JP6502527B2 - 繊維クッション体を加工するための方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明の態様は、繊維から形成されるクッション体に関する。本発明の態様は、特に、熱架橋された繊維から形成された繊維クッション体を加工するための方法及びシステムに関する。本発明の態様は、特に、乗り物用シート、事務用シート、又は住居用シートに使用するための繊維製の繊維クッション体を加工するための係る方法及びシステムに関する。
ポリウレタン(PU)フォームなどのフォームは、運輸業における車両内装材などのシートのための布裏打ちとして広く使用されている。そうしたフォームは、布帛面材料の裏面に固着される。これらのフォーム裏打ち複合材は、接触する箇所の快適性又は高級感が与えられるクッション効果を有する。
ポリウレタンフォームは、シート用のクッション材料として広く使用されている。しかしながら、ポリウレタンフォーム裏打ち材料は、乗り物又は住居内装の「曇り」の原因となり得る揮発性物質を放出する可能性があり、さらに、人間の健康に悪影響を与え得る危険な物質を含む可能性がある。さらに、フォーム自体が時間の経過と共に酸化し、材料の変色をもたらす場合がある。また、リサイクル性も取り組むべき課題である。
既述の理由及び他の理由により、フォーム材料のクッション性と同様のクッション性を同様のコストで提供することになる別の材料が、引き続き必要とされている。シートクッションでの使用に適する材料の1つの種類は、不織布、たとえば、ポリエステル不織布である。これらの材料は、多くの表面布に対して適切な裏打ちを提供し、従来のPUフォームクッションでは対処するのが難しいいくつかの必要性に対処することができる。
エアレイド(air laid)及び「ストルート(Struto)」不織布技法を含む、上下に重ねられ熱結合された不織布のマットを作製する方法は、先行の不織布技術に対して、経済的で重量的な利点をクッションに与えようと努めてきた。これらの技法の多くは、ステーブル繊維を2次元層の縦位置に配向される。複数のそのような予め形成されたマットを接合することにより、繊維クッション体が形成される。
3次元繊維クッション体を製造するための別の技法は、ばら繊維材料(loose fiber material)を3次元の型内に挿入し、型内に挿入された繊維に熱を供給して、熱架橋を生じさせることを含んでいる。熱架橋を生じさせる熱が供給される前に、繊維の少なくとも一部が、おもだって優先配向される。そうした技法は、非常に様々な3次元形状が形成され得るという利点を有する。しかしながら、型を作製するために必要なコストは、利用可能な異なる型の幾何形状の数に制約を課し、したがって、成形工程で作製され得る3次元繊維クッションの幾何形状の数に制約を課す可能性がある。
上記に鑑みて、上記の必要性のいくつかに対処する繊維クッション体を提供する方法及びシステム、並びにそのような技法を用いて形成される繊維クッション体が、当技術分野において引き続き必要とされている。特に、それぞれの幾何形状に対して専用の型を必要とせずに、多様なクッション体の幾何形状を実現することを可能にする方法及びシステムが、当技術分野において必要とされている。特に、乗り物用シート、事務用調度品、住居用調度品での意図した用途のために繊維クッション体を加工する際に高度な自動化及び高速の加工速度を可能にするような方法及びシステムが、当技術分野において必要とされている。
実施形態によれば、繊維クッション体を加工するためにレーザ放射が使用される技法が提供される。繊維クッション体は、熱架橋された繊維から形成される一体的な物体である。
レーザ放射は、繊維クッション体に少なくとも1つのチャネルを形成するように、繊維クッション体に当てられてもよい。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体の少なくとも1つの表面をシールするように、繊維クッション体に当てられてもよい。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体が使用されるべきシート又は調度品の幾何形状に応じて、外郭を設定するように、繊維クッション体に当てられてもよい。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体に溶接部を形成するように、繊維クッション体に当てられてもよい。溶接は、クリップなどの剛性部材、又はトリム材を、繊維クッション体に付加するために使用される。
本発明の態様によれば、レーザ溶接部又はレーザカット部のうちの少なくとも1つを有する表面を備える熱架橋された繊維材料から形成された繊維クッション体も提供される。
本発明の一態様によれば、熱架橋された繊維から形成された繊維クッション体を加工する方法が提供される。前記方法は、繊維クッション体にレーザ放射を照射して、繊維クッション体に少なくともレーザカット部又はレーザ溶接部を形成する工程を備えている。レーザ放射が当てられる繊維クッション体は、繊維が第1の方向に沿った優先配向を有する第1の部分と、第1の部分とは異なる繊維の配向及び密度の少なくともいずれか一方を有する少なくとも第2の部分とを備えている。
そのような繊維クッション体を加工するためにレーザ放射を当てることにより、熱架橋された繊維クッション体を形成する少なくともいくつかの繊維の熱可塑特性を利用してもよい。
熱架橋された繊維は、熱的に活性化されて熱架橋を生じさせるマトリックス繊維及びバインダ繊維を備えていてもよい。バインダ繊維は、マトリックス繊維の溶融温度よりも低い溶融温度を有する材料を備えていてもよい。
レーザ放射の出力は、マトリックス繊維とバインダ繊維の両方がレーザ放射によって切り出されるように設定されていてもよい。
繊維クッション体の第1の部分は、弾性特性を提供する部分であってよい。前記第1の部分では、繊維の少なくとも50%が、第1の方向と45°未満の角度をなすように配向されていてもよい。第1の方向は、繊維クッション体の荷重方向であってよい。
繊維クッション体の第2の部分は、繊維クッション体の主面に設けられた部分であってよい。第2の部分は、第1の部分とは異なる繊維の配向を有していてもよい。第2の部分では、繊維の少なくとも50%が、第1の方向と45°よりも大きい角度をなすように配向されていてもよい。
レーザ放射は、少なくとも繊維クッション体の第2の部分に当てられてもよい。
レーザ放射は、第2の部分を貫通して第1の部分内に延びるように当てられてもよい。それにより、繊維クッション体の弾性を与える第1の部分内に延びるレーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が形成され得る。
レーザ放射を当てる工程は、レーザ放射を使用して少なくとも1つのチャネルを形成する工程を備えていてもよい。かくして、チャネルを形成するための突起を規定する型に付随する問題が緩和され得る。チャネルは、好都合なことに、熱架橋の後に繊維クッション体に形成されて得るので、熱活性化の前に繊維が型内に供給されるときのチャネルの形成に付随したであろうコスト及び複雑さが緩和される。
少なくとも1つのチャネルの側壁が、レーザ放射によって切り出されてもよい。前記方法は、チャネルの底部に超音波を当てる工程をさらに備えていてもよい。それにより、チャネル側壁の精緻できれいなレーザカット部と、超音波処理によって達成可能な、底部の繊維材料の固定部分とが組み合わされ得る。
レーザカット又はレーザ溶接と超音波処理との組み合わせは、チャネルの形成以外の目的に使用されてもよい。例示として、前記方法は、超音波エネルギを、レーザ放射により形成されたレーザカット部に当てる工程を備えていてもよい。
前記方法は、トリム材を少なくとも1つのチャネルに付加する工程を備えていてもよい。これは、様々な方法で実施される。留め部材、たとえばクリップが、チャネル内に挿入されていてもよい。留め部材は、レーザ溶接によって取り付けられてもよい。トリム材は、留め部材に固着されていてもよい。
代替的又は追加的に、トリム材は、レーザ放射によって繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。レーザ溶接部は、少なくとも1つのチャネルにおいて凹むように形成されていてもよい。
レーザ放射を当てる工程は、ビーム経路内に光学素子を挿入する工程を備えていてもよい。レーザ放射を出力するレーザヘッドは、光学素子をビーム経路内に挿入すること及びビーム経路から取り外すことを可能にするように構成されていてもよい。レーザヘッドは、光学素子のビーム経路内及びビーム経路外への移動を可能にするマウントを備えてもよい。
光学素子は、レンズを備えていてもよい。
代替的又は追加的に、光学素子は、偏向装置、たとえば、鏡又は他の反射器を備えていてもよい。偏向装置は、偏向角を制御するように制御可能であってもよい。
本方法は、光学素子を挿入して、発散レーザビームを形成し、少なくとも1つのチャネルをフレア形状に形成する工程を備えていてもよい。前記少なくとも1つのチャネルは、繊維クッション体の表面から繊維クッション体の内部に進むに従って拡がるフレア形状であってもよい。
レーザ放射を当てる工程は、レーザ放射によって、第1の部分の密度よりも高い密度を有する固定領域を繊維クッション体に形成する工程を備えていてもよい。
固定領域は、繊維クッション体と締結要素との間に強靱な取付け領域を形成するために使用されてもよい。締結要素は、ねじ又は他の取付け要素であってよい。
前記方法は、繊維クッション体に形成された固定領域にランバサポート装置を取り付ける工程を備えていてもよい。
レーザ放射を当てる工程は、レーザ放射を使用して溶接作業を行う工程を備えていてもよい。
固定要素は、レーザ放射によって繊維クッション体に溶接されていてもよい。固定要素は、クリップ、又はトリム材のための別の固定要素であってよい。
代替的又は追加的に、トリム材は、レーザ放射によって繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。
