以下、図面を参照しながら各実施形態について説明する。以下の説明において、略又は実質的に同一の機能及び構成要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。
[第1の実施形態]
本実施形態においては、無線通信機能を備える記憶装置(以下、無線記憶装置と称する)、無線記憶装置を装着可能な電子機器、無線記憶装置と無線通信可能な情報処理装置、及び電子機器と無線記憶装置と情報処理装置とを含む情報処理システムについて説明する。
本実施形態において、無線記憶装置は、無線記憶装置の不揮発性メモリに格納されているコンテンツを外部の装置から読み出し可能にする(コンテンツを開放する)か、外部の装置から読み出し不可にする(コンテンツを秘匿する)かを、当該コンテンツに対応する状態データ(フラグ)を用いて管理する。具体的には、情報処理装置は、無線記憶装置と無線通信を行い、無線記憶装置の無線通信メモリに格納されている状態データのオン又はオフを変更する。無線記憶装置は、状態データがオンの場合は、当該状態データに対応するコンテンツを開放し、状態データがオフ状態の場合は、当該状態データに対応するコンテンツを秘匿する。
本実施形態では、ユーザは、情報処理装置を無線記憶装置に接近、接触、又は、密着させることにより、無線記憶装置に格納されているコンテンツに対応する状態データを変更することが可能となる。
なお、本実施形態において、無線記憶装置は、情報処理装置から受信した情報又は指示に基づいて状態データを変更する場合について説明するが、電子機器から受信した情報又は指示に基づいて状態データを変更してもよい。
本実施形態において、IDは識別情報を表すとし、アクセスはメモリに対するデータの書き込みと読み出しの双方を表すとする。
本実施形態においては、不揮発性メモリに格納されているコンテンツに対する読み出しの許可又は拒否が切り替えられる場合について説明する。しかしながら、例えば、不揮発性メモリに格納されているコンテンツに対する読み出しと不揮発性メモリに対するコンテンツの格納との双方に対して許可又は拒否が切り替えられるとしてもよい。
本実施形態において、コンテンツは、例えば、画像データ(静止画像データ、動画像データ)、音データ(音楽データ、音声データ)、映像データ、テキストデータ、その他のデータ、プログラム、情報、ソフトウェアなどでもよい。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
情報処理システム1は、電子機器2と、無線記憶装置3と、情報処理装置4とを含む。
電子機器2は、例えば、玩具、スマートウォッチ、ゲーム機器、携帯電話機、情報処理装置、コンピュータ、ウェアラブル端末、デジタルカメラ、通信装置などでもよい。
電子機器2は、動作制御部21と、装着部22とを含む。
動作制御部21は、例えば、読み出し対象のコンテンツを示すコンテンツIDを決定し、当該コンテンツIDに対応するコンテンツを装着部22に装着された無線記憶装置3から読み出す。また、動作制御部21は、例えば、読み出し対象のコンテンツを示すコンテンツIDを、装着部22に装着された無線記憶装置3に決定させ、当該コンテンツIDに対応するコンテンツを無線記憶装置3から装着部22経由で読み出してもよい。動作制御部21は、読み出されたコンテンツを出力する。なお、コンテンツIDは、コンテンツ固有の識別番号などでもよく、コンテンツの格納先アドレスでもよい。
装着部22は、無線記憶装置3を電子機器2に着脱可能とする。
ユーザは、装着部22に無線記憶装置3を挿入可能であり、また、装着部22から無線記憶装置3を取り外し(引き出し)可能である。
電子機器2は、装着部22に無線記憶装置3が装着されると、無線記憶装置3と電気的に接続し、無線記憶装置3とコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを送受信する。
無線記憶装置3は、無線通信機能を備える記憶装置であり、例えば、メモリカード(SDメモリカード又はマルチメディアカードなど)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Disk)などのようなストレージ装置など、様々な記憶装置でもよい。本実施形態では、無線記憶装置3がメモリカードの場合を例として説明する。
本実施形態では、無線記憶装置3は、例えば13.56MHzなどの周波数で近距離無線通信規格であるNFC(Near Field Communication)に準拠した無線通信を行う。しかしながら、無線記憶装置3による無線通信は、例えば無線LAN(Local Area Network)など他の無線通信でもよい。NFCは、一般的な無線LANより低電力で通信可能である。
電子機器2の装着部22が無線記憶装置3を装着すると、無線記憶装置3は、後述の接続部38により電子機器2と電気的に接続され、電子機器2から電力の供給を受ける。無線記憶装置3は、電子機器2からのデータを格納する機能(ライト機能)と電子機器2へ読み出したデータを送る機能(リード機能)とを含む。また、無線記憶装置3は、電子機器2から電力の供給を受けていなくても、後述の無線アンテナ31の電磁誘導によって発生(誘起)される電力によりデータを通信する機能を備える。すなわち、無線記憶装置3は、例えば、無線通信を行い、情報処理装置4に対してデータを送信又は受信する。無線記憶装置3は、電子機器2から電力の供給を受けなくても、情報処理装置4からの電波により電磁誘導によって発生された電力に基づいて少なくとも一部の構成要素で動作可能である。
本実施形態において、無線記憶装置3は、例えばSDインタフェースなどの有線インタフェースに従って電子機器2とデータを送受信するが、他のインタフェースを用いてもよい。また、無線記憶装置3は、例えばNFCインタフェースを使用して情報処理装置4とデータを送受信するが、他の無線通信インタフェースを用いてもよい。
無線記憶装置3は、無線アンテナ31と、不揮発性メモリ32と、コントローラ33と、通信コントローラ34と、メモリコントローラ35と、接続部38とを備える。通信コントローラ34は、無線通信メモリ36と電圧検波器37とを備える。なお、通信コントローラ34と無線通信メモリ36とは分離した構成としてもよい。コントローラ33と、通信コントローラ34と、メモリコントローラ35とは、自由に組み合わせ、又は、分離することができる。例えば、メモリコントローラ35がコントローラ33内に組み込まれてもよい。コントローラ33とメモリコントローラ35とは、例えば1チップで形成されてもよい。
無線アンテナ31は、例えば、PCBパターンアンテナである。無線アンテナ31の動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯としてもよい。
無線アンテナ31は、例えば、情報処理装置4からの電波に基づき、電磁誘導による電力を発生できる。無線アンテナ31は、発生した電力を通信コントローラ34に供給する。
無線アンテナ31は、情報処理装置4からコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを受信する。無線アンテナ31は、受信したコマンドなどを、通信コントローラ34に出力する。また、無線アンテナ31は、通信コントローラ34からのコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを情報処理装置4へ送信する。
通信コントローラ34は、無線記憶装置3が無線アンテナ31より電力の供給を受けており、電子機器2から電力の供給を受けていない場合であっても動作可能である。つまり、無線アンテナ31がNFCに対応する所定の周波数の無線電波を受信すると、通信コントローラ34は動作可能となり、無線記憶装置3はNFCによる通信が可能となる。
他方、コントローラ33、メモリコントローラ35、不揮発性メモリ32は、無線記憶装置3が電子機器2から電力の供給を受けている場合に動作する。無線記憶装置3が無線アンテナ31を介してのみ電力の供給を受けており、電子機器2から電力を受けていない場合には、コントローラ33、メモリコントローラ35、不揮発性メモリ32は、必ずしも動作しなくともよい。
不揮発性メモリ32は、例えば、不揮発性の半導体メモリとしてもよい。不揮発性メモリ32は、例えばNAND型フラッシュメモリとするが、NOR型フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory:磁気抵抗メモリ)、PRAM(Phase change Random Access Memory:相変化メモリ)、ReRAM(Resistive Random Access Memory:抵抗変化型メモリ)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)など他の不揮発性半導体メモリでもよい。例えば、不揮発性メモリ32は、他の不揮発性メモリ、磁気メモリなどでもよい。例えば、不揮発性メモリ32は、3次元構造の半導体メモリでもよい。
不揮発性メモリ32は、例えば、電子機器2が無線記憶装置3へ電力を供給している場合に動作する。
不揮発性メモリ32は、例えば、1以上のコンテンツと当該コンテンツを示す1以上のコンテンツIDとを関連付けて格納している。この図1の例では、不揮発性メモリ32は、例えば、コンテンツ102−1〜102−nと、当該コンテンツ102−1〜102−nのそれぞれを示すコンテンツID101−1〜101−nとを関連付けて格納している。コントローラ33は、メモリコントローラ35経由で、コンテンツID101−1〜101−nに基づいて、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツ102−1〜102−nを読み出し可能としてもよい。コンテンツ102−1〜102−nは、所定のメモリ領域に格納されており、コントローラ33は、メモリコントローラ35経由で、所定のメモリ領域を指すアドレスに基づいて、コンテンツ102−1〜102−nを読み出し可能としてもよい。
なお、無線記憶装置3を装着する電子機器2が複数存在する場合は、不揮発性メモリ32は、例えば、電子機器IDごとに区分けされた領域に、電子機器IDに対応するコンテンツID及びコンテンツを格納してもよい。電子機器IDは、電子機器2ごとに割り振られる固有の識別情報である。
コントローラ33は、例えば、メモリコントローラ35と通信コントローラ34との間に備えられるブリッジコントローラである。
コントローラ33は、電子機器2から接続部38経由で、メモリコントローラ35から、又は、通信コントローラ34から、コマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを受信する。
コントローラ33は、受信したコマンドなどに基づき、メモリコントローラ35、通信コントローラ34、又は、接続部38経由で電子機器2に、コマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを送信する。
より具体的には、コントローラ33は、電子機器2から接続部38経由でコンテンツの読み出し指示を受けた場合に、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36からコンテンツテーブル103及びフラグテーブル105を読み出し、読み出したコンテンツテーブル103及びフラグテーブル105に基づいて、コンテンツの読み出しを許可するか又は拒否するか判断する。そして、コントローラ33は、コンテンツの読み出しが許可された場合に、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32からコンテンツを読み出し、読み出されたコンテンツを接続部38経由で電子機器2へ送信する。
コントローラ33は、コンテンツの格納又は読み出しを拒否する場合に、その旨を示す拒否信号を接続部38経由で電子機器2に送信するとしてもよい。
