JP6547556B2 - 脆性基板の分断方法 - Google Patents

脆性基板の分断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6547556B2
JP6547556B2 JP2015191311A JP2015191311A JP6547556B2 JP 6547556 B2 JP6547556 B2 JP 6547556B2 JP 2015191311 A JP2015191311 A JP 2015191311A JP 2015191311 A JP2015191311 A JP 2015191311A JP 6547556 B2 JP6547556 B2 JP 6547556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
brittle substrate
trench line
cutting edge
crack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015191311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017064987A (ja
Inventor
佑磨 岩坪
佑磨 岩坪
曽山 浩
浩 曽山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd filed Critical Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Priority to JP2015191311A priority Critical patent/JP6547556B2/ja
Priority to KR1020160118382A priority patent/KR101851070B1/ko
Priority to TW105130435A priority patent/TWI607845B/zh
Priority to CN201610867455.2A priority patent/CN107009524B/zh
Publication of JP2017064987A publication Critical patent/JP2017064987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6547556B2 publication Critical patent/JP6547556B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D1/00Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor
    • B28D1/22Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by cutting, e.g. incising
    • B28D1/225Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by cutting, e.g. incising for scoring or breaking, e.g. tiles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/033Apparatus for opening score lines in glass sheets
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D1/00Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor
    • B28D1/18Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by milling, e.g. channelling by means of milling tools
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D1/00Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor
    • B28D1/22Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by cutting, e.g. incising
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/037Controlling or regulating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

本発明は脆性基板の分断方法に関する。
フラットディスプレイパネルまたは太陽電池パネルなどの電気機器の製造において、脆性基板を分断することがしばしば必要となる。典型的な分断方法においては、まず、脆性基板上にクラックラインが形成される。ここで「クラックライン」とは、脆性基板の厚さ方向に部分的に進行したクラックが脆性基板の表面上においてライン状に延びているもののことである。次に、いわゆるブレイク工程が行われる。具体的には、脆性基板に応力を印加することによって、クラックラインのクラックが厚さ方向に完全に進行させられる。これにより、クラックラインに沿って脆性基板が分断される。
特開平9−188534号公報(特許文献1)によれば、ガラス板の上面にあるくぼみがスクライブ時に生じる。上記公報においては、このくぼみが「スクライブライン」と称されている。またスクライブラインの刻設と同時に、スクライブラインから直下方向に延びるクラックが発生する。よって上記公報の分断技術においては、「スクライブライン」の形成と同時に、上述したクラックラインが形成されるといえる。
特開平9−188534号公報
