実施の形態1.
(施設管理システムの構成の概要)
本実施の形態1における施設管理システムの構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態1における施設管理システムの一構成例を示す図である。本実施の形態1における施設管理システムは、室外機10および室内機11a、11bを含む空気調和機と、空気調和機を制御する管理装置2とを有する。管理装置2は、例えば、サーバ装置およびワークステーションを含む情報処理装置である。
管理装置2には、通信線20を介して予約端末1が接続され、通信線24を介して管理端末3が接続される。予約端末1は施設の使用を希望する人が施設の予約を登録するための端末である。図1は複数の予約端末1が通信線20に接続されている場合を示す。管理端末3は本実施の形態1における施設管理システムの管理者が操作するための端末である。予約端末1および管理端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)である。
本実施の形態1においては、施設管理システムが管理する施設が複数の会議室mr1、mr2であるものとする。室内機11aが会議室mr1に設置され、室内機11bが会議室mr2に設置されている。会議室mr1には、会議室mr1の使用者が室内機11aに運転の指示を入力するためのリモートコントローラ12aが設けられている。会議室mr2には、会議室mr2の使用者が室内機11bに運転の指示を入力するためのリモートコントローラ12bが設けられている。
管理装置2は通信線21を介して室外機10と接続される。室外機10は通信線22を介して室内機11a、11bと接続される。室内機11aはリモートコントローラ12aと通信線23aを介して接続されている。室内機11bはリモートコントローラ12bと通信線23bを介して接続されている。
使用者が携帯する携帯端末40は無線でリモートコントローラ12a、12bと接続される。携帯端末40は、例えば、スマートフォンおよびタブレット端末を含む携帯型情報処理端末である。使用者は、携帯端末40を操作して、本実施の形態1の施設管理システムにおける空気調和機の操作のための専用のアプリケーションソフトウェアプログラムである専用プログラムを図に示さないサーバから予めインストールする。使用者が携帯端末40に専用プログラムを実行させると、管理者から提供される使用者IDが図に示さないサーバから付与される。携帯端末40は取得した使用者IDを記憶する。使用者IDは使用者毎に異なる識別子である。
また、使用者は携帯端末40に専用プログラムを実行させ、使用予定の会議室に設置された室内機の運転設定値を事前に専用プログラムに設定してもよい。運転設定値は、運転の種類、設定温度、風量および風向のうち、少なくともいずれかを含む情報である。運転の種類は、例えば、暖房運転、冷房運転、除湿運転および送風運転である。また、携帯端末40は、専用プログラムを実行することで、リモートコントローラ12a、12bと無線で情報を送受信することができる。この情報の送受信については後述する。
図1は、予約端末1の数が複数の場合を示しているが、予約端末1は1台であってもよい。また、図1に示す空気調和機では、室内機が室内機11aと室内機11bの2台の場合を示しているが、室内機の数は2台に限らない。本実施の形態1では、室内機11a、11bが設置される施設が会議室の場合で説明するが、室内機が設置される施設は会議室に限らない。
また、図1は、管理端末3が管理装置2と通信線24で接続され、予約端末1が管理装置2と通信線20で接続される構成を示しているが、通信線24および通信線20が1つのネットワークで構成されていてもよい。この場合、管理装置2は、管理端末3および予約端末1との通信のための通信プロトコルとして、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)を用いてもよい。
(リモートコントローラ12a、12bの構成)
図2は、図1に示したリモートコントローラの一構成例を示すブロック図である。図2はリモートコントローラ12aの構成例を示す。リモートコントローラ12aとリモートコントローラ12bは同様な構成のため、本実施の形態1では、リモートコントローラ12aの構成を説明し、リモートコントローラ12bの構成の説明を省略する。
図2に示すように、リモートコントローラ12aは、人感センサ13と、携帯端末40と無線で通信する無線通信部14と、音声出力部15と、表示部16と、操作部17とを有する。人感センサ13は会議室mr1に人が在室しているか否かを検知する手段の一例である。人感センサ13は、例えば、赤外線センサである。人感センサ13は、人を検知すると、オン信号を制御部18に出力する。人感センサ13は、会議室mr1に人が在室していないと検知すると、オフ信号を制御部18に出力する。
無線通信部14は会議室mr1に在室する人が携帯する携帯端末40と無線で通信し、使用者IDを携帯端末40から取得する手段の一例である。無線通信部14は、予め決められた無線通信規格に準拠した通信部である。無線通信規格は、例えば、Bluetooth(登録商標)およびWi−Fi(登録商標)である。無線通信部14は、制御部18から起動の指示を受け取ると、使用者IDを要求する旨の信号である使用者ID要求信号を携帯端末40に送信する。無線通信部14は、使用者IDの情報を含む使用者ID応答信号を携帯端末40から受信すると、使用者ID応答信号に含まれている使用者IDを制御部18に通知する。無線通信部14は、運転設定値を携帯端末40から受信すると、運転設定値を制御部18に渡す。
