JP6539530B2 - 組立式ブロック、形状認識用ユニット、立体譜面 - Google Patents

組立式ブロック、形状認識用ユニット、立体譜面 Download PDF

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Description

この発明は、同形の複数のユニットを組み合わせて様々な形に組み立てる組立式ブロックに関する。具体的には視覚障害者など視覚が制限された利用者の空間認識能力を開発し、さらにはその能力を向上させるのに適した組立式ブロックに関する。
複数のユニットを接合させて一つの構造体(以下、完成体とも言う)を組み立てる行為は人の空間認識能力を開発し、さらにはその能力を向上させる用途に適している。とくに視覚障害者など、視覚が制限されている利用者を対象としたブロックである場合には、空間内存在する「もの」の形状や相対的な位置関係を触覚によって認識させる必要がある。そのためユニットを触覚によって認識し易い形状とすること、ブロックに含まれるユニットの数があまり多くないことを前提としながら、多様な形状の完成体が組み立てられることが要求される。またユニット同士の着脱が容易であること、なども要求される。そして以下の特許文献1には空間認識能力の開発や向上用途にも対応できるブロックについて記載されている。
特開2008−272226号公報
本発明者は上記特許文献1に記載のブロックの発明者でもある。上記特許文献1に記載のブロックは、三つの斜断面を持つ楕円柱をユニットとした楕円体ブロックであり、ユニットは、利用者がユニットを手に持ったときの位置によって柱の太さが異なる。それによって利用者は、そのユニットを持つ手の触覚だけでユニットの向きやユニット同士の相対的な位置関係、および完成形の形状などを容易に認識することができる。そしてこの楕円体ブロックは、視覚障害者の空間認識能力を開発する用途に加え、認知症予防用途、認知症患者や障害者のリハビリテーション用途、あるいは幼児などの知育用途などに汎用的に利用することも目的としていた。そのため視覚障害者の空間認識能力を開発することを主目的に据えた場合には改善の余地を残していた。
具体的には、視覚障害者を対象とした空間認識力の開発手法の一つとして、すでに組み立てた状態にある完成形を提示し、その完成形と同じ形となるようにユニットを組み立てることを課題として与える、という手法が考えられる。しかしその完成形の提示方法やユニットの組み合わせ方と完成形との関係を利用者に認識させるためには、正常な視覚を持った人間による介助が必要であった。すなわち介助する人が完成形を組み立てて、それを視覚障害者に触れさせる、という手順が必要であった。そのため上述した手法に基づく空間認識能力の開発機会が限定されてしまい、空間認識能力を効果的に向上させることが難しかった。換言すれば、視覚障害者などの利用者が自発的に課題を選んでその課題に取り組むことができる環境を提供できれば、空間認識能力をより効果的に向上させることができる。もちろん健常者であっても空間認識能力を向上させることは有益なことであり、目隠しをされるなどして視覚が制限された状態でブロックを組み立てることでより効果的に空間認識能力を向上させることができる。
そこで本発明は、利用者の空間認識能力の開発用途に適した組立式ブロック、および組立式ブロックの構成要素を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、複数の面を有する同形のユニットを複数個組み合わせて完成体を構築する組立式ブロックであって、前記ユニットの設計図となる形状認識用ユニットと、前記完成体の設計図となる立体譜面とを含み、
前記ユニットは、互いに接合可能な接合面と互いに接合不可能な非接合面とを有し、前記接合面同士を対面させることで互いに接合されるように構成され、
前記形状認識用ユニットは前記ユニットと同形であるとともに、少なくとも前記接合面に対応する面に当該接合面を含む前記ユニットの平面図を触覚によって利用者に認識させるためのユニット認識用マークが形成され、
前記ユニット認識用マークは、前記ユニットにおける特定の接合面をxy面としてxyz直交座標系を規定したときに、各接合面をx、y、z軸のいずれかの方向から見たときの前記ユニットの平面投影形状と同じ形状を有する平板からなるとともに、前記接合面を表す領域が肉厚に形成されてなり、
前記立体譜面は、前記完成体を構成する任意の一つのユニットにおける前記xyz直交座標系を採用した際に、xy面、yz面、zx面に対応する面を備えた多面体からなり、当該xy面、yz面、およびzx面に対応する面には、それぞれz軸、x軸、およびy軸方向から前記完成体を見たときの平面図を触覚によって利用者に認識させるための完成体認識用マークが形成され、
前記完成体認識用マークは、前記完成体における前記平面図の外形と同じ形状を有する平板からなるとともに、当該平面図において最も手前側にある面を表す領域が肉厚に形成されてなる、
ことを特徴とする組立式ブロックとしている。
前記完成体認識用マークは、対応する完成体の平面図に複数のユニットが奥行き方向に含まれる場合、当該平面図で奥側にあるユニットに対応する領域に対して手前側にあるユニットに対応する領域が肉厚に形成されていてもよい。また前記ユニットは、利用者が表面に触れた際に接合面と非接合面とが異なる触感となるように異なる表面加工が施されていてもよい。前記立体譜面の一面に当該立体譜面に対応する完成体の立体図が表示されている組立式ブロックとすることもできる。
上記のいずれかに記載の組立式ブロックにおいて、前記ユニットの前記接合面には磁性体が埋設されており、
前記ユニットには、N極が外方に向くように永久磁石が埋設された第1ユニットと、S極が外方に向くように永久磁石が埋設された第2ユニットと、磁化されていない磁性体が埋設された第3ユニットの3種類のユニットのうち、少なくとも2種類のユニットが混在している、
ことを特徴とする組立式ブロックとすることもできる。
そして前記第1〜第3ユニットのうち、少なくとも2種類のユニットは中空構造を有して利用者が手に持って振ったときに異なる音を発する発音体が内部に封入されている組立式ブロックとしてもよい。
上記いずれかに記載の組立式ブロックにおいて、前記ユニットは、xy面に平行でx軸と平行な辺を有する正八角形を上下両端面としつつ、z軸をy軸方向に45゜傾斜させた方向に中心軸を有する斜角柱がxy面およびzx面で切断されてなる多面体であり、
当該多面体は、x軸方向を左右方向、y軸方向を前後方向、z軸方向を上下方向として、xy面に平行な正八角形の下面と、当該下面の後縁辺を下縁辺として含んでzx面に平行な正八角形がx軸と平行な対称線によって上下に二等分された後面と、前記斜角柱が当該後面の後縁辺を含んでxy面に平行な面で切断されて正八角形を前後に二等分された上面と、当該上面の前縁辺と前記下面の前縁辺とを連絡するzx面と平行な面をy軸方向に45゜傾斜させた前面とを備え、
前記ユニットは、上下前後の各面を前記接合面とし、
前記形状認識用ユニットは、前記ユニットの左右側面に対応する面に当該ユニットをx軸方向から見たときの平面図を触覚によって利用者に認識させるためのマークが前記ユニット認識用マークとして形成され、当該マークは、前記平面図の平面投影形状と同じ形状を有する平板からなるとともに、前記平面図において最も手前側にある面を表す領域が肉厚に形成されてなる、
ことを特徴とする組立式ブロックとすれば好適である。
そして前記下面には、前記正八角形の中心を通るx軸およびy軸に平行な直線に対して前後および左右に対称となる4カ所に前記磁性体が埋設されており、
前記上面および前記後面は、前記下面を前後方向に対象となるように2等分した図形と面対称となるように対面させた場合、当該下面に埋設されている磁性体と対面する位置に前記磁性体が埋設され、
前記前面には、当該前面を左右に2分割する対称線上で上下方向の長さを複数に等分する分割点位置に前記磁性体が埋設されている、
ことを特徴とする組立式ブロックとすればさらに好適である。
前記ユニット認識用マークおよび前記完成体認識用マークは、前記ユニットの前面に対応する領域が、上面側を底辺とし下面側を頂点とした二等辺三角形で表現されていることとしてもよい。
なお本発明の範囲には、上記いずれかに記載の組立式ブロックを構成する前記形状認識用ユニットと前記立体譜面も含まれる。
本発明の組立式ブロックによれば、ユニットの形状とユニットを組み合わせて完成体の状態にあるブロックを触覚のみによって認識することができるため、空間認識能力を効果的に向上させることができる。それによって、とくに視覚障害者が自発的に空間認識能力の向上に取り組むことができる。なおその他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施例に係る組立式ブロックを構成するユニットを示す斜視図である。 上記ユニットの6面図である 上記ユニットにおける接合点の位置を示す図である。 上記実施例に係る組立式ブロックを構成する形状認識用ブロックを示す斜視図である。 上記形状認識用ブロックの表面に形成されているユニット認識用マークの形状を示す図である。 上記ユニットを二つ組み合わせてなる完成体の一例を示す斜視図である。 上記実施例に係る組立式ブロックを構成する立体譜面の一例を示す図であり、図6に示した完成体に対応する立体譜面の斜視図である。 上記立体譜面の表面に形成されている完成体認識用マークの形状を示す図である。 上記立体譜面を複数積層させた状態を示す図である。 上記ユニットを四つ組み合わせてなる完成体の一例を示す斜視図である。 図10に示した完成体に対応する立体譜面を示す斜視図である。 上記ユニットを二つ組み合わせてなる完成体のその他の例を示す斜視図である。 図12に示した完成体に対応する立体譜面に形成されている完成体認識用マークの一例を示す図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお以下の説明に用いた図面において、同一または類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。ある図面において符号を付した部分について、不要であれば他の図面ではその部分に符号を付さない場合もある。
===本発明の実施例===
本発明の実施例に係る組立式ブロック(以下、ブロックとも言う)は複数の平面を備えた同形の複数のユニットを用いて完成体に組み立てるものである。しかし実施例に係るブロックでは、完成体を組み立てるためのユニットに加え、視覚障害者など視覚が制限された人(以下、利用者とも言う)でもユニットや完成体の設計図に相当する情報を触覚によって認識できる構成を備えている。概略的には、本実施例の組立式ブロックにおけるユニット以外の構成要素として、完成体の部品となるユニットを所定の方向から見たときの平面図を利用者が触覚によって認識できるようにしたユニット(以下、形状認識用ユニットとも言う)と、完成体を所定の方向から見たときの平面図を利用者が触覚によって認識できるようにした構成(以下、立体譜面とも言う)を備えている。以下に本実施例の組立式ブロックを構成する各要素について具体的に説明する。
===ユニット===
<形状>
本発明の実施例における組立式ブロックを構成するユニットは両端面が正八角形となる斜角柱を、その端面と平行な面と直交する面で切断してなる多面体である。図1にユニット1の外観図を示した。図1(A)はユニット1を正八角形の端面3と平行に切断した面2側から見たときの斜視図であり、図1(B)はユニット1を正八角形の端面3側から見たときの斜視図である。そして図1に示したように、斜角柱に対する二つの切断面(2、7)の形状が正八角形の1辺を垂直二等分線で分割し扁平な六角形になっている。
なお以下では、本発明の実施例についての説明を容易にするために、正八角形の端面3の法線方向を上下方向とするとともに、当該正八角形の端面3を下面として上下の各方向を規定することとする。また便宜的に空間に右手系のxyz直交座標系を規定することとする。ここでは図1に示したように、下面3と上面2がxy面と平行であるものとし、上面2において正八角形の対称線に対応する縁辺8と平行な方向にx軸をとり、上面2および下面3と平行で、当該x軸と直交する方向にy軸をとる。そして上面2および下面3の法線方向にz軸をとる。また下方から上方に向かう方向をz軸における「+(プラス)」方向として右手系のxyz直交座標系を規定し、x軸方向を左右方向とし、y軸方向を前後方向とする。前後左右の各方向については、斜角柱の軸10が下面3の中心から上後方に向かって傾斜しているものとして前と後の各方向を規定し、前方から後方を見たときの方向によって左右の各方向を規定することとする。
図2にユニット1を上下前後左右の各方向から見たときの平面図を示した。図2における各平面図において、手前側にある面を斜線のハッチングによって示した。つぎに図1とこの図2を参照しつつユニット1の形状をより具体的に説明する。ユニット1は、下面3が正八角形でy軸方向に45゜傾斜した斜角柱を上面2と後面7が同じ形状となるようにxy面およびzx面に平行な面で切断した形状である。後面7は下面3の後端の縁辺9を共有してzx面に平行な正八角形を上下対象となるように二分割した扁平な六角形であり、上面2は後面7と同じ形状で、後面7における上縁辺8が上面2の後縁辺8に一致している。なおユニット1のサイズや素材は適宜に設定することができるが、利用者が手に持って完成体を組み立てることから、片手で取り扱える程度の大きさで、かつ軽量な素材でできていることが望ましい。そして図2に示したように、実施例におけるユニット1では、下面3が直径φ=86mmの円に外接する正八角形で各辺の長さL1が約35mmとなっている。すなわち上面2と後面7は直径φ=86mmの半円12に外接する六角形で上面2の後縁辺8と後面7の上縁辺8を兼ねる縁辺8がその半円12の直径となる。またユニット1は各面が厚紙で形成された中空体で、その中空の内部がパーティクルボードからなる梁や柱によって補強されている。また表面には触感や皮膚に対するアレルギーなどを考慮して漆が塗布されている。もちろんユニット1の素材やユニット1の表面に塗布される材料は本実施例に限らず、適宜な素材や材料を採用することができる。また大人と子供では、掌の大きさも異なることから、ユニット1の大きさについても、適宜な大きさに設定することができる。
<接合面>
本実施例の組立式ブロックではユニットの面同士が着脱自在に接合することで様々な形状の完成体を組み立てることができる。全ての面で接合できるようにしてもよいが、本実施例の組立式ブロックが視覚障害者などを対象とした空間認識能力の開発と向上を目的としていることから一部の面のみを互いに接合可能な面(以下、接合面)として過剰な複雑さを回避している。本実施例では上下前後の各面(図2、符号2、3、6、7)を接合面としている。本実施例では各接合面の所定の位置には磁性体が埋設されて磁力によってユニット同士が接合されるようになっている。なおユニット同士が同じ磁極同士で反発し合わないように、ユニット1には、表面側がN極となるように磁石を埋設したユニット、表面側がS極となるように磁石を埋設したユニット、および磁化されていない磁性体を埋設した3種類のユニットが用意されている。そして複数のユニットを組み合わせるためには、使用するユニットの数に応じて磁石が埋設されているユニットを必要数以上用いることとしている。
ところで、二つのユニットの接合面同士を向かい合わせて結合する場合、例えば、下面同士であれば、比較的面積の大きな円盤状の磁石や磁性体をこの下面3の中心に配置すれば、面同士の相対的な回転角度は、360度どの方向でも結合させることができてしまう。辺同士を揃えることを前提としても45゜間隔で8通りもの接合方法がある。しかし本発明の組立式ブロックの目的に鑑みて、完成体に過剰な多様性を求めることはせず、一方のユニットの前後および左右方向に対して他方のユニットを特定の位置関係にあるときにのみ接合できるようにしている。概略的には各接合面に所定の数の磁石や磁性体を所定の位置に埋設している。
図3に各接合面における磁石や磁性体の埋設位置(以下、接合点20とも言う)を示した。図3の(A)〜(D)は、順にユニット1を下方から見た平面図、前方から見た平面図、上方から見た平面図、および後方から見た平面図である。ここでは各平面図に各接合面における接合点20の位置が「○(白丸)」で示されている。まず図3(A)に示したように、下面3の接合点20は正八角形の中心21から等距離にある同心円22上で、かつ、この中心21を通るx軸およびy軸に平行な直線(23、24)に対して45度の角度となる4カ所に設けられている。なおこの例では、正八角形においてx軸およびy軸と平行な対角線(25、26)の交点に接合点20を設けている。そして下面3の内接円11は直径φ=86mmであるので、隣接する接合点同士(20−20)の距離L2は43mmとなる。そして本実施例では、各接合点20に直径6mmで厚さ2mmの磁性体が埋設されている。
また図3の(B)と(C)に示したように、ユニット1の前面6については、前面6を左右に二等分する対称線26上に上下方向の長さを3等分する2箇所に接合点20が配設されている。上面2については、図3(C)に示したように、当該上面2の後縁辺8の中点27を通るx軸およびy軸方向の線分(28および29)に対して45度の角度となる2カ所に接合点20がある。そしてその2カ所の接合点20は互いにL2=43mmで離間している。すなわち下面3を左右に二等分したときの接合点20の位置と一致する。そして図3(D)に示したように、後面7の接合点20の位置は実質的に上面2と同様である。
図3に示したように接合点20の位置を規定することで、二つのユニット1同士は、接合点20同士が互いに対面し合う場合のみ接合できる。そして上記目的に鑑み、二つのユニット1同士を接合する際には各接合面(2〜7)の各辺を揃えて接合させるという人為的な規則を設ければ、上面同士(2−2)、前面同士(6−6)、後面同士(7−7)、および上面2と後面7は、互いに面対称となる場合に接合する。すなわち前面6は他の接合面(2、3、7)とは接合しない。
また下面同士(3−3)、下面3と上面2、および下面3と後面7については、上記辺を揃えて接合させるという規則を設けても、物理的には90゜の角度間隔ごとに四つの相対回転角度でのみ接合できるようになるが、上記目的により、ここではさらに接合可能な位置関係を人為的な規則を設けて限定し、二つのユニット1はそれぞれのy軸が互いに平行となる場合でのみ接合を許可している。もちろん上面2、下面3、および後面7において左右方向で隣接する二つの接合点20を図3に示した位置から左右方向に等距離だけ互いに離間あるいは近接させるようにずらしてL2≠L3とすれば、人為的な規則を設けなくても二つのユニット1はそれぞれのy軸が互いに平行となる場合でのみ接合する。いずれにしても、下面3には正八角形の中心を通るx軸およびy軸に平行な直線(23、24)に対して前後および左右に対称となる4カ所に磁性体が埋設されており、上面2および後面7は、下面3を前後方向に対象となるように2等分した図形と面対称となるように対面させた場合に、その下面3の磁性体と対面する位置に磁性体が埋設されている。
なおユニット同士は磁石に限らず、マジックテープ(登録商標)や再剥離可能な粘着剤などの接合部材を用いて接合させることもできるが、二つのユニットにおける接合点同士を正しく対面させた状態で接合させる必要があり、利用者は視覚が制限された状態にあり、接合面の辺同士を触覚のみで揃えることが難しい。一方、磁力によって接合させる方式では接合点同士が近接すると互いに吸引し合うため自動的に辺同士が揃うことになる。またマジックテープ(登録商標)や粘着剤では摩擦が多く、ユニットを手に持って扱う際の触感が損なわれる。接合方式として磁性体を用いればユニットの接合面をユニットの素材そのものからなる平坦面にすることができ、触感に優れたものとなる。
===形状認識用ユニット===
利用者に上述したユニットを用いて指定の完成体を構築させようとする場合、利用者の視覚が制限されていなければ、完成体の構造を図示した何らかの設計図を利用者に見せればよい。しかし利用者の視覚が制限されていることから、その設計図を触覚によって認識させる何らかの方法が必要となる。そして完成体の設計図を理解させるためには、まずその完成体の部品であるユニットの設計図が必要となる。そこで本実施例のブロックには、利用者が触覚によってユニットの設計図を認識できる専用のユニット(形状認識用ユニット)が用意されている。図4は形状認識用ユニット30の外観を示す斜視図である。図4においても上述したxyz直交座標系と上下前後左右の各方向を規定しており、図4の(A)と(B)は、それぞれ形状認識用ユニット30を右上方から見たときの斜視図と左下方から見たときの斜視図である。形状認識用ユニット30は図1、2に示したユニット1とサイズと形状が一致する同形の多面体であるとともに、接合面に対応する上下前後の各面(32,33、36、37)と、左右の面(34、35)のそれぞれに、ユニットの上下前後左右の各面(図1、符号2〜7)の平面図を触覚によって認識させるためのプレート状のマーク(以下、ユニット認識用マーク31とも言う)が貼着されている。そしてユニット認識用マーク31は、x、y、z軸のそれぞれの方向から見たときの平面図の外形、すなわちyz面、zx面、xy面への投影形状を模した平板で、その平板上に接合面の形状に対応する肉厚の領域が形成されたものである。図5に形状認識用ユニット30の各面(33〜37)に貼着されているユニット認識用マーク31の概略形状を示した。図5(A)〜(F)は、順に図4に示した形状認識用ユニット30における上面32、下面33、前面36、後面37、左側面34、および右側面35の各面におけるユニット認識用マーク(31U、31D、31F、31B、31L、31R)の平面図を示している。また図中では平板状のユニット認識用マーク31において肉厚の領域を斜線のハッチングによって示した。各面(32〜37)に形成されているユニット認識用マーク31は、先に図2に示したx、y、zの各方向から見たときのそれぞれの平面図の外形、すなわち投影形状に形成されているとともに、その投影形状においてユニット認識用マーク31が形成されている面に対応する形状の領域が肉厚に形成されている。それによってユニット認識用マーク31における肉厚の領域の形状によって当該マークが形成されている面の形状を認識することができ、薄肉の領域を含めた外形によって投影形状を認識することができるようになっている。なお図1、図2に示したように、本実施例におけるユニット1では、前面6のみが直交座標系の各軸の方向に対して傾いた斜面になっている。そのため形状認識用ユニット30の前面36にユニット1をy軸方向から見たときの平面図そのものに基づくユニット認識用マーク31Fを形成してしまうと、触覚のみではそのマーク31Fのみではユニット1の前面6がどちらに向けて傾斜しているのかが分からなくなる可能性がある。そこで個々に示した形状認識用ユニット30では、図5(C)に示したように、実際の平面図では矩形となる前面の形状を三角形131で標記し、その三角形131の頂点132に向かって斜面が下っていることを表現している。
===立体譜面===
本実施例のブロックは複数のユニットをその接合面同士で接合させることで完成体に組み立てるものである。そしてユニットを用いた空間認識能力の開発と向上には複数のユニットを用いて任意の完成体を組み立てるのではなく、特定の形状を有する完成体の形状を事前に設計図によって認識し、その認識した設計図に基づいて実際のユニットを用いて完成体を組み立て、組み立てた完成体が事前に設計図として認識した完成体に一致しているか否かを確認する、という一連のプロセスを行うことが必要である。
本実施例のブロックでは、完成体を組み立てる前に、利用者にその完成体の部品となるユニットの設計図を触覚によって認識させるための形状認識用ユニットを備えている。そして本実施例のブロックでは完成体の設計図に対応する立体譜面を備えている。以下に完成体の具体例を挙げつつ立体譜面について説明する。
図6は完成体の一例を示す斜視図である。ここに示した完成体100では、二つのユニット(1a、1b)の後面同士が接合されている。なおこの完成体100における上下左右前後の各方向については、完成体100を構成する二つのユニット(1a、1b)のそれぞれが個別に座標系が設定されていることから、ここでは水平面に接する面を下面として完成体110の上面を規定するとともに、完成体110を構成するいずれか一つのユニット1におけるx、y、z軸を採用することとしている。なお図6に示した完成体100では、図中に示したように紙面左手前側にあるユニット1aの上下、前後、左右の各方向を完成体100における各方向として採用している。
図7は図6に示した完成体100に対応する立体譜面200の斜視図であり、図7の(A)と(B)は立体譜面200を異なる二方向から見たときの斜視図を示している。立体譜面200は完成体100を各方向から見た時の平面図を、先のユニット認識用マーク31と同様に部分的に厚さが異なる平板(以下、完成体認識用マーク202とも言う)を用いて表現している。すなわち完成体の平面図の外形に相当する投影形状部分に対し、その平面図を見たときの最も手前側にある面に対応する形状部分を肉厚にしている。そしてこの例における立体譜面200は、底面201aが正方形のカップ状の多面体からなり、その底面201aと側面(201b〜201d)の3面の合計4面に、完成体100において対応する平面図を表現した完成体認識用マーク(202a〜202d)が形成されている。また立体譜面200の四つの側面(201b〜201e)の内、完成体認識用マーク202が形成されていない側面201eには完成体100の斜視図や写真などの立体図203が貼着されている。それによって利用者に対して空間認識能力の開発指導を行う人が完成体100の形状を目で確認することができるようになっている。そしてこの例に示した立体譜面200では底面201aに完成体100の上面に対応する完成体認識用マーク202aが形成され、完成体100の下面が水平面上に載置されていることとして、上面に対応する完成体認識用マーク202aが立体譜面200の底面201aに形成され、下面と上面以外の前面、後面、左側面、右側面の内、適宜な3面に対応する完成体認識用マーク(202b〜202d)が立体譜面200の三つの側面(201b〜201d)に形成されている。図8に図7に示した立体譜面200の各面(201a〜201d)に形成されている完成体認識用マーク(202a〜202d)を個別に示した。ここでは立体譜面200における底面201aと三つの側面(201b〜201d)と各面(201a〜201d)に形成されている完成体認識用マーク(202a〜202d)との対応関係を太線矢印で示した。完成体100における所定の4面についての平面図に対応する完成体認識用マーク(202a〜202d)が、立体譜面200においてその完成体100の4面と同じ相対位置関係にある面(201a〜201d)に形成されている。
なお図7に示した立体譜面200は、底面201aに対して開口204側が広くなるように形成されており、図9に示すように複数の立体譜面200を積層することができるようになっている。それによって可搬性や収納性を向上させている。もちろん立体譜面の外形を立方体などで形成してもよい。完成体を構成する特定のユニットにおけるx、y、z軸のそれぞれの方向から見たときの面に対応する平面図が完成体認識用マークによって示されていればよい。参考までに、他の完成体とその完成体に対応する立体譜面を図10と図11に示した。図10は四つのユニット(1a〜1d)を用いた完成体110の例であり、図11は図10に示した完成体に対応する立体譜面210と各面(201a〜201d)に形成されている完成体認識用マーク(212a〜212d)を示している。ここでも水平面に完成体110を載置した際に、水平面に接する面を下面として完成体110の上面を規定するとともに、完成体110を構成するいずれか一つのユニット1におけるx、y、z軸を採用した場合、立体譜面210の底面201aには完成体110の上面の平面図に対応する完成体認識用マーク212aが形成され、立体譜面210の四つの側面の内の三つの側面には完成体110を構成する任意の一つのユニット1におけるx、y、z軸のいずれか二つの軸の方向から見たときの平面図に対応する完成体認識用マーク(212b〜212d)が形成されている。なお図10に示した完成体110は、全てのユニット(1a〜1d)間でz軸方向が一致しているため、立体譜面210の三つの側面(201b〜201d)に形成されている完成体認識用マーク(212b〜212d)は、任意のユニット1におけるx軸またはy軸の方向から完成体110を見たときの平面図に対応させている。
===実施例におけるその他の特徴===
ユニット同士を磁力を用いて接合するブロックでは、磁極の組み合わせに応じてユニット同士が吸着し合う場合と反発し合う場合とが存在することになる。磁化されていない磁性体を埋設したユニットが複数含まれる場合には、吸着も反発もしない場合が存在する。しかし磁極や磁化の有無は、譬えその旨がユニットの表面に標記されていたとしても、視覚が制限されている利用者にとっては実際にユニット同士を組み合わせてみないと確認することができない。そこで本実施例のブロックでは、磁極や磁化の有無に応じたユニットの種類を聴覚によって確認できるようにしている。具体的には、磁石が埋設されたユニットについては中空内部にユニットを振ると音を発する部材(以下、発音体)を内蔵させている。また磁極に応じて音色が異なる発音体を内蔵させている。ここではNとSの一方の磁極については粒状の部材(大豆など)をユニット内部に封入し、他方の磁極についてはそれ自体が発音する鈴などを入れている。もちろん接合点に磁石が埋設されているユニットであれば、発音体はその磁石に吸着されないように非磁性体で構成されている必要がある。いずれにしてもユニットを振ると内部の発音体がユニット内面に当たって音を発したり、発音体自体が音を発したりして、ユニットの種類に応じて異なる音色で発音し、ユニットの種類を聴覚によって判別することができる。なお磁化されていない磁性体を埋設したユニットについては発音体を内蔵させていない。もちろん異なる音色の発音体を内蔵させてもよい。このように中空構造を有するユニットの内部に発音体を封入することで、ユニットを持つ手を振るだけで、そのユニットに埋設された磁性体が磁化されているかどうか、埋設されている磁石はどちらの極を表面に向けているのか、ということを認知することができる。
ユニットには互いに接合可能な接合面と接合できない面(以下、非接合面とも言う)とがあるが、触覚だけでは接合面と非接合面とを区別することが難しい。そこで接合面の表面と非接合面の表面とが異なる触感となるように表面加工を施している。本実施例では、接合面である上下前後の各面を平坦面とし、非接合面を梨地にしている。
===その他の実施例===
<ユニットの形状について>
ユニットは本実施例の形状に限定されない。たとえば本実施例と同様に斜角柱を原型とした多面体であっても、端面の形状を八角形以外の多角形にしてもよい。多角錐や角錐台からなるユニット、あるいは上記特許文献1に記載の楕円体ブロックを構成するユニットであってもよい。
しかし上記実施例におけるユニットでは、他の多面体にはない優れた特徴を有しており、本発明の目的を解決するためのより好適な例であると言える。具体的に図1に示したユニットの外観図を用いて説明すると、ユニット1は直交座標系におけるxy、yz、およびzxの各面に平行な上下面(2、3)、左右側面(4、5)、および後面7の五つの面とzx面を45゜傾斜させてなる前面6とを備え、触覚のみでも認識し易い左右対称の単純な形状を有している。また上下、前後方向が非対称であるため、完成体に必要十分な多様性を与えることができる。
しかも前面以外はxy面、yz面、zx面への投影形状と平面図の外形とが一致している。また上下左右前後の各面(2〜7)は、互いに隣接する辺同士を連絡させる一つの面(以下、連結面15とも言う)のみが介在している。すなわち複数の面を経由せずに上下左右前後の面(2〜7)が最も単純な方法で連結されている。そのため上下左右前後の各面(2〜7)に触れるだけで、それらの面(2〜7)の相互の相対的な位置関係を容易に認識することができる。結果としてユニット認識用マークや完成体認識用マークによって認識したユニットや完成体の平面形状と、完成体を組み立てる際の触覚によるユニットや完成体の立体形状との対応付けも容易となる。
さらに上記実施例に係るブロックでは、上記規則に基づけば、ユニットを二つ用いる場合に組み立て可能な完成体が11種類あり、この11という数は、空間認識能力の開発過程において初期段階にある人にとっては、空間認識能力を開発しさらには向上させていこうとする意欲を持続させるに適した数であると言える。このように二つのユニットを用いて基本的な空間能力が開発されたならば、つぎにユニットを四つ用いてより複雑な立体形状を組み立てて空間認識能力を向上させることができる。なお上記規則に従って四つのユニットを用いる場合の完成体は約1000種類である。そしてその1000種類の完成体の中には比較的認識し易い形状もあるし、認識し難く組み立ての難易度が高いものもある。このように上記実施例のブロックによれば、空間認識能力の開発状況に応じてユニットの数や難易度に応じた完成体を組み立てることで空間認識能力を確実に向上させていくことができる。
<完成体認識用マークについて>
ある方向から見た完成体の平面図を立体譜面における完成体認識用マークで表現する際、その方向に沿って複数のユニットが配置されている場合もある。図10に示した完成体110では上下方向を奥行き方向とすると、上下方向から見た場合に四つのユニット(1a〜1d)がその奥行き方向に配置されている。そこで完成体認識用マークに、その奥行き方向に配置されているユニットを反映させてもよい。例えば、図12に斜視図で示した完成体120では、その斜視図において紙面右手前側にあるユニット1aの後方に他方のユニット1bが配置されている。そしてこのユニット1aの上下前後左右の各方向を完成体120の各方向として採用すると、完成体120を前方から見たときの平面図に対応する完成体認識用マークでは、後方のユニットの外形を有する平板上に前方のユニット1aの前面6aに対応する領域を肉厚にして表現することになるが、完成体120の前面以外の面に対応する完成体認識用マークを正確に認識しない限り、前後方向に二つのユニット(1a、1b)が並んでいるということが分かりづらい。そこで完成体認識用マークにおいて、後方のユニット1bに対応する領域に対し、前方のユニット1aの外形に対応する領域を厚くし、最も前方にある面6aに対応する領域をさらに肉厚にすることが考えられる。図13は図12に示した完成体120を前方から見たときの平面図に対応する完成体認識用マーク222であり、ここでは完成体認識用マーク222を3面図にして示している。図13に示したように、完成体認識用マーク222には厚さが異なる3つの領域(222a〜222c)がある。図中では各領域(222a〜222c)を異なる種類のハッチングによって示した。そしてこの完成体認識用マーク222では、図12に示した完成体120における後方のユニット1bに対応して板厚が最も薄い領域222a上に前方のユニット1aの外形領域を示す肉厚の領域222bがあり、その前方のユニット1aの外形を示す領域222b内に当該ユニット1aの前面6aに対応するさらに厚い領域222cがある。それによって完成体120の平面図における外形と当該平面図において最も手前にある面6aの形状に加え、後方と前方のユニット(1b、1a)の配置状態も認識することができる。
1,1a〜1d ユニット、20 接合点、30 形状認識用ユニット、
31 ユニット認識用マーク、100,110,120 完成体、
200,210 立体譜面、202,212,222 完成体認識用マーク、
203 完成体の立体図

Claims (11)

  1. 複数の面を有する同形のユニットを複数個組み合わせて完成体を構築する組立式ブロックであって、前記ユニットの設計図となる形状認識用ユニットと、前記完成体の設計図となる立体譜面とを含み、
    前記ユニットは、互いに接合可能な接合面と互いに接合不可能な非接合面とを有し、前記接合面同士を対面させることで互いに接合されるように構成され、
    前記形状認識用ユニットは前記ユニットと同形であるとともに、少なくとも前記接合面に対応する面に当該接合面を含む前記ユニットの平面図を触覚によって利用者に認識させるためのユニット認識用マークが形成され、
    前記ユニット認識用マークは、前記ユニットにおける特定の接合面をxy面としてxyz直交座標系を規定したときに、各接合面をx、y、z軸のいずれかの方向から見たときの前記ユニットの平面投影形状と同じ形状を有する平板からなるとともに、前記接合面を表す領域が肉厚に形成されてなり、
    前記立体譜面は、前記完成体を構成する任意の一つのユニットにおける前記xyz直交座標系を採用した際に、xy面、yz面、zx面に対応する面を備えた多面体からなり、当該xy面、yz面、およびzx面に対応する面には、それぞれz軸、x軸、およびy軸方向から前記完成体を見たときの平面図を触覚によって利用者に認識させるための完成体認識用マークが形成され、
    前記完成体認識用マークは、前記完成体における前記平面図の外形と同じ形状を有する平板からなるとともに、当該平面図において最も手前側にある面を表す領域が肉厚に形成されてなる、
    ことを特徴とする組立式ブロック。
  2. 請求項1において、前記完成体認識用マークは、対応する完成体の平面図に複数のユニットが奥行き方向に含まれる場合、当該平面図で奥側にあるユニットに対応する領域に対して手前側にあるユニットに対応する領域が肉厚に形成されていることを特徴とする組立式ブロック。
  3. 請求項1または2において、前記ユニットは、利用者が表面に触れた際に接合面と非接合面とが異なる触感となるように異なる表面加工が施されていることを特徴とする組立式ブロック。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記立体譜面の一面に当該立体譜面に対応する完成体の立体図が表示されていることを特徴とする組立式ブロック。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記ユニットの前記接合面には磁性体が埋設されており、
    前記ユニットには、N極が外方に向くように永久磁石が埋設された第1ユニットと、S極が外方に向くように永久磁石が埋設された第2ユニットと、磁化されていない磁性体が埋設された第3ユニットの3種類のユニットのうち、少なくとも2種類のユニットが混在している、
    ことを特徴とする組立式ブロック。
  6. 請求項5において、前記第1〜第3ユニットのうち、少なくとも2種類のユニットは中空構造を有して利用者が手に持って振ったときに異なる音を発する発音体が内部に封入されていることを特徴とする組立式ブロック。
  7. 請求項5または6において、
    前記ユニットは、xy面に平行でx軸と平行な辺を有する正八角形を上下両端面としつつ、z軸をy軸方向に45゜傾斜させた方向に中心軸を有する斜角柱がxy面およびzx面で切断されてなる多面体であり、
    当該多面体は、x軸方向を左右方向、y軸方向を前後方向、z軸方向を上下方向として、xy面に平行な正八角形の下面と、当該下面の後縁辺を下縁辺として含んでzx面に平行な正八角形がx軸と平行な対称線によって上下に二等分された後面と、前記斜角柱が当該後面の後縁辺を含んでxy面に平行な面で切断されて正八角形を前後に二等分された上面と、当該上面の前縁辺と前記下面の前縁辺とを連絡するzx面と平行な面をy軸方向に45゜傾斜させた前面とを備え、
    前記ユニットは、上下前後の各面を前記接合面とし、
    前記形状認識用ユニットは、前記ユニットの左右側面に対応する面に当該ユニットをx軸方向から見たときの平面図を触覚によって利用者に認識させるためのマークが前記ユニット認識用マークとして形成され、当該マークは、前記平面図の平面投影形状と同じ形状を有する平板からなるとともに、前記平面図において最も手前側にある面を表す領域が肉厚に形成されてなる、
    ことを特徴とする組立式ブロック。
  8. 請求項7において、
    前記下面には、前記正八角形の中心を通るx軸およびy軸に平行な直線に対して前後および左右に対称となる4カ所に前記磁性体が埋設されており、
    前記上面および前記後面は、前記下面を前後方向に対象となるように2等分した図形と面対称となるように対面させた場合、当該下面に埋設されている磁性体と対面する位置に前記磁性体が埋設され、
    前記前面には、当該前面を左右に2分割する対称線上で上下方向の長さを複数に等分する分割点位置に前記磁性体が埋設されている、
    ことを特徴とする組立式ブロック。
  9. 請求項7または8において、前記ユニット認識用マークおよび前記完成体認識用マークは、前記ユニットの前面に対応する領域が、上面側を底辺とし下面側を頂点とした二等辺三角形で表現されていることを特徴とする組立式ブロック。
  10. 請求項1〜9に記載の前記組立式ブロックを構成する前記形状認識用ユニット。
  11. 請求項1〜9に記載の前記組立式ブロックを構成する前記立体譜面。
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