JP6549489B2 - 車両用内装品 - Google Patents

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Description

本発明は、表皮と発泡樹脂層とからなるパッドが基材の表面に一体に成形された車両用内装品に関するものである。
特許文献1には、互いに隣接する第1及び第2の表皮部材を有する表皮と発泡樹脂層とからなるパッドが基材の表面に一体に形成された車両用内装品が開示されている。この車両用内装品では、第1及び第2の表皮部材の隣接縁部に、延出部を上記隣接縁部に沿うように裏側に一体に延設し、両表皮部材の延出部を上記第1の表皮部材の露出面構成部分に裏側から重ねた状態で縫合している。
特公平7−45128号公報
ところで、上記特許文献1のような車両用内装品において、表皮の端縁に、上記発泡樹脂層と基材とに挟まれた状態で上記発泡樹脂層の圧力により上記基材に圧接する圧接シール部を形成する場合がある。かかる場合、両表皮部材の縫合箇所の端部が上記圧接シール部形成箇所に位置していると、両表皮部材の縫合箇所では、両表皮部材の延出部が互いに重なり合って表皮の剛性が高められていることから、表皮と基材との間に発泡樹脂原料を注入することにより発泡樹脂層を形成する際、両表皮部材の縫合箇所の端部に発泡樹脂原料の発泡圧が作用しても、両表皮部材の縫合箇所の端部が基材に圧接せず、表皮の圧接シール部と基材との間のシール性を確保できなくなるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表皮の圧接シール部と基材との間のシール性を確保することにある。
上記の目的を解決するため、本発明は、両表皮部材の隣接縁部における圧接シール部対応箇所を延出部非形成箇所とし、当該延出部非形成箇所を表裏両側で跨ぐようにテープ材を両表皮部材に貼り付けたことを特徴とする。
具体的には、本発明は、互いに隣接する第1及び第2の表皮部材を有する表皮と発泡樹脂層とからなるパッドが基材の表面に一体に成形された車両用内装品を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、本発明は、上記表皮の端縁には、上記発泡樹脂層と基材とに挟まれた状態で上記発泡樹脂層の圧力により上記基材に圧接する圧接シール部が形成され、上記第1及び第2の表皮部材の隣接縁部における端部を除く部分には、延出部が当該隣接縁部に沿うように裏側に一体に延設され、上記両表皮部材の隣接縁部における延出部非形成箇所は、上記圧接シール部形成箇所に位置し、上記第1及び第2の表皮部材の延出部は、縫合糸により互いに縫合され、上記第1及び第2の表皮部材には、テープ材が、その長手方向中途部で両表皮部材の延出部を跨ぎ、かつその長手方向端部で折り返されて上記両表皮部材の隣接縁部における延出部非形成箇所を表裏両側で跨ぐように貼り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、両表皮部材の隣接縁部における圧接シール部対応箇所に延出部を形成せず、当該箇所を変形し易くしたので、表皮と基材との間に発泡樹脂原料を注入することにより発泡樹脂層を形成する際、当該箇所を発泡樹脂原料の発泡圧で基材により確実に圧接させることができる。したがって、表皮の圧接シール部と基材との間のシール性をより確実に確保できる。
また、両表皮部材の延出部非形成箇所を表裏両側で跨ぐようにテープ材を両表皮部材に貼り付けたので、表皮と基材との間に発泡樹脂原料を注入することにより発泡樹脂層を形成する際、両表皮部材の隣接縁部の延出部非形成箇所の間からの発泡樹脂原料の漏れが防止される。
本発明の実施形態に係る車両用内装品としてのインストルメントパネルの斜視図である。 第1及び第2の表皮部材の斜視図である。 図1のIII部拡大図である。 図3のIV−IV線における断面図である。 図3のV−V線における断面図である。 第1及び第2の表皮部材の隣接縁部における折曲部交差箇所周りの斜視図である。 第1及び第2の表皮部材の隣接縁部における端部を図6の矢印VII方向から見た矢視図である。 インストルメントパネルの製造方法において、表皮材を成形する工程を示す製造工程図である。 延長部が付着した状態の第1及び第2の表皮部材の斜視図である。 