音声出力部15はスピーカである。音声出力部15は制御部18の指示にしたがって音声を出力する。表示部16は液晶ディスプレイである。表示部16は制御部18の指示にしたがって情報を表示する。操作部17は会議室mr1の使用者が室内機11aに対して運転設定値の指示を入力するための複数のボタンを有する。操作部17は表示部16に重ねて設けられたタッチパネルであってもよい。
制御部18は、プログラムを記憶するメモリ152と、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)151とを有する。メモリ152には、室内機11aが設置された会議室mr1の施設IDが予め格納されている。施設IDは施設毎に異なる識別子である。制御部18は、人感センサ13からオン信号を受信すると、無線通信部14を起動し、使用者ID要求信号を無線通信部14に送信させる。制御部18は、使用者IDの情報を無線通信部14から受け取ると、人感センサ13からオン信号を受信した時刻を入室時刻として、入室時刻、使用者IDおよび施設IDを含む入室情報を室内機11aおよび室外機10を介して管理装置2に送信する。
制御部18は、使用者IDの他に、運転設定値を無線通信部14から受信した場合、運転設定値を入室情報に含めてもよい。制御部18は、人感センサ13からオフ信号を受信すると、会議室mr1の使用者が退室したと判定する。制御部18は、人感センサ13からオフ信号を受信した時刻を退室時刻として、退室時刻および施設IDを含む退室情報を室内機11aおよび室外機10を介して管理装置2に送信する。
制御部18は、使用者が操作部17を介して入力する運転設定値を室内機11aおよび室外機10を介して管理装置2に送信する。制御部18は、施設使用の終了時刻が迫っている旨の情報である切迫警告情報を、管理装置2から室外機10および室内機11aを介して受信すると、施設使用の終了時刻が迫っている旨のメッセージを表示部16に表示させる。また、制御部18は、施設使用の終了時刻が迫っている旨のメッセージを音声で音声出力部15に出力させる。
制御部18は、施設使用の終了時刻が過ぎている旨の情報である超過警告情報を、管理装置2から室外機10および室内機11aを介して受信すると、施設使用の終了時刻が過ぎている旨のメッセージを表示部16に表示させる。また、制御部18は、施設使用の終了時刻が過ぎている旨のメッセージを音声で音声出力部15に出力させる。
上述した入室時刻は一例であり、例えば、無線通信部14が使用者ID応答信号を受信した時刻を入室時刻としてもよい。上述した退室時刻は一例であり、例えば、使用者が携帯端末40を操作して、退室する旨の情報の送信指示を入力し、携帯端末40が退室する旨の情報を含む信号を無線通信部14に送信した時刻を退室時刻としてもよい。制御部18は、音声出力部15にメッセージを出力させる代わりに、アラーム音を出力させてもよい。無線通信部14は近距離無線通信(Near Field Communication)を用いて使用者IDを携帯端末40から取得してもよい。この場合、使用者は、携帯端末40を使用する代わりに、使用者IDを記憶するRFID(Radio Frequency Identification)タグを備えたカードをリモートコントローラ12aにかざしてもよい。
(空気調和機に設けられた冷媒回路の構成)
図3は、本発明の実施の形態1における施設管理システムの空気調和機の一構成例を示す冷媒回路図である。室外機10は、容量可変の圧縮機110と、熱交換能力の異なる熱源側熱交換器111、112と、電子制御弁113〜118とを有する。図に示していないが、室外機10には、熱源側熱交換器111、112に外気を送るファンが設けられている。
室内機11aは、負荷側熱交換器121aと、電子制御弁122a〜124aとを有する。図に示していないが、室内機11aには、負荷側熱交換器121aに送風するファンが設けられている。室内機11bは、負荷側熱交換器121bと、電子制御弁122b〜124bとを有する。図に示していないが、室内機11bには、負荷側熱交換器121bに送風するファンが設けられている。
空気調和機には、室内機11a、11bと室外機10との間で冷媒を循環させるための配管が設けられている。配管は、圧縮機110から吐出される高圧の冷媒を送るための吐出管141と、熱交換後の低圧の冷媒を圧縮機110に送るための吸込管142と、液化した冷媒を送るための液管143とを有する。吐出管141は、図3に示すように、圧縮機110の吐出口側で2つに分岐している。分岐した2つの吐出管141のうち、一方の吐出管141は電子制御弁114、117と接続されている。分岐した2つの吐出管141のうち、他方の吐出管141は、室内機11a、11b側に伸び、電子制御弁123a、123bと接続されている。
吸込管142は、図3に示すように、圧縮機110の吸込口側で2つに分岐している。分岐した2つの吸込管142のうち、一方の吸込管142は電子制御弁113、116に接続されている。分岐した2つの吸込管142のうち、他方の吸込管142は、室内機11a、11b側に伸び、電子制御弁124a、124bと接続されている。液管143は、図3に示すように、室外機10において電子制御弁115、118と接続され、室内機11aにおいて電子制御弁122aと接続され、室内機11bにおいて電子制御弁122bと接続されている。