トリム材は、熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維を含んでいてもよく、又は熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維から形成されていてもよい。トリム材は、繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。
レーザ放射を当てる工程は、レーザ放射を使用して繊維クッション体の表面をシールする工程を備えていてもよい。それにより、良好な表面特性が効率的な手法で達成され得る。
レーザ放射を当てる工程は、レーザ放射によって繊維の自由端を切断する工程を備えていてもよい。そのような繊維の自由端は、繊維クッション体の面、たとえば、製造工程中に型と当接する面に存在する場合がある。繊維クッション体の面から突出する繊維の自由端は、レーザ放射によって切断され、それらが繊維クッション体の面から突出する長さが短くされる。
本発明の前記態様のいずれか1つにおいて、当該方法は、繊維クッション体にレーザ放射が当てられる位置に向けて、気体流を送る工程を備えていてもよい。それにより、カット部又は溶接部の粗い構造の形成が減少され得る。繊維クッション体の表面特性が改善され得る。
気体流は、加圧空気の流れであってもよい。気体流は、保護ガスの流れであってもよい。
前記方法は、繊維から繊維クッション体を形成する工程を備えていてもよい。
前記方法は、繊維を型内に挿入し、繊維の少なくとも一部を熱的に活性化する工程を備えていてもよい。
前記方法は、熱を供給する前に繊維を配向する工程を備えていてもよい。それにより、繊維クッション体の少なくとも1つのゾーンにおいて、繊維クッション体の主荷重方向に対応する優先方向を繊維が有するように、繊維クッション体が形成され得る。繊維クッション体の所望の柔らかな感触及び良好な通気性が達成され得る。
型内への挿入後に繊維を配向するために、型から気体が抜き出される1つ又は複数の領域の位置やサイズが、充填レベルに基づいて調節され得る。気体は、主荷重方向に対応する方向に沿って離間された型の主面を介して、型から抜き出されてもよい。気体は、型内の繊維材料の現在の充填レベルよりも低くそれぞれ設けられた型の主面の複数の領域において、抜き出されてもよい。
前記方法は、繊維を製造する工程を備えていてもよい。繊維を形成する工程は、少なくとも1本のヤーンを複数のセグメントに切断し、セグメントをそれぞれのフィラメントに分離して繊維を形成する工程を備えていてもよい。前記方法は、気体流、たとえば空気流を使用して、繊維をカッタから型へ移送する工程を備えていてもよい。
前記方法は、乗り物用シート、事務用調度品、又は住居用調度品のうちの1つに繊維クッション体を設置する工程を備えていてもよい。少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を有する繊維クッション体が、自動車シート、航空機シート、列車シート、又は公共交通機関のシートで使用され得る。処理された繊維クッション体は、家庭又は事務用の座席のためのシートで使用されてもよい。
本発明の一態様による繊維クッション体は、繊維が第1の方向に沿った優先配向を有する第1の部分と、第1の部分とは異なる繊維の配向及び密度の少なくともいずれか一方を有する少なくとも第2の部分とを備えている。第1の部分及び第2の部分は、一体的に形成されていてもよい。レーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が、繊維クッション体に形成されていてもよい。
上述のような繊維クッション体は、コスト効率の高いやり方で作製され得る。繊維クッションブランクの形状は、レーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方を形成することによって変更され得る。
繊維クッション体は、第1の部分と第2の部分との間に介在する移行部分を備えていてもよい。繊維の配向及び繊維密度の少なくともいずれか一方は、移行部分において第1の部分から第2の部分へ漸進的に変化し得る。
繊維クッション体は、本発明のいずれかの態様による方法又は本発明のいずれかの態様による装置を用いて作製され得る。
繊維クッション体は、少なくとも1つのチャネルを備えていてもよい。少なくとも1つのチャネルの少なくとも側壁は、レーザカット表面であり得る。
トリム材が、少なくとも1つのチャネルにおいて繊維クッション体に取り付けられていてもよい。クリップなどの固定要素、又はレーザ溶接部によって、トリム材を繊維クッション体に取り付けてよい。
繊維クッション体は、レーザカット部又はレーザ溶接部のうちの少なくとも1つを含む固定領域を備えていてもよい。締結要素、たとえば、ねじ、又はランバサポート装置の部分などが、固定領域で繊維クッション体に取り付けられていてもよい。
繊維クッション体は、レーザ溶接部を備えていてもよい。トリム材が、レーザ溶接部によって繊維クッション体に取り付けられていてもよい。クリップなどの固定要素が、レーザ溶接部で繊維クッション体に溶接されていてもよい。
トリム材は、熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維を含んでいてもよく、又は熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維から形成されていてもよい。トリム材は、繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。
本発明の一態様によれば、本発明の一態様による少なくとも1つの繊維クッション体を含む、シート又は調度品が提供される。
シート又は調度品は、乗り物用シート、事務用調度品、又は住居用調度品のうちの1つを含んでいてもよい。少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を有する繊維クッション体が、自動車シート、航空機シート、列車シート、又は公共交通機関のシートに設置され得る。繊維クッション体は、家庭又は事務用の座席のためのシートに設置されていてもよい。
本発明の一態様による、架橋された繊維材料から形成された繊維クッション体を加工するための装置は、繊維が第1の方向に沿って配向された第1の部分と、繊維の配向及び密度の少なくともいずれか一方が前記第1の部分とは異なる少なくとも第2の部分とを備えている繊維クッション体を受け入れるように構成された受入器と、前記受入器に対して相対移動可能に取り付けられ、繊維クッション体にレーザ放射を当てるように構成されたレーザヘッドと、を備えている。
そのような繊維クッション体を加工するためにレーザ放射を当てることにより、熱架橋された繊維クッション体を形成する少なくともいくつかの繊維の熱可塑特性が利用されてもよい。
前記装置は、繊維クッション体にレーザ放射が当てられる位置に向けて、気体流を送るように構成された気体流発生装置を備えていてもよい。
気体流は、加圧空気又は保護ガスの流れであってよい。
前記装置は、本発明のいずれかの態様による方法を実施するように構成されていてもよい。
前記装置は、熱的に活性化されて熱架橋を生じさせるマトリックス繊維及びバインダ繊維を含み得る熱架橋された繊維にレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するように構成されていてもよい。バインダ繊維は、マトリックス繊維の溶融温度よりも低い溶融温度を有する材料を備えていてもよい。
前記装置は、マトリックス繊維とバインダ繊維の両方がレーザ放射によって切断されるように、レーザ放射の出力を設定するように構成されていてもよい。
繊維クッション体の第1の部分は、弾性特性を提供する部分であってよい。第1の部分では、繊維の少なくとも50%が、第1の方向と45°未満の角度をなすように配向されていてもよい。第1の方向は、繊維クッション体の荷重方向であってよい。
繊維クッション体の第2の部分は、繊維クッション体の主面に設けられた部分であってよい。第2の部分は、第1の部分とは異なる繊維の配向を有していてもよい。第2の部分では、繊維の少なくとも50%が、第1の方向と45°より大きい角度をなすように配向されていてもよい。
前記装置は、レーザ放射を、少なくとも繊維クッション体の第2の部分に当てるように構成されていてもよい。
前記装置は、第1の部分内に第2の部分が貫通するべくレーザ放射を当てるように構成されていてもよい。それにより、繊維クッション体の弾性を与える第1の部分内に延びるレーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が形成されていてもよい。
前記装置は、レーザ放射を使用して少なくとも1つのチャネルを形成するようにレーザ放射を当てるように構成されていてもよい。かくして、チャネルを形成する際の突起を形成する型に付随する問題が緩和され得る。チャネルは、好都合なことに、熱架橋の後に繊維クッション体に形成され得るので、熱活性化の前に繊維が型内に供給されるときのチャネルの形成に付随したであろうコスト及び複雑さが緩和される。
前記装置は、レーザ放射によって、少なくとも1つのチャネルの側壁を切り出すように構成されていてもよい。
前記装置は、超音波ソノトロードを備えていてもよい。
前記装置は、チャネルの底部に超音波を当てるように構成されていてもよい。それにより、チャネル側壁の精緻できれいなレーザカット部と、超音波処理によって達成可能な、底部の繊維材料の固定部分とが組み合わされ得る。
前記装置は、チャネルの形成以外の目的のために、レーザカット又はレーザ溶接と超音波処理とを組み合わせるように構成されていてもよい。例示として、前記装置は、超音波エネルギを、レーザ放射により形成されたレーザカット部に当てるように構成されていてもよい。
