6であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1×109Ω/□であり、全光線透過率は89%、ヘーズは2.4%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で0.6%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、500℃に加熱し、2.5時間保持した後に冷却したところ、N量100ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ71、−1、2、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は32Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は5.5であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.6であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ8×108Ω/□であり、全光線透過率は88%、ヘーズは2.5%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で1.6%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、800℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量1000ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ72、−2、6、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は1.3Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は3.0であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.7であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ5×108Ω/□であり、全光線透過率は88%、ヘーズは2.5%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で1.6%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、450℃に加熱し、4時間保持した後に冷却したところ、N量3000ppm、BET比表面積100m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ63、1、−3、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は10Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は1.2であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.5であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1×107Ω/□であり、全光線透過率は89%、ヘーズは2.4%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で0.2%含有した水酸化錫と塩化カリウム10%を十分混合した後、窒素雰囲気下、1100℃に加熱し、2時間保持した後に冷却し、洗浄を10回繰り返した後、乾燥し粉砕したところ、N量10ppm、BET比表面積10m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ80、―1、−5、炭素量が0の棒状タイプの酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は0.5Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は0.9であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.9であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1×106Ω/□であり、全光線透過率は86%、ヘーズは3.0%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で0.6%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、500℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量10ppm、BET比表面積100m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ81、―1、−5、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は330Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は25であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.5であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ5×109Ω/□であり、全光線透過率は89%、ヘーズは2.3%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で3.0%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、500℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量10ppm、BET比表面積200m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ83、―1、−6、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は640Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は47であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.4であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ7×109Ω/□であり、全光線透過率は89%、ヘーズは2.3%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
実施例2の粉末を不活性ガス雰囲気下、エタノールをガス化しながら接触させて、200℃に加熱して1時間保持した後に冷却したところ、N量100ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ64、1、2、炭素量が0.5%の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は15Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は4.0であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.6であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ2×108Ω/□であり、全光線透過率は86%、ヘーズは3.5%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
実施例2の粉末を不活性ガス雰囲気下、エタノールをガス化しながら接触させて、250℃に加熱して2時間保持した後に冷却したところ、N量100ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ62,1,4、炭素量が1.0%の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は10Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は3.0であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.6であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1×107Ω/□であり、全光線透過率は84%、ヘーズは4.0%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
