JP6515397B1 - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱対象物の加熱効率を低下させることなく被加熱対象物を加熱させるための磁石を冷却することができる電磁誘導加熱装置を提供する。【解決手段】電磁誘導加熱装置100は、被加熱対象物WKに対向する状態で複数の磁石を保持したテーブル101を備えている。テーブル101は、磁石105とは反対側の裏面101aにヒートシンク103が形成されているとともにこのヒートシンク103が裏面ジャケット107で覆われている。ヒートシンク103は、テーブル101の回転駆動中心を中心とする4つの同心円の各円周上から同円周に沿って連続的に図示下方に下垂した環状に形成されている。裏面ジャケット107は、テーブル101の裏面101aとの間に空洞部108を形成するとともに、この空洞部108に対して空気を供給または排気する気体供給機110および気体排出機111をそれぞれ備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置に関する。
従来から、導体からなる被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、導電部材に対して複数の磁石を交互に異なる磁極で対向するように保持したフレームを回転駆動することによって導電部材に誘導電流を生じさせて加熱する磁気ヒータ装置が開示されている。この場合、下記特許文献1には、磁石を冷却するための冷却機構を備えることが開示されている。
特表2004−537147号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、冷却機構について何を何処にどのように設けて構成すれば磁石を冷却することができるかが記載されておらず、実質的に磁石を冷却することができない。また、磁気ヒータ装置のような被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置においては、前記冷却機構を設けることで被加熱対象物の加熱効率を低下させる恐れもある。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、被加熱対象物の加熱効率を低下させることなく被加熱対象物を加熱させるための磁石を冷却することができる電磁誘導加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、加熱対象である被加熱対象物を支持するワーク支持体と、ワーク支持体に支持された被加熱対象物側に複数の磁石の各磁極が同じ向きで平面的に配置されたテーブルと、テーブルを被加熱対象物に対して回転駆動するテーブル駆動手段とを備えて、複数の磁石を被加熱対象物に対して回転変位させることによって被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置であって、テーブルに対してワーク支持体とは反対側の裏面側に気体を送る気体供給機と、テーブルの裏面側に空洞部を形成しつつ同空洞部とともに裏面を覆う裏面ジャケットとを備え、裏面ジャケットは、同裏面ジャケットの外部から空洞部に気体を送る気体供給機と、裏面ジャケットの内部と外部とに連通して空洞部内の気体を同空洞部の外に導く排気口とを備えることにある。
この場合、気体としては、空気のほか、窒素などの不活性ガスを用いることができる。また、気体供給機としては、ファンのほか、コンプレッサを用いることができる。
このように構成した本発明の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、被加熱対象物を加熱させるための磁石を保持するテーブルに対してワーク支持体とは反対側の裏面側に気体を送る気体供給機を備えているため、被加熱対象物の加熱効率を低下させることなく被加熱対象物を加熱させるための磁石を冷却することができる。また、このように構成した本発明の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、テーブルの裏面側に気体供給機および排気口をそれぞれ備えた裏面ジャケットを備えているため、テーブルの周囲の温度環境、特に、被加熱対象物から温度の伝搬によるテーブルの裏面側およびテーブルの裏面側に送る空気が加熱されることを防止して効果的にテーブルの裏面を冷却することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、気体供給機は、テーブルの裏面に向けて気体を送ることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、気体供給機がテーブルの裏面に向けて気体を送るため、テーブルの裏面に沿って平行に気体を送る場合に比べて効率的に磁石を冷却することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、気体供給機は、テーブルにおける回転駆動中心と外縁部との間の部分に気体を送ることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、気体供給機がテーブルにおける回転駆動中心と外縁部との間の部分に気体を送るため、テーブルにおける回転駆動中心部分、すなわち、回転駆動速度が相対的に遅い部分に気体を送る場合に比べて効率的に磁石を冷却することができる。
削 除
削 除
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、排気口は、テーブルの回転駆動中心からの距離が気体供給機のテーブルの回転駆動中心からの距離よりも遠い位置に形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、排気口がテーブルの回転駆動中心からの距離が気体供給機のテーブルの回転駆動中心からの距離よりも遠い位置に形成されているため、回転駆動するテーブルによってテーブルの径方向外側に導かれる気体を効果的に排出口に導いて裏面ジャケットの外に排出させることができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、排気口に空洞部内の気体を空洞部の外に導く気体排出機を備えることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、排気口に空洞部内の気体を空洞部の外に導く気体排出機を備えているため、裏面ジャケット内の気体を積極的に排出して同裏面ジャケット内に新たな気体を導入することができ、テーブルの裏面を効果的に冷却することができる。
