JP6493953B2 - 還元剤噴射装置の制御装置及び制御方法並びに還元剤噴射装置 - Google Patents

還元剤噴射装置の制御装置及び制御方法並びに還元剤噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤噴射装置の制御を行う還元剤噴射装置の制御装置及び制御方法並びに還元剤噴射装置に関する。
車両に搭載されるディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中にはNO(窒素酸化物)が含まれている。かかるNOを還元して窒素や水蒸気等に分解することにより排気を浄化するための装置として、尿素SCR(Selective Catalystic Reduction)システムが実用化されている。尿素SCRシステムは、還元剤として尿素水溶液を使用して、排気中のNOをアンモニアと反応させることにより、NOを分解するシステムである。
かかる尿素SCRシステムは、排気通路に配置された選択還元触媒と、選択還元触媒よりも上流側の排気通路に尿素水溶液を噴射するための還元剤噴射装置とを備える。選択還元触媒は、尿素水溶液が分解して生成されるアンモニアを吸着し、流入する排気中のNOとアンモニアとの還元反応を促進する機能を有する触媒である。また、還元剤噴射装置は、貯蔵タンク内に収容された尿素水溶液を圧送するポンプと、ポンプにより圧送される尿素水溶液を噴射する噴射弁と、ポンプ及び噴射弁の制御を行う制御装置とを備える。
尿素SCRシステムで使用される尿素水溶液は、濃度によって凍結温度が異なる。最も低い凍結温度でも、その温度はマイナス11℃程度である。そのため、停車中に尿素水溶液が凍結し、体積が膨張することによって、ポンプや噴射弁、尿素水溶液を流通させる配管等が破損しないように、内燃機関の停止時には尿素水溶液がシステム内から貯蔵タンクに回収される。回収された尿素水溶液は、次回の内燃機関の始動時にシステム内に再充填される。
特開2014−012992号公報
しかしながら、尿素水溶液は、内燃機関の停止時に限らず、車両の走行中においても凍結する可能性がある。例えば、車両が長い下り坂を走行している場合には、運転者がアクセル操作量をゼロに戻すことにより燃料噴射が停止する。これに伴って、排気の排出量がゼロになり、尿素水溶液の噴射が停止するために、噴射弁側に供給される尿素水溶液の流れが停止する。このとき、寒冷地等で外気温度が低い場合には、噴射弁や配管等が車両の走行に伴って空冷される等により、当該噴射弁や配管等の内部で尿素水溶液が凍結するおそれがある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、車両の走行中における尿素水溶液の凍結を防ぐことが可能な、新規かつ改良された還元剤噴射装置の制御装置及び制御方法並びに還元剤噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、車両に搭載された内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤噴射装置を制御する制御装置において、前記内燃機関の運転中の無噴射状態を検出する無噴射状態検出部と、前記内燃機関の無噴射状態、かつ、外気温度が所定の閾値以下の状態が所定時間以上継続したときに前記還元剤噴射装置内の還元剤を貯蔵タンクに回収する制御部と、を備えることを特徴とする、還元剤噴射装置の制御装置が提供される。
また、前記制御部は、前記所定時間の経過後に、さらに前記車両に設けられた温度センサにより検出される前記外気温度以外の温度の情報に基づいて前記還元剤の回収の要否を判定してもよい。
また、前記温度の情報が、触媒温度情報、前記内燃機関の冷却水の温度情報及び前記還元剤の圧送機器の温度情報のうちの少なくとも一つであってもよい。
また、前記制御部は、前記還元剤の回収後、前記無噴射状態が解除されたとき、所定時間経過したとき、又は、前記外気温度が前記閾値を超えたときに、前記還元剤噴射装置内に前記還元剤を再充填してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、車両に搭載された内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤噴射装置を制御する制御方法において、外気温度の情報を検出するステップと、前記内燃機関の運転中の無噴射状態を検出するステップと、前記内燃機関の無噴射状態、かつ、前記外気温度が所定の閾値以下の状