JP6497686B2 - 超弾性効果及び/又は形状記憶効果を発現するマグネシウム合金 - Google Patents

超弾性効果及び/又は形状記憶効果を発現するマグネシウム合金 Download PDF

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Description

本発明は、超弾性効果及び/又は形状記憶効果を発現するマグネシウム合金(以下、Mg合金と記載する。)に関する。特に、スカンジウム(Sc)を一定量含むMg合金に関する。本出願は2015年10月13日に出願された日本国特許出願である特願2015−201830の関連出願であり、この日本出願に基づく優先権を主張するものである。また、本発明者らの論文であるAndo, D., et al., Materials Letters, Vol.161, p.5-8、Ogawa, Y., et al., Science, 2016, Vol.353(6297), pp.368-370, Ogawa,
Y., et al., Scripta Materialia, doi.org/10.1016/j.scriptamat.2016.09.024 に記載された全ての内容を援用するものである。
Mg合金は構造用材料に用いられる金属では最も低密度で軽量である。したがって、自動車、航空機などの構造材料として用いれば軽量化に寄与し、省エネルギー効果が期待できる。また、Mg合金は、リサイクル性にも優れ、プラスチックに比べて容易にリサイクルできるという利点がある。さらに、比強度も高く、資源も豊富に存在することから、次世代構造材料と呼ばれ注目され始めてから数十年経つ。しかしながら、広く使用されるMg合金が開発されるに至っていない。軽量で、比剛性が高く、衝撃吸収性に優れたMg合金が開発されているにもかかわらず、未だ十分な実用化に至っていない原因の一つに、冷間加工性に乏しい、強度が低いといった機械的性質の不十分さが挙げられる。
強度を高くするために、MgにAlを添加した合金が開発されているが、冷間加工性が乏しいという短所がある。例えば、Alが添加された代表的なMg合金には、AZ31(Al3質量%、Zn1質量%、残部Mg)、AZ61(Al6質量%、Zn1質量%、残部Mg)、AZ91(Al9質量%、Zn1質量%、残部Mg)、AM(Al6質量%、Mn1質量%未満、残部Mg)がある。このうち構造材として汎用の高い圧延材を容易に得ることができるのはAZ31のみであるが、AZ31の圧延材にしても250℃程度でしかプレス加工ができず、室温で加工することは難しい。この冷間加工性が乏しいという短所が、様々な用途への実用化を妨げている。
一般のマグネシウム合金が冷間加工性や強度に乏しい原因として、主相がHCP(hexagonal close−packed)構造であることが挙げられており、変形中に形成される二重双晶内部において局所的大変形が生じるため早期破壊が生じる事が指摘されている。こうした問題の解決策として、結晶粒の微細化やランダム化といった結晶の制御が試みられている(非特許文献1、2)。ただし、結晶粒の微細化などによる結晶組織制御を施しても、その構造はHCPのままであり、構造に起因する異方性が存在するため延性の向上には限界がある。
Mg合金の冷間加工性を向上させる技術としてMg−Li合金がある(特許文献1、2、非特許文献3)。MgへLiを24.5原子%添加すると結晶構造がHCP構造からBCC(body-centered cubic)構造へと変化し、冷間加工性が向上する。しかしながら、リチウム含有量が多くなるにつれ、耐食性が低下する。また、Mg−Li合金は硬さや強度が低く、熱安定性も悪い。そのため自動車や航空材料のように、強度を必要とする材料として使用することはできない。また、耐食性が悪いことから表面処理が必要であるため用途がきわめて限定されたものとなっている。
さらに、Mg合金が広く用いられていない原因の二つ目として、Ti合金のような機能性を備えておらず、その応用範囲が広がらないことが挙げられる。Ti合金は、高い比強度を有し、延性にも優れるばかりでなく、特にBCC構造を有するTi合金は超弾性効果を示すことが知られている(特許文献3)。基本的に、応力を負荷することによるマルテンサイト変態に起因して超弾性効果を発現するものは、応力を負荷しない状態での変態温度に依存して形状記憶効果を示すことも知られている。これらの性質を利用して、Ti合金は眼鏡フレームなどの装身具やステント、カテーテル、ガイドワイヤといった医療分野への適用も進んでいる。
超弾性効果とは、大きな変形ひずみを加えても応力を除くと直ちに元の形状に戻る性質をいう。また、形状記憶効果とは、外力によって変形させても、ある温度以上になると元の記憶した形に戻る性質をいう。超弾性効果を有する形状記憶合金としては、Ni-Ti、Cu-Al-Ni、Cu-Zn、Cu-Zn-Al、Cu−Al−Mn、Ti−Nb−Al、Ni-Al等、様々な金属をベースとした合金が開発されている。
最近、Mgを主成分とし、合金元素として、Sc、Y、La、Ce、Pr等から選択される少なくとも1種の元素を成分として含有し、一方向結晶構造を有するMg合金が擬弾性を有することが開示されている(特許文献4)。Mg合金が擬弾性を有する機構として、Sc、Y、La、Ce、Pr等を添加することにより、Mgの六方晶の底面すべりを抑制し、双晶の発生を促進する機構が開示されている。特許文献4には、実施例としてYを1.0〜1.7原子%添加したMg合金が開示されており、他の元素を含んだ際の擬弾性については開示されていないが、母相に添加する元素成分は1.0〜6.0原子%の範囲を想定しているものと認められる。ただし、双晶の可逆変化に起因する擬弾性では、残留歪みが多く、90%以上のほぼ完全な形状回復は見込めない。また、良好な形状回復を得るためには単結晶とする必要があり実用には限界がある。
本発明者らは、Mg合金の結晶構造に着目し研究を行ってきた。Mg合金は異方性の高いHCP構造をとるために冷間加工性が悪いと考え、BCC構造を有するMg合金を探索した。状態図の解析から、Mg-Li合金以外に、Scを加えたMg-Sc合金が高Mg濃度においてBCC構造が存在すると予測された。本発明者らはすでにScを加えたMg合金を製造し、二相組織制御の可能性や機械的特性との関係、さらに結晶配向性について解析し報告している(非特許文献4〜8)。特に、BCC相とHCP相の二相とすることにより、高強度化が可能であることを示している(非特許文献4)。また、175℃〜400℃の温度で時効処理することにより、BCC相内に微細なHCP構造析出物が生成する事によって、硬化する事を見出している(非特許文献5、6)。
特開2011−58089号公報 特開2001−40445号公報 特開2004−124156号公報 特開2015−63746号公報
Miura, H. et al.,2010, Trans. Nonferrous Met. Soc. China, Vol. 20, p.1294-1298. Kim, W.J. et al., Acta Materialia, 2003, Vol.51, pp.3293-3307. Sanschagrin, A. et al., 1996, Mater. Sci. Eng.A, A220, pp.69-77. 安藤大輔ら、軽金属学会第126回春期大会講演概要(2014)、pp.147−148. 小川由希子ら、軽金属学会第128回春期大会講演概要(2015)、pp.47−48. Ando D. et al.,Materials Letters, 2015, Vol.161, pp.5-8, (available online 17 Jun 2015) Ogawa, Y., et al.,Mater. Sci. Eng.A, 2016, A670, p.335-341. Ogawa, Y., et al.,Scripta Materialia, doi.org/10.1016/j.scriptamat.2016.09.024 Ogawa Y., et al.,Science, 2016, Vol.353(6297), pp.368-370. 小川由希子ら、日本金属学会講演大会概要集CD(第159回金属学会秋季大会)、2016年、ISSN 1342−5730、339 マグネシウム技術便覧 日本マグネシウム協会編 カロス出版株式会社 2000年、第4、5章 p71〜129.
上記のようにMg-Sc合金についての解析は行われてきているもののMg-Sc合金の組織制御の方法や、機械的特性の詳細には未だに不明の点が多い。さらに、超弾性、形状記憶特性を備え、かつ冷間加工性に優れたMg合金は未だに開発されていない。本発明は、超弾性効果及び/又は形状記憶効果を有し、かつ冷間加工性に優れたMg合金を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の組成範囲を有するBCC構造を持つMg−Sc合金が、応力誘起変態に付随して超弾性効果を発現する事を見出した。さらに、形状記憶効果を有することを見出した(非特許文献9、10)。本発明は、以下に示すMgにScを一定量添加した合金、及びその製造方法に関する。
(1)Mgを主成分とする合金であって、Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含有し、残部がMg及び不可避不純物からなり、BCC相を有する超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金。
(2)前記組成に加えて、添加元素としてLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、合金全体を100原子%として、合計で0.001以上9原子%以下含有する(1)に記載の超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金。
(3)前記組成に加えて、添加元素としてCa、Mn、Zr、及びCeからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、合金全体を100原子%として、合計で0.01以上2.0原子%以下、かつ添加元素全量が9原子%以下となるように含有する(1)又は(2)に記載の超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金。
(4)超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金の製造方法であって、Mgを主成分とし、Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含有し、残部がMg及び不可避不純物となるように500℃以上の温度で溶体化し、1000℃/分より速い冷却速度で冷却処理するMg合金の製造方法。
(5)前記組成に加えて、添加元素としてLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、合金全体を100原子%として、合計で0.001以上9原子%以下含有させ、溶体化を行う(4)記載のMg合金の製造方法。
(6)前記組成に加えて、添加元素としてCa、Mn、Zr、及びCeからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、合金全体を100原子%として、合計で0.01以上2.0原子%以下、かつ添加元素全量が9原子%以下となるように含有させ、溶体化を行う(4)又は(5)に記載のMg合金の製造方法。
(7)100℃〜400℃の温度範囲にて時効処理する(4)〜(6)いずれか1つに記載のMg合金の製造方法。
(8)(4)〜(7)のいずれか1つに記載の製造方法によって製造されることを特徴とする超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金。
本発明のMg合金は、冷間加工性に優れると共に、超弾性効果、形状記憶効果を発現する。したがって、様々な分野での応用を期待することができる。特に、Mgは生体内で溶解するため、ステント等生体内に留置する医療用材料に用いれば、再度患者から摘出する必要がないため、患者の負担を軽減することができ非常に有用である。
また、軽量かつ比強度が高いというMg合金の特性に加えて冷間加工性に優れていることから、航空宇宙分野や自動車分野等における種々の構造材料への応用が期待できる。
実施例1のMg合金の応力―歪み曲線を示すグラフである。 実施例1のMg合金の応力−歪みサイクル試験図である。 図2Aの応力−歪み曲線により得られたεtとεSEの関係を示すグラフである。 実施例1、4、6、比較例3の熱処理後のX線回折結果を示す図である。 実施例1のMg合金に応力を負荷しながらX線解析を行った結果を示す図である。 Mg合金のX線回折パターンを示す図。図5AはSc20.5原子%を含むMg合金、図5BはSc19.2原子%を含むMg合金の結果を示す。 板状のMg合金試料が温度変化により形状回復する様子を示す写真。 降伏応力σy、超弾性回復歪み量εSE i=3と試料の板厚に対する相対結晶粒径の関係を示す図。
以下、実施例を示しながら本発明を説明するが、本発明は、以下の実施例によってなんら限定されるものではない。すなわち、本発明の技術思想の範囲における他の例、態様等を当然含むものである。
先ず、本発明の合金組成について説明する。本発明のMg合金は、Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含む。添加するScは、13原子%以下ではBCC相が得られず超弾性効果、形状記憶効果を得ることができない。また、30原子%以上であると延性に乏しく、粒界破壊が生じてしまう。
本発明のMg合金は、必要に応じて、Li、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiからなる群から選ばれた少なくとも一種以上の添加元素を、合金全体を100原子%として、合計で0.001〜9原子%を含有してもよい。これら元素を含有することにより一層の超弾性効果の向上及び機械的強度の調整が期待できる。添加元素は、9原子%を超えると合金が脆化するために加工性が悪くなる恐れがある。また、0.001原子%より少ない場合には効果を期待することができない。ここで、Liは、BCC構造を安定にする元素であり、加工性向上に有効であると考えられる。Al、Zn、Y、Ag、In及びSnは、固溶硬化あるいは析出硬化により強度を向上させる効果を有し、転位の移動を抑制するため超弾性効果の向上に有効であると考えられる。
さらに、超弾性効果は損なわずに、結晶組織を微細にするCa、Mn、Zr、Ceからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の元素を添加してもよい。これら元素は結晶粒を微細化する事により、高強度化及び高延性化する事ができることが知られていることから、Mg合金の高強度化、高延性化が期待できる(非特許文献11)。これら添加元素は、合金全体を100原子%として、0.01〜2原子%含有させることができる。添加元素は、2原子%を超えると脆化の恐れがある。また、0.01原子%より少ない場合には高強度化、高延性化の効果を期待することができない。
続いて、本発明の合金の製造方法について説明する。本発明のMg合金を製造する場合は、前記各元素を所定量添加し不活性ガス雰囲気中で溶解する。溶解に際しては、高周波加熱溶解が好ましい。溶解した合金を溶解インゴットとし、熱間圧延及び冷間圧延を行い、所定の形状に加工する。
次に、所定の形状に加工したMg合金を溶体化温度範囲まで加熱し、結晶組織をBCC相に変態させた後、急冷する溶体化処理を行う。溶体化処理は500℃以上の温度で行う。溶体化の温度は試料の組成によって異なるが、一般にSc量を多くするにつれて、温度を下げることが可能となる。Sc量が比較的多い合金では500℃程度の温度で完全な溶体化が可能であるが、Sc量が低い合金の場合は、より高温で溶体化をする必要がある。溶体化処理が550℃以上であれば完全に溶体化することから、処理温度は、550℃以上800℃以下であるのが好ましい。550℃以下の温度であると、Sc量の低い合金では、多量のHCP相が形成される場合があり超弾性効果が得られない。一方、800℃以上では材料が溶け始めてしまう。処理温度での保持時間は1分以上あれば良いが、24時間を超えると酸化の影響が無視できなくなる。したがって、処理温度は、1分から24時間の範囲であるのが好ましい。溶体化温度域に加熱後、急冷することにより、BCC相を有するMg−Sc合金を製造することができる。超弾性回復率からは、冷却速度は、1000℃/分以上であることが好ましい。
さらに、時効処理を施すことにより、材料の硬度を上昇させることが可能である。高硬度となることで超弾性特性、特に、繰り返し特性を改善する事ができる。時効処理温度としては、100℃以上400℃以下であることが好ましい。
次に実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。表1に示す組成で、MgにScを単独で(実施例1〜6)、あるいはさらにLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn、Biを混合して(実施例7〜16)Mg合金を製造した。
具体的には、下記表1の実施例1〜16の合金組成になるように各材料を秤量し、アルゴンガス雰囲気下、高周波溶解炉を用いて溶解した。坩堝はアルミナ製坩堝を用い、溶解後、坩堝止めし溶解インゴットとした。次に600℃の温度にて2mm程度まで熱間圧延後、600℃の温度で焼鈍を繰り返しながら0.7mmまで冷間圧延を行った。得られた試料を500℃〜700℃の温度で30分の溶体化後、1000℃/分以上で急冷し、Mg合金試料を作製した。溶体化の温度は、BCC相単一相が得られる温度を光学顕微鏡観察を用いて調査し確認する。
比較例1〜4の合金は、表1に示す組成で材料を秤量し、実施例と同様にして高周波溶解炉を用いて溶解した。次に、比較例1及び2は、600℃の温度にて、2mm程度まで熱間圧延後、600℃の温度で焼鈍を繰り返しながら0.7mmまで冷間圧延を行った。一方、比較例3及び4は、300℃の温度にて、2mm程度まで熱間圧延後、300℃の温度で焼鈍を繰り返しながら0.7mmまで冷間圧延を行った。得られた試料を300℃の温度にて30分の熱処理、及び1000℃/分以上で急冷し、Mg合金試料を作製した。熱間圧延の温度やその後の熱処理温度が各試料で異なるのは、試料の組成によって溶融温度が異なるためである。
次に、各合金で試験片を作製し、超弾性を示すか測定を行った。各試験片は、表面を機械研磨し、最終厚さを0.5mmとした。引張試験片のサイズは、3.5mm幅、0.5mm厚、標点間距離10mmとし、−150℃の試験温度にて、0.5mm/分の引張速度にて試験を行った。4%の予歪みを負荷後、応力を除荷する事により、与えた歪みの超弾性形状回復率を求めた。
ここで、超弾性形状回復率は、4%の引張歪みの除荷負荷後の超弾性に伴う形状回復量と定義し、次式より評価した。
一例として実施例1の試料において得られた応力―歪み曲線を図1に示す。応力を印加すると、まず、応力に比例して弾性歪みが発生する。降伏点(図1では1%歪み付近)に達すると、その後は応力を大きく増加しなくとも歪みが発生する。4%の予歪みを負荷後、応力を除荷する事により、実施例1の試料では与えた歪みがほぼ元の状態に復元する優れた超弾性効果が出現していることが分かる。
なお、図1に示すように、εtは「引張負荷歪み量(4%)から弾性変形による回復分を差し引いた予歪み量」及びεSEは「超弾性回復歪み量」である。種々の組成の合金を用い超弾性形状回復率を求めた。結果を表1に示す。
表1に示すように、Mgに13原子%Scを単独で添加した場合(比較例2)では、全く超弾性を示さなかった。一方、14.5原子%Scを添加した場合(実施例3)は、75%の超弾性形状回復率を示した。Sc量が13原子%より少ない場合には、他の元素と併せて14原子%の組成(Sc10原子%−Al4原子%、比較例1)であっても、全く超弾性を示さなかった。したがって、13原子%より多くScを添加することが超弾性効果を有するためには必要であると結論付けた。
また、Sc単独でMgに添加する場合には、Scを20.5原子%以上加えることにより90%以上の超弾性形状回復率を得ることができる(実施例1)。したがって、20.5原子%以上のScを添加した合金組成とすることが好ましい。26.5原子%Scを添加している実施例5と、29.5原子%Scを添加している実施例6を比較すると、Sc量の少ない実施例5の方が超弾性形状回復率は高くなっている。Sc単独で添加する場合には、添加するSc量は26.5原子%付近をピークとして、高い超弾性形状回復率を得ることができるものと考えられる。
さらに、Scに加えてLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiを添加元素として加えた場合も、同様に高い超弾性形状回復率を示す(実施例7〜16)。Sc以外に添加する元素、及び添加量によって超弾性形状回復率は変動するが、Sc単独で添加した場合に比べて超弾性の向上を得ることができる。例えば、実施例10のMg合金のSc添加量は18原子%と少ないが、超弾性回復率は88%である。これに対し、Scを単独で19.5原子%添加した実施例2の合金の超弾性回復率は77%であり、実施例10のMg合金の超弾性回復率の方が高い値となっている。
また、ここでは示さないが、上述のように、Liは、加工性向上に、Al、Zn、Y、Ag、In及びSnは、固溶硬化あるいは析出硬化により強度の向上に寄与することから、これらの添加元素を加えることによって、超弾性効果の向上以外の機械的特性の向上も期待することができる。そのため、複数の添加元素を加えることにより超弾性効果の他に、異なる機械的特性の向上を期待することができる。
さらに、Ca、Mn、Zr、及びCeからなる群から選ばれる少なくとも一種以上の添加元素を加えてもよい。Ca、Mn、Zr及びCeを添加することにより、結晶組織が微細になることから強度の上昇及び加工性の向上が期待できる。
実施例1のMg合金試料について、引張サイクル試験を行い、得られる最大超弾性歪み量を評価した。引張サイクル試験は、引張負荷歪み量(ε)を徐々に増加し、超弾性回復歪み量(εSE)を測定した結果である。図2Aに、応力−歪みサイクル試験図を示している。σは降伏応力、ε はサイクルiにおける引張負荷歪み量、εe はサイクルiにおける純弾性回復歪み量、εSE はサイクルiにおける超弾性回復歪み量、ε はサイクルiにおける残留歪み量である。合金試料は、第1サイクルにおいて、歪み量1%まで張力を負荷し、除荷する。第2サイクルにおいて、歪み量2%まで張力を負荷し、徐荷する。これを第8サイクルまで繰り返しながら、応力を測定したものである。図2Bに、引張サイクル試験の測定結果から得られた引張負荷歪み量と超弾性回復歪み量の関係を示しているが、実施例1のMg合金の最大純弾性回復歪み量は、4.4%であった。また、ここでは結果を示さないが、他の実施例のMg合金も同等の最大純弾性回復歪み量であった。
また、Scを全く添加しない既存のMg合金(AZ31:比較例3、ZK60:比較例4)は、表1に示すように超弾性を示さなかった。これら既存のMg合金はHCP構造であることが示されており、BCC構造を有することがMg合金の場合には超弾性の発現に重要であることが示唆される。
本発明者らは、Mg-Sc合金には、BCC構造を備えたものが存在することをすでに明らかにしているが、超弾性特性を発現するMg合金とBCC構造との関係についてX線回折を行い結晶構造の解析をした。
実施例1、4、6、及び比較例3の合金は、上記と同様に熱処理により溶体化し、急冷して試験片を作製した。試験片は、10mm×20mm×0.7mmとし、試料表面を物理研磨にてミラー鏡面に仕上げた。作製した試験片についてX線回折を行った。X線回折装置は、Rigaku社製Ultimaを用い、θ/2θ法で、線源はCu K-αを用いた。結果を図3に示す。ここで、縦軸は対数スケールである。
実施例1、4及び6では、BCC相を示すピーク(図中○で示す。)の強度が大きく、実質的にBCC相単相であることが分かる。なお、実施例1では、HCP相を示すピーク(図中●で示す。)が若干観察されるが、これは、熱処理後の急冷中に生成したものであり、HCP相の分率は10体積%以下であった。一方、比較例3では、強いHCP相のピークが観察され、HCP相単相であることが分かる。このことから、BCC相が存在することが、超弾性特性の発現には重要であることが示された。
また、実施例1の試料に応力を負荷しながら、−150℃にてX線回折を行ったところ、BCC構造から斜方晶の構造を有する相が生成する事が分かった。図4は、実施例1の試料に応力を負荷しながら、−150℃でX線回折を行った結果を示す。
実施例1の試料は、−150℃にて応力負荷無しの状態では、図3の実施例1の結果(室温、応力負荷無しの状態で測定)と同様に、BCC相が主相として観察され、若干、冷却中に生成したHCP相が観察される。一方で、図4に示すように、−150℃にて応力を負荷した状態では、その他に、斜方晶構造と思われる相が観察される(図中矢印)。この斜方晶生成物は、応力除荷後には消失する。この事は、BCC相を持つMg−Sc合金では、通常の形状記憶合金と同様に、応力誘起変態に伴い超弾性効果が得られることを意味している。このように、Mg−Sc合金では、BCC相における応力負荷−除荷に伴う可逆的な変態に伴い優れた超弾性形状回復率が得られる。
次に、溶体化後の冷却速度と超弾性特性の発現との相関について解析を行った。実施例1と同様の組成のMg合金(Sc20.5原子%を含むMg合金)を溶体化後、冷却速度を1000℃/秒、1000℃/分、100℃/分、20℃/分と変えてMg合金を製造した。製造したMg合金は引張試験を行い、超弾性形状回復率を測定した。また、X線回折を行い、相構造を解析した。結果を表2に示す。
1000℃/秒及び1000℃/分で冷却した場合、70%以上の超弾性回復率が得られるが、100℃/分及び20℃/分で冷却した試料では、超弾性特性が得られなかった。Sc20.5原子%を含むMg合金を用いた場合、X線回折の結果から、1000℃/秒、1000℃/分で急速に冷却しても、少量のHCP相が含まれる。基本的に、熱処理後の冷却が遅くなればなるほど、HCP相が増加する。HCPの増加に伴って、超弾性回復率の発現も低下する。Mg-Sc合金の各組成において冷却温度による超弾性形状回復率は異なるが、1000℃/分より早い速度で冷却を行うことにより実施例に示したいずれの合金でも超弾性を発現することができる。
上記結果から、Mg合金が超弾性特性を備えるためには、Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含有するとともに、結晶構造としてBCC相をとることができるように溶体化後の冷却速度が非常に重要であることが示された。
次に、これらMg合金が無応力下においてマルテンサイト変態を生じるか解析を行った。実施例1のMg合金(Sc20.5原子%を含むMg合金)、Sc19.2原子%を含むMg合金の試料を20℃及び−190℃でX線回折を行った(図5)。
図5Aは、BCC相を有するSc20.5原子%を含むMg合金の20℃と190℃のX線回折パターンを示したものである。まず、20℃でX線回折を行い、次に−190℃に冷却しX線回折を行った結果を示している。Sc20.5原子%を含むMg合金試料では、20℃と−190℃との間では変化がなく、この温度ではマルテンサイト変態は生じていないことを示している。
Sc19.2原子%を含むMg合金の試料は、20℃、−190℃、20℃と温度を推移させ、それぞれの温度でX線回折を行った(図5B)。この組成では、−190℃まで冷却することにより、体心立方構造から斜方晶構造へとマルテンサイト変態(orthorohombic martensite phase、図中ortho−Mと表記)を生じている。マルテンサイト相は、再度温度を20℃まで上昇させることにより、BCC相に可逆的に変化する。この組成のMg合金では20℃と−190℃の間で温度依存的にマルテンサイト変態が起こることから、形状記憶特性を発現することが示唆された。
そこで、Scを含むMg合金の形状記憶特性を発現するか解析を行った。Sc18.3原子%を含むMg合金の板状試料を表面歪み5%程度に液体窒素温度で変形させた後、試料温度をモニターしながら、ゆっくりと昇温した際の形状を観察した(図6)。この組成の試料では−30℃付近から形状回復が始まることが確認された。この結果は、Sc含有量が少ない方が、マルテンサイト変態温度が高くなることを示している。
次に、Sc16.2原子%、Zn1.0原子%、Zr0.1%を含むMg合金の形状記憶特性について解析を行った。当該組成の試料を示差走査熱量計(Differntial scanning calorimetry、DSC)を用いて、マルテンサイト変態開始温度(Ms)、及び終了温度(Mf)、並びにマルテンサイト逆変態開始温度(As)、及び終了温度(Af)を解析した。その結果、Ms=5℃、Mf=−30℃、As=20℃、Af=50℃であった。
さらに、この組成の試料を用いて形状記憶特性について解析を行った。この組成の板材試料を表面歪み3%程度に液体窒素温度下で曲げ変形した後、50℃以上に加熱すると板状試料はほぼ真っ直ぐな形状に回復した。形状回復率は95%以上であり、上記DSCを用いた結果と良い一致を示していた。この結果は、Scを一定量含有していれば、Sc以外の原子を含むものでも形状記憶特性を備えていることを示している。また、この合金組成であれば、室温以上での形状回復が得られており、室温付近の環境温度での使用も可能である。本実施例のように、組成を調整することによって、室温付近の環境温度で形状記憶効果を発現する合金が得られるので応用範囲を広げることができる。
次に、Sc20.5原子%を含むMg合金について、降伏応力σ、純弾性回復歪み量、試料の板厚に対する相対結晶粒径(結晶粒径d/試料板厚t)の関係を検討した。図2に示したような応力−歪みサイクル試験を行い、試料の板厚に対する相対結晶粒径に対する、降伏応力と3%の歪みを印加した後、除荷することによって得られる超弾性歪み量(εSE i=3)をそれぞれプロットした(図7)。
試料の板厚に対する相対結晶粒径が大きくなると降伏応力は低下する一方で、超弾性特性は向上することが示された。これは、他の形状記憶合金で見られる性質と同様の傾向であった。図5に−190℃までのXRD結果を示したが、Sc20.5原子%の組成のMg合金の場合、絶対零度温度以上の温度範囲では熱的にマルテンサイト変態を生じない。しかし、絶対零度温度以上の温度範囲では、熱的にマルテンサイト変態を生じない組成のMg合金であっても、図7に示すように他の形状記憶合金で見られる性質と同様の性質が見られたことから、条件によっては形状回復する可能性を有する。
本発明のMg合金は、冷間加工性に優れるとともに超弾性特性、及び形状記憶特性を発現する。本発明の超弾性特性、及び形状記憶特性を備えたMg合金は、その「軽い」という特徴から、航空宇宙分野や自動車分野等への利用が可能である。また、Mgは生体分解性を有することから、超弾性効果を備えたMg合金は、ステント等の医療機具に用いた場合には、一定期間体内に留置された後に溶解することが期待され、患者にとって大きなメリットとなる。

Claims (7)

  1. Mgを主成分とする合金であって、
    Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含有し、
    残部がMg及び不可避不純物からなり、
    BCC相を有し、
    BCC相以外の分率が10体積%以下である超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金
  2. 前記組成に加えて、添加元素としてLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、
    合金全体を100原子%として、合計で0.001以上9原子%以下含有する請求項1に記載の超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金
  3. 前記組成に加えて、添加元素としてCa、Mn、Zr、及びCeからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、
    合金全体を100原子%として、合計で0.01以上2.0原子%以下、かつ添加元素全量が9原子%以下となるように含有する請求項1又は2に記載の超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金
  4. 超弾性効果及び/又は形状記憶効果を備えたMg合金の製造方法であって、
    Mgを主成分とし、
    Scを13原子%より多く、30原子%以下の範囲で含有し、残部がMg及び不可避不純物となるように500℃以上の温度で溶体化し、
    1000℃/分より速い冷却速度で冷却処理し、
    BCC相を有しBCC相以外の分率を10体積%以下とするMg合金の製造方法。
  5. 前記組成に加えて、添加元素としてLi、Al、Zn、Y、Ag、In、Sn及びBiからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、
    合金全体を100原子%として、合計で0.001以上9原子%以下含有させ、溶体化を行う請求項4記載のBCC相を有しBCC相以外の分率を10体積%以下とするMg合金の製造方法。
  6. 前記組成に加えて、添加元素としてCa、Mn、Zr、及びCeからなる群から選ばれる少なくとも一種以上を、
    合金全体を100原子%として、合計で0.01以上2.0原子%以下、かつ添加元素全量が9原子%以下となるように含有させ、溶体化を行う請求項4又は5に記載のBCC相を有しBCC相以外の分率を10体積%以下とするMg合金の製造方法。
  7. 100℃〜400℃の温度範囲にて時効処理する請求項4〜6いずれか1項に記載のBCC相を有しBCC相以外の分率を10体積%以下とするMg合金の製造方法。
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