この場合、気体排出機としては、ファンのほか、コンプレッサを用いることができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、裏面ジャケットおよびテーブルは、互いに接近した位置で対向し合う部分に、互いに非接触で張り出し合って空洞部と裏面ジャケットの外部とを屈曲しつつ連通させる絞り部を備えていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、裏面ジャケットおよびテーブルにおける互いに接近した位置で対向し合う部分に、互いに非接触で張り出し合って空洞部と裏面ジャケットの外部とを屈曲しつつ連通させる絞り部を備えているため、回転駆動するテーブルの裏面側に裏面ジャケットによって形成された空洞部内の気体の漏れを効果的に防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、絞り部は、裏面ジャケットの外部への開口部がテーブルに対向配置される被加熱対象物以外の方向に向いていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、絞り部における裏面ジャケットの外部への開口部がテーブルに対向配置される被加熱対象物以外の方向に向いているため、被加熱対象物の加熱を阻害することがなく被加熱対象物を効率的に加熱することができる。この場合、絞り部における裏面ジャケットの外部への開口部がテーブルに対向配置される被加熱対象物以外の方向とは、例えば、テーブルの径方向またはテーブルの裏面側が考えられる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、さらに、テーブル駆動手段および気体供給機の各作動をそれぞれ制御する制御装置を備え、制御装置は、テーブルの回転駆動を中断する際、テーブル駆動手段によるテーブルの回転駆動制御を中断した後に気体供給機の作動制御を終了することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、制御装置がテーブルの回転駆動を中断する際、テーブル駆動手段によるテーブルの回転駆動制御を中断した後に気体供給機の作動制御を終了するため、テーブルの回転駆動の停止後における磁石の温度上昇を防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、さらに、テーブルの裏面側に突出して設けられた1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備えることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、テーブルの裏面側に突出して設けられた1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備えているため、効率的にテーブルの裏面を冷却することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、ヒートシンクは、テーブルの回転駆動方向に連続的または断続的に延びて形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、ヒートシンクがテーブルの回転駆動方向に連続的または断続的に延びて形成されているため、テーブルを円滑に回転駆動させることができるとともに、気体供給機によって供給された空気をテーブルの回転駆動方向に沿って円滑に流通させてテーブルの裏面を効果的に冷却することができる。
また、本発明の他の特徴は、電磁誘導加熱装置において、ヒートシンクは、テーブルに保持された磁石と磁石との間に形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電磁誘導加熱装置は、ヒートシンクがテーブルに保持された磁石と磁石との間に形成されているため、気体供給機が供給した気体をテーブルに保持された磁石の直下部分に導くことができ、磁石を効果的に冷却することができる。
上記目的を達成するため、本発明は、加熱対象である被加熱対象物を支持するワーク支持体と、ワーク支持体に支持された被加熱対象物側に複数の磁石の各磁極が同じ向きで平面的に配置されたテーブルと、テーブルを被加熱対象物に対して回転駆動するテーブル駆動手段とを備えて、複数の磁石を被加熱対象物に対して回転変位させることによって被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置であって、テーブルの裏面側に突出して設けられた1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備え、ヒートシンクは、テーブルの回転駆動方向に連続的または断続的に延びて形成することができる。
この場合、気体としては、空気のほか、窒素などの不活性ガスを用いることができる。また、気体供給機としては、ファンのほか、コンプレッサを用いることができる。
これによれば、電磁誘導加熱装置は、テーブルの裏面側にテーブルの回転駆動方向に連続的または断続的に延びて形成された1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備えているため、テーブルを円滑に回転駆動させることができるとともに、気体供給機によって供給された空気をテーブルの回転駆動方向に沿って円滑に流通させてテーブルの裏面を効果的に冷却することができる。すなわち、本発明に係る電磁誘導加熱装置は、被加熱対象物の加熱効率を低下させることなく被加熱対象物を加熱させるための磁石を冷却することができる。
上記目的を達成するため、本発明は、加熱対象である被加熱対象物を支持するワーク支持体と、ワーク支持体に支持された被加熱対象物側に複数の磁石の各磁極が同じ向きで平面的に配置されたテーブルと、テーブルを被加熱対象物に対して回転駆動するテーブル駆動手段とを備えて、複数の磁石を被加熱対象物に対して回転変位させることによって被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置であって、テーブルの裏面側に突出して設けられた1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備え、ヒートシンクは、テーブルに保持された磁石と磁石との間に形成することができる。