前記装置は、トリム材が取り付けられたトリムチャネルを形成するように構成されていてもよい。これは、様々な方法で実施され得る。留め部材、たとえばクリップが、チャネル内に挿入されていてもよい。留め部材は、前記装置により、レーザ溶接によって取り付けられていてもよい。トリム材は、留め部材に固着されていてもよい。
代替的又は追加的に、トリム材は、前記装置により、レーザ放射を使用して繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。レーザ溶接部は、少なくとも1つのチャネルにおいて凹むように形成されていてもよい。
前記装置は、光学素子がレーザ放射のビーム経路内に選択的に挿入され得るように構成されていてもよい。レーザ放射を出力するレーザヘッドは、光学素子をビーム経路内に挿入すること及びビーム経路から除去することを可能にするように構成されていてもよい。レーザヘッドは、光学素子のビーム経路内及びビーム経路外への移動を可能にするマウントを備えてもよい。
光学素子は、レンズを備えていてもよい。
代替的又は追加的に、光学素子は、偏向装置、たとえば、鏡又は他の反射器を含んでもよい。偏向装置は、偏向角を制御するように制御可能であってもよい。
前記装置は、光学素子を挿入して、発散レーザビームを形成し、少なくとも1つのチャネルをフレア形状に形成するように構成されていてもよい。少なくとも1つのチャネルは、繊維クッション体の表面から繊維クッション体の内部に延びるに従って拡がるフレア形状であってもよい。
前記装置は、レーザ放射によって、第1の部分の密度よりも高い密度を有する固定領域を繊維クッション体に形成するようにレーザ放射を当てるように構成されてよい。
固定領域は、繊維クッション体と締結要素との間に強靱な取付け領域を形成するために使用されてもよい。締結要素は、ねじ又は他の取付け要素であってよい。
本発明の一態様によるシステムは、本発明の一態様による繊維クッション体及び装置を備え、繊維クッション体は、装置の受入器に受け入れられる。
別の本発明の態様によれば、繊維クッション体を加工するための本発明のいずれかの態様による装置の使用が提供される。
ランバサポート装置が、繊維クッション体に形成された固定領域に取り付けられていてもよい。
前記装置は、レーザ放射を使用して溶接作業を行うように構成されていてもよい。
前記装置は、レーザ放射によって固定要素を繊維クッション体に溶接するように構成されていてもよい。固定要素は、クリップ、又はトリム材のための別の固定要素であってよい。
代替的又は追加的に、前記装置は、レーザ放射によって、トリム材を繊維クッション体に直接溶接するように構成されていてもよい。
トリム材は、熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維を含んでいてもよく、又は熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維から形成されていてもよい。トリム材は、繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。
代替的又は追加的に、前記装置は、レーザ放射を使用して繊維クッション体の表面をシールするように構成されていてもよい。それにより、良好な表面特性が効率的な手法で達成され得る。
代替的又は追加的に、前記装置は、レーザ放射によって繊維の自由端を切断するように構成されていてもよい。そのような繊維の自由端は、繊維クッション体の面、たとえば、製造工程中に型に当接する面に存在する場合がある。繊維クッション体の面から突出する繊維の自由端は、レーザ放射によって切断され、したがって、それらが繊維クッション体の面から突出する長さが短くされ得る。
本発明の一態様による設備は、繊維クッション体を形成するように構成され、レーザ放射を使用して繊維クッション体を加工するための装置を含んでいる。
この設備は、繊維を型内に挿入するように構成された充填ステーションを備えていてもよい。
この設備は、繊維の少なくとも一部を熱的に活性化するように構成された加熱ステーションを備えていてもよい。
充填ステーションは、熱を供給する前に繊維を配向するように構成されていてもよい。それにより、繊維クッション体の少なくとも1つのゾーンにおいて繊維クッション体を形成可能であり、繊維クッション体では、繊維は、繊維クッション体の主荷重方向に対応する優先方向を有する。繊維クッション体の所望の柔らかな感触及び良好な通気性が達成され得る。
充填ステーションは、型内の繊維の充填レベルに基づいて、型から気体が抜き出される1つ又は複数の領域の位置及びサイズを調節することによって、型内への挿入後に繊維を配向するように構成されていてもよい。気体は、主荷重方向に対応する方向に沿って離間された型の主面を介して、型から抜き出されてもよい。気体は、型内の繊維材料の現在の充填レベルよりも低くそれぞれ設けられた型の主面の領域において、抜き出されてもよい。
充填ステーションは、繊維を作製するように構成されていてもよい。充填ステーションは、少なくとも1本のヤーンをセグメントに切断し、セグメントをそれぞれのフィラメントに分離して繊維を形成するように構成されたカッタを備えていてもよい。充填ステーションは、気体流、たとえば空気流を使用して、繊維をカッタから型へ移送するように構成されていてもよい。
この設備は、レーザ放射により繊維クッション体を加工するための装置へ、繊維クッション体を供給するように構成された自動移送システムを備えていてもよい。
この設備は、乗り物用シート、事務用調度品、又は住居用調度品のうちの1つに繊維クッション体を設置するように構成された組立ステーションを備えていてもよい。少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を有する繊維クッション体が、自動車シート、航空機シート、列車シート、又は公共交通機関のシートに設置されていてもよい。少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を有する繊維クッション体は、家庭又は事務用の座席のためのシートに設置されていてもよい。
本発明の態様は、乗り物用シート、事務用調度品、又は住居用調度品などのシートのトリミング技術を単純化する上で機能的である。詰め物(upholstery)の繊維材料とは異なる材料の追加要素の統合は、リサイクルのために有益である。
いくつかの態様では、詰め物自体と同じ基材から作られた固定要素が、同じ工程でリサイクルされ得る。
詰め物における様々なトリミングチャネル幾何形状及び他の様々な幾何形状部分少なくともいずれか1つの変形形態が、レーザカット又はレーザ溶接作業によって実行され、それにより、作製工程を単純化することができる。
レーザカット技法は、カット部、溶接部、及びチャネルの良好な精度を提供し、それらは精密に制御され得る。レーザカット部及び溶接部が高速の加工速度で行われ、したがって、サイクル時間を短縮することができる。
添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による繊維クッション体の断面図。 一実施の形態による装置によって実施される超音波加工工程を示す断面図。 一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による繊維クッション体の断面図。 一実施の形態による繊維クッション体の断面図。 一実施の形態による繊維クッション体の平面図。 一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による装置の概略図。 一実施の形態による繊維クッション体の概略断面図。 一実施の形態による繊維クッション体の概略断面図。 一実施の形態による方法のフローチャート。 一実施の形態による設備の概略図。
ここで、例示的な本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。いくつかの実施形態が特定の適用分野の文脈で説明されるが、これらの実施形態は、この適用分野に限定されない。さらに、種々の実施形態の特徴は、別段の記載がない限り、互いに組み合わされていてもよい。
いくつかの実施形態は、乗り物用シートのためのクッションである製品の文脈で説明されるが、実施形態による装置、システム、及び方法は、繊維材料の他の弾性製品を形成するために使用されてもよい。
図1を参照して、繊維クッション体を加工する方法及び装置を説明する。
図1は、繊維クッション体10と、レーザ放射によって繊維クッション体を加工するための装置とを含む、システム1の概略断面図である。前記装置は、レーザヘッド21に実施され得るレーザ放射源を含んでいる。前記装置は、レーザ放射により繊維クッション体10が加工されている間に繊維クッション体10を保持する受入器21を備える。図1の断面図は、繊維クッション体10の主面と直交し繊維クッション体10の主荷重方向2に平行な面に沿って見たものである。
図1を参照して、一実施の形態による方法及び装置で処理される繊維クッション体10は、シートクッションとして使用されるように構成される。繊維クッション体は、主荷重方向2に沿った力が繊維クッション体10に加えられると弾性特性を提供するように構成されている。
繊維クッション体10は、乗り物用シートにおいてユーザの大腿部又は背中を支持するための詰め物であってよい。繊維クッション体10は、住居又は事務用の座席又は寝具調度品のための詰め物であってもよい。
繊維クッション体10は、繊維クッション体10において互いに対向して設けられた2つの主面3、4を有する。主面3、4は、主荷重方向2に対して概ね直角に延びるほぼ平らな形状を有している。繊維クッション体10は、主荷重方向2が主面3及び4の平面の法線を規定するように構成されていてもよい。
繊維クッション体10は、熱架橋された繊維から一体的に形成された単体品であってよい。繊維クッション体を形成する繊維材料は、少なくとも2つの異なるタイプの繊維、すなわち、バインダ繊維及びマトリックス繊維を含むことができる。
