しかしながら、上記特許文献1,2の技術を含む従来技術では、サイレンサにおけるサイレンサ本体の更なる扁平化・薄形化の要求には十分に対応できない。即ち、上記特許文献1の構成では、入力パイプと出力パイプとの交差部分において、振動などに起因して互いが接触して接触音が発生することが危惧される。
また、上記のような入力パイプと出力パイプとの交差部分に対して、上記特許文献2に開示されたセットプレートを用い支持固定する場合には、サイレンサにおけるサイレンサ本体の更なる扁平化・薄形化を図ることが困難となる。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、高い消音効果を得ることができるとともに、扁平化・薄形化を図ることが可能なエンジンの排気消音装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るエンジンの排気消音装置は、消音装置本体と、入力パイプと、出力パイプと、を備える。前記消音装置本体は、互いに対向する上壁部及び下壁部を有し、内部空間を有する容器である。前記入力パイプは、一部が前記内部空間に挿入され、エンジンから排出された排気ガスを前記内部空間に導入する通路である。前記出力パイプは、一部が前記内部空間に挿入され、前記内部空間から外部へ排気ガスを導出する通路である。
前記入力パイプと前記出力パイプとは、前記内部空間において、前記上壁部と前記下壁部との対向方向に互いの間に隙間を空けた状態で立体交差している。
前記入力パイプ及び前記出力パイプの内の一方のパイプは、前記立体交差してなる部分及びその周辺部分において、他方のパイプを回避するように湾曲されている。
前記一方のパイプは、前記立体交差してなる部分において、前記他方のパイプとは反対側の管壁が平坦形状に形成されてなる平坦部を有する。
そして、前記一方のパイプにおける前記平坦部は、前記上壁部及び前記下壁部の内の当該平坦部が面する側の一方の壁部に直に接合されている。
上記態様では、上記一方のパイプにおいて、上記立体交差部分に湾曲部を設けているので、他方のパイプと立体交差する形態を採用しながら、消音装置本体の扁平化・薄形化を図ることが可能となる。
また、上記態様では、上記一方のパイプにおいて、上記立体交差部分に平坦部を設け、当該平坦部を上記一方の壁部に直に接合しているので、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いる場合に比べて、消音装置本体の扁平化・薄形化を進めるのに優位である。即ち、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いてパイプを支持固定する場合には、パイプと消音装置本体の壁部との間には少なからず隙間を空ける必要がある。
これに対して、上記態様では、上記一方のパイプの平坦部を消音装置本体の壁部に直に接合しているので、壁部との間に隙間が空かず、その分だけ消音装置本体の扁平化・薄形化を図るのに優位である。
また、上記態様では、上記一方のパイプと上記他方のパイプとが立体交差するようにしているので、各パイプにおける消音装置本体の内部空間に挿入された部分の長さを長くとることができ、高い消音効果を得るのに優位である。
従って、上記態様に係るエンジンの排気消音装置では、高い消音効果を得ることができるとともに、扁平化・薄形化を図ることが可能である。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方の壁部は、前記上壁部と前記下壁部との対向方向における外方から内方に向けて凹入されてなるビード部を有し、前記一方のパイプにおける前記平坦部は、前記一方の壁部における前記ビード部の内面に直に接合されている。
上記態様では、上記一方の壁部にビード部を設けているので、ビード部を設けない場合に比べて上記一方の壁部の剛性を高めることができる。そして、上記態様では、上記一方のパイプにおける平坦部を、高剛性なビード部の内面に直に接合することとしているので、上記一方のパイプの高い支持剛性を得ることができる。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方の壁部は、それぞれが前記上壁部と前記下壁部との対向方向における外方から内方に向けて凹入されてなる複数のビード部を有し、前記一方のパイプにおける前記平坦部は、隣り合う前記ビード部同士の間における前記一方の壁部の内面に直に接合されている。
上記態様では、上記一方の壁部にビード部を設けているので、ビード部を設けない場合に比べて上記一方の壁部の剛性を増強することができる。また、上記態様では、ビード部同士の間の部分に上記一方のパイプにおける平坦部を接合することとしているので、当該一方のパイプの接合によっても、上記一方の壁部の剛性を高めることができる。
また、上記態様では、ビード部同士の間の部分に上記一方のパイプにおける平坦部を直に接合することとしているので、上記他方のパイプとの間の隙間を空けながら、消音装置本体の扁平化・薄形化を図るのに更に優位である。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方のパイプは、前記立体交差してなる部分において、前記他方のパイプに対して前記上壁部と前記下壁部との対向方向の上側に位置するパイプであり、前記一方の壁部は、前記上壁部である。
