JP6497223B2 - シート搬送装置 - Google Patents
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Description
このようなシート搬送装置において、付箋が付着している原稿が搬送される場合がある。この付箋には、ユーザーが剥がすのを忘れてしまったものもあれば、あえて剥がさずに付着させたままにしたものもあり得る。
特に、原稿から付箋が剥がれると、原稿の搬送路上に残ったままの状態になり、搬送路上に残った付箋がこれ以降に搬送される別の原稿と接触してその原稿の搬送を妨げて、原稿詰まり(ジャム)を発生させるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、原稿や用紙などのシートに付着している付箋やタグなどシート片と搬送ローラーとの接触に起因するシート片の剥がれやシート搬送時のジャムなどの発生を防止することが可能なシート搬送装置を提供することを目的としている。
ここで、ユーザーに所定の情報を通知する通知手段を備え、前記制御手段は、前記シートの搬送を中断すると、前記シート片の付着により前記シートの搬送が中断された旨を前記所定の情報として前記通知手段に通知させるとしても良い。
また、前記制御手段は、前記シートの搬送を中断後、前記各搬送ローラーを前記搬送時の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記シートを搬送開始前の位置に向けてシート搬送方向とは逆向きに搬送させるとしても良い。
ここで、前記シート片検出手段は、前記発信部を複数、備え、前記複数の発信部には、第1と第2の発信部が含まれ、前記搬送路上には、前記第2領域を挟んで前記幅方向の両側に2つの前記第1領域が存在し、前記第1の発信部と前記第2の発信部と前記受信部とは、前記第1の発信部から発せられ、前記一方の第1領域を通過後の超音波と、前記第2の発信部から発せられ、前記他方の第1領域を通過後の超音波のそれぞれを前記受信部が受波可能な位置に配置されているとしても良い。
ここで、前記第1と第2の発信部のそれぞれが同時に同じ時間Taだけ超音波を出力し、前記第1の発信部から前記受信部までの距離Laと前記第2の発信部から前記受信部までの距離Lb(>La)との差により生じる、前記第1の発信部から発せられた超音波に対する前記第2の発信部から発せられた超音波の前記受信部への到達タイミングの遅延時間をTbとしたとき、Ta<Tbの関係を満たすとしても良い。
さらに、前記第1の発信部と前記第2の発信部のそれぞれから発せられた超音波を同時に前記受信部で受信する構成の場合に、前記一方の第1領域と前記他方の第1領域の両方において同時にそれぞれ前記シート片が検出されない状態Aのときの前記受信部の出力電圧をVa、前記一方の第1領域において前記シート片が検出され、かつ同時点で前記他方の第1領域において前記シート片が検出されない状態Bのときの前記受信部の出力電圧をVb、前記一方の第1領域において前記シート片が検出されず、かつ同時点で前記他方の第1領域において前記シート片が検出された状態Cのときの前記受信部の出力電圧をVc、前記一方の第1領域と前記他方の第1領域の両方において同時に前記シート片が検出された状態Dのときの前記受信部の出力電圧をVdとしたとき、電圧Vd<Vc<Vb<Vaの関係または電圧Va<Vb<Vc<Vdの関係を有し、前記シート片検出手段は、電圧VaとVbの間に閾値th1を設定し、電圧VbとVcの間に閾値th2を設定し、電圧VcとVdの間に閾値th3を設定して、前記受信部の出力電圧と前記閾値th1〜th3との大小関係から、前記一方と他方の第1領域のそれぞれにおける前記シート片の存否を検出するとしても良い。
〔実施の形態1〕
<MFPの全体構成>
図1は、本実施の形態に係るMFPの構成を示す概略図である。
画像読取装置1は、固定光学系の一つであるシートスルー方式と移動光学系の一つであるスキャナ移動方式の両方で原稿画像の読み取りが可能なように構成されている。ここで、シートスルー方式は、光学系を静止(固定)させた状態で、搬送(移動)中の原稿を固定の読取位置で読み取る方式である。スキャナ移動方式は、原稿を静止させた状態で、原稿面からの反射光を読取センサーに導くミラーを原稿に対して移動させ、原稿面から読取センサーまでの光路長を常に一定に維持した状態で読み取る方式である。
画像読取装置1は、上面にシートスルー用ガラス13およびプラテンガラス16が設けられた画像読取部10と、この画像読取部10の上方に設けられた自動原稿搬送部(ADF: Automatic Document Feeder)40とを備えている。
画像読取部10は、自動原稿搬送部40によってシートスルー用ガラス13上に搬送される原稿のおもて面、またはプラテンガラス16上に載置された原稿に、線状光源である蛍光灯11からの光を照射し、その反射光を縮小光学系15を介して読取センサーとしてのCCD(Charge Coupled Device)センサー12に導く。CCDセンサー12は、受光した原稿の反射光を光電変換により原稿画像に対応した画像データを生成し、生成した画像データを全体制御部5に送る。
