JP6518067B2 - 光学系及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本件発明は、撮像時の手振れ等の振動に起因する像ブレを低減するための防振機能を備えた光学系に関し、特に、レンズ交換式カメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の撮像装置に好適な撮像光学系、及び、当該光学系を備えた撮像装置に関する。
従来より、手振れ等の撮像時の振動に起因する像ブレを低減するための防振機能を備えた光学系が知られている。一般に、撮像時の振動に起因する像ブレを起こすとされるシャッタースピードの限界値は、35mm判カメラの画面サイズに換算したときの焦点距離の逆数であるといわれている。つまり、焦点距離が長い撮像レンズは、焦点距離の短い撮像レンズと比較すると上記限界値が小さく、撮像時の振動に起因する像ブレが生じやすい。このようなことから、従来、防振機能を備えた中望遠〜望遠レンズ等の焦点距離の長い光学系に対する種々の提案が行われてきた。
例えば、特許文献1には、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とから構成され、35mm判カメラの画面サイズに換算したときの焦点距離が75mm〜100mmのいわゆる中望遠レンズが開示されている。この中望遠レンズでは、第1レンズ群を構成する4枚のレンズのうち、最も像側に配置された負レンズを防振群とし、当該防振群を光軸に対して略垂直方向に移動させることで、像位置を変位させ、これにより上記像ブレを補正するものとしている。防振群を負レンズ1枚で構成することにより、防振群の軽量化が図られている。
特許文献2にも同様に、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とから構成され、第1レンズ群内に負レンズ1枚で構成された防振群を配置した中望遠レンズが開示されている。
近年では、動画撮像機能を備えた撮像装置が一般的になり、動画撮像時には上記像ブレが生じやすい。このため、焦点距離の長い光学系だけではなく、焦点距離の短い広角レンズ等についても防振機能の搭載が求められるようになってきた。
そこで、特許文献3では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群、負の屈折力を有する第4レンズ群とから構成され、第1レンズ群内に防振群を配置した焦点距離が24mm〜31mmの広角レンズが提案されている。広角レンズでは、レンズを偏芯させたときの偏芯コマ収差、偏芯像面湾曲の発生量が、焦点距離の長い撮像レンズと比較すると大きくなる。このため、広角レンズでは防振時に防振群を偏芯させたときの収差変動が大きく、防振時の結像性能が劣化しやすい。そこで、特許文献3に記載の光学系では、防振群を正負2枚のレンズから構成し、防振時の収差補正を良好に行い、防振性能の高い光学系を得るものとしている。
特開2012−189637号公報 特開2012−242690号公報 特許第5196205号公報
ところで、特許文献1〜特許文献3に記載の光学系は、いずれもポジティブリードタイプと称される正先行型のレンズ群構成を採用し、防振群を絞りの近傍又は絞りよりも像側に配置している。一般に、この正先行型の撮像レンズでは、物体側に配置されるレンズよりも像側に配置されるレンズの方がレンズ外径を小さくすることが容易であり、防振群の小型化及び軽量化を図るには、絞り近傍又は絞りよりも像側に防振群を配置することが有効である。絞り近傍又は絞りよりも像側に防振群を配置することで、防振群を構成するレンズの外径を小さくすることができ、防振群の周囲に防振群を駆動するためのアクチュエータ等を配置した場合も、鏡筒径が大きくなるのを抑制することができるからである。
しかしながら、一眼レフカメラの交換レンズなどのように一定のバックフォーカスを要し、且つ、F値の小さい明るい、特に広角系の撮像光学系では、ネガティブリードタイプと称される負先行型のレンズ群構成が採用される。この場合、像側NA(開口数)によって後玉のレンズの外径も大きくなるため、絞りの近傍又は絞りよりも像側のレンズの外径が小さいとは限らない。従って、負先行型であり、F値の小さい明るい、特に広角系の光学系に防振群を設ける際に、特許文献1〜特許文献3に記載されるように、第1レンズ群内で像側であり、且つ、絞りの近傍又は絞りよりも像側に配置されるレンズを防振群とすると、防振群の小型化及び軽量化を図ることができない場合がある。
また、防振群を構成するレンズの外径が大きくなると、防振群の可動範囲も大きくなり、鏡筒径を小さくすることが困難になる。さらに、防振群の周囲には上記アクチュエータ等を配置する必要があるが、防振群を構成するレンズの外径が大きく、防振群の可動範囲を確保するには、鏡筒径を大きくする必要がある。さらに、鏡筒内には絞りを駆動するためのアクチュエータ等を配置する必要がある。このため、絞りの近傍に防振群を配置すると、絞りを駆動するためのアクチュエータ等と、防振群を駆動するためのアクチュエータ等が干渉し、鏡筒径の大型化につながる。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであって、半画角が20°以上の明るい広角レンズに好適な負先行型の光学系であって、小型軽量の防振群を備え、鏡筒径をコンパクトに構成可能な光学系及び撮像装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、以下の光学系を採用することで上記課題を達成するに到った。
