JP6516354B2 - 非イオン性界面活性剤およびイオン性ポリマーを含む組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、非イオン性界面活性剤およびイオン性ポリマーを含む組成物、好ましくは固体組成物、それらの調製のための方法ならびにそれらの使用に関する。上記組成物は、とりわけ、例えば、汚泥脱水/廃水浄化における固液分離プロセス用の凝集助剤として、および製紙における歩留向上剤または他の添加剤として有用である。
固液分離の実施に際して、目的は、凝集助剤の添加によって、固体の乾燥物質および濾液の透明度のパラメーターに関しての可能な限り最善の結果を達成すること、または、言い換えれば、液相からの固体の可能な限り最も完全な分離をもたらすことである。チャンバー型濾過機またはデカンター型遠心分離機における汚泥脱水は、これらのパラメーターの重要性の例として考えることができる。乾燥汚泥は、輸送され、しばしば熱加工によって有効利用されなければならないので、固体の含有量(乾燥物質含有量)が可能な限り最高であることが望まれる。加えて、分離された濾液は、処理に送られなければならない。濾液の透明度が増加するに従って、言い換えれば、濾液中に残っている凝集していない固体の含有量がより少なくなるに従って、このような処理の質および簡潔さは増加する。このような場合、濾液は、浄化プラントから環境へ直接排出することができ、浄化プラントを再び通過する必要はない。
凝集助剤は、粉状顆粒または水中水ポリマー分散液または油中水乳濁液の形態で生産されており、それらの使用前に、希薄水溶液として、凝集させるべき媒体に添加する。粉状顆粒はほぼ無水状態であるためより安価で輸送することができ、油中水乳濁液において、水に不溶性であるいずれの油も溶媒成分も含有しないので、粉状顆粒が好ましい。典型的には、0.01から0.5質量%の濃度を有する溶液が調製される。
固体/液体分離プロセスにおいて、凝集剤としてイオン性ポリアクリルアミド誘導体を含有する水中水ポリマー分散液を使用することが、従来技術から知られている。例えば、WO 2002/046275、WO 2006/072294およびWO 2006/072295は、固体沈降プロセスにおいて凝集助剤として陽イオン性水中水ポリマー分散液の使用を記載している。このような用途における凝集剤としての陰イオン性水中水ポリマー分散液の使用は、WO 2005/092954から知られている。固液分離用の粉末状、水溶性、陽イオン性ポリマーは、WO 2005/023885から知られている。
しかし、固体形態を使用する場合、これらは輸送費用が低く貯蔵安定性が高いため液体のものよりも好ましいことが多いが、これらのいくつかは、その希釈(make-down)の間または適用プロセス、例えば固体/液体分離プロセスにおいて泡沫を生じるまたは安定させる明らかな傾向を示す。これらの泡沫は、プロセスを減速し、プロセスを妨げまたは粉末状凝集助剤の使用を不可能にさえすることがある。従って、多くのこれらの適用において、さらなる脱泡助剤が使用されなければならない。
これらのさらなる脱泡助剤は、典型的には主に鉱油からなり、さらなる貯蔵を必要とする。このような脱泡剤を固体凝集助剤と混合すると、凝集助剤の流動性が損なわれ、流動性が完全に失われることさえある。その結果、これらの脱泡剤は、さらなる供給点、例えば、さらなるポンプによってセントレート(centrate)(濾液)中に導入する必要がある。それゆえ、さらなる脱泡剤を使用する必要性には、常に、費用のかかる設置の労力と著しい追加の費用が伴う。
油中水乳濁液の形態で市販されている凝集助剤は、脱泡特性を有するこのような鉱油を既に含有しているため、このような欠点を有さない。しかし、これらの油中水乳濁液は、濃縮された形態で凝集助剤を含有しないという欠点を有する。従って、ずっとより大きな体積を、調製、輸送および貯蔵する必要がある。さらに、このような油中水ポリマー乳濁液の貯蔵安定性は、典型的に、ポリマー凝集助剤の固体形態と比べて悪化する。
水中油乳濁液に基づく消泡剤は、米国特許出願第2006/0111453号および第2010/0212847号から知られている。
US 5,684,107は、ポリアルキレングリコールの存在下におけるポリマーの油中水乳濁液の共沸脱水による微粉ポリマーの凝集ポリマー粒子の製造を開示している。ポリマーは、好ましくは、かなりの量の、好ましくは50から5,000ppmの架橋剤を添加することによって架橋されている。当業者は、(一般的に熱プロセスである)共沸脱水の条件下で、ポリアルキレングリコールの存在下で、ポリアルキレングリコールが、ポリマー主鎖における酸基と反応するので、ポリアクリル酸などの陰イオン性ポリマーとの架橋およびそれによるゲル形成が行われることを完全に認識している。それゆえ、反応混合物に架橋剤が添加されていない場合でさえ、US 5,684,107による陰イオン性の生成物は、比較的高度の分岐および架橋を示している。その上、凝集ポリマー粒子は、残余量の油を常に含有し、これは、種々の理由で、とりわけ生態学的理由で有害である。
WO 2002/046275 WO 2006/072294 WO 2006/072295 WO 2005/092954 WO 2005/023885 US 2006/0111453 US 2010/0212847 US 5,684,107 US-A 2004/0034145 US-A 2004/0046158 US-A 2004/0211932 US-A 2005/0242045 US-A 2006/0112824 US-A 2007/0203290 DE 3544770
H. Xuら、Drug Dev Ind Pharm.、2001年、27(2)、171〜4頁 K.A. Simonら、Langmuir.、2007年、30;23(3)、1453〜8頁 P. Hongsprabhas、International Journal of Food Science & Technology、2007年、42(6)、658〜668頁 D. Gudlauski、Paper Age、2005年5月/6月、pp 36 f W.C. Griffin、Journal of the Society of the Cosmetic Chemist、1 (1950年)、311頁
従来技術の組成物と比較して利点を有するイオン性ポリマー凝集助剤を含有する組成物を提供することが、本発明の1つの目的である。とりわけ、該組成物の取り扱いおよび計量は、簡単であるべきであり、該組成物は、その中に含有される凝集助剤の性能または用途特性に対してマイナスの影響を有するべきではない。
この目的は、特許請求の範囲の主題によって達成された。
驚くべきことに、消泡特性を有する好適な非イオン性界面活性剤および好適なイオン性ポリマー凝集助剤を、個別の構成成分の性能を損ねることなく、組成物、好ましくは固体組成物の形態に組み合わせることができることが見いだされた。さらに、驚くべきことに、発泡を非イオン性界面活性剤の最小の消費で有効に抑えることができるように、非イオン性界面活性剤のイオン性ポリマーに対する相対質量比を、本質的に調整することができることが見いだされた。それゆえ、本発明による組成物を使用する場合、非イオン性界面活性剤の別々の添加および個別の用量調節は必要ではない。
本発明による組成物(実施例)および市販凝集助剤(比較例)の間の比較発泡試験で測定された泡高さ対時間を示す図である。 架橋剤の含有量に基づいた種々のポリマー組成物のゲル形成を示す図である。
本発明の第一の態様は、
(i)非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2
(式中、
- 残基-O-A-O-は、(C2〜C6)-アルキレングリコールまたは少なくとも2種の異なる(C2〜C6)-アルキレングリコールの混合物に由来するモノマー単位を含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来し;
- R1は、-H、-(C8〜C20)-アルキル、-(C8〜C20)-アルケニル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択され、
- R2は、-H、-(C1〜C6)-アルキル、-ベンジル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択される);および
(ii)水溶性または水膨潤性イオン性ポリマー(これは、好ましくは、(i)架橋モノマーを含まない、または(ii)モノマー組成物中のモノマーの合計含有量に対して50ppm以下の架橋モノマーを含有するモノマー組成物に由来する)を含む組成物に関する。これに関して、モノマーの重合後に、すなわち、ポリマー類似反応(polymer-analogous reaction)にさらなる反応物質を添加することによって、架橋が達成される場合、前記反応物質の量はモノマー組成物中のモノマーの合計含有量に対して最大で50ppmである。
モノマー組成物が、架橋モノマーを含有する場合、またはモノマーの重合後に、ポリマー類似反応において架橋を達成するために、さらなる反応物質が添加される場合、前記架橋モノマーおよび反応物質の含有量は、それぞれ、モノマー組成物中のモノマーの合計含有量に対して、好ましくは、最大で45ppm、より好ましくは、最大で40ppm、さらにより好ましくは、最大で40ppm、一層より好ましくは、最大で35ppm、さらに一層より好ましくは、最大で30ppm、最も好ましくは、最大で25ppm、特には、最大で20ppmである。
好ましい一実施形態において、組成物は、液体、好ましくは、水性組成物、とりわけ、水中水ポリマー分散液である。
水中水ポリマー分散液は、当技術分野でよく知られている。これに関して、例えば、H. Xuら、Drug Dev Ind Pharm.、2001年、27(2)、171〜4頁; K.A. Simonら、Langmuir.、2007年、30;23(3)、1453〜8頁; P. Hongsprabhas、International Journal of Food Science & Technology、2007年、42(6)、658〜668頁; D. Gudlauski、Paper Age、2005年5月/6月、pp 36 f、US-A 2004/0034145、US-A 2004/0046158、US-A 2004/0211932、US-A 2005/0242045、US-A 2006/0112824およびUS-A 2007/0203290を参照することができる。
水中水ポリマー分散液の水分含有量は、0.01から99.99質量%まで及び得る。好ましい一実施形態において、水分含有量は、水中水ポリマー分散液の合計質量に対して、最大で65質量%、より好ましくは、最大で60質量%、さらにより好ましくは、最大で55質量%、一層より好ましくは、最大で50質量%、最も好ましくは、50質量%未満、特には、最大で45質量%である。
しかし、特に好ましい一実施形態において、組成物は、固体、とりわけ、粉末または顆粒の形態である。この実施形態において、含水率は、好ましくは、12質量%を超えず、特に好ましくは、10質量%を超えない。
本発明によれば、組成物は、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2を含み、ここで、残基-O-A-O-は、(C2〜C6)-アルキレングリコールまたは少なくとも2種の異なる(C2〜C6)-アルキレングリコールの混合物に由来するモノマー単位を含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。
これに関して、「〜に由来するモノマー単位」は、ポリアルキレングリコールHO-A-OHが、繰り返し単位を含む、すなわち、繰り返し単位が、ポリアルキレングリコールHO-A-OHのポリマー主鎖中に組み込まれており、この繰り返し単位は、重縮合反応の過程で対応するモノマーから形成されると想像することができることを意味する。これは、このような重縮合が実際に行われ得ることを意味せず、このような重縮合反応が、想像によって行われ得ることを意味するにすぎない。例えば、ポリアルキレングリコールHO-A-OHが、エチレングリコールおよびプロピレングリコールに由来する場合、以下の繰り返し単位が、ポリマー主鎖中に組み込まれる。
非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、好ましくは、置換基R1によって一方の鎖末端で停止され、置換基R2によって他方の鎖末端で停止されたポリオキシアルキレン鎖からなるとみなすこともできる。
本明細書の目的のために、用語「アルキレン」は、2つの結合パートナーを有する任意の飽和直鎖状または分岐状炭化水素、例えば、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-および-CH2CH(CH3)CH2-を意味するものとする。
本明細書の目的のために、「アルキル」は、1つの結合パートナーを有する任意の飽和直鎖状または分岐状炭化水素、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、3-メチルペンチル、2,2-、2,3-、2,4-および3,3-ジメチルペンチル、n-オクチル、4-メチルヘプチル、2,2,3-、2,2,4-、2,3,3-、および2,3,4-トリメチルペンチル、2-エチルヘキシル、n-ノニル、n-デシル、イソデシル、n-ウンデシル、n-ドデシル(ラウリル)、n-トリデシル、イソトリデシル、n-テトラデシル(ミリスチル)、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル(セチル)、n-ヘプタデシル(マルガリニル)、n-オクタデシル(ステアリル)、16-メチルヘプタデシル(イソステアリル)、n-ノナデシル、n-エイコシル(アラキニル)などを意味するものとする。
本明細書の目的のために、「アルケニル」は、エテニル、プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-メチルプロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-ヘプテニルなどのC1〜7-アルケニルを含み;1-オクテニル、1-ノネニル、1-デセニル、1-ウンデセニル、1-ドデセニル、9-cis-ドデセニル(ラウロレイル)、1-トリデセニル、1-テトラデセニル、9-cis-テトラデセニル(ミリストレイル)、1-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、9-cis-ヘキサデセニル(パルミトレイニル)、1-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、6-cis-オクタデセニル(ペトロセリニル)、6-trans-オクタデセニル(ペトロセライジニル)、9-cis-オクタデセニル(オレイル)、9-trans-オクタデセニル(エライジニル)、11-cis-オクタデセニル(バクセニル)、9-cis-12-cis-オクタデカジエニル(リノレイル)、9-trans-12-trans-オクタデカジエニル(エライドリノレイル)、9-cis-12-cis-15-cis-オクタデカトリエニル(α-リノレニル)、6-cis-9-cis-12-cis-オクタデカトリエニル(γ-リノレニル)、8-trans-10-trans-12-cis-オクタデカトリエニル、9-trans-12-trans-15-trans-オクタデカトリエニル(エライドリノレニル)、9-cis-11-trans-13-trans-オクタデカトリエニル(α-エレオステアリニル)、9-trans-11-trans-13-trans-オクタデカトリエニル(β-エレオステアリニル)、9-cis-11-trans-13-cis-オクタデカトリエニル(プニシル)、9-,11-,13-,15-オクタデカテトラエニル(パリナリル)、1-ノナデセニル、11-cis-エイコセニル(イコセニル)、9-cis-エイコセニル(ガドレイニル)、5-,11-,14-エイコサトリエニル、all-cis-5-,8-,11-,14-エイコサテトラエニル(アラキドニル)、およびall-cis-5-,8-,11-,14-,17-エイコサペンタエニル(チムノドニル(timnodonyl))などのC8〜20-アルケニルを含む1個または複数の二重結合を含み、1つの結合パートナーを有する任意の直鎖状または分岐状炭化水素を意味するものとする。
少なくとも2種の異なる(C2〜C6)-アルキレングリコールの混合物に由来するモノマー単位が存在する場合、該モノマー単位は、いずれの順序で存在してもよい。好ましい一実施形態において、2種の異なるモノマー単位は、2つ以上、好ましくは2つまたは3つの別々のブロックの形態で存在する、すなわち、残基-O-A-O-が由来するポリアルキレングリコールHO-A-OHは、好ましくは、ジブロックコポリマーまたはトリブロックコポリマーである。別々のブロックは、共有結合によって互いに連結されたホモポリマーサブユニットとみなすことができる。
特別に好ましいのは、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、1,2-ペンチレングリコール、2,3-ペンチレングリコール、3-メチルブタン-1,2-ジオール、1,2-ヘキシレングリコールおよび4-メチルペンタン-2,3-ジオール、およびそれらの混合物からなる群から選択される(C2〜C6)-アルキレングリコールである。
好ましくは、残基-O-A-O-は、(C2〜C4)-アルキレングリコールまたは少なくとも2種の異なる(C2〜C4)-アルキレングリコールの混合物に由来するモノマー単位、とりわけ、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコールおよびそれらの混合物に由来するものを含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。
好ましい一実施形態において、残基-O-A-O-は、エチレングリコールまたはエチレングリコールおよびプロピレングリコールの混合物に由来するモノマー単位を含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。
特別に好ましい一実施形態において、残基-O-A-O-は、エチレングリコールに由来する2〜130個のモノマー単位およびプロピレングリコールに由来する0〜60個のモノマー単位を含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。この実施形態において、R1およびR2の両方とも水素である場合、残基-O-A-O-は、好ましくは、プロピレングリコールに由来する少なくとも1種のモノマー単位を好ましくは含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。
好ましい一実施形態において、残基-O-A-O-は、エチレングリコールに由来する2〜130個のモノマー単位およびプロピレングリコールに由来する1〜60個のモノマー単位を含むポリアルキレングリコールHO-A-OHに由来する。
好ましくは、エチレングリコールに由来するモノマー単位およびプロピレングリコールに由来するモノマー単位の相対質量比は、99:1から1 :99の範囲内、より好ましくは、75:1から1:75の範囲内、さらにより好ましくは、50:1から1:50の範囲内、一層より好ましくは、20:1から1:20の範囲内、最も好ましくは、10:1から1:10の範囲内である。
エチレングリコールおよびプロピレングリコールに由来するモノマー単位が存在する場合、モノマー単位は、いずれの順序で存在してもよく、または2つ以上、好ましくは2つもしくは3つの別々のブロックの形態で存在してよい。
好ましい一実施形態において、モノマー単位は、2つのブロックの形態で存在し、一方のブロックは、エチレングリコールに由来するモノマー単位のみを含み、他方のブロックは、プロピレングリコールに由来するモノマー単位のみを含む。
別の好ましい実施形態において、モノマー単位は、3つのブロックの形態で存在し、1つの中間ブロックは、プロピレングリコールに由来するモノマー単位のみを含み、2つの外側のブロックは、エチレングリコールに由来するモノマー単位のみを含む。
さらなる別の好ましい実施形態において、モノマー単位は、3つのブロックの形態で存在し、1つの中間ブロックは、エチレングリコールに由来するモノマー単位のみを含み、2つの外側のブロックは、プロピレングリコールに由来するモノマー単位のみを含む。
特別に好ましい非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、
(i)好ましくは、ポリエチレングリコール部分が、エーテル結合によって、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールのヒドロキシル基に結合するように、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールを、エチレンオキシドでエーテル化することによって得られる、エトキシル化された、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコール(ここで、ポリエチレングリコール部分は、好ましくは、2から25個のエチレンオキシド単位(-CH2CH2O-)、より好ましくは、2から20個のエチレンオキシド単位を含む);
(ii)好ましくは、ポリアルキレングリコール部分が、エーテル結合によって、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールのヒドロキシル基に結合するように、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールを、逐次的または同時にエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドでエーテル化することによって得られる、エトキシル化およびプロポキシル化された、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコール(ここで、ポリアルキレングリコール部分は、好ましくは、2から130個のエチレンオキシド単位(-CH2CH2O-)および1から60個のプロピレンオキシド単位(-CH2CH(CH3)O-)を含み;ここで、単位(-CH2CH2O-)および(-CH2CH(CH3)O-)は、任意の順序で、または2つの別々のブロックの形態で存在してよく;このタイプの界面活性剤は、例えば、「Antispumin(登録商標)HE」および「Plurafac(登録商標)」の商品名で知られており市販されている);
(iii)好ましくは、タイプ(i)のエトキシル化された、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールならびに/またはタイプ(ii)のエトキシル化およびプロポキシル化された飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールを、-(C1〜C6)-アルキルハライドもしくはベンジルハライド、好ましくは、n-ブチルハライドもしくはベンジルハライドで、塩基の存在下でエーテル化することによって得られる、-(C1〜C6)-アルキルもしくはベンジル基、好ましくは、n-ブチルもしくはベンジル基によってエンドキャップ(end-cap)された、タイプ(i)のエトキシル化された、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールならびに/またはタイプ(ii)のエトキシル化およびプロポキシル化された飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコール(このタイプの例には、「Dehypon(登録商標)LT」の商品名で知られており市販されている界面活性剤および「Plurafac(登録商標)」の商品名で知られており市販されているエンドキャップされた界面活性剤が含まれる)。
(iv)好ましくは、ポリアルキレングリコール部分が、エーテル結合によって、グリコールの少なくとも1個のヒドロキシル基と結合するように、好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールからなる群から選択されるグリコールを、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドでエーテル化することによって得られるエトキシル化およびプロポキシル化されたグリコール(ここで、反応生成物は、好ましくは、1から130個のエチレンオキシド単位(-CH2CH2O-)および1から60個のプロピレンオキシド単位(-CH2CH(CH3)O-)を含み;ここで、単位(-CH2CH2O-)および(-CH2CH(CH3)O-)は、任意の順序で存在してよく、好ましくは、2つ以上の別々のブロックの形態で存在してよく;このタイプの例には、「Pluronic(登録商標)」の商品名で知られており市販されている界面活性剤が含まれる);ならびに
(v)好ましくは、
- タイプ(I)もしくは(II)もしくは(IV)の非イオン性界面活性剤を、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸でエステル化する工程;または
- 飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸を、ポリエチレングリコール部分が、エステル結合によって、飽和もしくは不飽和(C8〜C18)-脂肪酸のヒドロキシル基と結合するように、エチレンオキシドでエトキシル化する工程(ここで、ポリエチレングリコール部分は、好ましくは、2から25個のエチレンオキシド単位(-CH2CH2O-)、より好ましくは、2から20個のエチレンオキシド単位を含む);または
- ポリアルキレングリコール部分が、エステル結合によって、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸のヒドロキシル基に結合するように、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸を、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドで逐次的もしくは同時にアルコキシル化する工程(ここで、ポリアルキレングリコール部分は、好ましくは、2から130個のエチレンオキシド単位(-CH2CH2O-)および1から60個のプロピレンオキシド単位(-CH2CH(CH3)O-)を含み;ここで、単位(-CH2CH2O-)および(-CH2CH(CH3)O-)は、任意の順序で存在してよく、好ましくは、2つ以上の別々のブロックの形態で存在してよい)
によって得られる、飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸およびタイプ(I)もしくは(II)の非イオン性界面活性剤のエステルならびに/または飽和もしくは不飽和(C8〜C20)-脂肪酸およびタイプ(IV)の非イオン性界面活性剤のモノもしくはジエステル
からなる群から選択される。
好ましい飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールは、1-オクタノール(カプリルアルコール)、2-エチルヘキサノール、1-ノナノール、1-ドデカノール(カプリンアルコール)、1-ウンデカノール、1-ドデカノール(ラウリルアルコール)、1-トリデカノール、イソトリデカノール、1-テトラデカノール(ミリスチルアルコール)、1-ペンタデカノール(ペンタデシルアルコール)、1-ヘキサデカノール(セチルアルコール)、ヘプタデシルアルコール、1-オクタデカノール(ステアリルアルコール)、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコールおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールは、パルミトレイルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい飽和(C8〜C20)-脂肪酸は、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸、デカン酸(カプリン酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、イコサン酸(アラキジン酸)およびそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい不飽和(C8〜C20)-脂肪酸は、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノールエライジン酸、α-リノール酸、エイコセン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明によれば、R1は、-H、-(C8〜C20)-アルキル、-(C8〜C20)-アルケニル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択され、R2は、-H、-(C1〜C6)-アルキル、-ベンジル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択される。
好ましい一実施形態において、R1は、-(C8〜C20)-アルキルまたは-(C8〜C20)-アルケニルであり、R2は、-Hである、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、好ましくは、タイプ(i)または(ii)のものである。
別の好ましい実施形態において、R1は、-(C8〜C20)-アルキルまたは-(C8〜C20)-アルケニルであり、R2は、-(C1〜C6)-アルキルまたは-ベンジルである、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、好ましくは、タイプ(iii)のものである。
さらに別の好ましい実施形態において、R1は、-(C8〜C20)-C(=O) -アルキルまたは-(C8〜C20)-C(C=O)-アルケニルであり、R2は、-H、-(C8〜C20)-C(=O) -アルキルおよび-(C8〜C20)-C(C=O)-アルケニルから選択される、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、好ましくは、タイプ(v)の(C8〜C20)-脂肪酸モノ-またはジエステルである。
さらに別の好ましい実施形態において、R1およびR2は、-Hを表す、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2は、好ましくは、タイプ(vi)のものである。
好ましい一実施形態において、R1およびR2の少なくとも1つは、-Hを表す。
好ましい一実施形態において、界面活性剤R1-O-A-O-R2は、一般式(A)によって表すことができる
(式中、
R1は、-H、-(C8〜C20)-アルキル、-(C8〜C20)-アルケニル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択され、
R2は、-H、-(C1〜C6)-アルキル、-ベンジル、-(C=O)-(C8〜C20)-アルキルおよび-(C=O)-(C8〜C20)-アルケニルからなる群から選択され、
oおよびpは、0から130の整数であり、oおよびpの合計は、2から130の範囲内であり、
qおよびrは、0から60の整数であり、qおよびrの合計は、0から60の範囲内であり、
好ましくは、R1およびR2が両方ともHである場合、qおよびrの合計は、0でなくてもよいことを条件とする)。
好ましくは、整数o、p、qおよびrの少なくとも1つは、0である、すなわち、残基-O-A-O-が由来するポリアルキレングリコールHO-A-OHは、好ましくは、ホモポリマー、ジブロックコポリマーまたはトリブロックコポリマーである。
好ましい一実施形態において、q、pおよびrは、0である、すなわち、残基-O-A-O-が由来するポリアルキレングリコールHO-A-OHは、ホモポリマーである。
別の好ましい実施形態において、qまたはpのいずれかは、0である、すなわち、残基-O-A-O-が由来するポリアルキレングリコールHO-A-OHは、ジブロックコポリマーである。
さらに別の好ましい実施形態において、oまたはrのいずれかは、0である、すなわち、残基-O-A-O-が由来するポリアルキレングリコールHO-A-OHは、トリブロックコポリマーである。
好ましくは、界面活性剤の平均分子量は、250から50.000g/モルの範囲内、より好ましくは、500から25.000g/モルの範囲内、さらにより好ましくは、1.000から20.000g/モルの範囲内、最も好ましくは、2.000g/モルから10.000g/モルの範囲内である。
好ましくは、界面活性剤は、14を上回らない、より好ましくは、12を上回らないHLBを有する(HLB値の定義については、W.C. Griffin、Journal of the Society of the Cosmetic Chemist、1 (1950年)、311頁を参照されたい)。
好ましくは、界面活性剤の含有量は、組成物の合計質量に対して、0.005から10.0質量%、より好ましくは、0.01から7.5質量%、さらにより好ましくは、0.01から5質量%、一層より好ましくは、0.02から3.0質量%、最も好ましくは、0.05から2.0質量%、特には、0.1から1.0質量%の範囲内である。
本発明による組成物は、イオン性ポリマーを含む。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマーの含有量は、組成物の合計質量に対して、40から99.995質量%、より好ましくは、50から99.99質量%、さらにより好ましくは、60から99.99質量%、一層より好ましくは、75から99.99質量%、最も好ましくは、80から99.8質量%、特には、85.0から99.7質量%の範囲内である。
好ましくは、イオン性ポリマーは、凝析剤および/または凝集助剤として役立ち得る。化学的な凝析(それらが互いに付着するように懸濁粒子およびコロイド粒子を変性させること)は、化学処理プロセスの1つのタイプである。凝析は、電荷の中和または粒子間の反発力の減少を生ずるプロセスである。凝集は、より大きなアグロメレーション(「フロック」)への粒子の集成である。凝析は、事実上、瞬間に起こるが、凝集は、フロックが成長するためにいくらかの時間を必要とする。
好ましくは、イオン性ポリマーは、水溶性または水膨潤性である。
本明細書の目的のために、用語「水溶性の」は、とりわけ、それがポリマーの水溶性に関する場合、好ましくは、少なくとも1.0gl-1、より好ましくは、少なくとも2.5gl-1、さらにより好ましくは、少なくとも5.0gl-1、一層より好ましくは、少なくとも10.0gl-1、最も好ましくは、少なくとも25.0gl-1、特には、少なくとも50.0gl-1の周囲温度における純水中の溶解度を意味する。本明細書の目的のために、用語「水溶性の」は、とりわけ、それがモノマーの水溶性に関する場合、好ましくは、少なくとも10gl-1、より好ましくは、少なくとも25gl-1、さらにより好ましくは、少なくとも50gl-1、一層より好ましくは、少なくとも100gl-1、最も好ましくは、少なくとも250gl-1、特には、少なくとも500gl-1の周囲温度における純水中の溶解度を意味する。
本明細書の目的のために、用語「水膨潤性の」は、好ましくは、ポリマーが、水溶性ではないが、感知できる量の水を吸収することを意味する。典型的に、ポリマーの質量は、1時間、室温、例えば、25℃の水に浸した後、少なくとも2質量%、好ましくは、少なくとも5質量%だけ増加し、より好ましくは、その乾燥質量の約60から約100倍だけ増加する。
好ましい一実施形態において、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2のイオン性ポリマーに対する相対質量比は、0.005:100から10:100の範囲内、より好ましくは、0.01:100から7.5:100の範囲内、さらにより好ましくは、0.01:100から5:100の範囲内、一層より好ましくは、0.02:100から3:100の範囲内、最も好ましくは、0.05:100から2:100の範囲内、特には、0.1:100から1:100の範囲内である。
好ましくは、水溶性イオン性ポリマーは、
a)1種もしくは複数の非イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
b)1種もしくは複数の陽イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
c)1種もしくは複数の陰イオン性エチレン性不飽和モノマー
を含有するモノマー組成物に由来する。
これに関して、「〜に由来する」は、イオン性ポリマーのポリマー主鎖が、繰り返し単位を含む、すなわち、繰り返し単位がイオン性ポリマーのポリマー主鎖に組み込まれており、これらの繰り返し単位が、重合反応の過程で対応するモノマーから形成されることを意味する。例えば、イオン性ポリマーが、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミド(=DIMAPA quat.)に由来する場合、次の繰り返し単位が、ポリマー主鎖に組み込まれる。
好適な非イオン性エチレン性不飽和モノマーには、一般式(I)による非イオン性モノマーが含まれる
(式中、
R3は、水素またはC1〜C3-アルキルを意味し、
R4およびR5は、互いに独立に、水素、-(C1〜C5)-アルキルまたは-(C1〜C5)-ヒドロキシアルキルを意味する)。
一般式(I)の非イオン性モノマーの例には、(メタ)アクリルアミド、N-メチル-(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミドおよびN,N-置換(メタ)アクリルアミド、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチル-(メタ)アクリルアミドおよびN-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが含まれる。特別に好ましいのは、アクリルアミドである。
本明細書の目的のために、用語「(アルカ)アクリレート」は、アルカクリレートおよびアクリレートを意味するものとする。同様に、用語「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートおよびアクリレートを意味するものとする。
さらなる好適な非イオン性エチレン性不飽和モノマーには、一般式(II)による非イオン性両親媒性モノマーが含まれる
(式中、
Z1は、O、NHもしくはNR9を意味し、R9は、C1〜C3-アルキルであり、
R6は、水素またはC1〜C3-アルキルを意味し、
R7は、C2〜C6-アルキレンを意味し、
R8は、水素、C8〜C32-アルキル、C8〜C32-アリールおよび/またはC8〜C32-アラルキルを意味し、
nは、1から50の間の整数を意味する)。
一般式(II)による非イオン性両親媒性モノマーの例には、(メタ)アクリル酸およびポリエチレングリコール(10から50個のエチレンオキシド単位)の反応生成物(これらは、脂肪アルコールによってエーテル化されている)、または(メタ)アクリルアミドとの対応する反応生成物が含まれる。
好適な陽イオン性エチレン性不飽和モノマーには、一般式(III)による陽イオン性モノマーが含まれる
(式中、
R10は、水素またはC1〜C3アルキルを意味し、
Z2は、O、NHまたはNR11を意味し、R11は、C1〜C3アルキルであり、
Y0は、1個または複数のヒドロキシ基で場合によって置換されているC2〜C6アルキレンを意味し、
Y1、Y2、Y3は、互いに独立に、C1〜C6アルキルを意味し、
X-は、ハロゲン、疑似ハロゲン、アセテートまたはSO4CH3 -を意味する)。
好ましくは、Y1、Y2およびY3は、同一であり、好ましくは、メチルである。好ましい一実施形態において、Z2は、OまたはNHであり、Y0は、エチレンまたはプロピレンであり、R10は、水素またはメチルであり、Y1、Y2およびY3は、メチルである。
一般式(III)による陽イオン性エチレン性不飽和モノマーは、アミド(Z2=NH)、例えば、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DIMAPA quat)であってよい。しかし、好ましくは、一般式(II)による陽イオン性エチレン性不飽和モノマーは、エステル(Z2=O)、特に、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート(ADAME quat.)である。
好ましい陽イオン性エチレン性不飽和モノマーは、陽イオン性ラジカル重合性(アルカ)アクリル酸エステル、(アルカ)アクリル酸チオエステルおよび(アルカ)アクリル酸アミドである。好ましくは、前述の陽イオン性モノマーは、6から25個の炭素原子、より好ましくは7から20個の炭素原子、最も好ましくは7から15個の炭素原子、特には8から12個の炭素原子を含む。さらにより好ましくは、一般式(III)による陽イオン性エチレン性不飽和モノマーは、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドおよびジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化メチルで四級化されたアンモニウム塩からなる群から選択される。
好適な陰イオン性エチレン性不飽和モノマーは、
(c1)エチレン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物、特に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、グルタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩;
(c2)エチレン性不飽和スルホン酸、特に、脂肪族および/または芳香族ビニルスルホン酸、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルおよびメタクリルスルホン酸、特に、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルスルホン酸および2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩;
(c3)エチレン性不飽和ホスホン酸、特に、例えば、ビニル-およびアリル-ホスホン酸、ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩、ならびに
(c4)スルホメチル化および/またはホスホノメチル化アクリルアミドならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩
からなる群から選択される。
好ましい陰イオン性エチレン性不飽和モノマーは、エチレン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物、特に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、グルタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩であり;アクリル酸の水溶性アルカリ金属塩、特に、そのナトリウムおよびカリウム塩およびそのアンモニウム塩は、特に好ましい。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマーである。
本明細書の目的のために、用語「ホモポリマー」は、実質的に1つのタイプのモノマーの重合によって得られるポリマーを意味するものとし、一方、用語「コポリマー」は、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の異なるタイプのモノマー(コモノマー)の重合によって得られるポリマーを意味するものとする。
イオン性ポリマーが、ホモポリマーである場合、それは、陽イオン性エチレン性不飽和モノマーまたは陰イオン性エチレン性不飽和モノマーに由来する。イオン性ポリマーが、コポリマーである場合、それは、陰イオン性、非イオン性および陽イオン性エチレン性不飽和モノマーを含むことができる。この場合、それらの濃度は、イオン性ポリマーの合計電荷が、負または正のいずれかになるように選択されるべきである。水不溶性モノマーは、得られるポリマーの水溶性または水膨潤性が損なわれない程度にしか存在することができない。
イオン性ポリマーが、コポリマーである場合、それは、好ましくは、少なくとも1種の陽イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1種の非イオン性エチレン性不飽和コモノマーに由来し、または少なくとも1種の陰イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1種の非イオン性エチレン性不飽和コモノマーに由来する。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマーは、陽イオン性ポリマーである、すなわち、イオン性ポリマーの合計電荷は、正である。
陽イオン性ポリマーは、好ましくは、いずれの場合にも、モノマー組成物中に含有されるモノマーの合計質量に対して、
- 1から100質量%、好ましくは1から99質量%、より好ましくは5から95質量%、最も好ましくは20から95質量%、特には40から80質量%の範囲内の量の陽イオン性モノマー;
- 0から99質量%、好ましくは1から99質量%、より好ましくは5から95質量%、最も好ましくは5から80質量%、特には20から60質量%の範囲内の量の非イオン性モノマー;および
- 0から30質量%の範囲内、好ましくは0から20質量%の範囲内、より好ましくは0から10質量%の範囲内、最も好ましくは0から5質量%の範囲内、特には0質量%の量の陰イオン性モノマー
を含むモノマー組成物に由来する。
好ましくは、陽イオン性ポリマーは、いずれの場合にも、モノマー組成物中に含有されるモノマーの合計質量に対して、1から99質量%、好ましくは5から90質量%、より好ましくは20から90質量%、特には20から80質量%の範囲内の量の陽イオン性モノマーを含むモノマー組成物に由来する。
非常に好ましくは、陽イオン性ポリマーは、非イオン性モノマー、好ましくはアクリルアミドならびに一般式(III)の陽イオン性モノマー、好ましくは四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートおよび/またはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの混合物に由来する。特に好ましいのは、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノメチル(メタ)アクリレートである。
このようなモノマー組成物において、陽イオン性モノマーの量は、好ましくは、少なくとも20質量%、特には20から80質量%の範囲内である。
別の好ましい実施形態において、イオン性ポリマーは、陰イオン性ポリマーである、すなわち、イオン性ポリマーの合計電荷は負である。
陰イオン性ポリマーは、好ましくは、いずれの場合にも、モノマー組成物中に含有されるモノマーの合計質量に対して、
- 1から100質量%、好ましくは5から70質量%、より好ましくは5から40質量%の範囲内の量の陰イオン性モノマー、および
- 0から99質量%、好ましくは30から95質量%、より好ましくは60から95質量%の範囲内の量の非イオン性モノマー、および、場合によって
- 0から30質量%の範囲内、好ましくは0から20質量%の範囲内、より好ましくは0から10質量%の範囲内、最も好ましくは0から5質量%の範囲内、特には0質量%の量の陽イオン性モノマー
を含むモノマー組成物に由来する。
非常に好ましくは、陰イオン性ポリマーは、非イオン性モノマー、好ましくはアクリルアミドならびに陰イオン性モノマー、特にはエチレン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、グルタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸およびそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩の混合物に由来し、アクリル酸が、陰イオン性モノマーとして特に好ましい。
アクリル酸のアルキル(メタ)アクリレートおよび/またはアルキル(メタ)アクリルアミドとの混合物も好ましい。
このようなモノマー組成物において、陰イオン性モノマーの量は、好ましくは、少なくとも5質量%である。
好ましくは、イオン性ポリマーは、高分子量であるが、それにもかかわらず、水溶性または水膨潤性ポリマーである。好ましくは、イオン性ポリマーは、少なくとも1.0×106g/モル、好ましくは、少なくとも1.5×106g/モルの、GPC法により測定された平均分子量Mwを有する。好ましい一実施形態において、イオン性ポリマーは、少なくとも3×106g/モルのGPC法により測定された平均分子量Mwを有する。
水溶性イオン性ポリマーが酸性基を含有する場合、酸性基は、好ましくは、少なくとも部分的に中和されている。好ましくは、酸性基の中和の程度は、イオン性ポリマー中に含有されている酸性基の合計数に対して、少なくとも50%、より好ましくは、少なくとも60%、さらにより好ましくは、少なくとも70%、一層より好ましくは、少なくとも80%、最も好ましくは、少なくとも90%、特には、少なくとも95%である。
好ましい一実施形態において、本発明による組成物は、イオン性ポリマー性分散剤をさらに含む。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤は、凝析剤および/または凝集助剤としても役立ち得る。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤は、水溶性または水膨潤性である。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤の含有量は、組成物の合計質量に対して、最大で35質量%、より好ましくは、最大で25質量%、最も好ましくは、最大で20質量%である。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤の含有量は、組成物の合計質量に対して、0.005から35質量%、より好ましくは0.01から25質量%、さらにより好ましくは0.1から20質量%、一層より好ましくは0.1から15質量%、最も好ましくは0.15から12質量%、特には0.2から10質量%の範囲内である。
好ましくは、イオン性ポリマーおよびイオン性ポリマー性分散剤の合わせた含有量は、組成物の合計質量に対して、40から99.995質量%、より好ましくは50から99.995質量%、さらにより好ましくは75から99.995質量%、一層より好ましくは90から99.99質量%、最も好ましくは95から99.95質量%、特には98.0から99.9質量%の範囲内である。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤は、少なくとも90%、より好ましくは、少なくとも95%、さらにより好ましくは、少なくとも99%、一層より好ましくは、少なくとも99.9%、最も好ましくは、少なくとも99.95%、特には、少なくとも99.99%の重合度を示す。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤の重量平均分子量は、イオン性ポリマーのそれに比べて低い。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤は、最大で2.0×106g/モルの重量平均分子量を有する。好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤の重量平均分子量Mwは、50,000から1,500,000gモル-1、より好ましくは75,000から1,250,000gモル-1、さらにより好ましくは100,000から1,000,000gモル-1、一層より好ましくは120,000から750,000gモル-1、最も好ましくは140,000から400,000gモル-1、特には150,000から200,000gモル-1の範囲内である。好ましい一実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤の重量平均分子量Mwは、75,000から350,000gモル-1の範囲内である。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤の分子量分散度Mw/Mnは、1.0から4.0、より好ましくは1.5から3.5、特には1.8から3.2の範囲内である。好ましい一実施形態において、Mw/Mnは、2.7±0.7、より好ましくは2.7±0.5、さらにより好ましくは2.7±0.4、一層より好ましくは2.7±0.3、最も好ましくは2.7±0.2、特には2.7±0.1の範囲内である。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤は、100から850mPas、より好ましくは150から800mPas、さらにより好ましくは200から750mPas、一層より好ましい250から700mPas、最も好ましくは300から650mPas、特には350から600mPasの範囲内の製品粘度を有する。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤は、ホモポリマーまたはコポリマーである。イオン性ポリマー性分散剤が、ホモポリマーである場合、それは、陽イオン性エチレン性不飽和モノマーまたは陰イオン性エチレン性不飽和モノマーに由来する。イオン性ポリマー性分散剤が、コポリマーである場合、それは、陰イオン性、非イオン性および陽イオン性エチレン性不飽和モノマーを含むことができる。この場合、その濃度は、イオン性ポリマー性分散剤の合計電荷が、負または正のいずれかになるように選択されるべきである。水不溶性モノマーは、イオン性ポリマー性分散剤の水溶性または水膨潤性が損なわれない程度にしか存在することができない。
イオン性ポリマー性分散剤が、コポリマーである場合、それは、好ましくは、少なくとも1種の陽イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1種の非イオン性エチレン性不飽和コモノマーに由来し、または少なくとも1種の陰イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1種の非イオン性エチレン性不飽和コモノマーに由来する。
好ましい一実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤は、陽イオン性ポリマー性分散剤である、すなわち、イオン性ポリマー性分散剤の合計電荷は正である。
好ましくは、陽イオン性ポリマー性分散剤は、1種または複数の陽イオン性モノマーに由来し、より好ましくは、単一の陽イオン性モノマーに由来する。
好ましい一実施形態において、陽イオン性ポリマー性分散剤は、1種または複数のラジカル重合性、エチレン性不飽和陽イオン性モノマーに由来する。好ましくは、陽イオン性モノマーは、(アルカ)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムハライド、(アルカ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムハライド、アルケニルトリアルキルアンモニウムハライドおよびジアルケニルジアルキルアンモニウムハライドからなる群から選択される。好ましくは、前述の陽イオン性モノマーは、6から25個の炭素原子、より好ましくは7から20個の炭素原子、最も好ましくは7から15個の炭素原子、特には8から12個の炭素原子を含む。
好ましくは、陽イオン性ポリマー性分散剤は、
- 30から100質量%、より好ましくは50から100質量%、最も好ましくは75から100質量%の(アルカ)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムハライド、(アルカ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムハライド、アルケニルトリアルキルアンモニウムハライド、および/またはジアルケニルジアルキルアンモニウムハライド、ならびに
- 0から70質量%、より好ましくは0から50質量%、最も好ましくは0から25質量%の非イオン性コモノマー
に由来する。
好ましい一実施形態において、陽イオン性ポリマー性分散剤は、ジアルケニルジアルキルアンモニウムハライド、好ましくは、ジアリルジメチルアンモニウムハライド(DADMAC)に由来する。
別の好ましい実施形態において、陽イオン性ポリマー性分散剤は、エピクロロヒドリンとジアルキルアミン、好ましくは、ジメチルアミンとの共重合体(copolymerizate)、すなわち、ポリ-[N,N-ジメチル-2-ヒドロキシ-プロピレン-(1,3)-アンモニウムクロリド]である。
さらに別の好ましい実施形態において、陽イオン性ポリマー性分散剤は、上記に定義された一般式(III)による陽イオン性モノマーに由来する。
一般式(III)による陽イオン性モノマーは、エステル(Z1=O)、例えば、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート(ADAME quat.)であってよい。しかし、好ましくは、一般式(III)によるモノマーは、アミド(Z1=NH)、特には、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DIMAPA quat)である。
好ましくは、アルキルまたはアルキレン基中に1から3個のC原子を有する四級化ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートまたはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、より好ましくは、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化メチルで四級化されたアンモニウム塩が、一般式(II)によるモノマーとして使用される。
特別に好ましいモノマーは、ジメチルアミノエチルアクリレートおよびジメチルアミノプロピルアクリルアミドである。四級化は、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、塩化メチルまたは塩化エチルを使用して実施することができる。塩化メチルで四級化されたモノマーが、特に好ましい。
陽イオン性ポリマー性分散剤が、コポリマーである場合、それは、好ましくは、少なくとも1種の非イオン性モノマーと共に、少なくとも1種の陽イオン性モノマーに由来する。
好適な非イオン性モノマーには、一般式(I)による非イオン性モノマーおよび一般式(II)による両親媒性、非イオン性モノマーが含まれる。
一般式(I)の非イオン性モノマーの例には、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミドまたはN,N-置換(メタ)アクリルアミド、例えばN,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチル(メタ)アクリルアミドまたはN-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが含まれる。
一般式(II)の両親媒性、非イオン性モノマーの例には、(メタ)アクリル酸およびポリエチレングリコール(10から50個のエチレンオキシド単位)の反応生成物(これらは、脂肪アルコールでエーテル化されている)、または(メタ)アクリルアミドとの対応する反応生成物が含まれる。
別の好ましい実施形態において、イオン性ポリマー性分散剤は、陰イオン性ポリマー性分散剤である、すなわち、イオン性ポリマー性分散剤の合計電荷は負である。
好ましくは、陰イオン性ポリマー性分散剤は、1種または複数の陰イオン性モノマーに由来し、より好ましくは、単一の陰イオン性モノマーに由来する。
好ましくは、陰イオン性ポリマー性分散剤は、1種または複数のラジカル重合性、エチレン性不飽和モノマーに由来する。
好ましくは、陰イオン性ポリマー性分散剤は、エーテル基、カルボキシル基、スルホン基、硫酸エステル基、アミノ基、アミド基、イミド基、tert-アミノ基、および/または第四級アンモニウム基から選択される少なくとも1つの官能基を含有する。
それらの例として、セルロース誘導体、ポリビニルアセテート、デンプン、デンプン誘導体、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルスクシンイミド、ポリビニル-2-メチルスクシンイミド、ポリビニル-1,3-オキサゾリド-2-オン、ポリビニル-2-メチルイミダゾリンならびに/またはそれらの各々のマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸および/もしくは(メタ)アクリルアミド化合物の塩および/もしくはエステルとのコポリマーに言及することができる。
好ましくは、陰イオン性ポリマー性分散剤は、陰イオン性モノマー、例えば、
- エチレン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物、特にアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、グルタコン酸、マレイン酸および無水マレイン酸、フマル酸ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩;
- エチレン性不飽和スルホン酸、特に脂肪族および/または芳香族ビニルスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルおよびメタクリルスルホン酸、特にスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルスルホン酸および2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩;
- エチレン性不飽和ホスホン酸、特に、例えば、ビニル-およびアリル-ホスホン酸ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩;
- スルホメチル化および/またはホスホノメチル化アクリルアミドならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、それらのアルカリ土類金属塩、およびそれらのアンモニウム塩
に由来する、少なくとも30質量%、好ましくは、少なくとも50質量%、より好ましくは100質量%の陰イオン性モノマー単位に由来する。
好ましい陰イオン性モノマーは、アクリル酸の水溶性アルカリ金属塩であり、ポリアクリル酸カリウムが、本発明に照らして特に好ましい。
本発明による組成物の好ましい実施形態AからDを、以下の表に要約する。
実施形態AからDの好ましい変形形態1から6を、以下の表に要約する。
本発明による組成物の好ましい実施形態EからHを、以下の表に要約する。
実施形態EからHの好ましい変形形態7から12を、以下の表に要約する。
上記の表において、水、非イオン性界面活性剤、イオン性ポリマー分散剤および陽イオン性または陰イオン性ポリマーの場合、全ての質量パーセント(質量%)は、組成物の合計質量に基づく。モノマーの場合、全ての質量パーセント(質量%)は、陽イオン性または陰イオン性ポリマーを形成するモノマーの合計モル量に基づく。
水中水ポリマー分散液の好ましい構成成分およびそれらの各々の含有量は、実施形態AからDの変形形態1から6との次の組合せ:A1、A2、A3、A4、A5、A6、B1、B2、B3、B4、B5、B6、C1、C2、C3、C4、C5、C6、D1、D2、D3、D4、D5、D6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、F7、F8、F9、F10、F11、F12、G7、G8、G9、G7、G8、G9、H7、H8、H9、H10、H11およびH12に由来する。例えば、「C4」は、実施形態Cの変形形態4との組合せ、すなわち、≦質量%の水;タイプ(i)、(ii)、(iii)、(iv)または(v)による0.02〜3.0質量%の少なくとも1種の非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2;(アルカ)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムハライドに由来する0.1から15質量%の少なくとも1種の陽イオン性ポリマー性分散剤;a)5〜95質量%の少なくとも1種の(アルカ)アクリルアミド、b)5〜95質量%の少なくとも1種の(アルカ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムハライドおよびc)最大で10質量%の陰イオン性モノマーに由来する75から99.9質量%の少なくとも1種の陽イオン性コポリマーを含有する組成物を意味する。
好ましくは、本発明による組成物は、固体である。液体と比較して、固体組成物は、より高い貯蔵安定性を示し、より容易な輸送を可能にする。
好ましくは、本発明による組成物は、断熱ゲル重合の方法を含む方法によって得られ、ここで、イオン性ポリマーが、場合によって非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2の存在下の、場合によってイオン性ポリマー性分散剤の存在下の、水溶液中のそのモノマー成分のラジカル重合によって形成される。
好ましくは、上記方法は、
(i) a)1種もしくは複数の非イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
b)1種もしくは複数の陽イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
c)1種もしくは複数の陰イオン性エチレン性不飽和モノマー、
d)場合によって、イオン性ポリマー性分散剤、および
e)場合によって、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2
を含む水性反応混合物を、断熱ゲル重合によるラジカル重合にかける工程を含み、ここで、イオン性ポリマー性分散剤、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2および非イオン性、陰イオン性および陽イオン性エチレン性不飽和モノマーは、上記に記載されたとおり定義される。
好ましくは、イオン性ポリマー性分散剤の含有量は、存在する場合、水性反応混合物の合計質量に対して、0.1から40質量%、より好ましくは0.5から35質量%、さらにより好ましくは1.0から30質量%、一層より好ましくは5.0から25質量%、最も好ましくは10から20質量%、特には12から16質量%の範囲内である。
好ましい一実施形態において、工程(i)の反応混合物は、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2を含む。別の好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2が、上記方法の後期に添加される。
上記水性反応混合物は、水、好ましくは脱イオン水を含む。水分含有量は、0.01から99.99質量%まで及び得る。好ましい一実施形態において、水分含有量は、水性反応混合物の合計質量に対して、10から90質量%、より好ましくは15から85質量%、さらにより好ましくは20から80質量%、一層より好ましくは25から75質量%、最も好ましくは30から70質量%、特には35から65質量%の範囲内である。別の好ましい実施形態において、水分含有量は、水性反応混合物の合計質量に対して、35から90質量%、より好ましくは40から85質量%、さらにより好ましくは45から80質量%、一層より好ましくは50から75質量%、最も好ましくは55から70質量%、特には60から66質量%の範囲内である。
好ましくは、水性反応混合物は、得られる陽イオン性コポリマーが、実質的に分岐を含まないように、分岐剤および架橋剤(特に、2つ以上のラジカル重合性エチレン性不飽和部分を有するモノマー)を含有しない。例えば、水性反応混合物は、好ましくは、2つ以上のラジカル重合性エチレン性不飽和部分を有するモノマーを含有しない。従って、場合によってイオン性ポリマー性分散剤の存在下で、モノマー組成物から重合するイオン性コポリマーは、好ましくは、実質的に分岐しておらず、実質的に架橋していない。
水溶性イオン性ポリマーが、少量の架橋モノマーを含むモノマー組成物に由来する場合、好ましい架橋モノマーは、アリルアクリルアミドである。本発明によれば、ポリマーの架橋は、本発明による組成物の全体的な性能を低下させる傾向があるため、架橋モノマーの完全な非存在は、主に望ましい。しかし、主としてモノマー合成の過程における副反応のために、工業グレードのモノマー製品の製造において、少量の架橋モノマーの形成を、常に、完全に抑えることはできない。
しかし、これは、例えばラジカル停止反応によって起こり得る分岐反応が、本発明から完全に排除されることを意味するものではない。むしろ、このような分岐反応は、常に、ある程度起こるので、それらは、概して許容できる。例えば、伝搬ラジカル鎖が、ポリマー主鎖からプロトンを取り出す場合、この鎖の重合は、停止されるが、新しいラジカルが生成され、これが、同様に新しい伝搬ラジカルを生じ、その結果、分岐点をもたらし得る。しかし、ポリエチレングリコールの存在下の陰イオン性ポリマーの(熱的)共沸脱水の過程で観察し得る程度までの分岐および架橋は、回避されるべきである。
分岐および架橋の程度は、それぞれ、水溶性イオン性ポリマーの標準化された水溶液のゲル含有量を測定することによって日常的に求めることができる。本明細書の目的のために、ゲル含有量は、好ましくは、以下の手順に従って求められる。0.8gのサンプルを0.01gの精度で計量して1000mlビーカーに入れる。800mlの水道水(19〜25℃)を、塊が形成されないように添加する。次いで、300rpmでフィンガースターラーを用いて、処方指図書に応じて、溶液を、30、60、または90分間、撹拌する。(フィンガースターラーの寸法:材質:ステンレス鋼、直径:8mm、オフセット:15mm(中心から中心まで測定)、シャンクの下部の長さ: 65mm、前記シャンクの下部と平行に測定された場合のオフセットを提供するセクションの長さ:25mm、全長:240mm。撹拌が終わった後、溶液を、標準ふるい(315 4m DIN-ISO 3310/1 -200x50mm)に置き、溶液がふるいを通過次第、これを、ビーカーからの1リットルの新しい水で5回続けてすすぐ。すすぎの水がふるいを通過した後、ふるいの下の残りの水を、ラバーポリスマンで拭き取る。ラバーポリスマンおよびパウダーファンネルを使用して、残渣を、100mlメスシリンダーに移し、体積が次の式: ml/L(不溶解ゲル構成成分)=体積(残渣)×1,25によって求められる。
好ましくは、場合によってイオン性ポリマー性分散液と混合される水溶性イオン性ポリマーは、上記手順に従って、最大で50ml/L、より好ましくは、最大で45ml/L、さらにより好ましくは、最大で40ml/L、一層より好ましくは、最大で35ml/L、さらに一層より好ましくは、最大で30ml/L、最も好ましくは、最大で25ml/L、特には、最大で20ml/Lのゲル含有量(不溶解ゲル構成成分)を有する。
通常、フリーラジカル重合を開始する前に、水性反応混合物を、その構成成分から調製する。水性反応混合物の調製は、当業者に知られている。構成成分は、同時にまたは連続的に添加することができる。
構成成分は、通常の手段によって、例えば、液体を注ぐことまたは滴下することによって、粉末を供給することなどによって添加することができる。
好ましくは、イオン性エチレン性不飽和モノマー、非イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび場合によってイオン性ポリマー性分散剤を、好ましくは均一な水溶液中に含む水性分散液が調製される。さらなる構成成分、例えば、キレート剤、緩衝剤(酸および/または塩基)、分岐剤、架橋剤、連鎖移動剤などを、水性分散液に添加することができる。
好適な分岐剤、架橋剤および連鎖移動剤は、当業者に知られている。しかし、好ましくは、分岐剤、架橋剤または連鎖移動剤は、添加されない。
好ましい一実施形態において、水性分散液のpHは、1.0から5.0、より好ましくは1.5から4.5、さらにより好ましくは2.0から4.0、最も好ましくは2.5から3.5の範囲内の値に調節される。別の好ましい実施形態において、pHは、2.0から6.0、より好ましくは2.5から5.5、最も好ましくは3.0から5.0の範囲内の値に調節される。pH値は、それぞれ、好適な酸および塩基を用いて調節され得る。好ましい酸は、有機酸および鉱酸、例えばギ酸、酢酸、塩酸および硫酸である。
好ましくは、水性分散液は、例えば、通常のらせん撹拌機、高速混合機、ホモジナイザーなどを用いて激しく撹拌される。
原則として、水性反応混合物を調製する場合、各構成成分の全量が、最初に存在していることは必要ではない。別法として、モノマーの分散液の一部を、重合の始めに作ることができ、モノマーの残りを、計量された部分として、または重合の全過程にわたって分配される連続供給として添加することができる。例えば、特定の構成成分のある部分だけ、例えば、非イオン性エチレン性不飽和モノマーの70質量%だけを、最初に使用することができ、その後、場合によって重合反応の過程で、前記特定の構成成分の残り、例えば、非イオン性エチレン性不飽和モノマーの残りの30質量%を使用する。
本発明による方法の好ましい一実施形態において、水性反応混合物を、ラジカル重合にかける前に、水溶性塩を、水性反応混合物の合計質量に対して0.1から5.0質量%の量で添加する。
アンモニウム、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属塩、好ましくはアンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよび/またはマグネシウム塩を、水溶性塩として使用することができる。このような塩は、無機酸または有機酸、好ましくは有機カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、または鉱酸の塩であってよい。水溶性塩は、好ましくは、脂肪族または芳香族モノ-、ジ-、ポリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸の塩、好ましくは酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸もしくは安息香酸、または硫酸、塩酸もしくはリン酸の塩である。非常に特に好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸アンモニウムおよび/または硫酸ナトリウムが、水溶性塩として使用される。
塩は、重合の前、重合中、または重合の後に添加することができ、重合は、好ましくは、水溶性塩の存在下で実施される。
水性反応混合物を調製した後、それを、断熱ゲル重合反応によるラジカル重合にかける、すなわち、場合によってイオン性ポリマー性分散剤の存在下の、場合によって非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2の存在下の、非イオン性エチレン性不飽和モノマーおよび/または陽イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または非イオン性エチレン性不飽和モノマーを含有するモノマー組成物の重合を開始し、それによって、イオン性ポリマー、イオン性ポリマー性分散剤(重合プロセス中に存在する場合)、および非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2(重合プロセス中に存在する場合)を含む固体ゲルを得る。
当業者は、水性反応混合物中でモノマーをラジカル重合させる方法を知っている。
好ましくは、重合のための開始温度を、-10から25℃の範囲、より好ましくは0℃から15℃の範囲に調節する。より高い出発温度は、後続のサイズ低減および乾燥プロセスでさらに加工するためには軟らかすぎるポリマーゲルをもたらす。
好ましくは、不活性ガス、例えば窒素で、水性反応混合物から酸素をパージする。重合は、好ましくは、不活性ガス雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で実施される。
典型的には、モノマーの発熱重合反応は、重合開始剤の添加によって開始される。
ラジカルは、例えば、熱的に誘発されたもしくは光化学的に誘発された単結合のホモリシスまたは酸化還元反応で形成され得る。
好適な水溶性開始剤の例には、例えば、2,2'-アゾビス-(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、4,4'-アゾビス-(4-シアノペンタン酸)、2,2'-アゾビス(2-(-イミダゾリン-2-イル)プロパンジヒドロクロリドまたは過硫酸アンモニウム/硫酸第二鉄などの酸化還元系が含まれる。油溶性開始剤には、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウリルペルオキシドまたはtert-ブチルペルオキシド、または2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2'-アゾビスイソブチレートおよび2,2'-アゾビス-(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物が含まれる。開始剤は、個別にまたは組み合わせてのいずれかで、一般的に水性反応混合物の合計質量の約0.015から0.5質量%の量で使用することができる。当業者は、得られるポリマー製品の性質、例えば、その平均分子量を変更するために開始剤の量およびタイプを変更する方法をたいてい知っている。
好ましくは、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-(-イミダゾリン-2-イル)プロパンジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(2-アミノプロパン)ジヒドロクロリドなどのアゾ化合物または、場合によって還元剤、例えば亜硫酸アミンもしくはナトリウムと組み合わせた、好ましくは、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素が、ラジカル開始剤として使用される。重合すべきモノマーに対する開始剤の量は、一般的に、10-3から1.0質量%、好ましくは10-2から0.1質量%の範囲に及ぶ。開始剤は、重合の開始時に完全にまたは一部だけを添加し、続いて重合の全過程にわたって残量を分配することもできる。好ましい一実施形態において、重合は、ペルオキソ二硫酸ナトリウムによって開始され、最高温度に到達した後、アゾ開始剤、例えば2,2'-アゾビス(2-(-イミダゾリン-2-イル)プロパンジヒドロクロリドで継続される。重合の終わりに、酸化還元開始剤系が、好ましくは、残留モノマーの含有量を低減するために添加される。
好ましい一実施形態において、発熱重合反応が完了すると、すなわち、一般的に最高温度となった後、残留モノマーの含有量は、後続の酸化還元開始剤の添加によってさらに低減される。
別の好ましい実施形態において、モノマー組成物および、場合によってイオン性ポリマー性分散剤が、重合中に重合反応器中に分配される。概して、モノマーの一部、例えば10から20%および、場合によってイオン性ポリマー性分散剤が、最初に導入される。重合の開始に続いて、上述された分配が実施され、場合によって重合開始剤がさらに分配される。
加えて、重合中に水を除去することおよび、場合によって、さらなる陽イオン性ポリマー性分散剤を添加することも可能である。
重合は、重合器においてバッチで、または、例えば、DE 3544770に記載されたようにエンドレスベルト上で連続的に、水溶液中で実施することができる。
好ましくは、重合反応は、外部熱の供給を用いず大気圧において実施される。発熱反応によって、ポリマーゲルの形成と共に、重合混合物の加熱が生ずる。
好ましくは、重合性材料の含有量および使用される開始剤の分解反応速度に応じて、反応混合物は、50から150℃の範囲内の最高到達温度に達する。
わずか30分が使用され得るが、重合時間は、当技術分野で通常使用されるものと同じであり、たいてい1.5から18時間、好ましくは2から6時間である。しかし、より短時間にわたるより急速な重合を試みることは、熱を除去することについて問題を生ずる。これに関して、重合媒体を、重合中に十分に撹拌するか別な方法でかき混ぜることが極めて好ましい。
重合転換または重合の終了は、残留モノマーの含有量を測定することによって容易に検知することができる。この目的のための方法は、当業者によく知られている(例えばHPLC)。
最高温度に到達後、形成された固体ポリマーゲルは、即時にまたは滞留時間の後に、さらに処理することができる。好ましくは、ポリマーゲルは、最高温度に到達した直後に、さらに処理される。
重合に続いて、好ましくは撹拌しながら、場合によって、分散液にさらなる添加剤、例えば塩または酸を添加する前に、水性反応混合物を冷却することも有利であり得る。
残留モノマー含有量を減少させるために、重合の過程で温度を増加させることも可能である。別法として、重合の間にまたは重合の最後に追加の開始剤および/または残留モノマーディストラクター(destructor)を使用することも可能である。
本発明の意味の範囲内の残留モノマーディストラクターは、本発明の範囲で、それらが、もはやモノマーではなくなるように、それらが、もはや重合可能ではなくなるように化学反応によって重合性モノマーを変更する物質である。モノマー中に存在する二重結合と反応する物質および/またはより徹底した重合を開始し得る物質が、この目的のために使用され得る。二重結合と反応する残留モノマーディストラクターとして、還元剤、例えば、好ましくは、VIより低い酸化数を有する硫黄に由来する酸および酸の中性塩の群からの物質、好ましくは亜ジチオン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムもしくは二亜硫酸ナトリウム、ならびに/または硫化水素基を有する物質、好ましくは硫化水素ナトリウムもしくはチオールの群からの化合物、好ましくはメルカプトエタノール、ドデシルメルカプタン、チオプロピオン酸もしくはチオプロピオン酸の塩、もしくはチオプロパンスルホン酸もしくはチオプロパンスルホン酸の塩、ならびに/またはアミンの群、好ましくは低揮発性を有するアミンの群からの物質、好ましくはジイソプロパノールアミンもしくはアミノエチルエタノールアミン、ならびに/またはBunte塩、ホルムアミジンスルフィン酸、二酸化硫黄、二酸化硫黄もしくはチオ尿素の水性および有機溶液を含む群からの物質が使用され得る。
好ましくは、重合の最後に、残りの水性組成物は、最大で5,000ppm、より好ましくは、最大で2,500ppm、さらにより好ましくは、最大で1,000ppm、一層より好ましくは、最大で800ppm、最も好ましくは、最大で600ppm、特には、最大で400ppmの陽イオン性エチレン性不飽和モノマーの残留物含有量を有する。
好ましくは、重合の最後に、残りの水性組成物は、最大で5,000ppm、より好ましくは、最大で2,500ppm、さらにより好ましくは、最大で1,000ppm、一層より好ましくは、最大で800ppm、最も好ましくは、最大で600ppm、特には、最大で400ppmの陰イオン性エチレン性不飽和モノマーの残留物含有量を有する。
好ましくは、重合の最後に、残りの水性組成物は、最大で5,000ppm、より好ましくは、最大で2,500ppm、さらにより好ましくは、最大で1,000ppm、一層より好ましくは、最大で800ppm、最も好ましくは、最大で600ppm、特には、最大で400ppmの非イオン性エチレン性不飽和モノマーの残留物含有量を有する。
好ましくは、本発明による組成物は、実質的な量の有機溶媒および揮発性有機成分(VOC)を含有しない。好ましくは、組成物は、有機溶媒および揮発性有機成分(VOC)を含有しない、または最大で50ppm、好ましくは、最大で45ppm、より好ましくは、最大で40ppm、さらにより好ましくは35ppm、一層より好ましくは、最大で30ppm、さらに一層より好ましくは、最大で25ppm、最も好ましくは、最大で20ppm、特には、最大で15ppmしか含有しない。有機溶媒および揮発性有機成分(VOC)の含有量は、日常的な手順によって測定することができる。
好ましくは、本発明による組成物は、実質的な量の油を含有しない。好ましくは、組成物は、油を含有しない、または最大で50ppm、好ましくは、最大で45ppm、より好ましくは、最大で40ppm、さらにより好ましくは35ppm、一層より好ましくは、最大で30ppm、さらに一層より好ましくは、最大で25ppm、最も好ましくは、最大で20ppm、特には、最大で15ppmしか含有しない。油の含有量は、日常的な手順によって測定することができる。
好ましくは、それに従って本発明による組成物が得られる方法は、
(ii)工程(i)から得られたゲルを粉砕または細断する工程
をさらに含み;
工程(ii)は、標準の産業装置中で実施することができる。
重合が、上記に定義されたイオン性ポリマー性分散剤の存在下で実施される場合、イオン性ポリマー性分散剤のイオン性ポリマーに対する質量比は、ポリマーゲルのさらなる処理のために決定的に重要である。上記比が、0.01:10から1:4の値を上回る場合、非常に軟らかいゲルが形成され、これらのゲルは、粉砕後に再び、即座に合体し、工業的規模の乾燥をほぼ不可能にする。
60質量%より大きいイオン性モノマー比を有するイオン性ポリマーは、さらなる処理に関して、とりわけ重要である。それらの場合、イオン性ポリマー性分散剤のイオン性ポリマーに対する質量比を、0.2:10から<1:10に調節することが有効であることが多いことがわかっている。
好ましい一実施形態において、工程(ii)において、分離剤および/または固着防止剤が、工程(i)から得られたゲルに添加される。
分離剤および/または固着防止剤は、分離性および/または固着防止性を有するいずれの界面活性剤であってもよい。好ましくは、分離剤および/または固着防止剤は、脂肪酸ジアルコールアミド、脂肪酸およびアルコールアミンの四級化反応生成物ならびに脂肪酸アミドアルキルベタインからなる群から選択される。
典型的には、ゲル重合法によって形成されたゲルの粉砕について、このような分離剤および/または固着防止剤の添加が必要である。
非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2の存在によって、分離剤および/または固着防止剤の量を減少または完全に省略することができることが驚くべきことに見いだされた。
分離剤および/または固着防止剤が使用される場合、工程(iv)の後に得られる最終組成物の流動性が損なわれず、固液分離における凝集薬として使用される場合に、最終組成物の発泡挙動が悪影響を受けないような量で、それは添加される。
好ましくは、分離剤および/または固着防止剤は、脱泡特性または消泡特性を有さない。
別の好ましい実施形態において、分離剤および/または固着防止剤を添加することなく、工程(ii)が実施される。
粉砕の後、ゲルを、好ましくは、70℃から150℃の範囲内の温度で乾燥する、すなわち、上記方法は、好ましくは、
(iii)工程(ii)から得られた生成物を、70℃から150℃の範囲内の温度で乾燥する工程
をさらに含む。
より好ましくは、工程(iii)を、80℃から120℃の範囲内、特には、90℃から110℃の範囲内の温度で実施する。
好ましくは、乾燥を、循環空気乾燥器中においてバッチで実施する。連続式バージョンで、乾燥は、例えばベルト乾燥器上または流動層乾燥機中で、同じ温度範囲で行われる。乾燥後、生成物は、好ましくは、12質量%以下、特に好ましくは10質量%以下の含水率を有する。
乾燥後、生成物は、好ましくは、所望の粒径画分に磨砕する、すなわち、上記方法は、好ましくは、
(iv)工程(iii)から得られた生成物を磨砕する工程
をさらに含む。
好ましくは、磨砕された生成物の少なくとも90質量%は、生成物の急速な溶解を達成するために、2.0mmを上回らないサイズ、より好ましくは、1.5mmを上回らないサイズを有するべきである。好ましくは、0.1mmより小さい微細な画分は、10質量%未満、好ましくは5質量%未満になるべきである。
好ましくは、乾燥後の粒子は、最大で50%、より好ましくは、最大で45%、さらにより好ましくは、最大で40%、一層より好ましくは、最大で35%、さらに一層好ましくは、最大で30%、最も好ましくは、最大で35%、特には、最大で30%の形状係数を有する。形状係数は、以下の手順に従って日常的に求めることができる。
好ましくは、本発明による組成物が、粒子状形態で提供される場合、ポリマー粒子は、特定の粒子形状および球形粒子含有量によって特徴付けられる。非球形パラメーター(NSP)は、球状からの偏位度の尺度である。例えば、PartAn 2001 L(写真光学像分析システム)によって、本発明による粒子の非球形パラメーター(NSP)を測定する場合、非球形パラメーター(NSP)は、好ましくは、少なくとも20%、より好ましくは、少なくとも30%、さらにより好ましくは、少なくとも40%、一層より好ましくは、少なくとも50%、さらに一層好ましくは、少なくとも60%、最も好ましくは、少なくとも70%、特には、少なくとも75%である。
好ましくは、上記方法は、
(v)非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2を添加する工程
をさらに含む。
工程(v)は、それに従って本発明による組成物を得ることができる方法における、いずれの時点においても、すなわち、工程(i)の前、工程(iv)の後またはその間の任意の時点で実施することができる。
好ましい一実施形態において、工程(v)を、工程(i)の前に実施する、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2が、モノマー組成物を含む水性反応混合物に添加され、重合反応を通して存在する。
別の好ましい実施形態において、工程(v)が工程(iv)の後に実施される、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2が、工程(iv)から得られた磨砕された生成物に添加される。
さらに別の好ましい実施形態において、工程(v)が、工程(i)および(iv)の間で実施される、すなわち、非イオン性界面活性剤R1-O-A-O-R2が、工程(i)から得られたゲル、工程(ii)から得られた粉砕もしくは細断されたゲルまたは工程(iii)から得られた乾燥生成物に添加される。
さらに別の好ましい実施形態において、少なくとも2つの部分に分けられた非イオン性界面活性剤の量は、互いに独立に、方法のいずれの時点においても添加してよい。例えば、一方の部分は、工程(i)の前に添加され、他方の部分は、工程(iv)から得られた磨砕された生成物に添加される。
本発明のさらなる一態様は、上記に定義された工程(i)、場合によって(ii)、場合によって(iii)、場合によって(iv)および(v)を含む本発明による組成物を製造する方法に関する。好ましくは、上記方法は、工程(i)〜(v)の全てを含む。
本発明による組成物は、固体/液体分離プロセスにおける添加剤、例えば、固体の沈降、浮選または濾過における凝集助剤として;増粘剤として;または例えば、製紙/紙の歩留における歩留向上剤もしくはドレネージエイドとして;または下水処理場における汚泥脱水において有用である。
本発明のさらなる一態様は、廃水浄化または飲用水の調整のための凝集助剤としての本発明による組成物の使用に関する。
本発明のさらなる一態様は、廃水、飲用水またはプロセス水を処理するための方法に関し、該方法は、
(a)場合によって、特に本発明による組成物が固体形態で提供される場合、本発明による組成物を水と混合することによって水中水ポリマー分散液を調製する工程、および
(b)水中水ポリマー分散液を導入することによって、水性懸濁液またはスラリー、好ましくは下水汚泥を凝集させる工程、および
(c)好ましくはデカンター、チャンバーフィルタープレスまたはベルトフィルタープレスを使用することによって、水性懸濁液またはスラリーを脱水する工程
を含む。
好ましくは、本発明による組成物は、水性懸濁液またはスラリーの量に対して、20g/m3から1000g/m3の範囲内、より好ましくは、60g/m3から500g/m3の範囲内、さらに最も好ましくは、80g/m3から450g/m3の範囲内、最も好ましくは、100g/m3から400g/m3の範囲内、特には、120g/m3から350g/m3の範囲内の用量で使用される。
本発明のさらなる一態様は、紙、板紙またはカード用厚紙の製造における添加剤としての、好ましくは、歩留向上剤またはドレネージエイドとしての本発明による組成物の使用に関する。
本発明のさらなる一態様は、紙、板紙またはカード用厚紙の製造のための方法に関し、該方法は、
(a)場合によって、特に本発明による組成物が固体形態で提供される場合、本発明による組成物を水と混合することによって水中水ポリマー分散液を調製する工程、および
(b)水中水ポリマー分散液を水性セルロース懸濁液に添加する工程
を含む。
好ましくは、本発明による組成物は、水性セルロース懸濁液の量に対して、20g/m3から1000g/m3の範囲内、より好ましくは、60g/m3から500g/m3の範囲内、さらに最も好ましくは、80g/m3から450g/m3の範囲内、最も好ましくは、100g/m3から400g/m3の範囲内、特には、120g/m3から350g/m3の範囲内の用量で使用される。
本発明による組成物の全ての好ましい実施形態は、本発明による使用および本発明による方法に同様に当てはまるので、これらの好ましい実施形態には再び言及しない。
(実施例)
以下の実施例は、本発明をさらに例示するが、その範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
(実施例1)
実験室試験を、下記に記載されるふるい法によって、汚泥サンプル(Dusseldorf-llverichにおける中央廃水処理工場から得た)を脱水することによって実施した。
2種の凝集助剤を試験した。
比較用凝集助剤:アクリルアミドの陽イオン性アクリル酸誘導体とのコポリマー
本発明の凝集助剤:アクリルアミドの陽イオン性アクリル酸誘導体とのコポリマーおよび乾燥プロセスの前にコポリマーの調製プロセスにおいて使用される0.5%の非イオン性界面活性剤(C12〜C18脂肪アルコール、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの反応生成物)。
600mlビーカー中に、それぞれの凝集助剤(500±10ml)の0.1質量%水溶液を調製し、24,000min-1の回転速度で分散ツール「S 25 N - 18 G」(Janke & Kunkel)を備える分散装置「Ultra Turrax T 25 N」を用いて剪断した。
次いで、汚泥のサンプル(500±10ml)を、10±0.5秒間、1000±20min-1で4枚羽根ステンレス撹拌機(RW 20 DZM Janke & Kunkel)を使用して剪断された凝集助剤溶液(凝集助剤用量:200g(質量固体)/m3)の一部と一緒に調整し、脱液ふるい(ステンレス鋼: 150×50mm;200μmメッシュ)によって脱水した。得られた濾液(セントレート)を発泡試験にかけた。
発泡試験条件:300ml濾液、100l空気/時、mmで表した泡高さ
期間にわたって得られた泡高さを、下記の表および図1に示した。
明らかに減少した発泡傾向が、実験室テストで見られた。
(実施例2〜4)
実施例1の本発明の凝集助剤を、3つの異なる廃水処理工場(WWTP)で試験した。2つの工場は、それぞれ137,000および120,000人口当量の設計能力を有する純粋に市営の汚泥処理工場である。3つ目の処理工場は、1,200 000人口当量の設計能力を有する。
本明細書に記載された全ての水処理工場は、汚泥消化タンク中の有機成分の分解を始める。次いで、最新の高性能デカンターを使用して粉末状凝集助剤を添加して汚泥を排出する。
(実施例2)
設計能力 住民120万人
この新しい設備において、流入水は、産業からの75%および都市ソースからの25%からなる。生物学的プロセスを、高負荷および低負荷レンジに分ける。得られた過剰な汚泥を、デカンターを使用して濃縮し、次いで、消化槽に送る。
2700min-1の回転速度で合計3台のSharplessデカンターによって、汚泥を脱水する。操作試験の間、遠心分離機1に、40m3/時の汚泥を装入した。凝集助剤の供給は、265g/m3であった。得られたセントレートを、プロセス水タンクに送り、窒素除去および中和の後、下水の流入に再添加した。泡沫の発生は破壊的になるため、約16l/日の脱泡剤(鉱油中のポリエチレンワックスの懸濁液)を、通常、セントレート中に供給する。
比較用の凝集助剤および実施例1による本発明の凝集助剤を用いて、比較用の操作試験を行った。追加の脱泡剤(鉱油中のポリエチレンワックスの懸濁液)を添加することによって、泡高さを一定に保った。
1)比較用凝集助剤を使用した場合の脱泡剤のためのポンプ:50ストローク/分
2)本発明の凝集助剤を使用した場合の脱泡剤のためのポンプ:25ストローク/分
要約すると、追加の脱泡剤の用量を、半分に削減することができた。
(実施例3)
設計能力 住民137 000人
主として、都市廃水を、この処理工場で処理する。生物学的の戻り汚泥を、デカンターを使用して濃縮し、次いで、消化槽に送る。20日の消化期間の後、220g/m3の凝集助剤を供給し、KHD社の最新の高性能デカンターで脱水する。
消泡剤が、この用途に使用されないので、セントレート中の泡の形成が、機械の体積流量を制限する。泡の形成は大きな障害である。泡の発生が無いか少ししかなければ、流速および、従って生産性を増加させることができる。
1)比較用凝集助剤を使用した場合の最大処理能力:27m3/時
2)実施例1の本発明の凝集助剤を使用した場合の最大処理能力:32m3/時。
すなわち、19%の性能増加。
より高い泥の流れは、デカンターの処理時間を短縮し、従って、エネルギーおよび費用を節約する。
(実施例4)
設計能力 住民120 000人
この下水工場は、ほとんど家庭下水のみを処理している。汚泥は、生物学ステージで処理され、浮選で濃縮され、消化槽に送られる。適切な滞留時間の後、汚泥を脱水する。次いで、163g/m3の凝集助剤を添加し、43m3/時の処理能力を有する最新の高性能デカンターを使用することによって脱水を実施する。泡を立てる強い傾向があるので、Ashlandからの脱泡剤(鉱油中のポリエチレンワックスの懸濁液)を供給する。
1)比較用の凝集助剤を使用する場合の脱泡剤のためのポンプのための出力:120%
2)本発明の凝集助剤を使用する場合の脱泡剤のためのポンプのための出力:20%
実施例2〜4において、より低い分離率または乾燥固体などのデカンターにおける排水挙動に対する悪影響は観測されなかった。
(実施例5〜11)
一連の実験(アクリルアミドおよび種々のイオン性コモノマーの重合反応)において、望ましくないゲル形成に対する(出発原料に含有された、かつ/または所定量で特に添加された)架橋剤の影響を研究した。
実施例5、8、10および11において、約30ppmの架橋モノマー(N-アリルアクリルアミド、NAA)を既に含有した陽イオン性モノマーの工業グレードを使用した。実施例9において、検知できる量の架橋剤を含有しなかった同じ陽イオン性モノマーの分析用グレードを使用した。
実施例5、6および7において、種々の所定量で架橋剤として、N,N'-メチレンビスアクリルアミド(MBA)を、別々に添加した。実施例8および9において、種々の所定量で架橋剤として、N-アリルアクリルアミド(NAA)を、別々に添加した。
反応混合物の組成、実験条件ならびに測定された塩の粘度およびゲル量を、下記の表に要約する。実施例5から9について測定されたゲル量を、図2に追加的に示す。
本発明による組成物に含有されるポリマーおよび実施例5のポリマーの間のさらなる差異が、粒子形状および球形粒子含有量を測定することによって示された。写真光学像分析システムのPartAn 2001 Lを使用することによって、これらのポリマー粒子の形状係数である非球形パラメーター(NSP)を測定した。これらの測定は、実施例5のポリマーの粒子について、約14%の理想的な球状からのNSPの偏差、および実施例7および9のポリマーについて、約76%の偏差を示した。
上記の実験データをUS 5,684,107の教示と比較した場合、次のことを結論づけることができる。
目的の用途に本発明によるポリマー組成物を使用する場合、不溶性部分が、機能的な特性を提供しないため、またはこれらの用途に問題を生じさえするため、優れた水溶性を有する生成物が必要である。ほとんど全ての目的の用途において、ある種の凝集または凝析メカニズムが、製品性能の鍵である。水溶性高分子電解質だけが、目的とする方法で物質と相互に作用する能力を所持している。さらに、不溶性部分(ゲル粒子)は、保護フィルターの目詰まりを引き起こすことがあり、または、例えば、紙生産において、製紙にとって非常にコスト集約的な問題である紙シートの穴または破れさえ引き起こすことがある。従って、本発明によるポリマー分散液の目的のために、容易に溶解し、不溶性部分を含まない、または不溶性部分のほんのわずかな形成しか伴わない、なめらかな溶液を形成するポリマー製品(例えば、粉末)を生産することは常に望ましい。
本発明による製品の良好な溶解性を証明するために、溶解性試験およびゲル化試験を行った。長い用途経験に基づき、標準的な用途におて、ゲル/不溶性限界は、確実に30ml/Lを上回ってはならない(上表の第3列の値を参照されたい)。例えば紙生産のような他の用途について、さらにより要求の厳しい限界、例えば10ml/L未満、5ml/L未満または1ml/L未満が設定されている。上記の実験データからも明らかなように、これらの限界を下回るゲル含有量は、架橋剤の非常に低い含有量でしか、または架橋剤の非存在下でしか達成され得ない。
US 5,684,107による50ppm以上に達する架橋剤の含有量において、得られる製品は、広く規格外である。US 5,684,107の例示された組成物は、このような許容されない高い量の架橋剤を含有している。さらに、US 5,684,107による反応混合物に架橋剤が添加されないとすれば、ポリアルキレングリコールの存在下の後続の共沸(概して、熱)脱水工程は、ポリマー主鎖に結合した酸基との架橋/ゲル形成を引き起こすであろう。
その上、本発明によるポリマー組成物は、好ましくは、油中水ベースのポリマーであるUS 5,684,107の製品とは対照的に水のみをベースとする。さらに、本発明によるポリマー組成物は、脱水されることを必要とせず、他の溶媒または油が除去されることを必要としない。従って、本発明によるポリマー組成物は、製造がより容易であり、より良い生態学的特徴を有する。

Claims (8)

  1. (i)エトキシル化およびプロポキシル化された、飽和または不飽和(C8〜C20)-脂肪アルコールからなる、非イオン性界面活性剤;および
    (ii)水溶性または水膨潤性イオン性ポリマー
    を含み、
    前記水溶性または水膨潤性イオン性ポリマーが、
    a)1種もしくは複数の非イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
    b)1種もしくは複数の陽イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
    c)1種もしくは複数の陰イオン性エチレン性不飽和モノマー
    を含有するモノマー組成物に由来し、
    前記陽イオン性エチレン性不飽和モノマーが、一般式(III)
    (式中、
    R 10 は、水素もしくはC 1 〜C 3 -アルキルを意味し;
    Z 2 は、NHもしくはNR 11 を意味し、R 11 は、C 1 〜C 3 -アルキルであり;
    Y 0 は、場合によって1個もしくは複数のヒドロキシ基で置換されているC 2 〜C 6 -アルキレンを意味し、
    Y 1 、Y 2 、Y 3 は、互いに独立に、C 1 〜C 6 -アルキルを意味し、
    X - は、ハロゲン、疑似ハロゲン、アセテートもしくはSO 4 CH 3 - を意味する)
    によるモノマーであり、
    前記水溶性または水膨潤性イオン性ポリマーが、
    (i)架橋モノマーを含まない、または
    (ii)モノマー組成物中のモノマーの合計含有量に対して50ppm以下の架橋モノマーを含有する
    モノマー組成物に由来し、
    前記非イオン性界面活性剤が、組成物の合計質量に対して0.05質量%から2.0質量%の量で存在し、
    前記非イオン性界面活性剤の前記イオン性ポリマーに対する相対質量比が、0.05:100から2:100の範囲内である、組成物。
  2. 固体である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記非イオン性界面活性剤が、14を上回らないHLBを有し、かつ/または前記イオン性ポリマーが、水溶性もしくは水膨潤性である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記非イオン性エチレン性不飽和モノマーが、
    (a1)一般式(I)による非イオン性モノマー
    (式中、
    R3は、水素もしくはC1〜C3-アルキルを意味し、
    R4およびR5は、互いに独立に、水素、C1〜C5-アルキルもしくはC1〜C5-ヒドロキシアルキルを意味する);および
    (a2)一般式(II)による非イオン性両親媒性モノマー
    (式中、
    Z1は、O、NHもしくはNR9を意味し、R9は、C1〜C3-アルキルであり、
    R6は、水素もしくはC1〜C3-アルキルを意味し、
    R7は、C2〜C6-アルキレンを意味し、
    R8は、水素、C8〜C32-アルキル、C8〜C32-アリールおよび/もしくはC8〜C32-アラルキルを意味し、
    nは、1から50の間の整数を意味する)
    からなる群から選択され;
    記陰イオン性エチレン性不飽和モノマーが、
    (c1)エチレン性不飽和カルボン酸、カルボン酸無水物、ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、
    (c2)エチレン性不飽和スルホン酸ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、
    (c3)エチレン性不飽和ホスホン酸ならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、ならびに
    (c4)スルホメチル化および/もしくはホスホノメチル化アクリルアミドならびにそれらの水溶性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩
    からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. イオン性ポリマー性分散剤をさらに含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. (i)
    a)1種もしくは複数の非イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
    b)1種もしくは複数の陽イオン性エチレン性不飽和モノマー、および/または
    c)1種もしくは複数の陰イオン性エチレン性不飽和モノマー、
    d)場合によって、イオン性ポリマー性分散剤、および
    e)場合によって、非イオン性界面活性剤
    を含む水性反応混合物を、断熱ゲル重合によるラジカル重合にかける工程;
    (ii)場合によって、工程(i)から得られたゲルを粉砕または細断する工程;
    (iii)工程(i)もしくは(ii)から得られた物質を、70から150℃の温度で乾燥させる工程;
    (iv)場合によって、工程(iii)から得られた物質を磨砕する工程;ならびに
    (v)非イオン性界面活性剤を添加する工程
    を含み、ここで、工程(v)は、工程(i)の前、工程(iv)の後および/または間の任意の時点で実施される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物を得るための方法。
  7. - 固体の沈降、浮選または濾過における凝集助剤としての、
    - 増粘剤としての、または
    - 製紙における添加剤としての、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  8. 廃水を浄化または飲用水を調整するための凝集助剤としての請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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