バインダ繊維は、熱の供給により熱的に活性化され得る繊維である。熱活性化されると、各バインダ繊維の少なくとも一部分が溶融し、それにより繊維のマトリックスが形成される。種々の既知の繊維タイプが、バインダ繊維及びマトリックス繊維として使用されてもよい。繊維クッション体が形成される繊維材料は、リサイクル材料から得ることができ、効率的にリサイクルできる繊維を含んでいてもよい。バインダ繊維は、バイコンポーネント(BiCo)繊維であってよい。バインダ繊維は、マトリックス繊維の溶融温度よりも低い熱活性化温度を有していてもよい。例示的な実施形態によれば、バインダ繊維は、ポリエステル又はポリアミドのコアを有し、ポリアミド又は変性ポリエステルのコーティングを有するBiCo繊維であってよい。BiCo繊維は、三葉形状の断面を有していてもよい。マトリックス繊維は、ポリエステル又はポリアミドから形成され、バインダ繊維のコーティングの少なくとも溶融温度よりも高い溶融温度を有していてもよい。マトリックス繊維は、10dtexと100dtexとの間の線質量密度を有してもよい。バインダ繊維は、7dtexと40dtexとの間の線質量密度を有してもよい。繊維クッション体が形成される繊維材料は、複数のタイプのマトリックス繊維及び複数のタイプのバインダ繊維の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。
繊維クッション体10は、複数の異なる部分5〜部分7を含んでいてもよい。これらの部分は、繊維クッション体10の特徴的な繊維の配向及び密度の少なくともいずれか一方について互いに区別される。異なる部分の間に明瞭な境界は存在しない。むしろ、繊維クッション体10は、異なる部分の間で繊維の配向又は繊維クッション体の密度について徐々に変わり得る。
繊維クッション体10は、第1の部分5を有し、第1の部分5は、弾性部分5であってもよい。弾性部分5は、繊維クッション体の主荷重方向2に対応する繊維の配向を有する。すなわち、弾性部分における繊維の優先方向が主荷重方向2に対応しており、繊維クッション体10の少なくとも1つの主面3と直角である。繊維マトリックスの形成、繊維の配向における繊維形状と統計的分布のゆえに、すべての繊維が弾性部分における主荷重方向2に沿って方向付けられるわけではない。弾性部分5は、繊維の50%を超える大部分が主荷重方向2に対して45°未満の角度でそれぞれ配向されている場合、主荷重方向2に沿って繊維の配向を有すると考えられてよい。換言すれば、弾性部分5において、繊維の大半が主面3の平面に対して45°よりも大きい角度で設けられている。
弾性部分5における繊維構成が、挿入図15で概略的に示される。挿入図15に見られるように、弾性部分5における繊維の大半は、主荷重方向2に対して45°未満の角度で配向される。繊維間隔は、主荷重方向2に沿った荷重が繊維クッション体に加わった場合に繊維が曲がるように十分に大きくされる。主荷重方向2に主に平行に設けられた繊維を相互連結する熱架橋繊維は、繊維マトリックスが弾性部分5に形成されることを可能にする。
繊維クッション体10は、それぞれ主面3及び4に設けられた少なくとも1つの第2の部分6、7も含んでいてもよい。少なくとも1つの第2の部分6,7は、それぞれが、繊維の配向又は繊維クッション体の密度のうちの少なくとも1つについて、弾性部分5から区別される。図1の繊維クッション体10において、少なくとも1つの第2の部分6,7における繊維は、それぞれが設けられた主面の平面に平行な優先方向を有する。主面3又は4における繊維クッション体の密度は、弾性部分5の密度よりも高くてよい。代わりに、超音波エネルギを使用した処理で、そのように密度が高められてもよい、
主面3に設けられたさらなる部分6における繊維構成が、挿入図16に概略的に示される。挿入図16に見られるように、部分6における繊維の大半は、主面3の平面に対して45°未満の角度で配向され、繊維は、弾性部分5におけるより高い充填密度を有している。他方の主面4に設けられたさらなる部分7は、繊維の配向及び繊維クッション体の密度について部分6と同様の構成を有している。
繊維クッション体10は、一体的に形成されていてもよい。繊維クッション体10は、弾性部分5と、少なくとも1つの第2の部分6,7との間で、繊維の配向及び密度についてそれぞれ漸次的遷移を呈している。繊維クッション体10は、弾性部分5と主面3のある第2の部分6との間に設けられた移行部分8を備えていてもよい。移行部分8では、繊維の配向が、弾性部分5の繊維の配向から主面3のある第2の部分6の繊維の配向へ徐々に変化するものであってもよい。代替的又は追加的に、繊維クッション体の密度が、弾性部分の密度から主面3のある第2の部分6の密度へ徐々に変化するものであってもよい。
繊維クッション体10は、弾性部分5と主面4のある第2の部分7との間に設けられた移行部分9を備えていてもよい。移行部分9では、繊維の配向が、弾性部分5の繊維の配向から主面4のある第2の部分7の繊維の配向へ徐々に変化するものであってもよい。代替的又は追加的に、繊維クッション体の密度が、弾性部分5の密度から主面4のある第2の部分7の密度へ徐々に変化するものであってもよい。
このように一体的な3次元物体として形成された繊維クッション体10は、高さ12を有し、高さ12は、4cmよりも大きくてもよい。弾性部分5は高さ11を有し、主面3及び4の両方から離間されるように設けられていてもよい。
繊維クッション体10において、主荷重方向2に沿って繊維の配向を有する弾性部分5は、良好な換気性及び弾性を提供する。熱架橋された繊維から繊維クッション体10が一体的に形成されることにより、良好な耐久性及び快適性が達成される。
図1から図15を参照して以下により詳細に説明するように、繊維クッション体10は、それにレーザ放射を当てることにより加工される。繊維クッション体に関して図1を参照して説明された種々の特徴は、次に説明されるレーザ放射を使用する処理により保持され得る。
装置及び方法は、様々な目的で使用され得る。例示として、実施形態による方法及び装置は、レーザカット及びレーザ溶接作業の少なくともいずれか一方を行うことによって、繊維クッション体に対して幾何形状の変更を行うために使用されてもよい。レーザカット作業は、様々な異なる幾何形状が精度よく作製されることを可能にする。例示として、ニュートラルクッションが、3D成形方法によって、チャネルをトリミングすることなく作製し得る。チャネルは、制御可能レーザを使用することにより後処理において作製し得る。
レーザ装置が切断要所に直接到達できない場合、1つ又は複数の光学素子によって、レーザビームの方向が変えてもよく、前記複数の光学素子は、レンズ及び鏡あるいは他のビーム偏向素子の少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。それにより、切断の配向が、部品幾何形状の必要に応じて達成され得る。アンダカット及び隠しカット(hidden cuts)の少なくともいずれか1つが形成されていてもよい。
代替的又は追加的に、個別要素用に固定点をレーザ溶接作業によって作製してもよい。繊維と追加的な要素の材料とを堅固に結合するために、クリップ又は他の固定要素を繊維クッション体の表面に溶接してもよい。これは、補強要素を繊維クッション体の表面に設け、さらに固定することを可能にする。代替的又は追加的に、アセンブリ工程用のなんらかの連結部材が、繊維クッション体に溶接されていてもよい。そのような連結部材の例として、トリミングアセンブリ用の連結部材、シートのフレームに対するクッションアセンブリ用の連結部材、及びクッションに対する快適性要素のアセンブリ用の連結部材などが含まれる。
繊維詰め物のレーザ溶接の別の用途は、繊維クッション体の表面にトリム材を直接固定することである。熱可塑性繊維のトリム材が使用される場合、トリム材を繊維詰め物の表面と直接接触するようにトリム領域に直接溶接してもよい。これにより、凹面上の所定の位置にトリム材を保持するのを容易にすることも可能になる。
溶接点が見えるところにある場合、溶接点をトリム表面上の装飾要素として機能できるように当該溶接点をレーザ溶接によって成形してもよい。
代替的又は追加的に、部品のB面にワイヤマット、トリムワイヤ、若しくは同様のサスペンション、又は固定要素を組み付けるためのチャネルを作製するために、レーザを使用してもよい。繊維クッション体の形成時には、ワイヤマット又はトリムワイヤといった要素を挿入する必要はない。そのような要素は、レーザで溶接することによりファイバ構造に固定されてもよい。
図1は、繊維クッション体10に少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するように構成された、一実施の形態による装置を示す。前記装置10は、レーザヘッド21を含んでいてもよい。レーザヘッド21は、複数の角度に自由度を有していてもよい。レーザヘッド21は、少なくとも3つの軸について揺動可能に取り付けられていてもよい。1つの揺動軸24が、図1に概略的に示されている。レーザヘッド21は、5軸ロボットに取り付けられていてもよい。
レーザヘッド21は、支持部25に取り付けられていてもよい。前記装置は、レーザヘッド21を、当該装置の受入器20に受け入れられた繊維クッション体10に対して相対変位させるように構成されたアクチュエータ26を備えていてもよい。レーザヘッド21と繊維クッション体10との間の相対的な並進変位及び揺動運動の少なくともいずれか一方を実行するために、複数のアクチュエータ26が設けられてもよい。
レーザヘッド21は、レーザ放射29の放射源として機能するものである。レーザヘッド21は、レーザ放射29がレーザヘッド21から放射される出口を有している。レーザ部23は、レーザヘッド21内に物理的に取り付けられてよく、又は光ファイバを介してレーザヘッド21に接続されていてもよい。
前記装置の制御装置19は、レーザ部23若しくは少なくとも1つのアクチュエータ26又は双方を制御し、レーザ放射29を繊維クッション体10に放射するレーザカット又はレーザ溶接作業を実行する。それにより、繊維クッション体10においてレーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が形成される位置が制御される。繊維クッション体10上でカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が延びる配向が制御されていてもよい。
