JP6517625B2 - リニア振動モータ及び該リニア振動モータを備える携帯電子機器 - Google Patents
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Description
マグネット部と錘部を有する可動子と、前記可動子を一軸方向に沿って往復動するように収容する枠体と、前記マグネット部を前記一軸方向に沿って駆動するコイルと、前記マグネット部に付与される駆動力に反発する弾性力を前記可動子に付与する弾性部材と、前記可動子の前記往復動を案内するシャフトとを備え、前記マグネット部は、断面が略矩形状であって、前記シャフトを間に挿通するようにして分離した一片部と他片部により構成され、前記錘部が、前記一片部及び前記他片部における前記一軸方向の両端側にそれぞれ連結され、前記コイルは、前記両端側の錘部の間で前記一片部及び前記他片部の周囲に巻回されていることを特徴とするリニア振動モータ。
これら一片部M1と他片部M2は、シャフト8の外周面に対し隙間を置くようにして、シャフト8の両側に略平行に分割配置される。すなわち、一片部M1と他片部M2の間隔は、シャフト8の外径よりも若干大きく設定される。そして、これら一片部M1と他片部M2は、これらを跨る連結部材20により連結されている。
詳細に説明すれば、この連結部材20は、前記一軸方向の一端側で一片部M1と他片部M2を連結する一方の連結片部21と、この連結片部21の両端側から延設されて一片部M1及び他片部M2の外側の側面に接着固定された二つの補強片部22と、これら二つの補強片部22の両先端部間にわたる他方の連結片部21’とを有する一体の矩形枠状に形成されている。
この連結片部21には、必要に応じて、可動子10の重心軸から離れた位置で枠体2の底面2A側へ突出するように、当接部20C(図3(b)参照)が設けられる。この当接部20Cは、可動子10がシャフト8回りに回転した場合に、枠体2側の摺動受け部2Rに当接して、錘部7が枠体2の内面に直接接触するのを防ぐ。
一方の補強片部22は、一片部M1の外側の側面に沿って延設され、複数のマグネット片4A,4B,4C及びスペーサヨーク4D,4Eを跨るようにして、これらの側面に接着固定される。
他方の補強片部22は、他片部M2の外側の側面に沿って延設され、複数のマグネット片4A,4B,4C及びスペーサヨーク4D,4Eを跨るようにして、これらの側面に接着固定される。
この錘部7は、比重の高い金属材料(例えば、タングステン)などによって構成することができ、図示の例では、マグネット部4の厚さよりも大きいZ方向高さを有すると共にマグネット部4の幅より大きいY方向の幅を有する矩形断面形状に形成される。
この錘部7には、中心軸線上に貫通孔が設けられ、この貫通孔には軸受9が嵌合固定されている。軸受9は、略円筒状の滑り軸受であり、シャフト8を挿通して軸方向に摺動させるように支持する。
また、連結片部21(又は21’)とマグネット部4の接続は、接着剤を用いた接着とすればよいが、接着及び溶接の併用、又は溶接のみとすることも可能である。
壁部2B,2C,2D,2Eのうち、一端側の壁部2Cは、隣接する壁部2E,2D及び底面2Aとは別部材で構成される。この壁部2Cは、可動子10及びシャフト8等が枠体2内に組み付けられた後に、壁部2E,2D及び底面2Aに対し接続固定される。
磁性板12は、鉄板などで形成され、可動子10の重心軸から離れた位置で、蓋板2Qの裏面に取り付けられている。
摺動受け部2Rは、可動子10が磁性板12に吸引されてシャフト8回りに回転した場合に、連結部材20の当接部20Cを受ける(図3(b)参照)。
すなわち、図示例のリニア振動モータ1では、磁性板12の吸引力により可動子10に一方向への回転力を付与し、可動子10の当接部20Cを摺動受け部2Rに対し強制的に摺接させることで、可動子10の回転方向のがたつきを無くし、振動時の動作音(異音)を低減するようにしている。
このコイル3は、図示例によれば、前記一軸方向に並ぶように二つ設けられる。これら二つのコイル3の一方と他方は、電線の巻方向が互いに逆になっている。そして、各コイル3は、隣接するマグネット片4A,4B(又は4B,4C)を跨るようにしてこれら隣接するマグネット間の中央寄り配置される。
二つのコイル3は、直列に接続され、その電線の両端部を、枠体2から外部に露出した信号入力部2A1の端子に、電気的に接続している。
シャフト8と壁部2B,2Cの接続は、圧入及び溶接とすればよいが、圧入のみ、又は溶接のみとすることも可能である。
枠体2の信号入力部2A1を介してコイル3に、可動子10の質量と弾性部材6の弾性係数で決まる共振周波数の振動発生電流が入力されると、マグネット部4に一軸方向(図示のX方向)の駆動力(ローレンツ力)が作用し、この駆動力と弾性部材6の弾性反発力によって可動子10がシャフト8に沿って安定した往復振動をする。
したがって、マグネット部4を比較的薄肉に形成した場合であっても、マグネット部4の強度を十分に保持することができ、製造中や、落下衝撃を受けた際などに、マグネット部4が損傷するようなことを防ぐことができる。
詳細に説明すれば、一軸方向の一方側と他方側の各々において、枠体2の底面2Aには、垂直板状に軸受支持部2A2が設けられ、この軸受支持部2A2を貫通するようにして略円筒状の軸受9Cが嵌合されている。各軸受9Cは、シャフト8を挿通し軸方向へ自在に摺動する。
シャフト8Cは、可動子10に対し貫通状に挿入され不動に固定され、その両端部を可動子10から突出した自由端部としている。そして、このシャフト8Cの両自由端側は、それぞれ、枠体2側の軸受9Cによって摺動自在に支持される。
マグネット部4を構成する一片部M1と他片部M2は、シャフト8Cを径方向の両側から挟むようにして、該シャフト8Cの外周面に接触している。
しかも、マグネット部4の一片部M1と他片部M2間の内壁面にシャフト8Cが接触するまで、一片部M1と他片部Mの幅方向(図示のY方向)の寸法を大きくできるため、マグネット部4の体積を増加して、駆動力を増大することも可能になる。
携帯電子機器100は、薄厚な偏平箱状の筐体内にリニア振動モータ1(1A,1B又は1C)を装着して、携帯電子機器(例えば、スマートフォンやタブレットパソコン等)を構成している。
この構成によれば、リニア振動モータ1(1A,1B又は1C)により安定した振動が得られ薄型化や幅方向のコンパクト化が可能であり、通信機能における着信やアラーム機能などの動作開始・終了時に、異音が発生し難い安定した振動を応答性よく使用者に伝えることができる。また、リニア振動モータ1(1A,1B又は1C)の薄型化及びコンパクト化によって高い携帯性或いはデザイン性を追求した携帯電子機器100を得ることができる。更に、リニア振動モータ1(1A,1B又は1C)は、厚さを抑えた直方体形状の枠体2内に各部を収容したコンパクト形状であるから、薄型化された携帯電子機器100の内部にスペース効率よく装備することができる。また、リニア振動モータ1(1A,1B又は1C)は、耐衝撃強度が高く、耐久性も高いので、高寿命且つ故障し難い携帯電子機器100を得ることができる。
4:マグネット部, 4A,4B,4C:マグネット片
4D,4E:スペーサヨーク 6,6A:弾性部材, 7:錘部
8,8C:シャフト, 9,9C:軸受, 10:可動子
20:連結部材, 21:連結片部, 22:補強片部
M1:一片部, M2:他片部
Claims (7)
- マグネット部と錘部を有する可動子と、前記可動子を一軸方向に沿って往復動するように収容する枠体と、前記マグネット部を前記一軸方向に沿って駆動するコイルと、前記マグネット部に付与される駆動力に反発する弾性力を前記可動子に付与する弾性部材と、前記可動子の前記往復動を案内するシャフトとを備え、前記マグネット部は、断面が略矩形状であって、前記シャフトを間に挿通するようにして分離した一片部と他片部により構成され、前記錘部が、前記一片部及び前記他片部における前記一軸方向の両端側にそれぞれ連結され、前記コイルは、前記両端側の錘部の間で前記一片部及び前記他片部の周囲に巻回されていることを特徴とするリニア振動モータ。
- 前記一片部と前記他片部の各々は、磁極を前記一軸方向へ向けていることを特徴とする請求項1記載のリニア振動モータ。
- 前記一片部と前記他片部を前記一軸方向の一端側で跨る連結部材を備え、この連結部材は、前記一片部及び前記他片部に接続されるとともに、前記シャフトを挿通するように形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のリニア振動モータ。
- 前記連結部材は、前記一軸方向の一端側で前記一片部と前記他片部を連結する一方の連結片部と、この連結片部の両端側から前記一軸方向に沿って延設されて前記一片部及び前記他片部の外側の側面に固定された二つの補強片部と、これら二つの補強片部の両先端部間にわたる他方の連結片部とを有する枠状に形成されていることを特徴とする請求項3記載のリニア振動モータ。
- 前記シャフトは、前記可動子に対し摺動自在に挿入されるとともに、その端部側が前記枠体に固定され、前記一片部と前記他片部は、前記シャフトの外径よりも大きい間隔を置いて分割配置され、前記シャフトに対し隙間を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のリニア振動モータ。
- 前記シャフトは、前記可動子に対し挿入され固定されるとともに、その端部側が前記枠体に固定された軸受により摺動自在に支持され、前記一片部と前記他片部は、前記シャフトの外周面に接触するように分割配置されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のリニア振動モータ。
- 請求項1〜6いずれか1項記載のリニア振動モータを備える携帯電子機器。
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