JP6499604B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の車室内外に搭載され、内燃機関等の制御に供する電子制御装置に関する。
従来の電子制御装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
すなわち、この電子制御装置は、回路基板が収容された有底角筒状のケースの開口部を、前記回路基板に接続されるコネクタと該コネクタの外周側を包囲するカバーとによって前記ケースの開口部を閉塞してなるもので、該ケースの固定にはいわゆるスナップフィット構造が採用されている。
特開2005−150545号公報
しかしながら、前記従来の電子制御装置には、前記カバーの固定にスナップフィット構造が採用されているため、ケースとカバーの間に防水シールを介装する場合には、この防水シールを介装可能なケース及びカバーを別途作製する必要があり、該ケース及びカバーの作製に係る型費用など製造コストの増大を招来してしまっていた。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたものであって、防水構造の有無にかかわらず設計を共通化してコスト低減し得る電子制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、一端側が開口形成され、かつ他端側が閉塞され、少なくとも開口端部が樹脂材料によって形成されたほぼ筒状のケースと、前記ケース内に収容され、電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタピンを有し、外部機器との接続に供するコネクタと、前記コネクタの外周域に延設され、前記コネクタと共に前記ケースの開口部を閉塞するフランジ壁と、前記ケースの開口端面と該開口端面に対向する前記フランジ壁の対向端面のいずれか一方に穿設された溝部と、前記ケースの開口端面に該開口端面の開口方向に沿って突設された樹脂材料からなる第1突出部と、前記フランジ壁に貫通形成され、前記第1突出部が挿通する挿通孔と、前記ケースの開口端部の外周縁に該開口端部の開口方向に沿って突設され、基部側を支点として撓み変形可能に形成された第2突出部と、を備え、前記ケース内に前記回路基板が収容され前記ケースの開口部が前記コネクタ及びフランジ壁によって閉塞されている状態で、前記第1突出部が前記挿通孔に挿通され、かつ前記第2突出部が前記フランジ壁を越えて突出するように構成されたことを特徴としている。
本発明によれば、防水シール構造を採用する場合は、溝部にシール材を充填することで、該シール材によってケース内へのコンタミの侵入を抑制することができる。そして、この際、挿通孔を通じてフランジ壁を貫通した第1突出部の先端側を溶融することによって、コネクタをケースにカシメ固定することができ、例えばスナップフィット構造を採用する場合のように、固定時に生ずる振動によってシール材が溝部から流出するなど、該シール材に悪影響を及ぼすおそれもなく、ケースとフランジ壁との間を良好にシールすることができる。
一方、防水シール構造を採用しない場合には、第2突出部の先端部を鉤状に形成し、この第2突出部の撓み変形を利用してフランジ壁の反ケース側端縁に係止させる、いわゆるスナップフィット構造を用いることによって、シール材の廃止に加え、コネクタの固定作業も容易なものとなり、電子制御装置の製造コストを一層低廉なものとすることができる。
このように、防水シール構造の有無に関係なくケース及びフランジ壁の基本構造を共通化することで、防水シール構造の有無に応じてケース及びフランジ壁の成形型を準備する必要がなくなり、電子制御装置に係る製造コストを低減することができる。
なお、前記スナップフィット構造を採用するにあたっては、ケースの成形型を入れ子型とすることで、成形型の共通化が図れ、前記製造コストの低廉化を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る電子制御装置の分解斜視図である。 図1に示す電子制御装置の組立状態を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1に示す電子制御装置の台座部近傍の拡大断面図である。 図1のB−B線断面の要部拡大図である。 同実施形態に係る挿通ピン部を示す図であって、(a)は図1の要部拡大図、(b)は同図(a)のC方向から見た矢視図である。 挿通ピン部の形態の他例を示す図であって、(a)は図1の要部拡大図、(b)は同図(a)のC方向から見た矢視図である。 