珪酸をシリカ換算で0.002%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、400℃に加熱し、5時間保持した後に冷却し、不活性ガス雰囲気下、エタノールをガス化しながら接触させて、250℃に加熱して1時間保持した後に冷却したところ、N量40000ppm、BET比表面積200m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ56、1、5、炭素量が1.0%の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は30Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は4.0であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.3であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ3×107Ω/□であり、全光線透過率は87%、ヘーズは3.0%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されず、透明で色味にも問題はなかった。
参考例3で窒素雰囲気下を空気雰囲気下にする以外は、同じ方法で処理し、N量0ppm、BET比表面積40m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ85、−1、2、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は1400000Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は80であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.5であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ9×1012Ω/□であり、全光線透過率は81%、ヘーズは4.5%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されなかったが、透明性において白味がかっており色味に問題が生じた。
実施例6で窒素雰囲気下を空気雰囲気下にする以外は、同じ方法で処理し、N量0ppm、BET比表面積100m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ91、0、4、炭素量が0の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は4600000Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は88であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.5であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1013Ω/□以上であり、全光線透過率は79%、ヘーズは5.3%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されなかったが、透明性において黄味がかっており色味に問題が生じた。
珪酸をシリカ換算で4.0%含有した水酸化錫を窒素雰囲気下、300℃に加熱し、10時間保持した後に冷却し、さらに不活性ガス雰囲気下、エタノールをガス化しながら接触させて、250℃に加熱して1時間保持した後に冷却したところ、N量80000ppm、BET比表面積300m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ53、2、8、炭素量が10%の酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は5Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は15であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.0であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ3×107Ω/□であり、全光線透過率は78%、ヘーズは4.7%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されなかったが、透明性において黄味がかっており色味に問題が生じた。
珪酸をシリカ換算で1.6%含有した水酸化アンチモンと水酸化錫とを窒素雰囲気下、500℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量10ppm、BET比表面積70m2/g、粉末のL、a、b値がそれぞれ38、−1、−9、炭素量が0のアンチモンドープ酸化スズ粉末を得た。この粉体の体積抵抗は1.0Ω・cmであった。また熱分析によって金属Snは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は1.2であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.5であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ6×106Ω/□であり、全光線透過率は81%、ヘーズは3.5%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されなかったが、透明性において青味がかっており色味に問題が生じた。
アルミニウムがドープした水酸化亜鉛をアルゴン雰囲気下、600℃に加熱し、2時間保持した後に冷却したところ、N量0ppm、BET比表面積30m2/g、L,a,b値がそれぞれ60,−3,−3、カーボン量が0のAZO粉末を得た。この粉体の体積抵抗は1000Ω・cmであった。また熱分析によって金属Znは確認されなかった。この粉体の環境加速試験による体積粉体抵抗率の変化量(加速比)は100であった。この透明導電性微粉末300gを1200gのトルエンに分散した分散液を作成した。この分散後の分散液を乾燥した時のBET比表面積と分散前のBET比表面積(BET比)は1.7であった。この分散液に市販のアクリル樹脂200g、キシレン1200gとを混合した塗料を作成した。この塗料をPETフィルムに塗布し、1時間風乾した後、表面抵抗を測定したところ1×1011Ω/□であり、全光線透過率は79%、ヘーズは3.9%であった。目視にて透明性を確認したところ、凝集物は確認されなかったが、透明性において白緑味がかっており色味に問題が生じた。
Claims (7)
- ケイ酸を含む水酸化スズを窒素ガス雰囲気下で加熱焼成してなり、ケイ素をシリカ換算で0.0002〜10%含有し、窒素を10〜50000ppm含有し、BET比表面積1〜200m 2 /g、粉体の体積抵抗10〜640Ω・cmであり、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)がBET比表面積100〜200m 2 /gにおいて50倍以下であってBET比表面積100m 2 /g以下において10倍以下であり、粉末のL値が50〜83、a値が−2〜+2、b値が−6〜+7であり、アンチモンおよび金属スズを含有しない二酸化スズ微粉末からなることを特徴とする透明導電性微粉末。
- さらに0.01〜10%のカーボン量を含有し、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)が4倍以下である二酸化スズ微粉末からなる請求項1に記載する透明導電性微粉末。
- ケイ酸をシリカ換算で0.0002〜10%含有する水酸化スズを窒素ガス雰囲気下、100〜1100℃で、窒素を10〜50000ppm含有するまで加熱焼成して二酸化スズ微粉末にすることによって、ケイ素をシリカ換算で0.0002〜10%含有し、窒素を10〜50000ppm含有し、BET比表面積1〜200m 2 /g、粉体の体積抵抗10〜640Ω・cmであり、環境加速試験の体積粉体抵抗率の変化量(加速比)がBET比表面積100〜200m 2 /gにおいて50倍以下であってBET比表面積100m 2 /g以下において10倍以下であり、粉末のL値が50〜83、a値が−2〜+2、b値が−6〜+7であり、アンチモンおよび金属スズを含有しない二酸化スズ微粉末からなる透明導電性微粉末を製造する方法。
- ケイ酸をシリカ換算で0.0002〜10%含有する水酸化スズを窒素ガス雰囲気下、100〜1100℃で、窒素を10〜50000ppm含有するまで加熱焼成して二酸化スズ微粉末にし、この二酸化スズ微粉末を不活性雰囲気下および有機表面処理剤の存在下で100〜450℃に加熱する表面処理を行うことによって、さらに0.01〜10%のカーボン量を含有する二酸化スズ微粉末からなる透明導電性微粉末を製造する請求項3に記載する方法。
- 請求項1または請求項2に記載する透明導電性微粉末を媒体に分散させた分散液であって、分散前の粉末と分散後の粉末のBET比表面積の比が1.1〜2.0である透明導電性微粉末の分散液。
- 請求項1または請求項2に記載する透明導電性微粉末を含有し、または請求項5に記載する分散液を用いて形成された塗料。
- 請求項6の塗料によって形成された、表面抵抗104〜1012Ω/□、全光透過率80%以上、ヘーズ10%以下である導電性被膜。
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