圧縮機110の吸込口には、冷媒の温度を測定する温度センサ144が設けられている。負荷側熱交換器121aの中間部には、冷媒の温度を測定する温度センサ146aが設けられている。負荷側熱交換器121aにおいて、液管143側に冷媒の温度を測定する温度センサ145aが設けられ、吸込管142側に冷媒の温度を測定する温度センサ147aが設けられている。負荷側熱交換器121bについても、負荷側熱交換器121aと同様に、温度センサ145b〜147bが設けられている。
図3に示すように、室内機11aおよび室外機10には、圧縮機110、熱源側熱交換器111、112、電子制御弁122aおよび負荷側熱交換器121aを冷媒が循環する冷媒回路が構成される。また、室内機11bおよび室外機10には、圧縮機110、熱源側熱交換器111、112、電子制御弁122bおよび負荷側熱交換器121bを冷媒が循環する冷媒回路が構成される。なお、図3に示す冷媒回路は、本実施の形態1における空気調和機の一例であり、図3に示す構成に限定されない。室外機10に設けられる、熱交換能力が異なる熱源側熱交換器の数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。
(管理装置2の構成)
図4は、図1に示した管理装置の一構成例を示すブロック図である。図4に示すように、管理装置2は制御部31および記憶部32を有する。制御部31は、プログラムを記憶するメモリ132と、プログラムにしたがって処理を実行するCPU131とを有する。メモリ132は、例えば、不揮発性メモリである。記憶部32は、例えば、ハードディスク装置である。
図5は、図4に示した制御部および記憶部の一構成例を示すブロック図である。制御部31は、空気調和機の使用状況を監視する管理部9と、空気調和機の運転を制御する空気調和機制御部8とを有する。図4に示したCPU131がプログラムを実行することで、管理部9および空気調和機制御部8が管理装置2に構成される。記憶部32は、使用者情報データベース部4と、施設情報データベース部5と、施設予約状態記憶部6と、施設使用状況記録部7とを有する。
(記憶部32の構成)
図4に示した記憶部32が記憶する情報を詳しく説明する。図6は、図5に示した使用者情報データベース部が記憶する情報の一構成例を示す図である。使用者情報データベース部4は、使用者IDと使用者の氏名とを含む使用者情報を記憶する。図6に示すように、使用者情報データベース部4には、使用者IDに対応して使用者の氏名が登録されたテーブルが格納されている。図6に示すテーブルを参照すると、例えば、使用者IDの欄にu_1111が記述され、u_1111と同じ行の使用者の氏名の欄にAbcdが記述されている。
使用者情報の管理装置2への登録は事前に管理者によって行われる。例えば、本実施の形態1の施設管理システムが設けられた建物に企業がテナントとして入居する場合、企業が建物に入居する際に管理者が登録を行う。管理者が管理端末3を操作して通信線24を介して管理端末3を管理装置2と接続し、管理端末3に使用者情報を入力することで、使用者情報が記憶部32の使用者情報データベース部4に登録される。
図7は、図5に示した施設情報データベース部が記憶する情報の一構成例を示す図である。施設情報データベース部5は、施設IDと施設名称とを含む施設情報を記憶する。図7に示すように、施設情報データベース部5には、施設IDに対応して、施設名称が登録されたテーブルが格納されている。図7に示すテーブルを参照すると、例えば、施設IDの欄にe_11111111が記述され、e_11111111と同じ行の施設名称の欄に会議室mr1が記述されている。管理者が管理端末3を操作して通信線24を介して管理端末3を管理装置2と接続し、管理端末3に施設情報を入力することで、施設情報が記憶部32の施設情報データベース部5に登録される。また、メモリ132には、会議室mr1および室内機11bのそれぞれの施設IDに対応して室内機11aおよび室内機11bのそれぞれが登録される。
図8は、図5に示した施設予約状態記憶部が記憶する情報の一構成例を示す図である。施設予約状態記憶部6は、施設IDと、施設IDに対応する施設を予約した使用者の使用者IDと、予約時間とを含む予約情報を記憶する。予約時間は、使用者が施設を使用する予定の年月日、開始時刻および終了時刻の情報を含む。図8に示すように、施設予約状態記憶部6には、施設IDに対応して、予約レコードrn1、rn2、・・・の順に予約情報が登録されたテーブルが格納されている。各予約レコードには予約時間および使用者IDが記述されている。図8には、例えば、会議室mr1について、施設IDの欄にe_11111111が登録され、使用者IDの欄にu_1111が登録され、予約時間の欄に2016年1月12日、13時〜14時が登録されている。
図9は、図5に示した施設使用状況記録部が記憶する情報の一構成例を示す図である。図9に示すように、施設使用状況記録部7には、施設毎に、使用者IDと、使用者の入室時刻と、使用者の退室時刻とが、施設使用情報ログとして登録される。施設使用情報ログは施設の使用者の入室および退室を管理するための情報である。管理者は、管理端末3を操作して管理装置2の記憶部32の使用者情報データベース部4、施設情報データベース部5、施設予約状態記憶部6および施設使用状況記録部7にアクセスし、施設の使用状況を監視できるだけでなく、施設の予約を変更できる。
(管理部9の構成)
