JP6501323B2 - アナログプリディストータコアモジュールおよびアナログプリディストータシステム - Google Patents

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Description

本発明は通信分野に関し、具体的にはアナログプリディストータコアモジュールおよびアナログプリディストータシステムに関する。
電力増幅器(PA)は信号電力を増幅する増幅器であり、通信分野に通常応用される。例えば通信分野の基地局では、これから伝送される信号の電力を増幅するためにPAが通常使われる。しかし基地局ではPAの伝送歪のため、PAが増幅を遂行した後に得られる伝送信号に歪が生じる。これは通信品質に悪影響をおよぼす。
通信品質を確保するため、PAによって生じる歪を補正してPAが増幅を遂行した後に得られる信号の歪をなくすアナログプリディストータシステムが現在使われている。アナログプリディストータシステムは主遅延モジュールと、アナログプリディストータ(APD)コアモジュールと、APDトレーニングモジュールとを含む。主遅延モジュールの入力端とAPDコアモジュールの第1の入力端とAPDトレーニングモジュールの第1の入力端はいずれもアナログプリディストータシステムの入力端へ接続されている。主遅延モジュールの出力端とAPDコアモジュールの出力端はPAの入力端へ別々に接続されている。PAの出力端はAPDトレーニングモジュールの第2の入力端へ接続されている。APDトレーニングモジュールの出力端はAPDコアモジュールの第2の入力端へ接続されている。
アナログプリディストータシステムの入力端は外部から高周波信号を受信し、高周波信号を主遅延モジュールとAPDコアモジュールとAPDトレーニングモジュールへ別々に送信する。主遅延モジュールは高周波信号を遅延させることによって主遅延信号を得、主遅延信号をPAへ出力する。PAはPAによって生成される伝送信号に対しカップリングを遂行していくつかの伝送信号を得、いくつかの伝送信号をAPDトレーニングモジュールへ送信する。APDトレーニングモジュールは高周波信号とPAによって生成された伝送信号とに従って予歪係数を計算し、APDコアモジュールへ予歪係数を送信する。APDコアモジュールは高周波信号と予歪係数とに従って予歪信号を生成し、PAへ予歪信号を伝送する。PAは予歪信号と主遅延信号とを混合することによって得られる混合信号を増幅することによって伝送信号を得る。
APDトレーニングモジュールは高周波信号とPAによって出力される伝送信号とに従って予歪係数を計算し、調整する。APDトレーニングモジュールによって生成される予歪係数が十分に正確なら、APDコアモジュールによって生成される予歪信号でPAによって生じる歪を精密に相殺でき、PAによって出力される伝送信号は高周波信号とほぼ同じになる。
発明者は本発明を実現する過程で先行技術に少なくとも下記問題があることに気づいている。
つまり、前述したアナログプリディストータシステムでPAがAPDコアモジュールに合致しない歪特性を有する場合は、PAによって生じる歪を効果的に相殺できない。
前述した問題を解決するため、本発明の実施形態はアナログプリディストータコアモジュールとアナログプリディストータシステムとを提供する。その技術的解決手段は次の通りである。
第1の態様によると、アナログプリディストータAPDコアモジュールが提供され、APDコアモジュールは、
高周波遅延モジュールと、エンベロープモジュールと、コンタクトマトリクスモジュールとを含み、ここでコンタクトマトリクスモジュールは高周波遅延モジュールとエンベロープモジュールの両方へ接続されており、
高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号に従って様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を生成し、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュールへ出力するよう構成され、
エンベロープモジュールはフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号に対しエンベロープ検出を遂行することによって様々な遅延をともなう複数のエンベロープ信号を得、それぞれのエンベロープ信号をコンタクトマトリクスモジュールへ出力するよう構成され、
コンタクトマトリクスモジュールはそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号と外部からの予歪係数とを受信し、予歪係数とそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号とに従って予歪信号を生成するよう構成される。
第1の態様を参照し、第1の態様の第1の可能な実装様態において、高周波遅延モジュールは複数の高周波遅延ユニットRFDを含み、複数の高周波遅延ユニットRFDはそれぞれRFD0、RFD1、...、およびRFDN−1であり、ここでNは既定非線形モデル行列の列数であり、
RFD0、RFD1、...、およびRFDN−1は順次直列に接続されており、RFD0、RFD1、...、およびRFDN−1の各RFDの出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
RFD0はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)を遅延させることによって第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を出力するよう構成され、
RFDnはRFDn−1によって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を遅延させることによって(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ(n+1)番目の高周波遅延信号(t−τRFn+1)を出力するよう構成され、ここでn=1、2、...、N−1である。
第1の態様または第1の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第2の可能な実装様態において、エンベロープモジュールはエンベロープ生成ユニットEDと複数のエンベロープ遅延ユニットBBDとを含み、複数のBBDはそれぞれBBD1、BBD2、...、およびBBDM−1であり、ここでMは前記既定非線形モデル行列の行数であり、
EDの出力端はBBD1の入力端へ接続されており、BBD1、BBD2、...、およびBBDMは順次直列に接続されており、BBD1、BBD2、...、およびBBDM−1の各BBDの出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
EDはフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得、BBD1とコンタクトマトリクスモジュールへ第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力するよう構成され、
BBD1は第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を遅延させることによって第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を得、BBD2とコンタクトマトリクスモジュールへ第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を出力するよう構成され、
BBDmはBBDm−1によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を遅延させることによって(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を得、BBDm+1とコンタクトマトリクスモジュールへ(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を出力するよう構成され、ここでm=2、3、...、M−2であり、
BBDM−1はBBDM−2によって出力される(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を受信し、(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を遅延させることによってM番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を得、コンタクトマトリクスモジュールへM番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を出力するよう構成される。
第1の態様を参照し、第1の態様の第3の可能な実装様態において、エンベロープモジュールは複数のエンベロープ生成ユニットEDを含み、複数のエンベロープ生成ユニットEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDN−1であり、ここでNは既定非線形モデル行列の列数であり、
ED0の入力端はフィードフォワード高周波信号を受信するよう構成され、出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
EDnの入力端は高周波遅延モジュールの出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、ここでn=1、2、...、N−1であり、
EDnは(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)を受信し、(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を出力するよう構成され、ここでn=0、1、...、N−1である。
第1の態様を参照し、第1の態様の第4の可能な実装様態において、エンベロープモジュールは複数のエンベロープ生成ユニットEDとBBDとを含み、複数のEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDNであり、Nは既定非線形モデル行列の列数であり、
ED0の入力端はフィードフォワード高周波信号を受信するよう構成され、出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
EDnの入力端は高周波遅延モジュールの出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、ここでn=1、2、...、Nであり、
BBDの入力端はEDNの出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
ED0はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波遅延信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力するよう構成され、
EDnはn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を出力するよう構成され、ここでn=0、1、...、N−1であり、
EDNはN番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)を受信し、N番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を得、コンタクトマトリクスモジュールとBBDへ(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を出力するよう構成され、
BBDは(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を受信し、(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を遅延させることによって(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を得、コンタクトマトリクスモジュールへ(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を出力するよう構成される。
第1の態様を参照し、第1の態様の第5の可能な実装様態において、コンタクトマトリクスモジュールは、
複数のBSLと予歪信号加算器とを含み、複数のBSLはそれぞれBSL1、BSL2、...、BSLNであり、ここでNは既定の整数であり、
BSLnは高周波遅延モジュールと、エンベロープモジュールと、予歪信号加算器と、APDトレーニングモジュールへ接続されており、ここでn=1、2、...、Nであり、
BSLnは高周波遅延モジュールによって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)と、エンベロープモジュールによって出力されるM個のエンベロープ信号と、APDトレーニングモジュールによって出力される予歪係数とを受信し、M個のエンベロープ信号から少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号と受信した予歪係数とに従ってn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによってn番目のタップ信号を得、予歪信号加算器へn番目のタップ信号を出力し、
予歪信号加算器は全てのBSLによって出力されるタップ信号を受信するよう構成され、ここでタップ信号はそれぞれ第1のタップ信号、第2のタップ信号、...、およびN番目のタップ信号であり、予歪信号加算器は第1のタップ信号、第2のタップ信号、...、およびN番目のタップ信号を足すことによって予歪信号を得るよう構成される。
第1の態様の第5の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第6の可能な実装様態において、BSLnは同相BLUTと、直交BLUTと、AVMとを含み、同相BLUTのエンベロープ入力端と直交BLUTのエンベロープ入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、同相BLUTの係数入力端と直交BLUTの係数入力端はBSLモジュールの係数入力端へ接続されており、同相BLUTの係数入力端における係数は同相BLUT係数であり、直交BLUTの係数入力端における係数は直交BLUT係数であり、BSLモジュールの係数入力端における係数はBSL係数であり、BSL係数は2つの係数を、すなわち同相BLUT係数と直交BLUT係数とを、含み、同相BLUTの出力端と直交BLUTの出力端はAVMの同相変調信号入力端とAVMの直交変調信号入力端へそれぞれ接続されており、AVMの第1の入力端は高周波遅延モジュールへ接続されており、AVMの出力端は予歪信号加算器へ接続されており、
同相BLUTのエンベロープ入力端と直交BLUTのエンベロープ入力端は少なくとも1つの遅延エンベロープ信号を含み、含まれるエンベロープ信号は非線形モデル行列Aによって決定され、相応に、同相BLUT係数と直交BLUT係数に含まれる非線形予歪係数も非線形モデル行列Aによって決定され、
同相BLUT係数と直交BLUT係数が線形予歪係数を含むか否かは線形モデルベクトルLによって決定され、同相BLUTはAPDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと線形予歪係数hn,iとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、線形予歪係数hn,iと、非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って同相BLUT出力信号wn,i(t)を得、AVMの同相変調信号入力端へ同相BLUT出力信号wn,i(t)を出力し、
BSLnにおいて、係数の下付き文字にあるiは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であることを示し、係数の下付き文字にあるqは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号のHilbert変換であることを、すなわち
Figure 0006501323
であることを、示し、
BSLnにおいて、係数の下付き文字にあるmは、係数によって処理されるエンベロープ信号がm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であることを示し、
直交BLUTはAPDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと線形予歪係数hn,qとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、線形予歪係数hn,qと、非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って直交BLUT出力信号wn,q(t)を得、AVMの直交変調信号入力端へ直交BLUT出力信号wn,q(t)を出力し、
AVMは同相BLUT出力信号wn,i(t)と、直交BLUT出力信号wn,q(t)と、高周波遅延モジュールによって出力される高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、同相BLUT出力信号wn,i(t)と直交BLUT出力信号wn,q(t)とに従って高周波遅延信号x(t−τRFn)を処理することによって出力高周波信号vn(t)を、すなわちn番目のタップ信号を、得、ここでn=1、2、...、Nである。
第1の態様の第6の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第7の可能な実装様態において、BSLnに含まれるAVMはQPSと、同相乗算器と、直交乗算器と、減算器とを含み、
QPSの入力端は高周波遅延モジュールの出力端へ接続されており、第1の出力端は同相乗算器の第1の入力端へ接続されており、第2の出力端は直交乗算器の第1の入力端へ接続されており、
QPSは高周波遅延モジュールによって送信されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)と−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
とに分割するよう構成され、ここで2つの高周波遅延信号の位相差は90度であり、QPSは同相乗算器へ0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)を出力し、直交乗算器へ−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
を出力するよう構成され、
QPSによって出力される0度の信号x(t−τRFn)は説明を容易にするためのものに過ぎず、QPSによって出力される0度の信号がQPSへ入力される高周波信号x(t−τRFn)と同じであることを意味せず、ここでQPSの重要な技術的特徴は、0度の出力高周波遅延信号と−90度の出力高周波遅延信号との90度位相差であり、0度の出力高周波遅延信号が、あるいは−90度の出力高周波遅延信号が、入力高周波信号と同じであるかどうかは問題にならず、
同相乗算器は同相BLUT出力信号と0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、同相BLUT出力信号に0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)を乗じることによって同相変調済み高周波信号を得、減算器へ同相変調済み高周波信号を出力するよう構成され、
第2の乗算器は直交BLUT出力信号と−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
とを受信し、直交BLUT出力信号に−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
を乗じることによって直交変調済み高周波信号を得、減算器へ直交変調済み高周波信号を出力するよう構成され、
減算器は同相変調済み高周波信号から直交変調済み高周波信号を引くことによってn番目のタップ信号を得るよう構成される。
第1の態様の第6の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第8の可能な実装様態において、BSLnに含まれるBLUTは少なくとも1つのLUTとBLUT加算器とを含み、少なくとも1つのLUTはLUTm,nを含み、ここでm=1、2、...、Mであり、Mは既定の整数であり、
非線形モデル行列Aはあらかじめ設定され、ここでAはM個の行とN個の行とを有し、Aのm番目の行とn番目の列にある要素はAm,nであり、Am,nの値は0または1であり、Am,n=1であるなら、これはBLUTがLUTm,nを含み、BLUTへ入力されるBLUT係数が非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含むことを意味し、あるいはAm,n=0であるなら、これはBLUTがLUTm,nを含まず、BLUTへ入力されるBLUT係数が非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含まないことを意味し、ここでm=1、2、...、Mであり、Mは既定の整数であり、
線形モデルベクトルLはあらかじめ設定され、ここでLはN個の要素を有し、Lのn番目の要素はLnであり、Lnの値は0または1であり、Ln=1であるならBLUT係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,qを含み、あるいはLn=0であるならBLUT係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,qを含まず、ここでn=1、2、...、Nであり、LUTm,nの第1の入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、第2の入力端はAPDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端はBLUT加算器へ接続されており、BLUT加算器はAPDトレーニングモジュールへさらに接続されており、
