図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態の撮像システム10の構成を示している。図1に示すように、撮像システム10は、1つの撮像制御装置20と、複数の撮像装置とを有する。複数の撮像装置は、3以上の撮像装置であって、かつ、1つのマスター撮像装置30(マスターカメラ)と2以上のスレーブ撮像装置40(スレーブカメラ)とを有する。マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とは、役割が異なる撮像装置である。マスター撮像装置30は、撮像設定の基準となる撮像装置である。スレーブ撮像装置40は、マスター撮像装置30の撮像設定に基づいて撮像設定が行われる撮像装置である。撮像制御装置20は、マスター撮像装置30の撮像設定に基づいて2以上のスレーブ撮像装置40の撮像設定を行う。撮像制御装置20は、マスター撮像装置30および2以上のスレーブ撮像装置40と通信を行う。
図2は、撮像制御装置20の構成を示している。図2に示すように、撮像制御装置20は、第1の通信モジュール200と、第2の通信モジュール201と、第1の制御モジュール202と、記憶モジュール203と、インターフェース204とを有する。
第1の通信モジュール200は、第1の動作モードで通信(第1の通信)を行う。第2の通信モジュール201は、第2の動作モードで通信(第2の通信)を行う。第1の動作モードは、データリンクレベルにおいて1つのノードが複数のノードと通信接続を同時に維持できない動作モードである。第2の動作モードは、データリンクレベルにおいて1つのノードが複数のノードと通信接続を同時に維持できる動作モードである。第1の動作モードによる通信速度は、第2の動作モードによる通信速度よりも速い。
データリンクレベルは、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるデータリンク層に対応する。ノードは、第1の動作モードまたは第2の動作モードで通信を行う。ノードは、1つの期間で1つのノードのみと第1の動作モードによる通信接続を維持できる。また、ノードは、1つの期間で複数のノードと第2の動作モードによる通信接続を維持できる。第1の動作モードによる消費電力は、第2の動作モードによる消費電力よりも大きくてもよい。
第1の通信モジュール200と第2の通信モジュール201とは、通信装置(通信インターフェース)である。第1の通信モジュール200と第2の通信モジュール201とは、有線通信と無線通信とのいずれか1つを行う。以下では、第1の通信モジュール200と第2の通信モジュール201とが無線通信を行う例を説明する。
例えば、第1の動作モードは、WiFi(登録商標)を使用するモードである。例えば、第2の動作モードは、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を使用するモードである。WiFi(登録商標)は、複数の規格に対応する。複数の規格は、IEEE802.11aと、IEEE802.11bと、IEEE802.11gと、IEEE802.11nと、IEEE802.11acとである。IEEE802.11bによる通信速度は、上記の複数の規格による通信速度の中で最も遅い。IEEE802.11bによる最大通信速度は、11Mbpsである。BLEは、Bluetooth(登録商標)のバージョン4.0とバージョン4.1とバージョン4.2とに対応する。例えば、Bluetooth(登録商標)のバージョン4.2による最大通信速度は、1Mbpsである。例えば、WiFi(登録商標)による消費電力は、30mWである。例えば、BLEによる消費電力は、10mW以下である。
第1の制御モジュール202は、生成部205と、決定部206とを有する。生成部205は、第1の撮像設定情報を生成する。決定部206は、3以上の撮像装置のうちマスター撮像装置30となる撮像装置を決定する。第1の撮像設定情報は、スレーブ撮像装置40に設定される撮像設定情報である。
第1の制御モジュール202は、CPU等のプロセッサである。第1の制御モジュール202は、特定用途向け集積回路(ASIC)等のハードウェアであってもよい。
例えば、第1の制御モジュール202の機能は、第1の制御モジュール202の動作を規定する命令を含むプログラムを、撮像制御装置20のコンピュータが読み込んで実行することにより、ソフトウェアの機能として実現可能である。このプログラムは、例えばフラッシュメモリのような「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」により提供されてもよい。また、上述したプログラムは、このプログラムが保存された記憶装置等を有するコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により撮像制御装置20に伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように、情報を伝送する機能を有する媒体である。また、上述したプログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上述したプログラムは、前述した機能をコンピュータに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
記憶モジュール203は、第2の撮像設定情報を記憶する。第2の撮像設定情報は、マスター撮像装置30の撮像設定を示す。記憶モジュール203は、揮発性または不揮発性のメモリである。記憶モジュール203は、撮像制御装置20から独立した構成であってもよい。つまり、記憶モジュール203は、撮像制御装置20に必須ではない。記憶モジュール203は、第1の撮像設定情報を記憶してもよい。
インターフェース204は、表示モジュール207と、入力モジュール208とを有する。表示モジュール207は、画像データに基づく画像を表示する。表示モジュール207は、液晶ディスプレイ等の表示装置(表示インターフェース)である。入力モジュール208は、ユーザからの指示を撮像制御装置20に入力する。入力モジュール208は、ボタン、スイッチ、キー、マウス、タッチパッド、およびタッチパネル等の入力装置(入力インターフェース)である。表示モジュール207と入力モジュール208との1つまたは両方は、撮像制御装置20から独立した構成であってもよい。つまり、表示モジュール207と入力モジュール208とは、撮像制御装置20に必須ではない。
撮像設定情報は、撮像装置の動作状態を設定するためのパラメータを示す情報である。例えば、パラメータは、絞り、焦点距離(ズーム)、感度、ホワイトバランス、露光(シャッタースピード)、撮影距離、露出、撮像モード、画像処理パラメータ、および時刻等の値である。撮像設定情報は、連写の設定に関するパラメータであってもよい。撮像設定情報は、静止画と動画とのいずれか1つを指定するパラメータであってもよい。あるいは、撮像設定情報は、静止画および動画のそれぞれの撮像設定を指定するパラメータであってもよい。
図3は、マスター撮像装置30の構成を示している。図3に示すように、マスター撮像装置30は、撮像モジュール300と、第2の制御モジュール301と、第3の通信モジュール302と、第4の通信モジュール303とを有する。
撮像モジュール300は、画像データ(第1の画像データおよび第2の画像データ)を生成する。撮像モジュール300は、撮像素子である。第1の画像データは、マスター撮像装置30によって生成される画像データである。第2の画像データは、マスター撮像装置30が決定される前に3以上の撮像装置によって生成される画像データである。
第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303からの情報に基づいて撮像モジュール300を制御する。第2の制御モジュール301は、CPU等のプロセッサである。第2の制御モジュール301は、ASIC等のハードウェアであってもよい。例えば、第2の制御モジュール301の機能は、第2の制御モジュール301の動作を規定する命令を含むプログラムを、マスター撮像装置30のコンピュータが読み込んで実行することにより、ソフトウェアの機能として実現可能である。このプログラムの実現形態は、第1の制御モジュール202の機能を実現するプログラムの実現形態と同様である。
第3の通信モジュール302は、第1の動作モードで通信(第1の通信)を行う。第4の通信モジュール303は、第2の動作モードで通信(第2の通信)を行う。第3の通信モジュール302と第4の通信モジュール303とは、通信装置(通信インターフェース)である。第3の通信モジュール302と第4の通信モジュール303とは、有線通信と無線通信とのいずれか1つを行う。以下では、第3の通信モジュール302と第4の通信モジュール303とが無線通信を行う例を説明する。
2以上のスレーブ撮像装置40は、マスター撮像装置30の構成と同一の構成を有する。つまり、2以上のスレーブ撮像装置40は、撮像モジュール300と、第2の制御モジュール301と、第3の通信モジュール302と、第4の通信モジュール303とを有する。
2以上のスレーブ撮像装置40の構成は、マスター撮像装置30の構成と同一でなくてもよい。この場合、マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とは、少なくとも撮像モジュール300を有する。さらに、マスター撮像装置30は、少なくとも第1の動作モードで通信を行うことができ、かつ、スレーブ撮像装置40は、少なくとも第2の動作モードで通信を行うことができればよい。つまり、3以上の撮像装置のうちマスター撮像装置30は、撮像モジュール300と第3の通信モジュール302とを有してもよい。3以上の撮像装置のうち2以上のスレーブ撮像装置40は、撮像モジュール300と第2の制御モジュール301と第4の通信モジュール303とを有してもよい。マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とは、レンズ交換式であってもよい。その場合、撮像制御装置20からマスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とに送信される撮像設定情報には、交換レンズを制御する情報が含まれる場合がある。