図5を参照して、管理部9の構成を説明する。管理部9は、登録手段33と、監視手段34と、予約判定手段35と、許否決定手段36とを有する。登録手段33は、使用者IDおよび使用者の氏名を含む使用者情報を管理端末3から受信すると、使用者情報を使用者情報データベース部4に格納する。登録手段33は、施設IDおよび施設名称を含む施設情報を管理端末3から受信すると、施設情報を施設情報データベース部5に格納する。登録手段33は、予約端末1から予約情報を受信すると、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重複していないか確認する。登録手段33は、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重なっていない場合、受信した予約情報を施設予約状態記憶部6に格納し、予約が完了した旨の情報を予約端末1に送信する。また、登録手段33は、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重なっている場合、予約が行えない旨の情報を予約端末1に送信する。
監視手段34は、施設予約状態記憶部6が記憶する予約情報に対応する施設使用情報ログを生成して施設使用状況記録部7に格納する。監視手段34は、予約情報に対応して施設の使用を監視し、室内機および室外機10を介してリモートコントローラから入室情報を受信すると、入室情報から使用者IDおよび施設IDを読み取る。そして、監視手段34は、使用者IDおよび施設IDで特定される施設使用情報ログに、入室情報から読み取った入室時刻を記録する。また、監視手段34は受信した入室情報を予約判定手段35に渡す。監視手段34は、室内機および室外機10を介してリモートコントローラから退室情報を受信すると、退室情報から施設IDと退室時刻を読み取り、施設IDで特定される施設使用情報ログに退室時刻を記録する。監視手段34は、リモートコントローラから受信する入室情報および退室情報と、使用者情報データベース部4が記憶する使用者情報とに基づいて、施設の使用者の入室および退室を管理する。
監視手段34は、リモートコントローラから退室情報を受信すると、退室情報に含まれる施設IDで特定される室内機の運転の停止を指示する信号である停止指示信号を空気調和機制御部8に送信する。また、監視手段34は、予約情報に対応して施設の使用を監視し、施設の使用が終了時間に近くなっても、退室情報を受信しない場合、室外機10および室内機を介して切迫警告情報をリモートコントローラに送信する。さらに、監視手段34は、施設の使用が終了時間を超過しても、退室情報を受信しない場合、室外機10および室内機を介して超過警告情報をリモートコントローラに送信し、室内機の運転を停止するために、停止指示信号を空気調和機制御部8に送信する。
予約判定手段35は、監視手段34から入室情報を受け取ると、施設予約状態記憶部6が記憶する予約情報を参照し、施設に入室した使用者が予約を行った人であるか否かを判定する。具体的には、予約判定手段35は、入室情報の使用者IDおよび入室時刻と施設予約状態記憶部6が記憶する予約情報とを照合する。そして、予約判定手段35は、使用者IDが一致し、かつ入室時刻が予約時間に含まれることを条件とする使用者条件を満たす予約情報があるか否かを判定する。予約判定手段35は判定結果を許否決定手段36に通知し、使用者条件を満たす予約情報を許否決定手段36に通知する。
許否決定手段36は、予約判定手段35の判定結果に基づいて、空気調和機の運転操作の許否を決定する。具体的には、予約判定手段35の判定の結果、使用者条件を満たす予約情報が施設予約状態記憶部6に登録されている場合、許否決定手段36は、予約情報に含まれる施設IDで特定される室内機のリモートコントローラに対して、運転の指示を受け付けることを許可する。また、許否決定手段36は、予約情報に含まれる施設IDで特定される室内機に対して、リモートコントローラを介して入力される運転の指示にしたがって運転することを空気調和機制御部8に指示してもよい。
一方、予約判定手段35の判定の結果、使用者条件を満たす予約情報が施設予約状態記憶部6に登録されていない場合、許否決定手段36は、予約情報に含まれる施設IDで特定される室内機のリモートコントローラに対して、運転の指示を受け付けることを許可しない。また、許否決定手段36は、予約情報に含まれる施設IDで特定される室内機に対して、リモートコントローラを介して運転の指示が入力されても空気調和機の室内機を運転しないことを空気調和機制御部8に指示してもよい。
(空気調和機制御部8の構成)
図10は、図5に示した空気調和機制御部が行う制御を説明するためのブロック図である。図10は、空気調和機30に含まれる構成機器から空気調和機制御部8に運転指示および測定値が送信され、空気調和機制御部8から空気調和機30の構成機器に制御信号が送信されることを矢印で示している。空気調和機30は、図3に示した室内機11a、11bおよび室外機10を有する。
空気調和機制御部8には、使用者がリモートコントローラ12a、12bを操作して入力した運転設定値がリモートコントローラ12a、12bから入力される。また、空気調和機制御部8には、温度センサ144、145a〜147a、145b〜147bの測定値が入力される。空気調和機制御部8は、入力された運転設定値にしたがって、電子制御弁123a、123b、124a、124b、113〜118の開閉を制御し、圧縮機110の容量および運転周波数を制御する。また、空気調和機制御部8は、温度センサ144、145a〜147a、145b〜147bの測定値を用いて過熱度および過冷却度のうち、一方または両方を算出する。そして、空気調和機制御部8は、算出した値が予め決められた過熱度および過冷却度と一致するように、電子制御弁122a、122bの弁開度を調節する。