本発明者らは、上記従来の分断技術とは異なる独自の分断技術を開発してきた。この技術によれば、まず、脆性基板上での刃先の摺動によって塑性変形を発生させることにより、トレンチラインと称される溝形状が形成される。トレンチラインが形成されている時点では、その下方にクラックは形成されない。その後、トレンチラインに沿ってクラックを伸展させることで、クラックラインが形成される。つまり、上記従来の技術とは異なり、クラックを伴わないトレンチラインがいったん形成され、その後にトレンチラインに沿ってクラックラインが形成される。その後、クラックラインに沿ってブレイク工程が行われる。
クラックを伴わないトレンチラインは、クラックを伴う従来のスクライブラインに比して、より低い荷重での刃先の摺動により形成可能である。刃先への荷重が小さければ、刃先に加わるダメージも小さくなる。よって、この独自の分断技術によれば、刃先の寿命を延ばすことができる。
上記独自の技術においては、トレンチラインに沿ってクラックラインを形成し始めるための工程が必要となる。このためには、トレンチラインの形成によって脆性基板中に生じていた内部応力を開放するようなきっかけが必要である。このきっかけを与える方法のひとつとして、本発明者らは、トレンチラインと交差するように通常のスクライブラインを形成する工程が効果的であることを見出している。しかしながらこの工程に起因して脆性基板の分断方法が煩雑なものとなっていた。よって、これに代わる、より容易な工程が望まれていた。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、その下方にクラックを有しないトレンチラインを形成した後、トレンチラインに沿ったクラックラインを容易に形成することができる、脆性基板の分断方法を提供することである。
本発明の脆性基板の分断方法は、以下の工程を有している。
脆性基板の一の面上において第1の位置から第2の位置まで第1の速度で刃先を摺動させることによって、一の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第1のトレンチラインが形成される。第1のトレンチラインを形成する工程は、第1のトレンチラインの下方において脆性基板が第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる。
第1のトレンチラインを形成する工程の後に、脆性基板の一の面上において第2の位置から第3の位置へ第1の速度よりも遅い第2の速度で刃先をさらに摺動させることによって、一の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第2のトレンチラインが形成される。第2のトレンチラインを形成する工程は、第2のトレンチラインの下方において脆性基板が第2のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる。
第2のトレンチラインを形成する工程において摺動させられた刃先が第3の位置に達することで、第3の位置から第2のトレンチラインに沿って脆性基板のクラックを伸展させることによって、第1のクラックラインが形成される。第1のクラックラインによって第2のトレンチラインの下方において脆性基板は第2のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている。
第1のクラックラインが第2の位置に達することで、第2の位置から第1のトレンチラインに沿って脆性基板のクラックを伸展させることによって、第2のクラックラインが形成される。第2のクラックラインによって第1のトレンチラインの下方において脆性基板は第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている。
第1のクラックラインおよび第2のクラックラインに沿って脆性基板が分断される。
本発明によれば、第1のトレンチラインを形成するために摺動させられた刃先がさらに第3の位置に摺動されることで、第1のトレンチラインに沿った第2のクラックラインが形成される。つまり、第1のトレンチラインを形成するための刃先の摺動をさらに継続することによって、第1のトレンチラインに沿って第2のクラックラインを容易に形成することができる。
本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の構成を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の第1の工程を概略的に示す上面図である。 図2の線III−IIIに沿う概略断面図である。 図2の線IV−IVに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の第2の工程を概略的に示す上面図である。 図5の線VI−VIに沿う概略断面図である。 図5の線VII−VIIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の第3の工程を概略的に示す上面図である。 図8の線IX−IXに沿う概略断面図である。 脆性基板の第1のクラックラインに沿った分断面の顕微鏡写真である。 脆性基板の第2のクラックラインに沿った分断面の顕微鏡写真である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法に用いられるカッティング器具の構成を概略的に示す側面図である。 図12の矢印XIIIの視点での概略平面図である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法に用いられるカッティング器具の構成を概略的に示す側面図である。 図14の矢印XVの視点での概略平面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法に用いられるカッティング器具の構成を概略的に示す側面図である。 図16の矢印XVIIの視点での概略平面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の第1の工程を概略的に示す上面図である。 図18の線XIX−XIXに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の第2の工程を概略的に示す上面図である。 図20の線XXI−XXIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の第3の工程を概略的に示す上面図である。 図22の線XXIII−XXIIIに沿う概略断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
