JP6515928B2 - メッシュ状の機能性パターンの形成方法、メッシュ状の機能性パターン及び機能性基材 - Google Patents

メッシュ状の機能性パターンの形成方法、メッシュ状の機能性パターン及び機能性基材 Download PDF

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Description

本発明は、メッシュ状の機能性パターンの形成方法、該方法によって形成されたメッシュ状の機能性パターン、及び該メッシュ状の機能性パターンを備えた機能性基材に関する。
機能性材料を含む細線パターンを形成する方法として、従来はフォトリソグラフィーを利用する方法が広く用いられてきた。しかしながら、フォトリソグラフィー技術は材料のロスが多く、工程が複雑になるため、これらを改善できる方法が検討されている。
例えば、インクジェット法などにより機能性材料を含む液滴を基材に連続的に付与して、細線パターンを形成する方式がある。しかしながら、通常のインクジェット法では、細線の幅を、吐出された液滴の直径以下にすることができず、数μmの線幅の細線パターンを形成することはできなかった。
インクジェット法による細線形成のアプローチとして、あらかじめ基材に撥剤を全面に塗布した後、レーザーなどで撥剤の一部を親水化して親撥パターンを形成して、そこにインクジェットで液滴を付与して細線を形成する方法がある。しかしながら、この方法は撥剤を塗布したり、レーザーで親撥パターンを形成したりと工程が複雑になってしまうという課題があった。
これに対して、液滴内部の対流を利用して液滴中の固形分である機能性材料を液滴の周辺部に堆積させて、液滴より微細な幅のパターンを形成する方法が知られている(特許文献1)。この方法によれば、特別な工程を必要とせずに、液滴の直径以下の数μmの幅の細線を形成することが可能になる。
また、この方法を用いて、導電性微粒子の微細な幅のリングを形成しこれを複数連結して透明導電膜を形成することが特許文献2に記載されている。
しかしながら、これらの方法では、導電パスをつくるためにリングの交点が多くなり、透明性が劣化するという課題があった。
これに対して、本出願人は、ライン状に付与した液体中の導電性材料を該液体の動きにより縁部に分離して平行線パターンを形成すること、更には該平行線パターンからなる透明導電膜を形成することを発明し、これまでに報告してきた(特許文献3)。
特開2005−95787号公報 WO2011/051952 特開2014−38992号公報
特許文献3には、格子状に交差させた平行線パターンを形成する際に、ワンパス印字を用い、交点の部分のインク付与量を2倍にすることが記載されているが、この場合、交点が平行線部分より太いリング状となり、かかるリング状の部分が周期的に視認されてしまうときがあり、低視認性(即ち視認しにくい性質)について更なる改善の余地があった。
そこで、本出願人は更に検討し、第1のライン状液体を一方向に塗布し、乾燥して、第1の平行線パターンを形成した後、これと交差するように、異なる方向に第2のライン状液体を塗布し、乾燥して、第2の平行線パターンを形成することによって、異なる方向の平行線パターンが交差したメッシュ状の機能性パターンを形成することを試みた。
しかしながら、第2の平行線パターンを構成する線分間の間隔が、第1の平行線パターンの形成領域の内外で異なることにより線分間の膨らみや狭まりを生じてしまい、その結果、低視認性を低下させてしまうという新たな課題が見出された。
また、特に機能性材料が導電性材料である場合においては、第2の平行線パターンに生じる上記膨らみや狭まりにより、導電パスの長さが、第1の平行線パターンに沿う方向と、第2の平行線パターンに沿う方向とで異なってしまい、抵抗のばらつきの原因になってしまうという新たな課題も見出された。
そこで、本発明の課題は、低視認性を改善でき、抵抗のばらつきを抑制できるメッシュ状の機能性パターンの形成方法、メッシュ状の機能性パターン及び機能性基材を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に機能性材料を含む第1のライン状液体を付与し、該第1のライン状液体を乾燥させる過程で該機能性材料を縁部に選択的に堆積させて、該機能性材料を含む2本の線分により構成された第1の平行線パターンを形成し、
次いで、前記基材上に前記第1の平行線パターンの形成領域と交差させるように機能性材料を含む第2のライン状液体を付与し、該第2のライン状液体を乾燥させる過程で該機能性材料を縁部に選択的に堆積させて、該機能性材料を含む2本の線分により構成された第2の平行線パターンを形成することによって、
前記第1の平行線パターンと前記第2の平行線パターンとが交わるメッシュ状の機能性パターンを形成する際に、
前記第2の平行線パターンを構成する前記2本の線分間の間隔について、前記第1の平行線パターンの形成領域内における平均間隔Aと、前記第1の平行線パターンの形成領域外における平均間隔Bとが下記式(1)を満たすように調整するメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
0.9≦B/A≦1.1 ・・・式(1)
2.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーと、前記第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする前記1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
3.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1のライン状液体に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面の表面エネルギーと、前記第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする前記1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
4.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内における前記第2のライン状液体の接触角と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の接触角との差を、10°以下にする前記1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
5.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1のライン状液体に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面における前記第2のライン状液体の接触角と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の接触角との差を、10°以下にする前記1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
6.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内における前記第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量とを異ならせる前記1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
7.
前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンを形成した後に、前記第2のライン状液体を付与する前に、前記第1の平行線パターンの形成領域内を含む領域を洗浄する前記1に記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
8.
前記洗浄として、加熱による洗浄、電磁波による洗浄、溶剤による洗浄、ガスによる洗浄及びプラズマによる洗浄から選ばれた1種又は2種以上を組み合わせた洗浄を行う前記7記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
9.
前記機能性材料は、導電性材料である前記1〜8の何れかに記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
10.
前記1〜9の何れかに記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法により形成されたメッシュ状の機能性パターン。
11.