空気調和機制御部8が行う制御の具体例を説明する。図3に示した冷媒回路において、室内機11aが冷房運転を行い、室内機11bが暖房運転を行う場合を説明する。ここでは、熱源側熱交換器112を使用しないものとする。
空気調和機制御部8は、室内機11aにおいて、電子制御弁123aを閉じ、電子制御弁124aを開ける。空気調和機制御部8は、室内機11bにおいて、電子制御弁123bを開け、電子制御弁124bを閉める。空気調和機制御部8は、室外機10において、電子制御弁113、116〜118を閉め、電子制御弁114、115を開ける。空気調和機制御部8は、電子制御弁122bを全開にする。空気調和機制御部8は、圧縮機110の駆動を開始すると、温度センサ144、146aのそれぞれの測定値の差を算出し、算出した値が予め決められた過熱度と一致するように、電子制御弁122aの弁開度を調節する。
圧縮機110から吐出されるガスの一部は、吐出管141を介して室内機11bに送られ、電子制御弁123bを経由して負荷側熱交換器121bに到達する。負荷側熱交換器121bは凝縮器として機能するため、負荷側熱交換器121bに到達した冷媒は負荷側熱交換器121bにおいて放熱して液化する。液化した冷媒は電子制御弁122bを経由して液管143を流れ、膨張弁として機能する電子制御弁122aに到達する。電子制御弁122aに到達した冷媒は、電子制御弁122aで減圧された後、負荷側熱交換器121aにおいて会議室mr1の空気から吸熱して気化する。このとき、負荷側熱交換器121aは蒸発器として機能する。負荷側熱交換器121aで気化した冷媒は電子制御弁124aおよび吸込管142を経由して圧縮機110に吸い込まれる。
一方、圧縮機110から吐出されるガスの残りは、吐出管141および電子制御弁114を経由して熱源側熱交換器111に到達する。熱源側熱交換器111は凝縮器として機能するため、熱源側熱交換器111に到達した冷媒は熱源側熱交換器111において放熱して液化する。液化した冷媒は液管143を介して電子制御弁122aに到達する。この液冷媒も室内機11aの冷房運転に寄与する。
上述したように、室内機11bの暖房運転で生成された液冷媒が室内機11aの冷房運転に寄与する。そのため、空気調和機制御部8は、室内機11aの冷房能力で足りない分を補うように熱源側熱交換器を選択し、圧縮機110の容量および運転周波数を制御する。ここでは、空気調和機制御部8が凝縮器として熱源側熱交換器111を用いる場合で説明したが、必要な熱交換能力に合わせて、熱源側熱交換器112を選択してもよく、熱源側熱交換器111、112の両方を用いてもよい。室内機11aが冷房運転、室内機11bが暖房運転の場合で説明したが、これらの運転が逆であってもよく、両方が暖房運転または冷房運転であってもよい。室内機11a、11bの運転設定値に対応して、空気調和機制御部8は、各熱交換器が蒸発器または凝縮器として機能するように、各電子制御弁および圧縮機110を制御する。
(本実施の形態1における施設管理システムの動作)
次に、本実施の形態1における施設管理システムの動作を説明する。以下では、予約情報の登録方法、空気調和機の使用の許否判定方法、および空気調和機の使用の管理方法の順で説明する。
(予約情報の登録方法)
はじめに、本実施の形態1における施設管理システムにおいて、使用者が予約端末1を操作して管理装置2に予約情報を登録する方法を説明する。図11は、図1に示した施設管理システムにおいて、予約情報の登録方法の手順を示すシーケンス図である。
使用者は、会議室等の施設を使用するために、予約端末1を操作して予約情報の登録を要求する旨の指示を入力すると、予約端末1は、予約処理を開始する旨の信号である予約開始信号を管理装置2に送信する(ステップS101)。管理装置2の登録手段33は、予約端末1から予約登録要求信号を受信すると、施設情報データベース部5および施設予約状態記憶部6を参照し、各施設の予約状況の情報を予約端末1に送信する(ステップS102)。予約端末1は、管理装置2から受信した予約状況の情報を表示する(ステップS103)。使用者は、予約端末1が表示する予約状況を元に、使用したい施設の予約情報を入力する(ステップS104)。予約端末1は、入力された予約情報を管理装置2に送信する(ステップS105)。
管理装置2の登録手段33は、予約端末1から予約情報を受信すると、施設予約状態記憶部6が保持する情報を参照し、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重複していないか確認する。登録手段33は、確認の結果、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重なっていない場合、受信した予約情報を施設予約状態記憶部6に格納し(ステップS106)、施設予約状態記憶部6が保持する情報を更新する。さらに、登録手段33は、予約が完了した旨の情報を予約端末1に送信する(ステップS107)。予約端末1は、予約が完了した旨の情報を管理装置2から受信すると、その情報を表示する(ステップS108)。ステップS106において、受信した予約情報の予約時間が既に登録された予約情報の予約時間と一部でも重なっている場合、登録手段33は、予約が行えない旨の情報を予約端末1に送信する。
