JP6512190B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

この発明は、シートバックフレームを備えた車両用シートに関するものである。
車両用シートには、搭乗者を自然な姿勢に安定的に保持することが求められる。しかしながら、運転者は操舵やシフト操作などのために体を動かし、また同乗者は旋回時に横荷重を受けて体を動かすことがある。このような搭乗者の動きがあっても搭乗者を楽な姿勢に保持することができるように構成した車両用シートが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された車両用シートは、シートバックフレームにネットを張った構造であって、そのネットは、シートバックの上下方向での中央部に近い位置でかつ左右方向での中央部を連結部とし、その連結部から放射状に張った複数の糸部を有している。各糸部は、長さ方向には剛性が高く、曲げ方向の剛性が低いように構成されている。
運転者が操舵する場合には、ステアリングホイールの左右両側の部分を握っている手でステアリングホイールを回転させることにより、一方の腕がステアリングホイールの上側に、他方の腕がステアリングホイールの下側に移動する。その場合に、ステアリングホイールの上側に来る腕側の肩は車両前方に移動し、これとは反対側の肩は車両後方に移動する。このため、運転者には、操舵時の上半身の捻りに即したシートバックの回転が生じる。
連結部は、着座した搭乗者の左右の肩甲骨の間の部位に対向して配置されるように予め決められている。そのため、連結部を中心とした回動方向にはその糸部が容易に変形するので、ネットに背を寄りかかっている搭乗者は、操舵するときや横加速度を受けた場合などに、上記の連結部に対向する箇所付近を中心にして上半身を捻ることが容易になる。その結果、特許文献1に記載された車両用シートの構成では、搭乗者の姿勢保持性が向上するとされている。
特開2015−160457号公報
特許文献1に記載された車両用シートは、左右の肩甲骨の間の部位に対向する位置に決められている。しかしながら、搭乗員は体格が様々である。このため、例えば背の低い人は、連結部が左右の肩甲骨の間の部位に対向しなくなり、姿勢保持性が低下するおそれがある。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであって、搭乗者の体格に応じて連結部の位置を調節することができる車両用シートを提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の課題を解決するために、枠状に形成されたシートバックフレームで囲まれた内部に配置された連結部を中心として複数の線条材が放射状に張って設けられた車両用シートにおいて、前記連結部は前記複数の線条部の各々が挿通される挿通部を有し、前記挿通部の位置を前記シートの高さ方向に調節可能な調節機構を備えていることを特徴とするものである。
この発明においては、前記調節機構は、前記挿通部を前記シートの高さ方向に案内する案内路を有するガイド部と、前記案内路における前記挿通部の位置を決める位置決め機構とを備えてよい。
この発明においては、前記ガイド部は、前記シートバックフレームで囲まれた内部に前記シートの高さ方向に渡って配置された第1線材および第2線材と、前記第1線材が巻き掛けられる第1溝を有する第1巻車と、前記第2線材が巻き掛けられる第2溝を有する第2巻車と、前記挿通部、前記第1巻車および前記第2巻車を同軸上で支持する支持部とを備えてよい。
この発明においては、前記第1線材は、前記シートバックフレームで囲まれた内部を前記シートの幅方向に二分割した範囲のうちの左方の範囲の上端および下端に固定される一端および他端を有し、前記第2線材は、前記二分割した範囲のうちの右方の範囲の上端および下端に固定される一端および他端を有し、前記第1巻車は、前記第1線材が前記第1溝に左巻き方向に巻かれており、前記左巻き方向に向けて回転されることで前記シートの高さ方向のうちの上方に向けて移動するとともに、前記第2巻車は、前記第2線材が前記第2溝に前記左巻き方向とは逆の右巻き方向に向けて巻かれており、前記右巻き方向に向けて回転されることで前記シートの上方に向けて移動するように構成してよい。
この発明において、前記挿通部は、前記第1巻車に対して回転自在に設けられた環状部と、前記環状部に設けられており、前記複数の線条材が挿通される複数の通し孔とを備えてよい。
この発明においては、前記位置決め機構は、前記第1巻車と前記第2巻車とを互いの巻き方向への回転が阻止されるように係合させる係合部を備えてよい。
この発明においては、前記係合部は、前記第1巻車の回転中心を通る軸線方向のうちの一方向に向けて突出するように前記第1巻車に設けられた第1凹凸列部と、前記一方向とは逆の他方向に向けて突出するように前記第2巻車に設けられた第2凹凸列部とを有し、前記第1凹凸列部および前記第2凹凸列部は、前記第1巻車と前記第2巻車とを前記軸線方向に沿って接近させることで係合するように構成してよい。
この発明によれば、挿通部および調節機構を備えているから、搭乗者の体格に応じて連結部の位置を調節することができる。また、ガイド部を備えた発明によれば、挿通部の位置をガイド部の案内路に沿って案内させることができるので挿通部の位置調節を簡便かつ精度良く行える。さらに支持部を備えた発明によれば、挿通部、第1巻車および第2巻車が支持部により同軸上で支持されるため、調節機構の構成が簡単になる。