レーザ放射19は、表面3のある第2の部分6から繊維クッション体10の弾性特性を提供する第1の部分5へ延びるように、繊維クッション体10に当てられてもよい。これにより、繊維クッション体10にレーザ放射により形成されたカット部又はチャネルの壁は、主荷重方向2に沿って繊維が優先配向する領域に当該カット部又はチャネルの壁が延びている場合であっても、レーザ放射によって固められることが可能になる。さらに、取付け機構又はチャネルが、ユーザの身体が載る表面3から離間されるように、第1の部分5に凹設されていてもよい。
実施形態による装置は、図2に示されるように、レーザ放射のビーム経路に沿って少なくとも1つの光学素子を挿入するように構成されていてもよい。
図2は、少なくとも1つの光学素子31、32がレーザ放射のレーザビーム経路に沿って設けられた一実施形態による装置を示す。少なくとも1つの光学素子31、32は、1つのレンズ又は複数のレンズを備えていてもよい。少なくとも1つの光学素子31、32は、レーザヘッド21において機械的に支持されていてもよい。
少なくとも1つの光学素子31、32は、マウント30に取り付けられていてもよい。マウント30は、レーザヘッド21に対して変位可能に取付けるように構成されていてもよい。マウント30は、レーザヘッド21に対して取り外し可能に取り付けられていてもよい。
マウント30は、少なくとも1つの光学素子31、32を変位させるためにレーザヘッド21のアクチュエータに取り付けられていてもよい。それにより、少なくとも1つの光学素子31、32は、レーザ放射29の直径、方向、収束角度、又は発散角度を選択的に操作するために使用可能となる。
図2は、レーザヘッド21により出力されるレーザビームの直径を拡げるように、少なくとも1つの光学素子31、32が位置決めされた場合の装置を示している。レーザ放射29は、直径39を有する。直径39は、チャネル35の直径に基づいて設定される。チャネル35は、レーザ放射29によって形成される。直径39は、チャネル35が迅速に形成され得るように、チャネル35の幅と一致するように設定されていてもよい。
図2には1つのチャネル35のみが示されているが、前記方法及び装置は、繊維クッション体に複数のチャネル35を形成するように使用されてもよい。
繊維クッション体10には、トリム材がチャネル35内に取り付けられていてもよい。トリム材は、チャネル35内のところで繊維クッション体10に直接溶接されてよく、かくしてレーザ溶接部は、チャネル35内に形成される。代替的又は追加的に、トリム材用の留め部材が、チャネル35において繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。リサイクル性を改善するために、留め部材もまた、繊維材料から形成されていてもよい。
チャネル35は、他の目的のために、たとえば、繊維クッション体10をアセンブリのために連結する連結部材の取付け用に使用されてもよい。そのような連結部材の例として、トリミングアセンブリ用の連結部材、シートのフレームに対するクッションのアセンブリ用の連結部材、及びクッションに対する快適性要素のアセンブリ用の連結部材などがある。
図3は、レーザ放射29によって処理された繊維クッション体10の断面図である。
繊維クッション体10の面3は、チャネル35として形成可能な少なくとも1つの凹部を含んでいる。異なる形状を有するように、異なる複数の凹部が形成されていてもよい。凹部は、レーザカット部として形成された壁をそれぞれ有してもよい。凹部は、立方体形状、円錐形状、又は三角形の断面を有してもよい。
繊維材料がより高い剛性を供するように固められたゾーン36が、チャネル35の少なくとも1つの面に形成されていてもよい。ゾーン36は、レーザカット又はレーザ溶接によって形成されていてもよい。ねじ付きボルトなどの連結部材37が、ゾーン36に対して螺合されていてもよい。チャネル35の側面におけるそのような剛性が高められたゾーンは、チャネル35が切り出される際に繊維クッション体にレーザ放射することによって形成され得る。
レーザ放射により処理される繊維クッション体10のゾーンには、他の連結部材又は留め部材が取り付けられてもよい。例示として、凹部の内径よりも大きい外径を有するツリー連結部材が、繊維クッション体10と係合されていてもよい。
連結部材36は、繊維クッション体10を構造要素に連結すること、又はカバー材を繊維クッション体10に締結することなど、様々な機能のいずれか1つを有し得る。
各実施形態による装置は、繊維クッション体10を加工するために、レーザ放射に加えて超音波エネルギを使用するように構成されていてもよい。例示として、レーザ放射29を使用して切り出された繊維クッション体10の面に超音波を当ててもよい。
図4は、超音波エネルギと組み合わされてレーザ放射29によって処理された繊維クッション体10の断面図である。
チャネル35或いは他の凹部は、レーザ放射を使用して切り出されてもよい。前記装置のソノトロード38は、チャネル35の少なくとも1つのレーザカット面に超音波エネルギを当てるために使用され得る。チャネル35の底部をさらに固めるために、レーザ放射により切り出されたチャネル35の底部にソノトロード38を押圧してもよい。
実施形態による装置は、繊維クッション体10における複雑な幾何形状を有するフレア状の凹部、たとえば、フレア状のチャネル、アンダカット、又は他の幾何学的特徴を形成するために使用されてもよい。
図5は、フレア状チャネルを繊維クッション体に切り込むように構成された、一実施の形態による装置を示す。前記装置は、発散ビームとしてレーザ放射29を生成するように構成されている。レーザ放射29の開き角43は、切り出されるべきチャネルの幾何形状に応じて、装置によって制御されていてもよい。
繊維クッション体10に形成されるフレア状チャネルは、トリムチャネルであってよい。
少なくとも1つの光学素子41、42が、発散レーザビームを形成するためにレーザ放射のビーム経路に設けられていてもよい。少なくとも1つの光学素子41、42は、1つのレンズ又は複数のレンズを備えていてもよい。少なくとも1つの光学素子41、42は、レーザヘッド21において機械的に支持されていてもよい。
発散レーザビームを形成するように構成された少なくとも1つの光学素子41、42は、マウント40に取り付けられていてもよい。マウント40は、レーザヘッド21に対する取付けが変位可能に構成されていてもよい。マウント40は、レーザヘッド21に対して解除可能に結合されていてもよい。
マウント40は、少なくとも1つの光学素子41、42を変位させるためにレーザヘッド21のアクチュエータに連結されていてもよい。それにより、少なくとも1つの光学素子41、42は、レーザ放射29の直径、方向、収束角度、又は発散角度を選択的に操作するために使用され得る。
図6に示されるように、レーザ放射29は、繊維クッション体にフレア状チャネル45を形成するために使用されてもよい。フレア状チャネル45は、繊維クッション体10の表面3から繊維クッション体10の内部に向かってフレア状に広がっていてもよい。
図6は、レーザ放射29によって加工された繊維クッション体10の断面図である。フレア状チャネル45又は他のフレア状凹部は、レーザ放射を使用して切り出されてもよい。フレア状チャネル45は、表面3の第1の幅、及び底部48の第2の幅を有する。第2の幅は、第1の幅よりも広い。
固定要素46が、フレア状チャネル45の底部48に取り付けられていてもよい。固定要素46は、当該固定要素46にトリム材47が締結されるように構成されていてもよい。固定要素46は、レーザ溶接によってフレア状チャネル45の底部48に取り付けられていてもよい。固定要素46を繊維クッション体10に固着するために、他の取付け技法が使用されてもよい。固定要素46の少なくとも一部分が、繊維クッション体10内へ凸設されていてもよい。固定要素46全体が、トリム材47が延びる繊維クッション体10の表面3から凹むように、チャネル45とともに設けられていてもよい。
固定要素46も繊維材料から形成されていてもよい。固定要素46は、熱可塑性繊維を備えた繊維から形成されていてもよい。それにより、トリム材が供される繊維クッション体10は、そのリサイクル性が改善され得る。
トリムチャネル45内に固定要素46を供することに加え、或いは代えて、トリム材47は、繊維クッション体10の1つの表面3又は複数の表面に直接溶接されていてもよい。
図7は、レーザ放射29によって加工された繊維クッション体10の断面図である。トリム材47は、レーザ放射29によって繊維クッション体10に直接溶接される。繊維クッション体10は、レーザ溶接部49を有し、レーザ溶接部49は、繊維クッション体10とトリム材47とを相互に結合する溶接の合せ目であってもよい。
トリム材47は、熱可塑性材料たとえば熱可塑性繊維を含んでいてもよく、又は熱可塑性材料、たとえば熱可塑性繊維から形成されていてもよい。トリム材47は、トリム材47と繊維クッション体10の繊維とがレーザ溶接部49のところで互いに融合されるように、繊維クッション体に直接溶接されていてもよい。
レーザ溶接部49は、繊維クッション体10に凹設されるように形成されていてもよい。レーザ溶接部49は、トリムチャネル45に設けられていてもよく、トリムチャネル45は、レーザカットにより形成されてもよい。
トリム材47を繊維クッション体10に直接取り付けるために使用される1つ以上のレーザ溶接部49は、繊維クッション体10の外表面3、4に設けられていてもよい。トリム材47を繊維クッション体10に直接取り付けるレーザ溶接部49は、装飾パターンを提供するように形成されていてもよい。一実施の形態による装置は、繊維クッション体10の外表面において見える幾何学的配置を有する複数のレーザ溶接部49を形成するように構成されていてもよい。
図8は、レーザ溶接によりトリム材47が取り付けられた繊維クッション体10の概略平面図である。
一実施の形態による方法又は装置によって、複数のレーザ溶接部46が形成される。複数のレーザ溶接部46の配置は、予め決められてもよく、又は制御装置19の記憶装置に記憶されていてもよい。前記装置の制御装置19は、レーザヘッド21及びレーザ部23のアクチュエータの少なくともいずれか一方を制御して、予め決められたパターンを有するレーザ溶接部46を形成し得る。
複数のレーザ溶接部46は、繊維クッション体10上にトリム材47を堅固に保持するように形成されていてもよい。複数のレーザ溶接部46は、互いに離間されたレーザ溶接部を備えていてもよい。レーザ溶接部46の少なくともいくつかは、離間された関係で互いに平行に延びてよい。
実施形態のいずれか1つによる方法及び装置において、繊維クッション体10にレーザ放射が当てられる領域に気体が吹き付けられてよい。レーザ放射が繊維クッション体に衝突している間、同時に、気体がその領域に吹き付けられてよい。
繊維クッション体10の表面における同じ位置が、レーザ放射29及び気体の流れに対して同時にさらされていてもよい。
気体流は、レーザ放射によりレーザカット部が形成されるときに使用されていてもよい。追加的又は代替的に、気体流は、レーザ放射によりレーザ溶接部が形成されるときに使用されてもよい。
気体流は、空気の流れであってもよい。気体流は、保護ガス、たとえば窒素の流れであってもよい。
気体流がレーザ加工と同時に適用されるとき、レーザ放射29により加工された繊維クッション体10に関して良好な特性が達成され得る。レーザカット部又はレーザ溶接部における粗粒の粒状構造の形成が減少され得る。
気体の吹き付けは、形成されているレーザカット部又はレーザ溶接部の位置及びタイプの少なくともいずれか一方に応じて、選択的に実行されてもよい。例示として、ユーザの皮膚から離れる方向に向く繊維クッション体のB面の表面に施されるレーザカット部又はレーザ溶接部については、レーザカット部やレーザ溶接部を形成する際に、気体を吹き付けることが要求されなくてよい。凹設されたレーザ溶接部又はレーザカット部については、レーザカット部やレーザ溶接部を形成する際に、気体を吹き付けることが要求されなくてよい。
図9は、繊維クッション体10に少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するように構成された、一実施の形態による装置を示す。前記装置10は、レーザヘッド21を含んでいてもよい。前記装置は、上記の図1から図8を参照して説明された構成のいずれか1つを有し得る。
前記装置は、さらに、気体の流れ50を発生するように構成される。気体の流れ50は、繊維クッション体10上にレーザ放射29が影響する箇所に向けて送られていてもよい。
気体の流れ50は、空気の流れであってもよい。前記装置は、加圧空気のリザーバ51を含んでいてもよく、リザーバ51から、気体の流れ50を発生するように空気が排出される。代替的又は追加的に、気体の流れ50を発生するために圧縮機を使用してもよい。気体の流れ50は、保護ガスの流れであってもよい。繊維クッション体10にレーザ放射29が影響する位置に向けて送られる気体は、保護ガス、たとえば不活性ガスであってもよい。保護ガスは、窒素であってもよい。リザーバ51は、空気流を発生するように排出される保護ガスのリザーバであってもよい。
前記装置は、繊維クッション体50にレーザ放射が衝突する位置へ気体流を方向付けるための流れガイドを備えていてもよい。流れガイドは、ノズル51を備えていてもよい。ノズル51は、繊維クッション体10が保持される受入器に対して相対変位可能に取り付けられていてもよい。ノズル51は、繊維クッション体10が保持される受入器と、レーザヘッド21との両方に対して相対変位可能に取り付けられてもよい。
ノズル51は、揺動及び並進変位の少なくともいずれか一方を実行するように取り付けられていてもよい。ノズル51は、マウント55で支持されていてもよく、マウント55は、少なくとも1つの揺動軸54を中心に揺動可能であってもよい。
前記装置は、ノズル51を変位させるためのアクチュエータ56を備えていてもよい。アクチュエータ56は、繊維クッション体10及びレーザヘッド21の少なくともいずれか一方に対して、ノズル51を変位させるように構成されていてもよい。
前記装置の制御装置19が、レーザヘッド21の位置及び配向の少なくともいずれか一方に応じて、ノズル51を変位させるように構成されていてもよい。前記装置の制御装置19は、レーザヘッド21の位置及び配向の少なくともいずれか一方に応じて、並びに繊維クッション体10のサイズ及び形状の少なくともいずれか一方に応じて、ノズル51を変位させるように構成されていてもよい。装置19の制御装置19は、繊維クッション体10にレーザ放射29が影響する位置に向けて気体の流れ50が送られるように、アクチュエータ56を制御するように構成されていてもよい。
図10は、繊維クッション体10に少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するように構成された一実施の形態による装置を示す。前記装置10は、レーザヘッド21を備えていてもよい。前記装置は、図9を参照して説明されたように、気体の流れ50を発生するように構成されていてもよい。前記装置は、上記の図1から図9を参照して説明された構成のいずれか1つを有していてもよい。
気体流50を繊維クッション体10上へ方向付けるノズル51は、レーザヘッド21上で支持されていてもよい。ノズル51は、レーザヘッド21上に変位可能に支持されていてもよい。レーザヘッド21に対してノズル51を相対変位させるように構成されたアクチュエータが、レーザヘッド21上に設けられてよい。
前記装置の制御装置19が、レーザヘッド21の位置及び配向の少なくともいずれか一方に応じて、ノズル51を変位させるように構成されていてもよい。前記装置の制御装置19は、レーザヘッド21の位置や配向に応じて、並びに繊維クッション体10のサイズ及び形状の少なくともいずれか一方に応じて、ノズル51を変位させるように構成されていてもよい。装置19の制御装置19は、繊維クッション体10にレーザ放射29が影響する位置に向けて気体の流れ50が送られるように、アクチュエータ56を制御するように構成されていてもよい。
図11は、繊維クッション体10に少なくとも1つのレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するように構成された一実施の形態による装置を示す。前記装置10は、レーザヘッド21を備えていてもよい。前記装置は、図9を参照して説明されたように、気体の流れ50を発生するように構成されていてもよい。前記装置は、上記の図1から図10を参照して説明された構成のいずれか1つを有していてもよい。
前記装置は、繊維クッション体にアンダカット60を形成するように構成されていてもよい。前記装置は、アンダカットを形成するためにレーザ放射29を偏向させるように構成されていてもよい。
前記装置は、アンダカット60を形成するためにレーザ放射29を偏向させるレーザ放射のビーム経路に光学素子57を挿入するように構成されていてもよい。光学素子57は、マウント(図11に図示せず)を介してレーザヘッド21に取り付けられていてもよい。光学素子57は、ビーム経路内に選択的に挿入されるように、レーザヘッド21に変位可能に取り付けられていてもよい。光学素子57は、鏡又は他の反射器であってもよい。
前記装置は、アンダカット60を有するチャネル35が形成されると、レーザヘッド21と協働して光学素子57を変位させるように構成されていてもよい。アンダカット60が延びるチャネルは、このようにして形成してもよい。
繊維クッション体10における1つ以上のアンダカットを形成することは、それに関連して種々の利益をもたらすことができる。例示として、締結要素やレーザ溶接部が、視界から隠れるように設けられ得る。アンダカットの上方に延びる繊維クッション体の層は、締結要素又はレーザ溶接部がシート利用者に簡単に感じ取られないように、クッション効果をもたらし得る。繊維クッション体とアンダカット60に設けられた要素との間の連結の耐久性が改善され得る。
種々の実施形態のいずれか1つにおいて、レーザ放射29の出力密度及びレーザ放射29が当てられる期間の少なくともいずれか一方を制御することにより、密度や剛性が増大したゾーンを、繊維クッション体におけるチャネル35の少なくとも一部分に沿って選択的に形成してもよい。
図12は、増大されたレーザ出力及び増大されたレーザ滞留時間の少なくともいずれか一方がチャネル35の底部を形成するために使用されるときに形成され得る、繊維クッション体の断面図を示す。繊維クッション体の表面に形成された凹部35の側壁面61が、レーザ放射によってシールされるとともに、材料の密度及び剛性の少なくともいずれか一方は、凹部35の底部近傍に集中したゾーン62の密度及び剛性よりも低いままであってもよい。
図13は、チャネル35の側壁面65が、増大されたレーザ出力及び増大されたレーザ滞留時間の少なくともいずれか一方にさらされるときに形成され得る、繊維クッション体の断面図を示す。繊維クッション体の密度や剛性が増大されたゾーン66が、チャネル35の底面及び側壁面65の両方に沿って延びるように形成されていてもよい。
レーザ放射による繊維クッション体の後処理が、ばら繊維材料からの繊維クッション体の作製と組み合わされていてもよい。繊維材料を型内に充填し、任意選択で、型内で繊維材料を配向するように構成された充填ステーションを含む設備に、一実施の形態による装置を設備に実装してもよい。この設備は、加熱ステーションを備えていてもよい。加熱ステーションは、繊維材料の少なくともバインダ繊維を熱的に活性化するように構成されていてもよい。この設備は、一実施の形態による繊維クッション体を後処理するための装置を備えていてもよい。この種類の方法及び設備を、図14及び図15を参照してより詳細に説明する。