LUTm,nはエンベロープモジュールによって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)とAPDトレーニングモジュールによって出力される非線形予歪係数とを受信し、予歪係数に従ってm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)に対応するLUT信号を得、BLUT加算器へLUT信号を出力し、ここでm=1、2、...、Mであり、
BLUT加算器はそれぞれのLUTによって出力されるLUT信号とAPDトレーニングモジュールによって出力される線形予歪係数とを受信し、それぞれのLUT信号と線形予歪係数とを足すことによって同相変調信号と直交変調信号とを得る。
第1の態様の第8の実装様態を参照し、第1の態様の第9の可能な実装様態において、LUTはLUT加算器と、基準電圧生成モジュールと、複数の基底関数生成ユニットBFGと、複数の乗算器とを含み、複数のBFGの各BFGは乗算器に対応しており、
各BFGの第1の入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、第2の入力端は基準電圧生成モジュールへ接続されており、各BFGの出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へそれぞれ接続されており、
複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端はAPDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端はLUT加算器へ接続されており、
BFGはエンベロープモジュールによって出力されるエンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧生成モジュールによって入力される基準電圧とを受け取り、エンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧とに従って基底関数信号を生成し、BFGに対応する乗算器へ基底関数信号を出力するよう構成され、ここでm=1、2、...、Mであり、
乗算器は基底関数信号とAPDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、基底信号と第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、BLUT加算器へ基底寄与信号を出力するよう構成され、
LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号を得るよう構成される。
第1の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第10の可能な実装様態において、LUTはLUT加算器と、複数の基底関数生成ユニットBFGと、複数の乗算器とを含み、複数のBFGの各BFGは乗算器に対応しており、
各BFGの入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へそれぞれ接続されており、複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端はAPDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端はLUT加算器へ接続されており、
BFGはエンベロープモジュールによって出力されるエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、エンベロープ信号r(t−τBBm)に従って基底関数信号を生成し、BFGに対応する乗算器へ基底関数信号を出力するよう構成され、ここでm=1、2、...、Mであり、
乗算器は基底関数信号とAPDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、基底信号と第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、BLUT加算器へ基底寄与信号を出力するよう構成され、
LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号を得るよう構成される。
第1の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第11の可能な実装様態において、LUTに含まれる基準電圧生成モジュールは増幅器と、第3の抵抗器と、第4の抵抗器と、複数の第5の抵抗器とを含み、複数の第5の抵抗器が順次直列に接続されることによって直列回路が形成され、
増幅器の出力端は第3の抵抗器の一端と直列回路の一端とBFGへ接続されており、第3の抵抗器の他端は増幅器の負極入力端と第4の抵抗器の一端へ接続されており、第4の抵抗器の他端はアースへ接続されており、
直列回路で2つの隣接する第5の抵抗器の接続点はBFGへ接続されており、直列回路の他端はアースへ接続されている。
第1の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第12の可能な実装様態において、LUTはK個のBFGを含み、K個のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kであり、ここでKは既定の整数であり、
BFG_kの第1のMOSトランジスタのゲート電極はAPDコアモジュールに含まれるエンベロープモジュールへ接続されており、第2のMOSトランジスタのゲート電極はAPDコアモジュールに含まれる基準電圧生成モジュールへ接続されており、BFG_kのV1出力端はシングルエンド下り坂基底関数信号を出力し、あるいはBFG_kのV2出力端はシングルエンド上り坂基底関数信号を出力し、ここでk=1、2、...、Kである。
第1の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第13の可能な実装様態において、LUTはK個のBFGとK+1個のLSとを含み、Kは既定の整数であり、K個のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kであり、K+1個のLSはそれぞれLS0、LS1、...、およびLSKであり、
LS0の第1の入力端は差分エンベロープモジュールの出力端の差分正端へ接続されており、第2の入力端は外部から定電圧信号Vref0を受信し、出力端はBFG_Kの差分正入力端へ接続されており、これにより定電圧信号に従って差分エンベロープモジュールによって出力される差分正端エンベロープ信号に対し並進を遂行し、並進された差分正端エンベロープ信号をBFG_Kの入力端の差分正入力端へ出力し、ここでk=1、2、...、Kであり、
LSkの第1の入力端はエンベロープモジュールの出力端の差分負端へ接続されており、第2の入力端は基準電圧生成モジュールによって出力されるVrefkに接続されており、出力端はBFG_kの入力端の差分負入力端へ接続されており、これにより差分負端エンベロープ信号と基準電圧生成モジュールによって出力される基準電圧とを受け取り、基準電圧に従って差分負端エンベロープ信号に対し並進を遂行し、並進された差分負端エンベロープ信号をBFG_kの入力端の差分負入力端へ出力し、ここでk=1、2、...、Kであり、
BFG_kのV1出力端によって出力される信号からV2出力端によって出力される信号が引かれることによって差分下り坂関数信号が形成され、あるいはBFG_kのV2出力端によって出力される信号からV1出力端によって出力される信号が引かれることによって差分上り坂関数信号が形成される。
第1の態様の第12の可能な実装様態または第13の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第14の可能な実装様態において、APDコアモジュールは第1のLSと複数の第2のLSとをさらに含み、複数のBFGの各BFGは第2のLSに対応しており、
第1のLSの第1の入力端は差分エンベロープモジュールの差分正出力端へ接続されており、出力端は複数のBFGの各BFGの差分正入力端へ接続されており、
複数の第2のLSのそれぞれの第2のLSの第1の入力端はエンベロープモジュールの差分負出力端へ接続されており、第2の入力端は基準電圧生成モジュールへ接続されており、出力端は第2のLSに対応するBFGの差分負入力端へ接続されている。
第1の態様の第12の可能な実装様態または第13の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第15の可能な実装様態において、K個のBFGの各BFGは第1のMOSトランジスタと、第2のMOSトランジスタと、第3のMOSトランジスタと、第1の抵抗器と、第2の抵抗器とを含み、
第1の抵抗器の一端と第2の抵抗器の一端はいずれも電源へ接続されており、第1の抵抗器の他端は第1のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、第2の抵抗器の他端は第2のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、
第1のMOSトランジスタのベース電極は外部のエンベロープモジュールへ接続されており、ソース電極は第3のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、第2のMOSトランジスタのベース電極は外部の基準電圧生成モジュールへ接続されており、ソース電極は第3のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、第3のMOSトランジスタのソース電極はアースへ接続されている。
第2の態様によると、アナログプリディストータAPDコアモジュールが提供され、APDコアモジュールは、
線形フィルタリングモジュールとZMNLモジュールとを含み、ここで線形フィルタリングモジュールの出力端はZMNLモジュールの入力端へ接続されており、
線形フィルタリングモジュールはフィードフォワード高周波信号を受信し、線形フィルタリング係数に従ってフィードフォワード高周波信号に対し線形フィルタリングを遂行し、線形フィルタリングの後に得られた高周波信号をZMNLモジュールへ出力するよう構成され、ここで線形フィルタリングの後に得られる高周波信号は線形予変調信号と呼ばれ、
ZMNLモジュールは線形フィルタリングモジュールによって出力される線形予変調信号を受信し、ZMNL係数に従って線形予変調信号に対し非線形処理を遂行することによって予歪信号を生成するよう構成される。
第2の態様を参照し、第2の態様の第1の可能な実装様態において、線形フィルタリングモジュールは、
P−1個の高周波遅延ユニットと、P個のデジタルベクトル変調ユニットと、線形加算器とを含み、P−1個の高周波遅延ユニットはそれぞれRFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1であり、P個のデジタルベクトル変調ユニットはそれぞれDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPであり、Pは既定の整数であり、
RFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1は順次直列に接続されており、RFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1の出力端はDVMin2、DVMin3、...、およびDVMinPの入力端へそれぞれ接続されており、DVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPの出力端は線形加算器へ接続されており、
RFDin1はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)を遅延させることによって第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を得、RFDin2とDVMin2へ第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を出力するよう構成され、
RFDinpはRFDinp−1によって出力される(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFp−1)を受信し、(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFp−1)を遅延させることによってp番目の高周波遅延信号x(t−τRFp)を得、RFDinp+1とDVMinp+1へp番目の高周波遅延信号x(t−τRFp)を出力するよう構成され、ここでp=2、3、...P−2であり、
RFDinP−1はRFDinP−2によって出力される(P−2)番目の高周波遅延信号x(t−τRFP−2)を受信し、(P−2)番目の高周波遅延信号x(t−τRFP−2)を遅延させることによって(P−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFP−1)を得、DVMinPへ(P−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFP−1)を出力するよう構成され、
DVMin1はフィードフォワード高周波信号x(t)と外部から入力される予歪係数とを受信し、予歪係数に従ってフィードフォワード高周波信号x(t)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによって出力信号u1(t)を得、線形加算器へ出力信号u1(t)を送信するよう構成され、
DVMinpは(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFi−1)を受信し、(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFp−1)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによって出力信号up(t)を得、線形加算器へ出力信号up(t)を出力するよう構成され、
線形加算器はDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPによって出力される出力信号を受信し、u1(t)、u2(t)、...、およびup(t)を足すことによって線形予変調信号を得るよう構成される。
第2の態様を参照し、第2の態様の第2の可能な実装様態において、ZMNLモジュールは、
エンベロープ検出ユニットEDと信号ルックアップテーブルユニットSLとを含み、ここでZMNLモジュールの入力端とEDの入力端はSLの高周波入力端xへ接続されており、EDの出力端はSLのエンベロープ入力端yへ接続されており、SLの出力端はZMNLの出力端であり、
EDは線形フィルタによって出力される線形予変調信号に対しエンベロープ検出を遂行することによってエンベロープ信号を生成し、SLへエンベロープ信号を出力するよう構成され、
SLは線形フィルタによって出力される線形予変調信号と、EDによって出力されるエンベロープ信号と、外部から入力される予歪係数とを受信し、予歪係数とエンベロープ信号とに従って線形予変調信号に対し振幅変換と相変換とを遂行することによって予歪信号を得るよう構成される。
第2の態様、または第2の態様の第1の可能な実装様態または第2の可能な実装様態を参照し、第2の態様の第3の可能な実装様態において、APDコアモジュールは、
広帯域線形フィルタリングモジュールをさらに含み、ここで広帯域線形フィルタリングモジュールはZMNLモジュールへ接続されており、
広帯域線形フィルタリングモジュールはAPDトレーニングモジュールによって入力される予歪係数に従ってZMNLモジュールへ入力される線形予変調信号を処理し、予歪信号を出力するよう構成される。
第3の態様によると、APDコアモジュールが提供され、APDコアモジュールは、
線形フィルタリングモジュールと、SBSLモジュールと、広帯域線形フィルタリングモジュールとを含み、
線形フィルタリングモジュールはAPDトレーニングモジュールによって入力される線形フィルタリング係数に従ってフィードフォワード高周波信号を処理し、線形予変調信号を出力し、
SBSLモジュールはAPDトレーニングモジュールによって入力されるSBSL係数に従って線形予変調信号を処理し、中間予歪信号を出力し、
広帯域線形フィルタリングモジュールはAPDトレーニングモジュールによって入力される広帯域線形フィルタリング係数に従ってSBSLモジュールによって入力される中間予歪信号を処理し、予歪信号を出力する。
第4の態様によると、アナログプリディストータAPDシステムが提供され、アナログプリディストータAPDシステムは、
主遅延モジュールと、第1の態様、または第1の態様の第1から第15の可能な実装様態のいずれか1つに記載のAPDコアモジュールと、APDトレーニングモジュールとを含み、ここでアナログプリディストータシステムの入力端は主遅延モジュールの入力端へ接続されており、アナログプリディストータシステムの入力端はフィードフォワードカプラーを用いてAPDコアモジュールの第1の入力端とAPDトレーニングモジュールの第1の入力端へ接続されており、主遅延モジュールの出力端とAPDコアモジュールの出力端は混合カプラーの第1の入力端と混合カプラーの第2の入力端へそれぞれ接続されており、混合カプラーの出力端はPAの入力端へ接続されており、APDトレーニングモジュールの第2の入力端はフィードバックカプラーを用いてPAの出力端へ接続されており、APDトレーニングモジュールの出力端はAPDコアモジュールの第2の入力端へ接続されており、
主遅延モジュールはアナログプリディストータシステムの入力端によって入力されるフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号を遅延させることによって主遅延信号を得、混合カプラーへ主遅延信号を出力するよう構成され、
APDトレーニングモジュールは、フィードフォワードカプラーによるカップリングによりアナログプリディストータシステムの入力端から得られるフィードフォワード高周波信号と、フィードバックカプラーによるカップリングによりPAによって生成される伝送信号から得られる伝送信号とを受信し、受信したフィードフォワード高周波信号と受信した伝送信号とに従って予歪係数を計算し、APDコアモジュールへ予歪係数を送信するよう構成され、
APDコアモジュールは、フィードフォワードカプラーによるカップリングによりアナログプリディストータシステムの入力端から得られるフィードフォワード高周波信号と、APDトレーニングモジュールによって送信される予歪係数とを受信し、受信したフィードフォワード高周波信号と受信した予歪係数とに従って予歪信号を生成し、混合カプラーへ予歪信号を出力するよう構成され、混合カプラーは予歪信号と主遅延信号とを混合することによって混合信号を得、PAへ混合信号を出力し、PAは混合信号を増幅し、伝送信号を出力する。
第5の態様によると、アナログプリディストータAPDシステムが提供され、アナログプリディストータAPDシステムは、
主遅延モジュールと、第2の態様、または第2の態様の第1から第3の可能な実装様態のいずれか1つに記載のAPDコアモジュールと、APDトレーニングモジュールとを含み、ここでアナログプリディストータシステムの入力端は主遅延モジュールの入力端へ接続されており、アナログプリディストータシステムの入力端はフィードフォワードカプラーを用いてAPDコアモジュールの第1の入力端とAPDトレーニングモジュールの第1の入力端へ接続されており、主遅延モジュールの出力端とAPDコアモジュールの出力端は混合カプラーの第1の入力端と混合カプラーの第2の入力端へそれぞれ接続されており、混合カプラーの出力端はPAの入力端へ接続されており、APDトレーニングモジュールの第2の入力端はフィードバックカプラーを用いてPAの出力端へ接続されており、APDトレーニングモジュールの出力端はAPDコアモジュールの第2の入力端へ接続されており、
主遅延モジュールはアナログプリディストータシステムの入力端によって入力されるフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号を遅延させることによって主遅延信号を得、混合カプラーへ主遅延信号を出力するよう構成され、
APDトレーニングモジュールは、フィードフォワードカプラーによるカップリングによりアナログプリディストータシステムの入力端から得られるフィードフォワード高周波信号と、フィードバックカプラーによるカップリングによりPAによって生成される伝送信号から得られる伝送信号とを受信し、受信したフィードフォワード高周波信号と受信した伝送信号とに従って予歪係数を計算し、APDコアモジュールへ予歪係数を送信するよう構成され、
APDコアモジュールは、フィードフォワードカプラーによるカップリングによりアナログプリディストータシステムの入力端から得られるフィードフォワード高周波信号と、APDトレーニングモジュールによって送信される予歪係数とを受信し、受信したフィードフォワード高周波信号と受信した予歪係数とに従って予歪信号を生成し、混合カプラーへ予歪信号を出力するよう構成され、混合カプラーは予歪信号と主遅延信号とを混合することによって混合信号を得、PAへ混合信号を出力し、PAは混合信号を増幅し、伝送信号を出力する。