態が所定時間以上継続したときに前記還元剤噴射装置内の還元剤を貯蔵タンクに回収するステップと、を備えることを特徴とする、還元剤噴射装置の制御方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明のさらに別の観点によれば、上述したいずれかの制御装置と、貯蔵タンク内の還元剤を圧送するポンプと、前記還元剤を内燃機関の排気通路に噴射する噴射弁と、を備えることを特徴とする、還元剤噴射装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、外気温度が低い状況で車両が走行している間に、長時間、尿素水溶液の噴射が停止する場合に、尿素水溶液が貯蔵タンクに回収される。したがって、車両の走行中における尿素水溶液の凍結を防ぐことができる。
本発明の実施の形態にかかるSCRシステムの全体構成例を示す概略図である。 同実施形態にかかる還元剤噴射装置の制御装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態にかかる還元剤噴射装置の制御方法を説明するためのタイムチャートである。 同実施形態にかかる還元剤噴射装置の制御方法の例を示すフローチャートである。 同実施形態にかかる還元剤再充填判定処理の例を示すフローチャートである。 同実施形態にかかる還元剤噴射装置の制御方法の別の例を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.SCRシステムの全体構成例>
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる還元剤噴射装置20を備えた尿素SCRシステム10の全体構成例について説明する。図1は、尿素SCRシステム10の概略構成を示す図である。尿素SCRシステム10は、還元触媒13と、還元剤噴射装置20とを主たる要素として備えている。
尿素SCRシステム10は、還元剤として尿素水溶液を用いて排気中のNOを還元し分解するシステムである。尿素水溶液は、例えば凍結温度が最も低い、32.5%濃度の尿素水溶液とすることができる。この場合の凍結温度は、約マイナス11℃である。
還元触媒13は、エンジン5に接続された排気管11の途中に配設され、エンジン5の排気中に含まれるNOを選択的に還元する機能を有する。本実施形態では、還元剤噴射装置20により噴射される尿素水溶液が分解して生成されるアンモニアが還元触媒13に吸着され、還元触媒13に流入する排気中のNOがアンモニアにより選択的に還元される。
還元剤噴射装置20は、還元触媒13よりも上流側の排気管11内に還元剤としての尿素水溶液を噴射する。尿素水溶液の噴射量は、排気中に含まれるNOの濃度や、還元触媒13におけるアンモニアの吸着可能量等に基づいて、還元触媒13の下流側にNOあるいはアンモニアが流出しないように制御される。
還元触媒13よりも上流側の排気管11には、排気温度Tgasを検出するための温度センサ15が設けられている。温度センサ15によって検出される排気温度Tgasは、還元触媒13の温度推定にも用いられる。ただし、温度センサ15の配置位置は、かかる例に限定されない。また、温度センサ15以外に、排気管11には、図示しないNO濃度センサやアンモニアセンサ等が設けられていてもよい。
<2.還元剤噴射装置の構成例>
次に、還元剤噴射装置20の構成について詳細に説明する。図1に示すように、還元剤噴射装置20は、還元触媒13よりも上流側で排気管11に固定された噴射弁31と、貯蔵タンク50内の尿素水溶液を噴射弁31に向けて圧送するポンプ41を有するポンプモジュール40とを備える。
噴射弁31とポンプモジュール40とは第1の供給通路57によって接続されている。第1の供給通路57には、噴射弁31に供給される尿素水溶液の圧力を検出するための圧力センサ43が備えられている。また、貯蔵タンク50とポンプモジュール40とは第2の供給通路58によって接続されている。さらに、ポンプモジュール40と貯蔵タンク50とは循環通路59によっても接続されている。かかる循環通路59は、第1の供給通路57から分岐し、貯蔵タンク50に接続されている。循環通路59の途中にはオリフィス45が備えられている。オリフィス45は、第1の供給通路57内の圧力を保持する一方、余剰の尿素水溶液を貯蔵タンク50側に通過させる機能を有する。
