JP6493438B2 - エンジンの油圧制御装置 - Google Patents

エンジンの油圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6493438B2
JP6493438B2 JP2017050389A JP2017050389A JP6493438B2 JP 6493438 B2 JP6493438 B2 JP 6493438B2 JP 2017050389 A JP2017050389 A JP 2017050389A JP 2017050389 A JP2017050389 A JP 2017050389A JP 6493438 B2 JP6493438 B2 JP 6493438B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
engine
valve
control
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017050389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018155111A (ja
Inventor
真憲 橋本
真憲 橋本
西本 敏朗
敏朗 西本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2017050389A priority Critical patent/JP6493438B2/ja
Publication of JP2018155111A publication Critical patent/JP2018155111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6493438B2 publication Critical patent/JP6493438B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

ここに開示する技術は、エンジンの油圧制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、油圧を受けて作動することにより、エンジンを全気筒運転から減気筒運転へ切り換える弁停止機構が開示されている。また、この特許文献1には、弁停止機構に供給される油圧が所定の目標油圧となるように、可変容量型オイルポンプのオイル吐出量を調整することも開示されている。このように、オイル吐出量を介したフィードバック制御を行うことで、必要最小限の油圧に調整することができる。
特開2014−199011号公報
前述のように、減気筒運転への切替は、弁停止機構の作動によって実現されるところ、それを作動させるためには、通常、減気筒運転の維持に必要となる油圧(維持油圧)よりも高い油圧(過渡油圧)が要求されることが知られている。
ところが、そうした過渡油圧を確保する上で、前記特許文献1のようなフィードバック制御を行った場合、弁停止機構へ供給されるオイルの油温次第では、弁停止機構の作動に遅れが生じ得るということに、本願発明者等は気付いた。
つまり、例えば油温が高い場合には、オイルの粘度が低くなる分、摺動部等からのリーク量が増大して油圧が上がりにくくなる。この場合、フィードバック制御を繰り返し行うことになるから、過渡油圧に到達するまでの時間が長くなる。過渡油圧が比較的高いことを考慮すると、弁停止機構を応答良く作動させるのが困難となる。
対して、油温が低い場合には、リーク量こそ低減されるものの、オイルの粘度が高くなるほど流動抵抗が増大するため、オイルポンプと弁停止機構を結ぶ経路の長さに応じて、油圧の立ち上がりが遅れる(油圧の応答性が悪化する)ようになる。この場合、油温が高い場合と同様に、弁停止機構を応答良く作動させるのが困難となる。
このように、弁停止機構の作動に遅れが生じてしまっては、全気筒運転から減気筒運転への切替を迅速に行うには不都合である。このことは、エンジンの燃料消費を低減する上で好ましくない。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの油圧制御装置において、弁停止機構を応答良く作動させ、ひいてはエンジンの燃料消費を低減することにある。
ここに開示する技術は、複数の気筒を有しかつ、該複数の気筒を全て稼働させる全気筒運転と、前記複数の気筒のうちの一部を休止させる減気筒運転との間で切り換わるよう構成されたエンジンの油圧制御装置であって、加圧されたオイルを受けて作動することにより、前記エンジンを前記全気筒運転から前記減気筒運転へ切り換える弁停止機構と、前記弁停止機構へオイルを供給するオイルポンプと、前記オイルポンプのオイル吐出量を調整するオイル制御弁と、前記オイル制御弁に接続されかつ、該オイル制御弁に対し制御信号を出力すると共に、該制御信号を介して前記弁停止機構へ供給されるオイルの油圧を制御することにより、前記弁停止機構を作動させるコントローラと、前記コントローラに接続されかつ、前記弁停止機構へ供給されるオイルの油圧を検出すると共に、該検出結果を示す信号を前記コントローラへ出力する油圧センサと、前記コントローラに接続されかつ、前記弁停止機構へ供給されるオイルの油温を検出すると共に、該検出結果を示す信号を前記コントローラへ出力する油温センサと、を備える。
そして、前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、前記油温センサにより検出された油温が所定の範囲内にあるときには、前記油圧センサにより検出される油圧が前記エンジンの運転状態に基づき設定された目標油圧となるよう、前記オイル制御弁に対して制御信号を出力するフィードバック制御を行う一方、前記油温センサにより検出された油温が前記所定の範囲外にあるときには、前記フィードバック制御に代えて、前記オイル吐出量が最大量に設定されるよう、前記オイル制御弁に対して制御信号を出力する最大吐出制御を行う。
すなわち、この油圧制御装置は、油圧を受けて作動する弁停止機構を備えており、この弁停止機構を作動させることで、エンジンを全気筒運転から減気筒運転へ切り換える場合がある。その場合、弁停止機構に対して加圧されたオイルを供給することが求められるため、例えばオイル吐出量を増大させることで、弁停止機構へ供給される油圧を高めることが要求される。
油圧を高める上で、前述の如きフィードバック制御を実行することも考えられるが、オイルの油温次第では、弁停止機構へ供給される油圧が上がり難くなったり、油圧の立ち上がりが遅れたりしてしまい、そのことで、弁停止機構を応答良く作動させることが困難となるおそれがある。
一方、この油圧制御装置では、オイルの油温に応じて、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を実行する。最大吐出制御を行うと、弁停止機構の目標油圧にかかわらず、オイルポンプのオイル吐出量が最大量に設定される。オイル吐出量を増大させた分、油圧を可及的速やかに上昇させることができる。よって、弁停止機構を応答良く作動させ、ひいては、全気筒運転から減気筒運転への切替の迅速化を図ることができる。そのことで、エンジンの燃料消費を低減することができる。
また、油温に関係なく最大吐出制御を行ったのでは、例えば、油圧が相対的に上がり易いときに、必要以上に油圧を高めてしまう場合がある。その場合、オイルポンプの駆動ロスが増大したり、過度の油圧によりオイルジェットが作動したりするおそれがある。こうした状況は、燃料消費を低減する上で好ましくない。
それに対し、この油圧制御装置では、オイルの油温に基づいて、フィードバック制御と最大吐出制御とを使い分けるようになっている。例えば、油圧が相対的に上がり易い油温のときには、必要最小限の油圧を得るのに適したフィードバック制御を行う一方、油圧が相対的に上がり難い油温のときには、そうしたフィードバック制御に代えて、油圧を速やかに上昇させるのに適した最大吐出制御を行うようにすることで、弁停止機構の応答性能と、エンジンの燃費性能を両立することができる。
また、前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、前記油温センサによって検出された油温が所定の第1閾値を上回るときには前記フィードバック制御を行う一方、前記第1閾値以下のときには前記最大吐出制御を行うよう構成されている、としてもよい。
油温が低くなると、オイルの粘度が高くなる分、油圧経路における流動抵抗が増大し、オイルが流れ難くなる。そのため、オイルポンプと弁停止機構を結ぶ経路の長さに応じて、油圧の立ち上がりが遅くなる。この場合、弁停止機構を応答良く作動させるのが困難となるおそれがある。
それに対し、この油圧制御装置では、油温が第1閾値以下のときには、最大吐出制御を行うようになっている。これにより、油圧を可及的速やかに上昇させて、ひいては、弁停止機構を応答良く作動させることができる。そのことで、エンジンの燃料消費を低減する上で有利になる。
また、油温がある程度高くなると、オイルの粘度が低くなるため、オイルが相対的に流れ易くなる。その結果、立ち上がりの遅れが解消されて、最大吐出制御を行わずとも、弁停止機構を応答良く作動させることが可能となる場合がある。
そのため、この油圧制御装置では、油温が第1閾値を上回るときには、最大吐出制御に代えてフィードバック制御を行うようになっている。これにより、油圧の過度の上昇を抑制し、ひいてはエンジンの燃料消費を抑制する上で有利になる。
また、前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、前記油温センサによって検出された油温が前記第1閾値よりも高く設定された第2閾値以上のときには、前記最大吐出制御を行うよう構成されている、としてもよい。
前述の如く、油温が第1閾値を上回るときにはフィードバック制御を行うところ、油温が第1閾値よりも十分に高くなると、オイルの粘度が低下するため、エンジンの摺動部等においてオイルのリーク量が増加してしまう。リーク量が増加すると、その分、油圧が上がり難くなるから、フィードバック制御を行ったのでは、弁停止機構を応答良く作動させるのが困難となるおそれがある。