なお、コンテンツテーブル103は、コンテンツIDと、当該コンテンツIDに対応するコンテンツを不揮発性メモリ32から読み出すことを許可するか又は拒否するかを判断するために用いられる情報とを関連付けるテーブルである。当該情報は、例えば、状態データの識別情報であるフラグIDと、当該フラグIDに対応する状態データとを含むとしてもよい。コントローラ33は、当該情報を用いてコンテンツテーブル103に含まれているコンテンツIDの示すコンテンツを不揮発性メモリ32からメモリコントローラ35経由で読み出し可能か否か判断する。コンテンツテーブル103の詳細については、図4を用いて後述する。本実施形態において、コンテンツテーブル103は、無線通信メモリ36に格納されるとしているが、例えばコントローラ33に備えられている図示しないメモリなどのような、他のメモリに格納されてもよい。
フラグテーブル105は、フラグ情報を管理するためのテーブルであり、例えば上述のようにフラグIDと当該フラグIDに対応する状態データとを関連付けるテーブルである。以下では、フラグテーブル105に含まれる各種のデータを、フラグ情報と呼ぶ。換言すれば、フラグ情報は、フラグテーブル105の一部又は全部である。フラグテーブル105の詳細については、図2又は図3を用いて後述する。
コンテンツテーブル103とフラグテーブル105とは、本実施形態のように2つのテーブルで表現されることに代えて、1つのテーブルで表現されてもよく、又は、3以上のテーブルで表現されてもよい。
メモリコントローラ35は、不揮発性メモリ32を制御する。メモリコントローラ35は、例えば、コントローラ33から入力されたコマンドなどに基づいて、不揮発性メモリ32へデータを格納する。また、メモリコントローラ35は、例えば、コントローラ33から入力されたコマンドなどに基づいて、不揮発性メモリ32からデータを読み出し、コントローラ33へデータを送信する。また、メモリコントローラ35は、コントローラ33を経由せずに、通信コントローラ34と、又は、接続部38経由で電子機器2と、通信してもよい。
通信コントローラ34は、無線アンテナ31を介した情報処理装置4などとの無線通信を行う。通信コントローラ34は、コントローラ33又は無線アンテナ31から、コマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを受信する。通信コントローラ34は、受信したコマンドなどに基づいて、例えば、コントローラ33又は無線アンテナ31へコマンドなどを送信する。また、通信コントローラ34は、受信したコマンド、アドレスなどに基づいて、無線通信メモリ36からデータを読み出して、コントローラ33又は無線アンテナ31へデータを送信する。さらに、通信コントローラ34は、コントローラ33又は無線アンテナ31を介してコマンド、アドレス、データを受信した場合、受信したコマンド、アドレス、データなどに基づいて、無線通信メモリ36へデータを格納する。通信コントローラ34は、コントローラ33を経由せずに、メモリコントローラ35と、又は、接続部38経由で電子機器2と、通信してもよい。
なお、電子機器2、無線アンテナ31、コントローラ33、通信コントローラ34、メモリコントローラ35、などの間で通信されるコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などは、必ずしもその形式が一致する必要はない。通信する両者が認識可能なコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などであれば、他の部分で通信される際のコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などと形式的に一致する必要はない。
無線通信メモリ36は、コンテンツテーブル103及びフラグテーブル105を含む。
通信コントローラ34は、電子機器2より接続部38及びコントローラ33を経由して、又は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由で無線通信により、コンテンツテーブル103とフラグテーブル105とのうちの少なくとも一方のテーブルの一部又は全部に対する読み出し指示を受信した場合に、無線通信メモリ36に格納されているテーブルの一部又は全部を読み出し、読み出したテーブルの一部又は全部を、コントローラ33及び接続部38経由で電子機器2へ、又は、無線アンテナ31経由で情報処理装置4へ送信する。
通信コントローラ34は、電子機器2より接続部38及びコントローラ33を経由して、又は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由で無線通信により、コンテンツテーブル103とフラグテーブル105とのうちの少なくとも一方のテーブルの一部又は全部に対する書き込み指示を受信した場合に、無線通信メモリ36に対するテーブルの一部又は全部の書き込み又は更新を行う。
無線通信メモリ36は、例えば不揮発性メモリである。無線通信メモリ36は、通信コントローラ34による制御に従ってデータを格納する。無線通信メモリ36は、メモリコントローラ35又はコントローラ33による制御に従ってデータを格納してもよい。無線通信メモリ36としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が用いられるが、上記不揮発性メモリ32と同様に各種のメモリを用いることができる。
なお、無線アンテナ31から供給される電力で動作可能とするため、無線通信メモリ36に用いられる不揮発性メモリは、単位容量当たりの消費電力が不揮発性メモリ32よりも低消費電力であるほうが望ましい。具体的には、無線通信メモリ36としてNOR型のメモリを用いてもよい。
電圧検波器37は、無線アンテナ31と電気的に接続されている。電圧検波器37は、無線アンテナ31から通信コントローラ34に供給される電圧を検知する。そして、電圧検波器37は、通信コントローラ34が動作可能な所定の電圧に達するまで、NFCによる通信のリセットコマンドを出す。通信コントローラ34は、このリセットコマンドを受信している間は、NFCによる通信を行わない。このリセットコマンドにより、NFCによる通信の異常起動・動作を防止することができる。電圧検波器37は所定の電圧に達している場合に、動作可能コマンドを通信コントローラ34に送信するとしてもよい。この場合、通信コントローラ34は、動作可能コマンドを受信している場合に、NFCによる通信を行う。
接続部38は、例えば規格化された接続端子であり、電子機器2の装着部22と電気的に接続可能である。
情報処理装置4は、例えば、携帯電話機(スマートフォンを含む)、コンピュータ、ゲーム機器、ステーション装置、ウェアラブル端末、通信装置などでもよい。ステーション装置とは、例えば、ショッピングモール、電気店、玩具店、テーマパークなどに配置される情報処理装置である。情報処理装置4は、無線記憶装置3とコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを送受信可能である。
情報処理装置4は、例えば、通信部41、記憶部42、プロセッサ43を含む。プロセッサ43は、例えば記憶部42に記憶されているプログラム423を実行することにより、許可フラグ決定部431として機能する。
通信部41は、無線記憶装置3の無線アンテナ31から情報処理装置4へ送信されたのコマンド、データ、情報、指示、信号などの受信を制御する。通信部41は、情報処理装置4から無線記憶装置3へのコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などの送信を制御する。
より具体的には、通信部41は、無線通信により、無線記憶装置3へ、コンテンツテーブル103とフラグテーブル105とのうちの少なくとも一方のテーブルの一部又は全部に対する読み出し指示を送信する。通信部41は、無線通信により、無線記憶装置3の無線アンテナ31からテーブルの一部又は全部を受信する。また、通信部41は、無線通信により、無線記憶装置3へ、コンテンツテーブル103とフラグテーブル105とのうちの少なくとも一方のテーブルの一部又は全部、換言すれば、記憶部42に格納すべき情報、などに対する書き込み指示を送信する。
記憶部42は、例えば、情報処理装置4の位置情報421、日付情報422、プログラム423などを含む。
位置情報421は、情報処理装置4の位置を示す情報であり、例えばGPS(Global Positioning System)によって得られる情報である。
日付情報422は、日付などに関する情報である。日付情報422は、例えば、現在の年月日、時刻、季節などであってもよい。また、日付情報422は、日付と、日付に対応するイベント又は特定の期間と、を関連付けていてもよい。イベント又は特定の期間は、具体的には、例えば、正月、節分、ひな祭り、こどもの日、春休み、夏休み、クリスマス、大晦日などである。
なお、位置情報421及び日付情報422は必ずしも記憶部42に格納されている必要はない。例えば、通信部41が無線記憶装置3と無線通信を行う際に、通信部41又は許可フラグ決定部431が必要に応じて現在の情報処理装置4の位置及び日付を取得し、通信部41を経由して無線通信により無線記憶装置3へ送信してもよい。
本実施形態において、位置情報421及び日付情報422は用いられなくてもよい。また、記憶部42には、上述の位置情報421及び日付情報422と異なる他の情報が含まれていてもよい。
許可フラグ決定部431は、通信部41を経由して無線記憶装置3と無線通信を行い、無線通信メモリ36のテーブルの一部又は全部を読み出し、読み出したテーブルに含まれる状態データを変更するか否かを決定する。
許可フラグ決定部431は、状態データを書き換える場合は、書き換え後のフラグテーブル105の一部又は全部を生成し、生成したテーブルの一部又は全部を通信部41経由で無線記憶装置3へ送信する。無線記憶装置3の無線アンテナ31は、受信したテーブルの一部又は全部を通信コントローラ34へ送信し、通信コントローラ34は、受信したテーブルの一部又は全部を無線通信メモリ36へ格納する。
許可フラグ決定部431は、例えば、位置情報421又は日付情報422に基づいて、フラグテーブル105に含まれる特定の状態データを書き換えるか否かを判断してもよい。許可フラグ決定部431は、無線記憶装置3と情報処理装置4とにより無線通信が行われた場合に、例えば、無線記憶装置3の無線通信メモリ36から、通信コントローラ34、無線アンテナ31、情報処理装置4の通信部41を経由してテーブルの一部又は全部を読み出し、読み出したテーブルの一部又は全部に基づいて、フラグテーブル105に含まれる特定の状態データを書き換えるか否かを判断してもよい。
なお、通信コントローラ34が情報処理装置4より受信したコマンド等に従ってフラグテーブル105を制御することが可能な場合には、許可フラグ決定部431は、フラグテーブル105に含まれる特定の状態データの書き換えコマンドを、通信部41を経由して無線記憶装置3に送信してもよい。この場合、無線記憶装置3の通信コントローラ34は、書き換えコマンドに従って、フラグテーブル105に含まれる状態データを書き換える。
図2は、本実施形態に係るフラグテーブル105の第1の例を示すデータ構造図である。この図2では、テーブルによりフラグテーブル105を記述しているが、例えばリスト構造など他のデータ構造によりフラグテーブル105を記述してもよい。後述の図3及び図4も同様である。
フラグテーブル105の第1の例としてのフラグテーブル105aは、例えば、電子機器ID1051と、フラグID1052と、フラグID1052に対応する状態データ1053とを関連付ける。
フラグテーブル105aでは、電子機器ID1051に対して少なくとも1つのフラグID1052が関連付けられており、それぞれのフラグID1052に対して状態データ1053が関連付けられている。
状態データ1053は、例えば、各フラグID1052によって指定されるフラグに相当し、有効(オン)であるか無効(オフ)であるかのいずれかを示す。状態データ1053は、オン又はオフを示す1又は0の数値であってもよい。状態データ1053は、1又は0ではない他の数値でもよい。