図14は、一実施の形態による方法70のフローチャートである。方法70は、レーザ放射を使用して繊維クッション体を加工するように構成された一実施の形態による装置又は設備によって自動的に実行され得る。
ステップ71において、ばら繊維材料が型内に挿入される。ばら繊維材料は、単一フィラメント繊維、又は繊維のフロックから構成されていてもよい。ばら繊維材料は、熱架橋された繊維を含まないものとされる。
ばら繊維は、マトリックス繊維及びバインダ繊維を備えていてもよい。バインダ繊維は、BiCo繊維であってよい。バインダ繊維の少なくとも一部は、マトリックス繊維の溶融温度よりも低い温度で熱的に活性化可能であってよい。
カッタシステムが、1本以上のヤーンからセグメントを切断して繊維を形成するように動作されていてもよい。ヤーンのセグメントは、フィラメントの個々のセグメントになるように開かれてよい。ヤーンのセグメントは、繊維をカッタシステムから型へ移送する空気流において開かれてよい。
繊維は、型内で配向されていてもよい。型の少なくとも1つの面を通る気体流パターンが、型内で繊維を配向するように制御されていてもよい。気体が型から抜き出される位置は、型内の繊維の充填レベルに応じて変えられてよい。
型内の繊維を配向させる工程は、少なくとも1つのノズルを通して型から気体を抜き出す工程を備えていてもよい。
ステップ72において、型内の繊維材料の少なくとも一部が、繊維クッション体を形成するために熱的に活性化される。例示として、マトリックス繊維及びバインダ繊維を含む繊維材料については、バインダ繊維の少なくとも一部分が、熱架橋を達成するように熱的に活性化される。低溶融成分及び高溶融成分を有するBiCo繊維であるバインダ繊維については、高溶融成分は低溶融成分よりも高い溶融温度を有し、BiCo繊維の少なくとも低溶融成分が、熱的に活性化される。
ステップ73では、架橋された繊維から形成された繊維クッション体が、レーザ放射を使用して加工される。レーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が繊維クッション体に形成される。加工は、図1から図13を参照して説明された技法又は装置のいずれか1つを使用して実施してもよい。
ステップ73では、レーザ放射が、繊維クッション体に少なくとも1つのチャネルを形成するように、繊維クッション体に当てられる。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体の少なくとも1つの表面をシールするように、繊維クッション体に当てられてもよい。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体が使用されるべきシート又は調度品の幾何形状に応じて、外郭を設定するように、繊維クッション体に当てられてもよい。代替的又は追加的に、レーザ放射は、繊維クッション体に溶接部を形成するように、繊維クッション体に当てられてもよい。溶接は、クリップなどの剛性部材、又はトリム材を、繊維クッション体に付加するために使用される。
図15は、一実施の形態による設備120を示す。設備120は、繊維クッション体を形成し、さらにレーザ放射を使用して繊維クッション体を加工するように構成される。
設備120は、ツール102を備えていてもよい。ツール102は、繊維が受け入れられるキャビティ106が形成されている型103を備えていてもよい。型103は、ホルダ100上で支持されていてもよい。ホルダ100は、連結部材107を介して型103に機械的に結合されていてもよい。連結部材107は、型103とホルダ100との間の熱流を減らす熱抵抗を有していてもよい。
設備120は、加工ステーションを備えていてもよい。例示として、設備120は、繊維材料がツール102のキャビティ内に供給される、充填ステーション80を備える。設備120は、ツール102のキャビティ内に受け入れられた繊維材料の熱処理のための1つ以上の加熱ステーションを備えていてもよい。いくつかの加工ステーションは、加熱ステーション90及び冷却ステーションの少なくともいずれか一方を備えていてもよい。
充填ステーション80は、バインダ繊維と充填繊維の混合を含む繊維材料を、ツール102の型103内に充填するように構成されていてもよい。
充填ステーション80は、型103に結合する充填ステーションアダプタ81を備えていてもよい。充填ステーションアダプタ81は、型103と少なくとも1つの気体ダクトとの間で気体流を方向付けるように構成されていてもよい。充填ステーションアダプタ81は、型102のホルダ100に気体流が衝突するのを防止するように構成されていてもよい。充填ステーションアダプタ81は、ツール102が充填ステーション80内に設けられ、充填ステーションアダプタ81が型103に係合するとき、ホルダ100と型103との間に延びるバッフルを備えていてもよい。
充填ステーション80は、繊維供給装置82を備えていてもよい。繊維供給装置82は、ばら繊維又は繊維のフロックの形態の繊維材料を、型103内に供するように構成されていてもよい。いくつかの実装形態では、繊維供給装置82は、少なくとも1本のヤーンをセグメントへと切断して繊維材料3を形成するためのカッタ装置を備えていてもよい。
繊維材料は、バインダ繊維及びマトリックス繊維を備えていてもよい。ツール102が加熱ステーション90内に設けられた際に、型103において、少なくともバインダ繊維が熱的に活性化されていてもよい。繊維クッション体は、架橋された繊維の一体的な物体として形成されていてもよい。熱架橋は、バインダ繊維の熱活性化によって達成され得る。繊維クッション体は、このシートクッション体の少なくとも一部分における繊維が、繊維クッション体の荷重方向に対応し得る優先方向に沿って主に配向されるように形成されていてもよい。
製品における繊維を配向するために、充填ステーション80は、気体流制御部83を備えていてもよい。気体流制御部83は、製品の少なくとも一部分において、繊維が主荷重方向に沿って主に配向されるように、型103を通過し型103内の繊維を配向する気体流を発生させてよい。気体流路が、型103の主面104、105に形成されてよく、主面は、それらの間に繊維を受け入れるためのキャビティ106を形成する。
シートクッション体が形成される繊維材料は、リサイクル可能又は効率的にリサイクル可能な繊維を含んでいてもよい。バインダ繊維は、バイコンポーネント(BiCo)繊維であってよい。バインダ繊維は、充填繊維の溶融温度よりも低い熱活性化温度を有していてもよい。
例示的な実施形態によれば、バインダ繊維は、ポリエステル又はポリアミドのコアを有し、ポリアミド又は変性ポリエステルのコーティングを有するBiCo繊維であってよい。BiCo繊維は、三葉形状の断面を有していてもよい。充填繊維は、ポリエステル又はポリアミドから形成され、バインダ繊維のコーティングの少なくとも溶融温度よりも高い溶融温度を有していてもよい。充填繊維は、80dtexと100dtexとの間の線質量密度を有してもよい。バインダ繊維は、7dtexと40dtexとの間の線質量密度を有してもよい。シートクッション体が形成される繊維材料は、複数のタイプの充填繊維及び複数のタイプのバインダ繊維の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。
繊維材料をその中に受け入れた型103は、バインダ繊維の熱活性化のために充填ステーション80から移動されていてもよい。設備120は、充填ステーションアダプタ81を型103から外せるようにしてもよい。充填ステーションアダプタ81は、型103から抜き出されて、型103に繊維材料が受け入れられたツール102が、充填ステーション80から少なくとも1つの加熱ステーションに移動されることを可能にする。型103は、繊維クッション体が型103から取り除かれると、充填ステーション80の受入器84に再び設けられていてもよい。
ツール102の移送機構101が、設備120の移送機構86との少なくとも選択的に連携するために構成されていてもよい。移送システム86は、充填ステーション80から、レーザ放射を繊維クッション製品に当てるための後処理ステーション110を含むさらなる加工ステーションにツール102を移送するように構成されていてもよい。
設備120の制御装置87は、移送機構86を制御して、ツール102を充填ステーション80から加熱ステーション90に移動させることができる。加熱ステーション90は、ツール102をその中に受け入れるための受入器を形成する。
加熱ステーション90は、熱架橋のためにバインダ繊維を熱的に活性化するように構成されていてもよい。加熱ステーション90は、加熱ステーションアダプタ91と、気体を加熱するための加熱装置92と、加熱ステーション90にツール102が設けられた際に型103を流通する気体流を制御するための気体流制御装置93とを備えていてもよい。
加熱ステーション90は、バインダ繊維の熱活性化中に空気湿度を制御するための空気湿度制御装置94を備えていてもよい。
繊維クッション製品をツール102から除去される前に冷却するために、冷却ステーションが設けられてもよい。
レーザ放射を使用して繊維クッション体を後処理するための加工ステーション110を設けていてもよい。加工ステーション110は、図1から図14を参照して説明された構成のいずれか1つを有し得る繊維クッション体を加工するための装置を含んでいてもよい。加工ステーション110は、繊維クッション体に少なくとも1つのレーザカット部及び少なくとも1つのレーザ溶接部を形成するように構成されていてもよい。
加工ステーション110は、雰囲気制御部(atmosphere control)111を備えていてもよい。雰囲気制御部111は、繊維クッション体がレーザ放射を使用して加工されている間、雰囲気の空気湿度及び温度を制御するように構成されていてもよい。
移送機構86は、ツール102を充填ステーション10及び加熱ステーション90に順次に配置する。移送機構86は、レーザカット及びレーザ溶接が行われる後処理ステーション110へ繊維クッション体を供給するように構成されていてもよい。