インストルメントパネルの製造方法において、第1及び第2の表皮部材を重ね合わせた準備状態で互いに縫合する工程を示す製造工程図である。 図10の準備状態における第1及び第2の表皮部材の斜視図である。 インストルメントパネルの製造方法において、延長部を切除する工程を示す製造工程図である。 インストルメントパネルの製造方法において、ステッチ模様を形成する工程を示す製造工程図である。 インストルメントパネルの製造方法において、第1及び第2の表皮部材にテープ材を貼り付ける工程を示す製造工程図である。 インストルメントパネルの製造方法において、表皮材を下型にセットするとともに基材を上型にセットする工程を示す製造工程図である。 インストルメントパネルの製造方法においてインストルメントパネルを成形する工程を示す製造工程図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1〜図7は、右ハンドルの自動車の本発明の実施形態に係る車両用内装品としてのインストルメントパネル1を示す。このインストルメントパネル1は、樹脂製基材3の表面に部分的に樹脂製パッド5が一体に形成されたものである。インストルメントパネル1の車幅方向右側寄りには、メーターフード部7が形成され、上記パッド5は、インストルメントパネル1の車体前端部分及びメーターフード部7を除くほぼ全体に亘って設けられている。したがって、インストルメントパネル1の車体前端部分及びメーターフード部7では、基材3が露出している。また、インストルメントパネル1のパッド5形成領域における車体前方左側寄りには、矩形状のヒンジ部9と、2つのY字を横向きにして車幅方向に対称に連結した形状の破断予定部11とでエアバッグドア12が区画形成されている。上記基材3は、例えば繊維入りポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ノリル(登録商標)等の樹脂材で射出成形されたものである。
上記基材3は、車体前端部分において車幅方向に略平坦状に延びる前方面部13と、該前方面部13の後端全幅から車体後方に向かって略平坦状に一体に延出して略への字状に折れ曲がる一般面部15とを備えている。一般面部15の車体前端全幅及び車幅方向両端全幅には、裏側に凹む外周溝部17が形成されている。また、一般面部15の折れ曲がり箇所よりも若干車体前方には、裏側に凹む横溝部18が上記外周溝部17よりも浅く形成されている。この横溝部18は、その側壁部が開放側に向けて外側に傾斜するように断面台形状に形成されている。また、上記外周溝部17の車体前後方向に延びる部分より若干車幅方向内側の一般面部15には、車幅方向内側に向けて裏側に傾斜する傾斜部19が車幅方向両端縁に沿って形成されている。該傾斜部19は、基材3のエアバッグドア12対応箇所の外側に位置している。また、一般面部15の車体後方端縁には、裏側に突出する後側突出壁部21(図15及び図16参照)が全長に亘って一体に形成され、該後側突出壁部21の先端には、板状のフランジ部23(図15及び図16参照)が全長に亘って外側に一体に延設されている。フランジ部23のパッド5側の面には、図示しない突条シール部が連続して一体に突設されている。また、前方面部13の車幅方向両端の後端部と、一般面部15及びフランジ部23の車幅方向両端全幅には、板面を車幅方向に向けて裏側に突出する取付壁部25が一体に形成され、この取付壁部25の先端近傍には、当該取付壁部25にインストルメントパネル1の側部を構成する図示しないサイドパネルを取り付けるための複数の取付孔27が貫通形成されている。また、一般面部15には、樹脂注入口29(図15及び図16参照)が形成されている。
上記パッド5は、表皮31と、該表皮31と上記基材3との間に発泡樹脂原料R(後述する)が充填されてなる発泡樹脂層33とで構成されている。
上記表皮31は、上記基材3の一般面部15の横溝部18対応箇所で車体前後方向に2分割されて互いに隣接する車体前方側の第1の表皮部材35と、車体後方側の第2の表皮部材37とを備えている。これら表皮部材35,37は、サーモプラスチックウレタン(TPU)等のエラストマー樹脂材やポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂材でスラッシュ成形により成形されたものである。表皮31の車体後方端縁には、上記基材3のフランジ部23の突条シール部に当接して当該当接箇所をシールする当接シール部39が形成されている。一方、表皮31の車体前方端縁及び車幅方向両端縁には、上記発泡樹脂層33と上記基材3の外周溝部17の外側の側壁部17aとに挟まれた状態で上記発泡樹脂層33の圧力により上記基材3の側壁部17aに圧接する圧接シール部41が形成されている。
第1の表皮部材35は、車幅方向に略平坦に延びて露出する平坦面部35aと、該平坦面部35aの車幅方向両端部に裏側に向かって一体に突出する側面部35bとを有し立体的な外観形状をしている。上記平坦面部35aと側面部35bとの境界には、折曲部35cが直線状に形成され、該折曲部35cは、第1の表皮部材35の第2の表皮部材37との隣接縁部と交差している。また、側面部35bの突出方向中途部には、先端側が基端側よりも車幅方向内側に位置するように屈曲部35dが形成され、当該屈曲部35dよりも先端側の側面部35bが、上記圧接シール部41に対応している。上記屈曲部35dよりも先端側の側面部35bを除く第1の表皮部材35の隣接縁部には、延出部としての突条部35eが当該隣接縁部に沿うように連続して一体に突設されている。つまり、突条部35eは、第1の表皮部材35の隣接縁部における長手方向両端部を除く部分に形成され、第1の表皮部材35の隣接縁部における突条部35e非形成箇所は、上記圧接シール部41形成箇所に位置している。上記突条部35eの突出長さは、上記基材3の傾斜部19対応箇所の車幅方向外側で、上記基材3の傾斜部19対応箇所及び該傾斜部19対応箇所の車幅方向内側よりも短く設定されている。つまり、突条部35eの突出長さは、第1の表皮部材35の隣接縁部における折曲部35c交差箇所を含む部分で、他の部分よりも短く設定される。また、基材3の傾斜部19対応箇所の車幅方向外側での突条部35eの突出長さL1は、最も短く、2mmに設定され、基材3の傾斜部19対応箇所の車幅方向内側での突条部35eの突出長さL2は、最も長く、10mmに設定される。また、突条部35eの突出長さは上記基材3の傾斜部19対応箇所で、車幅方向内側に向けて徐々に長くなっている。また、第1の表皮部材35の隣接縁部の内側近傍には、裏側に膨出するように湾曲する湾曲部35fが当該隣接縁部の上記屈曲部35dよりも先端側の側面部35bを除く全長に沿って形成され、当該湾曲部35fには、縫製糸からなるステッチ模様43が全長に亘って縫製により形成されている。なお、上述したように、基材3の傾斜部19は、基材3のエアバッグドア12対応箇所の外側に位置しているので、第1の表皮部材35のエアバッグドア12近傍の隣接縁部における突条部35eの突出長さは、上記L2となる。なお、上記平坦面部35aの上記破断予定部11対応箇所には、複数の薄肉部35gが互いに間隔を空けて形成されている。また、上記平坦面部35aの前端全幅には、前側延出面部35hが裏側に向かって外側に傾斜するように一体に延設され、上記圧接シール部41を構成している。また、図6及び図7に示すが、上記平坦面部35a、屈曲部35dよりも基端側の側面部35b、及び屈曲部35dの表面には、全体に亘ってシボ模様が形成されている。
第2の表皮部材37も、車幅方向に略平坦に延びる平坦面部37aと、該平坦面部37aの車幅方向両端部に裏側に向かって一体に突出する側面部37bとを有し立体的な外観形状をしている。上記平坦面部37aと側面部37bとの境界には、折曲部37cが上記第1の表皮部材35の折曲部35cと同一直線状に形成され、該折曲部37cは、第2の表皮部材37の第1の表皮部材35との隣接縁部と交差している。また、側面部37bの突出方向中途部には、先端側が基端側よりも車幅方向内側に位置するように屈曲部37dが形成され、当該屈曲部37dよりも先端側の側面部37bが上記圧接シール部41に対応している。第1及び第2の表皮部材35,37の平坦面部35a,37aは面一をなし、第1及び第2の表皮部材35,37の側面部35b,37bも面一をなしている。上記屈曲部37dよりも先端側の側面部37bを除く第2の表皮部材37の隣接縁部には、延出部としての突条部37eが当該隣接縁部に沿うように連続して一体に突設されている。つまり、突条部37eは、第2の表皮部材37の隣接縁部における長手方向両端部を除く部分に形成され、第2の表皮部材37の隣接縁部における突条部37e非形成箇所は、上記圧接シール部41形成箇所に位置している。上記突条部37eの突出長さは、第1の表皮部材35の突条部35eと全長に亘って等しく設定されている。つまり、突条部37eの突出長さも、第2の表皮部材37の隣接縁部における折曲部37c交差箇所を含む部分で、他の部分よりも短く設定されている。また、第2の表皮部材37の隣接縁部の内側近傍には、裏側に膨出するように湾曲する湾曲部37fが当該隣接縁部の上記屈曲部37dよりも先端側の側面部37bを除く全長に沿って形成され、当該湾曲部37fには、縫製糸からなるステッチ模様45が全長に亘って縫製により形成されている。なお、上記第2の表皮部材37の平坦面部37aの後端全幅には、裏側に向かって一体に突出する後側突出面部37gが一体に形成され、該後側突出面部37gの先端には、上記当接シール部39が外側に一体に延設されている。また、図6及び図7にのみ示すが、上記平坦面部37a、屈曲部37dよりも基端側の側面部37b、及び屈曲部37dの表面には、全体に亘ってシボ模様が形成されている。
両表皮部材35,37の突条部35e,37eの外側面は、全長に亘って車体前後方向に互いに当接している。また、両表皮部材35,37の突条部35e,37eの基端部は、全長に亘って縫合糸47により互いに縫合されている。一方、両表皮部材35,37の隣接縁部における長手方向両端部、すなわち突条部35e,37e非形成箇所は、互いに微小な間隔D(図7参照)を空けて対向している。さらに、両表皮部材35,37には、テープ材49が、その長手方向中途部で両表皮部材35,37の突条部35e,37eを跨ぐとともに両表皮部材35,37のステッチ模様43,45を裏側から覆い、かつその長手方向両端部で折り返されて上記両表皮部材35,37の隣接縁部における突条部35e,37e非形成箇所(屈曲部35d,37dよりも先端側の側面部35b,37bの隣接縁部)を表裏両側で跨ぐように貼り付けられている。
上記発泡樹脂層33は、ウレタン発泡体等であり、例えば独立発泡と連通発泡とが約半分ずつ分布する半硬質構造である。当該発泡樹脂層33には、凹溝部33aが上記第1及び第2の表皮部材35,37の突条部35e,37eに対応するように形成され、当該凹溝部33aには、上記第1及び第2の表皮部材35,37の突条部35e,37eが上記テープ材49に覆われた状態で挿入されている。
図8〜図16は、上述のように構成されたインストルメントパネル1の製造方法を示す。
製造に際し、基材3、表皮31、及び図15及び図16に示す成形型101を用意する。成形型101は、下型である第1型103と上型である第2型105とを備え、上記第2型105には、注入ヘッド107が設けられているとともに、上記第1型103には、スライドコア109が流体圧シリンダ111の伸縮作動によりスライド可能に設けられている。図15及び図16中、105aは上記注入ヘッド107が挿着される挿着孔、113はキャビティである。また、図15及び図16中、表皮31の湾曲部35f,37fの図示を省略している。
ここで、表皮31を製造する工程について説明する。表皮31を製造するには、まず、図8に示すように、スラッシュ成形型201により、上記第1及び第2の表皮部材35,37と、両表皮部材35,37の端縁における突条部35e,37e先端に対応する部分に第2薄肉部59(後述する)を介して付着する位置決め用の延長部51と、不要部分(後述する)53とを構成する1枚の表皮材55を成形する。なお、延長部51は、両表皮部材35,37の端縁における突条部35e,37e先端に対応する部分のうち、上記突条部35e,37eの突出長さがL2よりも短い部分に対応する部分だけに付着している。図2中、延長部51を仮想線で示す。
スラッシュ成形型201には、上記第1及び第2の表皮部材35,37の立体的な表面を成形する成形面203が形成されている。この成形面203には、薄肉部形成用の断面三角形状の第1凸条部205が、上記延長部51が付着した状態の第1及び第2の表皮部材35,37の外周縁に対応するように形成されているとともに、薄肉部形成用の断面三角状の第2凸条部207が、上記第1及び第2の表皮部材35,37と上記延長部51との境界、すなわち第2薄肉部59(後述する)に対応するように形成されている。また、上記成形面203における第1の表皮部材35に付着する延長部51の延出方向中途部に対応する箇所には、複数の平面視矩形状の凹部209が互いに間隔を空けて形成されている。一方、上記成形面203における第2の表皮部材37に付着する延長部51の延出方向中途部に対応する箇所には、複数の平面視矩形状の凸部211が互いに間隔を空けて一体に突設されている。さらに、上記成形面203には、上記第1及び第2の表皮部材35,37の湾曲部35f,37f成形用の膨出部213が形成されている。