本発明の本実施形態において、高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を遅延させることによって様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を得、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュールに入力し、コンタクトマトリクスモジュールは様々な遅延をともなう高周波遅延信号に従って予歪信号を生成する。したがって、PAがAPDコアモジュールに合致しない歪特性を有する場合にコンタクトマトリクスモジュールへの影響をなくすことができ、PAによって生じる歪は効果的に相殺できる。
本発明の実施形態の技術的解決手段をより明確に説明するため、これ以降は実施形態の説明に必要な添付の図面を簡潔に説明する。当然ながら、ここで説明する添付の図面は本発明のいくつかの実施形態を示すもに過ぎず、当業者なら創造的な取り組みをせずとも添付の図面をもとにして別の図面を作り出すことができる。
本発明の一実施形態によるアナログプリディストータシステムの構造ブロック図である。 本発明の一実施形態によるマトリクスモデルのAPDコアモジュールの大まかなブロック図である。 本発明の一実施形態によるマトリクスモデルのAPDコアモジュールのエンベロープモジュールの第1の実施形態の精細なブロック図である。 本発明の一実施形態によるマトリクスモデルのAPDコアモジュールのエンベロープモジュールの第2の実施形態の精細なブロック図である。 本発明の一実施形態によるマトリクスモデルのAPDコアモジュールのエンベロープモジュールの第3の実施形態の精細なブロック図である。 本発明の一実施形態によるBSLモジュールの内部ブロック図である。 本発明の一実施形態によるAVMモジュールの内部ブロック図である。 本発明の一実施形態による同相BLUTのブロック図である。 本発明の一実施形態による直交BLUTのブロック図である。 本発明の一実施形態による多項式基底関数を使用する同相LUTのブロック図である。 本発明の一実施形態による多項式基底関数を使用する直交LUTのブロック図である。 本発明の一実施形態によるカスケードモデルのAPDコアモジュールの第1の実施形態の大まかなブロック図である。 本発明の一実施形態によるカスケードモデルのAPDコアモジュールの第1の実施形態の精細なブロック図である。 本発明の一実施形態によるDVMモジュールの内部ブロック図である。 本発明の一実施形態によるSL(Signal Look Up Table(LUT)、信号ルックアップテーブル)モジュールの内部ブロック図である。 本発明の一実施形態によるカスケードモデルのAPDコアモジュールの第2の実施形態の大まかなブロック図である。 本発明の一実施形態によるカスケードモデルのAPDコアモジュールの第2の実施形態の精細なブロック図である。 本発明の一実施形態によるカスケードモデルのAPDコアモジュールの第3の実施形態の大まかなブロック図である。 本発明の一実施形態によるSBSLモジュールの内部ブロック図である。 本発明の一実施形態による本発明のランプ基底関数を使用する同相LUTのブロック図である。 本発明の一実施形態による本発明のランプ基底関数を使用する直交LUTのブロック図である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の基準電圧生成モジュールである。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のレベルシフターの第1の構造ブロック図である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のレベルシフターの第2の構造ブロック図である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の基本ユニットである。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のシングルエンド下り坂基底関数信号を生成する回路である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のシングルエンド下り坂基底関数である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のシングルエンド上り坂基底関数を生成する回路である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数のシングルエンド上り坂基底関数である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の差分下り坂基底関数を生成する回路である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の差分下り坂基底関数である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の差分上り坂基底関数を生成する回路である。 本発明の一実施形態によるランプ基底関数の差分上り坂基底関数である。
本発明の目的と技術的解決手段と利点とをより明確にするため、これ以降は添付の図面を参照しながら本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。
本発明の技術的説明を4つの部分に従って説明する。
第1部は本発明におけるシステムのブロック図である。
第2部は本発明における第1のタイプのAPDモデル、すなわちマトリクスモデルである。
第3部は本発明における第2のタイプのAPDモデル、すなわちカスケードモデルである。
第4部は本発明におけるAPD基底関数、すなわちランプ基底関数である。
先行技術には少なくとも下記問題がある。
第1の態様において、先行技術のAPDコアモジュールがメモリー歪を補正する能力はごく限られているため、PAのメモリー歪が比較的強いと、PAによって生じる歪を効果的に補正することはできない。
第2の態様において、先行技術ではAPD基底関数として偶数次多項式が使われている。問題は、偶数次多項式では基底関数の動的差が大きく、特に高次項と低次項との動的差が大きく、回路の実装とアルゴリズムのロバスト性で一連の問題が生じることである。
第1の態様における問題を解決するため、本発明は2タイプのAPDモデルを、すなわちマトリクスモデルとカスケードモデルとを、提供する。2タイプのモデルはいずれも比較的強いメモリー歪補正能力を有する。PAのメモリー歪が比較的強い場合でもPAによって生じる歪は効果的に補正できる。
第2の態様における問題を解決するため、本発明はランプ基底関数を提供する。基底関数の動的差は小さい。これは回路の実装とアルゴリズムのロバスト性を助長する。
本発明の第1部は本発明におけるシステムのブロック図である。
図1を参照し、本発明はアナログプリディストータシステムを提供し、アナログプリディストータシステムは、
主遅延モジュールAと、APDコアモジュールBと、APDトレーニングモジュールCと、フィードフォワードカプラーと、混合カプラーと、フィードバックカプラーとを含む。アナログプリディストータシステムの入力端は主遅延モジュールAの入力端へ接続されている。アナログプリディストータシステムの入力端はフィードフォワードカプラーを用いてAPDコアモジュールBの第1の入力端とAPDトレーニングモジュールCの第1の入力端へ接続されている。主遅延モジュールAの出力端とAPDコアモジュールBの出力端は混合カプラーの第1の入力端と混合カプラーの第2の入力端へそれぞれ接続されており、混合カプラーの出力端はPAの入力端へ接続されている。APDトレーニングモジュールCの第2の入力端はフィードバックカプラーを用いてPAの出力端へ接続されており、APDトレーニングモジュールCの出力端はAPDコアモジュールBの第2の入力端へ接続されている。
アナログプリディストータシステムの入力端は高周波信号を受信し、主遅延モジュールAとフィードフォワードカプラーへ高周波信号を出力する。
フィードフォワードカプラーは高周波信号に対しカップリングを遂行することによっていくつかの高周波信号を得、いくつかの高周波信号をフィードフォワード高周波信号として使用し、APDコアモジュールBとAPDトレーニングモジュールCへフィードフォワード高周波信号を出力するよう構成される。
主遅延モジュールAは高周波信号を受信し、高周波信号を遅延させることによって主遅延信号を得、混合カプラーへ主遅延信号を出力するよう構成される。
フィードバックカプラーはPAによって生成される伝送信号に対しカップリングを遂行することによっていくつかの伝送信号を得、カップリングによって得られたいくつかの伝送信号をAPDトレーニングモジュールCへ送信するよう構成される。
APDトレーニングモジュールCはフィードフォワード高周波信号とフィードバックカプラーによって送信されるいくつかの伝送信号とを受信し、フィードフォワード高周波信号といくつかの伝送信号とに従って予歪係数を計算し、APDコアモジュールBへ予歪係数を送信するよう構成される。
APDコアモジュールBはフィードフォワード高周波信号とAPDトレーニングモジュールCによって送信される予歪係数とを受信し、受信したフィードフォワード高周波信号と受信した予歪係数とに従って予歪信号を生成し、混合カプラーへ予歪信号を出力するよう構成される。
混合カプラーは予歪信号と主遅延信号とを混合することによって混合信号を得、PAへ混合信号を出力するよう構成される。PAは混合信号を増幅し、伝送信号を出力する。
APDトレーニングモジュールCはフィードフォワード高周波信号とPAによって出力される伝送信号とに従って予歪係数を計算し、調整する。APDトレーニングモジュールCによって生成される予歪係数が十分に正確なら、APDコアモジュールBによって生成される予歪信号でPAによって生じる歪を精密に相殺でき、PAによって出力される伝送信号はフィードフォワード高周波信号とほぼ同じになる。
第2部は本発明における第1のタイプのAPDモデル、すなわちマトリクスモデルである。本発明におけるシステムのブロック図でAPDコアモジュールBの第1のタイプのモデルはマトリクスモデルである。図2−1を参照し、マトリクスモデルのAPDコアモジュールBは、
高周波遅延モジュール1と、エンベロープモジュール2と、コンタクトマトリクスモジュール3とを含む。コンタクトマトリクスモジュール3は高周波遅延モジュール1とエンベロープモジュール2の両方へ接続されている。
高周波遅延モジュール1はフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号に従って様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を生成し、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュール3へ出力するよう構成される。
エンベロープモジュール2はフィードフォワード高周波信号を受信し、フィードフォワード高周波信号に対しエンベロープ検出を遂行することによって様々な遅延をともなう複数のエンベロープ信号を得、それぞれのエンベロープ信号をコンタクトマトリクスモジュール3へ出力するよう構成される。
コンタクトマトリクスモジュール3はそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号と外部からの予歪係数とを受信し、予歪係数とそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号とに従って予歪信号を生成するよう構成される。
予歪係数はAPDトレーニングモジュールCからコンタクトマトリクスモジュール3へ出力される。フィードフォワード高周波信号はアナログプリディストータシステムの入力端から高周波遅延モジュール1とエンベロープモジュール2とコンタクトマトリクスモジュール3へ出力される。
本発明において、外部とはAPDコアモジュールB以外の部分を指す。つまり、高周波遅延モジュール1とエンベロープモジュール2とコンタクトマトリクスモジュール3とによって受信される外部信号は、APDコアモジュールB以外の部分からAPDコアモジュールBへ出力される信号である。
図2−2を参照し、高周波遅延モジュール1は複数の高周波遅延(RFD)ユニットを含む。複数の高周波遅延ユニットはそれぞれRFD0、RFD1、...、およびRFDN−1であり、Nは既定の整数である。
RFD0、RFD1、...、およびRFDN−1は順次直列に接続されている。RFD0、RFD1、...、およびRFDN−1の各RFDの出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されている。
RFD0はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)を遅延させることによって第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を出力するよう構成され、ここでτRF1はRFD0によって生じる遅延である。
RFDnはRFDn−1によって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を遅延させることによって(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ(n+1)番目の高周波遅延信号(t−τRFn+1)を出力するよう構成され、ここでn=1、2、...、N−1であり、τRFn+1はRFD0、RFD1、...、およびRFDnによって合同で生じる遅延である。
図2−2を参照し、望ましくは、エンベロープモジュール2はED(Envelope Detector、エンベロープ検出器)と複数のBBD(Baseband Delay、ベースバンド遅延)とを含む。複数のBBDはそれぞれBBD1、BBD2、...、およびBBDM−1であり、Mは既定の整数である。
EDの出力端はBBD1の入力端へ接続されている。BBD1、BBD2、...、およびBBDM−1は順次直列に接続されている。BBD1、BBD2、...、およびBBDM−1の各BBDの出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されている。
EDはフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得るよう構成される。x(t)のエンベロープ信号がr(t)であってEDモジュールの遅延がτBB1であると仮定すると、EDはエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力する。EDモジュールの遅延は概して小さいため、τBB1=0と大雑把に考えることができる。つまり、EDによって出力されるエンベロープ信号は、すなわち第1のエンベロープ信号は、凡そフィードフォワード高周波信号x(t)のエンベロープ信号r(t)である。第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)はBBD1へ出力される。
一設計によると、EDは高周波信号のエンベロープの二乗を出力してよく、つまりEDによって出力される信号はr2(t−τBB1)であってよい。「一設計によると」は、設計でEDがr(t−τBB1)を出力することになっていて、相応の回路が製造される場合に、EDがr(t−τBB1)のみ出力でき、r2(t−τBB1)を出力できないことを意味する。同様に、設計でEDがr2(t−τBB1)を出力することになっていて、相応の回路が製造される場合、EDはr2(t−τBB1)のみ出力でき、r(t−τBB1)を出力できない。
以降の説明はEDによって出力される信号がr(t−τBB1)であるという事実に基づくものである。実際、EDによって出力される信号はr2(t−τBB1)であってもよいが、その場合は説明の仕方を相応に変える必要がある。詳細は説明しない。
x(t)と比べてr(t)とr2(t)はかなり低い周波数を有する。実際、r(t)とr2(t)はベースバンド信号である。
r(t−τBBm)はx(t−τBBm)のエンベロープを表し、m=1、2、...、M−1である。x(t−τBBm)は回路に現れる信号ではなく、技術的説明をより明確にするために導入される仮定上の信号である。つまりx(t−τBBm)は、フィードフォワード高周波信号の遅延量がτBBmに等しいと仮定した場合に得られる高周波信号である。
BBD1は第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を遅延させることによって第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を得、BBD2とコンタクトマトリクスモジュール3へ第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を出力するよう構成され、ここでτBB2はBBD1によって生じる遅延である。
BBDmはBBDm−1によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を遅延させることによって(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を得、BBDm+1とコンタクトマトリクスモジュール3へ(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を出力するよう構成され、ここでm=2、3、...、M−2であり、τBBm+1はBBD1、BBD2、...、およびBBDmによって合同で生じる遅延である。
BBDM−1はBBDM−2によって出力される(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を受信し、(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を遅延させることによってM番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へM番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を出力するよう構成され、ここでτBBMはBBD1、BBD2、...、およびBBDM−1によって合同で生じる遅延である。
図2−2を参照し、コンタクトマトリクスモジュール3は、
複数のBSL(Block Signal LUT(Look Up Table、ルックアップテーブル)ブロック信号ルックアップテーブル)と予歪信号加算器31とを含む。複数のBSLはそれぞれBSL1、BSL2、...、BSLNである。
BSLnは高周波遅延モジュール1と、エンベロープモジュール2と、予歪信号加算器31と、APDトレーニングモジュールCへ接続されている。望ましくは、BSLnは高周波遅延モジュール1に含まれるRFDn−1の出力端へ接続され、EDの出力端、BBD1の出力端、BBD2の出力端、...、およびBBDM−1の出力端へ接続される。ED、BBD1、BBD2、...、およびBBDM−1はエンベロープモジュール2に含まれ、n=1、2、...、Nである。
BSLnは高周波遅延モジュール1によって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)と、エンベロープモジュール2によって出力されるM個のエンベロープ信号と、APDトレーニングモジュールCによって出力される予歪係数とを受信する。BSLnはBSLn係数を、すなわちAPDトレーニングモジュールCからコンタクトマトリクスモジュール3へ出力されるBSLnに関係する予歪係数を、受信する。BSLnはM個のエンベロープ信号から少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号と受信したBSLn係数とに従ってn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによってn番目のタップ信号vn(t)を得、予歪信号加算器31へn番目のタップ信号vn(t)を出力する。
予歪信号加算器31は全てのBSLによって出力されるタップ信号を受信するよう構成され、ここでタップ信号はそれぞれ第1のタップ信号、第2のタップ信号、...、およびN番目のタップ信号であり、予歪信号加算器31は第1のタップ信号、第2のタップ信号、...、およびN番目のタップ信号を足すことによって予歪信号を得るよう構成される。
APDトレーニングモジュールCからBSLnへ出力される予歪係数はBSLn係数である。BSLn係数は同相BLUT(Block LUT(Look Up Table、ルックアップテーブル)ブロックルックアップテーブル)係数と直交BLUT係数とを含む。同相BLUT係数と直交BLUT係数はいずれも線形予歪係数と非線形予歪係数とを含む。
本発明における第1のタイプのAPDモデルにおいて、すなわちマトリクスモデルにおいて、APDトレーニングモジュールCからAPDコアモジュールBへ出力される予歪係数がN個のBSL係数を、すなわちBSL1係数からBSLN係数までを、含むことが分かる。BSL1係数からBSLN係数までの各BSL係数は同相BLUT係数と直交BLUT係数とをさらに含む。同相BLUT係数と直交BLUT係数はいずれも線形予歪係数と非線形予歪係数とをさらに含む。線形モデルベクトルLはあらかじめ設定され、LはN個の要素を有する。Lでn番目の要素はLnであり、Lnの値は0または1である。Ln=1なら、BSLn係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,iを含む。Ln=0なら、BSLn係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,qを含まず、n=1、2、...、Nである。
線形モデルベクトルLの設定は図1の主遅延モジュールの遅延量τRFmainに関係する。通常、τRFmainに等しいかτRFmainに最も近い高周波遅延に対応するLnは0に設定する必要があり、n=1、2、...、Nである。