設備120は、追加のステーションを備えてもよい。例示として、2つ以上の加熱ステーションが設けられてもよい。
充填ステーション80は、様々な構成のいずれか1つを有していてもよい。いくつかの実装形態では、充填ステーション80は、繊維材料のフロックを原材料としてよく、繊維を型内に充填するためにフロックをフィラメントに分離していてもよい。他の実装形態では、充填ステーション80は、1本以上のヤーンを原材料としてよく、繊維材料を型内に充填するためにヤーンをセグメントに切断してもよい。
種々の実施形態による方法が説明されているが、他の実施形態で修正が行われてもよい。例示として、3次元一体化繊維クッション体の文脈で教示が説明されているが、方法、装置、及び設備は、他の弾性繊維体、たとえば、繊維材料から形成される二次元弾性パディングを加工するために使用されてもよい。
さらなる例示として、繊維クッション体は、熱架橋された繊維のみから排他的に構成される必要はない。例示的な実施形態では、繊維クッション体が形成されるときに、接着材料が型内に選択的に供給されることにより、接着材料が、型によって形成されるキャビティ内の予め定められた位置に濃縮され得る。接着材料は、繊維間の結合の密度を局所的に高めるように選択的に供給されていてもよい。
レーザ放射を使用して後で処理される繊維クッション体を作製する方法が説明されており、その方法では、繊維が型への挿入後に配向されるが、繊維は、異なるやり方で配向されていてもよい。
実施形態による方法は、多種多様なシート又は他の調度品に組み込まれ得る繊維クッション体を作製するために使用されてもよい。繊維クッション体が設置され得る例示的なシートには、自動車シート、列車シート、航空機シート、家庭用シート、及び事務用シートが含まれる。繊維クッション体が設置され得る例示的な調度品には、ソファ、肘掛け椅子、ベッド、及び他の調度品が含まれる。繊維クッション体は、人間の大腿部を受ける部分、人間の背中を支持する背もたれ部分、又は頭受け部分もしくはクッション性が望まれる他の構成要素において使用されてもよい。

Claims (20)

  1. 熱架橋された繊維から形成された繊維クッション体(10)を加工する方法であって、
    前記繊維クッション体(10)に少なくともレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するために、前記繊維クッション体(10)にレーザ放射(29)を当てる工程を備え、前記レーザ放射(29)が当てられる前記繊維クッション体(10)は、繊維が第1の方向(2)に沿った優先配向を有する第1の部分(5)と、前記第1の部分(5)とは異なる繊維の配向及び密度の少なくとも一方を有する少なくとも第2の部分(6、7)とを備え
    前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    前記レーザ放射(29)を使用して少なくとも1つのチャネル(35;45)を前記繊維クッション体(10)に形成する工程を備えている方法。
  2. 前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    前記レーザ放射(29)を使用して溶接作業を行う工程を備えている請求項1に記載の方法。
  3. トリム材(47)のための固定要素が、前記レーザ放射(29)によって前記繊維クッション体(10)に溶接される請求項2に記載の方法。
  4. 熱架橋された繊維から形成された繊維クッション体(10)を加工する方法であって、
    前記繊維クッション体(10)に少なくともレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するために、前記繊維クッション体(10)にレーザ放射(29)を当てる工程を備え、前記レーザ放射(29)が当てられる前記繊維クッション体(10)は、繊維が第1の方向(2)に沿った優先配向を有する第1の部分(5)と、前記第1の部分(5)とは異なる繊維の配向及び密度の少なくとも一方を有する少なくとも第2の部分(6、7)とを備え、
    前記レーザ放射(29)を当てる工程は、前記レーザ放射(29)を使用して溶接作業を行う工程を備え、
    トリム材(47)のための固定要素が、前記レーザ放射(29)によって前記繊維クッション体(10)に溶接される方法。
  5. 熱架橋された繊維から形成された繊維クッション体(10)を加工する方法であって、
    前記繊維クッション体(10)に少なくともレーザカット部又はレーザ溶接部を形成するために、前記繊維クッション体(10)にレーザ放射(29)を当てる工程を備え、前記レーザ放射(29)が当てられる前記繊維クッション体(10)は、繊維が第1の方向(2)に沿った優先配向を有する第1の部分(5)と、前記第1の部分(5)とは異なる繊維の配向及び密度の少なくとも一方を有する少なくとも第2の部分(6、7)とを備え、
    前記レーザ放射(29)を当てる工程は、前記レーザ放射(29)を使用して溶接作業を行う工程を備え、
    トリム材(47)が、前記レーザ放射(29)によって前記繊維クッション体(10)に溶接される方法。
  6. 前記レーザ放射(29)は、少なくとも前記繊維クッション体(10)の前記第2の部分(6、7)に当てられる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記レーザ放射(29)は、前記第2の部分(6、7)を貫通して前記第1の部分(5)内に延びるように当てられる請求項に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つのチャネル(35)の側壁は、前記レーザ放射(29)によって切り出されるものであり、前記方法は、
    前記チャネルの底部に超音波を当てる工程をさらに備えている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. トリム材(47)を前記少なくとも1つのチャネル(35;45)に固定する工程をさらに備えている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    発散レーザビームを形成し、前記少なくとも1つのチャネル(45)にフレア形状を与えるために、ビーム経路内に光学素子(31、32;41、42)を挿入する工程を備えている請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    前記繊維クッション体(10)から突出する繊維の自由端を切断する工程を備えている請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    前記繊維クッション体(10)に前記第1の部分(5)の密度よりも高い密度を有する固定領域(36;62,66)を前記レーザ放射(29)によって形成する工程を備えている請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記レーザ放射(29)を当てる工程は、
    前記レーザ放射(29)を使用して前記繊維クッション体(10)の表面をシールする工程を備えている請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記繊維クッション体(10)に前記レーザ放射(29)が当てられる位置に向けて、気体流(50)を送る工程をさらに備えている請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記気体流(50)は、加圧空気又は保護ガスの流れである請求項14に記載の方法。
  16. 繊維クッション体(10)であって、
    繊維が第1の方向(2)に沿った優先配向を有する第1の部分(5)と、
    繊維の配向及び密度のうちの少なくとも一方が第1の部分(5)とは異なる少なくとも第2の部分(6、7)と
    を備え、
    前記第1の部分(5)及び前記第2の部分(6、7)は、一体的に形成され、
    レーザカット部及びレーザ溶接部の少なくともいずれか一方が、前記繊維クッション体(10)の少なくとも1つの表面に形成されるとともに、
    本繊維クッション体(10)は、熱架橋された繊維材料から形成され、かつ、前記第1の部分(5)の繊維の大半が、本繊維クッション体(10)の主面(3)と直交する方向に対し45°未満の角度で配向される繊維クッション体(10)。
  17. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法を用いて作製される請求項16に記載の繊維クッション体(10)。
  18. 架橋された繊維材料から形成された繊維クッション体(10)を加工するための装置であって、
    前記繊維クッション体(10)を受け入れるように構成された受入器(20)であって、前記繊維クッション体(10)は、繊維が第1の方向(2)に沿って配向された第1の部分(5)と、前記第1の部分(5)とは異なる繊維の配向及び密度のうちの少なくとも一方を有する少なくとも第2の部分(6、7)とを備えている前記受入器(20)と、
    前記受入器(20)に対して相対可動に取り付けられ、前記繊維クッション体(10)にレーザ放射(29)を当てるように構成されたレーザヘッド(21)と
    を備えている装置。
  19. 前記繊維クッション体(10)に前記レーザ放射(29)が当てられる位置に向けて、気体流(50)を送るように構成された気体流発生装置(51)をさらに備える請求項18に記載の装置。
  20. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法を実施するように構成される請求項18又は19に記載の装置。
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