JP6525947B2 - 車両のトルク配分制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源が出力する駆動トルクが伝達される左右車輪と、車両の走行状態に応じて左右車輪の一方と他方に伝達される駆動トルクを配分するためのトルク配分装置とを備える車両のトルク配分制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示すような車両は、前輪を主駆動輪とし後輪を副駆動輪とする四輪駆動車両であって、さらに左右後輪に駆動力を配分するための駆動力配分装置として、左右の後輪に繋がる駆動力伝達経路上にそれぞれ電磁式のトルク配分クラッチを設けた構成である。トルク配分クラッチの締結力を変化させることで、左右の後輪間で配分されるトルクの比率を任意に制御することができる。
このような車両では、操舵輪の操舵に加え、電磁クラッチの制御による左右後輪の駆動力差を用いて車両のヨーモーメントを制御することが行われている。すなわち、エンジン回転数、吸気負圧(または吸気流量)などに基づいて、トランスミッションが出力する推定駆動トルクを算出する。そして、この算出した推定駆動トルクと、車両の横加速度、操舵角および車輪速とに基づいて、左右の後輪に配分するトルクを算出する。例えば、車両のスリップ角が所定値以上の場合には、車両挙動が不安定な状態にあると判定し、リヤディファレンシャルギヤを制御して左右の後輪に配分されるトルクを低減するとともに、左右後輪のうちの旋回外輪に配分されるトルクを低減する。これにより、車両挙動の安定を図るようになっている。
特開2011−079420号公報
ところで、上記のように左右の後輪に配分されるトルクを制御する際、トルクの指令値(指令トルク)が一時的にゼロになると、その後の指令トルクに対する実トルクの立ち上がりに遅れが生じることで、トルク応答性の低下につながるという問題がある。また、左右の後輪にトルクを配分するためのクラッチの特性上、指令トルクがゼロに近い領域では、指令トルクに対する実トルクの応答波形が非線形となることで指令トルクに対する実トルクの精度を十分に確保できないという問題もある。このような理由から、左右の後輪に配分するトルクの制御においては、指令トルクがゼロ又はゼロに近い状態になることを極力避けるようにすることが望ましい。
この点、従来の制御では指令トルクが所定の下限値(正の値)を下回らないように設定し、その下限値に基づいて全体の指令トルクの値を決定する制御が行われていた。しかしながら、その手法では、指令トルクの値が全体的に大きな値となることで、左右の後輪に必要以上のトルクが配分されてしまうため、最適なトルク配分制御には更なる改善の余地があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、最適なトルク配分制御を実現しながらも、左右の車輪に配分するトルクの指令値(指令トルク)が限度を越える小さな値となることを回避することで、左右の車輪に配分する駆動トルクの精度を効果的に向上させることができる車両のトルク配分制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る車両のトルク配分制御装置は、駆動源(エンジンE)が出力する駆動トルクが伝達される左右車輪(WRL,WRR)と、車両の走行状態に応じて前記左右車輪の一方である左車輪(WRL)又は右車輪(WRR)と前記左右車輪の他方である右車輪又は左車輪とに伝達される駆動トルクを配分するためのトルク配分装置(40L,40R)と、前記トルク配分装置で配分する駆動トルクを制御する制御手段(Ua)と、を備える車両のトルク配分制御装置において、前記トルク配分装置は、前記左車輪と前記右車輪のいずれか一方に駆動トルクを伝達する経路に設けた一のクラッチ(40L)と、前記左車輪と前記右車輪のいずれか他方に駆動トルクを伝達する経路に設けた他のクラッチ(40R)とを備え、前記制御手段は、前記一のクラッチで前記左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値(LTq)と、前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値(RTq)とがそれぞれゼロより大きい所定の下限値(LTq1,RTq1)を下回る場合、当該駆動トルクの指令値を前記所定の下限値とする制御を行うことを特徴とする。
本発明にかかる車両のトルク配分制御装置によれば、一のクラッチで左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値と、他のクラッチで右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値とがそれぞれゼロより大きい所定の下限値を下回る場合、当該駆動トルクの指令値を所定の下限値とする制御を行うことで、駆動トルクの指令値が一時的にゼロになったりゼロに近い領域となったりするなど、限度を越えて小さな値となることを回避できる。これにより、指令トルクに対する実トルクの立ち上がりに遅れが生じることを防止できるので、トルク応答性を向上させることができる。また、指令トルクに対する実トルクの応答波形を線形又は線形に近い状態とすることができるので、指令トルクに対する実トルクの精度を確保することができるようになる。これらによって、車両の左車輪と右車輪とに配分する駆動トルクの精度を効果的に向上させることが可能となる。また、下限値に基づいて全体の指令トルクの値を決定する従来の制御と比較して、駆動トルクの指令値が全体的に大きな値とならないようにすることができるので、左右車輪に必要以上の駆動トルクが配分されることを効果的に防止できる。
また、この車両のトルク配分制御装置では、前記制御手段は、前記駆動トルクの指令値(LTq又はRTq)を前記所定の下限値(LTq1又はRTq1)としないときは、前記一のクラッチで前記左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値と、前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値との差(ΔTq)が一定値となるように制御するようにしてもよい。
この構成によれば、駆動トルクの指令値の差が一定値となるように制御することで、左車輪と右車輪との駆動力の要求値に応じた適切な駆動トルクの差を設けることが可能となるので、より適切な駆動力配分制御を行うことができる。
また、この車両のトルク配分制御装置では、前記制御手段は、前記駆動トルクの指令値(LTq又はRTq)を前記所定の下限値(LTq1又はRTq1)とするときは、前記所定の下限値(LTq1又はRTq1)とする前の前記駆動トルクの指令値(LTq又はRTq)と前記所定の下限値(LTq1又はRTq1)との差分(ΔLTq又はΔRTq)を前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値(RTq又はLTq)に加算する制御を行うようにしてもよい。
この構成によれば、一のクラッチの駆動トルクの指令値(所定の下限値とする前の値)と所定の下限値との差分を他のクラッチの駆動トルクの指令値に加算するようにしたことで、一のクラッチの駆動トルクの指令値が所定の下限値を下回ることを回避しながらも、一のクラッチの駆動トルクの指令値と他のクラッチの駆動トルクの指令値との差を確保することができるようになる。したがって、駆動トルクの指令値が限度を越える小さな値となることを回避しながらも、左車輪と右車輪との駆動力の要求値に応じた適切な駆動トルクの差を設けることが可能となるので、より適切な駆動力配分制御を行うことができる。
なお、上記の括弧内の名称及び符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の名称及び符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる車両のトルク配分制御装置によれば、最適なトルク配分制御を実現しながらも、左右車輪に配分する駆動トルクの指令値(指令トルク)がゼロ又はゼロに近い値となることを回避することができ、左右車輪に配分する駆動トルクの精度を効果的に向上させることが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。 増速装置およびリヤディファレンシャルギヤの拡大図である。 4WD−ECUの構成を示すブロック図である。 本実施形態のトルク配分制御における処理の流れを示すブロック図である。 トルク配分制御における左右の後輪に配分するトルクの指令値の変化を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明の第一実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。また、図2は、増速装置およびリヤディファレンシャルギヤの拡大図である。図1に示すように、本発明が適用される第一実施形態の車両は、主駆動輪としての左右の前輪WFL,WFRと、副駆動輪としての左右の後輪WRL,WRRとを備えた四輪駆動車両であり、左右の前輪WFL,WFRは車両の走行時には基本的に常時駆動され、左右の後輪WRL,WRRは車両の運転状態に応じて適宜駆動される。
車体前部に横置きに搭載されたエンジンEにオートマチックトランスミッションTが接続されており、オートマチックトランスミッションTはフロントディファレンシャルギヤ11および左右のフロントドライブシャフト12,12を介して左右の前輪WFL,WFRに接続される。フロントディファレンシャルギヤ11は、トランスファー(不図示)と、フロントプロペラシャフト13と、増速装置14と、リヤプロペラシャフト15と、リヤディファレンシャルギヤ16と、左右のリヤドライブシャフト17L,17Rとを介して左右の後輪WRL,WRRに接続される。
図2に示すように、増速装置14は、遊星歯車機構21と、増速クラッチ22と、直結クラッチ23とを備える。
遊星歯車機構21は、フロントプロペラシャフト13の後端に固設された入力側サンギヤ24と、リヤプロペラシャフト15の前端に固設された出力側サンギヤ25と、キャリヤ26と、キャリヤ26に支持された複数の2連ピニオン27…とを備える。各2連ピニオン27は入力側ピニオン27aと出力側ピニオン27bとを一体に備えるもので、出力側ピニオン27bの歯数は入力側ピニオン27aの歯数よりも大きく設定され、これに伴って出力側サンギヤ25の歯数は入力側サンギヤ24の歯数よりも小さく設定される。
油圧式多板型の増速クラッチ22は、ハウジング28に固定されたクラッチアウター29と、その内側に位置するクラッチインナー30とを複数の摩擦係合要素31…を介して対峙させたもので、油圧の供給により複数の摩擦係合要素31…が係合すると、クラッチインナー30がクラッチアウター29に締結されてハウジング28に回転不能に拘束される。
油圧式多板型の直結クラッチ23は、増速クラッチ22のクラッチインナー30および遊星歯車機構21のキャリヤ26と一体のクラッチアウター32と、フロントプロペラシャフト13と一体のクラッチインナー33と、クラッチアウター32およびクラッチインナー33間に配置された複数の摩擦係合要素34…と、クラッチアウター32およびクラッチインナー33間に配置された一方向クラッチ35とを備える。一方向クラッチ35は、クラッチインナー33の回転数がクラッチアウター32の回転数を上回ると、スリップして駆動力の伝達が遮断される。油圧の供給により複数の摩擦係合要素34…が係合すると、クラッチアウター32がクラッチインナー33に締結されてフロントプロペラシャフト13が遊星歯車機構21のキャリヤ26と一体化される。
従って、増速クラッチ22が締結して直結クラッチ23が締結解除すると、遊星歯車機構21のキャリヤ26がハウジング28に回転不能に拘束されるため、入力側サンギヤ24、出力側サンギヤ25および2連ピニオン27の歯数により定まる増速比(例えば、1.05)で、フロントプロペラシャフト13の回転数が増速されてリヤプロペラシャフト15に出力される。
逆に、増速クラッチ22が締結解除して直結クラッチ23が締結すると、遊星歯車機構21の入力側サンギヤ24とキャリヤ26とが一体化されてロック状態になるため、フロントプロペラシャフト13の回転はそのままリヤプロペラシャフト15に出力される。
リヤディファレンシャルギヤ16は、車体中心面を挟んで実質的に左右鏡面対称な構造を備えているため、その代表として車体中心面の左側部分の構造を説明する。なお、左右対称な構成要素については、図面上ではその符号にL,Rの記号を付して区別する。下記の説明においても左右の区別が必要な場合は符号にL,Rの記号を付したものを用いる。
左右のリヤドライブシャフト17L,17Rの対向端部間に同軸に配置された入力軸36の中間部に固設された従動ベベルギヤ37が、リヤプロペラシャフト15の後端に固設された駆動ベベルギヤ38に噛合する。入力軸36と左側のリヤドライブシャフト17Lとの間に、遊星歯車機構39Lおよび電磁式多板型のトルク配分クラッチ40Lが配置される。
遊星歯車機構39は、リングギヤ41と、キャリヤ42と、サンギヤ43と、キャリヤ42に支持されてリングギヤ41およびサンギヤ43に同時に噛合する複数のピニオン44…とを備えており、リングギヤ41は入力軸36の左端に結合され、キャリヤ42は左側のリヤドライブシャフト17の右端に結合される。
トルク配分クラッチ40は、ハウジング45に固定されたクラッチアウター46と、遊星歯車機構39のサンギヤ43に結合されたクラッチインナー47と、クラッチアウター46およびクラッチインナー47間に配置された複数の摩擦係合要素48…と、摩擦係合要素48…を相互に係合させてクラッチアウター46およびクラッチインナー47を一体に結合する電磁アクチュエータ49(図1参照)とを備える。
電磁アクチュエータ49がOFFした状態ではトルク配分クラッチ40が締結解除してサンギヤ43が自由に回転できるため、入力軸36の駆動力は左側のリヤドライブシャフト17に伝達されることはない。一方、電磁アクチュエータ49がONしてトルク配分クラッチ40が締結した状態では、サンギヤ43がハウジング45に回転不能に拘束されるため、入力軸36の駆動力は左側のリヤドライブシャフト17に伝達される。
このとき、電磁アクチュエータ49に供給する電流を変化させてトルク配分クラッチ40のスリップ量を変化させることで、入力軸36から左側のリヤドライブシャフト17に伝達されるトルクを連続的に変化させることができる。
従って、リヤディファレンシャルギヤ16の左右のトルク配分クラッチ40L,40Rの締結力を変化させることで、前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRR間で配分されるトルクの比率を任意に制御するとともに、左右の後輪WRL,WRR間で配分されるトルクの比率を任意に制御することができる。
次に、図3に基づいて、増速装置14およびリヤディファレンシャルギヤ16の作動を制御する4WD電子制御ユニット(4WD−ECU)Uaの構成を説明する。
4WD電子制御ユニットUaの入力部51には、エンジンEおよびオートマチックトランスミッションTの作動を制御するFI/AT電子制御ユニットUbと、車両挙動安定化システムの作動を制御するESC電子制御ユニットUcとがCANを介して接続されるとともに、例えばオートマチックトランスミッションTのギヤの回転数から車体速を検出する車体速センサ52aと、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ52bとが接続される。
FI/AT電子制御ユニットUbから入力部51に入力される信号には、エンジン回転数、吸気負圧、オートマチックトランスミッションTのメインシャフトおよびカウンタシャフトの回転数、オートマチックトランスミッションTのシフトポジション等が含まれる。またESC電子制御ユニットUcから入力部51に入力される信号には、前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRRの車輪速、車両の横加速度、車両の前後加速度等が含まる。
推定駆動トルク算出部53は、入力部51から入力されたエンジン回転数、吸気負圧(または吸気流量)、メインシャフトおよびカウンタシャフトの回転数から推定されるギヤ比、トルクコンバータの速度比、各ギヤ段における効率等に基づいて、トランスミッションTが出力する推定駆動トルクを算出する。尚、メインシャフトおよびカウンタシャフトの回転数からギヤ比を推定する代わりに、シフトポジションセンサで検出したシフトポジションのギヤ比を用いても良い。
操安制御部54は、推定駆動トルク算出部53が算出した推定駆動トルクと、入力部51から入力された横加速度、操舵角および車輪速とに基づいて、左右の後輪WRL,WRRに配分する操安制御トルクを算出する。例えば、車両のスリップ角が所定値以上の場合には、車両挙動が不安定な状態にあると判定し、リヤディファレンシャルギヤ16を制御して左右の後輪WRL,WRRに配分されるトルクを低減するとともに、左右後輪WRL,WRRのうちの旋回外輪に配分されるトルクを低減することで、車両挙動の安定を図る。
増速制御部55は、車体速が中速で横加速度が大きい場合に、増速装置14の増速クラッチ22を締結してフロントプロペラシャフト13の回転数に対してリヤプロペラシャフト15の回転数を増速するとともに、リヤディファレンシャルギヤ16で左右の後輪WRL,WRRのうちの旋回外輪にトルクを配分することで、車両のアンダーステアを回避しながら旋回性能を向上させる。また車体速が低速あるいは高速で横加速度が小さい場合には、増速装置14の直結クラッチ23を締結してフロントプロペラシャフト13の回転数に対するリヤプロペラシャフト15の回転数の増速を中止した状態で、リヤディファレンシャルギヤ16で左右の後輪WRL,WRRのうちの旋回外輪にトルクを配分することで、安定した旋回性能を確保する。
また増速が実行されると車両挙動を乱す虞があるとして、操安制御部54が増速禁止要求を出力した場合には、増速装置14の作動が禁止される。
LSD制御部56は、左右の前輪WFL,WFRの車輪速と、左右の後輪WRL,WRRの車輪速とを比較し、車両の発進時に前輪WFL,WFRが踏む路面の摩擦係数が後輪WRL,WRRが踏む路面の摩擦係数よりも小さいために前輪WFL,WFRがスリップしたような場合に、もしくは四輪が踏む路面の摩擦係数が同等でも、前輪WFL,WFRの主駆動力が後輪WRL,WRRの副駆動力より大きくて前輪WFL,WFRがスリップしたような場合に、前後輪間の差回転に応じて後輪WRL,WRRに配分するLSDトルクを算出する。リヤディファレンシャルギヤ16により後輪WRL,WRRにLSDトルクが配分されると、その分だけ前輪WFL,WFRのスリップが解消して車両のスムーズな発進が可能になる。
登坂制御部58は、前後加速度センサで検出した実前後加速度と、車体速を微分して得た推定前後加速度とを比較することで、車両の登坂角(路面の登り坂の傾斜角)を算出し、登り坂における車両の発進時の登坂力を高めるべく、登坂角に応じてリヤディファレンシャルギヤ16により後輪WRL,WRRに配分する登坂発進トルクを算出する。
トルク加算部57は、操安制御部54で算出した操安制御トルクと、LSD制御部56で算出したLSDトルクと、登坂制御部58で算出した登坂発進トルクとを加算する。
クラッチトルク制限部60は、車両の後進→前進のスイッチバック時にリヤディファレンシャルギヤ16に過大な負荷が作用して耐久性を低下させるのを防止すべく、リヤディファレンシャルギヤ16が後輪WRL,WRRに伝達する目標トルクの上限値を制限する。
電流制御部61は、クラッチトルク制限部60で算出したクラッチトルク指令値を、リヤディファレンシャルギヤ16のトルク配分クラッチ40L,40Rの電磁アクチュエータ49,49に供給する電流値(PWM値)に変換する。
しかして、駆動回路部62は、増速制御部55が出力する増速指令に基づいて増速装置14の作動を制御するとともに、電流制御部61が出力する電流値に基づいてリヤディファレンシャルギヤ16の作動を制御する。
ここで、車両が旋回する場合の左後輪WRLと右後輪WRRに対する駆動トルクの配分制御について説明する。車両の旋回時においては、通常、左右後輪WRL、WRRのトルクの大きさは、左後輪トルクと右後輪トルクとの和(以下、第1関係と呼ぶことがある。)、即ち、前後方向におけるトルク要求と、左後輪トルクと右後輪トルクとの差(以下、第2関係と呼ぶことがある。)、即ち、旋回方向のトルク要求と、に基づいて制御される。
この場合のトルク配分制御について数式を用いて説明する。左後輪WRLの目標トルクをTT1、右後輪WRRの目標トルクをTT2、左右後輪WRL、WRRの合計目標トルク(左後輪トルクと右後輪トルクとの和)をTRT、左右後輪WRL、WRRの目標トルク差(左後輪トルクと右後輪トルクとの差)をΔTTとしたとき、第1関係から下記(1)式、第2関係から下記(2)式が成立する。
TT1+TT2=TRT (1)
TT1−TT2=ΔTT (2)
なお、ΔTTは、目標ヨーモーメン卜(時計回りを正)をYMT、車輪半径をr、卜レッド幅(左右後輪WRL、WRR間距離)Trとすると、以下の(3)式で表される。
ΔTT=2・r・YMT/Tr (3)
従って、左右後輪WRL,WRRの目標トルクTT1、TT2が上記(1)、(2)式から一義的に決まる。
このように、第1関係と第2関係から前後方向におけるトルク要求と旋回方向におけるトルク要求を満たすことができ、車両の走行性能が重視される。
図4は、本実施形態のトルク配分制御における処理の流れを説明するためのブロック図である。このトルク配分制御では、要求左右和トルク(後輪軸トルク)71と要求左右差トルク72とが入力され、それぞれが制限ブロック81,82にて制限された値(ここではいずれも0.5倍(1/2倍)の値)となる。その後、差算出ブロック83でこれら要求左右和トルクと要求左右差トルクとの差の値が算出され、和算出ブロック84で要求左右和トルク71と要求左右差トルク72との和の値が算出される。
その後、第1下限リミット処理ブロック85で、先の差算出ブロック83で算出した差の値と、左右後輪WRL,WRRにおける予め設定した要求トルクの下限値(後述する図5に示す下限値LTq1,RTq1が相当する。)とを比較して、いずれか大きな方の値を選択する処理(下限リミット処理)が行われる。すなわち、要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の差の値が上記の下限値よりも大きいときは当該差の値が選択され、要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の差の値が上記の下限値以下のときは、当該下限値が選択される。その後、第1不足量算出ブロック87で、先の差算出ブロック83で算出した要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の差の値と、第1下限リミット処理ブロック85で選択された値との差の値が算出される。
一方、第2下限リミット処理ブロック86で、先の和算出ブロック84で算出した和の値と、左右後輪WRL,WRRにおける予め設定した要求トルクの下限値(後述する図5に示す下限値LTq1,RTq1が相当する。)とを比較していずれか大きな方の値を選択する処理(下限リミット処理)が行われる。すなわち、要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の和の値が上記の下限値よりも大きいときは、当該和の値が選択され、要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の和の値が上記の下限値以下のときは、当該下限値が選択される。その後、第2不足量算出ブロック88で、先の和算出ブロック84で算出した要求左右和トルク71と要求左右差トルク72の和の値と、第2下限リミット処理ブロック86で選択された値との差分が算出される。
さらに、要求右後輪トルク算出ブロック89で、先の第1下限リミット処理ブロック85で選択された値と第2不足量算出ブロック88で算出された値との和の値である要求右後輪トルク91が算出される。また、要求左後輪トルク算出ブロック90で、先の第2下限リミット処理ブロック86で選択された値と第2不足量算出ブロック88で算出された値との和の値である要求左後輪トルク92が算出される。これら要求右後輪トルク91と要求左後輪トルク92とが本実施形態のトルク配分制御における左右後輪WRL,WRRに配分する駆動トルク(以下、単に「トルク」と記す。)の指令値(指令トルク)となる。
図5は、本実施形態のトルク配分制御における左右後輪WRL,WRRに配分するトルクの指令値(指令トルク)の変化(経過時間tに対する変化)を示す図で、同図(a)は、車両の操舵角(ハンドル操舵角)、同図(b)は、左後輪WRLに配分するトルクの指令値LTq〔Nm〕、同図(c)は、右後輪WRRに配分するトルクの指令値RTq〔Nm〕である。同図に示すように、時刻t1に車両が右旋回を開始することで左後輪WRLの指令トルクLTqがLTq=100〔Nm〕から次第に上昇していく。その一方で、右後輪WRRの指令トルクRTqがRTq=100〔Nm〕から次第に下降してゆく。そして、右後輪WRRの指令トルクRTqは、時刻t2に下限値RTq1=50〔Nm〕となることで、それ以降、時刻t3までの間、RTq=下限値RTq1=50〔Nm〕の一定値に維持される。すなわち、時刻t2〜時刻t3までは右後輪WRRの指令トルク(一点鎖線で示す値)が下限値RTq1=50〔Nm〕を下回っているため、その間は、右後輪WRRの指令トルクRTqとして下限値RTq1=50〔Nm〕を選択する。その一方で、左後輪WRLの指令トルクLTqは、時刻t2〜時刻t3までの間、指令トルクLTqに対して所定の加算値ΔLTq(≦150〔Nm〕)が加算された値となる。ここで加算される加算値ΔLTqは、右後輪WRRにおける下限値とする前の指令トルクRTqと下限トルクRTq1との差分ΔRTqに相当する。
また、時刻t4に車両が右旋回から左旋回に切り替わることで、それ以降、左後輪WRLの指令トルクLTqがLTq=100〔Nm〕から下降していく。その一方で、右後輪WRRの指令トルクRTqがRTq=100〔Nm〕から上降してゆく。そして、左後輪WRLの指令トルクLTqは、時刻t5に下限値LTq1=50〔Nm〕となることでそれ以降、時刻t6までは下限値LTq1=50〔Nm〕の一定値に維持される。すなわち、時刻t5〜時刻t6までは左後輪WRLの指令トルクLTq(一点鎖線)が下限値LTq1=50〔Nm〕を下回っているため、その間は、左後輪WRLの指令トルクLTqとして下限値LTq1=50〔Nm〕を選択する。その一方で、右後輪WRRの指令トルクRTqは、時刻t5〜時刻t6までの間、指令値RTqに対して所定の加算値ΔRTq(≦150Nm)が加算された値となる。この加算される加算値ΔRTqは、左後輪WRLにおける下限値とする前の指令トルクLTqと下限トルクLTq1との差分ΔLTqに相当する。
このように、左後輪WRL又は右後輪WRRで下限トルクLTq1又はRTq1を下回った分のトルクを反対側の右後輪WRR又は左後輪WRLの指令トルクRTq又はLTqに加えるようにしたことで、左後輪WRL又は右後輪WRRの指令トルクが予め設定した下限トルクLTq1又はRTq1を下回ることを防止しながらも、左後輪WRLの指令トルクと右後輪WRRの指令トルクとの差分を常に一定又は一定以上に維持することができる。
すなわち、本実施形態の左右後輪WRL,WRRのトルク配分制御では、2クラッチタイプのリヤディファレンシャルギヤ16を備えたシステムで左右後輪(副駆動輪)WRL,WRRのトルクベクタリングを行う際に、駆動力の左右差要求によって左右片輪の駆動力がゼロ又はゼロに近い値にならないように駆動トルクの指令値に下限(下限値LTq1,RTq1)を設けるようにしている。また、所定の下限値LTq1,RTq1を下回った分の指令トルクを反対側の後輪の指令トルクに加算する制御を行うことで、左右後輪WRL,WRRの指令トルクの差分を維持するようにしている。
以上説明したように、本実施形態の車両のトルク配分制御装置によれば、左のクラッチ40Lで左後輪WRLに配分する駆動トルクの指令値LTqと、右のクラッチ40Rで右後輪WRRに配分する駆動トルクの指令値RTqとがそれぞれ下限値LTq1、RTq1を下回る場合、当該駆動トルクの指令値LTq,RTqを下限値LTq1,RTq1とする制御を行うことで、駆動トルクの指令値LTq,RTqが一時的にゼロになったりゼロに近い領域となったりすることを回避できる。これにより、指令トルクLTq,RTqに対する実トルクの立ち上がりに遅れが生じることを防止できるので、トルク応答性を向上させることができる。また、駆動トルクの指令値LTq,RTqが一時的にゼロになったりゼロに近い領域となったりすることを回避することで、指令トルクLTq,RTqに対する実トルクの応答波形を線形又は線形に近い状態とすることができるので、指令トルクLTq,RTqに対する実トルクの精度を確保することができるようになる。これらによって、左右後輪WRL、WRRに配分する駆動トルクの精度を効果的に向上させることが可能となる。また、予め設定した下限値に基づいて全体の指令トルクの値を決定する従来の制御と比較して、駆動トルクの指令値LTq,RTqが全体的に大きな値とならないようにすることができるので、左右後輪WRL,WRRに必要以上の駆動トルクが配分されることを効果的に防止できる。
また、この車両のトルク配分制御装置では、駆動トルクの指令値LTq,RTqを下限値LTq1,RTq1としないときは、左のクラッチ40Lで左後輪WRLに配分する駆動トルクの指令値LTqと、右のクラッチ40Rで右後輪WRRに配分する駆動トルクの指令値RTqとの差ΔTqが一定値となるように制御するようにしている。
この構成によれば、駆動トルクの指令値の差ΔTqが一定値となるように制御することで、左右後輪WRL,WRRに対する駆動力の要求値に応じた適切な駆動トルクの差を設けることが可能となるので、より適切な駆動力配分制御を行うことができる。
また、この車両のトルク配分制御装置では、駆動トルクの指令値LTq又はRTqを所定の下限値LTq1又はRTq1とするときは、所定の下限値LTq1又はRTq1とする前の駆動トルクの指令値LTq又はRTqと所定の下限値LTq1又はRTq1との差分ΔLTq又はΔRTqを他方(右又は左)のクラッチ40R又は40Lで他方(右又は左)の後輪WRR又はWRLに配分する駆動トルクの指令値RTq又はLTqに加算する制御を行うようにしている。
この構成によれば、左右一方のクラッチ40L又は40Rの下限値LTq1又はRTq1とする前の駆動トルクの指令値LTq又はRTqと下限値LTq1又はRTq1との差分ΔLTq又はΔRTqを他方のクラッチ40R,40Lの駆動トルクの指令値RTq又はLTqに加算するようにしたことで、一方のクラッチ40L又は40Rの駆動トルクの指令値LTq又はRTqが下限値LTq1又はRTq1を下回ることを回避しながらも、一方のクラッチ40L又は40Rの駆動トルクの指令値LTq又はRTqと他方のクラッチ40R又は40Lの駆動トルクの指令値RTq1又はLTq1との差を確保することができるようになる。したがって、駆動トルクの指令値LTq,RTqが限度を越える小さな値となることを回避しながらも、左右後輪WRL,WRRに対する駆動力の要求値に応じた適切な駆動トルクの指令値LTq,RTqの差を設けることが可能となるので、より適切な駆動力配分制御を行うことができる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態の説明及び対応する図面においては、第一実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項、及び図示する以外の事項については、第一実施形態と同じである。この点は下記の第三実施形態についても同様である。
図6は、本発明の第二実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。同図に示す車両は、エンジンEからの動力が左右の後輪WRL,WRRのみに伝達される後輪駆動(FR)車両である。すなわち、車体前部に縦置き搭載されたエンジンEにオートマチックトランスミッションTが接続されており、オートマチックトランスミッションTはフロントプロペラシャフト13と、増速装置14と、リヤプロペラシャフト15と、リヤディファレンシャルギヤ16−2(左右のクラッチ40−2L,40−2R)と、左右のリヤドライブシャフト17L,17Rとを介して左右の後輪WRL,WRRに接続されている。そして、本発明にかかるトルク配分制御によって、左右のクラッチ40−2L,40−2Rで左右の後輪WRL,WRRに配分するトルクを制御するようになっている。トルク配分制御の内容は第一実施形態と同じである。このように、本発明のトルク配分制御を適用する車両は、後輪駆動車両であってもよい。
〔第三実施形態〕
図7は、本発明の第三実施形態に係る車両の駆動力伝達系を示す図である。同図に示す車両は、エンジンEからの動力が左右の前輪WFL,WFRのみに伝達される前輪駆動(FF)車両である。すなわち、車体前部に横置きに搭載されたエンジンEにオートマチックトランスミッションTが接続されており、オートマチックトランスミッションTはフロントディファレンシャルギヤ11−3(左右のクラッチ40−3L,40−3R)と左右のフロントドライブシャフト12L,12Rを介して左右の前輪WFL,WFRに接続される。
すなわち、左右のフロントドライブシャフト12L、12Rに動力を伝達する経路上にそれぞれトルク配分クラッチである左右のクラッチ40−3L,40−3Rが配置されている。そして、本発明にかかるトルク配分制御によって、これら左右のクラッチ40−3L,40−3Rで左右の前輪WFL,WFRに配分するトルクを制御するようになっている。トルク配分制御の内容は、第一実施形態と同じである。このように、本発明のトルク配分制御を適用する車両は、前輪駆動車両であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で示した駆動トルクの指令値の具体的な数値は一例であり、駆動トルクの指令値は、本発明の範囲内の値であれば、具体的な数値は他の数値であってもよい。
また、本実施形態に示す駆動力伝達系の具体的な構成は一例であり、本発明にかかる車両における駆動力配分制御を実施するための駆動力伝達系の構成としては、車両の走行状態に応じて左右車輪の一方と他方に伝達される駆動トルクを配分するためのトルク配分装置を備えたものであり、このトルク配分装置の構成として、左右車輪のいずれか一方に駆動トルクを伝達する経路に設けた一のクラッチと、左右車輪のいずれか他方に駆動トルクを伝達する経路に設けた他のクラッチとを備えた構成でさえあれば、具体的な構成は上記実施形態に示すものとは異なる構成であってもよい。
11 フロントディファレンシャルギヤ
12,12 フロントドライブシャフト
13 フロントプロペラシャフト
14 増速装置
15 リヤプロペラシャフト
16 リヤディファレンシャルギヤ
17 リヤドライブシャフト
17L,17R リヤドライブシャフト
21 遊星歯車機構
22 増速クラッチ
23 直結クラッチ
24 入力側サンギヤ
25 出力側サンギヤ
26 キャリヤ
27 連ピニオン
27a 入力側ピニオン
27b 出力側ピニオン
28 ハウジング
29 クラッチアウター
30 クラッチインナー
31 摩擦係合要素
32 クラッチアウター
33 クラッチインナー
34 摩擦係合要素
35 一方向クラッチ
36 入力軸
37 従動ベベルギヤ
38 駆動ベベルギヤ
39 遊星歯車機構
40L,40R トルク配分クラッチ(トルク配分装置)
41 リングギヤ
42 キャリヤ
43 サンギヤ
44 ピニオン
45 ハウジング
46 クラッチアウター
47 クラッチインナー
48 摩擦係合要素
49 電磁アクチュエータ
51 入力部
52a 車体速センサ
52b 操舵角センサ
53 推定駆動トルク算出部
54 操安制御部
55 増速制御部
56 制御部
57 トルク加算部
58 登坂制御部
60 クラッチトルク制限部
61 電流制御部
62 駆動回路部
T オートマチックトランスミッション
Ua 電子制御ユニット(4WD−ECU,制御手段)
WFL,WFR 前輪
WRL,WRR 後輪
LTq,RTq 駆動トルクの指令値(指令トルク)
LTq1,RTq1 下限値(下限トルク)

Claims (2)

  1. 駆動源が出力する駆動トルクが伝達される左右車輪と、
    車両の走行状態に応じて前記左右車輪の一方である左車輪又は右車輪と前記左右車輪の他方である右車輪又は左車輪とに伝達される駆動トルクを配分するためのトルク配分装置と、
    前記トルク配分装置で配分する駆動トルクを制御する制御手段と、を備える車両のトルク配分制御装置において、
    前記トルク配分装置は、前記左車輪と前記右車輪のいずれか一方に駆動トルクを伝達する経路に設けた一のクラッチと、前記左車輪と前記右車輪のいずれか他方に駆動トルクを伝達する経路に設けた他のクラッチとを備え、
    前記制御手段は、前記一のクラッチで前記左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値と、前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値とがそれぞれゼロより大きい所定の下限値を下回る場合、当該駆動トルクの指令値を前記所定の下限値とする制御を行い、
    前記制御手段は、前記駆動トルクの指令値を前記所定の下限値としないときは、前記一のクラッチで前記左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値と、前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値との差が一定値となるように制御する
    ことを特徴とする車両のトルク配分制御装置。
  2. 駆動源が出力する駆動トルクが伝達される左右車輪と、
    車両の走行状態に応じて前記左右車輪の一方である左車輪又は右車輪と前記左右車輪の他方である右車輪又は左車輪とに伝達される駆動トルクを配分するためのトルク配分装置と、
    前記トルク配分装置で配分する駆動トルクを制御する制御手段と、を備える車両のトルク配分制御装置において、
    前記トルク配分装置は、前記左車輪と前記右車輪のいずれか一方に駆動トルクを伝達する経路に設けた一のクラッチと、前記左車輪と前記右車輪のいずれか他方に駆動トルクを伝達する経路に設けた他のクラッチとを備え、
    前記制御手段は、前記一のクラッチで前記左車輪又は右車輪に配分する駆動トルクの指令値と、前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値とがそれぞれゼロより大きい所定の下限値を下回る場合、当該駆動トルクの指令値を前記所定の下限値とする制御を行い、
    前記制御手段は、前記駆動トルクの指令値を前記所定の下限値とするときは、前記所定の下限値とする前の前記駆動トルクの指令値と前記所定の下限値との差分を前記他のクラッチで前記右車輪又は左車輪に配分する駆動トルクの指令値に加算する制御を行う
    ことを特徴とする車両のトルク配分制御装置。
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