(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係るコンテンツ配信システムの一例が示されている。コンテンツ配信システムは、情報処理装置としての配信管理装置10と、格納先としての1又は複数の配信装置(一例として配信装置12,14)と、を含む。配信管理装置10と配信装置12は通信経路N1に接続されている。通信経路N1は、一例としてインターネットである。通信経路N1には、1又は複数の端末装置16が接続されている。また、配信管理装置10と配信装置14は、通信経路N2に接続されている。通信経路N2は、一例としてイントラネットである。通信経路N2には、1又は複数の端末装置18が接続されている。なお、通信経路N1,N2のそれぞれには、複数の配信装置が接続されていてもよい。
配信管理装置10は、配信対象となるコンテンツを、当該コンテンツや配信先のユーザ等に関する条件に従って、特定の配信装置に格納する機能を備えている。
配信装置12は、コンテンツのデータを格納し、配信先の端末装置にインターネット経由でコンテンツを配信する機能を備えている。つまり、配信装置12は、インターネットユーザ向けの配信装置であると言える。例えば、配信装置12は、コンテンツデリバリネットワーク(CDN:Contents Delivery Network)を利用してコンテンツを配信する。
配信装置14は、コンテンツのデータを格納し、配信先の端末装置にイントラネット経由でコンテンツを配信する機能を備えている。例えば、通信経路N2が社内用のネットワークである場合、配信装置14は、その社内ユーザ向けの配信装置であると言える。
端末装置16,18は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等の装置であり、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。
コンテンツ配信システムにおいては、配信対象となるコンテンツが提供者から配信管理装置10に提供され、配信管理装置10によって特定の配信装置に格納される。そして、その特定の配信装置から配信先のユーザ(端末装置)にコンテンツが配信される。
以下、配信管理装置10の構成について詳しく説明する。
図2には、第1実施形態に係る配信管理装置10の構成が示されている。
第1通信部20は通信インターフェースであり、通信経路N1(インターネット)を介して、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。
第2通信部22は通信インターフェースであり、通信経路N2(イントラネット)を介して、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。
配信装置管理部24は、各配信装置の属性を示す配信装置属性情報を保持し、各配信装置を管理する。配信装置属性情報は、例えば、配信装置が対応している通信経路を示す情報であり、具体的には、配信装置がインターネット配信用の装置又はイントラネット配信用の装置であることを示す情報である。例えば、新たな配信装置がコンテンツ配信システムに登録される度に、当該配信装置の属性情報が配信装置管理部24によって新たに保持される。
コンテンツ管理部26は、配信対象のコンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報とコンテンツの配置先(格納先)を示すコンテンツ配置情報を保持し、各コンテンツを管理する。コンテンツ属性情報は、例えば、コンテンツがインターネット配信に対応しているコンテンツ又はイントラネット配信に対応しているコンテンツであることを示す情報である。例えば、新たなコンテンツが配信管理装置10に登録される度に、当該コンテンツの属性情報がコンテンツ管理部26によって新たに保持される。コンテンツ配置情報は、コンテンツの格納先を示す情報であり、例えば、配信装置を識別するための識別子やURL等の情報である。例えば、コンテンツが配信装置に配置(格納)される度に、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報が作成されてコンテンツ管理部26に保持される。
配信装置選択部28は、配信装置属性情報とコンテンツ属性情報に基づいて、配信対象のコンテンツを特定の配信装置に格納する機能を備えている。例えば、配信装置選択部28は、配信先の端末装置がインターネット経由で配信管理装置10にアクセスしてきた場合、配信対象のコンテンツをインターネット配信用の配信装置12に格納し、配信先の端末装置がイントラネット経由で配信管理装置10にアクセスしてきた場合、配信対象のコンテンツをイントラネット配信用の配信装置14に格納する。または、配信装置選択部28は、配信対象のコンテンツがインターネット配信用のコンテンツである場合、配信対象のコンテンツを配信装置12に格納し、配信対象のコンテンツがイントラネット配信用のコンテンツである場合、配信対象のコンテンツを配信装置14に格納する。
記憶部30はハードディスク等の記憶装置である。記憶部30には、例えば、コンテンツ提供者から提供されたコンテンツのデータが格納される。
制御部32は、配信管理装置10の各部の動作を制御する。
図3には、配信装置管理テーブルの一例が示されている。この配信装置管理テーブルは配信装置属性情報の一例に相当し、配信装置管理部24に格納されている情報である。配信装置管理テーブルにおいては、個々の配信装置毎に、配信装置を識別するための配信装置識別子と、当該配信装置が対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)を示す情報と、が対応付けられている。配信装置管理テーブル中の「配信装置A」はインターネット配信に対応する装置であり、例えば配信装置12に相当し、「配信装置B」はイントラネット配信に対応する装置であり、例えば配信装置14に相当する。新たな配信装置がコンテンツ配信システムに登録される度に、当該配信装置に関する情報が配信装置管理テーブルに追加される。
図4には、コンテンツ管理テーブルの一例が示されている。このコンテンツ管理テーブルはコンテンツ属性情報の一例であり、コンテンツ管理部26に格納されている情報である。コンテンツ管理テーブルにおいては、個々のコンテンツ毎に、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別子と、当該コンテンツが対応している通信経路を示す情報と、が対応付けられている。例えば、「コンテンツA」は、インターネット配信とイントラネット配信の両方に対応している。一方、「コンテンツB」は、イントラネット配信に対応しているが、インターネット配信には対応していない。また、「コンテンツC」は、インターネット配信に対応しているが、イントラネット配信に対応していない。個々のコンテンツに対する通信経路は、例えば、個々のコンテンツの提供者によって決定される。もちろん、コンテンツ配信システムの管理者等によって通信経路が決定されてもよい。例えば、新たなコンテンツが配信管理装置10に登録される度に、当該コンテンツの属性情報がコンテンツ管理テーブルに追加される。
図5には、コンテンツ配置先管理テーブルの一例が示されている。このコンテンツ配置先管理テーブルはコンテンツ配置情報の一例であり、コンテンツ管理部26に格納されている情報である。コンテンツ配置先管理テーブルにおいては、個々のコンテンツ毎に、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別子と、当該コンテンツが配置(格納)された配信装置を識別するための配信装置識別子と、当該コンテンツの配置先(格納先)を示すURLと、が対応付けられている。例えば、「コンテンツA」は配信装置A,Bの両方に格納されている。例えば、コンテンツが配信装置に配置(デプロイ)される度に、配置先(格納先)を示す情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。