なお、フラグID1052は、電子機器ID1051ごとに管理されていなくてもよい。
フラグID1052は、電子機器ID1051を含んでいてもよい。例えば、図2のように、フラグID1052の上位2桁が電子機器ID1051を表していてもよい。この場合は、フラグテーブル105aのうちの電子機器ID1051の列はフラグテーブル105aから削除されてもよい。
フラグテーブル105aは、コンテンツテーブル103の内容を含むとしてもよい。この場合、フラグテーブル105aは、各フラグID1052と関連付けられるコンテンツのコンテンツIDを含む。
図3は、本実施形態に係るフラグテーブル105の第2の例を示すデータ構造図である。
フラグテーブル105の第2の例としてのフラグテーブル105bは、例えば、電子機器ID1051と、フラグID1052と、フラグID1052に対応する状態データ1053と、回数データ1054と、日時データ1055と、場所データ1056とを関連付ける。
電子機器ID1051、フラグID1052、状態データ1053は、図2と同様である。
回数データ1054は、例えば、無線記憶装置3と情報処理装置4との無線通信により、フラグID1052を受信した回数を示すデータとしてもよい。例えば、通信コントローラ34は、無線アンテナ31経由でフラグID1052を受信した場合に、受信したフラグID1052に対応する回数データ1054を1つ増加する。
また、例えば、情報処理装置4の許可フラグ決定部431は、無線通信メモリ36から、通信コントローラ34、無線アンテナ31、通信部41経由で、フラグID1052に対応する回数データ1054を受信し、受信した回数データ1054を1つ増加する。そして、許可フラグ決定部431は、通信部41、無線アンテナ31経由で通信コントローラ34へフラグID1052に対応する回数データ1054を送信する。通信コントローラ34は、受信したフラグID1052に対応する回数データ1054を無線通信メモリ36へ格納する。
さらに、許可フラグ決定部431は、無線記憶装置3から通信部41経由で受信したフラグテーブル105におけるいずれかのフラグID1052に対応する回数データ1054が所定の回数以上の場合に、この回数データ1054が所定の回数以上のフラグID1052に対応する状態データ1053をオンとしたフラグ情報を、通信部41経由で、無線記憶装置3に送信してもよい。この場合、通信コントローラ34は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由で受信したフラグ情報を無線通信メモリ36に格納する。
日時データ1055は、例えば、フラグID1052に対応する回数データ1054が更新された最新の日時を示すデータとしてもよい。
場所データ1056は、例えば、フラグID1052に対応する回数データ1054が更新された最新の場所を示すデータでもよい。この場所データ1056で指定される場所は、情報処理装置4と無線記憶装置3とがフラグID1052を無線通信した場所に相当する。場所データ1056は、例えば、GPSデータなどでもよく、又は、情報処理装置4に設定されている地域を表すデータでもよい。
例えば、情報処理装置4の許可フラグ決定部431は、無線記憶装置3から通信部41経由で、フラグテーブル105bの一部又は全部であるフラグ情報を読み出し、読み出したフラグ情報に含まれているフラグID1052に対応する回数データ1054と日時データ1055と場所データ1056とを更新し、更新後のフラグ情報を、通信部41経由で無線記憶装置3へ送信する。また、許可フラグ決定部431は、読み出したフラグ情報に対して、日時データ1055の示す日時が所定の範囲に含まれる場合に、当該日時データ1055に対応するフラグID1052の状態データ1053をオンにした更新後のフラグ情報を、通信部41経由で無線記憶装置3へ送信する。また、許可フラグ決定部431は、読み出したフラグ情報に対して、場所データ1056の示す場所が所定の範囲に含まれる場合に、当該場所データ1056に対応するフラグID1052の状態データ1053をオンにしたフラグ情報を、通信部41経由で無線記憶装置3へ送信する。無線記憶装置3の通信コントローラ34は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由で更新後のフラグ情報を受信し、更新後のフラグ情報を無線通信メモリ36に格納する。
なお、フラグID1052に対応する状態データ1053をオン又はオフする条件は、適宜変更可能である。許可フラグ決定部431は、例えば、回数データ1054、日時データ1055、場所データ1056の任意の組み合わせ、又はその他の条件により状態データ1053を決定してもよい。
本実施形態においては、情報処理装置4の許可フラグ決定部431が、フラグテーブル105bに含まれている回数データ1054と日時データ1055と場所データ1056とに基づいて、フラグテーブル105bの状態データ1053を決定している。しかしながら、無線記憶装置3のコントローラ33が、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36のフラグ情報を読み出し、回数データ1054と日時データ1055と場所データ1056とに基づいて状態データ1053を決定し、この決定した状態データ1053を通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36のフラグテーブル105bに格納してもよい。
図4は、本実施形態に係るコンテンツテーブル103を例示するデータ構造図である。
コンテンツテーブル103は、例えば、電子機器ID1031と、フラグID1032と、コンテンツID1033とを関連付ける。
コンテンツテーブル103では、1つのフラグID1032と1つのコンテンツID1033とが関連付けられてもよく、複数のフラグID1032と1つのコンテンツID1033とが関連付けられてもよく、1つのフラグID1032と複数のコンテンツID1033とが関連付けられてもよい。
このように、コンテンツテーブル103において1つのフラグID1032と複数のコンテンツID1033とを関連付けることにより、例えば、フラグテーブル105における1つのフラグID1032に対応する状態データ1053をオンにすることで、コンテンツテーブル103における複数のコンテンツID1033に対応する複数のコンテンツの読み出しを許可することが可能である。
また、コンテンツテーブル103において複数のフラグID1032と1つのコンテンツID1033とを関連付けることにより、例えば、フラグテーブル105における複数のフラグID1032に対応する状態データ1053をオンにすることで、コンテンツテーブル103における1つのコンテンツID1033に対応する1つのコンテンツの読み出しを許可することが可能となる。
本実施形態においては、フラグテーブル105におけるある電子機器ID1051に対応する所定のフラグID1052の状態データ1053をオンにすることで、他の電子機器IDに対応する所定のフラグIDの状態データをオンにしてもよい。これとは逆に、複数の電子機器IDに対応する複数の所定のフラグIDの状態データをオンにすることで、ある電子機器ID1051に対応する所定のフラグID1052の状態データ1053をオンにしてもよい。
電子機器ID1031、フラグID1032、コンテンツID1033の関連付けの態様は、上述に限られず、適宜変更可能である。
なお、1つのフラグID1032に対して1つのコンテンツID1033が対応付けられる場合は、コンテンツIDと状態データ1053とを関連付けたテーブルがあればよく、コンテンツテーブル103は省略されてもよい。
フラグID1032及びコンテンツID1033は、電子機器ID1031ごとに管理されていなくてもよい。
また、フラグID1032は、上記図2及び図3の場合と同様に、電子機器ID1031を含んでいてもよい。この場合、図2及び図3における電子機器ID1031の列はコンテンツテーブル103から削除されてもよい。
図5は、本実施形態に係るフラグテーブル105の書き換え処理を例示するフローチャートである。第1の情報処理装置4A及び第2の情報処理装置4Bのそれぞれは、上記の情報処理装置4と同様である。
ステップS501乃至ステップS503は、第1の情報処理装置4Aが無線通信を用いて無線記憶装置3のフラグテーブル105を書き換える処理である。
ステップS501において、第1の情報処理装置4Aの許可フラグ決定部431は、フラグテーブル105に格納すべきフラグ情報(更新後のフラグ情報)を決定する。フラグテーブル105として図2のフラグテーブル105aが用いられる場合は、格納すべきフラグ情報は、例えば、状態データ1053である。また、フラグテーブル105として図3のフラグテーブル105bが用いられる場合は、格納すべきフラグ情報は、例えば、状態データ1053、回数データ1054、日時データ1055、場所データ1056などである。なお、許可フラグ決定部431は、格納すべきフラグ情報を決定するために、無線記憶装置3から通信部41経由で現時点でのフラグテーブル105の一部又は全部であるフラグ情報を読み出し、読み出したフラグ情報に基づいて格納すべきフラグ情報を決定する。
ステップS502において、第1の情報処理装置4Aの通信部41は、無線記憶装置3に対し、格納すべきフラグ情報を送信する。
ステップS503において、無線記憶装置3の通信コントローラ34は、無線アンテナ31経由で、第1の情報処理装置4Aより格納すべきフラグ情報を受信し、受信した当該格納すべきフラグ情報を無線通信メモリ36に格納する。この際、通信コントローラ34は、フラグテーブル105の現時点でのフラグ情報を、格納すべきフラグ情報で書き換える。これにより、第1の情報処理装置4Aを用いてコンテンツの秘匿又は公開を切り替えることができる。
次に、ステップS504乃至ステップS506は、第2の情報処理装置4Bが無線通信を用いて無線記憶装置3のフラグテーブル105を書き換える処理である。このステップS504乃至ステップS506は、上記のステップS501乃至ステップS503と同様である。
ステップS504において、第2の情報処理装置4Bの許可フラグ決定部431は、フラグテーブル105に格納すべきフラグ情報を決定する。
ステップS505において、第2の情報処理装置4Bの通信部41は、無線記憶装置3に対し、格納すべきフラグ情報を送信する。
ステップS506において、無線記憶装置3の通信コントローラ34は、無線アンテナ31経由で、第2の情報処理装置4Bより格納すべきフラグ情報を受信し、受信した当該格納すべきフラグ情報を無線通信メモリ36に格納する。これにより、第2の情報処理装置4Bを用いて無線記憶装置3の無線通信メモリに格納されている既存のフラグテーブル105の一部又は全部を書き換えることができ、第2の情報処理装置4Bを用いてコンテンツの秘匿又は公開を切り替えることができる。
なお、図5の例では、フラグテーブル105を書き換える情報処理装置4が2つである例について説明したが、情報処理装置4は1つでもよく、又は3以上の複数存在してもよい。また、1つの情報処理装置4が無線記憶装置3のフラグテーブル105を複数回書き換えてもよい。
図6は、本実施形態に係る電子機器2の構成を例示するブロック図である。
電子機器2は、例えば、メモリカード格納部1330と、スピーカ1340と、表示部1350と、制御部1390とを含む。
メモリカード格納部1330には、外部から記憶装置、例えばメモリカードを挿入可能である。本実施形態では、メモリカード格納部1330は、無線記憶装置3、例えば、NFCチップ搭載のメモリカードを保持する。メモリカード格納部1330は、上記図1の装着部22に相当する。
スピーカ1340は、図示しないDA変換器を介してデータを音声データに変換して
外部に出力する。
電子機器2は表示部1350を含むとしてもよい。表示部1350は、例えばディスプレイなどである。電子機器2は、当該電子機器2が無線記憶装置3から読み出した出力対象のコンテンツに音データと動画データが含まれる場合には、音データをスピーカ1340から出力し、動画データを表示部1350で表示してもよい。電子機器2は、音データをスピーカ1340から出力することなく、動画データを表示部1350に表示してもよい。