(使用者の入退室管理方法および空気調和機の使用の許否方法)
次に、本実施の形態1における施設管理システムにおいて、管理装置2が入室情報および退室情報によって使用者の施設の入退室を管理し、予約情報および入室情報に基づいて空気調和機の使用の許否を判定する方法を説明する。図12は、図1に示した施設管理システムにおける動作手順を示すシーケンス図である。ここでは、使用者が使用する施設が会議室mr1の場合で説明する。使用者は携帯端末40に専用プログラムを実行させ、室内機11aの運転設定値を事前に専用プログラムに設定しているものとする。
会議室mr1の予約時間の開始時刻になり、使用者が会議室mr1に入室すると、リモートコントローラ12aの人感センサ13が使用者の入室を検出する(ステップS201)。リモートコントローラ12aの無線通信部14が使用者ID要求信号を送信する(ステップS202)。携帯端末40が使用者ID要求信号を受信すると、使用者ID応答信号をリモートコントローラ12aに送信する(ステップS203)。その際、携帯端末40は、運転設定値もリモートコントローラ12aに送信する。
続いて、リモートコントローラ12aの無線通信部14が使用者ID応答信号を携帯端末40から受信すると、リモートコントローラ12aは、入室した使用者の入室情報を管理装置2に送信する(ステップS204)。また、リモートコントローラ12aは、運転設定値を管理装置2に送信する(ステップS204)。管理装置2が入室情報をリモートコントローラ12aから室内機11aおよび室外機10を介して受信すると、管理部9の監視手段34は、予約情報に対応して生成した施設使用情報ログを入室情報に基づいて施設使用状況記録部7内で特定する。そして、監視手段34は、特定した施設使用情報ログに使用者の入室時刻を記録する(ステップS205)。また、監視手段34は受信した入室情報を予約判定手段35に渡す。
ステップS205において、監視手段34は、使用者情報データベース部4が記憶する使用者情報を参照し、入室情報に含まれる使用者IDに対応する使用者の氏名を読み出すことで、誰が会議室mr1に入室したかを把握できる。予約判定手段35は、受け取った入室情報と施設予約状態記憶部6が記憶する予約情報に基づいて、空気調和機の使用の許否を判定する(ステップS206)。ステップS206における処理を、図13を参照して、詳細に説明する。
図13は、図12に示したステップS206における処理の詳細な手順を示すフローチャートである。予約判定手段35は、入室情報を監視手段34から受け取ると、施設予約状態記憶部6が保持する予約情報を参照する。そして、予約判定手段35は、入室情報に含まれる使用者IDと同一の使用者IDを含み、入室時刻が予約時間の範囲に含まれる使用者条件を満たす予約情報があるか否かを判定する(ステップS251)。
ステップS251において、予約判定手段35が使用者条件を満たす予約情報が施設予約状態記憶部6に登録されていると判定した場合、許否決定手段36は、運転の指示を受け付けることをリモートコントローラ12aに許可する。そして、許否決定手段36は、リモートコントローラ12aを介して入力される運転の指示にしたがって室内機11aを運転することを空気調和機制御部8に指示する(ステップS252)。一方、ステップS251において、予約判定手段35が使用者条件を満たす予約情報が施設予約状態記憶部6に登録されていないと判定した場合、許否決定手段36は、運転の指示を受け付けることをリモートコントローラ12aに許可しない。そして、許否決定手段36は、リモートコントローラ12aを介して運転の指示が入力されても室内機11aを運転しないことを空気調和機制御部8に指示する(ステップS253)。
ここでは、図13におけるステップS251において、予約判定手段35が使用者条件を満たす予約情報が施設予約状態記憶部6に登録されていると判定したものとする。この場合、監視手段34はリモートコントローラ12aから受信した運転設定値を空気調和機制御部8に渡す。
図13に示すフローチャートから図12のシーケンス図の説明に戻る。ステップS206において、予約判定手段35が室内機11aの使用を許可すると判定すると、許否決定手段36は、運転指示の受付を許可する旨の情報をリモートコントローラ12aに送信する(ステップS207)。リモートコントローラ12aは、運転指示の受付を許可する旨の情報を管理装置2から受信すると、運転の指示を受け付ける状態になり、運転の指示を受け付ける旨のメッセージを表示部16に表示する。空気調和機制御部8は、監視手段34から受け取った運転設定値に対応して、各電子制御弁と圧縮機110の容積および運転周波数とを示す制御信号を室外機10に送信する(ステップS208)。室外機10は、管理装置2から受信する制御信号にしたがって室内機11aの運転を実行する(ステップS209)。これにより、使用者は、会議室mr1に設置されたリモートコントローラ12aを操作して、空気調和機の運転設定値を変更することもできる。
一方、ステップS205において、予約判定手段35が空気調和機の使用を許可しないと判定した場合、許否決定手段36は、運転指示の受付を許可しない旨の情報をリモートコントローラ12aに送信する。リモートコントローラ12aは、運転指示の受付を許可しない旨の情報を管理装置2から受信すると、運転の指示を受け付けない状態になり、施設を使用できないことを警告するために音声出力部15から電子音のアラームを出力する。また、リモートコントローラ12aは他の使用者が施設を予約している旨のメッセージを表示部16に表示する。さらに、リモートコントローラ12aは、そのメッセージを、無線通信部14を介して携帯端末40に送信し、携帯端末40に表示させてもよい。