シートバックフレームの内部に左右に分けて第1線材および第2線材をそれぞれ配置した発明によれば、第1線材および第2線材を別々に配置しているから省スペース化を図ることができる。また、第1巻車を左巻き方向に、また第2巻車を右巻き方向にそれぞれ逆向きに回転させることで、第1巻車および第2巻車とともに挿通部をシートの上方に向けて移動させることができるので、調節操作を簡単に行うことができる。さらに、複数の通し孔を備えた環状部を第1巻車に回転自在に設けた発明によれば、複数の線条材を挿通する環状部を、第1巻車を含む調節機構から分離したため組み立てが容易となる。
係合部を有する発明によれば、例えば第1巻車および第2巻車の回転を阻止する機構を別々に設けなくてすむため、連結部のコンパクト化を図ることができる。また、第1凹凸列部および第2凹凸列部を有する発明によれば、第1凹凸列部および第2凹凸列部の係合により第1巻車および第2巻車の回転を阻止する構成であるため、挿通部を位置決めする構成を簡単な構成で達成できるとともに、第1凹凸列部および第2凹凸列を第1巻車および第2巻車にそれぞれ設けたから、調節機構のコンパクト化を図ることができる。
この発明の車両用シートの一例を示す斜視図である。 シートバックの一例を示す正面図である。 第2糸部の端部と下部フレームとの連結の一例を示す断面図である。 挿通部の位置を調節する調節機構の一例を示す斜視図である。 シートバックフレームをシートの幅方向に切断した断面図である。 挿通部の位置の調節を説明するための説明図である。 挿通部および調節機構の他の例の概略を示す斜視図である。 連結部の他の例の概略を示す斜視図である。 調節機構の別の例の概略を示す斜視図である。 挿通部の別の例の概略を示す斜視図である。
図1は、この発明に適用される車両用シート(以下「シート」と称す)10の一例を斜視図で概念的に示す。シート10は、いわゆる一人掛けのシートであって、例えば車両におけるドライバーシートやパッセンジャーシートとして用いられる。なお、以下で説明する各図に示された矢印Fr方向は車両の前後方向のうちの前方向を、矢印Lh方向は車幅方向のうちの左方向を、矢印Up方向は車両の高さ方向のうちの上方向をそれぞれ示す。車両の前方向は、シート10の前方向に、車両の左方向はシート10の左方向に、車両の上方向はシート10の上方向にそれぞれ対応する。
図1に示すように、シート10は、車両のキャビン11に固定されたレール12にシート10の前後方向にスライド可能に取り付けられており、座部13、シートバック14およびヘッドレスト15を備えている。座部13は、レール12の上に配置されており、着座する搭乗者の臀部を下方から支持するに十分な広さを有する座面16を備え、座面16は着座するときに加わる重量を支えるに十分な剛性を有している。シートバック14は、座部13のうちのシート10の後方端部から起立するように座部13に連結されており、搭乗者の背中をシート10の後方から支持するに十分な広さを有する背もたれ部17を有する。背もたれ部17は、もたれかかったときに加わる重量を支えるに十分な剛性を有している。ヘッドレスト15は、シートバック14のうちのシート10の上方に連結されており、搭乗者の頭部をシート10の後方から支持する。
図2は、シートバック14の一例を正面図で概略的に示す。図2に示すように、シートバック14は、シートバックフレーム20、連結部21およびネット22を備えている。シートバックフレーム20は、シートバック14の骨格をなす、例えば枠状の部材であり、座部13に着座する搭乗者の背中をシート10の後方から支持するために十分な剛性を有している。なお、シートバックフレーム20の形状、構造および素材は特に限定されるものではなく、適宜変更することができる。また、シートバックフレーム20は、一つの部材または複数の部材で構成されていてよい。つまり、シートバックフレーム20の構成は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
連結部21は、複数の通し孔27を有する挿通部23を備えている。挿通部23は、例えば枠状に囲まれたシートバックフレーム20の内部24に配置されており、通し孔27には、ネット22を構成する第1糸部25(25−1,25−2,25−3)および第2糸部26(26−1,26−2,26−3)が挿通される。第1糸部25および第2糸部26は、内部24にて挿通部23を中心として放射状に張って設けられることで背もたれ部17を構成する。
第1糸部25は、内部24をシート10の幅方向に二分割したうちのシート10の左方の範囲X1に、また第2糸部26はシート10の右方の範囲X2にそれぞれ分けて配置されている。例えば第1糸部25−1は、一端25−1aがシートバックフレーム20を構成する上部フレーム28のうちのシート10の左方寄りに固定され、他端25−1bがシートバックフレーム20を構成する左部フレーム29のうちのシート10の高さ方向の略中間位置に固定され、一端25−1aと他端25−1bとの間が通し孔27に挿通される。第1糸部25−2は、一端25−2aが一端25−1aよりもシート10の左方寄りの上部フレーム28または左部フレーム29に固定され、他端25−2bが左部フレーム29のうちの他端25−1bよりも下方に固定され、一端25−2aと他端25−2bとの間が通し孔27に挿通される。第1糸部25−3は、一端25−3aが左部フレーム29のうちの一端25−2aよりもシート10の下方に固定され、他端25−3bがシートバックフレーム20を構成する下部フレーム30に固定され、一端25−3aと他端25−3bとの間が通し孔27に挿通される。