それに対し、この油圧制御装置では、油温が第2閾値以上のときには、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を行うようになっている。これにより、油圧を可及的速やかに上昇させ、ひいては、弁停止機構を応答良く作動させることができる。このことは、エンジンの燃料消費を抑制する上で有効である。
また、前記コントローラは、前記エンジンの回転速度が高いときには、該回転速度が低いときよりも前記第2閾値を高く設定する、としてもよい。
エンジンの回転速度が高くなると、単位時間当たりにオイルポンプから吐出されるオイルの流量(ポンプ吐出量)も増大するので、リークの影響が小さくなる。そのため、回転速度が高いときには、それよりも低いときと比較して油圧が上がり易くなる。この場合、最大吐出制御を行ったのでは、ポンプの駆動ロス等に起因して、燃料消費の増大を招くおそれがある。
前記の構成によると、エンジンの回転速度が高くなるに従い第2閾値を高く設定することで、フィードバック制御を行う運転領域を拡大する。そうすることで、エンジンの燃料消費を抑制する上で有利になる。
以上説明したように、前記エンジンの油圧制御装置によれば、弁停止機構を応答良く作動させ、ひいてはエンジンの燃料消費を低減することができる。
図1は、エンジンの構成を例示する断面図である。 図2は、弁停止機構の構成及び作動を説明する図であり、(A)はロック状態を、(B)はロック解除状態を、(C)は弁の作動が停止している状態を示す。 図3は、可変バルブタイミング機構の構成を例示する断面図である。 図4は、油圧制御装置の構成を例示するシステム図である。 図5は、ベース油圧のマップである。 図6は、潤滑改善の要求時における要求油圧のマップである。 図7は、オイルジェットの要求油圧のマップである。 図8は、排気側VVTの要求油圧のマップである。 図9は、油圧のフィードバック制御のブロック図である。 図10は、オイルポンプの特性を示す図である。 図11は、減気筒運転領域を示す図である。 図12は、弁停止機構の維持油圧と過渡油圧を示すマップである。 図13は、減気筒運転領域を、フィードバック制御を行う運転領域と、最大吐出制御を行う運転領域とに区分して示す図である。 図14は、油圧の経時変化を表したタイムチャートである。 図15は、油圧制御のうち、フィードバック制御と最大吐出制御との分岐に関する処理と、フィードバック制御に関する処理を示すフローチャートである。 図16は、油圧制御のうち、最大吐出制御に関する処理のフローチャートである。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<エンジン>
図1に、エンジン100の概略断面図を示す。このエンジン100は、自動車に搭載される直列4気筒エンジンである。すなわち、エンジン100の内部には、4つの気筒が気筒列方向(図1では紙面に垂直な方向)に直列に並んで配置されている。以下、4つの気筒を、気筒列方向の端から順に、「第1気筒」、「第2気筒」、「第3気筒」、及び「第4気筒」という場合がある。エンジン100は、燃料消費の低減等のために、これら全部の気筒を稼働させる運転(全気筒運転)と、半分の気筒等、一部の気筒を休止させる運転(減気筒運転)とに、エンジン100の運転状態に応じて切り換わるように構成されている。
エンジン100は、シリンダヘッド1と、シリンダヘッド1の下側に取り付けられるシリンダブロック2と、シリンダブロック2の下側に取り付けられるオイルパン3とを備えている。シリンダブロック2は、アッパブロック21と、ロアブロック22とを有している。ロアブロック22は、アッパブロック21の下面に取り付けられており、オイルパン3は、ロアブロック22の下面に取り付けられている。
アッパブロック21には、各気筒を構成する4つの円筒状のシリンダボア23が上下方向に延びるように形成されている(図1には1つのシリンダボア23だけを表示)。これらシリンダボア23の上部の開口を塞ぐように、アッパブロック21の上にシリンダヘッド1が組み付けられている。シリンダボア23の内部には、ピストン24が上下方向にスライド自在に設置されている。ピストン24は、コネクティングロッド25を介して下方に位置するクランク軸26に連結されている。エンジン100の内部には、シリンダボア23の内周壁と、ピストン24の上面と、シリンダボア23に臨むシリンダヘッド1の下壁とにより、燃焼室27が区画されている。
シリンダヘッド1には、燃焼室27の上部に開口を有する吸気ポート11と排気ポート12が設けられている。吸気ポート11には、吸気ポート11の開口を開閉する吸気弁13が設けられ、排気ポート12には、排気ポート12の開口を開閉する排気弁14が設けられている。吸気弁13及び排気弁14の各々は、吸気カム軸41に設けられた吸気カム部41aと、排気カム軸42に設けられた排気カム部42aとによって駆動される。
詳しくは、吸気弁13及び排気弁14は、バルブスプリング15,16により、開口を閉じる方向(図1では上方向)に付勢されている。吸気弁13と吸気カム部41a、及び排気弁14と排気カム部42aの各々の間には、それぞれ、カムフォロア43a,44aを略中央部に有する、吸気スイングアーム43及び排気スイングアーム44が介設されている。
これら吸気スイングアーム43及び排気スイングアーム44の一端部は、それぞれ油圧ラッシュアジャスタ(Hydraulic Lash Adjuster:HLA)45,46に支持されている。カムフォロア43a,44aが、吸気カム部41a又は排気カム部42aに押されることにより、吸気スイングアーム43又は排気スイングアーム44は、そのHLA45,46に支持された一端部を支点として揺動する。そうして揺動する吸気スイングアーム43又は排気スイングアーム44の他端部の各々が、吸気弁13又は排気弁14をバルブスプリング15,16の付勢力に抗して押し下げ、吸気弁13又は排気弁14は、開口を開く方向(図1では下方向)に移動する。HLA45,46は、油圧により、バルブクリアランスがゼロになるように自動的に調整している。
第1気筒と第4気筒に設けられたHLA45,46には、それぞれ吸気弁13及び排気弁14の動作を停止させる弁停止機構45d,46dが備えられている(詳細は後述)。一方、第2気筒と第3気筒に設けられたHLA45,46には、弁停止機構45d,46dは備えられていない。以下、前者を高機能HLA45a,46aと称し、後者を標準HLA45b,46bと称する場合がある。
全気筒運転と減気筒運転との切り替えは、高機能HLA45a,46aの作動によって行われる(詳細は後述)。すなわち、所定の過渡油圧まで加圧されたオイルが、高機能HLA45a,46aに連通する給油路(シリンダヘッド1に形成)を介して供給されることにより、高機能HLA45a,46aが油圧制御され、全気筒運転から減気筒運転への切り替えが行われる。
<弁停止機構>
図2(A)〜図2(C)に、高機能HLA45aを示す。なお、高機能HLA45aの構造は、弁停止機構45dの有無を除けば、実質的に標準HLA45b,46bと同じであるため、以下では、高機能HLA45aを例に説明する。
高機能HLA45aは、ピボット機構45cと、弁停止機構45dとを有している。ピボット機構45cは、周知のHLAのピボット機構であり、油圧によってバルブクリアランスを自動的にゼロに調整するように構成されている。弁停止機構45dは、対応する吸気弁13又は排気弁14の作動及び作動停止を切り替える機構である。
図2(A)に示すように、弁停止機構45dは、軸方向にスライドして突出可能な状態でピボット機構45cを収容する有底円筒状の外筒45eと、外筒45eの側周面に対向して形成された2つの貫通孔45fに進退可能に挿通された一対のロックピン45gと、各ロックピン45gを外筒45eの半径方向外側へ付勢するロックスプリング45hと、外筒45eの底部に収容されてピボット機構45cを突出する方向へ付勢するロストモーションスプリング45iと、を有している。
ロックピン45gは、ピボット機構45cの下端に配置されている。ロックピン45gは、油圧によって作動し、ピボット機構45cが変位不能に固定されるロック状態と、ピボット機構45cが軸方向にスライドして変位可能になるアンロック状態とに弁停止機構45dを切り替える。
図2(A)は、そのロック状態を示している。ロック状態では、ピボット機構45cは、外筒45eから比較的大きな突出量で突出しており、ロックピン45gが貫通孔45fに嵌合することにより、外筒45eの軸方向への移動が規制されている。このロック状態において、ピボット機構45cの頂部は、吸気スイングアーム43又は排気スイングアーム44の一端部に接触しており、その揺動の支点として機能する。
つまり、弁停止機構45dがロック状態にあるときには、高機能HLA45aは、標準HLA45b,46bと実質同じであり、対応する吸気弁13又は排気弁14は、通常通りに作動する。
一方、高機能HLA45aに加圧されたオイルが供給されることにより、図2(B)に黒矢印で示すように、ロックピン45gに所定の油圧が作用すると、ロックピン45gは、ロックスプリング45hの付勢力に抗して半径方向の内側へと移動し、貫通孔45fとの嵌合が解除される。その結果、ロックピン45gが貫通孔45fと嵌合しない位置まで外筒45eの内部に引っ込んだアンロック状態に切り替わる。
ピボット機構45cは、ロストモーションスプリング45iによって付勢されているため、外筒45eから比較的大きな突出量で突出した状態となっているが、ロストモーションスプリング45iの付勢力は、バルブスプリング15,16による、吸気弁13及び排気弁14を閉じる方向へ付勢する付勢力よりも小さく設定されている。そのため、アンロック状態では、カムフォロア43a,44aが、それぞれ吸気カム部41a又は排気カム部42aに押されると、吸気スイングアーム43又は排気スイングアーム44は、吸気弁13又は排気弁14の頂部を支点にして揺動し、図2(C)の白抜き矢印に示すように、ピボット機構45cをロストモーションスプリング45iの付勢力に抗して外筒45eの外側へと変位させる。
