JP6557269B2 - ポリウレタン樹脂水分散体 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は、高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)を必須構成単量体とするポリウレタン樹脂(U)と水とを含有するポリウレタン樹脂水分散体であって、以下の条件(1)〜(3)を全て満足する高分子ポリオール(a1)〜(a14)のうちの異なる2〜14種類の高分子ポリオール(ai)を前記高分子ポリオール(a)が含有し、高分子ポリオール(a1)〜(a14)の合計モル数に対する(a1)〜(a14)のうちのいずれの高分子ポリオール(ai)のモル比率も7モル%以上であり、前記高分子ポリオール(a)がポリエーテルポリオール(ポリプロピレングリコールを除く)、ポリエステルポリオール(ポリブチレンアジペートジオール及びポリカプロラクトンポリオールを除く)及び/又はポリカーボネートポリオール(ポリヘキサメチレンカーボネートジオールを除く)であり、前記有機ポリイソシアネート(b)がイソホロンジイソシアネート単独又は4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート単独であるポリウレタン樹脂水分散体及び並びに前記ポリウレタン樹脂水分散体を含有する水性塗料、水性接着剤又は水性繊維加工処理剤である。
(1)繰り返し単位が同一である。
(2)高分子ポリオール(ai)のうちのいずれの2個のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される数平均分子量(Mn)の差も300以上である。
(3)(a1)〜(a14)は以下の高分子ポリオールである。
(a1):Mnが500以上800未満である高分子ポリオール
(a2):Mnが800以上1100未満である高分子ポリオール
(a3):Mnが1100以上1400未満である高分子ポリオール
(a4):Mnが1400以上1700未満である高分子ポリオール
(a5):Mnが1700以上2000未満である高分子ポリオール
(a6):Mnが2000以上2300未満である高分子ポリオール
(a7):Mnが2300以上2600未満である高分子ポリオール
(a8):Mnが2600以上2900未満である高分子ポリオール
(a9):Mnが2900以上3200未満である高分子ポリオール
(a10):Mnが3200以上3500未満である高分子ポリオール
(a11):Mnが3500以上3800未満である高分子ポリオール
(a12):Mnが3800以上4100未満である高分子ポリオール
(a13):Mnが4100以上4400未満である高分子ポリオール
(a14):Mnが4400以上4700未満である高分子ポリオール
ポリウレタン樹脂(U)は高分子ポリオール(a)及びポリイソシアネート(b)を必須構成単量体としてなり、必要により低分子ポリオール(c)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(d)、鎖伸長剤(e)及び反応停止剤(f)を構成単量体としてなる樹脂である。
以下各成分について説明する。
d(ai)は得られる皮膜の基材への密着性の観点から500以上が好ましく、900以上がさらに好ましい。d(ai)が300未満であると基材への密着性が低下する。
<Mw及びMn測定方法>
高分子ポリオール又はポリウレタン樹脂又はポリウレタン水分散体を、DMF中に固形分が0.125重量%となるように加えて、常温で1時間撹拌溶解後、0.3μmの孔径のフィルターでろ過して、得られたろ液に含まれている成分のMwとMnを、DMFを溶媒として、また、ポリスチレンを分子量標準として用いて、GPCにより測定する。
<GPC測定条件>
本発明での高分子ポリオール、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン水分散体のGPC測定の条件は以下の通りである。
装置:「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:「Guardcolumn α」+「TSKgel α−M」[いずれも東ソー(株)製]
試料溶液:0.125重量%のジメチルホルムアミド溶液
溶離液:ジメチルホルムアミド
溶液注入量:100μl
流量:1ml/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)[東ソー(株)製]
高分子ポリオール(ai)の各成分のモル比率は密着性の観点から、2種類の場合は好ましくは10〜90:90〜10、さらに好ましくは30〜70:70〜30、さらに好ましくは40〜60:60〜40のモル比率である。
3種類の場合は好ましくは10〜90:10〜90:10〜90、さらに好ましくは30〜70:30〜70:30〜70のモル比率である。
4種類の場合は好ましくは10〜90:10〜90:10〜90:10〜90、さらに好ましくは20〜80:20〜80:20〜80:20〜80のモル比率である。
低分子量多価アルコールとしては、Mn300未満の2価〜8価又はそれ以上の脂肪族多価アルコール及びMn300未満の2価〜8価又はそれ以上のフェノールのアルキレンオキサイド(EO、PO、1,2−、1,3−、2,3−又は1,4−ブチレンオキサイド等を表し、以下AOと略記)低モル付加物が使用できる。
縮合型ポリエステルポリオールに使用できる低分子量多価アルコールの内好ましいのは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、ビスフェノールAのEO又はPO低モル付加物及びこれらの併用である。
ポリラクトンポリオールの具体例としては、例えばポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール及びポリカプロラクトントリオール等が挙げられる。
尚、低分子ポリオールのMnは化学式からの計算値である。