(ガラス基板の分断方法)
図1は、本実施の形態における脆性基板の分断方法の構成を概略的に示すフロー図である。以下、この分断方法について説明する。
図2〜図4を参照して、まず、分断されることになるガラス基板4(脆性基板)が準備される。ガラス基板4は、上面SF1(一の面)と、その反対の下面SF2とを有している。またガラス基板4は、上面SF1に垂直な厚さ方向DT(図3)を有している。また、刃先51を有するカッティング器具50(図4)が準備される。なおカッティング器具50の構成およびその使用方法の詳細については後述する。
次に、ガラス基板4から離れて配置された刃先51が、ガラス基板4へ近づけられる。これによって、ガラス基板4の上面SF1上における位置N1(第1の位置)で、刃先51がガラス基板4に接触させられる。位置N1はガラス基板4の上面SF1の縁から離れている。
次に、ステップS10(図1)にて、ガラス基板4の上面SF1上において、矢印M1(図2および図4)に示すように、位置N1から、位置N1と異なる位置N2(第2の位置)まで刃先51が摺動させられる。この摺動の速度である第1の速度は、機械的な刃先を用いる場合の典型的なスクライブ速度であってよく、たとえば100mm/秒程度である。この摺動によって上面SF1上に塑性変形が発生させられる。このことで、溝形状を有するトレンチラインTL1(第1のトレンチライン)が形成される。
トレンチラインTL1は、クラックレス状態が得られるように形成される。ここでクラックレス状態とは、トレンチラインTL1の下方においてガラス基板4がトレンチラインTL1の延在方向(図2および図4における横方向)と交差する方向DC(図3)において連続的につながっている状態のことである。クラックレス状態においては、塑性変形によるトレンチラインTL1は形成されているものの、それに沿ったクラックは形成されていない。クラックレス状態を得るために、刃先51に加えられる荷重は、クラックが発生しない程度に小さく、かつ塑性変形が発生し、後にその下方にクラックが発生する程度に調整される。後述される他のトレンチラインについても、クラックレス状態が同様に定義される。
なお上記塑性変形はガラス基板4の表面が削れない、低い荷重で十分に形成されるが、ガラス基板4が若干削れてもよい。ただしこのような削れは、好ましくない微細な破片を生じ得ることから、生じないことが好ましい。
次に、ステップS20(図1)にて、ガラス基板4の上面SF1上において、矢印M2(図2および図4)に示すように、位置N2から、位置N1および位置N2のいずれとも異なる位置N3(第3の位置)へ、刃先51がさらに摺動させられる。前述したトレンチラインTL1の形成工程も含めて言えば、刃先51は位置N1から位置N2を経由して位置N3へと連続的に摺動させられる。位置N3はガラス基板4の上面SF1の縁から離れている。この摺動によって上面SF1上に塑性変形が発生させられる。このことで、溝形状を有するトレンチラインTL2(第2のトレンチライン)が形成される。
トレンチラインTL2はクラックレス状態が得られるように形成される。トレンチラインTL2が形成される際に刃先51に印加される荷重は、トレンチラインTL1が形成される際に刃先51に印加される荷重と同じであってもよく、異なってもよい。なお両荷重が同じとされた方が、荷重制御は容易である。
位置N2から位置N3への刃先の摺動は、前述した第1の速度よりも遅い第2の速度で行われる。第2の速度は、好ましくは25mm/秒より小さく、より好ましくは5mm/秒よりも小さく、たとえば1mm/秒程度である。このため、工程の効率上、前述した第1の速度が100mm/秒以上とされる場合は、第2の速度は、好ましくは第1の速度の25%より小さく、より好ましくは5%よりも小さい。
図5〜図7を参照して、ステップS30(図1)にて、トレンチラインTL2を形成する工程において摺動させられた刃先51が位置N3に達することで、矢印R1(図5および図7)に示すように、位置N3からトレンチラインTL2に沿って厚さ方向DTにおけるガラス基板4のクラックが伸展させられる。これによって、クラックラインCL1(第1のクラックライン)が形成される。
クラックラインCL1の形成により、トレンチラインTL2のクラックレス状態は消失する。言い換えれば、クラックラインCL1によってトレンチラインTL2の下方においてガラス基板4はトレンチラインTL2の延在方向(図5および図7における横方向)と交差する方向DC(図6)において連続的なつながりが断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCL1のクラックを介してガラス基板4の部分同士が接触していてもよい。また、トレンチラインTLの直下にわずかに連続的なつながりが残されていてもよい。
上記のようにクラックの伸展が開始される詳しいメカニズムは不明であり、よって位置N3がどこになるかを事前に厳密に予測することは困難である。しかしながら、上記第2の速度が十分に小さくされれば、それに応じて高い確率で、位置N3は位置N2から十分に近い位置となる。
ステップS40(図1)にて、クラックラインCL1が位置N2に達すると、それがきっかけとなって、矢印R2(図5および図7)に示すように、位置N2からトレンチラインTL1に沿って厚さ方向におけるガラス基板4のクラックが伸展させられる。これによって、クラックラインCL2(第2のクラックライン)が形成される。クラックラインCL2の形成により、トレンチラインTL1のクラックレス状態は消失する。言い換えれば、クラックラインCL2によってトレンチラインTL1の下方においてガラス基板4はトレンチラインTL1と交差する方向において連続的なつながりが断たれている。
図8および図9を参照して、本実施の形態においては、上述したようにクラックラインCL1が形成された後にも、刃先51の摺動は継続される。すなわち、ガラス基板4の上面SF1上において、矢印M3に示すように、位置N3から、位置N1〜N3のいずれとも異なる位置N4(第4の位置)へ、第2の速度で刃先51がさらに摺動させられる。この摺動によって上面SF1上に塑性変形が発生させられる。このことで、溝形状を有するトレンチラインTL3(第3のトレンチライン)が形成される。トレンチラインTL3はクラックレス状態が得られるように形成され得る。言い換えれば、位置N1〜N4において刃先51の摺動が行われ、位置N2〜N4の間のいずれかの位置N3においてクラックが発生する。
次に、ガラス基板4の上面SF1上における位置N4で、刃先51がガラス基板4から離される。位置N4はガラス基板4の上面SF1の縁から離れている。これにより、位置N1から位置N2および位置N3を順に経由して位置N4に至るまでの刃先51の摺動工程が完了する。刃先51が位置N2と位置N4との間で摺動する距離は、刃先51が位置N1と位置N2との間で摺動する距離よりも小さい。刃先51が位置N2と位置N4との間で摺動する距離は、好ましくは2mm以上であり、より好ましくは20mm以上である。このため、前述した第2の速度が1mm/秒の場合、刃先51が位置N2と位置N4との間で摺動する時間は、好ましくは2秒以上であり、より好ましくは20秒以上である。
次に、ステップS50(図1)にて、クラックラインCL1およびクラックラインCL2に沿ってガラス基板4が分断される。すなわち、いわゆるブレイク工程が行われる。ブレイク工程は、ガラス基板4への外力の印加によって行い得る。たとえば、ガラス基板4の上面SF1上のクラックラインCL1およびクラックラインCL2(図9)に向かって下面SF2上に応力印加部材(たとえば、「ブレイクバー」と称される部材)を押し付けることによって、クラックラインCL1およびクラックラインCL2のクラックを開くような応力がガラス基板4へ印加される。なおクラックラインCL1およびクラックラインCL2がその形成時に厚さ方向DTに完全に進行した場合は、クラックラインCL1およびクラックラインCL2の形成と、ガラス基板4の分断とが同時に生じる。
なお上述したクラックラインの形成工程は、いわゆるブレイク工程と本質的に異なっている。ブレイク工程は、既に形成されているクラックを厚さ方向にさらに伸展させることで基板を完全に分離するものである。一方、クラックラインの形成工程は、トレンチラインの形成によって得られたクラックレス状態から、クラックを有する状態への変化をもたらすものである。この変化は、クラックレス状態が有する内部応力の開放によって生じると考えられる。
以上によりガラス基板4の分断が行われる。ガラス基板4の分断面の品質については、クラックラインCL1に沿った部分に比してクラックラインCL2に沿った部分の方が良好である。図10および図11のそれぞれは、ガラス基板4のクラックラインCL1およびクラックラインCL2に沿った分断面の顕微鏡写真である。クラックラインCL1に沿った分断面(図10)上においては、クラックラインCL1の領域に、凹凸によるサメの歯状の模様が明確に観察された。これに対して、クラックラインCL2に沿った分断面(図10)上においては、そのような模様は観察されず、より良好な鏡面が観察された。
(カッティング器具)
図12は、カッティング器具50の構成を概略的に示す側面図である。図13は、図12の矢印XIIIの視点での概略平面図である。なお矢印XIIIの方向は、ガラス基板4の上面SF1の法線方向に対応している。カッティング器具50は刃先51およびシャンク52を有している。刃先51は、そのホルダとしてのシャンク52に固定されることによって保持されている。
刃先51は、突起部PPと、稜線部PS1〜PS4(第1〜第4の稜線部)と、側面SD1〜SD4とを有している。側面SD1〜SD4は、互いに異なる方向を向いている。稜線部PS1は側面SD1およびSD2の間の境界部である。稜線部PS2は側面SD3およびSD4の間の境界部である。稜線部PS3は側面SD1およびSD3の間の境界部である。稜線部PS4は側面SD2およびSD4の間の境界部である。刃先51を矢印XIII(図12)の視野で見た平面視(図13)において、稜線部PS1および稜線部PS2は、一直線(図中、横方向の直線)上において突起部PPから互いに逆方向に延びている。図12において稜線部PS1およびPS2がなす角度、言い換えれば、突起部PPから稜線部PS1が延びる方向と、突起部PPから稜線部PS2が延びる方向とがなす角度、は鈍角であることが好ましく、たとえば140°程度である。刃先51は、図12および図13に示すように、四角錘の頂点部の形状を有していることが好ましい。
なお、稜線部PS1は、側面SD1と側面SD2との間で刃先51の表面が合流する部分であることから、微視的に見れば若干の曲率半径(以下、稜線部PS1の曲率半径ともいう)を有し得る。この曲率半径は、たとえば数μm〜十数μm程度である。稜線部PS2についても同様である。稜線部PS1の曲率半径と稜線部PS2の曲率半径とは、互いに同じであっても異なってもよい。
刃先51は、硬度および表面粗さを小さくすることができる点から、ダイヤモンドで作られていることが好ましい。すなわち刃先51はダイヤモンドポイントであることが好ましい。より好ましくは刃先51は単結晶ダイヤモンドから作られている。なお単結晶でないダイヤモンドが用いられてもよく、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で合成された多結晶体ダイヤモンドが用いられてもよい。あるいは、単結晶または多結晶体ダイヤモンド粒子を鉄族元素などの結合材によって結合させた焼結ダイヤモンドが用いられてもよい。多結晶体ダイヤモンド粒子は、微粒のグラファイトまたは非グラファイト状炭素を、鉄族元素などの結合材を含まずに焼結させることによって作られ得る。
シャンク52は軸方向AXに沿って延在している。図12に示す例においては、突起部PPから稜線部PS1が延びる方向と、突起部PPから稜線部PS2が延びる方向と、の中間の方向に軸方向AXがおおよそ沿うように、刃先51がシャンク52に取り付けられている。
次に、トレンチラインTL1〜TL3(図9)の形成時におけるカッティング器具50の使用方法について、以下に説明する。
まず、刃先51(図12)の突起部PPが上面SF1に位置N1(図4)で押し付けられる。次に、押し付けられた刃先51がガラス基板4の上面SF1上で摺動させられる。刃先51は、上面SF1上で、稜線部PS2から稜線部PS1へ向かう方向DAに摺動させられる。厳密に言えば、刃先51は、稜線部PS2から稜線部PS1へ向かう方向を上面SF1上に射影した方向DAに摺動させられる。方向DAは、突起部PPの近傍における稜線部PS1および稜線部PS2の各々の延在方向を上面SF1上に射影した方向におおよそ沿っている。図12においては、方向DAは、刃先51から延びる軸方向AXを上面SF1上へ射影した方向に対応している。よって刃先51はシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。