つまり、弁停止機構45dがアンロック状態にあるときには、高機能HLA45aは、HLAとして機能せず、対応する吸気弁13又は排気弁14は、その作動を停止する。その結果、これら吸気弁13や排気弁14を備えた気筒は稼働できなくなって気筒休止状態となり、前述の減気筒運転となる。減気筒運転中は、弁停止機構45dはアンロック状態に維持される。
シリンダヘッド1の上部にはカムキャップ47が取り付けられている。これらシリンダヘッド1及びカムキャップ47により、吸気カム軸41及び排気カム軸42の各々が、回転可能に支持されている。
吸気カム軸41の上方には、吸気側オイルシャワー48が設けられている一方、排気カム軸42の上方には、排気側オイルシャワー49が設けられている。これら吸気側オイルシャワー48及び排気側オイルシャワー49は、吸気カム部41a及び排気カム部42aが、吸気スイングアーム43及び排気スイングアーム44の各カムフォロア43a,44aと接触する部位にオイルを滴下する。
<可変バルブタイミング機構(VVT)>
エンジン100には、吸気弁13及び排気弁14のそれぞれの弁特性を変更する可変バルブタイミング機構(以下、「VVT」と称する)が設けられている。このエンジン100の場合、吸気側VVT17は電動駆動式であり、排気側VVT18は油圧駆動式である。
図3に、排気側VVT18を示す。排気側VVT18は、略円環状のハウジング18aと、ハウジング18aの内部に収容されたロータ18bとを有している。ハウジング18aは、クランク軸26と連動して回転するカムプーリ18cと一体化されている。ロータ18bは、排気弁14を開閉させる排気カム軸42と一体化されている。
ロータ18bの外周には、放射状に張り出す複数のベーン体18dが形成されている。ハウジング18aの内部には、各ベーン体18dを収容する複数の空間が形成されており、これら空間がベーン体18dで区画されることにより、遅角作動室18e及び進角作動室18fがハウジング18aの内部に複数形成されている。
これら遅角作動室18e及び進角作動室18fの各々には、排気弁14の開閉タイミングを変更するために、加圧されたオイルが供給されるようになっている。それにより、遅角作動室18eの油圧が進角作動室18fの油圧よりも高くなると、ハウジング18aの回転方向に対してロータ18bが反対向きに回転する。すなわち、排気カム軸42が、カムプーリ18cに対して反対向きに回転し、排気カム軸42のクランク軸に対する位相角が遅角方向に変化する結果、排気弁14の開弁タイミングが遅くなる。
一方、進角作動室18fの油圧が遅角作動室18eの油圧よりも高くなると、ハウジング18aの回転方向に対してロータ18bが同じ向きに回転する。すなわち、排気カム軸42が、カムプーリ18cに対して同じ向きに回転し、排気カム軸42のクランク軸に対する位相角が進角方向に変化する結果、排気弁14の開弁タイミングが早くなる。
このように、排気側VVT18や吸気側VVT17により、排気弁14や吸気弁13の開弁タイミングを変更することで、吸気弁13の開弁期間と排気弁14の開弁期間とがオーバーラップする量の増減が可能になり、内部EGR量の増加やポンピングロスの低減等による燃費性能の向上を図ることができる。なお、これら排気側VVT18や吸気側VVT17による開弁タイミングを変更する制御は、全気筒運転及び減気筒運転の双方において実行される。
<油圧制御システム>
図4に、エンジン100の油圧制御装置のシステム図を示す。
油圧制御装置は、HLA45,46や排気側VVT18など、エンジン100に付設されている油圧作動装置(油圧で作動する装置)や、軸受部などのエンジン100の潤滑部位に、所定の油圧でオイルを供給するシステムである。油圧制御装置は、これら油圧作動装置、オイルポンプ81、油圧経路、各種のセンサ、及びコントローラ60等で構成されている。
(オイルポンプ)
オイルポンプ81は、いわゆる可変容量型オイルポンプであって、その容量を変更することにより、単位時間当たりにオイルポンプ81から吐出されるオイルの流量(オイル吐出量)を調整することができる。オイルポンプ81は、ロアブロック22の下面に取り付けられていて、クランク軸26によって駆動される。オイルポンプ81は、その駆動時には、油圧経路を介して各油圧作動装置へオイルを供給する。
詳しくは、オイルポンプ81は、駆動シャフト81aと、駆動シャフト81aに連結されたロータ81bと、ロータ81bから半径方向へ進退自在に設けられた複数のベーン81cと、ロータ81b及びベーン81cを収容し、ロータ81bの回転中心に対する偏心量が調整されるように構成されたカムリング81dと、ロータ81bの回転中心に対する偏心量が増大する方向へカムリング81dを付勢するスプリング81eと、ロータ81bの内側に配置されたリング部材81fと、ロータ81b、ベーン81c、カムリング81d、スプリング81e及びリング部材81fを収容するハウジング81gとを有している。
図示は省略するが、駆動シャフト81aの一端部は、ハウジング81gの外方へ突出している。この一端部には従動スプロケットが連結されていて、その従動スプロケットには、クランク軸26の駆動スプロケットに巻回されたタイミングチェーンが巻回されている。それにより、ロータ81bは、クランク軸26によって回転駆動される。
ロータ81bが回転すると、各ベーン81cは、カムリング81dの内周面上を摺動する。これにより、ロータ81b、隣り合う2つのベーン81c、カムリング81d及びハウジング81gによって区画された複数(図4に示す例では7つ)のポンプ室81iが、それぞれ、ベーン81cの摺動方向に移動する。
ハウジング81gには、ポンプ室81iへオイルを吸入する吸入口81jと、ポンプ室81iからオイルを吐出する吐出口81kとが形成されている。吸入口81jにはオイルストレーナ81l(オイルパン3に貯留されるオイルに浸漬)が接続されており、ロータ81bが回転駆動されると、オイルパン3に貯留されたオイルがオイルストレーナ81lを介して吸入口81jからポンプ室81i(具体的には、複数のポンプ室81iのうち、吸入口81jに近い側に位置する1つのポンプ室81i)内へ吸入される。他方、吐出口81kには油圧経路が接続されており、吸入口81jから吸入されたオイルは、該オイルを吸入したポンプ室81iが吐出口81kに近い側まで移動したときに、吐出口81kから油圧経路に吐出される。
カムリング81dは、所定の支点回りに揺動するようにハウジング81gに支持されている。スプリング81eは、カムリング81dを揺動方向の一方に付勢している。カムリング81dとハウジング81gとの間には、オイルが供給される圧力室81mが区画されていて、カムリング81dには、圧力室81m内のオイルの油圧が作用している。この油圧は、カムリング81dを揺動方向の他方に付勢するようになっている。そのため、カムリング81dは、スプリング81eの付勢力と圧力室81mの油圧とのバランスに応じて揺動し、ロータ81bの回転中心に対するカムリング81dの偏心量が決まる。カムリング81dの偏心量に応じて、オイルポンプ81の容量が変化し、オイル吐出量が変化する。図示は省略するが、例えば、圧力室81mからオイルを排出し、カムリング81dを揺動方向の一端まで偏心させた場合、吸入口81jに近い側に位置するポンプ室81iの容量に対して、吐出口81kに近い側に位置するポンプ室81iの容量が最も小さくなる。この場合、オイルの吐出圧が最小となり、その結果、オイル吐出量も最小となる。一方、圧力室81mへ十分な量のオイルを供給し、カムリング81dを揺動方向の他端まで偏心させた場合、吸入口81jに近い側に位置するポンプ室81iの容量に対して、吐出口81kに近い側に位置するポンプ室81iの容量が最も大きくなる。この場合、オイルの吐出圧が最大となり、そのことでオイル吐出量も最大となる。
(油圧経路)
油圧経路は、油圧配管や、シリンダブロック2等に穿設された流路で形成されている。具体的に、油圧経路は、シリンダブロック2において気筒列方向に延びるメインギャラリ50(図1も参照)、メインギャラリ50から分岐する制御圧経路54、オイルポンプ81とメインギャラリ50とを接続する第1連通路51、メインギャラリ50からシリンダヘッド1まで延びる第2連通路52、シリンダヘッド1において吸気側と排気側との間を略水平方向に延びる第3連通路53、第3連通路53から分岐する第1〜第5給油路55〜59などで構成されている。
第1連通路51は、オイルポンプ81の吐出口81kと、メインギャラリ50の中間部位とに接続されている。第1連通路51には、オイルフィルタ82及びオイルクーラ83がオイルポンプ81側から順に設けられている。それにより、オイルポンプ81から第1連通路51へ吐出されたオイルは、オイルフィルタ82で濾過される。濾過されたオイルは、オイルクーラ83で油温が調整された後、メインギャラリ50の中間部位へ流入する。
メインギャラリ50には、4つのピストン24の背面側にオイルを噴射するオイルジェット71が、気筒列方向に間隔を隔てて接続されている(図1も参照)。オイルジェット71は、逆止弁とノズルとを有し、所定値以上の油圧が作用したときに逆止弁が開弁し、ノズルからオイルを噴射する。オイルジェット71から噴射されたオイルによって、各ピストン24の冷却を促進することができる。
更に、メインギャラリ50には、クランク軸26を支持する5つの軸受部29と、4つのコネクティングロッド25における軸受部72とにオイルを供給する分岐経路も、気筒列方向に間隔を隔てて接続されている。メインギャラリ50の一端側は、1つの分岐経路に連なる終端となっていて、メインギャラリ50の他端側には、制御圧経路54、第2連通路52、油圧式チェーンテンショナ(不図示)へオイルを供給するオイル供給部73、及び、タイミングチェーンへオイルを噴射するオイルジェット74を有する分岐経路が接続されている。
メインギャラリ50には、オイルが常時供給されるようになっている。メインギャラリ50の他端側には、メインギャラリ50におけるオイルの油圧を検出する油圧センサ50aが設置されている。この油圧センサ50aの検出値に基づいて、油圧経路の油圧が制御されている(詳細は後述)。