会議室mr1の使用者が会議室mr1を退室すると、リモートコントローラ12aの人感センサ13が使用者の退室を検出する(ステップS210)。リモートコントローラ12aの制御部18は、人感センサ13からオフ信号を受信すると、会議室mr1の使用者が退室したと判定し、退室情報を室内機11aおよび室外機10を介して管理装置2に送信する(ステップS211)。監視手段34は、退室情報をリモートコントローラ12aから受信すると、施設使用状況記録部7が記憶する情報を参照し、退室情報に含まれる施設IDで特定される施設使用情報ログに使用者の退室時刻を記録する(ステップS212)。また、監視手段34は、退室情報に含まれる施設IDで特定される室内機11aの運転の停止を指示する停止指示信号を空気調和機制御部8に送信する。
ステップS212において、監視手段34は、退室情報に含まれる施設IDに対応する施設使用情報ログを参照して使用者IDを特定する。そして、監視手段34は、使用者情報データベース部4が記憶する使用者情報を参照し、特定した使用者IDに対応する使用者の氏名を読み出すことで、誰が会議室mr1から退室したかを把握できる。
空気調和機制御部8は、停止指示信号を監視手段34から受信すると、室内機11aの運転を停止する制御信号を室外機10に送信する(ステップS213)。また、監視手段34は、操作を禁止する旨の情報をリモートコントローラ12aに送信する(ステップS214)。リモートコントローラ12aは、操作を禁止する旨の情報を管理装置2から受信すると、運転の指示を受け付けない状態になり、運転の指示を受け付けない旨のメッセージを表示部16に表示する。室外機10は、室内機11aの運転が停止していない場合、管理装置2から受信する制御信号にしたがって室内機11aの運転を停止する(ステップS215)。これにより、会議室mr1の使用者が室内機11aの運転を停止せずに退室してしまった場合でも、室内機11aの運転が停止する。
(空気調和機の使用の管理方法)
図12に示したステップS206において、監視手段34が入室時刻を記録した後、空気調和機の使用を管理する手順を説明する。図14は、図5に示した監視手段が実行する管理手順を示すフローチャートである。ここでは、現在の時刻をTcとし、予約時間の終了時刻をt0とする。また、終了時刻近くになったときに使用者に施設使用の終了時刻が迫っていることを通知するための予告時間として、予め決められた時間をt1とする。
ステップS301において、監視手段34は、終了時刻t0までの残り時間(t0−tc)が予告時間t1未満であるか否かを判定する。ステップS301の判定の結果、終了時刻t0までの残り時間が予告時間t1以上ある場合、監視手段34は、ステップS301に戻る。一方、ステップS301の判定の結果、終了時刻t0までの残り時間が予告時間t1未満である場合、監視手段34は、切迫警告情報をリモートコントローラ12aに送信する(ステップS302)。
リモートコントローラ12aは、切迫警告情報を管理装置2から受信すると、使用者に施設使用の終了時刻が迫っていることを通知するために音声出力部15から電子音のアラームを出力する。また、リモートコントローラ12aは施設使用の終了時刻が迫っている旨のメッセージを表示部16に表示する。さらに、リモートコントローラ12aは、そのメッセージを無線通信部14を介して携帯端末40に送信して携帯端末40に表示させてもよい。
続いて、監視手段34は、現在時刻tcが終了時刻t0を過ぎたか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の判定の結果、現在時刻tcが終了時刻t0を過ぎていない場合、監視手段34は、ステップS302に戻る。一方、ステップS303の判定の結果、現在時刻tcが終了時刻t0を過ぎている場合、監視手段34は、超過警告情報をリモートコントローラ12aに送信する(ステップS304)。また、監視手段34は、リモートコントローラ12aを介して運転の指示が入力されても室内機11aを運転しないことを空気調和機制御部8に指示する(ステップS305)。また、監視手段34は、室内機11aが運転中であれば、室内機11aの運転を停止することを空気調和機制御部8に指示してもよい。
リモートコントローラ12aは、超過警告情報を管理装置2から受信すると、使用者に施設使用の終了時刻が過ぎていることを通知するために音声出力部15から電子音のアラームを出力する。また、リモートコントローラ12aは施設使用の終了時刻が過ぎている旨のメッセージを表示部16に表示する。さらに、リモートコントローラ12aは、そのメッセージを無線通信部14を介して携帯端末40に送信して携帯端末40に表示させてもよい。
図12に示した手順において、予約情報の開始時刻から予め決められた時間が経過しても、誰も施設に入室しない場合、管理部9の監視手段34は対象施設の予約がキャンセルされたものと判断する。そして、監視手段34は、予約のキャンセルに伴って施設予約状態記憶部6を更新し、登録手段33が現時刻の対象施設の予約を受け付けてもよい。