ガラス基板4の上面SF1上を摺動させられる刃先51(図12)の稜線部PS1および稜線部PS2のそれぞれは、ガラス基板4の上面SF1と角度AG1および角度AG2をなしている。角度AG2は角度AG1よりも大きいことが好ましい。角度AG2が角度AG1よりも小さくされていると、クラックラインCL1(図7)は発生しにくい。また角度AG1および角度AG2がおおよそ同じであると、クラックラインCL1が発生するか否かが不安定となりやすい。これらの事象が生じるメカニズムは正確には不明であるが、刃先51の摺動に起因してガラス基板4内に生じる応力の分布が、刃先51の姿勢によって変化するためではないかと推測される。
(効果)
本実施の形態によれば、図2および図4に示すように、トレンチラインTL1を形成するために摺動させられた刃先51がさらに位置N3へ摺動される。このことで、図5および図7に示すように、トレンチラインTL2が形成され、その後、トレンチラインTL2に沿ってクラックラインCL1が形成される。このクラックラインCL1が位置N2に達することがきっかけとなって、トレンチラインTL1に沿ったクラックラインCL2が形成される。以上から、トレンチラインTL1を形成するための刃先51の摺動をさらに継続するだけで、トレンチラインTL1に沿ってクラックラインCL2を容易に形成することができる。
位置N1(図4)はガラス基板4の上面SF1から離れている。これにより、刃先51とガラス基板4の上面SF1の縁との衝突に起因した問題を避けることができる。具体的には、刃先51の高さ方向の制御が容易となる。また刃先51へのダメージを抑えることができる。またガラス基板4の縁の欠けを避けることができる。
位置N3は(図7)ガラス基板4の上面SF1の縁から離れている。これにより、クラックラインCL1を発生させるために刃先51をガラス基板4の上面SF1の縁にまで必ずしも摺動させる必要がない。よって刃先51がガラス基板4の縁を切り下ろすことに起因した問題を避けることができる。具体的には、刃先51の高さ方向の制御が容易となる。また刃先51へのダメージを抑えることができる。またガラス基板4の縁の欠けを避けることができる。
本実施の形態においては、クラックラインCL1が形成された後においても、刃先51の摺動が継続される。すなわち、ガラス基板4の上面SF1上において位置N3から位置N4へ第2の速度で刃先51をさらに摺動させることによって、トレンチラインTL3(図9)が形成される。この理由は、クラックラインCL1が形成されるタイミングの予測、または、クラックラインCL1が形成された瞬間に刃先51の摺動状態を変化させるフィードバックの瞬時の実施が困難なためである。このため、確率的にクラックラインCL1が形成され始める可能性の高い時点より後も、ある程度にわたってトレンチラインを形成し続けること、すなわちトレンチラインTL3を形成すること、が、クラックラインCL1の発生確率を十分に高めるための実用性の高い方法である。ただし、高度な制御系を用いることが許容される場合は、上述したフィードバックが可能であり、その場合、たとえば刃先51の摺動の終点が位置N3とされ得る。
位置N4(図9)はガラス基板4の上面SF1の縁から離れている。これにより、刃先51をガラス基板4の上面SF1の縁にまで摺動させる必要がない。よって刃先51がガラス基板4の縁を切り下ろすことに起因した問題を避けることができる。具体的には、刃先51の高さ方向の制御が容易となる。また刃先51へのダメージを抑えることができる。またガラス基板4の縁の欠けを避けることができる。
刃先51(図9)が位置N2と位置N4との間で摺動する距離は、刃先51が位置N1と位置N2との間で摺動する距離よりも小さい。これにより、刃先51が摺動する総距離のうちトレンチラインTL1が占める割合が高められる。トレンチラインTL1が形成される第1の速度はトレンチラインTL2が形成される第2の速度よりも速いので、工程に要する時間が短縮される。またトレンチラインTL1に沿った(すなわちクラックラインCL2に沿った)分断面(図11)は、トレンチラインTL2に沿った(すなわちクラックラインCL1に沿った)分断面よりも高品質の分断面を有しているので、分断面のうち高品質の部分の割合を増やすことができる。
刃先51(図9)が位置N2と位置N4との間で摺動する距離は、好ましくは2mm以上であり、より好ましくは20mm以上である。これにより、より確実にクラックラインCL1を発生させることができる。
トレンチラインTL2(図4)が形成される際の刃先51の摺動速度である第2の速度は、好ましくは25mm/秒より小さく、より好ましくは5mm/秒よりも小さい。これにより、より確実にクラックラインCL1を発生させることができる。
<実施の形態2>
図14および図15を参照して、本実施の形態においては、カッティング器具50(図12)に代わり、カッティング器具50uが用いられる。カッティング器具50uは、刃先51(図12および図13)に代わり、刃先51uを有している。刃先51uには、天面TD1と、天面TD1を取り囲む複数の面とが設けられている。これら複数の面は側面TD2および側面TD3を含む。天面TD1、側面TD2および側面TD3は、互いに異なる方向を向いており、かつ互いに隣り合っている。刃先51uは、天面TD1、側面TD2および側面TD3が合流する頂点を有し、この頂点によって刃先51uの突起部PPが構成されている。また側面TD2および側面TD3は、突起部PPから延びる稜線部PSをなしている。
次に、トレンチラインTL1〜TL3(図9)の形成時におけるカッティング器具50uの2種類の使用方法について、以下に説明する。