非線形モデル行列Aはあらかじめ設定され、AはM個の行とN個の列とを有する。Aのm番目の行とn番目の列にある要素はAm,nであり、Am,nの値は0または1である。BSLnは非線形モデル行列Aに従ってM個のエンベロープ信号から少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、対応する非線形予歪係数を設定する。Am,n=1なら、BSLnはM個のエンベロープ信号からm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を選択し、対応する非線形予歪係数cm,n,k,iおよびcm,n,k,qを設定する。Am,n=0なら、BSLnはエンベロープモジュール2によって出力されるM個のエンベロープ信号からm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を選択せず、したがって対応する非線形予歪係数cm,n,k,iおよびcm,n,k,qを設定せず、ここでm=1、2、...、Mであり、n=1、2、...、Nであり、k=1、2、...、Kである。ここでKは基底関数の数量であり、kは基底数である。
BSLnにおいて、非線形予歪係数cm,n,k,iの下付き文字にあるiは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であることを示し、非線形予歪係数cm,n,k,qの下付き文字にあるqは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号のHilbert変換であることを、すなわち
Figure 0006501323
であることを、示す。例えば、hn,iによって処理される高周波信号はn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であり、hn,qによって処理される高周波信号はn番目の高周波遅延信号のHilbert変換であり、すなわち
Figure 0006501323
である。
Figure 0006501323
アナログベクトル変調器(AVM)で生成される。
BSLnにおいて、係数の下付き文字にあるmは係数によって処理されるエンベロープ信号がm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であることを示す。例えば、cm,n,1,i〜cm,n,K,iによって処理されるエンベロープ信号はm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であり、m=1、2、...、Mである。例えばプリディストーションをシミュレートする設計パラメータは次の通りである。
τRFmain=2ns
N=3、M=3
τRF1=0ns、τRF2=2ns、τRF3=4ns
τBB1=0ns、τBB2=2ns、τBB3=4ns
L=[1 0 1]
Figure 0006501323
ここでτRFmainは図1の主遅延モジュールの遅延量であり、Lは既定の線形モデルベクトルであり、Aは既定の非線形モデル行列である。
τRF2とτRFmainはいずれも2nsに等しいため、Lにおける第2の要素は、すなわちL2は、0に設定される。
前述した設計パラメータに対応し、高周波遅延モジュール1は3つの高周波信号を出力し、3つの高周波信号はそれぞれ第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)、第2の高周波遅延信号x(t−τRF2)、および第3の高周波遅延信号x(t−τRF3)である。エンベロープモジュール2は3つのエンベロープ信号を出力し、3つのエンベロープ信号はそれぞれ第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)、第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)、および第3のエンベロープ信号r(t−τBB3)である。
BSL1の場合、高周波遅延モジュール1はBSL1へx(t−τRF1)を出力し、エンベロープモジュール2はBSL1へr(t−τBB1)を出力する。相応に、BSL1は入力される予歪係数からの分割によりh1,iおよびh1,qを得、h1,iおよびh1,qをBSL1の線形予歪係数として使用する。BSL1は入力される予歪係数からの分割によりc1,1,k,iおよびc1,1,k,qを得、c1,1,k,iおよびc1,1,k,qをBSL1の非線形予歪係数として使用し、ここでk=1、2、...、Kである。
BSL2の場合、高周波遅延モジュール1はBSL2へx(t−τRF2)を出力し、エンベロープモジュール2はBSL2へr(t−τBB1)、r(t−τBB2)、およびr(t−τBB3)を出力する。相応に、BSL2は入力される予歪係数からの分割によりc1,2,k,i、c1,2,k,q、c2,2,k,i、c2,2,k,q、c3,2,k,i、およびc3,2,k,qを得、c1,2,k,i、c1,2,k,q、c2,2,k,i、c2,2,k,q、c3,2,k,i、およびc3,2,k,qをBSL2の非線形予歪係数として使用し、ここでk=1、2、...、Kである。
BSL3の場合、高周波遅延モジュール1はBSL3へx(t−τRF3)を出力し、エンベロープモジュール2はBSL3へr(t−τBB3)を出力する。相応に、BSL3は入力される予歪係数からの分割によりh3,iおよびh3,qを得、h3,iおよびh3,qをBSL 3 の線形予歪係数として使用する。BSL3は入力される予歪係数からの分割によりc3,3,k,iおよびc3,3,k,qを得、c3,3,k,iおよびc3,3,k,qをBSL3の非線形予歪係数として使用し、ここでk=1、2、...、Kである。
図2−2はエンベロープモジュール2の第1の実装様態を示している。この実装様態の特徴はエンベロープ生成ユニットEDが1つしかないことであり、全てのエンベロープ遅延信号はEDの出力信号であり、あるいは全てのエンベロープ遅延信号はEDによって出力される信号に対し様々な遅延を遂行することによって得られる。
エンベロープモジュール2の第2の実装様態がある。第2に実装様態の特徴は複数のエンベロープ生成ユニットEDがあることである。
エンベロープモジュール2の第1の実装様態でもエンベロープモジュール2の第2の実装様態でも全部でM個のエンベロープ信号を生成する必要がある。それぞれのエンベロープ信号は様々な遅延をともなう。通常、MはN以上であり、Nは高周波遅延信号の数量である。
エンベロープモジュール2の第2の実装様態ではR個のEDが通常あり、RはN以下である。高周波遅延信号はR個のEDの各EDに入力される。残りのM−R個のエンベロープ信号はいくつかのEDの出力信号を遅延させることによって生成される。
図2−3を参照すると、本発明におけるエンベロープモジュール2の第2の実装様態の第1の実施形態が提示されている。
図2−3に見られるエンベロープモジュール2は複数のエンベロープ生成ユニットEDを含み、複数のエンベロープ生成ユニットEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDN−1であり、ここでNは既定非線形モデル行列の列数である。
ED0の入力端はフィードフォワード高周波信号を受信し、出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されている。
EDnの入力端は高周波遅延モジュール1の出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されており、ここでn=1、2、...、N−1である。
EDnは(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)を受信し、(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を出力するよう構成され、ここでn=0、1、...、N−1である。
本実施形態ではM=Nである。この場合はN個のエンベロープ生成ユニットがある。N個のエンベロープ生成ユニットはそれぞれED0、ED1、...、およびEDN−1である。ED0、ED1、...、およびEDN−1はx(t−τRF1)、x(t−τRF2)、...、およびx(t−τRFN)をそれぞれ受信し、x(t−τRF1)、x(t−τRF2)、...、およびx(t−τRFN)を対応するエンベロープ信号r(t−τBB1)、r(t−τBB2)、...,およびr(t−τBBN)に変換し、コンタクトマトリクスモジュール3へ対応するエンベロープ信号r(t−τBB1)、r(t−τBB2)、...,およびr(t−τBBN)を出力する。本実施形態でτRF1は0に等しく、あるいは0に非常に近い。このため、x(t−τRF1)とフィードフォワード高周波信号x(t)は同じ信号であると考えることができる。
図2−4を参照すると、本発明におけるエンベロープモジュール2の第2の実装様態の第2の実施形態が提示されている。この実施形態ではM=N+2である。この場合はN+1個のエンベロープ生成ユニットEDがある。N+1個のエンベロープ生成ユニットEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDNである。ED0、ED1、...、およびEDNはフィードフォワード高周波信号、第1の高周波遅延信号、第2の高周波遅延信号、...、およびN番目の高周波遅延信号を、すなわちx(t)、x(t−τRF1)、x(t−τRF2)、...、およびx(t−τRFN)を、それぞれ受信し、x(t)、x(t−τRF1)、x(t−τRF2)、...、およびx(t−τRFN)を対応する第1のエンベロープ遅延信号、対応する第2のエンベロープ遅延信号、...および対応する(N+1)番目のエンベロープ信号に、すなわちr(t)、r(t−τBB1)、r(t−τBB2)、...、およびr(t−τBBN)に変換し、r(t−τBBN)を遅延させることによってr(t−τBBN+1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へN+2個のエンベロープ信号r(t)、r(t−τBB1)、r(t−τBB2)、...、およびr(t−τBBN+1)を出力する。ここでτBBnはエンベロープ遅延を表すが、τBBnの値は高周波遅延τRFnのそれと同じであり、ここでn=1、2、...、N+1である。
第2の実施形態において、エンベロープモジュール2は複数のエンベロープ生成ユニットEDとBBDとを含む。複数のEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDNであり、Nは既定非線形モデル行列の列数である。
ED0の入力端はフィードフォワード高周波信号を受信し、出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されている。
EDnの入力端は高周波遅延モジュール1の出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されており、ここでn=1、2、...、Nである。
BBDの入力端はEDNの出力端へ接続されており、出力端はコンタクトマトリクスモジュール3へ接続されるている。
ED0はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波遅延信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力するよう構成される。
EDnはn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を出力するよう構成され、ここでn=1、2、...、N−1である。
EDNはN番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)を受信し、N番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を得、コンタクトマトリクスモジュール3とBBDへ(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を出力するよう構成される。
BBDは(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を受信し、(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を遅延させることによって(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を得、コンタクトマトリクスモジュール3へ(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を出力するよう構成される。
これ以降はBSLnを一例として用いてBSLの構造と作業工程を説明するが、nは1からNまでの数字である。
図2−5を参照し、BSLは同相BLUT325と、直交BLUT326と、AVM327とを含む。
BSLの高周波信号入力端はAVMの入力端へ接続されている。BSLのエンベロープ信号入力端は同相BLUTのエンベロープ入力端と直交BLUTのエンベロープ入力端へ接続されている。同相BLUTのエンベロープ入力端と直交BLUTのエンベロープ入力端は1つ以上のエンベロープ信号を含む。
同相BLUTの係数入力端と直交BLUTの係数入力端はBSLモジュールの係数入力端へ接続されている。同相BLUTの係数入力端における係数は同相BLUT係数である。直交BLUTの係数入力端における係数は直交BLUT係数である。BSLモジュールの係数入力端における係数はBSL係数である。BSL係数は2つの係数を、すなわち同相BLUT係数と直交BLUT係数とを、含む。
それぞれのBSLのBSL係数はAPDトレーニングモジュールCからコンタクトマトリクスモジュールへ出力される予歪係数である。したがって、同相BLUTと直交BLUTはAPDトレーニングモジュールCから同相BLUT係数と直交BLUT係数とをそれぞれ受信すると考えることができる。同相BLUT係数と直交BLUT係数はいずれも線形係数と非線形係数とを含む。同相BLUTの出力端と直交BLUTの出力端はAVMの同相変調信号入力端とAVMの直交変調信号入力端へそれぞれ接続されている。AVMユニットの出力端はBSLモジュールの出力端である。
同相BLUT325は線形予歪係数hn,iと、非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと、選択された少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って同相BLUT出力信号wn,i(t)を得、AVMの同相変調信号入力端へ同相BLUT出力信号wn,i(t)を出力する。
直交BLUT326は線形予歪係数hn,qと、非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと、選択された少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って直交BLUT出力信号wn,q(t)を得、AVMの直交変調信号入力端へ直交BLUT出力信号wn,q(t)を出力する。
AVMは同相BLUT出力信号wn,i(t)と直交BLUT出力信号wn,q(t)とに従って入力高周波遅延信号x(t−τRFn)を処理することによって出力高周波信号vn(t)を得る。この処理は式
Figure 0006501323
を用いて表すことができる。
Figure 0006501323
はx(t−τRFn)のHilbert変換を表しており、すなわち−90度位相シフトが遂行された後に得られる信号を表している。詳しいプロセスの説明についてはAVMの説明部分を参照されたい。
2つのBLUTは同じ構造を有しており、つまり同相BLUT325と直交BLUT326は構造が同じであり、作業工程も同じであり、同じエンベロープ信号を受信するが、受信する係数は異なる。当然ながら、入力される係数が異なるため、出力信号は異なり、つまりwn,i(t)はwn,q(t)と異なる。
同相BLUT325のエンベロープ入力端と直交BLUT326のエンベロープ入力端はエンベロープモジュール2へ接続されている。同相BLUT325の係数入力端と直交BLUT326の係数入力端はBSLモジュールの係数入力端へ接続されている。同相BLUTの係数入力端における係数は同相BLUT係数である。直交BLUTの係数入力端における係数は直交BLUT係数である。BSLモジュールの係数入力端における係数はBSL係数である。BSL係数は2つの係数を、すなわち同相BLUT係数と直交BLUT係数とを、含む。同相BLUTの出力端と直交BLUTの出力端はAVMの同相変調信号入力端とAVMの直交変調信号入力端へそれぞれ接続されている。AVMの第1の入力端は高周波遅延モジュールへ接続されており、AVMの出力端は予歪信号加算器へ接続されている。
同相BLUTのエンベロープ入力端と直交BLUTのエンベロープ入力端は少なくとも1つの遅延エンベロープ信号を含む。含まれるエンベロープ信号は非線形モデル行列Aによって決定される。相応に、同相BLUT係数と直交BLUT係数に含まれる非線形予歪係数も非線形モデル行列Aによって決定される。
同相BLUT係数と直交BLUT係数が線形予歪係数を含むか否かは線形モデルベクトルLによって決定される。同相BLUTはAPDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと線形予歪係数hn,iとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、線形予歪係数hn,iと、非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って同相BLUT出力信号wn,i(t)を得、AVMの同相変調信号入力端へ同相BLUT出力信号wn,i(t)を出力する。
BSLnにおいて、係数の下付き文字にあるiは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であることを示し、係数の下付き文字にあるqは、係数によって処理される高周波信号がn番目の高周波遅延信号のHilbert変換であることを、すなわち
Figure 0006501323
であることを、示す。例えば、hn,iによって処理される高周波信号はn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であり、hn,qによって処理される高周波信号はn番目の高周波遅延信号のHilbert変換
Figure 0006501323
である。
Figure 0006501323
はAVMで生成される。
BSLnにおいて、係数の下付き文字にあるmは、係数によって処理されるエンベロープ信号がm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であることを示す。例えば、cm,n,1,i〜cm,n,K,iによって処理されるエンベロープ信号はm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であり、m=1、2、...、Mである。
直交BLUTはAPDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと線形予歪係数hn,qとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、線形予歪係数hn,qと、非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと、選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って直交BLUT出力信号wn,q(t)を得、AVMの直交変調信号入力端へ直交BLUT出力信号wn,q(t)を出力する。
AVMは同相BLUT出力信号wn,i(t)と、直交BLUT出力信号wn,q(t)と、高周波遅延モジュールによって出力される高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、同相BLUT出力信号wn,i(t)と直交BLUT出力信号wn,q(t)とに従って高周波遅延信号x(t−τRFn)を処理することによって出力高周波信号vn(t)を、すなわちn番目のタップ信号を、得、ここでn=1、2、...、Nである。
これ以降は同相BLUTを一例として用いてBSLの内部ブロック図をさらに説明する。以降の同相BLUT325はBSLnにあると仮定する。図2−7aを参照する。
BLUTはBSLnにあるため、線形モデルベクトルLのn番目の要素Lnが1に等しいなら、同相BLUT325へ入力されるBLUT係数は線形予歪係数hn,iを含む。線形モデルベクトルLのn番目の要素Lnが0に等しいなら、同相BLUT325へ入力されるBLUT係数は線形予歪係数hn,iを含まない。
同相BLUT325は少なくとも1つのLUT(Look Up Table、ルックアップテーブル)とBLUT加算器3211とをさらに含む。少なくとも1つのLUTはLUTm,nを含む。LUTm,nでLUTの下付き文字「m,n」にあるmは、BSLnへ入力されるエンベロープ信号がm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)であることを示し、mは1、2、...、Mのうちの特定の値である。LUTm,nでLUTの下付き文字「m,n」にあるnは、BSLnへ入力される高周波信号がn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であることを示し、nは1、2、...、Nのうちの特定の値である。
Am,n=1であるなら、これはBLUTがLUTm,nを含み、同相BLUT325へ入力されるBLUT係数が非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含むことを意味する。Am,n=0であるなら、これは同相BLUTがLUTm,nを含まず、同相BLUT325へ入力されるBLUT係数が非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含まないことを意味し、ここでm=1、2、...、Mであり、Mは既定の整数である。
Aの同一列にS個の要素があり(異なるmは特定のnに対応)、Am,n=1である場合、同相BLUT325の合計非線形予歪係数はS*Kの実数であり、SはM以下である。Kは基底関数の数量である。ここでは全S個の列要素がK個の基底関数を使用すると仮定する。原則として、S個の列要素で使用する基底関数の数が異なる場合でも、同相BLUT325の合計非線形予歪係数数を計算することは困難ではないが、この場合は合計非線形予歪係数数がS*Kにならないことがある。
LUTm,nの第1の入力端はエンベロープモジュール2へ接続されており、第2の入力端はAPDトレーニングモジュールCへ接続されており、出力端はBLUT加算器3211へ接続されている。BLUT加算器3211はAPDトレーニングモジュールCへさらに接続されており、m=1、2、...、Mである。
LUTm,nはエンベロープモジュール2によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)とAPDトレーニングモジュールCによって出力される非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iとを受信し、非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iに従ってm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)に対応するLUT信号ρm,n,i(t)を得、BLUT加算器3211へLUT信号ρm,n,i(t)を出力し、m=1、2、...、Mである。
BLUT加算器3211はそれぞれのLUTによって出力されるLUT信号とAPDトレーニングモジュールCによって出力される線形予歪係数hn,iとを受信し、それぞれのLUT信号ρm,n,i(t)と線形予歪係数hn,iとを足すことによってBLUT出力信号を、すなわち同相変調信号wn,i(t)を、得、ここで
Figure 0006501323
であり、BLUT加算器3211はAVM327の同相変調信号入力端へwn,i(t)を出力する。
同相BLUT325と直交BLUT326は構造が同じであり、作業工程も同じであり、同じエンベロープ信号を受信する。違いは、APDトレーニングモジュールCが同相BLUTへ線形予歪係数hn,iと非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iとを出力し、直交BLUTへ線形予歪係数hn,qと非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qとを出力することであり、ここでm=1、2、...、Mである。同相BLUT出力信号は
Figure 0006501323
であり、ここで
Figure 0006501323
である。直交BLUT出力信号は
Figure 0006501323
であり、ここで
Figure 0006501323
である。
図2−8aを参照し、同相BLUT325のLUTユニットLUTm,nを一例として用いてLUTユニットの構造と作業工程を説明する。基底関数として偶数次多項式を使用すると仮定する。
LUTm,nのLUTはLUT加算器331と、複数のBFGと、複数の乗算器とを含む。複数のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kである。複数の乗算器はそれぞれ乗算器M1、乗算器M2、...、および乗算器MKであり、Kは既定の整数である。BFGは基底関数生成器を指し、つまりBasis Function Generatorの頭字語である。
LUTm,nのLUTの非線形予歪係数はcm,n,1,i〜cm,n,K,iである。したがって、同相BLUT325におけるLUTm,nの非線形予歪係数はK個の実数である。
BFG_kの入力端はエンベロープモジュール2へ接続されており、BFG_kの出力端は乗算器Mkの入力端へ接続されている。乗算器Mkの出力端はLUT加算器331へ接続されており、k=1、2、...、Kである。
望ましくは、BFG_kの入力端はエンベロープモジュール2に含まれるBBDm−1の出力端へ接続される。
BFG_kはエンベロープモジュール2によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)に従って基底関数信号sk(r(t−τBBm))を生成し、BFG_kに対応する乗算器Mkへ基底関数信号sk(r(t−τBBm))を出力するよう構成される。基底関数が偶数次多項式であると仮定しているため、BFG_kによって生成される基底関数信号sk(r(t−τBBm))は実際にはr2k(t−τBBm))であり、k=1、2、...、Kである。
乗算器Mkは基底関数信号sk(r(t−τBBm))とAPDトレーニングモジュールCによって出力される非線形予歪係数cm,n,k,iとを受信し、基底関数信号sk(r(t−τBBm))に非線形予歪係数cm,n,k,iを乗じることによって基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を得、LUT加算器331へ基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を出力するよう構成される。基底関数が偶数次多項式であると仮定しているため、LUT加算器331へ出力される基底寄与信号は実際にはcm,n,k,ir2k(t−τBBm)であり、k=1、2、...、Kである。
LUT加算器331は乗算器Mkによって出力される基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号ρm,n,i(t)を得るよう構成され、
Figure 0006501323
である。基底関数が偶数次多項式であると仮定しているため、同相LUT325におけるLUTm,nのLUTの出力信号は実際には
Figure 0006501323
である。
図2−8bを参照すると、直交BLUT326におけるLUTm,nのLUTユニットの内部ブロック図が提示されている。直交BLUT326におけるLUTm,nのLUTユニットの動作原理は前述した2−8aの同相BLUT325におけるLUTm,nのLUTユニットのそれと同じであるが、入力される係数は異なる。図2−8aで入力される係数はcm,n,1,i〜cm,n,K,iであり、図2−8bで入力される係数はcm,n,1,q〜cm,n,K,qであり、k=1、2、...Kである。直交LUT326におけるLUTm,nのLUTの出力信号はρm,n,q(t)であり、
Figure 0006501323
である。基底関数が偶数次多項式であると仮定しているため、直交LUT326におけるLUTm,nのLUTの出力信号は実際には
Figure 0006501323
である。
同相BLUT325のLUTと直交BLUT326のLUTは構造と作業工程が同じである。違いは、APDトレーニングモジュールCが同相BLUTへ非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを出力し、直交BLUTへ非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qを出力することであり、ここでmは1、2、...Mのうちの値である。
図2−7bを参照し、直交BLUT326は線形予歪係数hn,qと非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと選択された少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って直交BLUT出力信号wn,q(t)を得、AVMの直交変調信号入力端へ直交BLUT出力信号wn,q(t)を出力する。
図2−6を参照し、AVMはQPS(Quadrature Phase Splitter、直交位相分割器)3271と、同相乗算器3272と、直交乗算器3273と、減算器3274とを含む。以降の説明ではAVMがBSLnにあり、nが1からNまでの数であると仮定する。
QPS3271は高周波遅延モジュール1によって送信されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)と−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
とに分割するよう構成され、ここで2つの高周波遅延信号の位相差は90度であり、QPS3271は同相乗算器3272へ0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)を出力し、直交乗算器3273へ−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
を出力するよう構成される。
QPSによって出力される0度信号と−90度信号は原理の説明を容易にするために使われている。重要な点は、QPSによって出力される2つの高周波信号の位相差が90度であるということである。2つの高周波信号が具体的に45度信号と−45度信号であっても、20度信号と−70度信号であっても、−16度信号と−106度信号であっても、133度信号と43度信号であっても、QPSの機能と性能に影響しない。
同相乗算器3272は同相BLUT出力信号wn,i(t)と0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、同相BLUT出力信号wn,i(t)に0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)を乗じることによって同相変調済み高周波信号wn,i(t)x(t−τRFn)を得、減算器3274へ同相変調済み高周波信号を出力するよう構成される。
直交乗算器3273は直交BLUT出力信号wn,q(t)と−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
とを受信し、直交BLUT出力信号wn,q(t)に−90度の高周波遅延信号
Figure 0006501323
を乗じることによって直交変調済み高周波信号
Figure 0006501323
を得、減算器3274へ直交変調済み高周波信号を出力するよう構成される。
AVMへ入力される同相変調信号と直交変調信号はいずれもベースバンド信号であり、これらのベースバンド信号とAVMへ入力される高周波信号はいずれもアナログ信号である。このためAVMはAnalog Vector Modulatorすなわちアナログベクトル変調器と呼ばれる。同相乗算器3272と直交乗算器3273はベースバンド信号と高周波信号の乗算を完了する。AVMは高周波信号を出力する。
減算器3274は、同相変調済み高周波信号wn,i(t)x(t−τRFn)から直交変調済み高周波信号
Figure 0006501323
を引くことにより、AVMによって出力される高周波信号vn(t)を、すなわちBSLnによって出力されるn番目のタップ信号
Figure 0006501323
を、得るよう構成される。AVMによって出力される高周波信号vn(t)はBSLnによって出力される高周波であり、つまり予歪信号加算器31によって受信されるn番目のタップ信号である。
QPSによって出力される0度の信号x(t−τRFn)は説明を容易にするためのものに過ぎず、QPSによって出力される0度の信号がQPSへ入力される高周波信号x(t−τRFn)と同じであることを意味しない。QPSの重要な技術的特徴は、0度の出力高周波遅延信号と−90度の出力高周波遅延信号との90度位相差である。0度の出力高周波遅延信号が、あるいは−90度の出力高周波遅延信号が、入力高周波信号と同じであるかどうかは問題にならない。
LUTはLUT加算器と、基準電圧生成モジュールと、複数の基底関数生成ユニットBFGと、複数の乗算器とを含む。複数のBFGの各BFGは乗算器に対応している。
各BFGの第1の入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、第2の入力端は基準電圧生成モジュールへ接続されており、各BFGの出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へそれぞれ接続されている。
複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端はAPDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端はLUT加算器へ接続されている。
BFGはエンベロープモジュールによって出力されるエンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧生成モジュールによって入力される基準電圧とを受け取り、エンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧とに従って基底関数信号を生成し、BFGに対応する乗算器へ基底関数信号を出力するよう構成され、ここでm=1、2、...、Mである。
乗算器は基底関数信号とAPDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、基底信号と第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、BLUT加算器へ基底寄与信号を出力するよう構成される。
LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号を得るよう構成される。
LUTはLUT加算器と、複数の基底関数生成ユニットBFGと、複数の乗算器とを含む。複数のBFGの各BFGは乗算器に対応している。
各BFGの入力端はエンベロープモジュールへ接続されており、出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へそれぞれ接続されている。複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端はAPDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端はLUT加算器へ接続されている。
BFGはエンベロープモジュールによって出力されるエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、エンベロープ信号r(t−τBBm)に従って基底関数信号を生成し、BFGに対応する乗算器へ基底関数信号を出力するよう構成され、ここでm=1、2、...、Mである。
乗算器は基底関数信号とAPDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、基底信号と第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、BLUT加算器へ基底寄与信号を出力するよう構成される。
LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号を得るよう構成される。
本発明における第1のタイプのAPDモデルによると、すなわちマトリクスモデルによると、高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を遅延させることによって様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を得、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュールへ出力し、コンタクトマトリクスモジュールは様々な遅延をともなう高周波遅延信号に従って予歪信号を生成する。マトリクスモデルのAPDコアモジュールは適切な係数を構成することによって非線形メモリー予歪特性を有する。したがって、PAがAPDコアモジュールの予歪特性とは対照的な歪特性を有する場合は、PAによって生じる歪を効果的に相殺でき、PAによって出力される信号はAPDコアモジュールへ入力される信号と同じになる。
本発明の本実施形態において、高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を遅延させることによって様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を得、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュールに入力し、コンタクトマトリクスモジュールは様々な遅延をともなう高周波遅延信号に従って予歪信号を生成する。したがって、PAがAPDコアモジュールに合致しない歪特性を有する場合にコンタクトマトリクスモジュールへの影響をなくすことができ、PAによって生じる歪は効果的に相殺できる。
本発明の第3部は本発明における第2のタイプのAPDモデル、すなわちカスケードモデルである。
本発明におけるシステムのブロック図でAPDコアモジュールBの第2のタイプのAPDモデルはカスケードモデルである。図3−1を参照し、カスケードモデルのAPDコアモジュールBの第1の実施形態は、
線形フィルタリングモジュール4とZMNLモジュール5とを含む。線形フィルタリングモジュール4の出力端はZMNLモジュールの入力端へ接続されている。ZMNLはゼロメモリー非線形を指し、つまりZero Memory Nonlinearの頭字語である。
線形フィルタリングモジュール4はフィードフォワード高周波信号を受信し、線形フィルタリング係数に従ってフィードフォワード高周波信号に対し線形フィルタリングを遂行し、線形フィルタリングの後に得られた高周波信号をZMNLモジュール5へ出力するよう構成される。線形フィルタリングの後に得られる高周波信号は線形予変調信号と呼ばれる。
ZMNLモジュール5は線形フィルタリングモジュール4によって出力される線形予変調信号を受信し、ZMNL係数に従って線形予変調信号に対し非線形処理を遂行することによって予歪信号を生成するよう構成される。
線形フィルタリング係数とZMNL係数はAPDトレーニングモジュールCからAPDコアモジュールBへ出力される。フィードフォワード高周波信号はアナログプリディストータシステムの入力端からAPDコアモジュールBへ出力される。
望ましくは、線形フィルタリングモジュール4とZMNLモジュール5の内部ブロック図については図3−2を参照されたい。
線形フィルタリングモジュール4はP−1個の高周波遅延ユニットRFDと、P個のDVM(Digital Vector Modulator、デジタルベクトル変調ユニット)と、線形加算器とを含む。P−1個の高周波遅延ユニットRFDはそれぞれRFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1である。P個のデジタルベクトル変調ユニットDVMはそれぞれDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPであり、Pは既定の整数である。RFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1は順次直列に接続されている。フィードフォワード高周波信号はRFDin1の入力端とDVMin1の入力端へ送信される。RFDin2、...、およびRFDinP−1の出力端はDVMin2、DVMin3、...、およびDVMinPの入力端へそれぞれ接続されている。DVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPの出力端はいずれも線形加算器41の入力端へ接続されている。
RFDin1はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、フィードフォワード高周波信号x(t)を遅延させることによって第1の高周波遅延信号x(t−τRFx1)を得、RFDin2とDVMin2へ第1の高周波遅延信号x(t−τRFx1)を出力するよう構成され、ここでτRFx1はRFDin1よって生じる遅延である。
RFDinpはRFDinp−1によって出力される(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp−1)を受信し、(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp−1)を遅延させることによってp番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp)を得、RFDinp+1とDVMinp+1へp番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp)を出力するよう構成され、ここでτRFxpはRFDin1、RFDin2、...、およびRFDinpによって合同で生じる遅延であり、p=2、3、...P−2である。
RFDinP−1はRFDinP−2によって出力される(P−2)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxP−2)を受信し、(P−2)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxP−2)を遅延させることによって(P−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxP−1)を得、DVMinPへ(P−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxP−1)を出力するよう構成され、ここでτRFxP−1はRFDin1、RFDin2、...、およびRFDinP−1によって合同で生じる遅延である。
APDトレーニングモジュールCはDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPのために対応する予歪係数を生成する。DVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPに対応する予歪係数はそれぞれcFIRin,1、cFIRin,2、...、およびcFIRin,Pである。cFIRin,pは複素数であり、cFIRin,p=cFIRin,p,i+jcFIRin,p,qであり、cFIR,p,iとcFIR,p,qは実数である。
DVMin1はフィードフォワード高周波遅延信号x(t)と外部から入力される予歪係数cFIRin,1とを受信し、予歪係数cFIRin,1に従ってフィードフォワード高周波遅延信号x(t)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによって出力信号u1(t)を得、線形フィルタリング加算器41へ出力信号u1(t)を送信するよう構成される。
DVMinpは(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp−1)と外部から入力される予歪係数cFIRin,pとを受信し、予歪係数cFIRin,pに従って(p−1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp−1)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによって出力信号up(t)を得、線形フィルタリング加算器41へ出力信号up(t)を送信するよう構成され、ここでp=2、3、...、Pである。
入力信号に対しDVMin1からDVMinP よって遂行される具体的な処理は式
Figure 0006501323
を用いて表すことができる。
Figure 0006501323
はx(t−τRFxp−1)のHilbert変換を表しており、つまり−90度位相シフトの後に得られる信号を表しており、ここでp=1、2、...、Pである。詳しいプロセスの説明についてはDVMの説明部分を参照されたい。
線形加算器はDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPによって出力される出力信号u1(t)、u2(t)、...、およびup(t)を受信し、出力信号を足すことによって線形予変調信号を得るよう構成される。線形予変調信号は
Figure 0006501323
である。
図3−3を参照するとDVMの構造が図示されている。これ以降のDVMのブロック図と作業工程の説明は全てのDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPに当てはまる。DVMはQPS421と、同相乗算器422と、直交乗算器423と、減算器424とを含む。
QPS421の接続関係と内部ブロック図は前述したQPS3271のそれと同じである。詳細は繰り返し説明しない。
QPS421の第1の出力端は同相乗算器422の入力端へ接続されており、第2の出力端は直交乗算器423の入力端へ接続されている。同相乗算器422の出力端は減算器424の第1の入力端へ接続されている。直交乗算器423の出力端は減算器424の第2の入力端へ接続されている。減算器424の出力端は線形フィルタリング加算器41へ接続されている。
DVMに含まれるQPS421はp番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp)を受信し、p番目の高周波遅延信号x(t−τRFxp)を0度の高周波信号x(t−τRFxp)と−90度の高周波信号
Figure 0006501323
とに分割し、ここで2つの高周波信号の位相差は90度であり、QPS421は0度の高周波信号x(t−τRFxp)と−90度の高周波信号
Figure 0006501323
とを同相乗算器422と直交乗算器423へそれぞれ出力するよう構成される。
これ以降はDVMinpを一例として用いてDVMの動作原理を説明するが、pは1、2、...、Pのうちの特定の数である。
DVMinpのためAPDトレーニングモジュールCによって生成され構成される線形フィルタリング係数はcFIRin,p=cFIRin,p,i+cFIRin,p,qであり、ここでcFIRin,p,iとcFIRin,p,qは実数である。cFIRin,p,iとcFIRin,p,qは同相係数と直交係数とそれぞれ呼ばれる。したがって、DVMinpのためAPDトレーニングモジュールCによって実際に構成される線形フィルタリング係数は2つの実数、cFIRin,p,iおよびcFIRin,p,qであると考えることができる。
DVMへ入力される同相係数cFIRin,p,iと直交係数cFIRin,p,qはデジタルパラメータであるが、DVMへ入力される高周波信号はアナログパラメータである。このためDVMはDigital Vector Modulatorすなわちデジタルベクトル変調器と呼ばれる。同相乗算器422と直交乗算器423はデジタルパラメータと高周波信号の乗算を完了する。DVMは高周波信号を出力する。
同相乗算器422は0度の高周波信号x(t−τRFxp−1)と同相係数cFIRin,p,iとを受信し、0度の高周波信号x(t−τRFxp−1)に同相係数cFIRin,p,iを乗じることによって同相積信号cFIRin,p,ix(t−τRFxp−1)を得、減算器424へ同相積信号cFIRin,p,ix(t−τRFxp−1)を出力するよう構成される。
直交乗算器423は−90度の高周波信号
Figure 0006501323
と直交係数cFIRin,p,qとを受信し、−90度の高周波信号
Figure 0006501323
に直交係数cFIRin,p,qを乗じることによって直交積信号
Figure 0006501323
を得、減算器424へ直交積信号
Figure 0006501323
を出力するよう構成される。
減算器424は同相積信号cFIRin,p,ix(t−τRFxp−1)から直交積信号
Figure 0006501323
を引くことによってp番目のタップ信号up(t)を得るよう構成され、つまりDVMユニットによって出力されるDVM高周波信号は
Figure 0006501323
である。
P個のDVMユニットDVMin1、DVMin2、...、およびDVMinPによって出力される信号u1(t)、u2(t)、...,u p (t)が線形フィルタリング加算器41で足されることによって線形フィルタリングモジュールの出力線形予変調信号v(t)が得られ、ここで
Figure 0006501323
である。線形予変調信号は線形フィルタリングモジュールによって出力される高周波信号であり、つまりZMNLモジュールへ入力される高周波信号である。
図3−2を参照し、ZMNLモジュール5は、
エンベロープ検出ユニットEDと信号ルックアップテーブルユニットSLとを含む。ZMNLモジュールの入力端とEDの入力端はSLの高周波入力端xへ接続されている。EDの出力端はSLのエンベロープ入力端yへ接続されている。SLの出力端はZMNLの出力端である。
EDの接続関係と内部ブロック図は前述の説明と同じである。詳細は繰り返し説明しない。EDは線形フィルタによって出力される線形予変調信号v(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによってエンベロープ信号を生成し、SLへエンベロープ信号を出力するよう構成される。v(t)のエンベロープがrv(t)であると仮定すると、EDによって出力される信号はrv(t)である。
一設計によると、EDは線形予変調信号v(t)のエンベロープの二乗を出力してよい。つまり、EDによって出力される信号は
Figure 0006501323
である。
以降の説明はEDによって出力される信号がrv(t)であるという事実に基づくものである。実際、EDによって出力される信号は
Figure 0006501323
であってもよいが、その場合は説明の仕方を相応に変える必要がある。詳細は説明しない。
SLは線形フィルタによって出力される線形予変調信号v(t)と、EDによって出力されるエンベロープ信号と、外部から入力される予歪係数cSL,1〜cSL,Kとを受信するよう構成され、ここでcSL,1〜cSL,KはK個の複素数であり、cSL,k=cSL,k,i+jcSL,k,qであり、cSL,k,iとcSL,k,qは実数である。予歪係数とエンベロープ信号とに従って線形予変調信号v(t)に対し振幅変換と相変換とが遂行されることによって予歪信号z(t)が得られる。ここでKはSLで使われる基底関数の数量を表し、k=1、2、...、Kである。
図3−4を参照し、SLモジュール5は、
同相LUT521と、直交LUT522と、AVMユニットとを含む。SLの高周波信号入力端xはAVMの入力端へ接続されている。SLのエンベロープ信号入力端yは同相LUTのエンベロープ入力端と直交LUTのエンベロープ入力端へ接続されている。同相LUT521と直交LUT522はAPDトレーニングモジュールCからZMNL係数をさらに受信する。同相LUT521の出力端と直交LUT522の出力端はAVMの同相変調信号入力端とAVMの直交変調信号入力端へそれぞれ接続されている。AVMユニットの出力端はSLモジュールの出力端である。
SLのためAPDトレーニングモジュールCによって生成され構成されるZMNL係数はcSL,k=cSL,k,i+jcSL,k,qであり、ここでcSL,k,iとcSL,k,qは実数であり、k=1、2、...、Kである。したがって、SLのためAPDトレーニングモジュールCによって実際に構成されるZMNL係数は2K個の実数であると考えることができる。
同相LUT521と直交LUT522の動作原理と内部ブロック図は前述の説明と同じである。AVM523の動作原理と内部ブロック図はAVM327のそれと同じである。詳細は繰り返し説明しない。
同相LUT521はエンベロープ信号rv(t)と同相LUT係数cSL,1,i〜cSL,K,iとを受信し、ここで同相LUT521はK個の基底関数sk(rv(t))を生成するために使われるK個の基底関数生成ユニットを有し、k=1、2、...、Kであり、これにより同相変調信号
Figure 0006501323
を生成する。その後、同相LUT521はAVM523の同相変調信号入力端へ同相変調信号
Figure 0006501323
を出力する。
直交LUT522はエンベロープ信号rv(t)と直交LUT係数cSL,1,q〜cSL,K,qとを受信し、ここで直交LUT522はK個の基底関数sk(rv(t))を生成するために使われるK個の基底関数生成ユニットを有し、k=1、2、...、Kであり、これにより直交変調信号
Figure 0006501323
を生成する。その後、直交LUT522はAVM 523の直交変調信号入力端へ直交変調信号
Figure 0006501323
を出力する。
AVM523は線形フィルタリングモジュールによって出力される線形予変調信号v(t)を受信し、同相変調信号
Figure 0006501323
と直交変調信号
Figure 0006501323
とに従ってv(t)に対し振幅変調と相変調とを遂行することによってAVMの出力高周波信号
Figure 0006501323
を得、ここで
Figure 0006501323
はv(t)のHilbert変換を表しており、つまりv(t)に対し−90度位相シフトが遂行された後に得られる信号を表している。AVMの出力高周波信号z(t)はAPDコアモジュールの出力信号であり、つまり予歪信号である。
さらに図3−5を参照し、カスケードモデルのAPDコアモジュールBの第2の実施形態は、
線形フィルタリングモジュール6と、ZMNLモジュール7と、広帯域線形フィルタリングモジュール8とを含む。
線形フィルタリングモジュール6とZMNLモジュール7と広帯域線形フィルタリングモジュール8の内部ブロック図については図4−6を参照されたい。
線形フィルタリングモジュール6の動作原理とZMNLモジュール7の動作原理はそれぞれ線形フィルタリングモジュール4のそれとZMNLモジュール5のそれと同じである。詳細は繰り返し説明しない。
広帯域線形フィルタリングモジュール8は線形フィルタリングモジュール4と同じ形態を有する。違いは、広帯域線形フィルタリングモジュール8における各ユニットの処理帯域幅が線形フィルタリングモジュール4における処理帯域幅より広いことである。フィードフォワード高周波信号x(t)の帯域幅を100MHzとする一例において、SLによって出力される信号の帯域幅は通常500MHz以上である。この場合、線形フィルタリングモジュール4によって処理される信号の帯域幅は100MHzであり、広帯域線形フィルタリングモジュール8によって処理される信号の帯域幅は500MHz以上である。このため、線形フィルタリングモジュール4の回路設計とは異なる広帯域線形フィルタリングモジュール8の回路設計が必要となる。
具体的に述べると、広帯域線形フィルタリングモジュール8における高周波遅延ユニットはそれぞれRFDout1、RFDout2、...、およびRFDoutLである。全部でL個の高周波遅延ユニットRFDoutがあり、各RFDoutの帯域幅はRFDinのそれを上回る。相応に、L個のデジタルベクトル変調ユニットDVMoutがあり、各DVMoutの帯域幅はDVMinのそれを上回る。広帯域線形フィルタリングモジュール8の回路接続関係と動作原理は線形フィルタリングモジュール4のそれと同様である。詳細は繰り返し説明しない。
線形フィルタリングモジュール6はAPDトレーニングモジュールCによって入力される線形フィルタリング係数に従ってフィードフォワード高周波信号を処理し、線形予変調信号を出力する。
ZMNLモジュール7はAPDトレーニングモジュールCによって入力されるZMNL係数に従って線形予変調信号を処理し、中間予歪信号を出力する。
広帯域線形フィルタリングモジュール8はAPDトレーニングモジュールCによって入力される広帯域線形フィルタリング係数に従ってZMNLモジュール7によって入力される中間予歪信号を処理し、予歪信号を出力する。
さらに図3−7を参照し、カスケードモデルのAPDコアモジュールBの第3の実施形態は、
線形フィルタリングモジュール9と、SBSL(Single Block Signal LUT、単一ブロック信号ルックアップテーブル)モジュール10と、広帯域線形フィルタリングモジュール11とを含む。
線形フィルタリングモジュール9とSBSLモジュール10と広帯域線形フィルタリングモジュール11の内部ブロック図については図4−6を参照されたい。
線形フィルタリングモジュール9の動作原理と広帯域線形フィルタリングモジュール11の動作原理はそれぞれ線形フィルタリングモジュール4のそれと広帯域線形フィルタリングモジュール8のそれと同じである。詳細は繰り返し説明しない。
SBSLモジュール10におけるSBSLはSingle Block Signal LUTを指し、つまり単一BSLの頭字語である。SBSLモジュール10の内部ブロック図については図3−8を参照されたい。SBSLモジュール10が実際には単一BSLだけを含むコンタクトマトリクスモジュールの具体例であることが分かる。SBSLモジュール10の動作原理についてはコンタクトマトリクスモジュールを参照できる。詳細は繰り返し説明しない。
線形フィルタリングモジュール9はAPDトレーニングモジュールCによって入力される線形フィルタリング係数に従ってフィードフォワード高周波信号を処理し、線形予変調信号を出力する。
SBSLモジュール10はAPDトレーニングモジュールCによって入力されるSBSL係数に従って線形予変調信号を処理し、中間予歪信号を出力する。
広帯域線形フィルタリングモジュール11はAPDトレーニングモジュールCによって入力される広帯域線形フィルタリング係数に従ってSBSLモジュール10によって入力される中間予歪信号を処理し、予歪信号を出力する。
本発明における第2のタイプのAPDモデルによると、すなわちカスケードモデルによると、線形フィルタリングモジュールとZMNLモジュールとが互いに縦続接続され、あるいは線形フィルタリングモジュールとZMNLモジュールと広帯域線形フィルタリングモジュールとが互いに縦続接続され、あるいは線形フィルタリングモジュールとSBSLモジュールと広帯域線形フィルタリングモジュールとが互いに縦続接続される。カスケードモデルのAPDコアモジュールは適切な係数を構成することによって非線形メモリー予歪特性を生む。したがって、PAがAPDコアモジュールの予歪特性とは対照的な歪特性を有する場合は、PAによって生じる歪を効果的に相殺でき、PAによって出力される信号はAPDコアモジュールへ入力される信号と同じになる。
本発明の第4部は本発明の基底関数、すなわちランプ基底関数である。
まずは、本発明の基底関数が、すなわちランプ基底関数が、前述した本発明のAPDモデルから独立している点に注意されたい。APDモデルは前述した第1のAPDモデルすなわちマトリクスモデルと、前述した第2のAPDモデルすなわちカスケードモデルとを含む。つまり、ランプ基底関数は本発明の第1のAPDモデルと第2のAPDモデルに応用できるほか、先行技術のAPDモデルや将来発明される別のAPDモデルにも応用できる。
図4−1を参照し、ランプ基底関数と多項式基底関数との違いはBLUTにおけるLUTの内部実装にある。引き続きLUTが同相BLUT325にあり、BULT325がBSLnにあると仮定する。つまり、同相BLUT325にあるLUTユニットLUTm,nを一例として用いてランプ基底関数の構造と動作原理を説明する。
LUTm,nのLUTはLUT加算器331と、基準電圧生成モジュール332と、複数のBFGと、複数の乗算器とを含む。複数のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kである。複数の乗算器はそれぞれ乗算器M1、乗算器M2、...、および乗算器MKであり、Kは既定の整数である。BFGは基底関数生成器を指し、つまりBasis Function Generatorの頭字語である。
BFG_kの第1の入力端はエンベロープモジュール2へ接続されており、第2の入力端は基準電圧生成モジュール332へ接続されている。BFG_kの出力端は乗算器Mkの入力端へ接続されている。乗算器Mkの出力端はLUT加算器331へ接続されており、k=1、2、...、Kである。
望ましくは、BFG_kの第1の入力端はエンベロープモジュール2に含まれるBBDm−1の出力端へ接続される。基準電圧生成モジュール332はBFG_kのために基準電圧Vrefkを生成し、BFG_kへ基準電圧Vrefkを出力するよう構成される。
BFG_kはエンベロープモジュール2によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧生成モジュール332によって入力される基準電圧Vrefkとを受け取り、m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)と基準電圧Vrefkとに従って基底関数信号sk(r(t−τBBm))を生成し、BFG_kに対応する乗算器Mkへ基底関数信号sk(r(t−τBBm))を出力するよう構成される。
乗算器Mkは基底関数信号sk(r(t−τBBm))とAPDトレーニングモジュールCによって出力される線形予歪係数cm,n,k,iとを受信し、基底関数信号sk(r(t−τBBm))に線形予歪係数cm,n,k,iを乗じることによって基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を得、LUT加算器331へ基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を出力するよう構成される。
LUT加算器331は乗算器Mkによって出力される基底寄与信号cm,n,k,isk(r(t−τBBm))を受信し、受信した基底寄与信号を足すことによってLUT信号
Figure 0006501323
を得るよう構成される。
図4−2を参照し、基準電圧生成モジュール332は第1の増幅器Amp1と、第3の抵抗器R3と、第4の抵抗器R4と、複数の第5の抵抗器R5とを含む。複数の第5の抵抗器R5が順次直列に接続されることによって直列回路が形成されている。
第1の増幅器Amp1の正極入力端は外部から入力されるバンドギャップ電圧を受け取るよう構成され、出力端は第3の抵抗器R3の一端と直列回路の一端とBFG_1の入力端へ接続されている。第3の抵抗器R3の他端は第1の増幅器Amp1の負極入力端と第4の抵抗器R4の一端へ接続されている。第4の抵抗器R4の他端はアースへ接続されている。
直列回路で2つの隣接する第5の抵抗器R5の接続点はBFGへ接続されており、直列回路の他端はアースへ接続されている。
第1の増幅器Amp1の+入力端はバンドギャップ電圧を受け取る。第1の増幅器Amp1はバンドギャップ電圧を増幅することによって基準電圧Vref1を得、直列回路へ基準電圧Vref1を出力する。直列回路で2つの隣接する第5の抵抗器R5の接続点は基準電圧を生成し、接続点へ接続されたBFGへ基準電圧を出力する。直列回路に含まれる接続点によって生成される基準電圧はそれぞれVref2、Vref3、...、およびVrefKである。
LSは図4−3と図4−4とに示された2つの回路構造を含む。LSはレベルシフターを指し、つまりLevel Shifterの頭字語である。具体的に、
図4−3を参照し、LSは第4のMOS(Metal Oxid Semiconductor、電界効果トランジスタ)トランジスタMOS4と定電流源Iとを含んでよい。第4のMOSトランジスタMOS4のドレイン電極は電源へ接続されており、ソース電極は定電流源Iの第1の入力端へ接続されており、ゲート電極Vinはエンベロープモジュール2へ接続されている。定電流源Iの第2の入力端は基準電圧生成モジュール332の出力端へ接続されており、出力端はアースへ接続されている。
図4−4を参照し、LSは第6の抵抗器R6と、第7の抵抗器R7と、第8の抵抗器R8と、第9の抵抗器R9と、第10の抵抗器R10と、第2の増幅器Amp2とを含んでよい。
第6の抵抗器R6の一端はエンベロープモジュール2へ接続されており、他端は第7の抵抗器R7の一端と第8の抵抗器R8の一端と第2の増幅器Amp2の正極入力端へ接続されている。第7の抵抗器R7の他端は基準電圧生成モジュール332へ接続されており、第8の抵抗器R8の他端はアースへ接続されている。第2の増幅器Amp2の負極入力端は第9の抵抗器R9の一端と第10の抵抗器R10の一端へ接続されており、出力端は第10の抵抗器R10の他端へ接続されている。第9の抵抗器R9の他端はアースへ接続されている。
図4−5を参照し、本発明は基底関数生成ユニットBFGを提供し、基底関数生成ユニットBFGは、
第1のMOSトランジスタMOS1と、第2のMOSトランジスタMOS2と、第3のMOSトランジスタMOS3と、第1の抵抗器R1と、第2の抵抗器R2とを含む。
第1の抵抗器R1の一端と第2の抵抗器R2の一端はいずれも電源Vccへ接続されており、第1の抵抗器R1の他端と第2の抵抗器R2の他端は第1のMOSトランジスタMOS1のドレイン電極と第2のMOSトランジスタMOS2のドレイン電極へそれぞれ接続されている。
第1のMOSトランジスタMOS1のゲート電極はエンベロープモジュール2へ接続されており、ソース電極は第3のMOSトランジスタMOS3のドレイン電極へ接続されている。第2のMOSトランジスタMOS2のゲート電極は基準電圧生成モジュール332へ接続されており、ソース電極は第3のMOSトランジスタMOS3のドレイン電極へ接続されている。
第3のMOSトランジスタMOS3のゲート電極は固定電圧Vyへ接続されており、ソース電極はアースへ接続されている。
望ましくは、第1のMOSトランジスタMOS1のゲート電極はエンベロープモジュール2に含まれるBBDm−1の出力端へ接続される。BFGによって生成される基底関数信号を次式に示す。
Figure 0006501323
上記の式でfは基底関数信号であり、Vx1はエンベロープモジュール2によって出力されるエンベロープ信号r(t−τBBm)であり、VrefkはBFG_kのために基準電圧生成モジュール332によって生成される基準電圧である。VT=kT/qであり、ここでkはBoltzmann定数であり、k=1.3806488*10−23JK−1であり、Jはエネルギー単位Jouleの頭字語であり、Kは絶対温度を表し、qは電子電荷であり、q=1.6021892*10−19Cであり、Cは電気量単位Coulombの頭字語である。T=300KならVT=26mVである。αは回路特性に関する定数である。f(Vy)は半導体特性によって決まる固定関数である。Vyが決定されるとf(Vy)が決定され、V2−V1とVx1−Vx2は双曲正接関数を用いて決定される。thは双曲正接関数である。
Figure 0006501323
双曲正接関数の一特性はランプ基底関数曲線である。ランプ基底関数曲線の並進はVx1とVx2でバイアスを加えることによって実現される。ランプ基底関数曲線の傾斜はVyを変えることによって実現される。パラメータVyは設計値であり、ソース電圧Vyと基底関数の数量Kに関係する。特定のVyおよびKに従って最も適切なVyを設計により見つけることができる。
BFG_kはシングルエンド上り坂基底関数信号と、シングルエンド下り坂基底関数信号と、差分上り坂基底関数信号と、差分下り坂基底関数信号とを生成できる。BFG_kのV1出力端はシングルエンド下り坂基底関数信号を出力し、V2出力端はシングルエンド上り坂基底関数信号を出力する。V1によって出力される信号からV2によって出力される信号を引くことによって得られる信号は差分上り坂基底関数信号である。V2によって出力される信号からV1によって出力される信号を引くことによって得られる信号は差分下り坂関数信号である。
図4−6を参照し、LUTはK個のBFGを含んでよい。各BFGの第1のMOSトランジスタMOS1のゲート電極はシングルエンドエンベロープモジュールへ接続されている。第2のMOSトランジスタMOS2のゲート電極はLUTの基準電圧生成モジュール332へ接続されている。各BFGのV1出力端はシングルエンド下り坂基底関数信号を出力する。例えばK=15であり、つまりBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15がある。図4−7にはBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15によってそれぞれ生成されたシングルエンド下り坂基底関数信号が示されている。シングルエンドエンベロープモジュールはシングルエンド形式のエンベロープ信号を出力する。エンベロープ信号はエンベロープモジュール2によって出力される遅延エンベロープ信号であり、シングルエンド信号形式で出力される。
図4−8を参照し、LUTはK個のBFGを含む。各BFGの第1のMOSトランジスタMOS1のゲート電極は差分エンベロープモジュールへ接続されている。第2のMOSトランジスタMOS2のゲート電極はLUTに含まれる基準電圧生成モジュール332へ接続されている。各BFGのV2出力端はシングルエンド上り坂基底関数信号を出力する。例えばK=15であり、つまりBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15がある。図4−9にはBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15によってそれぞれ生成されたシングルエンド上り坂基底関数信号が示されている。差分エンベロープモジュールは差分形式のエンベロープ信号を出力する。エンベロープ信号はエンベロープモジュール2によって出力される遅延エンベロープ信号であり、差分信号形式で出力される。
図4−10を参照し、LUTは複数のLSとK個のBFGとをさらに含み、複数のLSはそれぞれLS0、LS1、LS2、...、およびLSKである。差分エンベロープモジュールは差分エンベロープ信号を出力する。m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)=(差分正端信号)−(差分負端信号)。差分エンベロープモジュールの差分正出力端はLS0の第2の入力端へ接続されており、差分エンベロープモジュールの差分負出力端はLSkの第2の入力端へ接続されており、ここでk=1、2、...、Kである。
LS0は第1のLSと呼ばれる。第1のLSすなわちLS0の第1の入力端は外部の定電圧信号Vref0へ接続されている。LS0の第2の入力端は差分エンベロープモジュールの差分正出力端へ接続されている。定電圧信号Vref0に従って差分エンベロープモジュールから入力される差分正端エンベロープ信号に対し並進を遂行し、BFG_kの第1のMOSトランジスタのゲート電極へ並進された差分正端エンベロープ信号を出力するため、LS0の出力端はBFG_kの差分正入力端へ、すなわち第1のMOSトランジスタのゲート電極へ、接続されており、ここでk=1、2、...、Kである。
K個のLSk(k=1、2、...、K)は第2のLSと呼ばれる。第2のLSでk番目のLSすなわちLSkの第1の入力端は基準電圧生成モジュール332によって出力されるVrefkへ接続されている。LSkの第2の入力端は差分エンベロープモジュールの差分負出力端へ接続されている。m番目の差分負端エンベロープ信号に従って基準電圧Vrefkに対し並進を遂行し、BFG_kの第2のMOSトランジスタのゲート電極へ並進されたVrefkを出力するため、LSkの出力端はBFG_kの差分正入力端へ、すなわち第2のMOSトランジスタのゲート電極へ、接続されており、ここでk=1、2、...、Kである。
各BFGのV1出力端によって出力される信号からV2出力端によって出力される信号が引かれることによって差分下り坂関数信号が形成される。例えばK=15であり、つまりBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15がある。図4−11にはBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15によってそれぞれ生成された差分下り坂基底関数信号が示されている。
図4−12を参照し、各BFGのV2出力端によって出力される信号からV1出力端によって出力される信号が引かれることによって差分上り坂関数信号が形成される。図4−13にはBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_15によってそれぞれ生成された差分上り坂基底関数信号が示されている。
先行技術において、例えば米国Scintera社(Maxiam社に合併された会社)のAPDチップの場合は、APDチップのAPDコアモジュールがSBSLモジュールに相当し、このAPDコアモジュールのメモリー歪補正能力はごく限られている。
本発明のAPDコアモジュールをマトリクスモデルにする場合は複数のBSLを含めることができる。高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を遅延させることによって様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を得、それぞれの高周波遅延信号をコンタクトマトリクスモジュールへ出力し、コンタクトマトリクスモジュールは様々な遅延をともなう高周波遅延信号に従って予歪信号を生成し、これによりAPDシステムのメモリー歪補正能力は大幅に向上する。
線形フィルタリングモジュールと広帯域線形フィルタリングモジュールを含めるため、本発明のAPDコアモジュールをカスケードモデルにする場合は、APDシステムのメモリー歪補正能力が大幅に向上する。
本発明のAPDコアモジュールにマトリクスモデルを採用しようがカスケードモデルを採用しようが、PAのメモリー線形歪とメモリー非線形歪が比較的強い場合でも、PAによって生じる歪をAPDコアモジュールで効果的に補正できることが分かる。
加えて、先行技術において、例えば米国Scintera社(Maxiam社に合併された会社)のAPDチップの場合は、APD基底関数として偶数次多項式が使われている。偶数次多項式を使用する場合の問題は、エンベロープ信号のピーク対平均比(PAR)の動的拡大が大きいことである。例えば、高周波信号x(t)のエンベロープ信号r(t)のPARは7dbであり、エンベロープ信号r(t)の2次多項式の基底関数ユニット出力信号r2(t)のPARは14dbであり、エンベロープ信号r(t)の4次多項式の基底関数ユニット出力信号r4(t)のPARは28dbであり、エンベロープ信号r(t)の6次多項式の基底関数ユニット出力信号r6(t)のPARは42dbであり、エンベロープ信号r(t)の8次多項式の基底関数ユニット出力信号r8(t)のPARは56dbであり、エンベロープ信号r(t)の10次多項式の基底関数ユニット出力信号r10(t)のPARは70dbである。
特定のソース電圧で許容される基底関数ユニット出力信号のピークが0dbmであり、回路のノイズレベルが−70dbmであると仮定する。高周波信号x(t)のエンベロープ信号r(t)の場合、エンベロープ信号r(t)のピーク電力は0dbmであり、エンベロープ信号r(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−7dbmであり、エンベロープ信号r(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−7−(−70)=63dbである。2次多項式の基底関数ユニット出力信号r2(t)の場合、基底関数ユニット出力信号r2(t)のピーク電力は0dbmであり、基底関数ユニット出力信号r2(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−14dbmであり、基底関数ユニット出力信号r2(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−14−(−70)=56dbである。4次多項式の基底関数ユニット出力信号r4(t)の場合、基底関数ユニット出力信号r4(t)のピーク電力は0dbmであり、基底関数ユニット出力信号r4(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−28dbmであり、基底関数ユニット出力信号r4(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−28−(−70)=42dbである。6次多項式の基底関数ユニット出力信号r6(t)の場合、基底関数ユニット出力信号r6(t)のピーク電力は0dbmであり、基底関数ユニット出力信号r6(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−42dbmであり、基底関数ユニット出力信号r6(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−42−(−70)=28dbである。8次多項式の基底関数ユニット出力信号r8(t)の場合、基底関数ユニット出力信号r8(t)のピーク電力は0dbmであり、基底関数ユニット出力信号r8(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−56dbmであり、基底関数ユニット出力信号r8(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−56−(−70)=14dbである。10次多項式の基底関数ユニット出力信号r10(t)の場合、基底関数ユニット出力信号r10(t)のピーク電力は0dbmであり、基底関数ユニット出力信号r10(t)の平均電力=ピーク電力−PAR=−70dbmであり、基底関数ユニット出力信号r10(t)のSNR=平均電力−回路ノイズ=−70−(−70)=0dbである。
特定のソース電圧と特定の回路ノイズレベルにおいて、SNRのSは平均信号電力を指すため、高次基底関数ユニット出力信号のPARが高次基底関数のSNR低下を引き起こし、APDの補正性能低下に結びつくことが分かる。
本発明のランプ基底関数の場合、基底関数の特性には並進関係しかないため、基底関数ユニット出力信号のPARが互いにほぼ等しいことは実装回路から分かる。特定のソース電圧と特定の回路ノイズレベルにおいて、基底関数ユニット出力信号のPAR差は一部の基底関数のSNR低下とAPDの補正性能低下に結びつかない。
以上の説明は本発明の実施形態の例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の精神と原理から逸脱せずになされる変更と同等の差し替えと改良は本発明の保護範囲内に入る。
1 高周波遅延モジュール
2 エンベロープモジュール
3 コンタクトマトリクスモジュール
4 線形フィルタリングモジュール
5 ZMNLモジュール、SLモジュール
6 線形フィルタリングモジュール
7 ZMNLモジュール
8 広帯域線形フィルタリングモジュール
9 線形フィルタリングモジュール
10 単一ブロック信号ルックアップテーブルモジュール
11 広帯域線形フィルタリングモジュール
31 予歪信号加算器
41 線形加算器
325 同相BLUT
326 直交BLUT
327 AVM
331 LUT加算器
332 基準電圧生成モジュール
421 直交位相分割器
422 同相乗算器
423 直交乗算器
424 減算器
521 同相LUT
522 直交LUT
3211 BLUT加算器
3271 直交位相分割器
3272 同相乗算器
3273 直交乗算器
3274 減算器
A 主遅延モジュール
B APDコアモジュール
C APDトレーニングモジュール
I 定電流源
R1 第1の抵抗器
R2 第2の抵抗器
R3 第3の抵抗器
R4 第4の抵抗器
R5 第5の抵抗器
R6 第6の抵抗器
R7 第7の抵抗器
R8 第8の抵抗器
R9 第9の抵抗器
R10 第10の抵抗器
Amp1 第1の増幅器
Amp2 第2の増幅器
MOS1 第1のMOSトランジスタ
MOS2 第2のMOSトランジスタ
MOS3 第3のMOSトランジスタ
MOS4 第4のMOSトランジスタ
Vcc 電源
Vy 固定電圧

Claims (15)

  1. アナログプリディストータ(APD)コアモジュールであって、前記APDコアモジュールは、
    高周波遅延モジュールと、エンベロープモジュールと、コンタクトマトリクスモジュールとを含み、前記コンタクトマトリクスモジュールは前記高周波遅延モジュールと前記エンベロープモジュールの両方へ接続されており、
    前記高周波遅延モジュールはフィードフォワード高周波信号を受信し、前記フィードフォワード高周波信号に従って様々な遅延をともなう複数の高周波遅延信号を生成し、それぞれの高周波遅延信号を前記コンタクトマトリクスモジュールへ出力するよう構成され、
    前記エンベロープモジュールは、前記フィードフォワード高周波信号を受信し、前記フィードフォワード高周波信号に対しエンベロープ検出を遂行することによって様々な遅延をともなう1つまたは複数のエンベロープ信号を得、それぞれのエンベロープ信号を前記コンタクトマトリクスモジュールへ出力するよう構成される1つまたは複数のエンベロープ生成ユニット(ED)と、m番目のエンベロープ信号を受信し、遅延させて(m+1)番目のエンベロープ信号を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ出力するよう構成される1つまたは複数のベースバンド遅延ユニット(BBD)とを含み、前記エンベロープモジュールは、(N+1)個のEDと1個のBBDとを含み、または1個のEDと(M−1)個のBBDとを含み、NとMはそれぞれ既定非線形モデル行列の列数と行数であり、ここでEDの個数がN+1ならばm=N+1であり、EDの個数が1ならばm=1、2、...、M−1であり、
    前記コンタクトマトリクスモジュールはそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号と外部からの予歪係数とを受信し、前記予歪係数とそれぞれの高周波遅延信号とそれぞれのエンベロープ信号とに従って予歪信号を生成するよう構成される、
    APDコアモジュール。
  2. 前記高周波遅延モジュールは複数の高周波遅延ユニット(RFD)を含み、前記複数の高周波遅延ユニット(RFD)はそれぞれRFD0、RFD1、...、およびRFDN−1であり、Nは既定非線形モデル行列の列数であり、
    前記RFD0、前記RFD1、...、および前記RFDN−1は順次直列に接続されており、前記RFD0、前記RFD1、...、および前記RFDN−1の各RFDの出力端は前記コンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
    前記RFD0はフィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、前記フィードフォワード高周波信号x(t)を遅延させることによって第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記第1の高周波遅延信号x(t−τRF1)を出力するよう構成され、
    前記RFDnは前記RFDn−1によって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を遅延させることによって(n+1)番目の高周波遅延信号x(t−τRFn+1)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記(n+1)番目の高周波遅延信号(t−τRFn+1)を出力するよう構成され、n=1、2、...、N−1である、請求項1に記載のAPDコアモジュール。
  3. 前記エンベロープモジュールはエンベロープ生成ユニット(ED)と複数のベースバンド遅延ユニット(BBD)とを含み、前記複数のBBDはそれぞれBBD1、BBD2、...、およびBBDM−1であり、ここでMは既定非線形モデル行列の行数であり、
    前記EDの出力端は前記BBD1の入力端へ接続されており、前記BBD1、前記BBD2、...、および前記BBDM−1は順次直列に接続されており、前記BBD1、前記BBD2、...、および前記BBDM−1の各BBDの出力端は前記コンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
    前記EDは前記フィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、前記フィードフォワード高周波信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得、尚且つ前記BBD1と前記コンタクトマトリクスモジュールとへ前記第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力するよう構成され、
    前記BBD1は前記第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を遅延させることによって第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を得、尚且つ前記BBD2と前記コンタクトマトリクスモジュールとへ前記第2のエンベロープ信号r(t−τBB2)を出力するよう構成され、
    前記BBDmは前記BBDm−1によって出力されるm番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、前記m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)を遅延させることによって(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を得、尚且つBBDm+1と前記コンタクトマトリクスモジュールとへ前記(m+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBm+1)を出力するよう構成され、ここでm=2、3、...、M−2であり、
    前記BBDM−1は前記BBDM−2によって出力される(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を受信し、前記(M−1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBM−1)を遅延させることによってM番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を得、尚且つ前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記M番目のエンベロープ信号r(t−τBBM)を出力するよう構成される、請求項1または2に記載のAPDコアモジュール。
  4. 前記エンベロープモジュールは複数のエンベロープ生成ユニット(ED)とBBDとを含み、前記複数のEDはそれぞれED0、ED1、...、およびEDNであり、Nは既定非線形モデル行列の列数であり、