電子機器2は、電子機器2の電源をオン又はオフすることができる電源スイッチ1360、及び入力部1370を含むとしてもよい。入力部1370は、複数の入力手段を含んでいてもよく、例えばボタン、スイッチなどでもよい。
制御部1390は、スピーカ1340、表示部1350、電源スイッチ1360、入力部1370を制御する。また、制御部1390は、メモリカード格納部1330に装着された無線記憶装置3と電気的に接続され、この電気的に接続された無線記憶装置3と通信する。
本実施形態において、制御部1390は、動作制御部21を含むとしてもよい。制御部1390は、ハードウェアによって実装されてもよく、プロセッサがソフトウェアを実行することで実現されてもよい。
制御部1390は、メモリ1395を含むとしてもよい。メモリ1395は、例えば、制御部1390に含まれることなく、別構成としてもよい。メモリ1395は、例えば、一時的にデータを格納するキャッシュメモリとして用いられてもよい。メモリ1395は、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)フラッシュメモリとしてもよい。
図7は、本実施形態に係る情報処理装置4の構成を例示するブロック図である。
情報処理装置4は、バッテリ部1070と、無線アンテナ1075と、通信コントローラ1080と、制御部1085と、記憶部1090と、表示部1095と、入力部1100と、無線通信部1105と、撮像部1110と、スピーカ1115と、GPS1120を備える。なお、通信コントローラ1080と制御部1085とは1つのコントローラとして実現されてもよい。
本実施形態において、通信コントローラ1080と無線通信部1105とは、例えば、上記図1の通信部41に相当する。
情報処理装置4は、バッテリ部1070から供給される電力により、動作及び通信可能である。
情報処理装置4は、例えばNFCインタフェースに従って、データを送受信可能である。なお、情報処理装置4は、他の無線通信インタフェースを用いてもよい。
バッテリ部1070は、情報処理装置4に電力を供給する電源である。バッテリ部1070は、例えば電池である。バッテリ部1070は、乾電池、蓄電池、燃料電池などでもよい。より具体的には、バッテリ部1070は、リチウムイオン電池などを用いてもよい。バッテリ部1070は、情報処理装置4の外部にあってもよく、例えば商用電源に接続されたACアダプタなどでもよい。
無線アンテナ1075の動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯に設定されている。
無線アンテナ1075は、コマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを受信し、通信コントローラ1080に受信したコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを出力する。無線アンテナ1075は、通信コントローラ1080から入力されたコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号など出力する。無線アンテナ1075は、例えば、PCBパターンアンテナである。
通信コントローラ1080は、無線アンテナ1075を制御する。通信コントローラ1080は、制御部1085から受信したコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを、無線アンテナ1075経由で出力可能である。通信コントローラ1080は、無線アンテナ1075が受信したデータを制御部1085へ出力可能である。
制御部1085は、例えば、入力部1100、無線通信部1105、撮像部1110、無線記憶装置3からの入力に基づいて、各部の諸動作を制御する。制御部1085は、入力されたデータ、又はそれらのデータの計算結果に基づいて、各部を制御し、必要に応じて各部にコマンドなどを出力する。
制御部1085は、例えば、半導体チップ、基板上に形成された回路、又はそれらの1つ又は複数の組合せである。なお、制御部1085は、一時的にデータを蓄えるキャッシュメモリとレジスタとのうちの少なくとも一方を備えてもよい。
制御部1085は、通信コントローラ1080経由でコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを無線アンテナ1075へ出力可能である。制御部1085は、無線アンテナ1075が受信したコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号など、無線記憶装置3から読み取ったコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを通信コントローラ1080経由で受け取る。
制御部1085は、無線記憶装置3へデータを書き込む際に、各部から入力されたデータ、又はそれらのデータの計算結果と、書込みコマンド、アドレスを通信コントローラ1080に出力する。
制御部1085は、各部と電気的につながっており、各部と電気的に通信する。つまり、制御部1085は、各部からデータを受け取り、そのデータ又はそのデータの計算結果を出力することが可能である。例えば、制御部1085は、撮像部1110が撮影した撮影データに強調表示を施した合成画像データを計算(生成)し、表示部1095へ出力可能である。例えば、制御部1085は、記憶部1090から読み出した画像データを基に合成画像データを計算(生成)し、表示部1095へ出力可能である。これらは一例であって、制御部1085は、各部からのデータを受け取り、そのデータの計算結果を出力可能である。
制御部1085は、ハードウェアによって実装されてもよく、プロセッサがソフトウェアを実行することで実現されてもよい。本実施形態において、制御部1085は、上記図1の許可フラグ決定部431を含むとしてもよい。
記憶部1090は、制御部1085との通信に基づいて、記憶したデータを制御部1085へ出力する。また、記憶部1090は、制御部1085との通信に基づいて制御部1085から受信したデータを記憶する。記憶部1090は、例えばメモリコントローラと不揮発性メモリである。不揮発性メモリとしては、不揮発性メモリ32と同様に、様々なメモリが用いられる。メモリコントローラは、不揮発性メモリを制御する。記憶部1090は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、又は、SSD(Solid State Disk)などでもよい。本実施形態において、記憶部1090は、上記図1の記憶部42を含むとしてもよい。
表示部1095は、制御部1085から受け取ったデータをユーザが認識できる形式で出力する。表示部1095は、例えばディスプレイである。ユーザは、ディスプレイの表示を視覚により認識可能である。表示部1095は、具体的には、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、三次元ディスプレイなど、種々のディスプレイを用いてもよい。表示部1095は、制御部1085から受けたデータをディスプレイに表示する。表示部1095は、例えば、撮像部1110が撮影した画像又は動画データを、およそリアルタイムに表示可能である。
入力部1100は、ユーザの入力を入力データとして、制御部1085へ出力する。入力部1100は、例えばディスプレイに設けられたタッチパネルである。ユーザがディスプレイ上の表示を押すと、入力部1100はタッチパネル上の押された位置を検知し、その位置情報を入力データとして制御部1085へ出力する。入力部1100は、具体的には、マトリクス状に配置されたスイッチ、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式などの各種のタッチパネル、を用いてもよい。
入力部1100は、例えばマイクでもよい。ユーザが音声を発すると、入力部1100は、音声を検知し、音声変換により入力データを抽出し、制御部1085へ出力してもよい。
無線通信部1105は、無線アンテナ及び無線コントローラを含む。無線通信部1105は、外部と無線通信により、データの送受信を行う。無線通信部1105は、外部から受信したデータを制御部1085に出力する。無線通信部1105は、制御部1085から受けたデータを外部へ送信する。
撮像部1110は、静止画、動画、又はその両方を撮影可能である。撮像部1110は、撮影データ(画像データ)、つまり静止画又は動画データを制御部1085に出力する。撮像部1110は、無線記憶装置3の表面に配置されたコードを撮影可能としてもよい。撮像部1110は、例えばカメラである。より具体的には、撮像部1110は、固体撮影素子、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたカメラである。
スピーカ1115は、制御部1085から入力された音データを出力する。
GPS1120は、情報処理装置4の位置情報を取得し、制御部1085に出力する。
図8は、本実施形態に係るコンテンツ出力処理を例示するフローチャートである。
ステップS801において、電子機器2の動作制御部21は、無線記憶装置3から読み出すべきコンテンツを選択する。動作制御部21は、読み出すべきコンテンツを例えばコンテンツIDで指定してもよく、又は、読み出すべきコンテンツを例えば条件で指定してもよい。読み出すべきコンテンツの条件としては、例えば、「直近に状態データがオンに更新されたフラグIDに対応するコンテンツIDの示すコンテンツ」又は「指定された日時に指定された地域で更新され、かつ、状態データがオンのフラグIDに対応するコンテンツIDの示すコンテンツ」などの条件が用いられる。
ステップS802において、電子機器2の動作制御部21は、装着部22に装着されている無線記憶装置3へコンテンツ読み出し指示を送信する。コンテンツ読み出し指示は、例えば、電子機器IDを含む。コンテンツ読み出し指示は、ステップS801で指定された読み出すべきコンテンツの条件を含んでいてもよい。ステップS801で読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが指定された場合は、コンテンツ読み出し指示は、読み出すべきコンテンツのコンテンツIDをさらに含むとしてもよい。
ステップS803において、電子機器2の装着部22に装着されている無線記憶装置3は、コンテンツ読み出し指示を受信する。
ステップS804において、コントローラ33は、読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが決定済であるか否かを確認する。読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが決定済である場合、処理はステップS805へ進む。読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが未決定である場合、処理はステップS808へ進む。
ステップS805において、コントローラ33は、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36に格納されているコンテンツテーブル103を読み出す。コントローラ33は、コンテンツ読み出し指示に含まれている電子機器IDと読み出すべきコンテンツのコンテンツIDとコンテンツテーブル103とに基づいて、コンテンツ読み出し指示に含まれている電子機器IDと読み出すべきコンテンツのコンテンツIDとに対応するフラグIDを決定する。
ステップS806において、コントローラ33は、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36に格納されているフラグテーブル105を読み出し、ステップS805で決定したフラグIDに対応する状態データを確認する。