以下、第1実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について説明する。図6には、当該処理の概略を示すシーケンス図が示されている。
まず、コンテンツ提供者は、端末装置等の装置を利用することにより、配信対象となるコンテンツを配信管理装置10に送って登録する(S01)。このコンテンツは記憶部30に格納される。例えば、Webサイトを構成するコンテンツ(例えばJavaScript(登録商標)等で記述されたコンテンツ)が登録される。また、そのコンテンツとともにコンテンツ属性情報が配信管理装置10に送られて登録される。例えば、コンテンツ提供者が、そのコンテンツ属性情報の内容を決定する。コンテンツをインターネット経由で配信する場合には、コンテンツ属性情報には、当該コンテンツがインターネット配信に対応していることを示す情報が含まれる。一方、コンテンツをイントラネット経由で配信する場合には、コンテンツ属性情報には、当該コンテンツがイントラネット配信に対応していることを示す情報が含まれる。新たなコンテンツが配信管理装置10に送られると、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツの属性情報がコンテンツ管理テーブルに追加される。
次に、コンテンツの利用者(配信先のユーザ)は、端末装置を利用して、例えば業務Webサーバ34にアクセスする(S02)。例えば、Webブラウザによってそのアクセスが実現される。ここでは、一例として、端末装置16が利用されるものとする。業務Webサーバ34においては動的にHTMLファイルが作成され、そのHTMLファイルが端末装置16のWebブラウザに送られる(S03)。このHTMLファイルには、JavaScript等で記述されたコンテンツを取得するためのURLとして、配信管理装置10のURLが示されている。また、HTMLファイルには、配信対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子が含まれている。
次に、端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに示されているURLにアクセスする(S04)。上記のように、このURLは配信管理装置10のURLであるため、端末装置16から配信管理装置10へのアクセスが実現される。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置16から配信管理装置10に送られる。
配信管理装置10においては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル)を確認し(S05)、配信対象のコンテンツやユーザに関する条件に従って、配信対象のコンテンツ(端末装置16から送られてきたコンテンツ識別子に対応するコンテンツ)を特定の配信装置に配置(格納)する(S06)。例えば、コンテンツ配信システムには、配信装置としてのCDN−A,Bが含まれているものとする。一例として、CDN−A,Bはインターネットに接続され、コンテンツをインターネット経由で配信する機能を備えているものとする。CDN−AはデフォルトのCDN(配信装置)であり、端末装置16がCDN−Aからの配信を受ける機能を備えているものとする。この場合、配信対象のコンテンツは、デフォルトのCDN−Aに配置(格納)される。配信対象のコンテンツがCDN−Aに配置された場合、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。そして、コンテンツの配置先を示すURLが、配信管理装置10から端末装置16に送られる(S07)。そのURLは、CDN−A上の格納場所を示す情報である。なお、配信対象のコンテンツがCDN−Aに既に配置されている場合、ステップS06における配置処理は不要である。
次に、端末装置16のWebブラウザは、配信管理装置10から送られてきたURLにアクセスする(S08)。そのURLはCDN−A上の格納場所を示しているため、端末装置16からCDN−Aへのアクセスが実現される。そして、Webブラウザは、URLが示す格納場所からコンテンツを取得する(S09)。
以下、第1実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について詳しく説明する。図7には、当該処理の詳細を示すシーケンス図が示されている。ここでは、図6に示されているステップS04以降の処理について説明する。つまり、配信対象のコンテンツが配信管理装置10に登録され、記憶部30に既に記憶されているものとする。また、配信先のユーザによって端末装置16が利用されるものとする。
まず、端末装置16は、インターネットである通信経路N1経由で配信管理装置10にアクセスし、配信対象となるコンテンツの取得要求を示す情報を配信管理装置10に送る(S10)。この取得要求を示す情報には、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が含まれる。
配信管理装置10においては、取得要求を示す情報が第1通信部20によって受け付けられ、この受け付けに応じて、配信装置選択部28に対して処理命令が与えられる(S11)。つまり、配信装置選択機能が呼び出され、以降、配信装置選択部28による処理が行われる。その処理命令(呼び出し命令)には、コンテンツ識別子と、端末装置16からのアクセスがインターネット経由のアクセスであることを示すアクセス情報と、が含まれる。
配信装置選択部28は、コンテンツ識別子を検索キーとして用いて、コンテンツ管理部26に格納されているコンテンツ管理テーブルから、配信対象となるコンテンツのコンテンツ属性情報を取得する(S12)。このコンテンツ属性情報を参照することにより、配信対象のコンテンツが対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)が特定される。
また、配信装置選択部28は、配信装置管理部24に格納されている配信装置管理テーブルから、配信装置属性情報を取得する(S13)。この配信装置属性情報を参照することにより、個々の配信装置が対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)が特定される。
そして、配信装置選択部28は、コンテンツ属性情報と配信装置属性情報を参照することにより、配信対象となるコンテンツを端末装置16に配信するために適した配信装置を選択する(S14)。
例えば、配信対象となるコンテンツが「コンテンツA」であるとする。図4に示されているコンテンツ管理テーブルを参照すると、「コンテンツA」は、インターネット配信とイントラネット配信の両方に対応している。そのため、「コンテンツA」は、インターネット経由でアクセスしてきた端末装置16への配信に対応している。この場合、端末装置16への「コンテンツA」の配信が許可される。また、図3に示されている配信装置管理テーブルを参照すると、「配信装置A」(例えば配信装置12)がインターネット配信に対応している。この場合、「コンテンツA」の配置先(格納先)として「配信装置A」が選択される。
一方、配信対象のコンテンツが、「コンテンツB」等のようにインターネット配信に対応していないコンテンツである場合、端末装置16への当該コンテンツ(例えば「コンテンツB」)の配信が禁止される。また、インターネット配信に対応している配信装置がコンテンツ配信システムに登録されていない場合、端末装置16への当該コンテンツの配信が禁止される。これらの場合、配信対象となるコンテンツの配信が禁止されることを示す情報が、配信管理装置10から端末装置16に送られて表示される。
以下においては、配信対象となるコンテンツが「コンテンツA」であり、「コンテンツA」の配置先(格納先)として「配信装置A」が選択されたものとする。
「コンテンツA」が「配信装置A」(例えば配信装置12)に配置(格納)されていない場合、配信装置選択部28は、「コンテンツA」を「配信装置A」に送って「配信装置A」に格納する(S15)。そして、配信装置選択部28は、「配信装置A」上における「コンテンツA」の格納先を示すURLを「配信装置A」から取得する(S16)。このURLは、コンテンツ管理部26において、コンテンツ配置先管理テーブルに登録される(S17)。これにより、「コンテンツA」の配置状況がコンテンツ配置先管理テーブルにて管理されることになる。
次に、配信装置選択部28は、「コンテンツA」の格納先を示すURLを出力する(S18)。そのURLは、第1通信部20によって端末装置16に送信される(S19)。そして、端末装置16は、そのURLが示す「配信装置A」にアクセスし、その「配信装置A」から「コンテンツA」を取得する(S20)。
以上のように、第1実施形態によると、コンテンツ利用者(配信先の端末装置)の通信環境(端末装置が利用している通信経路)に応じて、配信対象のコンテンツが配信先の端末装置に配信されるように特定の配信装置に配置(格納)される。つまり、端末装置がアクセス可能な配信装置に配信対象のコンテンツが配置される。これにより、コンテンツ提供者や管理者等は、コンテンツ利用者がアクセス可能な配信装置を考慮した上で、コンテンツの配信に適した配信装置をマニュアルで選択せずに済む。例えば、コンテンツ提供者や管理者等が、コンテンツ利用者がアクセス可能な配信装置を知らない場合であっても、コンテンツの配信に適した配信装置に当該コンテンツが配置される。また、コンテンツの属性に適した配信装置にコンテンツが配置される。これにより、当該コンテンツに適した通信経路によってコンテンツが配信先の端末装置に提供される。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るコンテンツ配信システムについて説明する。図8には、第2実施形態に係る配信管理装置の一例が示されている。第2実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいては、図2に示されている配信管理装置10の替わりに、配信管理装置10Aが用いられる。第2実施形態では、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)に対するアクセス制限やユーザの趣向が考慮されて配信装置が選択される。以下、配信管理装置10Aの構成について説明する。
第1通信部20及び第2通信部22は、第1実施形態に係る第1通信部20及び第2通信部22と同じ機能を備えている。
配信装置管理部24は、各配信装置の属性を示す配信装置属性情報を保持し、各配信装置を管理する。第2実施形態では、配信装置属性情報には、例えば、配信装置が対応している通信経路を示す情報、配信装置が対応している通信範囲を示す情報、及び、配信装置に関する指標を示す指標情報、等が含まれている。例えば、新たな配信装置がコンテンツ配信システムに登録される度に、当該配信装置の属性情報が配信装置管理部24によって新たに保持される。通信範囲を示す情報は、例えば、配信装置のドメイン情報、配信装置が対応しているIPアドレスの範囲を示す情報、等である。指標情報は、配信装置のコスト、パフォーマンス、エコ度合い、等を示す情報である。
コンテンツ管理部26は、第1実施形態に係るコンテンツ管理部26と同じ機能を備えている。
ユーザ情報管理部36は、個々のユーザ毎のアクセス制限情報とユーザ趣向情報を保持し、各ユーザに関する情報を管理する。アクセス制限情報は、例えば、配信先のユーザ(配信先の端末装置)によるアクセスが許可されているドメインを示すドメイン情報と、配信先のユーザによるアクセスが許可されているIPアドレスの範囲を示す情報と、を含む。ユーザ趣向情報は、配信装置についてユーザが重視する指標を示す情報である。指標は、上記のコスト、パフォーマンス、エコ度合い、等である。
配信装置選択部28は、配信装置属性情報、コンテンツ属性情報、アクセス制限情報及びユーザ趣向情報に基づいて、配信対象のコンテンツを特定の配信装置に格納する機能を備えている。配信装置選択部28は、例えば、配信先の端末装置によるアクセスが許可されたドメインやIPアドレスの範囲に含まれる配信装置であって、ユーザが重視する指標に合致する配信装置に、配信対象のコンテンツを配置(格納)する。
記憶部30及び制御部32は、第1実施形態に係る記憶部30及び制御部32と同じ機能を備えている。
図9には、配信装置管理テーブルの一例が示されている。この配信装置管理テーブルは配信装置属性情報の一例に相当し、配信装置管理部24に格納されている情報である。配信装置管理テーブルにおいては、個々の配信装置毎に、配信装置を識別するための配信装置識別子、配信装置が対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)を示す情報、配信装置のドメインを示すドメイン情報、配信装置が対応しているIPアドレスの範囲を示す情報、配信装置のコストを示す情報、配信装置のパフォーマンスを示す情報、及び、配信装置のエコ度合いを示す情報、が対応付けられている。新たな配信装置がコンテンツ配信システムに登録される度に、当該配信装置に関する情報が配信装置管理テーブルに追加される。
例えば、配信装置管理テーブル中の「配信装置A」は、インターネット配信に対応する装置である。その「配信装置A」のドメインは「cdn-a.xxx.co.jp」であり、「配信装置A」が対応しているIPアドレスの範囲は、「xxx.xxx.xxx.xxxx/16」である。また、「配信装置A」の「コスト」のレベルは「A」であり、「パフォーマンス」のレベルは「A」であり、「エコ度合い」のレベルは「C」である。例えば、レベルAが上位のレベルであり、レベルBが中程度のレベルであり、レベルCが下位のレベルである。
「コスト」は配信装置の利用時に要する費用である。「コスト」のレベルは、例えば予め決定された料金基準に基づいて決定される。「コスト」に関しては、レベルAは、コストが低いことを示しており、レベルBは、コストが中程度であることを示しており、レベルCは、コストが高いことを示している。例えば、「配信装置A」の「コスト」はレベルAであるため、「配信装置A」の利用時のコストは低く設定されている。
「パフォーマンス」は配信装置の性能(例えば通信速度等)である。「パフォーマンス」のレベルは、例えば予め決定された性能基準に基づいて決定される。「パフォーマンス」に関しては、レベルAは、パフォーマンスが高いことを示しており、レベルBは、パフォーマンスが中程度であることを示しており、レベルCは、パフォーマンスが低いことを示している。例えば、「配信装置A,C,D」の「パフォーマンス」はレベルAであるため、「配信装置A,C,D」のパフォーマンスは高く設定されている。
「エコ度合い」は、例えば予め決定された環境基準等に基づいて決定された指標であり、例えば単位電力量当たりのCO2排出量や省エネ性能等に関する指標である。「エコ度合い」に関しては、レベルAは、環境性能が高い(例えばCO2排出量が少ない)ことを示しており、レベルBは、環境性能が中程度であることを示しており、レベルCは、環境性能が低いことを示している。
図10には、アクセス制限管理テーブルの一例が示されている。このアクセス制限管理テーブルはアクセス制限情報の一例であり、ユーザ情報管理部36に格納されている。アクセス制限管理テーブルにおいては、個々のユーザ毎又は端末装置毎に、ユーザを識別するためのユーザ識別子又は端末装置のIPアドレス、当該ユーザ又は当該端末装置からのアクセスが許可されたドメインを示す情報、及び、当該ユーザ又は当該端末装置からのアクセスが許可されたIPアドレスの範囲を示す情報、が対応付けられている。例えば、「ユーザA」によるアクセスが許可されたドメインは「*.xxx.co.jp」である。IPアドレスについてはアクセス制限は設定されていない。なお、アクセス制限情報は予め取得されてもよいし、動的に取得されてもよい。
図11には、ユーザ趣向管理テーブルの一例が示されている。このユーザ趣向管理テーブルはユーザ趣向情報の一例であり、ユーザ情報管理部36に格納されている。ユーザ趣向管理テーブルにおいては、個々のユーザ毎又は端末装置毎に、ユーザを識別するためのユーザ識別子又は端末装置のIPアドレスと、当該ユーザが重視する指標を示す情報と、が対応付けられている。例えば、「ユーザA,C」が重視する指標は「パフォーマンス」である。
以下、第2実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について説明する。図12には、当該処理の概略を示すシーケンス図が示されている。
まず、第1実施形態と同様に、コンテンツ提供者は、端末装置等の装置を利用することにより、配信対象のコンテンツを配信管理装置10Aに送って登録する(S30)。このコンテンツは記憶部30に格納される。また、第1実施形態と同様に、コンテンツ属性情報が配信管理装置10Aに送られて登録される。さらに第2実施形態では、コンテンツとともに、配信先のユーザに関する情報としてのアクセス制限情報とユーザ趣向情報が、配信管理装置10Aに送られて登録される(S31)。例えば、コンテンツ提供者が、アクセス制限情報とユーザ趣向情報の内容を決定する。新たなコンテンツが配信管理装置10Aに送られると、配信管理装置10Aにおいては、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツの属性情報がコンテンツ管理テーブルに追加される。また、ユーザ情報管理部36によって、アクセス制限情報がアクセス制限管理テーブルに追加され、ユーザ趣向情報がユーザ趣向管理テーブルに追加される。
次に、第1実施形態と同様に、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)は、端末装置を利用して、例えば業務Webサーバ34にアクセスする(S32)。例えば、Webブラウザによってそのアクセスが実現される。ここでは、一例として、端末装置16が利用されるものとする。業務Webサーバ34において動的にHTMLファイルが作成され、そのHTMLファイルが端末装置16のWebブラウザに送られる(S33)。このHTMLファイルには、コンテンツを取得するためのURLとして、配信管理装置10AのURLが示されている。また、HTMLファイルには、配信対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子が含まれている。
次に、端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに示されているURLにアクセスする(S34)。上記のように、このURLは配信管理装置10AのURLであるため、端末装置16から配信管理装置10Aへのアクセスが実現される。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置16から配信管理装置10Aに送られる。
配信管理装置10Aにおいては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス制限管理テーブル、ユーザ趣向管理テーブル)を確認し(S35)、配信対象のコンテンツや配信先のユーザに関する条件に従って、配信対象のコンテンツ(端末装置16から送られてきたコンテンツ識別子に対応するコンテンツ)を特定の配信装置に配置(格納)する(S36)。例えば、コンテンツ配信システムには、配信装置としてのCDN−A,Bが含まれているものとする。一例として、CDN−A,Bはインターネットに接続され、コンテンツをインターネット経由で配信する機能を備えているものとする。CDN−AはデフォルトのCDN(配信装置)であり、全世界へのインターネット配信に対応しており、そのコストは相対的に低いものとする。CDN−Bは、対応しているIPアドレスの範囲が国内(例えば日本)のみであり、そのコストは中程度であるとする。例えば、配信装置(CDN−A,B)の特性、コンテンツの属性、アクセス制限、及び、ユーザ趣向によると、配信先のユーザに適合するCDNは、デフォルトのCDN−AではなくCDN−Bであるとする。この場合、配信対象のコンテンツはCDN−Bに配置(格納)される。配信対象のコンテンツがCDN−Bに配置された場合、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。そして、コンテンツの配置先を示すURLが、配信管理装置10Aから端末装置16に送られる(S37)。そのURLは、CDN−B上の格納場所を示す情報である。なお、配信対象のコンテンツがCDN−Bに既に配置されている場合、ステップS36における配置処理は不要である。
次に、端末装置16のWebブラウザは、配信管理装置10Aから送られてきたURLにアクセスする(S38)。そのURLはCDN−B上の格納場所を示しているため、端末装置16からCDN−Bへのアクセスが実現される。そして、Webブラウザは、URLが示す格納場所からコンテンツを取得する(S39)。
以下、第2実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について詳しく説明する。図13には、当該処理の詳細を示すシーケンス図が示されている。ここでは、図12に示されているステップS34以降の処理について説明する。つまり、配信対象のコンテンツが配信管理装置10Aに登録され、記憶部30に既に記憶されているものとする。また、配信先のユーザによって端末装置16が利用されているものとする。
まず、端末装置16は、インターネットである通信経路N1経由で配信管理装置10Aにアクセスし、配信対象となるコンテンツの取得要求を示す情報を配信管理装置10Aに送る(S40)。この取得要求を示す情報には、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が含まれる。
配信管理装置10Aにおいては、取得要求を示す情報が第1通信部20によって受け付けられる。この受け付けに応じて、第1通信部20は、アクセス元のIPアドレス又はユーザ識別子を取得する(S41)。例えば、SSL(Secure Sockets Layer)のクライアント認証等の方法を利用することにより、IPアドレスやユーザ識別子が取得される。これにより、端末装置16のIPアドレス、又は、配信先のユーザのユーザ識別子が、第1通信部20によって取得される。また、配信装置選択部28に対して処理命令が与えられる(S42)。つまり、配信装置選択機能が呼び出され、以降、配信装置選択部28による処理が行われる。その処理命令(呼び出し命令)には、コンテンツ識別子と、端末装置16のIPアドレス又はユーザ識別子と、端末装置16からのアクセスがインターネット経由のアクセスであることを示すアクセス情報と、が含まれる。
配信装置選択部28は、コンテンツ識別子を検索キーとして用いて、コンテンツ管理部26に格納されているコンテンツ管理テーブルから、配信対象となるコンテンツのコンテンツ属性情報を取得する(S43)。このコンテンツ属性情報を参照することにより、配信対象のコンテンツが対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)が特定される。
また、配信装置選択部28は、配信先のユーザのユーザ識別子又は端末装置16のIPアドレスを検索キーとして用いて、ユーザ情報管理部36に格納されているアクセス制限管理テーブルからアクセス制限情報を取得する(S44)。また、配信装置選択部28は、そのユーザ識別子又はIPアドレスを検索キーとして用いて、ユーザ情報管理部36に格納されているユーザ趣向管理テーブルからユーザ趣向情報を取得する(S44)。アクセス制限情報を参照することにより、端末装置16からのアクセスが許可されているドメインやIPアドレスの範囲が特定される。また、ユーザ趣向情報を参照することにより、配信先のユーザが重視する指標が特定される。
また、配信装置選択部28は、配信装置管理部24に格納されている配信装置管理テーブルから、配信装置属性情報を取得する(S45)。この配信装置属性情報を参照することにより、個々の配信装置が対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)が特定される。