    前記ED0の入力端は前記フィードフォワード高周波信号を受信するよう構成され、出力端は前記コンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
    前記EDnの入力端は前記高周波遅延モジュールの出力端へ接続されており、出力端は前記コンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、n=1、2、...、Nであり、
    前記BBDの入力端は前記EDNの出力端へ接続されており、出力端は前記コンタクトマトリクスモジュールへ接続されており、
    前記ED0は前記フィードフォワード高周波信号x(t)を受信し、前記フィードフォワード高周波信号x(t)に対しエンベロープ検出を遂行することによって第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記第1のエンベロープ信号r(t−τBB1)を出力するよう構成され、
    前記EDnはn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記(n+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBn+1)を出力するよう構成され、n=1、2、...、N−1であり、
    前記EDNはN番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)を受信し、前記N番目の高周波遅延信号x(t−τRFN)に対しエンベロープ検出を遂行することによって(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールと前記BBDへ前記(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を出力するよう構成され、
    前記BBDは前記(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を受信し、前記(N+1)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+1)を遅延させることによって(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を得、前記コンタクトマトリクスモジュールへ前記(N+2)番目のエンベロープ信号r(t−τBBN+2)を出力するよう構成される、請求項1に記載のAPDコアモジュール。
  5. 前記コンタクトマトリクスモジュールは、
    複数のブロック信号ルックアップテーブルBSLと予歪信号加算器とを含み、前記複数のBSLはそれぞれBSL1、BSL2、...、BSLNであり、Nは既定の整数であり、
    前記BSLnは前記高周波遅延モジュールと、前記エンベロープモジュールと、前記予歪信号加算器と、APDトレーニングモジュールへ接続されており、n=1、2、...、Nであり、
    前記BSLnは前記高周波遅延モジュールによって出力されるn番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)と、前記エンベロープモジュールによって出力されるM個のエンベロープ信号と、前記APDトレーニングモジュールによって出力される予歪係数とを受信し、前記M個のエンベロープ信号から少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、前記選択した少なくとも1つのエンベロープ信号と前記受信した予歪係数とに従って前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)に対し振幅変換と相変換とを遂行することによってn番目のタップ信号を得、前記予歪信号加算器へ前記n番目のタップ信号を出力し、
    前記予歪信号加算器は全てのBSLによって出力されるタップ信号を受信するよう構成され、前記タップ信号はそれぞれ第1のタップ信号、第2のタップ信号、...、およびN番目のタップ信号であり、前記予歪信号加算器は前記第1のタップ信号、前記第2のタップ信号、...、および前記N番目のタップ信号を足すことによって前記予歪信号を得るよう構成される、請求項1に記載のAPDコアモジュール。
  6. 前記BSLnは同相ブロックルックアップテーブル(BLUT)と、直交BLUTと、アナログベクトル変調器(AVM)とを含み、前記同相BLUTのエンベロープ入力端と前記直交BLUTのエンベロープ入力端は前記エンベロープモジュールへ接続されており、前記同相BLUTの係数入力端と前記直交BLUTの係数入力端は前記BSLnの係数入力端へ接続されており、前記同相BLUTの前記係数入力端における係数は同相BLUT係数であり、前記直交BLUTの前記係数入力端における係数は直交BLUT係数であり、前記BSLnの係数入力端における係数はBSL係数であり、前記BSL係数は2つの係数を、すなわち前記同相BLUT係数と前記直交BLUT係数とを、含み、前記同相BLUTの出力端と前記直交BLUTの出力端は前記AVMの同相変調信号入力端と前記AVMの直交変調信号入力端へそれぞれ接続されており、前記AVMの第1の入力端は前記高周波遅延モジュールへ接続されており、前記AVMの出力端は前記予歪信号加算器へ接続されており、
    前記同相BLUTの前記エンベロープ入力端と前記直交BLUTの前記エンベロープ入力端は少なくとも1つの遅延エンベロープ信号を含み、前記少なくとも1つの遅延エンベロープ信号は非線形モデル行列Aによって決定され、相応に、前記同相BLUT係数と前記直交BLUT係数に含まれる非線形予歪係数も前記非線形モデル行列Aによって決定され、
    前記同相BLUT係数と前記直交BLUT係数が線形予歪係数を含むか否かは線形モデルベクトルLによって決定され、前記同相BLUTは前記APDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと線形予歪係数hn,iとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、前記線形予歪係数hn,iと、前記非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iと、前記選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って同相BLUT出力信号wn,i(t)を得、前記AVMの前記同相変調信号入力端へ前記同相BLUT出力信号wn,i(t)を出力し、
    前記BSLnにおいて、前記係数の下付き文字にあるiは、前記係数によって処理される高周波信号が前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)であることを示し、前記係数の下付き文字にあるqは、前記係数によって処理される高周波信号が前記n番目の高周波遅延信号のHilbert変換であることを、すなわち
    Figure 0006501323
    であることを、示し、
    前記BSLnにおいて、前記係数の下付き文字にあるmは、前記係数によって処理されるエンベロープ信号がm番目のエンベロープ遅延信号r(t−τBBm)であることを示し、
    前記直交BLUTは前記APDトレーニングモジュールによって入力される非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと線形予歪係数hn,qとを受信し、少なくとも1つのエンベロープ信号を選択し、前記線形予歪係数hn,qと、前記非線形予歪係数cm,n,1,q〜cm,n,K,qと、前記選択した少なくとも1つのエンベロープ信号とに従って直交BLUT出力信号wn,q(t)を得、前記AVMの前記直交変調信号入力端へ前記直交BLUT出力信号wn,q(t)を出力し、
    前記AVMは前記同相BLUT出力信号wn,i(t)と、前記直交BLUT出力信号wn,q(t)と、前記高周波遅延モジュールによって出力される前記高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、前記同相BLUT出力信号wn,i(t)と前記直交BLUT出力信号wn,q(t)とに従って前記高周波遅延信号x(t−τRFn)を処理することによって出力高周波信号vn(t)を、すなわち前記n番目のタップ信号を、得、n=1、2、...、Nである、請求項5に記載のAPDコアモジュール。
  7. 前記BSLnに含まれる前記AVMは直交位相分割器(QPS)と、同相乗算器と、直交乗算器と、減算器とを含み、
    前記QPSの入力端は前記高周波遅延モジュールの出力端へ接続されており、第1の出力端は前記同相乗算器の第1の入力端へ接続されており、第2の出力端は前記直交乗算器の第1の入力端へ接続されており、
    前記QPSは前記高周波遅延モジュールによって送信される前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を受信し、前記n番目の高周波遅延信号x(t−τRFn)を0度の高周波遅延信号x(t−τRFn)と−90度の高周波遅延信号
    Figure 0006501323
    とに分割するよう構成され、前記2つの高周波遅延信号の位相差は90度であり、前記QPSは前記同相乗算器へ前記0度の前記高周波遅延信号x(t−τRFn)を出力し、前記直交乗算器へ前記−90度の前記高周波遅延信号
    Figure 0006501323
    を出力するよう構成され、
    前記QPSによって出力される前記0度の前記信号x(t−τRFn)は説明を容易にするためのものに過ぎず、前記QPSによって出力される前記0度の前記信号が前記QPSへ入力される前記高周波信号x(t−τRFn)と同じであることを意味せず、前記QPSの重要な技術的特徴は、前記0度の前記出力される高周波遅延信号と前記−90度の前記出力される高周波遅延信号との90度位相差であり、前記0度の前記出力される高周波遅延信号が、あるいは前記−90度の前記出力される高周波遅延信号が、前記入力される高周波信号と同じであるかどうかは問題にならず、
    前記同相乗算器は前記同相BLUT出力信号と前記0度の前記高周波遅延信号x(t−τRFn)とを受信し、前記同相BLUT出力信号に前記0度の前記高周波遅延信号x(t−τRFn)を乗じることによって同相変調済み高周波信号を得、前記減算器へ前記同相変調済み高周波信号を出力するよう構成され、
    前記直交乗算器は前記直交BLUT出力信号と前記−90度の前記高周波遅延信号
    Figure 0006501323
    とを受信し、前記直交BLUT出力信号に前記−90度の前記高周波遅延信号
    Figure 0006501323
    を乗じることによって直交変調済み高周波信号を得、前記減算器へ前記直交変調済み高周波信号を出力するよう構成され、
    前記減算器は前記同相変調済み高周波信号から前記直交変調済み高周波信号を引くことによって前記n番目のタップ信号を得るよう構成される、請求項6に記載のAPDコアモジュール。
  8. 前記BSLnに含まれる前記BLUTは少なくとも1つのルックアップテーブル(LUT)とBLUT加算器とを含み、前記少なくとも1つのLUTはLUTm,nを含み、m=1、2、...、Mであり、Mは既定の整数であり、
    前記非線形モデル行列Aはあらかじめ設定され、AはM個の行とN個の列とを有し、Aのm番目の行とn番目の列にある要素はAm,nであり、Am,nの値は0または1であり、Am,n=1であるなら、これは前記BLUTが前記LUTm,nを含み、前記BLUTへ入力されるBLUT係数が前記非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含むことを意味し、あるいはAm,n=0であるなら、これは前記BLUTが前記LUTm,nを含まず、前記BLUTへ入力されるBLUT係数が前記非線形予歪係数cm,n,1,i〜cm,n,K,iを含まないことを意味し、m=1、2、...、Mであり、Mは既定の整数であり、
    前記線形モデルベクトルLはあらかじめ設定され、LはN個の要素を有し、Lのn番目の要素はLnであり、Lnの値は0または1であり、Ln=1であるなら前記BLUT係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,qを含み、あるいはLn=0であるなら前記BLUT係数は線形予歪係数hn,iおよびhn,qを含まず、n=1、2、...、Nであり、前記LUTm,nの第1の入力端は前記エンベロープモジュールへ接続されており、第2の入力端は前記APDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端は前記BLUT加算器へ接続されており、前記BLUT加算器は前記APDトレーニングモジュールへさらに接続されており、
    前記LUTm,nは前記エンベロープモジュールによって出力される前記m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)と前記APDトレーニングモジュールによって出力される前記非線形予歪係数とを受信し、前記予歪係数に従って前記m番目のエンベロープ信号r(t−τBBm)に対応するLUT信号を得、前記BLUT加算器へ前記LUT信号を出力し、m=1、2、...、Mであり、
    前記BLUT加算器はそれぞれのLUTによって出力されるLUT信号と前記APDトレーニングモジュールによって出力される前記線形予歪係数とを受信し、それぞれのLUT信号と前記線形予歪係数とを足すことによって同相変調信号と直交変調信号とを得る、請求項6に記載のAPDコアモジュール。
  9. 前記LUTはLUT加算器と、基準電圧生成モジュールと、複数の基底関数生成ユニット(BFG)と、複数の乗算器とを含み、前記複数のBFGの各BFGは乗算器に対応しており、
    各BFGの第1の入力端は前記エンベロープモジュールへ接続されており、第2の入力端は前記基準電圧生成モジュールへ接続されており、各BFGの出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へ接続されており、
    前記複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端は前記APDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端は前記LUT加算器へ接続されており、
    前記BFGは前記エンベロープモジュールによって出力される前記エンベロープ信号r(t−τBBm)と前記基準電圧生成モジュールによって入力される基準電圧とを受け取り、前記エンベロープ信号r(t−τBBm)と前記基準電圧とに従って基底関数信号を生成し、尚且つ前記BFGに対応する乗算器へ前記基底関数信号を出力するよう構成され、ここでm=1、2、...、Mであり、
    前記乗算器は前記基底関数信号と前記APDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、前記基底関数信号と前記第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、尚且つ前記LUT加算器へ前記基底寄与信号を出力するよう構成され、
    前記LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、尚且つ前記受信した基底寄与信号を足すことによって前記LUT信号を得るよう構成される、請求項8に記載のAPDコアモジュール。
  10. 前記LUTはLUT加算器と、複数の基底関数生成ユニット(BFG)と、複数の乗算器とを含み、前記複数のBFGの各BFGは乗算器に対応しており、
    各BFGの入力端は前記エンベロープモジュールへ接続されており、出力端は各BFGに対応する乗算器の第1の入力端へそれぞれ接続されており、前記複数の乗算器の各乗算器の第2の入力端は前記APDトレーニングモジュールへ接続されており、出力端は前記LUT加算器へ接続されており、
    前記BFGは前記エンベロープモジュールによって出力される前記エンベロープ信号r(t−τBBm)を受信し、前記エンベロープ信号r(t−τBBm)に従って基底関数信号を生成し、前記BFGに対応する乗算器へ前記基底関数信号を出力するよう構成され、m=1、2、...、Mであり、
    前記乗算器は前記基底関数信号と前記APDトレーニングモジュールによって出力される第1の予歪係数とを受信し、前記基底関数信号と前記第1の予歪係数とに従って基底寄与信号を得、前記BLUT加算器へ前記基底寄与信号を出力するよう構成され、
    前記LUT加算器はそれぞれの乗算器によって出力される基底寄与信号を受信し、前記受信した基底寄与信号を足すことによって前記LUT信号を得るよう構成される、請求項8に記載のAPDコアモジュール。
  11. 前記LUTに含まれる前記基準電圧生成モジュールは増幅器と、第3の抵抗器と、第4の抵抗器と、複数の第5の抵抗器とを含み、前記複数の第5の抵抗器が順次直列に接続されることによって直列回路が形成され、
    前記増幅器の出力端は前記第3の抵抗器の一端と前記直列回路の一端とBFGへ接続されており、前記第3の抵抗器の他端は前記増幅器の負極入力端と前記第4の抵抗器の一端へ接続されており、前記第4の抵抗器の他端はアースへ接続されており、
    前記直列回路で2つの隣接する第5の抵抗器の接続点はBFGへ接続されており、前記直列回路の他端は前記アースへ接続されている、請求項9に記載のAPDコアモジュール。
  12. 前記LUTはK個のBFGを含み、前記K個のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kであり、Kは既定の整数であり、
    前記BFG_kの第1のMOSトランジスタのゲート電極は前記APDコアモジュールに含まれる前記エンベロープモジュールへ接続されており、第2のMOSトランジスタのゲート電極は前記APDコアモジュールに含まれる前記基準電圧生成モジュールへ接続されており、前記BFG_kのV1出力端はシングルエンド下り坂基底関数信号を出力し、あるいは前記BFG_kのV2出力端はシングルエンド上り坂基底関数信号を出力し、k=1、2、...、Kである、請求項9に記載のAPDコアモジュール。
  13. 前記LUTはK個のBFGとK+1個のレベルシフターLSとを含み、Kは既定の整数であり、前記K個のBFGはそれぞれBFG_1、BFG_2、...、およびBFG_Kであり、前記K+1個のLSはそれぞれLS0、LS1、...、およびLSKであり、
    前記LS0の第1の入力端は差分エンベロープモジュールの出力端の差分正端へ接続されており、第2の入力端は外部から入力される定電圧信号Vref0を受信し、出力端は前記BFG_Kの差分正入力端へ接続されており、これにより前記定電圧信号に従って前記差分エンベロープモジュールによって出力される差分正端エンベロープ信号に対し並進を遂行し、前記並進された差分正端エンベロープ信号を前記BFG_Kの入力端の前記差分正入力端へ出力し、k=1、2、...、Kであり、
    前記LSkの第1の入力端は前記エンベロープモジュールの前記出力端の差分負端へ接続されており、第2の入力端は前記基準電圧生成モジュールによって出力されるVrefkに接続されており、出力端は前記BFG_kの入力端の差分負入力端へ接続されており、これにより差分負端エンベロープ信号と前記基準電圧生成モジュールによって出力される基準電圧とを受け取り、前記基準電圧に従って前記差分負端エンベロープ信号に対し並進を遂行し、前記並進された差分負端エンベロープ信号を前記BFG_kの前記入力端の前記差分負入力端へ出力し、k=1、2、...、Kであり、
    前記BFG_kのV1出力端によって出力される信号からV2出力端によって出力される信号が引かれることによって差分下り坂基底関数信号が形成され、あるいは前記BFG_kのV2出力端によって出力される信号からV1出力端によって出力される信号が引かれることによって差分上り坂関数信号が形成される、請求項9に記載のAPDコアモジュール。
  14. 第1のLSと複数の第2のLSとをさらに含み、前記複数のBFGの各BFGは第2のLSに対応しており、
    前記第1のLSの第1の入力端は差分エンベロープモジュールの差分正出力端へ接続されており、出力端は前記複数のBFGの各BFGの差分正入力端へ接続されており、
    前記複数の第2のLSのそれぞれの第2のLSの第1の入力端は前記エンベロープモジュールの差分負出力端へ接続されており、第2の入力端は前記基準電圧生成モジュールへ接続されており、出力端は前記第2のLSに対応するBFGの差分負入力端へ接続されている、請求項12に記載のAPDコアモジュール。
  15. 前記K個のBFGの各BFGは第1のMOSトランジスタと、第2のMOSトランジスタと、
    第3のMOSトランジスタと、第1の抵抗器と、第2の抵抗器とを含み、
    前記第1の抵抗器の一端と前記第2の抵抗器の一端はいずれも電源へ接続されており、前記第1の抵抗器の他端は前記第1のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、前記第2の抵抗器の他端は前記第2のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、
    前記第1のMOSトランジスタのベース電極は外部の前記エンベロープモジュールへ接続されており、ソース電極は前記第3のMOSトランジスタのドレイン電極へ接続されており、前記第2のMOSトランジスタのベース電極は外部の前記基準電圧生成モジュールへ接続されており、ソース電極は前記第3のMOSトランジスタの前記ドレイン電極へ接続されており、前記第3のMOSトランジスタのソース電極はアースへ接続されている、請求項12または13に記載のAPDコアモジュール。
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