作像部23Y、23M、23C、23Kは、中間転写ベルト22に沿って配置されており、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する。作像部23Y〜23Kは、何れも同様の構成を備えるので、作像部23Kについてのみ説明し、以って他の説明に代える。
操作部4は、装置正面側であり、ユーザーが操作し易い位置に設けられており、ユーザーからの原稿の読取開始の指示などの入力を受け付けたり、全体制御部5からの指示に基づき各種情報を表示したりするタッチパネル式の表示部としての表示パネル4aを備えている。ユーザーは、表示パネル4aを目視することにより、表示パネル4aに表示される情報、例えば後述するように原稿に付箋が付着している旨のメッセージなどを確認することができる。
図2は、画像読取装置1の概略構成図である。
同図に示すシートスルー用ガラス13は、自動原稿搬送部40によって搬送される原稿の搬送方向とは直交する方向(主走査方向)に長く延びる長板状になっている。原稿が載置されるプラテンガラス16は、シートスルー用ガラス13よりも原稿搬送方向(副走査方向)の下流側に、シートスルー用ガラス13とは適当な間隔をあけて設けられている。
分離ローラー対42は、対向配置される給紙ローラー420とさばきローラー422とを備えており、給紙ローラー420とさばきローラー422とがその対向する部分同士の回転方向が逆方向に回転することにより、給紙ローラー420とさばきローラー422間に搬送される原稿Dを1枚ずつに分離して、中間ローラー対43に送る。
レジストローラー対44は、対向配置されるレジストローラー440と442とを備えており、搬送される1枚の原稿Dを所定の姿勢とし、かつ所定のタイミングで原稿Dを挟持搬送して読取前ローラー対45に送る。
シートスルー用ガラス13上を通過した原稿Dは、読取後ローラー対46に搬送される。読取後ローラー対46は、対向配置される読取後ローラー460と462とを備えており、原稿Dを挟持搬送してCIS410に送る。CIS410は、直下を通過する原稿Dのうら面(原稿Dの、CIS410に対向する側の面)に光を照射して、その反射光を受光して、受光した反射光を光電変換して画像データを生成する。CIS410の直下を通過した原稿Dは、排出前ローラー対47に搬送される。
画像読取部10では、シートスルー方式で原稿を読み取る場合、第1スライダー18がシートスルー用ガラス13の下方の位置(図2の位置:シートスルーポジション)に移動されている。シートスルー用ガラス13上を通過する原稿Dのおもて面は、当該シートスルーポジションで静止している第1スライダー18の蛍光灯11によって照射される。
一方、シートスルー方式ではなく、スキャナ移動方式でプラテンガラス16上の原稿を読み取る場合には、自動原稿搬送部40が上方に開放され、当該原稿がユーザーによりプラテンガラス16上にセットされた状態で、第1スライダー18が図2に矢印Aで示す方向に移動される。この第1スライダー18の移動に追随するように第2スライダー19が第1スライダー18の移動速度に対する半分の速度で同方向に移動して、原稿面からCCDセンサー12までの距離(光路長)が常に一定に保たれた状態で、当該原稿の反射光がCCDセンサー12に導かれる。
これに対し、中間ローラー対43〜排出前ローラー対47のそれぞれは、原稿のおもて面に接する側のローラー、例えば中間ローラー430、レジストローラー440などだけが搬送モーター6の回転駆動力を受ける。原稿のうら面に接する側のローラー、例えば中間ローラー432、レジストローラー442などは回転駆動力を受けず、原稿のおもて面に接する側のローラーに従動回転する。
中間ローラー対43〜排出前ローラー対47のそれぞれは、原稿のおもて面に接する側のローラー、例えば中間ローラー430、レジストローラー440だけが搬送モーター6の回転駆動力を受け、原稿のうら面に接する側のローラー、例えば中間ローラー432、レジストローラー442は回転駆動力を受けず、原稿のおもて面に接する側のローラーに従動回転する。
付箋検出センサー8は、非接触の測距センサーであり、測定対象物、ここでは搬送中の原稿Dのおもて面(または原稿D上の付箋)との間の距離を示す信号を全体制御部5に出力する。
以下、繰り出しローラー41〜排出ローラー48の各ローラーと各ローラー対とを特に区別する必要のない場合は、これらを総称して搬送ローラー、搬送ローラー対という。
図3は、図2に示す原稿搬送路401を平面状に展開したと仮定した場合の搬送ローラーと付箋検出センサー8との位置関係を模式的に示す平面図である。なお、図3では、原稿搬送路401を挟んで反対側に配置される搬送ローラーは図示が省略されている。
図3に示すように繰り出しローラー41から排出ローラー48に至るまでの方向が原稿搬送方向Xになり、原稿搬送方向Xに直交する方向が原稿Dの幅方向Wになる。また、原稿搬送路401の幅方向Wの中央を示す線CLが原稿搬送路401のセンターラインになり、幅方向Wにおいて原稿Dの幅方向中央とセンターラインCLとが一致した状態で原稿Dが搬送されるように、原稿給紙トレイ40a上における原稿Dの幅方向Wのセット位置が予め決められている。
中間ローラー430は、回転軸433に幅方向Wに沿って間隔をあけて3個のローラー本体431が設けられてなり、レジストローラー440は、回転軸443に幅方向Wに沿って間隔をあけて3個のローラー本体441が設けられてなる。
排出前ローラー470は、回転軸473に幅方向Wに沿って間隔をあけて4個のローラー本体471が設けられてなり、排出ローラー480は、回転軸483に幅方向Wに沿って間隔をあけて4個のローラー本体481が設けられてなる。
なお、各搬送ローラーは、原稿の搬送中に同時に回転される場合もあれば、ある搬送ローラーが回転しつつ別の搬送ローラーが一時的に停止する場合などの予め決められた動作が所定タイミングで実行される。特定の搬送ローラーの回転と停止の切り換えは、各搬送ローラーが設けられている回転軸ごとに、搬送モーター6から当該回転軸への駆動経路の途中に設けられた例えば電磁クラッチ(不図示)のオンとオフにより行われる。
さらに、センターラインCL上に位置するローラー本体421,431,441が原稿搬送方向Xに沿って列状に並ぶように配置されている。このローラー列をローラー列77cという。
さらに、上記とは別に、原稿搬送方向Xに沿って並ぶローラー本体431,441,451,461,471,481からなるローラー列が幅方向Wに間隔をあけて2列、並ぶように配置されている。これらのローラー列をローラー列77b,77dという。
同様に、ローラー列77aに対するローラー設置領域を9aといい、ローラー列77cに対するローラー設置領域を9cといい、ローラー列77dに対するローラー設置領域を9dといい、ローラー列77eに対するローラー設置領域を9eという。
付箋検出センサー8aによる原稿搬送路401上における原稿の検出位置Pは、ローラー列77aに属する4個のローラー本体のうち、原稿搬送方向Xの最上流に位置するローラー本体451よりも原稿搬送方向Xの上流側に位置する。そして、検出位置Pにおける幅方向Wの長さ(検出幅)と位置(幅方向位置)は、ローラー設置領域9aの幅方向長さ7aと幅方向位置に等しくなっている。
このような位置関係にしているのは、付箋が付着している原稿Dを搬送させたと想定した場合に、その付箋がいずれかの搬送ローラーと接するか否かをその接する状態に至る前に予測するためである。
従って、原稿Dの搬送途中で、付箋81は、いずれのローラー本体にも接しないが、付箋82,83は、検出幅7b,7d内に存するローラー本体431に接することになる。ローラー本体に付箋が接するということは、そのローラー本体を構成部品とする搬送ローラーに付箋が接することに等しいので、以下、搬送ローラーに付箋が接するという。
この付箋の剥がれや折れ曲がりの発生のメカニズムを図5〜図6を用いて具体的に説明する。図5(a)は、付箋82が付着されている原稿Dが中間ローラー対43に向かって搬送されている様子を示す図である。
ガイド部材436〜439は、原稿Dの搬送を案内するものであり、ガイド部材436〜439の案内により搬送される原稿Dの搬送経路が原稿搬送路401になる。ガイド部材436〜439は、中間ローラー430,432の周面と接触しないように中間ローラー430,432に対して隙間62dをあけて配置されている。
原稿Dの搬送が進み、原稿Dに付着されている付箋82が中間ローラー対43を通過する際に、図5(b)に示すように、付箋82の非接着部の先端82bが駆動側の中間ローラー430の駆動力により捲れ上がり、原稿Dのおもて面Daから浮き上がって、中間ローラー430とガイド部材438との間の隙間62dに入り込むことがある。
このとき付箋82の接着面を有する部分82aが原稿Dから剥がれると、原稿Dが中間ローラー対43を通過後、付箋82の先端82bが中間ローラー430とガイド部材438との間の隙間62dに入り込んだ状態で付箋82が原稿搬送路401に残ってしまうことが生じる。付箋82が原稿搬送路401に残ると、これ以降に搬送されて来る別の原稿Dとの衝突により、その原稿Dにジャムが発生し易くなる。また、付箋82が原稿Dから剥がれなくても、付箋82が2つ折れの状態になってしまう。
原稿Dの搬送が進み、付箋82の接着面を有する部分82aが駆動側の中間ローラー430を通過すると、図6(b)に示すように中間ローラー430が付箋82の非接着面の部分と接触する。この接触により、駆動側の中間ローラー430による搬送力が付箋82の非接着面の部分に作用するが、付箋82の非接着面の部分が原稿Dのおもて面Daに接着されていないので、原稿Dにはその搬送力がほとんど伝わらない。
付箋82を2つ折れさせる動作は、付箋82の全体が中間ローラー430を通過するまで継続され、その間に、付箋82の2つ折れした部分が中間ローラー430とガイド部材438との間の隙間62dに入り込む。
上記の付箋82の折れや剥がれなどの発生は、中間ローラー対43以外の分離ローラー対42、レジストローラー対44などでも同様に生じ得る。なお、繰り出しローラー41については、原稿給紙トレイ40aの直上に配置されており、付箋82が仮に剥がれても原稿給紙トレイ40a上に残るだけなので、上記のようなZ字状の折れや原稿搬送路401上のジャム発生までに至ることは生じ難い。
このことは、原稿搬送路401上において幅方向Wにローラー設置領域7a〜7eに対応する位置にだけ、シート片検出手段としての付箋検出センサー8a〜8eを配置すれば、付箋が搬送ローラーに接触することに起因する付箋の剥がれや折り曲がりの発生を防止できることを意味する。従って、搬送ローラーが存しない位置にまで付箋検出センサーを配置する構成に比べて、付箋検出センサーの配置個数を減らすことができ、コストメリットが大きい。
<全体制御部の構成>
図7は、全体制御部5の構成を示すブロック図である。
CPU51は、ROM52に格納されているプリント動作等を実行するためのプログラムを読み出して、画像読取装置1、画像形成部2、給紙部3などの動作を統括的に制御して、円滑なプリント等のジョブを実現する。また、CPU51は、操作部4からユーザーによる操作入力、例えば原稿読取開始指示などを受け付け、また表示パネル4aに各種メッセージを表示させる。RAM53は、CPU51のワークエリアとなる。
図8は、原稿搬送制御の内容を示すフローチャートである。この制御は、原稿搬送制御部54により実行され、CPU51からの原稿搬送開始の指示により開始される。
同図に示すように、原稿の搬送を開始する(ステップS1)。これにより、原稿給紙トレイ40a上に載置された1枚の原稿Dまたは複数枚の原稿Dのうち最上位の原稿Dが1枚ずつ繰り出しローラー41によって繰り出される。繰り出された原稿Dは、付箋82の付着による搬送中断がされない限り、原稿搬送方向Xに沿って分離ローラー対42から排出ローラー48まで搬送され、排出トレイ40b上に排出される。
付箋82の非検出を判断すると(ステップS2で「No」)、搬送すべき原稿Dが原稿給紙トレイ40a上に残っているかを判断する(ステップS3)。原稿Dが残っていることを判断すると(ステップS3で「Yes」)、ステップS2に戻って付箋検出の有無を判断する。付箋82が検出されず(ステップS2で「No」)、搬送すべき原稿Dが未だ残っていれば(ステップS3で「Yes」)、再度、ステップS2に戻る。
付箋82の付着位置は、付箋検出センサー8a〜8eのうち、付箋82を検出したセンサーの幅方向Wにおける配置位置で示すことができる。例えば、付箋検出センサー8a〜8eの幅方向Wの配置位置を5段階、具体的には装置奥行方向に最も背面側、背面寄り、中央、正面寄り、最も正面側に分けて、付箋82を検出したセンサーに対応する配置位置を示すメッセージを表示させることができる。より具体的には、付箋82を検出したセンサーが8aであれば、原稿Dの最も装置背面側に付箋が付着している旨のメッセージを表示させ、付箋82を検出したセンサーが8eであれば、原稿Dの最も装置正面側に付箋が付着している旨のメッセージを表示させることができる。
原稿Dの搬送開始から付箋82の検出までにかかった時間Txをタイマー(不図示)により測定する。そして、搬送開始時における原稿Dの搬送方向先端の位置を基準に、その基準位置から付箋検出時における原稿Dの搬送方向先端の位置までの原稿搬送路401上における距離Xa(=Tx×Vx)を求める。ここで、Vxは、原稿Dの搬送速度であり、予め決められている。
なお、メッセージ表示に限られず、例えばイラスト表示とすることもできる。原稿Dを矩形のイラストで示し、その矩形領域内において、付箋82を検出したセンサーに対応する配置位置(または上記の二次元の座標位置)に付箋82のイラストを表示させることが考えられる。
ユーザーは、この通知により、原稿搬送の中断が付箋82に起因するものであること、およびその付箋82の付着位置を知ることができる。そして、ユーザーは、原稿搬送路401上で停止している原稿Dを一旦、自動原稿搬送部40の外装カバーの開閉などにより原稿搬送路401から取り出す。そして、取り出した原稿Dから付箋82を取り除いた後、再度、その原稿Dを原稿給紙トレイ40a上に戻す再セットを行い、その後、原稿搬送の再開を操作部4から指示することができる。
ユーザーによる原稿搬送の再開の指示を受け付けたことを判断すると(ステップS7で「Yes」)、原稿搬送を再開して(ステップS8)、ステップS3に進む。原稿搬送の再開は、原稿給紙の開始と同様に繰り出しローラー41による最上位の原稿Dの繰り出し動作により開始される。
この場合、停止している原稿Dが原稿搬送路401からユーザーにより取り除かれたことが検出されると、原稿搬送の中断がリセットされて、これ以降、別の原稿に対する原稿搬送制御の実行が可能になる。原稿Dが取り除かれたことの検出は、上記のジャム検出センサーの出力信号を監視して、停止している原稿Dがいずれのジャム検出センサーによっても検出されなくなったことを判断することにより行うことができる。
例えば、各搬送ローラーが原稿Dの搬送時の回転方向(正回転)とは逆方向に回転(逆回転)可能であり、この逆回転により原稿Dを本来の搬送方向とは逆方向に搬送可能な構成であれば、原稿Dの搬送を中断後(ステップS5)、各搬送ローラーを逆回転させて、搬送中断により停止している原稿Dを原稿搬送方向Xとは逆方向に搬送して、原稿給紙トレイ40aに向けて戻す動作を自動的に行う構成をとることもできる。
原稿Dの搬送を中断すると(ステップS5)、各搬送ローラーを所定速度で逆回転させて、原稿Dを原稿給紙トレイ40aに戻し(ステップS21)、ステップS6に進む。
なお、上記の所定速度は、予め決めておくことができる。また、原稿Dの給紙開始から搬送中断による停止までに要した時間を測定しておけば、その測定時間に規定の原稿搬送速度を乗算することにより、原稿Dの給紙開始から停止までの搬送距離を求めることができる。この搬送距離に相当する分またはこれに誤差を加えた分、原稿Dが逆方向に搬送されるように、各搬送ローラーの逆回転の時間を設定することにより、原稿Dをその停止位置から原稿給紙トレイ40aまで戻すことができる。
透過型の光学センサーを用いる場合、例えば図10に示すように原稿搬送路401を挟んで上側に発光部8fを配置し、その下側に受光部8gを配置する構成をとることができる。受光部8gは、発光部8fから発せられた光を受光して、その受光量に応じた大きさの電圧を出力するものとする。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、付箋検出センサー8として測距センサーを用いる構成例を説明したが、本実施の形態2では、超音波センサーを用いるとしており、この点で実施の形態1と異なっている。
同図に示すように超音波センサー90は、超音波、ここでは赤外線を発する発信部91と、発信部91から発せられた超音波のうち原稿Dを透過した後の超音波を受波して、受波超音波の強さに応じた電気信号、ここでは電圧を出力する受信部92を備える。発信部91と受信部92の数は、本実施の形態では同じではなく、3つの発信部91に対して2つの受信部92が配置される構成になっている。
図12に示すように、原稿搬送路401を挟んで、その上側に3つの発信部91a,91b,91cが幅方向Wに沿って間隔をあけて配置され、その下側に2つの受信部92a,92bが幅方向Wに沿って間隔をあけて配置されている。
超音波センサー90による付箋の検出幅70a,70b,70c,70dは、図3に記載の検出幅7a,7b,7d,7eに相当し、幅方向Wにおいて各ローラー本体がいずれかの検出幅内に配置される位置関係になっている。換言すると、幅方向Wにおいて検出幅70a〜70d以外の位置にはいずれのローラー本体も存しない構成になっている。
本実施の形態では、発信部91a〜91cと受信部92a,92bが次の条件を満たすように各部の配置位置、超音波の指向角、受信部の大きさなどが予め決められている。
同図では、発信部91bから発せられた超音波のうち幅方向Wに検出幅70bの両外側を通過後の超音波が受信部92aに至ることがないように、その超音波を進路の途中で遮るための遮蔽部材89a,89bを上下に間隔89cをあけて配置した構成例が示されている。発信部91bから発せられた超音波のうち検出幅70b内を通過後の超音波だけが遮蔽部材89a,89bの間の間隔89cを通って受信部92aで受波可能になっている。受信部92bに対しても同様の遮蔽部材89a,89bが設けられている。
付箋81の付着の有無によって超音波が原稿Dを透過する際の減衰量が変わり、受信部92aの出力電圧も変わる。従って、その変化量を予め実験などで求めておき、原稿搬送中に受信部92aの出力電圧を監視して、付箋81の付着による出力電圧の変化を検出することにより、原稿Dに付着しており、少なくとも一部が検出幅70内に入っている付箋81を検出できる。このことは、他の検出幅70b〜70dについても同様である。
なお、本実施の形態では、2つの発信部91aと91bが1つの受信部92aを共有する構成なので、検出幅70aと70bのそれぞれにおける付箋の検出を同時に行うことができない。
図13は、発信部91a,91bと受信部92aによる付箋検出のタイミングチャートを示す図であり、図13(a)は原稿D上の付箋が未検出の場合を示し、図13(b)は原稿D上の付箋81,83が検出された場合を示している。
一方、発信部91bから発せられた超音波は、原稿D(付箋が未付着)を透過後、時点t5に受信部92aへ到達して、受信部92aにより検出される(時点t5〜t6)。このときの受信部92aの出力電圧をVb(<Va)とする。
これは、発信部91aも91bもそれぞれから発せられる超音波の音速が同じであるのに対し、発信部91aから受信部92aまでの距離Laよりも発信部91bから受信部92aまでの距離Lbの方が長いので、その距離の差分だけ到達タイミングに差が生じるからである。発信部91aから発せられた超音波の受信部92aへの到達タイミング(時点t3)に対する、発信部91bから発せられた超音波の受信部92aへの到達タイミング(時点t5)の遅延時間をTbとする。
すなわち、発信部91aから発せられた超音波も発信部91bから発せられた超音波も原稿Dに付箋が付着されていない場合、同じ厚みの原稿Dを透過するのでその透過の際の減衰量がほとんど同じになる。一方で、超音波は伝搬距離が長くなるほど減衰し、上記のように距離La<Lbの関係がある。このため、距離LaとLbの差分に相当する減衰量だけ、受信部92aの出力電圧Vbが出力電圧Vaよりも小さくなったからである。図13(a)の例では、受信部92aの出力電圧がV0<Vb<Vaの関係になっている。
つまり、原稿Dへの付箋81の有無により、受信部92aの出力電圧に差が生じるので、出力電圧Vaよりも小さく、出力電圧Va1よりも大きくなる所定の電圧を閾値th1として予め決めておけば、時点t3〜t4間における受信部92aの出力電圧と閾値th1との大小関係の判断により、付箋81の有無を検出することができる。
すなわち、発信部91bから発せられた超音波が原稿Dと付箋83の両方を透過する際の減衰により受信部92aの出力電圧がVb1(<Vb)になる。従って、出力電圧Vbよりも小さく、出力電圧Vb1よりも大きくなる所定の電圧を閾値th2として予め決めておけば、時点t5〜t6間における受信部92aの出力電圧と閾値th2との大小関係の判断により、付箋83の有無を検出できる。
具体的には、図13(a)において発信部91aを発信部91cに置き換え、かつ受信部92aを受信部92bに置き換えて、発信部91b,91cのそれぞれから発せられた超音波を受信部92bで時間をずらして検出することにより、検出幅70cと70dのそれぞれに対する付箋の検出を行うことができる。
例えば、上記距離L1とL2の差がほとんどない場合などのためにパルス出力時間Ta<遅延時間Tbの関係を満たすことができない構成の場合、発信部91a,91bから同時に超音波を出力すると、発信部91aからの超音波を受信部92aで受波中に発信部91bからの超音波が同時に受信部92aで受波されることが生じ得る。
これを避ける方法として、発信部91a,91bから同時に超音波を出力する構成に代えて、超音波の出力時間が重複しない構成をとることができる。
同図に示すように時点t1〜t2間で発信部91aから超音波が出力され(ON)、時点t2よりも後の時点t3〜時点t4間で発信部91bから超音波が出力される(ON)。発信部91a,91bともに超音波の出力時間は、同じパルス出力時間Taである。発信部91aによる超音波の出力開始時点t1から発信部91bによる超音波の出力開始時点t3までの時間Tcが出力タイミングのずれた時間になる。
一方、発信部91bから時点t3〜t4間に出力された超音波は、受信部92aにおいて時点t8〜t9間で受波される。受信部92aは、発信部91bからの超音波の受信量に応じた電圧Vb(<Va)を出力する。
このことから時間Tcの長さは、発信部91a,91bからの超音波が同時に受信部92aで受波されることを回避するのに最低限必要な時間またはこの時間に検出ばらつきなどを加算した時間を予め実験などから決めることが望ましい。
このことから、図13において発信部91bからの超音波の出力開始を例えば、時点t1から少し遅らせて、時点t1〜t2間のいずれかの時点とすることも可能である。
図15は、発信部91a,91bからの超音波を受信部92aで同時受信する構成におけるタイミングチャートの例を示す図である。
受信部92aの受信量は、受信部92aにおける受波超音波の量を示している。
従って、受信部92aから時間Td,Tfにそれぞれ出力される電圧を監視することにより、発信部91a,91bからそれぞれ発せられた超音波を1つの受信部92aで区別して検出することができる。時間Td,Tfごとに、受信部92aの出力電圧と予め決められた閾値(上記th1またはth2に相当)の大小関係を判断することにより、異なる検出幅における付箋の有無を検出することができる。
1回の検出周期ごとにその周期内で受信部92aへの駆動電力の供給と停止とを交互に切り替える間欠駆動の構成にしているので、受信部92aへ常時、駆動電力を供給する構成に比べて、低消費電力を実現することができる。
例えば、発信部91a,91bから同時に超音波を出力し、かつ受信部92aを常時駆動する構成であり、発信部91aから受信部92aまでの距離Laと発信部91bから受信部92aまでの距離Lbとの差があまりなく、発信部91bからの超音波が発信部91aからの超音波に対してほとんど遅れることなく受信部92aで受波される構成において、図16に示すように異なる状態A〜Dに対して異なる閾値th1〜th3を用いて付箋の存否を検出することもできる。
状態Bとは、発信部91aによる検出幅70aで付箋が検出されたが、これと同時点で発信部91bによる検出幅70bでは付箋が検出されないときの受信部92aの出力電圧Vbを示している。
すなわち、幅方向Wに沿って間隔をあけて配置されたn個のローラー本体に対する付箋の接触を検出するには、n個のローラー本体のそれぞれごとに、幅方向Wの配置領域(ローラー幅)Wr(図4)と幅方向Wに同じ幅またはこれよりも広い幅の検出幅が必要になる。各検出幅は、幅方向Wに重ならないとする。
上記では原稿搬送路401を挟んで上側に発信部91が配置され、下側に受信部92が配置される構成としたが、これに限られず、原稿搬送路401を挟んで下側に発信部91が配置され、上側に受信部92が配置される構成とすることもできる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、繰り出しローラー41の繰り出し開始後の原稿Dに対して付箋82の検出を行うとしたが、これに限られない。1枚の原稿Dごとに、原稿搬送により、原稿Dに付着している付箋がいずれかの搬送ローラー(つまりローラー本体)と接する接触状態になるか否かを事前に予測できる構成であれば良い。
(2)上記実施の形態では、分離ローラー対42や中間ローラー対43などは一つの回転軸に幅方向Wに間隔をあけて複数のローラー本体が設けられる構成例を説明したが、これに限られない。例えば回転軸433に一つのローラー本体421が設けられ、回転軸443に複数のローラー本体431が設けられる構成などを採ることができる。装置構成に応じて適した、各ローラー本体のローラー幅、個数、配置位置などが決められる。
例えば、検出幅をローラー設置領域の幅7aよりも所定値(数mm程度)だけ長い幅に設定した付箋検出センサー8aを用いることもできる。検出幅をローラー設置領域の幅7aよりも少し広くとっておくことにより、付箋検出センサー8aの検出幅に製造上に生じるばらつきが含まれる場合でも、原稿Dの搬送継続により搬送ローラーに接すると想定される付箋をより確実に事前検出できるようになる。他の付箋検出センサー8b〜8eについても同様である。このばらつきを含む上記少し広い領域をローラー設置領域とみなして、これに等しい幅方向長さを付箋検出センサー8、90の検出幅に決める構成をとることもできる。なお、検出幅をローラー設置領域の幅よりも大きくしすぎると、搬送中に付箋がいずれの搬送ローラーに接触しなくても、接触する付箋として事前に検出されてしまうことが生じ得る。このため検出幅を広くするとしても上記のばらつきを吸収できる範囲を上限とすることが望ましい。
例えば、図3に示す付箋検出センサー8aを、原稿搬送方向Xに沿って並ぶ複数のローラー本体451,461,471,481のうち最上流に位置するローラー本体451よりも原稿搬送方向Xの上流側かつローラー本体451に近接した位置に配置するとしても良い。他の付箋検出センサー8b〜8eについても同様である。
5 全体制御部
6 搬送モーター
7a,7b,7c,7d,7e 検出幅
9a,9b,9c,9d,9e 第1領域
8 付箋検出センサー
40 自動原稿搬送部
41 繰り出しローラー
42 分離ローラー対
43 中間ローラー対
44 レジストローラー対
45 読取前ローラー対
46 読取後ローラー対
47 排出前ローラー対
48 排出ローラー
54 原稿搬送制御部
81,82,83 付箋
90 超音波センサー
91a,91b,91c 発信部
92a,92b 受信部
93a,93b,93c,93d,93e 第2領域
401 原稿搬送路
421、431、441、451、461、471、481 ローラー本体
D 原稿
P 検出位置
W 搬送路の幅方向
X 原稿搬送方向
Claims (13)
- シートを搬送路に沿って複数の搬送ローラーにより搬送するシート搬送装置であって、
搬送対象のシートの搬送により、当該シートの面に付着している付箋、タグ等のシート片が前記複数の搬送ローラーのいずれかと接触状態になるか否かを予測する予測手段と、
前記予測手段により前記接触状態にならないことが予測されると、前記各搬送ローラーの回転により前記シートの搬送が行われ、前記接触状態になることが予測されると、前記各搬送ローラーの停止により前記シートの搬送が行われないように、前記各搬送ローラーの回転を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記制御手段は、
前記シートの搬送開始以降に、前記接触状態になることが予測されると、前記シートの搬送を中断することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。 - ユーザーに所定の情報を通知する通知手段を備え、
前記制御手段は、
前記シートの搬送を中断すると、前記シート片の付着により前記シートの搬送が中断された旨を前記所定の情報として前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。 - 前記予測手段は、
前記シートの面に付着している前記シート片の前記シート上における位置を検出する位置検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記シート片の検出位置を前記所定の情報として前記通知手段に通知させることを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。 - 前記制御手段は、
前記シートの搬送を中断後、前記各搬送ローラーを前記搬送時の回転方向とは逆方向に回転させることにより、前記シートを搬送開始前の位置に向けてシート搬送方向とは逆向きに搬送させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記複数の搬送ローラーのそれぞれは、
シート搬送方向に直交する幅方向に沿った回転軸に当該幅方向に複数個のローラー本体が間隔をあけて設けられてなるローラーおよび当該回転軸に一つのローラー本体が設けられてなる搬送ローラーのいずれかであり、シート搬送方向に沿って間隔をあけて配置されており、
前記搬送路上には、
シート搬送方向に沿って、シート搬送方向上流側から下流側までの間のいずれかの位置に前記いずれかのローラー本体が存する第1領域と、いずれの位置にも前記いずれのローラー本体も存しない第2領域とが存在し、
前記予測手段は、
前記シートの搬送中に、前記第1領域に少なくとも一部が入っている前記シート片を、前記第1領域に存する前記ローラー本体のうち最もシート搬送方向上流に位置するローラー本体よりもシート搬送方向上流側で検出するシート片検出手段を備え、
前記シート片が検出されるまでの間には前記接触状態にならず、前記シート片が検出されると前記接触状態になることの予測を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - シートが載置されるトレイと、
前記トレイ上に載置された複数枚のシートの束からシートを1枚ずつシート搬送方向下流側に繰り出す繰り出しローラーと、
前記繰り出しローラーよりもシート搬送方向下流側かつ前記繰り出しローラーに最も近い位置に配置され、前記繰り出しローラーにより繰り出されたシートを前記搬送路上においてさらにシート搬送方向下流側に搬送する給紙ローラーと、
を備え、
前記繰り出しローラーは、前記複数の搬送ローラーに含まれず、
前記給紙ローラーは、前記複数の搬送ローラーのうちの一つであり、他の搬送ローラーよりもシート搬送方向上流側に位置し、
前記シート片検出手段は、
前記繰り出しローラーよりもシート搬送方向下流側かつ前記給紙ローラーよりもシート搬送方向上流側の所定の検出位置を、前記繰り出しローラーにより繰り出されたシートが通過する際に、前記検出を行うことを特徴とする請求項6に記載のシート搬送装置。 - 前記シート片検出手段は、
超音波を発する発信部と前記発信部から発せられた超音波を受波する受信部とを備え、
前記搬送路を挟んで一方の側に前記発信部が配置され、他方の側に前記受信部が配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載のシート搬送装置。 - 前記シート片検出手段は、前記発信部を複数、備え、
前記複数の発信部には、第1と第2の発信部が含まれ、
前記搬送路上には、前記第2領域を挟んで前記幅方向の両側に2つの前記第1領域が存在し、
前記第1の発信部と前記第2の発信部と前記受信部とは、前記第1の発信部から発せられ、前記一方の第1領域を通過後の超音波と、前記第2の発信部から発せられ、前記他方の第1領域を通過後の超音波のそれぞれを前記受信部が受波可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のシート搬送装置。 - 前記第1の発信部から発せられた超音波が前記受信部で受波されている期間と、前記第2の発信部から発せられた超音波が前記受信部で受波されている期間とが重複しないように、前記第1の発信部と前記第2の発信部のそれぞれによる超音波の出力タイミングと出力時間とが予め決められていることを特徴とする請求項9に記載のシート搬送装置。
- 前記第1と第2の発信部のそれぞれが同時に同じ時間Taだけ超音波を出力し、
前記第1の発信部から前記受信部までの距離Laと前記第2の発信部から前記受信部までの距離Lb(>La)との差により生じる、前記第1の発信部から発せられた超音波に対する前記第2の発信部から発せられた超音波の前記受信部への到達タイミングの遅延時間をTbとしたとき、
Ta<Tbの関係を満たすことを特徴とする請求項10に記載のシート搬送装置。 - 前記第1の発信部による超音波の出力終了後、前記第2の発信部からの超音波の出力が開始されることを特徴とする請求項10に記載のシート搬送装置。
- 前記第1の発信部と前記第2の発信部のそれぞれから発せられた超音波を同時に前記受信部で受信する構成の場合に、
前記一方の第1領域と前記他方の第1領域の両方において同時にそれぞれ前記シート片が検出されない状態Aのときの前記受信部の出力電圧をVa、
前記一方の第1領域において前記シート片が検出され、かつ同時点で前記他方の第1領域において前記シート片が検出されない状態Bのときの前記受信部の出力電圧をVb、
前記一方の第1領域において前記シート片が検出されず、かつ同時点で前記他方の第1領域において前記シート片が検出された状態Cのときの前記受信部の出力電圧をVc、
前記一方の第1領域と前記他方の第1領域の両方において同時に前記シート片が検出された状態Dのときの前記受信部の出力電圧をVdとしたとき、
電圧Vd<Vc<Vb<Vaの関係または電圧Va<Vb<Vc<Vdの関係を有し、
前記シート片検出手段は、
電圧VaとVbの間に閾値th1を設定し、電圧VbとVcの間に閾値th2を設定し、電圧VcとVdの間に閾値th3を設定して、前記受信部の出力電圧と前記閾値th1〜th3との大小関係から、前記一方と他方の第1領域のそれぞれにおける前記シート片の存否を検出することを特徴とする請求項9に記載のシート搬送装置。
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