右方の範囲X2に配置された残りの第2糸部26は、左方の範囲X1に配置された第1糸部25に対して左右対称となる形態で配置されている。そして、第1糸部25および第2糸部26の通し孔27への挿通形態は、第1糸部25の一端25−1aから一端25−3a、および第2糸部26の一端26−1aから一端26−3aに繋がる糸部を通し孔27にシート10の前方から挿通した形態となっている。なお、符号31は、シートバックフレーム20のうちの右部フレームを示す。
第1糸部25および第2糸部26は、長さ方向(軸線方向)に高張力を有するように、例えば断面円形の線条材により同じまたは同様な形態で作られている。線条材としては、弾性を有する1本の線材、またはその線材を撚り合わせた撚り線で構成されてよい。さらに、中心の1本の個別撚線の周囲に複数本の個別撚線が巻き付けて作られたものでもよい。なお、第1糸部25および第2糸部26の特性、素材、形状、太さ、長さおよび撚り線の場合の本数などは、例えば操舵をするときの運転者の上半身の捻り動作に応じて適宜設定することができる。つまり、第1糸部25および第2糸部26の構成は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。第1糸部25および第2糸部26は、この発明の実施例における複数の線条材の一例である。
背もたれ部17は、バケットシートあるいはセミバケットシートと称されるシートと同様に搭乗者の体を拘束するホールド性が良好になるように構成され、またホールド性に加えて、操舵時や横加速度による荷重を受けた場合などにおける体の自由度が高くなるように構成される。例えば第1糸部25および第2糸部26は、軸線方向には剛性が高く、曲げ方向では剛性が低いように構成されてよい。この場合には、環状に作られた挿通部23の中心を通る軸(略シート10の前後方向に沿う軸)を中心とする周方向に向けて回転するように第1糸部25および第2糸部26が変形するので、ネット22に寄りかかっている搭乗者は、操舵するときや横加速度を受けたときなどに、挿通部23に対向する背骨部位の付近を中心にして上半身を捻る動作が容易になる。なお、シートバックフレーム20に対して第1糸部25および第2糸部26を放射状に張り付ける形態は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
第1糸部25および第2糸部26のシートバックフレーム20に対する連結は、特に限定されるものではない。例えば、シートバックフレーム20に対して、第1糸部25および第2糸部26を直接的に連結してもよい。また、係止部などの留め具を介して第1糸部25および第2糸部26を間接的に連結してもよい。
図3は、係止部32を使用して第2糸部26−3の他端26−3bを下部フレーム30に連結する一例を断面図で概略的に示す。図3に示すように、他端26−3bには、係止部32が有する固定部32aが固定されている。固定部32aは、第2糸部26−3が挿通される孔部35に入り込む径となっている。固定部32aには、孔部35の外部に露呈される係止頭33が固定されている。係止頭33は、孔部35の径よりも大径となっており、孔部35の端外周に設けた座ぐり部34に当接して抜け止めされる。座ぐり部34は、孔部35とは逆側が下部フレーム30の外部に開口されている。座ぐり部34の開口34aは、例えば弾性を有する材料で形成されたキャップ36により目隠しされている。なお、他の端部、つまり第1糸部25の一端25−1aから一端25−3a、他端25−1b、他端25−2b、第2糸部26の一端26−1aから一端26−3a、および他端26−1bから他端25−3bは、前述した第2糸部26の他端26−3bと同じまたは同様な構成でシートバックフレーム20に固定されている。なお、係止部32の構成としては、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
図4は、挿通部23の位置を調節する調節機構38の一例を斜視図で概念的に示す。図4に示すように、調節機構38は、挿通部23の位置をシート10の幅方向の略中間に維持した状態でシート10の高さ方向に調節するものであり、摺動部材39、第1線材40、第2線材41、第1巻車42、第2巻車43および無端状に作られた弾性部材44を備えている。摺動部材39、第1巻車42および第2巻車43は、シート10の前方から視た外形輪郭が円状となっている挿通部23の中心を通る軸線(略シート前後方向に沿う軸線)45上に配置されている。摺動部材39は、例えば外輪46、内輪47および複数の転動体48を有するベアリングとなっている。
挿通部23は、前側環状部50、後側環状部51および8個の支持部材52(52a,52b,52c,52d,52e,52f,52g,52h)を備える。前側環状部50は、後側環状部51よりも大径で作られており、複数の支持部材52により後側環状部51と一体的に連結されている。支持部材52は、例えば軸線45を中心とする周方向の等分割位置にそれぞれ配置されており、各支持部材52の間には、第1糸部25および第2糸部26がそれぞれ挿通される8個の通し孔27(27a,27b,27c,27d,27e,27f,27g,27h)が作られる。後側環状部51は、シート10の前方から視た外形輪郭が円状に形成されている。後側環状部51の内径部54には、摺動部材39の外輪46が嵌合される。摺動部材39の内輪47には、シート10の前方に向けて突出するように第1巻車42に一体的に設けられた筒部55が嵌合する。つまり、挿通部23は、摺動部材39により第1巻車42に対して回転自在に取り付けられている。ここで、前側環状部50および後側環状部51は、この発明の実施例における環状部の一例である。
