JP6528779B2 - びまん性大細胞型b細胞リンパ腫の予防および/または治療剤 - Google Patents

びまん性大細胞型b細胞リンパ腫の予防および/または治療剤 Download PDF

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Description

本発明は、一般式(I)
Figure 0006528779
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表す。)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある。)を含有してなる、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療剤に関する。
ブルトン型チロシンキナーゼ(Bruton's tyrosine kinase;以下、Btkと略記する。)は、非受容体型チロシンキナーゼであるTecファミリーキナーゼに属し、B細胞系および骨髄球系の細胞に選択的に発現する。Btkは、B細胞のシグナル伝達に重要な役割を担い、B細胞の生存、分化、増殖および活性化等に寄与する因子である。B細胞抗原受容体(B-cell antigen receptor;BCR)を介したB細胞のシグナルは、広範囲に亘る生物学的な反応を誘導し、そのシグナル伝達が異常な場合には、B細胞の異常な活性化や病原性の自己抗体の形成等が引き起こされる。BtkはこのBCRを介したB細胞へのシグナル伝達経路の一部を担っていると考えられている。近年、様々なB細胞性非ホジキンリンパ腫を対象とした、Btk阻害剤の臨床試験が実施されており、例えば、イブルチニブ(Ibrutinib)が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma;以下、DLBCLと略記することがある。)の患者で有効性を示したことが報告されている(第54回米国血液学会(American society of hematology(ASH))、セッション:623、プログラム番号:686、“The Bruton's Tyrosine Kinase (BTK) Inhibitor, Ibrutnib (PCI-32765), Has Preferential Activity in the ABC Subtype of Relapsed/Refractory De Novo Diffuse Large B-Cell Lymphoma (DLBCL): Interim Results of a Multicenter, Open-Label, Phase 2 Study”、要旨、2012年参照)。
DLBCLには、その遺伝子発現プロファイルの違いにより、活性化B細胞様(activated B-cell like;ABC)と胚細胞B細胞様(germinal center B-cell like;GCB)の2種類に大別され、前者(以下、ABC−DLBCLと略記することがある。)は、後者(以下、GCB−DLBCLと略記することがある。)に比べて予後不良であることが知られている(ネイチャー(Nature)、第403巻、503−511ページ、2000年参照)。B細胞リンパ腫の標準治療法である、放射線、抗癌剤、リツキサン等の生物学的製剤、造血幹細胞移植等を用いた治療を実施しても、特にABC−DLBCLの患者では、治療抵抗性(難治性)を示すことや、再発を繰り返すことがあることから、ABC−DLBCLの完全寛解を達成できる薬剤が望まれていた。
さらに、ABC−DLBCLには、CD79B、MYD88等のNFκB細胞シグナル伝達経路に関連する遺伝子にも変異が見られる。CD79Bは、CD79A、抗原特異的免疫グロブリンとともにB細胞受容体の蛋白複合体を形成する膜タンパクである。CD79Bに変異があると、NFκBシグナル伝達が恒常的に活性化されることが知られているが、ABC−DCBCL患者のうち、その頻度は約2〜3割に過ぎない。したがって、CD79Bの変異の有無に拘らず、ABC−DLBCL治療に有効性を示すことのできる薬剤も望まれていた。
一方、同じBtk阻害剤であるONO−4059が、マントル細胞リンパ腫、ABC−DLBCLを含む様々なサブタイプのB細胞性非ホジキンリンパ腫で治験を行ったことが報告されている(第55回 米国血液学会(American society of hematology(ASH))、セッション:624、プログラム番号:4397、”A Phase I Study Of The Oral Btk Inhibitor ONO-4059 In Patients With Relapsed/Refractory B-Cell Lymphoma”、要旨、2013年;米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology(ASCO)、2014年年次総会、"The Bruton's Tyrosine Kinase (BTK) Inhibitor ONO-4059: Promising Single Agent Activity in Patients with Relapsed and Refractory Non-GCB-DLBCL"、要旨、2014年参照)。本発明化合物は、DLBCL治療に有効であることは開示されているが(国際公開第2011/152351号パンフレットおよび国際公開第2013/081016号パンフレット参照)、他剤と比較して、どのB細胞性非ホジキンリンパ腫のサブタイプで著効を示すか否かは、いずれの先行技術文献にも記載も示唆もなされていない。
本発明の課題は、既存のBtk阻害剤よりも活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の治療で顕著な効果を示し、かつ安全性に優れた医薬品を提供することにある。さらに、ABC−DLBCLの患者で認められる、CD79Bの変異の有無に拘らず、奏功し得る医薬品も提供する。
すなわち、本発明は、
[1] 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを含有してなる、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療剤、
[2] 活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、再発性または難治性の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である前記[1]記載の剤、
[3] CD79B野生型活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である前記[1]または[2]記載の剤、
[4] 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを、1日あたり20〜600mgの用量で経口投与することを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の剤、
[5] 再発予防剤である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の剤、
[6] 抗癌剤を用いた薬物療法、造血幹細胞移植法、および放射線療法からなる群から選択される1種以上の方法と組み合わせることを特徴とする、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の剤、
[7] 抗癌剤が、アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗癌性抗生物質、植物性アルカロイド薬、ホルモン薬、白金化合物、抗CD20抗体、プロテアソーム阻害薬、PKCベータ阻害薬、IKK阻害薬、PI3K阻害薬、Bcl−2阻害薬、mTOR阻害薬、Auroraキナーゼ阻害薬、Syk阻害薬、HDAC阻害薬、CDK阻害薬、JAK2阻害薬、MEK阻害薬、HIF−1α阻害薬、B−RAF阻害薬、PDK1阻害薬、PLK阻害薬、NAE阻害薬、PIM阻害薬、AXL阻害薬、EZH2阻害薬、HSP阻害薬、BRD4阻害薬、ALK阻害薬、ABL阻害薬、またはその他の抗癌剤である前記[6]記載の剤、
[8] 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩である前記[1]〜[7]のいずれかに記載の剤、
[9] 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療方法、
[10] ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療に使用するための、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグ、および
[11] ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用の医薬を製造するための、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用等に関する。
本発明は、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)、とりわけ、CD79B野生型の遺伝子背景を有する患者で発症したABC−DLBCLの治療で顕著な効果を示し、かつ安全性に優れた医薬品を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、本発明化合物とは、国際公開第2011/152351号パンフレットに記載の一般式(I)
Figure 0006528779
(式中、Lは(1)−O−、(2)−S−、(3)−SO−、(4)−SO2−、(5)−NH−、(6)−C(O)−、(7)−CH2−O−、(8)−O−CH2−、(9)−CH2−、または(10)−CH(OH)−を表し、
1は(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4アルコキシ基、(4)C1〜4ハロアルキル基、または(5)C1〜4ハロアルコキシ基を表し、
ring1は(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4アルコキシ基、(4)ニトリル、(5)C1〜4ハロアルキル基および(6)C1〜4ハロアルコキシ基からなる群より各々独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい4〜7員の環状基を表し、ただし、ring1上の置換基が2個以上のとき、当該置換基はそれらが結合するring1を構成する原子と一緒になって4〜7員の環状基を形成してもよく、
ring2は1〜3個の−K−R2で置換されていてもよい4〜7員の飽和ヘテロ環を表し、
Kは(1)結合手、(2)C1〜4アルキレン、(3)−C(O)−、(4)−C(O)−CH2−、(5)−CH2−C(O)−、(6)−C(O)O−、または(7)−SO2−を表し(ただし、左側の結合手がring2と結合するものとする。)、
2は(1)NR34、(2)ハロゲン原子、(3)CONR56、(4)CO27および(5)OR8からなる群より各々独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい、(1)C1〜4アルキル、(2)C2〜4アルケニル、または(3)C2〜4アルキニル基を表し、
3およびR4はそれぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)OR9またはCONR1011で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表し、
3およびR4は結合する窒素原子と一緒になって、オキソ基または水酸基で置換されていてもよい4〜7員の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、
5およびR6はそれぞれ独立して(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)フェニル基を表し、
7は(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表し、
8は(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)フェニル基、または(4)ベンゾトリアゾリル基を表し、
9は(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表し、
10およびR11はそれぞれ独立して、(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表し、
nは0〜4の整数を表し、
mは0〜2の整数を表し、
nが2以上のとき、R1は同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグ、および国際公開第2013/081016号パンフレットに記載の6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩が挙げられる。
本発明において、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味する。
本発明において、C1〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の直鎖状または分岐鎖状のC1〜4アルキル基を意味する。
本発明において、C1〜4アルキレン基とは、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンおよびそれらの異性体等を意味する。
本発明において、C1〜4アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ、tert−ブトキシ等の直鎖状または分岐鎖状のC1〜4アルコキシ基を意味する。
本発明において、C2〜4アルケニル基とは、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1,3−ブタジエニル等の直鎖状または分岐鎖状のC2〜4アルケニル基を意味する。
本発明において、C2〜4アルキニル基とは、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1,3−ブタジイニル等の直鎖状または分岐鎖状のC2〜4アルキニル基を意味する。
本発明において、C1〜4ハロアルキル基とは、C1〜4アルキル基が1又は2以上のハロゲン原子によって置換されてなる基を意味し、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2−クロロプロピル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、4−ブロモブチル基等が挙げられる。
本発明において、C1〜4ハロアルコキシ基とは、C1〜4アルコキシ基が1又は2以上のハロゲン原子によって置換されてなる基を意味し、例えば、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、フルオロメトキシ基、ヨードメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−ブロモプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、2,3−ジクロロプロポキシ基、1−フルオロブトキシ基、4−フルオロブトキシ基、1−クロロブトキシ基等が挙げられる。
本発明において、4〜7員の環状基とは、C4〜7の炭素環、または4〜7員のヘテロ環を意味する。
本発明において、C4〜7の炭素環とは、C4〜7の単環式の脂肪族または芳香族の炭素環を意味する。脂肪族の場合は、その一部または全部が飽和されていてもよい。例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロブタジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、ベンゼン等が挙げられる。
本発明において、4〜7員のヘテロ環とは、4〜7員の不飽和ヘテロ環、または4〜7員の飽和ヘテロ環を意味する。
本発明において、4〜7員の不飽和ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、不飽和の4〜7員の単環ヘテロ環を意味し、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン等が挙げられる。
本発明において、4〜7員の飽和ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から各々独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された4〜7員の単環ヘテロ環を意味し、例えば、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン等が挙げられる。
本発明において、4〜7員の含窒素飽和ヘテロ環とは、4〜7員の飽和ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものをいう。例えば、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン等が挙げられる。
本発明において、一般式(I)で示される化合物の塩としては、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)が挙げられる。
本発明において、一般式(I)で示される化合物の溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)との溶媒和物が挙げられる。
本発明において、一般式(I)で示される化合物のN−オキシド体とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が、酸化されたものを表す。また、一般式(I)で示される化合物のN―オキシド体は、さらに上記のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩となっていてもよい。
本発明において、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、生体内において酵素や胃酸等による反応により、一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物のカルボキシル基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。
ここで、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の予防および/または治療方法を提供する。
また、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の予防および/または治療方法も提供する。
ここで、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療方法を提供する。
また、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療方法も提供する。
ここで、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、CD79B野生型活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療方法を提供する。
また、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの薬学的有効量を、その治療が必要なヒトに投与することからなる、CD79B野生型活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療方法も提供する。
「薬学的有効量」および「治療上有効量」とは、所望の生物学的または医学的反応を引き出すために有効な量を意味し、疾患を治療するために対象に投与したときに、疾患の治療効果を出すために十分な化合物の量も含む。有効量は、化合物、疾患およびその重症度、治療される対象の年齢、体重等に応じて変化する。有効量は、一定範囲の量を含んでいてもよい。薬学的有効量は、他の薬剤と組み合わせたときに有効である薬剤の量を含む。6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩を含む、一般式(I)の化合物の薬学的有効量の例としては、1日当たり約20mgから約600mgの範囲を含み、特に、1日当たりの単一の用量あるいは分割した用量、例えば1日2回、1日3回、および1日4回、約20mg、約40mg、約50mg、約80mg、約100mg、約160mg、約200mg、約250mg、約300mg、約320mg、約400mg、約480mg、約500mg、約570mg、および約600mgの個別の量を含む。
医薬として使用するための、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
また、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの医薬としての使用を提供する。
また、医薬として使用するための当該式の化合物の塩酸塩を提供する。
また、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有してなる医薬として使用するための下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
ヒトにおいてびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を予防および/または治療するための一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
また、ヒトにおいてびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を予防および/または治療するための下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
ヒトにおいて活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)を予防および/または治療するための一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
また、ヒトにおいて活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)を予防および/または治療するための下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
ヒトにおいてCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を予防および/または治療するための一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
また、ヒトにおいてCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を予防および/または治療するための下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグを提供する。
ヒトにおけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
また、ヒトにおけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
また、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)を予防および/または治療用医薬の製造するための一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
さらにまた、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有し、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療用医薬を製造するための、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
また、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
さらに、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有し、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
さらなる態様は、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療用医薬を製造するための、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩の使用を提供する。
もう一つの態様は、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有し、ヒトにおける活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの塩酸塩の使用を提供する。
また、ヒトにおけるCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
また、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有し、ヒトにおけるCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための、一般式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
また、ヒトにおけるCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
さらに、化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの約20mgから約600mgを含有し、ヒトにおけるCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド、またはそれらのプロドラッグの使用を提供する。
さらなる態様は、ヒトにおけるCD79B野生型の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療用医薬を製造するための、下記式
Figure 0006528779
の化合物の塩酸塩の使用を提供する。
本発明において、「予防」という文言は、症状、障害、体調、または病気の発症や重症度を阻害するか低減させるか、または症状、障害、体調、または病気または関連する症状の発症や重症度を阻害するか低減させることを意味する。
本発明において、悪性リンパ腫には、非ホジキンリンパ腫(Non-Hodgkin’s Lymphoma;NHL)が含まれ、中でもB細胞性非ホジキンリンパ腫が好適であり、例えば、バーキットリンパ腫、AIDS関連性リンパ腫、辺縁体B細胞リンパ腫(節性辺縁体B細胞リンパ腫、節外性辺縁体B細胞リンパ腫、脾性辺縁体B細胞リンパ腫)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、リンパ腫様肉芽腫病、濾胞性リンパ腫、B細胞慢性リンパ性白血病、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性白血病/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、形質細胞腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、有毛細胞白血病が挙げられる。
本発明において、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫には、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚細胞B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が挙げられ、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が好ましい。
本発明において、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫には、再発性または難治性の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が含まれる。
本発明において、再発性の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは、後記する実施例で定義するように、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の最後の治療後6ヶ月間以上、完全奏功(Complete Response;CR)、不確定完全奏功(Complete Response, uncofirmed;CRu)、不完全な血液の回復を伴う完全奏功(CR with incomplete marrow recovery;CRi)または部分奏功(Partial Response;PR)を達成した患者であって、病態の進行が認められた患者を意味する。
本発明において、難治性の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは、後記する実施例で定義するように、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の最後の治療後、CR、CRu、CRiまたはPRを達成できなかった患者、または最後の治療後6ヶ月未満のCR、CRu、CRiまたはPRを獲得したが、病態進行が認められた患者を意味する。
本発明において、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫には、CD79Bの野生型または変異型の遺伝子背景を有する患者が発症した活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が含まれる。
本発明において、CD79B野生型活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは、CD79Bの野生型の遺伝子背景を有する患者が発症した活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を意味する。
本発明において、本発明化合物の投与量としては、1日当たり約20mg〜約600mgの範囲が挙げられ、具体的には、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mg、約480mg、約570mg、約600mgが挙げられる。
本発明において、本発明化合物は、既にNHLに対する標準的な治療を受けた患者が発症した、再発性または難治性の活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に治療効果を示したことから、当該疾患の再発予防に用いることもできる。
本発明において、本発明化合物と組み合わせて併用することが可能な治療方法としては、例えば、他の抗癌剤を用いた薬物療法、造血幹細胞移植法、放射線療法が挙げられる。
本発明において、薬物療法に用いられる他の抗癌剤としては、例えば、アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗癌性抗生物質、植物性アルカロイド薬、ホルモン薬、白金化合物、抗CD20抗体、プロテアソーム阻害薬、プロテインキナーゼC(PKC)ベータ阻害薬、IκBキナーゼ(IKK)阻害薬、Phosphoinositide 3-kinase(PI3K)阻害薬、B-cell lymphoma 2(Bcl−2)阻害薬、mammalian target of rapamycin(mTOR)阻害薬、Auroraキナーゼ阻害薬、Spleen tyrosine kinase(Syk)阻害薬、Histon deacetylase(HDAC)阻害薬、Cyclin-dependent kinase(CDK)阻害薬、ヤヌスキナーゼ2(JAK2)阻害薬、Mitogen-activated protein kinase(MEK)阻害薬、低酸素誘導因子1α(Hypoxia inducible factor-1α;HIF−1α)阻害薬、癌原遺伝子B−Raf(B−RAF)阻害薬、ホスホイノシタイド依存性キナーゼ1(PDK1)阻害薬、ポロ様キナーゼ1(PLK)阻害薬、nedd8−活性化酵素(NEA)阻害薬、癌原遺伝子pim−1(PIM)阻害薬、Axl受容体チロシンキナーゼ(AXL)阻害薬、enhancer of zeste homolog 2(EZH2)阻害薬、ヒートショックプロテイン(HSP)阻害薬、bromodomain containing 4(BRD4)阻害薬、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)キナーゼ、癌原遺伝子abl(ABL)阻害薬等が挙げられる。
アルキル化薬の例としては、例えば、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、メルファラン、チオテパ、カルボコン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ダカルバジン、ラニムスチン、カルムスチン、ストレプトゾトシン、トリエチレンメラミン、マイトマイシンC等が挙げられる。
代謝拮抗薬の例としては、例えば、メトトレキサート、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、6−チオグアニン、5−フルオロウラシル、カペシタビン、デカルバジン、テガフール、テガフール・ウラシル、カルモフール、ドキシフルリジン、シタラビン、エノシタビン、テガフール・ギメスタット・オタスタットカリウム、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、塩酸プロカルバジン、ヒドロキシカルバミド等が挙げられる。
抗癌性抗生物質の例としては、例えば、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、ネオカルチノスタチン、塩酸ピラルビシン、(塩酸)エピルビシン、塩酸イダルビシン、クロモマイシンA3、(塩酸)ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、テラルビシン、ジノスタチン・スチマラマー、ミトラマイシン等が挙げられる。
植物性アルカロイド薬の例としては、例えば、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、塩酸イリノテカン、エトポシド、フルタミド、酒石酸ビノレルビン、ドセタキセル水和物、パクリタキセル等が挙げられる。
ホルモン薬の例としては、例えば、リン酸エストラムスチンナトリウム、メピチオスタン、エピチオスタノール、酢酸ゴセレリン、ホスフェストロール(リン酸ジエチルスチルベストロール)、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、塩酸ファドロゾール水和物、酢酸メドロキシプロゲステロン、ビカルタミド、酢酸リュープロレリン、アナストロゾール、エクセメスタン等が挙げられる。
白金化合物の例としては、例えば、カルボプラチン、シスプラチン、ネダプラチン等が挙げられる。
抗CD20抗体の例としては、例えば、リツキシマブ、イブリツモマブ、オクレリズマブ、オファツムマブ、トシツモマブ等が挙げられる。
プロテアソーム阻害薬の例としては、例えば、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ、NPI−0052等が挙げられる。
PKCベータ阻害薬の例としては、例えば、エンザスタウリン、ソトラスタウリン、BHA536、LY33351等が挙げられる。
IKK阻害薬の例としては、例えば、AFN700、MLN120B等が挙げられる。
PI3K阻害薬の例としては、例えば、CAL−101、IPI−145、PI103等が挙げられる。
Bcl−2阻害薬の例としては、例えば、ナビトクラックス(ABT−263)、ABT−737、ABT−199、AT−101、オバトクラックス等が挙げられる。
mTOR阻害薬の例としては、例えば、エベロリムス、ラパマイシン(シロリムス)、テムシロリムス等が挙げられる。
Auroraキナーゼ阻害薬の例としては、例えば、アリセルチブ、AT9283、MLN8237、AZD1152等が挙げられる。
Syk阻害薬の例としては、例えば、フォスタマチニブ、R406等が挙げられる。
HDAC阻害薬の例としては、例えば、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ロミデプシン、ボリノスタット、パノビノスタット、エンチノスタット、バルプロ酸、トリコスタチンA(TSA)等が挙げられる。
CDK阻害薬の例としては、例えば、ジナシクリブ、パルボシクリブ(PD−0332911)等が挙げられる。
JAK2阻害薬の例としては、例えば、フェドラチニブ、ルキソリチニブ、バリシニチニブ、タソシチニブ、SB1518、AT9283等が挙げられる。
MEK阻害薬の例としては、例えば、トラメチニブ、AZD6244等が挙げられる。
HIF−1α阻害薬の例としては、例えば、PX−478等が挙げられる。
B−RAF阻害薬の例としては、例えば、ベムラフェニブ等が挙げられる。
PDK−1阻害薬の例としては、例えば、BX−192等が挙げられる。
PLK阻害薬の例としては、例えば、BI−6227、GSK−461364等が挙げられる。
NAE阻害薬の例としては、例えば、MLN−4924等が挙げられる。
PIM阻害薬の例としては、例えば、AZD−1208等が挙げられる。
AXL阻害薬の例としては、例えば、BGB−324、ASP2215等が挙げられる。
EZH2阻害薬の例としては、例えば、GSK−342等が挙げられる。
HSP阻害薬の例としては、例えば、NYP−AUY−922等が挙げられる。
BRD4阻害薬の例としては、例えば、CPI−203等が挙げられる。
ALK阻害薬の例としては、例えば、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ等が挙げられる。
ABL阻害薬の例としては、例えば、イマニチブ、ニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ等が挙げられる。
本発明において、薬物療法に用いられる他の抗癌剤としては、例えば、L−アスパラギナーゼ、酢酸オクトレオチド、ポルフィマーナトリウム、ミトキサントロン酢酸、フォリン酸等が挙げられる。
本発明において、他のBtk阻害剤としては、例えば、イブルチニブ(PCI−32765)、CC−292(AVL−292)、HM−71224、ACP−196、SNS−062等が挙げられる。
本発明において、造血幹細胞移植法には、自家造血幹細胞移植、同種造血幹細胞移植が含まれる。本発明において、同種造血幹細胞移植を行う際には、当業者にとっては自明なことであるが、患者のヒト白血球抗原(HLA)の型に応じて、幹細胞を提供するドナーのHLAが適合するか否かを判断する。
本発明において、造血幹細胞移植には、用いられる造血幹細胞によっても分類することが可能であり、例えば、骨髄移植、抹消血幹細胞移植、臍帯血移植が含まれる。
本発明において、放射線療法としては、外部照射法、内部照射法が含まれる。外部照射法は、体外照射療法(External Beam Radiation Therapy;EBRT)とも呼ばれる。外部照射法に用いられる装置としては、通常、悪性リンパ腫の治療に使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、リニアック、ライナック、マイクロトロン、ベータトロンが挙げられる。
本発明において、内部照射法は、小線源療法(Brachy therapy;BT)とも呼ばれる。具体的には、放射性同位元素を管、針、ワイヤー、粒状等の形状である容器に密封して放射線源とする方法、放射性同位元素をカプセル、注射液等の医薬品の形態にして投与する方法、または抗CD20抗体等の悪性リンパ腫治療に用いられる抗体と放射性同位元素を結合させた、いわゆるラベル体を投与する方法が挙げられる。ここで使用される放射性同位元素としては、悪性リンパ腫の治療に使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、ラジウム、イットリウム90、インジウム113、セシウム137、イリジウム192、金198、ヨード123、ヨード131、ストロンチウム89が挙げられる。
本発明において、本発明化合物と組み合わせて併用することが可能な治療方法は、本発明化合物の投与と同時に、または時間差で適用しても構わない。時間差で適用する場合には、併用可能な治療方法の適用が本発明化合物の投与前であっても、投与後であっても構わない。
本発明において、本発明化合物として好ましくは、国際公開第2011/152351号パンフレットまたは国際公開第2013/081016号パンフレットの実施例に記載された化合物が挙げられ、より好ましくは、9−(1−アクリロイル−3−アゼチジニル)−6−アミノ−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−9−{(3R)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテノイル]−3−ピロリジニル}−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、9−[(1−アクリロイル−4−ピペリジニル)メチル]−6−アミノ−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−9−{(3S)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテノイル]−3−ピロリジニル}−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−7−[4−(3−クロロフェノキシ)フェニル]−9−{(3R)−1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテノイル]−3−ピロリジニル}−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−9−[1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、6−アミノ−9−{1−[(2E)−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテノイル]−3−ピロリジニル}−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、または、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩が挙げられる。特に好ましくは、6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩が挙げられ、以下の構造式で示される化合物である。
Figure 0006528779
[異性体]
本発明化合物には、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における幾何異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素原子の存在等による光学異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明化合物に含まれる。また、本発明化合物においては、互変異性体による異性体をもすべて包含する。
また、本発明化合物における光学異性体は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 0006528779
はα配置、β配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表す。
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、国際公開第2011/152351号パンフレットに記載の方法、国際公開第2013/081016号パンフレットに記載の方法、または公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations : A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)に記載された方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
本発明化合物は、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。経口剤としては、例えば、内服用液剤(例えば、エリキシル剤、シロップ剤、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤)、内服用固形剤(例えば、錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、丸剤、カプセル剤(ハードカプセル、ソフトカプセル、ゼラチンカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤)等が挙げられる。非経口剤としては、例えば、液剤(例えば、注射剤(皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤等)、点眼剤(例えば、水性点眼剤(水性点眼液、水性懸濁点眼液、粘性点眼液、可溶化点眼液等)、非水性点眼剤(非水性点眼液、非水性懸濁点眼液等))等)、外用剤(例えば、軟膏(眼軟膏等))、点耳剤等が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤、徐放性製剤などの放出制御剤であってもよい。これらの製剤は公知の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
経口剤としての内服用液剤は、例えば、有効成分を一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化されることにより製造される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
経口剤としての内服用固形剤は、例えば、有効成分を賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合し、常法に従って製剤化される。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。
非経口剤としての外用剤は公知の方法または通常使用されている処方により製造される。例えば、軟膏剤は有効成分を基剤に研和、または溶融させて製造される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
非経口剤としての注射剤には溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含される。注射剤は、例えば有効成分を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
本発明化合物、または本発明化合物と本発明化合物と組み合わせて併用する治療方法を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される(外部照射法の場合は、放射線が照射される)。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから100mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。また、外部照射法を適用する場合は、通常、悪性リンパ腫の治療に行われる治療スケジュールを採用するものとし、例えば、1〜6週間の期間中、1週間のうち4〜5日間、1日当たり約1.8〜2.0グレイ(Gy)の割合で分割照射され、総線量として約10〜80Gyを照射されるスケジュールが挙げられる。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:ABC−DLBCL患者における本発明化合物の治療効果
臨床試験として、本発明化合物である6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩を単剤療法としてABC−DLBCL患者に投与することにより、オープンラベル多施設非無作為化試験により実施した。
[投与対象]
既に治療を受け、より高い優先順位の治療が存在しない非ホジキンリンパ腫と診断された患者であって、かつ下記の「再発性」または「難治性」の定義に当てはまる患者のうち、以下の条件を満たす患者をエントリーした。
再発性:非ホジキンリンパ腫の最後の治療後6ヶ月間以上、完全奏功(Complete Response;CR)、不確定完全奏功(Complete Response, uncofirmed;CRu)、不完全な血液の回復を伴う完全奏功(CR with incomplete marrow recovery;CRi)または部分奏功(Partial Response;PR)を達成した患者であって、病態の進行が認められた患者。
難治性:非ホジキンリンパ腫の最後の治療後、CR、CRu、CRiまたはPRを達成できなかった患者、または最後の治療後6ヶ月未満のCR、CRu、CRiまたはPRを獲得したが、病態進行が認められた患者。
条件:既に2つ以上のNHLの治療に失敗したこと。
[投与スケジュール]
本発明化合物を、1コホート当たり、3名の患者で28日間を治療の1サイクルとして、固定用量を1日1回経口投与した。このサイクルは6サイクルまで行うものとし、最大で24サイクルまで延長することが可能なスケジュールとした。最初のコホートでは、すべての患者は、本発明化合物を20mgの固定用量で投与された。毒性がなければ、本発明化合物に関連する毒性が観察されるまで100%を超えない増分で、用量を漸増した。投与スケジュール例を以下の表に示す。
Figure 0006528779
[癌腫の判別]
上記の条件でエントリーしたNHL患者について、患部リンパ節を一部摘出する組織生検により得られた診断サンプルを用い、常法にしたがって、免疫組織化学法または遺伝子発現プロファイリングを行って、ABC−DLBCLに罹患した患者を抽出した。
[評価項目]
一次評価項目は、安全性、忍容性、および用量制限毒性(Dose Limiting Toxicities;DLTs)とした。これは、有害事象の発現、身体検査、臨床検査、バイタルサインおよび心電図を用いて評価した。また、有害事象の強度は、アメリカ国立癌研究所(National Cancer Institute)によるCommon Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)のversion4.0を用いて判断した。
二次評価項目は、全奏功率(Overall Response Rate;ORR)、完全奏功率(CR、CRu、CRi)、部分奏効率(PR)、無増悪生存期間(Progression Free Survival;PFS)、全生存期間(Ovarall Survival;OS)、奏功期間(Duration of response)、無イベント生存期間(Event Free Survival;EFS)、薬物動態(Pharmacokinetics;PK)、および薬力学(Pharmacodynamics;PD)とした。なお、CR、CRu、およびPRの評価は、ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)、第17巻、第4号、1244−1253ページ、1999年に記載の評価基準を参照して行った。
[結果]
8名のABC−DLBCL患者のうち、本発明化合物の最初の投与サイクルにおいて、6名の患者でリンパ節腫脹の減少が認められた。さらに、本発明化合物を上記した投与スケジュールのコホート4(160mg)またはコホート5(320mg)で投与した結果、ORRは75%(8例中、PR6例(リンパ節減少の中央値は81.5%であった。)、病勢進行2例)であった。また、本発明化合物の投与を行った13名のABC−DLBCL患者において、高い忍容性が確認された。本発明化合物に関連した有害事象は、13例中5例で確認され、そのうち、2例の有害事象は、CTCAEによるグレード3に分類される事象(薬物反応およびリンパ球減少)であった。また、有害事象として頭蓋内出血のような出血関連イベントはまったく見られなかった。
[遺伝子解析]
ABC−DLBCL患者について、本発明化合物の投与前に腫瘍の生検サンプルを取得した。当該サンプルから常法により、ゲノムDNAを抽出し、ネイチャー(Nature)、第463号、88−92ページ、2010年に記載の方法に準じて、CD79Bの変異の有無を確認した。その結果、8名のABC−DLBCL患者のうち、評価可能な7名はいずれもCD79Bの野生型の遺伝子背景を有する患者であることがわかった。
比較例1:ABC−DLBCL患者における比較化合物の治療効果
比較例として、本発明化合物と同じ薬理作用を有するBtk阻害剤であるPCI−32765(一般名:イブルチニブ、以下、比較化合物とする)の治験結果を、第54回 米国血液学会(American society of hematology(ASH))、セッション:623、プログラム番号:686、”The Bruton’s Tyrosine Kinase (BTK) Inhibitor, Ibrutnib (PCI-32765), Has Preferential Activity in the ABC Subtype of Relapsed/Refractory De Novo Diffuse Large B-Cell Lymphoma (DLBCL): Interim Results of a Multicenter, Open-Label, Phase 2 Study”、要旨、2012年の記載から本明細書に下記の通り引用する。
[方法]
再発性または難治性のDLBCL患者に、比較化合物を1日1回560mgの用量で経口投与した。Affymetrixアレイを用い、ホルマリンで固定されたパラフィンに包埋された生検組織の遺伝子発現プロファイリングを行って、DLBCLのサブタイプ(ABC、GCB、分類不可)を同定した。Sangerシークエンシングを用いて、CD79Bの変異を同定した。一次評価項目はORRとし、奏効の評価は、International Working Group Criteria for NHLを用いて行った。
[結果]
70名の患者が登録され、そのうち、ABC−DLBCLの患者は29名であった。比較化合物を1用量(560mg)でABC−DLBCL患者に投与した結果、ORRは40%(25例中10例、その内訳はCRが8%(25例中2例)およびPRが32%(25例中8例)であった)であった。なお、29例中4例は、奏功の評価ができない患者であった。また、そのうちCD79Bの変異の有無を確認できた患者は24名であり、CD79Bの変異を有する患者ではそのORRは60%(5例中3例)、CD79Bの野生型を有する患者ではそのORRは37%(19例中7例)であった。
以上の結果から、ABC−DLBCL患者に対する有効性は、本発明化合物ではその奏効率(ORR)は75%であったのに対し、比較化合物では40%であった。また、CD79Bの野生型を有するABC−DLBCL患者に対する有効性は、本発明化合物ではその奏効率(ORR)は、85%(7例中6例)であったのに対し、比較化合物では37%であった。
したがって、同じ薬理作用(Btk阻害)を有する化合物であるにもかかわらず、本発明化合物は比較化合物よりも、ABC−DLBCL患者、とりわけ、CD79Bの野生型の遺伝子背景を有するABC−DLBCL患者に対して顕著な治療効果を示すことがわかった。
さらに、本発明化合物は、既に標準的なNHLの治療を受けた患者に対しても、ABC−DLBCLの治療効果を示したことから、他のBtk阻害剤も含めて、本発明で定義した他の抗癌剤におけるABC−DLBCLの無効例にも治療効果を示すことができる。
本発明によれば、ABC−DLBCL患者で認められる、CD79Bの変異の有無に拘らず、ABC−DLBCLの治療に奏功し得る医薬品も提供することができる。

Claims (6)

  1. 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド含有してなる、CD79B野生型活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予防および/または治療剤。
  2. 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド、1日あたり20〜600mgの用量で経口投与することを特徴とする請求項1記載の剤。
  3. 再発予防剤である請求項1または2に記載の剤。
  4. 抗癌剤を用いた薬物療法、造血幹細胞移植法、および放射線療法からなる群から選択される1種以上の方法と組み合わせることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の剤。
  5. 抗癌剤が、アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗癌性抗生物質、植物性アルカロイド薬、ホルモン薬、白金化合物、抗CD20抗体、プロテアソーム阻害薬、PKCベータ阻害薬、IKK阻害薬、PI3K阻害薬、Bcl−2阻害薬、mTOR阻害薬、Auroraキナーゼ阻害薬、Syk阻害薬、HDAC阻害薬、CDK阻害薬、JAK2阻害薬、MEK阻害薬、HIF−1α阻害薬、B−RAF阻害薬、PDK1阻害薬、PLK阻害薬、NEA阻害薬、PIM阻害薬、AXL阻害薬、EZH2阻害薬、HSP阻害薬、BRD4阻害薬、ALK阻害薬、ABL阻害薬、または他の抗癌剤である請求項記載の剤。
  6. 6−アミノ−9−[(3R)−1−(2−ブチノイル)−3−ピロリジニル]−7−(4−フェノキシフェニル)−7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−オン 塩酸塩である請求項1〜のいずれか一項に記載の剤。
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