図3の要部拡大図である。 同実施形態に係る電子制御装置の製造工程(組立工程)を示す図であって、(a)は回路基板の挿入前の状態、(b)は回路基板の挿入直後の状態、(c)は挿通ピン部のカシメ加工後の状態を表した電子制御装置の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電子制御装置の分解斜視図である。 図10に示す電子制御装置の組立状態を示す斜視図である。 図10のA−A線断面図である。 図12の要部拡大図である。 同実施形態に係る電子制御装置の製造工程(組立工程)を示す図であって、(a)は回路基板の挿入前の状態、(b)はコネクタの固定直前の状態、(c)はコネクタの固定直後の状態を表した電子制御装置の縦断面図である。
以下に、本発明に係る電子制御装置の実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、以下に示す各実施形態では、当該電子制御装置を、従来と同様、自動車に搭載される電子制御装置に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
〔電子制御装置の構成〕
図1〜図9は本発明に係る電子制御装置の第1実施形態を示し、この電子制御装置1は、図1〜図3に示すように、ほぼ角筒状のケース10内に、図示外の種々の電子部品が実装されてなる平板状の回路基板30が収容されることにより構成され、図示外の自動車のエンジンルーム内に露出するかたちで、図示外のブラケット等を介して車体に固定配置される。
前記ケース10は、その全体が所定の樹脂材料によって成形されてなるもので、一端側が開口形成され、他端側が閉塞されたほぼ有底角筒状を呈している。そして、このケース10の一端側開口部10aは、回路基板30に接続されるコネクタ20によって閉塞される。
また、前記ケース10の一端側開口部10aには、その周縁部を厚肉に段差状に拡大してなる厚肉縁部11が設けられている。そして、この厚肉縁部11は、コネクタ20の後述するフランジ壁22と対向する開口側端面10bが周方向に亘ってほぼ平坦状に形成されていて、この開口側端面10bには、当該ケース10とコネクタ20との接合部における防水及び防塵に供するシール材13が充填される一連の溝部12が全周に亘って切欠形成されている。
すなわち、この溝部12に、前記シール材13が充填された状態でコネクタ20(後述するフランジ壁22)に突設される突条26が挿入され、当該溝部12と前記突条26との間にシール材13が介在することにより、ケース10とコネクタ20との接合部が気密にシールされることとなる(図5、図8参照)。これにより、ケース10内への水分やコンタミの侵入を抑制でき、本実施形態のように電子制御装置1を車室外にも配置可能となるため、該電子制御装置1のレイアウト性(レイアウトの自由度)の向上に供される。
なお、上述の構成からして、前記シール材13については、硬化前に流動性を有する硬化性液状シール材であれば特に組成等は問わず、エポキシ系やシリコーン系、アクリル系など、電子制御装置1の仕様等に応じて自由に選択することができる。
また、前記厚肉縁部11には、その上側辺部11a、下側辺部11b、左側辺部11c及び右側辺部11dの各中間位置に、前記開口側端面10bよりも若干高くなるように段差凸状に形成され、かつコネクタ20(フランジ壁22)と溝部12の内側縁との間に所定の隙間C1を形成する台座部14が設けられると共に、これら各台座部14には、後述する各挿通孔25に挿通可能に構成された第1突出部である挿通ピン部15が、それぞれコネクタ20側へ向けて突設されている。
前記台座部14は、厚肉縁部11の外周側にほぼ円弧凸状にオフセットするかたちで設けられ、前記各挿通ピン部15と溝部12との干渉を回避可能な構成となっている。これにより、前記溝部12が、周方向に一定の溝幅をもって、前記各辺部11a〜11dにおいて直線状に形成されている。
前記各挿通ピン部15は、図4、図6に示すように、いずれも台座部14のほぼ中央に、突出方向の全域に亘ってほぼ同径状となるように、かつ後述する各挿通孔25に対して僅かに小径となるように突出形成されている。そして、当該各挿通ピン部15は、前記各挿通孔25に挿通した後、特に図5に示すように、該各挿通孔25を貫通した先端側を熱溶融させて押し潰し、この大径状に押し潰された溶融部15aをそれぞれ前記各挿通孔25の反ケース10側の孔縁である背面側孔縁25aに係止させる、いわゆる熱カシメ加工を施すことにより、ケース10とコネクタ20とが一体的に固定されることとなる。
なお、本実施形態では、成形性の観点から、前記各挿通ピン部15を同径状に形成したものを例示したが、かかる例示の形態に限定されるものではない。換言すれば、後述する挿通孔25に対する挿通性の観点から、図7に示すように、先端部外周側を円錐テーパ状に形成するなど、目的や仕様に応じて任意に変更可能である。
また、前記各挿通ピン部15に加えて、前記厚肉縁部11の上側辺部11a及び下側辺部11bには、前記各挿通ピン部15を挟んで両側に、第2突出部である補強板部16が、それぞれ上下ほぼ平行となるように(上下で対向するように)コネクタ20側へと向けて突設されている。
前記各補強板部16は、前記溝部12の形成によって薄肉となった厚肉縁部11の撓み変形を抑制可能な一定の厚さ幅に形成された平板状を呈し、該厚肉縁部11の上側辺部11a及び下側辺部11bの後端側より該各辺部11a,11bの外側面に沿ってほぼ水平に、かつ上下ほぼ平行となるように延設され、先端側がコネクタ20の後述するフランジ壁22に跨るように構成されている。
ここで、前記各補強板部16の上下の間隔は、前記フランジ壁22の上下幅寸法よりも僅かに大きく設定されていて、当該各補強板部16によって、前記各挿通ピン部15を後述する各挿通孔25に挿入する際の前記フランジ壁22の案内(サポート)が可能となっている。
さらに、前記ケース10の上壁には、図1に示すように、ほぼ円形の呼吸孔17が貫通形成されており、この呼吸孔17には、図1〜図3に示すように、ケース10内の内外圧力差の調整に供する周知の呼吸フィルタ18が配設されている。
前記回路基板30は、いわゆるプリント配線基板であって、ガラスエポキシ樹脂に代表されるような非導電性樹脂材料からなる基板の表裏面及び内部に複数の導体パターンからなる配線回路パターン(図示外)が形成され、この配線回路パターンに、前記図示外の電子部品が半田等によって電気的に接続されている。
また、前記回路基板30の一端部には、図1、図3に示すように、前記図示外の外部機器との電気接続に供するコネクタ20が一体的に設けられている。このコネクタ20は、回路基板30の一端側部に取付固定されるコネクタ本体21と、該コネクタ本体21の外周域に延設され、該コネクタ本体21と共にケース10の一端側開口部10aを閉塞するフランジ壁22と、を備え、前記フランジ壁22を介してケース10に取付固定される。
前記コネクタ本体21は、所定の樹脂材料からなるほぼ角筒状を呈し、前記外部機器側の相手側コネクタ(図示外)を受容する筒状部21aと、該筒状部21aの基端側開口を閉塞する仕切り壁21bと、を備え、前記仕切り壁21bには、前記図示外の配線回路パターンに電気接続された複数の雄端子であるコネクタピン23が挿通配置されている。
前記フランジ壁22は、コネクタ本体21の基端部外周にフランジ状に延出するかたちで該コネクタ本体21と同じ前記所定の樹脂材料によって一体成形されていて、ケース10の開口側端面10bとほぼ過不足なく重合するように構成されている。そして、このフランジ壁22の外周縁部を構成する上側辺部22a、下側辺部22b、左側辺部22c及び右側辺部22dには、それぞれ中間位置に、前記各台座部14と重合する平面視ほぼ円弧状となる挿通孔形成部24が突設されると共に、該各挿通孔形成部24のほぼ中央位置には、前記各挿通ピン部15を挿通する挿通孔25が貫通形成されている。
また、前記フランジ壁22には、ケース10の溝部12と対向する位置に、該溝部12に係合可能なほぼ環状に構成された一連の突起部である突条26が全周に亘って突出形成されていて、この突条26がシール材13の充填された溝部12に係合することにより、ケース10とコネクタ20との接合部が気密にシールされることとなる。
このように、前記突条26を前記溝部12に充填されたシール材13に挿入させることにより、ケース10とフランジ壁22とのシール長をより長く確保することが可能となり、ケース10とコネクタ20(フランジ壁22)の接合部におけるシール性の向上に供される。
また、それ故、前記突条26は、溝部12の溝幅よりも小さい厚さ幅であり、かつ溝部12の深さよりも小さい突出量に設定され、溝部12のほぼ中央位置に挿入されることによって、当該突条26の外周面の全域に亘って溝部12との間に十分な量のシール材13が介在するようになっている。
〔電子制御装置の製造方法〕
以下に、本実施形態に係る電子制御装置1の製造方法(組立方法)について、図9に基づいて説明する。
まず、図9(a)に示すように、一端側が前記コネクタ20に接続固定され該コネクタ20と一体的に構成された回路基板30を、予め溝部12にシール材13が充填されたケース10の一端側開口部10a内に挿入する。
具体的には、図9(b)に示すように、ケース10の前記各挿通ピン部15をコネクタ20の前記各挿通孔25に挿通させつつ、フランジ壁22の前記各挿通孔形成部24がケース10の前記各台座部14に当接するまで、コネクタ20を押し込む。
そして、ケース10の前記各挿通ピン部15がコネクタ20の前記各挿通孔25を貫通して、フランジ壁22の前記各挿通孔形成部24がケース10の前記各台座部14に当接したところで、図9(c)に示すように、前記各挿通孔25を貫通した前記各挿通ピン部15の先端側を熱溶融させることによって、溶融部15aを前記各挿通孔25の背面側孔縁25aに係止させ、ケース10にコネクタ20を熱カシメ固定することで、電子制御装置1が完成する。
〔本実施形態の作用効果〕
以下に、本実施形態に係る電子制御装置1の作用効果のうち特徴的なものについて説明する。
前記従来の電子制御装置では、コネクタを保持するカバーの固定にいわゆるスナップフィット構造が採用されていたことから、ケースとカバーの接合面間に防水シールを介装した防水構造を採る必要がある場合、該防水シールの介装が可能なケース及びカバーを別途作製する必要があり、該ケース及びカバーの作製に係る型費用など製造コストの増大を招来してしまっていた。
これに対して、本実施形態に係る電子制御装置1では、コネクタ20のフランジ壁22と対向するケース10の開口側端面10bに溝部12が設けられているため、防水シール構造を採用する場合には、当該溝部12にシール材13を充填することで、該シール材13によってケース10内への水分やコンタミの侵入を抑制することができる。
そして、かかる防水シール構造を採用する場合は、ケース10の開口側端面10bに前記各挿通ピン部15が設けられると共に、コネクタ20のフランジ壁22に前記各挿通孔25が貫通形成されていることから、前記各挿通孔25を通じてフランジ壁22を貫通した前記各挿通ピン部15の先端側をそれぞれ熱溶融することによって、コネクタ20をケース10にカシメ固定することができ、例えば従来のスナップフィット構造のように固定時に生ずる振動によりシール材13が溝部12から流出するなど、該シール材13に悪影響を及ぼすことなく、ケース10とフランジ壁22の間を良好にシールすることができる。
一方、前記防水シール構造を採用しない場合には、前記シール材13を廃止すればよいことから、当該防水シール構造の有無によりケース10を別途作製する必要がない。すなわち、前記防水シール構造の有無に関係なくケース10を共通化することが可能となり、電子制御装置1の製造コストの低廉化を図ることができる。
さらに、前記各挿通ピン部15を前記各挿通孔25に挿通させる構成としたことから、ケース10の一端側開口部10a(厚肉縁部11)に変形や歪みが生じてしまった場合でも、当該各挿通ピン部15の挿通をもって、前記厚肉縁部11の変形や歪みを矯正することが可能となる。これにより、ケース10とフランジ壁22との密着性が向上し、外部からのコンタミ等の侵入をより効果的に抑制することができる。
加えて、前記各挿通ピン部15を前記各挿通孔25に挿通させることにより、当該各挿通ピン部15がケース10内に回路基板30を挿入する際のガイドとして機能する結果、電子制御装置1の組立作業性の向上を図ることができる。
また、前記ケース10の厚肉縁部11に補強板部16を設けたことにより、溝部12が凹設された厚肉縁部11の剛性を高めることが可能となり、該厚肉縁部11の変形や歪みを抑制することができる。これにより、前記各挿通ピン部15の前記各挿通孔25への挿入性が向上し、電子制御装置1の組立作業性の向上が図れると共に、ケース10とフランジ壁22との密着性も向上して、外部からのコンタミ等の侵入を一層効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、前記溝部12内に硬化性の液状シール材13が充填され、該シール材13を介してケース10とフランジ壁22とが接続されると共に、前記各挿通孔25に挿通した前記各挿通ピン部15の先端側がそれぞれ熱溶融され前記各挿通孔25よりも大径の状態でもって該各挿通孔25の孔縁に密着している。このため、ケース10とフランジ壁22との位置ずれが抑制され、シール材13に対する応力負荷を低減することができる結果、該シール材13の硬化前の広がりや損傷を抑制することができる。
さらに、前記各挿通ピン部15を熱溶融してケース10とフランジ壁22を結合することとして、従来のようなスナップフィット構造を採用しない構成としたことから、該ケース10とフランジ壁22とを結合する際にシール材13に作用する衝撃についても抑制され、該シール材13の劣化やシール性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、ケース10の開口側端面10bに対向するフランジ壁22の対向端面に突条26が設けられ、該突条26は溝部12に充填されたシール材13中に挿入されている。これに対し、本実施形態では、前記各挿通孔25に挿通した前記各挿通ピン部15の先端側が熱溶融(熱カシメ)により前記各挿通孔25の孔縁に密着する構成となっているため、ケース10とフランジ壁22の位置ずれが抑制される結果、突条26が溝部12の内面へと接触してしまうおそれがなく、前記シール材13による良好なシール性を確保することができる。
さらに、前記各挿通ピン部15の先端側が熱溶融によって前記各挿通孔25の孔縁に密着する、当該熱カシメによる締結力によって、突条26が溝部12から離脱する方向へ作用する応力が緩和されることとなり、前記シール材13の劣化を抑制できるメリットもある。
また、本実施形態では、ケース10の開口側端面10bに対向するフランジ壁22の対向端面に突条26が設けられ、該突条26は溝部12に充填されたシール材13中に挿入され、ケース10の一端側開口部10aの外周縁には、前記各挿通ピン部15よりも大径状に形成されフランジ壁22が着座する前記各台座部14が設けられ、フランジ壁22が前記各台座部14に着座した状態で、フランジ壁22と溝部12の内側縁との間に隙間C1が形成されるように構成されている。これにより、フランジ壁22に歪みや反りが生じている場合でも、かかる歪みや反りを前記隙間C1へと逃がすことが可能となって、当該歪みや反りによって生じるコネクタ20のがたつきを抑制することができる。
さらに、前記フランジ壁22の歪みや反りを前記隙間C1へと逃がすことで、シール材13に対する突条26の挿入深さの安定化にも供され、良好なシール性を確保することができる。
〔第2実施形態〕
図10〜図13は本発明に係る電子制御装置の第2実施形態を示し、前記第1実施形態に係るケース10とコネクタ20の固定手段を変更したものである。なお、かかる変更転以外の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるため、該第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
〔電子制御装置の構成〕
すなわち、本実施形態に係る電子制御装置2は、例えば当該電子制御装置2を車室内に配置する場合など、防水シール構造を必要としない電子制御装置に適用したものであり、当該電子制御装置2では、図10〜図13に示すように、前記各挿通ピン部15は前記各挿通孔25に挿通するのみで、該各挿通ピン部15による熱カシメ固定が廃止され、代わりに、前記各補強板部16の先端部に、フランジ壁22の反ケース10側端縁である背面側の上端縁及び下端縁にそれぞれ係止可能な係止部19aを有する鉤状部19が設けられている。
この鉤状部19は、先端側から前記係止部19a側に向かってケース10の一端側開口部10aの外周側から内周側へと下る傾斜面19bを有し、これによって前記係止部19a側が前記各補強板部16の一般部16aよりも幅広となるように構成されている。
なお、前記鉤状部19の形成にあたっては、前記第1実施形態に係るケース10の成形型を入れ子型とすることによって、前記第1実施形態に係るケース10との間で成形型を共通にすることができる。
また、本実施形態では、前記非防水構造を採用する関係から、前記溝部12へのシール材13の充填は廃止され、溝部12には単に突条26が挿入されるのみの構成となっていて、かかる構成により、該溝部12内に横断面ほぼU字状に折り返す、いわゆるラビリンス状に形成された隙間C2が画成されている(図13参照)。
〔電子制御装置の製造方法〕
以下に、本実施形態に係る電子制御装置2の製造方法(組立方法)について、図14に基づいて説明する。
まず、図14(a)に示すように、一端側がコネクタ20に接続固定され該コネクタ20と一体的に構成された回路基板30を、予め溝部12にシール材13が充填されたケース10の一端側開口部10a内に挿入する。
具体的には、ケース10の前記各挿通ピン部15をコネクタ20の前記各挿通孔25に挿通させつつ、フランジ壁22の前記各挿通孔形成部24がケース10の前記各台座部14に当接するまで、コネクタ20を押し込む。
このとき、当該挿入課程において、前記フランジ壁22の上端縁及び下端縁が前記各補強板部16の鉤状部19の先端にさしかかると、図14(b)に示すように、フランジ壁22が前記各鉤状部19の傾斜面19bに沿って当該各鉤状部19を押し広げていき、前記各補強板部16が基端側を支点として外方へと傾倒するように撓み変形する。
そして、前記フランジ壁22が前記各鉤状部19の係止部19aに到達したところで、図14(c)に示すように、フランジ壁22の各挿通孔形成部24がケース10の各台座部14に当接すると共に、当該各係止部19aがフランジ壁22の背面側の上端縁及び下端縁に係止することによって、電子制御装置2が完成する。
〔本実施形態の作用効果〕
以下に、本実施形態に係る電子制御装置2の作用効果のうち特徴的なものについて説明する。
すなわち、本実施形態に係る電子制御装置2では、前記シール材13を廃止した非防水シール構造を採用しながら、前記各挿通ピン部15や前記各補強板部16といったケース10の基本構成について、前記第1実施形態に係る防水シール構造を採用したものと共通化することによって、当該電子制御装置2の製造コストの低廉化を図ることができる。
そのうえで、前記防水シール構造を採用しない電子制御装置2では、基端部を支点として撓み変形可能に構成されている前記各補強板部16の先端部に鉤状部19を設け、該各鉤状部19の係止部19aをフランジ壁22の反ケース10側端縁である背面側の上端縁及び下端縁に係止させる、いわゆるスナップフィット構造を用いることで、ケース10に対するコネクタ20の固定を容易に行うことができる。
なお、かかるスナップフィット構造を採用するにあたっては、ケース10の成形型を入れ子型とすることで、前記第1実施形態に係るケース10との間で成形型の共通化を図ることが可能となり、前記電子制御装置2の製造コストの低廉化を実現することができる。
さらに、前記各補強板部16については、基端側を支点として先端側の撓み量を比較的大きく確保することで当該基部側の撓み変形を抑える構成となっていることから、前記コネクタ20の固定に伴ってケース10の厚肉縁部11(特に溝部12の外側壁)に作用する負荷を低減できるメリットがある。
また、本実施形態のように、前記防水シール構造を採らない場合でも、前記溝部12を設けたことにより、ケース10の一端側開口部10aの外周縁から内周縁までの距離を長く確保できるうえ、当該溝部12内にコンタミ等を捕集可能となり、ケース10内へのコンタミ等の侵入の抑制に供される。その結果、回路基板30の前記配線回路パターン上の意図しない導通や短絡等を抑制することができる。
さらに、前記溝部12には突条26が挿入されることによって前記U字状の隙間C2が画成されていることから、いわゆるラビリンス構造のように、外部からのコンタミ等の侵入をより効果的に抑制することができる。
以上、本実施形態は、前記電子制御装置2を最も簡素に構成したものを例示したにすぎず、適用対象が非防水構造のものに限定されるものではない。換言すれば、前述のようなスナップフィット構造を採用しつつ、前記第1実施形態と同様、溝部12にシール材13を充填することによって防水化を図るようにしてもよい。
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、前述した本発明の作用効果を奏し得るような形態であれば、適用対象の仕様及びコスト等に応じて自由に変更可能である。
特に、前記各実施形態では、前記ケース10の開口側端面10bに溝部12を設け、対向するフランジ壁22に突条26を設ける構成としたが、コネクタ20側に溝部12を設け、ケース10側に突条26を設ける構成としてもよい。
以上説明した実施形態に基づく電子制御装置としては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、かかる電子制御装置は、一端側が開口形成され、かつ他端側が閉塞され、少なくとも開口端部が樹脂材料によって形成されたほぼ筒状のケースと、前記ケース内に収容され、電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタピンを有し、外部機器との接続に供するコネクタと、前記コネクタの外周域に延設され、前記コネクタと共に前記ケースの開口部を閉塞するフランジ壁と、前記ケースの開口端面と該開口端面に対向する前記フランジ壁の対向端面のいずれか一方に穿設された溝部と、前記ケースの開口端面に該開口端面の開口方向に沿って突設された樹脂材料からなる第1突出部と、前記フランジ壁に貫通形成され、前記第1突出部が挿通する挿通孔と、前記ケースの開口端部の外周縁に該開口端部の開口方向に沿って突設され、基部側を支点として撓み変形可能に形成された第2突出部と、を備え、前記ケース内に前記回路基板が収容され前記ケースの開口部が前記コネクタ及びフランジ壁によって閉塞されている状態で、前記第1突出部が前記挿通孔に挿通され、かつ前記第2突出部が前記フランジ壁を越えて突出するように構成されている。
前記電子制御装置の好ましい態様において、前記溝部に硬化性液状シール材が充填され、該シール材を介して前記ケースと前記フランジ壁とが接続されていて、前記挿通孔に挿通した前記第1突出部の先端側が熱溶融され、この熱溶融によって前記挿通孔よりも大径化された状態で該挿通孔の反ケース側孔縁に密着している。
別の好ましい態様では、前記電子制御装置の態様のいずれかにおいて、前記ケースの開口端面と該開口端面に対向する前記フランジ壁の対向端面のいずれか他方に、前記溝部に係合する突起部が設けられ、前記突起部は、前記溝部に充填された前記シール材中に挿入されている。
さらに別の好ましい態様では、前記電子制御装置の態様のいずれかにおいて、前記ケースの開口端面と該開口端面に対向する前記フランジ壁の対向端面のいずれか他方に、前記溝部に係合する突起部が設けられ、前記突起部は、前記溝部に充填された前記シール材中に挿入され、前記ケースの開口部の外周縁には、前記第1突出部よりも大径状に形成され、前記フランジ壁の着座に供する台座部が設けられ、前記フランジ壁が前記台座部に着座した状態で、前記フランジ壁と前記溝部の内側縁との間に隙間が形成されるように構成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記電子制御装置の態様のいずれかにおいて、前記第2突出部の先端部に、該第2突出部の基端側へ向かって前記ケースの開口部外周側から内周側へ下り傾斜する傾斜面を有し、かつこの傾斜によって前記第2突出部の一般部よりも厚肉に形成された鉤状部が設けられ、前記鉤状部が前記フランジ壁の反ケース側端縁に係止することにより、前記コネクタが前記ケースに固定されている。
10…ケース
12…溝部
15…挿通ピン部(第1突出部)
16…補強板部(第2突出部)
21…コネクタ本体(コネクタ)
22…フランジ壁
23…コネクタピン
25…挿通孔
30…回路基板

Claims (3)

  1. 一端側が開口形成され、かつ他端側が閉塞され、少なくとも開口端部が樹脂材料によって形成されたほぼ筒状のケースと、
    前記ケース内に収容され、電子部品が実装された回路基板と、
    前記回路基板に接続されるコネクタピンを有し、外部機器との接続に供するコネクタと、
    前記コネクタの外周域に延設され、前記コネクタと共に前記ケースの開口部を閉塞するフランジ壁と、
    前記ケースの開口端面と該開口端面に対向する前記フランジ壁の対向端面のいずれか一方に穿設された溝部と、
    前記ケースの開口端面に該開口端面の開口方向に沿って突設された樹脂材料からなる第1突出部と、
    前記フランジ壁に貫通形成され、前記第1突出部が挿通する挿通孔と、
    前記ケースの開口端部の外周縁に該開口端部の開口方向に沿って突設され、基部側を支点として撓み変形可能に形成された第2突出部と、
    を備え、
    前記ケース内に前記回路基板が収容され前記ケースの開口部が前記コネクタ及びフランジ壁によって閉塞されている状態で、前記第1突出部が前記挿通孔に挿通され、かつ前記第2突出部が前記フランジ壁を越えて突出するように構成されたことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記溝部に硬化性液状シール材が充填され、該シール材を介して前記ケースと前記フランジ壁とが接続されていて、
    前記挿通孔に挿通した前記第1突出部の先端側が熱溶融され、この熱溶融によって前記挿通孔よりも大径化された状態で該挿通孔の反ケース側孔縁に密着していることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記第2突出部の先端部に、該第2突出部の基端側へ向かって前記ケースの開口部外周側から内周側へ下り傾斜する傾斜面を有し、かつこの傾斜によって前記第2突出部の一般部よりも厚肉に形成された鉤状部が設けられ、
    前記鉤状部が前記フランジ壁の反ケース側端縁に係止することにより、前記コネクタが前記ケースに固定されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
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