制御圧経路54は、オイルポンプ81の圧力室81mに接続されている。制御圧経路54には、オイル供給部73、オイルフィルタ54a、及びオイル制御弁(吐出量調整装置)84が設けられている。制御圧経路54を通り、オイルフィルタ54aで濾過されたオイルは、オイル制御弁84によって油圧が調整された後、オイルポンプ81の圧力室81mに流入する。オイル制御弁84によって、圧力室81mの圧力、ひいてはカムリング81dの偏心量が調整される。前述の如く、カムリング81dの偏心量を調整すると、オイルポンプ81のオイル吐出量が増減する。つまり、オイル制御弁84は、オイルポンプ81のオイル吐出量を調整しているに等しい。
オイル制御弁84は、リニアソレノイドバルブである。オイル制御弁84は、入力される制御信号のデューティ比(={通電時間/(通電時間+非通電時間)}×100%)に応じて、圧力室81mに供給するオイルの流量を調整する。デューティ比が小さいほど、圧力室81mに供給される油量が減少する。そのため、図10に示すように、デューティ比が小さくなるに従って、オイル吐出量(ポンプ流量)は増大することになる。デューティ比がゼロのとき、オイル吐出量は最大量となる。
第2連通路52は、第3連通路53に連通しており、メインギャラリ50のオイルは、第2連通路52を通って、第3連通路53へ流入する。第3連通路53へ流入したオイルは、第3連通路53を介して、シリンダヘッド1の吸気側に位置する第1給油路55と、排気側に位置する第2給油路56及び第3給油路57と、特定の気筒付近に位置する第4給油路58及び第5給油路59とへ分配される。
第1給油路55には、吸気側のカム軸41のオイル供給部91,92と、高機能HLA45aのピボット機構45cと、標準HLA45bと、吸気側のオイルシャワー48と、吸気側VVT17の摺動部のオイル供給部93と、が接続されている。
第2給油路56には、排気側のカム軸42のオイル供給部94,95と、高機能HLA46aのピボット機構46cと、標準HLA46bと、排気側のオイルシャワー49と、が接続されている。
第3給油路57には、オイルフィルタ57a及び第1方向切換弁96を介して、排気側VVT18(具体的には、遅角作動室18e及び進角作動室18f)と、排気側のカム軸42のオイル供給部94と、が接続されている、第1方向切換弁96が開閉することによって、遅角作動室18e及び進角作動室18fへ供給されるオイルの量を調整することができる。すなわち、第1方向切換弁96により、排気側VVT18の作動が制御されている。
第4給油路58は、オイルフィルタ58a及び第2方向切換弁97を介して、第1気筒の高機能HLA45a,46aの弁停止機構45d,46dに接続されている。第1気筒の弁停止機構45d,46dへ供給されるオイルの量は、第2方向切換弁97によって調整されている。すなわち、第2方向切換弁97により、第1気筒の弁停止機構45d,46dの作動が制御されている。
第5給油路59は、オイルフィルタ59a及び第3方向切換弁98を介して、第4気筒の高機能HLA45a,46aの弁停止機構45d,46dに接続されている。第4気筒の弁停止機構45d,46dへ供給されるオイルの量は、第3方向切換弁98によって調整されている。すなわち、第3方向切換弁98により、第4気筒の弁停止機構45d,46dの作動が制御されている。
エンジン100の各部へ供給されたオイルは、冷却や潤滑を終えた後、不図示のドレイン油路を通ってオイルパン3内に滴下し、オイルポンプ81によって再び吸入される。こうして、油圧制御装置は、オイルを循環させながら、油圧作動装置やエンジン100の循環部位に、所定の油圧でオイルを供給している。
なお、油圧経路を流れるオイルには、摩擦抵抗等による圧損が生じるため、下流側の油圧は、上流側よりも低くなる傾向がある。そして、経路が長いほどその低下量は大きくなり易い。また、経路が長いほど油圧の応答性も悪くなるため、オイルポンプ81の吐出量を変化させても、直ちに、全ての油圧作動装置において必要な油圧が確保できるとは限らない。
(コントローラ)
コントローラ60は、周知のマイクロコンピュータをベースとするPCM(Powertrain Control Module)であり、プロセッサやメモリ等のハードウェアと、制御プログラムや制御データ等のソフトウェアとを有し、油圧制御装置ばかりでなく、エンジン100全体を総合的に制御する。コントローラ60には、図4に示すように、各種のセンサ50a,61〜65が接続されている。センサ50a,61〜65は、各々の検出結果を示す信号をコントローラ60に出力する。
例えば、前述の油圧センサ50aの他、クランク軸26の回転角度を検出するクランク角センサ61、エンジン100が吸入する空気の流量を検出するエアフローセンサ62、油圧経路を流れるオイルの温度を検出する油温センサ63、吸気カム軸41及び排気カム軸42各々の回転位相を検出するカム角センサ64、並びに、エンジン100の冷却水の温度を検出する水温センサ65などから、コントローラ60に信号が入力される。
コントローラ60は、クランク角センサ61からの信号に基づいてエンジン回転速度を取得し、エアフローセンサ62からの信号に基づいてエンジン負荷を取得し、カム角センサ64からの信号に基づいて吸気側VVT17及び排気側VVT18の作動角を取得する。
コントローラ60は、これらに基づいてエンジン100の運転状態を判定し、判定した運転状態に基づいて、各アクチュエータの制御量を計算する。そして、コントローラ60は、計算された制御量に対応する制御信号を生成し、その制御信号を、第1方向切換弁96、第2方向切換弁97、第3方向切換弁98、及びオイル制御弁84等へ出力する。コントローラ60は、それらアクチュエータを介してエンジン100の運転を制御する。
以下、コントローラ60が行う制御のうち、前述の油圧制御装置に関係するものについて詳細に説明する。
<油圧制御>
コントローラ60は、オイル制御弁84に対し制御信号を出力することにより、オイルポンプ81の吐出量(オイル吐出量)を調整している。そして、コントローラ60は、制御信号を介してオイル吐出量を調整することにより、弁停止機構45d,46dなど、各油圧作動装置へ供給される油圧を制御している。
具体的に、コントローラ60は、油圧センサ50aで検出された油圧が、エンジン100の運転状態に応じて設定された油圧(目標油圧)となるような制御信号を生成して出力し、オイル制御弁84の開度調整を通じてオイルポンプ81のオイル吐出量を調整している。以下、このような油圧制御を「フィードバック制御」という。このように油圧を制御することで、例えば弁停止機構45d,46dの作動に必要な油圧(過渡油圧)を確保して、エンジン100を全気筒運転から減気筒運転へ移行させることができる。
まず、目標油圧の設定について説明する。
油圧制御装置では、1つのオイルポンプ81によって複数の油圧作動装置にオイルを供給することで、これら油圧作動装置が必要とする油圧(要求油圧)を確保しているが、要求油圧は、個々の油圧作動装置で異なっている。例えば、このエンジン100では、排気側VVT18、第1気筒及び第4気筒の弁停止機構45d,46d、並びに、オイルジェット71の要求油圧が比較的大きな値となっている。更に、要求油圧は、エンジン100の運転状態に応じて変化する。
そのため、このエンジン100では、全ての油圧作動装置の要求油圧を確保するためには、エンジン100の運転状態ごとに、目標油圧を、排気側VVT18、弁停止機構45d,46d、及びオイルジェット71の各要求油圧の最大値以上に設定する必要がある。
また、軸受部などのエンジン100の潤滑部位においても要求油圧があり、その要求油圧もまた、エンジン100の運転状態に応じて変化する。このエンジン100の潤滑部位では、クランク軸26を支持する軸受部29の要求油圧が比較的高いため、その要求油圧よりも少し高い油圧が、潤滑部位に必要な油圧(ベース油圧)として設定されている。
コントローラ60は、前述のフィードバック制御において、各油圧作動装置の要求油圧とベース油圧の双方を、必要十分な値で満たすように目標油圧を設定する。それにより、エンジン100の油圧制御系に対して適切な油圧でオイルを供給しながら、オイルポンプ81の駆動を最小限にして、燃費の抑制を実現している。
ベース油圧及び要求油圧は、エンジン100の運転状態、例えば、エンジン100の負荷や回転速度、及び油温に応じて変化する。そのため、コントローラ60は、これらに対応したベース油圧や要求油圧のマップをメモリに記憶している。
図5に、ベース油圧のマップを示す。マップの第1行目の「運転状態」、「回転速度」、「負荷」、「油温」は諸元を表しており、「油温」の右側に並ぶ「500」等の数字は、エンジン100の回転速度(rpm)を表している。ベース油圧の数値の単位はkPaである。
なお、図5は、便宜上、マップを簡略化して表したものであり、通常のマップは、より細分化して設定されている。また、マップでは、ベース油圧の数値が、回転速度等に応じて離散的に設定されているので、マップに設定されていない回転速度等における数値は、マップに設定されている数値を線形補間して求められる(以下のマップでも同様)。
図5に示すように、ベース油圧は、油温(Ta1>Ta2>Ta3)とエンジン100の回転速度に応じて設定されている。回転速度が上昇すればそれだけ軸受部での潤滑が必要になるため、回転速度が大きくなればベース油圧も大きくなるように設定されている。回転速度が中回転領域にあるときには、ベース油圧は略一定の値となるように設定されており、回転速度が低回転領域にあるときには、油温が低くなるほど、ベース油圧は小さくなるように設定されている。
図6に、潤滑改善の要求時における要求油圧のマップを示す。潤滑改善の要求は、主にアイドル運転時に発せられる。アイドル運転状態のときには、オイルミストの発生が減少する傾向にあり、コネクティングロッド25等のオイルミストによる潤滑が不十分となる場合がある。そこで、潤滑改善の要求により油圧を高めて、オイルミストの発生を増加させる。
具体的には、図6に示すように、「車速がS0以下」かつ「アクセルが全閉」の時に、潤滑改善の要求が発せられる。従って、その要求油圧は、エンジン100の回転速度が比較的低いときにだけ設定されている。潤滑改善の要求時における要求油圧は、油温(Tb1>Tb2>Tb3>Tb4)が低くなるほど大きくなるように設定されている。油温が低くなるほど、オイルの粘度が増加してオイルミストの発生が減少するためである。
なお、図6では、回転速度が異なっても要求油圧は一定になっているが、要求油圧は回転速度に応じて変化するようにしてもよい。例えば、回転速度が高くなるほど、要求油圧が高くなるように設定してもよい。
