JP6418210B2 - 平行線パターン形成方法、透明導電膜付き基材、デバイス及び電子機器 - Google Patents

平行線パターン形成方法、透明導電膜付き基材、デバイス及び電子機器 Download PDF

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本発明は、平行線パターン形成方法、該平行線パターン形成方法により形成された平行
線パターンを含む透明導電膜を基材表面に有する透明導電膜付き基材、該透明導電膜付き
基材を有するデバイス及び該デバイスを備えた電子機器に関する。
近年、薄型TV等の需要の高まりに伴い、液晶・プラズマ・有機エレクトロルミネッセ
ンス・フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。これ
ら表示方式の異なるいずれのディスプレイにおいても、透明電極は必須の構成要素となっ
ている。また、テレビ以外でも、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池
、各種エレクトロルミネッセンス調光素子においても、透明電極は欠くことのできない技
術要素となっている。
従来、透明電極は、ガラスや透明なプラスチックフィルム等の透明基材上に、インジウ
ム−スズの複合酸化物(ITO)膜を真空蒸着法やスパッタリング法で製膜したITO透
明電極が主に使用されてきた。
しかし、ITOに用いられるインジウムはレアメタルであり、かつ価格の高騰により、
脱インジウムが望まれている。さらに、真空蒸着法やスパッタリングは、タクトタイムが
長く、材料使用効率が非常に悪いといった問題があり、ITO透明電極は高コストである
という大きな問題が存在する。
そこで、ITO透明電極に代わる透明電極の開発が急務となっている。
特許文献1には、少なくとも部分的に接合されているナノ粒子で形成されている導電性
トレースのパターンであって、概して前記部分的に接合されているナノ粒子の無い、概し
て光に対して透明である無秩序な形状のセルを画定しているパターンを備える透明電極が
記載されている。
特許文献2には、カーボンナノチューブからなる互いに連結した複数のリング状パター
ンを有する透明導電膜が記載されている。
特許文献3には、銀ナノ粒子からなる互いに連結した複数のリング状パターンを有する
透明導電膜が記載されている。
特表2011−508424号公報 特表2011−502034号公報 WO2011/051952
特許文献1に記載のパターンは、無秩序であるために、透明性と抵抗値にバラつきが生
じ、安定性を損なう問題がある。また、抵抗値を所定値まで低下させようとすると、透明
性も大きく低下してしまう問題があった。
特許文献2、3に記載の技術のように、リング状パターンにより透明電極を形成するた
めには、各々のリングを最低2つのリングと交わらせて電気的な接続を確保する必要があ
り、その結果、面電極上に多数の連結点(交点)を形成しなければならない。そのため、
連結点の形状安定性や、連結点の個数制御の観点で改善の余地があり、更に、これら多数
の連結点によって透明性が損なわれ易い問題がある。その結果、透明性と抵抗値の安定性
を損なう問題がある。また、抵抗値を所定値まで低下させると透明性も大きく低下してし
まう問題を、十分に解決するものではなかった。
そこで、本発明の課題は、導電体の細線パターンにおいて、透明性と抵抗値の安定性を
向上できる平行線パターン形成方法を提供することにある。
また、同一抵抗値で比較した場合に、透明性を向上できる優れた特性の透明導電膜付き
基材(透明電極)、該透明導電膜付き基材を有するデバイス及び該デバイスを備えた電子
機器を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
導電性材料を含む複数組の平行線からなる一つの透明電極を基材上に形成する透明電極形成方法であって、
基材上に前記導電性材料を含む線幅の一様なライン状液体を形成する工程と、
前記ライン状液体の対流状態を制御しながら、前記ライン状液体を蒸発させることにより、1本の前記ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積し、1組の前記平行線を形成する工程と、
1組の前記平行線を複数組形成することによって、複数組の前記平行線からなる一つの前記透明電極を形成する工程と、
を備え
前記ライン状液体の導電性材料含有率が、0.1重量%以上5重量%以下の範囲であり、
前記平行線を構成する2本の線分の高さをh1、h2とし、前記2本の線分間において前記導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとしたときに、h1/Z比及びh2/Z比が各々5以上であることを特徴とする透明電極形成方法。
2.
前記ライン状液体の組成、前記基材と前記ライン状液体の接触角、前記導電性材料濃度および乾燥条件を、1本の前記ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積し、視認困難乃至視認できない1組の前記平行線を形成する対流状態になる様に選択することを特徴とする前記1記載の透明電極形成方法。
3.
前記基材は、液体を吸収しない基材であることを特徴とする前記1又は2記載の透明電極形成方法。
4.
1組の前記平行線を構成する各線分の線幅を2μm〜10μmとすることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の透明電極形成方法。
5.
前記ライン状液体は、インクジェット方式により吐出された導電性材料を含む液滴同士が、前記基材上で合一することで形成されることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の透明電極形成方法。

前記ライン状液体の前記基材に対する接触角が、5°以上50°以下の範囲であることを特徴とする前記1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。

前記基材の表面エネルギーが、40mN/m以上であることを特徴とする前記1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。

前記ライン状液体は、水と、前記基材に対する接触角をθ(°)とし、前記ライン状液体の前記基材に対する接触角をθ(°)としたときに、−20°≦θ−θ≦5°の関係を満たす有機溶剤を少なくとも1種以上含有することを特徴とする前記1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。

前記ライン状液体の乾燥に際して、前記基材を加熱することを特徴とする前記1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。
本発明によれば、導電体の細線パターンにおいて、透明性と抵抗値の安定性を向上でき
る平行線パターン形成方法を提供することができる。
また、本発明によれば、同一抵抗値で比較した場合に、透明性を向上できる優れた特性
の透明導電膜付き基材(透明電極)、該透明導電膜付き基材を有するデバイス及び該デバ
イスを備えた電子機器を提供することができる。
本発明に係る平行線パターン形成方法の一例を説明する図 本発明に係る平行線パターン形成方法の一例を説明する原理図 本発明により形成される平行線パターンの一例を示す部分拡大平面図 図3におけるiv−iv線断面図(縦断面図) 本発明により形成される平行線パターンの他の例を示す部分拡大平面図 本発明により形成される平行線パターンの他の例を示す部分拡大平面図 本発明により形成される平行線パターンの他の例を示す部分拡大平面図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
本発明に係る平行線パターン形成方法では、導電性材料を含む少なくとも1組以上の平
行線を有する平行線パターンを基材上に形成するものであり、これについて図1を参照し
て説明する。
図1は、本発明に係る平行線パターン形成方法の一例を説明する図であり、平行線パタ
ーンが形成される基材の縦断面を示す斜視図である。
まず、図1(a)に示すように、基材1上に、線幅の一様な、導電性材料を含むライン
状液体2を形成する。
ライン状液体の線幅は、液体と基材の濡れ性と液体量により決定され、これらのバラつ
きにより線幅が不均一となる原因になる。このことから、均一な表面エネルギーを持つ基
材1上に、ライン状液体2の形成長さ方向に均一な液体量を付与することにより、線幅が
一様となるライン状液体2を形成することが出来る。
また、ライン状液体2の形成長さは、形成幅の5倍以上であることが好ましく、10倍
以上であることがより好ましい。
次いで、基材1上でライン状液体2が乾燥する過程において、前記ライン状液体の組成
、基材と前記ライン状液体の接触角、前記導電性材料濃度および乾燥条件の選択により、
前記ライン状液体の対流(流動)状態を制御することで前記ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させることが出来る。
本発明における、前記ライン状液体2の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させること
が出来る対流状態を図2に示す。基材1上に配置されたライン状液体2の乾燥は中央部と
比べ縁において速く(図2(a))、乾燥の進行と共に固形分濃度が飽和濃度に達し、ラ
イン状液体2の縁に固形分の局所的な析出が起こる(図2(b))。この析出した固形分
によりライン状液体2の縁が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液
体2の幅方向の収縮が抑制される。この効果により、ライン状液体2の液体は、縁で蒸発
により失った分の液体を補う様に中央部から縁に向かう対流を形成する(図2(c))。
この対流(流動)は、乾燥に伴うライン状液体2の接触線の固定化とライン状液体2中央部と縁の蒸発量の差に起因するため、固形分濃度、ライン状液体2と基材1の接触角、ライン状液体の量、基材1の加熱温度、ライン状液体2の配置密度、または温度、湿度、気圧の環境因子に応じて変化し、これらを調整することにより制御することができる。
本発明では、基材1上に線幅の一様なライン状液体2を形成し、かつ前記ライン状液体
2の縁に前記導電性材料を選択的に堆積するように、液体組成種、基材1とライン状液体
2の接触角、導電性材料濃度および乾燥条件を選択することで、図1(b)に示すような
導電性材料を含む平行線30が初めて形成される。即ち、1本のライン状液体2から、導
電性材料を含む1組の平行線30が生成する。1組の平行線30は、導電性材料を含み、
同一直線上にはない互いに平行な線分31、32により構成されている。
本発明の平行線パターン3は、このようにして形成された平行線30を少なくとも1組
以上有しており、該平行線30を構成する線分31、32を、局在化された導電性材料の
集合体として、当初のライン状液体2の形成幅よりも大幅に細く且つ安定して形成するこ
とができるため、導電体の細線パターンにおいて、透明性と抵抗値の安定性を向上できる
効果が得られる。
特に、導電性材料を、視認困難乃至視認できない程度まで細線化することができるため
、当該導電性材料自体の可視光領域等の透過率によらず、透明性に優れる効果が奏される
。その結果、好適に用いられる導電性材料の選択範囲が広くなり、低コストが可能である
し、更に、導電性を優先して導電性材料を選択できるようになるため、この観点でも導電
性を確保し易い効果が得られる。
なお、数学的には、「平行線」、「線分」は、長さを有するが太さを有さないものと定
義されるが、本発明において、「平行線」、「線分」と称される線は、何れも、長さだけ
でなく、太さ(幅及び高さ)を有する3次元線状体である。
以下に、本発明に係る平行線パターン形成方法について、より詳しく説明する。
本発明において、基材1上にライン状液体2を付与する方法は、乾燥過程において対流
を生じ得るだけの流動性を有した状態でライン状液体2を形成できるものであればよい。
例えば、印刷方式があげられる。
印刷方式としては、一般的に知られている方法を用いることができ、スクリーン印刷法
、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等を好ましく例示できる
本発明において、ライン状液体2は、インクジェット方式により吐出された導電性材料
を含む液滴同士が、基材1上で合一することで形成することができ、これにより、平行線
パターンのデジタルパターニングを行うことができるため、透明性と導電性の自由な設計
を可能とする点で好ましい。
インクジェット方式としては、一般的に知られている方法を用いることができ、圧電素
子の振動によりインク流路を変形させることによりインク液滴を吐出させるピエゾ方式、
インク流路内に発熱体を設け、その発熱体を発熱させて気泡を発生させ、気泡によるイン
ク流路内の圧力変化に応じてインク液滴を吐出させるサーマル方式、インク流路内のイン
クを帯電させてインクの静電吸引力によりインク液滴を吐出させる静電吸引方式等を好ま
しく例示できる。なお、本明細書では、便宜上「インク」という表現を用いて説明する場
合があるが、当然、顔料・染料を含む必要はなく、液体であればよい。
本発明においては、基材1の表面に、導電性材料を含む液体を付与して、乾燥に伴う対
流により、一組の平行線30を形成してもよいが、例えば、基材1の表面に、導電性材料
を含む液体(第1の液体)を付与し、その後、この液体が乾燥過程にある段階、あるいは
乾燥後に、別の液体(第2の液体)を重ねて付与して、乾燥に伴う対流により、一組の平
行線30を形成してもよい。この場合、主に第2の液体の対流によって、ライン状液体2
を1組の平行線30に分断する。第2の液体は、第1の液体とは異なる組成であることが
好ましく、また、導電性材料を含まないものも好ましく用いることができる。
本発明において、ライン状液体2は、導電性材料含有率が0.1重量%以上5重量%以
下の範囲であることが好ましい。これにより、透明性と導電性を好適に両立できる効果が
得られる。導電性材料含有率が0.1重量%未満であると、透明性に優れるが導電性が得
られにくくなる場合があり、5重量%を超えると、導電性に優れるが透明性が得られにく
くなる場合がある。
本発明において、乾燥過程における液体の対流は、上述したように、当該ライン状液体
2中の導電性材料を、1組の平行線30を形成するように分断する液流である。対流とい
う物理的現象を利用するため、液体の物性(あるいは基材の物性)による影響が大きい。
特に、本発明者は、鋭意検討した結果、以下に説明するように、ライン状液体2の基材1
に対する接触角や、基材1の表面エネルギー等を特定範囲に設定することで、発明の効果
が顕著となることを見出した。
本発明において、ライン状液体2の基材1に対する接触角は、5°以上50°以下の範
囲であることが好ましい。接触角が5°以下であると、ライン状液体の接触線の固定化が
起こりづらく、接触角が50°以上であると、ライン状液体中央部と縁の蒸発量の差が小
さく、ライン状液体内の中央部から縁に向かう対流が促進されない。前記接触角範囲にお
いては、ライン状液体の接触線の固定化が起こりやすく、ライン状液体中央部と縁の蒸発
量の差も大きくなるため、ライン状液体内の中央部から縁に向かう対流が促進される。こ
の結果、平行線30の細線化が更に促進され、透明性を更に高める効果が得られる。
本発明でいう接触角とは、具体的には、基材1上に液滴を落としてインク液滴端部の接
線と基材面がなす角度(θ)を測定する静的接触角であり、例えば、協和界面科学株式会
社製DM−500を用いて、25℃、50%RH環境下で、測定しようとする液滴(5μ
l程度)をシリンジから基材1上に乗せ、液滴端部の接線と基材面がなす角度(θ)を測
定することで求めることができる。
ライン状液体2の基材1に対する接触角は、当該ライン状液体2の組成、あるいは基材
1の表面エネルギーの設定によって容易に調整できる。
ライン状液体2の組成により接触角を調整する場合、何れの方法を用いてもよいが、例
えば当該ライン状液体2に界面活性剤、有機溶剤等の添加物を含有させる方法を好ましく
例示できる。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用い
ることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキ酸の側鎖または末端をポ
リエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−64
2やビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。
また、ライン状液体2が付与される基材1の表面エネルギーは、基材1の材質の選択や
、表面処理等によって容易に設定することができる。
本発明において、ライン状液体2が付与される基材1の表面エネルギーは、40mN/
m以上であることが好ましい。表面エネルギーが40mN/m未満であると、ライン状液
体2の基材1に対する接触角が高くなる傾向であり、液体中央部と縁の蒸発量の差が小さ
なることでライン状液体2の中央部から縁に向かう対流が促進されない。上記接触角を低
くなるようにライン状液体2の組成を変化させることも可能であるが、組成種選択の自由
度の観点から好ましくない。一方で表面エネルギーが40mN/m以上であると、ライン
状液体2の基材1に対する接触角は低くなる傾向であり、液体中央部と縁の蒸発量の差が
大きくなることでライン状液体2の中央部から縁に向かう対流が促進される。この結果、
平行線30の細線化が促進され、透明性を更に高める効果が得られる。また、組成種選択
の自由度の観点からも好ましい。
本発明でいう表面エネルギーとは、水とジヨードメタンを標準液として接触角法を用い
て測定した基材1表面の濡れ性を表す値である。具体的には、協和界面科学株式会社製D
M−500を用いて、超純水とジヨードメタンの接触角を測定し、2成分系での表面エネ
ルギーを計算して求めることができる。
更に、本発明において、ライン状液体2は、水と、下記条件を満たす有機溶剤を少なく
とも1種以上含有することが好ましく、これにより、ライン状液体の乾燥における濡れ性
を制御することで、ライン状液体の接触線の固定化が容易となる。この結果、平行線30
の細線化が更に促進され、透明性を更に高める効果が得られる。
<条件>
当該有機溶剤の基材1に対する接触角をθ(°)とし、ライン状液体2(当該有機溶
剤を含んだ状態)の基材に対する接触角をθ(°)としたときに、−20°≦θ−θ
≦5°の関係を満たすこと
本発明において、ライン状液体2に含有される有機溶剤は、格別限定されないが、乾燥
と濡れ性の制御の観点から水より沸点の高い溶剤が好ましく、1,2−ヘキサンジオール
、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコ
ールなどのアルコール類、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテルなどのエーテル類を例示でき、上述した接触角の条件を満たすよう
に溶剤種、添加量を適宜選択して用いることが好ましい。
本発明においては、ライン状液体2の乾燥に際して、基材1を加熱することが好ましい
。加熱乾燥により、ライン状液体2の乾燥が促進され、中央部と縁の蒸発量の差が大きく
なり、ライン状液体2内の中央部から縁に向かう対流が促進される。これにより、平行線
30の細線化が更に促進されることで、透明性を高める効果が得られる。
具体的には、例えば、乾燥過程において、ライン状液体2が付与された基材1表面を加
熱して乾燥する、及び/又は、ライン状液体2が付与される基材1表面をあらかじめ加熱
しておいて乾燥する方法を用いることができる。乾燥過程における基材1の表面温度は、
40℃以上150℃以下であることが好ましい。
基材1を加熱する際に使用される加熱手段としては、格別限定されるものではないが、
例えば、温風送風機、ホットプレート、パネルヒーター等のヒーター、又はそれらを組み
合わせた装置などが挙げられる。
次に、ライン状液体2が付与される基材1について詳しく説明する。
本発明においては、平行線30を、上述したようにライン状液体2の対流を利用して形
成するものであり、液体の流動に対する基材1の影響は大きい。
基材1が液体を吸収すると、液体の流動が妨げられ好ましくない。よって、基材1は、
液体を吸収しないものであることが好ましい。
液体を吸収しない基材としては、具体的には、該基材を該液体に1分浸漬後における該
基材による該液体の吸収量Lが、0≦L≦3ml/mの範囲のものを好ましく例示する
ことができる。ここで、吸収量Lは、液体に浸漬前の基材重量と、浸漬後に液をよく切っ
た状態の基材重量との差をとり、その増加分の重量を液体の密度で除した値を、更に基材
表面積で除した値として定義される。
本発明において好ましく用いられる基材1の具体例としては、格別限定されないが、例
えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル
、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミック
などを挙げることができる。
基材1は、透明であることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。本発明によれ
ば、基材1上に設けられる導電膜(平行線パターン3)が透明性に優れることにより、基
材1の透明/不透明によらず、導電性の光学材料等として種々の用途への利用が可能であ
る。
また、本発明の基材1として、液体を吸収しないコート層を表面に備えるものも好まし
く用いることができる。
本発明において、ライン状液体2に含まれる導電性材料は、格別限定されるものではな
いが、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、
Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga
、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を
用いると、電気抵抗が低く、且つ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、
より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。こ
れらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3
〜50nmの範囲とされる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子
としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示で
きる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げ
ることができる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン類、ポリピロール類
、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフ
ラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリ
パラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電
性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェ
ン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好
ましい。
本発明に用いられる導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分
子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電
性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在
下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリア
ルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換
若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成
単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である
。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして
機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こ
りうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫
酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好まし
い。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置
換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポ
リアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン
酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホ
ン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリア
クリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これ
らの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には
、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基
を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げる
ことができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた
際にインク射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ま
しい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリ
アクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポ
リアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好
ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレン
ジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/
PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Ald
rich社からPEDOT−PASS483095、560598として、Nagase
Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリア
ニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
次に、以上に説明した本発明に係る平行線パターン形成方法によって形成される平行線
パターン3の好ましい態様について説明する。
図3は、本発明により形成される平行線パターン3の一例を示す部分拡大平面図である
。図4は、図3におけるiv−iv線断面図であり、平行線パターン3に含まれる1組の
平行線30を線分方向に対して直交する方向で切断した断面図(縦断面図)である。
本発明において、平行線30を構成する2本の線分31、32は、必ずしも互いに完全
に独立した島状である必要はない。図示したように、2本の線分31、32は、該線分3
1、32間に亘って、該線分31、32の高さよりも低い高さで形成された薄膜部33に
よって接続された連続体として形成されることも、本発明においては好ましいことである
本発明において、平行線30を構成する線分31、32の線幅W1、W2は、各々20
μm以下であることが好ましい。更に、10μm以下であれば、通常視認できないレベル
となるので、透明性を向上する観点からより好ましい。各線分31、32の安定性も考慮
すると、各線分31、32の線幅W1、W2は、各々2μm以上10μm以下の範囲であ
ることが好ましい。
なお、本発明において、線分31、32の幅W1、W2とは、該線分31、32間にお
いて導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの線分31、
32の突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける線分31、
32の幅として定義される。例えば、平行線30が上述した薄膜部33を有する場合は、
該薄膜部33における最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各線分31、32
間における導電性材料の最薄部分の高さが0であるときは、線分31、32の線幅W1、
W2は、基材1表面からの線分31、32の高さh1、h2の半分の高さにおける線分3
1、32の幅と定義される。
本発明において、平行線30を構成する線分31、32の線幅W1、W2は、上述した
通り極めて細いものであるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、基材1表面か
らの線分31、32の高さh1、h2は高い方が望ましい。具体的には、線分31、32
の高さh1、h2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
更に、本発明においては、平行線30の安定性を向上する観点から、h1/W1比、h
2/W2比は、各々0.05以上1以下の範囲であることが好ましい。
また、平行線パターン3の透明性を更に向上する観点から、平行線30は、線分31、
32間において導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部33
の最薄部分の高さZが10nm以下の範囲であることが好ましい。最も好ましいのは、透
明性と安定性のバランスの両立を図るために、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部33を
備えることである。
更に、平行線パターン3の更なる低抵抗化と透明性向上のために、平行線30における
h1/Z比、h2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがよ
り好ましく、20以上であることが特に好ましい。
線分31、32の間隔Iは、抵抗値と透明性の設計により適宜調整することが可能であ
り、好ましくは、10μm以上300μm以下の範囲に調整されていることが好ましい。
なお、本発明において、線分31、32の間隔Iとは、線分31、32の各最大突出部間
の距離として定義される。
更にまた、本発明においては、平行線30において、線分31と線分32との間で異な
る大きさの電流が流れることによる負荷を低減する観点で、線分31と線分32の抵抗値
を等しくするように考慮することが好ましい。そのためには、線分31と線分32とに同
様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、線分31と線分3
2の高さh1とh2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、線分3
1と線分32の線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
本発明において、「平行線」、「平行」とは、必ずしも厳密な意味での平行を意味する
ものではなく、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分31、32が結合してい
ないことを意味する。好ましくは、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分31
、32が実質的に平行であることである。
本発明において、線分31、32の線分方向の長さLは、線分31、32の間隔Iの5
倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。長さL及び間隔I
は、ライン状液体2の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
また、平行線30を構成する線分31、32は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且
つ、線幅W1、W2が平行線間距離(間隔I)に比して、十分に細いものであることが好
ましい。
更に、本発明に係る平行線パターン3において、平行線30を構成する線分31と線分
32とは、同時に形成されたものであることが好ましい。
本発明に係る平行線パターン3は、平行線30として、該平行線30を構成する各線分
31、32が、下記(ア)〜(エ)の条件を全て満たす平行線を少なくとも有することが
特に好ましい。
(ア)前記平行線を構成する各線分の高さをh1、h2とし、該各線分間における最薄
部分の高さをZとしたときに、5≦h1/Z、且つ5≦h2/Zであること
(イ)前記平行線を構成する各線分の幅をW1、W2としたときに、W1≦10μm、
且つW2≦10μmであること
(ウ)前記平行線を構成する各線分間の距離をIとしたときに、10μm≦I≦200
μmであること
(エ)前記平行線を構成する各線分の高さをh1、h2としたときに、50nm<h1
<5μm、且つ50nm<h2<5μmであること
本発明に係る平行線パターン3の前記形状は、ライン状液体2の組成、基材と前記ライ
ン状液体の接触角、前記導電性材料濃度および乾燥条件等を、選択することにより制御す
ることができる。
本発明において、平行線30を構成する線分31、32は、互いに平行であればよく、
図3、4に示したような直線状体に限定されず、例えば図5に示すような曲線状体として
もよい。
本発明において、線分31、32には、これら直線状体、曲線状体を結んだ自在な形状
を付与することができる。そのため、本発明では、リング状パターンを連結しなければ導
電性を確保できない特許文献2、3の場合と比較して、交点数を自在に制御できる。
本発明において、平行線パターン3は、1組の平行線30により構成する場合に限定さ
れず、2組以上の複数組の平行線30を集合させた集合体とすることも好ましい。平行線
パターン3を、複数組の平行線30によって構成する場合、各々の平行線30の形状は同
一でも異なってもよい。
例えば、2組以上の複数組の平行線30を間隔を置いて並列することによりストライプ
状の平行線パターン3を形成してもよいし、あるいは、図6に示すように、2組以上の複
数組の平行線30を1又は複数の交点34によって結合して平行線パターン3を形成して
もよい。図6の例では、複数の平行線30が、複数の交点34において互いに交わること
によって、全体として格子状パターンを形成している。図6に示したような互いに交わる
平行線を形成するには、例えば、一方の平行線を先に形成した後、これと交わるように、
他方の平行線を形成することによって形成することができる。
また、本発明においては、平行線パターン3に、1又は複数の交点を付与する場合、こ
れら交点において、リング状、ループ状等のような非平行線状の形状を付与することも好
ましい。図7は、交点34に非平行線状の形状が付与された平行線パターン3の例を示す
平面図である。図7(a)は、3組の平行線30、30、30が、ループ状の交点34に
おいて交わっている様子を示している。図7(b)は、4組の平行線30、30、30、
30が、リング状の交点34において交わっている様子を示している。更に、図7(c)
は、2組の平行線30、30と、これとは別の2組の平行線30、30とが、共通のルー
プ状の交点34によって交わっている様子を示している。このように、本発明において、
平行線パターン3が有する交点とは、平行線30の複数組同士を接続する分岐点、あるい
は連結点などであり得る。
本発明に係る透明導電膜付き基材は、以上に説明した本発明に係る平行線パターン形成
方法により形成された平行線パターン3を含む透明導電膜を基材1表面に有するため、同
一抵抗値で比較した場合に、透明性を向上できる優れた特性を備える。
本発明に係る透明導電膜付き基材の用途は、格別限定されるものではないが、本発明の
効果を顕著に奏する観点で、例えば、液晶・プラズマ・有機エレクトロルミネッセンス・
フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ用透明電極として、あるいは、タッ
チパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光
素子等に用いられる透明電極として好適に用いることができる。
より具体的には、本発明に係る透明導電膜付き基材は、デバイスの透明電極として好適
に用いられる。デバイスとしては、格別限定されるものではないが、例えば、タッチパネ
ル等を好ましく例示できる。また、これらデバイスを備えた電子機器としては、格別限定
されるものではないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等を好ましく例示できる
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例に限定されない。
(実施例1)
フレキソ印刷方式により、表1に示す組成のインクを用いて、クリヤハードコート層付
きPETフィルム(基材)の該クリヤハードコート層に、ライン幅/スペース幅=100
μm/200μmでライン状液体をストライプ状に塗布形成した。
各々のライン状液体は、下記の乾燥条件にて乾燥する過程で1組の平行線(銀細線)に
なった。
<乾燥条件>
・基材加熱方法:ライン状液体形成後、ホットプレートで基材を加熱。
・基材表面温度:70℃
得られたパターンについて全光線透過率及び導電性を測定した結果を表1に示した。
(実施例2〜14、比較例1)
信光電気計装株式会社製PS−1M用いてコロナ放電処理をした異なる表面エネルギー
を持つクリヤハードコート層付きPETフィルム(基材)の該クリヤハードコート層表面
に、インクジェットヘッド(コニカミノルタ社製「KM512L」;標準液滴量42pl
)により、表1に示す組成のインクを用いて、ノズル列方向ライン間ピッチ141μm、
走査方向ドット間ピッチ60μmのワンパス印字で液滴を付着させた。基材上において各
液滴同士は合一され、実施例1と同様のストライプ状のライン状液体を形成した。
実施例2〜14のライン状液体は、実施例1と同様の乾燥条件にて乾燥する過程で1組
の平行線(銀細線)になった。一方で、比較例1は乾燥する過程で1組の平行線(銀細線
)にならず、一本の線となった。
得られたパターンについて全光線透過率及び導電性を測定した結果を表1に示した。
<測定方法>
表1に示す全光線透過率は、東京電色社製AUTOMATICHAZEMETER(M
ODEL TC−HIIIDP)を用いて、全光線透過率を測定した値である。なお、基
材を用いて補正を行い、作成したパターン膜(透明導電膜)の全光線透過率として測定し
た値である。
表1に示す面抵抗の評価は、ホットプレートを用いて120℃、1hの加熱焼成を行っ
た後、平行細線方向と直角に取り出し電極を配置し、三和電気計器株式会社製CD770
を用いて測定した抵抗値より算出した。
表1に示す接触角は、協和界面科学株式会社製DM−500を用いて、25℃、50%
RH環境下で、測定しようとする液滴(5μl程度)をシリンジから基材1上に乗せ、滴
下1秒後の液滴端部の接線と基材面がなす角度(θ)を測定することで求めた。
表1に示す表面エネルギーは、協和界面科学株式会社製DM−500を用いて、超純水
とジヨードメタンの液滴(5μl程度)をシリンジから基材1上に乗せ、滴下1秒後の接
触角を測定することで、2成分系での表面エネルギーを計算して求めた。
Figure 0006418210
1:基材
2:ライン状液体
3:平行線パターン
30:平行線
31、32:線分
33:薄膜部
34:交点

Claims (9)

  1. 導電性材料を含む複数組の平行線からなる一つの透明電極を基材上に形成する透明電極形成方法であって、
    基材上に前記導電性材料を含む線幅の一様なライン状液体を形成する工程と、
    前記ライン状液体の対流状態を制御しながら、前記ライン状液体を蒸発させることにより、1本の前記ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積し、1組の前記平行線を形成する工程と、
    1組の前記平行線を複数組形成することによって、複数組の前記平行線からなる一つの前記透明電極を形成する工程と、
    を備え
    前記ライン状液体の導電性材料含有率が、0.1重量%以上5重量%以下の範囲であり、
    前記平行線を構成する2本の線分の高さをh1、h2とし、前記2本の線分間において前記導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとしたときに、h1/Z比及びh2/Z比が各々5以上であることを特徴とする透明電極形成方法。
  2. 前記ライン状液体の組成、前記基材と前記ライン状液体の接触角、前記導電性材料濃度および乾燥条件を、1本の前記ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積し、視認困難乃至視認できない1組の前記平行線を形成する対流状態になる様に選択することを特徴とする請求項1記載の透明電極形成方法。
  3. 前記基材は、液体を吸収しない基材であることを特徴とする請求項1又は2記載の透明電極形成方法。
  4. 1組の前記平行線を構成する各線分の線幅を2μm〜10μmとすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の透明電極形成方法。
  5. 前記ライン状液体は、インクジェット方式により吐出された導電性材料を含む液滴同士が、前記基材上で合一することで形成されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の透明電極形成方法。
  6. 前記ライン状液体の前記基材に対する接触角が、5°以上50°以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。
  7. 前記基材の表面エネルギーが、40mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。
  8. 前記ライン状液体は、水と、前記基材に対する接触角をθ(°)とし、前記ライン状液体の前記基材に対する接触角をθ(°)としたときに、−20°≦θ−θ≦5°の関係を満たす有機溶剤を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。
  9. 前記ライン状液体の乾燥に際して、前記基材を加熱することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の透明電極形成方法。
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