撮像制御装置20と撮像装置との概略動作を説明する。3以上の撮像装置のうち1つの撮像装置は、マスター撮像装置30と定義され、かつ、3以上の撮像装置のうちマスター撮像装置30を除く2以上の撮像装置は、スレーブ撮像装置40と定義される。第1の通信モジュール200は、マスター撮像装置30とデータリンクレベルの通信接続を確立する。第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40とデータリンクレベルの通信接続を確立する。第1の通信モジュール200は、第1の画像データをマスター撮像装置30から受信する。第1の画像データは、第2の撮像設定情報に基づいてマスター撮像装置30によって生成される。生成部205は、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報第1の撮像設定情報を生成する。第2の通信モジュール201は、第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信する。
生成部205は、第1の処理と第2の処理とのいずれか1つを行う。第1の処理では、生成部205は、表示モジュール207によって第1の画像データに基づく画像が表示された後、ユーザにより入力モジュール208に入力された第1の指示に基づいて、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報第1の撮像設定情報を生成する。第1の指示は、ユーザにより入力された撮像設定に関する指示である。第2の処理では、生成部205は、第1の画像データを解析し、かつ第1の画像データの解析結果に基づいて、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成する。
第2の通信モジュール201は、マスター撮像装置30とデータリンクレベルの通信接続を確立し、かつマスター撮像装置30と通信を行ってもよい。
マスター撮像装置30の第3の通信モジュール302は、第1の画像データを撮像制御装置20に送信する。2以上のスレーブ撮像装置40の第4の通信モジュール303は、第1の撮像設定情報を撮像制御装置20から受信する。2以上のスレーブ撮像装置40の第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303によって受信された第1の撮像設定情報に基づいて撮像モジュール300の撮像設定を行う。
上記のように、第1の通信モジュール200は、第1の画像データをマスター撮像装置30から受信する。第1の通信モジュール200または第2の通信モジュール201が2以上のスレーブ撮像装置40から画像データを受信する必要はない。このため、撮像制御装置20は、通信帯域の使用量を低減することができ、かつ消費電力を低減することができる。第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40との通信接続を切り替えずに、第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信することができる。このため、撮像制御装置20は、複数の撮像装置の撮像設定を高速に行うことができる。ユーザは、撮像制御装置20を操作するだけで複数の撮像装置の撮像設定を行うことができるので、撮像設定の手間が軽減される。2以上のスレーブ撮像装置40は、撮像制御装置20に画像データを送信する必要はない。このため、2以上のスレーブ撮像装置40は、消費電力を低減することができる。
3以上の撮像装置は、第3の通信モジュール302と第4の通信モジュール303とを有する。第3の通信モジュール302は、第1の状態と第2の状態とのそれぞれの状態になることができる。第1の状態は、通常状態である。第2の状態は、通常状態における消費電力よりも小さい消費電力で第3の通信モジュール302が動作する状態と、第3の通信モジュール302が動作を停止した状態とのいずれか1つである。第2の通信モジュール201は、第3の通信モジュール302を第2の状態に設定する指示を示す指示情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信する。例えば、第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40と通信接続が確立された後、かつ第1の撮像設定情報が送信される前、指示情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信する。
2以上のスレーブ撮像装置40の第4の通信モジュール303は、指示情報を受信する。例えば、2以上のスレーブ撮像装置40の第4の通信モジュール303は、撮像制御装置20と通信接続が確立された後、かつ第1の撮像設定情報が受信される前、指示情報を受信する。2以上のスレーブ撮像装置40の第2の制御モジュール301は、指示情報に基づいて、第3の通信モジュール302を第2の状態に設定する。このため、撮像制御装置20は、2以上のスレーブ撮像装置40の消費電力を低減することができる。
第2の通信モジュール201は、3以上の撮像装置の全てによって生成された第2の画像データを3以上の撮像装置の全てから受信する。第2の画像データは、マスター撮像装置30によって生成される第1の画像データよりも簡略な画像データである。例えば、第2の画像データのデータ量は、第1の画像データのデータ量よりも小さい。決定部206は、表示モジュール207によって、全ての撮像装置の第2の画像データに基づく画像(複数の画像)が表示された後、ユーザによって入力モジュール208に入力された第2の指示が示す第2の画像データを生成した撮像装置をマスター撮像装置30に決定する。第2の指示は、3以上の撮像装置の全てのいずれか1つによって生成された第2の画像データを選択する指示である。
第4の通信モジュール303は、第2の画像データを撮像制御装置20に送信する。上記によれば、ユーザは、第2の画像データに基づく画像を基準にマスター撮像装置30を選択することができる。
図4から図6は、撮像システム10の例を示している。図4は、撮像システム10の第1の例である撮像システム10aの構成を示している。撮像システム10aは、撮像制御装置20と、マスター撮像装置30と、スレーブ撮像装置40aと、スレーブ撮像装置40bとを有する。
撮像制御装置20は、スマートフォンである。マスター撮像装置30と、スレーブ撮像装置40aと、スレーブ撮像装置40bとは、カメラである。マスター撮像装置30と、スレーブ撮像装置40aと、スレーブ撮像装置40bとの撮像方向は、ほぼ同一である。スレーブ撮像装置40aとスレーブ撮像装置40bとは、マスター撮像装置30の両側に配置されている。撮像システム10aは、パノラマ画像またはステレオ画像を取得することができる。
図5は、撮像システム10の第2の例である撮像システム10bの構成を示している。撮像システム10bは、撮像制御装置20と、マスター撮像装置30と、スレーブ撮像装置40aと、スレーブ撮像装置40bと、スレーブ撮像装置40cと、スレーブ撮像装置40dと、スレーブ撮像装置40eとを有する。
撮像制御装置20は、スマートフォンである。マスター撮像装置30と、スレーブ撮像装置40aと、スレーブ撮像装置40bと、スレーブ撮像装置40cと、スレーブ撮像装置40dと、スレーブ撮像装置40eとは、カメラである。各カメラの撮像方向は、互いに異なる。マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40eとは、互いに反対の方向を撮像する。スレーブ撮像装置40aとスレーブ撮像装置40cとは、互いに反対の方向を撮像する。スレーブ撮像装置40bとスレーブ撮像装置40dとは、互いに反対の方向を撮像する。撮像システム10cは、それぞれの撮像装置から画像を取得し、かつ取得された画像をつなぎ合わせることで360度パノラマ画像を取得することができる。
図6は、撮像システム10の第3の例である撮像システム10cの構成を示している。撮像システム10cは、撮像制御装置20と、マスター撮像装置30と2つのスレーブ撮像装置40とを有する。撮像制御装置20は、スマートフォンである。マスター撮像装置30と2つのスレーブ撮像装置40とは、固定型のカメラである。マスター撮像装置30と2つのスレーブ撮像装置40とは、屋外または屋内の所定の場所に配置される。撮像システム10cは、監視システムとして機能することができる。さらに、撮像システム10cは、異なる視点で撮影した物体および人の複数の画像を取得することもできる。
撮像システム10は、以下の画像を撮像できるシステムであってもよい。例えば、各撮像装置がそれぞれ異なるズーム状態で撮像を行ってもよい。各撮像装置がそれぞれ異なる露光時間で撮像を行ってもよい。一部の撮像装置が静止画撮影を行い、かつ残りの撮像装置が動画撮影を行ってもよい。
図7から図10は、第1の処理を含む撮像制御装置20の処理の手順を示している。撮像制御装置20の詳細な処理を説明する。
撮像制御装置20は、撮像設定に関する処理を行うアプリケーションを有する。アプリケーションのプログラムは、記憶モジュール203に記憶されている。第1の制御モジュール202は、記憶モジュール203からアプリケーションのプログラムを読み出し、かつアプリケーションを起動する。第1の制御モジュール202は、アプリケーションによって規定された処理を行う。
アプリケーションが起動したとき、第1の制御モジュール202は、撮像制御装置20の周辺の撮像装置を検出する(ステップS100)。例えば、ステップS100では、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して、撮像装置が送信する装置情報を受信する。受信された装置情報は、撮像装置のIDと接続情報とを含む。撮像装置のIDは、撮像装置を識別することができる。例えば、撮像装置のIDは、UUID(Universally Unique Identifier)である。撮像装置の接続情報は、通信接続の確立に使用される。例えば、撮像装置の接続情報は、サービスである。第1の制御モジュール202は、受信された装置情報から撮像装置のIDと接続情報とを検出する。検出された撮像装置のIDと接続情報とは、記憶モジュール203に記憶される。ステップS100の時点では、撮像制御装置20と撮像装置との間で第2の動作モードによる通信接続は確立されていない。
3以上の撮像装置の全てにおいて、ステップS100に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用してビーコンを送信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、ビーコンを送信する。