なお、摺動部材39を省略してよい。この場合には、挿通部23が筒部55に対してシート前後方向に移動せず、かつ軸線45を中心とする周方向に回転自在に支持される構成にすればよい。また、支持部材52の個数は、8個に限らず複数あればよい。さらに、支持部材52の配列は、等間隔に限らず、不等間隔でもよい。さらにまた、通し孔27の個数は、8個に限らず、複数あればよい。さらに、挿通部23の形状としては、円形に限らず、例えば楕円形としてよい。この場合には、長軸をシート10の高さ方向に沿わせた姿勢に配置すれば、第1糸部25および第2糸部26が挿通し易くなる。つまり挿通部23の形態としては、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
第1線材40および第2線材41は、シートバックフレーム20の内部24にシート10の高さ方向に延ばして設けられており、挿通部23をシート10の高さ方向に沿って案内する作用をする。第1線材40および第2線材41は、第1糸部25よりも軸方向の剛性が高くなるように、例えば第1糸部25よりも径の太い断面円形の線条材により構成されている。
第1巻車42は、例えば中心軸を軸線45に合わせた姿勢の略円柱体の形状になっており、第1溝56および第1孔部57を有する。第1孔部57は、略円柱体の内部に軸線45方向に貫通して設けられている。第1溝56は、略円柱体の外周に設けられている。第1溝56の幅は、第1線材40が、例えば2巻き分巻ける幅となっている。第1線材40は、一端40aが上部フレーム28に固定され、他端40bが下部フレーム30に固定されている。第1線材40の一端40aと他端40bとの間の一部40cは、第1溝56に一巻き分巻かれている。一部40cの巻き形態は、シート10の前方から見て軸線45を中心として矢印Aで示す左巻き方向(反時計方向)に滑りなく巻かれた形態となっている。第1巻車42は、左巻き方向に回転することで、第1線材40に沿い、かつシート10の上方向に移動し、逆に右巻き方向に回転すると第1線材40に沿い、かつシート10の下方向に移動する。
第2巻車43は、例えば第1巻車42と同じまたは同様な略円柱体の形状となっており、略円柱体の外周に設けられた第2溝59、および軸線45方向に貫通して設けられた第2孔部60を有する。第2溝59は、第1溝56と同じ形態となっている。第2線材41は、一端41aが上部フレーム28に固定され、他端41bが下部フレーム30に固定されている。第2線材41の一端41aと他端41bとの間の一部41cは、第2溝59に一巻き分巻かれている。一部41cの巻き形態は、シート10の前方から見て軸線45を中心として矢印B方向で示す右巻き方向(時計方向)に滑りなく巻かれた形態となっている。第2巻車43は、右巻き方向に回転することで第2線材41に沿い、かつシート10の上方向に移動し、逆に左巻き方向に回転すると、第2線材41に沿い、かつシート10の下方向に移動する。
第1線材40は、材質および形態が第2線材41と同じまたは同様に作られている。つまり第1線材40の一端40aおよび他端40bは、シートバックフレーム20の内部24のうちの右方の範囲X2(図2参照)に配置される。第2線材41の一端41aおよび他端41bは、内部24のうちの左方の範囲X1(図2参照)に配置される。第1線材40および第2線材41としては、弾性を有する1本の線材、またはその線材を撚り合わせた撚り線で構成されてよい。さらに、中心の1本の個別撚線の周囲に複数本の個別撚線が巻き付けて作られたものでもよい。また、第1線材40および第2線材41の特性、素材、形状、太さ、長さおよび撚り線の場合の本数などは、例えば第1巻車42および第2巻車43を回転させる操作のし易さなどに応じて適宜設定することができる。つまり、第1線材40および第2線材41の構成は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
また、第1溝56は、第1線材40の二巻き分の幅となる溝に限らず、例えば一条の左巻き螺旋溝で形成されてよい。また、第2溝59は、例えば一条の右巻き螺旋溝で形成されてよい。さらに、第1線材40および第2線材41を第1溝56および第2溝59にそれぞれ巻き掛ける回数は、1巻きに限らず、2巻以上巻いてもよい。つまり、第1溝56および第2溝59の構成は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。なお、第1線材40、第2線材41、第1巻車42および第2巻車43などは、この発明の実施例におけるガイド部の一例である。
調節機構38は、シート10の高さ方向に案内する案内路内で挿通部23の位置を決める位置決め機構を備える。位置決め機構は、第1巻車42と第2巻車43とを互いの回転が阻止されるように係合させる係合部62を有する。係合部62は、第1凹凸列部63および第2凹凸列部64を有する。第1凹凸列部63は、第1巻車42のシート10の後方の端面42aに設けられている。第2凹凸列部64は、第2巻車43のシート10の前方の端面43aに設けられている。第1凹凸列部63は、凹部63aおよび凸部63bを周方向に沿って交互に配列した形態となっている。凸部63bはシート10の後方に向けて突出し、また、凹部63aは凸部63bに対してシート10の前方に向けて凹んでいる。第2凹凸列部64は、第1凹凸列部63に対して軸線45方向に沿って合わせることで係合する形態、つまり凹部64aおよび凸部64bを周方向に沿って交互に配列した形態となっている。凸部64bはシート10の前方に向けて突出し、また、凹部64aは凸部64bに対してシート10の後方に向けて凹んでいる。