また、複数の施設について優先度が予め決められており、施設の予約がキャンセルされたなどが原因で予約情報が変更された場合、管理部9の登録手段33は、各施設の優先順位を演算し直し、演算結果にしたがって空気調和機の制御を設定し直してもよい。例えば、本実施の形態1において、会議室mr1の優先順位が会議室mr2よりも高く予め設定され、同じ時間帯で2つの会議室に予約情報が登録されている場合を仮定する。この場合、会議室mr1の予約情報がキャンセルされると、登録手段33は、会議室mr2の優先順位を会議室mr1よりも高く設定し直す。その後に、会議室mr1に予約情報が登録されても、登録手段33は、会議室mr2の室内機11bに入力される運転指示を室内機11aよりも優先させる。
また、管理者が管理装置2に対して、予約情報が登録されていない時間帯の施設のリモートコントローラを操作禁止にする制御を行うように設定してもよい。さらに、管理者が管理装置2に対して、予約情報が登録されていない時間帯に空気調和機が運転している場合に空気調和機の運転を停止させる制御を行うように設定してもよい。
本実施の形態1では、施設管理システムの管理対象の施設が複数の場合で説明したが、管理対象の施設は1つであってもよい。管理対象の施設が1つである場合、予約情報、入室情報および退室情報のそれぞれは施設IDを含んでいなくてもよい。また、本実施の形態1では、図2を参照して人感センサ13および無線通信部14がリモートコントローラ12a、12bに設けられた場合で説明したが、人感センサ13および無線通信部14が室内機11a、11bに設けられていてもよい。
本実施の形態1の施設管理システムは、室内機および室外機10を含む空気調和機30と、空気調和機30を制御する管理装置2とを有し、管理装置2が使用者IDを含む使用者情報を記憶する記憶部32と、室内機から受信する、使用者IDおよび入室時刻を含む入室情報と退室時刻を含む退室情報と、使用者情報とに基づいて、施設の使用者の入室および退室を管理する監視手段34とを有するものである。
本実施の形態1によれば、空気調和機30および管理装置2を有する空気調和システムを利用して、管理装置2が施設の使用者の識別子の情報を予め保持し、施設を使用する人の入室時刻と退室時刻の情報を室内機から取得し、施設の使用者の入室および退室を管理できる。そのため、施設の使用者の入退室を管理する入退室管理システムを新たに導入する必要がなく、入退室管理システムの導入コストを抑制できる。
本実施の形態1において、管理装置2の記憶部32は、施設の使用者の入室および退室を管理するための情報として、使用者IDを含む施設使用情報ログ情報を記憶する。監視手段34は、入室情報の使用者IDで特定される施設使用情報ログに入室時刻を記録し、その後に室内機から受信する退室情報に含まれる退室時刻を施設使用情報ログに記録する。施設使用情報ログを用いて、使用者毎に施設の入退室を管理できる。
本実施の形態1において、施設にリモートコントローラが設置され、予約判定手段35が入室情報と記憶部32が記憶する予約情報とを照合し、使用者条件を満たす予約情報が登録されている場合、許否決定手段36は、運転の指示を受け付けることをリモートコントローラに許可し、使用者条件を満たす予約情報が登録されていない場合、運転の指示を受け付けることをリモートコントローラに許可しないようにしてもよい。この場合、施設の使用を予約した人はリモートコントローラに運転の指示を入力して室内機を運転させることができるが、施設の使用を予約していない人はリモートコントローラに運転の指示を入力しても室内機を運転させることができない。施設の予約者以外の人が勝手に空気調和機を運転させることを防止できる。
本実施の形態1において、リモートコントローラは、表示部16と、人感センサ13と、人感センサ13が人を検知すると、施設内の携帯端末40から使用者IDを取得する無線通信部14と、使用者IDおよび入室時刻を含む入室情報を管理装置2に送信する制御部18とを有するものであってもよい。この場合、リモートコントローラが施設内の携帯端末40から使用者IDを無線で取得して管理装置2に送信するので、使用者は、自分の使用者IDを管理装置2に提供するために携帯端末40を操作する必要がなく、操作の手間が省ける。
本実施の形態1において、監視手段34は予約時間の終了時刻までの残り時間が予め決められた時間より短くなると、施設使用の終了時刻が迫っている旨の情報をリモートコントローラに送信してもよい。この場合、リモートコントローラが施設使用の終了時刻が迫っている旨の情報を表示部16に表示することで、施設から退室すべき時刻が迫っていることを使用者に警告できる。
本実施の形態1において、監視手段34は、予約時間の終了時刻が経過しても、退室情報をリモートコントローラから受信しない場合、施設使用の終了時刻が過ぎている旨の情報をリモートコントローラに送信し、室内機の運転を停止することを空気調和機制御部8に指示してもよい。この場合、予約時間を過ぎて施設を使用する人に対して警告を通知し、室内機の運転を停止することで、予約時間を超えて長い時間施設が使用されることを防止できる。
本実施の形態1において、施設の使用者が予約情報を管理装置2に登録するための予約端末1を有していてもよい。この場合、施設の使用予約をする人は予約端末1を操作して予約情報を管理装置2に登録できる。
本実施の形態1において、複数の施設のそれぞれに施設毎に異なる識別子である施設IDが予め付与され、複数の施設のそれぞれに室内機が設けられ、入室情報および退室情報のそれぞれが施設IDを含んでいてもよい。この場合、複数の施設のそれぞれにおいて、施設の使用者の入退室を管理できる。