この場合、気体としては、空気のほか、窒素などの不活性ガスを用いることができる。また、気体供給機としては、ファンのほか、コンプレッサを用いることができる。
これによれば、電磁誘導加熱装置は、テーブルの裏面側にテーブルに保持された磁石と磁石との間に形成された1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備えているため、気体供給機が供給した気体をテーブルに保持された磁石の直下部分に導くことができ、磁石を効果的に冷却することができる。すなわち、本発明に係る電磁誘導加熱装置は、被加熱対象物の加熱効率を低下させることなく被加熱対象物を加熱させるための磁石を冷却することができる。
本発明の一実施形態に係る電磁誘導加熱装置の構造を模式的に示す正面図である。 電磁誘導加熱装置の作動を制御する制御システムのブロック図である。 図1に示す電磁誘導加熱装置で加熱する対象である被加熱対象物の外観構成の概略を示す斜視図である。 図1に示す電磁誘導加熱装置を構成する磁石を備えたテーブルの表面側の外観構成の概略を示す平面図である。 図4に示すテーブルの裏面側の外観構成の概略を示す平面図である。 図1に示す破線円A内の構成の詳細を示す部分拡大図である。 本発明の変形例に係る電磁誘導加熱装置の構造を模式的に示す正面図である。
以下、本発明に係る電磁誘導加熱装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電磁誘導加熱装置100の構造を模式的に示す正面図である。また、図2は、電磁誘導加熱装置100の作動を制御する制御システムのブロック図である。この電磁誘導加熱装置100は、アルミホールまたはアルミサッシなど製品の製造過程において、これらの製品の原料となるアルミニウム材のインゴットからなる被加熱対象物WKを予備加熱するための機械装置である。
まず、被加熱対象物WKについて、簡単に説明しておく。被加熱対象物WKは、図3に示すように、電磁誘導加熱装置100によって加熱される対象物であり、アルミニウム材を棒状に形成して構成されている。より具体的には、被加熱対象物WKは、断面形状が台形形状に形成された全体として台形錐形状に形成されている。
(電磁誘導加熱装置100の構成)
電磁誘導加熱装置100は、被加熱対象物WKに誘導電流を生じさせて加熱するための機械装置であり、主として、テーブル101、磁石105、裏面ジャケット107、電動モータ118、上下動駆動機構122、ワーク支持体124および制御装置130をそれぞれ備えている。
テーブル101は、図4に示すように、複数の磁石105を保持するための部品であり、平面視で円形状の板状体(以下、「円板体」ともいう)で構成されている。より具体的には、テーブル101は、前記円板体に磁石保持部102、ヒートシンク103およびテーブル側絞り部形成部104がそれぞれ形成されているとともに、同円板体の図示下面となる裏面101aの中心部から図示下方に向かって棒状に延びた連結軸部101bが形成されて構成されている。
磁石保持部102は、磁石105を保持するための部分であり、有底の穴で構成されている。この場合、磁石保持部102は、テーブル101に対向配置される被加熱対象物WKに対してN極およびS極のうちの一方の端面を露出する深さに形成されている。この磁石保持部102は、テーブル101の回転駆動中心を中心とする3つの同心円の各円周上に複数の磁石保持部102がそれぞれ等間隔に形成されている。なお、図4においては、ワーク支持体124および被加熱対象物WKをそれぞれ二点鎖線で示している。
ヒートシンク103は、図5に示すように、テーブル101が保持した磁石105の熱を吸収して放熱するための部分であり、テーブル101における磁石保持部102が開口する側とは反対側(図示下方側)となる裏面101a側に突出して形成されている。より具体的には、ヒートシンク103は、テーブル101の回転駆動中心を中心とする4つの同心円の各円周上から同円周に沿って連続的に図示下方に下垂した環状に形成されている。
この場合、ヒートシンク103は、裏面101a側から先端部に向かって厚さが薄くなる断面形状が台形形状に形成されている。また、ヒートシンク103は、3つの同心円上にそれぞれ形成された各磁石保持部102群の各間、最内周側の磁石保持部102の内側、および最外周側の磁石保持部102の外側にそれぞれ形成されている。
テーブル側絞り部形成部104は、図6示すように、後述するジャケット側絞り部形成部112と協働して絞り部113を形成して空洞部108内の空気の流出を抑制する部分であり、テーブル101の外周部に径方向外側に突出して形成されている。より具体的には、テーブル側絞り部形成部104は、テーブル101の外周部に径方向外側に突出した環状の突出片104aがテーブル101の軸方向に所定の間隔を介して複数(本実施形態においては3つ)形成されている。
磁石105は、被加熱対象物WKに誘導電流を生じさせるための部品であり、円柱状に形成されている。この磁石105は、テーブル101の板面に形成された複数の磁石保持部102内に両端面のうちの一方を露出した状態でそれぞれ収容されている。この場合、各磁石105は、テーブル101の板面側が互いに同じ磁極(本実施形態においては、N極)が露出する向きでテーブル101に収容されている。また、各磁石105は、テーブル101の板面と面一の状態で保持されている。
なお、各磁石105は、テーブル101の板面よりも内側に入り込んだ状態で保持されていてもよいし、板面から突出した状態で保持されていてもよい。また、各磁石105の配置態様は、被加熱対象物WKの加熱の仕様に応じて適宜決定されるものであり、本実施形態に限定されるものでないことは当然である。また、各磁石105は、本実施形態においては、ネオジム磁石を用いているが、ネオジム磁石以外の磁石、例えば、フェライト、サマリウムコバルトまたはアルニコなどの各種磁石を用いることができる。
このテーブル101は、裏面101aに形成された連結軸部101bにカップリングを有した中継軸106を介して電動モータ118の出力軸が接続されている。また、テーブル101の裏面101a側は、裏面ジャケット107によって覆われている。
裏面ジャケット107は、テーブル101の裏面101a側に空洞部108を形成しつつ覆う部品であり、金属材料を円筒状に形成して構成されている。より具体的には、裏面ジャケット107は、主として、対向部107aおよび側面部107bを備えている。
対向部107aは、テーブル101の裏面101aに対して離隔した位置に対向配置された平板リング状の部品である。この場合、対向部107aがテーブル101の裏面101aに対して離隔した位置とは、空洞部108を形成するために必要な距離だけ離れた位置である。この対向部107aには、2つの貫通孔が形成されているとともに、これらの各貫通孔に気体供給機110および気体排出機111がそれぞれ設けられている。
側面部107bは、対向部107aの外縁部上に配置されてテーブル101の裏面101aと対向部107aとの間の空間を覆う円筒状の部品である。この側面部107bは、一方(図示下方)の端部が対向部107aに溶接によって一体化しているとともに、他方の端部にジャケット側絞り部形成部112が設けられている。
これにより、テーブル101の裏面101a、対向部107aおよび側面部107bによって囲まれた空間に空洞部108が形成される。この裏面ジャケット107は、側面部107bがカバースリーブ115に摺動自在に嵌合した状態で対向部107aの中央部に形成された支持スリーブ116を介して可動支持ベース117によって支持されている。
空洞部108は、テーブル101の裏面101aを冷却するための空気を溜める部分である。この空洞部108の大きさは、テーブル101の裏面101aの表面積および冷却能力に応じて適宜設定される。
気体供給機110は、裏面ジャケット107の内側に形成された空洞部108内に空気を送り込むための機械装置である。具体的には、気体供給機110は、後述する制御装置130によって作動が制御されるファンによって構成されている。この気体供給機110は、裏面ジャケット107における対向部107aに形成された貫通孔に嵌め込まれて設けられている。この場合、気体供給機110は、対向部107aにおいて気体排出機111よりも径方向内側となる位置に設けられている。
気体排出機111は、裏面ジャケット107の内側に形成された空洞部108内に空気を裏面ジャケット107の外側に送り出すための機械装置である。具体的には、気体排出機111は、制御装置130によって作動が制御されるファンによって構成されている。この気体排出機111は、裏面ジャケット107における対向部107aに形成された貫通孔に嵌め込まれて設けられている。この場合、気体排出機111は、対向部107aにおいて気体排出機111よりも径方向外側となる位置に設けられている。
ジャケット側絞り部形成部112は、図6に示すように、前記テーブル側絞り部形成部104と協働して絞り部113を形成して空洞部108内の空気の流出を抑制する部分であり、テーブル側絞り部形成部104を構成する3つの突出片104aの各間に各突出片104aに対して非接触な状態で配置される金属製の2つの円板体で構成されている。この場合、2つの円板体は、側面部107b上に重ねられてボルトによって固定されている。これにより、テーブル側絞り部形成部104とジャケット側絞り部形成部112との間には、空洞部108に連通した状態でテーブル101の上面側にジグザグに屈曲を繰り返しながら延びて外気に連通する円環状の絞り部113が形成される。
また、ジャケット側絞り部形成部112の図示上端部には、流路変更板114が設けられている。流路変更板114は、絞り部113が被加熱対象物WK側に向かって開口する開口部の向きを変更するための部品であり、金属製の平板環状体の外縁部が図示下方に屈曲した形状に形成されている。これにより、絞り部113における外気に連通する側の開口部は、テーブル101の径方向外側に屈曲した後、さらに図示下方に屈曲して開口している。
カバースリーブ115は、裏面ジャケット107とベース筐体123との間の空間を覆う部品であり、金属材料を円筒状に形成して構成されている。このカバースリーブ115は、一方(図示下方)の端部がベース筐体123上に固定されているとともに、他方の端部に裏面ジャケット107の側面部107bがシール材を介して図示上下方向に摺動自在な状態で嵌合している。
支持スリーブ116は、可動支持ベース117上で中継軸106および裏面ジャケット107をそれぞれ支持する部品であり、金属材料を円筒状に形成して構成されている。この支持スリーブ116は、一方(図示下方)の端部が可動支持ベース117上に固定されているとともに、他方(図示上側)の端部が裏面ジャケット107を固定的に支持している。また、支持スリーブ116は、内周部にベアリングを介して中継軸106を回転自在な状態で支持している。
可動支持ベース117は、テーブル101、裏面ジャケット107および電動モータ118をそれぞれ支持するための部品であり、金属製の板材を箱状に形成して構成されている。この可動支持ベース117は、リニアガイド120を介してガイド支持体121に連結された状態で上下動駆動機構122に支持されている。
電動モータ118は、テーブル101を回転駆動するための駆動源であり、制御装置130によって作動が制御されるサーボモータによって構成されている。すなわち、この電動モータ118が、本発明に係るテーブル駆動手段に相当する。この電動モータ118は、中継軸106を介してテーブル101に連結されている。
リニアガイド120は、テーブル101、裏面ジャケット107および電動モータ118を被加熱対象物WKに対して接近または離隔する図示上下方向に案内するための部品であり、ガイド支持体121に設けられたレールと可動支持ベース117に設けられてガイド支持体121に設けられたレール上を往復変位するスライダとで構成されている。
ガイド支持体121は、リニアガイド120を構成するレールを支持するための部品であり、金属材をL字状に形成して構成されている。この場合、ガイド支持体121は、ガイド支持体121に設けられたレールをテーブル101、裏面ジャケット107および電動モータ118の案内方向に沿って支持するように同案内方向に沿って延びて形成されている。このガイド支持体121は、ベース筐体123に支持されている。
上下動駆動機構122は、テーブル101、裏面ジャケット107および電動モータ118を被加熱対象物WKに対して接近または離隔する方向に変位させるための駆動源を備えた機械装置である。この上下動駆動機構122は、制御装置130によって作動制御される図示しない電動モータ(例えば、ACサーボモータ)、この電動モータの回転駆動力を図示上下方向に変換するジャッキおよびこのジャッキをベース筐体123上で支持する支持台をそれぞれ有して構成されている。すなわち、可動支持ベース117、リニアガイド120、ガイド支持体121および上下動駆動機構122は、テーブル101、裏面ジャケット107および電動モータ118を被加熱対象物WKに対して一体的に接近または離隔させるアプローチ機構を構成している。
ベース筐体123は、前記アプローチ機構および電動モータ118を収容しつつテーブル101、裏面ジャケット107、カバースリーブ115およびワーク支持体124を支持するための部品であり、金属製の棒状体を箱状に組んで構成されている。このベース筐体123は、図示上端部に支持スリーブ116が貫通する貫通孔123aが形成された板状体からなる天板123bが取り付けられており、この天板上にカバースリーブ115およびワーク支持体124がそれぞれ支持されている。
ワーク支持体124は、テーブル101上にて被加熱対象物WKを支持するための部品であり、被加熱対象物WKがテーブル101の板面上に架けられるようにテーブル101の外側のベース筐体123上にそれぞれ設けられている。この場合、ワーク支持体124は、テーブル101の板面上における回転駆動中心部分に対して径方向外側にオフセットした位置で被加熱対象物WKを支持する位置に設けられている。このワーク支持体124は、被加熱対象物WKの両端部を下方から支持するように同両端部がそれぞれ上方から嵌り込むV字状に形成されている。
このワーク支持体124には、温度検出器125が設けられている。温度検出器125は、被加熱対象物WKの温度を検出して制御装置130に出力する。
制御装置130は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、電磁誘導加熱装置100の全体の作動を総合的に制御するとともに、記憶装置に予め記憶された図示しない加熱処理プログラムを実行することにより被加熱対象物WKの加熱処理を行う。具体的には、制御装置130は、電動モータ118の作動を制御してテーブル101を回転駆動させるとともに、気体供給機110および気体排出機111の各作動を制御して裏面ジャケット107内の空洞部108に空気を供給する。また、制御装置130は、上下動駆動機構122の作動を制御してテーブル101の図示上下方向の位置を制御する。
この制御装置130には、作業者からの指示を受け付けて制御装置130に入力するスイッチ群からなる入力装置および制御装置130の作動状況を表示する表示ランプおよび液晶表示装置をそれぞれ備えた操作盤131を備えている。なお、制御装置130は、外部電源か電力を受けて電力を必要とする気体供給機110、気体排出機111、電動モータ118および上下動駆動機構122などの各部に供給する電源部を備えているが本発明に直接関わらないため、その説明は省略する。また、制御装置130は、金属製の箱体内に収容されてベース筐体123の外側面に取り付けられていてもよいが、有線を介してベース筐体123から離れた位置に設けられていてもよい。
(電磁誘導加熱装置100の作動)
次に、上記のように構成した電磁誘導加熱装置100の作動について説明する。本作動説明においては、アルミホールまたはアルミサッシなどのアルミニウム製の製品を製造する過程において、これらの原料となる被加熱対象物WKを溶解炉にて溶融する前工程で被加熱対象物WKを400〜500℃に加熱にして軟化させる予備加熱作業について説明する。
まず、作業者は、操作盤131を操作して電磁誘導加熱装置100の電源をONにする。これにより、制御装置130は、図示しない制御プログラムを実行して上下動駆動機構122の作動を制御することによってテーブル101を下降させて被加熱対象物WKから最も離隔した位置に位置決めする。
次に、作業者は、被加熱対象物WKを電磁誘導加熱装置100上にセットする。具体的には、作業者は、電磁誘導加熱装置100におけるワーク支持体124上に被加熱対象物WKを載置する。より具体的には、作業者は、断面形状が台形形状に形成された被加熱対象物WKにおける上底側の面(図示上側の面)をテーブル101に面する向きで被加熱対象物WKの両端部をそれぞれワーク支持体124上に載置する。
この場合、ワーク支持体124は、上方に向かってV字状に開口した2つの傾斜面で構成されているため、被加熱対象物WKの傾斜面からなる2つの側面と嵌合して安定的に被加熱対象物WKを支持することができる。なお、被加熱対象物WKのセット作業は、作業者が直接手作業で行ってもよいし被加熱対象物WKを把持してワーク支持体124上に載置するロボットアームなどの機械装置を用いてもよい。また、被加熱対象物WKは、台形形状における下底側の面(図示下側の面)をテーブル101に面する向きで配置してもよい。この場合、ワーク支持体124は、被加熱対象物WKの両端部をそれぞれ載置する平面状に形成するとよい。
次いで、作業者は、被加熱対象物WKに対して磁石105を位置決めする。具体的には、作業者は、操作盤131を操作して上下動駆動機構122の作動させることによってテーブル101の板面を被加熱対象物WKの対向面に接触しない範囲で最接近させた位置に位置決めする。
次に、作業者は、被加熱対象物WKを加熱する。具体的には、作業者は、操作盤131を操作して制御装置130に加熱処理プログラムの実行を指示する。この指示に応答して制御装置130は、電動モータ118を作動させることによってテーブル101を回転駆動させる。これにより、被加熱対象物WKは、内部に生じた誘導電流によって急速に加熱される。
また、制御装置130は、電動モータ118の作動開始とともに気体供給機110および気体排出機111の各作動も開始させる。これにより、裏面ジャケット107の内側の空洞部108内は、気体供給機110によって空気が導入されるとともに空洞部108内の空気が気体排出機111によって空洞部108の外に排出される(図1において破線矢印参照)。この場合、空洞部108内に導かれた空気は、テーブル101の回転駆動によってテーブル101の径方向外側に導かれるため、気体排出機111から円滑に排出される。
本実施形態においては、空洞部108には、ベース筐体123内の空気が気体供給機110によって導入されるとともに気体排出機111によって空洞部108内の空気がベース筐体123内に排出される。これにより、空洞部108に対して導入または排出される空気の流れによる影響をベース筐体123内に収めることができる。
一方、テーブル101は、被加熱対象物WKの加熱によって磁石105とともに加熱する。この場合、テーブル101は、裏面101aにヒートシンク103が設けられているとともに、このヒートシンク103が空洞部108内に設けられていることで温度上昇が抑えられる。これにより、テーブル101に保持された磁石105の温度上昇が抑えられて磁力の低下が抑えられる。
また、空洞部108内の空気の一部は、絞り部113を介して電磁誘導加熱装置100の外部に漏出する(図6における破線矢印参照)。この場合、絞り部113は、流路変更板114によって排出口が被加熱対象物WK側とは反対側に開口しているため、被加熱対象物WKの加熱を阻害することがない。
次に、作業者は、被加熱対象物WKが所定の温度に達した場合には、被加熱対象物WKの加熱を停止して電磁誘導加熱装置100から取り出す。具体的には、作業者は、操作盤131を操作して制御装置130に加熱処理プログラムの実行停止を指示する。この指示に応答して制御装置130は、電動モータ118の作動を停止させることによってテーブル101の回転駆動を停止させる。これにより、作業者は、ワーク支持体124上の被加熱対象物WKを取り出すことができる。
この場合、制御装置130は、電動モータ118の作動停止とともに気体供給機110および気体排出機111の作動を停止させてもよいが、電動モータ118の作動停止後の暫くの間作動を継続させてもよい。例えば、制御装置130は、電動モータ118の作動停止後所定の時間経過後に気体供給機110および気体排出機111の作動を停止させてもよいし、温度検出器125によって検出される温度が所定温度以下になった場合に気体供給機110および気体排出機111の作動を停止させてよい。これらにより、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の回転駆動の停止後における磁石105の温度上昇を防止することができる。
この被加熱対象物WKの取出し作業において、作業者は、操作盤131に表示される被加熱対象物WKの温度を確認して被加熱対象物WKが所定の温度に達したことを確認することができる。また、作業者は、被加熱対象物WKが所定の温度に達するまでの時間を予め実験的に取得しておき、この所定時間の経過の有無によって被加熱対象物WKが所定の温度に達したことを把握することもできる。また、制御装置130は、前記所定温度に達したとき、または前記所定の時間が経過した場合には、自動的に電動モータ118の作動を停止させることもできる。なお、被加熱対象物WKの取出し作業は、作業者が直接手作業で行ってもよいし被加熱対象物WKを把持してワーク支持体124上から運び出すロボットアームなどの機械装置を用いてもよい。
そして、作業者は、電磁誘導加熱装置100から取り出した被加熱対象物WKを溶解炉に投入した後、溶融した被加熱対象物WKを鋳型に流し込んでアルミホイールなどの成形品を成形する。この電磁誘導加熱装置100から取り出した被加熱対象物WKの加工過程については本発明に直接関わらないため、その説明は省略する。
次に、作業者は、新たな被加熱対象物WKを加熱処理する場合には前記と同様にして新たな被加熱対象物WKをワーク支持体124上に配置して加熱処理を実行する。一方、作業者は、この予備加熱工程を終了する場合には電磁誘導加熱装置100の電源をOFFにして作業を終了する。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、電磁誘導加熱装置100は、被加熱対象物WKを加熱させるための磁石105を保持するテーブル101に対してワーク支持体124とは反対側の裏面101a側にヒートシンク103および空気を送る気体供給機110を備えているため、被加熱対象物WKの加熱効率を低下させることなく被加熱対象物WKを加熱させるための磁石105を冷却することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記に示す各変形例においては、上記実施形態における電磁誘導加熱装置100と同様の構成部分には同じ符号を付して、その説明は省略する。
例えば、上記実施形態においては、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の裏面101a側にヒートシンク103および裏面ジャケット107をそれぞれ設けて構成した。しかし、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の裏面101a側にヒートシンク103および裏面ジャケット107のうちの少なくとも一方を設けて構成することもできる。したがって、電磁誘導加熱装置100は、ヒートシンク103を設けない場合には、テーブル101の裏面101aを平らな平面状に形成することができる。
また、上記実施形態においては、気体供給機110は、テーブル101における裏面101aに向けて空気を送るように構成した。これにより、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の回転抵抗を抑えることができるとともにテーブル101を効果的に冷却することができる。しかし、気体供給機110は、テーブル101における裏面101aに径方向に対して垂直方向以外の方向、例えば、径方向に平行な方向に向けて空気を送るように構成することもできる。この場合、気体供給機110は、裏面ジャケット107における側面部107bに設けることができる。
また、上記実施形態においては、気体供給機110は、テーブル101における回転駆動中心と外縁部との間の部分に空気を送るように構成した。しかし、気体供給機110は、テーブル101における回転駆動中心に向けて空気を送るように構成することもできる。この場合、テーブル101は、外縁部にテーブル101の回転駆動力を与えるように構成することができる。
また、上記実施形態においては、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の裏面101a側に裏面ジャケット107を設けて構成した。しかし、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の裏面101a側に空気流を形成すればよいため、裏面ジャケット107を省略して構成することもできる。この場合、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の裏面101a側に空気流を形成するように気体供給機110を配置するとともに気体排出機111を省略して構成することもできる。
また、上記実施形態においては、裏面ジャケット107は、気体排出機111を備えて構成した。しかし、裏面ジャケット107は、図7に示すように、空洞部108内の空気を空洞部108の外に導くことができればよいため、気体排出機111を省略して構成することもできる。この場合、裏面ジャケット107は、空洞部108内の空気を空洞部108の外に導くための貫通孔からなる排気口109を設けて構成すればよい(図7における破線矢印参照)。
また、上記実施形態においては、気体排出機111は、裏面ジャケット107の対向部107aにおいて気体供給機110よりもテーブル101の径方向外側の位置に設けた。これにより、空洞部108内の空気を効率的に空洞部108の外に導くことができる。しかし、裏面ジャケット107の対向部107aにおいて気体供給機110と同じテーブル101の径方向の位置、または気体供給機110よりもテーブル101の径方向内側の位置に設けることもできる。なお、裏面ジャケット107は、上記したように気体排出機111に代えて排気口109を設けた場合においては、気体排出機111と同様に、裏面ジャケット107における気体供給機110よりも径方向外側、径方向で同じ位置または径方向内側に形成することができる。
また、上記実施形態においては、テーブル101の外周部と裏面ジャケット107との間に屈曲した流通路からなる絞り部113を形成した。しかし、テーブル101の外周部と裏面ジャケット107との間に直線的な流通路からなる絞り部113を形成して構成することもできる。また、絞り部113は、裏面ジャケット107の側面部107bの先端部をテーブル101の裏面101aに対向配置することによって側面部107bの先端部と裏面101aとの間に屈曲または直線的に延びる流通路からなる絞り部113を形成することもできる。また、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101と裏面ジャケット107とが互いに摺動可能に接触するように構成することで絞り部113を省略して構成することもできる。
また、上記実施形態においては、絞り部113は、外部に面する開口部が図示下方向に開口するように構成した。しかし、絞り部113は、空洞部108内の空気を外部に排出できるように構成されていればよい。したがって、絞り部113は、流路変更板114の外縁部を折り曲げず流路変更板114を平板環状に形成することで外部に面する開口部がテーブル101の径方向外側に向くように構成することができる。また、絞り部113は、流路変更板114を省略して外部に面する開口部が被加熱対象物WK側を向くように構成することもできる。
また、上記実施形態においては、気体供給機110および気体排出機111をそれぞれ送風機で構成して空洞部108に対して空気を流通させるように構成した。しかし、気体供給機110および気体排出機111は、空洞部108に対して気体を流通させるように構成すればよい。したがって、気体供給機110および気体排出機111は、ポンプなどのコンプレッサで構成してもよい。また、気体供給機110は、窒素などの不活性ガスを空洞部108に供給するように構成することもできる。
また、上記実施形態においては、ヒートシンク103は、テーブル101の裏面101a上において同心円上に配置されて周方向に連続的に延びる複数の円環体で構成した。しかし、テーブル101の裏面101a上に形成された1つまたは複数の突起体で構成されていればよい。したがって、ヒートシンク103は、同心円上に配置されて周方向に断続的に延びる複数の円環体で構成することができる。また、ヒートシンク103は、直線状に連続的または断続的に延びる壁状またはヒダ状に形成することもできる。また、ヒートシンク103は、テーブル101の裏面101aに1つまたは複数の半球状の突起体で構成することもできる。
また、上記実施形態においては、ヒートシンク103は、テーブル101の裏面101a上において同心円上に配置された径方向上の磁石105群と磁石105群との間に形成されている。しかし、ヒートシンク103は、テーブル101の裏面101a上において同心円上に配置された径方向上の各磁石105群と同じ径方向の位置、換言すれば、各磁石105群の図示の真下の位置に形成することもできる。
また、上記実施形態においては、制御装置130は、テーブル101の回転駆動を中断する際、電動モータ118によるテーブル101の回転駆動制御を中断した後に気体供給機110の作動制御を終了するようした。これにより、電磁誘導加熱装置100は、テーブル101の回転駆動の停止後における磁石105の温度上昇を防止することができる。しかし、制御装置130は、テーブル101の回転駆動を中断する際、電動モータ118によるテーブル101の回転駆動制御の中断と同時または同中断に先んじて気体供給機110の作動制御を終了するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、電磁誘導加熱装置100は、気体供給機110、気体排出機111および電動モータ118の各作動を制御する制御装置130を備えて構成した。しかし、電磁誘導加熱装置100は、制御装置130を省略して構成することもできる。この場合、電磁誘導加熱装置100は、気体供給機110、気体排出機111および電動モータ118の各作動を作業者による手動操作によって制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、被加熱対象物WKは、断面形状が台形形状に形成した。しかし、被加熱対象物WKの形状は上記実施形態に限定されるものではなく、テーブル101に設けられた磁石105に対向配置可能な形状に形成されていればよい。したがって、被加熱対象物WKは、断面形状が円形のほか、方形または三角形などの多角形状の棒状体のほか、平板状の板状体で構成することができる。
また、上記実施形態においては、被加熱対象物WKは、アルミホールまたはアルミサッシなどのアルミニウム製の製品の原料としての鋳塊で構成した。しかし、被加熱対象物WKは、アルミホイールまたはアルミサッシ以外の各種製品(例えば、アルミニウム製のシリンダブロックなど)の原料としての鋳塊であってもよいことは当然である。また、被加熱対象物WKは、アルミニウム材以外の常磁性体(例えば、アルミニウム、マンガン、白金またはガラスなど)または反磁性体(例えば、銅、金、銀、亜鉛、鉛、ガラスまたは木材など)の材料で構成することもできる。さらに、被加熱対象物WKは、アルミホイールまたはアルミサッシなどの完成品に至る前で原材料に対して加工が施された半製品であってもよい。
また、上記実施形態においては、ワーク支持体124は、台形錐状に形成された被加熱対象物WKが上方から嵌り込む断面がV字状に形成した。しかし、ワーク支持体124は、被加熱対象物WKを着脱自在に支持するように構成されていればよい。したがって、ワーク支持体124は、被加熱対象物WKが載置された状態で更に上方または側方から被加熱対象物を押えるクランプ機構を備えていてもよい。また、ワーク支持体124は、ベルトコンベアのように、被加熱対象物WKがテーブル101上を移動する状態で支持するように構成することもできる。
WK…被加熱対象物、
100…電磁誘導加熱処理装置、101…テーブル、101a…裏面、101b…連結軸部、102…磁石保持部、103…ヒートシンク、104…テーブル側絞り部形成部、104a…突出片、105…磁石、106…中継軸、107…裏面ジャケット、107a…対向部、107b…側面部、108…空洞部、109…排気口、
110…気体供給機、111…気体排出機、112…ジャケット側絞り部形成部、113…絞り部、114…流路変更板、115…カバースリーブ、116…支持スリーブ、117…可動支持ベース、118…電動モータ、
120…リニアガイド、121…ガイド支持体、122…上下動駆動機構、123…ベース筐体、124…ワーク支持体、125…温度検出器、
130…制御装置、131…操作盤。

Claims (11)

  1. 加熱対象である被加熱対象物を支持するワーク支持体と、
    前記ワーク支持体に支持された前記被加熱対象物側に複数の磁石の各磁極が同じ向きで平面的に配置されたテーブルと、
    前記テーブルを前記被加熱対象物に対して回転駆動するテーブル駆動手段とを備えて、前記複数の磁石を前記被加熱対象物に対して回転変位させることによって前記被加熱対象物に誘導電流を生じさせて加熱する電磁誘導加熱装置であって、
    前記テーブルに対して前記ワーク支持体とは反対側の裏面側に気体を送る気体供給機と、
    前記テーブルの前記裏面側に空洞部を形成しつつ同空洞部とともに前記裏面を覆う裏面ジャケットとを備え、
    前記裏面ジャケットは、
    同裏面ジャケットの外部から前記空洞部に前記気体を送る前記気体供給機と、
    前記裏面ジャケットの内部と外部とに連通して前記空洞部内の気体を同空洞部の外に導く排気口とを備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  2. 請求項1に記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記気体供給機は、
    前記テーブルの前記裏面に向けて前記気体を送ることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記気体供給機は、
    前記テーブルにおける回転駆動中心と外縁部との間の部分に前記気体を送ることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記排気口は、
    前記テーブルの回転駆動中心からの距離が前記気体供給機の前記テーブルの回転駆動中心からの距離よりも遠い位置に形成されていることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記排気口に前記空洞部内の前記気体を前記空洞部の外に導く気体排出機を備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記裏面ジャケットおよび前記テーブルは、
    互いに接近した位置で対向し合う部分に、互いに非接触で張り出し合って前記空洞部と前記裏面ジャケットの外部とを屈曲しつつ連通させる絞り部を備えていることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  7. 請求項6に記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記絞り部は、
    前記裏面ジャケットの外部への開口部が前記テーブルに対向配置される前記被加熱対象物以外の方向に向いていることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載した電磁誘導加熱装置において、さらに、
    前記テーブル駆動手段および前記気体供給機の各作動をそれぞれ制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記テーブルの回転駆動を中断する際、前記テーブル駆動手段による前記テーブルの回転駆動制御を中断した後に前記気体供給機の作動制御を終了することを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載した電磁誘導加熱装置において、さらに、
    前記テーブルの前記裏面側に突出して設けられた1つまたは複数の突起体からなるヒートシンクを備えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  10. 請求項9に記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記ヒートシンクは、
    前記テーブルの回転駆動方向に連続的または断続的に延びて形成されていることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載した電磁誘導加熱装置において、
    前記ヒートシンクは、
    前記テーブルに保持された磁石と磁石との間に形成されていることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
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