上記態様では、立体交差部分で上側に位置するパイプを上壁部に接合することとしてので、上記湾曲部は上凸形状の湾曲部ということになる。このため、上記態様では、当該パイプ内への水の溜まりを抑制することができる。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方のパイプは、前記入力パイプである。
上記態様では、入力パイプにおいて水の溜まりを抑制することができるので、排気系統における上流側への水の逆流を抑制することができる。
本発明の一態様に係るエンジンの排気消音装置は、消音装置本体と、入力パイプと、出力パイプと、を備える。前記消音装置本体は、互いに対向する上壁部及び下壁部を有し、内部空間を有する容器である。前記入力パイプは、一部が前記内部空間に挿入され、エンジンから排出された排気ガスを前記内部空間に導入する通路である。前記出力パイプは、一部が前記内部空間に挿入され、前記内部空間から外部へ排気ガスを導出する通路である。
前記上壁部及び前記下壁部の内の一方の壁部は、前記上壁部と前記下壁部との対向方向における外方から内方に向けて凹入されてなるビード部を有する。
そして、前記入力パイプ及び前記出力パイプの内の一方のパイプは、前記一方の壁部における前記ビード部の内面に直に接合されている。
上記態様では、上記一方の壁部にビード部を設けているので、ビード部を設けない場合に比べて上記一方の壁部の剛性を高めることができる。
また、上記態様では、上記一方のパイプを上記ビード部の内面に直に接合しているので、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いる場合に比べて、消音装置本体の扁平化・薄形化を進めるのに優位である。即ち、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いてパイプを支持固定する場合には、パイプと消音装置本体の壁部との間には少なからず隙間を空ける必要がある。
これに対して、上記態様では、上記一方のパイプを上記一方の壁部に設けたビード部に直に接合しているので、壁部との間に隙間が空かず、その分だけ消音装置本体の扁平化・薄形化を図るのに優位である。
従って、上記態様に係るエンジンの排気消音装置では、消音装置本体の内部空間における入出力パイプの長さを長くして消音効果を高めたとしても、パイプの支持固定を上記形態とすることにより、消音装置本体の扁平化・薄形化を図ることができる。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方のパイプは、少なくとも前記ビード部に直に接合された接合箇所及びその周辺部分が直管状である。
上記態様では、上記一方のパイプにおけるビード部への接合箇所及びその周辺部分を直管状としているので、上記一方のパイプが消音装置本体の剛性向上を図るための補強材としても機能する。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方の壁部は、互いに並伸する複数の前記ビード部を有し、前記一方のパイプは、前記複数のビード部に対して交差するように延伸しているとともに、当該延伸方向において、互い管外径の異なる部分を有し、前記一方のパイプにおける前記管外径が相対的に細い部分が接合される前記ビード部の凹入に係る高さは、前記一方のパイプにおける前記管外径が相対的に太い部分が接合される前記ビード部の凹入に係る高さよりも高い。
上記態様では、上記一方のパイプの管外径に合わせてビード部の凹入に係る高さの高低を設定しているので、上記一方の壁部におけるビード部を除く部分に凹凸は設けず、上記一方のパイプの支持固定が確実に行われる。よって、上記一方のパイプの高い支持剛性を確保しながら、外観から見た場合の意匠性に優れた排気消音装置とすることができる。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方のパイプは、管体であって、当該管体の延伸方向の一部領域の外壁に孔部が設けられてなるパイプ本体と、前記パイプ本体における前記一部領域に巻回されてなる吸音部材及びカバー部材と、を有し、前記管外径が相対的に太い部分は、前記吸音部材及び前記カバー部材が巻回されてなる部分であり、前記管外径が相対的に細い部分は、前記吸音部材及び前記カバー部材が巻回されてなる部分以外の部分である。
上記態様では、上記一方のパイプにおいて、パイプ本体における孔部を設けた部分に吸音部材及びカバー部材を巻回してなる部分を形成しているので、更に高い消音性能を得ることができる。
また、上記態様では、上記一方のパイプにおいて、上記のような構成を採用することにより管外径の太い部分と細い部分とが形成された場合にあっても、ビード部の凹入に係る高さを調整することにより、確実に上記一方のパイプを支持固定することが可能である。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方の壁部は、前記下壁部であり、前記一方のパイプは、前記出力パイプである。
上記態様では、出力パイプを下壁部のビード部に直に接合することとしているので、仮にパイプ内に水が溜まった場合にも、排気ガスの圧力により、当該排気ガスとともに外部に排出することが可能である。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記一方のパイプである前記出力パイプを第1出力パイプとするとき、前記内部空間に一部が挿入され、前記内部空間から外部へ排気ガスを導出する通路である第2出力パイプを更に備え、前記第2出力パイプは、前記ビード部の延伸方向において、前記第1出力パイプに対して並んだ状態で前記ビード部と交差する部分を有するとともに、当該交差する部分で前記ビード部の内面に直に接合されており、前記ビード部の凹入に係る高さは、前記第1出力パイプが接合されている部分と、前記第2出力パイプが接合されている部分と、で互いに異なっている。
上記態様では、上記一方の壁部におけるビード部の凹入に係る高さをビード部の延伸方向で異ならせることにより、配設に係る高さ設定の異なる第1出力パイプと第2出力パイプとをともに支持固定することができる。
本発明の別態様に係るエンジンの排気消音装置は、上記構成において、前記消音装置本体は、前記上壁部と前記下壁部との対向方向における高さ寸法が、当該対向方向に直交し、互いに直交する縦寸法および横寸法よりも小さい、扁平形状の外観を有する。
上記態様では、消音装置本体の外観を扁平形状とすることにより、車両の設計における自由度を高めることができる。また、走行風に対する排気消音装置の抵抗を抑制することができる。
上記の各態様に係るエンジンの排気消音装置では、高い消音効果を得ることができるとともに、扁平化・薄形化を図ることが可能である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の各形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[実施形態1]
1.車両1の排気系統
本実施形態に係る車両1の排気系統について、図1を用い説明する。なお、図1では、車両1の構成の内、排気系統に係る構成部分だけを抜き出して図示しており、他の構成については、図示を省略している。
また、本明細書において、「前方」、「後方」、「左方」、「右方」、「上方」、「下方」は、車両1に乗車している乗員を基準とする各方向を意味するものであり、「上流」、「下流」は、排気ガスの流れ方向を基準とするものである。
図1に示すように、車両1における前部のエンジンルームには、エンジン2が搭載されている。本実施形態において、エンジン2は、例えば、直列4気筒のターボ過給機付きガソリンエンジンであり、エンジンルーム内において横置きで搭載されている。
排気装置3は、エンジン2に接続されており、車両1の下面に沿って前方側から後方側へと延設されている。具体的に、排気装置3は、排気マニホールド4と、ターボ過給機5と、排気管6と、中継パイプ11と、メインサイレンサ(排気消音装置)10と、を備えている。
排気マニホールド4は、エンジン2のシリンダヘッドにおける排気ポートに接続されている。
ターボ過給機5は、排気マニホールド4の集合管端部に接続されている。
排気管6は、ターボ過給機5に接続され、車両1の前方側から後方側へと延設されている。そして、排気管6は、上流側から順に並ぶ、第1触媒装置7と、第2触媒装置8と、プリサイレンサ9と、これらを接続する管体と、により構成されている。
第1触媒装置7及び第2触媒装置8は、エンジン2から排出された排気ガス中の有害物質を浄化するものである。本実施形態において、第1触媒装置7及び第2触媒装置8は、例えば、三元触媒を含む触媒本体と、当該触媒本体を収容するケーシングと、を含み構成されている。第1触媒装置7及び第2触媒装置8は、ターボ過給機5の側から、この順に後方側に向けて配されている。
プリサイレンサ9及びメインサイレンサ10は、排気系騒音(排気系吐出騒音)を低減させるために設けられている。この内、排気系統の上流側に配置されているプリサイレンサ9は、吸音型の消音装置であり、排気が流通する多孔質の内筒管と、その外周を覆うように配された外筒管と、内筒管と外筒管との間に挿設された吸音材と、を含み構成されている。吸音材としては、例えば、グラスウール繊維が採用されている。プリ消音装置9は、排気系吐出騒音の内、高周波成分の低減を主な目的として設けられている。
メインサイレンサ10の構成については、後述するが、排気吐出騒音の内、低中周波成分の低減を主な目的として設けられている。
なお、図1に示すように、メインサイレンサ10の直ぐ上流側には、中継パイプ11が設けられている。
2.メインサイレンサ10の構成
メインサイレンサ10の構成について、図2から図4を用い説明する。図2は、メインサイレンサ10の外観構成を示す模式斜視図であり、図3は、メインサイレンサ10の構成の内、上側部材1000を除去して内部構成を示した模式斜視図であり、図4は、入力パイプ101の一部構成を拡大して示す模式平面図である。
図2に示すように、メインサイレンサ10は、サイレンサ本体100と、入力パイプ101と、テールパイプ(出力パイプ)12,13と、を備える。また、メインサイレンサ10は、サイレンサ本体100に固定されたフック部102,103を備える。フック部102,103は、メインサイレンサ10を車両1の車体に取り付ける際に用いられる。
図2及び図3に示すように、サイレンサ本体100は、ともに有底浅皿状(椀状)をした上側部材1000と下側部材1001とから構成されている。各部材1000,1001の各々は、上下方向に深さを有し、開口縁から上下方向に対して直交する面方向に拡がるフランジ状の部分(サイレンサ本体100のフランジ部100cを構成する部分)が設けられている。
サイレンサ本体100は、上記構造を有する上側部材1000と下側部材1001とを、互いの開口部同士を向い合せにして突合せ、フランジ部100cにて互いを接合することにより構成されている。
なお、図2に示すように、サイレンサ本体100の上壁部には、上面部100aの一部が下方に向けて(内部空間に向けて)凹入されてなるビード部100bが形成されている。本実施形態では、一例として、サイレンサ本体100の上面部100aに3条のビード部100bを設けている。
図3に示すように、サイレンサ本体100に対しては、3本のパイプ(入力パイプ101、テールパイプ12,13)が挿入されている。入力パイプ101は、サイレンサ本体100における前方側の側壁部分から内部空間に挿入されている。入力パイプ101における外部には、中継パイプ11を接続するためのフランジ部101aが設けられている。
入力パイプ101は、上方からの平面視において、逆L字状に曲折されており、内部先端部分が仕切プレート106で支持固定されている。仕切プレート106は、サイレンサ本体100の内部空間において、レゾネータ部100dを構成するための仕切板である。入力パイプ101は、レゾネータ部100dにおいて、開口している(開口部101b)。
また、図3及び図4に示すように、入力パイプ101には、曲折部分の上部が平坦形状に形成されてなる平坦部101cが設けられている。入力パイプ101における平坦部101cは、サイレンサ本体100における上壁部に沿うように形成されている。
テールパイプ12は、サイレンサ本体100における左方側の側壁部分から内部空間に挿入されている。テールパイプ12は、サイレンサ本体100の内部空間において、左方側の側壁部分に沿って前方側へ延伸し、さらに前方側の側壁部分に沿って右方側へと延伸している。そして、テールパイプ12は、サイレンサ本体100の内部空間において、前方側における右方側で開口されている(開口部12a)。
テールパイプ12は、支持プレート104,105と仕切プレート106とにより、サイレンサ本体100に支持固定されている。
なお、テールパイプ12と入力パイプ101とは、サイレンサ本体100の内部空間において、立体交差している。具体的には、入力パイプ101における平坦部101eが形成されてなる部分の下方を、テールパイプ12が通過するように配設されている。
テールパイプ13は、サイレンサ本体100における右方側の側壁部分から内部空間に挿入されている。テールパイプ13は、サイレンサ本体100の内部空間において、テールパイプ12の一部と並伸する状態で配設され、先端部分が上方からの平面視でU字状に曲折されている。そして、テールパイプ13は、サイレンサ本体100の内部空間において、左右方向の略中央であって、前後方向の後方部分で、右方に向けて開口されている(開口部13a)。
テールパイプ13は、支持プレート104,105により、サイレンサ本体100に支持固定されている。
テールパイプ12,13には、サイレンサ本体100の内部空間において、各々の他の部分よりも管外径が太い消音部12b,13bが設けられている。これについては、後述する。
3.入力パイプ101とサイレンサ本体100及びテールパイプ12との関係
入力パイプ101とサイレンサ本体100及びテールパイプ12との関係について、図5及び図6を用い説明する。図5は、図2のV−V断面を示す図であって、入力パイプ101とサイレンサ本体100及びテールパイプ12との関係を示す模式断面図であり、図6は、図2のVI−VI断面を示す図であって、サイレンサ本体100の上壁内面100eへの入力パイプ101における平坦部101cの接合形態を示す模式断面図である。
図5に示すように、入力パイプ101は、管軸がフランジ部101aから上方に向けて傾斜している。そして、入力パイプ101は、サイレンサ本体100の内部空間に挿入され、テールパイプ12との立体交差部分の上方でサイレンサ本体100の上壁内面100eに当接している。ここで、入力パイプ101において、サイレンサ本体100の上壁内面100eに当接するのは平坦部101cである。より詳しくは、図6に示すように、本実施形態における入力パイプ101は、平坦部101cの上面がサイレンサ本体100の上壁内面100eにおけるビード部100bの内側部分に直に接合されている。接合は、例えば、溶接により行われている。
図5に戻って、入力パイプ101は、テールパイプ12との立体交差部分において、下側面がテールパイプ12を回避するように湾曲されている(湾曲部101d)。これにより、立体交差部分において、入力パイプ101とテールパイプ12との間には隙間SP1が確保され、振動が加わった場合にも、互いが接触することが抑制される。
なお、図5及び図6に示すように、入力パイプ101とテールパイプ12との立体交差部分において、入力パイプ101の下方を通過するのはテールパイプ12における消音部12b以外の部分(管外径が細いパイプ部12c)である。
また、図6に示すように、本実施形態では、サイレンサ本体100における下側部材1001にも、ビード部100fが形成されている。これによって、サイレンサ本体100の剛性を向上させることができる。
4.効果
本実施形態では、入力パイプ101において、テールパイプ12との立体交差部分の下面側に湾曲部101dを設けているので、テールパイプ12と立体交差する形態を採用しながら、メインサイレンサ10におけるサイレンサ本体100の扁平化・薄形化を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、入力パイプ101において、テールパイプ12との立体交差部分の上面側に平坦部101cを設け、当該平坦部101cをサイレンサ本体100の上壁内面100eにおけるに直に接合しているので、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いる場合に比べて、メインサイレンサ10におけるサイレンサ本体100の扁平化・薄形化を進めるのに優位である。即ち、上記特許文献2の技術のように支持プレートを用いてパイプを支持固定する場合には、入力パイプとサイレンサ本体の上壁内面との間には少なからず隙間を空ける必要がある。
これに対して、本実施形態では、入力パイプ101の平坦部101cをサイレンサ本体100の上壁内面100e(より具体的には、ビード部101bの内面)に直に接合しているので、平坦部101cと上壁内面100eとの間に隙間が空かず、その分だけメインサイレンサ10におけるサイレンサ本体100の扁平化・薄形化を図るのに優位である。
また、本実施形態では、入力パイプ101とテールパイプ12とが立体交差するようにしているので、各パイプ101,12におけるサイレンサ本体100の内部空間に挿入された部分の長さを長くとることができ、高い消音効果を得るのに優位である。
従って、本実施形態に係るエンジン2のメインサイレンサ10では、高い消音効果を得ることができるとともに、扁平化・薄形化を図ることが可能である。
また、本実施形態では、サイレンサ本体100における上壁部にビード部100bを設けているので、ビード部を設けない場合に比べてサイレンサ本体100における上壁部の剛性を高めることができる。そして、本実施形態では、入力パイプ101における平坦部101cを、高剛性なビード部100bの内面に直に接合することとしているので、入力パイプ101の高い支持剛性を得ることができる。
また、本実施形態では、立体交差部分で上側に位置する入力パイプ101をサイレンサ本体100の上壁部に接合することとしてので、入力パイプ101における湾曲部101dは上凸形状の湾曲部ということになる。このため、本実施形態では、入力パイプ101内への水の溜まりを抑制することができる。また、本実施形態では、入力パイプ101において水の溜まりを抑制することができるので、排気系統における上流側への水の逆流を抑制することができる。
また、本実施形態では、サイレンサ本体100の外観を扁平形状とすることにより、車両1の設計における自由度を高めることができる。また、走行風に対するメインサイレンサ10の抵抗(空気抵抗)を抑制することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係るエンジンの排気消音装置(メインサイレンサ15)について、図7を用い説明する。図7は、本実施形態に係るメインサイレンサ15における、サイレンサ本体150への入力パイプ151の接合形態を示す模式断面図である。なお、図7に示す構成を除き、上記実施形態1に係る車両1の構成と同じであるので、以下での重ねての説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態に係るメインサイレンサ15においても、サイレンサ本体150における上壁部に複数条のビード部150bが形成されている。各ビード部150bは、図7の紙面に垂直な方向に延伸形成されている。
サイレンサ本体150は、上記実施形態1に係るサイレンサ本体100と同様に、それぞれ浅皿状(椀状)をした2つの部材(上側部材1500、下側部材1501)の組み合わせを以って構成されている。サイレンサ本体150の内部空間においては、入力パイプ151とテールパイプ(出力パイプ)12とが立体交差している。
なお、テールパイプ12は、入力パイプ151との立体交差部分において、消音部ではないパイプ部12cが配されている。
本実施形態では、入力パイプ151の上部に設けられた平坦部151cが、サイレンサ本体150の上壁内面150eにおけるビード部150b同士の間の領域に接合されている。即ち、入力パイプ151の平坦部151cは、ビード部150bを除く上壁内面150eに直に接合されている。
なお、本実施形態に係る入力パイプ151についても、テールパイプ12との立体交差部分において、テールパイプ12を回避するように、下側の管壁が上凸形状に湾曲されている(湾曲部151d)。
以上のような構成を採用する本実施形態では、上記実施形態1と同様の効果を得ることができるとともに、更に次のような効果を得ることもできる。
本実施形態でも、サイレンサ本体150における上壁部にビード部150bを設けているので、ビード部を設けない場合に比べてサイレンサ本体150の上壁部の剛性を増強することができる。また、本実施形態では、サイレンサ本体150の上壁内面150eにおけるビード部150b同士の間の部分に入力パイプ151の平坦部151cを接合することとしているので、これによっても、サイレンサ本体150における上壁部の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、サイレンサ本体150の上壁内面150eにおけるビード部150b同士の間の部分に入力パイプ151の平坦部151cを直に接合することとしているので、テールパイプ12との間に、上記実施形態1よりも広い隙間SP2を空けながら、メインサイレンサ15におけるサイレンサ本体150の扁平化・薄形化を図るのに更に優位である。
[実施形態3]
1.メインサイレンサ20の構成
本実施形態に係るメインサイレンサ20の構成について、図8及び図9を用い説明する。なお、本実施形態と上記実施形態1との差異点は、以下で説明するメインサイレンサ20の構成にあり、その他の部分は上記実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る車両のメインサイレンサ20を車両下方側から見た模式下面図であり、図9は、メインサイレンサ20の構成の内、上側部材を模式的に除去して内部構成を示した模式斜視図である。
図8に示すように、メインサイレンサ20は、平面視で角丸長方形状のサイレンサ本体200と、当該サイレンサ本体200に対して前方側から一部が挿入された入力パイプ101と、サイレンサ本体200に対して左右の各々から挿入されたテールパイプ(出力パイプ12,13)と、を備える。また、本実施形態に係るメインサイレンサ20にも、車体への取り付け用のフック部102,103が設けられている。
サイレンサ本体200は、上記実施形態1に係るサイレンサ本体100と同様に、上側部材(図示を省略。)と下側部材2001との組み合わせを以って構成されており、前後方向及び左右方向の各々に拡がるフランジ部200cが設けられている。
図8に示すように、サイレンサ本体200の底壁部には、それぞれが車両の前後方向に延伸する5条のビード部200fが形成されている。各ビード部200fは、サイレンサ本体200の底壁部を、当該サイレンサ本体200の厚み方向(車両の上下方向)に外側から内部空間側に向けて凹入され形成されている。
なお、詳しくは後述するが、本実施形態においては、ビード部200fの凹入に係る高さが形成箇所に応じて異なっている。
図9に示すように、本実施形態に係るメインサイレンサ20においても、サイレンサ本体200の内部空間内における入力パイプ101及びテールパイプ12,13の配設形態並びに曲折形態は、上記実施形態1と同様である。
ただし、メインサイレンサ20においては、上記実施形態1と異なり、サイレンサ本体200の内部空間内でテールパイプ12,13を支持固定する支持プレートを省略している。この点が本実施形態における一つの特徴であり、これについては後述する。
サイレンサ本体200の内部空間は、左右方向の中央部分よりも左方側に設けられた仕切プレート106によりレゾネータ部200dが構成されている。
ここで、テールパイプ12,13には、サイレンサ本体200の内部空間において、消音部12b、13bが設けられている。図9の拡大部分に示すように、テールパイプ13の消音部13bは、複数の孔部130aが開設されてなるパイプ本体130と、その径方向外側に巻回形成されてなる吸音部材131及びカバー部材132と、から構成されている。テールパイプ12,13において、消音部12b,13bが設けられた箇所は、他の箇所(パイプ部12c,13c)よりも管外径が太い。
なお、図示を省略しているが、テールパイプ12の消音部12bについても、同様の構成を有する。
ここで、図9に示すように、サイレンサ本体200の内部空間において、テールパイプ12,13は、それぞれ複数条のビード部200fに交差するように延伸している。そして、テールパイプ12,13は、消音部12b,13b及びパイプ部12c,13cのそれぞれでビード部200fと交差している。
2.サイレンサ本体200におけるテールパイプ12,13の支持固定
サイレンサ本体200の内部空間におけるテールパイプ12,13の支持固定形態について、図10から図13を用い説明する。図10は、図8のX−X断面を示す図であり、図11は、メインサイレンサ20の構成からサイレンサ本体200を抜き出して示す模式断面図であり、図12は、図8のXII−XII断面を示す図であり、図13は、図8のXIII−XIII断面を示す図である。
先ず、図10に示すように、テールパイプ12は、サイレンサ本体200への挿入箇所から下方に少し下がるように曲折され、その先の部分は略直管状に右方に向けて延伸されている。そして、テールパイプ12は、サイレンサ本体200の内部空間において、左右方向の中央部分よりも左方側の部分に消音部12bが配されている。
図10に示すように、本実施形態において、テールパイプ12は、ビード部200fとの各交差部分において、当該ビード部200fの内面に直に接合されている。
ここで、上記のように、テールパイプ12は、管外径が相対的に太い消音部12bと、管外径が相対的に細いパイプ部12cとを含むが、サイレンサ本体200におけるビード部200fは、当該テールパイプ12の管外径の違いに合わせて凹入に係る高さが変えられている。具体的には、図11に示すように、テールパイプ12の消音部12bと接合されるビード部200f1,200f2の凹入に係る高さはH1,H2であり、パイプ部12cと接合されるビード部200f3,200f4の凹入に係る高さは、H1,H2よりも高いH3,H4である。
なお、テールパイプ12の配設形態によっては、高さH1と高さH2とが異なる場合も想定され、同様に、高さH3と高さH4とが異なる場合も想定される。
次に、図12に示すように、テールパイプ13についても、サイレンサ本体200の下壁部に設けられたビード部200f1〜200f4の内面に直に接合されている。ここで、テールパイプ13は、サイレンサ本体200の内部空間において、左右方向の中央部分より若干左方にオフセットした位置に消音部13bが配されており、その左右にパイプ部13cが配されている。
テールパイプ13についても、管外径が相対的に太い消音部13bと、管外径が相対的に細いパイプ部13cとを含むが、サイレンサ本体200におけるビード部200f1〜200f4の凹入に係る高さは当該テールパイプ13の管外径の違いに合わせて変えられている。即ち、テールパイプ13のパイプ部13cに接合されるビード部200f1,200f4の凹入に係る高さは、消音部13bに接合されるビード部200f2,200f3の凹入に係る高さよりも高くなっている。
本実施形態に係るサイレンサ本体200においては、1条のビード部200fにおいても、延伸方向において凹入に係る高さが変えられている。具体的には、図13に示すように、サイレンサ本体200におけるビード部200f3を一例とする場合、ビード部200f3は、テールパイプ12との接合に係る箇所での高さがH3であり、テールパイプ13との接合に係る箇所での高さが、H3よりも低いH5となっている。
なお、図示を省略しているが、サイレンサ本体200における他のビード部200f1,200f2,200f4についても同様の構成となっている。
3.効果
本実施形態に係るメインサイレンサ20では、サイレンサ本体200の下壁部にビード部200fを設けているので、ビード部を設けない場合に比べてサイレンサ本体200の下壁部の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、テールパイプ12,13をビード部200fの内面に直に接合しているので、支持プレートを用いて支持固定する場合に比べて、サイレンサ本体200の扁平化・薄形化や低コスト化・軽量化を図るのに優位である。即ち、支持プレートを用いてテールパイプを支持固定する場合には、支持プレートの分だけコスト及び重量が上昇し、また、テールパイプとサイレンサ本体の壁内面との間には少なからず隙間を空ける必要があることから扁平化に不利となる。
これに対して、本実施形態では、テールパイプ12,13をサイレンサ本体200の下壁部に設けたビード部200fに直に接合しているので、テールパイプ12,13と下壁内面との間に隙間が空かず、その分だけサイレンサ本体200の扁平化・薄形化を図るのに優位である。
従って、本実施形態に係るメインサイレンサ20では、サイレンサ本体200の内部空間における入力パイプ101及びテールパイプ12,13の長さを長くして消音効果を高めたとしても、テールパイプ12,13の支持固定を上記形態とすることにより、サイレンサ本体200の扁平化・薄形化及び低コスト化・軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、テールパイプ12,13の管外径の太細や高低に合わせてビード部200f1〜200f4の凹入に係る高さH1〜H5を変えているので、テールパイプ12,13の支持固定が確実に行われる。よって、サイレンサ本体200に対するテールパイプ12,13の高い支持剛性を確保しながら、外観から見た場合の意匠性に優れたメインサイレンサ20を実現することができる。
また、本実施形態では、テールパイプ12,13において、消音部12b,13bを形成しているので、更に高い消音性能を得ることができる。
また、本実施形態では、テールパイプ12,13において、延伸方向の一部に消音部12b,13bを設けることにより、管外径が相対的に太い部分と細い部分とが形成された場合にあっても、ビード部200f1〜200f4の凹入に係る高さH1〜H5を適宜設定することにより、確実にサイレンサ本体200に対してテールパイプ12,13を支持固定することが可能である。
また、本実施形態では、テールパイプ12,13をサイレンサ本体200における下壁部のビード部200fの内面に直に接合することとしているので、仮にテールパイプ12,13内に水が溜まった場合にも、排気ガスの圧力により、当該排気ガスとともに外部に排出することが可能である。
また、本実施形態では、サイレンサ本体200の下壁部におけるビード部200f1〜200f4の凹入に係る高さH1〜H5をビード部200f1〜200f4の各延伸方向で異ならせることにより、配設に係る高さ設定の異なるテールパイプ12とテールパイプ13とをともに支持固定することができる。
また、本実施形態では、サイレンサ本体200の外観を扁平形状とすることにより、車両1の設計における自由度を高めることができる。また、走行風に対するメインサイレンサ20の抵抗を抑制することができる。
[変形例]
上記実施形態1から上記実施形態3では、エンジン2の一例として直列4気筒のターボ過給機付きガソリンエンジンを採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、エンジンの気筒数については、3気筒以下であってもよいし、5気筒以上であってもよい。また、ターボ過給機を備えない構成とすることや、ターボ過給機の代わりに機械式過給機(所謂、スーパーチャージャ)を備える構成とすることなども可能である。
また、エンジンの種類に関しては、ガソリンエンジンでなく、ディーゼルエンジンとすることなどもできる。
上記実施形態1から上記実施形態3では、サイレンサ本体100,150,200に対して1本の入力パイプ101と2本のテールパイプ12,13とが挿入されてなる形態を一例として採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、1本の入力パイプと1本のテールパイプとが挿入されてなる形態や、2本以上の入力パイプと3本以上のテールパイプが挿入されてなる形態等を採用することなどもできる。
上記実施形態1では、入力パイプ101とテールパイプ12との立体交差部分において、テールパイプ12よりも入力パイプ101が上方に配される形態を一例として採用したが、本発明は、逆の配設形態とすることもできる。
上記実施形態1から上記実施形態3では、排気系統におけるメインサイレンサ10,15,20の上流側にプリサイレンサ9を設けることとしたが、本発明は、プリサイレンサを設けない構成とすることもできる。
上記実施形態1から上記実施形態3では、サイレンサ本体100,150,200を平面視した場合における形状を角丸長方形としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、平面視で三角形は五角形などとすることや、長円形や楕円形とすることなどもできる。
上記実施形態1から上記実施形態3では、テールパイプ12,13に消音部12b、13bを設けることとしたが、本発明では、必ずしもテールパイプに消音部を設けることを要しない。
上記実施形態1から上記実施形態3では、サイレンサ本体100,150,200の内部空間の一部を仕切り、レゾネータ部100d,200dを設けることとしたが、本発明では、必ずしもサイレンサ本体の内部空間にレゾネータ部を設けることを要しない。
上記実施形態3では、テールパイプ12,13の延伸方向における管外径の違いに合わせて、サイレンサ本体200のビード部200fの凹入に係る高さを変えることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ビード部の高さを一様としておき、テールパイプの曲折で対応することも可能である。
上記実施形態3では、テールパイプ12,13とビード部200fとを交差するようにし、当該交差部分で互いを直に接合することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、テールパイプの延伸方向とビード部の延伸方向とが一致するようにし、当接部分の一部または全部で互いに接合する構成を採用することもできる。
上記実施形態1から上記実施形態3では、サイレンサ本体100,150,200に対する入力パイプ101及びテールパイプ12,13の接合を、一例として溶接により行うこととしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ろう付などで接合することとしてもよい。
上記実施形態3では、入力パイプ101が平坦部101cを有し、当該平坦部101cを用いてサイレンサ本体200の上壁部に直に接合することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、入力パイプに平坦部を設けずに、サイレンサ本体における上壁部に直に接合することとしてもよい。
上記実施形態3では、テールパイプ12及びテールパイプ13を、ともにサイレンサ本体200における下壁部のビード部200fに直に接合することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、テールパイプ12及びテールパイプ13の一方をサイレンサ本体の上壁部のビード部に直に接合し、他方をサイレンサ本体の下壁部のビード部に直に接合することとしてもよい。
また、テールパイプについて、サイレンサ本体の壁部内面におけるビード部同士の間の部分に直に接合することとしてもよい。これにより、サイレンサ本体の更なる扁平化・薄形化を図ることができるとともに、テールパイプの接合により、ビード部同士の間における壁部の剛性向上を図ることもできる。