そして、配信装置選択部28は、コンテンツ属性情報、アクセス制限情報、ユーザ趣向情報、及び、配信装置属性情報を参照することにより、配信対象となるコンテンツを端末装置16に配信するために適した配信装置を選択する(S46)。
配信先のユーザのアクセス制限情報がアクセス制限管理テーブルに登録されている場合には、そのアクセス制限情報が示すアクセス制限の条件を満たす配信装置が選択される。また、配信先のユーザのユーザ趣向情報がユーザ趣向管理テーブルに登録されている場合には、そのユーザ趣向情報が示す趣向の条件を満たす配信装置が選択される。また、配信先のユーザのアクセス制限情報とユーザ趣向情報が登録されている場合には、そのアクセス制限とユーザ趣向の両方の条件を満たす配信装置が選択される。
例えば、配信対象となるコンテンツが「コンテンツA」であるとする。図4に示されているコンテンツ管理テーブルを参照すると、「コンテンツA」は、インターネット配信とイントラネット配信の両方に対応している。そのため、「コンテンツA」は、インターネット経由でアクセスしてきた端末装置16への配信に対応している。また、配信先のユーザが「ユーザA」であるとする。図10に示されているアクセス制限管理テーブルを参照すると、「ユーザA」によるアクセスが許可されているドメインは「*.xxx.co.jp」であり、IPアドレスの範囲には制限がない。また、図11に示されているユーザ趣向管理テーブルを参照すると、「ユーザA」が重視する指標は「パフォーマンス」である。そして、図9に示されている配信装置管理テーブルを参照すると、「配信装置A」はインターネット配信に対応しており、「配信装置A」のドメインは「cdn-a.xxx.co.jp」であり、そのパフォーマンスのレベルは「A」である。従って、「配信装置A」が、「コンテンツA」と「ユーザA」に関する条件を満たす配信装置、つまり、「コンテンツA」を「ユーザA」に配信するために適した配信装置に該当する。この場合、「コンテンツA」の配置先(格納先)として「配信装置A」が選択される。
なお、配信先のユーザのアクセス制限情報が登録され、ユーザ趣向情報が登録されていない場合、インターネット配信に対応している配信装置群の中で、アクセス制限情報が示すアクセス制限の条件(例えばドメインの条件)を満たす配信装置が、「コンテンツA」の配置先として選択される。また、配信先のユーザのユーザ趣向情報が登録され、アクセス制限情報が登録されていない場合は、インターネット配信に対応している配信装置群の中で、ユーザ趣向情報が示すユーザ趣向の条件(例えばパフォーマンス重視の条件)を満たす配信装置が、「コンテンツA」の配信先として選択される。
また、配信先のユーザのアクセス制限情報とユーザ趣向情報の両方が登録されていない場合、インターネット配信に対応している配信装置が「コンテンツA」の配置先(格納先)として選択される。このとき、インターネット配信に対応している複数の配信装置が存在する場合には、予め決定された条件に従って、それらの中から特定の配信装置が配置先(格納先)として選択される。例えば、「コスト」のレベルが「A」である配信装置が配置先(格納先)として選択される。もちろん、別の条件によって配信装置が選択されてもよい。
なお、配信対象のコンテンツが、インターネット配信に対応していないコンテンツである場合、端末装置16への当該コンテンツの配信が禁止される。また、インターネット配信に対応している配信装置がコンテンツ配信システムに登録されていない場合、端末装置16への当該コンテンツの配信が禁止される。これらの場合、配信対象となるコンテンツの配信が禁止されることを示す情報が、配信管理装置10Aから端末装置16に送られて表示される。
以下においては、配信対象となるコンテンツが「コンテンツA」であり、「コンテンツA」の配信先(格納先)として「配信装置A」が選択されたものとする。
「コンテンツA」が「配信装置A」(例えば配信装置12)に配置(格納)されていない場合、配信装置選択部28は、「コンテンツA」を「配信装置A」に送って「配信装置A」に格納する(S47)。そして、配信装置選択部28は、「配信装置A」上における「コンテンツA」の格納先を示すURLを「配信装置A」から取得する(S48)。このURLは、コンテンツ管理部26において、コンテンツ配置先管理テーブルに登録される(S49)。これにより、「コンテンツA」の配置状況がコンテンツ配置先管理テーブルにて管理されることになる。
次に、配信装置選択部28は、「コンテンツA」の格納先を示すURLを出力する(S50)。そのURLは、第1通信部20によって端末装置16に送信される(S51)。そして、端末装置16は、そのURLが示す「配信装置A」にアクセスし、その「配信装置A」から「コンテンツA」を取得する(S52)。
以上のように、第2実施形態によると、コンテンツ利用者(配信先の端末装置)に対してアクセス制限が設定されている場合に、そのアクセス制限の条件を満たす配信装置が選択され、その配信装置に配信対象のコンテンツが配置(格納)される。また、コンテンツ利用者の趣向が登録されている場合に、その趣向の条件を満たす配信装置が選択される。これにより、コンテンツ提供者や管理者等は、コンテンツ利用者に対するアクセス制限やコンテンツ利用者の趣向を考慮した上で、コンテンツの配信に適した配信装置をマニュアルで選択せずに済む。例えば、コンテンツ提供者や管理者等が、コンテンツ利用者に対するアクセス制限やコンテンツ利用者の趣向の条件を満たす配信装置を知らない場合であっても、コンテンツの配信に適した配信装置に当該コンテンツが配置される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るコンテンツ配信システムについて説明する。第3実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいては、図2に示されている第1実施形態に係る配信管理装置10が用いられてもよいし、図8に示されている第2実施形態に係る配信管理装置10Aが用いられてもよい。以下では、配信管理装置10Aが用いられる場合について説明する。
第3実施形態では、地理的な配信条件が考慮されて配信装置が選択される。図14には、配信装置管理テーブルの一例が示されている。この配信装置管理テーブルは、配信装置属性情報の一例に相当し、配信装置管理部24に格納されている情報である。配信装置管理テーブルにおいては、個々の配信装置毎に、配信装置を識別するための配信装置識別子、当該配信装置が対応している通信経路(インターネット配信又はイントラネット配信)を示す情報、配信装置のコストを示す情報、地理的な配信制限を示す情報、及び、他の属性情報、が対応付けられている。なお、コストを示す情報は、配信装置管理テーブルに含まれていなくてもよい。他の属性情報は、例えば、図9に示されている配信装置管理テーブル中のドメイン情報、IPアドレス範囲、パフォーマンスに関する情報、エコ度合いに関する情報、等である。これらの中の1又は複数の属性が配信装置管理テーブルに含まれていてもよいし、アクセス制限情報やユーザ趣向情報等の他の属性が配信装置管理テーブルに含まれていなくてもよい。新たな配信装置がコンテンツ配信システムに登録される度に、当該配信装置に関する情報が配信装置管理テーブルに追加される。
例えば、配信装置管理テーブル中の「配信装置A」は、地理的な配信制限として、中国への配信に対応していない。つまり、中国内から配信装置Aへのアクセスが禁止されている。一方、配信装置B,C,Dには地理的な配信制限は設定されておらず、配信装置B,C,Dは全世界への配信に対応している。つまり、全世界から配信装置B,C,Dへのアクセスが許可されている。
以下、第3実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について説明する。図15には、当該処理を示すシーケンス図が示されている。
上記の第1及び第2実施形態と同様に、配信対象のコンテンツが配信管理装置10Aに登録される。例えば、図12に示されているステップS30,S31の処理が実行され、コンテンツやその他の属性情報が配信管理装置10Aに登録される。
次に、第1及び第2実施形態と同様に、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)は、端末装置を利用して、例えば業務Webサーバ34にアクセスする(S60)。例えば、Webブラウザによってそのアクセスが実現される。ここでは、一例として、端末装置16が利用されるものとする。業務Webサーバ34によって動的にHTMLファイルが作成され、そのHTMLファイルが端末装置16のWebブラウザに送られる(S61)。このHTMLファイルには、コンテンツを取得するためのURLとして、配信管理装置10AのURLが示されている。また、HTMLファイルには、配信対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子が含まれている。
次に、端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに示されているURLにアクセスする(S62)。上記のように、このURLは配信管理装置10AのURLであるため、端末装置16から配信管理装置10Aへのアクセスが実現される。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置16から配信管理装置10Aに送られる。
配信管理装置10Aにおいては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス制限管理テーブル、ユーザ趣向管理テーブル)を確認し(S63)、配信対象のコンテンツや配信先のユーザに関する条件に従って、配信対象のコンテンツ(端末装置16から送られてきたコンテンツ識別子に対応するコンテンツ)を特定の配信装置に配置(格納)する(S64)。
例えば、コンテンツ配信システムには、配信装置としてのCDN−A,Cが含まれているものとする。一例として、CDN−A,Cはインターネットに接続され、コンテンツをインターネット経由で配信する機能を備えているものとする。CDN−AはデフォルトのCDN(配信装置)であり、例えば図14に示されている「配信装置A」である。CDN−A(配信装置A)は、中国内へのインターネット配信に対応しておらず、そのコストは相対的に低い。CDN−Cは、例えば図14に示されている「配信装置B」である。CDN−C(配信装置C)は、全世界へのインターネット配信に対応しており、そのコストは低く設定されている。
端末装置16から配信管理装置10Aへのアクセスが中国内から行われている場合、配信対象のコンテンツは、中国内へのインターネット配信に対応していないデフォルトのCDN−Aではなく、全世界へのインターネット配信に対応しているCDN−Cに配置(格納)される。地理的な配信制限の他にアクセス制限やユーザ趣向の条件が考慮される場合には、それらの条件も満たすCDN(配信装置)が選択され、そのCDNに配信対象のコンテンツが配置される。
配信対象のコンテンツがCDN−Cに配置された場合、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。そして、コンテンツの配置先を示すURLが、配信管理装置10Aから端末装置16に送られる(S66)。そのURLは、CDN−C上の格納場所を示す情報である。なお、配信対象のコンテンツがCDN−Cに既に配置されている場合、ステップS66における配置処理は不要である。
次に、端末装置16のWebブラウザは、配信管理装置10Aから送られてきたURLにアクセスする(S67)。そのURLはCDN−C上の格納場所を示しているため、端末装置16からCDN−Cへのアクセスが実現される。そして、Webブラウザは、URLが示す格納場所からコンテンツを取得する(S68)。
以上のように、第3実施形態によると、コンテンツ利用者(配信先の端末装置)の地理的条件を満たす配信装置が選択され、その配信装置に配信対象のコンテンツが配置(格納)される。つまり、地理的な配信制限が設定されている場合には、その配信が制限されていない配信装置にコンテンツが配置されて端末装置に配信されることになる。上記の例では、配信先の端末装置16が中国内からアクセスしてきた場合であっても、中国内からのアクセスが許可されている配信装置(CDN−C)にコンテンツが配置され、その配信装置から端末装置16に当該コンテンツが配信されることになる。これにより、コンテンツ提供者や管理者等は、コンテンツ利用者に対する地理的な配信制限を考慮した上で、コンテンツの配信に適した配信装置をマニュアルで選択せずに済む。例えば、コンテンツ提供者や管理者等が、その地理的な配信制限の条件を満たす配信装置を知らない場合であっても、コンテンツの配信に適した配信装置に当該コンテンツが配置される。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るコンテンツ配信システムについて説明する。第4実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいては、図2に示されている第1実施形態に係る配信管理装置10が用いられてもよいし、図8に示されている第2実施形態に係る配信管理装置10Aが用いられてもよい。以下では、配信管理装置10が用いられている場合について説明する。
第4実施形態においては、配信管理装置10の制御部32は認証部を含む。端末装置が配信管理装置10に対してインターネット経由でアクセスしてきた場合、認証部はユーザ認証を実行する。その認証が成功した場合、配信対象のコンテンツが特定の配信装置に配置されて端末装置に配信される。第4実施形態では、例えば、配信管理装置10の記憶部30に、ユーザ認証情報が予め記憶されている。ユーザ認証情報は、例えばユーザ識別子やパスワード等である。以下、第4実施形態について詳しく説明する。
図16には、コンテンツ管理テーブルの一例が示されている。このコンテンツ管理テーブルはコンテンツ属性情報の一例であり、コンテンツ管理部26に格納されている情報である。コンテンツ管理テーブルにおいては、個々のコンテンツ毎に、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別子、当該コンテンツが対応している通信経路を示す情報、インターネット配信の条件を示す情報、及び、制限事項を示す情報、が対応付けられている。インターネット配信の条件は、配信対象のコンテンツをインターネット経由で配信するための条件である。その条件として、例えば、認証されたユーザからのアクセス、特定のIPアドレスの範囲からのアクセス、特定の認証ユーザからのアクセス、等が規定されている。制限事項は、配信対象のコンテンツに対するセキュリティに関する条件であり、当該コンテンツの利用に課された制限の事項である。制限事項として、例えば、ユーザの公開鍵での暗号化、コンテンツ取得の有効期限、等が規定されている。例えば、新たなコンテンツが配信管理装置10に登録される度に、当該コンテンツの属性情報がコンテンツ管理テーブルに追加される。
例えば、「コンテンツA」は、インターネット経由とイントラネット経由の両方に対応している。インターネット配信の対象は、認証ユーザに限定されている。また、コンテンツを配信装置に配置する際に、当該コンテンツを暗号化することが制限事項として設定されている。また、「コンテンツB」の配信対象は、特定のIPアドレスの範囲に属する端末装置であり、取得時間として24時間の有効期限が設定されている。また、「コンテンツC」の配信対象は、認証されたユーザ群の中で特定のユーザに限定されている。また、取得時間として1時間の有効期限が設定されている。なお、制限事項はオプションとして設けられ、コンテンツ管理テーブルに含まれていなくてもよい。
図17には、アクセス許可ユーザ管理テーブルの一例が示されている。このアクセス許可ユーザ管理テーブルは、例えば記憶部30に格納されている情報である。アクセス許可ユーザ管理テーブルは、図16に示されているコンテンツ管理テーブル中の「特定の認証ユーザ」を示す情報である。アクセス許可ユーザ管理テーブルにおいては、配信対象が特定の認証ユーザに限定されているコンテンツについて、当該コンテンツの配信が許可されたユーザの識別子が規定されている。例えば、「コンテンツC」は、「ユーザA,X,Y」への配信が許可されたコンテンツである。なお、コンテンツ管理テーブルにおいて「特定の認証ユーザ」が規定されていない場合、アクセス許可ユーザ管理テーブルは用いられなくてもよい。例えば、新たなコンテンツが配信管理装置10に登録される度に、当該コンテンツに対するアクセスが許可されたユーザの識別子がアクセス許可ユーザ管理テーブルに追加される。例えば、コンテンツ提供者によって、特定のコンテンツへのアクセスが許可されたユーザが決定される。
以下、第4実施形態に係るコンテンツ配信システムによる処理について説明する。図18には、当該処理を示すシーケンス図が示されている。
上記の第1実施形態と同様に、配信対象のコンテンツが配信管理装置10に登録される。例えば、図6に示されているステップS01の処理が実行され、コンテンツや他の属性情報が配信管理装置10に登録される。当該コンテンツは、イントラネット配信とインターネット配信の両方に対応しており、イントラネット配信においてはユーザ認証が要求されず、インターネット配信においてはユーザ認証が要求されるものとする。
次に、第1実施形態と同様に、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)は、端末装置を利用して、例えば業務Webサーバにアクセスする。例えば、Webブラウザによってそのアクセスが実現される。端末装置には、業務WebサーバからHTMLファイルが送られる。そのHTMLファイルには、コンテンツを取得するためのURLとして、配信管理装置10のURLが示されている。また、HTMLファイルには、配信対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子が含まれている。
例えば、端末装置18が利用されるものとする。端末装置18は、図1に示すように、イントラネットである通信経路N2に接続された装置である。端末装置18のWebブラウザは、HTMLファイルに含まれているURLにアクセスする(S70)。これにより、端末装置18から配信管理装置10へのアクセスが実現される。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置18から配信管理装置10に送られる。
配信管理装置10においては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス許可ユーザ管理テーブル)を確認し、配信対象のコンテンツやユーザに関する条件に従って、配信対象のコンテンツ(端末装置18から送られてきたコンテンツ識別子に対応するコンテンツ)を特定の配信装置に配置(格納)する(S71)。端末装置18はイントラネット経由で配信管理装置10にアクセスしてきたので、ユーザ認証は要求されずに、配信対象のコンテンツは、イントラネット配信に対応している配信装置(イントラネットのサーバ38)に配置される。そして、コンテンツの配置先を示すURLが、配信管理装置10から端末装置18に送られる(S72)。そのURLは、イントラネットのサーバ38上の格納場所を示す情報である。なお、配信対象のコンテンツがイントラネットのサーバ38に既に配置されている場合、ステップS71における配置処理は不要である。
次に、端末装置18のWebブラウザは、配信管理装置10から送られてきたURLにアクセスし、そのURLが示す格納場所からコンテンツを取得する。つまり、イントラネットのサーバ38からコンテンツが取得される。
別の例として、端末装置16が利用されているものとする。端末装置16は、図1に示すように、インターネットである通信経路N1に接続された端末である。端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに含まれるURLにアクセスする(S80)。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置16から配信管理装置10に送られる。
配信管理装置10においては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス許可ユーザ管理テーブル)を確認する(S81)。端末装置16はインターネット経由で配信管理装置10にアクセスしている。また、配信対象のコンテンツが「コンテンツA」である場合、図16に示すように、その「コンテンツA」のインターネット配信の対象は、認証ユーザに限定されている。そのため、「コンテンツA」が配信されるためには、ユーザ認証が必要となる。アクセス時に端末装置16からユーザ認証情報が送られていないため、認証は失敗となる。この場合、アクセス不許可を示す情報が、配信管理装置10から端末装置16に送信されて表示される(S82)。
更に別の例として、端末装置16が利用されているものとする。端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに含まれるURLにアクセスする(S90)、このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子とユーザ認証情報が、端末装置16から配信管理装置10に送られる。
配信管理装置10においては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス許可ユーザ管理テーブル)を確認する(S91)。端末装置16はインターネット経由で配信管理装置10にアクセスしている。また、配信対象のコンテンツが「コンテンツA」である場合、その「コンテンツA」のインターネット配信の対象は、認証ユーザに限定されている。ここでは、アクセス時に端末装置16からユーザ認証情報が送られているため、認証部によって認証処理が実行される。端末装置16から送られてきたユーザ認証情報に対応するユーザ認証情報(例えば一致するユーザ認証情報)が記憶部30に格納されている場合、認証は成功する。一方、端末装置16から送られてきたユーザ認証情報に対応するユーザ認証情報が記憶部30に格納されていない場合、認証は失敗する。
認証が成功した場合、配信対象のコンテンツは、インターネット配信に対応している配信装置(例えばCDN−A)に配置される(S92)。そして、コンテンツの配置先を示すURLが、配信管理装置10から端末装置16に送られる(S93)。そのURLは、CDN−A上の格納場所を示す情報である。なお、配信対象のコンテンツがCDN−Aに既に配置されている場合、ステップS92における配置処理は不要である。なお、オプションの処理として、コンテンツの配信に有効期限を設定してもよいし、コンテンツを暗号化してもよい。次に、端末装置16のWebブラウザは、配信管理装置10から送られてきたURLにアクセスし、そのURLが示す格納場所からコンテンツを取得する。例えば、CDN−Aからコンテンツが取得される。
認証が失敗した場合、アクセス不許可を示す情報が、配信管理装置10から端末装置16に送信されて表示される。
以上のように、第4実施形態によると、オブジェクトをインターネット配信するときに当該オブジェクトに対するセキュリティが確保される。例えば、通常はイントラネットユーザ向けに配信されるオブジェクトについても、セキュリティに関する条件が満たされる場合にインターネット配信される。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係るコンテンツ配信システムについて説明する。第5実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいては、第3実施形態に係る配信管理装置10Aが用いられる。
第5実施形態では、地理的な配信条件が考慮されて配信装置が選択された場合において、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)の地理的条件が変更した場合に、その変更に応じて、配信対象のコンテンツが格納先に再配置される。
以下、第5実施形態に係るコンテンツ配信システムにおける処理について説明する。図19には、当該処理を示すシーケンス図が示されている。
上記の第3実施形態と同様に、配信対象のコンテンツやその他の属性情報が配信管理装置10Aに登録される。
次に、コンテンツ利用者(配信先のユーザ)は、インターネットに接続された端末装置16を利用して、例えば業務Webサーバにアクセスする。例えば、Webブラウザによってそのアクセスが実現される。端末装置16には、業務WebサーバからHTMLファイルが送られる。そのHTMLファイルには、コンテンツを取得するためのURLとして、配信管理装置10AのURLが示されている。また、HTMLファイルには、配信対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子が含まれている。
次に、端末装置16のWebブラウザは、HTMLファイルに含まれているURLにアクセスする(S100)。このアクセスは、例えば日本国内から行われているものとする。このとき、配信対象のコンテンツのコンテンツ識別子が、端末装置16から配信管理装置10Aに送られる。
配信管理装置10Aにおいては、配信装置選択部28が管理情報(配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス制限管理テーブル、ユーザ趣向管理テーブル)を確認し、配信対象のコンテンツや配信先のユーザに関する条件に従って、配信対象のコンテンツ(端末装置16から送られてきたコンテンツ識別子に対応するコンテンツ)を特定の配信装置に配置(格納)する(S101)。
例えば、コンテンツ配信システムには、配信装置としてのCDN−A,Cが含まれているものとする。一例として、CDN−A,Cはインターネットに接続され、コンテンツをインターネット経由で配信する機能を備えている。CDN−AはデフォルトのCDN(配信装置)であり、例えば図14に示されている「配信装置A」である。CDN−A(配信装置A)は、中国内へのインターネット配信に対応しておらず、そのコストは相対的に低い。CDN−Cは、例えば図14に示されている「配信装置C」である。CDN−C(配信装置C)は、全世界へのインターネット配信に対応している。つまり、CDN−Cは、中国内へのインターネット配信に対応している。
端末装置16から配信管理装置10Aへのアクセスが、日本国内から行われている場合、配信対象のコンテンツは、例えば、デフォルトのCDN−Aに配置(格納)される。地理的な配信制限の他にアクセス制限やユーザ趣向の条件が考慮される場合には、それらの条件も満たすCDN(配信装置)が選択され、そのCDNに配信対象のコンテンツが配置される。
配信対象のコンテンツがCDN−Aに配置された場合、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。例えば、配信対象のコンテンツが「コンテンツA」の場合、図5に示されているコンテンツ配置先管理テーブルにおいて、その「コンテンツA」の識別子、配信装置の識別子(配信装置A)、及び、CDN−A(配信装置A)上の格納場所を示すURL−A、が対応付けられる。そして、コンテンツの配置先を示すURL−Aが、配信管理装置10Aから端末装置16に送られる(S102)。なお、配信対象のコンテンツがCDN−Aに既に配置されている場合、ステップS101における配置処理は不要である。
次に、端末装置16のWebブラウザは、URL−Aにアクセスする(S103)。そのURL−AはCDN−A上の格納場所を示しているため、端末装置16からCDN−Aへのアクセスが実現される。そして、Webブラウザは、URL−Aが示す格納場所からコンテンツを取得する(S104)。
以降、コンテンツ利用者は、配信管理装置10Aにアクセスすることなく、URL−Aに直接アクセスし(S105)、CDN−Aからコンテンツを取得する(S106)、ということが想定される。CDN−Aは日本国内へのインターネット配信に対応しているので、端末装置16からCDN−Aへのアクセスが日本国内から行われている場合には、CDN−Aから端末装置16にコンテンツが提供される。この場合において、コンテンツ利用者が中国に移動し、端末装置16を利用して中国内からCDN−Aに直接アクセスする(S107)ことが想定される。しかし、CDN−Aは中国内へのインターネット配信に対応していないので、CDN−Aから端末装置16にコンテンツが提供されないという問題が生じる(S108)。
第5実施形態では、上記の問題を解消するために、端末装置16は、取得済みのURLであって、アクセスが禁止されたURL(URL−A)を配信管理装置10Aに送信する(S110)。
配信管理装置10Aにおいては、配信装置選択部28が管理情報(コンテンツ配置先管理テーブル、配信装置管理テーブル、コンテンツ管理テーブル、アクセス制限管理テーブル、ユーザ趣向管理テーブル)を確認し(S111)、配信対象のコンテンツを別の配信装置に再配置する(S112)。具体的には、以下の処理が実行される。
上記のように、コンテンツ配置先管理テーブルにおいて、コンテンツと配置先のURLとが対応付けられている。従って、そのコンテンツ配置先管理テーブルを参照することにより、アクセスが禁止されたURL(URL−A)に対応するコンテンツ(コンテンツA)が特定される。また、端末装置16から配信管理装置10Aへのアクセスが中国内から行われているので、配信装置として、中国内へのインターネット配信に対応しているCDN−Cが選択される。そして、配信対象のコンテンツAは、そのCDN−Cに配置される。地理的な配信制限の他にアクセス制限やユーザ趣向の条件が考慮される場合には、それらの条件も満たすCDN(配信装置)が選択され、そのCDNに配信対象のコンテンツが配置される。
配信対象のコンテンツがCDN−Cに配置された場合、コンテンツ管理部26によって、当該コンテンツに関するコンテンツ配置情報がコンテンツ配置先管理テーブルに追加される。そして、コンテンツの配置先を示すURL−Cが、配信管理装置10Aから端末装置16に送られる(S113)。
次に、端末装置16のWebブラウザは、URL−Cにアクセスする(S114)。そのURL−CはCDN−C上の格納場所を示しているため、端末装置16からCDN−Cへのアクセスが実現される。そして、Webブラウザは、URL−Cが示す格納場所からコンテンツを取得する(S115)。
以上のように、第5実施形態によると、コンテンツが特定の配信装置に配置された後、地理的な配信制限によって当該特定の配信装置へのアクセスが事後的に禁止された場合であっても、アクセスが許可される別の配信装置に当該コンテンツが再配置され、当該コンテンツがコンテンツ利用者に提供される。
上記の第1から第5実施形態によると、個々のユーザ毎又は端末装置毎の事情に応じて、個々のユーザ又は個々の端末装置に適した配信装置にコンテンツが配置される。
上述の第1から第5実施形態において、配信対象のコンテンツが、条件を満たす複数の配信装置に配置されてもよい。この場合、個々の配置場所を示すURLが端末装置に送られる。コンテンツ利用者は、それら複数の配信装置の中から特定の配信装置を選択し、その特定の配信装置からコンテンツを取得するようにしてもよい。
上記の配信管理装置10,10Aは、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、配信管理装置10,10Aは、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、配信管理装置10,10Aの各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。または、配信管理装置10,10Aの各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。別の例として、配信管理装置10,10Aの各部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。