ステップS100の後、第1の制御モジュール202は、ステップS100で検出された撮像装置から制御対象の3以上の撮像装置を選択する(ステップS105)。例えば、ステップS105では、第1の制御モジュール202は、あらかじめ登録された所定のIDを有する撮像装置を選択する。ユーザが制御対象の撮像装置を選択してもよい。例えば、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208に入力された、撮像装置の選択指示に基づいて撮像装置を選択する。制御対象の撮像装置の情報は、記憶モジュール203に記憶される。
ステップS105の後、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して、ステップS105で選択された3以上の撮像装置と接続する制御を行う。さらに、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して、第2の動作モードで通信(第2の通信)を開始する制御を行う(ステップS110)。これによって、ステップS110では、第2の通信モジュール201は、ステップS105で選択された3以上の撮像装置と接続し、かつ第2の動作モードで通信を開始する。つまり、ステップS110では、第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40とデータリンクレベルの通信接続を確立し、かつ1つのマスター撮像装置30とデータリンクレベルの通信接続を確立する。ステップS110の時点では、マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とは決定されていない。ステップS110では、第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40と1つのマスター撮像装置30とになることができる3以上の撮像装置とデータリンクレベルの通信接続を確立する。ステップS110では、第2の通信モジュール201は、ステップS100で検出された接続情報を使用して通信接続を確立する。
3以上の撮像装置において、ステップS110に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して撮像制御装置20と接続する制御を行う。さらに、第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して、第2の動作モードで通信を開始する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、撮像制御装置20と接続し、かつ第2の動作モードで通信を開始する。
ステップS110の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、マスター撮像装置30を決定する(ステップS115)。図9と図10とは、ステップS115における処理の手順を示している。
図9は、マスター撮像装置30の第1の決定方法を示している。マスター撮像装置30の決定に関する撮像制御装置20の詳細な処理を説明する。
第1の制御モジュール202(決定部206)は、表示モジュール207を使用して制御対象の撮像装置の一覧を表示する制御を行う(ステップS200)。これによって、表示モジュール207は、制御対象の撮像装置の一覧を表示する。例えば、ステップS200では、表示モジュール207は、制御対象の撮像装置のIDの一覧を表示する。
ステップS200の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、入力モジュール208の状態を監視し、かつ撮像装置が選択されたか否かを判断する(ステップS205)。ユーザは、表示モジュール207によって表示された撮像装置の一覧から1つの撮像装置を選択する。ユーザは、選択した撮像装置の情報を入力モジュール208に入力する。入力モジュール208に入力される情報は、撮像装置を選択する指示を示す。ステップS205において、撮像装置が選択されていない場合、ステップS205における判断が再度行われる。
ステップS205において、撮像装置が選択された場合、第1の制御モジュール202(決定部206)は、選択された撮像装置をマスター撮像装置30に決定する(ステップS210)。例えば、ステップS210では、第1の制御モジュール202(決定部206)は、入力モジュール208に入力された指示が示す撮像装置のIDを選択し、そのIDを有する撮像装置をマスター撮像装置30に決定する。マスター撮像装置30の情報は、記憶モジュール203に記憶される。
ステップS210においてマスター撮像装置30が決定されることにより、制御対象の撮像装置のうちマスター撮像装置30を除く撮像装置はスレーブ撮像装置40として扱われる。ステップS210において、第1の制御モジュール202(決定部206)は、制御対象の撮像装置のうち選択された撮像装置を除く撮像装置をスレーブ撮像装置40に決定してもよい。スレーブ撮像装置40の情報は、記憶モジュール203に記憶されてもよい。ステップS210が行われることにより、図9に示す処理が終了する。
図9に示す処理は、撮像装置との通信を含まなくてもよい。このため、ステップS115において図9に示す処理が行われる場合、ステップS110は、ステップS115の後に行われてもよい。
図10は、マスター撮像装置30の第2の決定方法を示している。マスター撮像装置30の決定に関する撮像制御装置20の詳細な処理を説明する。
第1の制御モジュール202(決定部206)は、第2の通信モジュール201を使用してAUTO設定の指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する制御を行う(ステップS300)。これによって、ステップS300では、第2の通信モジュール201は、AUTO設定の指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する。制御対象の全ての撮像装置は、ステップS105で選択された撮像装置である。制御対象の全ての撮像装置は、1つのマスター撮像装置30と2以上のスレーブ撮像装置40とを含む。AUTO設定の指示情報は、各撮像装置に撮像設定として自動設定を指示するための情報である。
3以上の撮像装置において、ステップS300に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用してAUTO設定の指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、AUTO設定の指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、AUTO設定の指示情報に基づいて撮像モジュール300の撮像設定を行う。
ステップS300において、第2の通信モジュール201は、所定の撮像設定を示す撮像設定情報を制御対象の全ての撮像装置に送信してもよい。第4の通信モジュール303は、所定の撮像設定を示す撮像設定情報を受信してもよい。第2の制御モジュール301は、所定の撮像設定を示す撮像設定情報に基づいて撮像モジュール300の撮像設定を行ってもよい。
ステップS300の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、第2の通信モジュール201を使用して撮影指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する制御を行う(ステップS305)。これによって、ステップS305では、第2の通信モジュール201は、撮影指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する。撮影指示情報は、各撮像装置に静止画の撮影を指示するための情報である。
3以上の撮像装置において、ステップS305に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して撮影指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、撮影指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、撮影指示情報に基づいて撮像モジュール300に撮影を指示する。撮像モジュール300は、静止画を撮影し、かつ画像データを生成する。この画像データは、サムネイル画像を表示するためのサムネイル画像データのように通常の静止画像データよりも縮小されたデータを含む。
ステップS305の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、第2の通信モジュール201を使用して制御対象の全ての撮像装置にサムネイル画像送信の指示情報を送信する制御を行う(ステップS310)。これによって、ステップS310では、第2の通信モジュール201は、制御対象の全ての撮像装置にサムネイル画像送信の指示情報を送信する。サムネイル画像送信の指示情報は、各撮像装置にサムネイル画像データの送信を指示するための情報である。本発明の実施形態ではサムネイル画像データが送信されるが、通常の静止画像データまたはそれをリサイズした画像データなどが送信されてもよい。この場合、サムネイル画像データが送信される場合に比べて第2の動作モードの負荷がかかるため、送信時間はかかる。しかし、画質が良いため、ユーザがマスター撮像装置30を決定し易い。
3以上の撮像装置において、ステップS310に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用してサムネイル画像送信の指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、サムネイル画像送信の指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、サムネイル画像送信の指示情報に基づいて、第4の通信モジュール303を使用して、サムネイル画像データを撮像制御装置20に送信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、サムネイル画像データを撮像制御装置20に送信する。
ステップS310の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、第2の通信モジュール201を監視し、制御対象の全ての撮像装置からサムネイル画像データが受信されたか否かを判断する(ステップS315)。撮像装置からサムネイル画像データが送信された場合、第1の制御モジュール202(決定部206)は、第2の通信モジュール201を使用してサムネイル画像データ(第2の画像データ)を受信する制御を行う。これによって、第2の通信モジュール201は、サムネイル画像データを受信する。受信されたサムネイル画像データは、接続相手の撮像装置のIDと関連付けられ、かつ記憶モジュール203に記憶される。ステップS315において、制御対象の1以上の撮像装置からサムネイル画像データが受信されていない場合、ステップS315における判断が再度行われる。
ステップS315において、制御対象の全ての撮像装置からサムネイル画像データが受信された場合、第1の制御モジュール202(決定部206)は、表示モジュール207を使用して、サムネイル画像データに基づくサムネイル画像の一覧を表示する制御を行う(ステップS320)。これによって、ステップS320では、表示モジュール207は、サムネイル画像データに基づくサムネイル画像の一覧を表示する。ステップS320では、制御対象の全ての撮像装置からのサムネイル画像が表示される。例えば、制御対象の全ての撮像装置からのサムネイル画像が同時に表示される。制御対象の全ての撮像装置からのサムネイル画像が順次表示されてもよい。
ステップS320の後、第1の制御モジュール202(決定部206)は、入力モジュール208の状態を監視し、かつサムネイル画像が選択されたか否かを判断する(ステップS325)。ユーザは、表示モジュール207によって表示されたサムネイル画像の一覧から1つのサムネイル画像を選択する。ユーザは、選択したサムネイル画像の情報を入力モジュール208に入力する。入力モジュール208に入力される情報は、サムネイル画像(サムネイル画像データ)を選択する指示を示す。ステップS325において、サムネイル画像が選択されていない場合、ステップS325における判断が再度行われる。
ステップS325において、サムネイル画像が選択された場合、第1の制御モジュール202(決定部206)は、選択されたサムネイル画像を撮影した撮像装置をマスター撮像装置30に決定する(ステップS330)。つまり、ステップS330では、第1の制御モジュール202(決定部206)は、表示モジュール207によって、サムネイル画像データに基づくサムネイル画像が表示された後、入力モジュール208に入力された指示が示すサムネイル画像データを生成した撮像装置をマスター撮像装置30に決定する。サムネイル画像データと撮像装置のIDとは、記憶モジュール203に記憶されている。ステップS330では、第1の制御モジュール202(決定部206)は、入力モジュール208に入力された指示が示すサムネイル画像データに対応するIDを選択し、そのIDを有する撮像装置をマスター撮像装置30に決定する。マスター撮像装置30の情報は、記憶モジュール203に記憶される。
ステップS330においてマスター撮像装置30が決定されることにより、制御対象の撮像装置のうちマスター撮像装置30を除く撮像装置はスレーブ撮像装置40として扱われる。ステップS330において、第1の制御モジュール202(決定部206)は、制御対象の撮像装置のうち選択された撮像装置を除く撮像装置をスレーブ撮像装置40に決定してもよい。スレーブ撮像装置40の情報は、記憶モジュール203に記憶されてもよい。ステップS330が行われることにより、図10に示す処理が終了する。
図9に示す第1の決定方法および図10に示す第2の決定方法以外の方法によりマスター撮像装置30が決定されてもよい。例えば、所定のIDを有する撮像装置がマスター撮像装置30に決定されてもよい。
所定条件を満たす撮像装置がマスター撮像装置30に決定されてもよい。例えば、図10に示す処理において、ユーザがサムネイル画像の選択指示を入力する代わりに、得られたサムネイル画像データを撮像制御装置20が解析した結果に基づいてマスター撮像装置30が決定されてもよい。例えば、最も明るい被写体を撮影している撮像装置がマスター撮像装置30に決定されてもよい。通信品質が良く、かつ撮像制御装置20で検出される受信電波強度が大きい撮像装置がマスター撮像装置30に決定されてもよい。
マスター撮像装置30が適宜変更されてもよい。例えば、バッテリーの残量が最も多い撮像装置がマスター撮像装置30に決定されてもよい。マスター撮像装置30のバッテリーの残量がスレーブ撮像装置40のバッテリーの残量よりも少なくなった場合、そのスレーブ撮像装置40がマスター撮像装置30に変更されてもよい。
2以上のマスター撮像装置30が存在してもよい。撮像システム10が2以上のマスター撮像装置30を有する場合、1つのマスター撮像装置30と、そのマスター撮像装置30の撮像設定に基づいて撮像設定が行われる2以上のスレーブ撮像装置40とで部分的な撮像システムが構成される。
図9または図10に示す処理が終了することにより、ステップS115が終了する。ステップS115の後、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して第3の通信モジュール302のOFFの指示情報を全てのスレーブ撮像装置40に送信する制御を行う(ステップS120)。これによって、ステップS120では、第2の通信モジュール201は、第3の通信モジュール302のOFFの指示情報を全てのスレーブ撮像装置40に送信する。第3の通信モジュール302のOFFの指示情報は、スレーブ撮像装置40に第3の通信モジュール302のOFFを指示するための情報である。つまり、第3の通信モジュール302のOFFの指示情報は、第3の通信モジュール302をOFF状態(停止状態)に設定する指示を示す。全てのスレーブ撮像装置40は、2以上のスレーブ撮像装置40を含む。
全てのスレーブ撮像装置40において、ステップS120に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して第3の通信モジュール302のOFFの指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、第3の通信モジュール302のOFFの指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302のOFFの指示情報に基づいて、第3の通信モジュール302をOFFにする制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、OFFになる。つまり、第3の通信モジュール302は、動作を停止する。この状態では、第3の通信モジュール302の消費電力は、通常状態の消費電力よりも小さい。
ステップS120では、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報を全てのスレーブ撮像装置40に送信する制御を行ってもよい。つまり、ステップS120では、第2の通信モジュール201は、第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報を全てのスレーブ撮像装置40に送信してもよい。第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報は、スレーブ撮像装置40に第3の通信モジュール302の低消費電力動作を指示するための情報である。つまり、第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報は、第3の通信モジュール302を低消費電力の動作状態に設定する指示を示す。
スレーブ撮像装置40において、第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302の低消費電力動作の指示情報に基づいて、第3の通信モジュール302を低消費電力で動作させる制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、低消費電力で動作する。この状態では、第3の通信モジュール302の消費電力は、通常状態の消費電力よりも小さい。例えば、第3の通信モジュール302は、スリープモードで動作する。
ステップS120の後、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用して、マスター撮像装置30と接続する制御を行う。さらに、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用して、第1の動作モードで通信(第1の通信)を開始する制御を行う(ステップS125)。これによって、ステップS125では、第1の通信モジュール200は、マスター撮像装置30と接続し、かつ第1の動作モードで通信を開始する。ステップS125では、第1の通信モジュール200は、マスター撮像装置30とデータリンクレベルの通信接続を確立する。ステップS125では、第1の通信モジュール200は、あらかじめ設定されたWiFi(登録商標)認証情報を接続情報として使用して通信接続を確立する。この認証情報は、記憶モジュール203にあらかじめ記憶されている。
マスター撮像装置30において、ステップS125に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302を使用して撮像制御装置20と接続する制御を行う。さらに、第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302を使用して、第1の動作モードで通信を開始する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、撮像制御装置20と接続し、かつ第1の動作モードで通信を開始する。
ステップS125の後、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用してマスター撮像装置30のスルー画像データの受信を開始する制御を行う。さらに、第1の制御モジュール202は、表示モジュール207を使用してスルー画像の表示を開始する制御を行う(ステップS130)。これによって、ステップS130では、第1の通信モジュール200は、マスター撮像装置30のスルー画像データの受信を開始し、かつ、表示モジュール207は、スルー画像の表示を開始する。スルー画像データは、スルー画像(ライブ画像)を表示するためのデータである。マスター撮像装置30は、1フレーム毎にスルー画像データを生成する。ステップS130では、第1の通信モジュール200は、最初のフレームのスルー画像データ(第1の画像データ)をマスター撮像装置30から受信する。表示モジュール207は、最初のフレームのスルー画像データに基づいて最初のフレームのスルー画像を表示する。ステップS130の後、図示していないステップで上記と同様の処理が行われる。これによって、2番目以後のフレームのスルー画像データの受信と2番目以後のフレームのスルー画像の表示とが行われる。つまり、スルー画像の受信と表示とが連続的に行われる。
マスター撮像装置30において、ステップS130に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、撮像モジュール300に撮像開始を指示する。これによって、撮像モジュール300は、撮像を開始し、かつ最初のフレームのスルー画像データを生成する。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302を使用して最初のフレームのスルー画像データを撮像制御装置20に送信する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、最初のフレームのスルー画像データを撮像制御装置20に送信する。さらに、撮像モジュール300は、2番目以後のフレームのスルー画像データを順次生成する。生成されたスルー画像データは、撮像制御装置20に順次送信される。
スルー画像データは、第2の撮像設定情報に基づいてマスター撮像装置30が撮像制御を行うことにより、生成される。つまり、マスター撮像装置30の撮像モジュール300は、第2の撮像設定情報に基づいてスルー画像データを生成する。撮像が開始される前、第2の制御モジュール301は、第2の撮像設定情報に基づく撮像設定を撮像モジュール300に行う。この第2の撮像設定情報は、撮像制御装置20の記憶モジュール203に記憶されている第2の撮像設定情報と同一である。
例えば、第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302または第4の通信モジュール303を使用して第2の撮像設定情報を撮像制御装置20に送信する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302または第4の通信モジュール303は、第2の撮像設定情報を撮像制御装置20に送信する。ステップS125またはステップS110において、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200または第2の通信モジュール201を使用して第2の撮像設定情報を受信する制御を行う。これによって、第1の通信モジュール200または第2の通信モジュール201は、第2の撮像設定情報を受信する。受信された第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶される。
撮像制御装置20が第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30に送信してもよい。例えば、第1の制御モジュール202は、第2の撮像設定情報を生成する。この第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶された過去の第2の撮像設定情報であってもよい。第1の制御モジュール202によって生成された第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶される。ステップS125またはステップS110において、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200または第2の通信モジュール201を使用して第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30に送信する制御を行う。これによって、第1の通信モジュール200または第2の通信モジュール201は、第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30に送信する。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302または第4の通信モジュール303を使用して第2の撮像設定情報を受信する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302または第4の通信モジュール303は、第2の撮像設定情報を受信する。第2の制御モジュール301は、第2の撮像設定情報に基づく撮像設定を撮像モジュール300に行う。
図11は、表示モジュール207の画面の第1の例を示している。表示モジュール207は、スルー画像IMG1を表示する。スルー画像IMG1は、マスター撮像装置30から受信されたスルー画像データに基づく画像である。マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報INFO1がスルー画像IMG1に重畳表示される。第2の撮像設定情報INFO1は、ホワイトバランスと、感度と、露出と、絞りと、シャッタースピードとのパラメータの情報を含む。
表示モジュール207は、タッチパネルである。表示モジュール207は、シャッターボタンB1と、設定ボタンB2と、終了ボタンB3とを表示する。ユーザは、これらのボタンを操作することができる。これらのボタンは、入力モジュール208を構成する。ユーザは、第2の撮像設定情報INFO1のホワイトバランスと、感度と、露出と、絞りと、シャッタースピードとの部分をタッチして操作することにより、マスター撮像装置30の撮像設定を変更することができる。タッチパネルにおける第2の撮像設定情報INFO1の部分は、入力モジュール208を構成する。また、ユーザは、設定ボタンB2を操作することにより、マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報と同一の撮像設定情報をスレーブ撮像装置40に設定することができる。撮像設定が終了した後、シャッターボタンB1の操作が許可される。ユーザは、シャッターボタンB1を操作することにより、マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40との全てによる撮影を同時に行うことができる。
表示モジュール207は、撮像装置情報INFO2を表示する。撮像装置情報INFO2は、マスター撮像装置30(マスターカメラ)とスレーブ撮像装置40(カメラ1、カメラ2、およびカメラ3)との状態を示す情報を含む。撮像装置情報INFO2は、バッテリー残量と、撮影可能枚数とを含む。これらは、第2の通信モジュール201が第2の動作モードで各撮像装置と通信を行うことにより取得される。撮像装置情報INFO2は、画像の種類を指定するマークを含む。図11では、各カメラは静止画を撮影する。マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報に基づいてスレーブ撮像装置40に撮像設定が行われた場合、そのスレーブ撮像装置40に対応するマークに枠F1が表示される。設定ボタンB2が押された場合、全てのスレーブ撮像装置40にマスター撮像装置30と同じ撮像設定が行われ、枠F1が表示される。これにより、ユーザは、撮影の準備が完了したことを知ることができる。
図12は、表示モジュール207の画面の第2の例を示している。図12に示す画面おいて、図11に示す部分と異なる部分を説明する。
表示モジュール207は、撮像装置情報INFO3を表示する。撮像装置情報INFO3は、マスター撮像装置30(マスターカメラ)とスレーブ撮像装置40(カメラ1およびカメラ2)との撮像設定情報を含む。撮像装置情報INFO3は、バッテリー残量と、撮影可能枚数とを含む。また、撮像装置情報INFO3は、マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報とスレーブ撮像装置40の第1の撮像設定情報とを含む。撮像装置情報INFO3は、絞りと、シャッタースピードと、感度と、焦点距離とのパラメータの情報を含む。また、撮像装置情報INFO3は、画像の種類を指定するマークを含む。図12では、マスターカメラとカメラ1とは静止画を撮影し、かつカメラ2は動画を撮影する。図12では、マスター撮像装置30の撮像設定とスレーブ撮像装置40の撮像設定との少なくとも一部が異なる。図12では、2つのスレーブ撮像装置40の撮像設定が異なる。
図12では、ユーザは、マスター撮像装置30のスルー画像と第2の撮像設定情報とを見ながら各スレーブ撮像装置40の撮像装置情報INF03の部分をクリックする。これにより、ユーザは、各スレーブ撮像装置40の撮像設定を変更する。ユーザが設定ボタンB2を押すことにより、各スレーブ撮像装置40の撮像設定が各スレーブ撮像装置40に反映される。第2の撮像設定情報INFO1が、撮像装置情報INF03におけるマスター撮像装置30の第2の撮像設定情報に常に反映される。
上記の点以外の点については、図12に示す画面は、図11に示す画面と同様である。
ステップS130の後、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208の状態を監視し、かつマスター撮像装置30の撮像設定が変更されたか否かを判断する(ステップS135)。ユーザは、タッチパネルにおける第2の撮像設定情報INFO1の部分を操作することにより、マスター撮像装置30の撮像設定を変更することができる。ステップS135では、第1の制御モジュール202は、タッチパネルにおける第2の撮像設定情報INFO1の部分の操作を検出する。
ステップS135において、マスター撮像装置30の撮像設定が変更されていない場合、図8に示すステップS155が行われる。ステップS135において、マスター撮像装置30の撮像設定が変更された場合、第1の制御モジュール202は、タッチパネルの操作を検出した結果に基づいて、撮像設定の変更内容を検出し、かつ撮像設定の変更内容を表示する(ステップS140)。
ステップS140の後、第1の制御モジュール202は、撮像設定の変更内容に基づいて、マスター撮像装置30の新しい第2の撮像設定情報を生成する(ステップS145)。生成された第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶される。
ステップS145の後、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30に送信する制御を行う(ステップS150)。これによって、第2の通信モジュール201は、第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30に送信する。
マスター撮像装置30において、ステップS150に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して第2の撮像設定情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、第2の撮像設定情報を受信する。第2の制御モジュール301は、第2の撮像設定情報に基づく撮像設定を撮像モジュール300に行う。第1の通信モジュール200が第2の撮像設定情報を送信し、かつ第3の通信モジュール302が第2の撮像設定情報を受信してもよい。これらにより、撮像設定が変更され、変更された撮像設定に基づいて撮像されたスルー画像データが撮像制御装置20に送信され、かつスルー画像が表示モジュール207に表示される。
ステップS150の後、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208の状態を監視し、かつ設定ボタンB2が操作されたか否かを判断する(ステップS155)。これによって、第1の制御モジュール202は、マスター撮像装置30の撮像設定の変更が終了したか否かを判断する。ステップS155では、第1の制御モジュール202は、設定ボタンB2の操作を検出する。ステップS155において、設定ボタンB2が押されていない場合、ステップS135における判断が再度行われる。
ステップS155において、マスター撮像装置30の撮像設定の変更が終了し、設定ボタンB2が押された場合、第1の制御モジュール202(生成部205)は、記憶モジュール203に記憶された最新の第2の撮像設定情報に基づいてスレーブ撮像装置40の第1の撮像設定情報を生成する(ステップS160)。つまり、ステップS160では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、表示モジュール207によってスルー画像データに基づくスルー画像が表示された後、入力モジュール208に入力された指示に基づいて、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成する。入力モジュール208に入力された指示は、ステップS135とステップS155とにおいて入力される指示である。ステップS135において入力される指示は、撮像設定を変更することを示す。ステップS155において入力される指示は、撮像設定の変更が終了し、それらをスレーブ撮像装置40に設定することを示す。
例えば、ステップS160では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、記憶モジュール203に記憶された最新の第2の撮像設定情報から、その第2の撮像設定情報と同一の第1の撮像設定情報を生成する。これによって、スレーブ撮像装置40の撮像設定は、マスター撮像装置30の撮像設定と同一になる。スレーブ撮像装置40の撮像設定は、マスター撮像装置30の撮像設定と異なってもよい。例えば、第2の撮像設定情報が示すパラメータの値を所定量だけシフトさせることにより、第1の撮像設定情報が示すパラメータの値が設定されてもよい。例えば、スレーブ撮像装置40の焦点距離がマスター撮像装置30の焦点距離の4倍に設定されてもよい。スレーブ撮像装置40のシャッタースピードがマスター撮像装置30のシャッタースピードの1/4倍に設定されてもよい。
ステップS160の後、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して、ステップS160で生成された第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信する制御を行う(ステップS165)。これによって、ステップS165では、第2の通信モジュール201は、ステップS160で生成された第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信する。例えば、第2の通信モジュール201は、第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に同時に送信する。第2の通信モジュール201は、第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に順次送信してもよい。第1の撮像設定情報が2以上のスレーブ撮像装置40に順次送信される間、撮像制御装置20と2以上のスレーブ撮像装置40とのデータリンクレベルの通信接続は維持される。
上記の処理により、同一の第1の撮像設定情報が2以上のスレーブ撮像装置40に送信される。図12に示すように、各スレーブ撮像装置40に送信される第1の撮像設定情報が異なっていてもよい。
ステップS165の後、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208の状態を監視し、かつ撮影指示が入力されたか否かを判断する(ステップS170)。ユーザは、シャッターボタンB1を操作することにより、撮影指示を入力することができる。ステップS170では、第1の制御モジュール202は、シャッターボタンB1の操作を検出する。
ステップS170において、撮影指示が入力されていない場合、ステップS185が行われる。ステップS170において、撮影指示が入力された場合、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して、撮影指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する制御を行う(ステップS175)。これによって、ステップS175では、第2の通信モジュール201は、撮影指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する。
3以上の撮像装置において、ステップS175に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して撮影指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、撮影指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、撮影指示情報に基づいて撮像モジュール300に撮影を指示する。撮像モジュール300は、静止画を撮影し、かつ画像データを生成する。撮像モジュール300は、動画を撮影してもよい。
ステップS175の後、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用して画像データをマスター撮像装置30から受信する制御を行う。さらに、第1の制御モジュール202は、表示モジュール207を使用して画像を所定時間表示する制御を行う(ステップS180)。これによって、ステップS180では、第1の通信モジュール200は、画像データをマスター撮像装置30から受信し、かつ、表示モジュール207は、受信された画像データに基づく画像を表示する。ユーザは、表示された画像を確認することにより、撮像設定を確認することができる。
マスター撮像装置30において、ステップS180に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302を使用して画像データを撮像制御装置20に送信する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、画像データを撮像制御装置20に送信する。
ステップS180において、第2の通信モジュール201が画像データをマスター撮像装置30から受信してもよい。ステップS180において、第2の通信モジュール201は、2以上のスレーブ撮像装置40から画像データを受信し、かつ表示モジュール207は、2以上のスレーブ撮像装置40からの画像データに基づく画像を表示してもよい。所定時間が経過した後、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用してスルー画像データをマスター撮像装置30から受信する処理を行い、かつスルー画像を表示する。これ以降、スルー画像データの受信とスルー画像の表示とが繰り返される。
ステップS180の後、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208の状態を監視し、かつ撮像設定の変更指示が入力されたか否かを判断する(ステップS185)。ステップS185では、第1の制御モジュール202は、設定ボタンB2の操作を検出する。ステップS185において、撮像設定の変更指示が入力された場合、ステップS135における判断が再度行われる。
ステップS185において、撮像設定の変更指示が入力されていない場合、第1の制御モジュール202は、入力モジュール208の状態を監視し、かつアプリケーションの終了指示が入力されたか否かを判断する(ステップS190)。ユーザは、終了ボタンB3を操作することにより、アプリケーションの終了指示を入力することができる。ステップS190では、第1の制御モジュール202は、終了ボタンB3の操作を検出する。ステップS190において、アプリケーションの終了指示が入力されていない場合、ステップS170における判断が再度行われる。
ステップS190において、アプリケーションの終了指示が入力された場合、第1の制御モジュール202は、第2の通信モジュール201を使用して電源OFFの指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する制御を行う(ステップS195)。これによって、ステップS195では、第2の通信モジュール201は、電源OFFの指示情報を制御対象の全ての撮像装置に送信する。電源OFFの指示情報は、各撮像装置に電源のOFFを指示するための情報である。
3以上の撮像装置において、ステップS195に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して電源OFFの指示情報を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、電源OFFの指示情報を受信する。第2の制御モジュール301は、電源OFFの指示情報に基づいて撮像装置の電源をOFFにする制御を行う。
ステップS195が行われることにより、図7から図10に示す処理が終了する。
マスター撮像装置30の撮像設定の変更内容に基づいて第1の撮像設定情報と第2の撮像設定情報とが同時に生成されてもよい。ステップS180とステップS195とは必須ではない。