前記10記載のメッシュ状の機能性パターンを備えた機能性基材。
平行線パターンを形成する方法の一例を概念的に説明する概略説明図 メッシュ状の機能性パターンの形成方法の一例(参考例)を説明する説明図 メッシュ状の機能性パターンの形成方法の他の例(参考例)を説明する説明図 メッシュ状の機能性パターンの形成方法の更なる他の例を説明する説明図 交差部Xの形成例を示す要部拡大図 平均間隔A及び平均間隔Bの測定方法の一例を説明する図 基材上に形成された平行線パターンの一例を示す部分拡大平面図 図7における(viii)−(viii)線断面を説明する説明図 メッシュ状の機能性パターンの光学顕微鏡写真(実施例) メッシュ状の機能性パターンの光学顕微鏡写真(参考例)
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
本発明では、基本的な原理として、基材上に付与された機能性材料を含む液体を乾燥させる際に、液体に含まれる機能性材料を液体の縁部に選択的に堆積させる現象を利用することができる。この現象は、コーヒーリング現象あるいはコーヒーステイン現象とも称される場合がある。本発明は、リング形状のパターンを形成するものに限定されないので、以下の説明では、この現象について、コーヒーステイン現象という場合がある。
図1は、かかる基本原理を利用して平行線パターンを形成する方法の一例を概念的に説明する概略説明図である。
図1において、1は、基材であり、2は、機能性材料を含むライン状液体であり、3は、ライン状液体2の縁に機能性材料を選択的に堆積させることにより形成される塗膜(以下、平行線パターンという場合もある。)である。また、7は基材1上に液体を付与するための付与手段であり、ここでは、液滴吐出装置により構成されている。液滴吐出装置7は、例えば、インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッドにより構成することができる。
図1(a)に示すように、液滴吐出装置7と基材1とを相対的に走査させながら、液滴吐出装置7から機能性材料を含む液体を吐出し、順次吐出された複数の液滴が基材上で合一することで機能性材料を含むライン状液体2を形成する。
そして、図1(b)に示すように、ライン状液体2を蒸発させ、乾燥させる際に、コーヒーステイン現象を利用して、ライン状液体2の縁に機能性材料を選択的に堆積させる。
コーヒーステイン現象は、ライン状液体2を乾燥させる際の条件設定により生起させることができる。
即ち、基材1上に配置されたライン状液体2の乾燥は中央部と比べ縁において速く、乾燥の進行と共に固形分濃度が飽和濃度に達し、ライン状液体2の縁に固形分の局所的な析出が起こる。この析出した固形分によりライン状液体2の縁が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液体2の幅方向の収縮が抑制される。この効果により、ライン状液体2の液体は、縁で蒸発により失った分の液体を補う様に中央部から縁に向かう対流を形成する。この対流は、乾燥に伴うライン状液体2の接触線の固定化とライン状液体2中央部と縁の蒸発量の差に起因するため、固形分濃度、ライン状液体2と基材1の接触角、ライン状液体2の量、基材1の加熱温度、ライン状液体2の配置密度、または温度、湿度、気圧の環境因子に応じて変化し、これらを調整することにより制御することができる。
その結果、図1(c)に示すように、基材1上に、機能性材料を含む細線からなる平行線パターン3が形成される。1本のライン状液体2から形成された平行線パターン3は、1組2本の細線31、32により構成されている。
以上のような平行線パターンの形成方法を応用して、複数の平行線パターンを交差させてなるメッシュ状の機能性パターンを形成することができる。
このようなメッシュ状の機能性パターンとすることは、低視認性を保持した状態で、基材上に機能性材料を分布させることを実現する上で有利である。
特に、上記のようにして形成される平行線パターンを構成する線分は、数μmの線幅を実現できるため、その微細な線幅により、メッシュ状の機能性パターンは、機能性材料自体が透明でなくても、人間の目には認識されず、あたかも透明のように見える。
機能性材料の細線パターンの形状については、その機能性材料を使うデバイスによって設定することができる。デバイスの一例として、タッチパネルに使用されるタッチセンサーは、指などによる位置を検出するために、透明な面電極が用いられる。
メッシュ状の機能性パターンにおいて、機能性材料として導電性材料を用いれば、タッチパネル等のための透明な面電極等に好ましく適用できる。面電極等を構成する観点では、互いに形成方向の異なる複数の平行線パターンによりメッシュ状にすることが、導電パスを増やす点で非常に有効になる。
このようなメッシュ状の機能性パターンの形成方法として、次に示す方法が挙げられる。
図2は、メッシュ状の機能性パターンの形成方法の一例(参考例)を説明する説明図である。
まず、図2(a)に示すように、基材1上に、ライン状液体2をメッシュ状に塗布する。即ち、交差部Xにおいて交差するように、ライン状液体2を塗布する。
次いで、ライン状液体2を乾燥させることで、図2(b)に示すように、平行線パターン3によるメッシュ状パターンを形成することができる。
このとき、ライン状液体2に含まれる機能性材料が縁に堆積する結果、方向の異なる平行線が交わる交差部Xにおいて、線分31、32が断絶されることになる。
交差部Xにおける線分31、32の断絶を防止する方法として、次に示す方法が挙げられる。
図3は、メッシュ状の機能性パターンの形成方法の他の例(参考例)を説明する説明図である。
この例では、図2に示した方法において、図3(a)に示すように、ライン状液体2により形成される交点の部分のインク量を、他の部分よりも大きく設定する。
この方法によれば、図3(b)に示すように、平行線パターン3によるメッシュ状パターンにおいて、交差部Xにおける線分31、32の断絶を防止することができる。
このとき、交差部Xへのインク量を増やしているため、図3(b)に示すように、交差部Xが、線分31、32の間隔よりも大きい直径を有するリング状になる。
このようなリング状の部分の生成は、線分31、32の断絶を防止して、例えば導電性を確保し易くする等の観点では有利であるが、かかるリング状の部分が周期的に視認されてしまうときがあり、低視認性を更に改善する観点では限界があることがわかった。
また、交差部Xにおいて、線分31、32の断絶を防止する方法としては、次に示す方法も挙げられる。
図4は、メッシュ状の機能性パターンの形成方法の更なる他の例を説明する説明図である。
まず、図4(a)に示すように、第1の方向(図中、左右方向)にライン状液体2を塗布する。
このライン状液体2を乾燥させる過程において、機能性材料を縁に選択的に堆積させて、図4(b)に示すように、第1の平行線パターン3を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、第1の方向とは異なる第2の方向(この例では、第1の方向と直交する方向であり、図中、上下方向である。)に第2のライン状液体4を塗布する。即ち、第1の平行線パターン3の形成領域に対して交差するように、第2のライン状液体4を塗布する。
このライン状液体4を乾燥させる過程において、機能性材料を縁に選択的に堆積させて、図4(d)に示すように、第2の平行線パターン5を形成する。51、52は、第2の平行線パターン5を構成する線分である。
以上のようにして、互いに形成方向の異なる第1の平行線パターン3と第2の平行線パターン5とによるメッシュ状の機能性パターンが形成される。
この方法によれば、方向の異なる平行線が交わる交差部Xにおいて、線分31、32、及び、線分51、52の断絶をそれぞれ防止できる。
図5は、交差部Xの形成例を示す要部拡大図である。図5において、図5(a)及び図5(b)は参考例を、図5(c)は本発明を説明する図である。
即ち、図4を用いて説明した例では、図5(a)及び図5(b)に示すように、交差部Xにおいて、第2の平行線パターンを構成する線分51、52間に、膨らみ(図5(a))や狭まり(図5(b))が生じる。
かかる線分51、52間の膨らみや狭まりが、低視認性の向上に限界をもたらす原因になることがわかった。
また、特に機能性材料が導電性材料である場合は、かかる膨らみや狭まりにより、導電パスの長さが第1の平行線パターン3に沿う方向(第1の方向)と、第2の平行線パターン5に沿う方向(第2の方向)とで異なってしまい、抵抗のばらつきを防止する観点でも、更なる改善の余地があることがわかった。
これらを改善するために、図4を用いて説明した例において、図5(c)に示すように、第2の平行線パターン5を構成する2本の線分51、52間の間隔について、第1の平行線パターン3の形成領域内における平均間隔Aと、第1の平行線パターン3の形成領域外における平均間隔Bとが下記式(1)を満たすように調整する。
0.9≦B/A≦1.1 ・・・式(1)
これにより、得られるメッシュ状の機能性パターンにおいて、線分の断線を防止できると共に、低視認性を向上することができ、特に機能性材料が導電性材料の場合は、導電パスの長さを、前記第1の方向と前記第2の方向で高精度に同じにでき、抵抗のばらつきを好適に抑制できる効果が得られる。
第1の平行線パターン3の形成領域とは、第1の平行線パターンを構成する一方の線分31から他方の線分32までの領域ということができ、別の観点では、第1の平行線パターン3を形成するために付与された第1のライン状液体2の付与領域ということもできる。
第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔について、第1の平行線パターン3の形成領域内における平均間隔Aと、第1の平行線パターン3の形成領域外における平均間隔Bは、それぞれ複数個所において測定された間隔の平均値とすることができる。
平均間隔Aを測定するために設定される複数個所(n箇所)の測定箇所は、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の方向に沿って等間隔で配置されることが好ましい。また、平均間隔Bを測定するために設定される複数(m箇所)の測定箇所は、第1の平行線パターン3の形成領域外において、第2の方向に沿って等間隔で配置されることが好ましい。