図7に、オイルジェット71の要求油圧のマップを示す。オイルジェット71は、エンジン100の回転速度や負荷に応じて作動条件が規定されている。オイルジェット71は、逆止弁が開けられることによってオイルを噴射するので、要求油圧は一定である。
図8に、排気側VVT18の要求油圧のマップを示す。排気側VVT18の要求油圧は、油温及びエンジン100の回転速度に応じて設定されている。要求油圧は、エンジン回転速度が高くなるほど大きくなるように設定されており、油温(Tc1<Tc2<Tc3)が低くなるほど小さくなるように設定されている。
弁停止機構45d,46dの要求油圧(維持油圧、過渡油圧)のマップもメモリに記憶されているが、これについては後述する。
(油圧制御の具体例)
図9を参照しながら、油圧のフィードバック制御について説明する。このフィードバック制御は、コントローラ60がオイルポンプ81の流量(オイル吐出量)を制御することによって行われる。
コントローラ60は、エンジン100の回転速度及び油温をベース油圧マップに照合してベース油圧を取得する。また、コントローラ60は、排気側VVT18、弁停止機構45d,46d、オイルジェット71、及び、潤滑改善の要求時における要求油圧を、対応するマップに照合して取得する。そして、コントローラ60は、ベース油圧とこれら要求油圧の中から最大値を抽出し、その最大値を目標油圧に設定する。
次に、コントローラ60は、オイルポンプ81から油圧センサ50aの位置までオイルが流通するときの油圧低下代に基づいて目標油圧を増大させることによって、修正目標油圧を算出する。油圧低下代は、予めメモリに記憶されている。コントローラ60は、修正目標油圧をオイルポンプ81の流量(オイル吐出量)に変換し、目標流量(目標吐出量)を取得する。
続いて、コントローラ60は、目標流量を各油圧作動装置の消費流量に基づいて補正する。具体的に、コントローラ60は、排気側VVT18を作動させる場合の排気側VVT18の予測作動量を流量に変換し、排気側VVT18の作動時に消費される流量(消費流量)を得る。排気側VVT18の予測作動量は、現在の作動角と目標の作動角との差、及び、エンジン100の回転速度から求めることができる。また、コントローラ60は、弁停止機構45d,46dを作動させる場合の弁停止機構45d,46dの予測作動量を流量に変換し、弁停止機構45d,46dの作動時の消費流量を得る。さらに、コントローラ60は、オイルジェット71を作動させる場合の消費流量を求める。このように、コントローラ60は、作動させる油圧作動装置に対応する消費流量を求め、その消費流量を用いて前述の目標流量を補正する。
さらに、コントローラ60は、目標流量を油圧フィードバック量に基づいて補正する。オイル吐出量が増減する際には、オイルポンプ81の応答遅れによって、油圧センサ50aで検出される油圧(実油圧)は、目標油圧の変化に対して遅れて追従する。このような油圧の応答遅れによる実油圧の変化は、予め実験等によって予測することができ、そうして予測された油圧(予測油圧)がメモリに記憶されている。コントローラ60は、その予測油圧と実油圧との偏差に応じた値(油圧フィードバック量)を求め、その油圧フィードバック量を用いて目標流量を補正する。それにより、実油圧を目標油圧にスムースに一致させることができる。
コントローラ60は、このようにして補正された目標流量(補正目標流量)と、エンジン100の回転速度とを、デューティ比マップに照合することで、目標デューティ比を設定し、その制御信号をオイル制御弁84へ送信する。それにより、オイルポンプ81は、所定量でオイルを吐出し、油圧経路(特にメインギャラリ50)の油圧が、目標油圧となるように調整される。
図10に、オイルポンプ81の特性を示す。この図に示すように、エンジン100の回転速度が高くなると、オイルポンプ81から単位時間当たりに吐出されるオイルの流量が増加する分、デューティ比が同じであってもオイル吐出量は増える。このように、エンジン100の回転速度と、制御信号のデューティ比とに応じて、ポンプ吐出量が規定されている。換言すれば、エンジン100の回転速度と、ポンプ吐出量の目標流量とを求めることで、その目標流量を実現するために必要な目標デューティ比を設定することができる。
<気筒数の制御>
このエンジン100では、その運転状態に応じて、全部の気筒(第1〜第4の気筒)を稼働させて燃焼を実行する全気筒運転と、一部の気筒(第1気筒及び第4気筒)を休止させて残りの気筒(第2気筒及び第3気筒)で燃焼を実行する減気筒運転とに切り換わるように構成されている。
詳しくは、図11に示すように、エンジン100の運転状態が、減気筒運転領域内にあるときには、減気筒運転が実行される。また、エンジン100の運転状態が、減気筒運転領域外にあるときには、全気筒運転が実行される。
例えば、エンジン100が所定の負荷(L0以下)で加速して回転速度が上昇する場合、その回転速度がV1未満では全気筒運転が実行され、V1以上になると減気筒運転が実行される。また、例えば、所定のエンジン負荷(L0以下)で減速して回転速度が下降する場合、その回転速度がV2を上回るときには全気筒運転が実行され、V2以下では減気筒運転が実行される。
なお、全気筒運転領域と減気筒運転領域との境界を定める回転速度V1,V2、及び負荷L0は、それぞれエンジン100の性能要求に基づいて規定されている。例えば、減気筒運転領域と、それよりも低回転側の運転領域とを区分する回転速度V1は、その回転速度V1よりも低回転側で減気筒運転を行うと、振動などの影響によりNVH性能が十分に確保されなくなる境界として規定されている。一方、減気筒運転領域と、それよりも高回転側の運転領域とを区分する回転速度V2は、その回転速度V2よりも高回転側で減気筒運転を行うと、排気弁14の誤開弁等が生じてしまい、エンジン100の信頼性が十分に確保されなくなる境界として規定されている。また、減気筒運転領域と、それよりも高負荷側の運転領域とを区分する負荷L0は、その負荷L0よりも高負荷側で減気筒運転を行うと、エンジン100の燃費性能が十分に確保されなくなる境界として規定されている。
また、図示は省略するが、全気筒運転と減気筒運転とは水温や油温に応じても切り替えられる。例えば、エンジン100が所定の回転速度且つ、所定の負荷で走行し、エンジン100が暖機して水温が上昇する場合、その水温が所定温度よりも低いときには全気筒運転が実行され、水温が所定温度以上のときには減気筒運転が実行される。油温に応じた切替については後述する。
尚、コントローラ60は、全気筒運転、及び、減気筒運転の定常時には、前述のフィードバック制御によって油圧を制御する。一方で、全気筒運転から減気筒運転へ切り換わる過渡時には、弁停止機構45d,46dの作動(ロックピン45gの押し込み)に必要な油圧(過渡油圧)を確保するために、油圧を高めることが要求される。そのため、このエンジン100では、エンジン100の運転状態に応じて、フィードバック制御と、後述の最大吐出制御とを使い分けるようになっている。いずれかの制御によって過渡油圧が確保された後、コントローラ60は、第2方向切換弁97、及び、第3方向切換弁98に対して制御信号を出力することにより、加圧されたオイルを弁停止機構45d,46dに供給する。弁停止機構45d,46dは、供給されたオイルを受けて作動することにより、全気筒運転から減気筒運転への切替を実行する。
<減気筒運転時の油圧制御>
ところで、減気筒運転では、弁停止機構45d,46dは、アンロック状態つまり、ロックピン45gをロックスプリング45hの付勢力に抗して外筒45eの内部に押し込んだ状態に維持される。このとき、弁停止機構45d,46dの要求油圧(維持油圧とも称する)は、全気筒運転時よりも大きくなる。
一方、減気筒運転時に、排気弁14の開閉タイミングの変更要求があって排気側VVT18が作動する場合には、その進角作動室18fや遅角作動室18eに対し、加圧されたオイルが供給される。その結果、オイルの消費量が増大し、油圧経路(メインギャラリ50)において油圧が一時的に低下するため、維持油圧を確保できないおそれがある。
そこで、本願発明者等は、油圧の低下量が排気側VVT18の作動速度に比例していることに着目した。すなわち、エンジン100は、排気側VVT18の作動速度を制限することにより油圧の低下量を抑制するよう構成されている。
しかし、排気側VVT18の作動速度を過度に制限すると、減気筒運転時の運転性能に悪影響を及ぼすおそれがある。そのため、排気側VVT18の作動速度は、運転性能に影響しない範囲内で制限されるようになっている。そうした範囲内で制限する以上、排気側VVT18の作動速度を考慮するだけでは、弁停止機構45d,46dの維持油圧を確保する上で支障を来すおそれがある。
そこで、このエンジン100では、排気側VVT18の作動速度を制限するのに加えて、排気側VVT18の作動による油圧の低下分を上乗せして、目標油圧の調整を行うようにした。
しかし、この場合に維持油圧を安定して確保するには、目標油圧は、余裕をもった高い値に設定せざるを得ないため、燃費の増加は避けられない。そこで、このエンジン100では、燃費の増加を抑制するべく、オイルの粘度に応じて維持油圧の設定を変更するようにした。
すなわち、目標油圧の調整等、油圧制御の基準とされているメインギャラリ50と、維持油圧が必要とされる排気側VVT18との間には、第2連通路52、オイルフィルタ57a、及び第1方向切換弁96などが介在しており、その間の経路も長くなっている。
一方、油温はエンジン100の運転状態に応じて変化し、それに伴ってオイルの粘度も変化する。オイルは、その粘度が高くなるほど、流動性が悪くなって圧損が増大する。そのため、オイルの粘度が高くなると、排気側VVT18の油圧制御の応答性が低下するため、排気側VVT18の作動による油圧の低下分の上乗せを必要最小限に設定したのでは、維持油圧が一時的に確保できなくなるおそれがある。
そのため、このエンジン100では、減気筒運転時の弁停止機構45d,46dの要求油圧(維持油圧)を、油温に応じて設定できるマップが導入されている。それにより、オイルの粘度に応じて維持油圧の設定を変更することで、排気側VVT18の作動による油圧の低下分の上乗せを必要最小限に設定して目標油圧の調整を行っても、維持油圧が安定して確保できるようになっている。
