JP6518067B2 - 光学系及び撮像装置 - Google Patents
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Description
ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。
ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。
ただし、Lsは前記第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率を示し、βmは無限遠合焦時の第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率を示す。
1−1.光学系の構成
まず、本件発明に係る光学系の構成について説明する。本件発明に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、当該第1レンズ群に後続する、全体で正の屈折力を有する後群とからなり、開口絞りが第1レンズ群よりも像側に配置され、第1レンズ群は、物体側から順に、第1Aレンズ群、第1Bレンズ群及び第1Cレンズ群からなり、第1Aレンズ群は負の屈折力を有し、第1Bレンズ群は防振群であり、当該防振群を光軸と略垂直方向に移動させることにより像を移動させることを特徴とする。以下、当該光学系の構成について、第1レンズ群、後群、開口絞りについて、順に説明する。
第1レンズ群は、当該光学系において最も物体側に配置されるレンズ群であり、負の屈折力を有する。すなわち、当該光学系は負先行型の光学系であり、一眼レフカメラの交換レンズ等のバックフォーカスを要し、且つ、F値の小さい明るい光学系に好適である。
第1Aレンズ群は、全体として負の屈折力を有する限り、具体的なレンズ構成は特に限定されるものではない。当該光学系に要求される光学性能に応じて、適宜、適切なレンズ構成とすることができる。
第1Cレンズ群の具体的なレンズ構成は特に限定されるものではなく、屈折力についても正であってもよいし、負であってもよい。但し、防振時の結像性能を良好にするといおう観点から、次に説明する第1Bレンズ群の屈折力の符号と逆の符号の屈折力を有することが好ましい。この点については、後述する。
第1Bレンズ群は、単レンズ成分から構成されることが好ましい。ここで、単レンズ成分とは、単レンズ、接合レンズ及び複合レンズを含み、最も物体側の面と最も像側の面までの間に空気層を含まないレンズをいう。第1レンズ群を単レンズ成分から構成することにより、空気層を含む複数枚のレンズにより第1Bレンズ群を構成する場合と比較すると、防振群の構成を簡素にすることができ、製造誤差要因に起因する結像性能の劣化を防止することができる。
本件発明に係る光学系において、第1レンズ群に後続する後群は、後群全体で正の屈折力を有するものであれば、その具体的なレンズ群構成は特に限定されるものではない。すなわち、後群は一つのレンズ群から構成されていてもよいし、複数のレンズ群から構成されていてもよく、各レンズ群の具体的なレンズ構成についても特に限定されるものではない。但し、第1レンズ群は、フォーカシングの際に光軸方向に固定であることが好ましいため、後群内にフォーカシングの際に光軸方向に沿って移動するフォーカス群が設けられることが好ましい。例えば、後群が複数のレンズ群から構成される場合、後群内において最も物体側に配置されるレンズ群以外のレンズ群をフォーカス群とすることが好ましい。すなわち、第1レンズ群に対して、より像側に配置されるレンズ群をフォーカス群とすることにより、上記防振駆動機構と、フォーカス駆動機構との干渉を避けることがより容易になる。
本件発明に係る光学系において、開口絞りは、第1レンズ群よりも像側に配置されればよく、この要件を満足する限り、第1レンズ群と、後群との間に配置されてもよいし、後群内に配置されてもよく、具体的な配置は特に限定されるものではない。また、開口絞りは、光軸方向に固定であってもよいし、光軸方向に移動可能に構成されてもよい。いずれの場合であっても、本件発明に係る効果を得ることができる。
次に、各条件式について説明する。上述したとおり、当該光学系は、上記構成を採用すると共に、下記条件式(1)〜条件式(5)を満足することが好ましい。以下、各条件式について説明する。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。
本件発明に係る光学系は、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
本件発明に係る光学系は以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
ただし、Lsは当該第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
本件発明に係る光学系は、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率、βmは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率、すなわち第1Cレンズ群及び後群の合成横倍率を示す。
次に、本件発明に係る撮像装置について説明する。本件発明に係る撮像装置は、上記本件発明に係る光学系と、当該光学系の像側に設けられた、当該光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。ここで、撮像素子等に特に限定はなく、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子等も用いることができ、本件発明に係る撮像装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のこれらの固体撮像素子を用いた撮像装置に好適である。また、当該撮像装置は、レンズが筐体に固定されたレンズ固定式の撮像装置であってもよいし、一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ等のレンズ交換式の撮像装置であってもよいのは勿論である。但し、本件発明に係る光学系は、第1レンズ群が負の屈折力を有する負先行型であり、且つ、F値の小さい明るい光学系とすることができ、バックフォーカスが比較的長い。このため、本件発明に係る撮像装置は、特に、一眼レフカメラ等のバックフォーカスの比較的長い撮像装置であることが好ましい。
図1は、本件発明に係る実施例1の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。当該撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、正の屈折力の第2レンズ群G2とを備え、この第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2から構成されている。
次に、当該撮像レンズに具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表1に当該撮像レンズのレンズデータを示す。表1において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、「r」はレンズ面の曲率半径、「d」はレンズ面の光軸上の間隔(面間隔)、「nd」はd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、「vd」はd線に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、レンズ面が非球面である場合には、面番号の次に*(アスタリスク)を付し、曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。なお、表中の長さの単位は全て「mm」であり、画角の単位は全て「°」である。
z=ch2/[1+{1-(1+k)c2h2}1/2]+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10・・・
(但し、cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10・・・は、各次数の非球面係数とする。)
FNo. = 1.83
ω = 32.81
Ym = 21.633
図4は、実施例2の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例2の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表3は、当該撮像レンズのレンズデータである。表4(4−1)は、表3に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表4(4−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表4(4−3)は表3に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図4及び図5にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
FNo. = 1.85
ω = 32.74
Ym = 21.633
図7は、実施例3の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例3の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表5は、当該撮像レンズのレンズデータである。表6(6−1)は、表5に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表6(6−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表6(6−3)は表5に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図8及び図9にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
FNo. = 2.05
ω = 46.81
Ym = 21.633
図10は、実施例4の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例4の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表7は、当該撮像レンズのレンズデータである。表8(8−1)は、表7に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表8(8−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表8(8−3)は表5に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図11及び図12にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
FNo. = 2.89
ω = 49.85
Ym = 21.633
Claims (9)
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、当該第1レンズ群に後続する全体で正の屈折力を有する後群とからなり、
開口絞りが前記第1レンズ群よりも像側に配置され、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、第1Aレンズ群、第1Bレンズ群及び第1Cレンズ群からなり、前記第1Aレンズ群は負の屈折力を有し、前記第1Bレンズ群は防振群であり、当該防振群を光軸と略垂直方向に移動させることにより像を移動させ、
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする光学系。
0.25 < Ls / Ym < 1.1 ・・・ (4)
ただし、Lsは前記第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から前記開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。 - 以下の条件式(1)を満足する請求項1に記載の光学系。
0.1 < f / |f1b| < 0.6 ・・・ (1)
ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。 - 以下の条件式(2)を満足する請求項1又は請求項2に記載の光学系。
0.9 < L1b / Ym < 1.6 ・・・ (2)
ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。 - 以下の条件式(3)を満足する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学系。
0.12 < Ep / D < 0.3 ・・・ (3)
ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。 - 以下の条件式(5)を満足する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学系。
0.2 < | (1−β1b)・βm | < 0.9 ・・・ (5)
ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率を示し、βmは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率を示す。 - 前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は正に屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は負の屈折力を有し、
当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の正メニスカスレンズ1枚から構成される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学系。 - 前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は負の屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は正の屈折力を有し、
当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の負レンズ1枚から構成される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学系。 - 前記第1レンズ群はフォーカシングの際、光軸方向に固定である請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学系。
- 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光学系と、当該光学系の像側に設けられた、前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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