平均間隔A及び平均間隔Bは、具体的には、以下のようにして測定することが好ましい。
図6は、平均間隔A及び平均間隔Bの測定方法の一例を説明する図である。
まず、平均間隔Aは、図6に示すように、第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔について、第1の平行線パターンを構成する線分31、32に沿う2箇所A、Aと、線分31、32よりも内側の5箇所A〜Aの計7箇所A〜Aにおいて測定された間隔の平均として求めることができる。このとき、これら計7箇所の測定箇所A〜Aは、第2の平行線パターンの形成方向(第2の方向)に沿って等間隔で位置づけられる。
一方、平均間隔Bは、図6に示すように、第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔について、上述した平均間隔Aに係る計7箇所の測定箇所A〜Aに隣接する計5箇所の測定箇所B〜Bにおいて測定された間隔の平均として求めることができる。このとき、これら計5箇所の測定箇所B〜Bは、第2の平行線パターンの形成方向(第2の方向)に沿って、上述した平均間隔Aに係る計7箇所の測定箇所A〜Aと同じ等間隔で位置づけることができる。平均間隔Aの測定に係る計7箇所の測定箇所A〜Aと、平均間隔Bの測定に係る計5箇所の測定箇所B〜Bは、第2の方向に沿って互いに等間隔で位置づけることができる。
図示の例では、平均間隔Bの測定箇所B〜Bを、平均間隔Aの測定箇所A〜Aに対して、図中、下側に隣接して設定した例を示したが、図中、上側に隣接して設定することもできる。このとき、平均間隔Aと平均間隔Bの差がより大きくなるように、上側(一方の側)、下側(他方の側)の何れかに平均間隔Bの測定箇所B〜Bを設定することが好ましい。
図6の例において、平均間隔Aのための測定箇所として、第1の平行線パターンを構成する線分31、32に沿う2箇所A、Aを含む場合について説明したが、線分31、32の何れか一方に沿う1箇所を含むようにしてもよい。また、線分31、32に沿う箇所を含まないようにしてもよい。
図6の例において、平均間隔Aのための測定箇所として、第1の平行線パターンを構成する線分31、32よりも内側の5箇所A〜Aを含む場合について説明したが、必ずしも5箇所である必要はなく、2以上の複数箇所であることが好ましい。
図6の例において、平均間隔Bのための測定箇所として、第1の平行線パターンを構成する線分31、32よりも外側の5箇所B〜Bを含む場合について説明したが、必ずしも5箇所である必要はなく、2以上の複数箇所であることが好ましい。
平均間隔A及び平均間隔Bを求めるために各測定箇所において測定される第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔は、以下のように定義することができる。
図7は、基材上に形成された平行線パターンの一例を示す部分拡大平面図である。図8は、図7における(viii)−(viii)線断面を説明する説明図であり、パターンに含まれる1組2本の細線を線分方向に対して直交する方向で切断した断面(縦断面)を説明している。
第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔Iは、図8に示されるように、線分51、52の各最大突出部間の距離と定義することができる。従って、上述した各測定箇所において間隔Iを測定することによって、平均間隔A及び平均間隔Bをそれぞれ求めることができる。
上述した式(1)を満たすための調整は、平均間隔Aと平均間隔Bの比率B/Aに影響を及ぼしうる因子の1つ又は複数を調整するものであるということもできる。このような因子は、格別限定されるものではなく、適宜選択することができる。
上述した式(1)を満たすための調整の好ましい態様として、以下のものを例示できる。
第1態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1の平行線パターン3の形成領域内の表面エネルギーと、第1の平行線パターン3の形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする。
ここで、第1の平行線パターン3の形成領域内の表面エネルギーは、第1の平行線パターンを構成する線分31、32間の中心領域において測定される表面エネルギーとすることができる。あるいは、代わりの方法として、第1の平行線パターン3の形成領域内の表面エネルギーは、基材1と同様の基材を別途用意し、該基材上に、第1のライン状液体2と同様の液体を20μL滴下し、第1のライン状液体2の乾燥時と同様の条件で乾燥させた後、乾燥された膜の中心領域において測定される表面エネルギーとすることもできる。
一方、第1の平行線パターン3の形成領域外の表面エネルギーは、第1の平行線パターン3を形成するための第1のライン状液体2が付与されなかった領域における基材1の表面エネルギーとすることができる。
表面エネルギーは、Young−Fowkes式より算出することができる。
かかる表面エネルギーの差を、5mN/m以下に設定することで、第1の平行線パターン3の形成領域の内外で、第2のライン状液体4に対する濡れ性の変化を少なくすることができ、上述した式(1)を好適に満たすことができる。
第1の平行線パターン3の形成領域内の表面エネルギーが、形成領域外よりも大きい場合、表面エネルギーの差が5mN/mを超えると、第2のライン状液体4の濡れ拡がりにより、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の膨らみの原因になる。
一方、第1の平行線パターン3の形成領域内の表面エネルギーが、形成領域外よりも小さい場合、表面エネルギーの差が5mN/mを超えると、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の狭まりの原因になる。
第1の平行線パターン3の形成領域の内外の表面エネルギー差を調整する手段は、格別限定されないが、例えば、第1の平行線パターン3の形成領域外を含む領域に表面処理をする方法、第1のライン状液体2の液体組成を変更する方法などが好ましい。
第1の平行線パターン3の形成領域外を含む領域に表面処理をする方法としては、第1の平行線パターン3を形成する前に、基材1に対して表面エネルギーを変更する表面処理を施しておく方法を挙げることができる。表面処理は、第1の平行線パターン3の形成領域外となる領域のみに行ってもよいし、形成領域外と形成領域内を含む領域に行ってもよい。基材1の全面に対して表面処理を行うことも好ましいことである。
第1のライン状液体2の液体組成を変更する場合は、配合成分(機能性材料、添加剤及び溶剤など)の選択や、各成分の配合量の調整などにより行うことができる。
第2態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1のライン状液体2に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面の表面エネルギーと、第1の平行線パターン3の形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする。
「ベタ面」とは、任意の基材上に、第1のライン状液体2に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ膜の表面であって、該基材自体の表面エネルギー及び接触角が該ベタ膜の表面における表面エネルギー及び接触角に影響しないように該基材を被覆したベタ膜の表面を指す。機能性材料の塗布は、例えば、該機能性材料を含む塗布液を塗布することにより行うことができる。ベタ面を形成する際の塗布液として、第1のライン状液体2と同一組成の液体を用いてもよい。
第1の平行線パターン3の形成領域内のうち、線分31、32間の領域には、コーヒーステイン現象により線分31、32の位置まで運ばれなかった第1のライン状液体2中の何らかの成分が僅かに残留することがある。このような残留成分が、第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔を不均一にする原因になる場合がある。
このとき、第1のライン状液体2に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面の表面エネルギーは、上述した式(1)を満たすためのより確実な調整を実現する指標になり得る。即ち、線分31、32間の領域に残留成分が多量に存在したとしても、ベタ面による影響を超えて線分51、52間の間隔に影響することは起こり難い。よって、ベタ面の表面エネルギーと、第1の平行線パターン3の形成領域外の表面エネルギーとの差に基づいて調整することで、確実性を更に向上することができる。
ベタ面の表面エネルギーが、第1の平行線パターン3の形成領域外よりも大きい場合、表面エネルギーの差が5mN/mを超えると、第2のライン状液体4の濡れ拡がりにより、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の膨らみの原因になる。
一方、ベタ面の表面エネルギーが、第1の平行線パターン3の形成領域外よりも小さい場合、表面エネルギーの差が5mN/mを超えると、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の狭まりの原因になる。
ベタ面の表面エネルギーと、第1の平行線パターン3の形成領域外の表面エネルギー差を調整する手段としては、格別限定されず、第1態様に関して説明した手段を好ましく用いることができる。
第3態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1の平行線パターン3の形成領域内における第2のライン状液体4の接触角と、第1の平行線パターン3の形成領域外における第2のライン状液体4の接触角との差を、10°以下にする。
ここで、第1の平行線パターン3の形成領域内における接触角は、第1の平行線パターンを構成する線分31、32間の中心領域において測定される接触角とすることができる。あるいは、代わりの方法として、第1の平行線パターン3の形成領域内における接触角は、基材1と同様の基材を別途用意し、該基材上に、第1のライン状液体2と同様の液体を20μL滴下し、第1のライン状液体2の乾燥時と同様の条件で乾燥させた後、乾燥された膜の中心領域において測定される接触角とすることもできる。
一方、第1の平行線パターン3の形成領域外における接触角は、第1の平行線パターン3を形成するための第1のライン状液体2が付与されなかった領域における基材1上での接触角とすることができる。
接触角の測定は、協和界面化学社製接触角測定装置DM−501を用いて行うことができる。第3態様では、接触角は、第2のライン状液体4と同じ組成の液体を滴下後5秒後の値とする。
かかる接触角の差を10°以下にすることで、第1の平行線パターン3の形成領域の内外で、第2のライン状液体4に対する濡れ性の変化を少なくすることができ、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の間隔を、上述した式(1)を満たすものにできる。
第1の平行線パターンの形成領域内における接触角が、形成領域外の接触角よりも大きい場合、接触角の差が10°を超えると、第2のライン状液体4の濡れ拡がりにより、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の平行線パターン5の線分51、52間の間隔が、形成領域外よりも大きくなり、膨らんだ形状になってしまう。
一方、第1の平行線パターンの形成領域内における接触角が、形成領域外の接触角よりも小さい場合、接触角の差が10°を超えると、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の平行線パターン5の線分51、52間の間隔が、形成領域外よりも小さくなり、狭まった形状になってしまう。
接触角の差を調整する手段は、格別限定されず、第1態様において表面エネルギー差を調整する手段として説明した手段を好ましく用いることができる。更に、接触角の差を調整する手段として、第2のライン状液体4の液体組成を変更することもできる。第2のライン状液体4の液体組成を変更する場合は、配合成分(機能性材料、添加剤及び溶剤など)の選択や、各成分の配合量の調整などにより行うことができる。第2のライン状液体4の液体を、第1のライン状液体2の液体と異ならせることも好ましいことである。
第4態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1のライン状液体2に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面における第2のライン状液体4の接触角と、第1の平行線パターン3の形成領域外における第2のライン状液体4の接触角との差を、10°以下にする。ここで、「ベタ面」については、第2態様での説明が援用される。
かかる接触角の差を10°以下にすることで、第1の平行線パターン3の形成領域の内外で、第2のライン状液体4に対する濡れ性の変化を少なくすることができ、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の間隔を、上述した式(1)を満たすものにできる。
第2態様において表面エネルギーについて上述したのと同じように、ベタ面における接触角を指標として調整することで、確実性を更に向上することができる。
ベタ面における接触角が、第1の平行線パターン3の形成領域外の接触角よりも大きい場合、接触角の差が10°を超えると、第2のライン状液体4の濡れ拡がりにより、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の平行線パターン5の線分51、52間の間隔が、形成領域外よりも大きくなり、膨らんだ形状になってしまう。
一方、ベタ面における接触角が、第1の平行線パターン3の形成領域外の接触角よりも小さい場合、接触角の差が10°を超えると、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の平行線パターン5の線分51、52間の間隔が、形成領域外よりも小さくなり、狭まった形状になってしまう。
ベタ面における接触角と、第1の平行線パターン3の形成領域外における接触角の差を調整する手段としては、格別限定されず、第3態様に関して説明した手段を好ましく用いることができる。
第5態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1の平行線パターン3の形成領域外における第2のライン状液体4中の溶剤のうち最も沸点が高い溶剤の接触角を6°以下にする。
ここで、第1の平行線パターン3の形成領域外における接触角は、第1の平行線パターン3を形成するための第1のライン状液体2が付与されなかった領域における基材1上での接触角とすることができる。
接触角の測定は、協和界面化学社製接触角測定装置DM−501を用いて行うことができる。第5態様では、接触角は、第2のライン状液体4中の溶剤のうち最も沸点が高い溶剤を滴下後5秒後の値とする。
かかる接触角を6°以下にすることで、第1の平行線パターン3の形成領域の内外で、第2のライン状液体4に対する濡れ性の変化を少なくすることができ、第2の平行線パターン5において、線分51、52間の間隔を、上述した式(1)を満たすものにできる。
接触角を調整する手段は、格別限定されず、第1態様において表面エネルギー差を調整する手段として説明した手段を好ましく用いることができる。
第6態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1の平行線パターン3の形成領域内における第2のライン状液体4の長さあたりの液体付与量と、第1の平行線パターン3の形成領域外における第2のライン状液体4の長さあたりの液体付与量とを異ならせる。
例えば、第1の平行線パターン3の形成領域外よりも形成領域内において第2のライン状液体4の濡れ性がよい場合は、形成領域内における第2のライン状液体4の長さあたりの液体付与量を、形成領域外に対して相対的に少なくする。
また、例えば、第1の平行線パターン3の形成領域内よりも形成領域外において第2のライン状液体4の濡れ性がよい場合は、形成領域内における第2のライン状液体4の長さあたりの液体付与量を、形成領域外に対して相対的に多くする。
このようにして、第1の平行線パターン3の形成領域内において、第2の平行線パターン5の線分51、52間の間隔が、形成領域外よりも膨らんだり狭まったりすることが防止される。
第1の平行線パターン3の形成領域の内外における液体付与量の差は、式(1)を満たすように適宜調整することができる。例えば、第2のライン状液体4の形成にインクジェット法を用いる場合は、第2のライン状液体4の単位長さあたりに吐出する液滴数や、1滴あたりの液滴容量を、第1の平行線パターン3の形成領域の内外で異ならせることで、液体付与量の差を設定できる。
第7態様では、上述した式(1)を満たすための調整として、第1の平行線パターン3を形成した後に、第2のライン状液体4を付与する前に、第1の平行線パターン3の形成領域内を含む領域を洗浄する。
上述したが、第1の平行線パターン3の形成領域内のうち、線分31、32間の領域には、コーヒーステイン現象により線分31、32の位置まで運ばれなかった第1のライン状液体2中の何らかの成分が僅かに残留することがある。このような残留成分が、第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔を不均一にする原因になる場合がある。
洗浄とは、このような残留成分を除去することであるということもできる。このとき、洗浄条件、例えば洗浄の種類や強度の設定などによって、残留成分がどの程度除去されるかが影響を受ける。この関係を利用して、第1の平行線パターン3の形成領域の内外における第2のライン状液体4の濡れ性の違いを解消できる。ある側面において、洗浄は、少なくとも、第2の平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔が、上述した式(1)を満たすことを達成できるように残留成分を除去することであり得る。このような意味において、洗浄は、上述した式(1)を満たすための調整の一例として位置づけることができる。
洗浄は、第1の平行線パターンの形成領域内のみに対して行ってもよいし、第1の平行線パターンの形成領域内と形成領域外を含む領域に対して行ってもよい。基材1の全面に対して洗浄を行うことも好ましいことである。
第1の平行線パターンの形成領域内のみに対して洗浄を行う場合は、例えば、形成領域外をマスキングした状態で電磁波などの照射を行ったり、インクジェット法を利用して洗浄溶剤を選択的に形成領域内に付与したりすることで可能になる。
洗浄の方法は格別限定されず、例えば通常に工業製品で使用されている洗浄方法を使用することができる。例えば、加熱による洗浄、電磁波による洗浄、溶剤による洗浄、ガスによる洗浄及びプラズマによる洗浄から選ばれた1種又は2種以上を組み合わせた洗浄を行うことが好ましい。
加熱による洗浄方法としては、赤外ヒーター、オーブン、ホットプレートなどによる持続的な加熱方法や、キセノンフラッシュランプなどによる瞬間的な加熱方法がある。加熱条件(温度、時間)などは、平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔が、上述した式(1)を満たすような範囲に適宜設定される。基材1がフィルムなどの場合は、基材1が変形しない条件の範囲で設定することが好ましい。この観点では、瞬時に加熱し、特にフィルムのような基材へのダメージが少ないキセノンフラッシュランプによる方法が好ましい。
電磁波によるものとしては、電子線、ガンマ線、紫外線などを照射する方法が使用できる。電磁波の照射条件は、平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔が、上述した式(1)を満たすような範囲に適宜設定される。
溶剤による洗浄に使用する溶剤は、上述した式(1)を満たすことができる溶剤であれば限定されないが、機能性材料が堆積して形成した平行線パターンに影響の少ないものを選択することが好ましい。機能性材料の種類に合わせて洗浄に適した溶剤を適宜選択することができる。例えば、水分散系の銀ナノ粒子の場合であれば、アルコール系の溶剤などが好適である。
プラズマによる洗浄の条件は、平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔が、上述した式(1)を満たすような範囲に適宜設定することができる。
以下に、再び図7及び図8を参照して、メッシュ状の機能性パターンを構成する平行線パターンの寸法の好ましい例について説明する。ここでは、主に第2の平行線パターン5について説明するが、第1の平行線パターン3についても同様に説明することができる。
平行線パターン5を構成する線分51、52間の間隔Iは、上述したように線分51、52の各最大突出部間の距離と定義することができ、好ましくは、10μm以上300μm以下の範囲に調整されていることが好ましい。
平行線パターン5の1組2本の細線(線分)51、52は、必ずしも互いに完全に独立した島状である必要はない。図示したように、2本の線分51、52は、該線分51、52間に亘って、該線分51、52の高さよりも低い高さで形成された薄膜部50によって接続された連続体として形成されることも好ましいことである。
平行線パターン5の線分51、52の線幅W1、W2は、各々10μm以下であることが好ましい。10μm以下であれば、通常視認できないレベルとなるので、透明性を向上する観点からより好ましい。各線分51、52の安定性も考慮すると、各線分51、52の線幅W1、W2は、各々2μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、線分51、52の幅W1、W2とは、該線分51、52間において機能性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの線分51、52の突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける線分51、52の幅として定義される。例えば、平行線パターン5が上述した薄膜部50を有する場合は、該薄膜部50における最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各線分51、52間における機能性材料の最薄部分の高さが0であるときは、線分51、52の線幅W1、W2は、基材1表面からの線分51、52の高さh1、h2の半分の高さにおける線分51、52の幅と定義される。
平行線パターン5を構成する線分51、52の線幅W1、W2は、極めて細いものに成り得るため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、基材1表面からの線分51、52の高さh1、h2は高い方が望ましい。具体的には、線分51、52の高さh1、h2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
更に、平行線パターン5の安定性を向上する観点から、h1/W1比、h2/W2比は、各々0.01以上1以下の範囲であることが好ましい。
また、平行線パターン5の細線化を更に向上する観点から、線分51、52間において機能性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部50の最薄部分の高さZが10nm以下の範囲であることが好ましい。最も好ましいのは、透明性と安定性のバランスの両立を図るために、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部50を備えることである。
更に、平行線パターン5の更なる細線化向上のために、h1/Z比、h2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
更にまた、線分51と線分52とに同様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、線分51と線分52の高さh1とh2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、線分51と線分52の線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
線分51、52は、必ずしも平行である必要性はなく、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分51、52が結合していなければ良い。好ましくは、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分51、52が実質的に平行であることである。
線分51、52の線分方向の長さLは、線分51、52の間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。長さL及び間隔Iは、平行線パターンライン5を形成するためのライン状液体4の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
ライン状液体4の形成始点と終点(線分方向のある長さLに亘った始点と終点)では、線分51、52が接続し、連続体として形成されることも好ましいことである。
また、線分51、52は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が2本線間距離(間隔I)に比して、十分に細いものであることが好ましい。
更に、1本のライン状液体から生成される平行線パターン5を構成する線分51と線分52とは、同時に形成されたものであることが好ましい。
平行線パターン5は、各線分51、52が、下記(ア)〜(エ)の条件を全て満たすことが特に好ましい。
(ア)各線分51、52の高さをh1、h2とし、該各線分間における最薄部分の高さをZとしたときに、5≦h1/Z、且つ5≦h2/Zであること。
(イ)各線分51、52の幅をW1、W2としたときに、W1≦10μm、且つW2≦10μmであること。
(ウ)各線分51、52間の距離をIとしたときに、10μm≦I≦300μmであること。
(エ)各線分51、52の高さをh1、h2としたときに、50nm<h1<5μm、且つ50nm<h2<5μmであること。
メッシュ状の機能性パターンが形成される対象となる基材は、格別限定されないが、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックなどを挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、貼り合せた状態で用いてもよい。中でも、プラスチックが好ましく、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンなどが好適である。特に、易接着加工されたPETやPEN等が好ましく用いられる。易接着加工は、基材の表面を改質して接着性を向上する加工であり、これを、上述した表面エネルギーや接触角を変更するための表面処理として適用することも好ましいことである。
ライン状液体に含有される機能性材料は、基材に特定の機能を付与するための材料であれば格別限定されない。特定の機能を付与するとは、例えば、基材に導電性を付与する場合、導電性材料を機能性材料として用いることをいい、また、絶縁性を付与する場合には、絶縁性材料を機能性材料として用いることをいう。機能性材料として、例えば導電性微粒子、導電性ポリマー等の導電性材料、絶縁性材料、半導体材料、光学フィルター材料、誘電体材料等を好ましく例示できる。特に透明導電膜利用における機能性材料として、導電性微粒子、導電性ポリマーなどの導電性材料または導電性材料前駆体を好ましく例示できる。導電性材料前駆体は、適宜処理を施すことによって導電性材料に変化させることができるものを指す。
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、且つ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲とされる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有する「ナフィオン」(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなる「フレミオン」(旭硝子社製)等を挙げることができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた際に液体射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/PSSと略す)が、H.C.Starck社から「CLEVIOS」シリーズとして、Aldrich社から「PEDOT−PASS483095、560598」として、Nagase Chemtex社から「Denatron」シリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社から「ORMECON」シリーズとして市販されている。
また、特に透明導電膜利用における機能性材料として、導電性材料前駆体も好ましく用いることができ、例えば、有機金属錯体、無機金属塩、無電解メッキ触媒などを好ましく例示できる。
機能性材料を含有させる液体としては、水や、有機溶剤等の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類等を例示できる。
複数の溶剤を併用する場合は、溶剤の沸点の順に液体の乾燥が進むため、最も沸点が高い溶剤が最後に残る。このため、沸点が最も高い溶剤の基材に対する濡れ性がコーヒーステイン現象の発現に関係する。
また、機能性材料を含有させる液体としては、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤など種々の添加剤を含んでもよい。
界面活性剤を用いることで、基材との接触角を調整して、上述したコーヒーステイン現象を好適に生起させることも好ましいことである。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用いることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキ酸の側鎖または末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製の「KF−351A」、「KF−642」やビッグケミー製の「BYK347」、「BYK348」などが市販されている。界面活性剤の添加量は、機能性材料を含有する液体の全量に対して、1重量%以下であることが好ましい。
基材上にライン状液体を付与する方法は、格別限定されず、コーヒーステイン現象を生起し得るだけの流動性を有した状態でライン状液体を付与できるものであればよく、種々の方法を用いることができる。特に好ましい方法として、例えば、ディスペンサー法やインクジェット法などを挙げることができる。
本発明のメッシュ状の機能性パターンは、上記により得られたメッシュ状の機能性パターンに更に後加工を施したものであってもよい。後加工により、機能性を更に高めることができる。後加工は、格別限定されないが、例えばメッキ加工などが挙げられる。メッキ加工により例えば反射率の低減を図ったものであることが好ましい。
本発明の機能性基材は、以上に説明したメッシュ状の機能性パターンを備える。特に、機能性材料は、メッシュ状の機能性パターンからなる塗膜に導電性を付与してなる透明導電膜付き基材であることが好ましい。
塗膜への導電性の付与は、例えば、機能性材料として導電性材料を用いることにより行うか、あるいは、機能性材料として導電性材料前駆体を用いて形成された塗膜に、後処理を施すことによって導電性を付与することによって行うことができる。
機能性基材は、塗膜を構成する細線部の反射光が広く分布したパターン形状となり、ぎらつきが軽減され、明るい環境下でも視認されにくい、すなわち低視認性の向上を図ることができる。
機能性基材の用途は、格別限定されず、種々の電子機器が備える種々のデバイスに用いることができる。
機能性基材は、塗膜を構成する細線の低視認性に優れるため、利用者が、該基材を介して画像を目視するような用途において、際立った効果が奏される。
特に透明導電膜付き基材の好ましい用途は、本発明の効果を顕著に奏する観点で、例えば、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ用透明電極として、あるいは、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等に用いられる透明電極として好適に用いることができる。
より具体的には、透明導電膜付き基材は、デバイスの透明電極として好適に用いられる。デバイスとしては、格別限定されるものではないが、例えば、タッチパネルセンサー等を好ましく例示できる。また、これらデバイスを備えた電子機器としては、格別限定されるものではないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等を好ましく例示できる。
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
1.インクの調製
下記組成からなるインク1を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液1(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・シリコン系界面活性剤(ビックケミー製「BYK−348」):0.01重量%
・純水:残部
2.基材の調製
基材として、易接着加工(表面処理)により基材の表面エネルギーEを52mN/mとしたPET基材からなる基材1を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
メッシュ状の機能性パターンを形成する前に、インク1で形成される第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギー及び第2のライン状液体の接触角について、代用の方法により測定を行った。
(1)表面エネルギーの測定
基材1に、インク1を20μL滴下し、乾燥させて、液滴の周囲にコーヒーリング現象によるリング状細線を形成した。その後、このリング状細線の内部の中心領域に対する、水、炭酸プロピレン、ジヨードメタンの接触角を測定し、Young−Fowkes式より、表面エネルギーを算出した。ここで、水、炭酸プロピレン、ジヨードメタンの接触角の測定は、協和界面化学社製接触角測定装置「DM−501」を用いて行った(以下に説明する接触角の測定にも同装置を用いた。)。算出された表面エネルギーの値は56mN/mであった。この値を、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCとした。
(2)第2のライン状液体の接触角の測定
ア.第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角の測定 インク1に対する接触角が22°となる易接着加工付ポリエチレンテレフタレート(PET)基材に、インク1を20μL滴下し、乾燥させて、液滴の周囲にコーヒーリング現象によるリング状細線を形成した。その後、このリング状細線の内部の中心領域に対する、インク1(第2のライン状液体と同組成)の接触角を測定した。測定された接触角は、17°であった。この値を、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fとした。
イ.第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角の測定
基材表面にインク1を3μL滴下して、基材表面における第2のライン状液体の接触角を測定した。測定された接触角は、20°であった。この値を、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gとした。
4.パターンの形成
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)を用いて、インク1をノズル列方向間ピッチ282μm、走査方向間ピッチ45μmとなるように液滴として基材1上に順次吐出し、基材上において走査方向に連続的に付与された液滴を合一させることで複数のライン状液体を形成した。なお、印字しながら基材を載せたステージを70℃で加熱し、これらライン状液体を乾燥させる過程で、周辺部に固形分を堆積させることで、1本のライン状液体から1組2本の平行線パターンが形成された。
その後、基材を90°回転して、第1の平行線パターンとは直交する方向に、インク1による複数の第2のライン状液体を上記と同様の方法で塗布し、乾燥して、第2の平行線パターンを形成した。
このようにして、第1の平行線パターンと第2の平行線パターンとが直角に交差するメッシュ状の機能性パターンを形成した。メッシュ状の機能性パターン全体のサイズは、50mm×50mmである。
(実施例2)
1.インクの調製
下記組成からなるインク2を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液2(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・シリコン系界面活性剤(ビックケミー製「BYK−348」):0.01重量%
・純水:残部
なお、銀ナノ粒子の水分散液2は、実施例1で用いた銀ナノ粒子の水分散液1とは分散剤が異なる。
2.基材の調製
基材として、基材1(表面エネルギーE=52mN/m)を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
実施例1のインク1をインク2に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは49mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは25°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、21°であった。
4.パターンの形成
インク1をインク2に変えた以外は実施例1と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
(実施例3)
1.インクの調製
インクとして、インク1を用いた。
2.基材の調製
基材として、易接着加工(表面処理)により基材の表面エネルギーを48mN/mとしたPET基材からなる基材2を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
実施例1の基材1を基材2に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは56mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは17°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、28°であった。
4.パターンの形成
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)を用いて、インク1をノズル列方向間ピッチ282μm、走査方向間ピッチ45μmとなるように液滴として基材2上に順次吐出し、基材上において走査方向に連続的に付与された液滴を合一させることで複数のライン状液体を形成した。なお、印字しながら基材を載せたステージを70℃で加熱し、これらライン状液体を乾燥させる過程で、周辺部に固形分を堆積させることで、1本のライン状液体から1組2本の平行線パターンが形成された。
その後、第1の平行線パターンを形成した基材を120℃のホットプレートの上に置いて、1時間、加熱による洗浄を行った。
加熱による洗浄の後、基材を90°回転して、第1の平行線パターンとは直交する方向に、インク1による複数の第2のライン状液体を上記と同様の方法で塗布し、乾燥して、第2の平行線パターンを形成した。
このようにして、第1の平行線パターンと第2の平行線パターンとが直角に交差するメッシュ状の機能性パターンを形成した。メッシュ状の機能性パターン全体のサイズは、50mm×50mmである。
(実施例4)
実施例3において、加熱による洗浄を、下記電磁波による洗浄に変更した以外は実施例3と同様にして、メッシュ状のパターンを形成した。
<電磁波による洗浄>
電磁波による洗浄として、キセノンフラッシュランプによる洗浄を行った。
Xenon社製キセノンフラッシュランプ装置「SINTERON 2000」を用いて、パルス幅500μ秒、印加電圧3.8kVでキセノンフラッシュを1回照射して、第1の平行線パターンの形成領域内を含む領域を洗浄した。
(実施例5)
実施例3において、加熱による洗浄を、下記溶剤による洗浄に変更した以外は実施例3と同様にして、メッシュ状のパターンを形成した。
<溶剤による洗浄>
2プロパノールに10分間浸漬させることにより、第1の平行線パターンの形成領域内を含む領域を洗浄した。
(実施例6)
1.インクの調製
インクとして、インク1を用いた。
2.基材の調製
基材として、基材2(表面エネルギーE=48mN/m)を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
実施例1の基材1を基材2に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは56mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは17°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、28°であった。
4.パターンの形成
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)を用いて、インク1をノズル列方向間ピッチ282μm、走査方向間ピッチ45μmとなるように液滴として基材2上に順次吐出し、基材上において走査方向に連続的に付与された液滴を合一させることで複数のライン状液体を形成した。なお、印字しながら基材を載せたステージを70℃で加熱し、これらライン状液体を乾燥させる過程で、周辺部に固形分を堆積させることで、1本のライン状液体から1組2本の平行線細線パターンが形成された。
その後、基材を90°回転して、第1の平行線パターンとは直交する方向に、インク1による複数の第2のライン状液体を塗布し、乾燥して、第2の平行線パターンを形成した。このとき、インクの塗布に際して、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量を、第1の平行線パターンの形成領域外における液体付与量の70%に調整して塗布した。
このようにして、第1の平行線パターンと第2の平行線パターンとが直角に交差するメッシュ状の機能性パターンを形成した。メッシュ状の機能性パターン全体のサイズは、50mm×50mmである。
(実施例7)
1.インクの調製
インクとして、インク1を用いた。
2.基材の調製
基材として、易接着加工(表面処理)により基材の表面エネルギーEを56mN/mとしたPET基材からなる基材3を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
まず、銀ナノ粒子の水分散液1(銀ナノ粒子:40重量%)を、基材3に、ワイヤーバー#7にて塗布し、乾燥させて機能性材料(銀ナノ粒子)のベタ面を作製した。このベタ面の表面エネルギーを測定したところ、61mN/mであった。この値を、第1のライン状液体と同一組成の液体を塗布して乾燥させてなるベタ面の表面エネルギーDとした。
また、実施例1の基材1を基材3に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは56mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは15°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、19°であった。
4.パターンの形成
実施例1において、基材1を基材3に代えたこと以外は実施例1と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
(実施例8)
1.インクの調製
下記組成からなるインク4を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液1(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
・純水:残部
2.基材の調製
基材として、基材1(表面エネルギーE=52mN/m)を用いた。
3.接触角の測定
協和界面化学社製接触角測定装置「DM−501」を用いて、第1の平行線パターンの形成領域外におけるジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃)の接触角を測定したところ、接触角Hは5°であった。なお、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを滴下後5秒後の値とした。
4.パターンの形成
実施例1において、インク1をインク4に代えたこと以外は実施例1と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
(比較例1)
1.インクの調製
インクとして、インク1を用いた。
2.基材の調製
基材として、基材2(表面エネルギーE=48mN/m)を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
実施例1の基材1を基材2に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは56mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは17°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、28°であった。
4.パターンの形成
実施例1において、基材1を基材2に代えたこと以外は実施例1と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
(比較例2)
1.インクの調製
下記組成からなるインク3を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液3(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・シリコン系界面活性剤(ビックケミー製「BYK−348」):0.01重量%
・純水:残部
なお、銀ナノ粒子の水分散液3は、銀ナノ粒子の水分散液1及び2とは分散剤が異なる。
2.基材の調製
基材として、基材2(表面エネルギーE=48mN/m)を用いた。
3.表面エネルギー及び接触角の測定
実施例1のインク1をインク3に代え、更に基材1を基材2に代えて、実施例1と同様に測定した結果、第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCは61mN/mであり、第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fは12°であり、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gは、29°であった。
4.パターンの形成
実施例1において、インク1をインク3に代え、更に基材1を基材2に代えたこと以外は実施例1と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
(比較例3)
1.インクの調製
インクとして、インク4を用いた。
2.基材の調製
基材として、基材2(表面エネルギーE=48mN/m)を用いた。
3.接触角の測定
協和界面化学社製接触角測定装置「DM−501」を用いて、第1の平行線パターンの形成領域外におけるジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃)の接触角を測定したところ、接触角Hは8°であった。なお、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを滴下後5秒後の値とした。
4.パターンの形成
実施例8において、基材1を基材2に代えたこと以外は実施例8と同様にして、メッシュ状の機能性パターンを形成した。
<平均間隔A及び平均間隔Bの測定>
実施例1〜7及び比較例1、2で得られたメッシュ状の機能性パターンにおいて、第2の平行線パターンを構成する2本の線分間の間隔について、第1の平行線パターンの形成領域内における平均間隔Aを、図6で説明した計7箇所の測定箇所A〜Aにおいて測定した間隔の平均値として求めた。また、第2の平行線パターンを構成する2本の線分間の間隔について、第1の平行線パターンの形成領域外における平均間隔Bを、図6で説明した計5箇所の測定箇所B〜Bにおいて測定した間隔の平均値として求めた。更に、これら平均間隔A及び平均間隔Bの値から、上述した式(1)におけるB/Aの値を求めた。
かかるB/Aの値を求めることにより、上述した式(1)を満たすか否かを判定することができる。即ち、上述した式(1)を満たすための調整が達成されたか否かを判定することができる、ということもできる。
<評価方法>
・低視認性の評価方法
実施例1〜7及び比較例1、2で得られたメッシュ状の機能性パターンを目視し、下記の評価基準で評価した。
[評価基準]
A:周期的なパターンのようなものが視認できず、全体に亘って均一に見える
B:周期的なパターンのようなものが視認できる
・抵抗値の方向むらの評価方法
実施例1〜7及び比較例1、2で得られたメッシュ状の機能性パターンについて、以下の方法で抵抗値の方向むらを評価した。
第1の平行線パターンの方向(第1の方向)と平行に長さ50mm幅10mmの短冊を切り出し、長辺の両端(すなわち短辺)に銀ペーストによる測定用電極をつけ、短冊の端子間の抵抗をテスターにて測定した。同様にして、第2の平行線パターンの方向(第2の方向)と平行に長さ50mm幅10mmの短冊でも端子間抵抗をテスターで測定し、第1の方向と第2の方向での抵抗の比率を評価した。抵抗の比率は、具体的には、「第2の方向での抵抗」と「第1の方向での抵抗」の差の絶対値を「第1の方向での抵抗」で除した値を100分率で示したものである。
ある基準として、抵抗の比率が10%以下であることが実用上好ましく、抵抗の比率が10%を超えると実用上好ましくないと評価することができる。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0006515928
<評価>
表1より、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすように調整を行った実施例1〜8では、低視認性に優れ、抵抗値の方向むらを防止できることがわかる。一方、かかる調整を行わなかった比較例1〜3では、低視認性に劣り、抵抗値の方向むらを十分に防止できないことがわかる。
更に、実施例3のメッシュ状の機能性パターンと、比較例2のメッシュ状の機能性パターンについて、それぞれ、図9及び図10に、光学顕微鏡写真を示した。各写真において、左上から右下に向かう方向が第1の方向(第1の平行線パターンの方向)であり、左下から右上に向かう方向が第2の方向(第2の平行線パターンの方向)である。これらの写真の対比からも、本発明によれば、低視認性に優れることがわかる。更に、第1の方向と第2の方向とで導電パスの長さの差が見られず、抵抗値の方向むらを防止できることがわかる。
以上の結果から、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすように調整することの有効性がわかる。
実施例1、2においては、「第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCと、第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーEとの差(|C−E|)を、5mN/m以下にする」調整、あるいは、「第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fと、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gとの差を、10°以下にする」調整により、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすようにした。ここでは、一例として、基材の表面処理やインク組成の設定により、表面エネルギーや接触角を調整する例を示した。
実施例3〜5においては、「第1の平行線パターンを形成した後に、第2のライン状液体を付与する前に、第1の平行線パターンの形成領域内を含む領域を洗浄する」調整により、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすようにした。実施例3では加熱による洗浄を、実施例4では電磁波による洗浄を、実施例5では溶剤による洗浄を、それぞれ用いた。
実施例6においては、「第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量と、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量とを異ならせる」調整により、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすようにした。
実施例7においては、「第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーCと、第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーEとの差(|C−E|)を、5mN/m以下にする」調整、「第1の平行線パターンの形成領域内における第2のライン状液体の接触角Fと、第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体の接触角Gとの差を、10°以下にする」調整、あるいは、「第1のライン状液体と同一組成の液体を塗布して乾燥させてなるベタ面の表面エネルギーDと、第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーEとの差(|D−E|)を、5mN/m以下にする」調整により、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすようにした。
実施例8においては、「第1の平行線パターンの形成領域外における第2のライン状液体中の溶剤のうち最も沸点が高い溶剤の接触角を6°以下にする」調整により、平均間隔A及び平均間隔Bが式(1)「0.9≦B/A≦1.1」を満たすようにした。
1:基材
2:第1のライン状液体
3:第1の平行線パターン
31、32:線分
4:第2のライン状液体
5:第2の平行線パターン
51、52:線分
6:パターン
7:液滴吐出装置
X:交差部

Claims (12)

  1. 基材上に機能性材料を含む第1のライン状液体を付与し、該第1のライン状液体を乾燥させる過程で該機能性材料を縁部に選択的に堆積させて、該機能性材料を含む2本の線分により構成された第1の平行線パターンを形成し、
    次いで、前記基材上に前記第1の平行線パターンの形成領域と交差させるように機能性材料を含む第2のライン状液体を付与し、該第2のライン状液体を乾燥させる過程で該機能性材料を縁部に選択的に堆積させて、該機能性材料を含む2本の線分により構成された第2の平行線パターンを形成することによって、
    前記第1の平行線パターンと前記第2の平行線パターンとが交わるメッシュ状の機能性パターンを形成する際に、
    前記第2の平行線パターンを構成する前記2本の線分間の間隔について、前記第1の平行線パターンの形成領域内における平均間隔Aと、前記第1の平行線パターンの形成領域外における平均間隔Bとが下記式(1)を満たすように調整するメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
    0.9≦B/A≦1.1 ・・・式(1)
  2. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内の表面エネルギーと、前記第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  3. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1のライン状液体に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面の表面エネルギーと、前記第1の平行線パターンの形成領域外の表面エネルギーとの差を、5mN/m以下にする請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  4. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内における前記第2のライン状液体の接触角と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の接触角との差を、10°以下にする請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  5. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1のライン状液体に含まれる機能性材料を塗布して乾燥させたベタ面における前記第2のライン状液体の接触角と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の接触角との差を、10°以下にする請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  6. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体中の溶剤のうち最も沸点が高い溶剤の接触角を6°以下にする請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  7. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンの形成領域内における前記第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量と、前記第1の平行線パターンの形成領域外における前記第2のライン状液体の長さあたりの液体付与量とを異ならせる請求項1記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  8. 前記式(1)を満たすための調整として、前記第1の平行線パターンを形成した後に、前記第2のライン状液体を付与する前に、前記第1の平行線パターンの形成領域内を含む領域を洗浄する請求項1に記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  9. 前記洗浄として、加熱による洗浄、電磁波による洗浄、溶剤による洗浄、ガスによる洗浄及びプラズマによる洗浄から選ばれた1種又は2種以上を組み合わせた洗浄を行う請求項8記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  10. 前記機能性材料は、導電性材料である請求項1〜9の何れかに記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載のメッシュ状の機能性パターンの形成方法により形成されたメッシュ状の機能性パターン。
  12. 請求項11記載のメッシュ状の機能性パターンを備えた機能性基材。
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