第1の使用方法においては、まず、上面SF1に位置N1(図4)で刃先51u(図14)の突起部PPが押し付けられる。次に、押し付けられた刃先51uがガラス基板4の上面SF1上で摺動させられる。刃先51uは、上面SF1上で、天面TD1から稜線部PSへ向かう方向DAに摺動させられる。厳密に言えば、刃先51uは、天面TD1から稜線部PSへ向かう方向を上面SF1上に射影した方向DAに摺動させられる。方向DAは、突起部PPの近傍における稜線部PSの延在方向を上面SF1上に射影した方向におおよそ沿っている。図14においては、方向DAは、刃先51uから延びる軸方向AXを上面SF1上へ射影した方向に対応している。よって刃先51uはシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。ガラス基板4の上面SF1上を摺動させられる刃先51uの稜線部PSおよび天面TD1のそれぞれは、ガラス基板4の上面SF1と、角度AH1および角度AH2をなしている。クラックラインCL1(図7)を発生しやすくするためには、角度AH1がより小さくなりかつ角度AH2がより大きくなるように刃先51の姿勢が調整されればよい。
第2の使用方法においては、刃先51uの摺動方向が方向DAと反対の方向DBとされる。よって刃先51uはシャンク52によって上面SF1上を位置N1から位置N4へと押し進められる。クラックラインCL1(図7)を発生しやすくするためには、上記とは逆に、角度AH1がより大きくなりかつ角度AH2がより小さくなるように刃先51の姿勢が調整されればよい。
<実施の形態3>
図16および図17を参照して、本実施の形態においては、カッティング器具50(図12)に代わり、カッティング器具50vが用いられる。カッティング器具50vは、刃先51(図12および図13)に代わり、刃先51vを有している。刃先51vには、突起部PPとしての頂点を有する円錐面SCが設けられている。
次に、トレンチラインTL1〜TL3(図9)の形成時におけるカッティング器具50vの使用方法について説明する。まず、上面SF1に位置N1(図4)で刃先51v(図16)の突起部PPが押し付けられる。次に、押し付けられた刃先51vがガラス基板4の上面SF1上で摺動させられる。図16においては、方向DAは、刃先51vから延びる軸方向AXを上面SF1上へ射影した方向に対応している。よって刃先51vはシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。クラックラインCL1(図7)を発生しやすくするためには、円錐面SCと上面SF1とのなす角度が、図16に示すように、方向DAの反対側(図16における左側)に比して、方向DAの側(図16における右側)において小さくされればよい。
<実施の形態4>
図18および図19を参照して、本実施の形態においては、トレンチラインTL1の形成とトレンチラインTL2の形成とにおいて、刃先51の摺動速度だけでなく、刃先51がガラス基板4に与える荷重が変化させられる。具体的には、前述した第1の速度での刃先51の摺動によってトレンチラインTL1が形成される際に、本実施の形態においては他の実施の形態と比較して、刃先51の荷重がより低くされる。なお、前述した第2の速度での刃先51の摺動によってトレンチラインTL2が形成される際の荷重は、他の実施の形態におけるものと同様である。よって、トレンチラインTL1形成時の荷重は、トレンチラインTL2形成時の荷重よりも小さい。このような荷重の選択の結果、トレンチラインTL1の幅はトレンチラインTL2の幅よりも小さくなる。またトレンチラインTL1の深さはトレンチラインTL2の深さよりも小さくなる。
図20および図21を参照して、トレンチラインTL2を形成する工程において摺動させられた刃先51がガラス基板4の上面SF1上における位置N3に達することで、矢印R1に示すように、位置N3から位置N2までトレンチラインTL2に沿って厚さ方向DTにおけるガラス基板4のクラックが伸展させられる。これによって、クラックラインCL1が形成される。本実施の形態においては、前述したようにトレンチラインTL1の形成時の刃先51の荷重が小さくされていたことによって、実施の形態1と異なりクラックラインCL2(図5および図7)が形成されない。言い換えれば、トレンチラインTL1およびトレンチラインTL2のうちトレンチラインTL2のみに沿ってクラックラインが形成される。
図22および図23を参照して、その後、実施の形態1(図8および図9)と同様の理由で、刃先51の摺動が位置N3から位置N4まで継続される。これによりトレンチラインTL3が形成される。トレンチラインTL3形成時の荷重は、トレンチラインTL2形成時の荷重と同じであってよい。次に位置N4で刃先51がガラス基板4から離される。これにより、位置N1から位置N2および位置N3を順に経由して位置N4に至るまでの刃先51の摺動工程が完了する。
次に、クラックラインCL1(言い換えればトレンチラインTL2)およびトレンチラインTL1に沿ってガラス基板4が分断される。すなわち、いわゆるブレイク工程が行われる。ブレイク工程は、ガラス基板4への外力の印加によって行い得る。たとえば、ガラス基板4の上面SF1上のクラックラインCL1(図23)に向かって下面SF2上に応力印加部材(たとえば、「ブレイクバー」と称される部材)を押し付けることによって、クラックラインCL1のクラックを開くような応力がガラス基板4へ印加される。この応力印加がきっかけとなって、位置N2から位置N1へ向かってトレンチラインTL1に沿ってクラックが伸展する。よって、ガラス基板4が分断される位置は、クラックラインCL1(言い換えればトレンチラインTL2)に加えてさらにトレンチラインTL1によって規定される。
なお、上記以外の構成については、上述した他の実施の形態の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、トレンチラインTL1を形成する際の刃先51の荷重が、より小さくされる。これより刃先51の摩耗を抑えることができる。
なお上記各実施の形態においてはガラス基板4の上面SF1が平坦である場合について説明したが、上面SF1は湾曲していてもよい。またトレンチラインTL1〜TL3が直線状である場合について図示したが、トレンチラインTL1〜TL3は曲線状であってもよい。またガラス基板4の上面SF1上の刃先51の摺動は、ガラス基板4と刃先51との間の相対的移動によって実施されるものであるので、ガラス基板4および刃先51の少なくともいずれかの移動が制御されれば実施され得る。また脆性基板としてガラス基板4が用いられる場合について説明したが、脆性基板は、ガラス以外の脆性材料から作られていてもよく、たとえば、セラミックス、シリコン、化合物半導体、サファイアまたは石英から作られ得る。
4 ガラス基板(脆性基板)
50,50u,50v カッティング器具
51,51u,51v 刃先
CL1,CL2 クラックライン(第1および第2のクラックライン)
N1〜N4 位置(第1〜第4の位置)
SF1 上面(一の面)
TL1〜TL3 トレンチライン(第1〜第3のトレンチライン)

Claims (8)

  1. 脆性基板の一の面上において第1の位置から第2の位置まで第1の速度で刃先を摺動させることによって、前記一の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第1のトレンチラインを形成する工程を備え、前記第1のトレンチラインを形成する工程は、前記第1のトレンチラインの下方において前記脆性基板が前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われ、さらに
    前記第1のトレンチラインを形成する工程の後に、前記脆性基板の前記一の面上において前記第2の位置から第3の位置へ前記第1の速度よりも遅い第2の速度で前記刃先をさらに摺動させることによって、前記一の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第2のトレンチラインを形成する工程を備え、前記第2のトレンチラインを形成する工程は、前記第2のトレンチラインの下方において前記脆性基板が前記第2のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われ、さらに
    前記第2のトレンチラインを形成する工程において摺動させられた刃先が前記第3の位置に達することで、前記第3の位置から前記第2のトレンチラインに沿って前記脆性基板のクラックを伸展させることによって、第1のクラックラインを形成する工程を備え、前記第1のクラックラインによって前記第2のトレンチラインの下方において前記脆性基板は前記第2のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれており、さらに
    前記第1のクラックラインが前記第2の位置に達することで、前記第2の位置から前記第1のトレンチラインに沿って前記脆性基板のクラックを伸展させることによって、第2のクラックラインを形成する工程を備え、前記第2のクラックラインによって前記第1のトレンチラインの下方において前記脆性基板は前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれており、さらに
    前記第1のクラックラインおよび前記第2のクラックラインに沿って前記脆性基板を分断する工程を備える、脆性基板の分断方法。
  2. 前記第1のトレンチラインを形成する工程の前に、前記脆性基板から離れて配置された前記刃先を前記脆性基板へ近づけることによって、前記脆性基板の前記一の面上における前記第1の位置で前記刃先を前記脆性基板に接触させる工程をさらに備え、前記第1の位置は前記脆性基板の前記一の面の縁から離れている、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  3. 前記第3の位置は前記脆性基板の前記一の面の縁から離れている、請求項1または2に記載の脆性基板の分断方法。
  4. 前記第1のクラックラインを形成する工程の後に、前記脆性基板の前記一の面上において前記第3の位置から第4の位置へ前記第2の速度で前記刃先をさらに摺動させることによって、前記一の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第3のトレンチラインを形成する工程をさらに備え、前記第3のトレンチラインを形成する工程は、前記第3のトレンチラインの下方において前記脆性基板が前記第3のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる、請求項1から3のいずれか1項に記載の脆性基板の分断方法。
  5. 前記第3のトレンチラインを形成する工程の後に、前記脆性基板の前記一の面上における前記第4の位置で前記刃先を前記脆性基板から離す工程をさらに備え、前記第4の位置は前記脆性基板の前記一の面の縁から離れている、請求項4に記載の脆性基板の分断方法。
  6. 前記刃先が前記第2の位置と前記第4の位置との間で摺動する距離は、前記刃先が前記第1の位置と前記第2の位置との間で摺動する距離よりも小さい、請求項4または5に記載の脆性基板の分断方法。
  7. 前記刃先が前記第2の位置と前記第4の位置との間で摺動する距離は2mm以上である、請求項4から6のいずれか1項に記載の脆性基板の分断方法。
  8. 前記第2の速度は25mm/秒より小さい、請求項1から7のいずれか1項に記載の脆性基板の分断方法。
JP2015191311A 2015-09-29 2015-09-29 脆性基板の分断方法 Expired - Fee Related JP6547556B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015191311A JP6547556B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 脆性基板の分断方法
KR1020160118382A KR101851070B1 (ko) 2015-09-29 2016-09-13 취성 기판의 분단 방법
TW105130435A TWI607845B (zh) 2015-09-29 2016-09-21 Breaking method of brittle substrate
CN201610867455.2A CN107009524B (zh) 2015-09-29 2016-09-29 脆性基板的截断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015191311A JP6547556B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 脆性基板の分断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017064987A JP2017064987A (ja) 2017-04-06
JP6547556B2 true JP6547556B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=58491186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015191311A Expired - Fee Related JP6547556B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 脆性基板の分断方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6547556B2 (ja)
KR (1) KR101851070B1 (ja)
CN (1) CN107009524B (ja)
TW (1) TWI607845B (ja)

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3074143B2 (ja) 1995-11-06 2000-08-07 三星ダイヤモンド工業株式会社 ガラスカッターホイール
CN100418718C (zh) 2002-11-22 2008-09-17 三星钻石工业股份有限公司 基板分断方法以及采用该方法的面板制造方法
JP2007039302A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガラス基板割断方法およびガラス基板割断装置
JP5339210B2 (ja) * 2007-04-27 2013-11-13 旭硝子株式会社 帯状板ガラスの切線加工装置及び方法、並びに板ガラスの製造方法
TWI430968B (zh) * 2008-04-28 2014-03-21 Mitsuboshi Diamond Ind Co Ltd Fracture material of brittle material and cracking method of brittle material
JP5167161B2 (ja) * 2009-01-30 2013-03-21 三星ダイヤモンド工業株式会社 脆性材料基板のブレイク装置
JP5331078B2 (ja) 2010-09-28 2013-10-30 三星ダイヤモンド工業株式会社 脆性材料基板のスクライブ方法
JP5187421B2 (ja) * 2010-11-30 2013-04-24 三星ダイヤモンド工業株式会社 脆性材料基板のブレイク方法
JP5374545B2 (ja) * 2011-06-01 2013-12-25 三星ダイヤモンド工業株式会社 基板分断装置
JP5409726B2 (ja) * 2011-08-30 2014-02-05 三星ダイヤモンド工業株式会社 スクライビングホイール
JP2013071335A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd マザー基板の分断方法
TWI483911B (zh) * 2011-09-28 2015-05-11 Mitsuboshi Diamond Ind Co Ltd 劃線裝置
TWI488824B (zh) * 2011-12-05 2015-06-21 Mitsuboshi Diamond Ind Co Ltd The method and scribing device of glass substrate
KR101365049B1 (ko) * 2012-08-02 2014-02-20 한국미쯔보시다이아몬드공업(주) 취성 재료 기판의 롤링 브레이크 장치
JP6019999B2 (ja) * 2012-09-26 2016-11-02 三星ダイヤモンド工業株式会社 積層セラミックス基板の分断方法
JP6043150B2 (ja) * 2012-10-29 2016-12-14 三星ダイヤモンド工業株式会社 積層脆性材料基板のブレイク装置および積層脆性材料基板のブレイク方法
JP6043959B2 (ja) * 2013-03-26 2016-12-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 半導体パッケージの製造方法、半導体チップ支持キャリア及びチップ搭載装置
JP6201608B2 (ja) * 2013-10-08 2017-09-27 三星ダイヤモンド工業株式会社 スクライブ方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI607845B (zh) 2017-12-11
CN107009524A (zh) 2017-08-04
CN107009524B (zh) 2019-03-29
TW201716196A (zh) 2017-05-16
JP2017064987A (ja) 2017-04-06
KR101851070B1 (ko) 2018-04-20
KR20170038149A (ko) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6508263B2 (ja) 脆性材料基板の分断方法
JP6544538B2 (ja) 脆性基板のクラックライン形成方法
JP2016069195A (ja) 基板分断方法
JP6555354B2 (ja) 脆性基板の分断方法
CN106079116B (zh) 脆性材料基板的断开方法
JP6350669B2 (ja) 脆性基板の分断方法
JP6547556B2 (ja) 脆性基板の分断方法
JP6303861B2 (ja) 単結晶基板の分断方法
TW201741106A (zh) 脆性基板之分斷方法
JP6648817B2 (ja) 脆性基板の分断方法
JP2017149079A (ja) 脆性基板の分断方法
JP2017065007A (ja) 脆性基板の分断方法
JP2017065006A (ja) 脆性基板の分断方法
JP6544179B2 (ja) 脆性基板の分断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6547556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees