JP6521766B2 - 印字ユニット及びサーマルプリンタ - Google Patents
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Description
しかしながら、上述した特許文献1の構成にあっては、可動刃がヘッドフレームにねじ等の締結部材を用いて固定されているため、可動刃の着脱作業に工具が必要となり、メンテナンス性が低いという課題がある。
また、可動刃を取り付けるためには、上述した締結部材が別途必要となり、部品点数の増加や製造コストの増加に繋がるというおそれもある。
特に、本発明の構成によれば、サーマルヘッドをプラテンローラに向けて付勢する第1付勢部材によって支持部材を連結位置に向けて付勢するため、ヘッド加圧及び支持部材の付勢の双方を第1付勢部材により行うことができる。これにより、ヘッド加圧及び支持部材の付勢それぞれを別々の付勢部材を用いて行う場合に比べて、部品点数の増加を抑制し、低コスト化を図ることができる。
この構成によれば、カッター機構の取り着脱作業を簡単に行うことができるので、サーマルヘッドの交換作業を全体として簡単に行うことができる。
この構成によれば、支持部材が第1付勢部材の付勢方向に沿ってスライド移動可能とされているため、例えば支持部材が回動等により移動する場合に比べて連結位置及び連結解除位置間の変位量を小さくできる。これにより、印字ユニットの小型化やレイアウト性の向上を図ることができる。
この構成によれば、カッター機構が、支持部材用取付片を介して支持部材に係止され、フレーム用取付片を介してヘッドフレームに差し込まれることで、ヘッドフレーム及び支持部材の双方に連結されることになる。そのため、ヘッドフレームに対して所望の位置にカッター機構を装着することができる。
この構成によれば、カッター機構をヘッドフレームから離脱する方向に向けて付勢する第2付勢部材を備えているため、支持部材が連結解除位置にあるときに、カッター機構が自動的に支持部材から離脱することになる。そのため、支持部材を連結解除位置に押し込んだ状態で、カッター機構を支持部材から離脱させる等の手間が必要なく、支持部材の連結解除位置への押し込み操作のみのワンタッチでカッター機構を支持部材から離脱させることができる。これにより、更なるメンテナンス性の向上を図ることができる。
この構成によれば、上述した第2付勢部材によって可動刃用モータの電気的導通が確保されることになり、この結果、新たな部材を追加することなく可動刃用モータの信頼性の向上を図ることができる。
この構成によれば、上記本発明の印字ユニットを備えているため、メンテナンス性に優れたサーマルプリンタを提供できる。
[サーマルプリンタ]
図1、図2は、サーマルプリンタ1の断面図であって、図1はプリンタカバー6の開位置を示し、図2はプリンタカバー6の閉位置を示す。なお、図中において、FRは前方を、LHは左方を、UPは上方をそれぞれ示す。
図1、図2に示すように、本実施形態のサーマルプリンタ1は、互いに分離可能に組み合わされるプラテンユニット2及びヘッドユニット3を有する印字ユニット9と、印字ユニット9が組み込まれるとともに、記録紙Pが巻回されたロール紙Rを収容するケーシング4と、を備えている。
プリンタカバー6は、ヒンジ部7を介してケーシング本体5に回動可能に連結されている。また、図2に示すように、プリンタカバー6の閉位置において、ロール紙収容部5aの開口縁と、プリンタカバー6の先端部と、の間には、記録紙Pを外部(上方)に排出する排出口8が形成されている。
一方、ヘッドユニット3は、例えばサーマルヘッド12及び可動刃(カッター機構)11が主に組み込まれたユニットであって、ケーシング本体5に組み付けられている。図示の例において、ヘッドユニット3は、ロール紙収容部5aに隣接して配設された内部プレート5b上に、サーマルヘッド12をロール紙収容部5a側に向けた状態で固定されている。
図3は印字ユニット9の側面図であり、図4は印字ユニット9の分解斜視図である。図5は図4のV−V線に沿う断面図である。
図3〜図5に示すように、プラテンユニット2は、上述したプラテンローラ10及び固定刃13と、これらプラテンローラ10及び固定刃13を支持するプラテンフレーム21と、プラテンフレーム21を支持するサブフレーム22と、を備えている。
各軸支持部24の後端部には、プラテンローラ10の後述する軸受29が保持されている。また、各軸支持部24のうち、左右方向の一端側(図示の例では左側)に位置する軸支持部24の下端部には、左右方向の外側に向けて突出する突出片26が形成されている。
また、プラテン軸27の他端部(右側端部)には、プラテン用歯車31が装着されている(図4参照)。このプラテン用歯車31は、プラテンユニット2とヘッドユニット3とが組み合わされたとき、ヘッドユニット3側の後述するプラテン用輪列機構53(図4参照)に噛合して、プラテンローラ10に回転力を伝達する。これにより、プラテンローラ10と、サーマルヘッド12と、の間で記録紙Pを挟み込みながら紙送りすることが可能とされている。
各側壁部33の後端部には、プラテンローラ10の各軸受29が各別に遊挿されている。
図3〜図5に示すように、ヘッドユニット3は、上述したサーマルヘッド12を有するヘッドブロック38及び可動刃11と、これらヘッドブロック38及び可動刃11を着脱可能に支持するヘッドフレーム41と、を備えている。
ヘッドフレーム41のうち、左右方向の両側に位置する一対の側壁部42a,42bには、プラテンローラ10の軸受29が各別に係合される係合凹部44が形成されている。これら係合凹部44は、上方に向けて開口するとともに、前後方向に沿う幅が下方に向かうに従い漸次縮小している。また、係合凹部44の内周縁には、閉位置において、プラテンローラ10の軸受29に上方から係合するストッパ部45が、後方に向けて突設されている。
側壁部42a,42bのうち、第1係止片51よりも後方に位置する部分(側壁部42a,42bの後端部)には、上方に向けて突出する第2係止片52が形成されている。第2係止片52は、左右方向から見た側面視で前方に向けて屈曲されたL字状を呈し、後述する支持部材71のフレーム用取付片77が差し込み可能とされている。なお、図示の例において、第2係止片52の上端縁は、前方に向かうに従い下方に向けて延びるテーパ部52aとされている。
図4〜図6に示すように、ヘッドブロック38は、ヘッドフレーム41に配設された回動軸55に回動可能に支持されたヘッドサポート56と、ヘッドサポート56に固定された上述したサーマルヘッド12と、を備えている。
回動軸55は、左右方向に沿って延設されるとともに、その両端部がヘッドフレーム41の各側壁部42a,42bに各別に支持されている。図3に示すように、回動軸55のうち、左側の側壁部42bよりも外側に位置する部分には、プラテンユニット2とヘッドユニット3との組み合わせを解除する解除レバー61が配設されている。解除レバー61は、左右方向から見た側面視でV字状とされ、その頂部が回動軸55周りに回動可能に支持されている。解除レバー61のうち、頂部に対して一端側に位置する部分にはケーシング本体5に設けられた図示しないレバー部材が係止され、他端側に位置する部分はプラテンフレーム21の上述した突出片26に下方から当接するようになっている。これにより、解除レバー61は、レバー部材の操作に連動して回動し、突出片26を介してプラテンユニット2を上方に向けて押し上げることで、ヘッドユニット3からプラテンユニット2を分離させる。
可動刃用取付片76は、左右方向から見た側面視で後方に向けて屈曲されたL字状を呈し、可動刃11の後述する支持部材用取付片86が係止される。可動刃用取付片76の後端縁は、上方に向けて凸の曲線状とされ、上方に向かうに従い前方に向けて延びる案内部76aを構成している。なお、側壁部42a,42bのうち、上述した可動刃用取付片76よりも前方に位置する部分には、上方に向けて突出する第1規制突部78が形成されている。第1規制突部78は、支持部材71のスライド移動に伴い可動刃用取付片76が後方から近接または当接可能とされ、支持部材71の前方移動を制限する。
駆動機構83は、可動刃フレーム81上に搭載された正逆転可能なカッター用モータや、カッター用モータ及び可動刃本体82間に接続される輪列機構等を有している。そして、可動刃本体82は、カッター用モータの駆動力が輪列機構を介して伝達されることで、スライド移動する。
次に、上述したサーマルプリンタ1の作用として、ヘッドブロック38の交換方法について説明する。
まず、プリンタカバー6の開位置とする。具体的に、図3に示すように、ケーシング本体5に設けられた図示しないレバー部材を操作すると、レバー部材の操作に連動して、解除レバー61が回動軸55周りに回動する。すると、解除レバー61が突出片26を介してプラテンユニット2を上方に向けて押し上げる。
次に、ヘッドユニット3からヘッドブロック38を取り外すには、まずヘッドユニット3から可動刃11を取り外す。具体的には、図7、図8に示すように、操作壁80を介して支持部材71を前方(ヘッド付勢部材92の付勢力に抗する方向)に向けて押し込み、支持部材71を連結解除位置に移動させる。すると、支持部材71は、可動刃付勢部材75の上端部が可動刃フレーム81の下面上を摺動しながら、ヘッドフレーム41に対して前方にスライド移動する。支持部材71が前方移動すると、支持部材71の可動刃用取付片76が可動刃11の支持部材用取付片86の上方から退避し、可動刃用取付片76と支持部材用取付片86との係止が解除される。これにより、支持部材71が連結解除位置となり、ヘッドフレーム41に対する可動刃11の上方移動が許容される。
次に、図11に示すように、ヘッドフレーム41から支持部材71を取り外す。具体的には、上述した連結解除位置から支持部材71をさらに前方にスライド移動させる。すると、支持部材71のフレーム用取付片77が、ヘッドフレーム41の第2係止片52内から退避し、支持部材71とヘッドフレーム41との連結が解除される。その後、支持部材71を上方に向けて押し上げることで、支持部材71がヘッドフレーム41から取り外される(図12参照)。なお、本実施形態において、ヘッド付勢部材92は支持部材71とともにヘッドフレーム41から取り外される。
次に、図12、図13に示すように、ヘッドフレーム41からヘッドブロック38を取り外す。具体的には、ヘッドフレーム41に対してヘッドブロック38を後方に移動させ、回動軸55をヘッドサポート56の収容凹部64から離脱させる。
以上により、ヘッドユニット3からヘッドブロック38が取り外される。
以上により、ヘッドブロック38を交換することができる。
この構成によれば、支持部材71が連結位置に付勢されているため、支持部材71を介して可動刃11とヘッドフレーム41との連結状態を維持することができる。一方、可動刃11の取り外し時には、支持部材71を連結解除位置に向けて移動させるだけで、支持部材71を介した可動刃11とヘッドフレーム41との連結状態を簡単に解除できる。これにより、例えばその後のヘッドブロック38の交換作業に簡単に移行することができ、メンテナンス時間の短縮を図ることができる。また、従来のようにねじ等の締結部材を用いて可動刃11とヘッドフレーム41とを連結する場合と異なり、可動刃11の着脱作業に工具を用いる必要がない。そのため、メンテナンス性を向上させることができる。
特に、本実施形態では、サーマルヘッド12をプラテンローラ10に向けて付勢するヘッド付勢部材92によって支持部材71を連結位置に向けて付勢するため、ヘッド加圧及び支持部材71の付勢の双方をヘッド付勢部材92により行うことができる。これにより、ヘッド加圧及び支持部材71の付勢それぞれを別々の付勢部材を用いて行う場合に比べて、部品点数の増加を抑制し、低コスト化を図ることができる。
さらに、支持部材71がヘッド付勢部材92の付勢方向に沿ってスライド移動可能とされているため、例えば支持部材71が回動等により移動する場合に比べて連結位置及び連結解除位置間の変位量を小さくできる。これにより、印字ユニット9の小型化やレイアウト性の向上を図ることができる。
また、上述した実施形態では、可動刃付勢部材75が支持部材71に設けられた構成について説明したが、これに限らず、ヘッドフレーム41に設けられていても構わない。
さらに、上述した実施形態では、可動刃11が支持部材71及びヘッドフレーム41の双方に係止される構成について説明したが、少なくとも支持部材71に係止されていれば構わない。
図15は、他の実施形態に係る印字ユニットを示す斜視図である。また、図16は、この他の実施形態に係る印字ユニットのヘッドブロック、可動刃、及び支持部材の分解斜視図であり、図17は、図16の可動刃を底面から見た斜視図である。さらに、図18は、この他の実施形態に係る印字ユニットを示す、図15のA−A線に沿う断面図である。
図19は、他の実施形態に係る印字ユニットの変形例を示す斜視図である。また、図20は、この印字ユニットの変形例のヘッドブロック、可動刃、及び支持部材を示す分解斜視図であり、図21は、図20の可動刃を底面から見た斜視図である。さらに、図22は、この印字ユニットの変形例を示す、図19のB−B線に沿う断面図である。
2 プラテンユニット
3,3A,3B ヘッドユニット
9,9A,9B 印字ユニット
10 プラテンローラ
11,11A,11B 可動刃(カッター機構)
12 サーマルヘッド
41 ヘッドフレーム
71,71A,71B 支持部材
75,75A,75B 可動刃付勢部材(第2付勢部材)
76 可動刃用取付片
77 フレーム用取付片
83,83A,83B 駆動機構(可動刃用モータ)
85 フレーム用取付片
86 支持部材用取付片
92 ヘッド付勢部材(第1付勢部材)
Claims (8)
- 記録紙を紙送りするプラテンローラを有するプラテンユニットと、
前記記録紙に対して印字を行うサーマルヘッドを有し、前記プラテンユニットに分離可能に組み合わされるヘッドユニットと、
を備えた印字ユニットにおいて、
前記ヘッドユニットは、
ヘッドフレームと、
前記記録紙を切断するカッター機構と、
前記カッター機構と前記ヘッドフレームとの間に配設された支持部材であって、該支持部材の介入によって前記カッター機構が前記ヘッドフレームに着脱可能に取り付けられ、前記カッター機構を前記ヘッドフレームに連結する連結位置、及び前記カッター機構が前記ヘッドフレームから離脱可能な連結解除位置の間で移動可能とされた支持部材と、
前記サーマルヘッドと前記支持部材との間に介在し、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて付勢するとともに、前記支持部材を前記連結位置に向けて付勢する第1付勢部材と、
を備えていることを特徴とする印字ユニット。 - 前記カッター機構は、前記支持部材を介して前記ヘッドフレームに着脱自在に取り付けられている
請求項1に記載の印字ユニット。 - 前記連結位置は、前記ヘッドフレームおよび前記カッター機構に対して、前記カッター機構が前記ヘッドフレームおよび前記支持部材に結合される位置であり、かつ、
前記連結解除位置は、前記カッター機構が前記支持部材から切り離され、前記ヘッドフレームから取り外し可能な位置である、
請求項1または2に記載の印字ユニット。 - 前記支持部材は、前記第1付勢部材の付勢方向に沿ってスライド移動可能とされている
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の印字ユニット。 - 前記カッター機構は、
前記連結位置において前記支持部材に係止される支持部材用取付片と、
前記ヘッドフレームに差し込まれるフレーム用取付片と、
を備えている
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の印字ユニット。 - 前記カッター機構を前記ヘッドフレームから離脱する方向に向けて付勢する第2付勢部材
を備えている
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の印字ユニット。 - 前記支持部材は、金属材料から形成され、
前記カッター機構は、可動刃を駆動させるモータを備え、
前記モータの少なくとも一部は、前記カッター機構の前記支持部材との対向面から露出され、かつ、
前記第2付勢部材は、導電性材料からなり、前記支持部材と前記モータとに接した状態で配設されている
請求項6に記載の印字ユニット。 - 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の印字ユニットと、
前記印字ユニットが組み付けられたケーシングと、
を備えていることを特徴とするサーマルプリンタ。
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