ステップS100とステップS105とステップS115とは必須ではない。例えば、制御対象の撮像装置の情報とマスター撮像装置30の情報とが入力モジュール208に入力され、入力された情報が記憶モジュール203に記憶されてもよい。
マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報の変更は必須ではない。例えば、ステップS145とステップS150とが行われなくてもよい。ステップS160では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報に対して、ステップS140で検出された変更内容を反映することによりスレーブ撮像装置40の第1の撮像設定情報を生成してもよい。
上記のように、ユーザは、スルー画像に基づいて、絞りと、焦点距離と、感度と、ホワイトバランスと、シャッタースピードと、撮影距離と、露出と、画像処理パラメータとの設定を変更することができる。
ユーザは、スルー画像に基づいて、撮像モードの設定を変更することができる。例えば、ユーザが被写界深度を変更したい場合、ユーザは、撮像モードを絞り優先モードに変更することができる。絞り優先モードでは、絞りの設定値に連動して、露出が適正になるようにシャッタースピードの値が設定される。スルー画像において被写体がぶれている場合、ユーザは、撮像モードをシャッタースピード優先モードに変更することができる。シャッタースピード優先モードでは、シャッタースピードの設定値に連動して、露出が適正になるように絞りの値が設定される。
ユーザは、スルー画像に基づいて、時刻の設定を変更することができる。例えば、スルー画像データにEXIF(Exchangeable image file format)情報が付加されている。EXIF情報は、時刻情報を含む。スルー画像と、時刻情報が示す時刻とが表示モジュール207に表示される。表示された時刻が正しくない場合、ユーザは、時刻に関する撮像設定の変更を示す指示を入力モジュール208に入力する。撮像制御装置20は、ユーザにより入力モジュール208に入力された指示に基づいて、撮像制御装置20の内部時刻に基づく第1の撮像設定情報および第2の撮像設定情報を生成する。
ユーザは、スルー画像に基づいて、連写の設定を変更することができる。例えば、ユーザが連写したい被写体すなわち動体がスルー画像に含まれる場合、ユーザは、マスター撮像装置30およびスレーブ撮像装置40が連写を行うように撮像設定を変更することができる。
ユーザは、スルー画像に基づいて、静止画と動画との選択に関する設定を変更することができる。例えば、ユーザが動画で撮影したい被写体がスルー画像に含まれる場合、ユーザは、マスター撮像装置30およびスレーブ撮像装置40が動画撮影を行うように撮像設定を変更することができる。例えば、動体または変化する被写体(花火など)がスルー画像に含まれる場合、上記のように撮像設定が変更される。
上記のように、撮像制御装置20は、撮像設定の変更内容に基づいて、第1の撮像設定情報を生成することができる。
図13は、第2の処理を含む撮像制御装置20の処理の手順を示している。撮像制御装置20の詳細な処理を説明する。
撮像制御装置20は、図13と図8とに示す処理を行う。図13において、図7に示す処理と異なる処理について説明する。
ステップS125の後、第1の制御モジュール202は、第1の通信モジュール200を使用してマスター撮像装置30のスルー画像データの受信を開始する制御を行う(ステップS400)。これによって、ステップS400では、第1の通信モジュール200は、マスター撮像装置30のスルー画像データの受信を開始する。ステップS130では、第1の通信モジュール200は、最初のフレームのスルー画像データ(第1の画像データ)をマスター撮像装置30から受信する。ステップS400の後、図示していないステップで上記と同様の処理が行われる。これによって、2番目以後のフレームのスルー画像データの受信が行われる。
マスター撮像装置30において、ステップS400に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、撮像モジュール300に撮像開始を指示する。これによって、撮像モジュール300は、撮像を開始し、かつ最初のフレームのスルー画像データを生成する。第2の制御モジュール301は、第3の通信モジュール302を使用して最初のフレームのスルー画像データを撮像制御装置20に送信する制御を行う。これによって、第3の通信モジュール302は、最初のフレームのスルー画像データを撮像制御装置20に送信する。さらに、撮像モジュール300は、2番目以後のフレームのスルー画像データを順次生成する。生成されたスルー画像データは、撮像制御装置20に順次送信される。
ステップS400の後、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データを解析する(ステップS405)。ステップS405では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データの平均画素値を算出する。
ステップS405の後、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データの平均画素値が所定範囲外であるか否かを判断する(ステップS410)。ステップS410において、平均画素値が所定範囲内にある場合、ステップS155が行われる。
ステップS410において、平均画素値が所定範囲外である場合、第1の制御モジュール202(生成部205)は、第2の通信モジュール201を使用して現在の第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30から取得する制御を行う(ステップS415)。ステップS415では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、第2の通信モジュール201を使用して第2の撮像設定情報の送信指示をマスター撮像装置30に送信する制御を行う。これによって、第2の通信モジュール201は、第2の撮像設定情報の送信指示をマスター撮像装置30に送信する。第2の撮像設定情報の送信指示は、マスター撮像装置30に最新の第2の撮像設定情報の送信を指示するための情報である。さらに、第1の制御モジュール202(生成部205)は、第2の通信モジュール201を使用して現在の第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30から受信する制御を行う。これによって、第2の通信モジュール201は、現在の第2の撮像設定情報をマスター撮像装置30から受信する。受信された現在の第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶される。
マスター撮像装置30において、ステップS415に対応する処理が行われる。第2の制御モジュール301は、第4の通信モジュール303を使用して第2の撮像設定情報の送信指示を受信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、第2の撮像設定情報の送信指示を受信する。第2の制御モジュール301は、第2の撮像設定情報の送信指示に基づいて、第4の通信モジュール303を使用して現在の第2の撮像設定情報を送信する制御を行う。これによって、第4の通信モジュール303は、現在の第2の撮像設定情報を撮像制御装置20に送信する。
ステップS415の後、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、スルー画像データの平均画素値が所定範囲内になるような撮像設定(露出)の変更量を算出する(ステップS420)。
ステップS420の後、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報とステップS420で算出された撮像設定の変更量とに基づいて、マスター撮像装置30の新しい第2の撮像設定情報を生成する(ステップS425)。つまり、ステップS425では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データの解析結果に基づいて、第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成する。生成された第2の撮像設定情報は、記憶モジュール203に記憶される。
ステップS420の後、ステップS150が行われる。ステップS155において、設定ボタンB2が押されていない場合、ステップS405が行われる。ステップS185において、撮像設定の変更指示が入力された場合、ステップS405が行われる。
上記の点以外の点については、図13に示す処理は、図7に示す処理と同様である。
マスター撮像装置30の第2の撮像設定情報の変更は必須ではない。例えば、ステップS415とステップS425とステップS150とが行われなくてもよい。ステップS160では、第1の制御モジュール202(生成部205)は、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報と、ステップS420で算出された撮像設定の変更量とに基づいてスレーブ撮像装置40の第1の撮像設定情報を生成してもよい。
上記のように、撮像制御装置20は、スルー画像データの解析結果に基づいて、絞りと、焦点距離と、感度と、ホワイトバランスと、シャッタースピードと、撮影距離と、露出と、画像処理パラメータとの設定を変更することができる。
撮像制御装置20は、スルー画像データの解析結果に基づいて、撮像モードの設定を変更することができる。例えば、被写界深度の変更が望ましいと判断される場合、撮像制御装置20は、撮像モードを絞り優先モードに変更することができる。スルー画像において被写体がぶれている場合、撮像制御装置20は、撮像モードをシャッタースピード優先モードに変更することができる。
撮像制御装置20は、スルー画像データの解析結果に基づいて、時刻の設定を変更することができる。例えば、スルー画像データにEXIF情報が付加されている。EXIF情報は、時刻情報を含む。時刻情報が示す時刻と、撮像制御装置20の内部時刻とが同一でない場合、撮像制御装置20は、撮像制御装置20の内部時刻に基づく第1の撮像設定情報および第2の撮像設定情報を生成する。
撮像制御装置20は、スルー画像データの解析結果に基づいて、連写の設定を変更することができる。例えば、被写体すなわち動体がスルー画像に含まれる場合、撮像制御装置20は、マスター撮像装置30およびスレーブ撮像装置40が連写を行うように撮像設定を変更することができる。
撮像制御装置20は、スルー画像データの解析結果に基づいて、静止画と動画との選択に関する設定を変更することができる。例えば、動画撮影に適した被写体がスルー画像に含まれる場合、撮像制御装置20は、マスター撮像装置30およびスレーブ撮像装置40が動画撮影を行うように撮像設定を変更することができる。例えば、動体または変化する被写体(花火など)がスルー画像に含まれる場合、上記のように撮像設定が変更される。
上記のように、撮像制御装置20は、撮像設定の変更内容に基づいて、第1の撮像設定情報を生成することができる。
新しい第2の撮像設定情報は、以下のように生成されてもよい。例えば、画像における顔の明るさが所定の明るさになるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて顔領域を検出し、かつ顔領域の平均画素値を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、顔領域の平均画素値が所定範囲外であるか否かを判断する。顔領域の平均画素値が所定範囲外である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、顔領域の平均画素値が所定範囲内になるような撮像設定(露出)の変更量を算出する。
画像の明るさがシーンに応じた明るさになるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいてシーンを検出し、かつスルー画像データの平均画素値を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データの平均画素値が、シーンに応じた所定範囲外であるか否かを判断する。スルー画像データの平均画素値が、シーンに応じた所定範囲外である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、スルー画像データの平均画素値がシーンに応じた所定範囲内になるような撮像設定(露出)の変更量を算出する。
白飛びを避けるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて、白飛びが発生している領域を検出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データにおいて、白飛びが発生している領域があるか否かを判断する。白飛びが発生している領域がある場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、白飛びが発生しないような撮像設定(露出)の変更量を算出する。
ダイナミックレンジがより広くなるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて最大画素値と最小画素値との比を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、最大画素値と最小画素値との比が所定値以下であるか否かを判断する。最大画素値と最小画素値との比が所定値以下である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、最大画素値と最小画素値との比が所定値以上になるような撮像設定(露出)の変更量を算出する。
画像のコントラストがより向上するような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいてコントラスト値を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、コントラスト値が所定値以下であるか否かを判断する。コントラスト値が所定以下である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、コントラスト値が所定値以上になるような撮像設定(絞りまたは焦点距離)の変更量を算出する。
画像において白い部分がより白くなるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて、白い領域を検出し、かつ白い領域の平均画素値を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、白い領域の平均画素値が所定範囲外であるか否かを判断する。白い領域の平均画素値が所定範囲外である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、白い領域の平均画素値が所定範囲内になるような撮像設定(露出)の変更量を算出する。あるいは、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて、白い領域を検出し、かつ白い領域のRGBの画素値の比を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、白い領域のRGBの画素値の比が所定範囲外であるか否かを判断する。白い領域のRGBの画素値の比が所定範囲外である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、白い領域のRGBの画素値の比が所定範囲内になるような撮像設定(ホワイトバランス)の変更量を算出する。
ぶれがより少なくなるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて被写体の動き量を算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、動き量が所定量以上であるか否かを判断する。動き量が所定量以上である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、動き量が所定量以下になるような撮像設定(シャッタースピード)の変更量を算出する。
顔の大きさが所定の大きさになるような第2の撮像設定情報が生成されてもよい。この場合、ステップS405に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、スルー画像データに基づいて顔領域を検出し、かつ顔領域の大きさを算出する。ステップS410に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、顔領域の大きさが所定の大きさ以下であるか否かを判断する。顔領域の大きさが所定の大きさ以下である場合、ステップS420に対応するステップでは、第1の制御モジュール202(生成部205)は、現在の第2の撮像設定情報に基づいて、顔領域の大きさが所定の大きさ以上になるような撮像設定(焦点距離)の変更量を算出する。
第1の制御モジュール202は、第2の動作モードによる通信で複数の撮像装置のハードウェア情報を取得し、かつ、複数の撮像装置のハードウェア情報が基準を満たさない場合に警告を表示する制御を行ってもよい。例えば、交換型のレンズが複数の撮像装置に装着され、かつ各撮像装置に装着されているレンズが異なる場合に警告が表示されてもよい。あるいは、各撮像装置に装着されているレンズが所定の条件を満たさない場合に警告が表示されてもよい。
第1の制御モジュール202は、第2の動作モードによる通信で複数の撮像装置の状態情報を取得し、かつ、複数の撮像装置の状態情報が基準を満たさない場合に警告を表示する制御を行ってもよい。例えば、各撮像装置のバッテリー残量が所定量以下である場合に警告が表示されてもよい。あるいは、複数の撮像装置が、画像データを保存する記憶媒体を有し、かつ記憶媒体に記憶されている画像データの容量が記憶可能容量に達している場合に警告が表示されてもよい。
本発明の実施形態によれば、撮像制御装置20は、第1の通信モジュール200と、第2の通信モジュール201と、生成部205とを有する。マスター撮像装置30とスレーブ撮像装置40とは、撮像モジュール300と、第2の制御モジュール301と、第3の通信モジュール302と、第4の通信モジュール303とを有する。本発明の各態様の撮像制御装置は、決定部206と、記憶モジュール203と、インターフェース204との少なくとも1つに対応する構成を有していなくてもよい。
本発明の実施形態によれば、撮像制御装置20は、第1のステップ(ステップS125)と、第2のステップ(ステップS110)と、第3のステップ(ステップS130およびステップS400)と、第4のステップ(ステップS160、ステップS405、およびステップS420)と、第5のステップ(ステップS165)とを実行する。第1のステップは、第1の通信モジュール200を使用して、マスター撮像装置30とデータリンクレベルの通信接続を確立するステップである。第2のステップは、第2の通信モジュール201を使用して、2以上のスレーブ撮像装置40とデータリンクレベルの通信接続を確立するステップである。第3のステップは、第1の通信モジュール200を使用して、第1の画像データをマスター撮像装置30から受信するステップである。第1の画像データは、第2の撮像設定情報に基づいてマスター撮像装置30によって生成される。第4のステップは、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成するステップである。第5のステップは、第2の通信モジュール201を使用して、第1の撮像設定情報を2以上のスレーブ撮像装置40に送信するステップである。
第4のステップは、第1の処理と第2の処理とのいずれか1つを行うステップである。第1の処理は、表示モジュール207によって第1の画像データに基づく画像が表示された後、入力モジュール208に入力された第1の指示に基づいて、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成する処理である。第1の指示は、撮像設定に関する指示である。第2の処理は、第1の画像データを解析し、かつ第1の画像データの解析結果に基づいて、記憶モジュール203に記憶された第2の撮像設定情報から第1の撮像設定情報を生成する処理である。
本発明の各態様の撮像制御方法およびプログラムは、ステップS110、ステップS125、ステップS130、ステップS160、ステップS165、ステップS405、およびステップS420に対応するステップ以外のステップを含まなくてもよい。
本発明の実施形態では、撮像制御装置20は、通信帯域の使用量を低減することができ、かつ複数の撮像装置の撮像設定を高速に行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態およびその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。