次に、上記スラッシュ成形型201を用いて上記表皮材55を成形する要領について説明する。
まず、スラッシュ成形型201を加熱ヒータ(図示せず)により加熱し、その成形面を下に向けた状態で、TPU、PVC等の粉体樹脂原料が収容された原料収容ボックス(図示せず)を下方からセットする。そして、スラッシュ成形型201及び原料収容ボックスを反転させ、原料収容ボックス内の粉体樹脂原料をスラッシュ成形型201の成形面203に付着させる。これにより、成形面203に付着した粉体樹脂原料が型温により加熱溶融し始める。その後、スラッシュ成形型201及び原料収容ボックスを反転させて元の姿勢に戻し、余剰の粉体樹脂原料を原料収容ボックスに落下させる。そして、スラッシュ成形型201を原料収容ボックスから取り外し、加熱ヒータにより再度加熱する。これにより、成形面203に付着した未溶融の粉体樹脂原料が完全に溶融し、溶融樹脂層が形成される。さらにその後、スラッシュ成形型201をエアの吹付けにより冷却する。これにより、溶融樹脂層が硬化し、パッド5の外観形状に対応した立体的な外観形状を有する表皮材55が成形される。成形された表皮材55の第1凸条部205に対応する箇所には、引きちぎり可能な破断予定部としての第1薄肉部57が形成されているとともに、上記表皮材55の第2凸条部207に対応する箇所には、引きちぎり可能な破断予定部としての第2薄肉部59が形成されている。また、上記表皮材55の膨出部213に対応する箇所には、湾曲部35f,37fが形成されている。さらに、成形された表皮材55の凹部209に対応する箇所には、嵌合凸部61が形成され、成形された表皮材55の凸部211に対応する箇所には、嵌合凹部63が形成されている。
その後、表皮材55を成形面203から剥がし、不要部分53を引っ張って第1薄肉部57を引きちぎる(破断する)ことで第1薄肉部57の外側の不要部分53を切除し、図9に示すように、上記延長部51が第2薄肉部59を介して付着した第1及び第2の表皮部材35,37を得る。第1の表皮部材35に付着した延長部51の表面には、上記嵌合凸部61が形成され、第2の表皮部材37に付着した延長部51の表面には、上記嵌合凹部63が形成されている。このように、不要部分53を引っ張るだけで切除でき、破断箇所を特定する作業が必要ないので、破断作業が容易になる。また、破断用の設備が不要となるので、製造コストを削減できる。
次に、図10及び図11に示すように、第1及び第2の表皮部材35,37を、その表面が互いに当接し、かつ上記嵌合凸部61と嵌合凹部63とが互いに嵌合するように互いに重ね合わせて両表皮部材35,37の延長部51を互いに固定する。この状態(準備状態)で、両表皮部材35,37は、立体的な外観形状を変形させて延長部51付着側の端縁が全長に亘って互いに重なるように互いに重なり合っている。このように、嵌合凸部61と嵌合凹部63とを嵌合させるだけで両表皮部材35,37を位置決めできるので、留め具等で両表皮部材35,37を仮止めする場合に比べ、位置決め作業が容易になる。そして、この状態で、両表皮部材35,37の延長部51付着側の端縁をミシンのガイド部としての定規301に当接させ、両表皮部材35,37をミシンの押さえ板303と針板305との間に挟み込んだ状態で、ミシンを作動させてミシン針307を上下させる。これにより、両表皮部材35,37の第2薄肉部59よりも内側に位置し、かつ両表皮部材35,37の延長部51付着側の端縁との間に一定の間隔L(=L2)を保つ縫合ラインLNで両表皮部材35,37が縫合糸47により互いに縫合される。このように、両表皮部材35,37の延長部51付着側の端縁をミシンの定規301に当接させるだけで縫合ラインLNを位置決めでき、表皮部材35,37の縫合ラインLNに印を付ける作業が必要ないので、縫合作業が容易である。
次に、図12に示すように、両表皮部材35,37における上記縫合ラインLNより内側の部分を面一をなすように展開してパッド5の外観形状に対応した立体的な元の外観形状に戻すとともに、当該展開部分の裏側に両表皮部材35,37における上記縫合ラインLNより外側の部分を突出させ、この状態で、延長部51を引っ張って第2薄肉部59を引きちぎる(破断する)ことで、両表皮部材35,37から延長部51を切除する。これにより、上記縫合ラインLNより外側の部分からなる突条部35e,37eが上記展開部分の裏側に形成される。このように、延長部51を引っ張るだけで切除でき、破断箇所を特定する作業が必要ないので、破断作業が容易になる。また、破断用の設備が不要となるので、製造コストを削減できる。
その後、図13に示すように、両表皮部材35,37を押さえ板401と針板403との間に挟み込み、かつ両表皮部材35,37の湾曲部35f,37fを二本針ミシンの押さえ板401のスリット401aと針板403のスリット403aとに対応させた状態でミシンを作動させてミシン針405を上下させることにより、両表皮部材35,37の湾曲部35f,37fに、ステッチ模様43,45を全長に亘って形成する。
その後、図14に示すように、両表皮部材35,37にテープ材49をその長手方向中途部で両表皮部材35,37の突出部分(突条部35e,37e)を跨ぐとともに両表皮部材35,37のステッチ模様43,45を裏側から覆い、かつその長手方向両端部で折り返されて上記両表皮部材35,37の隣接縁部における非縫合箇所(突条部35e,37e非形成箇所)を表裏両側で跨ぐように貼り付ける。これにより、両表皮部材35,37に上記テープ材49が貼り付けられた表皮31が得られる。
次に、インストルメントパネル1を製造する要領について説明する。
まず、図15に示すように、第2型105を上昇させて成形型101を型開きした状態で、流体圧シリンダ111を伸長作動させてスライドコア109を前進させた後、表皮31を第1型103にセットする。これにより、表皮31の車体前方側の端末がスライドコア109先端に当接し、スライドコア109先端により外方へ倒れないように保持される。この状態で、真空吸引孔(図示せず)からの負圧により表皮31を第1型103に密着させる。一方、第2型105に基材3をセットする。その際、基材保持装置(図示せず)で基材3が第2型105から落下しないように保持する。この状態で、基材3の樹脂注入口29が注入ヘッド107に連通している。
次いで、図16に示すように、流体圧シリンダ111を収縮作動させてスライドコア109を後退させるとともに、第2型105を斜め上方から下降させて成形型101を型閉めする。これにより、表皮31の車体前方側の端末及び車幅方向両側の端末、すなわち圧接シール部41が基材3の外周溝部17の外側の側壁部17aに当接している。一方、表皮31の車体後方側の端末は、基材3のフランジ部23の突条シール部に当接して突条シール部が表皮31に食い込み、当該当接箇所をシールしている。
その後、上記型閉め状態で、発泡樹脂原料(図示せず)を注入ヘッド107から基材3の樹脂注入口29からキャビティ113内の基材3と表皮31との間に注入する。発泡樹脂原料が発泡してその発泡圧により、表皮31の車体前方端縁及び車幅方向両端縁、すなわち圧接シール部41が基材3の外周溝部17の外側の側壁部17aに圧接して当該圧接箇所がシールされる。このとき、両表皮部材35,37の隣接縁部における圧接シール部41対応箇所に突条部37eが形成されず、当該箇所が変形し易くなっているので、当該箇所を発泡樹脂原料の発泡圧で基材3により確実に圧接させることができる。したがって、表皮31の圧接シール部41と基材3との間のシール性をより確実に確保できる。また、このとき、両表皮部材35,37の突条部35e,37e非形成箇所を表裏両側で跨ぐようにテープ材49が両表皮部材35,37に貼り付けられているので、両表皮部材35,37の隣接縁部の突条部35e,37e非形成箇所の間からの発泡樹脂原料の漏れが防止される。また、両表皮部材35,37の屈曲部35d,37dよりも先端側の側面部35b,37b、すなわち圧接シール部41形成箇所には、湾曲部35f,37f及びステッチ模様43が形成されていないので、圧接シール部41と基材3との間のシール性が確保されやすい。さらに、ステッチ模様43,45がテープ材49により裏側から覆われているので、ステッチ模様43,45の縫い穴からの発泡樹脂原料の漏れも防止される。
しかる後、発泡樹脂原料が発泡硬化して、表皮31と発泡樹脂層33とからなるパッド5が基材3の表面に一体に形成されたインストルメントパネル1が得られる。
したがって、上記実施形態によると、両表皮部材35,37における縫合箇所より外側の部分が突条部35e,37eを構成し、表皮部材35,37の露出面構成部分に裏側から圧接しないので、露出面構成部分が膨出して外観見栄えが悪化することが防止される。
また、突条部35e,37eが折曲部35c,37c交差箇所で短く形成されて曲がりやすくなっているので、各表皮部材35,37の隣接縁部における折曲部35c,37c交差箇所で曲げにより生じる応力が小さくなり、各表皮部材35,37の隣接縁部における折曲部35c,37c交差箇所周りの露出面構成部分が上記応力により変形して外観見栄えが悪化することが防止される。
また、突条部35e,37eが各表皮部材35,37の基材3の傾斜部19対応箇所の車幅方向内側で長く形成されているので、発泡樹脂層33の凹溝部33aから突条部35e,37eが抜けにくくなり、表皮部材35,37の発泡樹脂層33からの離脱が防止される。
また、突条部35e,37eがエアバッグドア12近傍の隣接縁部で長く形成されているので、エアバッグドア12の開作動による表皮部材35,37の発泡樹脂層33からの離脱が防止される。
また、突条部35e,37eの突出長さが2mm以上に設定されているので、2mm未満に設定した場合に比べ、縫合強度が高められる一方、突条部35e,37eの突出長さが10mm以下に設定されているので、10mmより長くした場合に比べ、発泡樹脂層33形成時に発泡樹脂原料をキャビティ113内に行き渡らせやすい。
また、ステッチ模様43,45が縫製により形成されているので、手造り感及び高級感が高められる。
なお、上記実施形態では、第1及び第2の表皮部材35,37をスラッシュ成形により成形したが、真空成形により成形してもよい。
また、上記実施形態では、ステッチ模様43,45を第1及び第2の表皮部材35,37の両方に形成したが、第1及び第2の表皮部材35,37のいずれか一方のみに形成してもよいし、いずれにも形成しなくても良い。
また、上記実施形態では、第1の表皮部材35の隣接縁部に、突条部35e,37eを裏側に突出するように延設したが、これら突条部35e,37eに代えて、平坦面部35aと重なるように裏側に延出する延出部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、表皮31の車幅方向両端縁に圧接シール部41を形成したが、一方の端縁のみに形成してもよい。
本発明は、表皮と発泡樹脂層とからなるパッドが基材の表面に一体に成形された車両用内装品として有用である。
1 インストルメントパネル
3 基材
5 パッド
31 表皮
33 発泡樹脂層
35 第1の表皮部材
35e 突条部(延出部)
37 第2の表皮部材
37e 突条部(延出部)
41 圧接シール部
47 縫合糸
49 テープ材

Claims (1)

  1. 互いに隣接する第1及び第2の表皮部材(35,37)を有する表皮(31)と発泡樹脂層(33)とからなるパッド(5)が基材(3)の表面に一体に成形された車両用内装品であって、
    上記表皮(31)の端縁には、上記発泡樹脂層(33)と基材(3)とに挟まれた状態で上記発泡樹脂層(33)の圧力により上記基材(3)に圧接する圧接シール部(41)が形成され、
    上記第1及び第2の表皮部材(35,37)の隣接縁部における端部を除く部分には、延出部(35e,37e)が当該隣接縁部に沿うように裏側に一体に延設され、上記両表皮部材(35,37)の隣接縁部における延出部(35e,37e)非形成箇所は、上記圧接シール部(41)形成箇所に位置し、
    上記第1及び第2の表皮部材(35,37)の延出部(35e,37e)は、縫合糸(47)により互いに縫合され、
    上記第1及び第2の表皮部材(35,37)には、テープ材(49)が、その長手方向中途部で両表皮部材(35,37)の延出部(35e,37e)を跨ぎ、かつその長手方向端部で折り返されて上記両表皮部材(35,37)の隣接縁部における延出部(35e,37e)非形成箇所を表裏両側で跨ぐように貼り付けられていることを特徴とする車両用内装品。
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