JP6520795B2 - 膜厚分布測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1層の薄膜を有する薄膜付ウェーハの薄膜の膜厚分布を測定する膜厚分布測定方法に関する。
近年、デザインルールの微細化に伴って、FD−SOI(Fully Depleted SOI)デバイス、FinFETデバイス、SiナノワイヤートランジスタなどのSOIデバイスに用いられる、特に高い膜厚均一性を要求される極薄膜のSOI層を有するSOIウェーハが使われ始めている。これらデバイスにおいて、SOI層の膜厚及び埋め込み酸化膜(以下、BOX膜と言う)の膜厚の均一性がトランジスターの特性を決める上で重要な項目となっている。
SOIウェーハのような、薄膜付ウェーハの薄膜の膜厚を測定する方法として、反射分光法がある。従来の反射分光法では、薄膜付ウェーハの薄膜に光を照射し、その反射光を分光器で分光して反射光のスペクトルを求めている。そして、薄膜の表面と裏面からの反射光の干渉具合が、波長と薄膜の厚さによる光路差に依存して変化することを利用し、スペクトル内のピーク波長や薄膜の屈折率の値等を用いて、その薄膜の厚さを算出している。しかしながら、このような反射分光法では、ウェーハ全面を高精度に測定しようとすると、測定点数が極端に増えるため、膨大な計算量と時間が必要であり、現実的には全面を測定することは不可能となっていた。
これに対し、表面に被膜(薄膜)を有する測定対象物の被膜膜厚をより高スループットで2次元的に測定する方法として、特許文献1に記載された方法がある。その方法では、測定対象物の表面に線状の光を照射し、その線状の光の照射領域からの反射光を、位置情報を保持したまま分光できる分光器(イメージング分光器)を用いて分光することにより、その線状の光の照射領域内の被膜膜厚を一括して算出している。そして、線状の光の照射領域と垂直な方向に、その照射領域を移動しつつ、その照射領域内の被膜膜厚を一括して算出する操作を繰り返し行うことで、測定対象物上の被膜膜厚を2次元的に測定している。
さらに、SOIウェーハのような薄膜付ウェーハの全面の膜厚分布を精度良く、高いスループットで測定できる膜厚分布測定方法として、ウェーハ全面の膜厚分布をライン光源を用いた反射分光法によって測定する膜厚分布測定方法が提案されている(特許文献2)。
特許文献2の方法によれば、図8に示すような膜厚分布測定装置10において、ライン光源11からの入射光が薄膜で反射して検出器13で検出される際の入射角の幾何学的なズレを補正することによって、薄膜付ウェーハ3の全面の膜厚分布を精度良く、高いスループットで測定することができる。
特開2000−314612号公報 特開2015−17804号公報
しかし、特許文献2のようなライン光源を用いた反射分光法による膜厚分布測定方法を用いた場合でも、光源、検出系、光学系など(以下ではこれらをまとめて測定系と呼ぶことがある)に起因した総合的な反射光強度の時間変動があり、膜厚測定の安定性、再現性、繰り返し測定精度が、十分ではなかった。特に、最先端のデバイス作製のための極薄膜のSOIウェーハのSOI層、BOX層については、従来に比べ極めて高い膜厚測定精度が要求されており、従来の膜厚分布測定方法ではこれらの要求に対して必ずしも十分に対応できていなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、薄膜付ウェーハの膜厚分布をライン光源を用いた反射分光法によって測定する際に、安定かつ高精度に膜厚分布測定を行うことができる膜厚分布測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板の表面上に形成された少なくとも1層の薄膜を有する薄膜付ウェーハの前記薄膜の膜厚分布をライン光源を用いた反射分光法によって測定する膜厚分布測定方法であって、
前記ライン光源として、前記薄膜付ウェーハの直径より長い光源を有するライン光源を用い、
前記ライン光源から照射される線状の光で前記薄膜付ウェーハの表面を走査して反射光を検出する際に、同時に、リファレンスに前記線状の光の一部を照射し、その反射光も検出する工程と、
該リファレンスからの反射光強度を用いて前記薄膜付ウェーハからの反射光強度を補正する工程と、
該補正された薄膜付ウェーハの反射光強度から、前記膜厚分布を算出する工程とを含むことを特徴とする膜厚分布測定方法を提供する。
このように、薄膜付ウェーハの直径より長い光源を有するライン光源を用い、薄膜付ウェーハとリファレンスからの反射光を同時に検出し、測定装置の測定系に起因した総合的な反射光強度の変動を補正して薄膜の膜厚分布を算出することにより、薄膜付ウェーハの膜厚分布測定を、安定かつ高精度で行うことができる。
このとき、前記リファレンスとして、鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハを用いることが好ましい。
このような鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハであれば、極めて平坦な表面を有しており、面内の反射率の均一性が極めて高いので、リファレンスとして好適に用いることができる。
このとき、前記リファレンスを、前記ライン光源の線状の照射領域内の両側に1個ずつ離間させて固定配置し、前記薄膜付ウェーハが、前記離間させた両リファレンスの間を通過するように移動させて、前記線状の光で前記薄膜付ウェーハの表面を走査することが好ましい。
このように、薄膜付ウェーハの両側にリファレンスを配置して、両側のリファレンスからの反射光強度を用いて、薄膜付ウェーハからの反射光強度を補正することによって、測定装置の測定系に起因した総合的な反射光強度の変動の影響をより確実に抑制することが可能となる。それにより薄膜付ウェーハの膜厚分布測定を、より安定かつより高精度で行うことができる。
このとき、前記リファレンスを、前記ライン光源の線状の照射領域内の両側に1個ずつ離間させて固定配置し、前記離間させた両リファレンスの間に、前記線状の光と前記薄膜付ウェーハの直径が重なる位置に前記薄膜付ウェーハを配置し、前記薄膜付ウェーハをその中心を軸に回転させることによって、前記線状の光で前記薄膜付ウェーハの表面を走査することが好ましい。
このように、離間させた両リファレンスの間に配置した薄膜付ウェーハを、その中心を軸に回転させることによって表面を走査すれば、離間させた両リファレンスの間を通過するように移動させた場合と同一の測定精度を維持しながら、膜厚分布測定を行うための占有面積をほぼ半分にすることができる。また、このようにウェーハ回転機構を使った走査方式を採用することによって、アライナーなどのウェーハ回転機構を有する他の装置に、ライン光源を用いた膜厚分布測定機能を容易に組み込むことが可能になる。それによって、クリーンルーム内の装置の設置面積を低減でき、クリーンルームを有効に使うことができる。
このとき、前記反射光強度の補正を、前記膜厚分布を算出する際に用いる反射光の波長ごとに行うことが好ましい。
このように、反射光強度の補正を、膜厚分布を算出する際に用いる反射光の波長ごとに行うことにより、より精度の高い膜厚分布測定を行うことができる。
以上のように、本発明の膜厚分布測定方法によれば、薄膜付ウェーハの直径より長い光源を有するライン光源からの反射光強度をリファレンスで検出し、薄膜付ウェーハからの反射光強度をリファレンスからの反射光強度を用いて補正することで、薄膜付ウェーハの薄膜の膜厚分布測定を、安定かつ高精度で行うことができる。
本発明の膜厚分布測定方法の実施態様の一例を示す模式図である。 本発明の膜厚分布測定方法の工程フローを示す図である。 本発明の膜厚分布測定方法の実施態様の他の例を示す模式図である。 実施例のSOIウェーハのSOI層の膜厚と測定回の関係を示すグラフである。 実施例のSOIウェーハのBOX層の膜厚と測定回の関係を示すグラフである。 比較例のSOIウェーハのSOI層の膜厚と測定回の関係を示すグラフである。 比較例のSOIウェーハのBOX層の膜厚と測定回の関係を示すグラフである。 従来のライン光源を用いた反射分光法による膜厚分布測定装置の一例を示す概略図である。 本発明の膜厚分布測定方法の実施態様のさらに他の例を示す模式図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、本発明の膜厚分布測定方法について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明の膜厚分布測定方法の実施態様の一例を示す模式図(略上方から見た図)であり、図2は本発明の膜厚分布測定方法の工程フローを示す図である。本発明の膜厚分布測定方法では、基板の表面上に形成された少なくとも1層の薄膜を有する薄膜付ウェーハの薄膜の膜厚分布をライン光源を用いた反射分光法によって測定する。ライン光源としては、直線状の光を照射できるものであれば種々のものを使用することができる。
本発明の膜厚分布測定方法では、図1に示すようにライン光源として、薄膜付ウェーハ3の直径より長い光源を有するライン光源1を用いる(図2のA)。さらに、本発明の膜厚分布測定方法は、ライン光源1から照射される線状の光4で薄膜付ウェーハ3の表面を走査して反射光を検出する際に、同時に、リファレンス2に線状の光4の一部を照射し、その反射光も検出する工程と(図2のB)、該リファレンス2からの反射光強度を用いて薄膜付ウェーハ3からの反射光強度を補正する工程と(図2のC)、該補正された薄膜付ウェーハ3の反射光強度から、膜厚分布を算出する工程(図2のD)とを含む。
ここで、ライン光源1から照射される線状の光4で薄膜付ウェーハ3の表面を走査する場合、図1ではライン光源1とリファレンス2を固定し、薄膜付ウェーハ3をライン光源1とリファレンス2に対して移動させることで線状の光4の走査を行っている。しかしながら、薄膜付ウェーハ3を固定し、ライン光源1とリファレンス2を薄膜付ウェーハ3に対して移動させて、線状の光4を走査してもよい。
このように、薄膜付ウェーハ3の直径より長い光源を有するライン光源1を用い、薄膜付ウェーハ3とリファレンス2からの反射光を同時に検出し、薄膜付ウェーハ3からの反射光強度の変動を補正して薄膜の膜厚分布を算出することにより、薄膜付ウェーハ3の膜厚分布測定を、安定かつ高精度で行うことができる。また、本発明の方法では、薄膜付ウェーハ3のウェーハ全面の膜厚分布を測定することができる。
また、リファレンス2として、鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハを用いることが好ましい。半導体デバイスを製造するために作製された鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハは、極めて平坦な表面を有しており、面内の反射率の均一性が極めて高いので、リファレンス2として好適である。具体的には、例えば、直径125mmの鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハをリファレンス2として用いることができる。
また、リファレンス2としては、表面の反射率が均一なものが好ましく、面内の反射率のバラツキが1%以内のものがより好ましい。表面の反射率が均一であれば、リファレンス2とライン光源1の位置関係に若干のずれが生じたような場合でも、リファレンス2からの反射光強度はほとんど変化しないので、薄膜付ウェーハ3の反射光強度の補正を常に極めて正確に行うことができる。さらに、リファレンス2としては、表面の反射率が適切なものであれば、シリコン単結晶ウェーハに限らず、他の半導体ウェーハや他の材料を用いることもできる。
また、図1に示すように、リファレンス2を、ライン光源1の線状の照射領域4内の両側に1個ずつ離間させて固定配置し、薄膜付ウェーハ3が、離間させた両リファレンス2の間を通過するように移動させて、線状の光4で薄膜付ウェーハ3の表面を走査することが好ましい。
このように、測定対象である薄膜付ウェーハ3の両側にリファレンス2が配置された状態で、薄膜付ウェーハ3とリファレンス2から同時に反射光を検出するようにし、例えば、両側のリファレンス2からの反射光強度の平均値を求め、それを基準に薄膜付ウェーハ3からの反射光強度を補正することによって、薄膜付ウェーハ3からの反射光強度の時間に対する変動の影響を十分に抑制することが可能となる。
しかしながら、リファレンス2は、ライン光源1の線状の照射領域4内に配置され、ライン光源1からの線状の光で薄膜付ウェーハ3を走査する際に、同時に、リファレンス2からの反射光も検出することができるものであれば、その配置や大きさは特には限定されない。例えば、直径が300mmを超える大直径の薄膜付ウェーハ3の薄膜の膜厚分布を測定する場合などは、薄膜付ウェーハ3の両側にリファレンス2を配置するとライン光源1の長さが極めて長くなるため、図3に示すように、リファレンス2を薄膜付ウェーハ3の片側だけに配置して、ライン光源1の長さを抑制してもよい。また、リファレンス2の形状は、矩形、あるいは他の形状であってもよい。また、リファレンス2は線状の光4の一部を照射した際にその反射光を測定できればよいので、図1のように線状の光4がリファレンス2を横断するように構成してもよいし、リファレンス2の表面上に線状の光4の末端が位置していてもよい。
また、本発明の膜厚分布測定方法では、図9に示すように、リファレンス2を、ライン光源1の線状の照射領域内の両側に1個ずつ離間させて固定配置し、離間させた両リファレンス2の間に、線状の光4と薄膜付ウェーハ3の直径が重なる位置に薄膜付ウェーハ3を配置し、薄膜付ウェーハ3をその中心を軸に回転させることによって、線状の光4で薄膜付ウェーハ3の表面を走査してもよい。
このように、薄膜付ウェーハ3をその中心を軸に回転させて表面の走査を行えば、図1に示す、薄膜付ウェーハ3を離間させた両リファレンス2の間を通過させて直線的に走査する場合と同一の測定精度を維持しながら、以下で説明するように、測定に用いる装置の大きさを大幅に縮小することができる。
本発明の膜厚分布測定方法に適用することができる膜厚分布測定装置において、薄膜付ウェーハ3を保持して移動又は回転させ、その全面を線状の光4で走査して膜厚分布測定を行うための部分を測定部と呼ぶことにする。線状の光4を直線的に走査する場合、図1において、線状の光4によって薄膜付ウェーハ3の下端から上端までを走査するためには、少なくとも線状の光4の上下に薄膜付ウェーハ1個分のスペースを有する測定部が必要である。一方、薄膜付ウェーハ3を回転させて走査する場合、測定部の占有面積はほぼ薄膜付ウェーハ1個分でよいため、直線的に走査する場合に比べて、測定部の占有面積をほぼ半分にすることができる。
また、上述したようなウェーハ回転機構を使った走査方式を採用することによって、アライナーなどのウェーハ回転機構を有する他の装置(製造装置、検査装置、評価装置)に、ライン光源を用いた膜厚分布測定装置(機能)を容易に組み込むことが可能になる。それによって、クリーンルーム内の装置の設置面積を低減でき、クリーンルームを有効に使うことができる。
また、本発明の膜厚分布測定方法では、反射光強度の補正を、膜厚分布を算出する際に用いる反射光の波長ごとに行うことが好ましい。
反射光強度の補正は、薄膜付ウェーハ3へ照射される線状の光4の全波長に対して一括して行うことが簡便であり、膜厚測定(計算)時間も短くなる。しかしながら、膜厚分布を算出する際に用いる反射光の波長ごとに反射光強度の補正を行うことで、光源の波長分布が変動した場合に対応でき、薄膜の膜厚分布測定の精度をより高めることができる。
この場合、波長ごとの補正は、例えば、ウェーハ上の各点からの反射光をCCDで検出する際、各点からの反射光を分光器で分光することによって波長成分に分け、それをCCDの例えば縦方向の各ピクセルに展開することで縦方向の各ピクセルがそれぞれある波長(範囲)の光を受けるように構成し、そのピクセル毎に補正を行うことで実現できる。
その際、ある波長範囲に対応するいくつかのピクセルの平均を用いることで、計算量を減らすこともできる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
イオン注入剥離法によって作製された薄膜SOIウェーハ(直径300mm、SOI層膜厚:88nm、BOX層膜厚:145nm、両膜厚はSOIウェーハ製造時の設定膜厚)を膜厚測定用薄膜付ウェーハ3として、本発明の膜厚分布測定方法により、SOI層の膜厚分布とBOX層の膜厚分布を測定した。同一の薄膜SOIウェーハについて、30回繰り返し膜厚分布測定を行った。
この際、リファレンス2として、鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハ(直径125mm)を図1のように線状の照射領域4内の両側に離間させて配置した。そして、ライン光源1の線状の照射領域4と両リファレンスウェーハを固定した状態で、薄膜SOIウェーハを両リファレンスウェーハの間の照射領域の線状の方向に対して、直角に走査(移動)させた。
ライン光源1としては、波長450〜750nmの波長帯の可視光光源を用い、1mmピッチで薄膜SOIウェーハ表面全面の膜厚測定を行い、面内平均値を算出した。この際、薄膜SOIウェーハ上の線状の光4で照射された領域の各測定ポイントの反射光強度については、450〜750nmの波長帯全体の反射光強度を検出し、その反射光強度を、同一のライン(線)上で同時に照射されるリファレンスウェーハ2枚からの反射光強度の平均値を用いて補正し、補正後の反射光強度を用いて薄膜の膜厚分布を算出した。
このようにして算出したSOI層及びBOX層の膜厚(膜厚分布)から、ウェーハ面内膜厚の平均値を求めてそれぞれの膜厚とした。30回の繰り返し膜厚分布測定における測定回(1回〜30回)と各回の膜厚の関係を図4(SOI層)及び図5(BOX層)に示す。
図4に示すSOI層の膜厚の30回の繰り返し測定においては、平均膜厚が一方向に変動するような傾向はなく、その繰り返し測定の最大値と最小値の差はわずかに約0.07nmであり、30回の測定を通して極めて安定したSOI層の膜厚の値が得られた。このことから、各回の膜厚の測定精度も高いと言える。
また、図5に示すBOX層の膜厚の30回の繰り返し測定においても、膜厚が一方向に変動するような傾向はなく、その繰り返し測定の最大値と最小値の差は、約0.46nmと十分に小さいものであり、30回の測定を通して安定したBOX層の膜厚の値が得られた。このため、各回の膜厚の測定精度も高いと言える。
(比較例)
実施例で用いたのと同じ薄膜SOIウェーハを用い、SOI層の膜厚とBOX層の膜厚を30回繰り返し測定した。この際、実施例で用いたリファレンスウェーハは配置せず、従って、リファレンスからの反射光の検出、及び、薄膜SOIウェーハの反射光強度の補正は行わなかった。
実施例と同様にして、測定回と、各回のSOI層及びBOX層の膜厚の関係を求め、それぞれ、図6及び図7に示した。
図6に示すSOI層の膜厚の30回の繰り返し測定においては、回が進むにつれてSOI層の膜厚は増加する方向に変動しており、その繰り返し測定の最大値と最小値の差は約0.47nmであった。この値は、実施例に比べてはるかに大きく、安定した膜厚測定は困難であった。
また、図7に示すBOX層の膜厚の30回の繰り返し測定においては、回が進むにつれてBOX層の膜厚が減少する方向に変動しており、その繰り返し測定の最大値と最小値の差は約2.9nmに達していた。この値も、実施例に比べてはるかに大きく、安定した膜厚測定は困難であった。
このように、本発明の膜厚分布測定方法により、従来に比べ、膜厚分布測定の安定性、再現性、繰り返し測定精度を向上させることができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…ライン光源、 2…リファレンス、 3…薄膜付ウェーハ、
4…線状の光(線状の照射領域)、 10…膜厚分布測定装置、
11…ライン光源(従来技術)、 13…検出器。

Claims (3)

  1. 基板の表面上に形成された少なくとも1層の薄膜を有する薄膜付ウェーハの前記薄膜の膜厚分布をライン光源を用いた反射分光法によって測定する膜厚分布測定方法であって、
    前記ライン光源として、前記薄膜付ウェーハの直径より長い光源を有するライン光源を用い、
    前記ライン光源から照射される線状の光で前記薄膜付ウェーハの表面を走査して反射光を検出する際に、同時に、リファレンスに前記線状の光の一部を照射し、その反射光も検出する工程と、
    該リファレンスからの反射光強度を用いて前記薄膜付ウェーハからの反射光強度を補正する工程と、
    該補正された薄膜付ウェーハの反射光強度から、前記膜厚分布を算出する工程とを含み、
    前記リファレンスを、前記ライン光源の線状の照射領域内の両側に1個ずつ離間させて固定配置し、
    前記薄膜付ウェーハが前記離間させた両リファレンスの間を通過するように移動させるか、又は前記離間させた両リファレンスの間に、前記線状の光と前記薄膜付ウェーハの直径が重なる位置に前記薄膜付ウェーハを配置し、前記薄膜付ウェーハをその中心を軸に回転させることによって、前記線状の光で前記薄膜付ウェーハの表面を走査し、
    該両側の前記リファレンスからの反射光強度の平均値を求め、それを基準に前記薄膜付ウェーハからの反射光強度を補正することを特徴とする膜厚分布測定方法。
  2. 前記リファレンスとして、鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハを用いることを特徴とする請求項1に記載の膜厚分布測定方法。
  3. 前記反射光強度の補正を、前記膜厚分布を算出する際に用いる反射光の波長ごとに行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の膜厚分布測定方法。
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