また、尿素SCRシステム10は、還元剤噴射装置20の各制御要素の制御を行う制御装置100を備える。制御装置100は、図示しないCAN(Controller Area Network)等の通信手段を介してエンジン制御装置70の情報を取得可能になっている。例えば、制御装置100は、エンジン5の燃料噴射量や噴射タイミング、エンジン回転数等の運転状態に関する情報を取得可能になっている。なお、本実施形態にかかる尿素SCRシステム10では、制御装置100とエンジン制御装置70とが別の制御装置となっているが、一つの制御装置として構成されていてもよい。
ポンプモジュール40に備えられたポンプ41は、例えば電動式のダイヤフラムポンプやモータポンプからなる。ポンプ41の出力は、制御装置100の制御信号に基づいて制御される。本実施形態では、制御装置100は、圧力センサ43により検出される尿素水溶液の圧力が所定の目標値に維持されるように、ポンプ41の出力をフィードバック制御するように構成されている。また、エンジン5の始動時において、尿素水溶液が凍結している場合には、尿素水溶液が解凍されるまで待機した後に、ポンプ41の駆動が開始される。
噴射弁31は、通電制御により開弁及び閉弁が切り替えられる電磁式噴射弁が用いられる。かかる噴射弁31はコイルを備え、当該コイルへの通電により発生する磁力によって弁体が移動して開弁する構造を有している。上述のとおり、噴射弁31に供給される尿素水溶液の圧力は一定の圧力で維持されており、制御装置100は、尿素水溶液の目標噴射量に応じて開弁時間を調節する。
ポンプモジュール40には流路切換弁71が備えられている。流路切換弁71は、ポンプ41により圧送される尿素水溶液が流れる方向を切り換える。尿素水溶液を排気通路内に噴射する場合において、流路切換弁71は、尿素水溶液が貯蔵タンク50側から噴射弁31側に向かうようにする。この場合、ポンプ41の吸入口が第2の供給通路58に接続され、ポンプ41の吐出口が第1の供給通路57に接続される。また、尿素水溶液を貯蔵タンク50に回収する場合において、流路切換弁71は、尿素水溶液が噴射弁31側から貯蔵タンク50側に向かうようにする。この場合、ポンプ41の吸入口が第1の供給通路57に接続され、ポンプ41の吐出口が第2の供給通路58に接続される。
また、還元剤噴射装置20は、エンジン5の冷却水が循環可能に構成された第1の冷却水通路85及び第2の冷却水通路87を備える。第1の冷却水通路85及び第2の冷却水通路87は、エンジン5に設けられたエンジン冷却装置60の冷却通路86から分岐して、再び冷却通路86に合流する。第1の冷却水通路85は貯蔵タンク50内を通って配設される。また、第2の冷却水通路87は噴射弁31の周囲を通って配設される。第1の冷却水通路85における、第2の冷却水通路87との分岐点よりも下流側には開閉弁81が設けられている。開閉弁81は制御装置100によって開弁及び閉弁が切り換えられ、第1の冷却水通路85の開閉が制御される。
エンジン5の始動時において、開閉弁81は開弁し、第1の冷却水通路85には冷却水が流れる。したがって、貯蔵タンク50内の尿素水溶液は加熱される。すなわち、貯蔵タンク50内の尿素水溶液が凍結している場合には、冷却水の温度の上昇に伴って、凍結している尿素水溶液の解凍が促進される。その後、貯蔵タンク50に設けられた温度センサ51により検出される、貯蔵タンク50内の尿素水溶液の温度Tureaが所定の閾値Thre_tureaに到達すると、開閉弁81は閉弁される。これにより、貯蔵タンク50内の尿素水溶液が必要以上に加熱されることがないようにされる。
また、エンジン5の運転中、第2の冷却水通路87には常時冷却水が流れる。したがって、エンジン5の運転中、高温の排気熱等により噴射弁31が加熱される状態において、冷却水によって噴射弁31が冷却される。
このほか、ポンプモジュール40や第1の供給通路57、第2の供給通路58等の適宜の位置に、凍結した尿素水溶液を解凍するための電熱ヒータ等の加熱装置が備えられていてもよい。
<3.制御装置>
次に、本実施形態にかかる還元剤噴射装置20の制御に用いられる制御装置100の構成例について説明する。図2は、制御装置100の構成のうち、車両の走行中における尿素水溶液の凍結を防ぐための制御に関連する部分を機能的に示すブロック図である。かかる制御装置100は、公知のマイクロコンピュータ等を中心に構成される。
本実施形態にかかる制御装置100は、触媒温度推定部101と、無噴射状態検出部103と、制御部105とを備える。これらの各部は、具体的には、マイクロコンピュータによるプログラムの実行により実現される。また、本実施形態にかかる制御装置100は、それぞれセンサ等により検出される外気温度Taの情報、排気温度Tgasの情報及びエンジン5の冷却水の温度Tcolの情報等を読み込み可能になっている。
触媒温度推定部101は、温度センサ15により検出される排気温度Tgasの情報に基づいて還元触媒13の温度(触媒温度)Tcatを推定する。本実施形態では、触媒温度Tcatは、センサ等により直接検出されるのではなく、排気温度Tgasから推定される。排気温度Tgasに基づいて触媒温度Tcatを推定する方法は、既存の技術を利用することができる。触媒温度Tcatを直接検出可能なセンサを備える場合には、触媒温度推定部101は省略されてもよい。
無噴射状態検出部103は、エンジン5の運転中におけるエンジン5への燃料の無噴射状態を検出する。無噴射状態検出部103は、エンジン制御装置70から目標燃料噴射量Qの情報を取得し、エンジン5の運転状態において目標燃料噴射量Qがゼロの場合に、エンジン5が無噴射状態にあると判定する。あるいは、無噴射状態検出部103は、エンジン制御装置70が検出した無噴射状態か否かの情報を取得するようにしてもよい。
制御部105は、エンジン5が無噴射状態にあり、かつ、外気温度Taが所定の閾値Ta0以下の状態が、所定時間t_thre1以上継続したときに、還元剤噴射装置20内の尿素水溶液を貯蔵タンク50内へと回収する制御を実行する。かかる条件が成立する場合には、尿素水溶液が凍結する可能性が高く、制御部105は、尿素水溶液を貯蔵タンク50に回収し、尿素水溶液の凍結を防止する。外気温度Taの閾値Ta0は、例えば尿素水溶液の凍結温度とすることができる。
また、本実施形態にかかる制御装置100の制御部105は、外気温度Taの情報だけでなく、触媒温度Tcatの情報及び冷却水の温度Tcolの情報も用いて、尿素水溶液の回収制御を実行する。具体的に、制御部105は、エンジン5が無噴射状態にあり、かつ、外気温度Taが所定の閾値Ta0以下の状態が、所定時間t_thre1以上継続したときに、さらに、冷却水の温度Tcol及び触媒温度Tcatの情報に基づき、尿素水溶液の回収を実行するか否かを決定する。外気温度Taのみならず、触媒温度Tcatや冷却水の温度Tcolの情報も利用することで、尿素水溶液の凍結の可能性がより精度よく判定され、尿素水溶液の回収の必要性が高い場合に尿素水溶液が回収されるようになる。
外気温度Ta以外の温度の情報は、触媒温度Tcat又は冷却水の温度Tcolのいずれか一方の情報のみでもよいし、これらの温度以外の温度情報を利用してもよい。ただし、尿素水溶液の回収制御に使用する専用の温度センサを用いることは、コストの増加につながることから、車両に搭載されている温度センサの情報を利用することが好ましい。例えば、SCRシステム10が、エンジン5の冷却水を循環させる冷却装置を備えていない場合には、冷却水の温度Tcolを利用しないようにしてもよい。
また、制御部105は、一旦尿素水溶液を回収した後、エンジン5の無噴射状態が終了したか、あるいは、外気温度Taが再充填用閾値Ta1以上になったときに、還元剤噴射装置20内に尿素水溶液を再充填する。なお、再充填用閾値Ta1は、回収を判定する際の閾値Ta0と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
尿素水溶液を回収する場合、制御部105は、ポンプ41の駆動を一旦停止させ、流路切換弁71に通電して流路を切り換えた後、ポンプ41の駆動を再開させる。また、尿素水溶液を再充填する場合、制御部105は、ポンプ41の駆動を一旦停止させ、流路切換弁71への通電を停止した後、ポンプ41の駆動を再開させる。
<4.還元剤噴射装置の制御方法>
次に、本実施形態にかかる還元剤噴射装置20の制御装置100により実行される制御方法について説明する。図3は、本実施形態にかかる制御方法による尿素水溶液の回収制御を説明するためのタイムチャートである。図4は、本実施形態にかかる還元剤噴射装置20の制御方法を示すフローチャートである。図5は、尿素水溶液の回収後の再充填の判定処理を説明するためのフローチャートである。図3のタイムチャートには、上から、目標燃料噴射量Q、外気温度Ta、噴射弁31近傍の尿素水溶液の温度Tdos、冷却水温度Tcol及び触媒温度Tcatが示されている。
まず、図4において、制御装置100は、エンジン5が無噴射状態であるか否かを判別する。例えば、制御装置100は、エンジン制御装置70から目標燃料噴射量Qの情報を読み込み、目標燃料噴射量Qがゼロのときに、エンジン5が無噴射状態にあると判定する。エンジン5が無噴射状態にない場合(S10:No)、尿素水溶液が凍結するおそれがないことから、制御装置100は、そのまま本ルーチンを終了してスタートに戻る。
一方、車両が下り坂にさしかかり(図3の時点t0)、エンジン5が無噴射状態になった場合(図3の時点t1、S10:Yes)、制御装置100は、ステップS20に進み、外気温度Taの情報を読み込んで外気温度Taが閾値Ta0以下であるか否かを判別する。外気温度Taが閾値Ta0を超えている場合(S20:No)、尿素水溶液が凍結するおそれがないことから、制御装置100は、そのまま本ルーチンを終了してスタートに戻る。
一方、外気温度Taが閾値Ta0以下の場合(S20:Yes)、制御装置100は、ステップS30に進み、タイマー1がカウント中であるか否かを判別する。タイマー1がカウント中でない場合(S30:No)、制御装置100は、ステップS50に進み、タイマー1のカウントを開始した後ステップS10に戻る(図3の時点t2)。一方、タイマー1がカウント中である場合(S30:Yes)、制御装置100は、ステップS40に進み、タイマー1の値が閾値t_thre1に到達しているか否かを判別する。
タイマー1の値が閾値t_thre1に到達していない場合(S40:No)、制御装置100は、そのままステップS10に戻る(図3の時点t2から時点t3の期間)。一方、タイマー1の値が閾値t_thre1に到達している場合(S40:Yes)、制御装置100は、ステップS60に進む。ステップS60では、制御装置100は、触媒温度Tcatが閾値Tcat0以下であり、かつ、エンジン5の冷却水の温度Tcolが閾値Tcol0以下であるか否か(以下、「実行条件」ともいう)を判別する。外気温度Ta以外の温度の情報は、触媒温度Tcat又は冷却水の温度Tcolのいずれか一方のみでもよく、あるいは、それ以外の温度の情報を用いてもよい。
上記の実行条件が成立していない場合(S60:No)、制御装置100は、未だ尿素水溶液が凍結しない可能性も考えられることから、そのままステップS10に戻る。一方、上記の実行条件が成立した場合(S60:Yes)、制御装置100は、ステップS70に進み、尿素水溶液の回収を開始する(図3の時点t3)。具体的に、制御装置100は、ポンプ41の駆動を一旦停止させ、流路切換弁71に通電して流路を切り換えた後、ポンプ41の駆動を再開させる。これにより、尿素水溶液の回収をしない場合において図3の時点t4で発生し得た尿素水溶液の凍結が未然に防止される。
なお、図3において、尿素水溶液の回収を開始した時点t3からしばらく後には、噴射弁31近傍に尿素水溶液が存在しなくなることから、尿素水溶液を回収しない場合の温度Tdosは破線で示されている。
尿素水溶液の回収を開始した後、制御装置100は、ステップS80に進み、尿素水溶液を再充填するか否かを判別する。尿素水溶液の再充填の判定処理では、図5に示すように、制御装置100は、ステップS81において、エンジン5が無噴射状態にあるか否かを判別する。
エンジン5が無噴射状態にある場合(S81:Yes)、次いで、制御装置100は、ステップS82において、外気温度Taが閾値Ta1以下であるか否かを判別する。外気温度Taが閾値Ta1以下である場合、すなわち、エンジン5が無噴射状態にあり、外気温度Taが閾値Ta1以下である場合、尿素水溶液の再充填は行わず、ステップS81に戻る。一方、エンジン5が無噴射状態でなくなった場合(S81:No)、又は外気温度Taが閾値Ta1を超えた場合(S82:No)、制御装置100は、ステップS83に進み、尿素水溶液の再充填が必要と判定する。
図4に戻り、ステップS80で尿素水溶液の再充填が必要と判定された場合(S80:Yes)、制御装置100は、ステップS90に進み、尿素水溶液の再充填処理を実行する。具体的に、制御装置100は、ポンプ41が駆動中である場合にはポンプ41の駆動を一旦停止させ、流路切換弁71への通電を停止して流路を切り換えた後、ポンプ41の駆動を再開させる。これにより、再び、エンジン5から排出される排気中のNOの流量に応じた尿素水溶液の噴射制御が開始される。
以上説明したように、本実施形態にかかる還元剤噴射装置20の制御装置100によれば、車両の走行中において尿素水溶液の凍結の可能性がある場合に尿素水溶液を一旦貯蔵タンク50内に回収する。したがって、凍結によって噴射弁31から尿素水溶液を適切に噴射できなくなることが未然に防止される。そして、尿素水溶液の凍結のおそれがなくなったときには、尿素水溶液が再充填されて、引き続き尿素水溶液の噴射制御を継続することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、流路切換弁71により尿素水溶液の流路を切り換えることで尿素水溶液を回収する構成としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、ポンプを逆回転させたり、尿素水溶液回収用のポンプを備えたりしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン5の無噴射状態かつ外気温度Taが閾値Ta0以下の状態が所定時間t_thre1以上継続したときに、さらに、触媒温度Tcat、及び冷却水の温度Tcolに基づいて、尿素水溶液の回収実行の可否を判定していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、回収制御を簡略化するためには、図6に示すように、外気温度Taが閾値Ta0以下の状態が所定時間t_thre1以上継続したときに、尿素水溶液の回収を開始してもよい。
5 エンジン
10 尿素SCRシステム
11 排気管
13 還元触媒
15 温度センサ
20 還元剤噴射装置
31 噴射弁
40 ポンプモジュール
41 ポンプ
50 貯蔵タンク
57 第1の供給通路
58 第2の供給通路
59 循環通路
60 エンジン冷却装置
70 エンジン制御装置
81 開閉弁
85 第1の冷却水通路
87 第2の冷却水通路
100 制御装置
101 触媒温度推定部
103 無噴射状態検出部
105 制御部

Claims (6)

  1. 車両に搭載された内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤噴射装置を制御する制御装置において、
    前記内燃機関が動いている状態において前記内燃機関への燃料の無噴射状態を検出する無噴射状態検出部と、
    前記内燃機関が動いている状態において前記内燃機関への燃料無噴射状態であり、かつ、外気温度が所定の閾値以下の状態が所定時間以上継続したときに前記還元剤噴射装置内の還元剤を貯蔵タンクに回収する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記還元剤の回収後、前記外気温度が再充填用閾値を超えたときに、前記還元剤噴射装置内に前記還元剤を再充填することを特徴とする、還元剤噴射装置の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記所定時間の経過後に、さらに前記車両に設けられた温度センサにより検出される前記外気温度以外の温度の情報に基づいて前記還元剤の回収の要否を判定することを特徴とする、請求項1に記載の還元剤噴射装置の制御装置。
  3. 前記温度の情報が、触媒温度情報及び前記内燃機関の冷却水の温度情報のうちの少なくとも一つであることを特徴とする、請求項に記載の還元剤噴射装置の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記還元剤の回収後、前記無噴射状態が解除されたときに、前記還元剤噴射装置内に前記還元剤を再充填することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の還元剤噴射装置の制御装置。
  5. 車両に搭載された内燃機関の排気通路に還元剤を噴射するための還元剤噴射装置を制御する制御方法において、
    外気温度の情報を検出するステップと、
    前記内燃機関が動いている状態において前記内燃機関への燃料の無噴射状態を検出するステップと、
    前記内燃機関が動いている状態において前記内燃機関への燃料無噴射状態であり、かつ、前記外気温度が所定の閾値以下の状態が所定時間以上継続したときに前記還元剤噴射装置内の還元剤を貯蔵タンクに回収するステップと、
    前記還元剤の回収後、前記外気温度が再充填用閾値を超えたときに、前記還元剤噴射装置内に前記還元剤を再充填するステップと、
    を備えることを特徴とする、還元剤噴射装置の制御方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御装置と、
    貯蔵タンク内の還元剤を圧送するポンプと、
    前記還元剤を内燃機関の排気通路に噴射する噴射弁と、
    を備えることを特徴とする、還元剤噴射装置。
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