本件発明に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、当該第1レンズ群に後続する全体で正の屈折力を有する後群とからなり、開口絞りが第1レンズ群よりも像側に配置され、第1レンズ群は、物体側から順に、第1Aレンズ群、第1Bレンズ群及び第1Cレンズ群からなり、第1Aレンズ群は負の屈折力を有し、第1Bレンズ群は防振群であり、当該防振群を光軸と略垂直方向に移動させることにより像を移動させることを特徴とする。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.1 < f / |f1b| < 0.6 ・・・ (1)
ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.9 < L1b / Ym < 1.6 ・・・ (2)
ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.12 < Ep / D < 0.3 ・・・ (3)
ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.25 < Ls / Ym < 1.1 ・・・ (4)
ただし、Lsは前記第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.2 < | (1−β1b)・βm | < 0.9 ・・・ (5)
ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率を示し、βmは無限遠合焦時の第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率を示す。
本件発明に係る光学系は、前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は正の屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は負の屈折力を有し、当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の正メニスカスレンズ1枚から構成されることが好ましい。
本件発明に係る光学系は、上記に代えて、前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は負の屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は正の屈折力を有し、当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の負レンズ1枚から構成されることも好ましい。
本件発明に係る光学系において、前記第1レンズ群はフォーカシングの際、光軸方向に固定であることが好ましい。
本件発明に係る撮像装置は、上記記載の光学系と、当該光学系の像側に設けられた、前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。
本件発明によれば、防振群を備えた光学系全体の軽量化及び小型化を図ると共に、防振時においても無限遠から至近まで結像性能に優れた光学系を提供することができる。
本件発明の実施例1の光学系(単焦点広角レンズ)のレンズ構成例を示すレンズ断面図である。 実施例1の光学系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 実施例1の光学系の無限遠合焦状態の横収差図である。 本件発明の実施例2の光学系(単焦点広角レンズ)のレンズ構成例を示すレンズ断面図である。 実施例2の光学系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 実施例2の光学系の無限遠合焦状態の横収差図である。 本件発明の実施例3の光学系(単焦点広角レンズ)のレンズ構成例を示すレンズ断面図である。 実施例3の光学系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 実施例3の光学系の無限遠合焦状態の横収差図である。 本件発明の実施例4の光学系(単焦点広角レンズ)のレンズ構成例を示すレンズ断面図である。 実施例4の光学系の無限遠合焦状態の縦収差図である。 実施例4の光学系の無限遠合焦状態の横収差図である。
以下、本件発明に係る光学系及び撮像装置の実施の形態を説明する。
1.光学系
1−1.光学系の構成
まず、本件発明に係る光学系の構成について説明する。本件発明に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、当該第1レンズ群に後続する、全体で正の屈折力を有する後群とからなり、開口絞りが第1レンズ群よりも像側に配置され、第1レンズ群は、物体側から順に、第1Aレンズ群、第1Bレンズ群及び第1Cレンズ群からなり、第1Aレンズ群は負の屈折力を有し、第1Bレンズ群は防振群であり、当該防振群を光軸と略垂直方向に移動させることにより像を移動させることを特徴とする。以下、当該光学系の構成について、第1レンズ群、後群、開口絞りについて、順に説明する。
(1)第1レンズ群
第1レンズ群は、当該光学系において最も物体側に配置されるレンズ群であり、負の屈折力を有する。すなわち、当該光学系は負先行型の光学系であり、一眼レフカメラの交換レンズ等のバックフォーカスを要し、且つ、F値の小さい明るい光学系に好適である。
第1レンズ群は、上述のとおり、物体側から順に、負の屈折力を有する第1Aレンズ群、第1Bレンズ群、及び、第1Cレンズ群から構成されており、且つ、開口絞りが第1レンズ群よりも像側に配置される。当該構成を採用することにより、第1Bレンズ群に入射する軸上光線及び軸外光線の光軸からの高さを低くすることができる。このため、第1Bレンズ群を構成するレンズの外径を、当該光学系内において最も小さくすることができる。従って、第1Bレンズ群を防振群とすることにより、防振群の小型化、軽量化を図ることができ、防振時における防振群の可動範囲も小さくすることができる。また、防振群の小型化、軽量化を図ることにより、防振群を駆動するためのアクチュエータ等の防振駆動機構も小型化、軽量化することができる。これらのことから、防振群の周囲に防振駆動機構を配置しても鏡筒径の小型化を図ることができる。さらに、第1レンズ群よりも像側に開口絞りが配置されるため、鏡筒内において防振駆動機構と、開口絞りを駆動するためのアクチュエータ等の絞り駆動機構等との配置が干渉せず、鏡筒径の小型化を図ることができる。
また、防振群(第1Bレンズ群)に入射する軸上光線の光軸からの高さを低くすることができるため、防振時に防振群を偏心させても軸上コマ収差の変動を小さく抑えることも容易になり、防振時も高い結像性能を維持することができる。
これに対して、開口絞りの近傍、又は開口絞りより像側に配置されたレンズ群を防振レンズ群とした場合、防振群を構成するレンズの外径が大きくなり、防振群、防振駆動機構、鏡筒径の大型化につながり、好ましくない。また、この場合、防振時の軸上コマ収差が大きくなり、防振群に非球面を導入しなければ防振時の収差変動を良好に補正することが困難になる。
また、第1レンズ群は、フォーカシングの際に、光軸に固定であることが好ましい。フォーカシングの際に固定群となる第1レンズ群内に防振群を配置することにより、フォーカシングの際に光軸に沿って移動するフォーカス群を駆動するためのアクチュエータ等のフォーカス駆動機構と、上記防振駆動機構との配置が干渉せず、鏡筒内のメカ構成の簡素化及び鏡筒径の小型化を図ることができる。
次に、第1レンズ群を構成する第1Aレンズ群、第1Bレンズ群、第1Cレンズ群について説明する。
i)第1Aレンズ群
第1Aレンズ群は、全体として負の屈折力を有する限り、具体的なレンズ構成は特に限定されるものではない。当該光学系に要求される光学性能に応じて、適宜、適切なレンズ構成とすることができる。
ii)第1Cレンズ群
第1Cレンズ群の具体的なレンズ構成は特に限定されるものではなく、屈折力についても正であってもよいし、負であってもよい。但し、防振時の結像性能を良好にするといおう観点から、次に説明する第1Bレンズ群の屈折力の符号と逆の符号の屈折力を有することが好ましい。この点については、後述する。
iii)第1Bレンズ群
第1Bレンズ群は、単レンズ成分から構成されることが好ましい。ここで、単レンズ成分とは、単レンズ、接合レンズ及び複合レンズを含み、最も物体側の面と最も像側の面までの間に空気層を含まないレンズをいう。第1レンズ群を単レンズ成分から構成することにより、空気層を含む複数枚のレンズにより第1Bレンズ群を構成する場合と比較すると、防振群の構成を簡素にすることができ、製造誤差要因に起因する結像性能の劣化を防止することができる。
ここで、防振群の一層の小型化及び軽量化を図る上で、第1Bレンズ群を単レンズ1枚で構成することが好ましい。本発明の光学構成によれば、上述のとおり、防振群に入射する軸上光線の光軸からの高さを低くすることができるため、防振群を単レンズ1枚で構成した場合も、高い結像性能を維持することができる。第1Bレンズ群を単レンズ1枚で構成することにより、防振駆動機構のより一層の小型化及び軽量化を図ることができると共に、防振補正時の停止精度の向上も図ることができる。
第1Bレンズ群の屈折力は、正であっても負であってもよいが、第1Bレンズ群の最も物体側の面が凹形状であることが好ましい。本件発明に係る光学系では、第1Aレンズ群は負の屈折力を有するため、第1Bレンズ群に入射する光線は発散光である。このとき、第1Bレンズ群の最も物体側の面を凹形状とすることで、無偏心時における軸外光線の入射角度と、偏心時における軸外光線の入射角度との差を小さく抑えることができ、結果として偏心時の非点収差の発生量を小さくすることが可能となる。このとき、第1Bレンズ群の屈折力の符号は正であっても負であってもよいが、第1Bレンズ群の屈折力と、第1Cレンズ群の屈折力とは互いに逆の符号であることが好ましい。
焦点距離の短い広角レンズでは、レンズを偏芯させたときの非点収差の変動を抑えることが困難な場合があるが、第1Bレンズ群の最も物体側の面を凹形状とし、第1Bレンズ群の屈折力と第1Cレンズ群の屈折力を互いに異なる符号とすることにより、第1Bレンズ群で発生した非点収差を、直後の第1Cレンズ群ですぐさま打ち消すことができるため、非点収差の変動を抑制することができる。
具体的な形態として、例えば、第1Bレンズ群の屈折力を正とする場合、第1Cレンズ群の屈折力を負とし、さらに、第1Bレンズ群を物体側の面が凹形状の正メニスカスレンズ1枚で構成することが好ましい。一方、第1Bレンズ群の屈折力を負とする場合、第1Cレンズ群の屈折力を正とすることが好ましい。そして、この場合、第1Bレンズ群を像側の面に対して物体側の面がより強い曲率を持つ負レンズ1枚で構成することが好ましい。
さらに、第1Cレンズ群の最も物体側の面の曲率と、第1Bレンズ群の最も像側の面の曲率とが同符号であることが好ましい。このような構成を採用することで、第1Bレンズ群の像側の面で発生した諸収差(球面収差、非点収差、コマ収差)を、直後の第1Cレンズ群の物体側の面ですぐさま打ち消すことができ、その結果、偏心時の諸収差(球面収差、非点収差、コマ収差)を良好に補正することが容易となる。
(2)後群
本件発明に係る光学系において、第1レンズ群に後続する後群は、後群全体で正の屈折力を有するものであれば、その具体的なレンズ群構成は特に限定されるものではない。すなわち、後群は一つのレンズ群から構成されていてもよいし、複数のレンズ群から構成されていてもよく、各レンズ群の具体的なレンズ構成についても特に限定されるものではない。但し、第1レンズ群は、フォーカシングの際に光軸方向に固定であることが好ましいため、後群内にフォーカシングの際に光軸方向に沿って移動するフォーカス群が設けられることが好ましい。例えば、後群が複数のレンズ群から構成される場合、後群内において最も物体側に配置されるレンズ群以外のレンズ群をフォーカス群とすることが好ましい。すなわち、第1レンズ群に対して、より像側に配置されるレンズ群をフォーカス群とすることにより、上記防振駆動機構と、フォーカス駆動機構との干渉を避けることがより容易になる。
(3)開口絞り
本件発明に係る光学系において、開口絞りは、第1レンズ群よりも像側に配置されればよく、この要件を満足する限り、第1レンズ群と、後群との間に配置されてもよいし、後群内に配置されてもよく、具体的な配置は特に限定されるものではない。また、開口絞りは、光軸方向に固定であってもよいし、光軸方向に移動可能に構成されてもよい。いずれの場合であっても、本件発明に係る効果を得ることができる。
1−2.条件式
次に、各条件式について説明する。上述したとおり、当該光学系は、上記構成を採用すると共に、下記条件式(1)〜条件式(5)を満足することが好ましい。以下、各条件式について説明する。
1−2−1.条件式(1)
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.1 < f / |f1b| < 0.6 ・・・ (1)
ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。
条件式(1)は当該光学系全系の焦点距離と防振群(第1Bレンズ群)の焦点距離との比を規定する式である。条件式(1)を満足すると、防振時における防振群の移動量が適正な範囲内となり、防振時の収差変動を抑制し、防振時も高い結像性能を維持することができ、且つ、防振駆動機構の大型化を防ぎ、鏡筒径を小さくすることができる。
条件式(1)の数値が下限値以下になると、防振群の屈折力が小さく、防振時における収差変動を抑制する上では有利である。しかしながら、防振時に防振群を移動させる量、すなわちレンズ駆動量が大きくなるため、防振駆動機構の駆動負荷も大きくなる。これとともに防振駆動機構の大型化を招き、鏡筒径も大きくなる。これらのことから、条件式(1)の数値が下限値以下になることは好ましくない。一方、条件式(1)の数値が上限値以上になると、防振時におけるレンズ駆動量が小さくなるため、防振駆動機構の駆動負荷が小さくなり、防振駆動機構の小型化を図る上でも有利である。しかしながら、防振群の屈折力が大きく、防振時の非点収差及びコマ収差の変動が大きくなり、これらを良好に補正することが困難になる。
これらの効果をより確実にするためには、条件式(1)の下限値は0.13であることがより好ましく、上限値は0.35であることがより好ましい。
1−2−2.条件式(2)
本件発明に係る光学系は、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
0.9 < L1b / Ym < 1.6 ・・・ (2)
ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
条件式(2)は第1Bレンズ群の光軸上における最適な位置を示す条件である。条件式(2)を満足させることにより、軸外光線が第1Bレンズ群に入射するときの光軸からの高さ、及び、軸上光線が第1Bレンズ群に入射するときの光軸からの高さのいずれも低くすることができる。その結果、第1Bレンズ群を構成するレンズの外径を小さくすることができ、これに伴い防振駆動機構の駆動負荷を小さくすることができ、防振駆動機構の小型化も図ることができる。
これに対しての条件式(2)の数値が下限値以下になると、軸外光線が第1Bレンズ群に入射するときの光軸からの高さが高くなるため、防振群を構成するレンズの外径が大きくなり、防振駆動機構の駆動負荷が大きくなり、防振駆動機構も大型化するため好ましくない。また、この場合、偏心時の非点収差の変動を抑えることが困難になる。一方、条件式(2)の数値が上限値以上になると、軸外光線が第1Bレンズ群に入射するときの光軸からの高さは低くなるが、第1Bレンズ群に入射する軸上光線の光軸からの高さが高くなる。従って、この場合も、防振群を構成するレンズの外径を十分に小さくすることができず、防振駆動機構の駆動負荷が大きくなり、防振駆動機構も大型化するため好ましくない。
これらの効果をより確実にするためには、条件式(2)の下限値は1.0であることがより好ましく、上限値は1.4であることがより好ましい。
1−2−3.条件式(3)
本件発明に係る光学系は以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.12 < Ep / D < 0.3 ・・・ (3)
ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。
条件式(3)は、光学全長に対する入射瞳位置の比を示す式である。条件式(3)を満足することにより、入射瞳の光軸上の位置が適正になり、防振群の小型化を図ることができ、防振時も高い結像性能を維持することができる。
これに対して、条件式(3)の数値が下限値以下となると、光学全長に対する入射瞳位置が適正な範囲を超えて短くなる。この場合、フィルター径の径小化及び、防振群を構成するレンズの外径を小さくする上で有利である。しかしながら、第1レンズ群より像側の後群において、強い正の屈折力を有する群を配置する必要があり、各レンズ群単独で収差補正が不十分となり、コマ収差及び像面湾曲を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(3)の数値が上限値以上になると、第1レンズ群を通過する軸外光線の光軸からの高さが高くなるため、防振群を構成するレンズの外径を大きくする必要があり、好ましくない。
これらの効果をより確実にするためには、条件式(3)の下限値は0.14であることが好ましく、上限値は0.22であることが好ましい。
1−2−4.条件式(4)
本件発明に係る光学系は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.25 < Ls / Ym < 1.1 ・・・ (4)
ただし、Lsは当該第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
条件式(4)は光軸上における第1Bレンズ群と開口絞りとの距離を規定した式である。条件式(4)を満足させることにより、光軸上における第1Bレンズ群と開口絞りとの距離が適正になり、防振駆動機構と、絞り駆動機構とを干渉させることなく、鏡筒内にこれらを配置することができる。また、条件式(4)を満足する場合、第1Bレンズ群を通過する軸外光線の光軸からの高さが適正な範囲内となり、第1Bレンズ群を構成するレンズの外径が大きくなるのを抑制することができる。
これに対して、条件式(4)の数値が下限値以下になると、光軸上における第1Bレンズ群と開口絞りとの間の距離が適正な範囲を超えて短くなり、防振駆動機構と、絞り駆動機構とが干渉し、鏡筒内のメカの配置が困難になり、鏡筒径が大きくなるため好ましくない。一方、上限を上回ると、前記第1Bレンズ群を通過する軸外光線の光軸からの高さが高くなるため、第1Bレンズ群を大きな外径のレンズで構成する必要があり、防振群が大型化し、重くなるため、防振駆動機構の駆動負荷が大きくなる。このため、防振駆動機構の大型化につながり、好ましくない。
1−2−5.条件式(5)
本件発明に係る光学系は、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
0.2 < | (1−β1b)・βm | < 0.9 ・・・ (5)
ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率、βmは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率、すなわち第1Cレンズ群及び後群の合成横倍率を示す。
条件式(5)は第1Bレンズ群の光軸と略垂直方向の移動量と、これに伴い発生する結像面上の像位置移動量の比を規定する条件である。条件式(5)の数値が上限値以上になると、像位置を所定量移動させるために要する防振群の移動量が小さくなりすぎて、防振群を要求される位置に移動させるには高精度の制御が要求され、現実には防振群の位置制御が困難になる。一方、条件式(5)の数値が下限以下になると、像位置を所定量移動させるために要する防振群の移動量が大きくなる。このため、防振駆動機構の駆動負荷が大きくなり、防振駆動機構の大型化を招くため好ましくない。
これらの効果をより確実にするためには、条件式(4)の下限値を0.25、上限値を0.7にすることが好ましい。
2.撮像装置
次に、本件発明に係る撮像装置について説明する。本件発明に係る撮像装置は、上記本件発明に係る光学系と、当該光学系の像側に設けられた、当該光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。ここで、撮像素子等に特に限定はなく、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子等も用いることができ、本件発明に係る撮像装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のこれらの固体撮像素子を用いた撮像装置に好適である。また、当該撮像装置は、レンズが筐体に固定されたレンズ固定式の撮像装置であってもよいし、一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ等のレンズ交換式の撮像装置であってもよいのは勿論である。但し、本件発明に係る光学系は、第1レンズ群が負の屈折力を有する負先行型であり、且つ、F値の小さい明るい光学系とすることができ、バックフォーカスが比較的長い。このため、本件発明に係る撮像装置は、特に、一眼レフカメラ等のバックフォーカスの比較的長い撮像装置であることが好ましい。
次に、実施例および比較例を示して本件発明を具体的に説明する。但し、本件発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下に挙げる各実施例の光学系は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、銀塩フィルムカメラ等の撮像装置(光学装置)に用いられる撮影光学系であり、単焦点広角レンズとして構成されたものである。なお、レンズ断面図(図1、図4、図7及び図10)において、図面に向かって左方が物体側、右方が像側である。
(1)光学系の構成
図1は、本件発明に係る実施例1の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。当該撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、正の屈折力の第2レンズ群G2とを備え、この第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2から構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL1と、両凸レンズL2と、物体側の面が凹面の負メニスカスレンズL3と、両凹レンズL4及び両凸レンズL5からなる接合レンズとから構成される。第1レンズ群G1において、最も物体側に位置する負メニスカスレンズL1は、像側の面に樹脂層を設けて非球面を形成した複合型非球面レンズである。第1レンズ群G1において、第1Aレンズ群G1Aは、上記負メニスカスレンズL1と、両凸レンズL2とから構成され、第1Bレンズ群G1Bは、上記負メニスカスレンズL3から構成され、第1Cレンズ群G1Cは上記接合レンズから構成される。第1Bレンズ群を構成する物体側の面が凹面の負メニスカスレンズL3は防振群であり、当該防振群を光軸に対して垂直方向に移動させることにより、撮像時に手振れ等の振動が発生した際に像位置を移動させて、像ブレ補正を行う。第1レンズ群G1はフォーカシングの際、光軸方向に固定である。
開口絞りSは第1レンズ群G1の像側に隣接して配置されており、フォーカシングの際、固定である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズL6と、両凸レンズL7及び両凹レンズL8からなる接合レンズと、両凹レンズL9と、両凸レンズL10と、物体側の面が凹面の負メニスカスレンズL11と、から構成される。第2レンズ群G2において、最も像側に位置する負メニスカスレンズL11は、物体側の面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。無限遠から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群G2を物体側に移動させることによって行う。
なお、図1において、第二移動群G2の像側に示す「IP」は像面であり、具体的には、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子の撮像面、或いは、銀塩フィルムのフィルム面等を示す。これらの符号等は実施例2〜実施例4で示す図4、図7及び図10においても同様である。
(2)数値実施例
次に、当該撮像レンズに具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表1に当該撮像レンズのレンズデータを示す。表1において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、「r」はレンズ面の曲率半径、「d」はレンズ面の光軸上の間隔(面間隔)、「nd」はd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、「vd」はd線に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、レンズ面が非球面である場合には、面番号の次に*(アスタリスク)を付し、曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。なお、表中の長さの単位は全て「mm」であり、画角の単位は全て「°」である。
また、表2(2−1)は、表1に示した非球面について、その形状を次式で表した場合の非球面係数及び円錐定数を示す。
ここで、非球面は次式で定義されるものとする。
z=ch2/[1+{1-(1+k)c2h2}1/2]+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10・・・
(但し、cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10・・・は、各次数の非球面係数とする。)
さらに、表2(2−2)は、第1レンズ群と第2レンズ群の焦点距離をそれぞれ示し、表2(2−3)は、表1に示したレンズ面の光軸上の可変間隔を示す。
また、以下において、「f」は、当該光学系全系の焦点距離、「FNo.」はF値、「ω」は半画角、「Ym」は最大像高である。これらの表記は以下の実施例2〜実施例4においても同様である。
f = 34.00
FNo. = 1.83
ω = 32.81
Ym = 21.633
Figure 0006518067
Figure 0006518067
図2に、当該撮像レンズの無限遠合焦時の縦収差図を示す。それぞれの縦収差図は、図面に向かって左から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差を表している。また、図3に、当該撮像レンズの無限遠合焦時の横収差図を示す。それぞれの横収差図は、0.0Ym〜1.0Ymのときのコマ収差を示している。なお、Ymは、最大像高である。また、球面収差図、歪曲収差図、横収差図において、実線はd線(λ=587.6nm)における収差、一点鎖線はg線(λ=435.8nm)における収差を示している。非点収差図において、実線(ds)はd線におけるサジタル像面の収差、破線(dm)はd線におけるメリジオナル像面の収差を示している。これらは実施例2〜実施例4で示す各図においても同様であるため、以下では説明を省略する。
(1)光学系の構成
図4は、実施例2の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例2の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL1と、物体側の面が凸面の正メニスカスレンズL2と、両凹レンズL3と、両凸レンズL4とから構成される。第1レンズ群G1において、最も物体側に位置する負メニスカスレンズL1は、像側の面に樹脂層を設けて非球面を形成した複合型非球面レンズである。第1レンズ群G1において、第1Aレンズ群G1Aは、上記負メニスカスレンズL1と、上記正メニスカスレンズL2とから構成され、第1Bレンズ群G1Bは両凹レンズL3から構成され、第1Cレンズ群G1Cは上記両凸レンズL4から構成される。第1Bレンズ群を構成する両凹レンズL3は防振群であり、当該防振群を光軸に対して垂直方向に移動させることにより、上記像ブレ補正を行う。また、第1レンズ群G1は、フォーカシングの際、光軸方向に固定である。
開口絞りSは第1レンズ群G1の像側に隣接して配置されており、フォーカシングの際、固定である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズL5と、両凸レンズL6及び両凹レンズL7との接合レンズと、両凹レンズL8と、両凸レンズL9と、物体側の面が凹面の負メニスカスレンズL10とから構成される。第2レンズ群において、最も像側に位置する負メニスカスレンズL10は、物体側の面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。無限遠から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群G2を物体側に移動させることによって行う。
(2)数値実施例
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表3は、当該撮像レンズのレンズデータである。表4(4−1)は、表3に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表4(4−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表4(4−3)は表3に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図4及び図5にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
f = 34.00
FNo. = 1.85
ω = 32.74
Ym = 21.633
Figure 0006518067
Figure 0006518067
(1)光学系の構成
図7は、実施例3の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例3の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL1と、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL2と、像側の面が凸面の正メニスカスレンズL3と、像側の面が凸面の負メニスカスレンズL4とから構成される。物体側から二番目に配置された負メニスカスレンズL2は、像側の面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。第1レンズ群G1において、第1Aレンズ群G1Aは、上記負メニスカスレンズL1と、上記負メニスカスレンズL2とから構成され、第1Bレンズ群G1Bは上記正メニスカスレンズL3から構成され、第1Cレンズ群G1Cは上記負メニスカスレンズL4から構成される。第1Bレンズ群G1Bを構成する上記正メニスカスレンズL3は防振群であり、当該防振群を光軸に対して垂直方向に移動させることにより、上記像ブレ補正を行う。また、第1レンズ群はフォーカシングの際、光軸方向に固定である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL5及び両凸レンズL6からなる接合レンズと、両凸レンズL7とから構成される。無限遠から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群G2を像側に移動させることによって行う。
開口絞りは第2レンズ群G2の像側に隣接して配置されており、フォーカシングの際、固定である。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹レンズL8、両凸レンズL9及び像側の面が凸面の負メニスカスレンズL10の3枚のレンズを接合した3枚接合レンズと、両凸レンズL11と、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL12及び両凸レンズL13からなる接合レンズと、両凹レンズL14とから構成される。第3レンズ群G3において、最も像側に位置する両凹レンズL14は、物体側の面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。
(2)数値実施例
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表5は、当該撮像レンズのレンズデータである。表6(6−1)は、表5に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表6(6−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表6(6−3)は表5に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図8及び図9にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
f = 20.60
FNo. = 2.05
ω = 46.81
Ym = 21.633
Figure 0006518067
Figure 0006518067
(1)光学系の構成
図10は、実施例4の撮像レンズ(単焦点広角レンズ)の光学系の構成を示すレンズ断面図である。実施例4の撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL1と、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL2と、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL3と、像側の面が凸面の正メニスカスレンズL4と、像側の面が凸面の負メニスカスレンズL5とから構成される。物体側から3番目に配置された負メニスカスレンズL3は、両面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。第1レンズ群G1において、第1Aレンズ群G1Aは、上記負メニスカスレンズL1と、上記負メニスカスレンズL2と、上記負メニスカスレンズL3とから構成され、第1Bレンズ群G1Bは上記正メニスカスレンズL4から構成され、第1Cレンズ群G1Cは、上記負メニスカスレンズL5から構成される。第1Bレンズ群G1Bを構成する上記正メニスカスレンズL4は防振群であり、当該防振群を光軸に対して垂直方向に移動させることにより、上記像ブレ補正を行う。また、第1レンズ群はフォーカシングの際、光軸方向に固定である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL6及び両凸レンズL7からなる接合レンズと、両凸レンズL8とから構成される。無限遠から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群G2を像側に移動させることによって行う。
開口絞りは、第2レンズ群G2の像側に隣接して配置されており、フォーカシングの際、固定である。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹レンズL9及び物体側の面が凸面の正メニスカスレンズL10からなる接合レンズと、両凸レンズL11と、物体側の面が凸面の負メニスカスレンズL12及び両凸レンズL13からなる接合レンズと、両凹レンズL14とから構成される。第3レンズ群G3において、最も像側に配置された両凹レンズL14は、物体側の面が非球面形状のガラスモールド型非球面レンズである。
(2)数値実施例
次に、当該撮像レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表7は、当該撮像レンズのレンズデータである。表8(8−1)は、表7に示す非球面の非球面係数及び円錐定数であり、表8(8−2)は各レンズ群の焦点距離であり、表8(8−3)は表5に示したレンズ面の光軸上の可変間隔である。また、以下に、当該光学系の焦点距離、F値、半画角、最大像高を示す。さらに、図11及び図12にそれぞれ当該光学系の無限遠合焦時の縦収差図及び横収差図を示す。
f = 18.50
FNo. = 2.89
ω = 49.85
Ym = 21.633
Figure 0006518067
Figure 0006518067
各実施例における条件式(1)〜条件式(5)の数値を表9に示す。
Figure 0006518067
本件発明によれば、半画角が20°以上、好ましくは25°以上、より好ましくは30°以上の明るい広角レンズに好適な負先行型の光学系であって、小型軽量の防振群を備え、鏡筒径をコンパクトに構成可能な光学系及び撮像装置を提供することができる。

Claims (9)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、当該第1レンズ群に後続する全体で正の屈折力を有する後群とからなり、
    開口絞りが前記第1レンズ群よりも像側に配置され、
    前記第1レンズ群は、物体側から順に、第1Aレンズ群、第1Bレンズ群及び第1Cレンズ群からなり、前記第1Aレンズ群は負の屈折力を有し、前記第1Bレンズ群は防振群であり、当該防振群を光軸と略垂直方向に移動させることにより像を移動させ
    以下の条件式(4)を満足することを特徴とする光学系。
    0.25 < Ls / Ym < 1.1 ・・・ (4)
    ただし、Lsは前記第1Bレンズ群の最も像側のレンズ面から前記開口絞りまでの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
  2. 以下の条件式(1)を満足する請求項1に記載の光学系。
    0.1 < f / |f1b| < 0.6 ・・・ (1)
    ただし、fは当該光学系全系の焦点距離を示し、f1Bは当該第1Bレンズ群の焦点距離を示す。
  3. 以下の条件式(2)を満足する請求項1又は請求項2に記載の光学系。
    0.9 < L1b / Ym < 1.6 ・・・ (2)
    ただし、L1bは光学系の最も物体側のレンズ面から第1Bレンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離を示し、Ymは最大像高を示す。
  4. 以下の条件式(3)を満足する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学系。
    0.12 < Ep / D < 0.3 ・・・ (3)
    ただし、Epは最も物体側のレンズ面から入射瞳までの光軸上の距離を示し、Dは光学全長を示す。
  5. 以下の条件式(5)を満足する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
    0.2 < | (1−β1b)・βm | < 0.9 ・・・ (5)
    ただし、β1bは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群の横倍率を示し、βmは無限遠合焦時の当該第1Bレンズ群よりも像側に配置されたレンズの合成横倍率を示す。
  6. 前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は正に屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は負の屈折力を有し、
    当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の正メニスカスレンズ1枚から構成される請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
  7. 前記第1レンズ群において、前記第1Bレンズ群は負の屈折力を有し、前記第1Cレンズ群は正の屈折力を有し、
    当該第1Bレンズ群は物体側の面が凹形状の負レンズ1枚から構成される請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記第1レンズ群はフォーカシングの際、光軸方向に固定である請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系。
  9. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学系と、当該光学系の像側に設けられた、前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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