第1凹凸列部63および第2凹凸列部64は、第1巻車42および第2巻車43を軸線45方向に沿って合わせることで係合する。以下では、第1凹凸列部63および第2凹凸列部64が係合した状態を、第1巻車42および第2巻車43の係合状態と称す。また、第1凹凸列部63および第2凹凸列部64の係合は、凸部63bの間隔(ピッチ)に相当する位置ごとで行える。係合の解除は、第1巻車42および第2巻車43を軸線45方向に沿って離間させることで行える。以下では、第1凹凸列部63および第2凹凸列部64の係合が解除された状態を、第1巻車42および第2巻車43の解除状態と称す。なお、凹部63a,64aおよび凸部63b,64bの数、ピッチおよび凹凸(歯)の形態などは、係合および解除するときの動作に応じて適宜設定することができる。つまり、係合部62は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
弾性部材44は、例えば弾性を有する材料で無端状(輪状)に作られている。この弾性部材44は、挿通部23の通し孔27、第1巻車42の第1孔部57および第2巻車43の第2孔部60に挿通した後に両端をカシメなどにより連結することで無端状に作られる。そして、弾性部材44は、弾性力により第1巻車42および第2巻車43を係合状態に保持するとともに、弾性力に抗して引っ張られることで、第1巻車42および第2巻車43の解除状態を許容する。
図5は、図4で説明した調節機構38の一例を概略的に断面図で示す。図5に示す状態は、第1巻車42および第2巻車43は、第1凹凸列部63と第2凹凸列部64とが係合した係合状態となっている。第1糸部25および第2糸部26は、挿通部23の通し孔27に挿通されている。なお、図5では、図面の煩雑化を防ぐために第1糸部25および第2糸部26のうちの第1糸部25−3および第2糸部26−3を記載し、残りを省略している。第1糸部25−3は、通し孔27dから一端25−3aまでの間の部分25−3c、および通し孔27dから他端25−3bまでの間の部分25−3dの両方とも背もたれ部17として作用させるために、他端25−3bと一端25−3aとの取付位置をシート10の前後方向において同じ位置に設定している。シートバックフレーム20の内部24の右方の範囲X2に配置される第2糸部26−3は、左方の範囲X1に配置される第1糸部25−3に対して左右対称に配置されている。勿論、他の第2糸部26は、他の第1糸部25に対して左右対称に配置されている。
第1巻車42には、第1線材40の巻きによって左巻き方向(矢印A方向)への回転力が生じている。第2巻車43には、第2線材41の巻きによって右巻き方向(矢印B方向)への回転力が生じている。第1凹凸列部63と第2凹凸列部64とが係合すると、第1巻車42に生じる左巻き方向への回転力と、第2巻車43に生じる右巻き方向への回転力とが打ち消し合うため、第1巻車42および第2巻車43に生じる回転力がキャンセルされてその位置に保持される。
第1巻車42および第2巻車43は、第1孔部57と第2孔部60とに挿通される弾性部材44(44a,44b)の弾性力によって軸線45上で係合状態に保持される。弾性部材44は、軸線45を中心とする回転対称位置に複数設けられている。なお、弾性部材44は、一つでもよい。また、弾性部材44を省略してよい。この場合には、第1凹凸列部63と第2凹凸列部64との嵌め合いの度合いをきつめに設定するなどで対応することができる。筒部55、弾性部材44、第1凹凸列部63、および第2凹凸列部64などは、この発明の実施例における支持部の一例である。
後側環状部51は、第1巻車42の外周に摺動部材39を介して取り付けられているため、第1巻車42および第2巻車43よりも大径となっている。弾性部材44は、後側環状部51の外を通される。このため、第1巻車42および第2巻車43の間にそれぞれ略三角形をしたスペース65,66が作られる。第1線材40および第2線材41は、スペース65,66の中に配置されるため、弾性部材44によって巻き締められることはない。また、弾性部材44は、支持部材52a,52bの仕切りにより作られた通し孔27aおよび支持部材52d,52eの仕切りにより作られた通し孔27dに挿通されているため、挿通部23に対して軸線45を中心とする周方向への回転を規制するが、第1孔部57および第2孔部60には仕切りが無いため、第1巻車42および第2巻車43に対しては軸線45を中心とする周方向への回転を許容する。
図6は、挿通部23の位置の調節を説明するための説明図である。なお、図6では、図面の煩雑化を防ぐために第1糸部25および第2糸部26のうちの第1糸部25−1および第2糸部26−3を記載し、残りを省略している。図6に示すように第1糸部25−1は、挿通部23に挿通される一端25−1aおよび他端25−1bとの間の角度Cが、例えば80度以上かつ170度以下、好ましくは90度以上かつ160度以下の角度に設定されている。角度Cは、第1糸部25および第2糸部の全てに適用される。これによれば、第1糸部25と第2糸部26とがシート10の高さ方向の上下に引っ張り合う力を弱くすることができるため、挿通部23の調節が簡単に行える。また、第1線材40の一端40aと第2線材41の一端41aとのシート10の幅方向での取付間隔D、および第1線材40の他端40bと第2線材41の他端41bとのシート10の幅方向での取付間隔Eは、少なくとも第1溝56および第2溝59の直径と略同じ長さの間隔とするのが好適である。
なお、挿通部23の調節量は、着座する搭乗者の体格に応じて調節される長さである。このため、調節量は、シートバックフレーム20のうちのシート10の高さ方向の長さに対して、例えば1/3以下の長さあれば足りる。そこで、取付間隔Dまたは取付間隔Eあるいは両方の取付間隔D,Eは、第1溝56および第2溝59の直径を超える長さの間隔に設定してもよい。また、シート10に着座する搭乗者の左右の肩甲骨の間の部位は、シートバックフレーム20のうちのシート10の高さ方向の中間位置よりも上方に位置する方が多い。このため、取付間隔Eを取付間隔Dよりも広げた間隔に設定してよい。
座部13に着座する搭乗者は、第1巻車42および第2巻車43を手で持って弾性部材44a,44bの弾性に抗して互いを離間させて解除状態に操作した後に、第1巻車42および第2巻車43を互いが逆向きとなる回転方向にそれぞれ回転操作して挿通部23の位置をシート10の高さ方向に沿って調節する。この調節は、挿通部23の位置が自身の左右の肩甲骨の間に対向する位置に合うように行われる。挿通部23の位置が決まると、第1巻車42および第2巻車43を係合状態に操作することで調節操作が完了する。このとき、第1凹凸列部63と第2凹凸列部64との係合は、弾性部材44a,44bの弾性力を利用して行えるので容易となる。搭乗者の背中が背もたれ部17にもたれかかると、第1糸部25および第2糸部26が背中から受ける荷重に応じてシート10の後方に向けて撓んで背中を支える。このとき、挿通部23は、左右の肩甲骨の間の背骨の部位に対向する位置にセットされる。
なお、挿通部23および調節機構38は、図4ないし図6で説明した実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
図7は、挿通部71および調節機構70の別の例を斜視図で概念的に示す。図7に示すように調節機構70は、挿通部71、第1巻車42および第2巻車43を有する。挿通部71は、外側環状部72、内側軸部73、第1支持部材74、第2支持部材75、第3支持部材76および第4支持部材77を有する。外側環状部72は、内側軸部73の外側に配置され、環状の一部、例えば上方および下方を切り欠いて左方および右方を残した形状、例えばシート10の正面から視た外形輪郭が蝶ネクタイ形状に作られている。第1支持部材74から第4支持部材77は、内側軸部73の周方向の、例えば4分割位置にそれぞれ設けられており、内側軸部73から径方向の外側に向かって延びて外側環状部72を支持している。ここで、外側環状部72および内側軸部73は、この発明の実施例における環状部の一例である。
第1支持部材74と第2支持部材75との間は、第1空間部78を有している。第3支持部材76と第4支持部材77との間は、第2空間部79を有している。第1空間部78は、図2で説明した範囲X2に配置される第2糸部26が挿通される通し孔27を、また第2空間部79は、図2で説明した範囲X1に配置される第1糸部25が挿通される通し孔27をそれぞれ構成する。内側軸部73のシート10の後方の端面には、段差部82を介して小径になっている支持軸部83が内側軸部73と同軸でシート10の後方に延びて設けられている。支持軸部83には、第1巻車42の第1孔部57および第2巻車43の第2孔部60が回転可能に嵌合される。支持軸部83は、第1巻車42と第2巻車43とが係合状態および解除状態に変化しても第1巻車42と第2巻車43とを支持可能な長さとなっている。そして、第2巻車43は、例えばコイルバネとなっている付勢部材84により第1巻車42に向けて付勢されている。
付勢部材84は、支持軸部83に挿通されており、支持軸部83のうちのシート10の後方の端面に設けられたストッパー壁85により一端84aが止められ、かつ他端84bで第2巻車43を第1巻車42に向けて付勢する。第1巻車42と第2巻車43とは、付勢部材84の付勢により、段差部82に当接した状態で係合状態に保持される。調節するときには、第2巻車43を付勢部材84の付勢に抗する方向に向けて移動させて第1巻車42および第2巻車43を解除状態にしてから、第1巻車42および第2巻車43の互いを逆方向に回転させて、挿通部71の位置をシート10の高さ方向のいずれかに移動させる。ここで、第1巻車42および第2巻車43は、図4で説明したものと同じまたは同様な構成となっているので図7では同符号を付与してここでは詳しい説明を省略する。
なお、図7で説明した実施例では、外側環状部72を4個の第1支持部材74〜77で支持しているが、支持部材の数は4個に限らず、複数であれば2個や3個でもよいし、5個以上でもよい。挿通部71の形状としては、外側環状部72の上方および下方を切り欠いた形状に限らず、左方および右方を切り欠いた形状や上方あるいは下方のみを切り欠いた形状としてよい。さらに空間部78,79としては、シート10の左右に1個ずつ設けているが、代わりにシート10の左右に複数個ずつ設けてよい。つまり、挿通部71の形態としては、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。また、支持軸部83としては、挿通部71に設ける代わりに、第1巻車42または第2巻車43に設けられていてよい。ここで、支持軸部83は、この発明の実施例における支持部の一例である。図7で説明した実施例によれば、摺動部材39を省略できるのでローコスト化を図ることができる。また、第1巻車42および第2巻車43を係合状態または解除状態に操作するときには、第1巻車42および第2巻車43が支持軸部83により常に回転自在に支持されているので、互いを逆方向に回転させやすい。さらに図4で説明した弾性部材44の代わりに、支持軸部83にコイルバネである付勢部材84を備えたから組み立てし易い。