ステップS807において、当該フラグIDに対応する状態データがオンであれば、読み出すべきコンテンツの読み出しは許可されているとして、処理はステップS811へ進む。他方で、当該フラグIDに対応する状態データがオフであれば、読み出すべきコンテンツの読み出しは拒否されているとして、処理は終了する。ここで、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツID101−1〜101−nの中に読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが含まれているか否かを確認するとしてもよい。コンテンツID101−1〜101−nの中に読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが含まれていない場合、読み出すべきコンテンツは読み出し不可であり、処理は終了する。
ステップS808において、コントローラ33は、無線通信メモリ36から通信コントローラ34経由でフラグテーブル105を読み出し、ステップS803で受信した電子機器IDと対応し読み出すべきコンテンツの条件を満たすフラグIDを決定する。具体的には、例えば、フラグテーブル105が図4に示すフラグテーブル105bであり、読み出すべきコンテンツの条件が「電子機器IDが02、かつ直近に状態データがオンに更新されていること」である場合、コントローラ33は、当該条件を満たすフラグID0201を決定する。
ステップS809において、コントローラ33は、コンテンツテーブル103、ステップS808で決定したフラグID、電子機器IDなどを用いて、読み出すべきコンテンツのコンテンツIDを決定する。具体的には、例えば、コントローラ33は、電子機器ID02とステップS808で決定したフラグID0201とより、読み出すべきコンテンツのコンテンツIDはC0201であると決定する。
ステップS810において、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツID101−1〜101−nの中に、ステップS809で決定した読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが含まれているか否かを確認する。コンテンツID101−1〜101−nの中に読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが含まれている場合は、処理はステップS811へ進む。コンテンツID101−1〜101−nの中に読み出すべきコンテンツのコンテンツIDが含まれていない場合は、読み出すべきコンテンツは読み出し不可であり、処理は終了する。
ステップS811において、コントローラ33は、読み出すべきコンテンツのコンテンツID、又は、読み出すべきコンテンツのコンテンツIDと図示しないアドレス変換テーブルと、に基づいて、読み出すべきコンテンツの格納先アドレスを取得する。
ステップS812において、コントローラ33は、ステップS811で取得した読み出すべきコンテンツの格納先アドレスを用いてメモリコントローラ35経由で読み出すべきコンテンツを読み出し、接続部38経由で電子機器2へ読み出すべきコンテンツを送信する。
ステップS813において、電子機器2の動作制御部21は、無線記憶装置3から装着部22経由で読み出すべきコンテンツを受信し、当該コンテンツを出力する。
なお、本実施形態において、電子機器2は、アクセサリを装着可能としてもよい。この場合、電子機器2は、アクセサリ及び無線記憶装置3を同時に装着可能であることが望ましい。電子機器2は、例えば、装着したアクセサリの種類に基づいて、ステップS801において指定するコンテンツIDを変化させるなどの制御を行ってもよい。
アクセサリは、例えば、電子機器2に適用又は付属する物品である。アクセサリは、例えば、メダル、キーホルダ、ストラップ、カードなどである。
図9は、本実施形態に係るコンテンツリスト出力処理を例示するフローチャートである。
本実施形態において、コンテンツリストとは、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツ101−1〜101−nのうち、読み出しを許可されているコンテンツのコンテンツIDを含むデータとする。コンテンツリストは、例えば、不揮発性メモリ32から読み出し可能なファイル名のリストであってもよい。
図9は、電子機器2の装着部22に無線記憶装置3が装着されてから、電子機器2の動作制御部21がコンテンツリストを出力するまでの処理を例示する。
ステップS901において、電子機器2の動作制御部21は、装着部22経由で無線記憶装置3へ参照指示を送信する。なお、電子機器2は、装着部22経由で無線記憶装置3へコンテンツリストの取得指示を送信するとしてもよい。
ステップS902において、無線記憶装置3のコントローラ33は、電子機器2から接続部38経由で参照指示、又は、コンテンツリストの取得指示を受信する。
ステップS903において、コントローラ33は、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36に格納されているフラグテーブル105を読み出し、状態データがオンのフラグID(読み出しが許可されているフラグID)を取得する。
ステップS904において、コントローラ33は、通信コントローラ34経由で無線通信メモリ36に格納されているコンテンツテーブル103を読み出す。さらに、コントローラ33は、読み出したコンテンツテーブル103とステップS903で取得したフラグIDとに基づいて、状態データがオンのフラグIDに対応するコンテンツID(読み出しが許可されているコンテンツのコンテンツID)を取得する。
ステップS905において、コントローラ33は、ステップS904で取得したコンテンツIDを含むコンテンツリストを生成し、生成したコンテンツリストを接続部38経由で電子機器2へ送信する。
ステップS906において、電子機器2の動作制御部21は、無線記憶装置3から装着部22経由でコンテンツリストを受信し、受信したコンテンツリストを出力(例えば表示)する。
なお、本実施形態において、コンテンツIDと状態データ1053とを関連付けたテーブルが用いられる場合には、ステップS903及びステップS904に代えて、状態データがオンのコンテンツIDを取得するステップを実行すればよい。
また、本実施形態において、コンテンツリストの生成は電子機器2の動作制御部21が行うとしてもよい。この場合、ステップS906において、電子機器2の動作制御部21は、無線記憶装置3の装着部22、及び、コントローラ33を経由して不揮発性メモリ32へコンテンツIDの読み出し指示を送信する。コントローラ33は、状態データがオンのフラグIDに対応するコンテンツIDの読み出しを許可し、それら以外のコンテンツIDの読み出しを拒否する。さらに、電子機器2の動作制御部21は、コントローラ33により読み出し許可されたコンテンツIDを受信してコンテンツリストを生成し、生成したコンテンツリストを出力する。
以上説明した本実施形態においては、コントローラ33は、無線通信メモリ33に格納されておりフラグID1052と状態データ1053とを関連付けるフラグテーブル105と、フラグID1032とコンテンツID1033とを関連付けるコンテンツテーブル103とを用いて、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツ102の読み出しを許可するか又は拒否するかを管理する。これにより、例えば、情報処理装置4は無線記憶装置3との間で無線通信を行い、フラグテーブル105の状態データ1053を変更することで、不揮発性メモリ32に格納されているコンテンツ102−1〜102−nをユーザに開放又は秘匿することが可能となる。
本実施形態は、例えば、スタンプラリーに適用可能である。具体的には、例えば、ユーザは、無線記憶装置3を持って移動し、互いに異なる場所に設置されている複数の情報処理装置4に対して無線記憶装置3をかざして回る。これにより、無線記憶装置3と複数の情報処理装置4との間で無線通信が行われる。この無線通信により、無線記憶装置3の無線通信メモリ36のフラグテーブル105の状態データ1053が更新され、複数の情報処理装置4に対応するコンテンツが読み出し可能となる。
また、本実施形態は、例えば、ユーザが情報処理装置4を用いて行う様々な態様のチェック作業に適用可能である。具体的には、例えば、ユーザは所定の情報処理装置4に対して無線記憶装置3をかざす。所定の情報処理装置4に対して無線記憶装置3が所定回数かざされ、無線記憶装置3と複数の情報処理装置4との間で所定回数の無線通信が行われた場合に、フラグテーブル105の状態データ1053が更新され、複数回のチェック作業が完了したことを示すコンテンツが開放される。この場合、電子機器2は、当該コンテンツを出力し、チェック作業が完了した旨をユーザに知らせてもよい。
[第2の実施形態]
本実施形態においては、上記第1の実施形態に係る情報処理システム1の変形例について説明する。
本実施形態において、通信コントローラ34は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由でフラグ情報を受信し、受信したフラグ情報を無線通信メモリ36に格納する。また、通信コントローラ34は、情報処理装置4へ無線アンテナ31経由でフラグ情報を送信する。
情報処理装置4は、無線記憶装置3からフラグ情報を無線通信により受信し、受信したフラグ情報に基づいて、コンテンツの読み出しを拒否又は許可するか判断し、コンテンツの読み出しを許可する場合に、コンテンツを取得するために用いられる取得情報を無線通信により前記記憶装置に送信する。取得情報は、例えば、コンテンツの格納されている位置情報である。本実施形態では、取得情報として、例えば、URL(Uniform Resource Locator)が用いられる。
通信コントローラ34は、情報処理装置4から、無線アンテナ31経由でURLを受信し、受信したURLを無線通信メモリ36に格納する。
電子機器2は、不揮発性メモリ32に格納されているプログラム(図10の自動実行プログラム106)をメモリコントローラ35、コントローラ33、接続部38経由で読み出し、読み出した自動実行プログラム106を実行する。自動実行プログラム106は、例えば、電子機器2が不揮発性メモリ32を装着した際に、ユーザの操作を必要とせず電子機器2により自動的に実行されるように設定されていることが望ましい。自動実行プログラム106によって制御される電子機器2は、無線通信メモリ36に格納されているURLを通信コントローラ34、コントローラ33、接続部38経由で読み出し、読み出したURLに基づいて取得されたコンテンツを、接続部38、コントローラ33、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32に格納する。
図10は、本実施形態に係る情報処理システム1Aの構成の一例を示すブロック図である。以下では、本実施形態に係る情報処理システム1Aと上記第1の実施形態に係る情報処理システム1との相違点について述べる。
情報処理システム1Aは、サーバ装置5をさらに含む。
サーバ装置5は、電子機器2と無線又は有線でコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号、コンテンツ、コンテンツIDなどを送受信する。電子機器2とサーバ装置5との間の通信としては、例えば、無線LAN、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)などの無線通信規格が用いられてもよい。
サーバ装置5は、記憶部51を含む。
記憶部51は、例えば、電子機器2で再生可能なコンテンツ及びコンテンツIDなどを格納する。電子機器2が複数存在する場合は、記憶部51は、電子機器2ごとに記憶領域を分けてコンテンツ及びコンテンツIDを格納してもよい。
電子機器2は、通信部23をさらに含む。
通信部23は、サーバ装置5と無線又は有線でコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号、コンテンツ、コンテンツIDなどを送受信する。
無線通信メモリ36は、フラグテーブル105、URL107を含む。URL107は、例えば、サーバ装置5の記憶部51に格納されているコンテンツを示す。
不揮発性メモリ32は、自動実行プログラム106を含む。
自動実行プログラム106は、電子機器2の装着部22に無線記憶装置3が装着された場合に、電子機器2の動作制御部21によって、不揮発性メモリ32から、メモリコントローラ35、コントローラ33、接続部38、装着部22経由で読み出され、実行される。自動実行プログラム106は、電子機器2の動作制御部21によって実行されると、無線通信メモリ36に格納されているURL107を、通信コントローラ34、コントローラ33、接続部38、装着部22経由で読み出し、読み出したURL107に基づいて通信部23を経由してサーバ装置5と通信し、サーバ装置5よりコンテンツ及びコンテンツIDを読み出す(ダウンロードする)。そして、自動実行プログラム106は、サーバ装置5から読み出したコンテンツ及びコンテンツIDを装着部22、無線記憶装置3の接続部38、コントローラ33、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32に格納する。
自動実行プログラム106は、電子機器2のOS(Operating System)の一部として機能してもよく、OSによって制御される例えばアプリケーションプログラムでもよい。
本実施形態においては、例えば、動作制御部21が自動実行プログラム106を実行するとする。しかしながら、動作制御部21とな異なる図示しないプロセッサが、自動実行プログラム106を実行してもよい。
情報処理装置4は、許可コンテンツ決定部432をさらに含む。プロセッサ43は、例えば、記憶部42に記憶されているプログラム423を実行することにより、許可フラグ決定部431及び許可コンテンツ決定部432として機能する。
許可コンテンツ決定部432は、無線記憶装置3から通信部41経由で受信したフラグテーブル105の状態データに基づいて、新たに不揮発性メモリ32に格納すべきコンテンツを決定し、当該コンテンツのURL107を通信部41、無線アンテナ31、通信コントローラ34経由で、無線通信メモリ36に格納する。
本実施形態において、許可コンテンツ決定部432は、新たにコンテンツが不揮発性メモリ32に格納された場合に、当該新たに格納されたコンテンツの読み出しを許可してもよく、拒否してもよい。新たに格納されたコンテンツの読み出しを許可するか又は拒否するかは、無線通信メモリ36に格納されているフラグテーブル105の状態データ1053を変更することによって切り替え可能である。
許可コンテンツ決定部432は、新たなコンテンツを不揮発性メモリ32に格納するか否かを、例えば新たなコンテンツを示すコンテンツIDに対応する状態データが全てオンか否かより決定してもよい。また、許可コンテンツ決定部432は、新たなコンテンツを不揮発性メモリ32に格納するか否かを、例えばフラグテーブル105a又はフラグテーブル105bに含まれるフラグID1052、状態データ1053、回数データ1054、日時データ1055、場所データ1056の任意の組み合わせ、又はその他の条件を用いて決定してもよい。
許可コンテンツ決定部432は、新たなコンテンツのURL107を決定する。URL107の決定は、例えば、コンテンツを示すコンテンツIDと当該コンテンツのURL107とを関連付けた図示しない情報を記憶部42に格納しておき、許可コンテンツ決定部432が当該情報に基づいて、新たなコンテンツのURL107を決定するとしてもよい。また、許可コンテンツ決定部432は、例えば、新たなコンテンツのURL107を、図示しないウェブサイトから通信部41経由で取得してもよい。
図11は、本実施形態に係る不揮発性メモリ32への新たなコンテンツの格納処理を例示するフローチャートである。
ステップS1101において、情報処理装置4の許可フラグ決定部431は、通信部41を経由して無線記憶装置3と無線通信を行い、無線通信メモリ36のフラグテーブル105の一部又は全部であるフラグ情報を読み出す。許可フラグ決定部431は、読み出したフラグ情報に基づいて格納すべきフラグ情報を決定する。さらに、許可フラグ決定部431は、通信部41を経由して、無線記憶装置3に対し、格納すべきフラグ情報を送信する。
ステップS1102において、無線記憶装置3の通信コントローラ34は、情報処理装置4より無線アンテナ31経由で格納すべきフラグ情報と当該フラグ情報の格納指示を受信し、受信した格納すべきフラグ情報を無線通信メモリ36のフラグテーブル105に格納する。これにより、フラグテーブル105の書き換えが行われる。
なお、ステップS1101,S1102で実行される処理は、上記図5のステップS501乃至S503で実行される処理と同様である。
ステップS1103において、情報処理装置4の許可コンテンツ決定部432は、通信部41を経由して無線記憶装置3と無線通信を行い、無線通信メモリ36のフラグテーブル105に含まれている現時点でのフラグ情報を受信し、受信したフラグ情報を確認する。
ステップS1104において、許可コンテンツ決定部432は、フラグ情報が1つ以上のコンテンツを読み出し可能とする条件を満たしているか否かを判断する。具体的には、許可コンテンツ決定部432は、例えば、無線通信メモリ36のフラグテーブル105a又は105bから通信コントローラ34、無線アンテナ31、通信部41経由で受信したフラグ情報に含まれるフラグID1051、状態データ1053、回数データ1054、日時データ1055、場所データ1056などの値がコンテンツの読み出しを許可する条件を満たすか判断する。
コンテンツの読み出しを許可する条件は、例えば、あらかじめ記憶部42に格納されていてもよい。また、コンテンツの読み出しを許可する条件は、例えば、許可コンテンツ決定部432が、図示しないウェブサイトから通信部41経由で取得してもよい。
受信したフラグ情報がコンテンツの読み出しを許可する条件を満たしていない場合は、処理は終了する。
受信したフラグ情報がコンテンツの読み出しを許可する条件を満たしている場合は、処理はステップS1105へ進む。
ステップS1105において、許可コンテンツ決定部432は、読み出しを許可する条件を満たすコンテンツのURL107を、通信部41経由で、無線記憶装置3へ送信する。読み出しを許可する条件を満たすコンテンツが複数ある場合、許可コンテンツ決定部432は、通信部41経由で読み出しを許可する条件を満たす複数のコンテンツに対応する複数のURL107を無線記憶装置3へ送信してもよい。
ステップS1106において、無線記憶装置3の通信コントローラ34は、情報処理装置4から無線アンテナ31経由でURL107を無線通信により受信し、受信したURL107を無線通信メモリ36へ格納する。
ステップS1107において、電子機器2の装着部22は、無線記憶装置3を装着する。なお、電子機器2の装着部22は、無線記憶装置3をあらかじめ装着していてもよく、ステップS1101乃至S1107の任意のタイミングで無線記憶装置3を装着してもよい。
ステップS1108において、電子機器2の動作制御部21は、装着部22、接続部38経由で、無線記憶装置3のコントローラ33へ、不揮発性メモリ32に格納されている自動実行プログラム106の読み出し指示を送信する。コントローラ33は、不揮発性メモリ32からメモリコントローラ35経由で自動実行プログラム106を読み出し、読み出した自動実行プログラム106を接続部38、装着部22経由で動作制御部21へ送信する。動作制御部21は、自動実行プログラム106を受信すると、受信した自動実行プログラム106を実行する。動作制御部21は、自動実行プログラム106の制御に従って、装着部22、接続部38経由で無線記憶装置3のコントローラ33に対し、無線通信メモリ36に格納されているURL107の読み出し指示を送信する。コントローラ33は、受信したURL107の読み出し指示に従って、無線通信メモリ36に格納されているURL107を通信コントローラ34経由で読み出し、読み出したURL107を接続部38、装着部22経由で動作制御部21へ送信する。動作制御部21は、無線記憶装置3から装着部22経由でURL107を受信する。
ステップS1109において、動作制御部21は、受信したURL107の示すコンテンツの読み出し指示を通信部23経由でサーバ装置5へ送信する。サーバ装置5は、URL107の示す新たなコンテンツ及びコンテンツIDを記憶部51より読み出し、読み出した新たなコンテンツ及びコンテンツIDを電子機器2に送信する。
ステップS1110において、電子機器2の動作制御部21は、サーバ装置5から通信部23経由で新たなコンテンツ及びコンテンツIDを受信すると、自動実行プログラム106の制御に従って、新たなコンテンツ及びコンテンツIDに対応する格納指示を装着部22、接続部38経由でコントローラ33に送信する。無線記憶装置3のコントローラ33は、受信した格納指示に従って新たなコンテンツ及びコンテンツIDをメモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32に格納する。
ステップS1111において、動作制御部21は、ステップS1110において不揮発性メモリ32に格納したコンテンツを、メモリコントローラ35、コントローラ33、接続部38、装着部22経由で読み出し、読み出したコンテンツを出力(例えば再生)する。コンテンツ出力処理は、上記図8の処理と同様である。
なお、電子機器2の装着部22が無線記憶装置3をステップS1106以前に装着していた場合は、電子機器2の動作制御部21が自動実行プログラム106を実行するタイミングは、例えば、URL107が無線通信メモリ36に格納されたタイミングなどでもよい。
以上説明した本実施形態では、情報処理装置4は、無線記憶装置3から受信したフラグ情報を用いて新たに不揮発性メモリ32に格納すべきコンテンツを決定し、当該コンテンツのURL107を無線記憶装置3へ送信する。無線記憶装置3は、情報処理装置4から受信したURL107を無線通信メモリ36に格納する。電子機器2は、無線記憶装置3の不揮発性メモリ32に格納されている自動実行プログラム106を読み出して実行することにより、無線通信メモリ36に格納されたURL107を読み出し、読み出したURL107に基づいてサーバ装置5より新たなコンテンツを読み出し、無線記憶装置3の不揮発性メモリ32に新たなコンテンツを追加で格納する。これにより、ユーザは、例えば無線記憶装置3を情報処理装置4と無線通信させることにより、所定の条件を満たした場合に、新たなコンテンツを不揮発性メモリ32に追加で格納可能である。本実施形態は、上記第1の実施形態と同様に、例えば、スタンプラリー、チェック作業などに適用可能である。
なお、本実施形態では、フラグテーブル105に含まれる電子機器ID1051又はフラグID1052の種類は、情報処理装置4により追加可能でもよい。自動実行プログラム106は、例えば無線通信メモリ36などのような不揮発性メモリ32と異なる他のメモリに格納されてもよい。
[第3の実施形態]
本実施形態においては、上記第1及び第2の実施形態に係る情報処理システム1,1Aの変形例について説明する。
本実施形態においては、無線記憶装置、無線記憶装置を装着可能な第1の通信装置、及び、無線記憶装置又は第1の通信装置との間で無線接続可能な第2の通信装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態において、無線記憶装置は、無線記憶装置に備えられている不揮発性メモリに対する読み出しを許可又は拒否する。不揮発性メモリに対する読み出しが許可されている状態は、不揮発性メモリに対するアクセスがロック解除されている状態である。不揮発性メモリに対する読み出しが拒否されている状態は、不揮発性メモリに対するアクセスがロックされている状態である。
第1の通信装置はステーションでもよく、第2の通信装置はアクセスポイントでもよい。これとは逆に、第1の通信装置はアクセスポイントでもよく、第2の通信装置はステーションでもよい。
本実施形態において、無線記憶装置はステーションでもよく、アクセスポイントでもよい。無線記憶装置がアクセスポイントである場合、第1の通信装置と第2の通信装置との双方がステーションでもよい。
本実施形態において、アクセスポイントは、例えば、無線通信機能を持つ複数の装置又は端末の間における通信を可能にする機能を備える装置又は端末である。
本実施形態において、ステーションは、例えば、アクセスポイントにより無線接続される装置又は端末である。
例えば、無線記憶装置がステーションである場合、無線記憶装置は、アクセスポイントが発行する無線通信IDを受信し、受信した無線通信IDと無線記憶装置の不揮発性メモリなどに格納されている認証用の無線通信IDと用いて認証を行う。認証成功の場合、無線記憶装置は、当該無線通信IDに対応する電波を受信し、例えば無線記憶装置の不揮発性メモリに対する読み出しを許可する。認証失敗の場合、無線記憶装置は、例えば無線記憶装置の不揮発性メモリに対する読み出しを拒否する。
例えば、無線記憶装置がアクセスポイントである場合、無線記憶装置は、無線通信IDに対応する電波を送信するとともに、当該無線通信IDの示す無線通信ネットワークに接続許可されたステーションとの間で無線通信を行う。
図12は、本実施形態に係る情報処理システム1Bの構成の一例を示すブロック図である。以下では、本実施形態に係る情報処理システム1Bと、上記第1の実施形態に係る情報処理システム1又は上記第2の実施形態に係る情報処理システム1Aとの相違点について述べる。
情報処理システム1Bは、電子機器6と、無線記憶装置3Aと、情報処理装置4と、アクセスポイント装置7とを含む。
本実施形態において、例えば、無線記憶装置3Aがアクセスポイントである場合は、情報処理装置4はステーションであるとする。この場合は、アクセスポイント装置7は情報処理システム1Bに含まれなくてもよい。また、無線記憶装置3Aがステーションである場合は、情報処理装置4はアクセスポイントであるとする。無線記憶装置3Aがステーションである場合、情報処理システム1Bは、アクセスポイント装置7とアクセスポイントとしての情報処理装置4とのうちの少なくとも一方を含む。
電子機器6は、動作制御部61と、装着部62とを含む。
動作制御部61は、上記第1及び第2の実施形態で説明した動作制御部21と同様の機能を持つ。さらに、動作制御部61は、例えば、無線記憶装置3Aが装着部62に装着されている場合に、無線記憶装置3Aに対して電力の供給を行う。
また、電子機器6が無線通信機能を備える場合は、動作制御部61は、例えば、アクセスポイント装置7への接続、アクセスポイント装置7からの無線通信IDの受信、無線記憶装置3Aに対するアクセスのロック解除判定処理、無線記憶装置3Aに対するアクセスのロック解除指示の送信などを行う。電子機器6は、記憶部63を含んでいてもよい。記憶部63は、後述する無線通信ID205を含むとしてもよい。
装着部62は、上記第1及び第2の実施形態で説明した装着部22に相当する。
無線記憶装置3Aは、無線アンテナ31Bと、不揮発性メモリ32と、コントローラ33と、通信コントローラ34Bと、メモリコントローラ35と、接続部38とを備える。
通信コントローラ34Bは、例えば、トランシーバ部203とベースバンド部204とを含む。
なお、第1の実施形態と同様に、コントローラ33と、通信コントローラ34Bと、メモリコントローラ35とは、自由に組み合わせ、又は、分離することができる。例えば、ベースバンド部204は、コントローラ33に含まれるとしてもよい。トランシーバ部203はコントローラ33から分離していてもよい。
本実施形態では、無線記憶装置3A、アクセスポイント装置7、及び、情報処理装置4が行う無線通信は、無線LAN(Local Area Network)であるとして説明する。しかしながら、無線通信は、Bluetooth(登録商標)、Transfer Jet(登録商標)、その他の規格に準拠する無線通信でもよい。この場合、例えば通信コントローラ34B、無線アンテナ31Bなどは、それぞれの無線通信規格に準拠する。
本実施形態において、無線記憶装置3Aは、例えばSDインタフェースなどの有線インタフェースに従って、接続部38により電子機器6とデータを送受信するが、他のインタフェースを用いてもよい。
無線アンテナ31Bは、例えば、アクセスポイント装置7から電波を受信して電気信号に変換し、電気信号を通信コントローラ34Bに送信する。また、無線アンテナ31Bは、通信コントローラ34Bのトランシーバ部203で生成された電気信号を、電波に変換する。
無線アンテナ31Bの動作可能な周波数帯は、例えば、無線LAN規格に対応する所定の周波数帯とする。
通信コントローラ34Bは、無線記憶装置3Aが無線通信を行う際に必要な制御を行う。
通信コントローラ34Bは、例えば、アクセスポイント装置7との無線通信時に、アクセスポイント装置7が発行した無線通信IDを、無線アンテナ31B経由で受信し、コントローラ33へ送信する。また、通信コントローラ34Bは、無線通信時に、通信相手の装置と、無線アンテナ31B経由でコマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などを送受信する。
通信コントローラ34Bのトランシーバ部203は、無線通信時に無線アンテナ31Bより受信した電気信号をベースバンド信号に復調する。また、トランシーバ部203は、無線通信時にベースバンド部204より受信したベースバンド信号を、電気信号に変調する。ベースバンド信号は、例えば、変調前又は復調後のデジタルデータを指す。デジタルデータは、例えば、コマンド、アドレス、データ、情報、指示、信号などであってもよい。なお、ベースバンド信号から電気信号への変調、又は、電気信号からベースバンド信号への復調は、例えば、無線LAN規格に従って行われる。
ベースバンド部204は、無線通信時にトランシーバ部203により復調された信号、又は、コントローラ33より受信しトランシーバ部203により変調される前のデジタルデータに対し、信号処理を行う。信号処理は、例えば、ノイズ除去、誤り訂正符号の付加又は削除などでもよい。
不揮発性メモリ32は、例えば、無線通信ID205、パスワード206、ロックフラグ207を格納する。なお、無線通信ID205、パスワード206、ロックフラグ207は、不揮発性メモリ32の秘匿領域(ユーザによる読み出しが拒否される領域)に格納されることが望ましい。
無線通信ID205及びパスワード206は、コントローラ33によって実行される不揮発性メモリ32に対するアクセスのロック解除処理において、ロック解除の認証に用いられる無線通信のID及び当該無線通信IDによる無線通信ネットワークへの接続に必要なパスワードである。
無線通信ID205とパスワード206とは、例えば、互いに関連付けられて不揮発性メモリ32に格納される。
無線通信ID205とパスワード206とは、例えば、あらかじめ不揮発性メモリ32に格納されていることが望ましい。無線通信ID205とパスワード206とは、ユーザなどにより設定されてもよい。
なお、不揮発性メモリ32は、複数の無線通信IDと、当該複数の無線通信IDのそれぞれに対応する複数のパスワードとを含むとしてもよい。
ロックフラグ207は、不揮発性メモリ32に対するアクセスがロックされている状態か否か、すなわち不揮発性メモリ32に対する読み出しが許可されているか否かを示す情報である。ロックフラグ207は、1ビットのデータでもよく、2ビット以上のデータでもよい。以下では、不揮発性メモリ32に対するアクセスがロックされている状態をオン、不揮発性メモリ32に対するアクセスがロック解除されている状態をオフで表す。本実施形態では、不揮発性メモリ32に対する読み出しを許可するか又は拒否するかを切り替えるが、不揮発性メモリ32に対する書き込みについても、許可するか又は拒否するかを切り替えてもよい。
コントローラ33は、不揮発性メモリ32に対するアクセスのロック、及び、ロック解除を行う。
より具体的には、例えば、無線記憶装置3Aがステーションである場合、コントローラ33は、アクセスポイント装置7又はアクセスポイントである情報処理装置4から無線アンテナ31B及び通信コントローラ34B経由で無線通信IDを受信する。そして、コントローラ33は、受信した無線通信IDと、不揮発性メモリ32からメモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32から読み出した無線通信ID205とを比較することにより認証を行う。
認証成功の場合、コントローラ33は、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をオフにする。これにより、無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスがロック解除される。
認証失敗の場合、又は、無線通信IDに対応する電波を受信可能でない場合は、コントローラ33は、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をオンにする。これにより、無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスがロックされる。
また、例えば、無線記憶装置3Aがアクセスポイントである場合、コントローラ33は、通信コントローラ34B及び無線アンテナ31Bを用いて、無線通信IDを含む電波を、無線記憶装置3Aと無線通信可能なステーション(例えば情報処理装置4)へ送信する。アクセスポイントとステーションとが無線通信可能な場合、アクセスポイントとステーションとは、例えば、同じ無線通信IDを共有する。アクセスポイントである無線記憶装置3Aに備えられるコントローラ33は、無線通信可能なステーションが存在する場合、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ207に格納されているロックフラグ207をオフにする。アクセスポイントである無線記憶装置3Aに備えられるコントローラ33は、無線通信可能なステーションが存在しない場合、メモリコントローラ35経由で不揮発性メモリ207に格納されているロックフラグ207をオンにする。ロック解除処理、及び、ロック処理の詳細は、図13乃至図15を用いて後述する。
コントローラ33は、電子機器6などから接続部38経由で不揮発性メモリ32に対する読み出し指示を受信した場合に、不揮発性メモリ32からメモリコントローラ35経由でロックフラグ207を読み出し、ロックフラグ207を確認する。コントローラ33は、例えば、ロックフラグ207がオンの場合、不揮発性メモリ32に対する読み出しを拒否し、ロックフラグ207がオフの場合、不揮発性メモリ32に対する読み出しを許可するロック制御を行う。
なお、不揮発性メモリ32に格納される無線通信ID205、パスワード206、ロックフラグ207は、例えばコントローラ33に備えられる図示しないメモリなど不揮発性メモリ32と異なる他のメモリに含まれるとしてもよい。
アクセスポイント装置7は、例えば無線LANのアクセスポイントとして動作する。しかしながら、アクセスポイント装置7は、他の規格に準拠する無線通信のアクセスポイントとして動作してもよい。
アクセスポイント装置7は、無線通信IDを発行する。無線通信IDは、例えば、無線LANにおけるSSID(Service Set Identifier:アクセスポイントの識別名)でもよい。無線通信IDは、その他の無線通信規格における無線通信のID又は無線通信に関する情報でもよい。
本実施形態において、アクセスポイント装置7は、例えば、SSIDが付された無線LAN規格の電波を発信する。無線記憶装置3Aがステーションである場合、無線記憶装置3Aの無線アンテナ31Bは、アクセスポイント装置7により発信された電波を受信する。無線アンテナ31Bが受信した電波は、通信コントローラ34Bのトランシーバ部203、及び、ベースバンド部204を経由してデジタルデータに変換され、コントローラ33に送信される。コントローラ33は、デジタルデータに含まれるSSIDを認識し、不揮発性メモリ32に対するアクセスのロック解除処理、又は、ロック処理を実行する。
なお、情報処理装置4がアクセスポイントである場合は、情報処理装置4の通信部41は、無線通信IDが付された電波を発信する。また、無線記憶装置3Aがアクセスポイントである場合は、無線記憶装置3Aの通信コントローラ34は、無線アンテナ31Bを用いて無線通信IDが付された電波を発信する。
図13は、本実施形態に係る無線記憶装置3Aがステーションである場合のロック解除処理及びロック処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1301において、電子機器6の装着部62は、無線記憶装置3Aを装着する。動作制御部61は、装着部22に装着された無線記憶装置3Aに対して電力を供給する。
ステップS1302において、無線記憶装置3Aの通信コントローラ34Bは、アクセスポイントが送信する電波を探索する。アクセスポイントは、アクセスポイント装置7でもよく、又は、情報処理装置4でもよい。無線記憶装置3Aの通信コントローラ34Bは、無線アンテナ31Bを経由して受信した電波よりSSIDを取得し、取得したSSIDをコントローラ33へ送信する。
ステップS1303において、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されている無線通信ID205をメモリコントローラ35経由で読み出し、読み出した無線通信ID205とステップS1302で取得したSSIDとを比較する。読み出した無線通信ID205と取得したSSIDとが一致する場合は、処理はステップS1304に進む。読み出した無線通信ID205と取得したSSIDとが一致しない場合は、処理はステップS1306へ進む。
なお、取得したSSIDに対応する無線通信ネットワークへの接続時にパスワードが必要な場合は、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されている無線通信ID205に関連付けられたパスワード206をメモリコントローラ35経由で読み出し、読み出したパスワード206を用いて接続を行ってもよい。また、取得したSSIDに対応する無線通信ネットワークへの接続は、ステップS1302で行われてもよい。
ステップS1304において、コントローラ33は、ロック解除処理を実行する。具体的には、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をメモリコントローラ35経由でオフにする。コントローラ33は、例えば電子機器6より接続部38経由で不揮発性メモリ32に対する読み出し指示を受信した場合に、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をメモリコントローラ35経由で読み出し、読み出したロックフラグ207がオフであることを確認すると、不揮発性メモリ32に対する読み出しを許可する。これにより、不揮発性メモリ32に対するアクセスがロック解除状態となる。
コントローラ33は、このステップS1304の後、ステップS1303に戻ってもよい。このステップS1304の後、電子機器6はステップS1305を実行する。
ステップS1305において、電子機器6の動作制御部21は、無線記憶装置3Aが電子機器6の装着部22から取り外された場合に、電力の供給停止などの処理を行う。無線記憶装置3Aは、ユーザにより任意のタイミングで取り外されてもよい。その後、処理は、ステップS1306に移動する。
ステップS1306において、無線記憶装置3Aのコントローラ33は、ロック処理を実行する。具体的には、コントローラ33は、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をメモリコントローラ35経由でオンにする。コントローラ33は、例えば電子機器6より接続部38経由で不揮発性メモリ32に対する読み出し指示を受信した場合に、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をメモリコントローラ35経由で読み出し、読み出したロックフラグ207がオンであることを確認すると、不揮発性メモリ32に対する読み出しを拒否する。これにより、不揮発性メモリ32に対するアクセスがロック状態となる。
なお、ステップS1306において、電子機器6から無線記憶装置3Aへの電力供給が中止されていても、無線記憶装置3Aは、例えばこの無線記憶装置3Aに備えられているキャパシタなどに蓄えられている電力によりロック処理を行うとしてもよい。
本実施形態において、コントローラ33は、ステップS1303の処理を定期的に行ってもよい。すなわち、コントローラ33は、取得したSSIDと不揮発性メモリ32からメモリコントローラ35経由で読み出した無線通信ID205との照合を定期的に行い、両者が不一致である場合にロック処理を行い、両者が一致する場合にロック解除処理を行うとしてもよい。これにより、無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスは、自動的にロック及びロック解除される。
ステップS1304のロック解除処理は、例えば、ユーザが指定した任意のタイミングで行われるとしてもよい。例えば、ユーザは、無線記憶装置3Aを装着している電子機器6へ、ロック解除を行う旨の入力を行う。電子機器6の動作制御部61は、ロック解除指示を、装着部62、接続部38経由でコントローラ33へ送信する。コントローラ33は、ロック解除指示を受信した場合に、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をメモリコントローラ35経由でオフにする。これにより、無線記憶装置3Aが不揮発性メモリ32に格納されている無線通信ID205に対応する無線通信ネットワークに接続されている場合に、ユーザの任意のタイミングで無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスをロック及びロック解除することができる。
図14は、本実施形態に係る無線記憶装置3Aがアクセスポイントである場合のロック解除処理及びロック処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1401は、上記図13のステップS1301と同様である。
ステップS1402において、無線記憶装置3Aの通信コントローラ34Bは、SSIDを含む電波を送信する。
ステップS1403において、情報処理装置4の通信部41は、無線記憶装置3Aが送信する電波を探索する。通信部41は、電波よりSSIDを取得し、取得したSSIDに対応する無線通信ネットワークに接続する。
ステップS1404において、無線記憶装置3Aの通信コントローラ34Bは、無線記憶装置3Aをアクセスポイントとする無線通信ネットワークに接続中のステーションの有無を確認する。通信コントローラ34Bは、無線記憶装置3Aをアクセスポイントとする無線通信ネットワークに接続中のステーションの有無を、例えば、ステーションからのコマンド及びデータの送受信の有無、ステーションとのハッシュ値の照合、又は、これら以外の方法により確認してもよい。無線記憶装置3Aをアクセスポイントとする無線通信ネットワークに接続中のステーションがある場合は、処理はステップS1405に進む。無線記憶装置3Aをアクセスポイントとする無線通信ネットワークに接続中のステーションがない場合は、処理はステップS1407に進む。
ステップS1405乃至ステップS1407の処理は、上記図13のステップS1304乃至ステップS1306と同様である。
以下で、本実施形態の変形例について説明する。
図15は、本実施形態に係るロック解除処理及びロック処理の変形例を示すフローチャートである。この図15では、電子機器6がステーションであり、情報処理装置4がアクセスポイントである場合を例示している。しかしながら、これとは逆に、電子機器6がアクセスポイントであり、情報処理装置4がステーションでもよい。この図15の例において、電子機器6は、上述の通信コントローラ34B及び無線アンテナ31Bと同様の構成を含むことが望ましい。この図15の例では、無線通信ID205は、例えば、電子機器6に含まれるメモリに格納されていることが望ましい。また、図15の例では、記憶装置3Bは無線通信機能を備えていなくてもよい。このように記憶装置3Bが無線通信機能を必要としない場合、記憶装置3Bは、接続部38、メモリコントローラ35、不揮発性メモリ32を備えるが、コントローラ33、通信コントローラ34B、無線アンテナ31Bを備えなくてもよい。
ステップS1501において、電子機器6の装着部62は、記憶装置3Bを装着する。動作制御部61は、装着部62に装着された記憶装置3Bに電力を供給する。
ステップS1502において、電子機器6の動作制御部61は、アクセスポイントである情報処理装置4が送信する電波を探索し、電波よりSSIDを取得し、取得したSSIDに対応する無線通信ネットワークに接続する。
ステップS1503において、動作制御部61は、電子機器6が保持する無線通信ID205と電子機器6が取得したSSIDとを比較する。電子機器6が保持する無線通信ID205と電子機器6が取得したSSIDとが一致する場合は、処理はステップS1504に進む。電子機器6が保持する無線通信ID205と電子機器6が取得したSSIDとが一致しない場合は、処理はステップS1507へ進む。
ステップS1504において、動作制御部61は、記憶装置3Bへ不揮発性メモリ32に対するロック解除指示を送信する。ロック解除指示は、例えば、ロック解除を示すロックフラグ207を含むとしてもよい。
動作制御部61は、このステップS1504の後、ステップS1503に戻ってもよい。このステップS1504の後、記憶装置3はステップS1505を実行する。
ステップS1505において、記憶装置3Bのメモリコントローラ33は、電子機器6から接続部38経由でロック解除指示を受信し、ロック解除処理を行う。具体的には、メモリコントローラ33は、ロック解除処理として、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をオフにする。
ステップS1506において、記憶装置3Bが電子機器6の装着部62から取り外されると、電子機器6から記憶装置3Bへの電力供給は中止され、処理はステップS1507に移動する。
ステップS1507において、動作制御部61は、記憶装置3Bへ不揮発性メモリ32に対するロック指示を送信する。ロック指示は、例えば、オン状態のロックフラグ207を含むとしてもよい。
ステップS1508において、記憶装置3Bのメモリコントローラ33は、電子機器6から接続部38経由でロック指示を受信し、ロック処理を行う。具体的には、メモリコントローラ33は、ロック処理として、不揮発性メモリ32に格納されているロックフラグ207をオンにする。
以上説明した本実施形態では、無線記憶装置3Aに対するアクセスは、ロック解除の対象となる無線通信ID205に対応する電波を受信可能な場合にのみ、ロック解除される。換言すると、ユーザが無線記憶装置3Aを特定の無線通信ID205に対応する電波を受信可能な特定のエリアに持ち込んだ場合にのみ、無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対する読み出しが可能となる。
このため、ユーザは、無線記憶装置3Aに対して、例えばパスワード入力などの特別な操作をすることなく、無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスのロック又はロック解除を行うことができ、ユーザの利便性が高まる。また、ユーザが無線記憶装置3Aの不揮発性メモリ32に対するアクセスのロックを忘れることを防止することができ、無線記憶装置3のセキュリティを高くすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。