(d1)としては、例えばアニオン性基としてカルボキシル基を含有し、炭素数が2〜10の化合物[ジアルキロールアルカン酸(例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸及び2,2−ジメチロールオクタン酸)、酒石酸及びアミノ酸(例えばグリシン、アラニン及びバリン)等]、アニオン性基としてスルホン酸基を含有し、炭素数が2〜16の化合物[3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸及びスルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル等]、アニオン性基としてスルファミン酸基を含有し、炭素数が2〜10の化合物[N,N−ビス(2−ヒドロキシルエチル)スルファミン酸等]等並びにこれらの化合物を中和剤で中和した塩が挙げられる。
炭素数1〜20のアミン化合物としては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン及びモノエタノールアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン、メチルプロパノールアミン等の2級アミン並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルモノエタノールアミン及びトリエタノールアミン等の3級アミンが挙げられる。
(d2)に用いられる中和剤としては、生成するポリウレタン樹脂の水分散体の乾燥性及び得られる皮膜の耐水性の観点から、25℃における蒸気圧が高い化合物が好適である。このような観点から(d2)に用いられる中和剤としては、炭素数1〜10のモノカルボン酸及び炭酸が好ましく、更に好ましいのはギ酸及び炭酸、特に好ましいのは炭酸である。
本発明における親水性基の含有量とは、未中和のカチオン性基又はアニオン性基の重量%を意味し、対イオンの重量は含まない。例えば、(d1)における親水性基の含有量は、2,2−ジメチロールプロピオン酸のトリエチルアミン塩の場合は、カルボキシル基(−COOH)の重量%を、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸のトリエチルアミン塩の場合はスルホ基(−SO3H)の重量%を指す。また、(d2)における親水性基の含有量は、3級アミノ基中の窒素原子のみの重量%を指す。
ポリウレタン樹脂は、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
ウレア基含量は窒素分析計によって定量されるN原子含量と1H−NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率及びアロハネート基及びビューレット基含量から算出する。
アロハネート基及びビューレット基の含有量はガスクロマトグラフィー法で測定される。
ここで親水性基とは、カルボキシル基、スルホ基、−NHSO3H、及びそれらのアニオン基等のアニオン性親水性基、4級アミノ基等のカチオン性親水性基、ポリオキシエチレン基等のノニオン性親水性基等をさすものとする。
ウレタン基含量は、窒素分析計によって定量されるN原子含量と1H−NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率及びアロハネート基及びビューレット基含量から算出する。
ポリウレタン樹脂(U)中の末端アミノ基含量は、耐水性の観点から、(U)の重量に基づいて好ましくは0.35mmol/g以下であり、より好ましくは0.2mmol/g以下、更に好ましくは0.15mmol/g以下、特に好ましくは0.1mmol/g以下である。
末端アミノ基含量は全アミン価と3級アミン価から求めることが出来る。
Mnはゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することが出来る。
GPC測定において、測定に用いられる溶剤に対するポリウレタン樹脂(U)の溶解度が90%未満の場合はGPCの測定精度が低下する。その場合、分子量の正確な測定が困難なため、当該ポリウレタン樹脂の分子量は無限大とした。
本発明におけるポリウレタン樹脂(U)の水分散体は、ポリウレタン樹脂(U)を水中に分散して製造することができる。
ポリウレタン樹脂(U)は、ポリオール(a)及びポリイソシアネート(b)を必須成分とし、更に必要により、低分子ジオール(c)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(d)、鎖伸長剤(e)及び反応停止剤(f)を反応させることにより製造される。また、(U)は分子中に架橋構造を有しており、(U)へ架橋構造を導入するためには、ポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)及び/又は鎖伸長剤(e)に3官能以上の多官能モノマーを使用することにより、(U)中に架橋構造を導入することが可能である。
また、(U)の水への分散性の観点から、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(d)を成分として用いることが好ましい。従って、(U)は親水性基を有したポリウレタン樹脂が好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂水分散体は、(U)の分散性及び水分散体の安定性の観点から、必要により(U)を分散剤(g)の存在下で水に分散させることができる。
(U)は親水性基を有したポリウレタン樹脂である場合は、(U)の重量に基づく(d)の含有量と(g)の含有量の合計量は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%、更に好ましくは0.6〜10重量%である。
ポリウレタン樹脂(U)を水中へ分散する工程における取扱い易さの観点から、分散前の(U)の形状を0.2〜500mmの粒状又はブロック状にすることができる。その大きさは、好ましくは0.5〜100mm、更に好ましくは0.7〜30mm、最も好ましくは1〜10mmである。
例えば、シート状に圧延したポリウレタン樹脂(U)を角型ペレタイザーで粒状にする方法、鋏や超音波カッター等で裁断してブロック状にする方法、ストランド状に取り出したポリウレタン樹脂(U)をペレタイザーでカットしてペレット状にするという方法等が例示される。
本発明の製造方法で得られるポリウレタン樹脂水分散体のpHは、好ましくは2〜12、更に好ましくは4〜10である。pHは、pH Meter M−12[堀場製作所(株)製]で25℃で測定することができる。
水性塗料には、塗膜形成補助やバインダー機能の向上等を目的として、必要により本発明のポリウレタン樹脂水分散体におけるウレタン樹脂(U)以外に、他の水分散性樹脂又は水溶性樹脂を併用していてもよい。
また、水性塗料における他の樹脂の含有量は、水性塗料の重量に基づいて好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下である。
架橋剤の添加量はポリウレタン樹脂水分散体の固形分重量を基準として、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは0.1〜20重量%である。
顔料分散剤としては、上述の分散剤(g)が挙げられ、顔料分散剤の含有量は、顔料の重量に基づいて好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下である。
消泡剤としては、長鎖アルコール(オクチルアルコール等)、ソルビタン誘導体(ソルビタンモノオレート等)、シリコーンオイル(ポリメチルシロキサン及びポリエーテル変性シリコーン等)等が挙げられる。
劣化防止剤及び安定化剤(紫外線吸収剤及び酸化防止剤等)としてはヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系及びベンゾトリアゾール系劣化防止剤及び安定化剤等が挙げられる。
凍結防止剤としては、エチレングリコール及びプロピレングリコール等が挙げられる。
粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、劣化防止剤、安定化剤及び凍結防止剤の含有量は、水性塗料の重量に基づいてそれぞれ好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。
水性塗料の固形分濃度は、好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは15〜60重量%である。
水性接着剤に使用する樹脂として、本発明のポリウレタン樹脂水性分散体におけるウレタン樹脂(U)を単独で用いても構わないが、SBRラテックス樹脂やアクリル樹脂に代表されるウレタン樹脂以外の水分散性又は水溶性樹脂を併用することができる。併用する場合、樹脂全重量におけるポリウレタン樹脂(U)の割合は、好ましくは1重量%以上、更に好ましくは10重量%以上である。
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に表1に記載の各原料を仕込んで85℃で10時間攪拌してウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーのアセトン溶液(P−1)を製造した。攪拌機及び加熱反応装置を備えた簡易加圧反応装置に表3に記載の各原料を次のように仕込んだ。得られたウレタンプレポリマーのアセトン溶液500.00部を入れ、40℃で撹拌しながらアセトン155.89部、トリエチルアミン(中和剤)10.77部を加え、60rpmで30分間均一化した後、温度を60℃に保ち、500rpmで攪拌下、水403.87部を徐々に添加することで乳化した後、鎖伸長剤であるジエチレントリアミン8.92部を加え、減圧下に65℃で12時間かけてアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水分散体(Q−1)を得た。
表1〜4に記載のポリオール成分(a)を変更した以外は実施例1と同様にして反応を行い、ウレタンプレポリマーのアセトン溶液(P−2)〜(P−19)を製造し、ポリウレタン樹脂水分散体(Q−2)〜(Q−19)を得た。
表2、4に記載のポリオール成分(a)を変更した以外は実施例1と同様にして反応を行い、ウレタンプレポリマーのアセトン溶液(P’−1)〜(P’−10)を製造し、ポリウレタン樹脂水分散体(Q’−1)〜(Q’−10)を得た。
PTMG1000:[Mn=1,002、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製、]、
PTMG1300:[Mn=1,303、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製、]、
PTMG1500:[Mn=1,488、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製、]、
PTMG1500:[Mn=1,516、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製、]、
PTMG1800:[Mn=1,810、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製、]、
PTMG2000:[Mn=2,004、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製]、
PTMG3000:[Mn=2,993、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製]、
PTMG4000:[Mn=3,994、Mw/Mn=1.1のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱化学(株)製]、
クラレポリオールP−2010[Mn=1,997、Mw/Mn=1.1のポリ(3−メチルペンチレンアジペート)ジオール、クラレ(株)製]、
クラレポリオールP−3010[Mn=3,009Mw/Mn=1.1のポリ(3−メチルペンチレンアジペート)ジオール、クラレ(株)製]、
クラレポリオールC−2090[Mn=2,000、Mw/Mn=1.1のポリ(3−メチル−5−ペンタンジオール/ヘキサメチレン)カーボネートジオール、クラレ(株)製]、
クラレポリオールC−3090[Mn=3,001、Mw/Mn=1.1のポリ(3−メチル−5−ペンタンジオール/ヘキサメチレン)カーボネートジオール、クラレ(株)製]
高分子ポリオールを、DMF中に固形分が0.125重量%となるように加えて、常温で1時間撹拌溶解後、0.3μmの孔径のフィルターでろ過して、得られたろ液に含まれている成分のMwとMnを、DMFを溶媒として、また、ポリスチレンを分子量標準として用いて、GPCにより測定した。
<GPC測定条件>
装置:「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:「Guardcolumn α」+「TSKgel α−M」[いずれも東ソー(株)製]
試料溶液:0.125重量%のジメチルホルムアミド溶液
溶離液:ジメチルホルムアミド
溶液注入量:100μl
流量:1ml/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)[東ソー(株)製]
ポリウレタン樹脂のウレタン基含量及びウレア基含量は、窒素分析計[ANTEK7000(アンテック社製)]によって定量されるN原子含量と1H−NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率及び後述のアロハネート基及びビューレット基含量から算出する。1H−NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224−323(1975)」に記載の方法で行う。すなわち1H−NMRを測定して、脂肪族を使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量及びアロハネート基及びビューレット基含量からウレタン基及びウレア基含量を算出する。芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を算出し、該重量比と上記のN原子含量からウレア基含量を算出する。
溶融亜鉛めっき鋼板にポリウレタン樹脂水分散体を乾燥後のフィルム膜厚が50μmの厚さになるように塗布し、25℃、50%RHの雰囲気下で7日間乾燥させた後、温度5℃(±2℃)、相対湿度10%(±10%)の条件下で養生し、温度5℃(±2℃)、相対湿度10%(±10%)の条件にて碁盤目セロハンテープ(登録商標)剥離試験を行い、鋼鈑に対する密着性を評価した。温度、湿度以外の条件はJIS K5600−5−6に準拠し、セロハンテープ(登録商標)(ニチバン(株)製)を使用し、評価した。剥がれなかったマス目が100個の場合を◎、剥がれなかったマス目が90〜99個の場合を○、剥がれなかったマス目が90個未満の場合を×とした。
一方、比較製造例1〜8の高分子ポリオール(a)は1成分であり、比較製造例9の高分子ポリオール(a)はMnの差が213で300未満である組み合わせしか含有しないので本願効果を奏さない。また、比較製造例10の高分子ポリオール(a)は繰り返し単位が異なる組み合わせしか含有しないので本願効果を奏さない。
Claims (6)
- 高分子ポリオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)を必須構成単量体とするポリウレタン樹脂(U)と水とを含有するポリウレタン樹脂水分散体であって、以下の条件(1)〜(3)を全て満足する高分子ポリオール(a1)〜(a14)のうちの異なる2〜14種類の高分子ポリオール(ai)を前記高分子ポリオール(a)が含有し、高分子ポリオール(a1)〜(a14)の合計モル数に対する(a1)〜(a14)のうちのいずれの高分子ポリオール(ai)のモル比率も7モル%以上であり、前記高分子ポリオール(a)がポリエーテルポリオール(ポリプロピレングリコールを除く)、ポリエステルポリオール(ポリブチレンアジペートジオール及びポリカプロラクトンポリオールを除く)及び/又はポリカーボネートポリオール(ポリヘキサメチレンカーボネートジオールを除く)であり、前記有機ポリイソシアネート(b)がイソホロンジイソシアネート単独又は4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート単独であるポリウレタン樹脂水分散体。
(1)繰り返し単位が同一である。
(2)高分子ポリオール(ai)のうちのいずれの2個のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される数平均分子量(Mn)の差も300以上である。
(3)(a1)〜(a14)は以下の高分子ポリオールである。
(a1):Mnが500以上800未満である高分子ポリオール
(a2):Mnが800以上1100未満である高分子ポリオール
(a3):Mnが1100以上1400未満である高分子ポリオール
(a4):Mnが1400以上1700未満である高分子ポリオール
(a5):Mnが1700以上2000未満である高分子ポリオール
(a6):Mnが2000以上2300未満である高分子ポリオール
(a7):Mnが2300以上2600未満である高分子ポリオール
(a8):Mnが2600以上2900未満である高分子ポリオール
(a9):Mnが2900以上3200未満である高分子ポリオール
(a10):Mnが3200以上3500未満である高分子ポリオール
(a11):Mnが3500以上3800未満である高分子ポリオール
(a12):Mnが3800以上4100未満である高分子ポリオール
(a13):Mnが4100以上4400未満である高分子ポリオール
(a14):Mnが4400以上4700未満である高分子ポリオール - 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量の比(Mw/Mn)であって、前記高分子ポリオール(a1)〜(a14)の各のいずれのMw/Mnも1〜2である請求項1に記載のポリウレタン樹脂水分散体。
- ポリウレタン樹脂(U)中のウレタン基含量とウレア基含量の比率が1/1〜15/1の範囲内である請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂水分散体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水分散体を含有する水性塗料。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水分散体を含有する水性接着剤。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水分散体を含有する水性繊維加工処理剤。
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