図8は、図4および図7で説明した挿通部23,71を省略した連結部86の別の例を斜視図で概念的に示す。図8に示すように連結部86は、図4および図7で説明した第1線材40、第2線材41、第1巻車42および第2巻車43を備えている。図8に示した実施例では、第1孔部57および第2孔部60が通し孔27を構成する。つまり、第1糸部25および第2糸部26は、第1孔部57および第2孔部60に通される。なお、図8では、図面の煩雑化を防ぐために第1糸部25の一部のみを記載し、残りを省略している。また、第1線材40、第2線材41、第1巻車42および第2巻車43は、図4で説明したものと同じまたは同様な構成となっているので図8では同符号を付与してここでは詳しい説明を省略する。図8で説明した実施例によれば、図4および図7で説明した挿通部23,71を省略できるので、小型化およびローコスト化を図ることができる。
上記各実施例で説明した第1線材40、第2線材41、第1巻車42および第2巻車43は、図4ないし図8で説明した実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
図9は、第1線材40、第2線材41、第1巻車42および第2巻車43の他の例を斜視図で概念的に示す。図9に示すように調節機構87は、第1ワイヤー88、第1巻車89、第1巻取り軸90、操作部91、ロック機構92、第2ワイヤー93、第2巻車94、第2巻取り軸95および付勢部材96を有する。第1巻車89には、第1ワイヤー88が巻き掛けられる第1溝89aが外周に形成されている。第1ワイヤー88は、一端88aが上部フレーム28に固定され、他端88bが上部フレーム28に設けられた第1巻取り軸90に連結されており、一端88aと他端88bとの間が第1溝89aに巻き掛けられて第1巻車89を吊り下げている。第1巻車89には第1孔部89bが、また第2巻車94には第2孔部94bがそれぞれ形成されている。第1孔部89bおよび第2孔部94bには、図7で説明した挿通部71の支持軸部83が挿入される。つまり、支持軸部83は、第1巻車89および第2巻車94を同軸上でそれぞれ回転自在に支持する。第2巻車94には、第2ワイヤー93が巻き掛けられる第2溝94aが外周に形成されている。第2ワイヤー93は、一端93aが下部フレーム30に固定され、他端93bは下部フレーム30に設けられた第2巻取り軸95に連結されている。付勢部材96は、第2ワイヤー93を巻き取る方向に向けて第2巻取り軸95を付勢する。
第1巻取り軸90には、同軸に操作部91、例えば操作ハンドルがシート10の外部から操作可能に取り付けられている。ロック機構92は、例えばクリック機構付きとなっている。クリック機構は、図示していないが、第1巻取り軸90の回転位置に複数のクリック位置を設定する。ロック機構92は、各クリック位置にて、第1巻取り軸90の回転をロックするロック状態となる。また、操作部91から予め決められた力以上の回転力が入力されたときにロック状態を解除する解除状態に変化して第1巻取り軸90を巻取り方向または送り出し方向に回転させる。第1巻取り軸90は、巻取り方向に回転すると、第1ワイヤー88を巻き取るため、第1巻車89が第1ワイヤー88を牽引する方向に向けて回転して、第1巻車89をシート10の上方向に移動させる。第1巻車89には、第1孔部89bに挿通部71の支持軸部83が挿入され、また支持軸部83には第2巻車94の第2孔部94bが嵌合している。このため、挿通部71および第2巻車94は、第1巻車89と一緒に移動する。第2巻車94がシート10の上方に移動すると、第2巻車94が第2ワイヤー93を引き出す方向に向けて回転し、かつ第2巻取り軸95が付勢部材96の付勢に抗して第2ワイヤー93を送り出す方向に向けて回転される。
操作部91の回転操作をやめると、操作部91が次のクリック位置に停止してロック機構92がロック状態となるため、挿通部71はその位置に保持される。また、第1巻取り軸90を送り出し方向に回転すると、挿通部71がシート10の高さ方向の下方に移動する。この移動に追従して挿通部71および第2巻車94が下方に移動する。第2巻車94が下方に移動すると、第2巻取り軸95が付勢部材96の付勢より巻き取り方向に回転して第2ワイヤー93の弛みを巻き取る。ここで、挿通部103は、外側環状部104、内側環状部105、およびこれらを繋ぐ第1支持部材106から第4支持部材109を有し、また第1支持部材106から第4支持部材109の各間に4個の通し孔110〜113を有し、シート10の正面から視た外形輪郭が環状をしている。挿通部103は、内側環状部105からシート10の後方に向けた突出した支持軸部83を備えている。支持軸部83は、図7で説明したものと同じまたは同様な構成となっているのでここでは詳しい説明を省略する。
なお、ロック機構92としては、クリック機構を省略してよい。また、ロック機構92としては、操作部91と第1巻取り軸90とをウォームホイール歯車を介して連結することでセルフロックさせる構成としてよい。第1ワイヤー88および第2ワイヤー93は、この発明の実施例における第1線材および第2線材の一例である。ロック機構92は、この発明の実施例における位置決め機構の一例である。図9で説明した実施例によれば、操作部91をシート10の外部に露呈して備えているので操作し易い。