図12の上段に、そのマップ(維持油圧マップ)を示す。横軸は油温センサ63で検出されるオイルの温度(油温、単位:℃)であり、縦軸は要求油圧(維持油圧、単位:kpa)を表している。
オイルの粘度は油温に応じて変化し、油温が低くなるほど粘度は高くなる。そのため、この維持油圧マップでは、油温(粘度)に応じた維持油圧が設定されている。具体的には、油温が所定温度T0よりも低いときには、T0以上のときよりも、維持油圧が高く設定されている。
なお、この維持油圧マップでは、エンジン100の回転速度が変化しても、油温が同じであれば、維持油圧は一定に設定されている。
<全気筒運転から減気筒運転への切替時の油圧制御>
前述の如く、全気筒運転から減気筒運転へ切り換わる過渡時には、弁停止機構45d,46dの作動(ロックピン45gの押し込み操作、ピンロックともいう)に必要な油圧(過渡油圧)を確保するために、油圧を高めることが要求される。
しかし、全気筒運転から減気筒運転への切替時には、排気弁14の動作に応じた所定時間内にピンロックを完了させる必要がある。つまり、全気筒運転から減気筒運転への切換を迅速にかつ、安定して行うためには、弁停止機構45d,46dの応答時間のバラツキを可及的に小さくすることが考えられる。
応答時間のバラツキは、例えば油圧経路に混入したエア等の外乱によってもたらされる。この場合、油圧によってエアを潰すのに要する時間に応じて、応答時間が長くなる。エアを潰すのに要する時間は、オイルの流動性が低下するに従い長くなる(つまり、オイルの粘度が高くなるほど長くなる)。この時間を短くするためには、過渡油圧を相対的に高く設定し、エアを可及的速やかに潰すことが考えられる。
また、エンジン100の回転速度が高くなるにつれて、ピンロックをより迅速に完了することが要求される。すなわち、排気弁14の動作速度は、エンジン100の回転速度に連動しているため、回転速度が高くなると、ピンロックに許容される時間は短くなる。そのため、エンジン100の回転速度が高いとき、弁停止機構45d,46dには、その応答時間のバラツキを、回転速度が低いときよりも小さくすることが求められる。
よって、このエンジン100では、ピンロックに必要な要求油圧(過渡油圧)を、油温(粘度)とエンジン100の回転速度に応じて設定できるマップを導入し、応答時間のバラツキを可及的に小さくするようにした。そうすることで、全気筒運転から減気筒運転への切替を迅速にかつ、安定して行うことが可能になる。
図12の下段に、そのマップ(過渡油圧マップ)を示す。横軸は油温センサ63で検出されるオイルの温度(油温、単位:℃)であり、縦軸は要求油圧(過渡油圧、単位:kpa)を表している。この図に示すように、過渡油圧は、維持油圧よりも概ね大きく設定されている。
オイルの粘度は油温が低くなるほど高くなる。オイルの粘度が高くなるほど、エアを潰すのに要する時間が長くなる。この時間は、過渡油圧を高く設定することで短くすることができる。そのため、この過渡油圧マップでは、油温が低くなるに従って過渡油圧が高くなるよう設定されている。
また、この過渡油圧マップでは、維持油圧マップとは異なり、エンジン100の回転速度が高くなるに従って過渡油圧が高くなるように設定されている。
ところが、そうした過渡油圧を確保する上で、前述のフィードバック制御を用いた場合、弁停止機構45d,46dへ供給されるオイルの油温次第では、弁停止機構45d,46dの応答性が低下し得るということに、本願発明者等は気付いた。
つまり、例えば油温が高い場合には、オイルの粘度が低くなる分、摺動部等からのリーク量が増大して油圧が上がり難くなる。この場合、例えばフィードバック制御を繰り返し行うことで、オイル吐出量を徐々に増加させていくことになるから、過渡油圧を確保するまでに要する時間が長くなる。過渡油圧が比較的高いことを考慮すると、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させるのが困難となる。
対して、油温が低い場合には、リーク量こそ抑制されるものの、オイルの粘度が高くなるほど流動抵抗が増大するため、油圧経路の長さに応じて油圧の応答性が悪化する。この場合、弁停止機構45d,46d付近における油圧は、遅れて上昇することになるから、油温が高い場合と同様に、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させるのが困難となる。
弁停止機構45d,46dの作動に遅れが生じてしまっては、全気筒運転から減気筒運転への切替を迅速に行うには不都合である。このことは、エンジン100の燃料消費を低減する上で好ましくない。
そこで、このエンジン100では、弁停止機構45d,46dを作動させるために過渡油圧を確保するときに、油温センサ63の検出結果に応じて、前述のフィードバック制御と、オイル吐出量を最大量に設定する最大吐出制御とを使い分けるようにした。
具体的に、コントローラ60は、弁停止機構45d,46dを作動させるときに、油温センサ63により検出された油温が所定の範囲(具体的には、図13の第2領域B)内にあるときにはフィードバック制御を行う一方、その範囲外にあるときには最大吐出制御を行うよう構成されている。
ここで、最大吐出制御は、本実施形態では、オイル制御弁84へ出力する制御信号のデューティ比をゼロにすることで実現される。
フィードバック制御と最大吐出制御との使い分けを実現するべく、このエンジン100には、弁停止機構45d,46dを作動させる過渡時に行う制御を、エンジン100の運転状態に応じて選択できるマップが導入されている。運転状態に適した制御を選択することで、油圧を適切に制御し、ひいては、弁停止機構45d,46dの応答性と、燃費性能の両立を図ることができる。
図13に、そのマップを示す。横軸はエンジン100の回転速度(単位:rpm)であり、縦軸は油温センサ63で検出されるオイルの温度(油温、単位:℃)である。
図13に示すように、コントローラ60は、弁停止機構45d,46dを作動させるとき、油温センサ63によって検出された油温が所定の第1閾値L1以下のとき(第1領域A内にあるとき)には最大吐出制御(Full吐出)を行う。
ここで、第1閾値L1は、第1領域Aと第2領域Bとを区分する温度であり、エンジン100の回転速度にかかわらず一定の温度T1となるように設定されている。
そして、コントローラ60は、油温センサ63によって検出された油温が第1閾値L1を上回りかつ、第1閾値L1よりも高く設定された第2閾値L2未満のとき(具体的には、エンジン100の運転状態が第2領域B内にあるとき)にはフィードバック制御を行う一方、第2閾値L2以上のとき(具体的には、エンジン100の運転状態が第3領域C内にあるとき)には、最大吐出制御を行う。
ここで、第2閾値L2は、第2領域Bと第3領域Cとを区分する温度であり、エンジン100の回転速度が高いときには、低いときよりも高温になるように設定されている。具体的に、第2閾値L2は、回転速度V1において所定温度T2(>T1)となる。よって、油温が同じ場合(特に、油温がT2以上かつ、T3未満の場合)であっても、エンジン100の回転速度が比較的小さいとき(例えば、回転速度がV1付近のとき)には最大吐出制御を行う一方、それよりも回転速度が大きいとき(例えば、回転速度がV2付近のとき)にはフィードバック制御を行う場合がある。
さらに、コントローラ60は、弁停止機構45d,46dを作動させるとき、油温センサ63によって検出された油温が第2閾値L2よりも高く設定された第3閾値L3以上のとき(具体的には、エンジン100の運転状態が第4領域D内にあるとき)には、減気筒運転への切替を取り止めて、全気筒運転を行うよう構成されている。このとき、コントローラ60は、通常のフィードバック制御を行う。
ここで、第3閾値L3は、第3領域Cと第4領域Dとを区分する温度であり、エンジン100の回転速度が高いときには、低いときよりも高温になるように設定されている。具体的に、第3閾値L3は、回転速度V1において所定温度T3(>T2)となる。よって、油温が同じ場合(特に、油温がT3以上の場合)であっても、エンジン100の回転速度が十分に小さいとき(例えば、回転速度がV1付近のとき)には全気筒運転を継続し、それよりも回転速度が大きいとき(例えば、回転速度がV1とV2の中央値付近のとき)には最大吐出制御によって減気筒運転への切替を行い、それよりも回転速度がさらに大きいとき(例えば、回転速度がV2付近のとき)にはフィードバック制御によって減気筒運転への切替を行う場合がある。
<油圧制御の具体的な流れ>
図14に、全気筒運転から減気筒運転への切替時における油圧(実油圧)の変化を例示する。また、図15に、油圧制御のうち、フィードバック制御と最大吐出制御との分岐に関する処理と、フィードバック制御に関する処理のフローチャートを例示すると共に、図16に、最大吐出制御に関する処理のフローチャートを例示する。以下、図14〜図16を参照しながら、油圧制御の具体的な流れについて説明する。
コントローラ60は、エンジン100の始動に伴って油圧制御を開始する(ステップS1:YES)一方、エンジン100の停止に伴って油圧制御を終了する(ステップS1:NO)。
油圧制御が開始されると、コントローラ60は、エンジン100の運転状態を把握するため、エンジン100の負荷、回転速度、油温及び水温を読み込む(ステップS2)。
次に、ステップS2で読み込んだ内容に基づいて、エンジン100に対して、全気筒運転の継続、全気筒運転から減気筒運転への切り換え、及び、減気筒運転の維持のいずれを実行するかを判定する(ステップS3〜ステップS8)。特に、本実施形態に係るコントローラ60は、全気筒運転から減気筒運転への切替を実行すると判定した場合には、通常のフィードバック制御を行うか、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を行うかを判定する処理(ステップS7)を行うようになっている。
まず、コントローラ60は、第1気筒及び第4気筒が停止状態か否か、つまり減気筒運転の最中か否かを判定する(ステップS3)。
コントローラ60は、減気筒運転の最中と判定した場合(ステップS3:YES)には、気筒停止条件に該当するか否かを判定する(ステップS4)。この判定は、ステップS2で読み込んだ情報に基づいて行われるようになっている。ここで、コントローラ60は、気筒停止条件に該当すると判定した場合(ステップS4:YES)には、図14のP1に示すように、減気筒運転を継続するべく、維持油圧マップに基づいて、その時点の油温に応じた維持油圧を読み込んで(ステップS5)、ステップS9へ進む。
対して、気筒停止条件に該当しないと判定した場合(ステップS4:NO)には、コントローラ60は、図14のP2に示すように、減気筒運転から全気筒運転へ復帰するべく、ステップS5をスキップしてステップS9へ進む。
一方、コントローラ60は、第1気筒及び第4気筒が停止状態ではない、つまり、全気筒運転の最中と判定した場合(ステップS3:NO)には、ステップS4と同様に、気筒停止条件に該当するか否かを判定する(ステップS6)。そして、コントローラ60は、気筒停止状態に該当すると判定した場合(ステップS6:YES)には、図14のP3に示すように、全気筒運転から減気筒運転への切替を行うべく、ステップS7へ進む。
ステップS7において、コントローラ60は、エンジン100の運転状態に基づいて、最大吐出制御(Full吐出)が必要か否かを判定する。具体的に、コントローラ60は、エンジン100の運転状態が第1領域A〜第4領域Dのいずれにあるかを判定する。ここで、第2領域Bにあると判定した場合つまり、最大吐出制御は不要と判定した場合(ステップS7:NO)には、コントローラ60は、全気筒運転から減気筒運転への切替を継続すると共に、通常のフィードバック制御を行うべく、過渡油圧マップに基づいて、その時点の油温と回転速度に応じた過渡油圧を読み込んで(ステップS8)、ステップS9へ進む。一方、エンジン100の運転状態が第4領域Dにある場合には、詳細なフローは省略するが、全気筒運転から減気筒運転への切替を中止すると共に、通常のフィードバック制御を行うべく、ステップS6からステップS9へ進む。それに対し、第1領域A、又は、第3領域Cにあると判定した場合つまり、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を行う必要有りと判定した場合(ステップS7:YES)、コントローラ60は、図16に示すステップS22へ進み、最大吐出制御を開始する。このときのフローについては後述する。
対して、気筒停止条件に該当しないと判定した場合(ステップS6:NO)には、コントローラ60は、図14のP4に示すように、全気筒運転を継続するべく、ステップS7〜ステップS8をスキップしてステップS9へ進む。
ステップS9からステップS21にかけて行う処理は、油圧のフィードバック制御を構成する処理である。
まず、コントローラ60は、排気側VVT18、弁停止機構45d,46d及びオイルジェット71などの油圧作動装置の作動条件、並びに、潤滑改善の要求が発せられる条件を満たしているか否かを判定する(ステップS9)。
各油圧作動装置の作動条件、及び、潤滑改善の要求が発せられる条件のいずれも満たしていない場合(ステップS9:NO)には、コントローラ60は、ベース油圧のマップから、エンジン100の回転速度及び油温に応じたベース油圧を求める(ステップS11)。
一方、各油圧作動装置の作動条件、又は、潤滑改善の要求が発せられる条件を満たしている場合(ステップS9:YES)には、コントローラ60は、ステップS11へ進む前に、条件を満たした油圧作動装置に対応する要求油圧、又は、潤滑改善の要求油圧をマップから読み込む(ステップS10)。
そして、コントローラ60は、ベース油圧、要求油圧、維持油圧、及び過渡油圧を比較し、最も高い油圧を目標油圧として設定する(ステップS12)。なお、要求油圧、維持油圧、及び過渡油圧のうち、読み込まれていないもの(ステップS5やステップS8を経由しなかった場合が該当)については、比較対象から除外する。例えば、要求油圧、維持油圧、及び過渡油圧がいずれも読み込まれていない場合には、コントローラ60は、ベース油圧を目標油圧に設定する。また、減気筒運転時や、全気筒運転から減気筒運転への切替時には、維持油圧や過渡油圧が最も高い油圧となるため、これらが目標油圧として設定されることになる。
続いて、コントローラ60は、目標油圧に油圧低下代を加算して、修正目標油圧を算出し(ステップS13)、修正目標油圧を流量に変換して目標流量(目標吐出量)を求める(ステップS14)。さらに、コントローラ60は、作動する各油圧作動装置の消費流量を加算することにより、目標流量を補正する(ステップS15)。
そして、コントローラ60は、補正した目標流量をデューティ比マップに照らし合わせて目標デューティ比を設定する(ステップS16)。コントローラ60は、現在の制御信号のデューティ比(以下、「現在デューティ比」という)を読み込み、現在デューティ比が目標デューティ比と一致するか否かを判定する(ステップS17)。
現在デューティ比が目標デューティ比と一致しない場合(ステップS17:NO)には、コントローラ60は、制御信号のデューティ比を目標デューティ比に変更し、その制御信号をオイル制御弁84へ出力する(ステップS18)。その後、コントローラ60はステップS19へ進む。一方、現在デューティ比が目標デューティ比と一致する場合(ステップS17:YES)には、コントローラ60は、ステップS18をスキップしてステップS19へ進む。
ステップS19において、コントローラ60は、油圧センサ50aの油圧(実油圧)を読み込む。そして、コントローラ60は、実油圧が、ステップS12において設定した目標油圧と一致するか否かを判定する(ステップS20)。
実油圧と目標油圧とが一致しない場合(ステップS20:NO)には、コントローラ60は、実油圧と目標油圧との偏差に基づいて制御信号のデューティ比を調整し、その制御信号をオイル制御弁84に出力する(ステップS21)。その後、コントローラ60はステップS19へ戻る。つまり、コントローラ60は、実油圧と目標油圧とが一致するまで、ステップS19〜ステップS21を繰り返すようになっている。一方、実油圧と目標油圧とが一致した場合(ステップS20:YES)、コントローラ60は、再度、油圧制御の初期に戻り、ステップS1から前述の各処理を実行する。
一方、ステップS7においてYESと判定された場合、つまり、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を行う場合、コントローラ60は、図16のステップS22からステップS24に係る処理を行う。
具体的に、コントローラ60は、制御信号のデューティ比をゼロに設定し(ステップS22)、その制御信号をオイル制御弁84へ出力する(ステップS23)。前述の如く、デューティ比がゼロのとき、オイル吐出量は最大量となる。
続いて、ステップS24において、コントローラ60は、第1気筒及び第4気筒が停止状態か否か、つまり。全気筒運転から減気筒運転への切替が完了したか否かを判定する。コントローラ60は、この切替が完了したと判定するまで、ステップS23に係る判定を繰り返す。
そして、コントローラ60は、全気筒運転から減気筒運転への切替が完了したと判定した場合(ステップS24:YES)、図15に示すステップS4に進む。これ以降、コントローラ60は、エンジン100の運転状態に応じて、減気筒運転の維持に係る処理を実行したり、減気筒運転から全気筒運転へ復帰するための処理を実行したりする。
<まとめ>
以上説明したように、この油圧制御装置では、全気筒運転から減気筒運転への切り換えを行うとき、図13のマップに示すように、オイルの油温に応じて、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を実行する。最大吐出制御を行うと、弁停止機構45d,46dの目標油圧にかかわらず、オイルポンプ81のオイル吐出量が最大量に設定されるため、オイル吐出量を増大させた分、油圧を可及的速やかに上昇させることができる。そのことで、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させることができるから、全気筒運転から減気筒運転への切替の迅速化を図り、ひいては、エンジン100の燃料消費を低減することが可能になる。
また、油温に関係なく最大吐出制御を行ったのでは、例えば、図13の第2領域Bのように、油圧が相対的に上がり易い運転領域にあるときに、必要以上に油圧を高めてしまう場合がある。その場合、オイルポンプ81の駆動ロスが増大したり、過度の油圧によりオイルジェット71が作動したりするおそれがある。こうした状況は、燃料消費を低減する上で好ましくない。
それに対し、この油圧制御装置では、オイルの油温に基づいて、フィードバック制御と最大吐出制御とを使い分けるようになっている。例えば、第2領域Bのように、油圧が相対的に上がり易い運転領域では、必要最小限の油圧を得るのに適したフィードバック制御を行う一方、第1領域Aや第3領域Cのように、油圧が相対的に上がり難い運転領域では、そうしたフィードバック制御に代えて、油圧を速やかに上昇させるのに適した最大吐出制御を行う。そうすることで、弁停止機構45d,46dの応答性能と、エンジン100の燃費性能を両立することができる。
例えば油温が低くなると、オイルの粘度が高くなるため、油圧経路における流動抵抗が増大し、オイルが流れ難くなる。そのため、油圧経路の長さに応じて、油圧の応答性が悪化してしまう。この場合、弁停止機構45d,46d付近における油圧は、遅れて上昇することになるから、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させるのが困難となるおそれがある。
それに対し、この油圧制御装置では、図13の第1領域Aに示すように、油温が第1閾値L1以下のときには、最大吐出制御を行うようになっている。これにより、油圧を速やかに上昇させて、ひいては、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させることができる。そのことで、エンジン100の燃料消費を低減する上で有利になる。
また、油温がある程度高くなると、オイルの粘度が低くなるため、オイルが相対的に流れ易くなる。その結果、油圧の遅れが解消されて、最大吐出制御を行わずとも、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させることが可能となる場合がある。
そのため、この油圧制御装置では、図13の第2領域Bに示すように、油温が第1閾値L1と第2閾値L2との間にあるときには、最大吐出制御に代えてフィードバック制御を行うようになっている。これにより、油圧の過度の上昇を抑制し、ひいてはエンジン100の燃料消費を抑制する上で有利になる。
さらに、図13の第3領域Cに示すように、油温が第1閾値L1よりも十分に高くなると、オイルの粘度が低下するため、オイルポンプ81等の摺動部においてオイルのリーク量が増加してしまう。リーク量が増加すると、その分、油圧が上がり難くなるから、フィードバック制御を行ったのでは、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させるのが困難となるおそれがある。
それに対し、この油圧制御装置では、図13に示すように、油温が第2閾値L2以上のときには、フィードバック制御に代えて最大吐出制御を行うようになっている。これにより、油圧を可及的速やかに上昇させ、ひいては、弁停止機構45d,46dを応答良く作動させることができる。このことは、エンジン100の燃料消費を抑制する上で有効である。
加えて、エンジン100の回転速度が高くなると、オイルポンプ81から吐出されるオイルの流量(オイル吐出量)も増大するので、リークの影響が小さくなる。そのため、回転速度が高いときには、それよりも低いときと比較して油圧が上がり易くなる。この場合、最大吐出制御を行ったのでは、オイルポンプ81の駆動ロス等に起因して、燃料消費の増大を招くおそれがある。
そこで、図13に示すように、エンジン100の回転速度が高くなるに従い第2閾値L2を高く設定することで、フィードバック制御を行う第2領域Bを拡大する。そうすることで、エンジン100の燃料消費を抑制する上で有利になる。
なお、油温が第2閾値L2を上回るときには最大吐出制御を行うところ、油温が第2閾値L2よりも十分に高くなると、リークの影響が相対的に大きくなった結果、最大吐出制御を行っても過渡油圧を確保できないおそれがある。
そのため、この油圧制御装置では、図13の第4領域Dに示すように、油温が第3閾値L3以上のときには、減気筒運転への切替を取り止めて、通常のフィードバック制御のまま、全気筒運転を続行する。これにより、エンジン100を適切に制御することができる。
100 エンジン
45d 弁停止機構
46d 弁停止機構
81 オイルポンプ
84 オイル制御弁
50a 油圧センサ
60 コントローラ
63 油温センサ
L1 第1閾値
L2 第2閾値

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有しかつ、該複数の気筒を全て稼働させる全気筒運転と、前記複数の気筒のうちの一部を休止させる減気筒運転との間で切り換わるよう構成されたエンジンの油圧制御装置であって、
    加圧されたオイルを受けて作動することにより、前記エンジンを前記全気筒運転から前記減気筒運転へ切り換える弁停止機構と、
    前記弁停止機構へオイルを供給するオイルポンプと、
    前記オイルポンプのオイル吐出量を調整するオイル制御弁と、
    前記オイル制御弁に接続されかつ、該オイル制御弁に対し制御信号を出力すると共に、該制御信号を介して前記弁停止機構へ供給されるオイルの油圧を制御することにより、前記弁停止機構を作動させるコントローラと、
    前記コントローラに接続されかつ、前記弁停止機構へ供給されるオイルの油圧を検出すると共に、該検出結果を示す信号を前記コントローラへ出力する油圧センサと、
    前記コントローラに接続されかつ、前記弁停止機構へ供給されるオイルの油温を検出すると共に、該検出結果を示す信号を前記コントローラへ出力する油温センサと、を備え、
    前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、
    前記油温センサにより検出された油温が所定の範囲内にあるときには、前記油圧センサにより検出される油圧が前記エンジンの運転状態に基づき設定された目標油圧となるよう、前記オイル制御弁に対し制御信号を出力するフィードバック制御を行う一方、
    前記油温センサにより検出された油温が前記所定の範囲外にあるときには、前記フィードバック制御に代えて、前記オイル吐出量が最大量に設定されるよう、前記オイル制御弁に対し制御信号を出力する最大吐出制御を行うエンジンの油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、前記油温センサによって検出された油温が所定の第1閾値を上回るときには前記フィードバック制御を行う一方、前記第1閾値以下のときには前記最大吐出制御を行うよう構成されているエンジンの油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記コントローラは、前記弁停止機構を作動させるとき、前記油温センサによって検出された油温が前記第1閾値よりも高く設定された第2閾値以上のときには、前記最大吐出制御を行うよう構成されているエンジンの油圧制御装置。
  4. 請求項3に記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記コントローラは、前記エンジンの回転速度が高いときには、該回転速度が低いときよりも前記第2閾値を高く設定するエンジンの油圧制御装置。
JP2017050389A 2017-03-15 2017-03-15 エンジンの油圧制御装置 Expired - Fee Related JP6493438B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017050389A JP6493438B2 (ja) 2017-03-15 2017-03-15 エンジンの油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017050389A JP6493438B2 (ja) 2017-03-15 2017-03-15 エンジンの油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018155111A JP2018155111A (ja) 2018-10-04
JP6493438B2 true JP6493438B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=63717774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017050389A Expired - Fee Related JP6493438B2 (ja) 2017-03-15 2017-03-15 エンジンの油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6493438B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5614141B2 (ja) * 2010-07-12 2014-10-29 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の可変動弁装置
JP6094430B2 (ja) * 2013-08-28 2017-03-15 マツダ株式会社 エンジンの制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018155111A (ja) 2018-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6163831B2 (ja) エンジンのオイル供給装置
JP5966999B2 (ja) 多気筒エンジンの制御装置
JP6052205B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP6319194B2 (ja) エンジンのオイル供給装置
JP6213064B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2015040514A (ja) 多気筒エンジンの制御装置及び制御方法
JP6354717B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2017129068A (ja) エンジンのオイル供給装置
JP2015194131A (ja) エンジンの制御装置
JP2015194132A (ja) エンジンの制御装置
JP6094430B2 (ja) エンジンの制御装置
JP6296119B2 (ja) エンジンの油圧制御システム
JP6460140B2 (ja) エンジンの制御装置及び制御方法
JP2015203370A (ja) エンジンの制御装置
JP6330700B2 (ja) エンジンのオイル供給装置
WO2018078815A1 (ja) 可変バルブタイミング機構付きエンジンの制御装置
JP6020307B2 (ja) 多気筒エンジンの制御装置
JP6493438B2 (ja) エンジンの油圧制御装置
JP6156182B2 (ja) 多気筒エンジンの制御装置
JP6146341B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP6149761B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP6350476B2 (ja) エンジンのオイル供給装置
JP6315062B1 (ja) 可変バルブタイミング機構付きエンジンの制御装置
JP2018071432A (ja) 可変バルブタイミング機構付き自動車用エンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6493438

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees