JP6262429B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
例えば、プリンタカバーが前後に開閉可能とされ、記録紙が前方に排出されるプリンタ(特許文献1参照)や、プリンタカバーが上下に開閉可能とされ、記録紙が上方に排出されるプリンタ(特許文献2参照)等が知られている。
また、上記特許文献2に記載のプリンタの場合には、操作ボタンがプリンタカバーに設けられているものの、制御基板等については依然として筐体側に設けられている。そのため、やはりこの制御基板の取り付けによって筐体内におけるロール紙の周囲のスペースが潰されてしまい、収納したロール紙を取り出し難くなってしまう。
従って、上記ロック機構の取り付けによって筐体内におけるロール紙の周囲のスペースがさらに潰されてしまい、収納したロール紙をさらに取り出し難くなってしまう。
(1)本発明に係るプリンタは、ロール紙が収納されるロール紙収納部を有する筐体と、前記筐体に開閉可能に連結され、閉操作時にロックされるプリンタカバーと、前記ロール紙から引き出された記録紙を紙送りするプラテンローラを具備するプラテンユニットと、印字ヘッドを具備し、前記プラテンユニットに対して相対的に分離可能に組み合わされるヘッドユニットと、を備え、前記プリンタカバーには、前記プラテンユニット及び前記ヘッドユニットのうちの一方のユニットが取り付けられると共に、操作ボタン及び制御基板を有する操作ユニットが設けられ、前記筐体には、前記プラテンユニット及び前記ヘッドユニットのうちの他方のユニットが取り付けられると共に、ロック位置とリリース位置との間で往復移動可能とされ、リリース位置への移動時に前記プリンタカバーのロックを解除する解除操作部材が設けられていることを特徴とする。
以上のことにより、小型化を図りつつ、収納したロール紙の周囲に開放空間を確保することができ、この開放空間を利用してロール紙の容易な取り出しや交換を行うことができる。
また、筐体に設けられた解除操作部材をロック位置からリリース位置に移動させることで、ユニット解除機構を連動して作動させることができ、ロック部材を被係合部から離脱させることができる。これにより、プラテンユニットとヘッドユニットとの組み合わせを解除して分離可能状態にでき、プリンタカバーの開操作を行うことができる。
特に、プラテンユニットとヘッドユニットとの組み合わせ時のロックを利用して、プリンタカバーのロックを行うことができるので、プリンタカバーのロック機構を別個に設ける必要がないうえ、筐体側に設ける解除操作部材の構成を簡略化し易い。従って、収納したロール紙の周囲に開放空間をさらに確保し易く、ロール紙の容易な取り出しや交換をさらに容易に行うことができる。
図1〜図3に示すように、本実施形態のサーマルプリンタ1は、ロール紙Rから引き出された記録紙P(感熱紙)に印刷を行って、該記録紙Pをチケットやレシート等として利用することができるプリンタであって、ケーシング(筐体)2と、プリンタカバー3と、プラテンユニット4と、ヘッドユニット5と、を備えている。
ケーシング2は、プラスチックや金属材料或いはこれらを適宜組み合わせることで、上方に開口したキューブ状に形成されており、基本骨格となるフレーム体と、該フレーム体を覆う外装カバーとで構成されている。
なお、プリンタカバー3は、閉操作された際にロックされる。具体的には、プラテンユニット4とヘッドユニット5とが組み合わさって一体的に連結されることでロックがなされる。
一対の側壁部30は、収納されるロール紙Rを挟んで左右方向L3に対向配置されており、互いの離間距離はロール紙Rの横幅よりも若干大きい。これにより、収納されたロール紙Rは、両端面が一対の側壁部30における内壁面によって支持され、左右方向L3の位置が規制される。
このように、ロール紙収納部10に収納されたロール紙Rは、直径に関係なく一対の側壁部30と支持壁部31とで、左右方向L3にがたつくことなく安定に回転可能に支持される。
従って、ロール紙収納部10内にロール紙Rを収納した際、切欠き部32によって画成された空間を通じて、ロール紙Rの両端面を露出させることができる(図3参照)。よって、この空間を利用して、例えばロール紙Rの外周面を触ることなく、ロール紙Rの両端面を把持しながら該ロール紙Rをロール紙収納部10内から取り出すことが可能とされる。なお、切欠き部32によって画成された上記空間は、ロール紙アクセス空間Cとして機能する。
また、本実施形態のプリンタカバー3には、図1、図2及び図5に示すように、操作ボタン41及び制御基板42を有する操作ユニット40が設けられている。
操作ボタン41は、例えば電源ボタンや紙送りボタンであり、プリンタカバー3の外面に押下可能に露出した状態で配置されている。図示の例では、解除レバー20に対して前後方向L1に一列に並ぶように配置されている。
なお、この制御基板42は、プリンタカバー3の内面側に取り付けられた保護カバー44によって覆われている。
図3及び図4に示すように、上記プラテンユニット4は、プラテンローラ50及び固定刃51が主に組み込まれたユニットであり、プリンタカバー3に設けられている。具体的には、プラテンユニット4は、取付板52を介してプリンタカバー3の先端側の内面に取り付けられている。そのため、プラテンユニット4は、プリンタカバー3の開閉動作に伴って移動し、ヘッドユニット5に対して相対的に組み合わせ可能とされている。
図6及び図7に示すように、プラテンユニット4は、記録紙Pを送り出すプラテンローラ50と、プラテンローラ50に対して記録紙Pの搬送方向下流側に配置された固定刃51と、プラテンローラ50を回転可能に支持する金属製のプラテンフレーム53と、プラテンフレーム53の上方を覆う金属性の取付板52と、を備えている。
また、本実施形態のプラテンユニット4は、必要に応じて固定刃51と後述する可動刃61との接触圧を解除させる押下部を有する連動機構54を備えている。
これによりプラテンローラ50は、プリンタカバー3を閉じた後、ヘッドユニット5側から伝達された回転力によって回転し、記録紙Pを排出口12からケーシング2の外部に送り出すことが可能とされている。
なお、固定刃51は、固定刃ホルダ55と該固定刃51との間に設けられた図示しない付勢部材によって、刃先51a側が常時持ち上がるように付勢されている。
押下部57は、プラテンフレーム53の内側で且つ固定刃51の両端に位置するようにシャフト56に連結されている。そして、押下部57は、扇形歯車58の回転に伴ってシャフト56と共に回転し、固定刃51の刃先51a側を下方に向けて押し下げる。これにより固定刃51は、可動刃61から離間するように移動して、両刃51、61の接触圧を解除させる働きを行う。
即ち、これら2つの押下部57、扇形歯車58及びシャフト56は、レバー部63の操作に連動して固定刃51を可動刃61から離間する方向に移動させ、両刃51、61の接触圧を解除する連動機構54として機能する。
図3及び図4に示すように、上記ヘッドユニット5は、サーマルヘッド(印字ヘッド)60及び可動刃61が主に組み込まれたユニットであり、ケーシング2に設けられている。具体的には、ヘッドユニット5は、ロール紙収納部10における第2支持面31bの上方であって、ケーシング2の前面2bの内側に連設された内部プレート2d上に固定されている。
図8及び図9に示すように、ヘッドユニット5は、固定刃51に対してスライド移動する可動刃61と、該可動刃61を駆動させる可動刃駆動系62と、押し下げ操作可能なレバー部63と、レバー部63の押し下げ動作に連動して後述する駆動歯車72とラック71との機械的な繋がりを切り離す解除機構64と、引き出された記録紙Pに記録を行うサーマルヘッド60と、これら各構成品を支持し、内部プレート2d上に固定される金属性の支持フレーム65と、可動刃61の上方を覆う金属製のカバープレート66と、を備えている。
なお、固定刃51及び可動刃61はカッター機構70として機能する。また、固定刃51は上方に付勢されているので、可動刃61のスライド時、両刃51、61は適度な接触圧で接する。
よって、カッター用モータM1の駆動により駆動歯車72が回転すると、第2歯車75を介して第1歯車73に回転力が伝わり、ラック71が直線移動する。つまり、第1歯車73は、駆動歯車72の回転に伴って回転し、ラック71を直線移動させる。
この揺動プレート80は、第1歯車73に連結されているシャフト76を中心に左右に揺動可能とされている。そして、この揺動プレート80に第2歯車75が回転支持されている。そのため、揺動プレート80が揺動した場合には、図13に示すように、第2歯車75がシャフト76を中心として揺動する。
ねじりバネ83の一端側は、支持フレーム65に固定され、他端側は上記ピン81を駆動歯車72から離間する方向に常時付勢している。そのため、上述したように、通常時には第2歯車75と駆動歯車72とが常に噛合した状態とされている。
このレバー部63は、回転支持されており、下方に向けて押し下げ操作可能とされている。レバー部63の内側には内歯車63aが形成されており、プリンタカバー3閉じて、ヘッドユニット5とプラテンユニット4とを組み合わせたときに、プラテンユニット4側の扇形歯車58に一部が噛合する。よって、上述したようにレバー部63の押し下げ動作に連動して連動機構54を作動させることが可能となる。
その結果、第2歯車75を駆動歯車72から離間させて両者の噛合状態を解除し、第2歯車75、第1歯車73及びラック71をフリーな状態にすることが可能となる。
このコイルバネ87は、第3歯車74が回転して可動刃61を固定刃51に向けてスライド移動させたときに圧縮され、第3歯車74を逆回転させるようにピニオン86を回転付勢している。但し、通常時には、第3歯車74は駆動歯車72に係わっているので、コイルバネ87の力では逆回転することはない。
つまり、このコイルバネ87は、ラック71の移動規制が解除されたときに、可動刃61を自動的に元の位置に復帰させる付勢部材として機能する。
プラテン用歯車列90は、プラテン用駆動歯車91に噛合する第4歯車92と、該第4歯車92に噛合する第5歯車93と、該第5歯車93及び従動歯車50bに噛合される第6歯車94とで構成されている。
これにより、ヘッドユニット5とプラテンユニット4とを組み合わせたときに、プラテン用モータM2の回転力をプラテンローラ50に伝達でき、該プラテンローラ50を回転させることが可能となる。
このロックシャフト103は、プラテンローラ50よりも下方に位置する部分に該プラテンローラ50と平行に配置されたシャフトであり、両ユニット4、5を組み合わせたときにロック溝102内に係合してロックされる。これにより、このロックを解かない限り、両ユニット4、5は分離不能とされている。
先に述べたように、解除プレート85は、図13に示すように、レバー部63の押し下げに伴って駆動歯車72側に回転することで、ねじりバネ83の付勢力に抗してピン81を駆動歯車72側に押し、揺動プレート80を動かす役割を担っているが、レバー部63のさらなる押し下げに伴って、図示しない爪部によりロックシャフト103をロック溝102内から離脱させる役割も担っている。
つまり、本実施形態のレバー部63及び解除プレート85は、ロックシャフト103をロック溝102から離脱させて、ヘッドユニット5とプラテンローラ50との組み合わせを解除するユニット解除機構105として機能する。
次に、ケーシング2に設けられた解除レバー20について詳細に説明する。
図2、図3及び図5に示すように、解除レバー20は、ロック位置P1とリリース位置P2との間を回動操作可能(往復移動可能)とされ、リリース位置P2に移動した際にプリンタカバー3のロックを解除するレバーであって、レバー本体21と、操作突起22と、連結体23と、を備えている。
このように、解除レバー20は、ロック位置P1とリリース位置P2との間で回動操作可能とされている。
これにより、レバー部63は解除レバー20の回動操作に連動して操作される。具体的には、図14に示すように、解除レバー20をロック位置P1からリリース位置P2に回動操作することで、レバー部63を押し下げ操作することが可能とされる。これにより、ロックシャフト103をロック溝102から離脱させて、ヘッドユニット5とプラテンユニット4との組み合わせを解除することが可能となる。
次に、上述したように構成されたサーマルプリンタ1の作用について説明する。
まず、図2及び図3に示すように、ロール紙Rをケーシング2のロール紙収納部10内に投入してセットした後、プリンタカバー3を閉操作して完全に閉じると、プラテンローラ50の軸受50aがヘッドユニット5側の嵌合孔101に嵌まり込んで嵌合されると共に、ロックシャフト103がヘッドユニット5側のロック溝102に嵌ってロックされた状態となる。
これにより、ヘッドユニット5とプラテンユニット4とが互いに組み合わさってロックされた状態となると共に、該ロックによってケーシング2に対するプリンタカバー3のロックも行われる。
この場合には、図12に示すように、プラテン用モータM2を駆動してプラテン用駆動歯車91を回転させる。すると、この回転力は、プラテン用歯車列90を介して従動歯車50bに伝わるのでプラテンローラ50が回転する。これにより、プラテンローラ50の外周面とサーマルヘッド60との間に挟まれた記録紙Pをケーシング2の上方に向けて紙送りすることができる。
また、これと同時にサーマルヘッド60に印字データに応じた制御信号を出力して発熱素子60aが適宜発熱させる。これにより、紙送りされる記録紙Pに対して、各種の文字や図形等を明瞭に印刷することができる。その後、印刷がなされた記録紙Pは、固定刃51と可動刃61との間を通過する。
その結果、図10に示すように、記録紙Pを固定刃51と可動刃61との間で挟み込んで切断することができ、切断した記録紙Pを例えばレシートやチケット等として使用することができる。
この場合には、図5に示すように、解除レバー20における操作突片22aに例えば指先を引っ掛けながら、後方側に移動させる。これにより、解除レバー20をロック位置P1からリリース位置P2に移動させることができ、この解除レバー20に連動させて、ヘッドユニット5のレバー部63を押し下げ操作することができる。
加えて、プリンタカバー3のロックを解除する解除レバー20をケーシング2側に設けているので、解除レバー20がプリンタカバー3側に設けられていた従来の場合に比べて、その取り付け位置に自由度があり、ロール紙収納部10との関係を考慮しながら配置することが可能である。この点においても、上記ロール紙アクセス空間Cを確保できる。
従って、プリンタの小型化を図りつつ、ロール紙アクセス空間Cを利用してロール紙Rの容易な取り出しや交換を行うことができる。
さらに、ヘッドユニット5に、プラテン用モータM2及びカッター用モータM1を設けているので、ヘッドユニット5やプラテンユニット4とは別個に、ケーシング2側にこれらモータを設ける必要性がない。従って、その分、ロール紙アクセス空間Cをより広範囲に確保し易い。
即ち、使用中に固定刃51と可動刃61との間に記録紙Pが咬み込んでしまった場合であっても、プリンタカバー3の開操作に伴って、この咬み込みを解消することができる。この点について説明する。
また、記録紙Pが上方に排出される場合を例に挙げたが、プリンタの設置姿勢は任意に変更可能である。例えば、図16及び図17に示すように、ケーシング2を横向きに設置し、記録紙Pが前方に排出されるように使用しても構わない。
このように、本実施形態のサーマルプリンタ1によれば、設置姿勢に特に制約はなく、記録紙Pの排出方向に応じて適宜選択して構わない。
特に、カッター機構70を具備したとしても、プリンタカバー3の開閉操作に伴って固定刃51と可動刃61とを分離可能に組み合わせることができるので、両刃51、61のメンテナンス等を容易に行い易い。
なお、上記実施形態では、ヘッドユニット5が可動刃61を具備し、プラテンユニット4が固定刃51を具備した構成としたが、この場合に限定されるものではなく、ヘッドユニット5が固定刃51を具備し、プラテンユニット4が可動刃61を具備する構成としても構わない。
いずれにしても、ロック位置P1とリリース位置P2との間で往復移動させることで、プリンタカバー3のロックを解除できれば良い。
(1)ロール紙Rの残量を検出し、検出した残量を確認するための機構。
(2)記録紙Pに印刷等によって予め明示されたマーク等の識別を検出する機構。
(3)記録紙Pの搬送負荷を軽減させる機構。
(4)テンションローラ35のような、記録紙Pの弛みを除去する機構。
(5)記録紙Pの瞬間的な張りに対するダンパ機構。
(6)記録紙Pの巻き癖を除去する機構。
(7)プリンタカバー3の急激な開閉動作を規制するためのダンパ機構。
R…ロール紙
P1…ロック位置
P2…リリース位置
M2…プラテン用モータ
1…サーマルプリンタ(プリンタ)
2…ケーシング(筐体)
3…プリンタカバー
4…プラテンユニット
5…ヘッドユニット
20…解除レバー(解除操作部材)
40…操作ユニット
41…操作ボタン
42…制御基板
50…プラテンローラ
51…固定刃
60…サーマルヘッド(印字ヘッド)
61…可動刃
70…カッター機構
102…ロック溝(被係合部)
103…ロックシャフト(ロック部材)
105…ユニット解除機構
Claims (4)
- ロール紙が収納されるロール紙収納部を有する筐体と、
前記筐体に開閉可能に連結され、閉操作時にロックされるプリンタカバーであって、該プリンタカバーを開けることで前記ロール紙収納部が開放される、プリンタカバーと、
前記ロール紙から引き出された記録紙を紙送りするプラテンローラを具備するプラテンユニットと、
印字ヘッドを具備し、前記プラテンユニットに対して相対的に分離可能に組み合わされるヘッドユニットと、を備え、
前記プリンタカバーには、前記プラテンユニット及び前記ヘッドユニットのうちの一方のユニットが取り付けられると共に、操作ボタン及び制御基板を有する操作ユニットが設けられ、
前記筐体には、前記プラテンユニット及び前記ヘッドユニットのうちの他方のユニットが取り付けられると共に、ロック位置とリリース位置との間で往復移動可能とされ、リリース位置への移動時に前記プリンタカバーのロックを解除する解除操作部材が設けられ、
前記操作ユニットは、前記プリンタカバーの閉状態時に、前記ロール紙収納部に収納された状態のロール紙の軸方向において、前記ロール紙と重ならない位置に配されているプリンタ。 - 請求項1に記載のプリンタにおいて、
前記ロール紙収納部の左右両側には、内側及び上方にそれぞれ開放された切欠部が形成され、該切欠部によって形成された空間を通じて前記ロール紙の両端面が露出されるプリンタ。 - 請求項2に記載のプリンタにおいて、
前記操作ユニットは、前記プリンタカバーの閉状態時に、前記切欠部の何れか一方に対向する位置に配されているプリンタ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のプリンタにおいて、
前記筐体は、上方に開口したキューブ状に形成されているプリンタ。
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