図10は、挿通部23,71の別の例を概略的に斜視図で示す。図10に示すように、挿通部98は、前板99、後板100および12本のピン101(101−1〜101−12)を備えている。前板99および後板100は、それぞれ円形をしており、軸線45上に並べて配置されている。ピン101は、前板99および後板100との間に、軸線45を中心とする周方向に等間隔で並べて配置されている。例えばピン101は、一端101−1a〜101−12aが後板100に固定され、他端101−1b〜101−12bが前板99に設けた穴部102(102−1〜102−12)に嵌合するように構成されている。ピン101には、第1糸部25および第2糸部26の各々が引っ掛けられる。つまり複数の第1糸部25および第2糸部26は、ピン101の間にそれぞれ挿通される。複数のピン101の間の隙間、つまり軸線45を中心とする周方向に並んで配置された隙間が、図4で説明した通し孔27を構成する。なお、図9では、図面の煩雑化を防ぐために第1糸部25−1のみを記載して、残りの第1糸部25および第2糸部26を省略している。後板100の後面には、支持軸部83が設けられている。支持軸部83は、図7で説明したものと同じまたは同様な構成となっており、図7で説明した第1巻車42および第2巻車43、または図9で説明した第1巻車89および第2巻車94を同軸上でそれぞれ回転可能に支持する。ここで、前板99および後板100は、この発明の実施例における環状部の一例である。
なお、ピン101の本数は、12本に限らず、第1糸部25および第2糸部26の本数や張り形態に応じて適宜設定される。また、複数のピン101は、等間隔に限らず、不等間隔に配置されてよい。さらに、ピン101の配列方向は、円周上に限らず、第1糸部25および第2糸部26の本数や張り形態に応じて、例えば楕円上など適宜設定される。さらに一本のピン101に対して第1糸部25または第2糸部26の複数を引っ掛けてよい。さらにまた、挿通部98としては、複数のピン101の代わりに、例えば複数の孔部を前板99に設けて、複数の孔部に第1糸部25および第2糸部26を1本ずつ挿通する形態としてよい。つまり挿通部98の構成は、実施例に限らず、上述した実施例と同様な作用・効果を奏するものであればよい。
この発明は、以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形がこの発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
10…車両用シート、 20…シートバックフレーム、 21,86…連結部、 25…第1糸部、 26…第2糸部、27…通し孔、 38,70,87…調節機構、 23,71,98,103…挿通部、 40…第1線材、 41…第2線材、 42,89…第1巻車、 43,94…第2巻車、 62…係合部、 63…第1凹凸列部、 64…第2凹凸列部、 88…第1ワイヤー、 92…ロック機構、 93…第2ワイヤー。

Claims (7)

  1. 枠状に形成されたシートバックフレームで囲まれた内部に配置された連結部を中心として複数の線条材が放射状に張って設けられた車両用シートにおいて、
    前記連結部は前記複数の線条材の各々が挿通される挿通部を有し、
    前記挿通部の位置を前記シートの高さ方向に調節可能な調節機構を備えていることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートにおいて、
    前記調節機構は、
    前記挿通部を前記シートの高さ方向に案内する案内路を有するガイド部と、
    前記案内路における前記挿通部の位置を決める位置決め機構とを備えていることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項2に記載の車両用シートにおいて、
    前記ガイド部は、
    前記シートバックフレームで囲まれた内部に前記シートの高さ方向に渡って配置された第1線材および第2線材と、
    前記第1線材が巻き掛けられる第1溝を有する第1巻車と、
    前記第2線材が巻き掛けられる第2溝を有する第2巻車と、
    前記挿通部、前記第1巻車および前記第2巻車を同軸上で支持する支持部とを備えていることを特徴とする車両用シート。
  4. 請求項3に記載の車両用シートにおいて、
    前記第1線材は、前記シートバックフレームで囲まれた内部を前記シートの幅方向に二分割した範囲のうちの左方の範囲の上端および下端に固定される一端および他端を有し、
    前記第2線材は、前記二分割した範囲のうちの右方の範囲の上端および下端に固定される一端および他端を有し、
    前記第1巻車は、前記第1線材が前記第1溝に前記シートの前方から視て左巻き方向に巻かれており、前記左巻き方向に向けて回転されることで前記シートの高さ方向のうちの上方に向けて移動するとともに、
    前記第2巻車は、前記第2線材が前記第2溝に前記左巻き方向とは逆の右巻き方向に巻かれており、前記右巻き方向に向けて回転されることで前記シートの上方に向けて移動することを特徴とする車両用シート。
  5. 請求項4に記載の車両用シートにおいて、
    前記挿通部は、前記第1巻車に対して回転自在に設けられた環状部と、前記環状部に設けられており、前記複数の線条材が挿通される複数の通し孔とを備えていることを特徴とする車両用シート。
  6. 請求項4または請求項5に記載の車両用シートにおいて、
    前記位置決め機構は、前記第1巻車と前記第2巻車とを互いの巻き方向への回転が阻止されるように係合させる係合部を備えていることを特徴とする車両用シート。
  7. 請求項6に記載の車両用シートにおいて、
    前記係合部は、前記第1巻車の回転中心を通る軸線方向のうちの一方向に向けて突出するように前記第1巻車に設けられた第1凹凸列部と、前記一方向とは逆の他方向に向けて突出するように前記第2巻車に設けられた第2凹凸列部とを有し、
    前記第1凹凸列部および前記第2凹凸列部は、前記第1巻車と前記第2巻車とを前記軸線方向に沿って接近させることで係合することを特徴とする車両用シート。
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